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19回国会衆議院1954/03/18

議院運営委員会 第30号

発言数
54
登壇者
8
会派数
5
開催日
1954/03/18

会議録

菅家喜六自由党

○菅家委員長 これより議院運営委員会を開会いたします。  第一に、議案付託委員会の件についてお諮りいたします。国家公務員法の一部を改正する法律案と、運輸省設置法の一部を改正する等の法律案、これらの法律案の付託委員会を決定いたしたいと思います。先ほど理事会においては、国家公務員法の一部を改正する法律案は大体人事委員会でよろしいじやないか、これは決定的のものではありませんが、大体そういうお話合いで、運輸省設置法の一部を改正する等の法律案は、当然運輸委員会ということで決定を見たわけであります。これについてお諮りいたします。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 先ほど理事会で私からも申し上げたのですが、私の方では、これは人事院の改廃の問題ですから、論理上内閣委員会で扱うべきである、こういうふうに実は主張を申し上げたわけです。各党から賛成できないという御意見もあつたので、その点はひとつ議運でさらに委員長からお諮りいただいて、論議をしていただきたいと思います。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 ただいま山本君の御発言の通り、先ほどの理事会においては、山本君からただいまお聞きの通りの御発言があり、今までの取扱いも、第三国会の際には人事委員会でこれを取扱い、第五国会のときも人事委員会で取扱つておつた。第十三国会の公務員法の改正法律案のときには、全般の行政機構の問題であつたので、これは特別に内閣委員会に付託をした。今回のは、諸君のお手元に配付になつておるものをごらんいただきましても、人事委員会に関係することで、内閣の外局になるという問題だけであるから、人事委員会が相当じやないか、しかもこれが消滅するという最後の案件でもあるから、人事委員会に取扱わせるのが適当ではないかということで、右派や改進党、自由党はそういう意見であつたのです。これは理事会で決定すべき問題でもないので、ここで議題にして決定をしようということになつたわけであります。そこで、これについて各党の意見をひとつお願いいたします。自由党はいかがですか。

坪川信三自由党

○坪川委員 本件は、人事委員会に付託すべきものと思います。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 改進党はいかがですか。

椎熊三郎改進党

○椎熊委員 わが党も同意見です。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 左派は、今申し上げた通りです。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 右派はいかがですか。

池田禎治日本社会党(右)

○池田(禎)委員 これは人事委員会でけつこうだと思います。ただこの問題を委員会に付託される場合に、あらかじめ御協議願いたいと思いますことは、私は、先ほどもわが党の理事を通じまして、理事会において特にわれわれの要望をお願いしておいたのですが、これはきわめて重要な法案でありますので、本会議に上程をいたしまして趣旨説明を求めると同時に、質疑を許していただきたい。人事院をいよいよ廃止するというような段階でありますが、国家公務員法の制定されたその精神からいいまして、公務員法の根本精神である公共企業体に対する罷業権を剥奪し、これらに関する一切の制限法規がこの公務員法の根幹をなしておる。しかるがゆえに人事院というものが特別の制度として創設されたものであります。従いまして、この人事院が改廃されることになりますれば、国家公務員法の最大の眼目である公務員並びに公共企業体の職員の争議に関する制限の項目をどうするかということは、立法上きわめて大きな問題であります。従つて、何をおいてもこういう重要法案は本会議におきまして各党の人人よりの質疑を許され、しかる後に委員会に付託していただきたい。私も理事会におきまするいろいろの御議論の模様は承つておりますが、重ねて各党の人々にも御再考を願つて、特に本会議に上程し、その趣旨説明を求めると同時に、各党の質疑をお許し願いたいということをこの際提議して、皆さんの御同意を得たいのでございます。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 中村君、いかがですか。

