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19回国会衆議院1954/05/07

決算委員会 第29号

発言数
52
登壇者
8
会派数
3
開催日
1954/05/07

会議録

田中彰治自由党

○田中委員長 これより決算委員会を開会いたします。  昨日の委員会に起きまして審議保留となりました昭和二十六、七両年度決算検査報告中、農林省所管のうち林野庁及び水産庁関係の事項の中心として審議いたします。  それではこれよりただちに質疑に入りますが、時間の都合もありますので、さきに本委員会でとりきめました通り、その持時間を三十分以内に制限いたしたいと思いますので、各位の御協力を願う次第であります。  それでは前会質疑保留となつておりました関係上、まず吉田賢一君に発言を許します。吉田賢一君。     〔委員長退席、安井委員長代理着席〕

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 水産庁の事項について、きのうに引続いて質問いたしたいと思います。まず昭和二十七年度決算検査報告書の報告番号一四一二、一四三〇、一四三五、ページで行きますと、二百五十八ページと二百五十九ページであります。つまり代表的に取上げられておる、今申しましたページの一、二、三であります。きのう大体の事実の関係などは御説明をいただいたのでありますが、この不当事実について原因を明らかにしたいと思います。ついては、ここに取上げました福岡県の西角田村が、まつたく事業主体においては負担をしないのみならず、二百余万円の余剰金まで生じておつて、疎漏工事をして予算の目的をとかく達しておらぬというような認定を検査院から受けておるのであります。なぜこういうことになつたのでしようか。この原因を明らかにしたいと思いますので、ひとつ水産庁長官から御説明願います。但し御依頼しますが、応答は今のように時間の制限もありますので、できるだけ要点を簡潔に述べていただき、私もその趣旨で質疑したいと思いますから、さようにお願い申し上げます。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 お答え申し上げます。ただいま御質問になりました西角田漁港の災害復旧工事の問題でございますが、私ども全般的に申し上げまして、漁港につきましては予算の補助等をいたして参つておるのでありますが、それについて、特に二十七年度について会計検査院の御批難を受け、ここで御審議願つておるということにつきましては、水産庁の責任者といたしましてまことに遺憾に存ずる次第であります。ただいまの点は御指摘の通り、地元が負担をいたすことになつております金額をも負担しないで、さらに二百万円余の剰余を生じておるのでありまして、それについての原因はどうかということでございますが、私どもと  いたしましてはこれは村が施行いたします関係上、県に補助金を交付して、県において適当に施行いたしておるという関係もあるのでございますが、結局のところこういうような事態を生じたということは、直接的には県の町村に施行する災害復旧工事に対する監督不十分ということに帰着するのではないか思うのであります。われわれといたしましても府県を監督する建前上、同様にこの事件につきまして監督が不十分であつた、こういうことを感ずるのであります。結局のところ同村の工事の施行につきまして、関係者の工事に対する措置について、十分その意が徹底していなかつたというところに原因があるのではないかと実は考える次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 これは事業主体において事業費負担能力、特に財政的能力に不足があるというような、そういう事情はいかがであつたでしようか、御調査になつたのでしようか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、実は印刷物にいたすひまがございませんでしたためにまことに恐縮でございますが、手元にあります数字を申し上げて御了承を願いたいと思うのであります。御指摘になりました当該西角田村は人口が二千四百人、戸数が五百四十戸、税収入が二百五十五万六千円、これは二十七年の調査でありますが、ところがこの港の災害復旧事業費が総額九百五十九万円でございます。従いまして同村の一戸当りの復旧額を計算いたしますと、一万八千円ということになるのでありまして、さらに補助金を引きました一戸当り、自分で負担する金額というものは二千五百円ということに相なるのであります。一方また同村の年間の水産物の漁獲高は大体八百万円程度になり、また西角田漁業協同組合の組合員は五十八人おる。こういうことが調査されておるのでありまして、申し上げるまでもなく、一戸当りの復旧額全体といたしましても一万八千円、補助金を除きました一戸当りの負担額も二千五百円ということでありますので、この程度の工事費については、同村といたしましては負担能力があるのではないかというふうに、私どもといたしましては観察いたしておる次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 この事業費を決定する機関はどこになつておりますか。これは農林大臣がきめるということに私は記憶するのでありますが、具体的にはどこが決定するのですか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 これは地元からいろいろ申請等がございますが、その工事の実態を私どもの方において十分調査検討いたしまして、災害復旧工事費を最後的にきめますのは水産庁の責任において行うのであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 工事の実態を具体的に調査研究するという方法は実際にはどういうふうになつておるのですか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 災害復旧工事でありますので、申請がありました場合に、また申請がございませんでも、災害が起りましたところにつきましては、私の方からそれぞれ係官が現地に出張いたしまして、災害の実情を視察いたしまして施工をいたす、こういうことになつておるのであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 なおこの一の愛媛県の高山村、佐賀県の小川島の組合の施工した分、これも同じように聞いておきたいのですが、これについてはどういうふうな原因であるというふうに確認しておるのでありましようか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 ただいま御指摘になりました高山村及び小川島につきましても、ただいま私か申し上げましたと同様な原因と私どもは考えておるのでありまして、関係者一同のこの工事に対する監督が十分行き届かなかつた、まことに遺憾な点でございまするが、そこに帰着するのではないかと考えるのでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 その高山村並びに小川島ば、財政的には今の西角田村と同じように、相当負担能力ありという認定に立つておるのですか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 高山村につきましては、同じく二十七年の調査でございますが、人口が六千百五十人、戸数が千二百二十戸、税収入が二百六十九万六千円ということになつておるのであります。