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19回国会衆議院1954/02/27

水産委員会 第13号

発言数
107
登壇者
11
会派数
3
開催日
1954/02/27

会議録

田口長治郎自由党

○田口委員長 これより会議を開きます。  ただいままでの政府側出席者、大蔵省主税局鑑査課長木谷君、通産省鉱山局石油課長竹田君、通産省公益事業局次長小出君、通産省通商局輸入課長村上君。  漁業用燃料に関する件について調査を進めます。燃油の需給状況及び輸入関税に関する問題について、政府当局より説明を求めます。通産省竹田石油課長。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 ただいまお手元に資料を配付申し上げたはずでございますが、これにつきまして簡単に御説明を申し上げます。  最初の一表に、石油類の年度別輸入生産状況という表が載つております。輸入の項におきまして、原油、製品計、輸入合計という欄ございまして、輸入合計の欄を年次別に当つてみますると、昭和二十五年度が二百五十九万、二十六年度が四百四十五万、二十七年度が六百十九万、二十八年度におきましては、上期におきまして計画を二度改訂いたし、下期におきましては、さらに追加輸入、繰上げ輸入という計画の変更を加えまして、四回の計画の変更を見ております。年間の実績見通しは大体九百二十万九千キロという数字になる見込みでございます。国産の原油の方におきましては、生産の項の下の欄にございますように、原油におきまして大体三十四万キロ程度の生産をいたしております。  次のページに、重油の年度別需要の増加状況という表がございます。石油製品のうちで最も問題のございます重油につきまして、数量の推移を当つてみますると、昭和二十五年度に需要百十九万、二十六年度におきまして二百十七万、二十七年度におきまして三百四十五万、二十八年度におきましては、先ほど申し上げましたように、上期に二度計画をふくらませ、下期におきましてはさらに追加繰上げをいたしまして、年間の実績見通しは五百三十七万という数字になる見込みであります。これが供給の内訳は、輸入量、生産量という割合になつております。この生産量につきましては、原油を輸入いたしまして精製いたしたものが大部分であります。先ほど申しましたように、原油は年間三十四万キロでございますので、全体の数字から申しますると、重油におきましてきわめて微々たるものということが言えるわけでございます。輸入と生産の数字は、ここにございますように、輸入量が二百八十一万、生産量が二百五十七万と、大体におきまして追加繰上げの措置がなかつた場合におきましては、おのおの二百五十万キロ程度の生産あるいは製品輸入ということに相なつております。  さらにその次の表で、この重油の消費の部門別数量がどういうふうになつておるかと申しますと、この各年の全体の数量のうちで鉱工業関係、船舶運輸、農水産、その他、こういう欄がございまして、二十八年度の実績見通しの五百二十七万という重油の数量につきましては、鉱工業の方におきまして三百六万六千、船舶運輸におきまして七十八万、農水産八十万三千、その他七十二万一千、合計で五百三十七万という大体の数字になる見込みでございます。  次に石油類輸入外貨資金額の趨勢を表にしたものがございます。これは石油類の輸入をFOBの外貨建にしてございますので、これに運賃が含まれておりません。その数字を申し上げますと、二十五年度が三千七百七十七万ドル、二十六年度が六千十二万三千ドル、二十七年度が八千五百一万九千ドル、二十八年度においては一億一千二百四万八千ドルという数字になる見込みでございます。  しからばこれ以外の運賃はどういう外貨払いになるかと申しますと、現在におきましては、石油の輸入の邦船と外船に依存いたします率は、大体におきまして邦船六、外船四という比率とお考えになつてさしつかえないかと思います。この比率で考えますと、さらに五千万ドル程度の運賃外貨を支払う計算に相なるのではないかというふうに見通されます。  次に石油製品の価格の推移表が載せてございますが、現在石油の価格につきましては、御承知の通りに、経済の自由態勢でございますので、また石油業者においても、石油の販売と価格というものはその営業の最も機微になつておりますので、捕捉しがたい点もございますが、一応われわれの方から石油協会において抜きとりました表によりますと、次に載つておりますような推移をたどつているのではないかというふうに考えております。  次に在庫の表に、最近における月別の販売実績が石油の種類別に載つております。これによりますと、一昨年の十二月全体におきまして六十五万五千キロ程度の販売高がありましたものが、昨年十二月におきましては九十一万キロ程度の販売ということになつておる次第でございます。  製品の在庫表がその次にございますが、これは石油の輸入業者、製造業者の在庫量を捕捉し得る以上に捕捉しがたい点もございますので、これによりまして大勢は大体判断できるかと思つてつけてある表でございますが、これによりますと、販売量が相当この冬場におきましてふえておりますにもかかわりませず、在庫量は二十八年度下期に入りまして逐月減少をして参つておるという点から、一部におきまして配給の不円滑の状態が起つたのではないかというふうに考えまして、十二月並びに一月の間におきまして追加の輸入三十万、繰上げ輸入三十万という緊急手配をした次第でございます。以上簡単に御説明申し上げます。

田口長治郎自由党

○田口委員長 大蔵省主税局監査課長木谷説明員。

木谷忠義大蔵技官(主税局税関部鑑査課長)

○木谷説明員 関税率の点について申し上げます。原油、重油、粗油の関税率は一割でございますが、現在のところ三月末まで免税になつております。四月以降の税率をどうするかということにつきましては、なお一箇年間免税を続けたいということで、近く政府提出法律案をもちまして国会に御審議を願いたいと存じております。

田口長治郎自由党

○田口委員長 漁業用燃油に関しまして質疑を許します。白浜君。

白浜仁吉改進党

○白浜委員 石油課長にちよつとお尋ねしますが、第三表のところに農、水産というふうにわけてございますが、このうちの農業、水産の比率が大体でもわかりましたら御説明願いたい。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 農、水産の区別は、現在のところにおきまして正確なものはわかつておりませんですが、大体におきまして、重油におきましてはほとんど大部分が水産というふうにお考え願いましてさしつかえございません。農業の方におきましては、灌漑排水関係の定置式の大きいものに、ごく一部重油が使用されておる以外には、大体水産でございます。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 ただいまの説明から行きまして年々重油がふえておる、しかし重油が今日非常にきゆうくつになつておるということは、通産省でもよくお認めになつておることだろうと思う。その理由はどこにあるか、どういう理由によつて、重油が年々ふえておるにもかかわらず——需要が増すと同時に、在庫も不足になつておるという理由はどこにあるか、石炭との関係であろうと思う。しかして今日重油を使つておる工場が、またぞろ石炭と切りかえなければならないというような議論が出ておる。一体政府は経済に対する基本的政策というものをどう考えておるか。今あなたなどにそれを質問したところで、あなたの責任上言うわけにも参りませんだろうが、石炭との関連というものをよく考えて行かなかつたならば、いつまでたつてもこんなでたらめなことになつてしまう。根本がどこにあるかということを考えて、石炭との調整というものをよく考えて行かなかつたならば、全然意味をなさぬものである。現在重油バーナーを使つておる工場が、再び石炭の炉にかえなければならないというような考え方一体あなた方の重油政策というものはどうなつておるか、燃料政策というものはどうなつておるか、それを研究されたためしがあるかどうか、この点まず聞いてみたい。どういう研究をされたか。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 ただいまの御質問はごもつともでございまして、終戦後におきまして、先ほどお配りした表にも載つておりますように、石油の消費量が逐年五割程度の増加をいたしておりまして、これについていろいろ事情があると思いますけれども、一昨々年の炭労ストの前後におきしまして、相当石炭の需給が遍迫いたしました当時、総合燃料対策といたしましても、石油の輸入を進めざるを得ないという状況になりまして、石油の輸入を進めたわけでございますが、この石油、特に重油でございますが、重油が陸上にわたりまして使われました結果は、相当生産コストの引下げ、製品の品質の上におきましてすぐれておるという事情がございまして、非常な加速度的な増加の傾向を見て参つたわけでございまして、その当時の状況から申しますと、石炭産業におきましても、当時四千六百万トンあるいは四千八百万トン、あるいは目標といたしましては一時五千万トン、五千百万トンというような計画が立てられまして、石炭の方の生産も増加せしめなければならない。しかし総合エネルギー対策といたしましては、石油も増加しなければならないというような状況に見られたのでございますが、消費者の側におかれまして、重油の方が非常に効率的にいいという点からいたしまして、どんどん重油の方に転換をされましたために、現在におきましては、貯炭が多くなり、あるいは今後におきましても生産規模を相当縮小されざるを得ないような趨勢になるのではないかというような状況になりましたので、現在におきまして重油と石炭との調整を根本的に立てなければならないという段階に立ち至つたかと思うのでございます。この間におきまして、外貨の状況におきましても、どんどん石油の輸入増加を認めました当時の外貨状況よりも、外貨状況が悪くなつて参つておりますので、今後の総合エネルギーにおきまして石油の占めます地位は、石炭との調整、外貨の状況、さらにコストの切下げという点からこの問題を掘り下げて研究されまして総合的な対策が目下研究をされておるような次第でございます。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 基本的な政策がでたらめである、こんなでたらめな政策というものはない、もう少し研究されなければいけない。大体委員長はきようだれを呼んでおるのか。局長を呼んでおるのじやないのか。

