外務委員会 第55号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1954/05/26
会議録
○上塚委員長 これより会議を開きます。 請願の審査をいたします。日程明第一より日程第一七までの在外未帰還同胞の帰還促進等に関する各請願を一括議題といたします。紹介議員が出席しておられませんので、専門員よりその趣旨の説明を求めます。
○佐藤専門員 在外未帰還同胞の帰還促進等に関する請願第六三号、請願者京都市中京区夷川通鳥丸西入守山久次郎外六名、紹介議員田中伊三次君。 本請願の要旨は、終戦後八年を経た現在、いまなお数万の同胞がソ連、中共に抑留され消息不明のまま放置されているが、政府は第三国に解決を依存し、自主外交の施策なきは遺憾である。ついては、すみやかにこれが対策を確立し、予算措置を講じ、政府の責任を明示し、抑留同胞の帰還、戦犯者の釈放に万全を期し、民族の独立、基本的人権の確立を期せられたいというのであります。 以下は大体同じ趣旨であります。
○上塚委員長 ただいまの請願について政府側に御意見はございませんか。
○小滝政府委員 別にございません。
○上塚委員長 御質疑はございませんか。
○戸叶委員 引揚げを促進させるという意味で本院におきましても決議案が通りましたが、李徳全女史を招聘するというあれはどうなつたのでしようか、外務政務次官にお伺いします。
○小滝政府委員 この問題は議会でも再三御質問のあつた点でありまして、大臣も十分議会の意思を体して検討いたしておると存じます。
○戸叶委員 ずいぶん長いこと検討していられるようなのですけれども、阿波丸事件のときなんか決議が通りますとすぐばたくと本院のあれをなしに、決議という事項をたいへん重要視しておぎめになつたようなのですが、一体いつごろまでこれからなお考慮したり、あるいは調査したりなさるおつもりなのでしようか。
○小滝政府委員 私としては何も確言することはできませんが、御趣旨の次第はよく伝えておこうと存じます。
○戸叶委員 これまで政務次官の御答弁を聞いておりますと、政務次官はたしかこれに対しては非常に好意的に考えていらつしやると思います。最後の決の大臣だけが御反対のようにも伺つておるのですが、これは事実でしようか。そうであるといたしましたならば、またほかの機会に大臣にも伺う必要があると思いますので、お伺いしたいと思います。
○小滝政府委員 最終的には大臣が決裁せられる問題でありますので、まだ懸案なつておりますが、別段意見の相違があるという意味ではございません。
○戸叶委員 今外務政務次官としては別に招聘してもさしつかえないとお考えになつていられるのでしようか、それとも何かさしつかえておりますか。直接の原因は何か、おさしつかえがなかつたら伺わせていただきたいと思います。
○小滝政府委員 この問題についていろいろの利点とかあるいは想像し得る困難とかいうものは、再三この委員会でも申し上げましたから、それを繰返すことはいたしませんが、そうしたいろいろの面を十分考慮いたしまして決定をいたしたいという考えでおる次第でございます。私個人の考えを申しましても、これは結局みんなで相談して大臣が決裁せられて決定せられる問題でありますから、意味がないと存じます。
○戸叶委員 それでは何も結論的な御答弁はいただけませんので、これ以上続けても同じだと思いますが、ただ大体どのくらいたつたら、いいとか悪いとか、あるいは呼ぶとか呼ばないとかいう結論が出るのでしようか、その点だけを伺いたいと思います。
○小滝政府委員 なるべくく決定いたすように話合いをいたしたいと存じますが、今ここではつきりいいということを申し上げかねるのは遺憾に存じます。
○福田(篤)委員 関連して、今の季徳全女史招聘の問題は、私もこの委員会で要請したのでありますが、政府はあまり神経質にならないで――スポーツの選手もどんどん来ておりますし、引揚者の身になつてみれば一日を争うので、こういうものはむしろ超党派的にこちらから積極的に呼ぶような気持がほしいと思うのでありまして、どうか政府もあまり事務的に扱わないで、大きな立場から一日も早く旅券の許可をお願いしたいと思います。 最後に、現在の中共とソ連における未引揚の数ついて、たびたび発表の数が違いますから、ここでもう一度確認を願いたいと思います。
○木村説明員 ただいま中共、ソ連地区の残留者の数はどの程度であるかという御質問でございますが、これは正式には昨年の八月一日現在で未帰還統計というものを出しまして、それに基いて国連においても発表されたのでございまして、現在最も確実な数字はその統計によるものでございます。それによりますと、ソ連地域について申しますならば、昨年の八月一日現在で、終戦後から昨年の八月までの間におきまして一度でも生存の資料のあつた方について数を出しておるのでありまして、その数が一万一千五百五十八名でございます。この数は今申し上げますように生存資料の一度でもあつた方でございまして、その生存資料がいつあつたかによりまして、たとえば昭和二十五年にあつた方、昭和二十二年にしがなかつた方あるいは昭和二十七甲にあつた方というふうに、年次洲に数字をあげておるのでふりまして、それを総計したものが今の数でございます。従つて、一万一千五百五十八名と申しましても、これらの方が全部今日なお生存をしておるといろのではないのでございます。この方々の山には終戦直後にしか資料がなかつたというのが多うございまして、これらの方の相当数は不幸にもあるいはなくなつておるといううりなことも考えられるのでございます。 それから中共地域につきましては、その数が三万二千八百二十六名となつております。これも同様に生存資料のあつた方の数でございまして、必ずしもこれらの方々が全部今日において生存しておるということではないのであります。
○福田(篤)委員 ソ連の方面は、御承知の通り島津さんその他非常に苦労してやつておられるのでありますが、ハーグの条約にもある通り、情報交換はソ連としての義務であります。今確認してない分が相当あるように伺いましたが、ソ連並びに中共からどの程度までわれわれに情報の伝達があつたか、あるいは確認の処置を日本側がとつたか、これについてお伺いしたい。
○木村説明員 便宜私の方から、承知しておる範囲のお答えを申し述べたいと思います。御承知のように昨年日本赤十字社から島津社長以下代表団がモスクワに参りまして、ソ連からの日本人の引揚げ実現方につきまして、いろいろ具体的な交渉をいたしたのでございますが、それによりまして、昨年十二月並びに本年三月に、それぞれ八百十一名それから四百二十名の邦人が帰還したのでございます。その後どれだけの日本人が生存して残留しておることが確認されておるかと申しますと、ただいま申し上げましたような日赤の代表団とソ連の代表団との間の交渉経過に徹しますと、なお現在千四十七名の日本人捕虜が残留しておることが確認されております。これは日本人捕虜というのでございます。から、おそらく軍人だというふうに考えられるのでございますが、それ以外には日本人は生存しておらないかという問題に入りますと、要するに一般邦人としてソ連の国内法によつて刑務所に収容されておる者、あるいは刑務所をすでに出所して自由人として残留しておる者の数はどうかという問題になりますと、ソ連側は、資料がないからそれはただいまのところお答えできないということでございます。従つて、千四十七名以外は一人もおらないということではないのでございます。私どもは、ソ連からの第一次、第二次の帰還者の証言に徴しまして、ある程度の数の日本人がまだ残留しておることを確認しておるのでございます。 中共につきましては、御承知のように十分の調査究明を確実に行うことができなかつたのでございますが、御承知のように昨年の三月から中共の引揚げが開始されたのでございます。その際、中共側は約三万人の日本人を送還することを申したのでございますが、現実に日本人が帰つて来た数は二万六千百二十七名でございます。従つてこれは単なる形式的な算術になるのでございますが、向うの言明する約三万人から三万六千百二十七名を引いた数は残つておるということが、数字の上では出て来るのでございます。その後私どもが現地からの通信その他によって承知したところ、あるいはまた中共からの引揚者の証言によりまして入手した資料等によりますと、たとえば昨年現地からの通信によりますと、東北地区、すなわち満州地区に残留しておつた邦人が、昨年の十一月ないし十二月から、それぞれ重慶であると、か、承徳であるとか、あるいは南京であるとか、あるいは石家荘であるとか、そういう方面に分散移動を命ぜられておる。大体その数が千五再名から二千名ぐらいあるというふうな通信が現地からあつたことを承知いたしております。なおこのほかに、例の昭和二十五年にソ連から中共に引渡されたとタス通信が言明し、またこの前、日赤の代表団がモスクワに参りましたときにも、ソ連側から話がありました通り、ソ連から中共に引渡されたいわゆる戦犯が、九百六十九名あるのでございます。なおこのほかに、いわゆる反動分子と称されまして、思想改造所あるいは労働所等に入所を余儀なくされておるというような邦人もございまして、先ほど申し上げました三万人と二方六千の差以外に、相当教の邦人が残留しておるということが推定されております。
