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18回国会衆議院1953/12/04

労働委員会 第4号

発言数
70
登壇者
6
会派数
3
開催日
1953/12/04

会議録

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 これより会議を開きます。  公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(印刷事業に関する件)(内閣提出、第十七回国会議決第一号)外七件を議題として審議を進めます。  山花秀雄君。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 昨日労働大臣に質問をいたしましたが、予算委員会等の関係、あるいは大蔵大臣との関係もございまして、労働大臣には御答弁を願わなかつたのでございます。引続いて午後の委員会には出席をされなかつたのでございます。そこで昨日の問題を繰返して質問して行きたいと思いますが、質問に入る前に、目下重大なる社会不安として伝えられておりますところの国鉄あるいは電信電話、郵便その他の関係につきまして、新聞紙上では漸次穏やかになつたということが伝えられておるのでございますが、一日、二日、三日のこれらの状況につきまして、労働省当局として知り得る範囲のことをこの際御説明願えれば、非常にけつこうだと考えております。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 ただいますぐ、まとめました資料を取寄せまして、それによりまして御説明申し上げたいと思いますので、ちよつとお待ち願いたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 この問題は、非常に重要な問題で、国会としましても、真剣に論議をしなければならぬ問題と考えておりましたところ、ただいま労働省当局の御答弁によりますと、目下調査中で、資料をまとめて後刻提出するということでありますが、これははなはだ手ぬるい処置だと思うのでございます。こういう問題は、やはり即刻明らかにして、ひとつ審議の対象にしていただきたいということを要望しておきます。  そこで、昨日新聞紙上に、労働大臣の談話として発表されましたところによりますと、賜暇というようなことは、公労法の精神に違反する純然たる違法行為である、こういうようなことが新聞紙によつて伝えられておるのでございますが、私どもは、賜暇というものは、与えられた一つの職員諸君に対する権利であると考ておるのであります。この賜暇をすることが、公労法のどこに抵触しておるかというようなこと、またこれが純然たる違法行為であるとは考えられないのでございます。伝えられるところによりますと、法務大臣の見解と労働大臣の見解が違うというようなことも、新聞紙上によつて伝えられておるのであります。この際労働大臣のこの問題に対する所見を、直接労働大臣からお聞きしたいと思いますので、明らかにしていただきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 昨日は、予算委員会の関係もございまして、私も、私に対する質問が終つてただちにこの委員会に伺つたのでありますが、すでに御散会のあとで、はなはだ遺憾でございました。  ただいま、資料の点につきまして、労政局長の申し上げました意味は、資料を差上げるというような意味で申したのでありまして、お話でございますれば、私の御答弁が終りまして後に御説明を申し上げさせることにいたしたいと存じます。  ただいま御質問のございました今回の一日から三日までのいわゆる賜暇に関連いたしましての私の見解でございますが、賜暇というものはなるほど与えられた休暇であるとはいえると思いますけれども、業務の正常な運営を阻害するということが客観的に認められる、またそうした蓋然性を持つておるものであるという限りにおきまして、いわゆる戦術としての賜暇をやるということは、私は公労法の第十七条において禁止されておるところであると考えるのであります。またピケ・ラインという問題も、いわゆる争議行為を有効ならしめるための手段であるのでありますから、争議行為の禁止せられておる公労法関係の職員におきまして、このピケ・ラインを張られるということは違法である、こう思うのであります。賜暇というものは、元来賜暇の権利があるにいたしましても、国民から与えられたる信託を受けて従事しておる公共企業体の職員においては、その業務の正常な運営を確保するという責任があると思うのであります。従つて賜暇をとります場合には、もちろん上長の許可を得て賜暇をとるということは当然のことでありますが、そういうことを無視いたしまして、ただいま申し上げましたような、こうした蓋然性のある行為、客観的に障害を与えると認められた行為をする、またその目的をもつて賜暇をとるということは違法であると、こう思うのであります。  なお私の見解に対しまして、新聞紙上とおつしやいましたが、私そういうものは存じません。伝え聞くところによりますと、たまたま東京新聞一社であつたようでありますが、私と法務大臣との見解が相違するということを書いておつたようでありますが、この点につきましては、全然そういう事実はございません。法務大臣も今朝の新聞を見ますと、談話を発表されて、同様の見解をとつておることを明らかにしておられるようであります。法務大臣と私との間に、この問題について、見解の相違のあつたということは、毫末もございませんから、さよう御了承願いたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 ただいまの労働大臣の御説明によりますと、賜暇というものは、与えられたる権利であるけれども、これの行使については、という一つの条件を出されて、いろいろ御説明をされました。私どもは、この問題に関しましては、いわゆる公企労法に規定されておる仲裁裁定が円満に行われておるとき、労使間が平常のときにおいては、これはやはり常識的な見解に立つてもよろしいと考えておりますが、労働協約が正当なる関係において行われていないときに、この権利を行使することが、ただちに公労法に規定する労働争議の禁止に違反したというふうには理解できないのであります。それから労働大臣は、争議行為の一種としてピケ・ラインを張つたというようなことを言われておりますが、目下この問題を中心に、相当労使間に紛糾を来しておることは、労働大臣もお認めのところでございます。ピケ・ラインを張つたということは、私どもは争議行為とは考えておりません。特にこの種の問題が起きますと、やはり破壊的行為を好む分子が介入をして参りまして、必要以上に混乱を巻き起すというようなことが、労使間のこの種の問題には往々あり得ることでございますので、国鉄の労働組合におきましても、そういう問題を防ぐために、そういう混乱を好む分子の潜入をピケによつて、端的に申しますと職場を防衛するという建前から行つた一つの行為であると私どもは解釈しておるのでございます。これらにつきましては、労働大臣は立場が違いますから、いろいろ見解の相違もあろうかと思いますが、やはりこの種の問題は、もつと大きな気持で善意で解釈をしていただきたいと思うのであります。  続いてお尋ねしたいことは、本委員会に前国会の十一月二日に仲裁裁定を御審議を願う——仲裁裁定の結論であるところの賃金の支給に関しては、予算総則にきめられておる第八条あるいは第三十三条によるところの給与総額を越えるから予算上不可能である、こういう理由で公労法第十六条第一項に該当すると思われるので、同条第二項の規定によつて御審議を願う、こういう理由によつて本委員会に付託され、前国会では審議ができなくて、引続き継続審査になつておるのであります。ところが、昨日労働大臣の方から新しい説明がなされました。その新しい説明は、来年一月より仲裁裁定を実施する方針で、政府としては第二次補正予算に必要経費を組んだという説明がされたのであります。そこでお尋ねいたしたいことは、前の提案は、これを不承認の承認とか、承認の承認とかいうようなはつきりした提案でなくて、こういう裁定が出たが、予算がないから国会で御審議願うというような、われわれから考えますと、どうも国会に責任を転嫁するような、投げやり的な提案の仕方をしておるのであります。そして、今ここで一月から予算に組んだという説明をされたのであります。当労働委員会といたしましては、これは非常に迷惑を感じておるのであります。そこで、前に上程されました議題を撤回されまして、昨日の説明による審議を願うというような意図のもとに昨日説明をされたのであるか、それとも、これは予算問題であるから、予算委員会の審議にゆだねて、本労働委員会におきましては十一月二日の提案をそのまま継続して審議を願うという政府の方針であるか。この点は明らかにしていただかないと、われわれが審議を進める上におきましても、非常に迷惑を感じておりますので、その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 最初に、その立場が違うからということでもございましたが、私のピケに対する見解をもう一度申し上げますと、あの声明は、官公労が現在行つている賜暇戦術の実効を確保するためにピケツテイングを行つているが、賜暇戦術等現在行われている争議行為は、公務員法または公労法の禁ずるところである、よつてかかる争議行為に職員を参加せしめ、その実効を確保せんとするピケは、ということでありまして、こうした争議行為に職員を参加せしめ、またはそれを強制するために実効を確保せんとする目的を持つたピケは、これは違法である、こういうことでありますから、その点よく御了承願いたい。公労法の解釈の責任は、私にあると考えますので、私としてはそうした解釈である。いわゆるピケ・ラインというものは、平和的説得の範囲を超えなければ合法であるというような、一般の争議上許されたる、一般の争議行為の場合に適用される解釈をそのままに、この公労法関係の職員の争議にも適用される。その誤解をもつて行われている方があると、知らずして法を犯すということになりまして、はなはだ遺憾なことでございますから、その点を明瞭にした次第であります。  なお後段のお尋ねの、国会に提出の経緯について、また私どもの御審議をいただいておりまする目的についての御質問でございますが、御承知のように三公社五現業について、仲裁裁定が全部出そろいましたのは、前国会の開会直前でございまして、印刷、造幣等は二日、三日前に出たかと思うのであります。これは御承知のように十六条におきまして、国会が開かれておらないときは、国会が開かれた後五日以内に国会に提案しなければならぬということになつております。そこで、この間の予算的措置もできるだけ考えるべく努力いたしたのでありますが、当時は予算がないのであります。すなわち昭和二十八年度予算総則中、給与総額を示しておりまする第八条には、かかる支出をいたしまするに由なき状態になつておるのであります。そこで国会に、この間の事情をもつて公労法の命ずるところにより、ただいまのお話のように、十六条一項に該当すると思われるから、同条二項によつて提出するということで御審議を煩わしておるわけでありますが、当時も御説明いたしましたように、これは決して不承認を求めているのでもない、または承認を求めているのでもない。要するに、予算がないので、国権の最高機関たる国会において、法の命ずるところによつて御審議を煩わしたい、こういうことであるが、政府としては財政の許す限り極力努力するということを申し述べたはずであります。その後極力検討努力いたしましたる結果、一月から何とかひとつ裁定の線に沿うてこれを実施したいということで、補正予算を現に提出しておるわけでございます。すなわち補正予算の限度内において予算上資金上可能である、よつてその限度の御承認を賜わりたい、こういう気持で御審議を煩わしておるのでありますから御了承願いたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 労働大臣の説明はよくわかるのでありますが、そこで私どもといたしましては、前国会に提案されたこの審議事項を撤回されて、昨日の説明による一月実施をここでもひとつ審議してもらいたい、こういう意味であるか。あるいは前国会の提案をそのままにして——もちろんこれは予算上の問題でございますから、おもに予算参員会でもいろいろ御審議になろうと思いますが、何か重複したような、しかも性格のかわつたものが二つ議題として上程されておつて、私どもも審議の対象をどちらに重点を置いていいのかというのに困りますので、政府としてはどういう意向を持つておられるか、こういうことを聞いておるのであります。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 ただいまの点、はなはだ当を得た、中心をしぼり出す適切な御質問であると思いまして、感謝いたします。私どもとしましては、ただいま補正予算が提出されておりますので、この限度内においてなら予算上資金上可能であるということでございますから、国会におきましては、その線に沿つて御議決を賜わりたい、こういうことであります。しかし、形式といたしましては、私どもとしては、予算はすでに提出いたしております。そこで特に発言を許されましてその間の事情を御説明いたしたのでございますから、この線に沿つて議決しようということでございますれば——幸いにしてそういうお考えの方が多数でございますれば、その決議を当院において御提出願つて御可決を願うというのが、従来の取扱いから見ても筋ではなかろうか、こう思うのであります。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 暫時休憩いたします。     午前十一時二十六分休憩      ————◇—————     午前十一時二十八分開議

