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18回国会衆議院1953/12/02

人事委員会 第2号

発言数
175
登壇者
12
会派数
3
開催日
1953/12/02

会議録

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 これより人事委員会を開会いたします。  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括議題として、質疑を継続いたします。岡良一君。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 私は質問の前提として、人事院の給与局長に多少御意見をかねて承りたいと思うのでありますが、政府がこのたび提出いたしました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、また今年の七月十八日発せられました人事院の勧告、この勧告を発した立物から見て、この改正案全体を通じて、人事院としての率直な御意見を承りたい。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 この点につきましては、人事院総裁がすでに予算委員会におきましても、人事院の見解を申し上げておるのでありますが、われわれといたしましては、本年の三月現在におきまして、平均給与が一万五千四百八十円になる、これは勧告の主文ではございませんが、勧告した結果は、本年の三月現在で、そのようになるということを申し上げておるわけであります。政府側は、その人事院が申し上げました最後の結末と申しますか、本年三月現在において一万五千四百八十日になるというその点を、来年の一月一日から実現しよう、こういうことを言つておられる。その意味におきまして三月現在のベースというものを、来年の一月一日で実現しようと言つておられる。政府側の言われる尊重ということはそういう意味である、このように理解いたしております。  それからまた今回の政府案を拝見いたしますと、俸給表は少くも人事院が勧告いたしました俸給表に、非常によく似ています。ただ違う点は、人事院は職階制を基礎といたしまする給与準則というものを勧告いたしたのであります。その関係上通し号俸上で、現行給与法における通し号俸の一号、二号というのが削つてございます。その点をつけ加えてあるという点と、それから十九級に該当いたします号俸の辺が、人事院の上昇率より落ちておるという点が違うのでございますが、その他の点につきましては、人事院が勧告いたしました通し号俸をそのまま使つておる。これはおそらくは想像いたしますのに、政府側としては、初めから人事院の俸給表を使おうと意図したものではないのでありましようが、結果においてはそういうことになつておる。従つてこの点も見ようによつては、人事院の勧告の一部を尊重しておる、このようになつておるので、その限度に理解いたしております。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 ただいまの御答弁の中で、俸給表は、政府の改正案における俸給表と、人事院で勧告をした俸給表とが原則的には、きわめて似かよつているというお話でありました。そこでお尋ねしたいのですが、七月十八日の人事院の勧告の一万五千四百八十円にいたしましても、三月現在の給与の平均月額は、そういうことになると推定をされるという、いわば説明の中の附帯的な言葉として、私どもはあの勧告を読んでおるわけでございます。そこでお尋ねしたいところの第一点は、政府に人事院が勧告された重点の最も大きなものは、人事院の勧告の中に示された俸給表、その俸給表の中でも第一には、いわゆる中だるみ是正と言われておる、中堅の公務員の諸君の俸給の上下との間における不均衡性を是正するということと、いま一つは、やはり諸物価の上昇なり、生計費指数なり、また毎月勤労統計なりから集約された、そして適当と思われる俸給そのものの額、この二つが人事院勧告の俸給表に盛られたるあの数字が出て来た基本的な要素であろうと、私どもは考えおてるのですが、その二つの点については人事院の勧告と、政府がこのたびこの法律の改正案で提示されたところのものとの間において、かなりな食い違いが特に数字の上に見えるように、私どもは感ずるのでありますが、その点について人事院はどうお考えになりますか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 今お示しになりましたように、人事院が勧告いたしましたものの結果、すなわちそういう俸給表を適用いたましてみすると、本年三月現在で一万五千四百八十円になるということを申したのでありまして、その数字に着目されて、政府側は来年の一月一日から一万五千四百八十円を実現しようとされているわけでございますから、従いましてもし人事院の勧告通りにかりにやるという場合を想像してみますると、来年の一月一日には少くも一万六千円を越える数字に、平均給はなるのではなかろうかと想像されるわけでございます。そういうふうでございまして、この人事院勧告をそのままやつた場合に比べまして、一万五千四百八十円というものは低いわけでございまするから、従いましてこれは本年三月現在において、人事院が民間給与なり、あるいは生計費ということに着目いたして、俸給表を作成しておるという点につきましては、政府側でその点をあまり問題にされなかつたのではなかろうかという感じがいたします。  それから中だるみ是正の問題になつて参りますると、これは人事院の勧告いたしました通し号俸表というものを、形の上では政府はお使いになつておるのでありますから、その点に関しましては、中だるみ是正ということについて、人事院の考え方を政府側は採用された、このように思うのでございます。ただ私は中だるみ是正ということが一体どういうことを意味するかということが問題であろうと思うのであります。公企労法関係の現業公務員等につきましては、俸給表の幅が伸びております。すなわち一つの職務の級における昇給をし得る期間というものが、相当長くなつております。現行給与法においては、これに限度がございますので、現在俸給炎のわく外に飛び出しておりますものが、約一三%くらいはこの一般職の公務員についてあるわけであります。そういう人は昇給がある程度制約を受けておりまするので、そういう人がまた昇給し得るということは、これは中だるみ是正に応ずる一つの要素ではなかろうか、このように考えるのです。従いましてもし政府が給与準則をお取上げくださつて、そしてあの俸給表をおとりくださつたのでありますならば、いはゆる中だるみ是正という問題に対しまして、これは相当効果があつたのではなかろうかと考えられまするが、この給与準則の方はあとまわしになつておりますので、その点は若干不十分な点が残つております。このように考えます。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 田中副長官にお尋ねしたいのでありますが、ただいま給与局長のお話では、七月十八日現在においての勧告は、要するに、その当時における消費物価の指数とかあるいは民間産業従事者の給与とか、また生計費指数というふないろいろな要素から勘案して一万五千四百八十円、これは給与の平均月額である。従つて問題は平均月額であるのではなく、そういういろいろな消費物価の値上りとか、生計費指数の膨脹とか、あるいは民間給与の上昇とか、こういうようなものから三月一日現在として大体一万五千四百八十円平均という数字で、実質的には俸給そのもののそれぞれの額について、政府に要請したものである。ところが政府としては、その人事院勧告の中の平均給与月額が一万五千四百八十円で刈る、こういう点から今度はいわば逆算して、政府はこの改正案を提示された。従つて人事院のそうしたいろいろな物価事情、生計費事情その他を勘案いたしまして、来年の一月一日からこれを施行することになれば、人事院の勧告の趣旨に立てば、一万六千円を上まわるものであるという御説明があつたわけであります。そこで政府の方では、要するに、七月十八日の人事院勧告の給与平均月額が、一万五千四百八十円である。これから逆算をしてこの改正案を是正されたものであるかどうか、この点を承りたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 一応政府としましては一万五千四百八十円の基準を考えまして、なお昨年中におきまする昇給、また二十九年に入りましてからの昇給等も考慮に入れまして、そういうふうなものを彼此勘案いたしまして、一応一万五千四百八十円ベースを中心に、ただいまの俸給表を作成いたしました。従いまして人事院勧告の増給率一三・九%という数字に対しまして、私どもはそういうふうな観点から見ますと、実際の増給率は九・三%にしかなつていない、こういうふうに、実際の政府の増給の割合は、正直に御説明申し上げているところであります。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 その点はいろいろ水かけ論のようなことにもなりますので、田中さんは長く人事委員長もしておられたその道のエキスパートですから、またあとでもう少し私も調べて、十分用意してお尋ねしたいと思います。そこで次に給与局長にお尋ねをしたいのは、地域給については、あの勧告では現行の地域区分において支給することにするというふうにうたつてあります。政府の方では今次こういうふうな改正をされて、無級地にしている部分を一級地に引上げて、それぞれ一級地分を本俸に繰入れるという措置をつておられますが、この点、人事院としては、こういう取扱い方をどういうふうに考えておられるか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 人事院が七月十八日に給与準則並びに俸給の是正を勧告いたしました際に、地域給につきましては現行通りのことを書いておつたのでありますが、これは含みがあつたのでありまして、その当時までにおきまして、地域給をどう持つて行くかという具体的な案が、人事院としては出ておりませんでしたので、これは追つて研究したい、従いまして、追つかけ地域給に関するものは勧告いたしたい、このように考えておつたわけであります。地域給の問題につきましては、いろいろ困難な問題がございまして、当委員会におきましても相当長期間にわたつて、地域給制度を今後どう持つて行くべきであるかということについて、研究をなさつた次第であります。参議院においても同様な御研究があつたのでありますが、そういう御研究並びにいろいろな御意向等も、人事院といたしましては十分参酌してやりたい、このように考えているわけであります。まず問題は二つにわけられようかと思うのです。それは、方向といたしましては将来地域給制度を縮減して行くということが一つと、もう一つは地域給制度がある限りは、やはり凹凸是正と申しますか、それをやらざるを得ない。やらないでほつておくということは非常に困難でございますから、それはやりたい。このように二つの手段があろうかと思うのであります。またこれは当委員会でもいろいろ御検討になつたところでありますが、地域給をいじくります場合には、ベース・アツプと一緒にやりますと、どうもその辺の感じがあいまいになりますから、これは截然とわけてやつた方がよろしいのだ、このような御意向があるわけでございます。人事院といたしましても、そこは明確にやりたいと、かねがね考えておつたのであります。たまたま政府側におきましては今回のべース・アップを機会に、ゼロ級地も地域給を五%つけて引上げて、全部の地域が一応五%以上地域給がついているという形にされて、そういう形において五%を一級から五級まで全部俸給表に繰入れて、さらにベース・アップをしたという形をおとりになつたようでありますが、われわれとして地域給制度漸減して行きたいという原則的な方には、決して不賛成なものではないのであります。従いましてそういうふうに御説明を承つておりますので、われわれがやろうと思つておりましたことと順序が多少違つた点はございますが、原則として方向はごもつともである、このように考えております。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 地域給を漸減すべきであろうという考え方は、前々国会においても人事委員会の空気としてしばしばうたわれておつたことは、私どもも承知しておりますし、衆参両院とも地域給に関する小委員会等を設けまして、この取扱いについても慎重を期しておつたのでありますが、昨日同僚の委員諸君も指摘をされたように、また今給与局長も明言をされたように、この問題はやはり法律的にも予算的にも、基本給とは別個な取扱いでもつて処置したい、また処置すべきであるという考え方を持つている。これに対して政府が今度ぺースと一括解決しようということは、これは国会軽視であるということは疑うべくもないと思う。特にこの際お伺いしたいのですが、たとえばごの一般職の職員の給与に関する法律の中でも「人事院は、この法律の施行に関し、左に掲げる権限を有す。」「勤務地手当の支給地域及び支給割合の適正な改訂につき、国会及び内閣に同時に勧告するため、常に全国の各地における生計費の科学的研究調査を行うこと」「この法律の完全な実施を確保し、その責に任ずること」と、人事院のこういう問題についての強い権限がうたわれてあるわけであります。また国会の方でも、法律的にも予算的にも別途な取扱いをしていただくという意思表示が明確になされている。にもかかわらず、政府はこの問題をいわゆるベース・アップと一緒に、込みに、きわめて不分明な形で解決しようとしておるのであつて、これわれわれも納得ができないのであるが、少くともこの一般職の職員の給与に関する法律にうたわれている人事院の権限は、この改正によつてまつたく無視されていると私どもは言いたいのであるが、この点田中副長官並びに人事院の立場から給与局長の明確な御答弁をお願いしたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいまの岡さんからのお話でございますが、私どもは前段の国会のいろいろの御意向につきまして、十分尊重して参らなければなりませんし、またそう努めて参つておる次第であります。ただきのうも申し上げました通りに、いつも耳にたこの出るような話でございますが、財政の現状から完全にそのまま人事院の勧告あるいは当委員会の御決議等の御趣旨に沿い得なかつたことは、まことに申訳ないと思つております。なお人事院の権限というようなお話が今あつたようでありますが、この点につきましては、もちろん人事院内部のことでございますが、私どもの方といたしましては、人事院から勧告が参りましてから以後、それを検討いたしております途中におきましても、常にしばしば人事院から御鞭撻をいただいております。