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19回国会衆議院1954/03/23

人事委員会 第8号

発言数
60
登壇者
7
会派数
3
開催日
1954/03/23

会議録

川島正次郎自由党

○川島委員長 これより開会いたします。  国家公務員法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。質疑の通告がありますから順次これを許します。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 議事進行に関しまして……。ちよつと事前に、この間、私から、赤城さんが委員長代理でやられたことに、おいて、地域給勧告に関する人事院総裁と左派社会党の幹部との会見のてんまつを、できるだけすみやかな機会に、報告していただくようになつておつたのですが、その方をひとつ先にやつてください。

川島正次郎自由党

○川島委員長 わかりました。この際御報告申し上げますが、三月十三日に、受田委員より、調査の御要求がありました。十六日にに赤城理事から浅井総裁に、調査について文書による回答の要求をいたしました。十七日浅井総裁より文書の回答がございましたから、これをここで朗読いたします。   先日新聞紙上に掲載されました地域給に関する記事は、その意を尽しておりませんので、補足いたします。私は、最も望ましき実施時期として、四月一日と申したのであり、勧告の具体的時期については、何もお話いたさなかつたのであります。以上の通りでございます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 左派社会党に対する御調査の結果はいかがですか。

川島正次郎自由党

○川島委員長 左派社会党に対しては、まだ私調査しておりませんが、そういう御要求があれば、あらためて私から左派社会党に対して要求いたします。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 この人事院総裁の談話として左派社会党のスポークスマンより発せられたるあの新聞記事は、全国に非常に期待的な影響を与えたわけなんです。すなわち人事院は、四月一日を基準に勧告をするであろうという期待です。この期待によつてわれわれのところへも問合せの書信なり、あるいは電報などがどんどんやつて来るという状況でありますし、総裁としても、今の御回答によりますと、四月一日を一応の目標として置いている。できれば四月一日というのに越したことはないんだという意味のことが受取れるわけでありますが、そういうことになりますと、人事院総裁の意思は、四月一月を目標とするところの基本的な線は、人事院総裁の中にもあると思います。従つて、このことについてちようどここに入江人事官もおられますので、人事官会議などによつて、この結論が出たものか、あるいはそうでないのかもしれませんが、人事院を代表する人事官がおいでになつておりますので、今の総裁の御回答に対して補足していただくところがあれば、その点を補つていただければいいと思いますので、委員長、その点ひとつおとりはからいを願います。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 ただいま委員長がお読み上げになりました浅井総裁の文書による御回答は、実は、私ども十分存じませんのでございますが、ただ地域給の、現在の人事院における準備その他の段階なり、勧告の目途についての私自身の率直な見通しと申しますか、それを申し上げますると、地域給につきましては、御存じの通り三月の末及び四月一日前後におきまして、市町村の相当大幅な合併があるのであります。せつかく勧告をしていただくといたしますれば、その合併されました状況をも考慮に入れるのが適切ではないかとも思いまするし、先般市町村合併についての委員会の御要望もありましたし、御回答の次第もございますので、それを考慮に入れて実はせつかく準備いたしておる次第でございます、従つて先般参議院の予算総会においても申し上げたのでございますけれども、今のお話のように、四月一日までと申しますか、三月一ぱいに勧告するということは非常に困難ではないかと存じております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 三月末までの勧告は困難であるが、四月一日からの実施については非常に有望であるという裏づけがなされると思いますが、この点については、今の入江さんの御答弁は、そう解してよろしゆうございますか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 ただいまのお言葉のような意味ではございませんので、私が申し上げたのは、三月中にはなかなかなかなかむずかしいと存じておりますそれでは三月中にはむずかしかろうということは四月一日に、あるいはその前後に勧告ができるのではないか。これはなるべく早く勧告いたしたいと思つておりますけれども、四月一日ということについては、現在のところ、まだ明言はいたしかねる次第でございます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 四月一日はちよつとむずかしいかもしれぬけれども、とにかく四月の月には何とかなりそうだというように御計画を進めておられるので、ございましようか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 三月末及び四月一日前後における市町村の合併を考慮いたしたいという関係で、四月一日前後ということが出て参るというふうにお考えになるかも存じませんが、それでは四月中に勧告ができるかどうか。もちろんなるべく早く勧告いたしたいと思つておりますけれども、現在のところ、それでは四月中に必ずいたすということもこの際……。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 今の入江さんのお言葉によると、四月の月には勧告がされる見通しであると私は解釈いたします。ところが四月一日前後、できればわれわれの目標は、今月内にという目標を持つておるのでありますが、人事官からの今の御答弁では、四月の月中には何とかなるという可能性が非常に大きいという点は言えますか、どうかこの点を一つ。  