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19回国会衆議院1954/02/02

運輸委員会 第4号

発言数
32
登壇者
10
会派数
3
開催日
1954/02/02

会議録

關内正一自由党

○關内委員長 これより開会いたします。  議事に入るに先だちまして御報告申し上げます。本委員会の委員でありました原彪君は去る一月二十三日に、昨一日には熊本虎三君が不幸病のため逝去せられました。国会再開後ここに旬日を経ずしてこの悲報に接することは、本委員会に席を同じくするわれわれにとりまして、まことに痛惜にたえないところであります。ここにつつしんで両君に対し哀悼の意を表したいと存じます。  原君は去る第一国会以来、熊本君は第十三回国会以来、本委員会の委員として多年の経験を豊富に生かされ、議案の審査にあるいは国政の調査に精励よくその職責を果されたのであります。いまだ幾春秋に富まれる両君が本委員会のみならず、祖国再建のために残された偉大なるその功績は、あとへ続く人々により受継がれることと信じます。今期国会においても、本委員会といたしましては多くの重要議案等の審査をいたされはならぬ時期にあたり、その審査を前にいたしまして卒然として面打は急逝せられ、誠実にして真摯な姿を長くこの委員会の席に見ることができないことは、まことに痛惜の情にたえない次第でございます。ここにつつしんで両君の御長逝に対しまして心より哀悼のまことをささげる次第でございます。(拍手)     ―――――――――――――

關内正一自由党

○關内委員長 この際お諮りいたします。委員の異動に伴いまして理事に欠員が生じておりますので、補欠選任を行いたいと存じますが、委員長より指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