人事院の勧告の線に沿うような政府の措置を要望する点は、絶えず御交渉を受けておつた次第でございます。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 ただいまお話がございました一般職の職員の給与に関する法律第二条に、人事院の権限といたしまして、「勤務地手当の支給地域及び支給割合の適正な改訂につき、国会及び内閣に同時に勧告するため、常に全国の各地における生計費の科学的研究調査を行うこと」という条文があるのでございますが、これは人事院してとはこういうことをしなければならぬということを規定してありまするのであつて、人事院はもつぱらこれに従つていろいろ調査研究をいたしているわけでございますが、しかしこれの逆と申しますか、国会でおきめになるときに、地域給の織地支給割合の改訂というものが、必ずしも人事院の勧告によつてなされなければならないという解釈は、この条文からは出ては参らないのではなかろうか、このように考えております。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 人事院の給与局長の立場からそういうふうな御見解を承ることは、非常に意外に思うわけなんであります。これはなるほど人事院の勧告がありましても、金額等については、政府は政府の立場から財政規模等を勘案して、適当な善処をすることは別にいたしましても、すでに七月十八日の勧告には地域給については別途また考えるからして、当分の間はとにかく従来の地域区分でもつて支給するんだということをうたわれてある。そうしてまた衆参両院のそれぞれ専門の委員会等においても、そういう方針を支持し、またそういう意思を表示しておる。それから人事院も、聞くところによれば、この十二月初旬でも地域給改訂についての勧告をしようというので、作業も完了せんとしておるかのように聞いておる。そういう段階において突如として政府の方においては、こういうふうに地域給の改訂をも込みにしたような改正案を出して来たということになれば、これはこの給与に関す規則の第二条第八号の「この法律の完全な実施を確保し、その責に任ずること」数字の上においてそれが国の財政的な事情から、そのままには実現はされないにしても、取扱いの筋道としては、やはりとの法律に準拠した筋道が、当然通されなければならなかつたと私は思う。そういう点について、重ねて給与局長並びに副長官の御意見を承りたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 地域給の問題につきましては、これは昨日も申し上げました通りに、この地域給を縮小して参りまするというはなはだむずかしい仕事、それも財政がゆたかでありますれば、もちろん比較的簡単になし得ることでありますけれども、財政面から見ましても非常に困難である、そういう事態にありまする際には、やはり今般のような時期に、これを両方を一緒に解決するという方法も、またやむを得ないかとも思つたのであります。努めて早い機会にこの段階を少くして参りたい、これはだれしもの考え方でありまするので、この機会をしおにこういうふうな措置をとつたわけであります。もちろんこれが各委員の御要望の通りに、今度の給与改訂というものと、別個に地域給のみの解決として別にこれを立てまするならば、これはまたしごく簡明でありまして、ぐあいもいいわけでありまするけれども、ただいま申しましたような各種の事情を考えますると、この機会がよろしいかと私どもでは考えまして、同時にこれを行つたような次第上でございます。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 先ほど私が申し上げましたのは、法解釈に関することでありまして、人事院といたしましては、人事院が勧告いたしましたことに従いまして、それに基いて政府側でお考えいただくということを希望しておることには、かわりはないのであります。  また今お示しの第二条八号の「この法律の完全な実施を確保し、その責に任ずること」というのは、法律が一旦定められました以上、その法律の完全な実施を確保するその責任に任ずる、こういうことでございまして、これは人事院として忠実にやりたい、このように考えております。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 どうも今田中副長官の御答弁を聞いておつても、地域給に関しても、国の財政事情からして、この際一挙に込みに解決をするのが適当であるというふうな御説明がある。しかしそういう御説明がある限りは、どうも納得ができない。そうすれば、衆参両院の意思表示もあり、また人事院も作業を進めて、勧告も近づいているということは、政府も十分わかつていられるはずである。従つてその勧告を受けてから、その上で財政上適当な処置をされることは、政府の自由である。またそれを審議されることは、国会の自由でありましよう。手続上きわめて不穏当だという印象は、私は消すことができないのでありますが、これ以上は、またあとにいろいろお尋ねしたい思います。  その次にお伺いいたしたいことは、ちようど今年のお盆の手当の問題のときには、これも政府側の御答弁の通り、各党の話合いで期末手当の分から繰上げ支給として〇・二五をプラスいたしまして〇・七五を臨時手当として出した。ところが今度はこの改正案によると、暮れのいわばボーナスと称すべきものは〇・五にしかなつていない。一体暮れの方が一般家庭としての財政需要が多いのか、あるいはまた六月が一般家庭としての生活資金の需要が多いのかということは、もうわかり切つた話だと思います。従つて国家公務員に対する期末手当なり、またお盆の手当などというものは、それぞれの公務員の家庭の生活資金の需要面から、合理的な基準を出すべきものだろうと思うが、この出し方であると、逆になつている。盆はボーナスが〇・七五ボーナスであるか臨時手当であるか〇・七五、そうして暮れの方が〇・五、まつたく逆だ。これは社会通念上、私どもは逆だと思うよりしかたがないのであるが、それにもかかわらずこういうふうな取扱いをしなければならない理由があつたのかどうか、この点を私は伺いたい。問題は非常に社会通念上から見ても、逆なやり方をやつておられるにもかかわらず、こういうことをしなければならなというのは、何かはかに政府としても考えがあつて、こういうふうに取扱つたのであるか。社会通念上にまつこうから弓を引くようなこういう取扱いについて、何かこうしなければならない理由があつたのか。この点を承りたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 岡さんのただいまのお話にも、一応うなずけるものがあるのでございますが、私どもとして考えまして、この十二月に支給いたしますにつきましては、一応ただいまのお話の通りに、期末手当としましては〇・五しかし一方勤勉手当の方が〇・七五、合せまして一・二五、こういうふうにいたしまして、総額といたしましては夏の分よりも暮れに多くする、こういうかつこうをとりました。ただ増した分を期末手当の方に持つて行つたらどうかというふうなお考えあるいはお話だろうと思うのでありますが、私どもとして考えまして、いろいろと事情を勘案いたしました結果は、やはり勤勉手当の方にこれをふやしておいた方がよかろうということになつたのであります。それじや勤勉手当の方は、非常にその支給に区別ができ過ぎはせぬかというような御質問もきのうありましたが、しかし勤勉手当とましても、従来のやり方また今度やろうという考え方につきましては、特に今までとかわつたことはないのでありまして、さほどのと申しますか、ほとんど各人についての差額がひどくなるということもなく、およそ期末手当の支給高と、そう隔たりのあるものではなかろうというふうに考えて、そういうふうな処置をとつた次第であります。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 その御説明どうも私は納得ができない。私がお尋ねしているのは、やはり常識上どう考えてみても、六月の臨時手当に比べれは、社会的な通念として暮れの手当は増額すべきものである。人事院にしても七月十八日の勧告では、少くとも〇・七五という同程度の数字を掲げておるのである。ところが政府がやつたのは反対である。そこで御説明を聞いておると、諸種の事情があつて、そうしたのたとこうおつしやるので、私の聞くのもどという事情があつて、こういうふうにされたのかということをお尋ねしたいのです。というのは、やつぱりもらう者)立場になつて考えてもらいたいので、勤勉、手当は読みかえるというこなど、読み違いでなくて仕合せですが、そういうあいまいな表現で、一方期末手、はすえ置きの形ということでは、私どもは公務員に対する政府の能度は非常に不親切のような気がしてかたがない。そういう点で、重箱のすみをほじくるようなことを申して恐縮ですが、どういう事情があつて、こういう社会通念に逆行するような取扱いをしたか、その事情なるものを、ひとつこの際お聞かせを願いたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 逆に申しますると、勤勉手当かあるいは年末手当か、いずれでこれを支給した方がよろしいかというような考え方にもなるわけなのでございますが、夏に支給しましたときは、非常に早急の間に、おきめいただいたわけでありますので、これは当時におきましては、一応大急ぎで期末手当という形に織り込みました。しかし、やはり私ども考えましても、勤勉手当の力を幾分でも割合を多くしておいて、それで成績を見て成績に応じててやつて参るという式の方もある方がよかろう、すべて一律の期末手当よりも、そういうふうな式をとつた方がよろしいというつもりで、今度の考え方になつておるのでありまして、六月のときに急いで出しました結果期末手当として一応ああいうふうに増額をいたしました。またあれは、期末手当から繰上げ支給ということになりますので、当然期末手当になつたわけでありますが、しかし最近において考えますのには、やはり勤勉手当を〇・二五加えて、〇・二五は期末手当にいたしておいた力がよかろう、こういう考えでやつたのであります。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 田中さんの御説明は、とうもはなはだ納得ができません。そこでもう一つ、人事院の勧告の中に例の監督管理の職にある者についての、いわゆる特別調整というのですか、従来〇・二五支給しておつたのは、〇二にしろという勧告があつたのですが、これは今度生かしておられますか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 今のお話でございますが人事院は給与準則におきましては、特別執務手当の最高限を二〇%考にいたしたい、こういう勧告をいたした次第であります。この点は、今回の政府案では御採用になつておりません。われわれといたしますれば、もちろん三月現在において一万五千四百八十円が実現するよな改訂を希望いたした次第でございまして、そのときにおきましては、この特別執務手当の最高限は二〇%にいたすべきである、こういうふうに言つたのです。この特別執務手当につきましては、人事院として、いろいろ考えておることがあるのでございますが、現在さしあたり政府が今回おやりになりましたところのベース・アップでありまするならば、特別執務手当、現在特別調整額でございますがこれは二〇%にいたしますると、現在の給与を割る者すら出て来る場合がございますので、これはまた、そういう技術面から申しまして、さしあたりはやむを得ないのではなかろうか、こういうふうに考えております。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 現在の給与を割る者については、適当な期間引続いて支給するような特別な規定を設ければ、割らないで済むのではないかと思うのですが、そこでお尋ねしたいのは、人事院の勧告に基いて、特別執務手当の取高を二〇%とした場合、従前は二五%であつたのを二〇%にするのだから、金額として給与総額の中に余裕分が出て来るわけでありますが、これが大体どれくらいの見込みになるのですか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 はなはだ恐縮でございますが、ただいま用意がございませんので、あとで計算いたしまして、さつそく提出いたします。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 それからこれは当然地方公務員も、教育公務員もこれに右へならえいたすことに相なりますが、地方は御承知の通り、市町村にしても都道府県にしても、非常な財政の枯渇で手をあげている。一方財務局へつなぎ融資を頼んでも、大蔵省の力は政府資金の引揚げを勧告しているということで、四苦八苦の状態にあることは、田中さんもよく御承知のことと思う。そこでこの法律を施行し、地方公務員、教育公務員がこれに右へならえするということになりますと、地方財源というものは、政府として当然考えてやらなければならぬ。そこで、たとえば交付金の交付等にまたれることと思うのでありますが、政府の方では、地方へまわす交付金としては、どの程度の額を今のところ予定されておりますか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 政府といたしましては、平衡交付金その他におきまして、それぞれの措置をとつているわけでありますが、この点は大蔵省の説明員から数字をもつて御説明申し上げることにいたします。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 大蔵省の方、おられましたらお願いいたします――それでは、この問題についても、政府の責任ある言明を得たいと思いますが、それは大蔵省の政府委員が見えてからいたしたいと思います。そこでお伺いしたいのですが、とにかく田中さんの御答弁を聞いておつても、給与局長の御答弁を聞いておつても、われわれは満足できないし、給与局長と田中副長官の見解にも、多少の逕庭があるような印象も私は受けているんですが、そこで、いかがでしようか、この法律の中で十一ページの「別表第七中のうち、」から「それぞれ改める。」まで、この一番の問題点としてひとつ削除されたらいかがかと思いますが、その意思はないでしようか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 昨日も同趣旨の御質問をいただいたのでありますが、政府としては、いろいろ苦心検討の結果、この案を提出いたしまして、御審議をお願いいたしておるような次第でありまして、ただいまの御質問には、まことに遺憾ではございます。けれども、同意いたしかねる次第であります。願わくは本提出案につきまして、努めてひとつ、御同情ある御理解を賜わりたいと思う次第であります。

