建設委員会 第13号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/03/16
会議録
○久野委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前に、小委員の補欠選任についてお諮りいたします。すなわち三鍋義三君が去る十一日委員を辞任され、十三日再び本委員となられましたが、同君は道路並びに請願及び陳情書審査小委員でありましたので、これが補欠選任を行わねばなりません。この補欠選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認めて、さよう決します。 道路に関する小委員並びに請願及び陳情書審査小委員に、三鍋義三君を指名いたします。
○久野委員長 住宅金融公庫法の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引続き質疑を続行いたします。村瀬宣親君。
○村瀬委員 今回提案せられました住宅金融公庫法の一部を改正する法律案は、大体において時宜に適した必要な改正であると存ずるのでございます。ただ一つ、われわれのただしておかねばならないと思いますことは、当委員会におきまして、かつて非常な激論と申しますか、議論を闘わせまして、遂に結論に到達し得ずして今日に至つております問題は、火災保険料の問題であります。これは昭和二十七年でありましたか、住宅金融公庫によつて建築をいたしました住宅の毎月の償還金に加えまするに、自家保険的な火災保険をもつてするならば、民間に強制的に加入させておりますこれら住宅金融公庫利用者の負担が、相当減額し得る見込みが明らかになつておつたのであります。たとえば、当時、火災保険株式会社の協会の代表者を当委員会に招致いたしまして、いろいろ質疑をしたのでありますが、これら住宅金融公庫によつて建てられました住宅は、ほとんど火災の起りがたいところに分散して建てられておる関係もあり、またその設計その他につきましても、適当な指導が行われておりまする関係から、火災の率は他に比べて非常に低いのであります。この住宅金融公庫法実施以後一年半くらいの計算によりますと、一億数千万円の保険料で、鳥取県の大火を加えても二、三千万円しか火災保険料を払う必要はなかつたという実情にあつたと思うのであります。今回のこの改正にあたりまして、多年問題となつておりまするこの点については、どのような御処理並びにお考えで進められておりますか、お尋ねいたしたいと思います。
○鮎川説明員 ただいま火災保険料の問題に関連いたしまして、御質問がございましたが、ただいま住宅金融公庫の住宅につきましては、原則として火災保険をかけるようにいたしておるわけでございます。この問題に関連いたしましては、先ほど村瀬委員からお話がございましたように、公庫法の改正をいたしまして、現行の利率によつてこの保険も一緒に含めるというような改正案が、数年前の国会に提案されたわけでございます。あの当時、私どもはちようど担当者ではございませんでしたけれども、いろいろな情勢から当時の法案は撤回になつたわけであります。ところが、その後この問題につきましては、こういうふうな実情になつております。現在公庫におきましては、一般的に火災保険料を徴収いたしまして、保険をつけさせております。この火災保険は、原則として普通火災保険の場合だけでありますが、公庫の場合におきましては、特に風水害による災害につきましても、同じ料率をもつて適用できるような特約を結びました。現在はこの料率の保険料で、公庫の住宅に関します限り、風水害の起りました際にも、同様に保険ができるように特約を結んで、それによつて実施いたしておるわけでございます。先般も風水害がございまして、公庫の貸付金によつて建設された住宅についても、相当の被害があつたわけでございますが、この特約によつて保険の対象になつて、保険額が支払われたという実情もあるわけでございます。現在のところ、そのような方法にして運用いたしておるわけでございます。
