議院運営委員会 第21号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/03/03
会議録
○菅家委員長 これより会議を開きます。 まず最初に、公聴会開会承認要求の件をお諮りいたします。事務総長より一応御説明申し上げます。
○大池事務総長 文部委員会と地方行政委員会から公聴会を開きたいという申出があります。文部委員会は義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案外一件について、地方行政の方は警察法案とその施行法の関係法案について公聴会を開きたい、その公聴会の日取りは、ここで許可があつた後に決定いたしたい、こういうことであります。
○菅家委員長 ただいま事務総長より御説明申し上げました通り、この公聴会の要求を承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 御異議なければ承認に決定いたしました。 —————————————
○菅家委員長 次に、衆議院議員面会規則の一部を改正する規則、この案件を配付してください。——それでは事務総長より御説明申し上げます。
○大池事務総長 簡単に御説明申し上げます。先般院内の警察及び秩序に関する小委員会に議長からの諮問でかけられておりましたデモ陳情を許すか許さないか——参議院の方ではこれを禁止しておりますので、参議院議長から、衆議院議長へ、両院のこういうものの取扱いが違うとおかしいから、ひとつ同調方を願いたいという申出もありましたので、それを御協議願つたのでありますが、小委員会では、これを禁止した方がよかろうという御意見と、やはり従来のように整理をしてそのままにしておいた方がよくはないかという御意見と両論ありましたので、それを採決等できめることはやめまして、議長職権のことでもあるから、そのままの状況を議長に報告をして、議長職権でおきめを願う、こういうことに警察小委員会の方ではなりまして、議長に御報告になられたのであります。議長の方では、衆参両院で取扱いが違うことはおもしろくないという面と、議院の品位その他の保持の上からも、なるべくこういうことはない方がよかろうという意味で、いわゆるデモ陳情を参議院同様に禁止するということの御方針に御決定になつたわけであります。これは議長の警察権に基いて御決定になつたわけであります。そのために現在できております面会規則の一部の改正をしなければならぬということで、お手元に差上げてありますが、五条は現行法にそのままあるところであります。第六条の終りから二行目のところから新しいものが入つたのであります。「集団をなして陳情しようとする面会人に対しては、その員数、行動その他の事情から判断して議院に対し示威運動となるおそれがあると認めたときは、院内への入場を禁止する。」数多くの陳情者が普通に陳情をしに来るような場合を全部禁止するという意味ではなくて、いわゆるデモ陳情と見られるような「示威運動となるおそれがあると認めたときは、院内への入場を禁止する。」こういう規定をここに書き込んでもらいたい、こういうことであります。従いまして、そのあとの方にあります集団陳情取締要領の方の改正を必要といたしまして、従来はデモ陳情をもある数認めておりましたので、取締要領の方にもその旨があつたのでありますが、前の方でこれを禁止すれば、従つて取締要領の方でも禁止しなければならぬということで、一番最後の5というのが新たに入つたわけであります。「集団陳情者の員数、行動その他の事情から判断して議院に対し示威運動となるおそれがあると認めた場合は、陳情の取扱をしないこととし、その構内への入場を禁止する。」この前を受けてそのままに規定をいたしたわけでありまして、前の方で一つ違いますのは、2というところに一ところかえたわけであります。それは、括弧の中に「議員は、議員面会所外において陳情を受けないこと。」こういうことにしたわけであります。前の規定では、この場合にあいさつ程度のことにしてもよろしいということで、大勢の前で議員さんがあいさつをされることはよろしいというのがあつたのでありますが、示威運動的のものを禁止したのでありますから、そういう必要はないということで、あいさつをすることを許しておりましたのをやめましたのと、4の(2)のところで、「旗、のぼり、プラカード、ちようちんその他これに類するもの」といつて、旗を搬入することを許さないことになりました。前は、デモ陳情等を認めておりました際には、各産別等の標旗を持つて来ることは、ある程度の数認めることになつておりましたが、それもなくなりました。その旗等のものを持つて来ることを禁止したことと、面会所外におけるあいさつ程度のことはよろしいといつたのを、面会所外において陳情を受けないということ、それから、先ほど申しました5の、一般にそういうものは入れないということをきめたわけでございます。
