決算委員会 第35号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1954/05/31
会議録
○田中委員長 これより決算委員会を開会いたします。 審議に入るに先立ちまして、去る本月十九日の本決算委員会会における林野庁長官の答弁中、次の二点について、同長官から文書をもつて訂正の申出がありましたからお知らせいたします。すなわち「一、吉田賢一委員の質問に対して。物品の無償貸付及び譲与等に関する法律の改正により、災害の際、国有林野の産物を無償で地方公共団体に譲与できるようになつた旨答弁したのは、同法第四条の改正で、時価よりも低い対価で譲渡することができることになつたことの誤りである。二、安井大吉委員の質問に対して。当時の高知営林局長は退職、と答弁したのは、転職の誤りである。」との申出がありました。
○田中委員長 次に本国会閉会中の継続審査申出について、お諮りいたします。すなわち、今国会におきましては昭和二十六及び二十七の両年度決算を併行審議いたして参りましたが、現在のところ会期内に全部の審議を完了せしめることが困難となり、結局通産省外四省及び政府関係各機関はいずれも審議未了となる次第であります。またこのほかに、第十七国会において国政調査の対象となりました株式会社鉄道会会館に対する本委員会の決議通告後の処理経過の検討問題、及び本国会において取上げ調査中にかかる日本開発銀行の造船融資に関する問題等、重要案件が山積いたしておりますので、閉会中も引続き審査検討するのが妥当であろうかと考えられますから、次の案件、すなわち昭和二十六、二十七年度一般会計歳入歳出決算、同特別会計歳入歳出決算、同政府関係機関決算報告書、株式会社鉄道会館に対する鉄道用地貸付その他国有地の管理等に関する件、政府関係機関の収支、特に日本開発銀行の造船融資に関する件について、閉会中審査申出手続を議長に対していたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なきものと認めます。よつてさよう決定いたしました。この際議長に対する申出書の作成、提出等は委員長に御一任願います。 次に、ただいま決定いたしました閉会中の審査事項が院議により決定いたしますと、審査の一方法として、現地に出向き事情を調査する必要も生じて参るかと思います。しかしながら、委員派遣には議長の承認を必要といたす次第であります。従いまして、具体的の調査事案につきましては、追つて理事会にお諮りいたすことといたしまして、この際は、単に委員の現地派遣につき承認要求の手続をとることとし、派遣委員の選定、時期、調査地等の決定に関しましては、委員長及び理事に御一任願いたいのでありますが、以上の通り決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認め、委員派遣につき、さよう決定いたしました。
○田中委員長 それでは前会に引続きまして、審議保留となつております農林省所管食糧庁関係、昭和二十六、七年度決算について審議を進めますが、審議に入るに先立ちまして、前会問題となりました集荷累進奨励金について、奨励金交付の限界を五十石以上とし、五十石以下について問題が生じたのでありますが、この点について、食糧庁岡村監査課長から特に説明申出の通告がありましたから、発言を許します。監査課長岡村説明員。
○岡村説明員 先週の当委員会において問題になりました五十石以下の数字につきまして、昭和二十八年産米の集荷実績につきまして、さつそく調査いたしました結果を御報告いたしたいと思います。 都道府県を申し上げますと、東京、神奈川、山梨、大阪、兵庫、奈良、和歌山、高知の八つが五十石以下に該当しておりまして、その総計数量は五万四千三百石でございます。現在までの集荷供出数量から義務供出数量を引きまして、超過供出数量が六百三十三万二千九百石になつておりますので、これとただいまの五十石以下に相当いたします五万四千三百石の割合を申し上げますと、ちようど〇・八五%に当つております。数字はさようになつております。ただ一言付言さしていただきますと、生産者に対しましては、一石二千七百円の割合で、一俵といえどもこの超過供出奨励金を支払つておるのですが、ただいまの集荷累進奨励金は、ただいま申し上げました五十石以下の五万四千三百石について支払つていないという結果になつております。
○田中委員長 では、ただちに質疑を許します。杉村沖治郎君。