○村瀬委員 当時の資料によりますれば、金融公庫によつて建てられた住宅の保険料は、ほとんど保険会社がまるもうけをしておる。公庫が始まつてから一年半の間の計算によりますれば、こういう数字であつたと思うのであります。それからまた一年半ばかりたつたのでありますが、やはり同じような状況にあるのではないか。それはやはり住宅金融公庫によつて建てる住宅は、いわゆる日当りのよい文化的な住宅ということになつておりますから、自然火災の少い地域に分散して立つということにもなるのであります。そういたしますならば、これから住宅金融公庫を利用して家を建てる人の負担を、いささかでも軽減する方針で進むことは、為政者の当然考えねばならない第一の要件であると思うのであります。そこで私の申しますることについて、どうお考えでありますか。あるいは保険会社は二割か三割かまけておられたのでありますけれども、まけてもなお住宅公庫に関する限り、全国統計で七、八割まではまるもうけということになつておると思いますが、そういう点について御調査になりましたかどうか。
○鮎川説明員 災害の発生の度合いと保険料との関係は、なかなかむずかしい問題でございまして、一時的に見ますと、保険会社はまるもうけをするという現象も見られる場合も相当あるわけでございますが、これを長い期間に見ますと、必ずしも一時的現象だけによつて律しられない場合も考えられるわけでございまして、公庫の火災保険につきましては、単に火災の場合の被害のみならず、ほかに先ほども申し上げましたように、風水害の場合の災害をもあわせて同じ料率でやつておるわけでございまして、当時の場合と災害の発生の度合いは異なつておるわけであります。従いまして現在のような状況で申し上げますならば、必ずしもこれをさらに改めていいかどうかという点につきましては、さらに検討を要することと思いますので、私どもは火災並びに風水害の発生状況等をよく検討いたしまして、今後この問題については、さらに検討を進めたいと考えております。
○村瀬委員 そういたしますと、住宅金融公庫によつて建てました住宅については、火災保険協会か何かと、特殊な契約をなさつておるというふうに拝承するのでありますが、それは当事者はどことどこでありまして、そして一般のいわゆる火災保険加入者と、この住宅金融公庫によつて家を建てた者の火災保険加入要件とは、どういうふうにかわつておりますか。一般で住宅を火災保険に入れようとすればこうだけれども、住宅金融公庫で建てた家は、一般よりもこれだけの割引並びに災害の範囲も広げてあるということを、もう少しはつきりお答え願いたい。
○鮎川説明員 住宅金融公庫におきましては、火災保険会社とは特約をいたしておりまして、その特約店についてのみ、ただいま火災保険関係の問題は処理させておるわけでございます。これは十数社あるわけでございますが、この十数社と一般的に特約をいたしますほかに、この風水害が発生いたしました場合には、一定の条件を設けまして、この条件を満足する場合には、火災の発生のほかに、風水害による災害の場合にも、同じ料率であつても、これに対する保険料を支払うというような契約を、公庫と保険会社との間の契約と申しますか、特約と申しますか、協定と申しますか、一応の約束をいたしておるわけでございまして、この意味によつてやつておるわけでございます。ただ、一般の場合の風水害については、保険会社が保険会社の立場におきましていろいろ数字を検討して、これを広げるかどうかということを考えるわけでありまして、私どもといたしましては、現行の料率——これは料率も関係すると思いますが、現行の料率等におきまして風水害まで及ぼすかどうか、その点につきましては、私どもといたしましてはなかなか判定がつきませんので、これについては、ただいま意見を申し上げられないわけであります。公庫に関します限りにおきましては、ただいまそのような方法でやつておるわけであります。
○村瀬委員 そういたしますと、保険料金の方は一向恩典はなくて、ただ災害火災の補償の範囲を広げておるだけである。しかし、これは当然金融公庫が最初のあつせんをなさつたかもしれないが、当事者は、家を建てた者と保険会社との約款に書かれるわけであります。今の御答弁は、何か住宅金融公庫と保険協会とがおとりきめをなさつたようなお答えですけれども、それは、あつせんはなさつたかもしれぬが、実際は保険料を払い込むところの住宅を建てた者と保険会社とが特別の保険約款をとりかわしておる、こういう意味でありますか。
○鮎川説明員 実質的にはそのようになつておるわけでありまして、公庫が仲に入つているような場合には、個々人と会社との間の契約になつて、個々人の災害のどういう場合においても保険金が払われるような契約になつておるわけであります。保険料は、従来の火災保険に関すると同じような保険料でやつておるわけであります。
○村瀬委員 かつて三割かまけておるんだという保険協会の責任者の答弁も、この委員会であつたと思うのでありますが、そうしますと、三割かまけて、そうしてなお火災のみならず、風水害の場合も地震の場合も支払う、こういうことになつておるのでありますか。