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  山花秀雄君。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 ただいまの労働大臣の説明と、昨日の大蔵大臣の説明と、ちよつと食い違うような関係になるのであります。大蔵大臣の説明は、とにかく予算を出しておる、これは通るか通らないかわからないが、通れば一月から実施が可能になる、こういうことであります。もしこれが否決されるということになりますと、一月から実施するという政府の意図も、くずれるわけです。それまでは、やはり労働委員会といたしましては、その問題に対して審議を進めるわけにも行かないような実情で、結局前の議題を中心にからまわりをするような形に置かれておるのではないかというふうに考えておりますが、この問題につきまして、労働大臣としては、しぼつてここで御審議を願いたいというようなお話でございますが、ちよつと大蔵大臣の見解とは違う点がございますので、いま一度御説明を願いたい。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 この問題につきましては、各実質委員会における法案と予算委員会における審議の関係と同様かと心得るのであります。すなわち、予算に関係のある法律案でありますれば、予算が通過するまでは、実行由なきものであると思うのであります。これも同様でございまして、当委員会において御決議をいただきますれば、その御決議は予算の可決をまつて効力を発生する、こういうことになろうと思うので、その間の大蔵大臣の言うことと私の申し上げることは食い違いはない、こういうふうに思うのでございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 次にお尋ねしたい点は、給与体系の不合理性について、一言労働大臣の所見を明らかにしていただきたいと思います。昨日、多賀谷委員から緒方国務相にも質問をしておりましたが、これは人事院勧告の線、あるいは公企労法職員の給与の線をはるかに越える高い給与のことについて質疑を行つていたのでございます。国家公務員及び公企労法下の職員諸君の給与に関しては、御承知のように、予算総則第二十三条あるいは第八条による給与総額という一定のわくが入つておるのであります。それで、同じ独立採算の建前に立つ公共性を持つておる、これはたとえば、という一つの例で、金融機関の例でございますが、たとえば日本銀行であるとか、開発銀行、農林中央金庫、商工中央金庫等々における職員の給与は、自由にきめることになつておるのでございます。同じ公共性を持つ、しかも国家が行うところの一つの企業でございますが、これらの給与は、一般の市中銀行と比べましても、非常に高い給与が自由にきめられておる。しかるに、公企労法下の職員に対しては、百人以上の一般民間事業所の給与に比べますと、決して高いとはいえない、むしろ低きに失する給与が、それも裁定通り行われない。この問題は非常に不公平な、不合理な点と考えておりますが、これらの問題につきまして、将来これらの政府の行う一切の公共性の持つ企業形態に関して、ただいま三公社五現業に行つておるような給与体系を実施する御意思があるかどうか、それとも今申し上げました一例のような給与体系に、三公社五現業を合せるような御意思があるかどうか、この点ひとつお伺いしたいのであります。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 ただいまお示しのような開発銀行その他におきましては、そうした特別の給与に関する法律のわくというものはないのでありますが、御承知のように、公企体におきましては、法律関係においてその給与のきめ方が定められておりますので、私どもとしては、その法令に従いましてこの支給を考えるということ以外にないと思うのであります。要するに、政府が相手なのでありまして、いわゆる資本家とかそうしたものではないので、別に、特に公企体の職員各位について苛酷なる条件を押しつけて、自分の利潤をふくらまそうというようなことは、もちろん政府としては考えない、また考える必要もないことであります。さりとて、また国民の信託を受けておるという立場から、これを野放図にすることも許されないということで、その間には、そうした私企業に存在する労使関係の場合と非常に異なつた一つの制約があると思うのであります。ところで、現在のいわゆる一般公務員の給与のあり方がどの程度であるかということについて、推算をしてもらいましたところが、いわゆる扶養手当、勤務地手当等を入れました金額は、一般の職員に比べれば低位でありますが、労務者に比べれば高い、それで職員労務者を平均いたしてみましたものに比べても、まあ高いということで——これは私は、こういうことを申すからといつて、決して公務員諸君の給与が高き地位にあるという考えでは実はないのでありますが、不当に低いというところには、統計上は数字は出て来ないというふうに相なるのであります。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 私のお尋ねいたしましたのは、ただいま回答された面も一つでございますが、もつと重要な点は、公共性を持つておる国家が経営する金融機関の給与の問題について、三公社五現業と同じような方策を将来とられるのかどうか、それともこれらの問題に関しては野放しにして、今の制度を持続されるのかどうか、こういうことを聞いておるのであります。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 その点も、非常に考えるべき問題だと思いますが、ただいまのところ、政府としてそういう考えは持つておりません。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 そういたしますと、同じ国家が経営しておる独立採算制の、しかも公共性を持つておる企業において、片方は非常に高い賃金が、法律の制限なくしてきめ得ることができる。一方は、これは国家の経営、国民の信託というようなことが一つの理由になつて、非常に押えられておる。これは不合理、不公平だと思いますが、労働大臣はこの問題についてどうお考えになつておるか、所信を明らかにしていただきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 一般的に金融機関が非常に高いということがいわれているのでありますが、ただいまお示しのような、政府に割合に密接な関連を持つ特殊金融機関の職員について、何かこうした公労法関係の職員のような給与のきめ方をするかという問題につきましては、これは金融関係というような、非常に複雑な機構の問題でもありますし、ただいまここで、私としてどうこうという結論をただちに申し上げることもいかがかと思いますが、なお財政大臣ともよく御相談をいたしておきたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 これは単に財政上の問題ではないと私は思うのです。政府が使つております職員相互間に関して、一視同仁の態度をもつて見られるかどうかという政治感覚の問題だと思うのです。そこで、労働大臣としては、これらの問題についてどうお考えになるか、こういうことを聞いておるのであります。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 その関係は、ただ野放しにしているというのではなくて、やはり大蔵省において給与に関する規制の通牒は出しているというふうに承知しております。お示しのごとく、できる限り公平の理論を貫かなければならぬということは同感でございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 これは一例でございますが、現在大蔵省当局としては一応野放しにしていない、規制のわくをはめている。その規制のわくのはまつた範囲内において、これらの金融機関に働いております者のベースの関係、あるいは年末手当の関係がどの程度になつておるか。もしおわかりになりましたならば、この際他の現業公社の職員との関係もございますので、ひとつお示しを願いたいと思います。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 各企業の年末の賞与を、われわれの方で常に一応まとめておるのでありますが、金融機関におきましては的確に発表しておりませんので、実は正確なところを存じておりません。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 一般の金融機関は、どうこう言つても、これは一般民間企業と同じような関係でございますが、政府が直轄してやつておられますところの、たとえば日本銀行であるとか開発銀行、あるいは農林、商工のこれらの金融関係では、これは秘密にすべき性質のものでないので、これはわかつていると私は思う。今あなたの手元においてわからなければ、後刻まとめて、資料として提出をしていただきたいと思います。もし今わかつておれば、御説明を願いたい。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 関連して質問いたしたいと思います。実は単に大蔵省が給与に対して規制をしている通牒を発しておるだろうというのではなくて、法的に権限があるわけであります。大蔵省は、日本銀行法によりまして、日本銀行の予算につきましては認可をする権限を持つておる。それで重大なる変更の場合も、やはり認可をしなければ予算が組めない。いわんや公社の関係でも、金が余りますと、あるいは積立金あるいは納付金にまわすようになつている。日本銀行も同じように、金が余つたら国庫に納付しなければならないことに法律でなつておるのであります。でありますから、当然公社と同じように日本銀行を扱つても、何ら法的には違法でないようになつておるのであります。しかるに日本銀行の方はきわめて高いベースの水準であり、公社の方は、給与総額の問題は別にいたしましても、公労法ができた精神にかんがみても、当然日本銀行並に行うべきである、こういうような考え方であるべきだ、かように考えます。政府は一体どういうお考えであるかお尋ねいたします。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 日本銀行の予算関係等の詳細は存じておりませんが。賞与の問題につきましては、これは結局業績によつて払う一般のものと大体同じようになつております。ただ、その払う場合に、先ほど労働大臣からお話のように、一応経費との関係その他の関係で規制をされておる、こういうように承知いたしております。