中村英男小会派クラブ

○中村(英)委員 人事委員会に付託してけつこうです。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 多数の御意見が人事委員会に付託するということでありますから、国家公務員法の一部を改正する法律案は人事委員会に付託し、運輸省設置法の一部を改正する等の法律案は運輸委員会に付託する、こういうことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 全会一致で御異議ありませんから、そのように付託することにいたします。  なお、ただいま池田君から、国家公務員法の一部を改正する法律案を人事委員会に付託する以前に、本会議で取扱うという希望意見があつたのであります。先刻理事会におきましても、右派の土井君からそういう御発言がありましたが、各党の意見が一致いたしませんで、多数会派においては、この種のものは本会議で取扱うべきじやない、すなわち、それに反対だということで、理事会においては意見の一致を見ませんでした。なおこれは今後の例にもなりますので、ひとつこの委員会でこのことを決定しておきたいと思います。自由党はいかがですか。

坪川信三自由党

○坪川委員 これは、ただちに人事委員会に付託すべきものと思います。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 改進党はいかがですか。

椎熊三郎改進党

○椎熊委員 わが党も、ただちに委員会付託に賛成です。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 私の方は右派と同一で、これは重要法案として本会議に上程し、質疑をさせていただきたいと思ます。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 左派としては当然そういう御意見だと思いますが、今池田君がお述べになつたことについて、これも採決に付さないできめたいと思います。今までの取扱いは、理事会等において、なお各党の国会対策委員長会議において、すべての案件はいずれも重要法案であることに間違いないが、その中で、主として各党一致したるものは本会議に上程して取扱うという取扱い方式になつておりました。ところが国家公務員法の一部を改正する法律案については、これを本会議に上程して趣旨説明を聞き、質疑を行うということについて御意見の一致がなかつたのであります。今日この問題が出て参りましたときに左右両派から御意見がありましたが、反対もありましたので、採決をいたさないで、やはり当該委員会に付託するということにきめたいと思いますが……。

池田禎治日本社会党(右)

○池田(禎)委員 ちよつと……。従来出ておりますすべての案件は重要でありましようが、その中の特に重要なものは、本会議において趣旨説明並びに質疑が行われるという慣例と承知しておします、ところがこの注案は、もし政府の企図せられるがごとく通過いたしますならば、おそらく衆議院の人事委員会は廃止してもけつこうだと思います。なぜかというならば、審議項目の対象を失うことになる。それほど国家公務員法の骨格をかえようとするものが、この法案の精神であります。従つてぼくは、これほどの問題はやはり本会議で質疑を行うべきだと思います。ただ一義的に見ますならば、そまつな法案のごとくにも思われるかと思いますが、国家公務員の諸君にとつて、あるいは公共企業体の諸君にとつて、人事院創設の精神からいいますと、これは重大な根本的な問題だと思います。そういたしますと、私ども人事委員会に籍を置いておるものでありますが、おそらくこの法案が通過いたしますれば、人事委員会は即日いらなくなつてもいいと思われるほどの重要さを持つておるのであります。従いまして私は、すでに各会派におきまして委員会付託でけつこうだとおつしやられるその趣旨のことをとやかく申すわけではありませんが、本会議上程について何とか御再考願えないものかどうか、くどいようでありますが、重ねて委員長を通じて各党の御再考を願いたい、こういう希望を申し上げます。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 今池田君から御提議がありましたが、本日はまだ御相談申し上げることが多いので、これは最終決定をしないで、せつかくの御意見でありますから、後刻に留保していただいて、次のことに移りたいと思います。

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 従来の慣例で、各党のそれぞれの数が明確になつた場合には採決しないという議運としての取扱いは、むしろ議運としましては、そういうことで円満な方法を従来採用して来たわけでありますが、それは結局採決を絶対にやらないということではないと思う。あとでまた論議になりますような事柄について採決を要求する場合があり得ると思いますので、この点は一応お含みおき願いたいと思います。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 今お話の通りの御意見でありますが、了承いたしました。それでは、一時この件は保留いたしまして、次の案件について御協議願いたいと思います。     —————————————