關内正一自由党

○關内委員長 なければさよう決します。理事に山崎岩男君、山口丈太郎君、竹谷源太郎君を指名いたします。速記をやめて。   〔速記中止〕

關内正一自由党

○關内委員長 速記を始めて。  次に運輸行政に関し、大臣より説明を求めます。石井運輸大臣。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 第十九国会の再開にあたりまして、運輸委員各位に、最近の運輸事情につきまして御説明申し上げる機会を与えられましたことを感謝いたします。委員の中には、新たに選任された方もございますが、何とぞよろしく御願い申し上げます。  今国会に提出されました予算の詳細につきましては、事務次官より説明いたさせますが、緊縮予算のわく内において、国際収支の改善、産業の復興、民生の安定をはかるべく運輸行政を推准して参るには、幾多の困難があることを覚悟せねばなりません。今後とも一層の御指導、ご鞭撻を望む次第でございます。  法律案につきましては、運輸省としてさしあたり九件を予定しておりますが、成案を得次第提出いたしますので、御審議を煩わしたいと存じます。  外航船舶につきましては、さきに樹立しました船舶拡充四箇年計画を引続き推進して参る所存でありますが、昭和二十九年度におおきましては予定されております日本開発銀行資金百八十五億をもつて、できる限りの外航船の建造をはかる意向でありますが、二十万総トン程度を確保し得るかと考えております。また船舶の建造コストを低減するため、昨年八月以降造船コスト引下げに関する暫定措置により、造船用鋼材価格トン当り約一万円の引下げを目途として、製鉄業者に対する日本開発銀行からの融資ならびに日銀別口外貨貸しによる融資の金利がそれぞれ引上げられましたのに伴い、企業努力と相まつて大幅な船価の低減を見たのであります。すなわち貨物船につきましては一六%以上の引下けが達成され、わが国海運の国際競争力の強化に役立ちましたほか、輸出船舶の獲得につきましても本措置の実施以来受注量は増大し、当初の輸出目標十万総トンの年度内達成も確実と見られる情勢であります。なお外航船による外貨収入も如上の諸施策の実施により顕著な増加を示し、昭和二十五年度の二千八百万ドルに対し、二十八年度においては運賃市況の悪化にもかかわらず二億ドルに近づくものと予想され、今後も外航船腹の拡充とともにますます増大するものと期待されるのであります。  港湾につきましては、その取扱量は昭和二十三年の九千万トン程度に比し、昭和二十八年には二億二千万トンを越えて、ほぼ戦前の取扱まで回復するものと推定されます。しかるに各港湾の施設の現況は、駐留軍による接収、並びに打続く災害等によつて戦前の整備された姿にはほど遠く、これらの施設の整備復旧は緊急の要事でありますので、戦後の船舶の大型化等をも勘案して、これらに対応できるように急速に整備いたしたいと考えております。  次に、鉄道関係について申し上げます。本年度の国有鉄道の輸送量は、昨年度に比して旅客、貨物ともに約四%の上昇を示しており、この増加の情勢は来年度においても継続するものと思われます。なかんずく東京を初め大都市の旅客輸送要請量は、激増の一途をたどりつつある現状でありますので、この打開策として国鉄における設備の改善はもとより、地下高速度鉄道の拡充等を推進し、輸送力の増強をはかるほか、他の交通機関との輸送力調整をはかり、これに対処したいと考えております。二十九年度における国鉄財政の見通しといたしましては、施設の整備を促進し、かつ前国会において承認されました職員の給与改訂を実施するため、多額の資金を必要といたしますが、来年度一般予算編成の方針等を考慮し、一、二等旅客運賃料金のみを改訂し、値上率も通行税を外わくにすることにより、おおむね二割程度にとどめることの結論を得ましたので、今国会に国有鉄道運賃法の改正法案を提出しますとともに、これに基いて国鉄予算を作成して御審議をお願いすることとなつております。  国鉄の新線建設は重要な意義を有するものであり、かつその実現を有する声も強いのであり幸して、本年度は三十線、八百八十一キロの工事を進めて参りましたが、現在までに四線、五十四キロ余が完成、営業を開始し、また一部開業したものが二線で、三十八キロ余であります。しかしながら、二十九年度の国家財政並びに国鉄財政の事情から予算の大幅の削減の余儀なきに至りましたので、きわめて困難ではありますが、従来工事中のものにつきましては、何らか工事を継続できるよう目下その具体的方策を検討いたしております。  国鉄の電化につきましても、極力これを推進いたしたいと考えております。本年度におきましては、東海道線浜松・名古屋の工事を完成いたしましたので、二十九年度は引き続き米原までの工事を進捗せしめ、三十年度には完成いたす予定であります。  いわゆる鉄道会館問題に端を発し、国会において昨年以来論議されました国鉄並びに国鉄監督行政のあり力につきましては、衆議院運輸、決算両委員会の結論もございましたので、その後慎重審議検討いたし、すでに行政指導により必要な措置をとつたものもありますが、監督強化の法的措置としまして、日本国有鉄道法の改正法案を今国会に提出すべく、鋭意準備をいたしております。  なお、公共企業体のあり方についての基本的な問題につきましては、先般閣議決定により、公共企業体合理化審議会が設置されて審議を進めることとなつておりますので、これが結論をまつて根本的な施策を講じたいと考えております。  地方鉄道軌道につきましては、第十六国会において制定された地方鉄道軌道整備法により助成措置を講じ、もつて重要な鉄道の維持整備をはかりたいと考えております。  鉄道車両は、機械工業中で造船に次ぐプラント輸出であり年々二十億程度の実績でありましたが、本年度はすでに約五十五億円の実績を示しております。