そこで当該漁港の災害復旧工事費は五百五十万円ということになつておりますので、災害復旧事業費全体の一戸当りの負担額は五千円であります。それから補助金を除きました、いわゆるほんとうに負担する額というものは、一戸当り五百円ということになつておるのであります。なお漁獲高は年間約二千万円をあげておるような次第であります。それから佐賀県の呼子町の方は、人口が九千八百六十人、戸数が千八百三十戸、税収入が七百九十七万七千円であります。それから当該小川島漁業協同組合の災害復旧工事費が四百三十六万一千円でございます。当該小川島漁業協同組合の組合員数が百七十三人ということになつておりますので、漁家一戸当りの平均復旧額を計算いたしますると、二万五千円、それから補助金を除きました純粋の漁家一戸当りの負担額は、九千円ということになつておるのでありまして、同組合の年間の漁獲高は約二千六百万円ということになつておるのであります。高山村もまた小川島の漁業協同組合も、以上申しましたような数字から申し上げますと、この程度の負担につきましては、負担能力ありというふうに認定してさしつかえないのじやないかというふうに考えた次第でございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 現地の工事の実態を調査することが前提になつて、そして本庁において事業費の決定をされるようであります。そしてまた今お述べになつたところによると、財政の負担能力もありということであるのですが、そうなれば監督不行届きというようなお説でありまするけれども、一体監督は事実上はどこがすることになつておるのでしようか。県なのでございましようか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 これは村が施行いたすものにつきましては、直接的にも実際的にも、これは県が補助金を交付することになつておりますし、県が事業の施行を監督するということになつておるのであります。それから協同組合が事業を施行いたしますのは、これは国が直接補助金を交付いたしますので、国が監督するということになつておるのでございますが、実際問題といたしましては、当該県がこれを監督をするということになつておるのであります。しかしながら最後的には、むろん私ども水産庁が監督の責任は持つておるということに相なると思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 県は事業費の決定については相当現地の調査あるいはまた各般の検討をして、水産庁の方へ最終的な決定を求めて来る手順になつておると思うのでありますが、その点が監督が不十分であるということで、こういう結果を来しておる。もつとつつ込んで、事業主体自体に相当こういうことになるべき事情が伏在しておるのではないのでしようか。たとえて申しますと、福岡県の西角田村のごときは、西角田村が事業主体になつておりますけれども、それは形式上の、たとえば言われるがごとくに、補助金をとるための機関になつておるにすぎないので、現地では漁業協同組合自体が事業主体である、こういう関係であるとすれば、そこに監督とかあるいは事業施行とか申しましても、形式と現実と相当違つた面がありますので、そういうことに対する事実の関係を十分把握しておきませんと、——また把握しておるのであろうと思いますが、そういうことに基きまして実際上、法律上、制度上各般の監督の措置をとつて行かなければ効果が上つて来ぬと思いますが、そういう事業主体側において相当このような原因が生ずべき各般の事情が伏在しておつたのではないでしようか、その辺はいかがでしようか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 御意見の御趣旨は十分拝聴いたしたのであります。具体的に西角田なり高山がそうであるかどうかということは、私も申し上げられないのであります。御指摘のごとくに、村か形式的には施行主義にはなつておるけれども、実態的にはその地区の協同組合が実際上全部やつておるというようなことがあるために、こういうような問題を生じやすいという点の御指摘でございますが、これは端的に申し上げまして、そういう部分もあるのではないかと実は私も考えます。この点は検査院の御指摘の中にも触れておるのでございます。補助金の率の差等の問題がありますとか、その他いろいろの地元における事情によるものと思うのでありまして、こういうこともあろうかと思います。ただ私どもといたしましては、確かに御指摘の通り、多額の国庫補助金を交付して、漁業者育成上最も大事な、しかも地元の繁栄上最も大事な漁港の工事をいたすのでありますから、その工事がきわめて適正に行われるということでなければならぬのであります。そのためにはどういうような方法で施行者をきめるかということも、事の事態に即して最もその工事を適正にやれるというふうな行き方でやらなければならぬということは、御指摘の通りであります。かりに形式的と申しますか、法律上の責任者と実際の運営者とが違つておるというようなことがあるといたしますれば、将来そういうことのないように、われわれといたしましては、具体的に各県とも相談をいたしまして、そのように必ずマツチせしめるように、その工事がうまく行くように指導して参らなければならぬと思うのであります。     〔安井委員長代理退席、委員長着席〕 かりにそのよつて来るゆえんが法律的に問題があるといたしますれば、その問題にもさかのぼりまして、よく関係者とも相談をいたしまして、かかる問題の将来再び起らないように、われわれといたしましては努力をいたさなければならぬ、かように考えておるのであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 きのうから問題になつたのでありますが、この漁港の管理者の決定がまだできておらぬ分が相当あるように説明を聞いたのであります。