菅家喜六自由党

○菅家委員長 次に、決議案の取扱い方でありますが、先般御報告しておきました通り、造船疑獄徹底的究明に関する決議案、加藤勘十君外六十三名提出のものがございます。その内容は、「政府は、現在進行中の造船疑獄事件が政府の海運行政の失政に発端したるものなるにかんがみ、その責任上検事総長を督励して疑獄の徹底的究明に務めるべきである。右決議する。」こういう案文であります。先ほど理事会でこの取扱いをお諮りいたしましたところ、これも各党の意見の一致を見ることができないで、そのままになりました。御承知の通り決議案の従来の取扱いは、各党一致のものは本会議に上程する取扱いをするということで来た次第であります。従いまして、これは本日は留保するということに理事会できまりましたので、その理事会の決定通り留保するということに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 御異議なければ、本件は留保いたすことにいたします。     —————————————

菅家喜六自由党

○菅家委員長 次に、緊急質問の取扱いの件をお諮りいたします。先般来御報告いたしました通り、木下君から大鹿文部大臣の法務委員会における発言に関する緊急質問、アメリカの原爆実験による静岡県漁夫の被害に関する緊急質問、これは右派の松前君から出ております。これと同様な趣旨の緊急質問が社会党左派の穂積君から出ております。これに対しまして、先ほど理事会に諮つたのでありますが、原爆実験による被害の問題は、すでに外務委員会、水産委員会、予算委員会等で質疑応答が行われ、新聞紙上にも大分広く報道されておるのであるから、現段階においてはこれを留保し、将来国際問題になり、緊急的な質問をしなければならぬ状態が起きたときにこれを取扱うということで、本日のところは、この原爆に関する二件の緊急質問は留保するということに理事会で決定した次第で断ります。なお大達文部大臣の法務委員会における発言に関する緊急質問に対しては、正式に右派から強い主張があつたのでありますが、これも理事会においては未決定でございます。すでに法務委員会において大分質疑応答が行われ、緊急性がないという反対意見もありました。  そこで、まず原爆に関する二件の緊急質問は留保するという理事会の決定通りで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 御異議がなければ、さよう決定いたします。  次に、大達文部大臣の法務委員会における発言に関する緊急質問は、大体緊急性のないものとして反対の意見もあつたのであります。さらに論議する必要もないと思いますが、これは採決いたしましようか。それとも多数の方が緊急質問の必要がないというならば、これはしないということに取扱つたらいかがかと思いますが……。   〔「必要なし」「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 それでは、さようこれを取扱います。     —————————————

菅家喜六自由党

○菅家委員長 次に、懲罰動議の取扱いの件を議題といたします。先般来しばしば本件に関し質疑等が行われておりますが、自由党から出ております中曽根君に対する懲罰動議の取扱いの件についてお諮りいたします。

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 この懲罰動議の問題は、御存じの通り、事犯が起つてから三日以内に提出しなければ時効になるということになつておるのであります。従つて、懲罰動議はいかに緊急に処理しなければならないかということは、提出の期限が制限されておる精神の上からみましてもはつきりわかつておると思うのであります。すでに出されましてから約二十日くらいに相なつておりますが、さきの委員会におきましては、委員長から、次会にはこの問題を取上げるということで、これは別に上程するということを明言したわけでは、ございませんが、少くとも次会にはというその言葉の中には、上程をするという含みがわれわれの考えからいけば七、八割ぐらいまであつたと考えざるを得ないのであります。ところが本日になりまして、この問題を理事会などでいろいろ議論いたしましたが、何か上相に対して留保してもらいたいという意見などが自由党からあつたのであります。しかしながら、懲罰動議を個々としてこういうふうに延ばしておくということは、私は非常な悪例になると思う。従つて本日すみやかに上程してもらいたい。もし本日上程することに反対でありまするならば、自由党が留保してくれという議論でありますならば、懲罰動議はひとつ撤回をしていただきたい。撤回するか、本日上程するか、二つのうちの一つに御決定願いたい。そうしてこの問題については、私がただいま申し上げましたように、多数で云々というのではなくて、採決まで行つていただきたい。はつきりしておかなければ、われわれといたしましてもこの問題を便々と長くひつぱつて、いつやるのかわからない。何か改進党と自由党の間に——そういうことはないでしようが、党利党略の上で懲罰問題がこういうふうになつておるのではないかという疑いをかけられるおそれがある。だから、そういうおそれのないように事理を明白にしいただくことが、この際必要ではないかと思いますし、もう一つ、将来この議運に懲罰動議が出された場合に、お互いの政治的取引や何かに左右されることのないように、すみやかに上程するという慣例をつくるべきである。従つて私は、懲罰動議を出すということについても、むやみやたらに懲罰動議というものは出すべきじやない出した以上はすみやかにこれを決定し、またむやみに撤回するということも避けるように、今後の問題はお互いにした方がいいと思う。懲罰動議を出すことに対しては、議員の一身上の問題でございますから、慎重に取扱つて、出したものはすみやかにこれを議にかけて行くという取扱いをする慣例をつくつていただきたい。これを特に希望として申し上げておきたいと思います。