田口長治郎自由党

○田口委員長 ちよつと速記をとめて。   〔速記中止〕

田口長治郎自由党

○田口委員長 速記を始めてください。

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員 石油の問題についてこの前の委員会に私は質問をして、ペンの責任であるか政策の責任であるかということになつたのでありますが、結局その後鉱山局長に会つて、二月には何とかいたしましようという約束をしてわかれておつたので、やはりこれは大臣に会つて、根本の政策上の問題についての意見を承つて特に水産面に対してはこの前の質問に申し上げた通り、三千万ドルの外貨は、水産で外貨が働いておるのだ、自由に使える振興外貨というものは、三百万ドルはほんとうに自由に使える外貨であつて、大蔵省が許可さえすれば、自分で働いた外貨の一割で自由に使えるということなんだ、それを使わせないで、水産用のこの燃油をいつまでもこの通りにしておくことは、はなはだ矛盾しておる、このことを私は指摘したはずであります。にもかかわらずなおその後二箇月たつて、現在どうにもならぬという状態はどういうことであるか、これを伺いたいのであつて、課長の方々は事務的にはなるほどある程度の資料は持つておるのでありましようけれども、事務はやはり事務であつて、大きな政策面の問題については、あなた方はおわかりにならないのだ。松田君がおつしやつたが、そり通りなんです。よつてこれは大臣の出席を求めて、根本の解決策を求めなければならない、こう私は考えております。大臣が御出席になれば、必ずこの解決はつくと私は思う。そこで最も近いうちに、大臣の御出席を願いたいということが一つ。  それからもう一つは、水産庁長官にお伺いしたいが、外務省のお立会いの上でなければ、長官だけでは御答弁はどうかと思いますけれども、問題はこの間の経済新聞に出ていた日ソ水産物貿易ということからいつて、何かしら本年は二船団を出すとか、三十そうの独航船云々、これは西海岸に出すそうですが、外務省と農林省が了解済みということで発表になつておりますけれども、了解済みになつておれば、具体的にどういう方法をもつて、この二船団を——たしか西海岸にカニ工船一船団、鮭鱒一船団を出すということが新聞に書いてありました。しかも両省が了解しておるということが書いてありますが、これは取引上において日本の非常に大切なものを向うに輸出するというような条件が入つているそうですから、この点の内容もお伺いしたいと存じておりますので、この次の機会に外務省のその関係方面の人及びできるならば農林大臣の出席を要求いたします。

田口長治郎自由党

○田口委員長 松田委員及び夏堀委員のお話もありまして、燃油問題につきましては、火曜の委員会に通産大臣、鉱山局長の出席を求めまして、審議することにいたします。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 今の資料について、課長さんでけつこうですがお尋ねしたい。ただいま資料をいただいたばかりで十分目を通しておりませんが、先ほどお話になりました二十九年度分の繰上げ三十万キロ、この数字は第四次の中に加わつておるわけですか。その三十万キロというのは第四次の輸入量ですか。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 四次のところに加えてございますし、一部在庫の数字も多少かわつております。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 石油製品価格、小売価格の推移というのがあるのですが、非常に詳細に出されておるようですが、二月一日に一番新しい面の重油価格が、あまりにも小売価格が低価であると思いますが、こういう価格で買えるものでしようか。これは一万二千円から一万一千五百円、一万一千円というような小売価格になつておりますが、こういうような価格は現在どこにもないと私は考えるが、これはどのような調査に基いておられるのですか、ちよつとお聞きしたいと思います。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 これは説明のときにもお断り申し上げましたが、全石販協会と申します石油販売店の協会がございます。その協会以外に値段を調査することは、現在のところ困難でございますので、それによりまして計上をいたしました。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 石油課の方で小売価格は調査できないということであれば、これ以上追究してもしようのないことであろうと思いますが、夏堀君のおつしやつたように、石油価格の小売の値段が調査できないような、ほんとうに把握できないようなことで、石油政策が立つかどうかということが非常に問題だと思うが、この点はもう申し上げないでおきます。  それで、三十万キロの輸入を二十九年度に繰上げます場合、重油製品と原油との輸入の製品的な区別による数量は、どういうふうになつておりますか。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 重油十二万六千キロ、原油十七万四千キロということで計上いたしました。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 重油と申しますと、灯油、揮発油を入れないで、純重油だけでありますか。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 重油だけであります。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 非常にこまかいことになりますが、それでは各業種別の重油の配給の区分、たとえば農林なり、水産なりその他船舶であるとか、中小企業であるとかいろいろあろうと思いますが、それらの業種別に割当てる業種別の量というものが御決定になつておりましたら、ちよつとお知らせ願いたいと思います。

竹田達夫通商産業事務官(鉱山局石油課長)

○竹田説明員 ただいまの御質問は、三十万キロにつきましての業種別の引当て、こういうことだと思いますが、この三十万キロ——十二万六千キロ、原油十七万四千キロのうちから約二十万キロ弱でございますが、二十万キロの重油が合計においてとれる見込みでございます。その重油につきましては、現在重油の需給が逼迫をして参りまして、その逼迫いたしました面は、経済的に最も弱いと考えられ、かつ遠隔な地域にある、辺鄙な地域にあるという農林水産関係、ことに水産関係に最も配給不円滑の際のしわ寄せが来ておるというふうに考えまして、この二十万キロ程度の重油につきましては、水産関係の方に優先的に出荷するようにという行政指導を元会社にいたしました。     —————————————

田口長治郎自由党

○田口委員長 次に水産物冷凍用電力に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますから、これを許します。川村善八郎君。

川村善八郎自由党

○川村委員 最近漏れ承りますと、電力会社が電力料金の値上げをするということで政府に要望しておる。これに対して各産業界やあるいは全国の婦人団体等は非常な反対をしておる。もちろんわれわれも反対ではありまするけれども、実際に電力料金の値上げをすることになつておるかどうかということでございます。先般愛知通産大臣に委員長と二人で会いました時分には、今のところでは電力料金の値上げをしないが、しかし電力会社がいろいろ工作をしておるから、電力料金を値上げをしないということは断言できないが、自分とすれば今のところ値上げをする意思はないということを答えられたのでありまするが、大臣の言う通りであるか、あるいは通産省の方では、電力料金の値上げをするべくそれぞれ作業を進めておるかどうか、まずこの点をお伺いしてから御質問を申し上げたいと存じます。

小出栄一通商産業事務官(公益事業局次長)

○小出説明員 電力料金の値上げに関しましては、ただいま御質問のように、通産大臣から本会議あるいは予算委員会において御答弁申し上げましたように、去る一月二十日に九電力会社から電力料金の値上げの申請が出て参りました。これにつきましてただいまわれわれ事務的には検討いたしておりまするが、政府といたしまして電力料金の値上げをするかしないか、またかりに値上げをするといたしましても、その時期をどうするかというような問題につきましては、現在のところ決定いたされておりません。で、大臣も申されておりまするように、できまするならば、値上げをしないで済めばそれに越したことはないわけでございまして、できるだけ値上げをしないで済むような線で検討をいたしておりまするが、もしどうしてもある程度の値上げはやむを得ないといたしましても、できるだけ最小限度の値上げにとどめるというような措置はできないかどうかというようなことにつきまして、ただいま検討を重ねております。そこで料金値上げの申請が出て参りますると、御承知のように、これに対しまして聴聞会を開かなければならぬわけでございます。これにつきましては、御承知のようにこの二十五日に官報で公告をいたしまして、来月の十二日から一週間にわたりまして、全国九電力会社の所在地におきまして聴聞会を開くことに決定いたしております。この聴聞会におきまして各方面の御意見を十分拝聴した上で、政府としての態度を決定したい、こういう段階でございます。

川村善八郎自由党

○川村委員 ただいまの御答弁だと、電力料が値上げになつた場合には、どの程度の値上げをすることが妥当か、あるいはその時期はどうかということで検討しておるということでございますが、しからば今事務的に検討を進めておる全般的の電力料金の値上げの率はどんなふうになつておるか。さらに水産に関するところの電力料——これは具体的に申し上げれば、冷凍製氷等の電力料の値上げをどの程度に考えておるか、その点を承りたいと思います。

小出栄一通商産業事務官(公益事業局次長)

○小出説明員 ただいま申し上げましたように、値上げを全然しないで済めばこれに越したことはないわけでございまするが、かりにいろいろ検討いたしました結果、ある程度の値上げはやむを得ないといたしました場合に、どのくらいの値上げ率になるかということにつきましては、先に結論を申し上げるようでございまするが、まだ今日の段階におきましては結論は出ておりません。そこでどういうふうな検討をいたしておるかということを御参考までに申し上げますと、御承知のように九電力会社から申請されております値上げ事は、全国の九電力会社の、しかも各業種別あるいは家庭の電燈等も含めました総平均値上げ率が一割四分四厘の値上げということで申請の出ておることは御承知だと思います。そこでこの一割四分四厘の値上げ率の内容につきまして検討を重ねておるわけでございまするが、御承知のように、電力料金の計算はいわゆる原価主義ということによりまして、総括原価と料金収入との見合いにおきまして、いわば客観的に一応計算できるような形になつておるのであります。そこでその原価がどのくらい上つたかということにつきましては、御承知のように現行電力料金は昭和二十七年五月に改訂されまして今日までそのままになつておるのでございますが、それ以後におきまして、全国において相当の電源開発を水力、火力について九電力会社が行つて参りました。そこでこれらの開発に伴いまして、いろいろ資本費が高騰して参りました。減価償却であるとか、あるいは支払い利息、あるいは税金の関係等の資本費の負担が相当に増加いたしました。この資本費が全体の原価の六割を占めておりまする関係上、この資本費が上るということにつきましては、ある程度やむを得ないかと考えられるのでございますが、その他のいろいろの面につきまして、その原価の内容を洗つておりまして、できるだけこの原価を低く押えて行くことができないかということをただいま検討しております。それから他面におきまして、金利でありますとか、あるいは税金というような面においてできるだけ吸収して行きたいということで、まず金利につきましては先般来折衝いたしました結果、御承知のように開発銀行の金利は一分だけ下りまして、七分五厘が六分五厘ということになりました。これによつて原価の面におきましては、現在九電力会社が千三百億円ぐらい開銀から借りておりますので、その一分だけ下りまして十三億ぐらいの原価の低減になる。しかしこれは電気料金の上におきましては、大体七厘ぐらいの引下げにしか該当しないわけでございます。そのほかに税金といたしましては、現在国会において御審議を願おうといたしております法人税の関係において新規増資分に対する配当金の一定限度までこれを損金に算入するというようなことによりまして、法人税を軽減する、それからまた地方税の関係におきまして、固定資産税あるいは事業税の軽減措置をただいまお願いいたしておるのでありまするが、これらの現在考えられております国税及び地方税の軽減措置を全部含めまして、それとさつきの金利の引下げを合せましても、料金の上におきましては大体二分二厘ぐらいの軽減にしかならないのじやないか、かように考えております。そういたしますと、ごく機械的に計算いたしますと、一割四分四厘から二分二厘を引くということになるから、一割二分二厘になるわけでございます。そのほかに、先ほど申しましたように、それぞれの原価の内容をよく洗いまして、できるだけこれを圧縮し、そして企業の合理化努力というものをそこに織り込みまして、どこまで合理化できるかという線を出しまして、できるだけ低く圧縮することはできないかということで、ただいま作業をいたしております。そういうような段階でございます。