多賀谷真稔日本社会党(左)

○多賀谷委員 賞与はそうですが、ベースの問題、さらに日本銀行の場合は、実質賃金の問題が非常に大きなウエートを占めておる。ことに厚生費の名目で、日本銀行の場合は社宅その他あるいは福利施設に相当の金額が予算から支出されておる。一般の公務員と隣り合せていて、同じように学校を出ても、相当の開きを持つているのであります。これは公知の事実です。でありますから、私は日本銀行の方はそういうようにしておいて、公社にしながらも、しかも大体同じような形態であるのが、一体どうしてこれだけの差別がついておるか。政府は常に一般公務員並と言われておるけれども、これだけ差があるじやないか、こういうことを質問しておるわけであります。再度お答えを願います。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 今お話になりました各金融機関、それからさらに現在問題になつております三公社五現業、そのつながりには、いろいろと差異がございます。さらにまた、従来からの沿革もございます。たとえば、日本銀行等におきましては、給与ベースは勢い他の金融機関の給与ベースに大体肩を並べるということになるのは当然かと存ずるのであります。従つて、現在問題になつております三公社と五現業の関係は、従来いずれもが、まつたく国の直轄のものである。三公社におきましては、これが一応公社という関係でわかれたのでありますが、しかし、現在におきましても、国の財政、一般会計と非常に密接な関係になつておるというような関係で、相当強い規制があるということは、やむを得ないじやなかろうか。特殊金融機関その他は、従来からのいきさつがございまして、一般の私企業と同じ程度にまでまかされておる。これはその業態により沿革にもよるというふうに考えております。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 私の手元に、公文書をもつて高松地方公共企業体等調停委員会委員長藤井武夫君より要望書が参つておりますので、読み上げます。  昭和二十八年十一月三十日   高松地方公共企業体等調停委員会          委員長 藤井武夫  衆議院労働委員長 赤松  勇殿    公共企業体等労働関係法の尊重について   日本国有鉄道、日本電信電話公社、日本専売公社の事業並びに郵政、林野、印刷、造幣、アルコール専売等国の経営する企業は、その業務が国家の経済と国民の福祉とに重大な影響を及ぼすものであるという見地から、その企業の正常な運営に支障を来たさないよう職員の争議行為を禁止する措置をとるとともに、これら公共企業体等と職員との労働紛争解決のため、労働関係調整法とは別個な公共企業体等労働関係法が施行せられ、爾後四箇年余、この調停仲裁機関は両当事者と関係機関の協力を得ておおむね幾多の重要事案を解決して参りました。   このことは、地方において調停に携わる私たちとしてもひとしお欣快にたえないところでありますが、しかし、現在までの推移と実情を見るとき、必ずしも仲裁裁定が完全に履行せられたとは申されず、これは調停仲裁制度の持つ権威とこれに対する一般の信頼感を減殺し、ひいては公労法下の労使問題解決上重大な支障を生ずるのではないかとも懸念いたしおる次第であります。   ついては、公共企業体等労働関係法制定の趣旨にかんがみ、仲裁裁定が完全に履行されますよう今後とも格段の御配意賜りたく、当委員会の決議によりここに要望いたします。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 関連質問で、多賀谷君の方から質問がございましたが、それと関連いたしました質問を一問いたしまして、私の質問を終りたいと思います。  ただいま、労働省当局の説明によりますと、金融機関は、やはり一般民間金融機関に準じて給与をきめる、これが常識的だ、こういう御答弁がございました。そこでお尋ねいたしたいことは、たとえば国鉄は一つの輸送機関であります。一般の輸送機関との賃金の関係、あるいは業績賞与との関係、給与の関係は、相当大きな開きが現実にあると考えておりますが、労働省当局では、これらの関連性について、どうお考えになつておるか、御答弁願いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 国鉄法等におきまして、給与をどうきめるかの基準といたしまして、結局一般民間の給与、それから公務員の給与、それから物価の上昇、そういつたものを考慮してきめるということになつております。そういう諸条件をあわせ考えて、きめられるということになると思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 ただいま金融機関に関しては、一般民間金融機関との関連性において給与をきめることになつておる。そういうりくつから参りますと、国鉄の場合には、一般の俗にいう私鉄との関連性で給与がきめらるべきじやないかと思うのであります。ただいまの御答弁によりますと、物価水準と一般民間企業あるいは国家公務員との関連性と言われましたが、国鉄の場合にはそういう関連性を持ち、金融機関の場合にはまた特殊な関連性を持つ。これまたたいへん不公平であろうと思いますが、いかがなものでしようか。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 これは結局沿革にもよると思うのでありますが、問題は、ことに給与として最も妥当性のあるのは、プレヴエリング・ウエツジといいますか、一般給与と肩を並べるというのが、労働者といたしましても最も満足し得る状況ではなかろうかと思うのであります。そこで、給与の額の高い低いはございますけれども、やはり労務者として満足しますのは、沿革から見ましてどれと水準が合つているのがいいかということになろうかと思うのであります。そういたしますと、三公社五現業の場合は、やはり公務員との関連も考えるということが、全体の労務管理から考えまして、妥当なところじなかろうか。そればかりじやございません、物価、民間の給与も、もちろん考えるということでございます。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 まことに苦しい御答弁をなさつておられますが、これはまた他の委員の方に譲りまして、最後に一点お尋ねしたい点は、昨日多賀谷委員の質問に対して、労働省側のお答えといたしましては、たとえば公労法の解釈の問題につきまして、資金上の問題についても、また単位制の問題に関しても、解釈がはつきりしていないのが実情だ、こういう御答弁がございました。私どもも、公労法関係につきましては、改正すべき点が多々あると考えておりましたので、御承知のように、この法規の改正法律案を議員立法として御審議を願うことになつておるのでございますが、政府といたしましては、これらの公労法について改正する御意思があるかどうかという点と、もう一つは、今度のこの国鉄その他の関係につきまして、非常に重要な社会問題と考え、一昨日か昨日か、公労法関係の調停機関の公益委員が動いたということを聞いておるのでございます。特に公労法の調停機関は、これは非常に必要と私は考えておりますが、各三名ずつの委員によつて成り立つておりますが、特に労働者側に立つ委員の清水慎三君が、せんだつて参議院議員の立候補のために欠員になつて、それがそのまま長きにわたつて放置されておるのでございます。これは一体どう処置されるお考えであるか。特に労働者側の委員が長きにわたつて放置されておるということは、はなはだけしからぬと私は思うのでありますが、これは短時日の間ではございません、もう半年以上にわたつて放置されておるのであります。