公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第3号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/01/30
会議録
○森委員長 それではこれより会議を開きます。 公職選挙法の一部を改正する法律案、内閣提出第七号を議題として質疑を許します。並木芳雄君。
○並木委員 内容に入る前に、私は、根本的なことについて二、三点だけ質問してみたいと思います。その一つは、奄美大島の復帰に関連して定員が一名増加いたしました。私どもの通念としては、衆議院四百六十六名というものは動かすことのできないものであるということがしみ込んでおつたわけなんです。しかし、今度はからずも一名増員ということになつて、この基本数字も必ずしも絶対的のものではないという根拠ができたわけなんです。そこで、前々から問題になつております別表の改正、つまり人口の増加に伴つて衆議院あるいはまた参議院の定員を増加するという問題でございますが、この点については政府の方としてはどういうお考えで進んでおられるか、あるいは選挙制度調査会の方の答申ではそういうものに触れておるかどうか、おらなければ、今後そういう答申を求める用意があるかどうか、そういうような点について所見を伺つておきたいと思います。
○金丸政府委員 私どもも現在の衆議院議員の定数四百六十六名が絶対不動のものとも考えておりませんが、根拠といたしましては、当初三百名でございましたのが逐次大正十四年の普通選挙法の際に四百六十六名になり、当時の人口と現在の人口と比較いたしますと、衆議院議員一名当りの有権者の数というものも非常に違つて参つておりますので、やはりそれに伴つてふやした方がいいではないかという有力な御意見もございます。ただ、何分世界各国とも衆議院議員の定数はいろいろ政治的な沿革によつてきまつておるようでございまして、奄美大島の定員の増加は特殊な事情のもとに一名だけ次の別表改正まで増員されたものでございますから、当然に全体の数にまで将来とも影響させるという考え方のもとにあの立法が行われたわけではございませんけれども、やはりいろいろ沿革等もございますので、定員を増加いたしますかどうかということは政府としても考えなければならない点でございましようが、また国会とされましても十分に御検討をいただきたい問題であると存じております。選挙制度調査会には最近は学生の選挙権を中心にして諮問が発せられたのでございまして、別に調査会からはその点につきましては答申もいただいておりません。また、定員だけにつきましては増加意見を諮問するかどうかということは、むしろやはり選挙制度全般の問題にからんで来るのではないかと思うのでございます。ただいまのところは、調査会にそのような諮問をするかどうかという点にまでは至つておらないような事情でございます。
○並木委員 それに関連して、小選挙区の問題でございます。これは私どもも国会として検討しておる重大な問題でありますけれども、政府としてはその後どういうふうな小選挙区に対する考えをお持ちになつておりますか、この際お尋ねしておきたいと思います。
○金丸政府委員 御承知のように、全国選挙管理委員会の当時、選挙制度調査会に諮問されまして、衆議院議員に小選挙区制を採用することが適当ではないかという答申があつたのでございます。これはやはり非常に大きな国政の根本にも触れるような問題でもございますので、その後私どもの方といたしましても、当時答申に基きまして事務局試案という選挙法の案をつくつたりいたしましたけれども、その後資料等を整備しておるという程度でございまして、それ以上に進んだ作業はいたしておりません。これは先国会におきましても申し上げた通りでございます。
○並木委員 もう一つお伺いしたいのは、憲法改正の国民投票の方法であります。これは先般来自治庁の方で立案を進めておると聞いておりますが、もう具体化しておると思いますから、この際に詳しくお聞きしておきたいと思います。
○金丸政府委員 憲法自体に、改正につきまして国民投票に付するという条項がございますので、全国選挙管理委員会の所掌事務といたしましてそのような制度を考えることになつております関係上、自治庁になりましてからも、私どもの方で事務的に改正の要綱をつくり、実は関係の方面とも協議をいたしまして、ある程度進みました案を持つております。ただ、やはり国会の方へいつ政府から出すかどうかも最終的にきまつておるわけではございませんが、私ども事務当局といたしましては、やはり早くに準備しておきました方がいいのではなかろうかと考えまして、一応の素案は持つておりますけれども、中に若干まだ政府部内でも意見の調整のついておらぬ事項もあるのでございます。一番問題になります点は、憲法の改正条項を一括して投票に付しますかどうか、分割して付しますかどうかという問題、それから投票用紙自体の問題でございますが、それに憲法の改正の原文をつけますか、あるいは用紙だけにいたしますか、それも手続のようでございますけれども非常に大事な点でございます。それから、投票に付されました結果、投票の結果の確定をまつて憲法が施行されるようにいたしますか、あるいはすぐに施行をして争訟は争訟としてあとまで持越すようにいたしますかどうかという問題、これも法律上の問題でございますが、いろいろとそれらの点について意見があるのでございます。 もう一つは、憲法改正に関します賛成、反対の運動でございます。これは、やはり一般の選挙とは違つて、相当にいろいろな違つた考慮をしなければならない政治的な面があるのではないかというふうに考えておりますが、こういうような事項が一番大事な点であろうかと思つておりますけれども、現在のところまだ事務的にいろいろと考えておるという段階でございます。
○並木委員 大体この国会中に出せる見込みがありますか。私どもとしては出してもらいたいのですが……。
○鈴木(俊)政府委員 憲法改正の国民投票法案は、ただいま選挙部長から申し上げましたように、事務的なことについていろいろ研究はいたしておりますが、ただいまのところ政府として今国会に提案するという考えは持つておりません。
○並木委員 憲法改正に関連する解釈ですけれども、憲法改正の発議をするのは、憲法では、国会、衆議院、参議院おのおの三分の二ということになつておりますが、同時に政府にも発議権ありということが問題になつております。政府としてはこの点どういうふうにお考えですか。きのうの吉田総理の答弁では、国民の間で憲法を改正するような気運が生じて来た場合には、政府はこれを取上げて提案するというような点があつたと思うのですが、この際政府にも憲法改正の発議権ありと解釈しておるかどうかということをお伺いしておきたい。
○鈴木(俊)政府委員 ただいまの点は、私どもの所管外と申しますか、私どもから答えるべき立場でないように存じますので、国務大臣なりあるいは法制局長官なりに御質問願いたいと存じます。
○森委員長 並木君、よろしゆうございますか。
○並木委員 けつこうです。
○森委員長 鍛冶良作君。
○鍛冶委員 ついこの間、学生生徒の住所は郷里にあることを原則とすることの通達が出されておりますが、それが一変してまたそれに反するものが出て参りました。私は、一概にどれがいいというわけではない、いずれを考えましても難問とは考えまするが、この際よほどこの観念を固めておかぬと、取扱いの上においてたいへんな困難を生ずるのではないかと考えますので、ひとつとくと研究をしてみたいと思うのです。 そこで、第一番に聞きたいのは、選挙法にいう住所と民法に規定しております住所という観念と同一の観念であるか、それとも民法はああいう原則であるが、選挙は選挙としての取扱いとして住所の観念を別に考えるべきものだというお考えをもつて出されたのか、この点を承りたいと思います。
