運輸委員会 第17号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1954/02/23
会議録
○關内委員長 これより開会いたします。 運輸行政に関する質疑を続けます。正木清君。
○正木委員 私は、前会要求いたしておきました日本交通交社と国鉄との関係について資料が出て参りましたので、この資料を基礎にして、これから数点にわたつて質問を試みたいと思うのでございます。そこで委員長を通じて運輸省並びに国鉄当局側にはつきりしておきたいことは、私は本日は大体この問題の最終的に結論を出したい、こう考えておりますので、前会私が質問をいたしました点に対する国鉄側の答弁を、速記を通じて一つ一つ整理をする心構えで質問を進めたいと思いますので、答弁の衝に当られる国鉄側といたしましても、そのおつもりでひとつ御答弁を願いたいと思うのでございます。 まず第一に私の質問をいたします点は、石井説明員は、前回の当委員会における私の質問、すなわち日本交通公社が国鉄と切符の代売契約をして来たのであるが、終戦直後CTSからの日本交通公社に対するこの手数料の問題で、さようなことはとりやむべきであつて、サービス料は当然切符を買う一般国民から徴収すべきである、こういうような指示のもとに手数料を打切られた。その結果日本交通公社としては、多数の従業員をかかえて唯一の収入の道がなくなつたから、そこで当然国鉄に納むべきこの切符の代金を他のいろいろの事業に流用した。しかしお役人の商売の悲しさ、事志と違つてすべてが失敗に終つて、それがために多額の未納代金ができた。これに対して国鉄当局はこの措置を一体どのような形でとつたか、こういう私の質問に対して、石井説明員はこう答えておるわけです。簡単ですから速記を通じて申し上げますが、「公社自体といたしましては、人員の縮減、経費の節約等を十分に行つて、この滞納をなるべく早く正常な姿に復するように努力させ、同時に売掛あるいは貸付等によつて、焦げつきと申しますか、回収困難となつて参りました分に対しては、毎年度一定額特損償却とでも称しますか、金額を計上いたしまして、これを早く解消するというふうに持つて参るようにいたしました。」これが第一点でございます。その次は「また国鉄といたしましては、ちようど公社の延納分が当時東鉄一局の分の滞納額にほぼ見合いますので、この分に対しましては、特に納期を一箇月延長いたしまして、資金操作の困難な点についてめんどうを見てやると申しますか、そういうことにいたしまして、逐次その期間を早く詰めるように努力して参つて、」という答弁でございます。この速記を通じて明らかになつておりますことは、国鉄当局としては、日本交通公社の事情はどうあろうとも、公金にひとしいこの国鉄に納入いたしますべき売上代金を、他の方面に流用したという事実を正確に認めて、その意味に立つてこれらの善後処置を講じたことは、この記録で明確になつたわけでございます。そこで私はまずお伺いいたさなければなりません点は、この毎年度一定額特損償却とでも申しますか、金額を計上いたしまして、これの解決の道をはかつた——私が前回のこの委員会で繰返しこの点を質問いたしました結果、資料として出て参つて来たわけですが、この日本交通公社の不当支出に対する整理案というものを基礎にして、当委員会において具体的にさらに明瞭にしていただかなければなりません。この点が一つ。 それからしばしば私が当委員会で質問をいたしまして漸次明瞭になつた結果、この記録を通じて具体的になつたことは一方、国鉄としては、資金の焦げつきになつたものの回収のための年度計画を立てて一つの整理案をつくり、一方には私がしばしば指摘したように、あなた方がどのような答弁技術をもつて答弁しようとも、この速記で明らかなように、この焦げついた金額は東鉄の一箇月の売上代金に匹敵するものであるから、当然利子を納めなくてはならない分を納めないで、さらに一箇月間延納を認めて、そこで資金操作をさした、これが具体的な答弁の内容でございます。従つてその当時の事情があなた方としてはわかりませんといえばそれまでであるけれども、私は、こういう重大な事実の上に立つて、国鉄当局としてはわからないでは事が済まないと思うのです。前任者がどのようないきさつでもつてこういう処置をとつたかということは、当然記録に残つていなければならないのです。この点について私は具体的に答弁をいただかなければなりません。まずこの三点について。
○石井説明員 正木委員のお話でございまするが、交通公社が代売の手数料がストップになつて、収入源がなくなつた、そこで交通公社として国鉄に納入すべき代金を流用したということでございまするが、私どもの理解しておりますには、交通公社といたしましては、当時いろいろの事業をやつておりまして、そういう事業の方から収益をあげて行くのだということで、どうやらそういう苦難を切り抜けようとしたのでございまするが、それがうまく行かなかつたので、結果として国鉄に対する納入が遅れて参つたというふうに理解しておるのでございまするが、そのことに気がつきまして、そうして交通公社の再建にあたりましては、昨日お手元に差上げましたような方針で、一般の事業を附帯事業と根本的な事業とにおけて、そうして附帯事業につきましては、これを存続するものと整理するものとに区分いたしまして、整理するものはすみやかに整理して行く、そうしてこれらに要する資金を圧縮して、同時に当時すみやかに回収できるものと、回収困難なものと二通りにおけまして、六億一千万円につきまして毎年回収の計画並びに消却の計画を立てたというその計画の数字は、昨日お手元に差上げたのでございます。 それから東鉄納入分に対します利子延滞償金を、普通翌月末というのを一箇月延長いたしました点につきましては、もうすでに事が発生いたしましたので、これを強要いたしますことは、公社の経営を困難ならしめる。従つて俗に申せばつぶしてしまうわけには参らない。そこでつぶさない限度において極力経営の改善をはからす。そうして国鉄といたしましても、一箇月、あるいは二箇月遅れても、とにかく未納分というものを完全に徴収いたしたい。そうするためには一応これは延納を認めてやらなければならぬ。これは普通の企業に対す債権の確保というような観点では、いかなる企業でもそういうことはあり得るかと思うのであります。そういう観点からこれを認めたというふうに私は理解しておるのでございます。
○正木委員 そこで私は前段にも断つたように、きようは一つ一つ整理して行きたいと思いますから、問題を具体的に進めて行きたいと思うのですが、国鉄から提出されました日本交通公社の整備方針に基いてお尋ねをいたしますが、収縮資金整理計画の方針が出て、おるわけです。これは第一年度から第十年度の整理計画案でございまして、年度別は、二十五年を第一年度として、昭和三十四年が最終年度になつております。そこで私は具体的にお尋ねするのですが、二十八年度末まではこの整理計画の通り、実際には実効が進んでおるのか。もう一点、この整理計画とは、国鉄の未納分に対する計画なのか、それとも日本交通公社全体としての整理計画なのか。そこでもし交通公社全体としての整理計画であるとするならば、この計画の中のどれだけの金額が国鉄分なのか。まずこれを御答弁願います。
○石井説明員 お尋ねの第一点は、どの程度この整理計画が進んでおるかという点でございまするが、これはその後の情勢の変化によりまして、計画と実績とは多少食い違いを生じてはおります。と申しますのは、結局は当初回収予定の方に立てましたものが、なかなか回収が思うように進まなかつたという点がございます。また逆に公社といたしましても経営上非常に努力いたしまして、消却に充てる分にその点を振りかえて参つております。昭和二十八年度末までの累計が、計画では三億七千八百万円になつておりまするが、ただいまわかつておりますのは昭和二十八年度上半期まででございます。これは実績が両方で約三億一千万円になつております。この下半期の模様によりまして、計画に到達することはむずかしいかもしれませんが、ほぼ計画に近い実績になると思います。 それからお尋ねの第二点ですが、これは公社全体の計画でございます。 それから第三点の、このうちの国鉄分というお尋ねでございまするが、むしろこれは公社の資金の行き先でございまして、資金繰りそのものではございません。資金繰りといたしましては、先般申し上げましたように、昨年の九月からは、国鉄に対する納入が翌月末という普通の状態にもどつて以後、それをずつと続けておるということでございまして、公社の国鉄に対する納入計画とは別でございます。その点御了承願います。
○正木委員 そうすると、この整理計画とは日本交通公社全体の整理計画であつて、国鉄との関係はこの整理計跡とは無関係に、すでに整理は終つたのだ、こういうように解釈してよろしゆうございますか。
○石井説明員 公社の経理内容が逐次改善いたされますれば、国鉄に対する納付金というものをもつと縮めさせたいと考えております。ただ終戦直後から実施いたしました一筒月延納と申しますか、翌月末までに精算して払うという形では、お尋ねのようにすつかり元に立ち直つた、こうお答えしてさしつかえないと思います。