これをすみやかに補充する意思があるかどうか、その点についてひとつ御答弁願いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 任期一年となつておりまして、一年ごとに更新されるのが常道でございまして——もちろん、もしその一年が過ぎましても、あとがきまらないまでは、一応前任の委員がずつと職務を行うという法律になつておりまして、さしつかえはないわけでありますが、ただいまおつしやいましたように、労働側委員が一人欠けております。この任期の超過は、たとえば中労委におきましても、二年ずつと連続同じメンバーでやるというようなことがございまして、労・使・公益三者構成で、推薦にいろいろと込み入つた事情がときに起るのであります。今の調停委員会の問題でございますが、初めに労働側委員におきまして若干問題が起りまして、そこで大分延びたわけであります。目下改選の手続をやつております。なるべく早い時期に三人、三人、三人というふうな正常な姿にしたいというふうに考えております。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 これは何としても、こういう問題が引起つたときに、やはり委員の欠員が問題になると思うのであります。特に労働者側委員という点について、多くの労働者諸君に大きな刺激を与えておると思うのであります。ただいまの御回答によりますと、早急に欠員を補充したいと言われましたが、見込みといたしましては、本年中に補充できるような見込みであるかどうか、この点もう一度御回答を題いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 目下御承知のように三公社五現業関係の給与の問題でごたごたしておりまして、できれば年内と思つておりますが、こういう問題は、日を切つていつまでというふうになかなかできませんので、できるだけ早く実現するように努力したいと思つております。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員 私は、ひとつすみやかに補充するよう努力を払つていただくということにして、これで終ります。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 井堀繁雄君。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 今度の国会に政府が補正予算を出しておりますが、その中で三公社五現業の関係のものが九十三億ちよつとになつております。仲裁裁定を実施するということにして予算を組むとすれば、これとどれだけの相違が出て来るか、数字的なものがおわかりであればお示し願いたい。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 詳しいことは、財政当局から申し上げた方がいいと思いますが、要するに一月から実施するのがその数字になつておるので、完全実施というお話ですと、八月からでありますから、八月からの月を計算してかけてみれば出ると思います。数字は、ちよつととつさですから……。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 これは労働大臣の手元へ、今まで何も出ておりませんか。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 出ているのですが、今ここにちよつと持つておらぬものですから……。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 まことにずさんきわまる話だと思います。少くとも仲裁裁定が下りましてから相当期間を経つておりますし、昨日の大蔵大臣の答弁によりますと、懸命の努力をして財源を見つけたと言つておりますが、しかしわれわれにこういう重大な議案を審議させるのに、裁定を実施すればどれだけの経費が必要である、しかしその経費を出すのは、こういう事情だから困難だという説明が、一番大切なものじやないかと私は思いまして、今日まで資料を出してもらうことをたびたび要求いたしましたが、出してもらえませんので、しびれを切らして私の方からお尋ねしたわけであります。数字がおわかりにならぬのでは、何ぼ政府が声を高く裁定を尊重すると言いましても、言葉の上だけのものにとどまるのであります。ほかのことと違いまして、重要なポストについております労働大臣が、裁定を実施するためにはこれだけの予算が必要であるということを、いつでも答弁できるような用意がないということは、非常に遺憾です。しかし、ないものはやむを得ません。午後この委員会が続行されるようでありますから、責任を持つて労働大臣に御答弁を願うことにしておきます。  そこで、次の質問でありますが、昨日の緒方国務相の御答弁の中に、今回の三公社五現業の政府に対する仲裁裁定の実施要望を中心にする動きが、ややもすれば社会秩序に悪影響を及ぼすのではないかというお言葉がありました。もちろん公労法の精神にありますように、能率が低下し、経済上の紛争が友好的に解決つかなかつたという事実は、たびたび繰返しておりますから、申し述べる必要はないのでありますが、こういう最もよくない状態が、三公社五現業の労使関係の間に発生しておるということは、一日も早く解消しなければならぬことは当然であります。こういう関係から、政府は二つの立場に立つて、責任をとらなければならぬと思うのでありす。よしまつたく労働者側もしくは政府のあずかり知らない原因によつて、社会的な不測の事態が発生いたしましても、従来いずれの国におきましても、時の政治を担任するものが責任をとつておるのであります。これはりくつではなしに、事実上そうしなければならなくなるのでありますが、ましてや直接雇用主の立場に立ち、かつは労調法に基いて産業の平和を維持し、能率を高めて行かなければならぬ、ことに経済上の問題については友好的に処理しなければならぬことを法が命じておるわけでありまして、当事者としての責任もあるわけであります。ところが、先ほど来各委員からも指摘されておりますように、事態はきわめて困難な状態に突入しているとわれわれは思うのでありますが、こういう問題を処理するのについて、政治的な責任は、総理を代表されて政府の所見を昨日緒方国務相によつて明らかにされましたので、次に公労法の運営にあたつて、政府の労働行政の担当者である労働大臣は、当面の問題の解決について、どういう方法をもつて処理しようとしておいでになるのか、またどういう努力を払われておるかの具体的な方針を、この際伺つておきたいと思うのであります。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 社会党の御決議が、完全実施というふうに予算委員会へ出て来たのでありますが、その前のお話では十月から行うというような話だつたものですから、それに対する計算がちようど今ここに来ております。これによりますと、三百十四偉七千九百四十八万、こういうふうになつております。いずれ詳しいことは、あとで正確を期するため、財政当局とも打合せまして申し上げるようにいたします。  それから、ただいまのこの事態をどう見るかということについてでございます。私どもとして、この前も申し上げたのでございますが、政府としてはあらゆる努力を払つて、財政上の措置をした気持でおるのであります。またそのようであります。財政当局から昨日申し上げた通りでございまして、これ以上の財政措置はできない。しかし、各公企体におきましては、弾力条項あるいは業績賞与というものもあるので、その中において、ひとつでき得る限り団体交渉によつて問題を解決するようにしてもらいたい。そこで問題が、団体交渉をやつてどの点であるかということがはつきり出て来れば、それによつて、さらに私どもとしてもできるだけの努力をして行きたい、こう思うのであります。