厚生委員会 第43号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/04/30
会議録
○青柳委員長代理 これより会議を開きます。 都合によりまして委員長が不在でありますので私が委員長の職制を勤めます。 厚生省関係法令の整理に関する法律案を議題とし質疑を続行いたします。杉山元治郎君。
○杉山委員 ただいま議題となつております法案が古いものを廃止し、あるいは簡素化しようというのでありまして、たいへん趣旨としてけつこうなことだと思うのでありますが、一言法案の一部についてちよつとお尋ねしてみたい点があるのであります。 その第一は有毒飲食物等取締令の廃止の問題でございますが、これはただメタノールあるいは四エチル鉛を含んでいる飲食物ということでありますから、大体さしつかえないことだと思うのでございますけれども、メタノールなり、あるいは四エチル鉛を廃止するということで、将来有毒飲食物等の取締りに対してさしつかえがないかという問題が一つ。 それからなおこれに関連してお伺いしたい問題は長浜ろく飲食物に色素を加えて参りますものが多々にあるように見受けるのでありますが、これらのうちで、ごく少量で初めには別段人体に障害がないように見えているものでも、これを連続して使用して参りますときにはいろいろと、障害を起す、こういうことを特別に研究している人からも聞き及んでおりますので、それらの問題についてもこの際に伺つておきたいと思うのであります。 まずこの二つの点をお伺いいたします。
○楠本政府委員 第一の点についてまずお答え申し上げますが、有毒飲食物等取締令を今回廃止いたします。廃止いたしました結果は現行食品衛生法あるいは毒物劇物に関する取締りの法律によりまして取締りを受けることに相なるわけであります。そこでたとえますれば、食品衛生法におきましておおむね同様な取締りができるわけでございますが、ただ有毒飲食物等取締令におきましては、現在その有毒な品物を所持している者につきましても罰則がついておりまして、これを所持することも禁止をいたしております。ところがこれらの所持しておりますことに対しての制限規定、罰則等は現在の食品衛生法等にはございません。そこでここに一つ問題点が残るわけでございますすが、しかし所持しているそのことにつきましては何ら害がないのでありましして、しかもこの点も実際問題として所持することも禁止しようと思えば、毒物劇物に関する取締りの法律によりまして所持も禁止せられることに相なりますので、さような観点から今回これを廃止いたしましても別に支障はないという判断でございます。 第二点の染色、着色物質につきましては、これはご指摘のように、現在黄色色、赤、青等のさまざまな色につきまして多くの添加物としてこれが市販され、あるいは製造されておる。これらのものは現在の食品衛生法によりまして一々許可を受けることに相なつております。従つて現在許可を受けたものはもちろん連続使用いたしましても何ら人体に支障がないというもののみ許可をいたしております。なお現在、習慣的にこれまで使われておつたものもかなりございます。これらはあらためてその許可をとるように指導し、あるいは許可をとらずに習慣上使われておるものに関しましては、しかもそのうち毒性のあるものにつきましては禁止の措置をとつております。たとえますればたくわんに従来黄色の色をつけておりましたようなものは、あれは許可がなく昔から習慣的にやつておりました関係で、これらのものは試験検査の結果毒性を認めましたので、これは現在取締りを実施いたしております。なおこれらの化学試験につきましては十分な検査をいたしておりまして、従来手元にもかなりたくさんの申請がございます。これらを予防衛生研究所におきまして目下検査をして逐次その結果に従つてそれぐ適当な措置をとつておる次第でございます。
○杉山委員 今お話のたくわんの色づけでございますが、従来お話のように慣習によつてやつておつたと思います。そうすると今もなおたくわんには色づけをしていると思いますが、あの色づけば有毒でないと許可をしたものの色づけに相なつておりますか。私ども見受けておりますのに、なお従来のものを使用しておるものが多数あるかのように思いますが、それらの点についても厚生省当局はどういうお定めをいたしておりますか、この点をお伺いしたい。
○楠本政府委員 現在私どもが試験検査の結果毒性があると判断いたしたものはオーラミンという色素でございます。このオーラミンにつきましてはこの使用を禁止いたしまして目下取締りをいたしております。ただし昨年から強行いたしましたが、すでにそのときに、早づけたくあんの一部におきましては、従来の習慣にならつてこれをつかつておつた事実もございます。指導といたしましてはその廃棄を命じましたが、やむを得ぬ場合には、その早づけの分だけに限つては、それ以前にすでに使つておつたものと考えまして、指導だけで、なるべく廃棄するように指導いたしました。そこで若干その時期に出まわつたものもあるかに見受けておりますが、その後、本年になりましてからは、すでにこの取締りの方針が徹底をいたしておりますので、今年はかようなものは出ないというふうに考えておる次第でございます。
○杉山委員 その次にお伺いしたいのは、覚醒剤の届出が毎月のを今度は四半期にする、こういうことに相なつたようであります。これはたいへん簡単になつて、業者からいえば喜ばしいことだと思うのでありますが、こういうように覚醒剤の害毒がいろいろ流されているときに、毎月々々の報告の方がいいのではないかという考えもあるのであります。その点が一つ。 なおこの前もいろいろお話をし、お願いいたしましたように、覚醒剤の取締りについては厳重にやつていただかないと、青年子女が非常にスポイルされて困つている現在、単に正規のはつきりしたルートだけ取締るというだけでなしに、やみのルートについて厚生当局はどういうような手段と方法をとつて行こうとするか、その点についてもう一応伺つておきたいと思うのであります。