しかしながら技術、納期等における有利な条件にもかかわらず、材料、価格の割高のため、かなり苦境にあることは事実でありますので、この点を打開すれば、さらに明るい見通しを持も得るものと考えております。  バス事業及び路線トラック事業の路線キロは、昨年未それぞれ十万キロ及び八万キロに達しておりますが、これら事業の公共的運営いかんは、ただちに国民生活に重要な影響を持つものでありますので、今後の方針といたしましては、長距離路線網の整備充実、運転系統の合理化、運行回数の充実、国策的開発路線の運行等をはかりますとともに、事業の基盤を強固にするための対策を推進いたしたいと存じております。  最近における自動車の増加はますます著しく、今日ではすでに百万両を突被し、なお毎月三万両にも及ぶ増勢を示している実情でありますが、これに伴い自動車事故も増加しておりますので、これが対策として、車両検査施設の整備拡充を促進し検査の能率化をはかり、事故の防止に努めますとともに、事故が発生した際における救済策として、自動車事故による損害賠償を保障する制度を確立する必要を認め、目下関係各省と鋭意折衝中であります。  かねてからの懸案でありました国際航空路線の開設は、昨年十月日本航空株式会社の設立によつてようやくその緒についたのでありますが、去る一月十四一米国政府から正式許可を得まして、二月二日東京・サンフランシスコ線の業務開始の運びとなり、さらに二月五日、東京・沖繩線の業務を開始することとなつたのであります。今後さらに日本航空の業務を充実拡張すべく、十億円の政府出資につき来年度予算に計上いたしております。なお航空保安の確保に万全を期するとともに、今後も引続き乗員、航空交通管制官の養成に必要な措置を講ずる等、自主航空の再建に努めたいと考えております。  わが国の観光事業は、戦後逐年目ざましい進展を逐げ、特に昨年は朝鮮休戦の成立、外客受入れ施設の整備の促進、さらには対外観光宣伝の強化等により、大きな発展を示したのでありまして、来訪外客数は約八万、その推定消費額は百億円を若干上まわる成果を上げたのであります。しかも、本年は海外からの相次ぐ観光団の求訪等から推して、来訪外客数は九万を越え、その消費額も約三千六百万ドル、百三十億円に達するものと予想されます。なお、この数字は戦前の最盛期たる昭和十一年の観光収入三千百万ドルを大きく突破するものであります。国際収支の逆調に悩むこの際、観光事業の振興をはかり、見えざる輸出としての観光収入の増加を期することは、まさに時局の要請こ即応するものでありまして、明年度の予算緊縮のため、対外観光宣伝の実施機関たる日本交通公社及び外客受入れ態勢の整備促進に当つている全日本観光連盟に対する国庫補助金は、それぞれ本年度に比し約三制の減少を見ることになつておりますが、会費、宣伝繰入金の増徴、その他あらゆる有効なる方途を講じ、対外宣伝の浸透をはかるとともに、他方受入れ態勢の面におきましても、ホテルを初め施設及び接遇の整備充実をはかり、本事業の振興を通じて国際収支の改善に寄与いたしたいと存じております。  海上保安庁関係について御説明申し上げますと、警備救難業務の主力となる巡視船九十七隻の約半数は老朽木造船でありますため、著しく手不足であり、さらに北方海域、朝鮮海域及び東支那海方面の日本漁船の操業秩序を維持し、あわせてとれら漁船に対する不法拿捕事件の発生を防止するため、常時巡視船を行動せしめておりますので、沿岸水域における一般警備救難活動に空白を生せざるよう努力を尽しております。昭和二十九年度においては、老朽木造船の代群として三百五十型巡視船一隻、二十三メートル型内火艇ニ隻を建造し、また、さきに認められましたヘリコプター六機のうち五機の引渡しを受け、各地に配属することとなりますので、今後は海空一体による迅速かつ機動的な海上保安業務の運営が期待されるのであります。なお、日本海方面の浮流機雷の状況は、その後漸滅の傾向をたどつております。  航路標識の整備は、昨年の予算削減により当初の計画を相当割愛するの余儀なきに至りましたが、国際的重要航路に当る潮岬及び大王崎両電波標識局の新設を初め、燈台三十三基、浮標三十五基を新設する等重点的に日本近海における航行の安全をはかつております。昭和二十九年度においては五十トン型燈台見まわり船一隻を建造し、燈台四十八基、燈浮標十五基、電波標識三基を新設するとともに、既設燈台の光力増大等の改良工事もあわせて実施する予定でありますが、わが国の現状を列国と比較するとなお数段の隔たりがあるのでありまして、今後一層の拡充に努めねばならぬと考えております。中央気象台の業務につきましては、昨年の北九州及び近畿地方の水害にかんがみ、明年度は特に水害対策施設の整備拡充に努めたいと存じております。すなわち昭和二十八年度補正予算により、西日本の鹿児島県外九県の山岳地帯における雨量観測の整備と、近代的設備としての気象用レーダーを一箇所整備を行いましたが、二十九度におきましては、引続き山口県外十県の山岳地帯に雨量観測施設の整備を行うとともに、気象用レーダーを二箇所に設置するに要します経費としまして、それぞれ一億三千九百万円及び三千六百万円の予算を計上いたしております。また水害対策と水資源の利用に当る水利気象業務の整備につきましては、昭和二十九年度におきまして北上川及び利根川流域の一部に対しまして実施する意向であり、これに要します経費といたしまして、約三千万円の予算計上をいたしております。  最後に、職員が検察当局の取調べを受けております事件につきましては、世間の疑惑を招くがごとき事態となりましたこはきわめて遺憾なことでありまして、今後とも十分戒心いたしますとともに、真相の明らかになるのを待つてしかるべき処置を考えたいと存じます。     ―――――――――――――