○金丸政府委員 私どもは、民法の住所と公職選挙法に申します住所とは同一のものであるという考えで、この法律案は立案いたしております。
○鍛冶委員 そこで承りたいのは、この改正の第一は、三箇月以上修学地におつたからには、その学生生徒の住所は居住地にあるものと推定する、こういうわけです。この推定は生活の本拠がここにあるもの、こういう信念のもとにかような規定をつくられたのか、それともこうした方が便利だから一応こうやつておくという考え方であるか、その点を承りたい。
○金丸政府委員 私ども通達を出しました意味は、やはり学生が両親等から仕送りを受けておりましたり、またそちらの方に帰るというような場合には、総合して考えまして郷里の方に住所があるというふうにした方が、家族制度等の関係からいつてもいいのではないか、こういう考えであつたのでございます。ところが、いろいろな世論を聞きますと、今日では学生の生活の本拠自体が下宿の方に移つたと言つてよいのではないかというような世論も多うございました。ただ、従来のいろいろな制度が、やはり私どもと同じような考え方でできておるというふうに私どもは思いましたので、にわかにそのようなふうにはできない、かように考えておつたのでございます。従いまして、選挙制度調査会では、公法学者、民法学者、そういう権威の方に集まつていただきまして、いろいろ論議の結果、中には、学者でも民法の住所と選挙法の住所とは違うという考え方の方もおりましたけれども、その点においては同一である、違うという確定的な意見は出ませんでしたが、調査会の御議論から、住所というのは市民生活を営んでおるところと解していいのではないか。そういたしますと、社会人として職業についておる人が市民生活を営んでおる場所ですから、学生が学生として生活を営んでおる場合、学業が中心になりますから、下宿なり寮なり、そこを中心にして一種の市民生活を営んでおる、そういうことが言えるのではなかろうか。そういたしますと、学生はやはり郷里に帰る者が多うございまして、そちらの方とのつながりが多い。また距離の遠近によりましてその関係の厚薄も出て参りますが、やはり市民生活ということを中心にして考えるのでありますならば、学生が、現在二年なり四年なり一応期間を限りまして、郷里を出て来て住んでおるところに生活の本拠があるといつていいのではないか。この点は、御説のように、郷里といい、現住地といい、個々の学生によりましても非常に違う問題でございまして、一律に申し切れないものを含んでおりますが、そのように言えるならば、立法的にも、この際、現住地において市民生活を営んでおるならば、そこに生活の本拠があり、従つて住所があると推定していいのではないか、こういうことが、選挙制度調査会の議論の過程から、私どもの考えました推論と申しましようか、結論と申しましようか、立法的にそのようにしても無理がないのではないか、こういうことでございます。
○鍛冶委員 私らはますます疑問を深めて来ましたが、市民生活を営んでおる、それは私は法律解釈の上の新熟語だろうと思います。民法第二十一条には、明らかに「各人ノ生活ノ本據ヲ以テ其住所トス」と書いてあります。生活の本拠ということと市民生活を営んでおることとは同一なのですか、それとも違うのですか。
○金丸政府委員 私が市民生活という言葉を使いましたのは、人間として通常の社会生活を営んでおる中心、そこがやはり生活の本拠と言えるのではないか、こういう意味であります。
○鍛冶委員 まず第一に観念を固めておきたいのは、あなた方は民法にいう生活の本拠というところに選挙権があるのだ、この信念をもつてやつておられるのか、それとも生活の本拠とは言うが、選挙に対しては何か特別の便宜を考えよう、こういうところから、生活の本拠という問題について市民生活という言葉を考えられたのか、この疑念を私は持つからお尋ねしておるのであります。どこまでも生活の本拠という民法と同じならば、民法二十一条に従つて生活の本拠ということを見きわめなければ言えないものだと私は思いますが、その点をどう考えられるか。これがきまらないうちは、どれだけやつておつても議論が尽きないと思いますが、いかがですか。
○金丸政府委員 その点は私も生活の本拠という考えでございます。生活の本拠が学生の場合郷里の方にあるのか、下宿の方にあるのかということを考えますときに、やはり日常の生活という面をつかまえて考えて、生活の本拠が下宿の方にあるとも言えるのではないか、こういうふうに申し上げたつもりであります。
○鍛冶委員 あなた方が通達を出されたのは、昭和二十七年六月十三日の仙台高等裁判所の判決、これが非常に大きな影響があつたと思いますが、これには、明らかに、学生は休暇には郷里に帰る、両親のもとでお世話をしてもらつておる以上は、生活の本拠は両親のもとにあるということを言つております。この判決が出たので、あなた方はあの通達を出されたと思うのですが、やはりこれを出されたときには、なるほど学生の生活の本拠というものは原則として両親のもとにあるのだ、この信念を持つて出されたのではなかつたのですか。それとも、ただこういう判決が出たから一応これに従つた方がよいと思つてやられたのか。これは、法務省が見えたのなら、法務省の方にも伺いたいと思いますが、いやしくも法律の本元である法務省がその通りでなければならぬという通達を出しておるのでありますが、その点はそういう信念がなかつたのかどうか、それからお聞きいたします。
○金丸政府委員 そのように私どもも考えておつたのでございます。従いまして、先ほども申し上げましたように、選挙制度調査会におきまして学者あるいは実際家等の御意見も承りました結果、今日の学生生活の実情から考えまして、こういうような判決等もございましたけれども、今後は下宿あるいは寮等に生活の本拠がある、そういうふうに原則的に推定してさしつかえないのではないか。また、私ども、選挙法の立場から、そこまで申しますのは若干は出過ぎておるかもしれませんが、それが民法の規定の適用の上から申しましても、やはり生活の本拠としてよいのではないか、かような結論に達しまして、立法的に解決するという意味でこのような法案を立案いたしたわけでございます。
○鍛冶委員 どうもあなた方は、判決を見て、なるほどこうだ、これはこうでなければならぬ、こういう信念をもつてやられたとすれば、私は世論によつてということがはなはだ耳ざわりなのだ。私は、世論によつてあなた方の信念が動くような——これは事務的にこういう答申が出たからしかたがなく出したと言われるならまだどうか知らぬが、世論によつてあなた方の信念が動くというとこれはたいへんだと思うのだ。われわれだつてそんなにこれでなくてはならぬと思うのではないのですけれども、大事なことですから、取扱い上そのときどきで信念が動いて歩くようでは、この次また別のことがあれば、また別の信念を持つて来られる。そんなことではたいへんだと思うから私はくどく聞くのだが、それではあなた方今日仙台高等裁判所の判決は間違いであるという信念をお持ちですか。