○正木委員 そこで私は総裁の長崎さんにお尋ねをしたわけです。先ほど私は速記を通じて明らかにしたのですが、石井局長の答弁では「また国鉄といたしましては、ちようど公社の延納分が当時東鉄一局の分の滞納額にほぼ見合いますので、この分に対しては、特に納期を一箇月延長いたしまして、資金操作の困難な点についてめんどうを見てやると申しますか、」と言つておる。そこで今局長の答弁では、こういうことは債権者の立場に立てば、当然その処置もまたやむを得なかつたのではないか、こういう御答弁でございます。そこでこの資料をいただいたわけですが、私忙しいのでそろばんを入れていません。ですから石井君のところから出て来た資料をそのままとして見て、特例の延納を認めない場合の延滞償金、これは日歩四銭と計算して出て来たに違いないのですが、これを二十四年の四月から国鉄が整理したと見らるべき二十八年の八月までを入れますと、一体どれくらいの延滞償金になるかというと——これはあなたの方の資料ですよ。一億七千八百三十二万五千三百九十円という数字になるのです。四銭にしてですよ。日歩十銭にすれば別ですけれども、四銭にしてなおかつ一億七千八百三十二万五千円という巨額に上る利子を、債権の立場に立つからという理由で、こういう処置が行政処置としてとられていいものであるかどうか。前任者のなしたことであるから、あなたは直接関係はないが、こういうことを通じて、やはり国鉄当局としては契約書の上においも、今後の日本交通公社と国鉄との関係においても、再びかようなことの起きないように、どこからどのように言われてもりつぱに口のきけるような処置をとつてしかるべきものではないか。単に一ぺんの行政処置としてかようなことがかつてにやられていいものかどうか、このことを私は総裁から当委員会において明らかにしておいていただきたい、こう思います。
○長崎説明員 先般来正木委員から数次におたりましていろいろな御意見、御質疑を受けましたが、当時の模様を私が詳細にに承知いたしておりませんが、その後いろいろ当時関係されました方々のお話も承り、いろいろいたしてみますと、事の起りは何であつたかと申しますと、当時のアメリカ郡の交通公社に対する方針とで、もうしますか、そういう点からいたしまして、公社の従来収入の大宗でありました手数料というものを払つてはいかぬということを言われたのでございます。従いまして公社といたしましては収入の大宗を失いまして、ここに数百人の失業者を出さなければならぬというような非常な危局に到達したわけであります。そこで当時の交通公社の首脳部としましては、事態の非常に重大なることを知りまして、何とかしてこの難局を切り抜けたいということで、民間等の方々にも御意見を伺つたようでございますが、何か事業でも起して、そしてこの難局を切り抜けて行こうと努力されたようでございます。ところがやはり士族の商法とでも申しますか、なれない仕事をやりましても、そううまくは行かない。結局数年ならずして非常な赤字というようなことになつて参り、従いましてそれの結果として、国鉄に対する納金もだんだんと遅れて参る。ここに非常な財政上の危機に到達したわけであつたようでございます。ところが交通公社は、御承知のように非常に長い歴史を持つておりまするし、外客の誘致、観光事業あるいは国内旅行のあつせんというふうな面におきましては、非常な経験とよきスタッフを持つておる財団でございますので、これをこのまま崩壊いたさしめるということも、旅行あつせんの上あるいは観光事業というような見地からいたしまして非常に惜しいというのが、当時国鉄の幹部の考えであつたと私は察するのであります。といつて、未納の金を無理々々に取上げるということになれば、もう交通公社は崩壊に瀕するのみならず、国鉄自身の債権も確保できないというようなところからいたしまして、あるいは一部の納金について納期の延長をする、あるいは延滞利子というようなものにつきましても、日歩十銭というのは非常に高額であつて、とうていその負担に耐えないというような見地からいたしまして、国鉄の権限の許す範囲においてこれを引下げるというふうなことであつたと思います。その結果曲りなりにも、ずいぶんかかりましたけれども、昨年の秋以来正常なコースにもどつて参つたというふうな状態になつて来たのでございます。その間の処置につきまして、あるいはそれは行き過ぎじやないかというような御批判があると存じます。それらの点につきましては、今後私といたしましても十分これを反省いたしまして、いたずらな御批判の的にならないように、改むべきものは改めて参りたいと存じております。ともかくも国鉄としましては、誠心誠意自分の待つておる債権の確保、並びに長い経験と豊富なスタツフを待つた交通公社の滅亡を防ぐというような観点に立つてなされた処置と考えます。その間何ら他意ないことは明らかでございますので、御批判は御批判として私はまともにこれを考えまして、熱意を待つて考え、そうして再びかくのごときことがないようにして参りたい、かように存じておる次第でございます。
○正木委員 そこで私は数字を基礎にして、どうしても私のいまだ理解できない部分につきまして、国鉄にこれから質問をいたすわけですが、あなたから提出された資料を基礎にして、どうしても二ついまだ理解できない部分があるのです。あなたから出た資料の昭和二十四年中日本交通公社乗車券代売金に対する納入の状況、二十九年二月十五日経理局、それをごらんください。私の非常に疑問に思つて質問いたします点は、二十四年四月に発生額が八億五千四百四十六万八千円、そうして二十五年の三月で打切られて、四、五をおいて計になつておりますね。この計と納期到来額、その次に納入額がございますね。その最終の計とをごらんください。発生額と納入額というものが、ここで数字上は完全に一致を見ているのです。その次に未納額として厖大な数字がここに現われているわけですね。発生額と納入額の数字が完全に一致しておれば、ここは当然ゼロでなければならない。ところが一面、ここへ厖大な未納額が現われておる。こういうことが一つと、それからこの日本交通公社の未納のよつて来た原因は、あなた方はなるほど二十年ごろになつて気がついて、これではいけないというので整理計画に入つたわけですが、未納の発生は二十四年度、二十五年度の前半期なんですね。その前半期であるにかかわらず、あなたから出て来た資料は全然ゼロになつておるのです。一体こういうことが計理上あり得ることでしようか。これは私の推定ではなくて、あなたから出された来た資料がそうなつておる。しかも私がしばしば委員会で追究したように、二十四年の四月の八億五千四百万というこの数字は、二十四年四月以前の日本交通公社の延納金の累計がこの金額ではないのか、こう指摘しているのです。これに対してあなたは、よくは存じませんがということを前提にしていろいろ答弁されておるが、私はそうにらんでおる。従つてこれがずつと積もり積つて二十五年に下つて来て、しかもこの発生額と納入額が一致しておるのだ。そうするとすでに二十五年の五月に至つて日本交通公社と国鉄の間には金銭上の貸借は全然ございませんということが、あなたの方から出て来た資料によると証拠物件になつて来るのだ。ここに私はどうしても理解できない点がある。もしあなたの方で——あなたがつくつたのではないのですから、あなたの事務当局がつくつたこの書類にあやまちがあるのであればあやまちがあるというように、この席上で御指摘を願おなければならない。それでないとわれわれは納得できない。この点を明らかにしていただきたい。
○石井説明員 御説明申し上げます。これは昭和二十四年中に国鉄と公社との間の代売契約に基きまして、公社が売り上げた額に対する納金がどういうふうに納まつたかということをごらんに入れるための表でございます。そこで御指摘のように四月の金額が非常に多いという点は、私も多少ふしぎに存じております。しかし当時の記録といたしましてはこうなつておりますが、大体四月と申しますのは、定期券の買いかかえその他で、ふだんの月よりもはるかに多いのは当然でございます。ただ多いあり方がちよつと多過ぎはしないかという御疑問もごもつともと思いますが、私もこれはこういうふうな発生額ということで報告を受けておりまして、この点四月に発生したものと私は心得ております。ところで納期到来額が発生額の合計よりも多いというお話でございますが、これは表のつくり方が、誤解をいただくようなつくり方をいたしまして申訳ないと思うのでありますが、納期到来額というのは、その月のうちに納期が到来いたしましたものと、前月におきまして未納になりましたものを翌月に繰越した分と両方合せておるわけでございます。従つて納期には当月納期が参りましたもの並びに前月までに納期が来ておりまして未納になつたものとが、当月分の納期として重複してあげてございます。その結果毎月の末で未納額と見ました場合には、最後の欄にあるような数字でございますので、これは翌月分の納期到来額の方に新たにその月に発生いたしました納期到来の分と合せて計算されておりますので、従つてこれはここに書いてございますような、発生額の五十八億に対しまして毎月残の納期未納額の十八億とが合さつた七十六億とううものが合計として出て参つたために、誤解をいただいたと思うのであります。従つてこの納期到来額の中を、当月新たに納期が来た額と、それから前月納入された額に対する未納額、その二つをわけてお示しいたしますれば御了解が行つたのじやなかろうか、たいへん表のつくり方が不手ぎわで申訳ございません。この二十四年中に発生いたしましたものが、結局最後の五月になつてゼロになつておりますのは、これは要するに五月中までに二十四年度発生の分は全部納まつたということでございます。ただこのときには、すでに今度は二十五年度分のものが出て参つております。従つてこれを一緒に書かなければ、当月の収入というものは明らかでないのでございますが、ただそれではいつまでも連続いたしまして御理解がいただけないので、二十四年度の分だけを切り離して書きましたために、これが二十五年の五月にきれいに納まつた。一方二十五年度分は、このときにおきましてある程度の延納を生じているということでございますので、この点も御了解いただきたいのであります。従つて未納願の総計に十八億という総計をあげたことが、これだけたまつているということではございませんので、毎月末の未納額というものを、ただ機械的に計算いたしますと十八億になる。その十八億と五十八億とを加えたものが、納期到来額の七十六億になるということが御了解いただけるように、便宜上計を立てたわけでございまして、未納額の総計がこんなに積り積つているというわけではございません。未納額の毎月残はそこに書いてあります通りで、最後にはゼロになつて二十四年度の分が納まつている、こういうことでございます。