管理者の決定ができない原因は、地方において円満な妥結ができないというような説明が、さらにつけ加えてあつたのであります。そういうような実情が、かなり責任の所在が明確でないというようなことが一つは原因でないかと思うのであります。今、長官はこの村のことじやなしに、一般的な例をお述べになつておつたようでありますけれども、検査院の方におきましては、西角田村の漁業協同組合が事業主体の実体をなしておる、こういうような認識を持つておるのではないか。ですから、そういう面におきましても事実と形式とが食い違つた面が相当伏在しておるのではないか、そういう点を明らかにすることなくしては、私はこういうような不当事項の発生を防止することは根本的に至難ではないかということを一面考うべきではないかと考えます。そういう事実は現地の知事が事業の監督をなさつておるというのであれば、知事はそういう事実をあなたの方よりも詳しく知つておるはずである。その知事が監督が十分できない。その結果こういう事態が引起つたということであれば、一体どこが監督すればいいことになるのであろうか。この間の大臣の説明によりますと、事業の規模によつては地方の府県に委譲するというように、そういう方式を考えておるということでありますが、今のお説によりますと、結局監督する方法がないということに帰着するのではないかと思うのであります。なぜならば、知事も監督しておるが、監督困難で問題も起つておるというのでありますから、たまたま府県知事が監督の仕方が悪かつたというならはまたそれは考える。それなら一体どこが悪いかというふうに論じられなければならないのですが、事業主体の各般の複雑な関係等等から監督が不行届き、不十分になつたのではないかと思われます。そういう御説明の一端にかんがみまして、監督は一体なぜそうなつたのであるか。どうすればよいのか、どこが監督しなければならないのかというように論究しなければならないと思うのですが、どうお思いになりますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 御指摘の点でございますが、確かにこういうような問題を再び生じないようにするためには、なぜこういうことが起つたかという原因を探究いたしまして、その原因を除去することにあるということは御指摘の通りであります。そこでただいまお話の通り漁港工事についてその責任者が形式的な責任者と実質的な責任者と違つた場合がある。その場合も確かにあると私も率直に認めざるを得ないのであります。そこの監督の問題でありますが、申すまでもなく直接は県がこれをいたすということでございますが、遺憾ながら一部検査院の御指摘になつたようなこういう問題を起したのであります。しかしながら私どもといたしましては他に監督者をかえるというわけにも参りませんので、今後われわれといたしましては関係者一同誠心誠意努力いたしまして、当該事業についての責任者を実体と形式とが合うようにはつきりさせる。またさせたことによる工事の執行につきましてはさらに監督を厳にいたしまして検査院の御指摘を受けるような問題を生じないように当該県とも十分連絡をし、県の監督をさらに厳重にするように県に指示をいたすと同時に、私どもといたしましても常にできる限りの努力をいたしまして、その県を督励し、かかることが起らないように努力をいたすという以外に方法がないではないかと考えております。今後とも私どもといたしましては格段の努力をいたしましてこの点万全を期して行かなければならぬと思つております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 監督者側にこの原因があるということのみを御指摘になつたのですが、事業主体は財政負担能力もあるし、またその他認可手続もやつたのでありましようが、事業主体側は指摘しないということであつてはどうも私どもの他の——たとえば農地関係においてもずいぶんたくさん問題があり、また漁港関係においても数十件にわたつておるのでありますが、たまたまこれを取上げたにすぎないのです。事業主体側はそれならばこういう事件を引起すに至りましたことについて、みずから責を負うべき原因を持つておらないのだということになるのですか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 その事柄の実体によりますので一概には申し上げられないと思うのでありますが、当該の場合におきましてもむろん執行者といたしましては、この工事を執行するに際しまして遺憾の点があつたことは事実だろうと思うのでありますが、しかしその点につきまして監督者の責任も同時にあるということでありまして、これは監督者のみならず工事執行者につきましても、もちろん工事を執行する実体者でありますので、こういう事態を生じたことにつきましては責任があるというふうに考えるのでありますが、さりとてこういつた場合にどういうような具体的な措置をとるかということにつきましては、なおよく具体的な実情について十分建設省と連絡をしてやらなければならぬと思つております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 あなたは監督不十分でこういう結果が出来しておるという御説明なのですが、そうすると、かりに分析してみますれば、監督の際に最終の事業計画の指導よろしきを得なかつたか、あるいは事業費決定等について技術とか事務とかその他いろいろなことを運ぶ上において監督のよろしきを得なかつた、あるいは事業進行の途中において監督よろしきを得なかつたというような後の監督上の問題があると思うのだが、しかしみずからの負担能力があつて疎漏工事をやつて国家の補助金を下まわりする金で仕事を仕上げて二百万円も金を残すというような事例のある場合に、監督の面についても責を負うことは、もちろんであります。しかし同時にこの事業主体みずからにおいて相当これを究明すべき原因を発見しなければならぬと思うのです。それを発見することがないということであるならば、たとえばどろぼうが発生した場合に警察官の警戒陣よろしきを得なかつた、取締りよろしきを得なかつたというようなことに終つてしまうのであつて、そのどろぼうみずからについてそのなした原因とか犯罪行為自体のよつて来るところを十分見きわめるということがされていない。それをしないであとのことをいろいろとお考えになるということはむだになつてしまうおそれがある。この点について検査院に伺いたいのです。検査院は今の事業主体についてどういうような認識をお持ちになつておりましようか。原因がその方に相当あるとわれわれは観測するのでありますがお考えいかがですか。