○鈴木(俊)政府委員 今回政府がこの法案を提案いたしましたゆえんは、先ほど来選挙部長から申し上げましたように、学生の選挙に関する住所をどこに置くかということについて先般来いろいろ各方面に御議論があつたわけでございまして、政府といたしましても、各方面の代表者の方をもつて構成する選挙制度調査会を開きまして、その意見を十分拝聴して、それによつて最後の結論を出し 必要な立法措置を講じなければならないようであるならば、さようにいたそう、こういうことで、先般来手続を進めたわけでございまして、先ほど説明申し上げましたように、選挙制度調査会で大体この法律案の趣旨のような答申があつたわけでございます。ただいま御指摘になりました仙台高等裁判所の判決は、選挙制度調査会の論議の際に、特にこの点はいろいろ議論があつたわけでございまして、さようなことも十分論議の末、かような趣旨の結論が出たものでございますから、その際、自治庁といたしましても、また法務省等におかれましても、それぞれ従来の意見はいろいろ申し上げ、論議を尽したわけでございますが、選挙制度調査会全体の一致の結論として、かようなことになつたわけでございます。私どもも、この結論が至当であろうということから、今回かような改正案を提案することになつたのでございます。仙台高等裁判所の判決は、それ自体としては私どももそのケースにつきましては適切な判決であろうと考えておるのでございますが、一般的な原則として、学生の住所を定めるにあたりましての基準といたしましては、今回提案いたしましたような、かような形のものが適当であるというふうに考えている次第であります。
○鍛冶委員 まああなた方の立場も何ですけれども、答申があつたからそれに従つて出されたんでしょう。そこで、私はそれでいいのですが、今あなたはそうおつしゃるけれども、私は、この判決の趣旨と、ただいまここでやつておる推定するということは相いれぬと思います。ここで推定しても、これから訴訟が起るたびにこういう判決が起るとすれば、この推定はみなくつがえつて、そのために選挙したことがみな無効になりますよ。それらに対する今後の不安はございませんか。この判決自体がそうでなかつたとすれば、これは原則として父母のもとにあるものと認める。あなた方が推定するという法律をつくられても、裁判所に行けば必ずくつがえるものだとすれば、さような推定をして選挙するということになれば、くつがえる選挙をやらせるということになる。この憂いがあるが、この点の憂いはないと御確信になりますか。
○鈴木(俊)政府委員 住所の認定につきましては、いろいろ客観的事実が中心になつて来ると思うのであります。たとえば、そこにどの程度居住をしているか、あるいは学生が郷里から学資の仕送りを受けているか、あるいは自活をしておるか、あるいは家族の状況はどうであるか、あるいは郷里にどの程度帰省をしておるかといつたようなことが、一切の事実として住所判定の要件になろうかと考えますが、それらの事実の中で、今回の政府案の基礎といたしましては、やはり学生が修学のため引続き三箇月以上同一の市町村の区域内に居住しておるという事実を相当に重く見て、他の住所決定の要件にして格別のかわりがないならば、この居柱の事実によつて一応住所がそこにあると推定する、こういう考え方であります。従つて、本人がたとえば東京に遊学しておつて、引続き三箇月以上東京に住んでおるという状況でございましても、もしも郷里に家族があり、そこに休暇ごとに、あるいは土曜、日曜ごとに帰つておる、しかも住民登録は郷里の方にしておるといつたような各種の要件事実がございまするならば、これは、そのことによつて、やはり客観的にはその者の住所は郷里にあるということが言い得る場合があろうかと思うのであります。そういうことで、これは推定するということでございますから、その推定をくつがえすに足る十分の客観的事実を持つ証拠がございまするならば、これはやはりさような決定を選挙管理委員会がいたすということももちろんあり得ると思います。
○鍛冶委員 阿川課長が見えたから阿川課長に承りたい。 今自治庁の方々に承つたのですが、去年の七月のあなたの方からの通牒及び選挙部長名での通牒が出ました。これは主として二十七年の六月十三日の仙台高等裁判所の判決に基かれておるものと私は推定するのですが、そこで今日は、この判決が不当であると思つておいでになりまするか、それともこれが正しい判決だと思つておられますか。
○阿川説明員 この住所の認定につきましては、個々の具体的な事件につきまして一般生活関係を客観的に観察しまして諸般の事情を総合して判断しなければならないわけでありますので、仙台の高等裁判所が当該の事件について各般の事情を総合して判断された結果、郷里に住所があると認定されたものと思いますので、その具体的な事件についてはしかるべき一判決があつたのではないかと思つております。
○鍛冶委員 そこで、あなた方は、この判決があつたものだから、昭和二十八年九月二十九日の法務省民事甲一七七七号としての通達をお出しになりました。この通達は現在間違つた通達であつたと思つているのですか。やはりこの通りだと思つておるのですか。
○阿川説明員 ただいま御指摘になりました九月二十九日の民事甲第一七七七号の通達は、むしろ、これより先に主として仙台の高裁の判決等を勘案して自治庁の方から出されました選挙人名簿調製に関する取扱い方に関する通達に右へならえというような意味合いを持ちました七月十八日の法務省民事甲一二一号の通達、これが表現においてやや適切を欠くうらみがありましたのと、また学生等の住所について一律にその所在する場所にあるというふうにして取扱つていた点だけを改めました。各般の事情を総合的に判断し、本人の意思等も一つの資料に加えて総合的に判断する場合には、郷里に住所があるという場合もあるのだから、何もかも一律に所在の場所にあるというふうにした点を改めた趣旨であるというふうに、さきの七月の通達で適切を欠くうらみのあつた箇所を修正いたしまして、実質的にはその七月の通達で不当な部分を引直したという意味を持つているものと思うのであります。
○鍛冶委員 それに違いないが、この根本趣旨は、大体郷里にあるものとして認定すべきものだ、しかし実際をよく調べてやつてもらいたい、こういうことですね。その趣旨を今あなた方は改める考えがありますかどうですか。
○阿川説明員 住所の認定につきまして、旧々民法におきましては、御承知の通り、本籍をもつて住所とするというふうに法定住所の制度をとつていたことがあるのでありますが、その後も、民法に規定いたします生活の本拠という場合の解釈につきましては、やや固定した考え方をもつて伝統的な解釈がなされていたように思うのであります。その後経済事情、交通事情等の変動に伴いまして、本籍を離れ郷里を離れて居住する場合が非常に多くなつて参りまして、住所を認定するにつきましても、もう少し具体的に、固定した観念にとらわれないで認定すべきではないかというふうな考え方がとられるようになつて参つたのであります。住民登録法の制定の際にも、住所を明らかに把握しておくというねらいがあつたのでありますが、住所の認定につきましては、もう少しその居住の実態というものを考えて具体的に認定しなければならないのではないか、こういうふうに考えて参つておるのであります。
○鍛冶委員 大体前は学生生徒の住所は寮及び下宿にあるものと推定するということが出ておつた。そうしたら、それをくつがえして、それではいかぬのだ、原則として郷里にあるという考えから、そういうことはいかぬのだ、もつと調べて実態に沿うて、ほんとうに生活の本拠を見きわめてやれ、こういうことだつたのでしょう、通達は。そのときによけいなことまで書いてあつたものだから、それを間違われるから、また九月二十九日に通達をお出しになつたのだが、いずれにしても、従来学生生徒の選挙権は寮及び下宿にあると推定したことはいけないのだ、もつと実態を把握して、ほんとうの本拠地を見きわめてやれ、この趣旨はかわりはなかつたと思う。その趣旨は今日もかわりはないのか、あるいは今日はそのことは間違つておつたと思つておるのか、そのことをお聞きしたい。