○福田(篤)委員 今度総理が四日に出発することは、ほとんど確定的でありますが、その場合スケジュールの中には、国連に対する訪問がちやんと入つておるはずであります。対米交渉という観点からいつても、戦犯の釈放と並んで、未帰還の方々の引揚げ促進が、大きな国際問題である。おそらく事務当局では資料をそろえられて、国連であるとか、あるいは米国、英国、その他の各国にこの際促進方を輿論喚起のために要請するのは当然だと思いますが、子ういう手続をやつておられるかどうか、これをお伺いしたい。
○木村説明員 そのことにつきましては、私に承知しておらないのでございます。ただそれと別のことでございますが、ことしの何月でございましたか、いわゆる国連の捕虜委員会のゲレロという委員長から、本年度の捕虜委員会の開催についての資料といたしまして、各関係国に対しまして、いまだソ連地区、中共地域から帰らない抑留者の氏名なり年齢なりその他の消息を、各個人別に詳細に資料を作成をいたしまして、国連の捕虜委員会に送付するようにというふうな通知があつたことを聞いておるのでございまして、それに基きまして、現在厚生省では中共、ソ連地域それぞれの残留者を個人別にカードをつくりまして、詳細に可能な範囲の資料を集めて、現在調製中でございます。
○福田(篤)委員 これは絶好の機会だから、沢山大使ともよく連絡されまして、アメリカは御承知の通り輿論の国でありますから、今度吉田首相の行く機会に、国連なりアメリカに対してこれを要請することが絶対必要であると思います。時間もありませんし、各省とも急いでおるようでありますから、一日も早く資料をそろえられまして、必ず要請せられるように希望いたしておきます。
○並木委員 私けさ出がけにちよつと新聞を読んで来たのでありますが、中村何がしという一家がどこかの港に帰つて来たのだけれども、入国の許可証がないとかいうような理由で、上陸をすることができないで困つておるということだつた。たしかインドネシアからだつたと思います。これはせつかく引揚げて来て、また元の国に送り帰すたどということは、人道上から考えても、本人に悪意がない限り、また悪質でない限り、何らか便法があると思いますが、それを当局はどういうふうに処置されますか。
○木村説明員 本件につきましては、これは外務省あるいは法務省の所管事項でございまして、私ども厚生省といたしましては、引揚者援護というふうな見地から関心を持ちまして、極力御指摘の通り、日本に上陸が無事にできることを期待いたしまして、いろいろ法務省、外務省と折衝努力をいたしておるのでございます。実は本件につきましては、中村義雄という元軍属二十七歳の方と、その方が同伴しておりますところの、おそらく華僑と思われます妻、並びに三人の子供、都合同伴者 が四名ございます。これら五人の方々が二十三日神戸港に入港いたしたのでございますが、その際入国査証の問題に関連いたしまして、いろいろ事務的な点で不備がございましたので、残念ながら神戸に上陸することができないままに、横浜に回航して参りまして、昨日の午後五時半ごろに横浜港に入港したのでございます。私どもといたしましては、康生省からも係官を派遣いたしますし、外務省からも担当の方が現場に行かれまして、現地における入国管理庁の出張所長あたりとも相談の上で、極力善処方協議をいたしたのでございます。よく調べてみますと、本人たちはパスポートを持つておるのでございますが、但しその際どういう行き違いであつたか、現地における日本領事館の査証を受けておらなかつたのでございます。そういう点が明瞭でございません。本人について一々詳細に事情を説明を求めたところ、そういうことが判明いたしましたので、でき得れば昨夜中にも上陸させることが適当であるとも考えられたのでございますが、夜間相当おそくなりましたので、問題を今日に持ち越したのでございます。聞いてみますと、その船が出港の当時は、日本の領事館の査証を受けるいとまがなかつたそうでございますが、途中スラバヤというところに寄港いたしまして、その際スラバヤの駐在領事がその船に日本人が乗つておるということを聞きまして、波止場に参りまして、日本人に面接をして、みやげものまで何か差上げたというようなことで、要するに日本領事の承認もあつたことであるというふうなことから、今日中に上陸が認められるような結果になるのじやないかというふうに期待しております。
○上塚委員長 ほかに御質疑はございませんか。御質疑もないようでありますから次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第一八より日程第三一までの駐留軍使用施設に関する各請願を一括議題といたします。紹介議員がおられませんから、これも専門員から説明を求めます。
○佐藤専門員 板付駐留軍基地撤去に関する請願、第六六号、請願者福岡県福岡山箱崎町九大教職員組合連合会執行委員長城哲男外四十五名、紹介議員福田昌子君。 本請願の要旨は福岡県板付駐留空軍基地の存在により、九州大学を初め付近所在の各種学校は日夜爆音に悩まされ、特に学術研究講義上甚大な損害を受けている。ついては板付駐留軍基地を撤去されたいというのであります。 その他に大体同じ趣旨のものであります。
○上塚委員長 ただいまの各請願について政府側の御意見はありませんか。
○安川説明員 板付の問題につきましては、再三の地元の要望も政府として十分尊重しております。板付の飛行場は米軍としましても防衛上非常に重要な施設の一つとなつておりますので、現状においてはこれを返還させることは、まず不可能であろうと政府としては考えております。その点は地元の関係者においても、現状において返還を受けるということが不可能だということは一応了承されているものと考えております。ただ爆音その他の被害につきましては、これは法令の許す範囲において措置をとるべき問題であろうと考えております。しかしこれを返還するということは、現在において問題にならないというふうに考えております。
○戸叶委員 今爆音その他の被害については、政府として考えているという御答弁でございましたが、具体的にどういうふうなことを考ていられるのか、その点承りたいと思います。
○安川説明員 具体的にどういう措置をとるかということは、これは調達庁の所管の問題でございますが、私が承知している限りは、爆音あるいに大砲の爆音等で非常にその影響がはげしく、学校の授業等に支障が起る場合には、特別損失補償法によつて、非常にはなはだしい場合には学校をよそに移す、あるいは防音施設をやり得ることになつておりますが、これは爆音の程度によりますので、いろいろ基準がありまして、いろいろ科学的に爆音の程度を測定して、その基準に合うものは、それぞれの程度に応じて、防音装置をするなり、あるいは非常にはなはだしい場合には、学校を移転するということも可能なのでありますが、この板付の場合がその基準に合いますかどうかということは、私よく承知しておりません。
○戸叶委員 一応調達庁の方で学校の将業にさしつかえるような場合には措置は考えていられる、しかしその基準に合うかどうかわからないというお話でございましたが、こういうふうに請願、陳情の形で国会に持ち込みますからには、非常に授業なり何なりにさしさわりがあるから持ち込まれたのだろうと思います。それを外務省の方の関係ではないという形でほつておくのもちよつとどうかと思いますので、外務省の方もさつそく調達庁と協議をなさいまして、お調べになりまして、何らかの措置を講ぜられんことを私は希望するものでございます。
○安川説明員 これはすでに過去において、たしか板付の場合も調査はしたと思つておりますが、私の記憶が確かならは、板付の場合はこの基準に合わないから、現在の補償法のもとにおいてはちよつと補償ということは無理だという結論が、すでに出ているのではなかろうかと記憶しております。
○戸叶委員 そういたしますと、この請願、陳情はここで採択されたとしても、結局そのままでうやむやになつてしまうという結果になるのではないかと思いますけれども、それを一体どういうふうな杉をとられるのか、その点承りたいと思います。
○安川説明員 これは法律ではつきり基準がきまつておりますので、それ以上のことをやるとなると、これは法律の適用の問題でありますので、できないものはできないと申し上げるほかはないと思います。
○並木委員 このごろでもまだ各地で飛行場の滑走路の拡張の申出が、米軍から出ているということですけれども、どういう方面からどういう拡張要求が出ておりますか。
○安川説明員 これは私の承知している限りにおきましては、飛行機が普通のプロペラ・エンジンからジェット機関にかわる関係で、滑走路が非常に狭くなつて来ておるという話は前々からあるのでありますが、しからば具体的にどこの飛行場をどういうふうに拡張する計画があるかということは、私はまだ具体的に承知しておりません。