ただいまのお話のように、完全実施ということが出ておるのだから、品全実施にしろ、こういうことでは、とても財政上大きな支出をしたあとで——風水害あるいは凶作対策等の財政支出をしたあとの国家財政は、とうていこれに耐え得るものではないので、国家財政の現状を認識された上で、さてそれではどうするかということで、公企体の理事者側あるいは労組側において、誠意を披瀝して話し合つて結論を見出してもらいたい。その結論につきましては、政府としてできる限りのその実現の努力をしよう、こういうこと以外にはないと思うのであります。だんだんそういうような気分も双方において持たれて来ておるように感じておりまして、私どもとしては、この一日から三日に行われたようなああした問題が再び起きないように、できるだけ解決をしたいと思つておるのであります。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 私のお尋ねいたしておりますのは、すでに公労法の関係下にある労使関係は、きわめて不健全な状態になつておることは事実であります。先ほど山花委員から質問がありましたように、労働大臣は新聞記者との会見において、今日現業庁のとつておりまする賜暇戦術等に対する行過ぎを指摘されて、何か公労法による違反の事実があるかのごとき口吻を漏らしておりますが、こういう態度に出る前に、私どもから言せますると、労働省としては、公労法の精神に基いて——私が申し上げることは釈迦に説法ですが、条文の第一条をもう一ぺんここで朗読いたしてみる必要があると思うのであります。第一条第二項の中ごろから「この法律で定める手続に関与する関係者は、経済的紛争をできるだけ防止し、且つ、主張の不一致を友好的に調整するために、最大限の努力を尽さなければならない。」これは言うまでもなく——今労働大臣の、あるいは昨日の大蔵大臣の答弁で、政府は予算化することの困難な理由については、これはわれわれは困難でないという見解を持つわけでありますが、これは立場の相違でここで論議は避けましよう。そこで政府の言う通りに予算上資金上裁定を実施することが困難であるというのでありますならば、この第一条第二項の規定に基いて、それにかわるべき問題解決のための努力を、最大限に法は命じておるわけです。ことに労働大臣の場合においては、この問題に対し国民に向つて、政府はかくのごとき具体的事実をもつて仲裁裁定を守れぬかわりに、こういう方法で労働者側の納得に努めておるということでなければならぬ。そういうことが新聞に発表されることを期待しておつたのに、反対に、何だか労働者が騒ぐのはけしからぬと言うておる態度は、どうも理解ができません。これは何かの間違いではないかと思うのですが、この際労働大臣の労働行政の具体的な事実に当面してのことでありますから、ひとつ正確な御答弁を願つておきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 従来、この仲裁の扱い方につきましては、一応非常な紛議が起きる。紛議が起きたので、いやいや政府が予算化した。こういう行き方をとつて行かれたような印象を与えていると思いますので、私どもとして、そういう形を今度改めようということを考えたのであります。御承知のように、財源はあるとおつしやる見方もありますが、とにかく通年的に災害を受けた年であるのだから、出せるか出せないかという議論はあるにしても、とにかく財政が苦しいことは事実じやないか。しかし、その苦しい財政の中からぎりぎりのところまで、はつきり積極的にこちらから予算化して出して、そして国会の御議決をいただきたいというのが、今度の政府のとつた態度でございます。その点の努力については、見方はいろいろあると思いますけれども、多少は御理解を願えると思うのであります。そこで、そういうものが出ておる。組合側においては、全然政府は出さぬのだ、こういう前提でスケジュールをつくつて、新聞にも御発表になつておる。私ども政府の態度は、二十一日ですかにそういう新たなる事態が出たのであるから、それに沿うてひとつ考え画してもらいたい。また政府としても、十分財政事情等を説明して、納得してもらうという考えでおつたのでありますが、一度きめたスケジュールはなかなか動かしがたい、行くところまで行くのだという話になりまして、その間のどうした、こうしたということは、なるたけ発表上ない方がよろしかろうと思うので、そういうことは全部過ぎたこととして、さて今後の事態をどうするかということについては、今私が申し上げたように、この際は財政の事情も、だんだん話しているうちにおわかりになつている向きも多く出て来ているようでございますから、問題をしぼつてどうにか解決点に向つて行こう。スケジユールはスケジユールとして、三日で一応やられたことはやられたこととして、今後どうするか、どうこれを収拾するかということについて、団体交渉の形をもつて話し合つて、問題の焦点をしぼつて行くという方向に持つて行くべきではないか、また行きたいこう考えております。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 今までいろいろやつているけれども発表の限りでないと、たいへん何かあるようでございますが、ひとつ委員の方には、ないしよにしないで発表していただきたい。祕密を要するようでありますれば、委員長の方で祕密会を要求して、この席でひとつ伺いたいと思います。  それから、今後の問題の処理について、政府の考え方が今ようやく一つ具体的に出て来た。何か仲裁裁定の実施のできないことから発生する事態の一つの解決の方法として、団体交渉によつてという発表がごごいました。もちろん私どもはそれを希望いたします。そこで団体交渉については、従来の経過にかんがみまして、各三公社五現業がばらばらに交渉しても、解決のらちが明らかいということは、だんだん政府がわれわれに答弁したところを総合すれば、わかるわけであります。統一的な団体交渉を持つ方法によらなければ、こういう種類の問題の解決には、団体交渉としてはならぬと思います。そういう方法をおとりになるおつもりですか。それともそうでないとすれば、どういう形で団体交渉をお考えになつているか、伺つておきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 御議論は十分わかるのでありますが、まずはやはり企業別に話し合つて、それもいわゆる通念的な団体交渉というもので考えられていたような、喧噪のうちにやりとりするという、いわゆるシヨーのようなものでなくて、ほんとうに腹を打割つた話合いをする団体交渉を、じつくりと、各企業間の問題を各企業別にやりたい。そこで問題の焦点がそれぞれ出て来るであろうと思う。しかし、それをなお統一的に交渉しなければ、問題が解決しないということであれば、それはそのときに考えますが、決してそれを拒否するという意味ではございません。ただ目下のところは、各企業体ごとにじつくりと話し合つて、問題の焦点をしぼつていただきたい、こう思つておるわけであります。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 予算委員会の要求がありまして、予算委員会の要求もずつと断つておりましたけれども、先ほど理事会の申合せで十二時までということになつておりますので、労働大臣に対する質疑を一応打切つて、労働委員会は労働大臣の主管の委員会ですから、午後出て来ていただいて答弁していただく。午後は今の質問の継続ですから、あなたに第一陣をやつていただいて、なお審議を進めたいと思いますが、いかがでございましようか、午後にしていただけませんか。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 それでは委員長の御説のように、午後質問を継続いたしたいと思いますが、午後は労働大臣にいろいろつつ込んで伺うかもしれませんから、先ほど注文いたしましたように、数字的資料は十分に御準備願いたい。     —————————————