○菅家委員長 ただいま事務総長より御説明申し上げたのでありますが、衆議院議員面会規則の一部を改正する規則、これはむろん議長職権のことでありますから単なる報告ということになります。さよう御了承願います。
○山本(幸)委員 ちよつと議長さんにお尋ねしたい。議長さんでなくても事務総長でもよろしいが、参議院でおきめになつたのは、参議院の小委員会なり議運でさようにおきめになつたのか、あるいは参議院の議長の独自の職権でおやりになつたのか、その点をお尋ねしておきます。
○大池事務総長 私からかわつてお答えいたします。参議院の方では、本院のように議院の警察小委員会というようはものはございません。従いまして、もしこれを議運に諮つておきめになれば諮り得るわけでありますが、議長職権のこういうものは議運に従来から諮つたことがないということでございまして、議長職権でおきめになつたのであります。
○井手委員 この取締要領の改正について、議員面会所の問題、議員の応接ということについては、前々回から議運の警察小委員会その他で論議された問題で、従つて事前にそういうしかるべき小委員会に諮つてもらうことが……。 〔「諮つたのだ」と呼ぶ者あり〕
○大池事務総長 そのことは先ほど申し上げましたが、ちよつとお答えいたします。院内の警察及び秩序に関する小委員会にお諮りいたしまして、この案等をも提示をいたしましてお諮りしたわけであります。その際には、改進党並びに自由党は、デモ陳情はやめた方がよかろうという御意見で、社会両派は、従来もやつておつたことであるから、十分研究をして、もし悪いことがあればある程度そういうことを直す方法を考えて、従来通りやつた方がよくはないかという御意見で、意見が対立したわけであります。そこで小委員会としては、採決をして小委員会としての決定をしないで、これは議長職権のことであるから議長におまかせする、こういうことに決定を見まして議長におまかせ願つたものですから、議長は職権でおきめを願つた、こういう経緯でございます。
○井手委員 それでは、警察小委員会では御検討になつただろうけれども、議運の委員会にあらためて議長の職権でそうしなければならない事情についてお話を願いたいと思う。なお、職権であつても、ここで何回も検討された問題でありますから……。
○菅家委員長 小委員会がお聞きの通りのいきさつになりまして、本委員会にそのことが議長から今かかつたのであります。議長職権でやるということを申し上げておるわけであります。議長の方から理由を今説明があつたわけであります。これは議長職権に属することですから、ここで論議してもいたし方ないと思います。
○池田(禎)委員 本日これを議長職権をもつておきめになるということなら、また何をか申さんやであります。そこで私は、個々の条章についてはすでに小委員会等においてそれぞれ意見を開陳して参つたのでありますが、ただ、本日ここで御決定になるとするならば、この規則の重要項目となるところの「集団をなして陳情しようとする面会人に対しては、その員数、行動その他の事情から判断して議院に対し示威運動となるおそれがあると認めたときは、」この点についてであります。これは取締要領の改正にも同じことが出ておるようです。「陳情の取扱をしたいこととし、その構内への入場を禁止する。」そのときは、どういうことかということを行動その他の事情から判断するが、そのときの議長であり警備当局であるその人々の判断の基準となるべきものは努めて厳正公平でなければならぬ。たとえば、人おのおのでありまするから、判断の基準が、私はこう思うという人がおり、あるいは別の人はこう思う、たとえばそういう時期にあらずとわれわれは考えるといえども、そのときの警備当局は、私はデモなりと思う、こう判断するかもしれない。そこでそれは常に何人が見ても公正妥当なということを、条件ということでなくて、十分議長においても勘案されんことを希望する次第であります。しかし私どもはこの原則を認めるわけではない。ただ、どうしても議長職権をもつて本日御決定になるとするならば、その判断の基準となるべきものは、言うまでもなく、厳正公平なものでなければならぬということを特に議長に御注意申し上げると同時に、要望申し上げておく次第であります。 —————————————
