運輸委員会 第32号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1954/04/20
会議録
○關内委員長 これより開会いたします。 運輸省関係法令の整理に関する法律案及び日本国との平和条約の効力発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う道路運送法等の特例に関する法律等の一部を改正する法雄案を一括議題とし、まず政府より提案理由の説明を求めます。石井運輸大臣。
○石井国務大臣 ただいま提案になりました日本国との平和条約の効力発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う通路運送法等の特例に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由及び概要について御説明申し上げます。 ただいま国会に提案されております日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定は、日本国内にある国際連合の軍隊に関し、日米安全保障条約により日本国に駐留する米合衆国の軍隊に関して与えられている待遇と同程度の待遇を与えることを原則としておりますので、この原則に基き、法律案におきましては、国際連合の軍隊に関する道路運送法、道路運送車両法、水先法及び航空法の適用につき、さきの日米安全保障条約に基く行政協定の実施に伴う関係法令により米合衆国の軍隊に関し定められている特例と同様の特例を認めることとし、この関係法令に所要の改正措置を講じようとするものであります。 この法律案の施行期日は、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の最初の効力発生の日を予定いたしておりますが、同協定に基き、特定の政府に対しましては、原則として昭和二十七年四月二十八日まで遡及適用を認める措置を講じております。 なお、航空法及び同法に関する特例法は昭和二十七年七月十五日から施行されておりますので、これらに関する改正規定は同日から適用することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決せられるようお願いいたします。 次に、ただいま提案になりました運輸省関係法令の整理に関する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 かねてより政府におきまして、過去に制定された法令のうち、死文化したもの、存在の意義が消滅したものの整理等について審議を続けて参つたのでありますが、このたび、運輸省関係の法令につきまして結論を得ましたので、太政官布告二件、法律二十一件、合計二十三件について廃止の措置を講ずることといたしたのであります。 以上がこの法律案の提案理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決せられるようお願いいたします。
○關内委員長 両案に対する質疑は次会に譲ることといたします。 —————————————
○關内委員長 次に北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、まず提案者より提案理由の説明を求めます。南條徳男君。
○南條委員 ただいま議題となりました北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して提案理由並びにその概要を御説明申し上げます。 北海道の開発事業は、古くは開拓使十箇年計画に始まり、その後大正末期までは第一期拓植計画、次いで終戦までは第二期拓植計画に従つて実施され、その開発が進められて参りました。しかしながら戦争と物価の高騰のために、開発事業の実績は、当初の計画の半ばを達成したにとどまり、北海道の開発事業は、前途なお遼遠たるを覚えるのであります。特に戦後においては、海外領土の喪失に伴いまして北海道の重要性が一段と認識され、ここに新たに総合開発計画が樹立されまして、現在までその開発が行われて来ているのであります。戦後の日本において北海道がいかに重要な地位を占めているか、今あらためて御説明申し上げるまでもないのでありますが、国内資源の乏しい日本にとつて、北海道はただ一つ残された未開発資源地帯であります。一例をあげれば、石炭埋蔵量は国内埋蔵量の五割を占め、水産資源においては四割、木材蓄積量は三割に及んでいるのであります。これらの資源の開発には、交通施設の整備がその前提となるのでありますが、なかんずく北海道の場合には、海湾の建設がきわめて緊要事であります。それは北流道が一大離島であるため、内地との交通はすべて海上輸送による以外はないからであります。港湾の開発もまた、数次の開発計画に従つて着々と進められて来たのでありますが、その整備は、いまだ北海道開発の基礎となるべき段階に達していないのであります。 元来北海道の開発については、開発の当初から多額の国費を投ずるほか、それに加えて北海道における歳入の大部分を還元するという方法によつて、開発資金の調達を行つて参つたのであります。戦後の開発計画におきましても、ほぼその方針を踏襲して参つたのでありますが、従来の計画が予算措置によつて行われました関係上、細部の点については明確を欠くうらみがあるのであります。 まず北海道における港湾施設用地の建設につきましては、第二期拓植計画事業以来、原則として国庫負担分が七割五分、地元負担分が二割五分という負担割合により実施され、戦後においても予算上の措置としてそのまま踏襲されて参つたのでありますが、今後の港湾の開発を行う場合、この点を法律的に明確化することが必要であると考えられます。 次に北海道における港湾の開発に関する問題として解決を要する点は、国の行う港湾工事により造成された施設の港湾管理者に対する譲渡、貸付等の問題であります。現行法では、港湾の開発を港湾管理者が行う場合には、造成された施設は全部港湾管理者の所有になる建前になつております。これに対し事業を国が行う場合には、海湾管理者は、その負担に相当する部分だけが譲与され、その他は有償譲渡・貸付または管理の委託を受け得るにとどまつております。しかも財政的に申しましても有償の譲渡または貸付を受けることはむずかしい実情であります。このように、国が行つた工事により造成された施設について、実質的に港湾管理者が管理を行い得ない場合が上ずることは、同じ事業を、同じ費用負担割合によつて港湾管理者が行う場合に比して明らかに不均衡であります。しかも北海道開発という見地からこの問題を考えますと、このように区別する理由はまつたくないと言わざるを得ないのであります。同様のことは従来数次の拓植計画事業によつて造成されたる港湾施設について言い得るのであります。従来の北海道開発事業のうち港湾事業は、大部分国の事業として行われていた関係から、造成された施設は国に帰属し、港湾管理者が管理を行うためには、大部分が有償の譲渡または貸付を受けねばならぬことになつております。これらの施設についても、北海道開発の見地から見ますと、このような取扱いがなされていることは適当でないのであります。従つて港湾の開発によつて造成されました港湾施設は、従来のものも、今後のものも、港湾管理者に無償で譲渡しまたは管理を委託し、港湾管理者をして北海道開発のため最も適当な方法で運営せしめるのが、北海道開発の目的に最も沿うゆえんであると思われます。 以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ北海道がわが国唯一の未開発資源地帯であり、その開発が日本再建の重要な一環であることを御認識くださいまして、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを希望いたします。
○關内委員長 三案に対する質疑は次会に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時五十七分散会