それともう一つは、新しい市のできることや、町村合併の推進とともに、中心の市町村に合併する町村の勤務地手当が、その生活給という性格を除いた、合併によつて有利に展開する、すなわち行政的な立場からの勤務地手当というものが考慮されるかどうか、この二つについてお答えを願いたい。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 ただいま申し上げましたように、なるべく早く勧告いたしたいという目途のもとに準備を進めておるわけでありまして可能性の問題ならば別でございますけれども、四月末までに必ず勧告をいたすということは、いろいろ準備の都合もございますので、この際明言いたしかねます。  次に市町村合併に伴いますアンバランスの調整の問題でありますが、これは御存じの通り、現在、たとえば、京都を例にとります場合に、京都は市内だけにつきましても、相当な段階が置かれております。同じ市内でございましても、地域の状況によりまして、山村に相当するところと、市街地があるところは、現に同じ行政区画でございましても、区別がありますから、合併になりました場合に、たとえば、現在の零級地が、中心地区が二級でございます場合に、当然二級になるとは必ずしも申し上げられません。しかしながら行政区画が一緒になりますことは、いろいろ教職員その他の異動などの関係も相当ございますので、たとえば現在の零級地でございましても、相当そこを考慮して、一級地に引上げまするとか、何かそこに合併に伴つての、行政区画の統合による一つの考慮はいたしますつもりであります。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 ちよつと今の受田君の質問に関連しましてですが、市町村合併に伴つての不合理是正の問題、これは当委員会からの要望もあるので、そういうような処置をとつておられろ。というようなお答えでございましたけれども、この委員会は、市町村合併についての不合理を早急に是正するということを主にして人事院に要求したことはないのです。当委員会は、一刻も早く地域給の不合理是正の勧告をしろということをしばしば申入れをしておる。たまたま市町村合併が今非常に促進されつつあるものですから、それを人事院の方では、どうもその点をたてにとつて勧告を遅らしておられるようにしかわれわれは考えられないのです。そういうけぶりが見えるものだから、私どもは市町村合併に伴う不合理を是正するということになれば、これはいつまでたつても勧告は不可能なんだから、そういうものにはある一定のめどをつけて早く勧告をしろということを再三申入れしておるのです。そのようなことに重点を置かれるということは、これは間違いだろうと思う。やはりこの人事委員会の要望は、一刻も早くやるということです。合併の済むのを待つておれば、いつになるかわかりません。市町村合併はどんどん促進されつつあるのですから、たとえば今年の一月なら一月の基準でやるというように、一つの時期の線を引いて、その上で勧告をやらなくちやならぬと思う。そういう市町村合併に伴つてその不合理を是正するために勧告が遅れるということは、今までの経過から見て、私どもは絶対に了承できません。今の人事官のお話を聞きますと、何だかまたいまだに奥歯に物のはさまつたような、四月中にできるかできないかわからぬというようなお話ですが、そもそも今議題になつている国家公務員法の一部を改正する法律案、これは人事院廃止の法律案の問題ですよ。これが通つて人事院が改組されれば、国会に対する勧告権はなくなつてしまう。これは人事院の権能を大幅に縮小しようという案です。従つてわれわれは、こういう案を審議する前に、この人事委員会が、昨年から人事院に向つて要望しておる地域給の不合理是正を、勧告権があるうちに、当然人事院がやらなければならぬ。その態度を待つてからこの法案を審議するということを、われわれは主張したのです。われわれは再三昨年から要望し続けておる。その始末もつかないで、われわれとしては、自分たちの要望しておることが、その結果が何も具体的に現われていないのに、人事院を改組するというような、こういう法律案を審議するわけには行かないということを、われわれ社会党は、昨日の理事会でも申入れしたのですけれども、しかし、これは法案として当委員会に付託になりましたから、私どもは審議権を放棄するというような、そういうむちやなことは申しませんけれども、そのような情勢にあるのです。昨日の理事会では、あなた方は、この法案の結論が出るまでに、勧告してもらわなければ困るという結論をはつきり出しておるのです。これは人事委員長もはつきりそう言つておられるので、私はきようははつきり記録にとつてもらうつもりです。いまだに人事院自身の態度が、四月に至つてもまだ勧告できるかできないかわからない。このようなことではこれは重大な問題です。だから私は、今日は総裁の当委員会への出席を要求したわけですが、不幸にして今日は見えておられませんが、私は、本日は人事院の最高責任者である淺井さんから、地域給の是正について一体どのような決意を持つておられるか、それをはつきり聞きたかつた。それを聞いてから、この法案の審議に入りたかつたのです。これはもう私どもが口をすつぱくして言う必要はないと思うのですが、全国的に是正の時期を待つておるのですよ。それをあなた方が回答されたように、そういう諸般の情勢を慎重に考慮しておられるのでしようけれども、あまり慎重過ぎると、これはとんでもないことになる。自分たちの権利もなくなつてしまう。人事院の機構も、勧告の権利さえなくなつてしまう。そこまで慎重にやつておつたのでは、これは慎重ではないのです。これは一刻も早く勧告の準備をしてもらいたい。明日になるか、明後日になるか知らないが、私は、次の機会には総裁の出席を求めて、人事院の決意を聞きたいと思います。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 加藤国務大臣は、この国家公務員法の改正案につきましては、いつを通過の目標とし、いつからを実施の目標としておられるのか、その点を伺いたいと思います。

加藤鐐五郎自由党国務大臣

○加藤国務大臣 この法案を提出いたしましたのですから、できるだけすみやかな機会において御可決願いたいと存じます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 目標を伺いたいのですが……。