○菅家委員長 次に、議員派遣承認の件をお諮りいたします。辻文部委員長から一応御説明を願うことにいたします。
○辻文部委員長 いわゆる教育二法案であります義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する法律案、それから教育公務員特例法の一部を改正する法律案の二案を実は審議いたしておるのでありますが、問題になつております教育の中立性につきましては、実際において教育の政治的中立性を侵されたような、あるいは侵されつつあるような事実があるかないか、こうした事例が相当あげられておりますので、その有無につきまして、実際に問題になつておりますところに参りまして、よくその事実の有無、真相等を調査いたしたい。なおかつ警察官による教員の思想調査ということが盛んに問題になつておりますので、その点も、その事実の有無、真相等をあわせて調査いたしたい、こういう委員多数の御要求がありまして、委員会においてはぜひともひとつそうした調査の機会をお与えいただきたいと存じまして、お願いいたしたような次第でございます。よろしくひとつ御相談を得たいと思います。
○椎熊委員 文部委員長にお伺いをいたしますが、今のあなたの御意向からいうと、三班にわかれて一週間ないし十日……。
○辻文部委員長 四日間……。
○椎熊委員 そういう短期の旅行で、教育の中立性に関する実態の調査ができる確信があるのでございますか。
○辻文部委員長 北海道はちよつと遠くございますので、これは飛行機等を利用してでも調査いたしたい、こういう委員諸君の希望でございます。
○椎熊委員 飛行機を利用して行かれましても、四日間で北海道に行つて調査して来ることは不可能なことをあなた方は計画しておるのではないかと思う。教員の中立性などということは非常に議論のある点で、なかなか一つ二つ起つた例証などによつて判断できるものではないと思う。それは、長きにわたつた非常な確実なデータに基いてのみ判断の資料が収集されることであつて、東京の人あるいはその他の人が飛行機で行つても、行くのに三時間かかりますから、着いた日にただちにやつても、正味二、三日より研究の余地がない。あんな広漠な大北海道に三、四人の人が行つて、二日か三日でどうしてできるか。それによつて教員の運命に関する結論が出されるようなら、むしろ迷惑千万、危険しごくな調査だと思う。こういうことは非常に軽率な計画でないかと思うのですが、いかがですか。
○辻文部委員長 北海道と申しましても、全道にわたつてというわけではありません。特にあそこには問題になつております先ごろ行われた一齊賜暇の問題、ああしたことを中心にいたしまして調査をいたしたいという要望があつたわけでございます。
○椎熊委員 一齊賜暇の問題等は、理由も行動もすでに判然としておる。これこれの理由でいつ幾日これこれのことをしたということは明白で、現地に行つたとて同じことです。それがいいか悪いかという判断は、委員会において純正なる判断をすればいいので、現地に行つたからといつて判断の資料がかわつて来るとは思われません。実際の行動を起した理由は、ちやんと日教組は明らかにしております。その理由に基いてこれこれのことをした。それが適正な行動であるかないかということは、現地に行かなくても判断できることだ。それをわざわざこの議会の半ばも過ぎない重大なときに、国会を外にしてそういうところに行く。そのために法案の審議が遅れることだけは事実です。私は、非常に重大な禍根を残し、影響をこの法案の審議の上に及ぼす問題だと思う。あなたのただいまの説明では、軽率に私どもは同感できない。何かもつと相当な理由があるのですか。