○阿川説明員 御答弁申し上げます。法務省の考え方といたしましては、先ほども申し上げましたように、住所の認定について固定的な考え方をとるのはよくないのではないか、もう少し具体的な居住の実態という事実に注目する必要があるのじやないか、こういうふうに考えておるのであります。さきの七月十八日の通達は、その点におきまして遺憾の点があつたのじやないかと考えられるのでありましてその点は九月のこれを実質的に修正する通達におきましても、その含みは私どもといたしましては十分持たしておいたのでありますが、その九月の通達は必ずしも趣旨が明確でない点もありますので、このたび選挙制度調査会の答申に基いてこの点をはつきりして、もつと現実に即したように住所を把握して行くべきものであろうかと考えておる次第であります。
○鍛冶委員 どうも私の聞かんとするとろをお答えにならないのですが、いずれにしても、住所の認定を固定さしておいてはいかぬ、実際を調べて、はたして生活の本拠がどこにあるかということを見きわめた上で決定してもらいたい、こういう趣旨にはかわりはないのでしようか、この点はどうですか。
○阿川説明員 住所の認定につきましては、まさにそのようにあるべきものでありまして、裁判所において事件になりますれば、各般の証拠を集めまして、総合的に観察して判断されることになるものと思うのであります。ただ、行政事務の処理にあたりましては、何分にも多数の事件を短時日の間に処理して行かなければなりません関係上、その基準となるべき点を明確にしておく必要があると考えられるので、住所についての推定規定を設ける必要があるものと思つております。
○鍛冶委員 どうもそれではあなたがさつき言われたのと違うじやありませんか。固定さしてはいかぬのだ、裁判になれば、実際の生活の本拠はどこであるかを見きわめられないから、十分調査の上でこれに沿うようにする、こういうことと、一定のものに推定する、推定するということは固定することです。くつがえさなければその通りで行く。これは相いれないじやありませんか。私はその点が心配になるからこの質問をするのです。今のこの改正規定は元へもどつて、あなた方は固定してはいかぬというので七月十八日の通達を出し、さらにそれでは足らぬというので九月二十九日の通達を出された。しかるに今度は、一ぺんひつくりかえつて元の通りに学生生徒の選挙権は寮及び下宿の所在地にあるものと推定するというふうにまた固定してしまつた。そうすれば、逆もどりになつて、あなた方の趣旨と違つて来ている。こういうことを私は憂えるからこの質問をするのです。あなたの説明からいえばこれは違つておると思うのですが、どうですか。
○阿川説明員 学生生徒の住所につきまして下宿先等にあると推定するという法律は、これはどこまでも一応の推定でありまして、さようでない、下宿にはおりますけれども、それは試験勉強の都合上かりに住んでおるので、土曜、日曜には近くの親元の所に帰つておるというふうな実情であるという反証をあげれば、やはりその親元の方が生活の本拠に間違いないというふうに考えるわけであります。しかし、大量的に行政事務を処理する場合には、どうしても一応の基準によつて取扱つて行かなければ、事務も渋滞を来すでありましようし、またその調査に要する職員の数なりあるいは調査の経費なりというものは非常に多額に上つて参りまして、今日やかましく言われております行政簡素化というふうな線にも抵触して来るおそれがあります。住民登録法の趣旨にのつとりましても、なるべくその人の住所を具体的、現実的に考えてこれをとらえまして、そこを明らかに公簿に登載させ、各種の行政事務を簡素に処理して行きたい。本人にとつてもそれが非常に利便になりまして、各種の証明をそれで得ることができるということも考えられます。七月の通達に示した趣旨を実質的に改める立法をしていただくことが望ましいと考えております。
○鍛冶委員 あなたをいじめる議論をしておつてもしかたがないからやめますが、どうもあなたの言われることが私にはのみ込めないのです。推定するということは反証のない限りなのであつて、反証があつたら初めて考える。そうでなかつたらそれを固定することです。その固定がいかぬと言つて直しておいて、今またそれを固定して行くということは言えぬと思う。だから、便宜ならば便宜のために、選挙法だけは生活の本拠でなくても便宜を越えてもやるのだというようなお考えならこれは別個だが、そうでなくて便宜だからというて実際に違うものを固定させていいかということになる。その点を明確にしておかぬと、これは取扱い上非常に困ります。推定をするということは、特に反証をあげて来ない以上は、ここにあるものときめる、こういうことだと思うが、この点はどうですか。
○阿川説明員 推定規定につきましては、ただいまお話の通り、反証がなければ、一応そこに住所があるというふうに認定されることになるべきものでありまするが、このたびの公職選挙法の一部改正法律案における推定の規定は、一般の推定の規定の仕方に比しまして、やや弱いと申しますか、その推定規定の働かなくなる場合が非常に多くなるように規定されておりまして、本人から、郷里の方に住所があるのだという申出がありますれば、下宿先に住所があるものと推定するという規定は働かないことになりまして、住所の認定について推定規定のない白紙の状態で、具体的事件を総合的に観察して、郷里の方にある場合には郷里の方に住所があるという認定をする、こういうことになつておりますので、推定規定は設けられておりますが、その推定の規定はやや弱いのでありまして、そう強力に下宿先に住所があるという意味は出ていないのではないかと思われるのであります。
○鍛冶委員 この点は大事なことだから選挙部長から聞きますが、第二項は、反証のなき限り、もしくは本人から私は郷里で選挙権を行使したいと申し出ない限りは、寮及び下宿先に選挙権があるものと決定すべきだ、こういう規定だと思うが、この点はいかがです。
○金丸政府委員 原則としてはそのようであります。ただ、第四項に注意規定がございますように、推定でございますから、みなすとか、そこに住所があるとするというわけではございません。選挙人名簿の申請の住所が一応下宿の方にあると推定されましても、選挙管理委員会が、真実の住所が郷里にあるか下宿にあるかを調査することは全然妨げないのでございます。これは職権調製の建前をとつておりますので、その点は何ら選挙管理委員会の住所調査権を妨げるわけではございません。従つて、推定をされました学生につきましても、たとえば東京の下宿に住んでいる、しかし郷里の方に住民登録がしてある、こういうような事実がございますれば、一概に推定をするからといつて、下宿の方の名簿に載せるとは限らないと私は思う。その点まで推定によつて選挙管理委員会の職権が妨げられることになるわけではございません。今阿川課長が推定がさほど強いものではないという説明をされましたのは、そういうようなお気持であつたのじやないかと思うのでございますが。その点は、申請の住所がその推定規定によつて一概にどちらかに固定されてしまうというわけではないと思います。
○鍛冶委員 そうすると、この第四項は、本人から郷里で選挙権を行使したいと言わぬ場合でも、実際にあたつてよく調査してやれ、こういう意味なのですか。
○金丸政府委員 その通りでございます。二項、三項だけの書きぶりでございますと、申出があつた場合だけ郷里の名簿に載せられるような誤解を生じやすいので、そうではないのだ、かりに申出がなくても、選挙管理委員会が郷里の方に選挙権があると認定すれば、郷里の名簿に載せてさしつかえないのだということをはつきりいたしますために、その四項を置いたのでございます。