岡良一日本社会党(右)

○岡委員 それでは私の質問は、給与課長と大蔵省の方が来られてから続けることにして、一応打切ります。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 赤城宗徳君。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 人事院当局に前提としてお尋ねしたいのですが、現在ベース、ベースと言われておりますが、現在のベースは何円ベースということになつておりますか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 本年の三月におきましては、われわれは一万三千五百八十七円程度であつたというふうに承知いたしております。これが来年の一月にどのようになるかという推算をいたしてみたのでございまするが、現行のままで参りますると、一万四千百六十円見当ではなかろうか、このように推算いたしております。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 その当時のベースはそういうふうのようでありますが、昨年十一月に改訂したときには俗に一万二千八百二十円ベース、こういうふうに言われておりましたが、それはその通りでありますか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 二十七年の十一月切りかえ当時におきまして、現業関係を除きまして公務員だけでこれを見ますると、一万三千三百九十円程度ではなかろうかと存じます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ところで今度の勧告は一万五千四百八十円ベース、こういうふうに俗に言われておりますが、これは本俸、扶養手当、勤務地手当、この三つの要素を含んでいる、こういうことになつております。今のベースというものもその三つを含まれておりますが、今度の一万五千四百八十円べースの中には地域給を本俸に繰入れた、こういうことが前のベースとはかわつておると承知しております。ところでこのベース・アップということを、今度は地域給の本俸繰入れがありますので、これと切り離して考えてみた場合に、一体一万五千四百八十円からどれくらいの額が減るものでありますか。本俸へ繰入れなかつた場合には一万五千四百八十円からどれくら減るのか、大体の概算でよろしゆうございますから御答弁願いたい。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 今のお話でございまするが、政府側で言つておられますることは、地域給の内部操作はやるやらぬにかかわらず、とにかく来年一月現在で一万五千四百八十円、このように仰せになつておるように、われわれは聞いておりまするので、今のお話はその一万五千四百八十円の中の本俸がどれくらいになるか、あるいは地域給の部分がどれくらいになるかという問題ではなかろうか、このように考えております。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 一万五十四百八十円の中の本俸の割合、あるいは地域給の割合ということになろうという御答弁でありましたが、額にいたしましての御答弁がないのですが、私の計算では、地域給を本俸に繰入れないとすれば、額で一万五千四百八十円より六百円ぐらい減つたものが出て来るように考えているのですが、そういう数字にはなりませんか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 ただいまの赤城委員のお尋ねでございますが、人事院といたしましてその点を計算いたしてみたのでございますが、かりに五段階制で一万五千四百八十三円ということになるといたしますれば、そのときの本俸は一万二千三百六十円程度になるのではなかろうか、このように考えております。また勤務地手当は二千百二十四円、すなわちパーセントにいたしまして平均一五・九%くらいになるように考えております。それが現在の、すなわち四段階制にしました政府案におきましては、本俸が一万二千八百七十円でありまして、地域給の方は千六百十五円、これが一一・大形、このようになるのではなかろうかとわれわれの方では推算いたしております。その際に扶養手当は、これは人事院の考えと政府側と若干違いまするが、しかし大した問題でございませんので、われわれは一応九百九十六円、このように押えております。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ただいまのは一万五千四百八十円ベースの中における本俸とか、扶養手当とか、地域給の占めるパーセンテージでございますが、私のお尋ねしたいと思うのは、地域給の現行五段階を四段階にして、現に一級地を零級地にした場合に、一体総平均はどうなるか、こういうことなんです。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 ただいまの赤城委員の御質問に対しまして、どうもわれわれの方の計算がまともに御質問にぴつたりするようにできておりませんので、はなはだ遺憾であります。われわれの方といたしましては国家公務員につきましては、無級地を一級地に引上げます際に、一体どれくらいの財源がかかるかという程度のことは計算いたしておるのでありますが、それは月額にいたしまして千八百万円くらいものではなかろうか、このように考えております。しかしこの問題はなかなか予算の問題に関係いたしておりますので、大蔵省の方にでもお聞き願いたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいまの赤城委員の御質問に対しまして、十分な資料をここに持ち合せておりません。また昨日も各委員の方々から資料を提出して、数字的な説明も十分できるようにというふうなお話がございまして、それを整備いたしておるところでございますが、ちようど間に合いませんで、まことに恐縮でございます。ただいまの赤城委員の御質問に対しましても、後刻資料をそろえまして御説明申し上げたいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 その資料はあとでいただくといたしまして、端的にお尋ねすれば、今度のベース改訂には地域給の五%近くのものが含まれておるということであるからして、これを含まないものとして、地域給は地域給として別に取扱つた場合に、その総平均額が  一体どれくらいになるのか、一万五千四百八十円にならないではないか、こういうことなんであります。もし御答弁がなければ、とにかく私は六百円から七百円くらい今の一万五千四百八十円ベースより低い――去年のベースという観念からすれば、それだけ低い形になりはしないか、こういうことなんでありますが、この点何か御答弁ありませんか。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 今の点は資料がないそうですから……。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 それでは今の平均を一万五千四百八十円、こういうことに押えておきまして、勤務地手当だけを四段階にすると、俸給表は今の一万五千四百八十円より上る、こういう形になりはしないかと思うのですが、その点どうですか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 五段階制のままで万五千四百八十円にいたすといたしますれば、俸給表は若干下る、このように考えております。  なお詳細の数字は今持合せございませんが、あとで御必要があれば計算いたして出したいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 今政府が言つておるように、一万五千四百八十円がベースだということになつて、そして勤務地手当の整理を別にするということになれば、今の俸給表よりも上るのじやないか、こういうことなんです。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 ちよつと聞き違えまして、はなはだ恐縮でございますが、現行給与法で現在行われておりまする俸給表よりはもちろん上ります。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 お尋ねする意味は、とにかく人事院の勧告として一方丘千四百八十円ベース、それと別に地域給を整理して、そうして四段階にして本俸に組み入れるということになれば、今のお話のように一万五千四百八十円よりも上る、こういうことにならないか、こういうことです。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 ただいまのお話でございまするが、国家公務員につきましては、その程度は一人当りの平均額にいたしますと四十円程度ではなかろうか、このように考えております。それは事実俸給表を作成いたしまする際に、その間差というものは百円刻みという程度になつておりますので、具体的に俸給表を作成いたしまする際に四十円程度というものは、切上げあるいは切捨てというようなことで、間差が整理される場合に吸収されるような問題ではなかろうか。しかし突き詰めて申しますれば、四十円程度は上るのではなかろうか、このように考えます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 地域給を四段階に改訂したということで、約五%程度引下げるということにいたしまして零級地を一級地に引上げるということでありますか、零級地に対する財源措置があるのか、これは政府にお尋ねしたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 先ほどお話申し上げました通りに資料を持つておりまする大蔵省がおりませんので、後刻にお願いしたいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 とにかくきのうの提案理由の説明によりますると、現行の無級地をすべて一級地に引上げた上、一級地相当分の金額を本俸に組み入れる、こういう提案の理由になつておるとすれば、零級地を一級地に引上げる財源の措置があつてしかるべきであつて、もし零級地を一級地に引上げるところの財源の措置がなくして、こういう提案理由を説明いたしたとするならば、これは大きな間違いじやないかと思つております。なおそうでなくて、その財源の措置がなかつたということならば、無級地をすべて一級地に引上げて、一級地相当の勤務地手当を本俸に組み入れたのではなくして、地域給の五段階を一段階ずつ減らして四級地以下にした、こういう結果になると思うのでありますが、その点についての御意見を承りたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 これは昨日も御説明申し上げたのでありまするが、御了承をいただきかねておりまして、資料に基いて再び御説明を申し上げることになつておるのであります。きのうの言葉を繰返すようでありまするが、私どもといたしましては無級地に五分の地域給をつけて、そうして各段階からそれぞれ五分の地域給を本俸に組み入れるという措置をとつたのであります。この点につきまして数字的の説明をいたすことになつておりますが、ただいま数字が手元にありませんので、後刻詳細に御説明いたしたいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 この提案理由を見ますると、総平均額は一万五千四百八十円、こういうふうになつておりますけれども、どうも答弁がはつきりしておりませんので、結論的に私が申し上げることもどうかと思いますが、どうも今までの答弁のうちでは一万五千四百八十円というのではなくて、その中から地域給の組入れ分を差引いたものが個々の額として説明さるべきものであるということである。それから無級地をすべて一級地に引上げたのでなくて、地域給をみんな五%だけ引下げて本俸に組み入れた。給与改訂の平均は一万五千四百八十円になりますが、地域給は五%ずつみな切捨てたという形になつておる。数字をよく聞かないとわかりませんが、私どもはそういうふうに感じております。そういうことはないと思いますが、もう一度御答弁願います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 重ねて申し上げます。無級地に塩域給をつけて、それぞれの地域給の各段階から五分ずつを本俸に組み入れて、その平均をとりますと、それが一万五千四百八十円に相なるのでありまして、この点一万五千四百八十日の平均よりも、地域給分だけ下つておるとか、あるいはそれだけ財源が減つておるというようなことはないのであります。無織地につけたそれからあとの全部を五分ずつ本俸に組み入れる。そうしてそれが平均一万五千四百八十円になつておるわけであります。これは数字でもつて御説明申し上げることになつておりますので、数字ができましたならば、御審議を願いたいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 その数字はあとでお聞きすることといたしますが、この間の労働委員会との合同審査におきましても、一万五千四百八十円の中の地域給分と本俸分との割振りだ、こういうようにも答弁しておりますので、その点地域給の分として上げたならば、上げただけの予算はこれだけであり、本俸としての改訂はこれだけであるということを、はつきりさせていただきたいと思うのであります。  それからこの法文を見ますと、「第十二条第二項第五号を削る。」ということになつておりますから、法文上からは五級地を削つたのだというふうに受取れるのであります。そうなりますと、これも提案理由の説明と、この法律の案とは非常に食い違つておるように考える。「第十二条第二項第五項を削る。」と前に法律にうたつておつて、もう削つてあるのを今度はうしろに来て別表の方で五級地を四級地にするということになりますと、法文上から見ますれば、どうしても地域給の切下げというふうに考えられるのでありますが、この点についての御意見をお聞きしたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 先ほど地域給と本俸への組入れということについて、ごく抽象的でありましたが、御説明申し上げました。これを法制技術上文字に現わしますと、ただいま御質問になりましたようなかつこうになるわけであります。この法律の改正案の字句そのものにつきましては、ここに書いてある通り、あるいはそういうふうな誤解を引起しやすいようなかつこうにお感じになるかもしれませんが、これは法制技術上そういうふうな表現を用いるのが最もよろしいので、そのようにいたしております。実質上の問題といたしましては、先ほどお話いたしましたように、なお後刻数字的に十分に御納得をしていただきたい、このように思つております。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 いろいろお尋ねしたいこともありますが、また別の機会にお尋ねしたいと思いますけれども、どうも法律案と提案理由との間に、私どもの受取る感じでは非常に食い違つているように感じております地域給区分の合理的改訂を行うというように、提案理由においても説明されておりますけれども、これが引下げによるようなことで、合理的改訂ということであつては、これは非合理的改訂と言わざるを得ないのであります。この点につきまして、はつきりと地域給を零級地を一級地に上げて、そうして本俸に繰入れるなら繰入れる、そうして本俸の方のベースならベースは、それならばどの程度にアツプされるのか。先ほどの田中副長官の答弁には、実質的には一三・九%ではなく、九・三%の引上げだ、こういうことを言うけれども、これが予算の措置もない引上げだということになれば、九・三%からなお地域給区分の五%を差引いた実質的には四・四%の引上げ、こういうような数字にもなるように思われるのでありますので、これらの点をいつかの機会に、はつきり御説明を願いたいと思いますが、きようの質疑はこれで打切ります。

池田禎治日本社会党(右)

○池田(禎)委員 この改正案について、政府は与党である自由党と御相談をなさつたものでありますか。それともさようなものは一切かかわりなくお出しになつたものであるか、田中副長官にお答え願いたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 私の承知いたしておりまする範囲では、政府が独自に出しております。

池田禎治日本社会党(右)

○池田(禎)委員 わかりました。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 暫時休想いたしまして、午後一時から再開いたします。    午後零時二分休憩      ――――◇―――――     午後一時五十九分開議