○辻文部委員長 そういう御意見も、実は私どもの委員会においても理事会においても出たのでありますが、多数の方が、とにもかくにも、一応そうした事態が起つておるから、重大な教員に関係があるから、一応ある程度調査をいたしたい、こういう多くの方々の御希望でございましたので、そのように決定をいたしたわけであります。
○椎熊委員 委員会あるいは理事会でさえ私のような意見も出たが、大体多くの人がとにもかくにも行つて来るということは、国会ではそういう信念的でないことで国会に迷惑を及ぼすようなことは自重してもらいたいと思う。満場一致じやないのですね。あなたはさつき満場一致でお願いしておるとおつしやつたが、そうではなく、私と同じような意見もあつたということが暴露されておる。しかしながら、とにもかくにも行つて来ようなんて、そんなことではこの案にただちに同意しかねる。
○辻文部委員長 とにもかくにもという私の形容詞は誤解を招くと思いまするから取消しますが、青森県においては、思想調査あるいはまた教育の中立性云々という問題も現実に起きておつたようでありますから、どうせあそこまで行くのだから、海を一つ越しても、問題になつておる一齊賜暇の件も、日程が許すならばひとつ出かけたい、こういうことでございまして、理事会なりにおいてはいろいろの議論の過程がございましたが、委員会といたしましては満場一致でございます。
○椎熊委員 どうでしようか。委員会が、現地から公安委員であるとか事件の関係者等を参考人として呼んで、国会の権威のもとに厳正なる審査を進める、そういつた方法の方がかえつて適正ではないでしようか。莫大な旅費を使つて現地に行つて来て、不徹底な調査をして来て、そんなことは無意味であると私は思うが。どうでしようか。
○辻文部委員長 私の方は、申し出ましたように委員会の希望でございますから、どうかしかるべくこちらで御審議いただきたいと思います。(「しかるべくでいいんですか」と呼ぶ者あり)その御決定に従うよりほかに、委員長といたしましていたし方ありません。
○山本(幸)委員 辻さんにちよつとお尋ねいたしますが、お説のように国会でも両論ありまするし、この問題は、特にあなたが街頭演説なんかでよく御苦労願つておつて感謝いたしますが、国民の中にも両論があるわけであります。従つて私どもも、この法案はきわめて重要な法案だと思うのであります。そこで、ただいまのお話によると、中立性を侵されつつあるような事実があるかどうか、あるとするならば、それと目される箇所を調査をしては、どうか、あわせて先ごろ問題になつておる教職員に対する思想調査という問題もあるから、それもひとつやつてはどうか、こういう御趣旨で、理事会では一致して御決定になつたと私は承つておるのでありますが、そこで、私どもは、今申し上げたように、国内では両論があつて、喧々諤々、大きな問題が起きておるわけであります。従つて、われわれはこの法案の審議についてはきわめて慎重審議をおやりいただきたい。もし制限を受けるようになり、あるいは政治活動の禁止なりがきまつたとするならば、その仮定の上に立つなら、その後にまた弊害が起るような場合がないとも限らぬわけであります。従つてでき得るだけ慎重に御審議いただきたいというふうに私どもは考えておるので、そういう調査をおやりくださつて、御苦労願つて、それが法案審議に十分に役立たれるかどうかという点については理事会で御検討になつたと思いますが、その点はいかがでしよう。
○辻文部委員長 もちろん重大な法案でございますから、慎重審議を期してやらなければならぬということは一致いたしております。その慎重審議の形式において、そうした実地調査も必要ではなかろうか、必要であるという結論になりまして、お願いをいたしておるような次第でございます。
○山本(幸)委員 もう一点お伺いしておきますが、文部委員会かあるいは理事会か存じませんが、文部当局が御出席になつて、どんな内容だか私どもは直接承つたわけではございませんので、具体的には存じませんけれども、文部当局からしかじかかようで赤の活動の事実を具体的にお示しになつたということを聞いておるが、そういうことはございましたか。