椎熊三郎改進党

○椎熊委員 改進党は被告側ですから、こういう議論には涜職を守ろうと思つておりましたが、土井君が、自由党と改進党との間に何か取引をやつておられるのかと言われると、涜職を破つて言わざるを得ない。私は、むしろ社会党と自由党との取引だろうと思つておる。というのは、土井君御指摘のように、懲罰動議というものは、動議を出すのにさえ制限をつけておる。議事規則を見れば、散会後に出された動議というものは、最近の会議に上程しなければならぬということに明文上はつきり出ておる。それを今日まで延ばしておき、先般来社会党両派は中曽根君の懲罰を上程しろと俄然言い出した。その日にちようど社会党の今澄君と川俣君の懲罰動議が自由党から取下げられておる。自由党が社会党の懲罰動議を取下げると、とたんに社会党はいきり立つて、わが党の中曽根懲罰を上程しろと主張しておる。これは私に言わせると、何かそこに取引があつて、それが具体的に現われたように見えてならない。しかし私は、他党に対する儀礼上、そんなことを申し上げたことは今日が初めてなんです。わが党は、やられるならばしようがないんたけれども、やつてもらわない方がいいので沈黙を守つておつたのです。もしわが党に対して、取引でそういうことをやつておられるならば、具体的に今のような事実を指摘して、それが取引の具体的な現われであると私は言いたい。わか党としては、議事規則を蹂躪して、三週間も投げておく懲罰動議の出し方というものは、懲罰をほんとうにやる意思のないものだ、ことに最近の会議でやらなければならぬと議事規則に書いてあるのに、三週間もやらぬということは、もはやこの案件は時効にかかつておる、効力が発生しないものだという学説さえ私、ともの党の中にある。(笑声)これは学説ですから、当否は私にはわかりませんが、あなた方のやつておる行動は、党利党略以外の何ものでもないと私は思う。議員の身分に関することを党利党略で扱われることは、はなはだ遺憾であります。その意味におきまして、自由党におかれましては中曽根君の懲罰動議はすみやかに御撤回願いたいし、御撤回が願えないというならば、いろいろ御都合もありましようが、都合ということになると、被告側であるわが党が一番都合のあることでありますから、本日はこの問題を議題にしてくださらないようにお願いをいたします。