○正木委員 私どうしてもその点納得できないのですが、発生額とは当然売り上げた額でございますね。これが五十八億になつている。ところが現金を国鉄に納入した額がやはり二十五年五月の帳じりでは五十八億になつている。売り上げた切符の代金と金の入つて来た代金とが完全にきちんと帳面の上で一致しているのです。ここが私にはわからぬと、こう言つて聞いているのです。この点を明らかにしてもらいたい。
○石井説明員 これは先ほども申し上げましたように、二十四年度分の売上げに対する金がどう納まつたかということでございまして、すでに二十五年度に入りまして、二十五年度の発生額に対する納期の到来しているものもございますから、その売上げに対する納金は別にございます。その方では延納を生じております。これは二十四年の分がどう処理ざれたかというもので、二十四年度分は五月までにまつたく売上額と同一金額が納入されているということをお示しした表であります。
○正木委員 局長、この資料で御答弁願いたいのですよ。あなたから出ております資料は、二十四年の四月に、今のあなたの答弁のように、理由のいかんにかかわらず八億五千四百万円あるわけです。五、六、七、八、九、十、十一、十二、二十五年の一月、二月、三月でこの発生額を打切つてあるわけですね。これに対して納入額は、この二十四年度分に二十五年一、二、三を加えて整理するために、納入額は二十五年の五月までとつてあるのです。そのとつてある額の五十八億四千九百万円と発生額の五十八億四千九百万円が一致している、私はこう言うのです。だとするならば、すでにこの二十四年、さらに二十五年の三月までの間においては、この資料に関する限りは日本交通公社と国鉄の間には貸借関係はあなたの資料の通りゼロになつているのではないかというのです、私の言うのは……。ところがゼロになつておるべきものが現実には、この問題が発生したのは御承知のように二十四年の下期から二十五年の上期において出て来たものであつて、ここに私の理解できない部分があるのだ、こういうことなんです。従つてこの点についてはあなの方でももう一度この書類に対してそろばんを入れてみてもらいたい。私の考え方が間違いなのか、あなたの方のこの整理がどうなつておるのか、これが一点。 その次にもう一点聞いておきたいと思うことは、利子計算なんです。これもどうしても私に理解できないということは、十銭を四銭に切下げたとか、東鉄関係をさらに一箇月延納したということについては、私は党に持つて帰つて党の方針に従うよりしかたがありませんが、この日歩四銭に計算た「交通公社延滞賞金計算書本庁取扱分」二十九年二月十五日、これをごらんください。このあなたから出た資料によると、日歩四銭に計算しても、二十五年の十月には四十五万三千三百九十一円利子をとつているのです。ところがここに疑問になりますのは、二十五年の十月とは一体どれを基礎にして利子をとつたかという算定基礎が出て来なければなりませんね。そうでしよう。そこでひとつあなたから出た資料と前会私が質問をいたしましたこの速記とを突き合わしてみて明瞭になりますことは、あなたはこう答弁しているのです。私が、四十五万三千三百九十一円という利子の取り方は間違いではないか、非常に金額が少いではないか、こういう質問に対してあなたはいろいろ答弁をされておるのですが、この二十五年の十月の基礎というものはこうなつているのです。あなた方が手をつけたのは二十五年の六月だ、こう言うのだ。六月のときかりに東鉄管内のこの特別延滞金を認めないというと、日本交通公社が国鉄にどれだけ延納しておつたかというと、六月に六億七千五百六十二万三千円を延納しているのだ。超えて七月になるとこの金額がさらにふえて七億一千四百万円になるのだ。八月になるとこれがさらにふえて七億五千八百万円になるのだ。それが九月になると八億になるのです。いいですか。特別延納を認めない場合、だれが常識的に考えてもこの八億の九月が基礎算定に出て来なければならぬ。それを東鉄関係の一箇月分を特別延納を認めたとして、あなたの方から出ている延滞額はどういう基礎数字になつているかというと、逆算して行くと九月には六億六千万円、八月には五億八千四百万円、七月には五億八千三百万円、六月には三億五千二百万円、こういう数字になるのだ。そうすると十月中に納めた利子、四十五万三千三百九十円の算定の基礎はどこから出て来るかというと、九月の六億六千万円、八月の五億八千四百万円、七月の五億八千三百万円、六月にあなた方が気がついたと言うのだから、これから見ても三億五千二百万円、これの合計に対して当然四十五万三千三百九十一円という利子が出て来なければならない。この基礎算定というものは非常に不明瞭なんです。そうでしよう。そう思いませんか。そうお考えになりませんか。一体何を土台にした四十五万三千三百九十一円なのか、これが全然明瞭になつて来ない。従つてこの前もこの委員会で私もこの点詳細にあなたに質問を展開したのですが、私の納得する答弁が得られない。そこで再資料を要求した結果このことがさらに明瞭になつて来て、繰返して言いますけれども、十月に利子が四十五万円入つた。この利子の基礎算定は一体どこに置くのかといえば、九、八、七、六、これの滞納額の合計されたものがここに出て来なくてはならないじやないか。その前にとつておらないのではないか。とつてあれば別ですけれども、私に渡された資料ではとつてない。とつてあれば別ですが、とつてないのだから、当然この十月のこの利子の額というものは、この算定の基礎の上に立たなければならないじやありませんか。そのことも全然具体的になつておらない。私はこまかいことを言うようではあるが、問題を一たび取上げた以上、私は言わなければなりません。まずこの点を明らかにしてもらわなければならない。
○石井説明員 お答えいたします。これは先般私がお答えいたしましたうちに、あるいは正確に当時の事情を知らなかつたために、行き届かない答弁があつたかと思いますが、この二十五年六月にわれわれが気がつきまして、それからいろいろの手段を講じた。そのうちに結局今まで各地方鉄道局で扱おせておりました交通公社に対する納入の仕事を、本庁で一括するようにいたしましたが、それは結局定施いたしましたのは八月からでございまして、八月分からそういうことにいたしたということでございます。そこで八月分以前のものは各地方鉄道局で処理いたしております従前のやり方で処理しておりまするので、延滞償金その他については地方鉄道局の分の納入の分になつておるわけでございます。お手元に差上げましたのは本庁で取立てました分でございまして、本庁で取立てました分につきましては、結局八月扱い分からでございます。その八月扱い分のうち十月に納入されましたものが、一億五千二百万円ございます。これは局によりまして納期の延滞日数があるいは一週間あるいは十日というふうに違つておりましたので、その各元本別に計算いたしました金額が四十五万円でございます。従いましてお手元に差上げました表のうちで、これは見解の相違ということでしかられるかと思いまするが、私どもの方では延滞額は特別の延納を認めた場合の延滞額で計算しておりまするが、二十五年の十月にはそれが三億六千二百万円ばかりございます。このうち二億七千万円が本庁扱い分でございます。爾余のはいまだに地方局の七月分が加算されておるわけでございます。この二億七千万円分に対する一億五千万円分が十月に納まりましたので、それに対する延滞償金が、ただいま申し上げました四十五万円、この二億七千万円に対して一億五千万円の残りは、さらに翌月に入つて納まりました。それは翌月の十一月に計算した延滞償金に入つております。かようなふうにいたしまして本庁扱い分となりましてから、逐次延納が累積いたして参りますので、お手元に差上げましたように、一月、二月、三月につきましては非常に多額な延滞償金を計算するという結果になつておるわけでございます。そういうわけで、この辺が分明にならなかつたためにたいへん誤解をいただいて恐縮に存じますが、本庁でとりました分につきましては、各元本別、日数別の詳細な資料はただいまお手元に差上げておりますので、これをごらんいただけば御了解いただけると思います。
○正木委員 私は、今の答弁は、われわれに出した資料でなくて、出したあとであなたの方で再調査ですか、再整理をやつた結果、新たに出た数字を基礎にしての説明のように思います。私のところへ出ている資料とは非常に違う。そこで全体を合せて行くと、あなたのような結果にあるいはなるかもしれません。残念ながらあなたの方から出て来る資料が刻々とかわつておるのです。これには実に私も手をあげたのですが、しかし私のいただいたこの資料に基くと——あなたは本庁で扱つた分より以前のことはわかり申さぬ、こういうのですが、一体役所としてはそういうことでいいのかどうか。このことは私はもう議論いたしません。しかしあなたの言われた言葉通り、本庁でかりに八月から扱つたとすれば、この五億八千四百万円は、完全にあなたの方の資料では延滞額として残つておる。そうすると五億八千四百万円に対してはいやでもおうで日歩四銭をかけなくちやならぬ。それから計算しても月額にして六十九万何がしでありあす。ところがここではわずかに四十五万何がししか出ていない。その次九月になりまして六億六千万円、これが七十八万六千円になる。それがあなたの方から言うと逆になつておる。こういういろいろのいきさつがあります。しかしこの点については何としても私の疑問は解けません。こういうことが、たといどのような理由であろうとも繰返されておるということは、私としてははなはだ遺憾であるばかりでなく、納得できません。これは監督の立場にある運輸当局としても無関心であつてはいけないと思う。私はこういうことがほかにあると実は聞き及んでわるのです。政務次官、よろしゆうございますか。あなたの、監督下にある国鉄の外郭関係で、こういうことがほかにあると聞き及んでおります。私は現に資料を相当集めておる。こういうことが繰返し繰返し当委員会で取上げられるということは、私は情けないと思う。従つて運輸当局としても、こういう点について今後は十分な監督権を発動して、再びかようなことが当委員会において取上げられないで済むように、最大の善処があつてしかるべきではないか、こう思います。それに対する政務次官の御政見を承つておきたい。