關内正一自由党

○關内委員長 山崎岩男君より発言を求められておりますので、これを許します。山崎岩男君。

山崎岩男自由党

○山崎(岩)委員 昭和二十九年度の運輸省関係並びに国鉄関係の予算関係が上程せられまして、本日よりその審議に入るわけでございますが、そのうちでもつて私ども国民として最も関心を払わなければならぬ問題といたしまして、鉄道新線建設の費用が意外に少い。これは前年度におきましては、九十億の金をもつて工事にかかりまして、三十線程度の工事が進行中であります。しかるにもかかわりませず、今回昭和二十九年度の予算関係というものは、わずか二十五億よりないのでございます。そこでその二十五億の金をもつて一体どの程度の継続ができるものかどうかという点につきましては、われわれ運輸委員はもちろんのこと、これは国会といたしましても、また国民といたしましても、重要なる関心を払つて行かなければならぬ事態であろうかと存じますので、この際国鉄がこれに対しましてどういう御意向であるか承りたいと思います。  ところで私ども運輸委員会といたしましては、この問題をなおざりにしするわけには参りませんので、政府並びに国鉄当局を鞭撻いたしまして、私どもの意のあるところをくんでいただいて、そうしてこの継続事業を延滞なく進めて行かなければならない、かように存じますので、鉄道新鮮建設継続に関する決議案を上程いたしたいと存ずるものでございます。まずその決議案の案文を朗読いたします。    鉄道新線建設継続に関する決議案   政府は、昭和二十九年度予算案において、鉄道建設費二十五億円を計上しているが、昭和二十八年度予算に計上せられた鉄道新線(復活線を含む)三十線は、何れも資源開発、地方産業の振興に寄与するところ特に大なるもの及び輸送系絡上重要度の高いものであるから、これが一部路線の工事中止を見るが如きことあらば、再建途上にあるわが国経済の発展、民生の安定に及ぼす影響は極めて大である。   よつてこの際政府は、鉄道建設の重要性にかんがみ、新線建設工事につき特段の考慮を払いこれを継続施行し得るよう措置すべきである。   右決議する。 この決議案を上程いたします。

關内正一自由党

○關内委員長 ただいまの提案につき質疑の通告があります。正木清君。

正木清日本社会党(左)

○正木委員 私はただいま山崎君から上程された決議案に関連して、ひとつ運輸大臣に御質問を申し上げたいと思う次第であります。決議案の趣旨についてば本員も決して反対するものではないことを一応明からにいたしておきますが、私がお伺いしたいことは、なるほど二十八年度においては国鉄は国民の要請にこたえるために相当の予算を計上して、その苦しい、乏しい財政の中から、国鉄本来の使命の一環として非常な努力を払つて来られました。従つて当委員会においても、私などはしばしば問題を明らかにして運輸大臣の所信をただし、今日この新線建設に対しては、その建設資金は当然国が出資すべき性質のものではないか、それからもしそれが今日の財政上困難であるとするならば、国鉄の今日のこの財政の状態の中において、一切の犠牲を国鉄に負担させることは非常に無理じやないか、少くとも利子だけは国が負担すべきものではないか、こういう意見を今日まで繰返し繰り返し主張して参りました。これに対して運輸大臣は、御説の通りである、自分としては少くとも利子は国が負担するように努力をしたい、このことは重ねてこの委員会において言明があつたところであります。そこで、こうした点について運輸大臣は今日まで政府部内においてどのような努力をされ、そしてこの二十九年度の予算の編成にあたつて、どのように努力されたかという点が一点。  次にお伺いしたいことは、ただいまの決議案の内容でございますが、私どもが新聞を通じて承知いたしております範囲においては、今日の国家財政上、特に全体として一兆円のわくの中でとどめるためには、こうした点においても十分考えなければならないという観点から、特に国鉄の財政状態とにらみ合せて二十五億程度にとどまつたということでございます。この点、私は決議案の採決に先だつて、一応政府当局の態度を明らかにしていたたくことが必要であると思いますので、その点を私は御質問を申し上げるわけでございます。  同時に、国鉄総裁の長崎さんが御出席でございますので、総裁の長崎さんにも御質問を申し上げるわけでございますが、政府の方針はどうであろうとも、国鉄当局としては、この新線建設については当然無関心ではなかつたはすでございますから、国鉄当局の当初の計画というものはどの程度であつたのか、それがどういう経過をたどつて二十五億円にとどまつたのか。今日の国鉄の財政上、この新線工事に要する厖大な予算関係が、国鉄の財政圧迫するという理由で、国鉄当局が進んで政府に進言したものか。それとも逆に、国鉄の意図いかんにかかわらず、政府の方から進んでかくすべきであるというような意向が国鉄に伝わつて、結論としてかようになつたのか。この点も私は総裁から御答弁を願いたい、かように存じます。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 お答えいたします。政府が新線建設には出資をするか、そうでなかつたら利子補給すべきではないかということ等につきましては、かねて正木君からも何度もお尋ねがございまして、私もそういうふうな線に沿うてやるべきが筋であろう、それに努力するつもりだと申しておつたことも事実でございます。今度私どもといたしましては、第一案として本年度政府出資として百十億を出してもらえぬかということを申したわけでございます。それは昨年の九十億に対しますると、本年は経済速力によりまして大体百十億ほしいという国鉄当局の話を開いておりまして、それをそのまま政府にお願いしたわけでございます。もしそれがこの際、融資の間で困るようであれば、それに対する利子補給たけ出してもらえぬか、そしが約五億円でございますが、この要求をその次にはいたしたわけでございます。ところがいろいろ折衝の途中におきまして、だんだんと明らかになつて参りまして、初めに言つておりました一兆円の予算わくを越さないということのためには、どうしても新規なものを一切認めないという建前でやらなければ、今までのものでさえ減らさなければ予算は組めないのであるから、これにどうしてもやることはできないということで、遂に私どもの要求は認められないことになつたわけでございます。それから予算の全体のわくが、金融の政府資金のわくがずつと縮まりましたので、国鉄に対する資金というものは前年よりも減りました。この国鉄の新線につきましては、初めに十五億といい、二十億といい、最後に何とかもう少し出してもらえぬかというので、予算決定後でございましたが、いろいろ話をつけまして、ようやく二十五億まで持つて来たというような状態でございまして、はなはだどの面からいたしましても残念でございますが、そういような経過をたどつたわけでございます。