○鍛冶委員 この提案理由を読んでみますると、こういうことが書いてある。「父母その他の親族が現に居住している他の」——この「他」は地の誤りでしよう。「市町村の区域内に住所を有するものとして当該市町村の選挙管理委員会に申し出た場合には、この推定規定は適用されないことにしたのであります。これらの申出をした者については、市町村の選挙管理委員会が個々に具体的事情を判断して、申し出た地に住所があるかないかを決定することになるわけであります。」こう書いてある。これを読んで非常に疑問を持つた。申し出た場合にはこの推定規定は適用されないことになるのである、申し出なければ推定するのだ、こう読める。しかも、申し出てもさらにこれを判断するのだ。おれはあると言うても、いや、お前がそう言つてもこれは寮にあるのだ、こういうことをやるかもしれない。これを読んでみるとそういうふうに読める。申し出なければ当然向うにある、申し出なかつた場合は判断するまでもない、寮や下宿にある、申し出た場合に、それならほんとうに調べてやろう、こういうふうに聞える。はなはだどうも驚いた解釈だと思つておつたが、これはそういう意味ではありませんか。
○金丸政府委員 あるいはこの用語が足りなかつたのかもわかりませんが、ここに申しますのは、下宿にあると推定する、郷里に申し出た場合はこの限りでないということでございますから、法律的には但書は推定されないというだけの効果を持つにすぎない。従つて、申出があつたならば、申出に基いて郷里の方に申出通り住所があるかどうかを調査しなければならない義務が選挙管理委員会に出て来るのだ。ところが、第四項の規定を置きませんと、そういう申出がなければ、郷里の方にたとい住所があると選挙管理委員会が思つておつても載せられないというふうに解釈をされるかもしれない。それでは、根本の職権調製の建前から申しましておかしいことになるし、また推定規定自体が、みなすとか、郷里の方にあるとか、下宿の方にあるとするというような規定ではございませんので、そこの点を念のためにはつきりするために第四項の規定を設けたわけでございます。だから、根本的には推定されましても、選挙管理委員会が申出の有無を問わず郷里にあると思う場合は、それを載せ得るわけでございます。だから、根本的には選挙管理委員会に真実の住所の調査権がございまして、そうしてその上に推定するという規定がある。申し出た場合はその推定規定が法律的に排除されますけれども、かといつて、申し出たから必ずそこに住所があるとは限らない。やはり職権調査によつて調べた上で登録するかどうかきめるということになるわけでございまして、その点は、先ほど申しましたように、実体的な、住所発見の選挙管理委員会の職務調製というものを決してこれが排除するわけではないと思います。
○鍛冶委員 それだとすると、ますますどうも選挙管理委員会の任務が重くて、何のためにこんな規定を設けられたかわからぬことになる。私が今までの議論から考えると、あなたの判決は決して悪い判決ではないのだ。大体においてそういうものだ、こういうことになると、私はむしろ答申案に出ておるA案をとるよりもB案がほんとうではないかと思う。そうした方がかえつて楽に行く。私はどうこう言うのではありませんよ。いよいよこれの取扱いになると、たいへん困るだろうと思う。推定はしておるけれども、一々調べてみようと言う。その調べてみるのは容易でない。だから何とか固定させるということは言えないことになつてしまう。判決に従うものならばむしろB案の方がよろしい。B案だつたら判決と同様な趣旨である。但し本人がこの通りおれはここに生活の本拠を持つているから、これをはずして別なものにせい。そのときははずしてよい。このようにすれば、取扱い上においてもたいへん楽になる。疑問を少くすると私は思うが、この点はいかがですか。
○金丸政府委員 純粋に事務的な見地から申しますと、確かに鍛冶委員のおつしやいますように選挙管理委員会としてはやりいいかと思います。調査会におきましてもそのような御議論がございましたが、いろいろ御審議の結果、A案の方に——結局はB案を強く主張しておいでになりました方も、一番最後に全体では一緒に行こうということでA案の方におちつきましたので、私どもといたしましては答申の線に従つてこのような案にいたしたわけでございます。
○大村委員 関連して。今の質問応答をここで静かに伺つておりますと、どうも私どもにもわけがわからなくなつたのであります。住所がどこにあるかということは、法律生活の上にも、政治生活の上にも、社会生活の上にも非常に深い関係があるのでありまして、民法上の住所が甲にきまり、選挙法上の住所は乙にきまる、また地方自治法上の住所は丙にきまるというようなことになることは、極力これは避くべきものであろうと思うのであります。現在のような法制にいたしますと、民法上の住所は甲地であり、選挙法上では乙地にあるというような具体的事実が起るのでありまして、そこでだんだん話を聞きますと、そういうことをおそれるがために、民法上の住所も選挙法上の住所も、いずれも生活の本拠にあるのだというので、統一的にしなければならぬというお考えはあるようでありますが、そのような点を考慮いたしますと、この住所の問題は選挙法で決定せぬで、むしろ民法の住所を改正されたらどうかと思うのであります。これは、選挙法の改正によらずして、民法にこのような推定規定を設けられたらいいのじやないか。そこに何らか支障があるといたしまするならば、法務省の御説明のように、名簿調製上の便宜上、選挙法には特別の住所の決定が行われるような法律をつくつたのだ、民法上の住所とは違うのだというところに、蝉脱されたらいいんじゃないか、この点に対しまして政府はどのようにお考えになつておりますか、伺つておきたいと思います。
○鈴木(俊)政府委員 ただいま大村委員からのお話でございますが、御指摘のございましたように、政府といたしましては、民法上の住所も、また公職選挙法上の住所も、あるいは地方自治法上の住所も、これを通じて一つのものというふうな根本の考え方を持つている点は従来とかわらないのであります。ただ、その住所を、選挙法の関係において、推定をいたすという一つの方法を今回とろうということでございます。これは、多数の学生あるいは保安官、警備官につきまして選挙法上の原則は、職権調査によりましてその真実を発見をいたして、住所をきめ、名簿に登録するということでございますが、しかしながら、多くのケースにおきましては、引続き三箇月以来修学のため同一の市町村の区域内に居住しておる、こういう事実がございまするならば、これは民法上の生活の本拠ということにもなる、そういう場合が最も大多数のケースであるという前提に立ちまして、推定規定を設けたわけであります。従いまして、この原則から申しますならば、これをくつがえすに足るような反証、あるいは職権調査によりましてそれとまつたく違うような客観的事実が発見された場合においては、これはもちろん四項の注意規定もございまするが、当然住所は留学地にないということになり、推定規定の適用を受けないことになるのでございますが、そうでない限りは、一応他の顕著なる客観的事実がなければ、たとえば選挙管理委員会が調査カードを配付いたしまして、その結果、所要の事項を記入してもらうようになつております者につきまして、特別のしさいがなく、引続き三箇月以来その地に修学のため居住しておるという事実を報告して参りまするならば、それに基いてこの推定規定によつて一応推定するという実際上の手続をとろうということでございます。この選挙管理委員会といたしましては、もちろん職権による調査はできるのでございますが、今申し上げましたような程度の職権による調査をいたしまして名簿に登録するということは、この第二項の規定の適用の結果、法律上も許される、こういうことになるわけであります。ただ、これが裁判上の実際の問題になりまして、八〇%、九〇%のケースがかような第二項のような事例と思いますが、そうでないような事実が具体的の裁判の証拠において明らかになりましたならば、もちろんこの推定の規定はその場合にはくつがえされるということになるわけであります。従つて今回の改正をいたそうとする趣旨は、一つには選挙管理委員会の名簿調製上の手続を簡易にいたしますとともに、最近の社会生活、ことに学生の生活あるいは保安官等の生活の実態から考えまして三箇月以来一定の地に居住しているという事実をある程度重く見よう、こういう実態を考えておるわけであります。しかし、そのことは決して生活の本拠が住所であるという一般原則をくつがえすものではない。三箇月以来一定の地に居住しておるということが、生活の本拠を今日の社会生活において端的に表わす一つの方法であり、それがことに学生あるいは保安官、警備官については、かような一般的な推定規定を設けてもさしつかえないという結論に立ち至りましたので、かような改正案を提案いたした次第であります。