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 ただいま椎熊君が、改進党と自由党で党略的に取引云々と私が明言したように言われておりますが、私はそういうことは明言しておりません。この際、その点については誤解のないように願います。私の言いましたのは、何か便々と延ばしておるということは、両者の取引が行われておるように見られるようになる、そのおそれがあるからということであつて、その点ははつきり訂正しておきます。誤解のないように願いたい。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 実は先ほど右派の土井委員からも言われたのですが、二月二十三日に仮手続ができて、その時間切れの三日後に本手続になつておる。従つて二月二十三日から起算しますと、今日まですでに二十四日間経過しておる。そこでただいま椎熊委員から、学説で行けば時効だという説があると言われた。私は、どうもそういうことは椎熊さんにしてははなはだけしからぬ御説だと思う。われわれは学説云々はともかくとして、少くとも本件の取扱いについては、委員長も御承知のように、委員長がたびたびこれを次会に次会にと言つて、両派の意見を調整せられ、今日まで便々として延ばして来たわけなんです。なお、先ほど土井委員が言われたように、自由党の当初の腹は、次回の本会議にこれをかけるべく、次回の議運で議題に供しようではないかという腹があつたことは間違いありません。この具体的事実は、さきの本会議で審議いたしましたMSA協定並びに防衛関係二法案、この重要法案の説明並びに質疑が終了すれば、ただちに委員会に付託して議論をする、こういうことをたびたび主張してみえたのです。委員長もその旨を強く主張してみえたのでありますから、従つてどんな観点から申しましても、本日の委員会では、当然これを本会議でやられるものという解釈を私どもはして、今日に至つておるわけです。今伺うところによれば、椎熊さんの説で行けば、これはどうも時効である、無効ではないかというような説もある。また自分は被告側であるから、できる、だけ延ばしてもらつた方がいいという御説も言つてみえるのでありますが、私はだれが言つたか存じませんけれども、学説上無効であるということがあれば、これは委員長の重大責任である。またわれわれ議運全体の責任であろうと思うのです。ということは、今日まで延ばしたということは、先ほど申したように、重要法案が終了すれば、ただちにこれを討議するということになつておるわけです。それを、議運が一致して今日まで持つて来たやつを、突如として、どこの学説だか知らぬけれども、そういう学説をひつぱり出して、詭弁に近いようなよその例をもつてせられることは、大老である椎熊委員としてはあるべきことではないと思うのです。私は、特に先輩椎熊さんにこの点については御注意を願いたいと同時に、私どもは、本日ただちにこれを決定して本会議に上程せられんことを求めます。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 先ほど土井君並びに山本君等よりも御意見がありましたので、一応委員長の見解を申し上げておきたいと思うのであります。懲罰動議の取扱いは、しばしば本院の前例があることでございまして、ただいま学説等のお話がありましたが、これは二百三十六条の「懲罰の動議が提出されたきは、議長は、速かにこれを会議に付さなければならない。懲罰の動議が散会後に提出されたときは、議長は、最近の会議においてこれを議題としなければならない。」という条文がございます。別に期間はございませんが、この条文を見ましても、すみやかにこれを会議に付するということが原則であつて、散会後に提出された動議に対しては、ごく最近の会議においてこれを議題としなければならない。最近の会議とは、本日の会議あたりが適当でないかと委員長は考えておつた。今日までは委員会においてしばしば報告を申し上げ、取扱いは次回の委員会でということを御報告申し上げて、その間に有田君の問題があり、MSA協定の問題、防衛等の法案の本会議の取扱いの問題等がありましたので、それが済んだあとでこの委員会で議題とするということで、各党一致の申合せによつて今日に至つたのであります。今日これを議題として取扱うことは、前例に顧みましても、この条文に照しましても、これが最もすみやかな取扱い方法であつたと考えております。——自由党から発言があるそうでありますから、坪川君に許します。

坪川信三自由党

○坪川委員 自由党から提出いたしました懲罰動議に対しまして、先ほどから、各位より御意見をいろいろお述べになつておられます。一部もつともな点も了承いたすのでありますが、われわれといたしましては、先般来、当委員会で論議されておることを自由党の機関にも報告もいたし、党といたしましても、この問題の態度決定に対しましてはいろいろと慎重に、また諸般の情勢も十分勘案いたしまして、検討に検討を重ねておるのであります。目下考慮に考慮を重ねておるという状況でありまして、本問題の取扱いにつきましては考慮いたしておるというようなことでありますから、これに賛成しておられます社会党両派に対しましてはたいへん恐縮でありますが、本日は本会議に上程せず、次の委員会において決定していただきたい、こう思う次第であります。