○杉村委員 あとの方が声が小さくてよく聞取れなかつたのですが、生産者に対して二千七百円払つておるとかおらないとかいうようなお言葉があり、他はどうとかいうのですが、その点はつきりしなかつたので、いま一度繰返していただきたいのですが……。
○岡村説明員 各農家に対しまして石当り二千七百円の割合で、たつた一俵超過供出をしましても超過供出奨励金を支払つていますということを申し上げたのであります。
○杉村委員 そうすると、五十石以下はやらないということはしなかつたわけでありますか。
○前谷政府委員 累進奨励金は、いわゆる登録いたしました集荷業者に支払うわけでございますので、ただいま岡村説明員から申し上げましたように、五十石以下のものにつきましては、総体の超過供出数量の〇・八%に当ります五万四千石が集荷団体、農協でございますとかあるいは登録しました個々の商人に対して支払われていないということになるのでありまして、個々の農家に対しましては、これは別個の形で超過供出奨励金が支払われておるということを説明員が申し上げたわけであります。
○杉村委員 そうすると、その集荷団体に対しても、五十石以下は払つていないということになるわけでしよう。
○前谷政府委員 さようでございます。
○杉村委員 そうすると、県販連と全販連に対しては、それだけ払つておることになるわけですね。
○前谷政府委員 県販連と全販連に対しましては、一俵二円と三円という割合で、県下の超過供出数量に対して支払うことになつております。
○杉村委員 それが非常に私は不合理だと思うのです。五十石以下の集荷に対しては、その集荷団体に払わない。いわゆる単協に対しては払わないでおいて、そうして実際に今度は集荷も何もしていやしない。ただそろばんの上で出しておるところの、県連なり、今言つたような集まつただけの、たとえば五万四千三百石ですか、それだけのものは県販連も全販連も金をとつておるわけですな。そういうことで間違いないでしよう。
○前谷政府委員 昨年度と比べまして、累進的に取扱うことは単協だけにいたしたわけでございます。それでお話のように県連と全販連に対しましては、超過供出総数量に対しまして、累進ではなく、一俵幾らというふうにして奨励金を交付する、こういう建前になつておりますから、ただいまお話のように、五万四千石分だけは県販連の中の数字に入つておるわけであります。
○杉村委員 累進的ではないけれども、少くとも単協にはやらないでおいて、県販連と全販連には渡しておるということには間違いないと思いますが、いかがですか。その通り伺つておいてよいのではないですか。
○前谷政府委員 そういうことになつております。
○杉村委員 次に、契約書を今いただいたのですが、外国の食糧の契約書ですね。この契約書に、こまかいことは付録で定めると書いてあるが、その付録が様式だけであつて、一つも写しがついていないから、実際これではわからないですね。私どもは、こういう様式じやなくて、実際において契約をしたその契約書の写しがほしかつたのですけれども、これでは、契約の内容、付録の内容は、何にも書いておらないからわからない。まず付録の方は第二といたしまして、ここに書いておる第三条の「甲の承諾する検定人」という事項でありますが、この「甲の承諾する検定人」というのは、乙が何か検定人を選定して、そうして甲の承諾を求める、こういうことになつておるのですか。これはただ「甲の承諾する検定人」というのだから、多分そうだろうと思うのですが、その点いかがですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げますが、契約の条項上は「甲の承諾する検定人」となつております。でございますから、建前は乙が推薦いたしまして、それを甲が承認するという建前になつておりますが、実際問題といたしましては、その国の国定の検定機関でございますとか、あるいはスーパーインテンダンス・デルパン、この二社を指定いたしておるわけであります。