○西村(英)政府委員 正木さんの御意見ごもつともでございまして、今いろいろ質疑応答を聞いていましても、ちよつとこれだけではどうも納得できないところもあるわけでございますが、まあそれは別といたしまして、運輸省といたしましては、監督下にある社団法人でございますので——交通公社のみならず、たくさんの社団法人があるわけでございまするが、今まで多少そそういうことに遺憾の点がなかつたと申し上げるわけではありませんが、今後は厳重に監督をいたして行くつもりでございます。
○正木委員 私の質疑は終わります。
○臼井委員 関連して……。今正木委員から交通公社に関する表についていろいろ質疑があつたのですが、どだいこの表は、私ちよつと先ほど中間に発言したようなわけですが、わざわざ何かわからないようにつくつておるような感じがするのです。ちよつとも表に統一性がない。一番最初の二十四年四月から二十五年五月までの第一表、これは発生額、納期到来額、納入額、未納額、こうなつております。本来これの最後にもう一つその月の総計した未納額が一体幾らあるかということを出さなければならぬ。この二十四年四月の一番最初に発生額だけが出ていて、納期到来額、納入額、未納額がないのですが、一体交通公社に対しての債権がなかつたのか、どうなのか。当然その前に発生したものがあるのじやないかと思いますが、これはなかつたのか。 それから第二枚目、これはナンバー・ワンとなつていますが、これが第一表と違つて発生額が書いてないのです。そうして文字なども納入額が収入額になつていたり、前表とは一向関連がないのですね。御説明のように、第一表によれば二十四年度に発生したものだけは二十五年の五月までに納めた、これだけはわかるのですが、しからば一体この五月に未納の残額が幾らあつたかということはこの表ではわからない。わざわざ故意に出さなかつたのか、どうですか。この間もこの点を伺つたところが、帳簿にあるという。なぜこれを出さないのか。交通公社にこの月において一体幾ら債権があるかということをわざわざここに書かないということは、私は議員をごまかしているのではないかと思うのですが、そういう点について御意見を伺いたい。 それから本庁扱い額というものは、東鉄を除いた全部と承知をしておりますが、そうであるかどうか。そうすると、この東鉄の分の表がこれまた一貫性がない。今度は調定額と延滞日数と延滞償金だけです。一般の人には調定額というのは一体何だということがわからないのです。おそらく調定額というのは、期限が到来して当然延滞金を支払うべき分というふうに解するのです。そうするとその月の発生額もわからなければ、その月の未納額が一体幾ら残つているかわからないのです。ひとつあらためて表をお出し願いたいと思うのですが、いかがでございますか。
○石井説明員 おしかりをちようだいいたしましてたいへん恐縮に存じます。御質問の第一点の二十四年度の初めにはある程度延滞なり未納なりがあつたのだろうというお話でございますが、これは先ほども申し上げました通り、各地方鉄道局でやつておりましたものでございますので、私どもの方で、はこの資料がとつてございません。従つて精密なこういう二十四年度の表をつくりますにも、相当いろいろな伝票その他から集計いたしまして、ようやつとこれをこしらえ上げたのでございます。その点二十四年度分だけがどうなつておるかということを見るための表でございまして、全体の未納その他にはならぬということは、これは年度当初あるいは年度末についてはそういう現象になると思います。それはたいへん恐縮に存じますが、ただ未納額が幾らかと申しますと、年度途中におきましては、前からの繰越分等がございませんから、結局年度中間におきます未納額の月々の残は、これはトータルでございます。こういうものが集まつているわけでございませんで、これがその翌月に納入されて消えまして、残つた分がその月の残でございますから、トータルがすなわち未納願なんだ、こういうふうに御了解願いたいと存じます。 それから発生額とか、調定額とか、いろいろわからない用語を使つておるという御指摘は、まことに申訳ございません。調定額は、御指摘のように私の方で交通公社に納入すべき債権が確定して納入の通知を発したときの額でございます。発生額は当月分の売上額、こういうふうに御了承願いたいと思います。これが昭和二十五年の四月、五月、六月を除いた表になつておりますのは、これは私どもの方で整理一括いたしましてからの分だけを書きましたので、何か作為があつたようにお考えでございます。が、そうではございません。その点はあらためて二十五年四月から発生額を書いた表をお手元に差上げたいと存じます。 それから本庁扱い分というのは東鉄分と別かというお尋ねでございますが、これは全部一緒でございます。これは本庁で一括して、東鉄も他の局の扱い分も一緒にいたしております。ただ東鉄扱い分につきまして納期の延長を認めているというだけのことでございまして、扱いは本庁で、二十五年の八月分からは全部一括してやつております。
○臼井委員 経理局でつくつた資料でしよう。そうすると経理局の元帳というものはどうなつているかということを私非常に疑問に思うのです。われわれしろうととが一見してもわからぬような、これだけの資料しか出せないというような経理だから、いろいろ乱脈な浮貸しをされたり何なりをするような問題になると思う。これは元帳を一度見なくちやわからぬという結論になると思う。あなの方が最善を尽したけれども、これだけしかわかるようには出せないとおつしやつたように聞いているのですけれども、私の考えでは、いやしくも国鉄の経理であればそんなはずはないと思う。必ずその月の帳じりにおいては、各鉄道局管内における交通公社に対する貸方の帳じりというものがあるはずである。それを集計したものが本庁において——国鉄から交通公社全部に対する債権が幾らあるかということはおかつていなければ、経理にならないじやないですか。それだからわざわざいろいろの一貫しない表をつくつてみたところで、その表によつて議論したつて水かけ論であります。正木委員がいくら議論されてもわからぬように、しようのないような表をつくられている。別に私はおしかりをしたわけじやないけれども、委員にわからぬような表をわざわざ出して、何だかわからぬ。ですから一見すると未納額がここに出ているから、その月の未納額になつているのに、全部の債権の未納額のような錯覚を起すような感じになり、非常に少いように感ずるのです。ところが実際未納額——われわれの通常考える未納額というものは非常にあるように考える。私はひとつ各月における未納額を月別に出していただきたいと思う。これは出せるかどうか。
○石井説明員 たびたび御説明申し上げましたが、なかなか御納得いただけないで申訳ありません。私どもの持つております資料に基きまして、いかにすれば御理解がいただき得るかと思いまして表をつくつたのでございますが、もう一ぺんよくくふういたしまして、御理解のいただけるような表をつくつて差上げてみたいと存じます。たびたび申し上げますように、この未納額と申しますのは、その月末における未納額の総計でございまして、決してこれらが全部たまりたまつて行くおけではございませんで、その翌月に納入されれば、それだけの未納額は消して行くということでございます。その月末の滞納額の総計は、差上げてある表の最後の欄の金額でございます。決して未納額がたまりたまつていつまでも納入されないでいるという状態にあるのではないのでございます。
○臼井委員 私は決してこの表がでたらめだというわけでもなし、この表の内容だけにおいては、それはわかります。たとえば二十四年度にはこうだつた、それから一箇月発生して期限が到来してこうだというので……。ただ私の言いたいのは、一体その月の月末の帳じりにおいて幾ら債権——いろいろ未納額とか滞納額という語弊があるが、交通公社に対する切符売上代金の債権があるか。その中には未納額といい、期限到来といい、あるいは発生額もあるでしようし、調定額という意味もある。その総計のその月の帳じりの債権は、必ず経理上わかつていなくちやならないはずである。その帳じりの合計を各月ごとに調べれば、大体順次減つて来ているかどうかということは私わかると思うので、その点の資料をおつくり願いたいということ、それからことのついでに、これと類似した問題ですから申し上げます。今、日本通運のいろいろ浮貸し等の問題が、先般予算委員会ですかあるいは行政監察委員会ですかに出たのでありますが、この問題についても、浮貸し等のいろいろうわさの出る前に、日通にも相当あるというようなうわさを聞いておりますから、前回の国会の際にその点を交通公社とあわせて伺いました。ところが交通公社と違つて、貨物の方は手形が相当ある。日通が手形を受取つて交通公社のように現金で入つていないのだからというお話で、この点はわれわれも一応納得したのです。ところが手形にもいろいろありまして、実際荷物を運んだ会社に対して運賃に関する手形であるならば、われわれ納得するのであります。それがその以外の浮貸しした等の手形ということであるなら、私たちは一向納得できない。ところが国会等において論議されているのは、一億数千万円の日通の金が浮貸しされた。そうすると、それもおそらく手形等で入つているだろうと思う。そういうことが、やはり交通公社の経理と同じように、一体どうなつているかということを私たち疑問に思うのですが、そこで交通公社と同じようにその債権額に対する整理が一体どうなつているか、こういうことについての資料を一つお出し願いたいということをお願いいたします。一応この問題については、以上で私は補足質問を終ります。