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 休憩前に引続き会議を開きます。赤城宗徳君。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 午前中にちよつとお聞きしたことで大蔵当局が来ておられるようでありますから、もう一度お尋ねいたしたいと思います。一万五千四百八十円ベースということに言われておりますが、今までのベースの改訂の際は、地域給分の繰入れということは、含まれておらなかつたのでありますが、今度の改訂においては地域給分として〇・五%程度が一万五千四百八十円の中に含まれておるということでありますので、この際この地域給から繰入られたものを金額に直してみれば、総平均の中で、どれくらいの金額がこれに含まれておるか、これをお尋ねいたします。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいまお手元に差上げました資料の下欄にございます2によりまして、ただいまの御質問にお答え申し上げたいと思います。この資料の下欄に現行ベースという欄が左の方にあります。その一番左、二十九年一月一日の推定ベース、これはベース改訂前の姿でありますが、これが俸給、扶養手当、勤務地手当、それぞれかような配分で、総計一万四千百五十九円であります。まずベース改訂の前に勅務地手当の一段階整理という問題をとらえて考えてみたのでございます。その場合に勤務地手当を一段階落すことによつて、現給を割らないようにするためには、どれだけの持出し財源が必要であるか、つまり勤務地手当一段階整理に必要な所要額は幾らかという計算をいたしたわけであります。この計算の過程として御説明申し上げますと、第二番目のB欄でございますが、B欄は勤務地手当を一段階切り離した姿を一応想定してみたわけでございます。その場合は俸給一万一千六百九十一円、扶養手当九百九十六円、勤務地手当千四百七十二円、合計一万四千百五十九円、全体のわくはかわらない。ところがこの切り離しの姿ではもちろん各人の現給保証になりませんので、俸給を一率に五%上げた姿をC欄で考えたわけでございます。つまりAに対しましてC欄では俸給を五%上げる。勤務地子当は一段階組入れてはじく、かような計算をいたしますと、C欄の一番下にあるところの一万四千二百九十七円というベースにふくれるわけであります。このBとCとの差額、それが次の欄にございます追加財源――本俸においてC欄の一万一千八百十五円からB欄の一万一千六百九十一円を引きました百二十四円、これが俸給に対して新たに追加すべき財源、それに伴いまして勤務地手当も十四円高く、合計百三十八円、つまり一人当り百三十八円の財源は、一応この勤務地手当の整理だけで使わなければならないという計算に相なつておるわけでございます。次の改訂ベース欄、改訂ベースは勤務地手当整理とはまた別個の観点から一月一日現在の予定を、おおむね本年春人事院が勧告されました一万五千四百八十円程度、この数字がいろいろの経済指標あるいは裁定との係、あるいは財源、そうしたいろいろな面から考えまして、おおむね一万五千四百八十円程度の金額でやむを得ないのではなかろうか、こういう考えのもとに一応わくとして考えたわけでございます。この一万五千四百八十三円の中で、勤務地手当は一段落したところで配分を考えますと、本俸一万二千八百七十七円、扶養手当九百九十六円、勤務地手当一千六百十円となるわけでございます。この場合に、本俸一万二千八百七十七円は一月一日の切りかえ前の一万一千二百五十二円と比較いたしますと、この増率の欄にありますように一四・四%上る。ベース全体としては、その下にございますように九・三%上るということに相るわけでございます。ただ全体としては九・三%上るわけでございますが、その内訳はどうなつているかと申しますと、同左内訳欄にございますが、まず勤務地手当の組入れ分、先ほどの百二十四円と十四円とを合せた百三十八円、これは勤務地手当の整理のために、優先的にこの一万五千四百八十三円の中から先にとられるわけでございまして、つまりそれはベースといたしまして約一%ということでございます。あと残りの八・三%のベースの引上げの内容は、大体一率引上げ分、中だるみ是正分、この二つにわけて考えますと、こういうような割振りになるという数字でございます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ただいまの御説明で給与改訂ベースのわくを一万五千四百八十三円と見た、しかし勤務地手当の五%程度を繰入れないものとすれば一万四千百五十九円という数字になる、そういうことになるのでしようか。重ねてお尋ねいたします。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 御質問の趣旨をあるいは誤解してお答え申し上げると失礼ですが、つまり一万五千四百八十三円の場合に、勤務地手当の整理をやらなければ幾らになるかという御質問であります。この場合のベースとしては相かわらず一万五千四百八十三円程度で行く、これ総体のいろいろな指標から見まして、こういう数字で行きたいということでございます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ベースとして一万五千四百八十三円で行きたいということはよくわかるのですが、その中には地域給から繰入れたものがあるので、地域給を繰入れないものとすれば、それを差引けば一万四千百五十九円という数字になるのではないでしようか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 実はこの改訂ベース一万五千四百八十三円になりますと、この中間のあたりに改訂ベース、差引増減という欄、その下に増加額とありますが、ベースとして千三百二十四円ふえる。この千三百二十四円は、一万四千百五十九円に対して一万五千四百八十三円は千三百二十四円ふえるという数字ですが、そのうち勤務地手当組入れに伴う百三十八円という数字とつり合つておりますので、ベースといたしましては千三百二十四円からこの百三十八円を引きました千百八十六円というものが、純粋の意味のベース改訂の金額ということに相なります。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 今の御説明によりますと、ベース・アツプの千三百二十四円から百三十八円を差引いた千百八十六円が、地域給の繰入れを除いたベース・アップだ、こういうふうに了承したのでありますが、そういうことになりますと、政府は人事院勧告の一万五千四百八十円を尊重したと言つておるのでありますが、人事院当局としては、はたして人事院の勧告というものは尊重されたとお考えであるかどうか、その点を一応お尋ねしておきたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 午前中の委員会においても申し上げましたように、政府側が尊重されましたのは、われわれの給与準則とそれから俸給表の関係、それが全部合せて勧告となつておるわけでございますが、そういうものを本年の三月現在で適用してみれば、一万五千四百八十円という、その限度において尊重されたというふうに、われわれは受取る次第であります。なお俸給表自体を見てみますと、これは部分的な話になりますが、人事院が勧告いたしました通り号俸と、ほとんど同じものを使つておられますので、その点だけに着目いたしますれば、尊重されたことになつておる、このように思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 尊重された分もあり尊重されない分もある、こういうふうに了承いたしますけれども、勤務地手当の問題だけにつきましては、七月の勧告においては地域給の繰上げといいますか、増加額は勧告してないのであります。ところが今度地域給の零級を一級に上げて、その分を本俸に繰入れたということになれば、その点だけは人事院としても尊重されない、マイナスに尊重されたということになると思うのでありますが、その点について御所見を伺います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 今年の七月十八日の勧告におきましては、われわれは地域給を五段階のままで、現行の地域給区分で一応勧告したことにはなつておるのでありますが、これはその当時までにわれわれの研究が完成いたしませんために、そういう措置をとつたのでありまして、地域給につきましては追つて勧告するということを申し上げた次第でございます。その限りにおきましては、人事院はむしろ勧告いたしておらないと言つた方がよろしいと思うのでありますが、ただ衆議院の人事委員会におきましても、しばしば御検討になりまして結論を出されておりまするように、またわれわれもその都度人事院としての見解を申し上げる機会を得さしていただいたのでありますが、そういう点から見まして、地域給を縮減して行くというその精神は、事前に政府側が尊重された、このように考えております。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 地域給を本俸に繰入れてありますので、今提案されている俸給表から見れば、地域給の繰上げ分だけはほんとうは俸給表から差引いて、そうして正確に地域給繰入れ分を除いたベース・アツプ俸給表をつくり、一方地域給は地域給として零級地を一級地に上げて、そうして第二段階として零級から一級に上げた地域給の本俸繰入れ分を行う、こういうのが筋の通つたことだと思うのでありますが、それを行わないで、現在提案されたような最後の俸給表で出された理由につきまして、政府当局から説明をお願いしたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 しばしばお答え申し上げました通りに、努めて早く地域給の段階づけをいたしたい、しかも一万五千四百八十円の基準ベースも努めて尊重いたしたい、こういう考え方から、両者を合せましてこのような考え方を持つたのであります。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 どうもこの俸給表からいいますと、この俸給表の平均一万五千四百八十円から、地域給繰入れ分を差引いたものが正しい俸給表であるべきであり、あるいはまたこの俸給表をそのまま使うとするならば、地域給の本俸に繰入れ額を、もつとこの俸給表に加えたものにしなければどうしても筋が通らない、こういうふうに考えるのでありますが、その点についての所見をお伺いいたします。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 これも先ほどお答えいたしております通りに、またこの表でもおわかりくださいますように、地域給の五級を四級にいたす、つまり五%を加える、それをあらためて別わくとしてつけ加えるということになりますると、一万五千四百八十三円というこの数字が勢い上まわつて参るということに相なるのでありまして、私どもとしましてはこの数字を一万五千四百八十三円というところで押えまして、これに合せるように彼此差繰りをいたしておるのであります。従いましてこの一万五千四百八十三円を基準にいたしまして地域給を圧縮する、そして本俸を上げて行くという形をとりまするならば、ただいま提案いたしてありまする通りのものになり、ただいま参考資料としてお配りいたしました表のような、かつこうになるのであります。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ただいまの説明のようなことになりますと、きのうの提案理由の一万五千四百八十円に引上げられることになるというのでなくて、それより以下にならざるを得ないのであります。というのは、現に地域給のついている五%は、これは引上げの分になつておりません。繰入れ額でありまするから、その繰入れ額を引いただけのものが引上げられたことになるという結果になると思うのであります。一万五千四百八十円でないところの数字になると考えられるのであります。引上げられた結果については、そういうふうになると思うのでありますが、いかがでありますか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ごく簡略なこの表ではございますが、今回政府がとりましたような措置をいたしまして、たびたび申すことでありまするが、無級地にも五の地域給をつけ、そして各段階からそれぞれ五分の地域給に当る部分を本俸に繰入れるのでありまして、それを平均いたしますと、一万五千四百八十三円というこの表の通りの数字に相なるわけであります。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 雲級を一級に引げた予算があるということでの御説明と思いますが、もしそれであるとするならば、一級地から五級地までは現在恥域給がついておりまして、その地域給のうちから五%を繰入れるのでありまするから、損失はないのでありまするけれども、零級地についての財源の措置がないといたしまするならば、一級から五級地の人々が零織地を一級地に上げるだけの分だけを負担しなければなりませんので、五%の繰入れということでなくて、一級地から五級地の人々は現在受けている地域給よりも損をするといいますか、そういうような形になるのでありますが、そういうことになつておらないかどうか、それをひとつ御説明願いたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 お話の通りに無級地に五%の地域給をつけて、そして他の段階の分と同じように、それを本俸に繰入れるという点につきましては各号俸において幾分の負担といいますか、そんな形が起きておりまするが、それとこの中だるみを是正いたしまするに要しまする費用、こういうふうな調整を行いまする費用等を合せまして、おおよそ四十円ぐらいだつたかと記憶いたします、後ほど大蔵省の説明員からも補足説明があると思いまするが、およそ四十円ぐらいだと考えまするが、これだけが各号俸から見ますると、負担分になつておるわけであります。重ねて申しまするが、その約四十円と申しまする数字は地域給関係のみならず、中だるみの是正に要しまする分も含めての負担額であると御了承願いたいと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 なおほかに質問される方がありますので、私は簡単に打切りたいと思いますが、純然たるベース・アツプ、それから地域給の繰入れがどのくらい、これは予算が提案になつてから、予算の内応ではつきりすることと思いますが、それをはつきりしないと、全国の地域給のついているところは五%切下げられたのだ、自分たちはそれだけ既得権を削られた、一方においてはベース・アツプのような表現をして一万五千四百八十円になるけれども、そうじやないのだ、切捨てられた地域給の犠牲においてベース・アツプをされておる、こういう感じを非常に強く持つておりますので、この点につきましてなおはつきりとしたことを、政府当局において聞かしてもらいたいと思うのでありますが、そういう希望、要求を留保いたしまして、私は一応これで打切ることといたします。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 赤城君、先ほどの田中副長官の説明に対して、岸本説明員から補足の説明があるそうです。岸本給与課長。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいま赤城先生の五%切り捨てられたのじやないかというような御懸念の御質問であつたかと存じますが、これに対しましてちよつと御説明させていただきたいと思います。  これは現行ベースの追加財源百三十八円という欄が上つております。このうちの百二十四円という本俸ベースの数字は、どこから出て参つたかと申しますと、まず現在のゼロ級地の人に対して五%本俸を全部上げる。それからあと二級地、三級地、四級地、五級地の方々の人に対しても一律に本俸を五%上げた。これはちよつと説明は間違えましたかもしれませんが、零級地の人に対しては五%上げる財源がいるわけであります。それから五級地の人に対してまずどうかと申しますれば、五級地の人は現在本俸一に対して勤務地手当二五%、合せて一・二五をつけておるわけであります。それが今度勤務地手当を二割減らすことによりまして、本法は四・一%上げればいいわけであります。四級地も同様にいたしまして四・三%上げればいい。三級地が四・五%、二級地は四七%、それぞれそれだけの本俸を上げればよいことになるわけであります。しかし俸給表の形につきましては、この一級地の五%は、勤務地手当は落ちて、全部本俸そのものに入るので、そのままの姿でもつて俸給表を考えなければなりませんので、一応全員が五%上るという計算を考えてみたわけであります。そうしますと先ほどにもどりまして、五級地は四・一%上げればいいところを五%上げておりますから、約〇・九%ほどベース・アツプになる。四級地についても四・三%上げればいいところを五%上げますから、〇・七%のッベース・アツプになる。このように各級地について若干ずつ今より手取りがよくなるわけであります。それは零級地の〇・五%全員プラス、その金額を総計いたしまして、公務員一人当り平均いたしましたものが百二十四円でございますから、絶対に五%切り捨てたという数字ではないのでございます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 そうすると零級から一級に上るところの財源は確保されている、こういうことに了承してよろしゆうございますか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 一万五千四百八十三円という線で押えていただきますれば、その中ではこの百三十八円はまず先にとつてあるというふうにお考えいただきたいと思います。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 質問に入る前に淺井総裁が出席だつたら伺いたいと思つておりましたが、昨年の十一月の一万二千八百二十円ベースのときにも、淺井副総裁に対して質問いたしまして、確認いたしたのでありますが、給与局長からあらためて御答弁願いたいと思います。そのことは現在国家公務員は罷業権、団交権を失つている、その代償として、人事院が絶えず給与その他の労働条件を研究調査して、労働条件を擁護する立場に立つておる。そういう観点の中で出されて来る人事院勧告というものは、この国家公務員の罷業権、団交権を自主的に含んだような内容を持つて勧告がなされているのではないか、そういう意思をもつて、人事院としては勧告しているのではないかという質問に対して、浅井総裁はそうであるという答弁をしております。これは議事録を見てもらえばわかると思いますが、今なお人事院としては、そういう見解を持つているかいないかということを、まずお尋ねしたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 淺井総裁がどう答えられましたか、ちよつと議事録を見てみませんと、はつきりしたことがわかりかねるのでありますが、今申されましたように、一般職の公務員は団交権、罷業権というようなものを持つていない、そういう状態に置かれておるわけです。従いましてかかる場合において、国家公務員の一般職の給与を適正に維持するということのためには、何らかの措置が必要であろう、このように考えるわけでありまして、そのために人事院は民間給与の実情ということを調査いたし、また標準生計費ということを調査いたす、これは民間給与より上でもない、下でもないというところをねらうという趣旨であろうかと思うのでありますが、そういう方法によりまして、公務員の給与を適正に維持いたしまするために、国会及び内閣に勧告しておる、こういう次第であります。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 私の質問のポイントを少しそらしたような答弁でありましたが、昨年の十一月には、確かに淺井総裁はそう答弁したと記憶しております。今次の勧告の主たる目的というものは、いはゆる民間給与並びに消費実態調査に基いて、新たに俸給表の金額を増額しなくてはならないということと、さらに従来の俸給表に対しては、職務の特殊性を千分に織り入れられないというところから、俸給表の適正合理化をはからなくてはならないということで、大体従来五つの俸給表になつていたものを八つに区分して、提出されておると思います。