○並木委員 実は私の方のすぐ近くに横田基地というのがあります。あれを最近調査したり測量したりしているのですけれども、あの飛行場もやはり狭くなつておるということなのですか。下調べはやつておりますか。
○安川説明員 これは米軍の方日体で調査したかどうか、私の万も承知しておりませんが、日本側としましては特に向うの要求に応じて、拡張計画について調査をしたという事実はございません。
○並木委員 このごろは実際の措置はどういうふうになつておりますか、米軍の方で調査をして日米合同委員会に持つて来るのですか、その前に調進庁のあるいは外務省と相談をして、共同調査でもして、その上で日米合同委員会に持ち出すのですか、どういう手順でやつておりますか。
○安川説明員 普通の場合におきましては、合同委員会に向う側の施設の要求が出ます前に、向う側が一応調査をいたすことになつております。その調査も――一般にサーヴエイと申しておりますが、サーヴエイのために個人の財産に立ち入るという場合には、合同委員会に持ち出しまして、こういう地域をサーヴエイしたいからという要求があります。それにこちらが同意すれば、向う自体でサーヴエイをしまして、それに基きまして向うの計画をつくつて合同委員会に出します。合同委員会でそれに対してこちらが同意すれば、そこであらためて日本側も加わつても一回サーヴエイすることになつておりますが、ただいまの横田の件につきましては、そういうサーヴエイをしたいという要求も従来出ておりません。
○上塚委員長 委員長からちよつと安川説明員にお尋ねいたしますが、福岡県の古賀新宮地区の米軍演習地に関しては、同地元からたびたびの請願、陳情があります。また私も直接現地に行つて見て来たのですが、これに対しての処置をすでになされた模様であるが、どういう処置をなされたのですか、お伺いいたしたいと思います。
○安川説明員 これは一月くらい前この委員会へ地元の参考人が参りましたときに私から申し上げたことでございますが、いろいろ行き違いがありまして地元には誤解を生んだようでありますが、大体従来から地元と交渉いたしまして、こういう条件ならばという条件に基いて米軍の方を交渉をいたしまして、大体その条件通りに決まるというふうに聞いておりますが、この問題は実は現在調達庁所管の施設委員会のもとにあります演習場委員会で細目の条件を協議しております。その具体的細目がどうなつておるか、現在どういう段階にあるか、詳しいことは私存じませんが、大体地元の要望をもとにしたこちらの条件に、向うが応じそうな段階に至りているというふうに開いております。また最終決定には至つておりません。
○福田(篤)委員 昨年から問題になつております例の北多摩郡の大和村の学校移転の問題であります。これは伊関局長も現地を視察して、その後いろいろな折衡の結果、話が実は内定いたしております。補償のわくも御承知の通りすでにきまつておる。ところが先日になりまして特認の力のある係の人が、土地を買い上げるときまつていたものを、今度予算が減るから借りるのだということを言つたために、今地元が大問題になつておる。一年以上かかつてせつかく話がきまつたものを、係官の一人の人がそういう変更方針を言つたために、問題がまた紛糾して、きわめて遺憾である。せつかくまとまつた話がこわれて豪いました。それについてはつきりした御必見を伺いたい。
○土屋説明員 ただいまの御質問の御趣旨ございますが、それにつきましては、東京局の方の関係になつておりますので、係員の間違いであつたと記憶しております。われわれの方としましては、この問題を取上げたときから土地を買収するという建前で進んでおつたわけでございます。
○福田(篤)委員 予定通りに解決しますか。
○土屋説明員 そうでございます。
○並木委員 最近の農地とか宅地の買上げ料、借上げ料、そういうものはどういう基準に基いてやつておるのでしようか、実例をあげて、たとえば一反歩幾らとか、われわれ常識として知つておきたい。
○藤波説明員 農地の買収の問題でございますが、これは抽象的に願を御説明いたしますが、大体農地買収価格の場合には、前に税金の場合に富裕税の問題が出ましたが、あの場合の土地の評価方法に離作料をつけ加えまして、大体一応の基準額としております。これは純粋の農村におきます場合と、都会近郊におきます場合には、非常にそのままのあれでは差がありますので、付近の売買実例というものを参考にしまして、先ほど申し上げました土地価格とそれらの離作料を積み上げた価格と、付近の売買実例とをにらみ合せて価格をきめております。 それから借上げ料につきましては、大体農業所得の八〇%と抽象的に基準価格をきめております。具体的な数字とおつしやいましたのですが……。
○並木委員 何か例をとつて、どことどこというように最近の例で……。
○藤波説明員 いろいろございましたので、同じ地域におきましてもいろいろ差がございますので、ちよつとはつきり申し上げかねますが、最近われわれが見ました実例を申し上げますと――買つたわけではございません、案として上がつたわけですが、成増の地域におきしましては、調達庁の出先がございますが、そこの出先とか勧銀、財務局にそういう評価を依頼いたしましたところが、大体一万円から二千円の間を一応評価して来たわけでございます。これは道路沿いとかそういう関係で交通の利便なんかも考えまして、いろいろ差がございます。これも先ほど申し上げました抽象的な基準から見まして、大体七千円から千六百円くらいの間じやなないか、一応われわれとしてはそういう数字を考えたわけてあります。実例としてはそういうことですが、借料の方はちよつと記憶がございません。
○並木委員 近く値上げの計画はありませんか。
○藤波説明員 値上げと申しましても、われわれの方では先ほど申し上げました抽象的な基準がございまして、売買実例が高くなるとか、例の富裕税の場合の土地評価の問題、評価の方法が上るとか、そういうことかございますれば、自然に高くなることと思いますか、一応そういう抽象的な基準で計算しまして、具体的な売買実例が、地価が一般な高騰によつて上ります場合には修正する、こういうことになつております。
○上塚委員長 ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がないようでありますから次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第三二より日程第三六までの、日中、日ソ貿易促進に関する各請願を一括議題といたします。紹介議員がおられませんから、専門員より説明を求めます。
○佐藤専門員 日中貿易協定並びに仮契約実行に関する請願、第六七〇号請願者東京都千代田区有楽町一丁目十二番地日中機械貿易協議会長宇佐美清、紹介議員田中稔男君。 本請願の要旨は、わが国経済の自立達成にとつて中国市場との交流は不可欠な条件であり、機械業界も要望するところであるが、わが国経済の現状が米国の主導下に置かれているため、これが実現が困難であり、先般締結された新日中貿易協定並びに仮契約に関しても、その全面的実現は困難となつている。ついては、一、機械輸出品目を西欧並に解除すること、二、機械輸出に関し片貿易方式を実現すること、三、バーター方式である限り一元的調整機関を擁立すること、四、協定の実行に関し業者の渡航を許可すること等の措置を講ぜられたいというのであります。
○上塚委員長 御質疑はございませんか。
○福田(昌)委員 政府のこれに関する御所見を承りたいと思います。
○小滝政府委員 本件に関しましては常に熱心な要望が両院においても表明せられましたので、政府としてはできるだけこの線に沿うた政策をとろうという考えで、すでに御承知のごとく、非常に多数の品目について輸出禁止を解除し、そうしてきわめて最近には十九品目も解除に久たことは御承知と思いますが、これによりまして大体もうほとんど西欧並になつたと言つてさしつかえないのてあります。また今の請願の中に出ておりました中日協定と申しますか、代表者の方かつくられました協定というものは、私契約のようなものでございますから、これが全面的に動かないものは、今申しましたような輸出禁止品目があるためでありますが、これもだんだん解除になりましたので、その点は前よりはよほど事態が改善されたと言つてさしつかえないだろうと考えます。なお渡航につきましても、過般議員団が行かれましたが、こうした面も確かに貿易促進の上に役立つということは、私どもも認めざるを得ないところでありますので、他の関係もありますので、今はまだ十分自由にできるということになつておりませんが、そうした面についても今後とも十分この趣旨に沿つた散策をとりたいというように考えております。
○福田(昌)委員 その御熱意のほどはよくわかるのですけれども、ここ一、二年の貿易の状況を金院額面について少し詳しく御報告いただくことと、今後の見通しを具体的に承りたいと思います。