○關内委員長 楯兼次郎君。
○楯委員 一つ事故のことで、お尋ねしたいと思いますが、十四日に米子管理局の境線の大篠津駅で、米軍機が構内にとまつている機関車に当つて、そのまま飛び去つたというような事件があつたということをちよつと新聞で見たのですが、これが概要とその後の処置について簡単に説明をしていただきたいと思います。
○唐澤説明員 あの事故につきましては、まだ報告を受けておりませんので、調査して至急お答えいたします。
○楯委員 私は新聞で見たわけですが、どうも管理局あるいは国鉄ではあまり今御存じないようで、関心がないようであります。ところが担当の駅長は、これが初めてではない、従来もしばしば事故を起しており、これではかなわないから何かひとつ処置をしてもらいたい、こう言つて駅長が七項目にわたる要求書を管理局と国鉄当局に提出してわるような記事を私見ておるわけでありますが、こういうような問題については、当然あなたの方から事前に処置をしなければならないというふうに考えますので、ひとつ調査をして、次の機会に御説明をしていただきたいと思います。 次にお伺いしたいのは、また新聞の記事で恐れ入りますが、二月二十日の朝日新聞ですが、決算委員会に森脇参考人が出席をして、あなた方に関係のある陳述をした記事が載つております。これはただ笑い話では済まないと私は思います。しかもこの内容は非常に重要な事柄を言つておりますので、当局としてはそういうことがないならないと、はつきりこの疑義を解明して処置をしておかなければならないと思いますので、お聞きしたいと思います。森脇参考人はどういうことを言つておるかと申しますと、国鉄の関係の分のみについて申し上げますと、「終戦になつて占領中、猪股は父親が交通公社の生みの親であるという関係から鉄道に関係を待つた。そのころ司令部になんとかいう大佐がいた。鉄道はその大佐をロウラクしようと考えていたが金はなかなか使えない。そこに登場したのが猪股で、鉄道が猪股から四割増しぐらいで高く品物を納めさせ、その金でその大佐に女を世話するとか、別荘をやるとかいろいろさせた。その後交通公社の方々の了解の下にやつた浮貸し、その後日通が独占企業の解体ということで困り、浮貸しが始つた。」この分が一つ。それからこの猪股に対する長崎総裁の関係は「家庭的に親しかつたようだ。」これだけがあなた方に関係のある分であります。これは終戦直後でありまして、現在のあなた方にはあまり関係はない。当局のほかの幹部に関係があるというふうに私は推量するのでありますが、この記事によつてお伺いをしておきたいと思います。長崎総裁はこの猪股という方と家庭的に親しかつた、こういうようなことを森脇参考人はおつしやつておるのでございますが、こういう点は事実でございましようか。
○長崎説明員 猪股という人は私はよく存じません。家庭的にはそういう親交はむろんございません。お父さんはなるほど元のツーリスト・ビューローにおられた猪股忠二氏であるというふうに聞いております。この方は存じ上げております。しかし今のようなお子さんがあるということは、私は全然知らなかつたのであります。 さらに占領当時のことでございますが、これは私は自分でその衝に当つておりませんからおかりませんが、何かCTSの方でいろいろなさしずをして、そして先ほど来問題になつております交通公社等についても、手数料等はやる必要はない、あるいは日通の解体問題であるとかいうようなことについて、いろいろ大きな変革というか、打撃を与えるようなことを計画したことがあるやに私は仄聞いたしております。
○楯委員 それでこの文中で疑惑に思いますものは、猪股さんの日本特殊産業と国鉄の関係でありますが、この会社から国鉄は——どういう品物か知りませんが、何か物品を購入したことがあるのか、現在もしておるかどうか、この点についてお伺いしたい。
○天坊説明員 猪股氏の日本特殊産業という名前であつたかどうかちよつと覚えておりませんが、戦争末期ごろから——機関車のボイラーにあかができるのでありますが、そのあかをとる薬、水の中にその薬を入れてそれを使いますと、水あかが出ない、従つてボイラーの修繕が非常に少くて済む、こういう水の研究が盟んに行われておりまして、その当時から、日本で特許権を待つておりました猪股氏の会社からその薬を購入しておりまして、戦後も引続いて昭和二十二、三年ごろから購入してそれを使つております。それを使いますことによつて、石炭の燃焼が大体三%から五%、あるいは水あかがボイラーにつくことが少いという実績もあるようでありまして、ずつとその後使つております。もちろんその後ほかにもそういう特許を持つ者がありまして、現在ではその一社だけではありませんで、数社のそういう清罐剤を使用いたしてまります。
○楯委員 そうすると現存もこの品物を購入しておるということですね。
○天坊説明員 たしか現在でも購入して使用いたしております。
○楯委員 森脇参考人が言つておりますのは相当前の話なんですが、この中に出て来る何とか大佐というのは、これは当時中佐であつたと思いますが、シヤグノン中佐ではないでしようか。
○天坊説明員 お答えいたします。御承知の通り占領中CTSの主任官が数代かおつておりますが、その中でもただいまお話がございましたシヤグノン中佐という人は一番おしまいごろの主任官でありまして、いろいろと難題を鉄道に待ちかけておつたことは事実であります。おそらく楯委員もお聞きになつておつたのじやないかと思いますが、定期券をパンチ制にしたら、どうか、あるいは特急に三等をつけてはいけないとか、いろいろ難問題を出しまして鉄道当局を苦しめておつたと申しますか、そういうふうな実情でありました。それに対して鉄道の方としましては、これはこういうことを言つていいかどうか知りませんが、大体において総すかんというようなかつこうでいろいろ抵抗しておりました。先ほど新聞記事で御指摘になつておりましたが、その先生にいろいろごちそうしたとか何とかいうことは覚えておりません。
○楯委員 当時のこの参考人が指摘しておる時期の総装はどなたですか。
○天坊説明員 当時という意味がはつきりしませんが、二十四、五年ごろといたしますと、公共企業体になつた当時は下山総裁でありますし、その後は加賀山さんが総裁であつたと思います。
○楯委員 実は四割増しでこの品物を買つてそれらの費用に使つたというように、私ども新聞で承知しておるわけです。これはやはり疑惑を解かなければならぬと思います。運輸省もいろいろの疑惑については、相当積極的に解明をしておられるであろうと思いますけれども、一般の輿論としては、造船問題といい、これらの問題といい、当然運輸委員会が中心となつて、積極的にこうした問題を解明すべきであるにもかかわらず、どうももたもたしておるというようなことを盛んにいわれております。私の申し上げるのは、造船問題その他について比較いたしますと、非常に小さい問題でございましようけれども、こういう陳述をされて、あなた方がこのままここで沈黙を守るということは、さらに疑惑にしんにゆうをかけると思いますので、この日本特殊産業から購入した品名と数量と金額を、資料としてここにお出し願いたいと思います。これは委員長を通じてひとつお願いをしておきます。委員長よろしいですか。
○關内委員長 はい。
○楯委員 その資料が参りましたなら、私は森脇参考人の言つておりますことをさらに質問を申し上げて解明をしたい、このように考えます。 それから次の問題に入りたいと思います。この前、駐留軍と国鉄当局とは、特別の便宜的な協定のもとに輸送をされておるのではないか、こういう質問を申し上げたのでありまするが、あなたの方から回答をいただくことができなかつたので、この問題について具体的に質問をいたしたいと思いますが、今日駐留軍に対して国鉄が特別な便宜というか、あるいは特殊な協定で輸送をやつておるかどうか、この点をまず冒頭にお伺いをしたいと思います。
○唐澤説明員 進駐軍の輸送につきましては、占領治下にあつた場合と今はかわりまして、特別な扱いをしておりませんが、ただ国情や習慣の相違から取扱いをまつたく同じにすることがかえつて不便なこともありますので、そういつた便宜の点からしまして、取扱規程には若干形式的というか、取扱いの便宜のための違つた取扱いはいたしております。そのために、駐留軍公務鉄道輸送支払い手続設定のための日本国有鉄道とアメリカ合衆国との間の協定その他の規程をつくつたり、そのほかたとえば運賃を後払いにするとか、その他若干の手続上違つた取扱いをするとかして、根本的には特別に違つた扱いはいたしておりません。