○辻文部委員長 まだそうした事例につきましては具体的に委員会においては示されておりません。実は委員から要求がございまして、本日午前に資料が提出されたような状態でございます。従いまして、実は、そうした事例に基きまして、具体的に提出された資料に基いて、この実地調査なら実地調査ということを相談いたすのが本来の筋とは存じましたけれども、慎重審議と同時に、やはり時日を要しますので、こちらの議運の御関係もありまするので、いずれ具体的な資料が出たならば調査に行かねばならぬだろう。あらかじめすでにいろいろうわさされておる問題、多く取上げられておる問題がありまするから、大体そうしたところを一応前提として、そうしてあらかじめお願いをいたしておこう。さらに具体的事例が出ましたならば、その点は、議運の方でお許しをいただきました範囲内において、さらに一応よく相談をして、いずれの現地を選ぶべきかということも再検討しよう。実はこういう打合せになつておるわけでございます。
○山本(幸)委員 ちよつと失礼ですけれども、もう一点だけお尋ねしたい。この法案の審議をして行くには、特に委員長であるあなたが一番大きな責任があると私どもは考えておるわけですが、そこで、理事会でさように決定をしたのだが、委員長としてのあなたは、法案審議に役立つ上から、そういう調査をした方がよろしいということについては、どういうふうな御見解でしよう。
○辻文部委員長 私の意見はちよつと遠慮さしていただきます。委員会としてはああした意見を出しておりますから、委員長個人の意見はひとつ差控えさせていただきます。
○山本(幸)委員 それでは、椎熊さんがおつしやつたのですが、七、八、 、九、十の四日ですね。四日といたしますと、近いところで三日、遠いところで中二日となると思います。乗物の関係もございましようけれども、二日とか三日とか御調査願つて、その結果法案審議にプラスになる、こういうようなことは委員会ではお考えになつたでしようね。
○辻文部委員長 委員会の意向といたしましては、結論的にこうした申入れをいたしました。その意向といたしましては、プラスになると思えばこそと考えておりますが、その結果において、日数とかの関係で十分調査ができ得ないという場合もあるいはあるかもしれませんが、少くとも申し出ました所存がそういう点にあることは、お尋ねを得るまでもないところでございます。
○菅家委員長 それでは、もうありませんから、辻さんよろしゆうございます。——ただいまの委員派遣の件に対して各党の態度を表明願います。
○坪川委員 自由党といたしましては、先ほど推熊君が開陳されました御意見とまつたく同意見でありまして、派遣の構成並びに期間その他において完全なる実態調査は当然至難だろうと思います。しかも目下本会議その他で審議されておるさ中でもございますから、この調査派遣には反対でございます。
○椎熊委員 私はあえて申し上げる必要はないと思いますけれども、最後的に本件に関するわが党の態度を申し上げますならば、これは今日のような国会の状態、すなわち重要法案山積の中において、議会を留守にして中途半端な調査に行くようなことは御遠慮願つた方がよろしい。すなわち私は反対であります。
○青野委員 私は、なるほど四日間では多少日にちが短かい関係もあるし、四班にわかれて行くか、三班にわかれ行くか、議運が承認したら具体的な問題はきめると今委員長が言われておりましたが、結果において中途半端にかりになつても、教育二法案というものが、いかに五十万の教職員諸君にとりて重大な問題であり、また日本の将来の教育という基本的な問題を考えるこ、これは当然、結論において中途半端な、日にちが短かくても、あるいは国会の開会中は原則として委員派遣はしないといつても、今度の教育法案に対する重要な性格を考えるときには、特別にやはり委員派遣を許すべきじやないかと私は思う。その内容について申し上げますと長くなりますから一切省きますが、一応、今度の国会においても、特に重要な法案であるから、理事会で話合い、大多数の者がそういう意向で、文部委員長がわざわざここに来て依頼して、とにかくそれは法案審議の上に大きなプラスになるという、こういう立場で意思を表明されておるのだから、私どもの社会党としては、委員派遣は許すべきである、かように考えております。