加藤鐐五郎自由党国務大臣

○加藤国務大臣 法律の施行期日は、四月一日から施行いたしたいと思つております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 政府は、四月一日から人事院が基本的になくなつて来ることに目標を置いておられます。そうすると、四月一日以後に勧告をされる場合は、新しく誕生する国家人事委員会なるものが政府のみに対して勧告することになるわけでありまするが、これに対して入江人事官は、四月一日にこの法案が成立した場合には、いかなる態度を持つて勧告の処理をなされようとなさいますか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 人事院といたしましては、先ほど申しました通り、なるべく早く勧告いたしたいという目途のもとに、極力準備をいたしておるわけでございます。機構改革の問題でございますが、もちろん人事院が存在しておる間に勧告いたしますれば、人事院として勧告いたしまするし、それから、これが準備と人事院の改組の問題とが、どうしても食い違う場合には、新しい行政委員会としての国家人事委員会としての勧告をせざるを得ないと思つております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 四月一日にこの法案が成立するという見通しがついた場合には、三月三十一日までに勧告をなさいますか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 人事院としましては、極力早く勧告いたしたいということで準備いたしておるのでありますから、必ずしも四月一日以後でなければならぬというわけではございませんので、その目途のもとに準備いたします。  なお、この際ちよつと訂正さしていただきますが、先ほどお話の市町村合併に伴う地域給の是正という問題の委員会の御要望と申しましたのは、実は先般の合併促進法の御審議に当りますときの、衆議院の地方行政委員会の御要望でございまして、人事委員会の方でございませんから、御了承願います。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 人事院としては、現在の機構のもとにおける政府並びに国会に対する勧告を極力望んでおられまするか、あるいはすみやかなる機会にこの法案の改正案が成立して、人事院なるものが切りかえられた場合は、やむを得ないというような形でございまするか、その心構えをお聞かせ願いたい。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 この問題は、人事官会議で統一した意見ではありませんけれども、私個人の見解を申し上げさせていただきますれば、この地域給の問題は、御存じの通り、昨年の夏以来、衆参両院の人事委員会で、人事院の当局たるわれわれにいろいろ御要望になりましたことでございますから、こういういきさつのありますことにもかんがみましてもちろんわれわれといたしましてはできるだけ人事院の存続中と申しますか、人事院におけるわれわれの責任として、この問題は結末をつけべきことではないかと思つております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 人事官の意思が明瞭になりまして、人事院の存続中に最高度に勧告をしたいという御意思を御発表いただきまして、私はきわめて近い時期にこれが行われるということになるわけのようにも思います。われわれは、この国家公務員法改正案には非常に異議があるわけでありまするが、政府の意図するところが実現した場合には、そういうふうになるわけですね。  そこでもう一つ伺いたいのは、今人江さんのお言葉の中にありました市町村の合併等に伴う級地の低い合併地区の級地引上げの問題でありますが、人事交流等の便宜のこともあるので、これを取上げて、何とか考慮して、行政的にも級地引上げを考えたいということでありました。これは、地域給本来の目標であるところの生活給というものから逸脱して来ると思うのであります。人事院の今度の勧告案の内容として、たとえば都道府県の所在地、あるいは市と名のつくところ、あるいは町と名のつくところには、特別な行政的一級地の付与を考えるような構想が、ある程度盛られておるのでありまするか、どうですか、この点をひとつお伺いしたいのであります。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 この点は、御存じの通り、地域給はもちろん物価の地域差指数と申しますか、物価の生活給に及ぼす影響によつて段階をつけるべきものでございますけれども、実際問題といたしまして、やはり公務員の人事管理上の問題も若干考慮せざるを得ないのが実情でございます。そういう意味におきまして市町村の合併が行われました場合には、やはりある程度考慮を払うことが、実情に即するのではないかと思つております。  そこで次に、それでは市なら市とかあるいは町村という一つの行政区画の名称と申しますか、それだけによつて特別な考慮を払うかというお話でありますが、これもたとえば県庁の所在地というような場合につきましては、りくつはりくつといたしまして、地域給はやはりその地域におけるバランスと申しますか、一般の公務員その他の地方の方々につきまして、納得されることがやはり一つの必要な点でございますので、県庁の所在地というような場合には、そこは何かしかの考慮をいたすつもりであります。