川村善八郎自由党

○川村委員 電力料の値上げは、ただちにあらゆる産業に影響することはこれは申すまでもございません。物価が高くなれば国民の生活に影響することは当然でございます。ところで自由党の吉田総理が、低物価政策をとるということをはつきり言つている。これは総理の施政方針演説とも非常に矛盾するのではないか。それから耐乏生活をするとすれば、物価が安いということもこれが一つの現われにならなければ、とうてい耐乏生活はできないというふうなことから考えますと、かりに電力会社が電力の値上げを要求して来たとて、通産省はそれを取り上げて検討するなどということについては、私は承服することはできない。あなた方はいわゆる国民の公僕であつて、いわゆる政治行政をつかさどつているところの総理大臣がはつきり発表しているのに、けつてやることができなかつたのかどうか。  それから私の先ほどお伺いした中に、水産に関する電気料の値上げはどうかということについてお答えがございませんが、聞くところによりますと、平均の値上率は一割四分四厘であるけれども、冷蔵あるいは製氷に使うところの電力は、地方によつて高い低いがあるかもしれませんけれども、平均四割五分値上げをするということが立案されているということを聞きましたが、それが事実かどうか、これはたいへんなことでありますので、はつきりその事実があるかどうかということをまずお答えを願つてから、さらに質問いたしたいと思います。

小出栄一通商産業事務官(公益事業局次長)

○小出説明員 先ほど水産に関する点につきましてのお答えを落しまして失礼いたしましたが、その前にただいま御指摘になりました政府の基本的な緊縮政策に逆行するではないかという点でございますが、その点については、実はこの点が一番根本問題でございまして、その点からいたしまして、過去においてある程度原価の高騰からして、料金の原価主義に基いて機械的に計算いたしますと、料金の値上げはある程度やむを得ないという結論になりましても、これが総合政策の見地からいたしまして、取上げるべきかどうかということは、さらに大きな見地から検討すべき問題でございます。電気料金の値上げをどうするかということにつきましては、デフレの傾向にあるときにおいては、かえつてデフレを阻止するという議論も出て参りますし、逆にこれがインフレの時代においては、さらにインフレを刺激するということになりまして、いずれの時代においても値上げはできないというような結論になるわけでございますけれども、そこでこれをどう扱うかということにつきましては、ただいま総合政策の見地から、大臣とされてもおそらく深く検討されているところと思いますが、われわれ事務当局といたしましては、かりに申請書を却下するにいたしましても、却下するには却下するだけの合理的な理由が必要であるわけであります。どうしてもこれは一応その内容を検討いたさなければならぬという立場を御了承願いたいと思います。そこで水産に関する影響でございますが、これにつきましては、御指摘の通りできるだけ総平均値上率が一割四分四厘でありましても、それぞれ個々の産業業種別に当てはめてみますと、ある産業においてはそれよりも低い値上げ率もございますが、ある産業においては非常に高いのがある。ことにただいま御指摘になりましたような製氷、冷凍につきましては、非常に影響が大きいということはわれわれよく承知しております。そこでそれがどのくらいの値上げ率になるかということは、実はサンプル的に各個々の会社について、全国十七社くらいの製氷会社について調査いたしましたところによると、高いものではやはり二倍近くの値上げになるものもございます。あるいは一割三分くらいのところもあるようでございます。とにかくほかの産業業種に比べまして影響が大きい業種の一つになつているのでございます。そこでこの製氷につきましては、この前の二十七年五月の電気料金改定の際におきましても、御承知のように頭打ちの率を、一般の会社においては二〇%の頭打ちを特に製氷については一〇%で頭打ちをするというような措置をとつたようた次第でございます。特にこういうような製氷であるとかあるいはまた肥料であるとかいうような影響の大きな業種につきましては、できるだけこの影響を緩和ずる措置はないかどうかということを、ただいま検討いたしております。

川村善八郎自由党

○川村委員 ただいまのお答えは、根本問題はもちろんこれは上の方でやるのであつて、一旦申請されたものは、許可するにしても却下するにしてももちろん事務的に審議をしなければならぬことは当然でございます。従つて今最後にお答えのありました水産関係の電力の大幅の値上げ等については、われわれはこれは相当検討しなければなりませんし、それぞれ資料も提示して事務の方にお願いしなければならぬと思いますけれども、とにかく根本問題の値上げするかどうかという問題は大きな問題でございますので、近く通産大臣の出席を求めることになつておりますので、その際に値上げするかどうかということがはつきりしてから、値上げをいよいよするというとこになつてから、具体的に御質問し、いろいろのことに関する意見を述べたい、かように考えておりますので、私の質問はこれで終りたいと思います。     —————————————