○楯委員 私はあなた方の言を信用しないわけではございませんが、一流の雑誌に堂々と、いわゆる米軍輸送の優先という発表があるわけです。だから具体的にこの文に載つておりますので、お伺いしたいと思いますが、後払いを認めておるという点は確かに、日本人輸送と比較いたしますと、私は特典的取扱いである、こういうふうに考えます。しかし大したことではございませんからこの点はおきまして、この前もちよつとお伺いをいたしましたが、団体輸送でありますが、割引率が違う旅客団体輸送について、日本人は一割であるけれども、駐留軍については一割二分、こういう規程は今まであつたのか、いつ変更になつたのかということを、あなた方ないとおつしやるならばひとつ御回答願いたいと思います。
○唐澤説明員 団体旅客の割引につきましては、三十人以上が一団となつて旅行する場合には一定の割引をしておるわけであります。これにつきましては、日本の一般の旅客については、非常に繁忙期と閑散期とにより、また三十人以上、百人以上ということによりまして、割引率が一割ないし一割五分、多いときには二割まで行つております。そういつた幅をもつて、全体の輸送の繁閑に応じた割引率を適用しておるのでありますが、駐留軍の方の関係は、その点を同じにいたしますと非常に複雑になりますので、この点を一括していつでも一割二分という平均の数値であれば便宜であるということで、一割二分としてあるのであります。それから行政協定におきましては、日本の公務員よりも悪い条件で輸送してはいけないということになつておるのでありますが、それにつきましては、やはり日本の保安隊が一割二分ということになっておりますので、それとも歩調を合せまして、今言いましたような一割二分としておるのであります。 それからこの前も御質問がありまして、私十分調査してなくてお答えができませんでしたが、二人と五人、つまり日本の場合は五人以上団体扱いにし、駐留軍は二人以上というような問題でありますが、これは割引という運賃には関係ないことでありまして、ただ切符を発売するのに、日本人は五人以上とまとまれば一枚の切符で団体券を発売する。つまりばらばらに切符を五枚切るよりも、五人が旅行目的が同じで、同じ駅から同じ駅に行くという場合には、団体扱いの一枚の切符で行つております。それと同じ趣旨で駐留軍にも切符を売つておりますが、それを五人でなくて二人でも団体切符を売るということでありまして、これは駐留軍が旅行する場合、とかく駐留軍の切符は補充券といつて、一々記入しなければならぬようなことがありまして手数がかかるので、二人でも団体切符でやつた方がよかろうというので、扱いはほんとうに便宜上だけのことであります。
○楯委員 どうも営業局長の答弁が同じであるけれども、率が違うというふうに私はとれるわけです。いろいろ理由はつけておられますけれども、やはり規約上からは団体輸送は向うの方が二分安いというふうにしかとれません。平均をすればとおつしやいますが、平均のしようにもよりますけれども、規約上はやはり向うの方が特権を与えられておる、こういうふうにしか私にとは受取れない。 こういう問題で長くやつておりましても他の議員に迷惑かと思いますので、私は一ぺんに聞きますから、あなたも簡潔に御答弁願いたい。今度は無礼の場合です。われわれはパスをもらつておりますが、日本人が無礼の場合には割増し運賃をとられるような規程になつてわります。ところが駐留軍の場合はそういうものがない。それから食堂車の運賃は、この雑誌によりますと、一車一キロ二十八円、半車の食堂車十九円というような、きはめて法外な抵運賃である、こういうふうに書いてありますが、この二点についてお伺いしたいと思います。
○唐澤説明員 増し運賃の問題については、やはり規程でちやんととるようになつておるのでございまして、増し運賃と申しまして、ただ乗越しとかいつたような場合はそれぞれ正規の手続をする。いわゆる不正と認めた場合には増し運賃をとるということになつておるのでおりまして、事実の認定とか扱いが個々の場合と比べていろいろ御批評があろうかと思いますが、規程は同じになつておりますし、扱いの仕方も同じになつておるわけであります。 それから、食堂車の問題は、一車一キロ二十八円、半車十九円、安いというお話でありますが、これは日本の場合だと大きな団体が列車を使つて、そして食堂車をつけて行くという場合に該当するのですが、これも同じ率で同じ値段でやつております。ただこの安いのは、いわば旅行におけるサービスというような概念もあると思いますので、特に安くしておるのでございまして、この点もかわりはございません。
○楯委員 これは、私が質問をするところは、あなたも御承知だろうと思います。しかし実際営業局長としては、かわりないということを断言した回答は、私はできないと思います。こうこうこういうふうだから同じようなものである、そういう答弁ではどうも私ども納得することはできぬ。だから、私は別にあなた方を困らすために言つておるのじやない。赤字、運賃値上げといような問題が常に起つて来る、こういうような当然とるべき運賃を、いろいろな圧力とか力があると思いますが、とらずして、ただ日本人大衆にその運賃を背負わせて行くということはけしからぬじやないか、そういう観点からお伺いしておるわけであります。そのほかにも貨物の専用車の割引、こういうような問題についても日本人の方には暫定の場合であるけれども、これは一割五分、それから食堂車の貸渡しがやはり駐留軍のはきわめて安い、こういうような特典が私はあると思います。従つて運賃の値上げというような問題が起る前に、同一の運賃率で運賃をいただくようにあなた方が強力にやらなかつたならば、いつも国民大衆は迷惑のしつぱなしである、こういうふうに考えておるわけでありますが、一体総裁はどういうふうにお考えになりますか、お伺いしたいと思います。
○唐澤説明員 先ほどからも申しましたように、実際の取扱いにつきましてはいろいろ便宜上違つたやり方をしておる場合もありますが、根本の考え方としては全然同じにやつておりまして、運賃にしましてもその他車両の貸の貨渡し料にしましてもみな同じにしております。従いまして特に駐留軍に対して特別な料金で、まけておるからこれをとれとおつしやいますが、私どもの知つておる範囲では、また考えておるところでも、絶対そういうつもりで、はやつておりませんし、もし検討しまして今後そういう点でとるべきものがあれば、もちろん十分にとるようにして行きたいと思います。
○中居委員 先ほどの楯君の質問に関連いたしまして、ちよつと発言いたしたいと思います。先ほど楯君が、決算委員会における森脇証言と申しますか、これについて、国鉄の物資納入についての質問をいたしたのでありまするが、これに対して鉄道局は知らぬ存ぜぬの一点張りであつたのであります。しかしながら私どもは運輸委員会といたしまして、この点はどうしても究明して参らなければならない一点だろうと思うのであります。しかも現在政局を動かすほどの問題になつております造船疑獄にいたしましても、あるいはまた当委員会において今日まで論議せられました日本公通公社の経理の問題あるいは日本通運の延滞の問題等、大きな問題が当委員会においてまで結論を出していないと私は考えておるのであります。しかも決算委員会おける森脇証言というものは、私どもの運輸委員会といたしましては、等閑に付することのできない重大な問題であろうと思うのであります。私はたまたまこの森脇氏のいわゆる森脇メモというものを手に入れまして、これを読んでおるのでございまするが、これを見ますと実に驚くべき腐敗内容が列記されておるのであります。しかも森脇陳述によりまして、日本海運とか山下汽船と、森脇の主宰いたしております江戸橋商事との手形の問題が端緒になつて、この問題が生じたという関係が開示されている。こういうような重大な内容を持つておりますところの森脇証言というものを、われわれはあくまでも究明いたしまして、この造船の問題、あるいは日本交通あるいは日本通運というもの経理の問題をす、解決して参らなければならないと思うのであります。従いましてもしも国鉄当局あるいは運輸当局の質問質問に対しまして、言を左右にいたしまして知らぬ在ぜぬ。一点張りで答弁をするのであるとしますならば、私どもはあくまで森脇氏、あるいは猪股功という人間を当委員会に参考人として喚問いたしまして、彼らの口を通じましてこの問題を究明いたしたいと考えておるのであります。従いましてこの両氏と、あるいは日本通運、日本交通公社の責任者を当委員会に喚問いたしまして、私どもに究明さしていただきたい、こういうことを私は動議として提出したいと考えております。
○關内委員長 ただいまの中居君の御動議に対しましては、いずれ理事会を開きましてその態度を決定いたしたいと思います。御了承を願います。