○杉村委員 それで私が先ほど申し上げましたように、この様式ではほんとうのことがわからないというのは、それを言うわけです。今のお答えで、こういうふうになつているけれども実際はこうだという、われわれはその実際が知りたかつたわけです。しかるにこれでは、様式ですから、どこまで行つても今のようなお答えになるのであつて、これが実際でないのだから、私どもがここで審議しようとしてみたところが、様式の審議であつて実際の審議にならないということになる。たから。この資料ではほんとうにあなた方に対していろいろお尋ねすることができないという結論が出て来るので、先ほども他の方にそのことを申し上げて、すぐ取寄せるという話であつたのですが、それがなければわからない、こういうことになる。さらにそのほかにもたくさんあります。たとえば損害賠償の請求等も定めておられますし、あるいは虚偽の申告をした場合、不正行為をした場合、こういう場合においては、契約が解除できるように第七条に規定してありますね。そこで、イラクの大麦の場合におきましても、実際にどういう契約がなされているかということがこれではわからない。その他に「付録」というのがあるが、この付録にも何も書いてない。たとえば混入物が何パーセント以下であるとか、あるい米であるならば砕米が入つておつてはいけないとかどうとか、そういうことがなければ、これでは一つもわからないのですが、ここに言うところの「虚偽の申告」とは、あるいは「不正行為」とはどういうことを意味するのかといつても、ただこれだけでは漠然としていてわかりません。まあ、そういつても今ここに本物がないからしかたがありませんが、ここに言う「虚偽の申告」ということは、たとえば砂のようなものは入つておらないという契約になつておるにもかかわらず砂が入つておつたということになれば、虚偽の申告であり、不正行為であるということになつて来るのだろうと思いますが、こういうことについてどういう解釈でこれはやつておりますか。大体一般的の通則的の契約条項はこれであろうと思いますが、これなりということになれば、虚偽の申告、不正行為ということはどういうことになるのですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げますが、その前に申し上げておきたいのは、実はこの契約書に基きまする付録につきましては、ただいま御指摘のように、数量なり個々の項目が規定されておりませんが、国別、船別に契約をその都度結んで参りますので、その船の数量でございますとか、単価、受渡し期限、そういうようなものが船別に全部違つて参ります。従つて、この様式でもつて個々にきめて参るという意味で様式を申し上げたわけでございまして、個々の場合、たとえばイラクの場合におきまする具体的契約内容につきましてはただいま取寄せておるわけでございます。 それから七条の場合の「虚偽の申告又は不在行為」、これはいろいろのケースがございますが、たとえばただいまの御指摘のように、甲の承認した検定機関の検定書を添付するということになつておりまする場合におきまして、その検定書を、別のものを出したとか、そういうふうな事例が考えられるわけでございまして、「虚偽の申告又は不正行為」の場合におきましては、これに対しまして、条項に従いまして処置いたしますと同時に、今後の買付におきましての登録その他の場合におきまして、その登録を認めないというふうな処置を行政的にとつておるわけでございます。
○杉村委員 このひな型ですが、様式によつても、イラク大麦の買入れについて、この条項で行われたとするなれば契約の解除もできるし、損害賠償の請求もできると思うのですけれども、このひな型でこれからいろいろのことを尋ねても、どうもこれは架空の論議みたいになりまするので、これについては、イラクの大麦ならばイラクの大麦についての契約書の写しを拝見して、それで私はいろいろのことを伺いたいと思うのです。だから、何も外国から輸入した食糧の全部の契約書とは申しませんけれども、少くともここに批難事項として掲げられておきまするところのイラクの大麦であるとか、あるいはビルマの米の買入とか、こういうように会計検査院から指摘されておりますところの批難事項についての写しをちようだいして、それで私は審議を進めたいと思いますから、それが出るまでこの点については質問を留保いたしておきたいと思います。
○田中委員長 どうですか長官、それは契約書の写しを出すのですね。
○前谷政府委員 出します。
○田中委員長 それでは今の批難事項に出て来るほんとうの契約書の写しをお願いいたします。それから専門員の方にお願いしたいのは、これからなるべく委員会をやる前に契約書なら契約書の書類をとつて委員に読ましておいて、そうして委員会にかけるような方法がいいと思いますから、そういうぐあいにしてください。ここにぽんと出されて、ざつと読んですぐ質問じやぐあいが悪い。 次に吉田委員、質問がありますか。