長崎惣之助日本国有鉄道総裁

○長崎説明員 お答えいたします。ただいま大臣からお答えがございましたので、ほとんど全部尽きているわけでございますが、何分にも昨年度におきましては、預金部からの借入れが百四十五億というのでございましたが、それがことしば非常に減つてしまつている状況でございます。なおそのほかに、政府全体の予算編成の面から行きまして、借入金を増額するということばとうていできない、その他継続事業で縮小を余儀なくされたものが多々あるというような、いろいろのお話がございまして、当初われわれは経済スピードで参りますと百十億の出資がいるということを強く要求したのでございますが、政府のそうした方針あるいは借入金の増額の不可能というような、両方かち押えられまして、やむを得ず十五億が二十億になり、二十五億にとどまつてしまつたというのが実際の状況でございます。

關内正一自由党

○關内委員長 ちよつと速記をとめてください。   〔速記中止〕

關内正一自由党

○關内委員長 速記を始めて。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 昭和二十九年度日本国有鉄道予算説明という、配られた印刷物の工事勘定という項目のまん中ごろでありますが、「先ず新線建設費についてでありますが、新線の建設は前年度工事着手線の継続に止め二十五億円を計上致しました。」とありますが、この新線につきまして、そのうち前年度工事着手線の名前及び未着手の新線計画線の名称をお尋ねいたしたいと思います。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 お答え申し上げます。二十八年度の新線建設は全部で三十線ございます。そのうち三線は営業を休止いたしましたものの復活でございます。これを含めまして三十線と相なつておるわけでございます。このうち先ほど大臣の説明にもございましたように、四線はすでに本年度におきまして開通をいたしております。さらにあと二線が本年度中に開通を見ることになつておりまして、これは本年度予算の七十億で開通いたすわけでございますから、三十線中都合六線が本年度開通いたしまして、残りが二十四線あるわけであります。この線名を申し上げてみますと……(「プリントにしてください」と呼ぶ者あり)それでは表にいたしたいと思いますが、二十四線中着手しておりませんところだけを申し上げますと、北海道の辺富内線、根北線、それから近畿の坂本線、九州の国分線、枕崎線、内海線、それから越美線、この七線だけは設計、測量ばいたしておるのでございますが、工事の着手は全然しておらないものであります。そのほかの線につきましては、いろいろ程度がございますが、工事の請負に一応出しておる線でございます。従いまして二十四線中七線を引きました十七線が、何らかの程度で工事に着手いたしておるものであります。線路名その他につきましては、資料をもちまして別途御説明いたしたいと思います。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 そうしますと、ここに二十九年度予算として計上しました二十五億円は、昨年未着手のものを徐いた十七線についての予算ということになつておりますか。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 先ほど来いろいろお話がございましたようこ、建設費が百十億いるところが二十五億になつたものでございますから、これを各線別にいかに配分するかということが非常に困難な状況でございまして、ただいまいろいろな案をつくりまして練つておるのでございますが、最終的にはまだ決定を見ておらないわけでございます。近く建設審議会を開きまして、建設審議会の御意見も承りたい、かように考えておるわけでございますが、ここに書きました趣旨を大体において申し上げますと、未着手のものにつきましては、これは新たに差手することは、もうほとんどといいますか、絶対と申しますか、不可能に近いのでございまして、設計、測量等がまだ十分に済んでおらないものが大部分でございますので、設計、測量をさらに続けて行くということにいたしたらどうか、かようにただいまのところ考えているわけでございます。なお着手いたしましたものを継続いたすと申しましても、これは金が二十五億でございますので、これをどういうふうにして引伸ばして行くか、ただ引延ばすといいましても、だらだら細々とやるといいましても、実際問題といたしましては限度があろうかと思うのでございまして、それらは個々の具体的の線について、どの程度引延ばし得るかということを検討いたさなければならぬ次第でございまして、そういつたことを実際の工程その他とにらみ合せなければ、各線にどれだけの予算を振り向けていいかというようなことがはつきりきまらない。そこに先ほど申し上げました困難性もあるわけでございます。いずれにいたしましても、ただいまいろいろ案をつくつておりますが、二十五億では幾ら延ばしましても、年度一ぱい工事続けて行くという金には絶対に不足するわけでございまして、金が、ある線におきましては十月とか、ある線におきましては十二月でございますとか、そういつた時期になくなりまして自然に休む、来年度予算の目鼻がつきますまでは、休まざるを得ないというような形に相なるかと思うのでございます。