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 委員の諸君から、委員長の私より政府に対して質問をしてもらいたいという申出がございます。それは、先般来本委員会において問題になつておりました日雇い労務者の年末手当の問題でございます。この点につきましては、本委員会で、しばしば各委員から政府に対して、その対策をただしましたところ、政府からは善処するという約束をいただいておりまするが、今日までそれに関する意思表示がないのでこの際労働大臣より、日雇い労働者の年末手当に関して、どのような対策を立てておるか。また、ただいま立つていないとすれば、どのようにこれを処置して行くか、その方策につきまして、明らかにしていただきたいと思います。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 年末手当の加給につきましては、本来の立場から言いますと、常動のものでありませんので、年末手当という言い方はおかしいのでありますが、昨年は、本委員会の御決議もありまして、もち代というような意味で、就労日数の増加の形をとられたのであります。この夏にも、昨年度はございませんでしたが、やはりその生活の実態等にもかんがみまして、三日の加給をすることにいたしたのであります。従つて、本年末におきましても、当然昨年程度のことはせねばなるまい、こう考えております。失対関係の予算につきましては、いろいろ皆様方の御配慮もありまして、昨年度より相当増額しております。従いまして、その中から事情の許し得る限り出したい、こういうふうに考えている次第でございます。まだ結論的には、それでは何日分と言われましても、やはりいろいろな関係もあるようでございますから、ただいまのところは、決定ということは少し早いのではないかというふうに考えております。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 近く日雇い労務者諸君の全国大会もあるようでございますが、政府の態度は大体いつごろきまるようでございますか。