椎熊三郎改進党

○椎熊委員 私被告側として、あまり申し上げない方がいいのですが、原告側の自由党が、いまだ明確なる意思決定がないそうです。意思決定のないのに本会議に上程するのは無意味だと思います。自由党それ自身がそうなつておるのですから、批判的な立場にある社会党の諸君がこれを批判しても何にもならぬ。訴えた方の意思決定ができていない。そういう意味で、私は反対でございます。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 ちよつとけしからぬと思うのです。坪川さん、あなたの方で考慮に考慮中であると言う。考慮をされるくらいなら、なぜ動議を出されない前に考慮をされなかつたのか、動議を出しておいて、いまさら考慮というのは、もしその考慮があるならば、先ほど土井さんが言われたように、何か外部からやみ取引をやつておるようにしか思えない、そういう疑惑を招く。しかも先ほど申し上げたように、すでに二十四日間もたつておるのですから、これはやはり国民大衆は非常な疑惑を持つておると思うのです。こういうときに、いまさら考慮に考慮を重ねているから、もう少し待つてもらいたいというならば、具体的にいかなる考慮があるのか、その考慮の内容を具体的に明らかにしてもらわなければならぬ。従つて、そういうことならば、私どもはこれを本日の本会議に上程すべきだと思います。

坪川信三自由党

○坪川委員 山本君にお答えいたします。出す前に考慮すべきであるというお話もありましたが、御存じの通り三日間という期限がありますので、この動議は早急に出さなければならぬのでありますから、早急に出したということであります。従いまして今のお話でありますが、わが党といたしましては、考慮の内容はどういうものであるかということは、すなわち手続あるいはその時期等につきまして考慮しておることを、さらに考慮しておるのです。(笑声)

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 坪川委員から、諸般の事情を考えていろいろ考慮されておるということでありますが、この際ちよつとお聞きしておきたいことがある。その考慮という言葉の中には、撤回をするという事柄が含まれての考慮であるのか、あるいはそうでなく、考慮とは、いつこれを本会議に上程するか、期日上における考慮をされておるのか、この点はつきりお答えを願いたい。もし撤回をするようなことがあれば、善は急げだから、今のうちに撤回された方がきれいであり、またすつきりとする。議運の運営上からいつても非常にいいことだと思われる。考慮の中に撤回が含まれておらないか、上程することについての説に対しては、必ずしもわれわれは時期を一日争わなければならないということじやないけれども、撤回などのような意思が多分に含まれての考慮ならば、本日ただちに上程するという態度をわれわれは持続せざるを得ない。その点はいかがですか。

坪川信三自由党

○坪川委員 土井君の御指摘になりました点につきましては、自由党といたしましては、すなわちすべてを含めて考慮しておるということであります。(笑声)

池田禎治日本社会党(右)