ただ市だから当然何級であるとか、町村であるから何級というようなふうにも参らぬと思います。やはり基本は、どうしても物価の地域差指数というものが基本になるべきものでございますから、その基本のもとに、その他の要素をかみ合せまして、なるべく実情に即するようにいたしたいと思つております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 鹿児島県には、一級の市がありましたが、今度地域給がなくなりましたので、無級の市ができたのではないかと思います。町と名のつくところでも、級地のないところは多数あるわけなんでありまするが、市と名前がつけば、全然無級地というようなことは考えてはいないということになつておりまするか、あるいはほかの立場を考えておられるか、この点について……。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 それらの点がございまするので、市町村の合併というものをある程度考慮したいと考えておりますわけで、御存じの通り、大体これは自治庁からの報告で御存じと思いまするけれども、三月末までに約一五%の合併が行われ、四月から来年の三月まてに約六五%の合併が行われまして、その六五%のうちで、約一〇%ないし一五%程度が四月の初めに行われるわけであります。そこで比較的多数が三月末から四月初めに行われるわけであります。そこで今の鹿児島県の場合でございまするが、こういうものは、実情をよく調べませんと、単に市になつたからというだけで、当然機械的に一級地なら一級地、二級地なら二級地というわけに参らぬと思います。しかしながら、いやしくも市となりましたものを雰級地でおくか、やはりそこに考慮を払うべきかという場合には、やはり若干の考慮を払うことが当然だとは思います。ただお話の、たとえば鹿児島県のどの地域がどうなるということになりますと、この機会においては、御回答を申し上げかねます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 これは鹿児島に例をとつたわけでありまするが、市と名のつくところで無級地ということは、筋としてあり得ないというふうに政令をきめられたわけになるのですか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 その点は、市であるから当然一級地になるとは申し上げられぬと思います。御存じの通り、たとえば京都市の市内におきましても、非常な山の中もございますわけで、市であるから当然一級地というように、機械的には参らぬと思いますけれども、市であるということは、そこに地域給の格付について、相当考慮すべき点があると思つております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 実は鹿児島の例をとりましたが、これは従来から市になつているところで、今度合併して市になるのではないのです。従つて市と名称がつけられる以上は、住民の密集地区が相当広範囲にわたつておるというところで、経済的にも文化的にも市の形態を備えて初めて市制がしかれるのであつて、その市制がしかれたところを京都の山奥のところと同じに見られたのではいかぬ。これは本質的に相違があると思います。いかがでございますか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 その点はお言葉の通りでございまして、大体御存じの通り、今度の市町村合併以前の市ということを考えますると、今度零級地になるところは、前は一級地でございますから、特別の場合は別といたしまして、非常に少いのではないかと思います。全国的に、市というものは、前の段階の二級の方が多うございます。これが零級地となりました市というものは、非常に少いのではないかと思いますので、よく実情を調査いたさなければなりませんけれども、多くの場合には、新規に一級地になるべきところが多いのではないかと思います。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 もう一つ、加藤さんにお尋ねします。加藤さんは国務大臣として給与に関する事項ですから、地域給も当然担当されると思います。今、人事官から、四月一日にこの家公務員法改正が施行されるならば、三月三十一日に勧告をしたいというようなことに結局なるような、つまり人事院が存続中に極力勧告する、こういうお言葉があつた。加藤国務大臣は、四月一日にこの法律を実施したいということでありますから、そうなれば、三月三十一日に人事院より勧告することになるということが非常にはつきりして来たのであります。こうなつて来ますると、加藤国務大臣は、三月三十一日に勧告がされる、四月一日にこの法律の実施がされた場合に、地域給勧告に伴うところの補正予算を国会に提出されるかどうか。これを人事院が勧告した場合に、その意思を尊重して、そのようになさるかどうか、ここをよく、とくと納得行くように御答弁願いたいと思うのであります。