なおそれと同時に、従来頭打ちしておりました俸給表に対して、通し号俸と一般にいわれておる趣旨を盛り込んでおるのですが、この点に対して、五種類を八種類にかえた人事院の見解、並びに通し号俸でなくてはならなかつたという見解に対して、具体的に一応御説明を願いたいと思います。これは人事院勧告のときに質問すべきだつたと思いますが、時間的余裕がなかつたので質問しなかつたのでありますが、これに対して一応御説明願いたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 人事院といたしましては、お話がありましたように、本年の七月十八日に給与準則、それとあわせまして給与引上げの勧告をいたした次第であります。この給与準則といいますのは、職階制に基きまして、職務と責任を明確にいたしたい、またそういうことに応じまして、給与を考えたいという趣旨のものでございますが、その前提といたしましては、やはり性格が一応確保されておるという前提がなくてはならないと思うのであります。  現在給与法におきまして、職務の級が十五級ございますが、これはおおむね職務と責任に応じておる言葉と言えるのでございますが、しかしこれは職務調査に基いたものでもございませんし、明確々欠く点もあるのでございます。従いまして、われわれといたしましては、十五段階にわけるということは、現在の状況において非常に無理がある。われわれの職務分析のやり方から見ましても、おおむね七つないし八つという程度に、段階を区分するということしか事実上できないのではないか。将来もし職務分析の技術が発達いたしますればいざしらずでありますが、現状においてはそういうことであります。従いましてこれは八つくらいにいたしたい。今回のベース・アツプの勧告もその段階に応じまして、職務と責任によく応ずるように、これは民間の給与調査をいたしたわけであります。従いまして理想的なと申しますか、人事院の最も希望いたしますところは、やはり八段階になつたような方法で、今回の問題が取上げられるということが一番好ましい。これは従来も申しておるところでありますけれども、これは現在もかわつておりません。それでは十五段階の現行給与法に、人事院が勧告いたしました通し号俸表を用いるとどうなるかというと、これは申すまでもなく、われわれの考えが七段階の給与準則に適合するようにできておるのでありますから、それに合すのが最もいいのでありますが、しかし十五段階の現行給与表に当てはめても、少々無理はありますが、それほどおかしなものでもなかろう、このようにもその点は考える次第です。また俸給表の幅をとるということは、これは現在の給与水準並びに生活水準等を考えてみますならば、やはり現在の状況においては絶対必要ではなかろう。また給与体系をかえるという点から見ましても、これを円滑に実施いたしますためには、やはり現給保証という観念を強く打出して来るものが、必要であろうというふうに考えるのであります。そういう点と、もう一つは中だるみの点に関しまして、現行給与表が昨年御決定になりました際に、俸給表に備考というものがないておりまして、この俸給表は暫定的なものであつて、なるべくすみやかに合理的に改訂するということが書いててあるので、今回の勧告いたしました通し号俸におきましても、中だるみ是正の考慮はしておるのであります。しかしこれは同時に俸給表の範囲を伸ばすという措置と合せて全きものであるというふうに考えておるわけであります。人事院といたしましては本年三月の生計費の状況なり、民間給与の状況なりに適合した調査をいたして、その結果つくつておるものでありますから、これはこの三月現在においてこそ、最もよく適合するということに相なろうかと思います。また俸給表を五つから八つにふやしたという点でござまいすが、これもやはり職務の種類によりまして、必ずしも同じ俸給表を適用いたすということが実情に沿わないというような研究の結果これを八つにかえる、その適用範囲は若干ではございますが狂つて参る、こういうことで八つにいたしておるわけでございまして、人事院といたましてはこの給与準則とベース・アツプとをあわせて取上げられるということが、一番けつこうなことである、これは今もつてかわりはございません。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 田中副長官にお尋ねいたします。  政府当局として今人事院の説明なされた通り俸給表の五種類を八種類に勧告されたという趣旨は、大体私も了解いたします。こういうふうにして人事院としては単なる財源措置によつて操作される問題ではなくして、技術的にこの五種類を八種類に変更することは可能であり、なお俸給表の適正合理化も、人事院としては相当調査の上出された、民間の実態調査の上に立つて、当面これは合理的であるという調査に基いて出されたと思うのです。そういうふうに勧告の内容の中にあるいにかかわらず、今日政府の出されて来た改正案によりますと、従来の五つの俸給表――教職員の三本建は含まれております、大体五つに区分されておりますけれども、従来の法案の金額を読みかえるという形で出されて来たということは、どういう観点のもとにおいてか、ひとつ伺いたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいま瀧本給与局長からもお話がありました通り、人事院とされましては非常に検討、御研究をなされまして号俸表等の関係の御勧告があつたわけであります。受けました私ども政府といたしましても、もちろんこの大体の御趣旨については賛成をいたしおるわけであります。但し御承知の通りにこれらの給与体系そのものにつきましては、職種あるいはその他につきまして、非常に複雑でございまして、ただいま検討を加えておりますが、まだ政府の考え方として十分なまとまつたところまで参つておらぬのであります。     〔川島委員長退席、田中(好)委員長代理着席〕 従いまして今回の短かい国会の会期では、十分に御審議を願う期間もありませんし、なおかつまた私どもこれに間に合すためて急ぎまして、不十分な点があつてもいかがかと存じまして、今回は提案と申しますか、その改正を見合せた次第でございまして、従来の号俸を大体そのまま踏襲いたしたようなかつこうであります。しかし今後とも人事院の御勧告につきましては検討を加えて参りたいと思つております。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 八種類が非常に複雑だという御意見でありますが、政府としてはまだ検討がされていないので、従来通りしたと言うけれども、複雑であるから簡素化を希望されるとするならば、今度の提案されたものはなお複雑ではないかと思うのです。人事院勧告の方が、かえつて簡素化しているのではないかと私は思います。私は、そういうようにして政府の今人事院勧告が完全に実施できないという理由は、昨日あたりからの、財源が非常に財政上困難だという、この理由一点だと思うのです。従つて五種類を八種類にかえるということは、そう財源的に措置する必要はないのではないか、人事院勧告を長期にわたつて調査され、当面八種類が適当であるという考え方――なお今問題になつております頭打ちの号俸を、やはり幅を引伸ばさなければならないということは、これは公務員の切実な要求なのですが、しかも人事院としては調査されて、それは適当であるとして出された、このことも当面財源的措置の必要もあまりないじやないかと思う。にもかかわらず出して参りましたものは、従来の五種類のものは頭打を全然無視している、今日政府として、何らかの確信を持つて出されたものであるか、この考え方はおそらく人、院勧告より政府の出した案が、今後の公務員に対する労働条件に対して有利だとか、あるいは現在のいろいろな経済情勢、民間の給与の状態の中から、この五種類と頭打ちか押えるということは適当であるという観点の上に立つて、出されたのじやないかと思うのでありますが、そういう観点があつたといたしましたならば、御幌別願いたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 先ほどお答え申し上げました通りに、人事院の御勧告の趣旨は十分了解いたすものであります。先ほども申し上げました通りに、まだわれわれといたしましては十分な検討が済んでおりません、従いまして従来の列にならいました。目下検討の過程にあるわけでございますんで、その点はどうぞ御了承を願います。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 まあ期間がないので検討中のようであり、なお人事院の勧告に対してこの趣旨は丁とするという答弁でありましたが、私はここで爾後短かい期間にあらためて八種類の号俸を政府として検討されて出す意図があるかないか、質問いたしたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 十分検討を加えまして善処いたしたいと思います。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 今の答弁の中で期間がないということで、八種類を五種類として従来と同じように出したという、早急に検討されて頭打ちを是正されるということ、通し号俸による給与準則一提案するということを、われわれとしては要求をし、希望をいたします。政府の出されて参りましたあらゆる観点を研究いたしましても、言葉の上では人事院勧告を尊重するというけれども、あらゆる面で無視した形が出ているじやないかと思います。私は冒頭に人事院の決意をあらためて質問いたしましたが、そういう重大な内容を含んだ勧告に対して、名目的に尊重するという形で、実質的に全然無視されたという形を出されているとするならば、今後実質的な罷業権、団交権がない公務員が、どうみずから労働条件を改善しようかということに、非常に重大な問題が派生するじやないか。政府としても十分この点を考慮されて、公務員の給与に対する問題その他の労働条件に対しては善処されんことを要望いたします。  さらに政府の提案理由の内容で、一万五千四百八十円という数字は、最後に引上げられるとして出ております。勤務地手当に対しては、現行五段階を四段階に縮小して、その財源を求めるということと、それから大体において人事院勧告の俸給表を適用する、こういう形、あるいは期末手当その他勤勉手当等も増額するという、こういう状態で一月一日から実施すれば、一月一日に一万五千四百八十円に引上げられることになる、こういうふうな説明でございました。これをさらに明確にするために、私は簡単な数字的な問題として一応お伺いいたしたいと思うのでありますが、まず現在の公務員の一名を取上げて金額的に当てはめて参りますと、かりに現行の本俸が一万円といたしまして、新たなる俸給表が一万一千円で、地域給が大体二級地で一〇%、こういうような状態の中で、政府の一月一日以降行おうとするいわゆる給与改訂と、人事院勧告との差の問題に対して、具体的に数字をあげて、ひとつ説明していただきたいと思います。なお私のこの金額を仮定いたして計算いたしますと、現在一万円の本俸をもらつている公務員が、二級地の一〇%の勤務地子当をもらうとするならば、あとの諸手当は別といたしまして、約一万一千円ということになります。人事院勧告のいわゆる政府と同じような俸給表でありますが、これを一万一千円といたしまして、政府のいつているように二級地を一級地に引下げて五%の勤務地子当を追加いたしますると、一万一千五百五十円ということになるのじやないかと思う。もしこのことが事実とするならば、勤務地手当に全然触れずして、この俸給表を適用するとするならば、一万二千百円という数字が出て参ります。従つて五分を切り下げたための差額というものは、五百五十円という数字が表われて来るわけであります。政府の説明している五分を本俸に入れたというこの五分は、五百円の金額を入れたことになるわけです。従つて勤務地手当の一級地の五百円を本俸に入れて、人事院勧告の完全実施と政府の案との差額が五百五十円ということにたるが、五百五十円を実質的に切り下げられて、地域給の五分を本俸に組入入れたのは五百円である。この五百円との差額の五十円というものは、どういう意味で出て来たのか説明を願いたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 加賀田委員から数字をあげての御質問がございましたが、ただいま大蔵省の説明員より答弁いたさせます。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいまの御例示によりますと、そういうような数字になるのですが、私どもで今度の計算をいたしました場合には、つまり今御指摘になりました一〇%神域の職員は、勤務地手当を五%落すことによつて本俸は五%上げられるわけでございます。たとえば現行の一万円に対して地域給一千円程度、合計一万一千円と申します場合に、これは現行のわく内ではむしろ勤務地手当は、概算でございますが五百円くらいになる。それで本俸が一万五百円くらいになる、それを基礎としてベース改訂が行われているという計算になるわけでございまして、この五百五十円の差が最後に出ているのじやないかとおつしやいますのは、先ほど表で申し上げました第二の表の中で、本俸の配分がかわつているというのことの意味だろうかと思います。その上にべース・アツプの八・三%が行われている。かように私どもは解釈いたしております。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 地域給を切り下げない、あるいは地域給に手を触れないという形をもしとるならば、大体人事院の勧告通り一万六千百円強のベースになるのではないかと思います。そのことが私の説明の中で一万二千百円の俸給をもらうようなことになるのではないかと思います。ただ五分を本俸に組み入れた。これは一万円の俸給であれば、五分というと五百円です。この五百円を本俸に組み入れたために、人事院案と政府案との間で五百五十円の差額が出て来る。従つて実質的に、五百円を本俸に繰入れたために公務員は五百五十円の損失を招いて来る。この五十円の差額というものは、政府の提案された計算方式で行けばそういう現実が起つて来るわけであります。その五十円がどういう意味で出て来るか。そういうことでいいかということです。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいま御指摘の点でざごいますが、人事院勧告通りすべてを実施いたしておる、つまり人事院勧告の俸給表の通り勤務地手当の整理も行わない、そういう形で考えますと、確かに一万六千円程度になるわけでございますが、しかしそれが今回の提案では一万五千四百八十円で、六百円差が出ておる。その差がどうして出て来たかと申しますと、これは率直に言いますと、勧告の実施時期をずらしたということから生れて来ておるものでござまして、勤務地手当の整理ということはまた別な原因でざごいます。これは本年の三月から今度の一月一日までの間に約五、六百円の昇給が現行ベースであつたわけであります。それを基礎にして勧告の俸給表通りで切りかえて参りますならば、先ほど申し上げた一万六千円程度でざごいますが、政府といたしましては財政の関係とかその他の面から一応一万五千四百八十円を一月にずらして実施いたすことにしておるわけであります。その差が六百円ということであります。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 提案の理由はそうじやないわけです。こういうような方式にすれば一月一日現在で一万五千四百八十月に引上げられるということになる、一万五千四百八十円にまずベースを押えて、そうして内部工作を講じたのだという説明はないわけですね。そこに問題が起つて来るのです。だからそういうような方式で計算して行くと、結局五百円を本俸に入れたけれども、実質的には五百五十円の損になつて来る。これは提案理由の説明が違つておれば別です。その点を私は伺つておるのです。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 仰せの通り提案理由はいささか不明確であるかも存じません。ただこの提案理由にございますように、来年一月一日から人事院勧告の俸給表を実施するということに相なつておるわけでございまして、その上に勤務地手当の整理も一緒に織り込んで行く、その結果として一万五千四百八十円になる、こう申し上げておるわけでございます。つまり一月現在の姿で切りかえると一万五千四百八十円になる、こういうことを提案理由で申しておるわけでございまして、その点は誤解のないようにお願い申し上げたいと思います。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 私はきのう提案理由をもらつてここに持つておりますが、これを見れば明らかなわけであります。一月一日現在で一万五千四百八十円にする、そうして内部工作をするという説明はこれにはないわけです。勤務地手当を四段階にする、あるいは新しい俸給表を人事院の勧告による趣旨に基いてつくる。それから期末手当、年末手当の総額の問題、そういたしまして最後に、「昭和二十九年一月一日における政府職員の俸給、扶養手当及び勤務地手当の総平均月額は、おおむね一万五千四百八十円に引上げられることとなります。」とこう書いてある。けれども事実は上つていないわけです。今説明されておる内容とこの提案理由とは全然違つておるわけです。私は指摘いたしますが、これは旧俸給表いわゆる現在の俸給表の五分を本俸に入れて、逆に新しい俸給表に基く五分の地域給を切り捨てた説明だつたらその金額は合います。しかし今までの政府の説明はそうではないわけです。そこに五十円のギヤツプというものが生れて来ておるわけです。だから、やはり政府としてのこの提案理由の説明は、どう操作して出したかということを明確にしなければ、公務員としても、みずからの給与の利害得失がどう現われて来るかということも計算できないような状態なんです。その点を明確にしてもらいたいと思います。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいままで席上、先ほど数字をかりて御説明申し上げました点と提案の理由というものが、表現ではあるいはぴたりと一致していなかつたのではないかというふうに考えるのでありますが、実体的な問題といたしましては、やはり国会その他各方面の御意向もありまして、勤務地手当の本俸繰入れということをまず考えてみまして、その上で人事院勧告の俸給表を織り込んで行くということで、計算いたしておるわけでございます。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 提案理由の説明に対して不備がある、実態云々ということでございますが、われわれとしては、提案理由の説明の趣旨に基いてあらゆる法案を審議しなければ、各委員が個々の見解のもとに法案を審議するということは、統一を欠くし、非常に混乱に陥る。従つて政府としても、出して参りました法案の内容と提案理由の説明というものは、やはり統一してもらわなくては、われわれは審議ができない。人事院の勧告の一万五千四百八十円というものは、この勧告の内容を実施すると三月現在でこうなるという案なんです。これを政府としてかつてに解釈して、一万五千四百八十円を人事院は勧告したのだというような印象を公務員に与え、そしてそれがただ時期的にずれたのだという印象を与えようとしておる事実がある。私の聞くところでは、地方においては、人事院の勧告が実施せられるからといつて、お礼の手紙が来ておるというようなところがある。こういう印象を国民に与え、しかも公務員に対して実質的には人事院勧告より、はるかに下まわつた全額において問題を解決しようという欺瞞的な方法を講ずるから、提案理由の説明あるいは法案の内容に対しての説明に、誤差を生じて不明朗な問題が起つて来る。赤城委員も地域給に対しては明確に区分して、この問題を処理したい、こう言つておりますが、問題はそこなんです。もちろんベースに対しても大きな不満を持つておるが、それは別として、まず第一点に地域給の問題と、俸給の問題を明確にしなくてはならない。ずつと十六国会以後われわれが審議して来た地域給に対する処置に対しても、政府自体何ら対処していないし、われわれ人事委員としては、相当期間数回にわたつて審議したものが、全然無視されておるという現状に対して、政府に対して新たなる態度をきめなくしてはならない重大な時期になつております。こういう重大な問題ですから、やはり私としては政府の態度の明確化を希望し、本提案についてあらためて協議して、統一して出して来ていただきたいと思います。  なお質問がございますけれども、質問の通告者も相当あるそうでありますので、残余の質問は次期に譲ります。