○鮎川説明員 ただいまお述べになりましたように、公庫の火災保険料は一般よりも若干低目になつております。またその低い火災保険料によりまして、風水害の場合にも適用できるようになつておるわけでございます。
○村瀬委員 住宅金融公庫を利用して建てる家につきましては、指導監督その他かなり行き届いたおもんぱかりがしてありますので、それらの災害にはかかりにくい状態にあると思います。日本全体のプロバビリテイから計算しております保険料金、また保険料率、危険の分散度というところから見まして、最も被害の少ない位置にあると思うのでございまして、この点については、さらにもつと研究をしていただいて、少しでも金融公庫によつて家を建てた人の負担を軽くするように御研究を願いたいと思うのであります。 それからこの法案の運営上について二、三お尋ねをしておきたいのでありますが、第十七条の第三項及び第四項を次のように改める、この五項であります。「公庫は、貸付金に係る多層家屋が建設される場合において必要があると認めるときは、当該家屋の人の居住の用に供する部分以外の部分を建設する者に対し、当該部分の主要構造部を建設するために必要な資金を貸し付けることができる。」、この「必要があると認めるときは、」というのは、どういう意味でありますか。
○鮎川説明員 この第五項の趣旨は、住宅の敷地が払底いたしまして、単に一般のいわゆるさら地だけでなくて、その他の家屋がありましても、その上が利用できます場合には、その場合においてもそういうところに敷地を確保しよう、その敷地の確保を容易にするというのが趣旨でございます。しかしながら、申すまでもなく住宅金融公庫の資金というものは、住宅の建設のための資金でございまして、住宅以外のための資金の貸付ではないわけでございます。従いまして、住宅以外のものに対しまして貸付をいたします場合には、相当の考慮を要するわけでございまして、このような住宅以外のものに貸します趣旨は、土地の資金と同じように考える場合においての書し付けることができるわけでございます。この多層家屋というものが建設されます事業主体は、いろいろとあると思うのでありますが、どのような事業主体が建設されましたにせよ、こういう建設資金を貸さなければその住宅の敷地を確保できないという場合がございますので、そういう場合につきまして、多層家屋の関連において必要があるかどうかということを判定するわけでございます。一応土地資金に当るものと考えておりますので、一般の土地を買つて建てたがいいか、それともこういうところに資金を融通してやつたがいいかということを比較検討するわけでございまして、そういう場合にその必要があるかどうかということを判定するわけでございます。
○村瀬委員 その次に六項「公庫は、特別の事由に因りやむを得ないと認められる場合に限り、」云々とあります。この内容を御説明願いたい。
○鮎川説明員 第六項について御説明申し上げます。第六項の趣旨は、第五項におきまして多層家屋が建設されます場合においては、住宅以外の部分について貸し付けるようになつておるわけでございますが、この第五項の「多層家屋」と申しますのは、三階以上の耐火構造の建物で住宅部分が三分の二以上ということが、その要件になつておるわけでございまして、これは定義にもある通りでございます。ところが、この三分の二以上の住宅ということにいたしますと、土地の性質上非常に困つた場合がありまして、この条件によりますと、実情に会わないということも考えられる場合もあるわけでございます。従いまして、そういう実情に合せるために、特別の事由によりやむを得ないという場合には、その住宅部分が二分の一でありましてもこういうような方策をやつたらいいという考えからの規定でございまして、たとえて申しますと、地盤が非常に悪い、従つて地下室をつくるということも考えられます。地下室をつくりますと、普通の場合は、たとえば三階建について申しますと、一階が店舗部分で二、三階が住宅部分の場合にのみ適用できるわけでありますが、これに地下室を設けますと、地下室と一階の住宅以外の部分につきまして、第五項の適用がなくなるわけでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、地盤の関係上どうしても地下深く基礎行事をやりまして、それに合せて地下室をつくるということも考えられるわけでございます。そういうような場合には、一階が店舗、地下が地階でありまして、全体から申しますと住宅部分は二分の一になるわけでございますが、そういう場合におきましても、なお第五項とまつたく同様な趣旨で、その基礎主要構造について貸付ができるというふうにいたしたわけでございます。