○館委員 関連して……。私この間久し振りで発言をいたしました最後に、海運造船議員連盟対にして、巷間伝うるところによると、トン当り十円なり百円なりの資金が舞い込んでおるのだといううわさがある、そういうことは非常に不愉快なうわさであるからこれを一つ問題にしたのでありますが、これに対しては、政務次官も岡田さんも聞いていらつしやらないということであり、ことに岡田海運局長は、これは議員の話であるから議員の方でおわかりでしようというくらいなお話があつた、それでよろしい。その際に、委員長に対して、海運造船議員連盟の理事長の星島二郎氏を呼んで、海運造船議員連盟の経理の内容を調べてもらいたいということをお願いしておいたのですが、委員長はよく考えておきましようという話でしたから、私は次いで、よく考えて私の意思に沿うようにとりはかつてもらいたいということを申し込みまして終つたのでありますが、きのうかおとといの読売新聞では、海運造船議員連盟の動き方について、非常にたくさんのスペースを使つて書いておる。その請負連盟がいろいろの会合を催して、海運議員連盟の目的とするところを遂行するための手段、方法を講じておるようなぐあいに書いておる。それには岡田海運局長も出席しておられ、新聞は今持つておりませんが、いろいろの名前が上つております。そろいうことになりますと、議員連盟の活動というものは、私は入つておりませんが、掛金でもつて各種議員連盟というものは動いておる。議員の二百円なり、三百円なりの掛金で運用しているのだというふうに私は信じたいのでありますけれども、あの通りたくさんのスペースを使つて書いておるとすれば、それだけぐらいの議員連盟の会費では治まりがつかぬのじやないかという疑惑からも、世間はそういうふうに目をつけるのではないか。たまたま国会で、各種の議員連盟というものはいろいろ弊害があるということで、議運においてもこれを取捨選択しなければならないということも考えられておる。議運がどういろ観点からこれを廃止したりあるいは残したりすることをやるのか、その基本的な考え方を私は聞いておりませんけれども、ともかく私の言うような疑惑の点は、あるいはその取捨選択の一項目として考えられておるのじやないかという気持もいたします。かたがたそういうことはこの委員会として、ことに海運に関する問題を国会で審議する責任ある委員会として、十分に究明しておく必要があると私は思う。私の言うのは党派がどうだとか、こうだとかいうことではありません。これは皆さん承知していただきたい。誠意を込めてこの各党の集まつた委員会において、党派を超越してこういう問題をきれいにすべく、国民の期待に沿いたい、こういう誠意から私は言つておるのであります。今の中居委員の問題も、おそらくそういうことに軌を一にしておると思う。国の運命はどうかということを国民は心配しておるのであります。どうかこの点も、理事会を開いて中居君の問題を詮議されるそうでありますけれども、詮議の一項目に加えていただきたいということをあらためてお願いしておきます。
○關内委員長 館君にお答えいたします。先般館君よりお申込みの海運請負連盟理事長招致の件につきましては、昨日の理事会において、竹谷理事欠席、外全員出席の上で、その必要なしということになりまして、招致いいざざることに決定しております。
○館委員 理事会を開いて私の問題を討議してくださつたことについて、非常に感謝をいたします。私はこの委員会でこういう発言をしたこと自身、及びそれを理事会が取上げたこと自身、それが発表になつただけでも私は効果があると思う。質問は追加いたしません。そういうことであるならば、それでよろしいと申し上げておきます。
○楯委員 次にこの前私と総裁との間で、警察官の無賃乗車についてしり切れとんぼのようなことで終ったのでありますが、全国十万、全部が全部とも言いませんし、また移動警察あるいは犯罪の追跡というようなことで、急遽やむを得ない場合を私は指摘しておるわけではないのでございますが、警察官の無賃乗車に対する対策を何らか考えていただかなくてはならならと思いますが、これはどういうふうな措置によってやられようとしておられるのか、御回答願いたいと思います。
○唐澤説明員 この問題につきましては、先般も御質問を受けたのでありますが、常時車内の取締りに従事する移動警察については、もちろん乗車証を、渡し、はつきりしておるわけですが、その他の場合におきましても、いろいろな国内の治安問題その他の関係で警察が乗車する場合に、協力してこれを無賃で乗車させるということは、達でそれを認めるように通知してあるわけでございます。ただ実際の問題としまして、必要以上に警察が乗るとか、あるいは私用でも乗るとかいうようなことがあつて、困るではないかというような点で問題になるのではないかと思いますが、こういう問題は、そのときどきの問題でございまして、一括してどうというふうに、何人までとか、どういう証明を持つた者とかいうようなことはなかなか困難なので、その取扱いには、ときにいろいろ批判されるような事態も起るかと思うのでございますが、極力その現場の方々の良識によつてこれを判断する。平生からその関係の方と連絡をとつて打合せを十分にしておくとかいうようなことでやつておるわけでございますが、その点につきましては、さらにもつと何かよい方法がないかということについては、研究を重ねて行きたいと思います。
○楯委員 それでは警察官の無賃乗車に対する対策に関連をしてお伺いしたいと思いますが、鉄道公安官は、設定のときから大分年数がずれておるので、もう必要がないのじやないかと思う。たまたま話を開いてみますと、鉄道公安官が設置の目的以外に活動しておるといいまするか、使用されておるといいますか、やつておるように見受けられるおけであります。しかも吉田内閣によつて、相当警察の充実ということが今日唱えられておるわけでございますし、また仲裁裁定あたりももう必要がないのではないかというようなことを、仲裁委員会の委員連中も指摘をいたしております。従つてこれは警察一本にまかしておいた方がいいのじやないかというふうに考えますが、総裁の意見をひとつ聞かしていただきたい。
○長崎説明員 鉄道公安官が生れた当時においては、私は総裁をやつておりませんが、お説のように治安の方向がだんだんといい方向に向つて参つておりますし、公安官の存置というようなことについては、十分に研究して、やめられるものであったらやめていいと思います。但し鉄道公安官の仕事の内容には、いろいろなものがあることは各位もよく御承知でありますが、あの全員をただちに失職させ、職をなくするということはできないと思います。
○楯委員 どうも向うの方から戸が出たので、失職、首切というようなしつぺい返しの答弁でありますが、私はそういうことは言つておりません。あなた方のお出しになりましたように、旅客をたくさん、乗せなければならぬあるいは貨物の輸送の数量を見ましても、昨年よりらんと上まおつておる。しかもあなた方の責任で、当然これらに対する要員をふやさなければならぬのですが、上の方から押えつけられて人さえふやさない。それで労働過重になつておると思います。そこでこれらの公安官は当然首を切るということではなくて、国鉄の職員でありますから、ほかの作業に幾らでも吸収して、国鉄本来の輸送の目的に従事させるべきであるというふうに考えて御質問申し上げたのであります。それはほとんど二、三年来論議をされておるところでありますが、総裁としてはそういうあいまいな答弁でなくて、ほんとうにこれからほかの作業に転換をさせる決意があるかどうか、この点をもう一回お聞きしておきたいと思います。
○長崎説明員 それはただいま申し上げた通りでありまして、公安官の仕事については十分に研究をし、やめるべきものであればやめる、仰せの通りでき得る限り配置転換をいたしたいのであります。これはやはり労働組合との団体交渉の問題でありますから、なるべくうまく行くようにやりたいと思います。
○楯委員 私はそういう枝葉の問題を言つておるのではありません。労働組合の団体交渉の問題といえば、労働組合合は廃止に賛成しておるのですから、この問題についての協議については何にも支障がないわけです。あなたは公安官を組合の弾圧その他これらに対する警備に使おうとされておるような意図が見えます。先日本庁の前で警官の暴行事件が起きました。あのときも公安官というものはほかの使命があるのですから、ああいうところに出て来て、組合員に対していろいろ言うべき使命はないわけですが、町の警官と一緒になつて騒いでおるというような点を私は申し上げておるおけです。だからこういうようなものはすみやかに廃止して、ほかの本来の輸送業務に従事させて、職員が労働過重にならないようにしてもらいたい。しかも組合はこれに賛成しておるのですから、もう一回ひとつはつきりした答弁を願いたいと思います。
○長崎説明員 楯委員の御意思はよくおかりました。御意思をなるべく尊重いたします。
○楯委員 それでは次に、これも私は的確な資料をここに提出はいたしませんが、非常に重大な問題でありますし、また時がたちますと、いろいろな収賄贈賄というような問題で出て参りますのでお聞きしたいと思いますが、工事の施設関係の入札の問題であります。入札の問題は今日鉄道はどういういような方法でやられておるか、概略をひとつ説明願いたい。
○佐藤説明員 二十八年度からやり方をかえまして、よい請負業者をあらゆる面から検討いたしまして、それを登録いたしまして、その中から指名競争入札あるいは公開競争入札によつて、工事にするようにしております。
○楯委員 その方法はたくさんある業車の中からぼるのでありますから、当然だと私は思います。しかしそのしぼり方が、現在の制度ではきつ過ぎるというように私はとつております。といいますのは、大都市付近の工事は、直接鉄道と契約した大体の金額で工事はまかなえておると思いますが、地方に参りますとトンネル会社がきわめて多い。この点について私は今ここに具体的な資料を提出いたしませんが、これは全国にわたつて行われておると思います。これらはあまり鉄道の方でしぼり過ぎるために、大都市から遠隔の地においては、人手が足らないというような関係から、トンネルトンネルを通つて行われておる。極端な場合を申し上げますと、百万円ぐらいの便所の少し大きいのを建てるについても、四つぐらいトンネルを経由してやられておる。しかも金額が六割ぐらいの価格になつておる、こういう事実を私は見聞をいたしております。この点についてもう少しあなたの方としては合理的に今の入札制度を改正する意図はないか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