○池田(禎)委員 先ほどから伺つておりますと、事実上のそういう日数では実態調査が不可能である、こういう御主張のようでありますが、私は本国会に提出された中における最も重要な法案の一つであろうと思つておる次第であります。従いまして、こういう法案を提出したところの与党においても、あるいはこういう法案を必要なりとする党においても、私は、これほどの重要案件は委曲を尽して審議せしむべきである、かように思つております。この会期の最中に議員が国会を留守にしてと言うけれども、私は、この理由を申しますならば、多々われわれとし言うべきことがありますが、それは省略いたします。これほどの重要案件であればあるほど、これを提出した政府与党側にしても、委曲を尽して、万全を尽して審議をいたしたということの親切と努力を全国民の前に示すのが、国会の親切な道ではないかと思うのであります。あえて私は自由党、改進党の主張に対してもう一ぺん御再考願いたい、かように思う次第であります。
○中村(英)委員 大体法案が提出された経過を見ても、いろいろ事例があればこそ、こういう法案も提案するようなことになつたと思う。そういう点から言うと、当然日にちをかけても調査しなければならぬ。ことに自由党、改進党の方々の、ことに椎熊さんあたりから重要な時期であるからというような御意見も出ましたが、しかし予算は四日には上ると思う。文部委員会としては、四日であつても、五日であつても、この法案を提案された一つの根拠は、こういう事例があればこそ提案されたのでありますから、十分調査しなければならぬ。むしろ私は、池田君の言うように、自由党の方々も、政府の立場でなく議員という立場において、この問題を審議する一つの資料として調査されるのが当然じやないかと思う。そういう意味合いで、調査に許諾を与えるべきだと思います。
○菅家委員長 今、池田君から、自由党、改進党に再考してもらいたいということですが、自由党の方はいかがですか。
○坪川委員 先ほど開陳いたしました通り、わが党は、実態調査については至難であろうという観点から、反対いたします。
○山本(幸)委員 坪川さん、これはこういうふうに考えてもらいたいと思う。私は、もちろん、議会開会中で法律案がたくさん出ておるやさきですから、国会審議に支障を来すようなことについては、いけないと思う。しかし、この法案は、くどくど説明するまでもなく、相当世間からも関心を持たれた重要法案だと思います。それが左するか右するかということは別にして、いずれにきまるか、うつかりするとその後にまだまだいろいろなものが尾を引くと思う。しかも法案は今審議中だから、審議をしてしまつて結論が出てから調査をしても何にもならぬ。従つて、法案審議の過程において、法案を正しく審議し正しく判断ができる一つのフアクターをつくつていただくために、ぜひひとつ自由党さん、改進党さんの御同調を得て、三日、四日でございますから、調査できるようにしてもらいたい。なるほど椎熊さんのおつしやつたように、二日、三日で、そんな軽々しい調査で十分確信が持てぬじやないかとおつしやるが、私もよくわかる。でき得べくんばもう少し日時がほしいと思うけれども、それでは、先ほどからおつしやつたように、いわゆる国会審議に支障を来すようなことも考えられるので、そこで、たとい二日でも三日でも、現に問題を起しつつあるところを調査すること自体が、先ほど辻さんのおつしやつたように、法案審議にはプラスだと私は考える。たといわずかなプラスでもあつたとすれば、非常に役立つと思う。そういう観点で、大きな腹でこの際ぜひ御同調願いたい。
○池田(禎)委員 坪川君から、先ほど自由党としては考え方にかわりないとおつしやいましたけれども、私は、重ねてくどいようでありますが、政府与党といえども、将来十分な実態調査をやらせなかつたというふうなそしりを受けるのを避ける意味からいつても、私はどうしてもお願いしたい。しかし、そういうりくつは抜きにしても、委員長、本日のところはこれを留保していただくわけに行きませんか。自由党、改進党の了解を得て、少くとも本日この席における決定は留保していただくということにおはからい願えませんか。
○菅家委員長 これは前から出ておることですから、なるべく急いで結論に到達いたしたいと思いますが……。
○池田(禎)委員 明日でもけつこうですから、本日は留保していただきたい。私ども党に持ち帰ると同時に、文部委員会でも、満場一致でこれを決定し、各党にお願いしておるわけですから、どうですか。せめて本日だけでも留保していただきたい。