○大村委員 どうも今の御説明でもちよつと納得が行かぬのでありますが、従来の公職選挙法改正前と、ただいま御提案になつている公職選挙法改正によりまして、名簿の調製上において何人かは別の結論が出るであろうと思う。元の規定で行けば甲地に登録すべきものが、今度の公職選挙法の改正によつて乙地に登録されるという結果が必ず起きなければ、こんな改正は無用であります。それが起ると思う。その場合に私が非常に疑問に思いますのは、地方自治法におきましても、地方自治上の各種の選挙の必要上、やはり名簿は調製されるということになると思う。その地方自治法の上におきましても、今回提案されましたような公職選挙法の改正法を出されなければ、地方自治法による選挙人名簿に登録せられるものと、この公職選挙法による名簿に登録せられるものとは、理論上場所は異なり得ると思う。政府は地方自治法につきましても同様の改正をされる意思があるのかどうか。また、それを進めて参りますれば、さきに申しますように、民法上においても違つた結論になるのでありますが、このような推定規定というものは、必ず具体的結果において甲に登録すべきものが乙に移るということを予想しなければ、こういう改正はなくていいのであります。そういう点から申しますれば、住所は各法律を通じて一本だということでありますれば、何もこんなそまつな法律を改正しないで、民法を改正されたらいいのではないか、このように私は考えるのでありますが、その点について納得の行くような御説明を願いたい。
○鈴木(俊)政府委員 先ほど申し上げましたように、今回改正法律案を提案いたしたのでありますが、この法律案を含めまして、生活の本拠が、民法上も、あるいは地方自治法上も、公職選挙法上も、住所であるという根本原則は何らかえていないつもりであります。ここに、こういう場合には修学地に住所があると推定する規定を設けようというのは、その生活の本拠がどこにあるかということを定める一つの手続をここに設けたわけでございまして、その手続に従つて推定をいたしまするならば、大多数の場合においては、すなわち生活の本拠に該当することになる、こういうふうに思うのであります。しからば、生活の本拠に該当しないというような場合におきましては、これは二項、三項の但書なり、あるいは後段の規定なり、あるいは四項の規定の趣旨に基きましてこれを別個に定める、こういうことになろうと思うのであります。一般の場合に、右に定めるか、左に定めるか、判別に非常に苦しむ。ことに学生等の場合におきましては、さような判別に苦しむということが、従来のケースにおいて多かつたわけでございますが、そういう際においては、三箇月以来居住の事実に基いてそちらの方に一応あるものと推定をする、こういうふうにいたそうというわけであります。この考え方は、要するに公職選挙法上にかような趣旨の推定規定を手続規定として入れたわけでございますが、地方自治法上におきましても、かような考え方というものは当然とらるべきものである。と申しまするのは、根本が生活の本拠ということで、制度上一本と考えておりまするので、公職選挙法にはたまたま今回こういう一つの原則を適用する場合の方針がうたわれるということになると思うのでありますが、この方針は、かりに地方自治法の中に特にうたいませんでも、同様な趣旨の原則によつてこれを解釈できると思いますし、またさように解釈すべきものと考えます。
○鍛冶委員 これはあなた方が四項を入れられた苦心から、今まで通達しておられた立場から、あなた方の気持はわかる。私はあなた方を責めようとは思わぬ。こういう答申が出たから、それをあなた方の力でくつがえすわけに行かぬから出されたのだろうと思うが、もう一つ大事なことは、あなた方は選挙管理委員会でずいぶん困るだろうと思つてやろうと言われるが、これを出したらたいへんなことになりはしませんか。この間あなた方の通達によつて、寮や下宿にないものだというので、郷里にみな送つた。今度またこれが出た。どつこい、ひつぱつて来なければならぬ。地方の選挙管理委員会にとつては、これを適用されたらいかに迷惑であるか知れぬと私は考えるが、あなた方はそれをどう思いますか。
○金丸政府委員 これは、私どもの希望といたしましては、三月から施行いたしたいと思つておりますけれども、現在の名簿は、やはり選挙管理委員会が一応の基準は示しておりまするが、そこに住所があると認定をして載せておるわけでございます。だから、これによつて当然それがくつがえるということはございません。そうして今後は選挙が行われますたびに、この補充選挙人名簿を調製します。その際今までと違つた方に登録をしてもらいたいという申出があれば、補充選挙人名簿は申請に基いて調製をいたしますので、それによつて、そのような異動を生ずる該当者があれば、逐次名簿を移しかえて行くということになりますので、仰せのような混乱はそうないのではないかと思つております。
○鍛冶委員 私は、あまりこういうような大変革をやらないで、なるべく実地に沿うようにやられることを希望しておきますが、もう一つ大事なことは、阿川さんに聞きたいが、住民登録との関係です。住民登録とこれとどうしても一致させなければいかぬものと私は思いますが、この点はさしつかえございませんか。この点ひとつあなたの確信と抱負を聞かしていただきたい。
○阿川説明員 住民登録の制度は、先ほど大村委員から申されましたように、各人の生活の本拠である住所を統一的に把握しまして、これを公簿に公示して、住所はどこにあるかということを明確にしておく基本的な制度であります。従いまして、住所の有無によつて各種の行政をやつて行くという場合には、この住民登録をもとにしてなすべきことは言をまたないことと思つておるのでありまして、私どもも、各般の行政が、住民登録によつて公示された住所に基きまして、円滑に、簡素に、適正に運用されて行くように指導して参つておるのであります。そこで、住民登録で把握しております住所と申しますのは、ただいま申し上げましたように、生活の本拠というものを実質的に把握しているものとしてこれを公示して行く、こういうふうに考えているわけであります。そのような次第でありますので、公職選挙法にいう住所も、住民登録法にいう住所も、また地方自治法にいう住所も、すべてこれは同じものだというふうに考えておるのであります。このたび公職選挙法の一部改正によりまして、住所について推定の規定を設けられるということになりますと、住民登録における住所の認定の仕方というものも当然にこれによつてなされて参るものだと思つております。それにつきまして、それでは住民登録の事務処理上非常な混乱を生ずるのではないかというふうなお尋ねもございましたが、この点すでに先般九月二十九日の通達によりまして、七月の通達を実質的に改めて、もう少し具体的に生活の実態というものを見て行かなければならないというふうに指導して参つております関係もありまして、そのようなたいへんな混乱を生ずるというふうには考えておりません。