○小滝政府委員 この数字は通産省の方で調べておるのであります。私はちよつと今記憶いたしておりませんけれども、去年の方が非常に少かつたからだというおしかりを受けるかもしれませんが、パーセンテージで申しますと、最近になつてどんどんふえておる実情であります。御必要でありましたら、詳細は、通産省の方へ連絡いたしまして御答弁させるごとにいたしたいと思います・。
○福田(昌)委員 資料を外務委員会として御請求いただいて、配付していただきたいと思います。
○上塚委員長 さよう伝達いたします。 ほかに御質疑はございませんか。
○並木委員 中共から米が三千トン来るという報道がありますけれども、それは気込みがありますか。
○小滝政府委員 私自身はその点よく承知いたしておりません。しかし、実は今でもセイロンを通じて中共の栄をわれわれは輸入しているのですが、直取引でやるということになれば、その取引は通産省の方で結局アプルーヴしたければならないことになりますから、通産省の方へもしすでにそういう申出が出ておれば、通産省の方でわかつているだろうと考えます。私の方ではまだ承知いたしておりません。
○上塚委員長 ほかに御質疑もないようで、ありますから、次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程代三七より日程第四二までの韓国抑留漁船対策確立に関する各請願を一括議題といたします。紹介議員がおりませんから、専門員より説明を、求めます。
○佐藤専門員 韓国抑留漁船対策確立に関する請願、第六一号、請願者山口県薮市町安村正人、紹介議員員武恵市君。 本請願の要旨は、公益水面における韓国の不法行為によって多数の漁船を拿捕されるに至り、山口県外海沿岸漁民は致命的打撃を受けている。ついては、一、政府の外交交渉による李ラインの撤廃、二、拿捕抑留船及び乗組員の即時送還、三、拿捕抑留船を失う場合の損失及び抑留中の失業損失の補償、四、拿捕抑留船漁船の人命、財産の保護、五、拿捕抑留艦長の人名、生活状況等の情報を公報すること等の措置を講ぜられたいというのであります。 以下同じであります。
○上塚委員長 ただいまの各請願について、政府側の御意見を求めます。
○小滝政府委員 この問題につきましては、絶えず韓国側に、一日も早く全部の船が返され、また人を帰してもらい、今後こういうことが再発することのないように、いろいろ申入れをいたしておりますが、御承知のように、なかなか先方のかつてな主張をかえないというような現状であります。数字的に申しますと、抑留された船が、平和条約発効前から全部を通計いたしまして百六十七隻、一応抑留された人員は全部で二千六十五名に上つております。しかしこの人員は大部分帰つて来ておりまして、未帰還が全部を通計して六十五名ということになつております。これも今までの経験から申しますと、順次帰して来るのではなかろうかと存じますが、その点も絶えず先方と交渉いたしております。これが現状でございますが、この問題は、直接東京において交渉し、また場合によりましては、他の機会をもとらえていろいろ主張いたしておりますけれども、日韓関係が現状のままでは、船の返還ということは非常にむずかしいのじやないか。(「一隻も返らないのですか」と呼ぶ者あり)いや、返つてはおります。(「何隻ですか」と呼ぶ者あり)本年度つかまつたのでは返した船が二隻になつております。その前の方では、たとえば、ちよつとこまかくなりますが、平和条約発効前であわわすと、帰還したのが九十三隻、また平和条約が発効してから昨年の九月、すなわち李承晩ラインで強硬措置をとるまでの間におきましては返らないのが六隻で、返されたのが四隻ということになつております。それからそれ以後においては帰還はほとんどなくて、今年になつてから二隻返して来た。(「何隻残つているか」と呼ぶ者あり)先ほど申し上げました百六十七隻つかまつて、返つていないのが六十八隻というのが現状であります。
○並木委員 船を返さないというのはどういうわけですか、人間を返して船を返さないというのは、向うで使う魂胆でもあるのですか。黒白がわからないうちに拿捕したものを使うというのは、第一国際法違反でしよう。繋留しておくのですか、どうして返さないのですか。
○小滝政府委員 これは国際法違反であるということは、もちろんわれわれの方で主張しておりますが、韓国側は韓国の国内法によつてそこの裁判にかけまして、普通の場合六箇月あるいは一年という程度の刑に処し、船舶とか漁具は向うの裁判の結果によつて、向うが没収するというような措置をとつておるのであります。ただ人につきましてはその刑期を終えない前に釈放しでくれる。保釈と申しますか、そういうような形式で、事実中には全部の刑期を経た者もありますが、大部分の者はその刑の執行というものはしないで早目に帰してもらつているというのが現在の状況であります。
○並木委員 何らか強硬な手段をとらなければ、それでは裁判の結果について日本側が泣曜入りをする、黙認するということになります。そんなことでいいのですか。李承晩ラインは政府も認めていない、われわれも認めていないのに、それだけの理由によつてつかまつて裁判にかかつて刑を科せられる。これは見るに忍びないのではないですか。どういう処置をとるのですか。
○小滝政府委員 ただいまは実情を申し上げたのでありまして、もちろん損害賠償請求の権利を留保するとか、そうした点は、これまでも公文書で再三再四、問題が起るたびに絶えず外務省側でとつている言い分であり、措置であるわけであります。ただ先ほども申しましたように、この主張は主張といたしまして、現状かちいうと、なかなかそれが先方に聞き入れられない状況で、実際上の成果を上げておらないというのは遺憾でありますが、これは今後日韓会談というものをできるだけ早く開く、またその他の方法、第三国を通じていろいろな申入れをするとか、あらゆる方法でもつて解決するようにいたさないと、現在の直接交渉では正式の会談も開かれないし、現在の状況ではなかなか成果を上げられないというのが現実の状態であります。でありますから今後あらゆる角度からこの問題には対処して、できるだけそうした問題が日本の希望するように解決するということに努力いたしたいと考えておるわけであります。
○並木委員 国と国との間の関係はそうでしようけれども、船を没収されて、その請願書の中にあります通り、収入の道を断たれた漁民の援護対策というものに、やはり非常に大切じやないかと思のですが、その方はどうなつておるのでしようか。たとえば就職のあつせんとか、船に対する費用、船を建造するための資金とか、どういうような措置をとつておるのでしようか。
○小滝政府委員 この問題には水産庁の方が当つておりますが、前国会で、抑留された船に対する融資についての法案が通過いたしたはずであります。特に李承晩ラインの問題に関連して抑留された船についての救済措置、主としてこれは融資の関係でありますが、これは両院を通貨いたしまして、実施されております。その他政府の救済等につきましては、従来の普通の船員保険法でカバーし得ないような点については、特にこれらの人に気の毒だからというので、行政上とり得る限りの措置は水産庁としてこれを講じたいという考えで、できるだけの措置をいたしておるというのが実情でございます。
○並木委員 職を奪われために、政府で職を保証してくれということは、海上でも陸上でもひとしく被害者から陳情が出るところだろうと思います。実際これは効果を現わしておるのでしようか。たとえば農民が農地を接収されて、職を奪われる。その補償はもとよりでありますけれども、同時に今後適当な場所への就職をさせてくれ、こういう要望が出て来ます。これはもつともなのです。それに対して実際問題として職業のあつせんまで手が届いておるかどうか。実務に携わつておる方でけつこうですから、お答え願いたい。それともそこまでは政府としてはめんどうを見ないといつてつつぱねておるのですかどうか。一般論でいいのです。就職のあつせんでめんどうを見るかどうかということです。将来は非常に切実な問題として、必ず申請なり陳情なりが出て来るのですから……。
○小滝政府委員 今まで漁をやっておつた人が他に就職することは、事実間として非常に困難な問題でありますから、今申しましたような融資をしまして、新船をつくるというような点で水産庁の方では指導いたしておるはずであります。但し、こういうように特定の漁場が事実上利用できないというようなことになりますと、新しい漁場を探さなければなりません。そこで北洋漁業をいかにして保護して行くか、また南方の万でも過般の危険区域などでいろいろ問題が起りましたので、この新漁場の開拓、またそれに対する政府の融資なりあるいは保護措置というものをどうするかということについては、水産庁で真剣にこれを取上げて研究いたしておる次第でありまして、就職あつせんというような特定の措置でなしに、水産業全体をどういうようにして生かし、維持し、かつ発展させるかという施策を実行することによつて、これらの人々の困難を救つて行くという方向で進んでおることと私は了解いたしております。