○椎熊委員 先刻池田君から、わが党にもさらに考え直してくれないかという御忠告がありました。御忠告に従つて深刻に考え直しつつある。私はあなた方のおつしやることにも十分理由があると思う。あえて私どもはこれに反対することによつて、いかにも法案審議に疎漏があるような印象を与えられることは遺憾です。そのために私は一言反対理由の弁解のようなことを申し上げておきたいのは、この法案は、最近起つた北海道の事例、青森県の事例、そういうことを対象にして起案せられた法案ではない。終戦以来今日に至る長きにわたるいろいろな現象が国家再建の上にどうであろうかというところに、法案を出されたる真意があろうかと私は思うけども、それを今、委員会じやないから、ここで論議する必要はありません。幸いあなたの御忠告もありましたし、本日のところは留保しよう。何も一日を争う問題でありませんから、本日留保すこるとには賛成であります。
○菅家委員長 今御意見もありましたので、本件の取扱いは明日の委員会において決定する。本日のところ留保いたして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。
○菅家委員長 次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案、中村高一君外十九名提出、これの委員会付託の件であります。
○大池事務総長 政治資金規正法の改正の法案が出ておりますので、これは従来この法案に関して再々取扱いました公職選挙法の特別委員会に付託をしたい、こういうことに理事会等でも御決定を見たのであります。従いまして、特別委員会に議案を新たに付託することでございますから、本会議でその付託を御決定願う、こういうことになりますから、お願いをいたしたいわけでございます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 御異議なければ、次の本会議に、これを上程することに決定いたします。
○菅家委員長 次に、人事承認の件をお諮りいたします。事務総長から説明いたします。
○大池事務総長 この前当委員会で御決定を願いました建設委員会の調査員の今野博君というのが建設省の方に帰られることを御承認願いまして、すでに建設省に帰られまして欠員になつておるわけであります。従いまして、いろいろ国会法等の改正等もありますので、新たに人を入れるということは、建設委員会としては御遠慮して、とつてはおりませんが、調査員に一名欠員がありますために、その下に仕えております主事で、もうすでにここに候補者として載つております井之上君は、五年余おりまして、ずつと早稲田の理工科を出て以来勤めておりますので、当然に調査員たるの資格を持つておるから、ただいま今野君のあきがあるので、昇格だけをしてもらいたい、こういう申出があつたのであります。従いまして、調査員に昇格することの可否につきまして、選考委員会を開いていただきまして、各党の代表者等の御意見を承つたところ、特に一人ふやすわけでなし、昇格させることであるからよかろう、こういうことに選考委員会の御決定を見たわけであります。従いまして、正式に当委員会においてただいまの井之上俊一君を建設委員会の調査員に昇格を願いたい、その御承認をお願いしたい、こういうことでございます。
○菅家委員長 承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 さよう決定いたします。 —————————————
○菅家委員長 次は、本日の本会議ですが、日程は、通商産業委員会から上つて来ております特別鉱害復旧臨時措置法の一部を改正する法律案、これは全会一致であります。それから厚生委員会から上つて来ておる狂犬病予防法の一部を改正する法律案、これも一部修正で全会一致でありますが、この二件だけでありますし、予算は、本日の進行ぶりを見ますと、大分おそくなるような形勢でありますから、本日の本会議を開くに至らずということにしたいと思いますが、いかがでございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 御異議なければ、これらの案件は次の本会議にいたします。 —————————————