○吉田(賢)委員 ただいまの杉村委員の資料要求の点ですが、これは全部同じならば一本でもいいかと思いますけれども、五社か八社がここに資料として名前が出ております。それで相なるべくは一緒にお出しになつた方がいいかと思いますので、同一の趣旨ならばその点は同一として省略してもいいと思いますが、さようにおとりはからいをお願いしたい。 私はきようは米の輸入につきまして少し伺いたいのでありますが、まず第一に二十八会計年度で米の輸入計画と実績を簡単にお願いいたします。それからついでに小麦と大麦をあわせてやつていただきたい。
○前谷政府委員 二十八会計年度におきまする輸入計画と実績について申し上げます。われわれは会計年度と米穀年度と両方の年度を持つてやつておりますが、二十八会計年度におきまする米の輸入計画は百四十五万六千トンであります。それに対しまして到着は百四十五万三千トン、大体計画通りに参つております。 小麦は二十八会計年度といたしまして百九十六万三千トンでございます。これに対しまして三月三十一日までの到着の実績は百八十九万四千トンでございます。 大麦につきましては会計年度におきまする計画が八十五万トンでございます。これに対しまする実績が七十七万三千トンであります。 全体の合計といたしまして四百二十六万九千トンの輸入計画に対しまして、実績が四百十二万トン、こういう形になつております。
○吉田(賢)委員 つきましては、今お述べになりました実績について、米、小麦、大麦、いずれものドル計算における代金の総額、これを御説明願つておきたいと思います。なおドルを円に換算していただけば私ども非常に理解しやすいと思います。
○前谷政府委員 ただいまの実績を円換算で申し上げます。と申しますのは、食糧庁といたしましては円で支払いますが、ドルの場合は邦船を使います場合、外船を使います場合等によつてそれぞれドルが違つて参ります。従いまして食糧庁の会計といたしましては、円計算が最終価格になります。円で総額を申し上げますが、米の場合におきましては千六十三億九千五百五十万円であります。大麦が百九十九億六千三百七十九万円でございます。小麦が五百六十三億二千八百二十二万円であります。合計いたしまして千八百二十六億八千七百五十二万円が円計算としての輸入金額になります。
○吉田(賢)委員 そこで伺いたいのでありますが、これは昨年来当委員会におきまして国民生活上非常に重要な問題として取上げておりました例の黄変米でありますが、昨二十八年会計年度におきまして、世上黄変米がさらにまた相当大きな数額が輸入せられておるというような説もあるのであります。あるいはそうでないという説もあるのであります。この点はいろいろな角度から私どもはこれを確認いたしまして、これに対する有力なる見解なり意見なりをきめるべき段階でないかと思いますので、そういうような理由によりまして厚生省と農林省両方からこの点についての御説明を願いたい。
○田中委員長 厚生省にきよう異動があつて、食品衛生課長がかわつて、ごたごたしておつて、ここへ出る人選がうまく行かなかつたのですが……。
○吉田(賢)委員 それでは厚生省関係官はやがて来ると思いますから、まず一応農林省側における意見及び事実の関係の御説明を願いたいと思います。
○前谷政府委員 黄変米の事情について申し上げたいと思いますが、黄変米が国内的にもいろいろ問題になつおりますので、われわれといたしましてもその取扱いに慎重を期しておるわけでございます。実は黄変米につきましては形態上黄変いたしておりまするものと、ここにもサンプルを持つて参りましたが、目で見た場合におきましては全然黄変が現われない。しかしそれを細密に検査いたしますると、黄変菌の付着あるいはその痕跡がある、こういうふうなものもあるわけでございます。従いまして大体一船ごとに一応サンプルをとりまして、そうしてそれによつて細菌培養等をいたしておるわけでございます。それでその細菌培養の結果、黄変菌が付着しておる、あるいはまたその痕跡があるという場合におきましても、これを仕訳しまして、再搗精によつてこれが除去できるもの、あるいは程度を低減できる場合とそうでない場合とございますので、一々一船ごとに細菌培養をやりまして、その細菌培養によつて、その痕跡なり、色は全然黄変でなく白くても、菌が付着しておるという場合には、仕訳しまして再搗精をする、こういう措置をとつておるわけでございます。先般御報告申し上げましてから後に現在まで、いろいろ再搗精をし、その他手を加えましても黄変米として市場に配給することが不適であるというふうなものが大体七千トン程度になつております。