○村瀬委員 なおお尋ねしたいことはあるのでありますけれども、時間がないようでありますから、私は第二十条のところへ行きまして、第二項第十七条第一項第二号から第四号までの規定に該当する者で土地を所有するものが、当該土地に多層家屋等内の住宅を建設する場合において、」云々とあるのであります。この条項は、一見して非常に頭に入りにくい条項でありまして、複雑な内容なんでありますが、簡単に、ひとつこの運用の場合の趣旨を御説明願いたいと思います。
○鮎川説明員 この第二十条の第二項の趣旨を御説明申し上げます。これもやはりこの趣旨は、宅地対策上できるだけ高層住宅の敷地を確保しようというための趣旨でございまして、土地を持つておりましても、資金がないために建設できないというような場合もあるわけでございまして、そういうような場合に、土地資金を借りなくて建築資金だけを借りるという場合が考えられるわけでございます。そういう場合には、しかもその建築される建物が多層家屋は先ほど申し上げましたような耐火構造の建物であつて、住宅部分が三分の二以上というのが原則でございますが、そういうような多層家屋が建設されます場合に、その土地を担保として提供していただくというような場合には、その住宅の建設資金のほぼ全額にひとしいほどの資金を貸し付けるという案でございます。これは敷地をできるだけ住宅のために提供していただくとか、あるいはまたこういう住宅につきまして、貸家が建設されるということも考えられるわけでございます。その場合に自己資金部分を貸しませんと、その自己資金部分は、通常は普通の金利がつくわけでございますが、その金利がつきませんために、比較的家賃を安くできるということも考えられるわけでございます。このように、できるだけ住宅の敷地を確保するというようなことと、できるだけ低い賃貸住宅ができるというようなことを促進いたしますために、かような規定をいたしたわけでございます。
○村瀬委員 そういたしますとこのただいまの第二十条の第二項、これは宅地があれば、それを担保に入れる場合は全額貸す、こういう意見でございますか。
○鮎川説明員 全額まるまるではございませんが、この考え方は、宅地を持つておる場合には、普通の場合は宅地資金を貸しておるわけでございますが、宅地資金を貸さなくても、宅地資金と建物の建設に必要な資金の八割五分に相当する金額——これをほぼ全額と見ておるわけでございまして、その八割五分ということでございます。括孤内でいろいろ制限をいたしますのは、この建物の建築費以上に土地資金と建築資金の八割五分を貸しますと、建築の資金以上に越えます場合がありますので、そういう場合は建設資金までというための制限でございます。ほぼ全額にひとしいと考えていただいてよいと思います。
○村瀬委員 次に第二十一条についてお尋ねをいたしますが「第十七条第一項又は第二項の規定による貸付金の利率及び償還期間は、左のとおりとする。」とありまして、これが四つに区分されております。この最後の多層家屋等内の住宅の建設、これもやはり貸付金の利率は年五分五厘になつて、ただ償還期間だけが五十年以内、こういうのでありますが、これを五分五厘で貸し付けますと、自然この多層家屋の住宅というものは非常に家賃が高くならざるを得ないのであります。たとえば五階以下でありますと四千百九円という数字が一応出るのでありますが、十階となると五千四百三十円、こういうことになります。だれでも五階以下に住みたとでありましようし、十階等では、エレベーターの問題などが別にありますけれども、ごとごと上へ上つて行くということは不便でありますから——それが千三百三十円も高い家賃、こういうふうな計算にもなるわけでありまして、これらの家賃をやや合理的に平均化するためには、年五分五厘というのは無理だというような感じがいたすのでありますが、せめて四分五厘とか五分とかいう計算をなさつてみたことがありますかどうか、これを一律にこうおきめになつたいきさつを伺いたいと思います。