ここに書きました継続という趣旨は、年度一ぱい続けて工事をやるという考え方ではございませんので、本年度とにかく工事を続けてやって、来年度にかかるものは来年度引き続いてやる、こういつた意味で継続という字句を用いているわけでございますが、その点は多少字句が不適当だというようなおしかりを受ける点ではなかろうかと思うのでございますが、大体ただいま申し上げたような趣旨でございます。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 今の答弁でまだわからぬところがあるのでありますが、そうしますと、未着手線の七線については、調査、設計等を多少した程度で、他の前年度着工の十七線については、これまたそのうもには全然工事をやらない線もできるのであるかどうか、一応いずれも多少ずつはやるが、ずつと一年間継続しては工事が続かない、そのうちの何箇月かで、あとの月は工事を休止してしまうというような状態になるのであるか、もう一度お尋ねいたします。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 私の御説明が足りなかつたと思うのでございますが、ある線に重点的に金を入れることになりますと、他の線が打切られるということになるわけでございます。ただいまのところ私どもとしましては、経済的にはある線に重点的に金を入れてやることは、資本を生かす道ではございますが、それでは影響するところが非常に大きいと思いますので、もう請負にも出しているような線が、ただいま申し上げた十七線であるわけでございますので、できるだけそういつたところについては、ある程度でも続けて行きたい、こういう気持ではいるわけでございますが、その辺が、先ほど申し上げました通り非常にむずかしい点でございますので、最終的には決定いたしておらないという実情でございます。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 もう一つ、新線建設についてお尋ねしますが、この未着手七線以外に、運輸当局として新線として建設せんと計画しております線があるかどうか。それをお尋ねします。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 この説明書にも書いてございますのですが、新しく着手をせられたいという要望の線は非常にたくさんあるのでございます。つまり先ほど申しました三十線以外に、二十九年度から着手してもらいたいという御要望の強い線はたくさんあるのでございますが、先ほど申し上げておりますように、今まで着手しておりますものでさえも続けて行けないというような実情でございますので、二十九年度は三十線以外の線に新たに着手するということはやめるということで、これは建設審議会の小委員会でも、そのような御決定も一応ございましたようなわけでございます。従つて計画というものは別段きまつておりませんし、二十九年度は新たなものは着工はいたさない、こういう考え方でございます。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 ただいま承りますと、この未着手の七線以外にも何十線、あるいは河百線という着手してもらいたいという猛烈な新鮮建設の要望があるというお話でありますが、そうなりますと、なおさら先ほど正木委員から質問がありましたように、新線建設という国土の開発、交通の発展に伴つて、ぜひ必要な鉄道網の拡充という事業の重要な仕事をしております国鉄といたしましては、とうてい財政上さような事業を遂行すろことは不可能であろうと思う。しかも今後着手すべき線は大部分採算のとれないものであり、しかも公共的に必要なものである、かようなものを一公社である国鉄の全額負担においてなすというような計画では、とうてい円滑に行くことのできないことは申すまでもないところでございます。しかも本年度は財政緊縮でもつて、かような非常に要望があり、すでに着手もしくは着手することが決定して、設計までできておるものの工事ができない。そして二十五億円に圧縮した、こういう現状でございますが、これに対しまして先ほど山崎委員から提案のありました決議案の内容を実施しようとしますならば、運賃の値上げなり、あるいは公務員の待遇の劣悪化なり、あるいは施設の維持、取替補充というようなことができなくなつて、国鉄運輸の危険が増大するというように、あらゆる方面にしわ寄せが行くことになるであろうと思う。こういうふうに考えてみますと、どうしてもこうした新線建設事業のようなものに対しましては国家がみずから投資するなり、あるいはこの新線建設のために鉄道債権を発行したというような場合には、その利子を全額補給するというような、そうした財政的援助を国家がなすのでなければ、とうてい国鉄の経営、また円滑なる日本の交通事業の発展も期しがたいと思うのでありますが、当局としてはこの点に関していかように考えておられるか。今大臣が留守でございますが、次官がおりますから、ひとつ責任ある御答弁をお願いしたいと思います。