○佐藤説明員 今お話のもう少し登録業者を多くしたらどうかというお話でございますが、二十八年度の実績を見ますと、登録したいという申請を出した方に対しまして、実際に登録しましたのは八〇%でございます。落ちましたのは二〇%ということでございまして、この数字から見ますとこのくらいの程度が当然じやないか、これによりもう少し甘くしますと、かえつて悪いのが入るのじやないか、こういうふうに私考えております。それから私たち仕事をいたしますのに、これはもうどなたも考えることでございますが、まずいいものができなければならない。それから鉄道は特に列車が運行しておりますために、安全な仕事ができない。またでき上つたものの上に非常に大きな機関車も通りますし、多くの旅客も乗せておりますので、そういう方面からもしつかりしたものができなければならない。もう一つは、これはもうもちろん考えることでございますが、まず安くできなければならぬ、こうい点で私たちすべてを考えております。それで先ほどお話がございましたトンネルの件でございますが、トンネルということは私たちも厳禁というか、うるさく言つておりまして、見つけ次第相当の処置をとることにしております。ただここにいわゆる工事請負というのは物品の製造と違いまして、いつでも一定のものをつくつて行くということができませんで、仕事がありましたときに仕事をして行くというために、非常に仕事に山がある。そのために現在これは全世界的にとられておりますのが、御存じのようなゼネラルコントラクトの方式なのでございますが、必ず下請を使いまして、そういうふうな波動に対します経済的なやり方をとつておるわけでございます。ただこのときにゼネラル・コントラクトの場合には、多く切投げ方式というものをとつておりましてあるものは資金を提供するとか、資材を支給するとかあるいは機械を貸すとか、あるいは技術を貸す、こういうようなことをやつております。そのためにあるいは税金もございます。そういうようなために切投げにいたしましても、ある程度の金はどうしても元請の方でとりませんと、元請の方で赤字が出るものですから、ある程度のことがあるのは私はやむを得ぬと思つております。ただこれを適当にとりますことは、確かにトンネルでございまして、こういうような点については、われわれも御指摘のように十分注意をいたしまして、監督の方を厳重にしまして、今先生のおつしやられたような結果を生むように努めたい、こう思つております。
○楯委員 この問題は深くは言いませ、んけれども、たとえば一つの入札をさせる指定業者が集まつて来て、どういうふうな行いがやられておるかということは、局長は御承知だと思います。集まつて参りまして、実際金額で入札をしておりません。金額でこちらの業者の方が安いからその工事をしてもらう、こういうことではやられておらないというわけです。このことを私は言いたいわけです。これを今のうちに何とか打破する方向に向わなかつたならば、不当な金がこれらの機関に吸収をされて行つてしまうということを言いたいわけであります。それは施設局長は十分御承知だと思います。結局協定をして順繰りぐらいに工事をもらつて、それらの利益がこれらの関係のない業者に分配されておる。こういう風聞がありまするので、今のうちに何とかこういう方法を打破する方向に向おなかつたならば、また第二、第三のいろいろな汚職間間が出て来る。汚職じやないかもしれませんが、そういうふうな問題が出て来る。こういうことを私は言つておる。 それから吾孫子さんがおりますので、ひとつ昨年の年末闘争の処分について簡単にお伺いをしておきたいと思います。これは先日の委員会で長崎総裁と私どもがいろいろ論争をいたしました。ところが抽象論でありまして、水かけ論のようになつたのでありますが、私がお聞きしておきたいのは、十八条によつてあなたは十八名の処分をされたわけですが、地方本部単独で仲裁裁定の完全実施をめぐる年末闘争が行われるような情勢にあつたかどうかということをお伺いしたい。
○吾孫子説明員 先般の処分は、私が職員局長をしておりましたときに、総裁の御決裁をいただいて発令したのでありますが、今お尋ねになりました要点は、地方本部が単独であのようなことをやつたと思うかどうか、こういうお尋ねでございますか、もしそういうことでございましたらば、これは私どもにはわかりかねますので、やはり労働組合の方にお尋ねいただかないとお答えいたしようがないと思います。それから十八条の解釈の問題についてのお尋ねでございましたらば、あの十八条で定めておりますのは、私どもの解釈によりますと、およそ同盟罷業その他正常な業務の運営を阻害するような行為をやつてはならないということを、公共企業体の個々の職員に対して禁止しておりますので、いやしくもそういうような行動がございました者、それに参加したような職員は、一応公労法の違反を犯したことになる。またそういうことをさせるために、闘争指令を発したり、その他あおつたり、そそのかしたりするというようなことのございました者も、これは十七条の後段の方でやはり公労違反をやつたことになる、そういうふうに解釈しております。
○楯委員 私は中闘の指令が出なければ、当時の情勢としてあの年末の闘争は各地方本部単独では行なかつたというふうに解釈をしておるおけですが、あなたはどうですか。先ほど私が質問申し上げたのと今度は逆あります。中闘の指令が行なかつたならば、年末の闘争は各地方本部単独で行われなかつたのではないかというふうに私は考えておりますが、あなたの当時の情勢の把握の仕方はどうでしよう、私と違いますか。
○吾孫子説明員 大きく全体的に見ますと、もし中闘の指令がなかつたならば、あのような大きな結果は出て来なかつただろうと思つております。しかしながら、個々に発生いたしました事実を見ますと、必ずしも中闘の指令に起因した行為ばかりではないように思つておりますので、もし中闘の指令がなかつたならばあのような事態が全然起こらなかつたかどうか、これはちよつと私にはわかりかねるのでございます。
○楯委員 私はなぜこういう質問をするかといいますと、当局の十八条違反として、処分をいたしました考え方に、非常に疑議を持つわけです。といいますのは、一昨年の年末においては指令責任者三役を一応処分しました。今度もあの指令に基いて闘争が行われたということになりますと、私があなた方の解釈に百歩譲つても、指令責任者三役の処分で足りるのじやないか、そういうぐあいに考えるのであります。その指令責任者を処分し、その指令に基いて行動した人たちを処分するということは、これは長崎総裁にも、あなた方は権利の二行使をしているということを私先日の委員会でも申し上げたわけでありますが、むずかしい言葉でいますと、憲法二十八条のいわゆる団結権の否認をしている、言葉をかえて申しますと、あなた方は不当労働行為をやつているのではないか、こういう疑惑が生れて来るわけであります。おそらくあなたは、年末中闘の指令がなかつたならば、あのような大きな争議は起らなかつたであろうというお考えを持つておみえになると思います。そういたしますとあくまでもあの指令によつて各地方本部が行動したのであつて、もし処分をするということならば、当然これは中間指令責任者に集約されるベきものでである。それをさらに地方まで処分するということは、憲法の解釈からいつて、あるいは十八条の解釈からいつて、非常にあなた方は矛盾を犯しているのではないか、こういうふうに私は解釈いたしておりますが、どうでしようか。
○吾孫子説明員 楯さんのおつしやいますような解釈の考え方もあるかとも思いますが、公労法の十七条の規定は、先ほども私が申し上げましたように、公共企業体の職員全部に対して違法な行為を禁止しているわけでございますから、違法な指令を出した者はもちろん責任はございますが、その違法な指令を受けてそういう行動に参加した者も、やはりこれは公労法違反を犯したものである。従つてあの規定をもし厳格に、字義通りし解釈いたしますれば、処分をしなければならない者の範囲ももつと広がつたのであるというふうに考えているわけでございます。
○楯委員 その解釈は私はおかしいと思う。というのは、指令が地方本部に行つた、この指令に基いて行動する人は三十五万なんです。この一々に対して、やれこの指令から逸脱した、しないという解釈は、あなた方としては私はとれないと思う。だから指令を受けて行動した人を処分するということになれば——そんなばかなことはないのですが、すれば、当然これは各地方本部がその処置を受けなければならぬわけです。それをところどころピツク・アツプして処分をするということは、すなおにこの法律を解釈しておらぬ、巷間いわれておりますところの政治的な考えに基いてやられている、こういうふうに私どもは解釈をしているわけです。今吾孫子さんはいろいろ逸脱だとかなんとか言われますが、そういう解釈は私は通らないと思う。これはどうですか。(「見解の相違だ」と呼ぶ者あり)見解の相違じやないですよ。法律の正当な解釈です。
○吾孫子説明員 法律の解釈の問題につきましては、私どもとしては一応関係の方にも御意見を伺つたのでございますし、また解釈の問題はおそらく今後訴訟になりますれば、裁判所あたりではつきりいたすことであろうと考えております。
○楯委員 水かけ論になりますので私はやめたいと思いますが、まあいろいろ見解の相違はあるでありましよう。しかし今日国鉄で処分をされました幹部は、あるいは私が口はばつたいことを言うようかもわかりませんけれども、国鉄四十万の従業員にはあなた方より信頼されている人が多いというふうに私は解釈をいたしております。これは非常になまいきな言い方かもしれませんけれども、組合員の諸君の一人一人に聞いてみた場合には、中闘の処分された幹部諸君は、国鉄再建のためにほんとうに、かえつて当局の幹部より一生懸命になつてやつてもらつた。これは自己の給与問題だとかその他ばかりじやない。国鉄再建のためにやつている人だ、こういうような考え方が非常に充満しているということをお考え願つておきたいと思います。 時間が来ましたので、私は次に引続いて質問を保留いたしてやめます。
○關内委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十一分散会