田口長治郎自由党

○田口委員長 次に漁網用染料に関する問題について議事を進めます。質疑を許します。赤路友藏君。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 最近漁網用染料の輸入カツチのことが相当いろいろ問題にされていることを聞いておりますが、このことは現在綿糸網を使用いたしております網漁業にとりましては、この投下資本が非常に大きなウエートを持つているだけに、この問題に対しましては無関心ではあり得ないわけなんです。これに対する通産省の方の、今日までとられて来た対策についての経過を一応御説明願いたいと思います。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 お答えいたします。実はカツチと申しますのはマングローブ・エキスを一応カツチと申しているわけでありますが、その国内生産に関する指導は軽工業局でやつております。実は私どものところに参つておりますのは、エキスとしてどれだけ入れてもらいたいという希望が直接に出て参りますわけで、このマングローブ・バーグの輸入をやりましてエキスにする産業もありますので、それがそういう産業に及ぼす影響等を相談いたしまして、その上で輸入の可否あるいは輸入数量の決定をいたすという段取りになつているわけであります。これは一般的に国内に同じような産業がある場合に私どもの通商局がとつている手続でございます。そこでカツチの輸入に関します最近の経緯を申し上げますと、これは現在輸入方式で申しますと自動承認制というものに入つているわけでございます。この自動承認制と申しますのは、割当制に対するものでございまして、輸入予算は大体上期と下期にわけられるわけでありますが、その期の初めにおきまして、通貨別にドルであるとか、ポンドであるとか、あるいは各オープン地域ごとに、これこれの品目は自動承認制に入るということで輸入発表をいたします。そういたしまして、その裏づけとなります外貨のわくは、全部プールであります。相当大きなわくがついております。一方非常に思惑的な申請が出て来ないように、担保であるとか、いろいろな条件をつけておるわけでございますが、要するに一番輸入しやすい手続でございます。と申しますのは、輸入申請者はこの輸入公表がございましたならば、その品目につきましては、通商産業省ではなくて、為替銀行の窓口に申請しまして、その銀行を通じて、日本銀行で、その金額がプールしてあります外貨予算のわくをオーバーしてないかどうかということをチエツクいたしますだけで、銀行の名義で輸入承認証が与えられるという、非常に簡易な手続であります。資金が非常に豊富な場合は、たくさんの品目がここに入つていたのでございますが、御承知のように非常に外貨が逼迫して参りまして相当大きな金額を占める品目はこのうちから除かれ、さらになおも思惑であると見られる申請がぞくぞくと出て参りますので、遂に今月に至りまして、一番大きな自動承認制であるドル及びポンドがとまりました。今お話申し上げた自動承認制の中で、カツチは主としてボルネオから出て参りますので、ポンドの自動承認制の停止と関係があるのです。国内産のカツチと輸入カツチの品質及び値段の点につきまして、軽工業局で従来から研究をしておりまして一部の国内の加工業が、経営不良のために閉鎖するというような事態に立ち至りましたようなことを事例に上げまして、輸入のカツチをとめてもらいたいというような話もあつたわけでございますが、われわれといたしましては、必ずしもそれは輸入カツチが安いためだけでなく、経営の不良もあるのではないかというようなことも聞きましたので、現在までのところでは、カツチの原料であるマングローブの皮でもいいし、あるいはエキスでもいいという併存方式をまだ存続しておるわけであります。ただとまりましたのはカツチだけの事情ではなくて、この場合は全般的なポンド資金不足のために、二月に至りましてオープンを停止いたしました。経緯といたしましては、そういうふうな事情でございます。将来のことにつきましては、また御質問がありましてからお答えいたします。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 大体今のお話を聞きますと、外貨が相当不足しておるということ、特に輸入カツチの輸入先がボルネオであつて、ポンド地域であるという一点、国の外貨政策の上から、相当多額な外貨を要するものは、これを品目の中から落して行く、大体そういうようなお話であつたと思うのですが、この輸入カツチについては、それでは二十九年度国産工場の原料としてのマングローブの樹皮を入れるということになるのか、それとも在来輸入しておつたようなBカツチを入れることになるのか、それらの点はまだ決定にはなつておりませんか。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 今御質問の点は、正式にはまだ決定しておりません。しかし御参考のために現在関係いたしております事務当局同士の話合いの経過を申し上げますと、つまり両方併存しているわけでございますが、このどちらかを一つだけにするということは、これはそのやめさせられる方面の業界からの反対がありますので、これはまずできない。と申しますことは、マングローブの皮を全然とめるということは、現に国内にそれの加工業が存続しておりますし、これは国内には産しませんから、ただちにやめさせるという結果を招くわけでありまして、われわれとしてもこれはなかなか納得させにくいことだと思います。それから逆に、そういう工業の保護のために輸入カツチをとめるかという問題が起つて来るわけでございます。これは軽工業局とも相談いたしまして、カツチもできればAA制に置いておきたいという話合いを進めておるが、大体そうなるのではないかと思います。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 大体今の行政庁の方の考え方はわかるようです。今まで原料樹皮の方を入れておつた、それと同じようにBカツチの製品も入れておつた、こういうような双方の面からこれが輸入されておる。もう率直に申し上げますが、今貿易業者は貿易業者の方で大分手前がつてなことを言つておるようですし、今度日本の内地にある国産製造メーカーの方は、これはこれでまた自分たちの立場を守るために、いいかげんなことを言つておるように私は思う。国内産業をあくまでも振興して行くということは、もちろん基本的な問題でなければならぬと思う。ただその場合、あくまでもそれらの製品を使用する消費者の立場と申しますか、使用する大多数の者の立場というものを無視してはいけないのじやないか、そこで国産品と輸入カツチとの性能の問題なんですが、もちろんこれについては、当然官庁の方でいろいろ御研究になつておることと思います。しかし少くとも私の調査した範囲内においては、いまだこの国産品と輸入カツチとの性能がどちらがいいかということは、はつきりと現実において出ていないのじやないか、今までの調査の範囲から行きますと、そういうような感じを私は受けるわけです。業者の方の意見を私大体総合して二、三聞いてまわつたのですが、それによりますと、やはり輸入カツチの方が漁網は長持ちがするという意見が多いようであります。これだけは事実なんです。だからといつて、私はこの輸入カツチを入れて原料をとめよというようなことを言うわけではないのでありまして、これはもちろん国内産業をより興すというために原料樹皮を入れて、しかも日本でできる国産カツチが輸入カツチの品質に劣らないものまでこれを高めて行くということが、やはり行政官庁としての指導のあり方じやないか、こういうふうに思うわけなんです。先ほども申しますように、今の段階においてはいろいろと、貿易業者の方からは貿易業者からの運動もございましよう、あるいはまた製造メーカーの方は製造メーカーの方からの運動もございましよう。いろいろありましようが、私はあくまでもこの場合は、漁網染料を使う漁業家の立場、企業家の立場というものの上に立つてこれらの面を処理していただきたい、こういうふうに考えるわけなんです。もしもここで一歩誤りますと——もちろんできるだけ外貨を節約しようという今の政府の考え方はよくわかります、われわれは決してそれは反対じやない。しかしながら、もしも国産カツチの性能が落ちて、今大体業者の人たちが言つておりますように、一年くらいの腐敗の差があるのじやないか、こう言つておりますが、一年差があるといたしますと、これは綿糸を使う量から行きますと相当大きなものになるかと思いますので、これらの点も十分御勘案願いまして、私はこれに関する限りにおいては、その双方の業者の言分を聞くことなしに、漁業者の、使用する者の立場の上に立つて最善をお尽し願いたい、これだけ私は要望いたします。それ以上のことは大体お話を承りましたので御質問は申し上げませんが、この点だけくどいようですが重ねて御要望申し上げておきます。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 御要望の趣きは十分私どもといたしましても気をつけまして、今後事務を進めて行きたいと思います。

赤路友藏日本社会党(左)

○赤路委員 関連してちよつと水産庁長官にお尋ね申し上げます。昨年ここの水産議員連盟と、業者と申しますか、漁網を使う消費者の方の代表と通産省の方、水産庁、それから例の合成繊維の会社の代表の諸君等が寄りましていろいろ話をいたしたので、ございますが、そのときの話では、現在の綿糸漁網と比較いたしますと、合成繊維の方は非常に長持ちがする、こういうことで、ぜひ早くこれを合成繊維の方と切りかえてもらいたいというようなことで、五箇年計画でこの切りかえを促進しようというような話があつたので、ございますが、そういうようなことが、このごろになるととんと話に乗つて来ないわけなんで、ぜひそういうような面が促進されることを私どもは希望するわけなんですが、どういう程度に今話が進んでおるのか、その点承りたいと思います。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 合成繊維の漁網が非常に耐久力があり、その他の点において非常に優秀であるということは、私も十分聞いておるのであります。特にこれはあらゆる場合においての試験は済んではいないようでありますけれども、漁網の種類によつては非常に役に立つ。たいがいの綿漁網であれば、一漁業においてほとんどだめになるのだけれども、合成繊維の漁網は非常に耐久力があるということを、私たちも十分認識をしておるのであります。そこでできる限り合成繊維の漁網の増産計画ということについて、いろいろ相談はいたしておるのであります。具体的にはこの合成繊維の関係は、開発銀行から一部融資があるようでございますが、一時公庫の融資等も考えられたのでありますが、これは資金等の関係でただいまちよつとそう行かないような次第でございます。いずれにいたしましても、私どもといたしましては、合成繊維漁網の増産につきましては、通産省ともよく相談をいたしまして、できる限りこの増産の促進に努めて参らなければならぬ、こういうように考えておる次第であります。

田口長治郎自由党

○田口委員長 村上説明員に委員長からお伺いしますが、先ほどの話では、自動承認制で二十九年度も行く、こういうおつもりなんですね。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 まだこれは費目別の外貨割当にするか自動承認制にするかということは、まだ公式な話合いはないわけです。事務的には、大体軽工業局との関係では問題はないのではないかと思います。

田口長治郎自由党

○田口委員長 エキスで輸入することと樹皮で輸入ずることと並列で行く、こういうお考えになつておるわけですね。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 従来通りであります。

田口長治郎自由党

○田口委員長 そういたしますと、二十八年度の輸入実績はどうなつておりますか、両方の……。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 これは半期のものはわかつておりますが……

田口長治郎自由党

○田口委員長 半期のものでけつこうです。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 われわれの方としましては、大体二十万ドルぐらいあればいいのではないかと思つておりましたが、実際はとまりましたときは、三万四千ドルしか出ておりません。

田口長治郎自由党

○田口委員長 大体従来の実績をそのまま二十九年度もやる、こういうお考えですか。(松田(鐵)委員「議事進行」と呼ぶ)ちよつと待つてください。話をつけてしまわなければ……。(松田(鐵)委員「発言を求めている。重大な問題があるじやないか。話を片づけるのはあとからでもできるじやないか。一体きよう何曜日だと思つている。土曜日ですよ。土曜日に水産行政の大きな問題が掲げられておるじやないか。それに対して何時間たつておる。どれもこれも……。それより重大な問題があるじやないか。」と呼ぶ)いやどれも重大ですから、ちよつとお待ちください。速記をとつてもらつて話さなければいけませんから……。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 自動承認制でございますから、裏づけの数字は全部プールでありますから、実際出て来ました分が確認されれば、それが実績になるわけでございますから、われわれの方でカツチはどれだけだということはしないのが自動承認制の特徴でございます。

田口長治郎自由党

○田口委員長 大体前年通りのような比率で行こうというのですか。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 比率もわれわれは了解しないわけです。全部同じに、これだけの品目は自動承認制というわけで、結局どれでも食いつけるわけです。全部がとまるまでは、どの品目も優劣はないわけです。

田口長治郎自由党

○田口委員長 自動承認制と並列で行くわけですね。

村上公孝通商産業事務官(通商局輸入課長)

○村上説明員 私が申し上げたのは、自動承認制の中にマングローブの皮とエキスを並列する、こういうわけで、外貨割当にする考えは今のところありません。     —————————————

田口長治郎自由党

○田口委員長 次に北洋母船式鮭鱒漁業に関する件について議事を進めます。質疑の通告があります。松田鐵藏君。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 私は委員長の態度に対して、まつたく不快な念を持つております。きようは土曜日であります。しかも水産行政のために今日一番重大である北洋問題が劈頭に掲げられておるのに、何のために、どういう趣旨によつて十二時まで延ばしておるか。この委員長の態度に対して私は非常に不倫快を感じておるが、まずそれから承りたい。

田口長治郎自由党

○田口委員長 お答えいたします。松田君は何か議題が北洋漁業が第一にたつておるということを申されておりますが、何かの誤解と思うのであります。きようは第四が北洋関係でございまして、大体この委員会で取上げることになつている問題の順序に従つてやつております。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 それは違つております。先ほど水産庁長官がお見えにならぬ当時に、きようは長官が来るまでの間これとこれをやろうじやないかという話合いができたものであります。

田口長治郎自由党

○田口委員長 それは委員長は知りません。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 何のために理事会を開いたのか、その理事だつて今ごろ来る理事さえおる。そんなことでこの委員会の運営ができるかどうか。委員長が知らぬということがありますか。

田口長治郎自由党

○田口委員長 委員長は全然知りません。さつき日程に従つてやつたわけです。(「早く本論に入れ」と呼ぶ者あり)