田中好自由党

○田中(好)委員長代理 石山君。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 ただいま加賀田委員からも言われておるように、人事院の案の件でございますが、政府の提案の一番のポイントを占めるものは、人事院の勧告を尊重してという言葉を使つておる、その尊重の度合いの問題だと思うのだが、たとえば十ある問題を六つくらい否定して、四つくらいを採用した場合は尊重という言葉は使い得ないと思います。尊重という言葉は少くとも十に対して十に近づいたような行為を行つてこそ、初めて尊重という言葉を使い得ると思う。きのうからわれわれ委員がいろいろと質問を重ねて行つている結果はつきりしている点は、尊重という言葉は抽象的な尊重に終つてしまつて、実質的には尊重から非常に遠ざかつた不誠意な行為を、政府はしているということになると思います。第一にこの提案の要素として尊重ということが全然入つていないというふうな印象を受けるのでございますが、はたして政府は尊重したという気持を、今もつて自信を持つて答えられるかどうかということをお聞きしたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 たびたびお答え申し上げました通りに、努めて尊重をいたしたのでございます。ただその点が完璧であるかどうかという石山君の御質問に対しましては、遺憾な点もあるということを、いつでも申し上げているような次第でございます。その点につきまして、もちろん十分尊重いたしまして、完全な実施をいたさなければならなかつたのでありますが、しばしばお答え申し上げますような事情から、今回のような措置しかとり得ませんでしたことを、どうかひとつ御了承願いたいと思います。     〔田中(好)委員長代理退席、委員   長着席〕

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 どうも田中さんの言葉は、やはり言葉だけの尊重に終りそうなのでありますが、私たちこの場合仲裁裁定と勧告案というものを比較してみたいのでありますが、仲裁裁定にはやはり一つの規制の面がございます。しかし勧告案においては、非常に政府の考え方を尊重しておるのでございましよう、規制する面が薄いようでございます。これは私は性格が違うからそういう点が出て来ておると思うのでありますが、仲裁裁定の場合は公社であり、現業であり、独立採算制なのでありますが、どうしてもその位置にあるものは企業をば非常に安泰に持つて行きたいというような希望を持つておると思います。その企業をば非常に安泰に持つて行きたいというような気持は、民間の企業会社とそんなにほど遠いものではない。どうしても普通言われておるところの被使用者と資本家、あるいは使う者と使われる者、こういうふうな対立面が出て来るおそれがあるのでございます。普通の民間の企業は何でも大体そうでありますが、企業をよくする場合、一番手取り早い方法は賃金を押えるということであります。仲裁裁定の場合は、そういう点を考慮されて一つの規制法を設けておるというふうに、われわれ解釈しております。仲裁裁定には服従せよという規制法があるように解釈しておりますが、勧告案の場合においてはそれほど強いものではない。しかし振り返つて考えてみれば、勧告案の方は、何といいましても政府の監督のもとにある人事院である。これは独立しているといつても政府機構の一部であると思います。そこで操作されるものはどんな場合であつても、やはり時の政府の政策なり、あるいは財界の見通しなりを持たないで、勧告案をつくるということはあり得ないと思う。あるいは自分の考え方を阻止して、まじめに公正妥当にやろうと思つても、周囲はそれを許さいでしようし、自然の流れとして、政府の一機関としての機能上から見ても、大体それに合致した案をつくるのではないか。そうした場合に、政府の一機関がつくつたのでありますから、大体政府においてやりよいような案をつくるのである、どうしてもそれはやりやすい勧告案に終るのであえて規制する必要はないのではないかというふうなのが、この案の要素をなしておる思想だと私は思つております。それらを考えてみた場合に、規制法がないから勧告案を流しつぱなしにするということはあり得ないのでございますけれども、今までの経緯を見てみますと、流しつぱなしにしたような経緯があるのではないかというように考えますが、この点はいかがでございましようか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 裁定あるいは勧告についてのいろいろの御意見がございましたが、大体におきまして了承いたすものでありますが、勧告につきましては、もちろん人事院におかれて、わが国の財政その他の状態をよく考えられて、およそ妥当な案を考えられるわけでありますけれども、しかし一方面接政治を担当いたしております政府といたしましては、さらにそれを実際の計画面から見まして、それに合せるかどうか彼此勘考しなければ、実際の行政はやつて参りにくいわけであります。従いまして、もちろんしばしば申します通り、相当いろいろの事情を考えられてつくられた勧告案ではありますが、ときにはそれがただちにそのまま実行に移せないというふうな難点も出て参るのでございます。もちろん予算の編成その他につきまして、いろいろ見解を異にする点はございまするから、あるいはこをを削つてここに持つて来れるというふうなことも、いろいろと考えられることは当然であります。しかしただいまの政府といたしましては、それらのことも彼此勘案いたしまして、今回のような措置に及んだ次第であります。どうぞその点御了承をいただきたいと思います。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 財源の有無になると、こつちを削つてこつちへ持つて来るというようなことは、意見の対立によるとか、あるいは世界観の対立によつて、これはとうにもならないということを、前にも言われたようでもありますけれども、今回もまたその調子であると思います。私は事経済問題に関する限り、そういうふうな思想的な対立はあり得ないと思うのであります。人事院が勧告されたのは、何も特に新しい要素を望んだものではないということを、われわれは前々から強調しておる。民間企業の三月を基準にしておいて、当時の日本の物価指数、生活指数その他を兼ね合せてつくつたというふうに、何回も説明もされているし、われわれもこのように思つているのでございまして、特にはなはたしいものではないということです。民間の企業が政府に忠実に多額の税金を納めて、それで従業員を養い、一家の生計を営んだ既成の事実なんだ。新しい要素ではない。もう民間の人たちが一年間暮して来ている要素をとらまえたにすぎない。民間の要素の中に立つて国家財政、国家の行政を築いて行く、こういうことが民間の既成事実を一年遅らしてやり得ないという要素は、どこにあるのか。こういう点になりますと、私は思想の対立だとか世界観の違いで、どつちがどうというふうなものではないと思う。そういう点をもう少し私は懇切に説明する必要があると思う。たとえば財源がないという。なぜないか。私は一昨日官公労の方がデモをやつた場合に、田中官房次長もまた官房長官も、あそこでいろいろ応待しているのを見ましたが、財源がないという一本やりだが、私はそういうふうなものであつてはいかぬと思う。少くとも団体交渉の場合、特に官公労の年末にあつて実力をかけて問題を解決しようとする場合でもあるから、もつと懇切丁寧であるべきが当然であつて、腹を割つた意見を開陳し合うというのが必要であると思つたが、私は約一時間半にわたつて、質疑応答を聞いておりましたけれども、そこに何ら進展した要素を発見できないということは、労働組合の強さもあるかもしれませんけれども、政府当局の言うところの財源の不足という、ただそれのみに固定している点にあるのではないかと思うのであります。そういう点でもう少し私はあなたが説明されるなり、あるいは大蔵当局がもつと懇切丁寧に説明される必要があるのではないかと思いますが、あなたの範囲内でもけつこうですから、ここでひとつ説明していただきたいと思います。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 御質問の点ごもつともと存じますが、これはまずわが国の全体の大きな問題ということになると思いますので、私がここで申し上げてもまた十分でないのではないか、これはまた他日の機会に大蔵大臣なり、あるいは副総理から御説明を願つた方がよろしいかと存じます。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 私は、今の財源のあるなし、あるいは現在の政府の考えておるこの場における財政の見解、これは専門家に来てもらつて、ここで御説明いただく必要があると思いますので、委員長にはその趣をよく了解されて、あしたの委員会には、ぜひとも担当者の出席をお願いしておきます。  それから次に、私は、言葉のあやにとらわれて申し上げるまでもなく、尊重という趣旨に対してもう少し中味に入つて行きたいと思います。人事院の給与局長のお話で、大体人事院の意図するところはわかつたような気がしますけれども、もう一ぺん再確認する意味において、人事院があの勧告案を出した場合に、何月施行されれば最もあの勧告案が有効適切なものとなつたかという、その施行の期日をお知らせ願いたい。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 先ほども申しましたように、人事院の勧告は、新しい給与体系であります給与準則と、それから給与改善の両者を兼ね合わせたものになつておるわけであります。この給与体系の改訂ということは、自然に任用制度の関係にも及んで参る問題でございまして、現行給与法におきましては、昇格というようなことが給与上の措置として行われておりますが、新体系におきましても、これは給与上の措置というよりも、むしろ本来の任用制度の運営ということで行われる。従つてそういう制度を既往にさかのぼるということは、いろいろ混乱を起すこともございますので、既往にさかのぼることはできない。われわれは本年三月現在の民間給与の実情並びに当時の生計費を算定いたしまして、ベース・アツプの額をきめたのでありますが、勧告いたしました七月現在以前にさかのぼることはできないのであります。そういう意味もありまして、施行期日は明示いたしませんで、できるだけ早い機会に、この両者を兼ね合わせたものをやつて行きたい、こういうことを申し上げたのであります。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 それでは政府側が尊重したというのは、どの点とどの点を尊重したか、もう少し具体的に言つていただきたい。たとえば十三・九%のみを尊重されたのか、そういう点を二、三実例をあげていただきたい。この点とこの点は人事院の勧告に従つてやつたのだという、その尊重の事例を少しあげていただきたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 一つ一つということになりますと何ですが、日にちの点におきましてはいろいろと問題もありますように、ただいまの人事院のお答えとあわせてみますと、少しすみやかでないように思われる点もあるのであります。あるいは増給率の点につきましても、いろいろとまた考え方があるあとも思いますが、私どもといたしましては、人事院の勧告の中にありますこの級額を一応基準にとりまして考えをまとめた次第であります。あるいはまたこれにつきまして先ほど来地域給の問題等につきましても、御議論がございます通りに、また考えも違つて参るのではないかと思います。そういう点を考えますと、先ほどのお話にもありましたように、十中の六かあるいは七かというふうになりますと、算定もこの給与以上にむずかしいのでお答えをいたしかねますが、相当尊重したものであります。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 私は田中さんの説明を聞いておりますと、ちようど予算委員会での、あの例の戦備とか戦力とか、木村篤子と木村篤太郎のあんなふうな変な応答を思い出してしようがない。吉田内閣一般に流れた一つの考え方だと申せばやむを得ないと思いますが、私はそういうようなものではないと思います。もちろん給与の場合誠実であるとか、誠実でないという問題も、これは大切でございます。人間対人間の問題でございますから……。給与の場合は誠実も、もちろん大切でございますけれども、内応が明確でなければならない。われわれの考え方が誠実で暮し得る範囲というものは、長い日にちではできない。やはりわれわれの誠実というものは、腹に物が入つてそれが活動力にならなければならないという要素があるので、どうしても数字がものを言うのでございます。そうした場合に、人事院の勧告の内容を引き比べてみますと、私はこれは相当相違があると思われるし、それから田中さんが言われるのもそうですし、それから大蔵省の給与課長からも地域給の圧縮の要望もありますというふうなお言葉を、何べんも言つているようでございますけれども、その圧縮には大きな前提があるのでございます。これはベース・アツプの場合には全然影響しない。結局わく外から持つて来るという点では、はつきりしているのでございますから、この次からそういう委員会の要望もありますというふうな言葉は、やめていただきたいということを私はこの場合申し上げておきたい。ということは決議文中にもあります通り、これはもうはつきりしておりますので、まさかこれまでも黒を白とは私たちは受けかねますので、そういう意味ではないということを申し上げておきたいと思います。  それからこれはおおむね給与課長にお聞きしたいと思いますが、あなたがお出しになつたこの表を簡単にこのまま受取つて、平面的に数字を足したり引いたりしてみますと、政府は十三・九%上げたというふうな考え方で、大体差引きますれば何とか千三百二十円ほど金額的に上つたような感じを受けます。しかしこの中にはもうすでに昇給になつた要素もあるでしようし、いろいろあると思いますけれども、いずれまあ来年の一月に千三百二十円ぐらい上つた、こういうふうな印象を受けるのですが、しかしこの表で見ますと地域給の金が六百二十九円、それからでこぼこ調整と申しますか、中だるみ調整と申しますか、これに要される金が五百五十七円というふうに記入されております。そうしますと、中だるみに影響のない範囲の人は、何だかこの場合簡単に事例一つだけを取上げたのでははつきりしませんけれども、百三十四円か百三十五円程度の昇給にしかならないような勘定になるのではないか。もちろん過去の昇給はあると思うのでございますけれども、これは人事院の勧告を受入れないために自然にふくれたものであつて、何もこれは政府の努力ではない。自然の昇給なのでございますから、これはこの場合あまり強く考えるということは、むしろ人事院の勧告を尊重しないで、否定されたものであるというふうに考えますが、この私の考え方は違つているかどうかということを御説明願いたいと思います。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 今回のベース改訂で、全体として一千三百二十四円ふえる、これは間違いないことでございますが、そのうちの内訳といたしまして、勤務地手当の本俸組入れに伴う持出し分が百三十八円ございます。その百三十八円を差引いた残りの千百八十六円という数字が、この給与改訂に当る金額でございます。そのうち一律引上げと申しますか、みんなに均霑する部分が六百二十九円、それから中だるみ是正分が五百五十七円ございます。六百二十九円に相当する金額は、一応一人当りにならしますと、全員がこれだけの金は上るという数字でございます。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 それがあなたの上手な数字の魔術だと私は思う。実際はそういうふうにならない。これは地域給は割つておけばだまつてもらえるものを、あなた方はむりやりに本給に入れてくれた。もちろん本給に入れると、恩給とかなんとかの面でありがたい点もあります。しかし十三・九%にふくらますために、何もそつちにあつたものをこつちに持つて来たつてこれで誠実だという手はない。それをあなたの言い分だと、左のものを右に持つて来て、これだけふくれたから全体がふくれたという印象を与えようとしている、そうでない、私たちの言う六百二十九円というのは、私たちの既得権なのです。これは数字には少しぐらいの差異はあると思いますけれども、大きな差はないと思う。左にあるものを右に移したて大きな差にはならない。これはどうしてもあなた方がいわゆる人事院の勧告を尊重するという建前から、十三・九という架空の数字にそういうものを持つて来ている。そうして国家全般の総トータルから見れば何百億、何十億になるかしらぬが、そこに利益を得ようとしておる。これはもちろん大蔵省の大きなわくの中に押し込められたために、人事院の下から持つて行つた考え方ではないところに、こういうあやふやな数字の操作をしなければならないことが起るので、これは決して私はプラスになつておるものではないと思う。少額のプラスはあるでしよう。しかしこの現われた数字で、あなたのおつしやるような増額というものは絶対あり得ないと思う。あなたは一つの事例だけをとつておいでになりますが、これはたとえば号数別に持つて来て、そのトータルを出して来た場合に、総トータルにおいてあなたの言う見解と、われわれの承つておる人事院の出しておるものとの間には相当開きがある。ということは、あなた方は地域給を二軍に使つておる。これは事例をあげてやつてみればわかる。こういうことは水かけ論になるかもしれないが、これは計算してみないと、あなたも言えないし、私も言えないのですけれども、私たち今あなたから出された資料を見て、そしてあなたの再度の説明を聞きますと、そうすると地域給はニ重に見たような感じを受けてなりません。この点に関しまして御質問申し上げたい。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 私の説明の申し上げ方が、非常に不十分であつたと思いますが、この改訂ベースの一万五千四百八十三円という欄がございますが、その前にすでに地域給の本俸組入れの案で、一万四千二百九十七円になつておるわけであります。つまり一万五千四百八十三円という中で、地域給を本俸に組入れて、しかも現給を割らないようにいたしますと、一万四千二百九十七円になるわけであります。この段階で、すでに勤務地手当から本俸への繰入れは行われておるわけであります。その上で一万五千四百八十三円を考えておるわけでございます。その場合はまさにその一万五千四百八十三円と一万四千二百九十七円の差である千百八十六円、これだけは全体としてふえておるわけであります。勤務地手当の組入れというものをやつたあとの全体の増額が、千百八十六円、かように考えておるわけであります。その中身として六百二十九円が一律引上げ、中だるみ是正が五百五十七円、かようになつております。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 そうするとあなたはここでどうしても一千円以上ベース・アツプになつたということになりますか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 これは全公務員平均いたしますと、この千百八十六円という数字はまさにふえるわけでございます。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 これは今の段階ではあなたの説明の不十分なのか、資料の不足なのか、私たち委員の検討が少なかつたのかもしれませんけれども、まだまだ納得行きません。もつと事例をあげてあなたの方で説明していただかなければ、これじや私たちがきのう要望申し上げたのとでは大分違います。もつとこまかく事例をやはり十ぐらいあげて、こういうふうに移行するのだ、こういう事例の資料を一応出してから、もう少し問題を掘り下げてみましよう。これは曖昧模糊と言うと、大蔵省の人は数字を知らぬと言うかもしれませんけれども、あなたたちのように年がら年中そろばんを入れておる専門家とは違いまして、われわれも一般公務員も、そういうふうな立場に立つていないだけに、たとえばせつかく一千百何ぼ上げたのかもしれませんけれども、逆に解釈している方々が相当いる。官公労の組合の幹部の中で、その立場にいて数字をいじつている方でも、あなたの見解とは相当大きな隔たりのある数字をもつて考えているのでありますから、私はあなた方の今おやりになつている数字をたいへんよろしいというふうなことを言つていませんよ、ただあなたたちがせつかく上げてやつたことさえも理解されないで、たとえば一千百何ぼの昇給を、私がさつき数えたようにでこぼこ調整なんかを受けないと二百円くらいしか昇給にならないと考えられたら、水のあわになる。そうして紛争の要素になるわけです。もう少しそういう点でかみ砕いた資料をいただいてから、私はお話を進めたいと思います。きようは給与局長だけでございますけれども、これだけはあしたの答えでもよろしいと思います。今年中に地域手当の勧告をするかどうか。それからもう一つは、これは田中副長官の考え方によると思うのですが、今回のベース・アツプは一月の定期昇給を伏せてしまうものかどうかという点……。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 でこぼこ是正の地域給の勧告をするかどうかというお話でございますが、これは私のみならず人事官もこの席上で何回も申し上げておりますように、ただいま人事院はその準備を進めておる次第でございます。今時期を明言しろということでございますが、これの作業が現在まだ完了しておりません段階で、いつまでにするという時期を明示するということは、はなはだ困難でございますが、とにかくそういう問題を実現するためには、やはりある時期をはずすということでは困るのではなかろうかということは自覚いたしておりますので、せつかく現在準備を進めておるわけでございます。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいまの石山委員の御質問の第二点でありまするこの改正によつて、一月の昇給を伏せるかどうか、こういう御質問でございまするが、これは伏せません。つまり一月の昇給はしてもらうことになつております。