小峰保榮会計検査院事務官(検査第三局長)

○小峰会計検査院説明員 ただいまの福岡の西角田の案件でございますが、これは先ほどお話が出ておりますように、漁業協同組合が実際の事業主体でありながら、高率補助を受けるためと申しますか、村が事業主体となつている点がほかの案件と違つて特徴になつているのであります。昨日もその点御説明したわけであります。  それから県の監督が不行届きだつたという点もまさに事実だと思うのであります。しかしこれは特にこの案件だけに限つたわけではないのでありまして、ほかにもずいぶんたくさん見られるのであります。  それから事業主体の責任でありますが、これは今仰せの通りに、どうも私ども主体者側が法律上自分の負担しなければいけないものもしないで、たとえば六百五十万円の補助金のうち二百万円も余らした、こういう事態につきましては何といつても事業主体に相当の責任を認めざるを得ないのであります。私どもとしては今申し上げましたいろいろな点の原因もさることながら、事業主体としてもこれは相当大きな責任のある案件だ、こういうふうに考えているわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 水産庁におきましては、私は今たまたま時間の関係で三つしかあげませんでしたけれども、数十項目が不当事実として指摘されております。しかもこれは何パーセントの調査にしかすぎません。全部あげればこれは際限がないと思う、そこで事業主体側において、一般を通じまして補助金のみで仕事を完成して、そうしてみずからの事実上の負担をさける傾向はないかどうか。この点は検査院が指摘して、しこうしてあなたの方へも昨年の何月でありましたか、会計検査院から農林省に対して申出があつたことが、二十七年検査報告三百七十八ページに記載されております。それでこれらを読んでみますと、やはりあなたのお述べになつた監督が適切に行われなかつたということもあろうけれども、また反面におきまして、制度がばらばらになつておるということも見のがすわけに参りません。この点は農地関係の際に私も指摘いたしまして、農林大出と質問応答いたしたのでありますが、やはり漁港関係におきましても、今お述べになりましたような点によつて見ましても、監督よろしきを得ないごいうだけで、しかし終局の責任は農林省にありということでありましたが、事業決定が農林省でできて、監督に知事がやつている、もしくは組合の場合はその他の公共団体がこれをなすというようなことになつて、最初の事業決定と、事業の監督と事業の執行をする執行の末端におきまして、形式と現実とが食い違つて、ばらばらになつて、一本であるべきものが二つになつて幽霊があるというような、こういう制度的なばらばらも原因でなければならぬ。同時にさらに事業主体みずからにおきまして、今申しましたように補助だけで仕事をやつてしまうという考え方が常識になつているのではないかということをおそれるのです。この点を明らかにするのでないと、今後数百件を扱つて行かなければなりませんか、対策が立たぬと思います。これのいい悪いは別として、そう思いますので、その辺はどうお思いになりますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 お話の点につきましては、確かに地元において工事設計について責任はあると私どもは考えます。そこで私どもといたしましても、工事につきましては、いろいろその後所定通りの工事をさせることにつきまして措置をいたしておるのであります。こういうことにつきまして、工事関係の地元の村なり組合が、確かに責任の一半を負担しなければならぬということは私も考えておるのであります。この点は将来も、漁業の重要性よりする漁港の事業というものは、さらに継続いたすわけでありますから、かかる工事をいたす場合におきましても、かかる検査院の御批難を受けるような事態が起らぬようにするためにも、関係者のこれに対する一般の注意を喚起することも必要であり、同時に監督者たる県なり私どもといたしまして、十分将来関心を持ちまして、適当な措置を講じて参らなければならぬと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 今聞き漏らしましたが、私が述べました事業主体みずからが負担を回避するということに対しての考え方は……。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 全部とは申し上げられないのでありますが、確かにそういう部面もあり得るということを考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 あり得るというような、そういうような仮定的なことじやなしに、あなたの方は、検査院が数十項目にわたつてこういう事実を指摘したのでありますから、原因について相当精査なさつてしかるべき対策を立てる必要があると思うのでありますが、これは相当顕著な事実でございますので、やはりそうであればそうであると率直にお認め願いたいと思うのであります。私どもはそうであるからといつて、何もその事業主体を一々けしからぬという判断をするのじやないのです。はたしてそうならば、なぜそうなるかということを実は明らかにしたいのであります。そういうこともあり得るとか、あるいは全部がそうでなくて何ぼかあるだろうという抽象的なことでなしに、あなたみずからは、この水産行政の長官であるのでありますから、全国二千数百の漁港のこの種問題につきましては、最高の現実の経験者なのですから、その御判断というものは一番正しくなければならぬと思うのですが、いかがでありますか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 全般的に申し上げればあり得ると申し上げたわけでありますが、具体的にお取上げになりました問題につきましては、確かにお話の通りだろうと私も実は考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 会計検査院が政府に向つて検査報告をなし、またこれが同時に国会に提案されて来たのでありますから、こういう傾向が強いというような、非常に強い文司まで使われているような文章からかんがみまして、そこまでは検査院は介入する権限もあるいはないかもわかりませんので、十分に事態を確実、完全に、末端に至るまでつかむことができなかつたのであろうけれども、しかしこういうような表現もされ、事実が指摘される限りは、相当その点に重要な各般の思慮があつてここに結論が出ているものと思うのであります。これは重ねて伺うことはしません、  そこでそういうような傾向のよつて来るところは、あなたは財政負担能力ありということだが、全般的に総じて負担能力が相当不足している、こういうような村もあるじやないだろうか、こういう漁業組合もあるではないだろうかというように私どもは考えるのですが、その点はいかがでしようか。お調べになつたでしようか。お考えはどうですか。