加藤鐐五郎自由党国務大臣

○加藤国務大臣 まだいつ勧告があるか、ただいまの答弁では私ははつきりわかりませんが、いずれ勧告がありましたならば、いろいろの条件を勘案いたしまして、すみやかなる機会において、提いたしたいと思います。

川島正次郎自由党

○川島委員長 加賀田進君。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 今、受田委員からの要求に基いて、浅井総裁から、わが党の地域給対策の質問と答弁の新聞発表に対する回答があつたのであります。その回答については、今、人事官は、私はその点について知らないという答弁がありましたが、総裁といえども、こういう委員会に答弁されるような公式的な回答に対して、人事官個人として、総裁個人として発表する権限は、私はないのじやないかと思うのです。少くともこういう委員会に公表するような文書は、人事官会議等においてやはり結論を出して、それに基いて発表するのが妥当だと思います。そういう意味で、できれば本日、浅井総裁に出席していただきたいと思うのですが、本日出席されていないのはどういう理由か承りたい。

川島正次郎自由党

○川島委員長 血圧が高いので、医者に行つているそうです。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 入江人事官にお尋ねしますが、こういう半公式的な文書というものは、浅井総裁の独自の権限で発表していいものであるかどうかということを伺いたい。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 その文書は、どういう意味のものでございますか、その意味によつて、法律上の問題は起ると思いますけれども、たとえば私がここで御答弁を申し上げておりますように、  一つの委員会における御回答を便宜書面にしたのじやないかと存じますが、もしそうでございますれば、それを一々正式の会議にかけることも困難でございましようし、別にかけなかつたからどうというわけでもないと思うのです。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 そうすると、大体この回答は、人事官として了承されるというわけですね。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 その内容は、今委員長が御朗読になられましたが、内容を理解いたさぬ点もございますけれども、もし、この地域給の勧告は、四月一日に勧告されることを目途とすることは当然であるけれども、別段いつ勧告するということを申し上げたわけではないという意味でございますれば、われわれも同様でございます。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 総裁は、四月一日が最も好ましい実施時期だということを言明されておる。従つてこれ以外の時期であれば、好ましくない時期であると私は考えるのです。従つて総裁の、この好ましい時期にやはり勧告を実施するために、人事院として、鋭意努力すべきことが当然だと考えますが、入江人事官はどう考えますか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 総裁がそういう希望の線を出しておれば、われわれも当然と申しますか、その一つの希望の線に努力いたしたいと思つております。しかし、それは実際問題として、先ほど申し上げましたように、あと四月までに余日もございませんので、なかなか困難ではないかと思つておりますけれども、しかし努力はいたすつもりでございます。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 先般も給与局長にいろいろ御質問したわけですが、先般の給与局長の答弁の中では、やはり町村合併が一番勧告時期を遅らしておる理由だという話でした。逆に私が質問いたしましたところ、地域給に対する基準の説明の中で、町村合併で特に検討されなくてはならないのは、人事交流に支障を来すということと、一部地方税が増額されるような点も考慮しなければいけない、この二点の説明だつたわけです。従つてこの二つの問題は、地域給をそう是正するための主要な基準ではない。それは補助基準の一部だ、こういう形で、あまり詳細になつていないんじやないか、従つて地域給決定が今までえんえんとして延びているのは、この町村合併の再検討きしうことで延びているという従来の答弁に合わないじやないかという私の質問に対して、給与局長は大体それを認めておられるわけです。従つてできるだけすみやかにという言葉で、昨年の九月以来現在まで、六、七箇月にわたつて、人事院から絶えず答弁があるわけなんです。そういうことで実質的に努力されているとするなら、六、七箇月たつた現在でも、なお人事院で勧告の案が完成されないということになれば、人事院自体の職務の怠慢というか、能率が悪いというか、そういうような状態とわれわれは見なければならぬと思う。ただ私たちの考えは、そういう理由じやなくて、何か政治的な意味で、人事院として不必要に考慮されているのじやないかとしか、われわれは考えられないわけです。従つて最も妥当だと考えられる浅井総裁の言う四月一日、これはぜひとも勧告してもらわなくてはならないのじやないかとわれわれは思うのです。これは爾後審議される国家公務員法の一部を改正する法律案にも大きく影響するわけです。  さて、地域給の問題はその程度の要望でありますが、国家公務員法の改正がなされて参りますと、やはり勧告というものが国会になされないということは、いろいろな関連性があるから、公務員の給与の問題に対して一応御質問いたしたいと思います。昨年の三月現在におけるもので七月十八日に勧告がなされた。その審議のときに私はすでに三月から現在までに民間給与並びに物価が相当上つている。五%以上上つているのじやないか。従つて公務員法に基いて新たに勧告すべき時期が到達しているのではないか。その資料を出してもらいたいと言つて、出していただいた。これは人事院から出ているわけです。昨年の三月から昨年の十月までの間において、すでに民間給与並びに物価指数は四・五上つているという人事院の資料が出ている。昨年の十月から現在まで五箇月間たつている。そうしますと、昨年の三月から現在までの公務員の給与というものは、すでに諸般の情勢から見て、五%以上上つていることが事実ではないかと私は思う。そういう意味で、すでに人事院としては、国家公務員の給与を勧告すべき経済情勢というものが現在あると見ているのではないか。人事院としては、絶えず公務員の給与の問題に対して研究されていると思いますが、現在までのその点に対する説明を願いたいと同時に、もし現在五%以上上つているとするするならば、賃金値上げの勧告をする意思があるかないか、この点において伺いたいと思います。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 いわゆるベース改訂の勧告としましては、現在調査にとりかかつておりますので、その調査の結果によつて人事院として意見を決定いたしたいと思つております。ただ、今お示しの、去年の三月から十月までの一般民間給与の上りぐあいと申しますか、これは大体耳にいたしておるのでありますが、三月現在において、どうなつておるかということは、まだ確たる資料をまとめるに至つておりません。そこで仮定の問題でございますから、この機会に申し上げるのもいかがかと思いますけれども、御存じの通り、国家公務員法におきましては、民間給与とそれから生計費その他の条件によりまして、公務員の俸給表を五%以上増減する必要があると認めるときには、勧告することになつておりますので、必ずしも法律上当然、五%上つておればただちに勧告するという規定ではございません。これはいろいろ一般の民間給与の趨勢その他も考えなければなりませんし、この際仮定の見地に立つて申し上げるのもいかがかと思いますので、現在着手いたしております調査の結果を見まして、ただいまの件をきめたいと思つております。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 もちろん、今ここに資料があるわけじやないので、五%以上増減する必要があるかないかということは、すぐ判定は困難だと思います。従つて私が資料を要求いたしましたのは、昨年の十一月だつたのですが、十月現在でその資料ができているわけです。十一月から現在まで四箇月間ですから、その間と合せて、昨年の三月から現在まで、調査の可能な範囲において、民間給与並びに物価指数等に基く国家公務員に給与の増減について、どの程度あわせて勧告すべきであるかという資料を、提出していただきたいと思います。  それから委員長にお尋ねいたしますが、昨年の八月以降、地域給に対していろいろ検討され、現在まで委員長も勧員に対して努力され、希望されておると思いますが、現在こういう国家公務員法の一部改正という人事院の根本的な機構改革の案が提出されている段階においても、地域給の勧告がなされていない。こういう状態で、努力はわれわれとしても感謝いたしておりますが、現実にはそれが実を結んでいないという状態です。もしこの法案が決定されるという段階になつて、なお勧告されてないとすれば、われわれの一年間の努力というものは、何ら成果を得ないというような現状で、公務員も非常に失望するんじやないかと思うのです。従つてなおこの人事院勧告に対しての努力を願いたいと同時に、委員長の決意をここで伺いたいと思います。