○池田(禎)委員 ただいま与党である自由党からそういうふうな御答弁があるとするならば、三月十一日の委員会では、少くとも土曜日の本会議には上程するということをこの委員会において取上げておる。(「そんなことはない」と呼ぶ者あり)それは言つております。会議録を見ても、そうなつております。(「委員会の議題にするということだ」と呼ぶ者あり)発言中ですから静粛にしてください。私が発言中です。人の意見を聞かないということはない。委員長は、先ほど土井委員からも言われましたけれども。すみやかに上程すると言われ、われわれこれを代議士会にも報告し、それぞれの機関にも報告しておるのです。そこで、委員会におけるわれわれの長であるべき委員長に対してはなはだ失礼かもしれないが、あなたのそういう言動をそのまま正式にとつて党内にも報告し、それぞれの機関にも報告しておる。それを何らかの策略のためにそういうことをお使いになるならば、残念ながら、あなたに対してわれわれは不信任をもつて相まみえる以外に道はない。こういう点は不愉快しごくなことでありますけれども、われわれとしては委員長の言を信じ、委員会において従来審議して来たそのことを党に報告するのが当然であるわけです。その議論が間違つておつたとするならば、われわれとしても、われわれの党への報告は権威がないことになる。この点委員長はどういうふうにお考えになりますか。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 今池田君から、しごくごもつともなる御発言がございました。一応申し上げますが。委員長としては、これを議題に供するということを申し上げたのでございます。これをいつ本会議に上程するかということは、委員長の権限において決定する事柄ではなくて、本委員会の決定にまつべきもので、ございますから、委員長が次の機会に上程するというようなことを言つたとすれば、その宣告は違法なる宣告になるわけであります。従つて私は、そういう発言はいたしておりません。次の委員会にこれを議題として、その議題を中心に、本委員会でこの上程をいずれにするかということを決定する、それは委員会の決定にまつべきであります。従いまして委員長としては、本日これを議題として、本日の本会議にかけるような情勢に委員会がありたいという希望は持つておりますが、委員会がそれと正反対のことで出て来ることは、委員長の権限に属せざることでございます。先ほど来各派からいろいろお話がございましたが、ややもすれば懲罰動議というものは延引するというのが過去の実例で明らかでございます。また大臣の不信任案等も、どうもかけひきにするようなきらいなきにしもあらずでございます。委員長としては、なるべくそういうことのないように、本委員会においてすみやかにこれを取扱うというような方向にして御審議を願つた方が、今後の取扱いとしても正当であろうと思うのであります。——すでに御意見も尽きたようでありまするから、暫時休憩をいたしまして……。   〔「休憩は反対です。」と呼ぶ者あり〕

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 ちよつと委員長の言葉の中に、ふに落ちないことがあります。大臣の不信任案云々ということは、これはありません。大臣の不信任案というものは、ここにかけられたならばただちに実行されております。そういう前例はございません。それははつきりしておいてもらわないと、将来不信任案の問題の取扱いがあいまいになるおそれがある。懲罰の問題はしばしばそのような取扱いもあつたけれども、大臣の不信任案については、提案されたならばただちに上程されております。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 お答え申し上げます。私は、現在のことを申し上げたのではございません。過去において、不信任案等の重要な問題は、成規の手続をふむべきを、正式に出さないで、事務局にまかしておくというような例もちよいちよいございました。過去においてそういうことがあつたということを申したのであります。今後の不信任案をどうこうというのではなく、大臣の不信任案のごときは正式な手続によつて出すべきである。しかるに過去においては正式に出さないで、事務の方にちよつと預つてくれといつたような例もあつたのでありますが、そういう例は決していい例とは考えない。従つて、それらを含めて申し上げたのであります。

山本幸一日本社会党(左)

○山本(幸)委員 この際委員長にちよつと御質問申し上げたいと思うのですが、先ほどからくどいほど申し上げておるように、懲罰動議が今日に及んでおる。委員長は常日ごろ、これをいつ本会議に出すということはなるほどおつしやらないかもしれない。けれども、世間の疑惑を除く意味において、この種の問題はなるべく早くやらなければいけない。自由党としても、懲罰動議を出す場合においては、少し考慮の期間を与えるということはあるにしても、この次には本会議に上程するようにいたしたいというようなそぶりのもとに、そういう言動のもとにわれわれは了承して今日まで来ておるわけなんです。そこで、自由党のそれは別にしても、少くとも議運の権威ある委員長、しかも名委員長と言われたあなたが、この問題を、本日自由党の党議か何か知りませんが、さらに延ばすということは、はたして妥当であるかどうか、この点について、委員長として特に今日まで日にちがかかつて来た経過から見ても、一応委員長の意見を聞きたいのであります。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 これは最初から申し上げております通り、この間延は、議事規則にきめられておる通り、すみやかにこれは上程すべきものだという考え方においてはかわりはございません。従いまして今日これを議題にして、委員長の考え方としては、本日上程してもらいたいという意見はございましても、これは委員長が決定することではなくて、委員会自体が決定することでございますから、委員会の意思が、委員長と反したる意思になりましても、委員長はそれに従うべきものでございます。私は自由党出身でありましても、委員長として自由党の意見に従つたことはございません。この委員会の決定に従つて行つておるわけであります。従いまして、委員長としての立場としては、今日までその態度で決定して来たのであります。かりに自由党が延期したいと申しましても、私としては、ただちにその自由党の意思に反対、賛成はできません。また委員長は、採決がありましてもそれに加わらないで、委員会の総意によつてこの点を決定して行きたいと思つておるわけであります。