○並木委員 韓国の問題も困つたことですけれども、ごく最近は国民政府でこういう問題が起つて来ております。蒋介石ツインというのですか、李承晩ラインの向うを張つて、蒋介石ラインというのが出て来て、国民政府から外務省にも公報があつたはずであります。あの将ラインというものはどういう原因でできて来たのか、これに対して外務省としはどういうふうに処置して行くつもりなのか、李承晩ラインと同じようにやはり抗議を申し込んで、そういうものの設置をしないように申し入れるつもりであるかどうか、その辺のところをひとつ伺いたい。
○小滝政府委員 この問題につきましては吉沢大使も非常に努力されているのでありまして、先方からは警備区域といつて、作戦行動をするのであるから、危険だから入らないようにしてもらいたいという趣旨のことは言つて来ておるのであります。が、しかし日本としては、これが日本の漁船を排除するというような、いわゆる公海自由の、原則に反するような措置であつてはならないという点に先方の注意を喚起して、そういう趣旨であれは、あくまで日本としては承認することができないというので、抗議と申しますか、日本の主張は十分いたしております。ただ現実の問題として非常に近く、十海里以内ぐらいに参りますとつかまることが為りますので、現実の措置といたしましては、水産庁の方ではなるべくそうした問題を起さないように、この方面に出て行く船には注意を与えておるというのが現状であります。
○並木委員 作戦上の必要から警備区域というのですけれども、どういう作戦なのですか。朝鮮の周囲なら、これは朝鮮動乱をめぐつての北鮮、南鮮の対立があつて、わかります。けれども、国府としては何らそういう措置に出ておらないのですが、具体的に警備区域としなければならぬような事情が出て証来ておるのですか。
○小滝政府委員 御承知のように作戦行動、大陸反攻作戦というようなものが行われておらないけれども、あそこには海軍もございますし、密輸を取締る必要があるとか、あるいは演習の際のじやまになるとか、あるいは密輸でなしに、大陸との間における密出国、密入国というようなものも取締らなければならない必要があるようでありまして、そうした意味において、この台湾の中華民国政府は、このような区域を設けておるものと私ども了解いたしておるのであのます。
○福田(篤)委員 この問題はやはり国民としても非常に大きな問題ですが、今の蒋介石ライン、それから前からの李承晩ライン、さらに大陸だなのアラフラ海問題、これは政務次官もよく御存じのはずでありますが、かつての満州事変当時からの中国、昔の中華民国の宣伝、国際輿論に対する働きかけというものが実にうまかつたことは御承知の通りであります。日本はこれによつてどのくらい損したかわからぬ。ところが日本は、御承知の通り敗戦以来国力が非常に低下して、今李承晩政権にすらなめられておる形でありますが、こういう場合にわれわれの武器は、やはり国際的輿論というものに常に訴えて、日本の権益を守る以外にないと思います。従つて先ほど御発表になつた李承晩政権によつて捕えられている船、かこれだけふる、しかも不法にも何らこれに対する誠意を示さないという問題についても、私は各国の公館に当然資料を提供して輿論を喚起する、あるいは国連にも機会がありますれば――いくらでも発表の機会があるのですが、これに対して外務省は国際輿論の喚起に対してどういう処置をおとりになつているか、これについて御報告をいただきしたい。
○小滝政府委員 御説の通りでありまして、国際輿論に訴えることは非常に必要で、われわれといたしましてもすでに在外各公館へ「朝鮮事変と日本漁業」という冊子は配つておりますし、また毎週外務省の方では各公館へいろいろな重要事項を通報いたしております。非常に秘密のものも、また一般的なものも随時通報してありますし、ことに重要なる関係のある主要国に対しましてはこの種の問題が発生いたしますと電報を、打ちまして、電報によつていろいろ情報を提供し、そうして在外公館がこれを適当に利用するような措置を講じておるのであります。ただお話のように日本人は宣伝下手と申しますか、費用の制限とかいろいろの関係もありまして、あるいは不十分の点があると思いますけれども、今の情報文化局の方が主管局となりまして、そうした措置を絶えず怠らないようにする気持で進んでいる次第であります。
○上塚委員長 ほかに御質疑もないようでありますから次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第四三号より日程四六号までの、原爆及び水爆の実験中止並びに自爆漁民の保障に関する格請願を一括議題といたします。専門員より説明を求めます。
○佐藤専門員 、原爆及び水爆の実験中止並びに被爆漁漁民の補償に関する請願、第四五五五号、請願者仙台市小田原宮町裏丁七番地宮城県漁業協同組合連合会長官丹野実、紹介議員只野直三郎君。 本請願の要旨は、太平洋上ビキニ環礁水域の公海上において行われた水爆実験のため、日本漁民が災害を受けたことは船員、漁船及び漁獲物のみの損害に止まらず、わが国の漁業、特に遠洋漁業の発展の前途に一大暗影を投げることになり、この種の実験がさらに将来も行われることになれば、漁獲物の価格は低下し、魚族資源の衰滅を招き、水産国たるわが国漁業の上に重大なる事態が生ずること明らかである。ついては、この問題が日本政府のみではいかんともなし得ない国際問題であるが、今後この種の問題が起らぬよう、関係当局が原爆及び水爆の実験中止のため、また被爆漁民に対する補償のための適当なる措置を講ぜられたいというのであります。 以下同趣旨であります。
○上塚委員長 ただいまの各請願について政府側の意見はございませんか。
○小滝政府委員 ビキニにおける水爆実験による被害については、各省連絡会議の方で調査いたしまして、すでに中間的には米国側には補償を要求しておりますが、さらにこれまでの調査に漏れておる被害額についてもどんどん調査を進めておるのであります。しかし直接日本政府としてとりあえずこれを救済する措置についても考慮せられておりますので、政府としても直接被害また間接被害はどこまでこれを認めるかというような点について検討いたしておるのでありまして、直接被害及び水爆実験によるところの損害について、あるいは見舞金あるいは融資をあつせんするということについては十分考慮しております。ただ漁場が将来失われる、あの辺で非常に漁業活動が制限を、受けるというようなことになりますことは、日本としては非常に遺憾でありますので、この実験についてできるだけ早くやめてもらいたいということを申し入れておつたのでありますが、新聞でも御承知のように二十一日に危険地域は解除するということが発表せられまして、今後はこれは永久的に全然やらないという趣旨でもないかもしれませんが、今後はとにかくあのマーシャル海域の三海里以外なら出て行けるということになつたわけであります。しかしでき得れば水爆実験があの方面で行われないように、またどうしても行われなければならない場合には、水産業に被害のないような方法を十分米国側でも考えてもらうように、政府としては今後とも対米折衡――これに対する申入れは怠らないようにして、そうして先般の三月一日のような事件の起ることのないような方策を講じたいと考えて、せつかくその措置をとつておる次第であります。
○並木委員 被害に対する補償の問題ですが、四六の原子力の国際管理並びに原爆、水爆等の原子力兵器製造禁止措置に関する請願のごとく、原子力そのものの製造あるいは使用禁止をしてもらいたいというのは、日本国民としても大きな悲願の一つであろうと思います。現にこの請願の紹介議員は自由党の議員がたつておるような状態であります。これについては政府としてはどういうお考えですか。いつか岡崎外務大臣は原爆の実験については、やはり国連協力の線で協力するという意思を表明しておつたような事情もあります。また町にも署名運動なども行われて、原爆、水爆の使用禁止、製造禁止の声が高まつておるのですが、政府としてはとういう考えで臨んでおられますか。
○小滝政府委員 原子力の国際管理についての画院の決議は、外務大臣の書簡を添えまして、四月九日に沢田大使を通じ、国連の方に提出をしたのであります。また当日付の国連の軍縮委員会のドキユメントとして、国連側においても四月十二日にこの委員会の代表に対して、かつまた国連の全加盟国に対して配付されるという措置がとられたのであります。この問題は現に英、米、仏、ソ、カナダの五箇国の軍縮委員会の小委員会で審議されておるようでありまして、先般はロンドンでもこの話合いが行われているのであります。しかしこれを現実的に解決して行きますためには、ソ連と米国との話合いが最も重要であろうと考えます。これも内容はわかりませんけれども、継続せられておるようでありますから、私どもといたしましては、ぜひこの話合いがついて、原子力の大量殺戮の武器の使用が禁止され、国際管理になるようにということを希望し、またそうした問題については十分協力して行きたいというように考えている次第でございます。