川島正次郎自由党

○川島委員長 昨日理事会の申合せ事項もありますので、あの線に沿つて努力をいたします。さよう御了承願います。森君

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 私も今、加賀田君が最後に質問された点に関しましてお尋ねしたいのです。昨日の理事会におきましては、今回政府から提出されました国家公務員法の一部改正案が審議されることになつたのでございますが、私どもといたしましては、あくまでも過去一箇年間、検討に検討を加えましてその実施を期待して参りました地域給の勧告をまずなすべきである。それができないうちは、われわれとしては国家公務員法の一部改正案の審議に対しては、本格的な審議には入りたくないという気持もあつたのですが、しかし委員から、ぜひまあ審議だけはしてくれ、しかしながらその審議の結果、採決等に至る前に、自分はぜひこの地域給の勧告はさせたい。その勧告があつて後に、国家公務員法の一部改正案を本格的に審議してここで通過させるというような御意見があつたことについては、川島委員長もここで再確認していただけると思うのですが、いかがですか。

川島正次郎自由党

○川島委員長 昨日の理事会の申合せを尊重しまして、その通り努力いたします。

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 そこで私は、入江人事官にお尋ねしたいと思うのですが、入江人事官とされましても、御就任以来、国家公務員の給与の各問題につきましては、非常に御尽力をいただきまして、その点は私も感謝をするにやぶさかではないのでございます。しかし昨年の春以来人事院がなされました一つの功績といいますか、勧告は、七月の十八日にされた公務員の給与ベースだけでありまして、それ以外は、地域給の勧告もしておられないという状態であります。私は当委員会において、赤城宗徳君を小委員長にいたしまして、地域給の小委員会というものが構成されたことについては、非常にこれは権威のあるものであると考えております。少くとも本委員会において特別にそうした小委員会を設けたのは、全国の地域給の是正を抜本的にするという考え方のもとに、そうした委員会が組織されたのです。そこでもつて検討に検討を重ねました結果、地域給はやはり本法の実施と同じように、早急にやることが必要だという結論がもたらされた。またこれと相呼応いたしまして、参議院の人事委員会においても、地域給を早急に是正勧告すべきだという結論が出ました。昨年以来人事院に対し、再三総裁ともわれわれはあきるほど面会いたしまして、その実施について要望したのです。もとよりあなた方あるいは総裁としても、地域給の勧告については、これはもう鋭意その資料を整え調査もほとんど終つて、そうして昭和二十九年度の予算に載せるべく御計画されたように私は仄聞しております。ところが今回の昭和二十九年度の緊縮財政にからんで、とうとうそれを予算化することができなかつた。予算化するその裏づけがないところの勧告をしても、からの勧告になるというようなおお含みで、とうとう勧告をされなかつた。しかし私どもは総裁にも川島委員長にもしばしば申したのですが、とにかくわれわれは、国会において、予算の獲得についても努力を常にしておるのだから、人事院としては勧告するのが自分の職責であり、またそれをもつて足りるものである。予算の獲得までも、人事院がそれを裏づけにしなければならないという法理論はないのである、かように考えまして、とにかく勧告だけはすべきであるということを申して参つたのでありますが、人事院はやはりその予算の裏づけというものがなければ勧告できないのか、入江人事官からあらためて御答弁願いたいと思うのです。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 地域給についてのいろいろな沿革につきましては、ただいまのお言葉にあります通りでございまして、われわれも十分身をもつて、昨年来の衆参両院の委員会の御期待の線を感じておるわけであります。そこで予算との関係でございますが、実はただいまお話もございました通り、率直に申し上げますと、予算の裏づけなく勧告いたしまして、たとえば全国市町村の各地域給の段階が明示されますと、市町村といたしましては、一応独立した財源の主体でございますから、人事院が勧告いたしました以上は、かりに平衡交付金の裏づけがございませんでも、地元の公務員としては、ぜひひとつ引上げた地域給にしてもらいたいという要望が起り、そこで非常に市町村としても苦境に立ちますのみならず、財政状況のよしあしによつて、隣接の市町村が、特定のところは実現し、特定のところは実現せぬということになりましても非常に混乱が起りますし、こういう点につきましては、実は各地方の人事委員会あたりでも、相当危惧しておる向きもございます。それと、御存じの通り、従来地域給につきましては、予算の裏づけをもつて勧告するということが、人事院開設以来の前例のようになつておりますので、われわれといたしましては、予算の計上を待つて勧告をするという線でやつて参つておつたわけであります。それと合せまして、衆参両院の非常に強い御要望もありますので、確定的に予算の計上があるということを待つて勧告するというわけにも、なかなかそれでは御期待に沿えないのではないかというふうなことから、先般総裁から御回答申し上げましたように、御要望に沿つて善処するということを御回答申し上げたわけであります。ただ地域給自体の勧告は、法律の成立は別といたしまして、地域給一般に及ぼす影響という実質問題につきましては、やはり予算がここに計上を見ませんでも、何かそこに実現の可能性と申しますか、実現の目途があるということがわれわれとしても衷心より希望する線でございまして、全然予算の見込みがないというのを、からで勧告するということは、相当実際問題としては問題が起ると思います。それらをわれわれも苦慮いたしまして、いろいろと今まで勧告について研究をいたして参りましたのが率直な現状でございます。今後といたしましては、総裁が先般両院の人事委員会で御回答いたしました線と、ただいま私が申し上げましたような人事院の希望という線とを、どういうふうに調整して、この問題に結末をつけるかが、率直な現在の段階でございます。