○小山説明員 覚醒剤の問題についての御意見、以前にも大臣から申し上げましたように、まつたく同感でございます。厚生省としてはそういう考えで現在いろいろな案を練つておるところでございます。今回この法令整理の案で出ておりまする問題は、前会で岡先生からの御質問にもお答え申し上げましたように、一応それとは別個の問題といたしまして、簡素化できるものを簡素化するという趣旨で行うものでございますが、このようにいたします理由は、こういつた方面で最も厳重な規制を受けております麻薬につきましても現在四半期報告にしておるという事実、及び覚醒剤の製造等について行つておりまするいろいろな原材料の割当と申しますか、使用の許可あるいは融資についてのあつせんといつたようなことをすべて四半期単位で行つております関係上、毎月報告をとるということは、事実上生産業者にとつては非常に無理な注文になつているというような事実がございますので、このように改めようとするわけでございます。 その結果、覚醒剤の取締りの上に非常な支障が来ないかという点が当然問題として考えられるわけでありますが、これは、ただいま杉山先生もおつしやいましたように、現在の覚醒剤の問題の出ておりまするのは、このような正規のルートを通じて生産され、配給されておりまするものについては全然出ておらずに、もつぱらやみの方面でつくられておるものについて出ておるわけでございますので、このような簡素化を行つたことによつて生ずる危険はまずないと見てよろしい、こういうふうな判断をしておるわけでございます。
○杉山委員 手続が簡素になつたことによつて、正規のルートを流れるのであるから、覚醒剤の弊害はないということなら、たいへんけつこうだと思うのであります。先ほど申しましたように、正規のルートを流れない、やみのルートの覚醒剤についてぜひ一層厳重な監督、取締りをして、今日行われているような弊害がないように厚生省当局は協力をしてもらいたい。なおこれについての御意見がございますならば、一応伺つておきたいと思います。
○小山説明員 覚醒剤の中で正規のルートに乗つておりませんものがどういう過程を通じてつくられるかということが、実はやみの覚醒剤の取締りの上において非常に重要な問題であるわけでございますけれども、今日まで判明しておりまする方法だけでも、すでに六、七種あるそうでございます。そのうち一番多く行われます方法は、エフエドリンからつくる方法だそうでございまして、実は私はその方法を正確に申し上げる技術的知識を持ちませんけれども、エフエドリンから非常に簡単な方法でつくられる。その意味において六、七種の方法のうちせめてこのエフエドンからつくる方法だけでも押えることを考えたらどうかという御意見が非常に強いわけでございます。これも何かと考えなくちやならぬということで考えておりますが、現在まで研究して非常に悩んでおりまする点は、実はエフエドリンからつくるものが、覚醒剤だけでなく、ほかに幾つもあるそうでございまして、エフエドリンを全部押えると、ほかのものに使う道も全部とざされてしまうということになるので、単純にエフエドリンを押えるという方法だけではどうもうまく行かない。こういうことでいろいろ悩んでおりますが、要するに、こういつたことからもうかがわれますように、最終の覚醒剤だけを追いまわしているという方法だけではどうしても覚醒剤取締りの目的を達することができないので、そのもう一つ前の段階まで踏み込んで取締りの範囲を広める必要があるということが、今日まで達している結論でございます。そういつた趣旨に従いまして、覚醒剤の取締りの目的を達しつつ、同時にほかの目的に使うものに対してその支障を最小限度にするという取締りの方法をどういうふうに考えて行くかということを現在研究しているわけでございます。これも前会に申し上げましたように、何とかして適当なととろでとりあえずの結論をつけまして、応急的にも取締りの方法を講じて行きたい。それで漏れる分があつたならば、それから漏れた分を追いかけて行くということにしてでも、とにかく早くスタートしたい、こういう考え方で現在研究を進めているわけでございます。
○杉山委員 私のこの法案に対する質問はこれで終ります。
○青柳委員長代理 他に御質疑はございませんか。——他に質疑もないようでありますので、本案の質疑は終了したものと認めるに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青柳委員長代理 御異議ないようでありますので、本案の質疑は終了したものと認めます。 次に本案の討論に入るのでありますが、本案の討論については通告もありませんので、これを省略し、ただちに採決いたすことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青柳委員長代理 御異議なしと認めます。よつて本案の討論は省略し、採決いたします。 本案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青柳委員長代理 御異議なしと認めます。よつて本案は原案の通り可決いたされました。 なお本案に関する委員会の報告書の作成に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○青柳委員長代理 御異議なしと認め、そのように決します。 次会は追つて公報をもつてお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十一分散会 ————◇—————