牛島辰弥運輸事務次官

○牛島説明員 お答えいたします。先ほど大臣からもその点につきましては一応お話があつたと思うのでありますが、鉄道の新線建設の費用につきましては、その財源を国の出資に求むべきである。またその出資がどうしてもできないで借入金に求める場合におきましては、その利子の補給をなすべきであるということは、以前からも建設審議会からの答申、建議があつたわけであります。政府としましては、昨年におきましても、また本年の二十九年度予算編成に際しましても、この点を十分に努力したつもりであります。政府出資百十億の要求は、百十億の一般会計より国鉄会計への繰入れということが、今回の予算におきましてほとんど不可能になりましたので、ただちに利子補給の方法によりまして、昨年度の預金部よりの財政資金の借入れに対しまして利子補給の法案の草案を用意いたしまして、ちようど六分補給にいたしますと五億程度のものになりますので、五億程度の予算要求をしたのでありますが、これも一般会計より国鉄会計へ繰入れて参ります関係上、今回の予算におきましてこの五億の財源をも得ることができなかつたということでありまして、運輸省といたしまして、私どもとしてはやはり政府出資で行くのが本筋であろうかと存じております。また政府出資が悪く、財政資金によりまして国鉄の借入金にその財源を求める場合におきましては、利子補給で参るべきがよいのである、こういうふうに考えております。ただ今回の予算編成におきまして、それが実現できなかつたことを遺憾に存ずる次第であります。

關内正一自由党

○關内委員長 他に御質疑はございませんか。

南條徳男自由党

○南條委員 新線建設についてただいま当局から御説明がありましたが、細田説明員の答弁は私は重大な発言だと思うので、ちよつと再質問をしてみたいと思うのであります。今の細田説明員の話によると、二十八年度に決定した三十線の建設線のうちで、未着手線が七線ある、これはどのようなことがあつても今二十九年度には着手できないものであると考えるという。そうしますと、これは昨二十八年度に三十線を国鉄が着工すると建設審議会できめて、予算を計上し、そして百十億の予算を査定したのでありますが、これはそのときの国鉄は調査も側量も完了しているから、二十八年度に着工できるという想定のもとに、三十線の予算を計上して獲得したものと私は思うのでありますが、その点はどうなんですか。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 お答え申し上げます。ただいま申し上げました七線は設計、測量等が全部でき上つているから、二十八年度に工事に着手するということにはなつておりませんので、事実設計、測量ができておりませんから、設計、測量からまず始めるということであります。その前のいろいろな経済事情の調査、交通量がどれくらいになるとか、どれくらいな貨物が出るというような経済調査は十分いたしておりますので、それで決定をいたしまして、建設費が計上されましてから実施のための設計、測量にかかる、こういうことでございまして、ただいまの未着手と申しましたのは、設計、測量は二十八年度でいたしているわけでございます。それで二十八年度に請負工事にまだ出しておらない線でございます。

南條徳男自由党

○南條委員 それでわかりますが、そうしますれば三十線は二十八年度に着工できるという見通しのもとに、昨年は百十億の予算を獲得したものと思う。そうすると、今度そのうちから二十五億に二十九年度削減されました場合には、この未着手の七線の場合は、今のお話では当然除外されるような事柄ですけれども、私はそうじやなくて、これも含んでその二十五億円の中でとう勘案するかということを建設審議会その他でもつて勘案して、重要なものについてはあめらためて着手する。この中には、私ども知つておるところではすでに図面もできておる。線路もかかつておる。ごくわずかのものだけが、いろいろな事情で延びたものが、たまたま今回の未着手線になつておるものもあるのです。だから今のような御説明になりますと、非常な不公平ができると思うので、この点どういうふうになつているか、承りたい。