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 どうもお話を聞いておりますと、私は入江人事官が、人事院の固有の性格というものをまつたく無視されての御発言のように受取られるのでございます。そう申しますのは、人事院は、その成立の過程において、内閣と別個な独立の機関として、毅然たる態度をもつて、国家公務員の生活給与を推進して行くことが、その使命とされておるのであるといわなければならない。しかるにあなたのお話を聞いておりますと、あたかも政府の隷属機関のごとく、政府となれ合いでもつて、予算が措置されなければ勧告できないような御答弁をされておりますが、私はまことに遺憾にたえないと思うのです。昨年の七月十八日は、衆議院の予算が通過した翌日であつた。その予算の通過した翌日、あなた方はやはり、からの勧告をしておる。しかしながら私は予算の裏づけなくして人事院が勧告することもあり得るし、また予算の裏づけがあつて勧告する場合にもあると思いますが、あなた方は毅然として、その予算の成立ということにあくまでも執着して、それに固定してものを考えなくてもいい、あの法律に規定されておりますように、その二十八条において、やはり生活物資の五%以上の増減がある場合には、当然法律に従つて、あなた方の良識に訴えて、毅然として私は勧告をしなければならぬものであると考えておる。しかるにあなたのただいまの御答弁を聞いておりますと、あたかも自分が何か大蔵省の役人にでもなつたように、本来の人事院としての性格を没却しておるがごとき御答弁をされておりまするが、まことに私は遺憾にたえないと思うのであります。本来の人事院の性格からいつて、何らその予算というようなものを、あない方はあまり執着、顧慮することなく、いわゆる生活物資の増減があつた場合には、法律の規定に基いて勧告をなさることが私は本来の使命であると思うのですが、あらためて簡単に御答弁願いたいと思います。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 法律上の解釈についてのただいまのお言葉はごもつともでございまして、この問題と、地域給についての従来の沿革及び先般の衆参両院における人事委員会の御要望の線について善処いたすという前提のもとに、十分慎重に考慮いたしたいと存じます。

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 十分慎重に考慮することはよろしいのですが、とにかくもう一年近くたつております。衆参のこの委員会の意思、すなわち国会の意思をあなた方は尊重されるならば、当然もう勧告がされておらなければならぬ。あなた方は、口では大いに尊重すると言われますが、実際今日まで便々たるところの、何らなすところなき状態を見ますと、尊重されているということは単に口ばかりである。絶対にあなた方はみずから良識に訴えて恥じるところがないかどうか、私は疑わざるを得ないと思うのであります。しかも先ほどから同僚委員の質問に対しまして新しい市の問題を盛んに気にされているように私は受取つたのでございますが、新しい市が、四月一日に生れるといたしましても、それはやはり従来の町村の合併体であります。従つて新しい市がそこに生まれたからといつて、それにこだわつてあなた方はいろいろの調整や資料の集収等をやつておられるようでありますが、これは単に地域給の勧告を引延ばすためのあなた方の小細工にすぎないと思うのであります。すなわちわれわれはこの衆参の合同委員会において人事院総裁を呼び、早急に勧告すべきことを迫つておつた。ところがそのときも、人事院総裁は、最後にはできるだけすみやかに勧告しましようというので、われわれは期待しておつたところが、最近になげますと、総裁等の答弁は、新しい市が四月一日に生れるので、これらについてもわれわれはやはり操作しなければならぬというような、とにかく新しい市に対して人事院が非常に関心を持つて、これに対して何とか処置してやらなければならぬというような、非常に同情を持つような表明をもつて、この地域給の勧告を遅らせているのだ、私はかようにしか受取れないのであります。しかも、当委員会もしばらく休憩状態に入るということで、私ども川島委員長にしばしば正式な委員会を開会することを要求しておつた。ところが荏苒として委員会は開かれないまま今日に及んだのであります。私どもも、このきわに来ましては、とうてい引下ることはできない。しかもあなたの御答弁を聞いておりますと、今でもすみやかにというようなことを言つておられます。もういよいよ会期も切迫して参ります。また四月一日を目途としていると言われますが、それは新しい市を含んだ勧告をしようとしているかどうか知りませんが、私はそこまであなた方がこの町村の合併体に新しい指定をなさるというお考えをもつて操作されておつたかどうか知りませんが、これはどうも私の受取り方としては、地域給の勧告を引延ばすための一つの方便であると私は考えておつたのでありまして、その辺の御答弁を願いたいと思います。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 この市町村の合併を考慮いたしたいと申し上げておりますのは、決してそれをもつて勧告を遅らせようといたしているわけではございませんので、この段階になりました場合には、近く相当部分につきまして合併されるものを考慮いたしませんと、また次の勧告までそれがこのまま置かれるおそれがありますので、やはりなるべく実情に即するようにいたしたいという期待のもとに調査いたしているのであります。