この中には先般御指摘のトルコ米の五千トンが含まれております。トルコ米の五千トンにつきましては、当委員会からも御指摘があり、われわれもいろいろ研究いたしまして、専門家にも煩わしまして、クレームとしての条項が十分に成立するということで、クレームの申立てをいたしまして、そうしてそのクレームが成立いたしまして、その損害を填補でき得るようなことになつておるわけでございます。そのほかに細菌培養をし、また仕訳をいたしておりまするものがあるわけでございますが、これはただいま申し上げましたように大体一船ごとに試験をしてもらつて、それによつて菌が付着いたしておりまする場合におきましては、これを仕訳し、さらに再搗精をする、こういう方法をとつておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 御説明によりますると、七千トンが細密な検査をした結果、黄変菌の付着しておるものとなつた、こういう御説明であります。厚生省はやがて見えますが、厚生省の方で、黄変米なりとして食糧不適格品という趣旨で配給をとめるようにという意見がありまする数量は一体どれくらいありましようか。
○前谷政府委員 これは非常にむずかしい問題でございまして、一応サンプル調査によつて船別に……。
○吉田(賢)委員 厚生省の意見だけでよろしゆうございます、その内容は………。
○前谷政府委員 その前に手続を申し上げたいと思いますが、一応サンプルをもつて検査していただくわけでございます。検査をいたしますと、この場合にその検査をいたしたものにつきまして黄変菌の混入があり、あるいは痕跡がある、こういうふうな通知があるわけでございます。そうしますと、われわれとしましてはそれをさらに仕訳をするわけでございます。仕訳をしまして、さらにそれを程度によつて再搗精する、こういうことになるのでございまして、一応厚生省からは、その船のものを一応再搗精をし、あるいはまた仕訳をしろという形で、その中に菌があるということで通知が参つておるのであります。従いましてその数量からいいますと、相当な数量になるわけでございますが、これをさらに程度別に仕訳をし再搗精をいたしますので、最終的にこれが配給不適格となるのには時間がかかるわけでございます。
○吉田(賢)委員 その最終的な不適格な数字の前に仕訳をしますその以前の生の数字として厚生省が押えましたのは、どのくらいの数量になつておりますか。
○前谷政府委員 名古屋と関門、長崎等に上りました約十三隻ほどのものについて、その船のものについての仕訳なりあるいは再搗精なりの厚生省からの通知があるわけでございます。われわれといたしましては、その船をさらに仕訳しまして、それから再搗精をどの程度にするかということを現地においてそれぞれやつておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 これは最終的な確定的なものでないと思いますから、そこは私がお問い申しておりますような、厚生省が指定しております数量を、一応生の数量をお出し願いたいと思います。それがどういうふうな径路を経て、どういうふうに最終的に確定すべきかということは、これはあとの問題にいたしまして、生の数字を出してもらいませんと、船十三ばいというだけではちよつとわれわれにはわからない、さようにお願いいたします。
○前谷政府委員 これはあらかじめお含み置き願いたいと思うのですが、つまり船でサンプルをとるわけでございますので、一応その船が全体的にその対象になるわけでございますが、われわれといたしましては、さらにその中から仕訳するわけでございます。従いまして極端に申しますれば、その船全体が一応指定の形になるわけでございます。大体その船は約五万トンぐらいになろうかと思いますが、これからさらに仕訳をし、そうして再搗精をして、現実には相当少い数字になるわけでございまして、一応形といたしましてはその船の積載のものを指定するわけでございます。それをさらに仕訳をし再搗精する、こういう形になるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そこをもう少しはつきりとできぬものでしようか。たとえば厚生省にいたしましても、十三隻の船全体の数量をそのまま黄変米だろうというふうに指定するということはちよつとわれわれには考えられないのです。こまかい手続のことがはつきりしないためかも存じませんけれども、そんな乱暴なことは、厚生省はすることはできまいと私は思います。