清井正水産庁長官

○清井政府委員 私は今すぐに具体的の数字を申し上げることはできないのでありますが、先ほど申し上げました通り災害復旧工事をいたす場合には、それぞれ私どもの方から係官が出まして、当該村における実情並びに復旧工事の実体、これに要する経費等、十分各般の事情を調べて参つておりますので、こういうような事態になりました問題はもちろん、一般的に申しましても災害復旧工事の補助金を出しましたところの当該村の負担力は、私はあるというふうに考えておるのであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 農林漁業金融公庫の方に伺いたいのですが、あなたの方で災害復旧につきまして融資についていろいろめんどうを見なさるのでしようが、一般に漁港施設の災害復旧につきまして融資せられているうちに、災害復旧事業費の負担能力が十分であるかどうか、不足をしているかどうか、こういう点については概してどういうふうな観察をしておられるのでありましようか

伊藤博農林漁業金融公庫理事

○伊藤説明員 私の方で漁港に貸し出しますのは、国庫補助のありますものに、国庫補助だけでは足りないところを公庫から貸し出すことになつております。従いまして、国庫補助が出ておるということが前提になつておりまして、国の方で十分お調べになつたものと考えて出しております。私どもの出しは金の返済能力があるかどうかということは一応調べておりますけれども、国庫補助があるものについてはまずほとんど例外なく貸しております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 公庫の方におきまして、水産関係あるいは漁港関係とか、農地関係等にお貸出しになります場合に、一応の書類調査もされることでしようけれども、財政調査というものは相当厳密にされねばなるまいと思うのでありますが、ここにあがつております大部分のものは町村経営でありまして、町村経営はあなたの方の対象にはなつておらぬようでありますが、しかし事実上金が出るというのであれば、これは一体どういう径路で出るのでありましようか、この点ひとつはつきりしておいていただきたい。