○鍛冶委員 私は住民登録に対して深い関心を持つている。ことにまた、今度は、でき得るならば、選挙権の有無は住民登録を基礎にしてやるよう改正したいとまで思つているのですが、どうも実際の話を聞いてみると、ほんとうの住所を把握して住民登録をしておらぬように聞える。たとえば学生で言いますと、全然登録を移さないものもいる。なぜかと言うと、配給なんだ。住民登録をしないと配給が来ぬものだから、住所を移しても、郷里に登録をやつている。私の国のように米の豊富な国だつたら、ここに来て登録してこつちから少い米をもらうよりも、うちから持つて来れば幾らでも好きなだけ持つて来れるから、移さない。これは二重になつております。これはどれをもとにしてやるか。 それから、この際聞いておきたいのは、出かせぎ人はおそらくこの中に入らぬと思います。ところが、私の方の郷里の出かせぎというのは、今ではほとんど一年中出かせぎに行つておる。正月だけ帰つて来るのですが、近ごろは正月でも帰らなくなつてしまつた。北海道は冬でも漁をする。これは住民税は郷里で納めておるのだから、住所は何といつたつてこつちにある。ところが向うで配給を受けなければならぬ。住民登録は向うでしておることになる。この点を考えて、私は非常にこの住民登録というものに不安を持つて来た。いわんや、この間のように、こつちでやつて、今度はまたあつちでやれということになると、住民登録に従つて選挙権をきめるのでなくて、選挙権をきめるために住民登録をやるということになると思うのですが、どうですか。
○阿川説明員 ただいま住民登録と配給との関係についてお尋ねがありましたが、この住民登録の制度は、生活の本拠というものを公示する制度でありますので、一時的に居住して、そこで配給を受けるというだけの居所にすぎない場合には、これは登録すべきものではないのでありまして、ただいまお話になりました出かせぎに該当するようなものにつきましては、食糧関係の配給の転入届の際にそこの点よく係が確かめまして、これは一時的に出かせぎに来ているということなのか、お産のお手伝いに来ておるためにそこで配給を受けるということなのか、あるいは住所もこちらに移転し引越して来た、こちらに転勤になつたんだ、その他の関係で引越して来たんだということで配給の転入があつたんだということであるのかを確かめまして大体配給の係も住民登録の係も、末端に行きますると同一人で取扱つております。そうでない場合もすぐお隣の窓口ということになつておりますので、そちらにまわしまして、住所の移動のありまする場合には、住民登録の転入届も同時にさせるというふうにいたしまして住民登録の転入の届が励行されるように指導して参つておるのであります。従いまして、配給の関係の転入があつたならば、必ず住民登録の転入をさせるということにはなつておりませんので、もしそのようなことがありますれば、これはたまたま間違つて処理されたことになつておるのでありまして、これは訂正をしなければならない事案に該当するわけであります。
○鍛冶委員 ですから、今学生は郷里で住民登録をしておる。しかしここへ三箇月以上来ておるということも、これもどの程度いるのか、その間に一ぺんか二へん帰ることもあろう。これなど認定に困ることがあろうと思う。そういう場合は住民登録は移さなければいかぬことになりますね。住民登録と選挙権と一致させるということになると、そこはどうしますか。お前は推定でここに選挙権があることになるのだが、但し住民登録には載つておらぬ、住民登録をせい、こういう命令をするのですか。
○阿川説明員 ただいま申し上げましたように、住民登録法にいう住所も公職選挙法にいう住所も同一に考えておりますので、提案されております公職選挙法の一部改正法律が制定されましたあかつきには、住民登録の住所の認定についても原則的には修学地にある、現実にそこに住んでおるという事実に重きを置きまして、事務の処理をして行かなければならないと思つております。そういうあかつきにおきましても、鍛冶委員が憂えられるような、住民登録は郷里にしておる、しかし東京の下宿にずつと三箇月もおる、住民登録は小田原でやるというような事態が生じかねないのじやないかと思いますが、これはおそらく選挙の方におきましても、小田原あたりに住んでおる、東京の下宿というものは勉学の都合上一時おるので、ひまあるたびに小田原に帰つておる。寒いときとか、そういうときに東京に来ておるということ等があれば、これはやはり住民登録に登録されておる小田原に正しい住所があるもので、東京の下宿というものは仮の住居である、こういうふうに認定されて処理がなされるものであろうと考えております。
○竹谷委員 ただいま鍛冶委員から学生の選挙権の要件である住所についていろいろ質疑があつたわけでありますが、私の考えるところでは、われわれの学生時分、戦前は学生の社会生活の重点が郷里にあつたか、あるいは修学地にあつたかということを考えてみますと、あるいは郷里の方が重いというような節もあつたかと思いますけれども、戦後学生の生活が、郷里よりも修学地により多く諸般の社会情勢から重点が置かれて来るようになつた情勢がある。この情勢にかんがみて、旧内務省が、昭和二年に、学生の住所は大体郷里の方にあるような通牒を、東京府知事に地方局長名をもつてしておるのでありますが、これを戦後、昭和二十一年五月二十二日にくつがえしまして、学生の選挙権は大体修学のために居住しております寮、寄宿舎または下宿等にあると認定することを原則とすべきであるというような回答の通知を出しておるのでありまして、これが、学生の社会生活の本拠というものは修学地にあるという戦後の情勢にかんがみてとられたる、きわめて適切妥当な措置であつたと思うのであります。ところが、昨年仙台高等裁判所において、たまたま一つのケースとして、当該学生の選挙権は修学地ではなくして郷里にあるという特殊のケースについて下された判例を土台として、一般的に昭和二十一年以来とられておるこの原則をくつがえして、今度は郷里に学生生徒の住居がある、さような認定をすべきであるという昭和二十八年に出された通牒は、むしろこれはあわてふためいた誤つた通牒であつて、これは当然に昭和二十一年の通牒が連続して厳守せらるべきであつたと思うのでありましてこの意味合いにおいて、今回政府が、学生生徒の住所は修学地にある、かような推定を下すところの改正案を提出されたことは、きわめて適切、公正な処置であると考えるのでございまして、また提案者である政府は、今いろいろ鍛冶委員から質問があつて、確信がぐらついたのではないかと心配されるわけでありますが、この今回提案された政府の改正案につきまして、やはり学生生徒の住所は修学地にある、かような確信を持つており、またこの法案はあくまで政府としては通過すべく努力する決意があるかどうか、それを承つておきたいと思います。
○鈴木(俊)政府委員 政府としては、先ほど鍛冶委員に御答弁申し上げましたように、選挙制度調査会の結論を尊重いたしまして、今回かような改正の法律案を提案いたした次第でございまして、これをぜひ御通過願いたいというふうに考えておる次第でございます。
○竹谷委員 次に、私は別の問題で伺いますが、公職選挙法第二百七十条の改正法案の第三項の、保安官及び警備官についての問題であります。従来の選挙の場合に、保安官もしくは警備官が投票いたします場合、彼らの選挙権は郷里にあるわけでありまするが、棄権防止のためにいかなる処置がとられたのであるか、その実情をお話いただきたいと思います。