加賀田進日本社会党(左)

○加賀田委員 今岸本給与課長の御答弁で、給与ベースとして千百八十六円上る、こう説明されましたね。人事院勧告は三月現在で千八百九十三円上ることになつていると私は考えております。そういたしますると、人事院勧告の一千八百九十三円をはるかに下まわるので、人事院勧告のベースは、給与改訂は完全に実施されてないということを確認されるかどうか、政府として答弁していただきたい。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 今回の給与改訂は、人事院勧告のお考えになつておられた趣旨を、できるだけ尊重いたしまして、財政の許す限りやりたいという気持はかわかりないのであります。結果的姿におきましては、全般的にそのままの姿では取入れられていないことは、すでに御承知の通りだと思います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 関連してお尋ねします。ただいま石山委員の質問に対しまして、現行一万四千百五十九円に対して、すでに地域給を組み入れた額が一万四千二百九十七円である、こういう説明でありましたが、それに対して予算はどういうふうになつておるか。俸給及び勤務地手当組入れに対しての増額されておる予算は、どういうふうになつておるか。こういうことを、今でもよろしいし、資料として提出されてもいいのでありますが、それを要求いたしたいと思います。というのは、どうも石山委員の質問にもありまするように、この表を見ましても、現に勤務地手当が三百一円減つておる。片方で奪つて片方で与えたんじや、これはどうも上つたことにならない。数字上いろいろ説明を受けますが納得行きかねる。そこで、それでは予算上俸給の上でアツプされておるものはどれだけか、勤務地手当として本俸に組み入れるについて、零級から一級に上つておるはずですから、それに対して予算はどれくらいになつているか、その内訳を御説明願いたい。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいまちようど手元に資料がございませんですから、後刻これを調製いたしましてごらんに入れたいと思います。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 受田新吉君。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 田中副長官にお尋ねします。あなたは去る二十八日のこの委員会におきまして、当委員会が党派を越えて決議した例の地域給の本俸組入れの趣旨を、十分尊重するように努力するというお約束をなさつてお帰りになられ、また当時用意されておつた政府案に対しても、できればこれを御要望に沿つた線に改めたい、今明日のうちに最後案を決定する工作を努力したい、とこの席で約束してお帰りになりました。ところができ上つたこの政府原案なるものには、あの二十八日、臨時国会二日前のこの委員会で構想をお漏らしになつたことはちつとも出ておらない、同じものを出しておられるわけです。あなたの努力されたという形跡があるかないか、これをひとつわれわれは十分検討したいのでありますが、いたずらにこの委員会にこびへつらつて、委員のきげんをとつてお帰りになつて、何ら努力しないものをお出しになつて恬然としておるということであるならば、政治家としてまことに恥ずべきものであると思うのでありますが、この点について、この二十八日のこの委員会の決議をもつて出された要望に対して、いかなる指紙をとられたか、その経過を一応御報告を願いたいのであります。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 御決議の点につきましては、それぞれ関係の省あるいは担当の方々にも、十分お伝えを申したのでございます。たまたま当委員会の御決議の御趣旨は、明らかにこれを別わくに表わすようにというふうな御趣旨にも、もちろんなるようなわけではございまするが、私ども政府といたしまして、これらをしばしば御説明申し上げておりまする通りに、無級地に地域給をつけるという点に至りましては、一応御趣旨の形をとつておるのでありまするが、それを本俸に組み入れて、そうして一律に減らしておるというようなかつこうが見えるという点について、先ほどからの御質問の対象になつたわけであります。しかし一応はつきりと外に別わくとして出して、皆さんの御決議の御趣旨というものを、端的に表わし得ていない点は、はなはだ遺憾でございますが、関係大臣、関係省には、御趣旨のほどは努めて説明して参つたつもりであつたのであります。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 この委員会は各党の議員が全部そろつており、これはいわゆる党派を越えてなされた決議案なんです。しかしてそれに対して、あなたもこの国会の意思を尊重するとおつしやつて帰られたのだから、もし国会の意思を尊重するならば、一万五千四百八十円という人事院勧告の数字とまぎらわしいようなものを出されて、人事院勧告を一月から完全実施するような印象を、一般に与えるようなことではなく、地域給を別わくにすることを十分用意されるのならば、予算のわくの中でべース・アツプの部分と、地域給繰入れの部分を別にして一万五千四百八十円になるような数字で、なぜお出しにならなかつたか。それが大事な問題です。政府としてそうして出されるべきである。そうしないから、一万五千四百八十円と、ずいぶんベース・アツプされるような印象を大衆に与え、低物価政策をこわすのは、公務員であるというような印象を与えるおそれがある。その点、この委員会の決議を尊重されるならば、そういう形の数字をお出しなさるべきであり、人事院勧告の線にのつとつた形の数字をお出しになるべきであつて、ただ目標として人事院の一万五千四百八十円という数字に合わすために、実に巧妙なる工作をなされた。しかもあのときにあなたは、たまたま数字が一致したとおつしやつたが、たまたまということはあり得ない。一万五千四百八十円という、こういう几帳面な数字まで、ぴしつと合うというような計算の仕方というものは、よほど数字の魔術にたけた、悪辣なる人々のなすことである。普通良識のある人々は、こういう数字を合すような工作をすることはできません。現在の政府には、ことに最近こういうことは非常に多いのです。九千九百九十九億円という数字を出して、一兆円を越えないと言う、こういう魔術さえもおやりになつて――これは即座にお改めになりましたけれども、こういうように、数字を適当にごまかし、数字を遊戯的に使つて、国会の権威を冒涜するような態度をとられ、政府の信威を落すようなことはしてもらいたくないのです。だから地域給の五%の部分を別わくにして、一万五千円でもいいから、一万五千円が人事院勧告に基くべース・アツプだ、ベース・アツプはここまでしかできなかつた、別に四百八十円は、これは五%の地域給の分であるとでもいう――これは一例でありますが、そういう形でお出しになつたならば、私は筋が通ると思うのです。人事院の出したところの地域給の五段階に基くベースの表があると思うと、政府はここにまた新しい地域給の四段階におけるベースの表をお持ちになる。同じ政府部内において二つのベース体系ができているというような、まことにおかしな状態が今現われたのです。われわれは給与体系というものを、ちやんとしたベースの体系に持つて行くことを願つておつたのであるが、こういうふうにこのベース体系をこわすようないろいろな体系のものをここへ出して来られるということは、われわれは歓迎しません。そして今給与課長もおつしやつたようですが、二十九年一月一日の推定ベース切りかえ前の一万四千百五十九円に、勤務地手当の一段階繰入れをやると一万四千二百九十七円、百三十八円が地域給の五%の繰入分である。しかし地域の五%の繰入分が百三十八円、こういう金頭であるはずはないのです。  この点について、ひとつ今からちつとお伺いしたいが、人事院は一万五千四百八十円ベースといたしまして、別に人事院が計算した数字によつて、地域給の無級地と一級地を廃止して、これを本俸に別に繰入れたという場合の予算的な数字がどれだけになるか。大蔵省が計算をした、一万五千四百八十円の地域給を含んだこのベースでなくて、人事院の勧告通りに予算を組むとしたならば、一般会計の職員分二十五億という数字、これはコーポレシヨンや地方公務員などを除いた、人事院が関係している一般会計の予算だが、一般会計の職員分だけの地域給の五%を繰入れたものを別に計節して、一万五千四百八十円ベースにプラスしたら幾らになるか。これを数字が用意してあるはずだから、それを比較検討して質問を行いたいと思います。人事院の用意した数字と、それから大蔵省が用意している、今申し上げた五%分を別に計算した数字、今度出しておる予算書を見れば一般会計の予算二十五億円と、こうなつているが、これが幾らになるかお答え願いたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 国家公務員の一般職につきまして、ゼロ級地の職員に五%ずつつけたといたしますならば、これはゼロ級地から五級地までの全公務員平均で約四十円程度の増額になるのではなかろうか、そういう計算をしております。従いましてそれだけの原資を別に見るということでありますれば、一万五千四百八十円にさらに四十円を加えたものになるのではなかろうかと思います。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 こちらは俸給として勤務地子当繰入れの追加財源百三十八円ということで、これはゼロ級地に五%加えたものであります。それから五級地におきましては現給保証で参りまして、必ずしも五%ふやす必要はないのでありまして、四・三%、その差を積み重ねたものが百三十八円ということであります。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 そうするとそれが国家予算の上に現われる総額は幾らになりますか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 これは百三十八円による概算でございますが、一般会計五十三万といたしますと、大体一月七千五百万円、八千万円ぐらいとして、年間約十億、はねかえりを入れまして十三億程度になろうと思います。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 私のお答え申し上げております数字は、大蔵省で言われているのと、若干計算の基礎が違つているようでありますが、要するにゼロ級地の公務員に五%の地域給をつけるといたしますれば、その予算は年間おおむね二億円程度ではなかろうかり考えております。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 大蔵省の計算した十三億というのは、地方公務員、コーポレーシヨン等を全部含んだ数字ですか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 これは単純な計算でございまして、この百三十八円という数字を、現在一般会計五十四万羽でございますが、これにかけた数字が約七千五百万、それが一年で十億になり、それに俸給が上りますと、いろいろはねかえりがございます。それを加えて予算が十三億円ぐらい、こういうことございます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 人事院の二億といちその数字の基礎は、国家公務員の数字を、どれだけに賢いておられるのですか。