やはり相当根拠のあるものを、大体概数でも指定いたしまして、その中から精密に仕訳するということで進むのであろうと思います。従いまして十三隻ということになりますれば、何トンの船か存じませんけれども、船に積んで来るのでありますから、八千トンの船であればその三千トンだけが米ということではないだろう、やはり全部が米というのではないかと思います。しからばその指定いたします数量というものは多少内輪になつて来るのでありますので、五万トンぐらいかというような点はもう少し具体的にお述べ願つて、そうしてここへ厚生省が来ますから何かと聞いて、さらにあなたの方の御意見も聞いて、その上でわれわれとしましては、国民の食糧確保のために善処したいと思いますので、資料を出してもらわないといけません。小出しにぽつぽつやつてもらつては困りますから、どうぞさような趣旨で厚生省が指定いたしました船数の総計というものを、漠然とした五万トンというのではなくて、はつきりと出してもらえませんか。
○前谷政府委員 吉田委員に申し上げますが、入港した船につきまして一定のサンプルをとるわけでございます。これは御承知のように一船四、五千トンの船が入るわけでございますが、それを全部仕訳をするのではございませんで、入港しました分から一定のサンプルをとりまして、そのサンプルによつて培養し、その培養の結果、この程度のものが黄変菌の付着があるとか、あるいは混入があるということの通知があるわけでございます。それに基いてわれわれとしてはさらにそれ仕訳をし、その仕訳したものについて再搗精をしまして、再搗精したものをさらに試験にかけるという形になりますので、原則的に申しますと、指定は船というふうな形になるわけでございます。
○吉田(賢)委員 手続のこまかいことはよろしゆうございます。たとえば麻袋に入れておつたものならば、麻袋の中へさしをつつ込むということは、私も現地へ参つて御説明を聞いたのであります。そういう麻袋に入つたものか、あるいはばらで積んで来たものか、これは存じませんけれども、食糧の主管庁でない厚生省がそんな乱暴にどれもこれも押えて行くことは私はしないだろうと思います。そこでやや具体性を持つた数字というものは厚生省において一応出ないか。ここでは手続のこまかい最終確認ということはあとのことでいいと思いますから、今まで押えた数字をおつしやつてもらわぬと審議は進みません。
○安井委員 関連して。農林省の御答弁は非常にわからないと思う。黄変米の取扱いについて、たとえば七千トンのうち五千トンがどうであるか、クレームをして損害をどうした、十三隻の最後決定は厚生省だ、どの筋を聞いても、黄変米に対する取扱いが非常に緩漫であります。一体黄変米七千トンを買つて、クレームをして損害を要求する場合には、厚生省が最終確認をしてからそういう金をとりもどすのか、それらの緩漫な処置が私は非常にいかぬと思う。現に東洋醸造が和歌山県へ流した米がある。これらの米についてはほとんど害はなかつたという事実がある。こういうことから見ても、食糧庁はそんな厚生省で最終確認をしなければならぬような黄変米をむやみに入れる必要はないのだ。そういうことに対する食糧庁の信念がないと私は思う。黄変米を七千トン入れたら幾ら金がいつて、五千トンでどうして、損害を幾らとつて、そして菌のあるものが幾らあつたかという事柄は、もう少し国民の前に明瞭にしてもらわなければ困る。黄変米に対する一つの輸入計画を立てて国民の食糧として供しようとするには、一つの一貫した信念のもとにやつて行かなければならぬ。悪ければ返す、損害をとるというやり方は非常に遺憾なことである。吉田委員の質問とともにこの黄変米に対する七千トン、五千トン、十三隻あるいは最終確認、金額においてどうなる、これはどういうふうに不手ぎわがあつたとかなかつたとか、食糧の輸入計画の目的を達成したとか半ば失敗したとか、そういうことは明瞭にしてもらわなければ、黄変米と南京袋はいつまでたつても片づかぬと私は思う。あわせてそれらも伺いたい。