○金丸政府委員 所によつて若干違つておりますけれども、非常に多数の隊員が隊に選挙権があるとしております所と、そうでない所と、いろいろのようでございまして、私どもの方といたしましては、不在者投票の方法が一番大事でございますので、現在地で投票できます人は、もちろん隊の方で休暇を与えてやつておりますが、遠隔の地に住所があると認められる者には、よく不在者投票の方法を周知せしめまして、やらしております。また、保安隊の中に、市町村の選挙管理委員会の管理する不在者投票の場所を設けまして、そこでできるようにしてやる。また、隊によりましては、当日二十四時間以内に帰れますような者は、特に休暇を与えて帰らしておる。たとえば、群馬県の新町の保安隊へ行つて調査をしてもらいましたところ、群馬県、埼玉県、そういう近県は大体二十四時間以内に帰れるというので、当日は特に休暇を与えて、不在者投票でなく、実際に投票所に行かして投票をさしておる。こういうような状況でありまして、保安庁とも連絡をいたして、その点は遺憾のないようにしておつたつもりでございましたけれども、現地へ行つてみますと、私どもが考えております以上に、よく選挙に参加するような配慮が加えられておるようでございます。
○竹谷委員 これは保安隊または警備隊、所によつていろいろまちまちであろうと思いますが、不在者投票をした者の数と、それから直接現地に行つて投票をした者と、この比率がどれくらいになつておるかということが一つ。第二は、全体として投票率は、保安隊及び警備隊の実際の投票率はどんなものであるか、推定でよろしゆうございますが、おわかりであればお答え願いたい。
○金丸政府委員 全国的な統計ができておりませんので、一つの例だけを申し上げますので、それによつておよその姿を御想像いただきたいのでございます。群馬県の新町の保安隊で調べましたところ、営内に居住しております有権者が千三百七十八名、そのうち、郷里に選挙権があるとしております者が五百五十三名、現在地に選挙権のあります者が八百二十五名、そのうち、両方を通じましておよそ八割見当が投票をいたしておるようでございます。郷里に選挙権のあります五百五十三名の中で、不在者投票をしました者が二百五十八名、新町は近くから入隊しておると見えまして、先ほど申し上げましたように、当日ひまをもらつて帰つて投票しました者が百八十三名、四百四十一名が郷里に選挙権があるとしながら投票しておる数になつております。
○竹谷委員 そうすると、これは保安官または警備官の場合には、現行でもあまり支障がないように見えるのでありますが、なおもしこの法案が通つた場合に、保安隊もしくは警備隊内に特別投票所のようなものを設けて、特別に隊員だけをそこで投票させるというような便宜な措置をとる意思があるかないか、またそういうことは妥当であるかどうか、お聞きしたいのであります。
○金丸政府委員 これは一概に申せないのでございます。大部分の人がそこに選挙権を有するようになりますと、一つの投票区として、名簿の登録もし、投票所を設けて投票させるということもできるかと思いますが、これは実にそれぞれの事情によることでございまして、そのように、投票区を一つつくつて、独立の投票所を設けて投票させた方がいいとも悪いとも一概に申せません。これは、各市町村の実情に即しましてやらせるということでよろしかろうと思います。ただ、不在者投票だけは、あるいは、場合によりますと、市町村の役場まで遠隔の地で遠ければ、そこに不在者投票の管理者が参りまして不在者投票を行わせるという程度の便宜は講じてもよろしかろうと思います。
○竹谷委員 学生は、相当長い期間、三年なり四年なり、あるいはそれ以上長い期間、修学の目的をもつて修学地に居住するわけでありますが、保安官または警備官の場合には、北辺の警備が必要だと言つては北海道に飛ばされ、朝鮮事変が起きそうだということになりますると九州へ飛んで来るというようなわけで、しよつちゆう移動せざるを得ない状況にあるばかりでなく、居住の事実自体が、営内におつて合宿はしましょうが、それは特殊の訓練の目的である。社会生活とは直接関係のない生活をその営内において行つておるというような実情から見ますと、学生の場合と保安官または警備官の場合とでは、住所の認定について非常な違いがあるのではないかと私は思う。この点一律に、学生も保安官または警備官も同様の扱いをするということが——住所は、公職選挙法においても、民法においても、あるいは納税の資格、場所等についても同じだというような原則から、推定としては学生の場合はそういう推定が大部分当てはまるのでありますけれども、保安官または警備官はその推定が大部分誤りになるという危険性はないか。この点に関する御意見を承りたいのであります。
○鈴木(俊)政府委員 御指摘のような保安官、警備官につきましては、場合によりますと移動をするということがあり得るわけでございますが、ここで問題になつております郷里と現在おるところといずれを住所にするかという問題に関します限りは、居住地が移動することがございましても、現に居住する地と住所との関係を律する考え方といたしましては、学生の場合と同じような原則を適用してもらつていいのではないかというふうに考えるのであります。移動はございますが、しかし現在居住しておるところにおるという、その考え方につきましては、特にかえて考える必要はないのではないかというふうに考える次第でございます。
○竹谷委員 居住するその事実が、保安官、警備官の場合には、社会生活上の根拠としての考え方が学生の居住という場合と全然事情が違うのでございまして、この点同様に考えるのは誤りではないか。またこれは推定規定でありますから、一々これについて裁判所でくつがえるというようなことになつてはたいへんなので、保安官、警備官につきましては、住所の推定というものを学生と一律に扱うということは——先ほど鍛冶委員からも学生についてのみ意見がありましたが、学生については現状は修学地に住所があると認定される場合が大部分であろうと思うのでありますが、保安官、警備官については逆の場合が多いのではないかということが憂慮せられる。これは選挙ごとに選挙権の有無について争われて、選挙の結果について非常な異動を生ずるという危険性が学生の場合と違つて非常に多い、こういう観点から、これをどういうように取扱うべきかということについて非常な疑義を持つておるのでございまして、今鈴木次長から同様であるという簡単な回答がございましたが、これは私は同様に扱えないと考えておりますので、その点精密に御検討を願いたいと思います。
○金丸政府委員 この点は調査会におきましても問題になりまして、生活の実情を考えると、あるいは病院の入院患者と学生との中間ぐらいの程度じやなかろうかというような御意見もあつたのでございます。しかし、実際に、実は二箇所ほど調査に行つて実態を調査いたしてみましたところが、昔の軍人とは違いまして、日曜日ごとでなく、月の半分近く外出が許されております。そうして、村の人とも相当にとけ合つておりますので、もちろん演習等はございますが、やはり社会生活を営んでおると言えるのではないか。そういう点におきましては学生と同じに考えてよろしいのじやなかろうか。もう一つは、大部分が、ほとんどすべてに近いような数が独身でございます。そうして、どちらかと申しますと、昔のいわゆる軍人でございましたら、大部分は徴兵というような形で、本人の意思には基かないのでございますが、今は本人の意思に基いて、相当程度の給与を受けております。これはいろいろ見方もあろうと思いますけれども、経済的にも両親を離れて自活をしておるというのが一つの姿でもございます。そうすれば、むしろ、学生よりも、両親等とは独立して生活してそちらの方に住んでいるということも言えるのじやないか。そういうような観点からいたしまして学生と長期療養者との中間的な生活形態じやないかという考え方と、学生と同じように扱つていいのじやないかという考え方とございまして、いろいろ話合いの結果、学生と同じように扱つてよろしいのじやなかろうかというような結論に達しまして、私どももそのような考えでこのような案にいたしたわけでございます。
○森委員長 質疑はまだ残つておりますが、次会に質疑を続行することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十七分散会