瀧本忠男人事院事務官(事務総局給与局長)

○瀧本政府委員 人事院の方は、人事院所管の四十七万と置いているわけであります。これは単純にこのゼロ級地の公務員に五%つけ加えた年間に見積つた金額であります。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 ほとんど大差ない数字の国家公務員に対して、大蔵省は十三億と計算され――これははねかえりも入れてとおつしやるのですが、人事院は二億と計算されている。この点単純に考えてこの十三億と二億の違い、つまり人事院の方では五%という数字の基礎に基いて出されたというのでありますが、それから大蔵省は百三十八円という数字を出しておられますが、これはどうですか。公務員の数が大差ないものが、こういうふうに考えられるので、大蔵省としてはこの人事院が考えた単純な五の数字による計算で予算を考えるわけには行かないわけですか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 御承知の通り、予算は、現在の俸給ベース前現在の勤務地手当、それで一応びつちり組まれておる建前でございます。ところが零敵地に単に五%たけつけた、これは俸給制度の面においては、零級地だけに五%つけるわけには参らないわけでありまして、五線地、四級地、三級地にもそれぞれ五%つけなければならない。その場合、先ほど申し上げましたように、五級地について一言えば四・一%程、度でありまして、これは現行予算のうちでできるわけでありますが、残りはやはり持出しになるわけであります。五%俸給を上げると、そのうち四・一%は現行予算の振替でできますが、その差である〇・九%というものはやはり持出し財源がなければならない。そういう意味で計嫌いたしたのであります。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 また持ち出してもらうという形に事実もなつて来るのですけれども、いずれにしてもこの五階級で全部入れることにすれば今の大蔵省の計算になるというわけでしよう。大蔵省の五階級の全部に対する五%を考えた場合でも、年間で十三億である。これが四分の一半期ということになりますと、この四分の一でいいわけです。そうすると、ここで三億ばかりほど用意すれば、われわれのこの委員会で熱望しているところの地域給を別わくに計算することが可能なのでありませんか。三億のためにこれほど委員会において攻撃を受け、また政府のごまかしを追究されておるという結果になつておるのではないでしようか。この点をちよつとお伺いしておきます。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 これはごまかしとおつしやつたのでございますが、つまり、一万五千四百八十円と勧告ベースを政府はとつたのだ、それを押しつけるためにこういうごまかしをやつたというふうに、お考えになつておられるのだと存じます。私どもとしましては、大体一万五千四百八十円程度のべースというものを、いろいろほかの手法から検討いたしまして、まあこの程度でがまんしていただかなければならぬ、やむを得ない筋じやないかということを、一応まず第一に考えておるわけでございます。その中で、一応先に勤務地手当の追加財源というものを考えて、この百三十八円という数字を考えたわけでございます。これは、この財源は当然そのうちに優先的に含まれておる、かように解釈いたしておるわけであります。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 田中官房副長官は、一万五千四百八十円は、たまたま出た数字であるとおつしやつたが、今給与課長は、まずいろいろな情勢から見て、一万五十四百八十円が妥当な数字であると考えて、それに基いていろいろ工作をしたとおつしやつた。これは重大な政府当局における双方の食い違いなんです。政府は、すでに事務当局は、一万五十四百八十円という数字を前提にして、この人事院勧告の数字をもとにしていろいろ工作をやつて、そこで地域給もこれにあわせて、この一万五千四百八十円に合うようにして、人事院勧告の数字をのんだようにごまかすように、大衆を欺瞞するように計画された。それに対して田中さんは、実はいろいろと計算して行つたら、遂に最後は一万五千四百八十円になつたのだとおつしやる。これは給与課長がたいへん正直で私はいいと思うのです。政府の実体を如実に表わしていただきました。私はこういう点について非常に遺憾に思うのです。最近政府はもういろいろな角度で国会をごまかし、国民をごまかしているので、ごまかしているということは、特にごまかすということに当てはまるようなことをやつておるのですが、この一万五千四百八十円の人事院勧告をのんだという印象を全国民に与えておる。そうして実態はそうでなくして、地域給の五%分がそれに入る。ここなんです。ここをひとつ政府は率直に、こういう国会の意思もあるのであるから、この地域給の分だけは、別わくにするようなベース改訂をしてもらいたかつたのです。ここなんです。われわれはむしろその方を歓迎したのであります。この委員会はそういう意思であつたのです。自由党の赤城さんたちも、そこを追究しておられるのであります。これはわれわれは筋を通したいという願いを持つているのたから、できれば人事院の意思を尊重した形に、すべての俸給表、地域給の別表もそういう形になさり、人事院が四階級、三階級という勧告をしたら、それに基いて政府もやるというのが本筋だと思うのであります。本筋にやらなければならぬということは法律には書いてないけれども、国家公務員法にはそういう制約はないけれども、国家公務員法に制約がないといつても、その精神は、人事院勧告に基いて政府が給与に関する法律を出すべきなのであります。そうですよ、それを、人事院勧告を無視した形で、平気でその地域給が一階級ほど削られておる、本俸繰入れという暴挙がなされておる。こういうことは私は納得ができないのです。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいま受田委員から、大蔵当局と私との話の食い違いが出て来ているのではないかというような意味のお話があり、また正直、不正直のお言葉も中にありましたようでありますが、しかしこの正直、不正直のことにつきましてはさておきまして、受田委員のただいまのお話のもとになつております点は、少々お感違いをしてるおられのじやないかと思います。これは後列速記録を調べていただくとよろしいと思いますが、一万五千四百八十円ベースがたまたま出て来た、こういうことは一回も申しておらないつもりであります。一万五千四百八十円ベースを念頭に置いて、いろいろとこの俸給表を作成した、あるいは無級地に地域給をつけて、それを本俸に繰入れて、それに基いて各俸給表の各欄について計算をいたしてみた、中だるみの是正してみた、そうしてつくり上げてみました各俸給表の欄の額が、人事院の勧告の欄の額とほぼ大同小異であつたと、これはきのうもそう申しております。従いまして、大同小異でありまするために、人事院の勧告の欄をとつてあるのだ、こう申したのでありまして、そのときの受田委員の御質問の要点も、勧告の俸給表の欄の御質問であつたと私は確信いたしております。従いまして、一万五十四百八十円ベースがたまたま出て来て一致したということは、一回も申しておらないはずでございまして、この点はいずれも速記録によつて調べましたならば、はつきりするかとも思います。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 今の、もう一つのごまかしの方に対する御答弁を願います。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 何か、質問の要旨がよくわからないそうでありますが……。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 それではもう一ぺん申します。これはもう時間が迫つているそうでありますから、最後に一つだけ締めくくりをしておきますが、今あなたは速記録を見ればわかると言われたが、田中さんはたまたまという言葉を少しお使いになり過ぎますよ。それがこういうふうに物事の誤りを犯させるのです。たまたまという言葉を言われたから、たまたまそれに一致したとおつしやつたから、私は人事院勧告の線を尊重したのではないかということを、お尋ねしたのであつて、たまたまという言葉は、これは田中さんには非常に警戒すべき言葉であるということを私は申し上げておきます。  あしたという話もあるが、それではあすまでの用意のために、もう一つ申あ上げておかなければならぬのですが、私があなたにお答えを願おうとしたのは、今のごまかしの点に関連するのでありますが、これは人事院勧告の線を尊重するという形であるならば地域給の改訂についての勧告が、人事院から二階級廃止とか、あるいは一階級廃止という線が勧告されて後に、これに対する政府の一階級廃止とか、二階級廃止というような形をとるのが本筋である。つまり、人事院勧告は地域給を五つに見たベース表をつくつており、政府は地域給を四階級にしてベース表をつくつている、こういうようにベース表の体系がくずれているのです。これを私は憂えるのです。その点についてどうお考えになるかということなんです。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 これは、この前の委員会のときにも同様な御質問にお答え申し上げましたし、またけさの他の委員からの御質問にもお答えしたのであります。この機に政府としましても、あるいはその他の方面におきましても、地域給の段階の圧縮をいたしたいという要望が、常にここ数年来ありましいので、それを実行いたしたのでございます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 今私が申し上げておるのは、政府が人事院勧告を無視なさる意思なのかどうかということなんです。人事院勧告に基いて給与の勧告がなされ、あるいはもちろん地域給もそれに入りますが、そうしたものの国家公務員法に基く勧告がなされておる。そのなされたものとは遠つたものを出すということは、政府として正しいことかどうか、基本的にそれがいいかとかどうかということを申し上げておるのです。やむを得ない事情を言つておるのではないのです。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 ただいまの段階におきましては、まず了承さるべきものかと思います。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 それではきようはこれで終ります。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 櫻井奎夫君。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 私は昨日も大分質問を展開いたしましたし、きようは時間も迫つておりますので、大きな質問は明日に保留いたしますが、ただ一点はつきりしておかなければならないのは、期末手当の問題でございますが、期末手当は〇・五それから勤勉手当が〇・七五合せて一・二五、こういうことでございますね。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 そうです。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 これは国家公務員にこれを支給なさるわけですが、地方公務員はどのような措置になりますか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 地方公務員も、同様の措置ができるようにいたしております。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 これは予算的裏づけをなさる、こういう意味ですか。

田中不破三内閣官房副長官

○田中政府委員 さようでございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 これは非常に重大な問題ですから、たとえば各県によつて、これが実施できる県とできない県が生ずるというようなことはありませんか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 地方公務員総員につきましては、そうした政府公務員同様の手当ができるように、財源措置に考えてございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 了解いたしました。実は私がこの点を念を押しますのは、昨年手末手当が各地方に委譲されたために、奈良県において〇・二五がいまだに未払いになつております。こういうことが今年起きてはいけないから、くどく確認いたしたわけですが、今回はそういう心配はありませんね。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 御答弁申し上げますが、大蔵省といたしましては、今回のこういつた補正予算で御審議を願つております地方平衡交付金の増額の基礎計算といたしましては、それが入つておるわけであります。――これはちよつと説明が不十分かと思いますが、つまり地方公務員に〇・五を増額支給するための財源を、そのまま平衡交付金で全部見ておるということではないのであります。地方財政全体のやりくりと合せまして、そのしりが、また平衡交付金にれだけあればいいという姿で出ておるわけでございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 それでは私がさつき言つたような事態が生じて来ませんか。非常に貧弱な地方財政は、今赤字を累積しているわけですが、そういう赤字の多い県では、これが実施したくてもできない。国家公務員は、この期末手当、勤勉手当合せて一・二五もらつているのに、ある地方自治団体では、これができないために〇・七五とか、こういうような事態は生じませんか。そのことをはつきりしてもらいたい。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 大蔵省といたしましては、これだけの財源措置を講ずれば、地方公務員の〇・五に増額支給できるという基礎の上に、平衡交付金を算定いたしておるわけでございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 それからもう一つ、富裕府県における義務教育職員、これは今度の政府機関の法律では打切るというようなことになつておりますが、この場合はどうなりますか、その措置もしておりますか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 義務教育職員のための年末手当、ベース改訂につきましても、同様富裕府県の分は差引いて考えてございます。これは例の打切りの法律とうらはらになつております。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 差引いてあるわけですか。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 そうです。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 そうすると、それは措置をしてないということ、富裕府県でやるということですね。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 そうでございます。

川島正次郎自由党委員長

○川島委員長 本日はこの程度にとどめまして、明日は午前十時から開会いたします。  これにて散会いたします。     午後三時五十六分散会

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