土井直作日本社会党(右)

○土井委員 議事進行について……。大体論議も尽きたと思いますから、この際採決をして、本日上程するかしないかを御決定願います。   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 ただいま議事進行について土井君から御発言がありました。従来の慣例では、採決はなるべくいたしたくないのでございますが、しかししばしば繰り返されることでありますから、遺憾ながら採決をせざるを得ないと思いますので、採決をいたします。  中曽根君に対する懲罰動議を本日の本会議に上程するということに反対の諸君の挙手を願います。   〔反対者挙手〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 挙手多数でございますから、本日は上程しないということに決定いたします。(「賛成者をとらないのですか」と呼ぶ者あり)賛成はとらなくても、すでに数において明瞭になりましたかから……。  それでは中曽根君の懲罰は、本日は上程しないことに決定いたします。     —————————————

菅家喜六自由党

○菅家委員長 本日の議事について、事務総長より御説明申し上げます。

大池眞衆議院事務総長

○大池事務総長 それでは本日の議事日程について御報告申し上げます。日程第一、第二、第三、これは決算委員会の理事天野公義君が御報告になります。日程第一と第二は全会一致でございます。それから日程第三は承諾を求める件でございますが、これも一括上程して御報告になり、日程第三の方も全会一致で承諾ということに決定しております。  日程第四は、外務委員会の理事富田健治君が御報告になります。これも全会一致で承認に決定しております。  日程第五と第六は、郵政委員長田中織之進君が報告さ九重して、これも全会一致でございます。  日程第七は、建設委員長の久野忠治君が御報告になりまして、これまた全会一致でございます。  以上全会一致の七件でございますが、報告者は四人であります。     —————————————

菅家喜六自由党

○菅家委員長 なお、この際御報告申し上げておきます。先刻内閣より申入れが、ございましたが、吉田内閣総理大臣が本日医師の診断書を添えまして、やはりリューマチスが思わしくないので向う五日間、本十八日の日付のものでございますが、登院できないからという届出がございました。これを御報告申し上げておきます。  なお、永年在職議員であります前田米蔵君が逝去されましたにつき、前例によつて弔詞を贈呈することにしたいと思います。その文案等は事務総長より申し上げますから、それを御了承願つておきたいと思います。

大池眞衆議院事務総長

○大池事務総長 これは前議員のことでございますので、現議員のように院議による弔辞演説とか、院議による弔詞を差上げる方法がございませんので、議長が院を代表して行かれるのが先例でございます。先例の弔詞は、   衆議院ハ多年憲政ノ為二尽瘁シ特二院議ヲ以テ其ノ功労ヲ顕彰セラレ屡々国務大臣ノ重任ニアリタル正三位勲一等前田米蔵君ノ長逝ヲ哀悼シ恭シク弔詞ヲ呈ス こういうのであります。「特二院議ヲ以テ其ノ功労ヲ顕彰セラレ」というのは、永年在職議員に対する言葉であります。それから、ただいま叙位叙勲の手続中でありますが、もし叙位叙勲せられましたならば、それに書き改めます。こういうことで御了承を願います。

菅家喜六自由党

○菅家委員長 それでは、ただいまのようなことで本日の本会議の議事は進めたいと思います。本会議の開会は二時でいかがでしようか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

菅家喜六自由党

○菅家委員長 それでは本日の本会議は午後二時から開会いたすことにいたします。  次の本会議は定例日である土曜日、すなわち二十日の定刻より開くことにいたします。本委員会は二十日午前十一時から開会ということにいたします。本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十二分散会

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