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 私は二月六日の当水産委員会において、夏堀委員の発言、これはむしろ失言と言いたいのでありますが、この失言問題が大きく取上げられておつたために、はたして夏堀委員が発言されたような事実があるかどうかという問題について、農林大臣を親しく訪問いたしまして、北洋母船に対するひもがあるかどうかということを承つたのでありまするが、農林大臣は全然さようなことはないというお話であります。現役である、しかも水産委委員会の最も政治力のある夏堀委員が主宰しておる大洋冷凍漁業に対しても、まだ許可を与えていない。それから巷間、小笠原、池田が応援しておるといわれておる極洋捕鯨に対しても、許可を与えていない。それからまた緒方副総理が応援しておると世間からいわれておる函館公海に対しても、まだ許可は与えられていない。これほど水産庁は独自の立場から公平無私にこの問題を研究されておるということがわかりまして、これは夏堀委員の失言であると私は解釈しておるのであります。そこでわれわれ委員は、どなたもみなそうだが、水産庁が一旦許可をされたものに対しては、どこまでも水産庁の権威を守つて行かなければならない、これは水産委員会の全部の意見であろうと思うのであります。しかも行政の面に対してはタツチすべからず、かように各委員ははつきりと認識されておることだろうと思うのであります。私自身はそう考えております。そこで二月六日の委員会及び一月二十九日の委員会でありますか、こうした委員会において、長官に対して各委員は、希望と言おうか、または警告と言おうか、そういう立場から意見を述べてあるのでありまして、それに対して長官の御答弁もはつきりとしておるのであります。私はその後における世間の風評を聞くときにおいて、あまりにも水産庁が母船をめぐるこれら許可に対して慎重に研究されており、まだ許可されていないということを聞くときにおいて、当委員会は国会の意思を十分参酌してもらわなければ困るのではないかという観点から、昨日私に対する注意が各委員からありまして、しかして委員会を開くようにして、長官の意見を聞きたい、またわれわれの要望もいれていただきたい、かような観点からきよう私は質問をしたいと存ずるのでありますが、まず長官から、現在の北洋母船漁業に対する経過の御説明を承りたいと存ずるものであります。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 北洋母船式鮭鱒漁業の許可の問題につきましては、今までの委員会においてその経過並びに私の意見も申し上げたのでありますが、その後今日に至るまでの経過を御説明いたします。  この問題につきましては、すでに各委員より、独航船のいわゆる二重契約の問題等を中心といたしまして、いろいろ御批判と申しますか、御意見を承つたのでありますが、私の方の意見は先般から申しあげました通りの考えでございます。その後二月十日までに申請が全部出そろいましたが、いわゆる二重契約の形式になつておりまする独航船が約二十隻あつたのであります。その二十隻について、できれば二重契約に該当した母船の経営者と独航船の船主との間に、話合いがつけばまことにけつこうだという趣旨のもとに、数日にわたつて話合いを勧奨いたしたわけでありますが、結局何ら話合いの結果が得られませんでした。そこで私どもは、かねて申し上げた通り、独航船の船主を呼びまして、二重契約についてどちらに所属するかということを一々確かめたのでありまして、本人の意思に従つてきめて行つたのであります。その間いろいろ事務的な手続きをとつたのでありますが、結局独航船の船主としては、二月十日までにはつきりした意思を表示しておるのであります。従つて独航船の船主はAならA、ABならABという母船を選んでいるわけであります。それで独航船の船主の意向はきまつております。そこでかりにAならAという一つの母船を選びました者はけつこうでありますが、ABの二つの母船を選びました者につきましては、ただいま申し上げた通り、はつきり独航船の船主の意向を聞きまして、その結果まとまりました数字につきましては、個々の数字はちよつと今覚えておりませんが、最初に許可いたしましたいわゆる実績三船団につきましては、約七つないし八つ減じております。それからすでに許可いたしました母船のうち、北海道の漁業公社は当初二十でありましたが、今のところ十九であります。日魯の第二船団を出しましたものは十九であります。また許可ないし許可の手続をとつておりませんところの残つた三船団がございますが、それは太洋冷凍母船の所属船は十四であります。それから函館公海漁業株式会社の所属船が八つであります。それから極洋捕鯨株式会社の所属船が六であります。なお一つ未決定の分があるのであります。いずれになりまするか、これはまだ保留であります。そこで、現在のところは未許可または許可の手続について未決定でありますところの三母船、すなわち大洋冷凍母船と極洋と函館、この三つの母船が残つておる、こういう状況であります。それについてそれぞれの母船は、単独出漁をぜひ許可してもらいたいということを熱心に言つておられます。しかしながら私どもは、先般からたびたび申し上げておる通り、母船の経営上適当であるかどうかということの判断をいたさなければなりませんので、この点につきまして目下慎重に考究を重ねておるという状況であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 大洋は幾つ……。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 一隻、二隻の狂いがあるかもしれませんが、違つていたら、訂正いたします。大洋は三十二隻、日水が三十三隻、日魯が二十八隻、たしかこうなつているように記憶いたします。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 水産経済新聞に「極洋、函館共同出願を検討か、大洋中部社長が仲介の労」という見出しで出ておりますが、長官は中部社長に仲介の労を頼んだことがありますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 私の方から仲介の労を頼んだことは、ございません。ただ両者が相談をし合つておるということは事実のようであります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 当初一月の三十日か三十一日かに大洋、日魯、日水の三船団に対して許可を与えた独航船の数は何隻になつておりますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 当初許可を与えました数字は、大洋が三十六、日本水産が三十四、日魯が三十、合計百であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 大洋の三十六が三十二になつたというただいまのお話でありまするが、その四というのはどこに行つておりますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 間違いましたら、また御訂正しますが、三十六が三十二に減りましたうち、三隻は大洋冷凍母船、一隻は函館公海漁業に行つております。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 水産庁の許可方針について発表されましたこの方針の第五において、「二月一日から同月十日までの間に申請すること。この場合一母船に対する付属独航船数の最高限度は二十隻とし、所属独航船数が少く、母船経営に不適当と認められる場合は許可しないことがある。」、この方針と、長官が二月六日に当委員会で重ねて答弁されておるのでありまするが、この点が、先ほど私が申し上げたわれわれの理論と少々食い違いがあるように考えるのですが、一旦許可した母船を、どういうわけでその中からまた除かれたり、どうしたりして、数を少くしておるのか。それでは水産庁の権威というものはなくなるのではないか、こういう点が非常に心配される点でありまするが、長官は法律家であるから、憲法を尊重して、個人の自由意思をどこまでも尊重して水産庁の許可であろうとも個人の意思を尊重するというお考えを、今後ともに続けられることでありますか、この点を承りたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 ただいまの問題でございますが、この点は前二回の委員会においても松田委員から御指摘があつたと思います。この点につきましては遺憾ながら松田委員のお考えと私の考えは違うのであります。それはかりに母船を許可いたしました場合に、母船につきました独航船が正式に、法的に委任をしておるのでありますから、一旦許可したものが他にもう一つこれを申請することがあつた場合に、これはあとの方は取消し、先に許可した方が法的に有効であるという措置も、とればとれると思つておつたのであります。しかしそこは、私どもの考えといたしましては、先般からたびたび申し上げておる通りでありまして、新船団との間に非常な独航船の競争をしているような事態もある。最初の三十六、三十四、三十とそろえて持つて来られたものも、相当無理をしておられるようなことも、よくはわかりませんが、あるのではないか。そうして最初に許可した母船の三十六、三十四、三十以外は一切認めないという態度をとることは、実績三船団に対してかえつて有利になり過ぎるのではないかという判断をしたわけであります。そこで非常な御批判を受けたわけでありますが、私に二月十日までが申請期限であるから、二月十日までに独航船が意思を表示して来れば、それからそれがかりに二重に形式的に有効になつた場合には、独航船の意見を聞いてきめてやるのが妥当であろう、こういう判断をいたしたのであります。独航船が形式的に有効な二重の契約を持つて参りましたので、その点が非常に煩雑なことになつたのではないかという御批判を得ているわけでございますが、私は正直なところ、御批判はあると思います。あると思うが、今度のやり方で行けば、私が申し上げたようなことをやるのが、独航船側のためにも、母船側のためにも、また母船側の実績三船団と新しい船団のためにも、この三つ一緒に考えて、最も公平な策であるというふうに考えましたので、かかることをやつたような次第であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 御方針はよくわかりましたが、しからば独航船について、水産庁は全部の調査をされているのだろうか。これが決定したのか、しないのか、出漁するまで、こういう問題が続くような場合は、どういうようになりますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 この点は、この前質問があつたとき、はつきり申し上げればよかつたのですが、これは独航船側としましても、いつまでもふらふらいる性質のものではありません。月一ぱいが実績三船団の申請期限で、二月十日が最後の申請期間でありまするから、二月十日までの独航船船主の意思ははつきりするわけであります。そこで、はつきりしたところで二重契約になりましたそれらのものを一々呼んで聞きました結果、私はここに所属する、私はここに所属するということをはつきりいたしたのでありますから、はつきりいたしたのにかかわらず、今後意思表示をかえるということは、私どものところでは認められないのでありまして、もしそのときに、はつきり、一旦ここにきめたけれども、またここでかえるということを言われましたならば、その独航船はやめていただくよりしようがないというふうに考えます。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 長官はただいま二月十日とおつしやいましたが、二月十日にはやらなかつた。それより遅れておつたではありませんか。独航船の意思を聞くということが二月十日までではなく、その後まだ持続されておつたのではありませんか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 二月十日と申しましたのは、申請期限が二月十日でありまして、その後私どもが聞きましていろいろ決定いたしましたから、私どもが独航船の意思を聞きまして、独航船のA、B両方に出願のもので、AならA、BならBにつくときめましたのが最終点であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 それは最終点といいますが、一月の三十一日に許可された当初の三船団、それから二月十日ですか、十一日かに許可された二船団、これは母船も許可されたと同時に、先ほど私が申し上げたように独航船もそれに許可されたのであります。それではつきりしたいのです。それから抜き合いが始まつてそれを先ほど私が申したように、長官は法律家だから憲法を守つて、その個人の、独航船の自由意思というものを尊重して、まだその問題がきのう、きようまでも持続されているという現実の姿が現われておるのでありますが、二月十日というものは、母船と独航船が許可された。しかしまだその後に許可されないものが三船団ある。それから独航船もその後においても、やれあつちへ行こうとか、こつちへ行こうとかいうことで右往左往しておるのが現実の姿なのであります。これらは一定の期間をきめて早く処理されるようにしなければならないと考えるのであります。あとは何ぼ長官が憲法学者であつても、その辺ははつきりしなければ、いつまでたつてもただいまのような行き方であつたならば、出漁するときまでそういう問題が持続されるんじやないかという心配があるのでありますが、こういう点ひとつ独航船側に指示をしたらどういうものでございましようか。それはできないものでしようか。どこまでも個人の意思を尊重して行くというようになつて行くものでありましようか。この点を承りたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 その点はただいまお答えを申し上げたことを繰返すことになると思うのでありますが、まだ一つだけきまつていないのがございます。あとの百五十九隻は所属がきまつたのであります。まだ許可してないところと、してあるところとありますので、そういう問題が起るかもわかりません。しかし私がただいま申し上げました通り、許可するしないにかかわらず、すでに独航船はとにかく二月十日までに意思表示を終了しておるのです。ところがダブつたのを私の方へ独航船の船長を呼びまして最終的にここに所属しろという——最終的な独航船の船主の意見を聞いたわけでありまして、はつきり所属をきめたわけであります。きめたわけでございますから、それが最後であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 ほんとうかね。