小坂善太郎自由党労働大臣

○小坂国務大臣 委員長のお話もございますから、できるだけ早くそういう態度をきめるようにいたしたいと存じます。

赤松勇日本社会党(左)委員長

○赤松委員長 それを強く政府に希望いたします。  それでは一時まで休憩いたします。     午後零時十四分休憩      ————◇—————     午後二時五十七分開議

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。  井堀繁雄君の質疑が残つておりますが、まだ労働大臣が、他に所用がございまして本委員会に見えておりませんので、労働大臣が参つてから、その質疑を続けていただきたいと思います。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 それでは午前中の質問は労働大臣がお見えになつてから続行することにいたしまして、その前に労働省にお尋ねをいたしたいと思いまするが、最近、去る十六国会を通過いたしました労働金庫法が施行されましてから以後における、労働金庫の状況について、御報告を願いたいと思います。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 労働金庫法が施行になりましてから、従来の信用組合から労働金庫に切りかわるべく、目下各信用組合において手続中でございます。現在までにおきまして、兵庫外五県ばかり手続中でございます。なおそのほかに、当初から労働金庫として手続中のものが京都にございます。まだ正式に大蔵労働両大臣の認可を得て労働金庫にかわりましたものはございません。  そこで、従来のいわゆる労働金庫について申しますと、現在全国で三十一府県に三十二金庫ございます。それに近く京都が初めから労働金庫としてできる予定でございます。それができますれば三十三金庫になるわけでございます。現在あります三十二金庫の出資金は、全部で二億三千九百万円余でございます。この金庫に預金あるいは積金されております金額が、合計で四十二億一千六百万円余に上つております。この金庫に対しまして、地方の公共団体が相当預託あるいは貸付をしておりまして、十月末現在で五億四千九百万円弱でございます。なおこの金庫の貸出し金の総額は、二十九億余になつております。大体そういつた事情にございます。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 今伺いますと、主要なる労働者の組織ある所には、労働金庫もしくは金庫法に将来よるべき金庫がほとんど設立されて、出資金なり預金も、かなり莫大なものになつておるようであります。地方公共団体から、この金庫を非常に援助、支援する意味で、五億以上の金が預金、預託をされておるという御報告を伺つたのでありますが、私どもの承知いたしまするところによりますと、最近ことに年末に押し迫りまして、越年資金の問題とかベース・アップ等によりまして、中小企業もしくは零細企業の場合には、おおむね勘定合つて銭足らずという、実際上の金繰りでかなり困難をきわめ、そのために雇い主と労働者の間に話合いがまとまりましても、その金繰りができないために、交渉が決裂して、思わざるストライキに入るという例が非常に多かつたのでございます。最近労働金庫の貨出しが、そういう方面にも発展しておるように伺つておりますが、そういう点について、労働省の方はどういうふうに承知しておるかを伺いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 ただいまのお話の点につきましては、各金庫でそれぞれ処置しておりますところで、労働省といたしましてどうこうするということについては、具体的にはないわけでございます。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 もちろん労働省がどうこうなさるとは思いませんが、労働金庫が貸出しをしております内訳の報告をおとりになつておると思いますので、そういうものがどういうように働いておるかを、伺いたいのであります。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 労働金庫の貸出しの状況、内容ですが、実は最近の資料がまだ整つておりませんので、これはちよつと古い資料で、昨年の一年間の資料でございますが、昨年は貸付総額に対しまして、個人貸付が五〇・六%、団体貸付が四九・四%というようになつております。  それから個人貸付の内容でございますが、生活費のための貸付が総額のうちの六四・一%、住宅費のための貸付が一四・一%、医療費の貸付が八・二%、その他納税のための貸一付、教育費のための貸付、さらに冠婚葬祭費、これに借りておつたものの借りかえのための貸付、そのほか若干のものがその他のパーセンテージを占めております。こういうことになつております。これはまだ当時は兵庫、北海道、千葉、埼玉、福島、広島、宮城というものしか実績がとれませんでしたので、その七つの労働金庫の状況を今申し上げたのであります。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 ただいま個人貸付の内訳について御説明がありましたが、これを伺いましても、労働者の従来領有できなかつた金融に、かなり積極的な活動をした業績が顕著であるようであります。そこでお尋ねいたしたいのは、団体貸付がどういう方面に主たるものがあるかということを、もう少しはつきりお答え願いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 団体貸付が全体で四九・四%と申し上げましたが、さらにその内訳を申し上げますと、福利共済活動費に四四・五%、遅払い対策費として三一・四%、年末及び夏期手当の立てかえのための貸付が一一・九%、生活協同組合の運転資金に九・四%、その他二、三パーセントがその他のために貸しつけられております。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 ただいまの、御報告で、三二%が、賃金遅払いの立てかえ、越年、夏期手当等の立てかえ一一%という、きわめて高率な部分が、労使関係の中にあつて、当然雇い主が通貨をもつて即時に支払うべきものが、労働金庫によつて貸し出されておるという姿が、かなりはつきり出ておるようであります。そこで、この種の貸出しについては、私どもの想像いたしまするのに、地方の公共団体が、苦しい経済の中から余裕金もしくは預金を労働金庫に預託もしくは低利で貸付をして援助しておるというのは、産業平和を労働金庫によつて維持せしめようとする意図も多分にあるものと想像いたします。また労働者が不時の災難その他の生活困窮の場合に、その貸出しに働いておるという点も、高く買つておることと思うのであります。そういう労働金庫のわずかの歴史の中に、大きな業績が認められるのであります。ことに今年になりましてから、政府も金融政策なり、あるいは自立経済達成という独立後の日本の産業経済の政策のしわ寄せが、どうしても中小企業に強い圧力となつて現われたことは、いなめないと思いまするし、今後もまたそういう傾向が強くなると思うのでありますが、こういう場合に、今も事例が示されたように、労使関係の間に、せつかく労使が話合いをして、平和を維持しあるいは事業の振興をはかり、労働者の福利増進をお互いが協定することができても、長期の手形を渡されたり、あるいはつなぎ資金に苦しむ余りに、そういう問題がたまたま妥結できないという事例は、かなり多いと思うのであります。ことに本年のように、いろいろな政策のしわ寄せがこういう形になつて来ると思うのでありますが、こういう問題の解決は、労働行政といたしましても、ぜひその解決のために、最善を尽さなければならぬ事柄だと思うのであります。その解決の方法として、たとえば今労働者のために行われておりまする社会保障、あるいは厚生年金保険とか失業保険、労災保険等々、かなりたくさんの保険があるわけでありますが、それには、ことに厚生年金保険のように、その積立金だけでもすでに八百億円を凌駕する莫大な積立金が大蔵省の資金運用部に積み立てられておるわけであります。しかも、かなり低利で管理がされておるようでありますが、こういうように労働者自身が当然領有する、労働者自身が積み立てておるような、あるいは労働者のために積み立てられておるような金が、漫然と大蔵省の資金運用部に預託されておるというような金も相当あると思うのです。こういう金もあることでありまするし、こういうものの一部を労働金庫に預託して、労働金庫の機能を活機化せしめるというような方策を講ぜられることは、きわめて賢明な労働政策であると思いまするし、またきわめて顕著な実績をあげる早道でもあると思うのですが、こういつたような問題の解決について、労働省はどのように計画をなさつておいでになるかを伺いたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 仰せのようないろいろな資金を金庫に流しまして活用することは、できますれば非常にけつこうなことだと存じております。先日も、これは金庫からの依頼もあつたのでありますけれども、健康保険組合連合会、さらに非現業共済組合連合会に対しまして、もし余裕の金があれば、これを金庫に預託するように、ひとつぜひ御高配をいただきたいということで、私の方から依頼をいたしましたような次第でございます。何と申しましても、金庫の信用いかんによると思うのであります。だんだん金庫が発展いたしまして、しかもこれが非常に有用なものだということが実績において示されますれば、だんだんとこういう金も集まるのではなかろうかというふうに考えます。まず金庫に大いにその点について御努力いただくとともに、われわれとしましても、側面からできるだけそういつた金がこつちへまわりますように、努力したいと思います。