○並木委員 次官は、日本人としてはどうお考えになりますか。こういうふうに原子力や何かの横行しているまん中にあつて、やはり日本自身の自衛のために、これに対抗して強い原子力そのものを持つということも必要になつて来るのじやないか、それを使用するとかなんとかいうことでなくて、日本の発言力を強めるための裏づけとしても、やはり持つて行く必要があるのではないかと思うのです。そういう点についてはどういうふうにお考えになりますか。
○小滝政府委員 原子力の平和的利用ということについては、すでに政府の方においても十分考慮いたしまして、そうした面に措置を講じて行きたいというので、その施策をいたしておることは御承知の通りでありますが、しかし原子力の軍事的な利用といつたようなものは、あくまで禁止せられるべきものであるという立場において、そうした機運が一日も早く、現実の問題として具体的に実施せられるようになる方向で協力いたしたいものと考えておりまする。
○戸叶委員 私ちよつと席をはずしました間に、出たかどうか知りませんが、今回のビキニに関連して受けました災害の補償に対して、アメリカは大体どの程度補償することにきまつたのでしようか、おわかりになつたら伺いたいと思います。
○小滝政府委員 アメリカの方からは、まだ正式にどれだけ支払うということを言つて来ておりません。しかし一括して払いたいという趣旨の意向を表明いたしておりますので、日本ではこれまで一月ずつの医療費とか救済費というようなものを計上しておりましたが、大体の見通しをつけて全部をとりまとめて出した方が、向うの審議にも都合がいいようでありますので、先ほど申しましたように、これまで中間的には日本側からの要求を出しておりますけれども、さらに全般としてとのまとめたものにして出して、早く向うはランプ・サムで払いたいという腹のようでありますが、現実に支払いを受けるようにいたしたいと存じまして、現にこの問題では井口大使も努力しておられるし、随時こちらの調査のものは、中間的には在京大使館にも通報いたしまして、このとりはからいが促准されるように努力しておるのであり申しす。
○福田(昌)委員 一括して償いをつけるというお話でございますが、その範囲でございます。直接披露を受けた部分に対しては当然でございましようが、たとえば被害漁夫の今後の生活保障というようなものも、全部アメリカ側の補償の負担として考えられていいかどうか、ことに慢性原子病ということになると、その程度いかんによりましては、まつたく廃人になります。そうしますと、その一家の生活の保障というようなものをどういうふうに考えておられるか、アメリカの補償の中に入るかどうか、その点も伺いたい。
○小滝政府委員 先ほど申しましたように、アメリカの方は一括払いをしたい、しかしなるべく寛大と申しますか、けちけちしない、ゼネラスな、またプロンプトな支払いをしたい、だから資料を出してもらいたいというように言つて来ておるのでありますが、それではどの範囲のものをカバーするかということは、実に日本側でもいろいろ議論があるところであります。今御指摘のように、人が一生涯不具になろとか生活に困るとかいうことは、直接的な被害でありますから、これは金額にして相当計上することができると思うし、今の要求の方へは当然含まれるべきものであると考えます。ただ間接的被樽について、いろいろの小売商の損をどういうふうに見るか、あるいは市価の低落をどういうふうに計算するかという問題があり、この点でいろいろ各省の打合会で柳討が行われておるのであります。ただ間接被害というものは、これまでの国際間の慣例からいいますと、ほとんど前例がないので、それをはたして要求すべきかどうかというようなことについては、いろいろ国際法学者などの研究を求めております。これは両国間の関係がどういう事情にあるかというようなことも、考慮に入れなければならない問題でしようし、また今までの先例などから見まして、これを一応研究して、そうした面でもさらに検討を要する点もありますので、はつきりしたことは申されませんが、全然間接的被害を無視して、直接的被害だけを提示するというのではなくて、そうした資料が整いましたたらば、間接的な被害についても、十分先方の注意を喚起するということはもちろんでありますが、最終的にこれをどうするかということは、現在まだはつきりいたしておりません。資料が全部集まつた上で確定するという方針で進んでおります。
○福田(昌)委員 ただいま御答弁いただきましたような内容につきましては、きつと御努力いただいておるということにおいて、抽象的な概略というものは私ども想像できるわけでありますが、アメリカ側が一括して支払うということを申して来ておるわけでありますから、できたらもう少し具体的の御報告を承りたいのであります。第一回にはどのくらいの要求をした、第二回にはどのくらいの要求をした、そうして漁夫等の直接被害に対しては大体どの程度の要求をするつもりであるか、日本の国内法ではどれによつて算定してどの程度の要求をするつもりであるか、あるいはまた間接の一般商人の受けました被害、それに引続いて起つて参つた間接の被害に対しては、どういうところを基礎にして考えておるか、そういうような詳しい点を承わせていただきたいと思います。 それからもう一つは、アメリカ側から申して参りました交渉というものは、これは口の約束であるのか、あるいはまた公文書としてそういうような申入れがあつたのかどうか、承りたいと思います。
○小滝政府委員 最後の点について申し上げますならば、これは向うで声明いたしておりますし、新聞にも発表いたしておりますし、また日本へもその趣旨は通達して参つておりますから、向うがこの補償を支払うということは正式に言つて来ておるわけであります。ただ一括払いとかいう点はその後の話合いでありまして、正式文書はその前に参つております。補償を支払うということは正式に言つて来ておるのであります。なおその詳細につきましては係から説明いたします。
○淺田説明員 金額についてははつきり今申し上げられないわけでありますが、全般的にまだはつきりした報告がないし、アイテムといたしましては、治療費、船員の生活費などは当然直接損害として考えられるわけであります。それから船主のこうむつた種々の損害、主として船、漁獲物、漁具を初め放射能を受けて処分をいたしたもの一切の損失、それから船主の当分漁準の操業ができなくなることによつて生ずる損失、それから、当然あることですが、慰藉料的なもの、これも間接的な損出とも考えられないこともないのですが、むしろ直接損害的なものと考えて、そういうアイテムに含めておる。そのほか国及び地方がこの事件によつて生じたいろいろな行政費とかあるいは魚価の植下りになつた損害、こういうようなものは、これは間接的なものと考えられるわけでございますが、これらについてはいろいろ法律的な点その他も検討しておるわけでございますが、現在のところさような段階でございます。補償を要求いたしましたのは、すでに一箇月余の前中間的な補償ということで、今までこれらのアイテムについて要求をいたしたわけですが、現在一括してまとめてということもあのます。それでだんだんそのほか福竜丸以外の船の損害というものも判明しておりますし、そういう資料を福竜丸以外についてもすでに情報は逐一出しておりますが、一括した損害額その他を算定した上での補償要求というものは、現在作業しているような状況でございます。近く要求することになると思いますが、現在のところそのような状況でございます。
○福田(昌)委員 そういう御答弁は政務次官からも伺つたわけでございまして、もう少し詳しいことをお伺いしたいとお尋ねしたわけであります。何十河銭まで伺うつもりはありませんが、第五福竜丸の被害についてはおよそどの程度の金額の要求をしたとか、第二回目はどうであつたとか、そしてまた総額一括して支払うということであるから大体どれくらいまでの間に調査を終つて総額の要求をするつもりであるか、あるいはまた第五福竜丸以外の船の状況はどういう状況であるということを、数字でもう少し具体的に承りたいと思つてお尋ねしたわけであります。その点具体的に、概略でけつこうなんです。
○淺田説明員 その点は新聞にも出ておるわけでごさいますが、私たちもはつきりした数字は申し上げられないと思うのですが……。
○福田(昌)委員 何十何銭まではいらないのですよ。大体どれくらいのものか、概略でけつこうです。
○淺田説明員 たとえば治療費につきましては、これは三月一箇月分かかつた襲用につきましては、大体一人について一日の病院の治療代でございますが、四千円ばかりかかつておるのでございます。これが二十三八分となりますから相当な額でございます。それがさらに何箇月を要するか今後の問題になりますが、相当な額になると思います。そのほか船の代金、これらも相当な願になりますし、一括して現在のところ……。
○福田(昌)委員 船の額なんか、要求した額面が何もぎつちり合わなきやどうということじやございませんから、大体どんた程度に要求していらつしやるのですかということを伺いたい。
