外務委員会 第44号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1954/04/30
会議録
○上塚委員長 これより会議を開きます。速記をやめて。 〔速記中止〕
○上塚委員長 速記を始めて。 この際お諮りいたします。日比両国間の賠償問題についてこれより秘密懇談会を開きたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上塚委員長 御異議がなければさよう決定いたします。それでは議員以外の方の退場を求めます。 ————◇————— 〔午前十一時十七分秘密懇談会に入る〕 〔午後零時三十三分秘密懇談会を終る〕 ————◇—————
○上塚委員長 これにて祕密熟談会を終り、午後二時より再開することといたしまして、これにて暫時休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ————◇————— 午後三時五十八分開議
○上塚委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 日米相互防衛援助協定等に伴う祕密保護法案を議題といたします。質疑を許します。並木芳雄君。
○並木委員 私は、日米相互防衛援助協定等に伴う祕密保護法案につきまして、この前の委員会で、改進党はおそらくこういうふうにきまるであろうという態度について、政府に予告をしておいたのでございます。そうして、もしそういうふうに決定を見た場合には、かなり急を要する問題でありますから、今から準備をしておいてもらいたいという要望を申し入れた次第であります。その後党の方といたしましては、急いでいろいろの手順を経まして、本日の代議士会にこれがかけられまして、最終的にこの前申し上げました改進党の態度というものが承認されて、ここに党議となつた次第であります。そのことを本日正式にこの委員会を通じて政府に御報告する次第であります。 内容は、この前も申し上げましたが、一、本法案は日本の防御体制整備に伴う一般的かつ基本的な機密保持に資し得ることき法案に改むべきである、二、改めらるべき法案は、罪刑法定主義の原則に立つ明確かつ具体的な規定を内容とすべきである、というのであります。 そしてその理由といたしましては、防衛関係の機密保持は日本の防衛全体について講ぜられなければならない。しかるに本法案は、日本に貸与されるアメリカの武器についてだけの機密保持法であつて、自衛隊の機密ないしわが国における軍事的研究、発明などの祕密保持の面は全然放置されております。これでは片手落ちであり、法益の万全が期せられません。日本の防衛の安全は、米国の貸与武器の機密はもちろんのこと、日本の自衛隊及び海上警備隊等の機密の保持を必須の条件といたします。ことに日本の防衛体制は、今や保安隊の自衛隊切りかえにより独立国としての体制を整備しつつあるのでありますから、当然これと軌を一にして日本の防衛全般にわたる自・主的な、かつ基本的な祕密保持法を制定して国民の協力を求むべきでありますこれが大体の理由でございます。政府も私の方の意のあるところはおそらくおわかりくださるであろうと思います。これは決して大巾なものに拡大するとか、あるいは限度を強めるという面ではないのでありまして、今度の法案の内容はあたかもアメリカの兵器だけに対して、おつとり刀のようにつくられて来た。そういう内容を持つておるものを、日本の自衛隊に向くものに衣をかえる、これが骨子であります。ですから自衛隊向きの日本の衣を持つたものの中へ、たまたまアメリカから来た兵器というものがすつぽりと入るものは入る、日本の兵器となつて入る、こういう体制を整えなければ、いつまでたつても、国民の間にアメリカの自衛隊であるという観念を植えつけてしまつて、これを払拭することができないことをおそれておるものであります。従つて私どもが政府に要望いたしますことは、このたびはかなり忙しいことではありますけれども、現在の法案というものを撤回していただいて、そうして急ぎ私どもの方で決定したこの態度に沿うように立案をして、至急提出をしていただきたいということになるのであります。 そしてその場合には、前々会で私から申し上げましたような少くとも三つの修正案、これは特に新聞協会から強く要望があつた点でございますが、あの三つの修正案、たとえば「不当な方法で、」を削除するというようなこと、あるいは「業務により」というあの業務の範囲を縮めて、しかも明確にするというような点においては質的な改善を必ず織り込んでもらう、こういうことを要望したいのであります。私どもはMSAに賛成でございまして、一刻も早くアメリカの兵器が来ることは望ましいのでありますけれども、ただいま申し上げましたような点を考えますと、単に兵器を供与されることを急ぐだけで、かえつてあぶはちとらずのような結果を招きたくないのでございます。ついてはこの際私どもの決定を申し入れて、そうして政府に対して善処を望むとともに、この際何らかの御意見があつたら承つておきたいと思うのです。これはもし私どもの方のこの態度をいれてくださることになれば、当外務委員会というものの手からは、一応離れることになるのではないかと思うのです。もしいれてくださらなければ、私どもとしてはこの法案には反対の態度をとるということを決定いたしましたから、その点をお含みの上、なるべくならばこの際大きな政治問題になるようなことを防いでいただきたい。従つて政府の方から党と党との話合いに持つて行くようにしていただくか、その場合には例の三派防衛折衝というようなものにこれを持ち込むというような方法によつて、何らかの方法で私どもの念願のかなうようにしてほしいと思う次第であります。御意見がありましたらこの際承つておきたいと思います。
○前田政府委員 別に意見というものはありませんですけれども、過日長官から申し上げました通り、今の御提案の趣旨につきましては、政府といたしまして研究したことはございましたけれども、現在提案しております法案も、わが国の安全を守るための兵器である、こういう観点から現在の法案が妥当であると思いまして提案しておりますので、御趣旨に沿うようなことにとりはからうことは、政府としてはいたしかねるのじやないか、こう考えております。しかしながらこれは委員会の運用のことでもございますので、もちろん与党の方とも相談をいたさなければならぬことだと思いますが、政府といたしましては過日長官から御答弁申し上げました通り、御趣旨に沿うような措置をとることははなはだ困難である、こう考えておる次第であります。
○並木委員 政府としては、ただいまのところ、そういう御答弁もまたやむを得ないと思います。しかし今も次官が言われたようになお党の方とも相談をしてみるということでございますから、この方は至急ひとつ政府において話合いを始めていただきたい。そのように特に要望いたします。従いまして、くどいようですが、そういたしますという答弁をこの際得ておきたいと思います。
○前田政府委員 これはもちろん現在こちらの委員会にかかつておることでございまして、国会の運営の問題でございますから、当然政府といたしましても与党とは御相談むしなければならぬことだ、こう考えております。
○上塚委員長 他にありませんか。
○河野(密)委員 もし並木君の言うようなあれが通つてこれが撤回されて、もう一ぺん出し直されるというような結果になるかもしれないのですから、これ以上この法案を審議することは、しばらく政府の態度が決定になるまで留保しておいていただきたい。きようはこれで散会していただきたいと思います。
○上塚委員長 各委員の御意見をいれまして、今日はこれをもつて散会いたします。 午後四時八分散会