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 最後であります。一旦案をきめたけれども、こういうふうにかえてもらいたい、ああいうふうにかえてもらいたいということは、これはちよつといかがと思いますので、私はこれが最後だと思いますので、これが最終的に独航船の意思がきまつたものであるというふうに考えるのであります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 それが最後であるということならばたいへん都合がいいのでありますが、次に要綱の第五から行きますと、函館公海の八そう、極洋漁業の六そうないし七そうについては、母船も独航船もともにはつきり適格船であるという指示を与えておりますが、要綱第五から行きますと、函館公海の八そう、極洋漁業の六そうないし七そう、これは不適格ではございませんか。水産庁の権威ある許可方針というものを尊重して行くのならば、この二船団というものは不適格船であるという烙印が押されるべきものであると思うが、どうしてこれに対してまだ逡巡しておられるのか、この点を承りたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 この点もいろいろ解釈の問題があると思います。函館の現在申請している母船に対して八つの独航船、極洋の現在申請している母船に対して六つないし七つの独航船、あるいは大洋冷凍の申請しておられます母船に対して十四の独航船ということが、それぞれの母船とそれぞれの独航船とつなぎ合せてみまして、はたしてこの申請書に基くものに対してこの数の独航船でいいかということの判断が最後の問題になると思います。その点について当初に御説明申し上げました通り、私どもの方で慎重に検討をいたしておるのであります。いずれも母船のトン数並びにその能力等、単にトン数だけではきまりませんから、その母船の能力、トン数等をいろいろ考えまして、母船、独航船というふうに一つ一つ組み合せまして、その適否を考えあわせているという段階であるのであります。私どもは、これが十分な独航船の数であるかどうかということの判断につきましては、各方面の観点から慎重に検討しておる段階であるのであります。しかしながら出漁は五月でありますので、そういつまでも逡巡いたしているわけには行きませんので、この判断につきましてすみやかに最後的の処置をしたい、こういうふうに実は考えているところでございます。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 どなたの目から見ても、常識的判断というものが一番重要な問題だと思う。そこから行つたならば、たとえば函館公海の八そうというものは、二十トンの船で八そうの独航船を持つている。かりに四そうの試験船を持つたとしても十二そうである。これで一体二千トン以上の船が操業でき得るか、採算が合うかといつた点が論議されることになろうと思いますが、水産庁は八そうでも母船の経営が成り立つというお考えを持つておられますか、この点を承りたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 母船の中請者側としては、確かに成り立つという確信を持つて来ておられるのであります。私どもといたしましては、いろいろ観点から、この母船についてこの独航船の数で成り立つかどうかということの判断を、ただいま検討いたしておる最中であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 長官ともあろうものがそういうところを検討するとか、しないとか——もう結論は現われているじやありませんか。それよりももつと端的なお話があることだろうと思うのでありますが、それは要はこの新聞に現われておるように、中部社長が共同出願の仲介の労という新聞が出ておるのですが、これに対してこの両者ともに、函館公海、極洋が七つの、八つのということであるならば、これを共同出願させたならば、夏堀委員の大洋冷凍ですか、これらと同じ勢力になり、そうしてやり得るというようなお考えはないものですか、この点をひとつ承りたい。どうしても単独に一船団ずつでもつて許可するかしないかという考え方を持つか、共同出願でどの船を使つて行くかという考え方を持つか、この点を伺いたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 函館の八隻、極洋の六隻という問題につきましては、これは慎重検討を要する問題だと、私どもも率直に言つて、そう思います。そこで最後的にこれに結論を下す上について検討いたしておるのであります。しかしながら業界において、極洋と函館とが合同して一船団を出したいという話合いが熱心にあつたようで、あります。聞くところによると、最近において結論に達するというようなことでありますが、いかなる話合いをしておられるか、私ども実は見当がつきません。しかしながら私どもは、あくまで母船と独航船というものをつなぎ合して考えているわけであります。かりにこの二社が合同されましても、いかなる母船を持つて来られるか、まだ判断できないのであります。その持つて来られた母船とつけられる独航船の、この両方の判断をいたしまして、もしも業者に持つて来られましたら、そのときに判断して、最後の決定をしたい、かように考えております。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 私は水産庁の許可方針というものに対し、これを厳重に守つて行つてもらいたいということが、一番の念願であります。二千トン、五千トンの船で、八隻の独航船があつて、それでもつて北洋漁業に出漁できても、採算はとれないと思います。しからば、こうした試験の答案を出して落第した三社に対して、一体水産庁はどういう考え方をもつてこれらを、まだぐずぐずしているか。先ほど長官は内容を調査するというお話をしておられまするが、経済的に成り立たぬことは、これは水産委員全体の目から見ても、また世間の常識からいつても、成り立たないという烙印ははつきり押せることと思うのであります。何のために、二十隻以内という字句をお使いになつておるか。二十隻以内ということは、二十隻をさしての話だろうと思うのであります。しかしこうした関係から、十五隻なり十六隻なりあつたならば、どうにか経営も成り立つことでありましようが、八隻や六隻や七隻でもつて経営が成り立つということは、いかなる幾何、代数をもつても、判断のつかないことと思うのでありまするが、長官はそこまでめんどうな計算をされておられますか。切る御意思はありませんか。要綱を守つて、これを切つてしまう、不許可にするという御意思はないのでありますか。この点、もう一回百重ねてお伺いしたい。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 八隻なり六隻なり七隻が、当該母船の経営する上において十分な数だとは、私も率直に言つて思つておりません。しかしながら、業者としては非常に熱心に出漁を希望しておられるのも事実であります。また今まで母船側が独航船を獲得するのにいろいろ御努力になつたこともあるでしよう。しかしながら、私どもとしては、冷静に判断をしなければならないのであります。おそらく、母船が独航船の獲得について努力されたことは、その当時全部そうでございましよう。従つてそういうようなことについて、私どもは判断をしておるのでありますが、私どもの方は出た現実に基きましてその申請母船とその独航船との牧が、はたして規制がうまく行くかどうかという判断が、まず第一に大切と思うのであります。しかし八隻なり七隻が、決して十分なものだとは、私は実は考えておりません。しかしこれがはたしてできないものであるかどうか、その母船を経営するのに絶対にできないものであるかどうかということについては、今検討いたしておるのであります。しかしこれは絶対にできないということも言えませんし、これは十分な数であるということも、正直な話、私は言えないと思います。しかしまた母船といたしましても非常に努力いたして、ぜひ出たいという希望を持つておられるのであります。かたがた、たまたま一緒にやろうというようなお話があるようでありますから、それらの事情も勘案いたしまして、私どもといたしましては、最後的にどうするということについて、目下検討いたしておる、こういうような状況であります。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 長官の考え方はわかりました。八隻でも母船の経営というものは技術的にやつたら成り立つという考え方を持つておられるようでありますが、さて百六十隻の独航船が、われわれはその個々の独航船に対して許可を無条件に与えたものとは考えていないのであります。六百隻からの申請者がありまして、これらの中から百六十隻というものが水産庁の方針によつて与えられたものである。しからばこの百六十隻という独航船は、六百隻の出願した者の代表として及第したものである。よつて独航船の品位というものも、漁民の自粛という点からいつても十分考えなければならないということは前にも申し上げた。しかし八船団の母船というものに対してこの人人が八隻や七隻でもつてこの母船を出さなければならないという議論はどうしても受取れない。独航船も漁民の総意というものを蹂躙している。しかもまた母船側の考え方も蹂躙している。漁業法の精神からいつても、こういう問題は水産庁の行政の問題ではない。もつと高度の、漁業法の精神からこれを考えて行かなければならないものと私は考える。水産庁の行政も、漁業法の建前からいつて、すべての日本の行政を考えて行かなければならないものと考えているのでありますが、八隻、七隻でもって、長官が持つている独航船に対する考えをもつて、二船団を許可するというようなことがあつたならば、一体本年の水産庁の北洋漁業というものに対してどういう問題が起きるかということを、あらかじめ目をつけておいていただかなければ、なかなか容易な問題ではないという考え方を私は持つのでありますが、そうなると国会の審議というものが必要になつて来ると私は考える。これはほんとうに大きな問題と思います。行政の面にわれわれはタツチすべきじやない、しかし漁業法そのものの精神からいつて、あわせて国会が審議する権限を持つている。こういう点が政治問題として当委員会が審議して行かなければならない問題と私は考えている。こうして行つた場合において、もし八隻ないし七隻の船に対して母船を許可するということはあり得ないことだと私は断定する。そこでしからばこれをどういう方法にするか。長官も苦慮されておることと思う。新聞にあるように共同出願というものは最後の手に残されたものと思う。これはわれわれの考え方ではない。長官は御苦労なさつて、どういうふうにわれわれに報告でき得るかという報告の義務があることだろうと思うのであります、今までの論議から行きまして。さてそこでもし仮定として八そう七そうが共同出願をした場合を考えるときにおいては、私はここで意外なものを発見したのです。実は、今日の水産委員会があるので、その調査をすべく昨日函館公海に行つて見たところが、函館公海の議論というものは、私どもでは何もわからないのだ、全部大洋がやつておるのだということであります。それから極洋へ、私は会つたことはないのだが行つてみた。ところが共同出願するということをお互い話し合う相手がだれかというと、社長じやない、中部謙吉なんだ。しかもこの新聞にはこうして大洋中部社長の仲介の労というものが現われておる。かつて夏堀委員が、日魯が自分ばかり手前がつてに二船団も出す。不都合だと言つておつた。ところが日魯ははつきりと二船団を日魯漁業の名前にして出して来ておる。ところが名前は函館公海で、すべての問題は大洋漁業がやつているということになれば、大洋の常套手段がここにまた現われておる。どこでも沿岸に対してあらゆる進出をしておる。それは第二会社、第三会社をつくつて、自己の資本をもつてそれらの沿岸に食い入つているのが今日の大洋のやり方である。それと同じようにこの極洋漁業に対してもそういう問題が起つて来た。この論議は委員長も知つておる。だからこの委員会がこれまで時間を遅らせておるのだ。(「ばかなことを言つちや困る」と呼ぶ者あり)発言席にある立場において言つておるのであります。こういうふうに業界をまどわせるようなことであつて、どこに水産庁の公正な方針がやつて行かれますか。これをわれわれは心配するのであります。しかもまた、長官は御承知かどうかしりませんが、現役の大洋の社員が水産庁へ毎日日参して、函館公海漁業の運動をしておるじやありませんか。しからば何のための函館公海漁業なんです。こういう人の名前をもつて自己の勢力を張ろうとするやり方、しかも漁業法の根本精神を蹂躙しておるではないか。こういう点が長官におわかりになつていないのか。漁業法の精神からいつて私は反対しなければならない。水産行政をゆがめられておる。何も緒方や池田、小笠原、これらが運動しておるのじやないことがはつきりわかつたのだ。私は意外に思つてきのう函館公海の事務所へ行つて初めてわかつた。これなどはとんでもないことです。こういうことで水産行政を濁らされたならば、これからの水産行政は非常な災いをするのではないかという心配であります。長官は心配しなくてもいいと言われるかもしれませんが、いらない心配であるかもしれないけれども、われわれは国会として、漁業法の精神を守るためにこの議論をやつて行かなければならないはめに陥つた。ほんとうにこの二船団に対しては許可を打切るか、ないしはすべての内容をもつともつと御研究されて——いな、されておる、長官は裸になつてこの二船団の共同出願をさせるか、この二つの道よりないと私は思う。この点を十分お考えになつて、資本主義の世の中であるから、個人の自由だといつて、どなたがどう入つてもかまわない、どういう資本が出てももかまわないということは、言われ得ることでありましようが、それよりも高度のものは、日本の国の漁業は漁業法の精神から持つて行かなければならないことである。これから言つたならば、毅然たる態度でもって、ほんとうに函館公海の自己の資本と、極洋漁業の自己の資本と、他から一切関係のない資本によつて共同出願をされるような方法をとつて行かなかつたならば、ゆがめられた水産行政となつて行くことを私は恐れるのです。この点に対する長官は、めんどうな問題だから即答はできないと言われるかもしれません。きようは土曜日で、もはやきようはきまらなければならない。いつまでも審議しておる筋合いではないと私は考えておる。いましばらくお待ちなされて、切るか共同させるか、漁業法の精神を守つての行動をしていただかなければ、国会としてもなかなか大きな問題になつて行くものではないかという考え方を持つておるのでありまするが、長官の御意思がもしあつたならばお聞かせを願いたい。また考えてというのであるならば、お考えになつてからでもけつこうでありますが、われわれの考え方を十分参考とつていただきたいと私は思うのであります。