○前谷政府委員 ただいまの安井委員の御質問でございますが、われわれといたしましては、先般も申し上げましたように、黄変米につきましては昨年の十月から契約の中に黄変粒一%以内、こういうふうなことをはつきりきめておるわけでございます。そうして配給にあたりましては、これは黄変の場合におきましても、菌の性質にもよりますが、肝硬変による場合とイスランデイアによる場合とでは、その程度が違いますので量が違いますが、大体一%以内のものは配給上さつしかえない、こういう形にいたしておるわけでります。従つてわれわれとしましては現地に買付いたします場合に、肉眼でもつて十分これを確認でき得る、こういうふうなものにつきましては当然そこでリジェクトをいたしておるわけであります。従つてその後入つて参つておりますものは、色の上におきましても黄変いたしておりますものはごく少いわけでございます。先般もトルコのものがその他のものと合せまして大量あつたのでありまして、これは六、七千トンございました。これにつきましてはクレームを申し立てまして、クレームの成立がいたしたわけでございます。ただこれにつきまして処分をいたしておりませんから、最終的な損害額が決定いたさないわけでございます。ただただいまお、手元に差上げましたように、黄変米につきましては、黄変していない、全然肉眼で見えない、あるいは螢光燈を照しても見えないが、しかし菌が入つておるというものがあるわけでございます。これにつきましては現地では判別し得ませんので、到着後サンプルをとりまして、そうして細菌培養をいたしましてその有無を検討しておるわけでございます。従つてただいま吉田委員のお話のように、一般から一定の標準のもとにサンプルをとるわけでございます。とりまして、その場合にありましたならば、一応ただいま申し上げました十三船というものがその対象になるわけでございますが、これが全部黄変米というわけにはならないのでありまして、これを仕訳いたしまして、さらに再搗精いたしまして最終的な数字が決定する、こういうことを実は申し上げておるわけでございます。厚生省から申して参りますのは、その船を一応全体として仕訳をし、再搗精するようにということで、その船が対象になるわけでございます。
○安井委員 それでは伺いますが、五千トンのクレームをしてそれが成立した、この五千トンの米はどうするのですか。食糧庁の処理方法はどうですか。
○前谷政府委員 これにつきましては、従来指定いたしておりますように一〇%、その中でも一〇%以内、一〇%以上というふうに分類をいたしまして、一〇%以内のものはその他の醸造用にまわすわけでございます。そしてそれ以上多いものにつきましては、アルコール原料としてこれを売却する、こういう考え方でおるわけであります。
○安井委員 当初黄変米を入れて——当時は国民の食糧に供する、こういう目的で入れた。しかるにそれが菌かあつた、それがためにアルコール会社へやるとか、最初の輸入の目的以外に販売する、こういう結果は一体どういうわけなんでしようか、それをひとつ伺いたい。
○前谷政府委員 お話のように食糧として輸入いたしたわけでございますので、現地におきましても肉眼でもつてわかればリジェクトするわけであります。入つて参りまして細菌培養の結果そういうものがわかりました場合におきましては、これは配給不適といたしまして、他の用途に売却いたすわけであります。その場合におきまして、これに対する契約に基くクレームの要求をするという形にいたしておるわけであります。ただお手元にも差し上げてお見せいたしましたように、現在の黄変米と申しますのは、形式上黄変いたしておりますものよりも、見かけは全然白だが、それに菌がある、これは細菌培養によつて判明することになるわけであります。
○田中委員長 安井委員に申し上げます。農林大臣は本会議が開かれると行くそうだから、農林大臣に対する質問がある人から先に質問してください。
○吉田(賢)委員 大臣に伺いたいのですが、あなたが今見えまする前に、二十八会計年度の輸入米のうちに黄変米がまた相当量出たということが伝わつておりますが、それにつきましてその真偽を明らかにせなければなりませんのと、それから厚生省の所見と農林省の所見との間にかなり食い違いがあるのではないか、こういうようにもわれわれ聞くのであります。でありまするので、今厚生省がまだ見えないのでありまするが、その数量が厚生省の指摘するところによりましたら、数万トンということらしいのですが、今長官の御説明によりますると、一応十三隻の船に五万トンというものが黄変菌ありということで、不適格食品として配給さしとめの申出があつたらしい。その中から細菌の培養などをいたしまして、黄変米がどれほどあるかということの最終確定をしようという努力をあなたの省ではなさつておるらしいのであります。そこで私どもはこの問題につきましては、前もつてあなたとの間に相当の問答もいたしまして、爾後黄変米の国の損になるような輸入のあり方は絶滅する、こういうような趣旨の御答弁も得ておつたのでありまするが、今なお一種の未解決状態というようなことではこれまた憂慮にたえません。 