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 それは従来、ただ単に町村であつたものが、それが数箇町村まとまつて市になつたのでありまして、かえつてそれに地域給の新しい引上げの勧告をしてやること自体が、むしろ私はおかしいと思うのです。やはり従来の姿のままにしておいてやつても、従来の市町村を単位として早く勧告をしてやることの方が、よつぽど私は人事院としての本来の考え方でなかろうかと思う。今ここで町村が合併になつて、名目だけの市ができましても、その市という行政区域の昇格によつて指定をすること自体が、実情に沿わない結果を招来するのではないかということを私ども憂慮しております。これは私非常に重大なことだと思う。単に今まで町村だつたものが町村合併をしてこれが市になつたために、新しい引上げの勧告をしてやるということは、私は相当考慮しなければかえつて不均衡を来すものだと思つております。どうも私は先般来の総裁の言動を見ておりますと、何か地域給の勧告を引延ばす種はないかといろいろ考えて考えたあげく、新しい市町村が生れるので、これにひとつ操作するという考え方を持つて、地域給の勧告を引延ばして行こうというような、そういう含みを持つておられるように解釈をされてしかたがないのですが、その点いかがですか。

入江誠一郎人事官

○入江政府委員 決してさような、これを方便にいたそうという意味ではございません。

森三樹二日本社会党(左)

○森(三)委員 この地域給の勧告に関しましてはこれは繰返し繰返し申し上げおりますので、いよいよ国家公務員法の一部改正案が提出されておりまするが、われわれは根本的にこの改正案には反対です。すなわち人事院の独立機関でなるところの性格をまつたく変更いたしまして、内閣の隷属機関、直属機関にいたしまして、しかもその給与に関する勧告は、従来は、政府並びに国会に勧告するということになつておりました。それが国会に対する勧告か削られておる。まつたく政府に対して勧告をするということが、政府と、新しく生れる人事委員会というものの性格が一緒になつて政府の一部局というような感じさえ私ども受けておる。そのように、だんだんと人事院の機構というものが縮小されて、そのうちにはなくなつてしまうかもしれない、こういう段階にあるわけです。やはり私は、全国の勤労階級に、人事院がこのような毅然たる態度をもつて、給与に関するところの勧告をするんだという一つの大きな態度をこの際示さなければならぬと思うのです。従いまして、それはここでもつてあなた方が、地域給の勧告がほんとうに遅れて遅れて済まなかつたけれども、この際もうこれ以上遷延することはできない、せつぱつまつた段階に来ておると私は思うのです。従いまして総裁ともひとつ御相談になつて、この際予算の裏づけとかなんとかというようなことばかりを言わないで、私らはどうもそういうお話を伺つても詭弁としか聞えない。あなた方はやはり法律を守つて、法律に従つた勧告をこの際毅然としてなされることを私は心からお願いしてやまないものであります。  最後にひとつ加藤国務大臣にお尋ねしたい。おなたはこの間の人事委員会においては、大臣に就任以来、自分の兼職をしておるところの各会社の取締役の地位を至急辞任したい、こういうお話でありましたが、もう辞任されたかどうか、これは非常に問題になつております。最近では各大臣級があちらからもこちらからも、いろいろなわけのわからない金をもらつておる。しかも当委員会には大臣、政務次官が各会社の取締役等になることに対しての兼職禁止の法案が提案されておるのです。すなわちこの際、あなたが先だつて手続をしておると言われましたが、完了されたかどうか、私は大臣としての良識を伺いたいからこういうことを申し上げるのでありまして、何もあなたにいやがらせのために言つておるのではない。やはりなすべきことはちやんとなされなければいけないので、どうでもいいというようなあいまい模糊たるところから、いろいろ贈賄とか収賄というような問題が起きて来る。やはり自分がほんとうに給与の専任の大臣としてここにお立ちになつた以上は、なすべきことをはつきりとなされたかどうか、お尋ねしたいと思います。

加藤鐐五郎自由党国務大臣

○加藤国務大臣 私の手続は終了いたしております。それから、ただいまの法律ではさしつかえない。たとえば私は大学の教授とか、そういう公共的のことに関係しておりまするが、それは許可は得ておりまして、私企業に関しての問題は私はやめておるのでございます。しかしこれらの問題は、先般も申しましたごとく、国家の援助を受けるとかなんとかというものではないのでありまして、私の潔癖性よりいたしたということを申しておきましたが、これもさらにつけ加えておきます。

川島正次郎自由党

○川島委員長 本日はこの程度にとどめます。  なお行政機関職員定員法の一部を改正する法律案についての内閣委員会との連合審査会は、内閣委員長と協議の結果、明二十四日午後一時より開会をすることになりましたから、さよう御了承歳います。次回の人事委員会は二十五日午前十時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十四分散会

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