○鮎川説明員 ただいま御指摘になりました点は、こもつともな点でございまして、住宅を高層化いたしますに伴いまして、建設費かかさんで参りますことは申すまでもないことでございます。これによりまして、これに入ります入居者の家賃、あるいは住宅の設費等がかさみまして、非常に負担が重くなるわけでございます。従いまして、こういう家屋につきましては、できるだけ利率も下げ、また年限も延長することが大事な点であると考えられるわけでございますが、一応そういう面におきまして、年限だけは従来の三十五年というのを五十年に延長いたしまして、負担の軽減をはかつたわけでございます。利率につきましても、もちろんこれを引下げまして、負担を軽減するということは、妥当なことであると考えられますが、現行の金利の情勢その他から、一応この改正案におきましては五分五厘と言うことで参つたわけでございます。
○久野委員長 他に質疑はございませんか。これにて通告のありました質疑は全部終了いたしました。
○鮎川説明員 この際に恐れ入りますが、住宅金融公庫法の一部を改正する法律案の中の印刷物に誤りがございますので、御訂正を願いたいと思います。これはいずれ正誤表をもちまして訂正をお願いいたす予定でございますが、ただいま誤りのあります点を一応読み上げることといたします。 一ページの最後の行の「主要構造部」の「部」の下に一文字分だけの空白をしていただき、「建築基準法」を一字下げていただきたいと思います。 それから七ページに表がございますが、表の下の段の三行目に「借地権の価格」となつておりますが、これは「借地権の価額」でございます。 それから十一ページでございますが、十一ページの八行目に「貸付金についてはいつでも」となつておりますが、この「は」をとつて「貸付金についていつでも」と御訂正願います。 それから、二十ページの一行目に「金融機関の役員又は職員を」とあつて、次にかぎ括弧がありますが、そのかぎ括弧の次の「加える」の前に「を」を加えていただきたいと思います。 それから二十四ページに表がございまして、その表の一番先に「区分」それから「貸付金の限度」となつておりますが、その「貸付金の限度」を「貸付金額の限度」と直していただきたいと思います。 それから同じ表の同じ欄の一番最後に「八割五分五分」と「五分」が続けて印刷されてございますが、これは「八割五分に相当する金額」で、「五分」の二字が削られますと同時に、上に上つて行くわけでございます。 以上、印刷物の誤りがございましたので、訂正をお願いします。
○久野委員長 これより本案を討論に付します。内海安吉君。
○内海委員 私は、本案に対しまして、自由党を代表して賛成の意を表するものであります。 公庫法の改正が今提出されたということ自体において、私はむしろおそきに失すると考えるのでございまして、現段階においては、この程度の改正をもつてやむを得ないと存ずるのであります。その理由といたしまして、簡単に二、三あげてみたいと思うのであります。 去る十三日の委員会において、委員各位の質問に対し、南次官を初めといたしまして、政府委員よりいろいろな答弁があつたのであります。 第一点は、土地の取得の困難と建築費の騰貴等に対応して、公庫の融資範囲の拡大の重要性とこれが実施の準備と具体的対策について詳細に究明されたのであります。 第二点は、過去における住宅建築の実績について説明があり、土地取得の困難と個人住宅の建築など公共的施設に恵まれない市民の不利不便と公共団体の負担の増大に関する将来の見通し及び政府の施策であつたのであります。 第三点は、公共的施設に恵まれた適当なる住宅建築用地を取得し、造成するための権利及び融資の関係についても、われわれの満足する答弁を得たのであります。 第四点は、土地の取得、造成、譲渡に関する協力態勢の問題であつたのであります。国及び地方公共団体の間における建設省並びにこの団体の間における協力態勢は、いかにしてこの法を運用して行かれるかという質問に対しましても熱心なる答弁がありまして、これまたわれわれとしては満足することができたのであります。 第五点は、融資については地方公共団体を優先して、計画的に不燃住宅の推進を期する重要性について、いろいろな角度から究明されたのでありましたが、これまた現段階においてはやむを得ないというので、これもまた認めることにいたしたのであります。 第六点は、建設大臣の住宅土地譲渡等に関する規制の問題と、さらにまた家屋の貸借関係についての取扱い上の問題について質疑応答がありましたが、これまた熱心なる委員諸君の質問によつて、さらに政府当局から満足する程度の答弁を得たのであります。 ただいまはまた村瀬君より、保険契約等に関する問題あるいは賃貸料等に関する問題の質疑応答がありまして、大体において村瀬委員におかれてもこれ以上追究しないようでありましたが、われわれは本法案の提出されたこと自体がすでにおそきに失するという観点からいたしまして、本法案に対して全面的に賛成の意を表するものであります。