細田吉蔵運輸事務官(鉄道監督局国有鉄道部長)

○細田説明員 私の説明不足非常に申訳ございませんが、大前提に二十五億の配分については最終的にきまつておりませんということを申し上げました次第でございます。ただいま南條先生のおつしやいましたように、新たに二十五億をどう配するかということにつきましては、われわれの方といたしましても、国鉄としましても、十分案を練りますし、また建設審議会の御意見も聞きたい、各方面の皆さん方のご意見も承つて決定すべきである、そういう前提はあるのであります。ただ私があとでその七線はどうもむずかしそうだということを申しましたのは、いろいろ事務的に案を練つております過程においては、非常に困難があるようですということを申し上げた次第でございますので、これは私の言い誤りであれば修正させていただきますが、ただもにこれについてはもうやらないということにきまつておりますというようにおとりでございますと、そうではございません。前提で一番先に申し上げましたので、あと説明でそれがどうも非常にむずかしくなつておりますということを申し上げただけでございます。その点は御了承願いたいと思います。

竹谷源太郎日本社会党(右)

○竹谷委員 ただいま運輸次官から新線建設事業に対しては政府が投資すべきであり、また少くとも利子補給くらいはやらなければならぬという考えのもとにあらゆる努力をしたが、今回はその実現を見なかつたという御答弁でありました。その点は了承いたしますが、これにつきましては今後とも従前以上の熱意をもつて、これが実現に努力する決意ありやをまず伺いたい。  次に山崎委員からただいま上程されております決議案が、――これは仮定の話になりますが、通過いたしましたとした場合、当局としてはこれを実現しますために施設の維持、改良及び公務員の給与に対する圧迫ということをせずして、この新線建設事業費の増額を計画するようにしなければならぬと思うのであります。この点について新線建設事業費の増額、が他の重要な部面に圧迫、そうして予算の圧縮を伴うようなおそれはないかどうか、それをお尋ねしたいのであります。

牛島辰弥運輸事務次官

○牛島説明員 第一点につきましては、ただいま私が申し上げました方針に従いまして、今後とも努力して参りたいと思います。  第二点につきましては、これは今回二十九年度の国有鉄道の予算案につきまして、皆さん方にも十分御審議願いたい。その内容につきまして、その構成等もよく御審議願いたいと思うのであります。何分にも政府出資ができませんものでございますから、この財源を求めるということになりますれば、新たに附加するか、現在あるべき予算をある程度編成がえするかというよりほかないと思います。問題ば編成がえする場合に、給与の点につきましてはこれは問題はないと思いますが、同じ工事勘定の中におきまして操作をもし行いますとしますれば、他の面に影響は当然出て来ると思います。財政投資をふやすということになりますれば別問題でございますが、やはり今回の財政投融資の総額というものは、一般会計予算を一兆円以内に押えましたと同じように、政府としまして投融資の総額を限定いたしておりますので、現状におきましてはなかなか借入れ、公債の増額はむずかしいのではないかと思います。

岡本忠雄自由党

○岡本委員 次官に一つお伺いしたいのですが、今度の政府の施政方針演説におきまして、新規計画は一切これを認めず、こういう方針を示されたようでありましたけれども、先ほど細田説明員の御説明によりますと、設計、測量をやつたものもあるというな線につきましては、これを一体継続事業と考えておられるかどうかという問題です。すなわち新規計画はこれを一切認めずということは、どのように理解しておられるかということと、先ほどの設計、測量をしたような事業は、継続事業であつて、新規計画ではない、こう認められるのか、あるいは認めないのか、この二点についてちよつと御説明を順います。

牛島辰弥運輸事務次官

○牛島説明員 第一点につきましては、御承知のように鉄道の新線計画を決定いたします場合におきましては、建設審議会の答申をいただき、それに基きまして国鉄が新線計画の許可を運輸大臣に求める、こういうものにつきましては新規計画である、こういうことでございます。従いましてただいま第二点でお話になりましたような着工するかしないかという問題ではなしに、許可を求めるか求めないか、新たに新線として計上するかしないかという問題であります。  第二の問題は、すでにその許可を得まして、国鉄としましては新たに路線

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