井堀繁雄日本社会党(右)

○井堀委員 大蔵当局にもお尋ねをしなければならぬ事柄だと思いますが、きようは御出席になつておりませんので、政府部内で相互連絡を密にして、実行をはかつていただきたいという意味でお尋ねをいたします。仰せのように、労働金庫がまだ設立後歴史が浅いので、一般の信用を十分にかち得るということは困難であるかと思います。しかし、この短い期間に、先ほども御報告がありましたように、零細な労働者の苦しい生活費の中から、われわれから言うと、かなり高額だと思われる出資金がなされている。預金にいたしましても、従来日本の金融機関や郵便局等が吸収できなかつた、いわゆる生活費としてたんす預金、がま口預金になつているものが、労働金庫の中に流れ込んで、先ほど御報告もあつたように、労働者の福利厚生並びに生活の危急存亡を救つているというような、こういう金庫の機能と、それからこの機能が認められて、公共団体からの援助が具体的になつているというようなこと等もあわせ考えます場合に、率先して政府が地方の公共団体よりは先に援助するのが、適当だと思うくらいであります。今までは金庫法もありませんでしたが、今度は金庫法という根拠法ができまして、この金庫法によりますと、大蔵、労働の共管になつて、両方から監督が厳重に行われる組織になつております。一般金融機関といたしましてのきびしい監督と検査を受け、業務方法などについても、まつたく市中銀行と同じ規定の中で運営することになつおりますので、こういう点から行きますと、信用組合あるいは信用金庫、あるいは市中の商業銀行と同列の地位を保持しているわけでありますから、こういう点の仕組みから申しますれば、十分信用するに足る制度となつたと思うのであります。従いまして、政府は中小企業者のために特別の金融のわくを設けるとか、あるいは中小企業のための専門の商業銀行を設置せしめる、あるいは農村のために農林中金の援助をして、地方の協同組合組織になる農業金融機関を援助いたしている、また商工中金のように中小商工業者のためにのみ活動する専門的な金融機関もあるわけでありまして、こういうふうに日本の金融機関の現状を見ますと、労働金庫もこれらの金融機関と同じ意味において、政府は援助をなさるべきだろうと思うのであります。こういう観点からいたしまして、金融機関の総元締めである大蔵省を通じて、余裕金があればもちろんであますが、先ほども私が指摘いたしましたように、労働者のために預託されております金が、一部住宅資金あるいは医療施設専に還元融資が行われておるのであります。少額ではありますが、こういう還元融資が行われておるので、その経過について、私どもの承知しておる範囲では、先ほども御指摘になつたように、これらの積立金は、先ず第一に安全な管理がなされなければならない。いつ何どきでも支払いに応ずるという弾力性が必要である。それから還元融資をする場合には、それが特定の融資になつてはならない。労働者全体の、あるいは労働者の普遍的な利用ができるような融資でなければならぬというようなこと等が主張されておりますが、そういう点はまつたくその通りだと思うのであります。そこで労働金庫は、この条件をまつたく備えておるりつぱな組織であると私どもは考えておる。まず管理という面におきましては、一般の金融機関というよりは、市中の商業銀行あるいは信用組合、信用金庫といつたものと、まつたく同一のきびしい組織と監督を受け、その上に、この金庫の特徴は、構成が労働組合でありますから、労働団体の組織と多数のきびしい監視の中に経営されるという点から行きまして、信用度においては、私は組織としては万全を期しておるものと思うのであります。ただ歴史が浅いので、それを運営する人々の上には、まだ多くの未熟なものがあると思うのでありますが、こういう点は、今後労働省なり大蔵省の監督指導の面になるので、それを除きましては、信用の上では私は申分のないものであると思う。それから還元融資が、勤労者の福利のためにまんべんなく利用できるという点については、労働金庫をおいてはないと思うのであります。こういう点から考えても、労働金庫に還元融資をするという意味で、低利の預託をするなり、あるいは長期の預金をここに振りかえるなり、こういつたようなことが妥当だと私どもは思うのであります。こういう点について、労働行政を担当される立場から、十分ひとつ大蔵当局の認識を新たにしてもらつて、実行可能な道を開いてもらうべきじやないかと思うのであります。この点に対する所見を伺いたい。  いま一つ、この年末押し迫つてでもありますから、かなり無理な要望であると思いますが、金庫側の要望によりますと、この年末、労働組合を通じ、あるいは個人の労働者を通じて、貸出しの希望が殺到しておるようであります。ことに越年資金の問題あるいは賃金遅配をこの際埋めるといつたような要求が、かなり出ておるようであります。こういう問題を緊急に処置するために、法規や手続の上で、急場の間に合わないようなこと等もあるかと思いますが、そうでない方法で、たとえば政府が一般の市中銀行にかなり大きな金を預託しております、あるいは預金しております。そういう預金を引揚げる時期に到達しておる金額は、相当なものになると思うのでありますが、そういうようなものを振りかえるような方法を考えれば、この緊急な事態に対して、政府の預金あるいは預託が可能な道もあると、われわれは考えておるのであります。こういう点をも考慮されまして、労働省としては、大蔵省にその実現方をぜひ即刻行えるようなぐあいになさることを要望すると同時に、そういうものに対する労働省の御見解も伺つておきたい。

中西実労働事務官(労政局長)

○中西政府委員 大蔵省に、余裕金を金庫に流すように十分認識を深めるようにしてもらいたいというお話でございますが、労働金庫にかわりますれば、大蔵大臣の監督下になるわけであります。おつしやるように、形は整うことになるのでありますが、問題は、実がだんだんとこれに即応して行くようになることが必要だと思います。大蔵省が直接これにタツチしておりますので、おそらく大蔵省がこの内容を認めますれば、それ相応にいろいろな預託金も考えられるようなことになるのではなかろうか。われわれとしましては、この金庫がなるべくそうなりますように、大いに促進するよう努力はしたいと思つております。  それから、年末の救済のための融資の点でございます。労働省側の気持といたしましては、もしできますれば、けつこうなことだと思いますが、ただ法規上、手続上には非常な困難があるのじやなかろうか。その他そういつた余裕がはたしてどこかにあるのかどうか、そういう点につきましても、これは大蔵省の意見を十分に聞き、結局は大蔵省の考えになるわけでありますが、その点ひとつ大蔵省と連絡いたしまして、研究してみたいと思います。

山花秀雄日本社会党(左)

○山花委員長代理 それでは暫時休憩いたします。     午後三時二十七分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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