議院運営委員会 第25号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/03/11
会議録
○菅家委員長 これより議院運営委員会を開会いたします。 本日の議事日程について、事務総長より一応御説明申し上げます。
○大池事務総長 昨日の理事会等で、本日MSAの趣旨説明を聞いて、これに対する各派の質問をしよう、こういうことが一応御決定に相なつておつたのであります。しかし、日程なしでいたしますのもおかしいものですから、昨日までに上つております外務委員会の外務省設置法等の一部を改正する法律案、これは全会一致で上つた簡単な案でありますが、それを日程として掲げてあるわけであります。従いまして、MSAの方とこれとの関連で、どういうぐあいに進行いたしたらいいかということを御協議願いたいと思います。
○菅家委員長 大体先ほど理事会を開いて一応御協議いたしましたのですが、外務大臣は新聞で御承知の通りカナダの首相が見えておつて、公式の国賓として宮中にお呼ばれがあつて、二時まではどうしても向うを退出するわけに行かない、二時に出まして、二時十分には、外務大臣が登院をするということであります。従いまして正確に二時に開きまして、事務総長が説明したように、日程第一の外務省設置法等の一部を改正する法律案は全会一致ですから、これの委員長報告を求めて審議しておるうちに、十分もたてば外務大臣が登院する。そこでMSAの外務大臣の説明を求めるという順序にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 御異議がありませんから、さように決定いたします。 なお、外務大臣の説明に対する質疑の通告もありますので、それらの時間も大体とりきめたいと思います。お手元に印刷物が配付になつておるはずですが、改進党、左右両社会党は、おのおの今までこの種のものは二十分ということでありました。しかし、今回は種々なる都合で二十五分ととりきめて、多少の時間の点につきましては議長において考慮してもらいたい、こういうことで理事会においては一致の意見としてまとまつた次第であります。小会派は十分ずつに願います。なお本日午後四時半に、外務大臣は外交上の交渉についてカナダの首相に会う。宮中のものは儀礼的のものであるが、四時三十分からのは実際上の交渉のことであるから重大なことであるので、遅れるわけに行かない。本会議に大切なのであるが、四時半には大蔵大臣と通産大臣と外務大臣が行かれるように御了解を願いたいということであります。大蔵大臣と通産大臣の方は、四時になれば、こちらの方は必要ないと思うので先に行つて、外務大臣は十分ぐらいのことであれば遅れて向うに行つて交渉することもできるが、あまり長く遅れるのは困るので、その点の了解を得てもらいたいというお話でございました。従つて本会議を二時から始めましし、二十五分ずつ、あと十分ずつで、答弁を入れて大体二時間ちよつとで行けると思いますので、四時半前後には済むのではないかと思つておる次第であります。なお、そういう事態が起きて来ましたら、場内交渉で御相談いたしたいと思う次第であります。右様にとりきめるに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○菅家委員長 御異議がありませんから、さように決定いたします。
○菅家委員長 この際社会党左派より議長に対する質疑があるそうですから、これを許します。山本君。
○山本(幸)委員 議長さんに少し御質問申し上げたいと思います。実は本日の日程が今決定いたしまして、二時過ぎはにMSAについての政府側の趣旨説明と、これについて各党からそれぞれ質疑が行われることになつたわけです。これはすでに私の方からも、この質疑に対しては伊藤好道君が立つことになつておりますので、従つて議運としては一応これを承認した形になつておるわけです。ところが本質的の問題として、この機会にぜひ議長さんの御見解を二、三点お尋ねしたいと思います。 第一点は、私どもの党としては、実はMSAの問題についてはかねがね御承知のように、かような重大な協定等については、協定前に国会に承認を求めなければいけない。こういうことを声明いたしておりますし、政府にもさような要求をいたしておつたわけであります。ところが今度の協定は、やはり依然として国会の承認を求めることが事後になつておる。この承認を求める手続が事後になつて来たという点について、私ども非常に不満を持つておるわけです。たまたまこの問題が本日の日程に扱われるようになりまして、私どもは初めてその内容等も明確に知ることができたわけなんです。ところが、私は、議運としてはその内容等を扱うべきところでございませんから、ことさらに内容等については申したくございませんが、ずつと一瞥いたしますと、その内容をひつくるめて申し上げれば、明らかに私は違憲だと考えておるわけです。たとえば第八条の場合には、防衛力の発展の義務を引受けておる。それから第一条には装備という言葉を使つて、完全な兵器というものを具体的に表わしておる。なお第八条の点を全体的に見てみますると、集団安全保障機構に加わるならば、当然海外派遣も余儀なくせられる。内容を一瞥した結論として、こういう二、三の点を考え合せましても、私どもの考えとしては、これは明らかに憲法違反である。これはかねがねそう思つておりましたが、今度の案を見て、さらにその意を強うしたわけなんです。従つて、こういうような、明らかに違憲だと私どもが解釈せられるような問題について、議長さんとしては、こういうものを扱うべきであるかどうかということを事前に御検討いただかなければならぬものと私は考えておるわけです。そこで議長さんは、これらについて違憲であるかどうか、あるいは違憲の疑いがあるかどうか、そういう点について御研究なさつたかということをまずお尋ねをいたしたいと思うのです。