伊藤博農林漁業金融公庫理事

○伊藤説明員 町村に対して貸出しをすることはないのでございまして、どういう径路と申されるが、私どもの方では漁業組合に貸したものというように考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それでございましたら事業主体が漁業組合の場合に貸す、あるいはまた事業主体が町村であつて、事実上漁業組合が施行するというような場合は、それは事業主体でないものに貸す、そうしてそれは事実上町村の事業経費のまかないに充てる、こういうことになつて行くのではないかと思われますが、その関係をお聞きしたい。

田中彰治自由党

○田中委員長 委員諸君に申し上げますが、農林大臣は三時二十分までしかおられないので、大臣に質問のある人はそれまでにお願いいたします。

伊藤博農林漁業金融公庫理事

○伊藤説明員 一般に、組合が金をつくつてその事業の実施を町村に頼む場合もあるようでございます。町村のまかないになるというふうに私ども考えておりません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それでは大臣が見えておりますので、私の質疑は一転しまして大臣に伺うことにいたします。この間は農地に関する災害復旧の補助金をめぐつての質疑をいたしておりましたのですが、その際は主として制度的な欠陥、あるいはまたいろいろ法規上の問題を取上げておつたのでありますが、きよう伺つてみたいのは、私どもだんだんと調査しおりますと、おしなべて事業主体に財政上の能力の欠陥というか、不足という問題が、相当露出しておると思うのであります。それは補助金だけで無理に仕事を片づけてしまうというのが原因の大きな割合を占めておるのではないか、こういう観測ができるのであります。そこで考えてみたいことは、やはりその方面につきましての融資の確保ということが全般的に考慮されなければならぬのじやなかろうか。今農林漁業金融公庫がみずから当つておるようでありまして、これは組合等に対してでありますが、今の市町村は融資の対象となつていないようであります。従つて市町村が事業主体の場合においても金融の道を講ずることが必要ではないだろうか。今の市町村の立場におきましては、たとてば資金運用部の資金を財務局扱いで借りるとか、あるいは起債をする以外に道がないだろうと思います。農林漁業金融公庫は組合のみを対象にして貸しておるが、しかし現実の仕事は組合よりも市町村という地方公共団体の方が多いのであります。こういうようにずいぶん大きな資金を投じて予算を組んで 補助金をとつて仕事をしておる。ところが融資機関が欠けておるというところに大きな問題があるのじやないかと思います。ここはひとつ御研究を願つて、ちようど大蔵省も見えておるのでまた尋ねてみたいと思いますが、農林漁業金融公庫法の改正をやつて、そうして公庫の融資対象を地方公共団体にまで広げて行くことによつて、この問題は一応解決できるのじやないか、こういうふうに考えておりますが、ひとつお考えを承つてみたいと思います。

保利茂自由党農林大臣

○保利国務大臣 一つの考え方であろうかと存じますが、事業を市町村で主としていたします場合に、お話のように組合その他の場合におきましては、ただいまの金融公庫によりまして地元負担分の相当部分につきまして融資措置を講じておりますが、町村におきましては、これはお話のように起債の措置によつて、著しく事業年度の財政を圧迫しないように処置を講じておるわけでございますから、一応は現行の措置をもつていたしましても——これは村なり町なりの事情にもよつて来るわけでありますから一概には申し上げられないと思いますが、大体の事業を遂行して参る措置といたしましては、現行におきましても欠けるところはないのじやなかろうかと思いますけれども、十分その点は研究させていただくことにいたします。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それは事実が問題でありまして、私の申し上げますのは、つまり公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法でありますが、これによりますのは全都農林漁業金融公庫からはずれて行くわけで、金融の道はないわけであります。ところが現実におきましては、昨日も聞いておるのでありますが、たとえば漁港の問題は、漁港の管理者のまだ指定されておらぬものも相当あるらしいと思います。そうして一方現実に管理者がきまつておらぬということが一つの原因である。また事業主体が実際においては組合、しかし形式におきましては地方公共団体、こういうようなものもどうも相当あるらしいのであります。これは検査院からも報告があつて、今お聞きになつたかどうか存じませんが、そういうものも相当あるらしい、こういうのでありますから、末端の事業関係から見ますると、形式は町村が事業主体であつても、事実そうではない。事業主体みずからが、金を借りて来なければならぬのだけれども、借りる道がない、方法がないのでありますから——漁港の例をあげているのですよ。漁港施設の金を一々資金運用部に借りに行くことは、全国的に、実際問題としてできないだろうと思います。実際問題といたしましては、二千数百の漁港施設の災害復旧に必要な事業費の補助をするという場合には、現実に即応して、当てはめて行こうとしますと、やはり農林漁業金融公庫の窓口を、全般的に事業そのものへ当てがつてやつて、そうして必要な融資をしてやるということにしなくてはならぬだろうと思いますが、実際におきまして、形式上地方公共団体が事業主になつておる場合には貸すわけには行きません。形はそうなんだけれども、漁業組合がやつているということになりましたら、事実と形が違うのであります。事実と形が違うやつを、対象を一本にいたしまして——事業を完全にせしめるという目的を達するには、金融の道を開いてやるのが一番いいんじやないか。開かぬので、この種の問題が起る一つの原因をなしておる。でありますから、一つの考え方ということになるかもしれませんが、それなら現実に即応する道が何かあるか。起債云々といいましても、今のように漁港の管理関係が複雑になつておる場合には、一々大蔵省が起債を許しはしません。おそらくその通りであろうと思う。そこで金融の道をつけてやる必要があるのではないか、こう思いますので、その点をひとつ承りたい。