○椎熊委員 本日の委員会のことですが、私どもは本日のこの委員会に法務大臣の犬養さんの出席を要求しておつた。それがいまだに出ておらぬ。委員長の方には連絡があつたろうと思いますから、事態を明らかにしていただきたい。
○菅家委員長 今お諮りしようと思つておりましたが、改進党より犬養法務大臣の出席要求がございました。昨日法務大臣にそのことを申し出ておりますから、了承しておつたのでありますが、本日まだ省議に臨んでおるので、一時間くらいはどうしてもかかるので、本日でなくしてもらいたいということであります。明日も委員会が開かれるのでありますから、明日の機会にいたすよりいたし方ないかと思つておりますので、そのことをお諮りしようかと思つておつたところであります。
○椎熊委員 私は、今日の事態は大したことでもないから、聞こうと思つたことも、それほどでもないからよかろうと思いますが、ただ、今の理由の説明の中に納得できないものがある。省議を開いておるから国会に登院できないということは、国会召集中の国務大臣としてそんなことを言われた義理合いのものではないですから、そういう理由は犬養さんに委員長からとくと御注意願つて、省議などは国会以外の時間で幾らも開く時間もあろう。国会召集中の国務大臣として一番重い職席は、国会に対して出席して、いろいろな質疑応答し、意見を述べるということにあるから、それではまるで一官庁が国会よりも重い状態になつて、国会の権威のために遺憾です。犬養さんはそれくらいのことは心得ていない人だとは思いません。その点とくと御注意願いたい。納得できるような理由なら、そんないや味は言いたくないが、省議のために国会が無視されるという、そんなばかなことはあり得ないことです。
○菅家委員長 了承しました。なおお諮りしておきますが……。
○山本(幸)委員 委員長、諮つてみたらどうですか。
○菅家委員長 反対だと言つても……。明日ということに……。
○椎熊委員 休憩してやる手もあるけれども、明日なら明日でもいいでしよう。
○菅家委員長 なお、懲罰動議の取扱い方について、しばしば次の委員会ということになつて、かなり延び延びになつておりましたが、提出者の方よりの御意見もありましたので、これも本日お諮りしようと思いましたが、そういう提出者の方から要求もありますので、次の委員会においてこの取扱いをいたしたいと思います。さよう御了承を願つておきます。 なお事務総長よりお諮りすることがあります。
○大池事務総長 一応お諮りいたしますが、日本放送協会からの御要求でございますが、従来総理大臣以下の施政方針の実況放送等をテレビジヨンにしてやるということと同様に、明日もし予算が上れば、予算の当日は従来通りの実況放送を許可願いたい、こういう申出があります。これは従来の先例もございますからよろしゆうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅家委員長 それではさよう決定いたします。
○椎熊委員 NHKだけですか。
○大池事務総長 今申し込んで来ておりますのはNHKだけでございます。あとはまだ……。
○椎熊委員 もし申し込んで来たら、それも……。
○大池事務総長 それでは他からも申出がありますれば、同様にお願いします。
○菅家委員長 明日は予算が上つて参りますから、午前十時理事会、十一時に運営委員会とし、法務大臣の出席を要求いたします。明日は定刻より本会議を開きます。明日の議事の順序その他は明日の委員会において決定いたします。
○山本(幸)委員 この際ちよつとお願いだけしておきますが、今の犬養法務大臣の出席を願う点と懲罰問題は、早く事態を明らかにして国民に知らしめなければならぬと私ども思つておる。明日は必ずできるように委員長の責任においてやつていただくように、特に懲罰問題は自由党さんの方が懲罰動議を提出されたのですから、従つて早く、自由党さんの方で明日この問題が明らかになるような態度の決定をしていただいて、委員会でそれが少くとも討議できるような素地だけはつくつていただきたい。
○菅家委員長 御希望の点は努力いたします。本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十五分散会