○淺田説明員 全体を含めましてさしあたり一箇月分ということで治療費と生活費は数字を出しております。それから船の代金その他は、これはそのままの願でございますが、そういうものを計算して中間的なものとして考えておりましたのは、大体八千万円程度のものと記憶しておりますが、なお正確な数字はございません。
○福田(昌)委員 今まで要求なすつた分ですか。
○淺田説明員 ただこれからそのほか の福竜丸以外の船、これは相当な数に上つておりますが、これはまだ現在計算いたしておりませんので計算しておる途中でありまして、水産庁全体としてまだまとまつた数字というものは出ておらないのであります。
○福田(昌)委員 そういう要求をなさろ船は何そうくらいありますか。
○淺田説明員 ちよつと今記憶しておりませんが、さしあたつては今その航路とかその他の資料が水産庁からはつきりした数字で出て来ておるのは十三隻でございます。そのほかにもまだございますから、全貌がまとまるまでには時日がかかると思います。そのほかまた実験も五月に行われましたから、そのあとで被害の出て来ることもありましようし、そういう意味で全体を申し上げられないようなわけでございます。
○福田(昌)委員 先ほど政務次官は、第五福竜丸のようなああいう被害が起るようなことがないように、未然に防ぐためにアメリカ側に申入れをしたというようなお話がございましたが、具体的にどんな条件で申入れをなすつたのでありますか。
○小滝政府委員 その点はこの委員会でもうすでにお話申し上げたと思いますが、たとえばあの地域でどうしてもやらなければならない場合は、日本の漁期をはずすようにしてもらいたいとか、さらに南方へ出て行く航路に当るところは危険区域にならないようにしてもらうとか、いろいろ具体的な点を五、六項目掲げまして先方へ申し入れたことは、この委員会でもお話申し上げた通りでございます。今度はすでに中止せられまして危険区域解除になりましたけれども、今後のこともございますので、そうした点は再びこういうことが起らないように厳重に申入れをして、その措置をとらせるようにいたしたいというのが今後の考えでございます。
○福田(昌)委員 また申入れをなさるおつもりなのでございますね。
○小滝政府委員 この問題は今御質問になりました補償の問題などもありますから、全部解決したわけではございませんから、今後こうした問題とともにアメリカ側と十分の話合いをいたしたいと一考えております。
○富田委員 ちよつと私これに関連してなのですけれども、厚生省の方にでもお尋ねするのがいいのかもわかりませんが、小瀧政務次官もいろいろ政府部内でそういう御会合があつて御研究になつておるかと思いますのでお尋ねするわけであります。最近放射能のことがほとんど毎日の新聞にいろいろ出るのでありますが、たとえば京都で雨について計量したら八方カウントあつたとか、いや何千カウントが東京の方にもあつたとか、従つてその雨に打たれた野菜は人体に危険だというようなことがしきりに出るのであります。日常生活に対する不安といいますか、間接被害といいますか、私は非常に大きいと思うのですが、これはその直接被害とかあるいは持つて帰つた魚の放放能の何とかいうような問題でなしに、一般の生活に非常に影響すると思うのであります。不幸にして私などもそうでありますが、そういう科学的な知識が、また原水爆の放射能の被害に対するわれわれの知識というものが非常に貧弱なのであります。政府は政治の要諦といいますと少し大げさになりますが、何かそういうことについて的確に早く研究をして、日本ではそこまで至らぬかもしれませんが、アメリカなどでは相当な研究も進んでおるかと思いますが、この程度の放射能であれば人体には被害がないとか、あるいは日常の野菜、たとえば雨に打たれたものでもこの程度なら大丈夫だ、そういうことは直接日常に必要なことじやないかと思うのであります。そういうことできのうもちよつと決議もございましたが、私与党でありますけれども、ありきたりの答弁で、十分調査しておるか研究しておるとか、そんなことはもういくら聞いてもぼくら聞きあきておるので、はんとうにみな困り、不安を感じておるようなことをびたつとやることが、私は政治ではないかと思うので拠りますが、そういう意味で何か政府の間でもいろいろお話がありますかどうか、また今後ぜひこれははつきりやつていただきたい。議会の答弁なんかどうでもいいと言つてにまことに申訳ないのですが、国会が済めばそれきり終つてしまうことでありますが、日常生活はそうではないのでありますから、そういう意味で何かひとつ政務次官の会合でも政府の会合でもありましたときとに、そういうことを強調していただけるかどうか、こう思いますので、ちよつとお尋ねしたわけであります。
○小滝政府委員 現在厚生省には原爆症調査研究会というものがございまして、それで調査いたしておりますが、これは御指摘のように非常に重要な問題でありますので、さらに研究費なども計上いたしまして、早急に研究を進めなければならないというので、政府側でもただ答弁としてではなしに、実際措置を講じようとしておるのであります。安藤国務大臣が中心になつてやつておられますビキニ問題に関連しての各省の打合会できめました方にもこの研究費を新しく計上しております。ことに俊鶻丸なんか出しましたのもそういう趣旨でありまして、ぜひこの点は一日も早く研究を進めて、世間に不必要な不安を与えないようにいたしたいものと考えております。これは対内的にも非常に問題でありますし、対外的にも非常に大げさな言葉が国内で発表されたために、かえつて今の補償の問題にも支障を来したというような現実の問題もありますので、実にこの打合会でもなるべくまとめて、できれば学者問でも話合いをして、お互いが論争すると、世間では実際がどこにあるかわからないために不必要な不安を与えられるので、そうした点もこの研究打合会で諭ぜられておるところでございますから、そうした面より根本的な研究をすることが第一。もう一つは発表についてもお互いに良識を持つて、不当な不安を与えないような方策をとろうという方針で進んでおる次第でございます。
○上塚委員長 ほかに御質疑もないようでありますから、次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第四七、漂着ソ連そう船の返瞳促進に関する請願外一件を議題といたします。紹介議員がおりませんから、専門員より説明を求めます。
○佐藤専門員 漂着ソ連油そう船の返還促進に関する請願外一件、第六〇号請願者北海垣根室町漁半協同組合長川端元治外九名紹介議員伊藤郷一君、川村善八郎君、森三樹二君。 本請願の要旨は、去る九月下旬ソ連三十トン級の油送船が北海道野付半島に漂着し、現地村当局は拾得物として保管しているが、日本漁船の北海操業について、ソ連が友好的取扱いの措置をなしている現在、国際間の刺激を避けるためにも、これが措置は遺憾であり、現地も冬季の結氷期を迎え該船の保管に困難を来している。ついては、漂着ソ連油送船を急速かつ円満に返還できるよう措置されたいというのであります。
○上塚委員長 本件につきまして政府側に御意見はありませんか。
○小滝政府委員 ただいま詳細の事情を知つておる者がごちらに参つておりませんけれども、よく調べまして、この前油送船を返したようた措置を、もしそういう船が現在あるとすればとりたいものと考えます。
○上塚委員長 ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がなければ次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第四八、社会補償の最低基準に関する条約批准促進の請願を議題といたします。紹介議員がおりませんから、専門品より説明を求めます。
○佐藤専門員 社会保障の最低基準に関する条約批准促進の請願、第四二六七号、請願者東京都港区麻布市兵衛町二丁目四番地全日本労働組合会議準備会委員長滝田実、紹介議員井堀繁雄君、佐藤芳男君。 本請願の要旨は、一九五二年ゼネヴアで開かれた第三十五回国際労働総会が採択した社会保障の最低基準に関する条約は、世界の主要各国政府、使用者、労働者の各代表が社会保障についての現代的観念から、保護を受けるものの範囲、保護される事故、受給資格条件、給付率、給付の内容などに関する国際的基準を示すものとして、わが国もこれを批准する道義的責任があり、また対外的にいかに重要な意義と影響を有するかはいうまでもないところであつて、現行のわが国社会保険制度から見ても、この条約を批准して国内的立法措置に何らの困難も生ずるものではないことは明らかである。ついては、この条約をすみやかに批准されたいというのであります。
○上塚委員長 本件につきまして政府側に御意見があれば伺います。
○小滝政府委員 この条約は趣旨はけつこうでありますけれども、非常に厖大なものであり、各国法制も異なつておりますため、英米などもまた批准いたしておりません。せつかくいろいろ資料を集めて研究中でありますので、その上で十分具体的措置を考えたいと思います。