○久野委員長 赤澤正道君。
○赤澤委員 私は改進党を代表いたしまして、ただいま上程になつております住宅金融公庫法の一部を改正する法律案に賛成をいたすものであります。 ただいま御指摘になりましたように、かかる法律ができるのがおそ過ぎたという感じを、私もひとしく持つものでございます。この法律が初めて昭和二十五年でしたか、できましたときには、みな旱天に慈雨を望むがごとく喜んで、自分たちの住宅をこの法によつて求めようといたしたのでありますけれども、予算の関係上、もちろん十分行き渡るということにもなりませんし、またその後逐次土地が騰貴いたしまして、家を建てようと思つて家計をやりくりして生活設計をしておつた人たちに、非常な失望感を与えることになつたのでございますが、今回どうにか標準建設費を実情に即する形にある程度改め、また高層建築等の場合におきまして、償還期限を長びかす、あるいは敷地造成のための費用も、この住宅金融公庫で見てやれるという形に逐次改正されて来ましたことは、私たちも国民とともに喜びたいという気持を持つておるのでございます。 憲法に、国民は健康にして文化的な生活を営む権利を持つというふうに明記されてありますが、実情は、衣食住のうちで、まだ非常に不自由をしておるのは、住の面が一番ひどいのではないかというふうに私どもは考えるのでございます。現在東京都におきましても——私、東京都の住宅協会で昨日も実情を調べたのでございますけれども、なかなかもつて住宅難が解消されておりません。せつかく住宅協会で建物を建てましても、抽籤の場合にはこれが十五倍ないし二十倍に達しておる。また家を持ちたくても持てない人が実に多いということは、この一事をもつてもわかる実情でございます。何と申しましても、まず住む家がなかつたら心も安定しないのでございますが、今回どうにかそれをある程度解決する意味におきましてこの法律ができました。この後において、なお予算の問題もありますけれども、政府の御配慮によつて、国民がひとしく渇望いたしております住の問題を、この法によつて相当程度救済していただくそういうことを私希望いたしまして、全面的に賛成の意を表する次第であります。
○久野委員長 山下榮二君。
○山下(榮)委員 ただいま審議中の住宅金融公庫の一部を改正する法律案につきまして、左右社会党を代表いたしまして賛成の意見を申し上げたいと存じます。 ただいまもお話がございましたように、わが国が敗戦後住宅に非常な不足を来しまして、今なおいなかに疎開した者が都会に帰れない人もたくさんあるのであります。政府の統計によりましても、三百十数万戸の住宅が不足しているといわれておるのであります。こういうことに対処して、ここに住宅金融公庫法が成立いたしましたことは、まことに喜びにたえないのであります。さらにこの法案を一歩前進せしめて、理想に近づけようとされておることは、まことにわれわれも同慶の至りに存ずるのであります。しかし、いろいろ内容を検討いたしますと、まだこれに改善を加える必要が多々あるのではなかろうかと思われる節も少くないのであります。今回の改正の要点は、あるいは償還年限が三十五年から五十年に延びたというような、いろいろ住居者にとつて非常な特典も少くないのでありますが、われわれ日本社会党としては、今日の金融難のとき、しかも個人の資金が枯渇しておりますとき、もう少し思い切つた措置がとられることを希望してやまないのであります。特に金利の面を見ましても、五分五厘の金利では、この住宅難を解除するのにはふさわしくないとわれわれは思うのであります。できればこれを三分五厘あるいは四分に引下げて、なるべく早く住宅難が解消されるような方途をとりたいということを念願いたすものであります。従つて政府は将来財政上の措置をとられ、金利をもう少し引下げて、できれば三分五厘ないし四分くらいにすることを希望を申し上げまして、本改正案に対しまして両派社会党は賛意を表する次第であります。
○久野委員長 これにて討論は終局いたしました。 ただいまより採決いたします。本案を原案の通り可決すべきものと決するに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○久野委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。本案に関しまする委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認めて、さようとりはからいます。 本日はこの程度にて散会いたします。 午前十一時三十七分散会