田口長治郎自由党

○田口委員 先ほどの松田君の委員長の本日の議事運営に対して、どうもこの問題と関連したような、さような点がありましたが、それを取消されたらどうですか。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 取消す必要はない。なぜかといつたならば、李ラインのあの法律はどこでつくつた、どこであの会合をやられたか……。

田口長治郎自由党

○田口委員長 どこでもやりはしませんよ。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 大洋漁業の重役室でやつたじやないか。

田口長治郎自由党

○田口委員長 とんでもない。

松田鐵藏自由党

○松田(鐵)委員 はつきりわかつておる。君と大洋との関係は、だれも知らぬ者はないじやないか。何のために今日まで、委員長としてこういう重大な問題を論議する機会を与えないか。

田口長治郎自由党

○田口委員長 ちよつと速記をとめてください。   〔速記中止〕

田口長治郎自由党

○田口委員長 速記を始めてください。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 ただいまの松田委員のお話の趣旨は十分了承いたしましたが、ちよつとお答え申しておきます。八船団でも許可する腹があると考えられるとおつしやいましたが、私はそういうことを申し上げたことはありません。

田口長治郎自由党

○田口委員長 川村善八郎君。

川村善八郎自由党

○川村委員 北洋さけ、ますの漁業は今年から本格的操業になりますので、まことに重要な問題でございますけれども、かつて一月の四日に許可方針を出しておりまするし、さらに一月二十九日に本委員会において、ただいま松田君の言われたようなことについてわれわれも非常に心配いたしましたので、勧告的な意見を質問の形で申しておきましたから、多分長官以下幹部の方々が、われわれの趣意を十分体してやつてくださるものと信じて、でき得れば私本委員会では質問をしたくないという考えで今日までいたのでございます。けれども、きようの長官の御答弁は、何だかあの当時の心境と違つておるようなところが見受けられますし、さらにまた一月四日に発表されました許可方針にも沿わない点があるのじやなかろうかという疑義も持つたのであります。さらに今日まで長官が態度を宣明できなかつたことについては、これは私の杞憂かもしれませんけれども、一部の新聞にはこんなことも書いてあります。「極洋、清井長官をクビ?」という題で、ここに麗々しく載つております。これは内容は読みませんけれども、とにかく簡単に申し上げると、極洋捕鯨会社はぜひとも単独許可をとるということで、独航船や調査船の増加について今各方面に渡りをつけて運動をしておる。しかしこれが容易でないという返事を受けておることも書いております。ところで事ここに至つてはひつ込まれないから、俗にいう意地にかけても許可をとる、それには長官以下幹部の二、三人をくびにしても許可をとるという意味のことが書いてあります。こうしたことから長官が少しおびえて、方針と違つた行き方をしたのじやないかとも考えられますので、私この許可方針等について二、三御質問を申し上げたいと存じます。  そこで私許可方針の内容の点について申し上げますと、一、二は大体適格船という方針でことしは行くのだ。三は、前記の一に該当する、現在申請しているもの八船団を認めた、こうなつております。それから四には、「前記三のうち実績船については、その実績を基準とし、設備能力等を勘案してその附属独航船を次の通りとする。」大洋には三十六隻、日魯には三十隻、日水には三十四隻。これらを「水産庁検査合格済の独航船のうちより該当隻数だけ所属契約を結び、之を証明する書面と共に一月末日までに申請する」こうなつております。そこで私この文書を善意に解釈しますと、百隻というものはもうすでに割当てられたものであるか、旧主船団というものは許可しなければならない義務があるのではないか。いわゆる割当てたという権利があるので、権利を尊重するならば義務も並行しなければならぬ、かように考えております。そこでこれはどうしても三社には百隻をどんなくふうをしても割当てた以上は許可をしなければならないという水産庁に義務があると考えるものであります。  そこで第五には「残余の申請船については、水産庁検査合格済の独航船と所属契約を結び、之を証明する書面と共に二月一日から同月十日までの間に申請すること。」こうなつておりますから、そうすると結局三船団の旧実績船には百隻を割当てて、残余といえば六十隻だと私は思う。この大十隻を五船団で獲得して、申請をしたものでなければ許可しないというふうに考えるのでございますが、この点は水産庁長官の前の一月二十九日の答弁にはそのように答弁してありますが、その後かわつたということはどういう点でかわつたのか、とれないからといつて投げやりにしていいのかどうか、この点でございます。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 これは私は考えをかえたつもりはないのでございます。問題についての御批判は承りますが、確かに私の初めの考え方としては、行政的に当然そうなるものと思つておつたのであります。本来ならば、これは先ほど松田委員の御質問に対しましてもお答え申し上げましたが、実績三船団に百隻割当てたのですから、百隻だけ全然別にしてしまつて、残つた六十隻については、旧三船団がはつきり証明すればこの問題は解決したと思うのであります。ところが先ほど申し上げましたような事情もありまして、いわゆる八申請船団のうちの新規だけは別にしました。それから各母船についての割当も別にいたしましたけれども、その間の競争ということは自由になつている建前であつたのであります。本来実績船団というものは、昨年も出漁しているのですから、割当数は当然獲得できるものという判断をいたしたのであります。それから残りの船団は独航船との競争に入る、こういうふうに動くものと考えておつたのであります。ところが実際問題としてはそうは行かなかつたということでございます。  そこでなぜ実績船団に対して規律しない全いう御質問を今までたびたび受けておつたのでございますが、その点は御議論も十分わかりますし、御批判も十分わかりますが、私どもといたしましては、その点は二月十日までが独航船の船主の申請期限であるから、その間には、形式的にはダブつて来たものについては最終的に独航船団の意見を入れて十分きめる、こういう方針を決定いたしたのであります。そこで結果としては、最初に許可しました百隻につきまして相当のダブリが来る、全体で二十隻の二重契約が起る、こういう事態に至つたのであります。二重契約は主として新しい船団と実績船団との間のダブリが多いのであります。そこで私どもも、その後いろいろ当初の方針に基きまして、独航船の船主の意見を聞きました結果、先ほど申し上げた通りのように、実績船団に割当てたものが減つて参ります。七隻ばかり減つて参る、こういう実績になつたのであります。しかしこれは百隻を割当てたから百隻全体政府が必ず義務を負うべきだというふうには考えていないのでありまして、そこはあくまでも業者間の競争ということを建前にしておりますので、かりに減りました場合におきましても、そのまま実施していただくというふうに考えておりますので、全体としての百六十隻というものは絶対に動かさない、こういう考え方であります。