○堤議長 この協定を結ぶ前に国会の承認を求むべきものだという山本さんの御議論は、そういうこともそれはあり得る、できるならばそうすべきはずのものだと私は思います。しかしながら、協定を結ぶ相手方のあることでありますから、なかなか政府も思うように行かないのじやないかと思います。 それから憲法に違反する疑いが十分にある、こういうことでありまするが、憲法上さしつかえないという意見もありまするし、これがすなわち論議の的になるのでありますから、議長といたしますれば、内閣が所定の手続をとつて、手続において違法でない限りは、これは議長がどうこうするわけには参りませんし、また私も一議員としての意見は持つておりまするけれども、それは今述べるべきときではない、こう思います。ただ、政府が所定の手続をとつて出して来たものであるから、それの当否を決定するのは、これは国会議員諸君の権能でありまして、議長はただこれを諮問いたしまして、諸君の御判断の結果をまつて善処するということよりほかに方法はない、こう考えております。
○山本(幸)委員 今の御答弁で、議長さんとしてのお立場のいわゆる取扱い上についてはよくわかりました。ただかような協定は、今あなたの発言のありましたように、やはり事前にやることが私は一番正しいと思うのです。事前にやはり承認を求めるような手続をとることが正しいと思うのです。それはもちろん相手方があることでございますけれども、国会開会中でございますので、従つて私は、当然にやり得たと思うのです。そういう点について、一応やはり衆議院を代表していらつしやるあなたがおられる限りにおいては、政府側が、あなたに対してさような手続の相談があつたかどうか、これをお尋ねいたしたいと思います。
○堤議長 そういう相談はありません。
○山本(幸)委員 あまりくどいことを申し上げても失礼ですから、最後に一点だけお尋ねをいたしたいのですが、今議長さんみずからがおつしやつたように、MSAの問題についてはずつと以前から国内では両論がありまして、しかもその両論のいずれが多いかどうかということについては、判定しがたいことなんです。きわめて深刻な対立が両論であつたと思うのです。従つて私どもの解釈で行けば、かりに政府側並びに与党側の皆さんが、これは合憲であるという見地にお立ちになつて、こうしたところの協定をなさるといたしましても、これは今申し上げたように、国内には両論があつて沸き立つておるわけなんです。従つて私は、こういうものを扱う場合には、やはり衆議院を代表せられる議長さんにおかれては、あなた個人じやなしに、議長としての公の立場に立つて、これが合憲であるか違憲であるかということをお調べになることが、私は一つの大きな仕事じやないかと思う。(「そんなことをするのは越権じやないか」と呼ぶ者あり)それで、もし御議論があれば、当然法学者なり専門家なりをお呼びになつて、これが合憲であるか違憲であるかということを御研究願う、そういうことをおやりいただくことがよかつたのじやないかと思うのです。今椎熊さんが、そういうことは越権だとおつしやるが、私は、もしこれが合憲でない、憲法違反であるというような結果が出ますならば、それを議長の諮問によつて議運が扱つてこれを本会議に出す、あるいは委員会に回付するというようなことをやれば、事後において重大な問題が起ると思うのです。そういう点において、私はなぜ事前にそれぞれの専門家をお呼び願つて御研究願わなかつたのか、こういう点についてお尋ねしておきます。 〔「答弁の要なし」と呼び、その他発言する者あり〕
○堤議長 それは議長の権限を少し逸脱するように思います。自分はそれについて研究したいことはありますが、その研究したことを私がかれこれするということは、少し越権のように思われますから、いたしません。
○山本(幸)委員 よくわかりました。(「もういいじやないか」「そんなことは矛盾だ」と呼び、その他発言する者あり)今、長谷川君が怒つておるから了解を求めるのですが、私どもが発言通告をいたしましたのは、本日これがきまれば、上程せざるを得ぬから出したのです。これがきまつたからやむを得ないが、その点はそういう矛盾はないので、よく御理解願いたいと思う。
○長谷川(四)委員 山本君は、いずれにしても今日質疑の発言通告をいたしたということで、自分の方でこれを証明しておる。それが今あなたが言うように違憲であつたら、あなたは、これは今日は全然やめてもらわなければならぬと言うべきだ。違憲だというならば、別の機会にあらためてやつてもらわなければならないということになる。
○山本(幸)委員 そんなことで私はやりとりいたしたくありませんが……。
○菅家委員長 大体議論も尽きたようですし、山本君の御趣旨の点もよくわかりましたから、その点はその程度にお願いいたします。 それでは、本会議は先ほど申し上げましたように二時正確に開会いたします。なお、明日は定例日でありませんが、防衛問題の提案がありますので明日は本会議を開く。従いまして議運の理事会は十時、議運は十一時に開くということにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十七分散会