保利茂自由党農林大臣

○保利国務大臣 お話のように、同じ漁港にいたしましても、管理者が漁業組合になつておれば、金融公庫からの融資の道がある。それが非常に数が少くなつておる。市町村管理の漁港が九割から占めるのでありますが、それの金融のルートはないわけであります。これはまつたく制度上の矛盾と申しますか——漁港であることはもう間違いない。まつたく同じ性質のものであつて、ただ管理者の違いによつてルートが違つて来る。同じ起債の原資がありまするならば、その分をこつちの公庫を通じて流れて行くルートをつけるということは、実情からいたしまして、そういうことができればたいへんけつこうだろうと思つて、十分研究いたしたいと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ちよつとその点……。大蔵省と共管でいろいろ御協議になつていると思いますが、その点については、大蔵省で現実に御検討願いたいと思うのであります。大蔵省、それから金融公庫の理事者の両方からひとつ御所見を伺いたいと思います。

植木庚子郎自由党大蔵政務次官

○植木政府委員 実際工事の施行を要するのは当該漁港関係の部落であり、しかも村全体として考えますと、村はそれよりははるかに大きな範囲にわたつておるというような場合があると思います。しかもそうした場合におきまして、当該町村が工事施行の責任者と申しますか、管理者になつていることがあると思います。そうした場合のことを考えてみますと、町村に農林漁業金融公庫から金を貸すような道を開いた方がよいか、あるいは当該関係部落のいわゆる漁業協同組合そのものに貸す現在の制度のままでよいかというようなことも考えられると思うのであります。そうした場合、かりに村が一部分の漁港のための工事責任者になつておりましても、その村のいわゆる債務として、将来その工事の施行及び返済のルートを開いておいた方がよいかどうかはいろいろその場合によつて違うと思います。先ほどお話になりましたような当該漁港と村とがほとんど一体といいますか、区域がおおむね同じというような場合でありますと、漁業組合に貸そうがあるいは市町村に貸そうがどちらでもよいということになろうかと思いますから、その辺は実情をよく水産庁当局から承つて研究をさしていただきたい、かように思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 今の点、こういうことになるわけであります。大きな町なら町で、人口は一万人であり、利害関係者の漁民は百人である。こういうような場合に、その町に金融公庫が金を貸すことは穏当ではないというお説であります。この部落、固まりだけに貸す、すなわち漁業組合に貸すことが穏当である、その通りと思います。この場合に、その町に融資をいたしましても、地方自治法の何条でありましたかによりまして、市町村公共団体は受益者から特別に負担金を徴収する方法がございますから、何もその以外の七割なら七割、八割なら八割の人が不公正に負担を課せられることのないような道が開けております。ですからその調整は内部でできるのであります。いずれにしましても事業主体の大部分が町村でありますのに、その町村が締出しを食つているわけでありまして、それがこの種の問題の起る原因をなしていると思いますから、これはぜひ研究をしていただきたいと思います。重要な根本を開く道になると思いますから、あなたの方からも御説明を伺つておきたいと思います。

伊藤博農林漁業金融公庫理事

○伊藤説明員 漁港の場合、その町村の事業でございましても、組合に負担金を課せられる場合、負担金の一部はうらから融資できることになつております。ただいまの御意見は、負担金を出してはまだ足りない場合ではないかと思うのですが……。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私があなたに伺いたいことは、そうではないのですよ。問題は、今あなたの方の農林漁業金融公庫法によれば、貸付の対象は、農林漁業者になつておる。だから大部分の地方公共団体に対しては、貸付ができないわけだ。ところが公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法によつてこれができることになつておる。大分仕事をやつておりますが、金を借りる道がないのであります。金を借りるとすれば金融公庫に行くか、資金運用部の金を借りるか、起債を仰がなければならない。そういうことができないで、無理やりに力のない組合に負担させようとするような、実際に矛盾したようなことの行われるのが、この種の問題が起る原因になるのだと思うから、あなたの方もひとつ法律の改正を御計画になつて、そうして貸付の対象を、今の場合、事業主体が大部分町村であれば町村へまで門を開く、窓口を開くというようなことにするのが事実に適しておつて、公庫の使命を達成するゆえんじやないかと思うのであります。総裁もいないようですから、この程度にしておきます。