そこで伺いますが、第一点は黄変米なりやいなやということは一体どの官庁が最終確定をする権限を持つておるのか。私どもは食糧管理法の趣旨精神から参りましたら、農林大臣にあると思うのであります。しかしながら衛生上の見地から厚生省がいろいろとさように黄変菌ありという主張をして来るということが随時行われるということになつて参りますれば、管理権がそつちに行つてしまう、厚生大臣に行くのではないか。管理権というよりも、特殊な、食糧に適しない食糧ということの指定であります。 もう一点は、黄変米の有毒、無毒という問題について、かねて専門家の手によつて御研究中であるという報告を得ておりましたが、こういう問題はほんとうは相当な日数を要するのかもしれませんけれども、国民食糧の上に重大な影響を与えますので、はたして無害であるならばいらざる手続を早く省略しちまつておきたい。ほんとうに有害であるならばそれぞれ適切な方法をさらにとつてもらいたい。今一体どういうふうに調査研究されているのか。 もう一つは、この問題については——この問題と申しますのは、私が今提示した問題でありますが、会期がもう終りに近づいておりますので、あえて持ち出してお尋ねするのであります。厚生省との間に根本的にそういうような食い違いがあるということであれば、これは厚生大臣とあなたとの間ですみやかに何らの疑問もないように処置してもらわなければならぬ、こういうふうにわれわれは考えおりますので、前提になるいろいろな事実の関係がいまだ明らかにされないで御答弁を得ることは、順序は多少どうかと思いますけれども、概要は食糧庁の長官からもおよそ逐次御説明がされつつあるのでございますから、これらの点につきまして、ひとつ農林大臣としての御確信のある御答弁を得ておきたいと思います。
○保利国務大臣 黄変米の問題に関しまして、厚生省との関連と申しますか、食品衛生法の運用上、運用の責任を持つおられる厚生省がいろいろ食品衛生の見地から検査を行われる。そうしてこれは黄変菌があるとかないとかいうような指摘を受ける。ごらんいただくように、あるいは前にも申し上げましたように、私どもとしましてはとにかくそういう厚生省食品衛生の見地から、食糧の用に供せられないようなものをいかにして未然に入らないようにするかということには、かなり苦心を払つているわけでございますけれども、しかし結局これを押し詰めて今のようなことを言われれば、まあ船積みのときに食品衛生の検査をやつてくれと言うほかにちよつと言い得ない場合も実はあるわけなのです。この点を吉田委員の、何とか了承して統一的な取扱いをするようにしたらいいじやないかという御懸念、私も全然同感に思つております。同様なことは例の粗糖でございますが、あれも公衆衛生ですか、食品衛生でございますか、こういうようなものは粗糖のままで飲食の用に供することは好ましくないというような何が突きつけられる。そういう点で食糧行政の面に、食品衛生法の運用から必然的にかなりの行政上の干与を受けるということはやむを得ないわけでございます。それを私ども決して否定もいたしません。しかしそうかといつて、ちようど放射能の雨が何カウントでどうとかこうとかいうて何しておるように、通念から行きますと、伝染病の媒介で今一番危険な時期ではえがたかつたものは食べてはいかぬとか、物が何したらいかぬというようなことで、ぎりぎり科学的にもう危険であるということが明確に指摘せられたものにつきましては、これは当然でございますけれども、黄変米等につきましてはそういう点で——実際それは保健の上に決して好ましいものではないと思います。好ましいものではないのですけれども、決定的な有害物だというのには、科学研究と人体実験等もやつて調べてもらつておりますけれども、まだ確たる材料を私どもは手にすることができないでおります。しかしお話の、この関係から国費に大きなロスが生ずるから、とにかく厚生省と農林省との間に、その関係において明確にひとつ取扱い上の処置を講ぜよという御意見は、全然同感に存じておりますから、十分善処いたしたい考えでおります。
○杉村委員 議事進行について……。本会議が始まりました。とにかく会期末で、会期を延長してまでやるというときでございますから、本会議に出席するために暫時休憩をしたらどうかと思います。
○田中委員長 それでは、きようの本会議は採決を要するものでありますから、ここで委員会を暫時休憩いたします。 午後二時四十一分休憩 〔休憩後は開会に至らなかつた]