○上塚委員長 御質疑はございませんか。――御質疑もないようでありますから、次に移ります。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第四九、海外移民対策確立に関する請願を議題といたします。紹介議員がおりませんから、専門員より説明を求めます。
○佐藤専門員 海外移民対策確立に関する請願第四六三〇号、請願者仙台市勾当台通二十八番地、宮城県議会事務局粟野豊助、紹介議員只野直三郎。 本請願の要旨は、終戦後わが国の人口は海外からの帰還とその後自然増加のため、八千有余万の厖大な数に上り、狭少な国土と乏しい資源に依存して自立せねばならないことはあまりにも悲壮な現実であり、従つて人口政策は他の施策に優先させなければならないことは明らかで、幸い南米移民の道が開かれ、外務省にも海外移民局が設置されたことはまことに喜びにたえない。ついては、政府はさらに一段とその送出機関並びに経済的援助等につき適切かつ恒久的な一連の移民政策を確立し、積極的に推進されたいというのであります。
○上塚委員長 政府側に御意見があれば伺います。
○小滝政府委員 その御趣旨に従つて政府といたしましても、せつかく努力いたしている次第でございます。
○上塚委員長 御質疑はございませんか。――これにて請願に関する質疑を終ります。 お諮りいたしますが、ただいま審査をいたしました日程第一より第四九までの各請願を採択の上、内閣に送付すべきものと議決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議がなければ、さように決定をいたします。 なお右請願に関する報告書の作成は委員長に御一任を願います。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に陳情書の審査に移ります。日程第一、海外抑留同胞引揚促進の推進に関する陳情書より日程第九八、李ラインの撤廃並びにだ捕漁船及び乗組員の即時退避に関する陳情書を一括議題といたします。ただいまの各陳情書は先ほど審査いたしました請願と同趣旨でありますので、その審査を省略して了承いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
○福田(篤)委員 採択にはもちろん異講はございませんか、陳情書の中に小笠原と沖縄の領土の返還という問題があります。これはもうたびたびこの委員会や本会議でも取上げられております。今年二月に武内代理大使あて外務大臣の名をもつて正式に国務省に申し入れている。その中に小笠原復帰の問題も入つているが、これについて何ら話が進展しない。これはウィルソン国防長官が来たときにも総理側からお話がありまして、しごくもつともであるという御意見もあつて、アリソン大使にテイク・ノートさせたというのは、つい一週間前ですが、外務省としては具体的努力をその後継続しておやりになつておるか、この一点だけお尋ねいたします。
○上塚委員長 その点につきしましては、日程第九九号より日程第一〇九号までの陳情書、すなわち沖縄領土返還促進に関する陳情書があります。これを一括議題といたしたいと思います。専門員よりその趣旨の説明を求めます。 〔「趣旨はわかつておる」と呼ぶ者 あり〕
○上塚委員長 趣旨がわかつておりますならば、これに対する小滝外務政務次官よりの御意見を求めます。
○小滝政府委員 小笠原の問題につきましては、御指摘のように武内君がまだアメリカにおりましたときにも申入れをいたしたのでありますが、必ずしも日本側の希呈するような回答を得ることができなかつた。そこで最近におきましても適当な機会があれば、政治的に非常に重要な話合いがある際に、この問題もぜひ念頭に置いてもらつて、そうして日本側の希果が達成できるように努力しなければならないと考えまして、そうした資料も作成中であります。今後ともこの努力を続けて行くつもりでございます。
○福田(篤)委員 それで今度の総理の外遊について、これは日米間の一つの重要な懸案として、当然正式にアメリカ側に申し出られると思いますが、私は私信は用意して、お願いして持つて行つておりますが、外務省としても当然正式の外交交渉としてこれを提案され、懇談されると思いますが、資料を準備されておるかどうか。またそれをおやりになるつもりかどうか伺いたい。
○小滝政府委員 資料はもうすでに在米大使館の方へも送つてございます。
○福田(篤)委員 今度やりますか、総理と了解がつきましたか。
○小滝政府委員 総理の外遊について私は今発言したわけではなく、外務省としては常にこの点を留意いたしまして、交渉を継続するということを申し上げたわけであります。
○福田(篤)委員 継続はもう当然のごとなのです。私のお願いしたいのは、外遊中特殊な使命と影響とを持つたこの機会を特に利用して、これをやつていただきたいというのであります。
○小滝政府委員 私が先ほど申しました点でお察しができるだろうと考えます。
○福田(篤)委員 けつこうです。
○上塚委員長 それではただいまの日程第一から第九八、さらに日程第九九より日程第一〇九までの陳情書は、これを了承いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議がなければ、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○上塚委員長 日程第一一〇、太平洋水域における原爆等の実験反対に関する陳情書より日程第一三一、中国紅十字代表李徳全女史の来日要請に関する陳情書までを一括議題といたします。ただいまの各陳情書は、先ほど審査いたしました請願と同場趣旨でありますので、その審査を省略して了承いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○上塚委員長 御異議かなければさように決定いたします。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に日程第一三二より日程第一三四までの沖縄在住奄美同胞の居住権の自由並びに既得権益の保護等に関する各陳情書を一括議題といたします。専門員よりその趣旨の説明を求めます。
○佐藤専門員 沖縄在住奄美同胞の居住権の自由並びに既得権益の保護等に関する陳情、第二八一九号、陳情者名瀬市議会議長久保井直信。 奄美大島は祖国日本に復帰したが、しかし取残された沖縄に、奄美の復帰前同一行政下にあつたゆえをもつて転勤を余儀なくされた公務員を初め、軍労務者として出かせぎに出た者、また各会社に職を求めた者等二万数千の奄美同胞は、引続き沖縄に居住することを希望し、かつ居住できるものと確信していたが、はからずも、四月末日までに外国人としての外人登録をしなければならないことになつた。これをなさない者は処罰を受け、また軍労務者はその職場を失い、事業家は融資面その他のいろいろの制約を受け、公務員は琉球公務員法をもつて、その地位にとどまることを許されなくなり、これがため多くの同胞は、郷里に残した家族への仕送りもできず、そのため家族はその日の生活にも事欠く実情にある。よつて政府は、沖縄在住奄美同胞の居住権の自由並びに既得権益保護について、最善の措置をされたい、というのであります。
○上塚委員長 御質疑はありませんか。――御質疑がなければ次に移りまして、日程第一三五より日程第一四三までの各陳情書を一括議題といたします。これは趣旨の説明を省略いたしまして、日程第一三二より第一三四、及び日程第一三五より第一四三までの各陳情書を了承するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議かなければさように決定いたします。 ―――――――――――――
○上塚委員長 この際閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会といたしましては、今国会が閉会されてからも、国際情勢に関する件、日米行政協定、国連軍協定並びにMSA諸協定の実施状況に関する件について、継続して審議いたしたいと存じますので、ただいまの二項目についての閉会中審査を議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異一議なし」と呼ぶ”旧あり〕
○上塚委員長 御異議がなければさように決定いたします。 ―――――――――――――
○上塚委員長 次に委員派遣承認申請についてお諮りいたします。ただいまの閉会中審査の件が議院の議決で本委員会に付託されました場合には、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議がなければさように決定いたします。 なお委員派遣についての期日、人選及び派遣地等の決定につきましては、委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議がなければさように決定いたします。 今日はこれをもつて散会いたします。 午後零時五十九分散会 ――――◇―――――