川村善八郎自由党

○川村委員 最初は百隻はとれるものだという考えであつたということですが、一月二十九日の委員会で、とれるという長官の考えは甘いのだ、必ずこういうふうな方針で行くと二重、三重の契約があるのと、それからさらに、実績三船団というものと必ずダブつてその割当だけとれないというようなことを私は言つておるのですから、今にして手を打たなければ二重、三重の契約で相当混乱して、苦境のはめに水産庁は陥るであろうから手を打つべきだ、こういつて私は注意をしております。その注意に対してこういう御答弁を長官がしております。「端的に何隻を出す腹であるか」これは私が五船団出すのか、七船団、八船団出すのかという質問に対してははつきり言つておりません。そこで「端的に何隻を出す腹であるかという趣旨の御質問でありますが、先に新聞にも発表いたしましたし、現にただいまの御質問の中にもあつたわけでございますが、私どもはこの方針によつて、ただいま業界からの出願の実情を見守つているという状況であります。いわゆる実績を持つている船団には百隻を割当てましたため、新しい船団に対しましては六十隻しか残つていないのであります。」こうはつきり言つておる。そうすると六十隻が対象になつて新船団が契約を結んで申請をする。その百隻というものは、長官はもうすでに割当てたのだからとるのだ、やらなければならないのだ、こういう義務づけた精神でおるということになりますと、三船団に七隻の不足をしておるということは、先に許可した以上はそれを絶対動かさないで、他のものからとつてもやらなければならないというようなことを私は感じておるのでございます。それはいいか悪いかは別問題として、当初この方針を出した精神はそうであつたとすれば、それを実行しなければならない義務が水産庁にあるのじやないか、この点でございます。今になりますれば当初はそう思つたけれども、実情がかわつたからいたし方ないというならば、何もこういう方針を出して騒がせる必要がないのじやないか、私はこう考えます。かりに今共同して——函館と極洋捕鯨と共同して申請した場合には、おそらく出す腹だと私は考えております。しかしそれにしたならば私は、こういう方針でなくて八船団に割当てれば何も長官が苦労しないで、七船団出すくらいなら八船団出したら何が文句があります。ただ私らの考えは、一挙に三船団から八船団出す。それから百から百六十出す。調査船も含めた大体二百隻になんなんとする大幅のいわゆる北洋の母船式出漁をした場合に、ソ連関係がどうなるかという心配だけであります。資源的には何も二百隻に八船団出しても何も心配はない。資源的にわれわれは心配しておりません。ただ外交問題で心配しておるのであつて、現に日本の海だといつてわが漁船がどんどん入つて行つた。ところがあの弱かつたかつて日本の国であつた韓国が、李承晩ラインをしいてかつてにわれわれの漁船を拿捕しても、何も手も出せない、足も出せない、そうして特別立法をして代船建造までしてやらなければならぬというような日本の実情からして、もしソ連に六十海里も七十海里も線を引いて、入つて来たものをどんどんとられたり、しかも向うの感情に触れて悪辣な手段をとつた場合にどうするか。結局長官か大臣が責任をとらなければならぬということになる。これらの心配だけであります。私は水産庁長官を信頼しておりますから、こういうことのないように、五船団なら五船団、六船団なら六船団というものを、はつきりこの許可方針を出す時分に船団の数を明示すべきだということが私の主張であつて、二十八年度の出漁については、われわれは五船団百五十を出せというのが、三船団しか出せないということでがんばつた。あの当時のように五船団なら五船団、最初は五船団の腹であつたと思います。はつきりすればこういう問題はちつとも起きない。かりにそのことはそのことといたしましても百六十隻、それから調査船が三十以上は六隻、二十以下は四隻ということにあなた方の方針が発表されたとしても、どうせ三船団が割当てたものをとれないとしたならば、もう少し減らして百のものを八十くらいに減らして、そうして旧船団に八十隻、新船団に八十隻というように同じにして、これを五船団に割当てれば、やはり旧船団は独航船が多くつれて行かれるし、新船団は十七隻くらいのものをつれて行けばいいんだから、どれもこれもみな成り立つ。今にして旧主船団にも割当てたものが七隻も減つている。それから新船団には、多くとつたもので確定しているのは十九、十九。十四、七、六というようなものもなくて、これでみな円満に行ける。ですから私はこの方針を出した以上は、当時のことから考えて、おそらく最高六船団だという腹であつたと思います。従つて今六船団できめるということになるというと、そこに長官がつらいことになるから、結局ぐらぐらしているのじやないかということを私考えるのでございますが、一体そういうようなことは過去でございますけれども、何船団ほんとうに出すのか。当初われわれには個人的には六船団だ、しかも速記の中にもまだありますが、私が八船団出したらどうだと言うと、そういう甘い考えを持つていないという答弁をしている。甘い考えでないとするならば、五船団にするか六船団にするか縮めなければならぬ。また今日になり決したならば、八船団でも出せる。頭を少しへずつて八船団出せる。いずれにいたしましても早く解決しなければいろいろなデマが飛ぶ。新聞にも先ほど申し上げたように、長官その他の二、三の幹部の首をとばすとか、さらに夏堀委員の話を聞くと、われわれも水産疑獄の一人にかぞえられている。こういうことは長くたてば長くたつほどデマが飛ぶもので、そのためにはわれわれも迷惑をこうむる。私も北洋漁業のボスになつて、そうして疑獄事件の新聞か雑誌か出たそうでありますが、今の新聞はそれでにぎやかにしているのだから、その一人に入つたとすればまあ光栄だと思いますけれども、私はそんなことはないので、まつたく苦々しい。これらの問題は、長官が腹をきめればとつくに解決がついた。私は今さらそんなことは申し上げませんが、一日も早く長官の意思をきめて、そうして世間のうわさに上つているようなことを解消したらどうかということを考えますが、いつごろ一体はつきり腹がきまるのか。この点をお伺いしたいと存じます。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 いろいろお話を承りました。もう二月もきよう一日であります。来週からは三月になりますので、早急にきめなければならぬと私は考えております。とにかくできるだけ早くきめたいと考えております。それからさつきちよつと夏堀委員からお話のありました北洋漁業について云々という新聞記事がございましたが、私はその記事については何ら事実を知つておりません。

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員 私の過般の質疑についてただいまも長官から、及び松田委員から、これは質疑でありますが、松田委員の方は私に対して好意的におつしやつたこととむしろ私はありがたく感謝しております。ところがぼくはきようは言うまいと思つたのですけれども、せつかく御発言があつたものですからちよつと申しますが、私の発言の内容はありのままです。巷間伝うるところによると、あるいは新聞、電報、現職某大臣が某所にはつきり電報をやつておつた、私は電報を見ているんだ、これを否定することはできないという。電報を調べればちやんとわかつている。現職大臣の名前はちやんと明記してある。某前大臣はかくかくしたということがちやんとわかつているんだ。そういうことは党幹部としてまた現職の大臣としてやるべきことではないということの警告演説をしたので、そうしてあわせて水産庁長官はりつぱな人格者である、決してその政治力に屈してはならないということを私は申し上げたのであつて、五船団は最初のあなた方の計画した五船団であると私は考えている。これは今回川村委員もおつしやつた通りこれをこのように混乱させその渦中に入つた人々、その有名人は何の関連があつてそういうことになつたかということ、これはばかでもわかるということを私は新聞、港間伝うるところによる電報を見、そういうことをありのまま申し上げたんで、あなたに対しては、りつぱな人格者であるから、その人格をゆがめて政治力に屈してはならないということを申し上げたので、あなたに対してはむしろ激励のつもりで申し上げたのでありますから、御了承願いたいと思うのであります。失言ということに対しては、私はその通りありのまま申し上げたので、そうして松田君のは私に対しての好意と考えておりますから、さよう御了承を願いたいと考えております。

田口長治郎自由党

○田口委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもつて御通知申し上げます。  これにて散会いたします。    午後一時六分散会

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