田中彰治自由党

○田中委員長 柴田義男君。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 大分お待ちしておつた農林大臣がお見えになつたので、きようは、総括的に伺いたいと思います。農林省は不当事項が非常に多い。会計検査院の指摘を受けております分だけでも、たとえば昭和二十六年度では三百二十五件が農林省の関係で、このうち補助金関係の分が二百四十八件、それから二十七年度の分は総体の件数が九百十三件指摘されております。そうして国庫補助関係の分では八百九十二件、大体この批難事項の大部分というのは国庫補助関係のものが件数においては非常に多い件数を現わしているわけなんです。しかもその会計検査院の調査と申しますのは、五%そこそこなんです。これが全面的に調査をいたしましたならば、これは何倍かに膨脹されるであろうということを想像される。こういう莫大な批難事項が指摘されておりますことに対しまして、農林大臣はいかような責任をお感じになつておるか。また当該の局長諸君はどういう感じを持つているか。われわれはただここで議論いたしましては、これはこういうわけで、まつたく指摘されていることは申訳がないという程度で、腹から責任を感じておるかどうかということをわれわれは疑わざるを得ない。この実例がたくさんここにあるのですが、総括的に農林省の所管のものが莫大に件数は多い。そうしてさなきだに足りない国家財政は非常にむだに使われているというような感じを深く抱くのでありますが、これらに対しまして農林大臣の御所見を承りたいと思います。

保利茂自由党農林大臣

○保利国務大臣 二十六年度、二十七年度決算におきまして、農林省所管の検査報告はおびただしい批難報告が提出されておりますことにつきましては、まことに申訳ないと存じております。このことにつきましては、前両回の当委員会におきまして私の所信は十分申し上げておるわけであります。柴田さん折あしく二回ともお見えになつていなかつたのじやないかと私は思うのです。繰返すようではなはだ恐縮でございますが、この補助金の批難報告の大部分は災害復旧に関係しているものであると存じております。特に農地及び農業施設関係の件数が非常に多くなつておるが、御承知のごとく、今日の災害復旧の補助金の取扱いの責任は、かかつて農林省が直接全国的にめんどうを見るようになつておるわけであります。農林省といたしましても、出先農地事務局等、必ずしも多数でない職員が、この災害が起きました節には、ずいぶん無理な日程をつくつて現地調査、査定をいたしておるわけでございますけれども、それとて全体から起きますものは、たとえば昨年度にいたしましても、十数万件の災害件数を起しておる。そのうち実際に現場の査定をなし得るものというのは、これは申し上げるまでもなく、きわめて一部分になるわけでございます。そこで大部分というものは、紙上査定と申しますか、机上査定による、そういうように、今日実際問題として、責任は持つておるけれども、実際には目が届かないという形において仕事をしておるというところにそもそもの無理があるのじやないか、やはり責任を持つ限りにおいては、直接目が届くところに置くということが必要ではないかというように考えておりますが、さらにもう一点、私は率直に前回も申し上げましたのですけれども、農林省が災害の査定をいたしますのは、災害直後の惨状生々しきときに査定をしているわけであります。その後あるいは農家の自家労力によつて、営々としてずいぶん涙ぐましい復旧をやつている。災害はどこでも、大水の跡というようなもので、大水が引いてしまえば何事もないではないかというようなことになる。でありますから、災害につきましても、ある期間を見た人と直接その生々しいところを見た人との見方は人間でありますからやはり違つて来ると思う。そういう点を一つの基盤としての要素にはこういうふうになつているのじやないか、そこで今後かようなことができるだけ防止されるようにすることが私どもの責任を全うして行くゆえんである。今日、農林関係の災害復旧に関しましての扱い方につきましては、ただいま別途法案を提出いたしまして、先日吉田委員に申し上げたような趣意によつて、やはり県においてこれは責任を持つていただく。農林省は監督の立場に立つという形においてこういう事態をできるだけ防ぐようにしなければいかぬのじやないか。いずれにいたしましても、今後、農林省の補助金交付につきましては一層厳正な処置を講じて、御迷惑を少からしめるように処置をして参るという決心をいたしておるわけであります。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 まだちよつと伺いたいことがございますけれども、本会議が始まつたようでございますからひとつ休憩を願いまして、何か重要法案が提案されているようでございますから本会議に入りたいと思います。

田中彰治自由党

○田中委員長 それでは、本日本会議で記名投票があるそうでございますから、これで暫時休憩いたします。     午後二時四十七分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に要らなかつた〕

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