P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
18回国会衆議院1953/12/07

建設委員会 第2号

発言数
100
登壇者
9
会派数
3
開催日
1953/12/07

会議録

久野忠治自由党

○久野委員長 これより会議を開きます。  東京高速道路に関し、前会に引続き調査を進めます。     ―――――――――――――

久野忠治自由党

○久野委員長 本件につきまして、参考人としてさらに東京高速道路株式会社常務取締役松尾謙一君より意見を聴取するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久野忠治自由党

○久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  本件につきまして、ただいまより参考人の意見を聴取することといたしますが、その前に委員長より一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。  参考人各位には、本日御多用中のところを、わざわざ当委員会御主席をいただきまして、われわれ委員といたしまして深く感謝申し上げる次第でございます。東京都の復興は、非常に重要な問題でございまして、都市計画あるいは道路の問題等に関しまして、皆さんに日ごろ御努力をいただいておることについては、深く感謝の意を表する次第でございます。特に交通上自動車道路の件に関しましては、日ごろ関心を払おれ、その件に関して、特に今回東京高速道路株式会社なるものが設立をせられまして、この線に沿うて第一期工事が認可され、さらに着手の段階に入つたわけでございます。当委員会といたしましても、都市計画の見地から、あるいは自動車道路の問題等から、将来あるいは現在の段階において、相当これには関心を有しておる次第でございまして、特に今回各位に御出席をいただきまして、従来の経過等について説明を聴取することにいたした次第でございますので、忌憚のない御意見を拝聴いたしたいと存ずる次第でございます。  それでは順次参考人の方より御意見の開陳を願うことといたします。まず第一に会社側、東京都側から意見をお聞きすることにいたします。  委員の各位に申し上げますが、本日出席の参考人は、東京都副知事岡安彦三郎君、都建設局長瀧尾達也君、都建築局長藤本勝滿露君、東京高速道路株式会社社長樋口実君、それから同常務       板締役松尾謙一君、以上の方々でございます。政府側といたしましては、運輸省自動車局長中村豊君、建設省政務       次官南好雄君、石破官房長、道路局長       富樫凱一君が出席をせられております。  では東京道路株式会社社長樋口実君からお願いいたします。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 高速道路の最初の出願をいたしましたのは昭和二十五年二月でございました。その当時、都市計画の方で研究されたことがございまして、東京都内の交通緩和のために一つのビルをこしらえて、その収入から道路を延長したいという計画があつたわけであります。そのお話がございまして、その結果、最初の出願はあそこの外ぼりの川を利用いたしまして地下四階、地上十二階、地下を全部ガレージ、一階を全部駐車場にいたし、二階に二道路をつけ、二階以上を事務所に利用するというような計画をいたし、その計画をもつて都の方にあそこの周辺とほりの使用を出願いたした次第であります。しかし、都の方でもいろいろ検討した結果、高層のビルを建てて、しかもそれを延長することはいかぬので、ビルでなくして道路だけ何とかならぬかという御返答がございまして、私どもどうかと思つたのでございますが、最初の計画をかえまして、全部道路ということにして、その下を利用して企業化しようということになり、土地の使用、ほりの使用を二十六年二月御認可をいただき、それから道路事業法なり現地の詳細な設計をしていただきまして、順次工事に着手したような次第であります。

久野忠治自由党

○久野委員長 次に東京都建設局長瀧尾達也君。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 高速道路の現在までの経過を御説明申し上げます。  今会社側からお話がありましたように、初めスカイ・ビルデイングというような出願がありまして、一年近くいろいろもみまして、東京都でも実際現在む困りつつあるし、今後非常に行き詰まつて来る道路政策の面から、その一翼となるものならばよろしいであろうということで、高速道路といいますか、ノン・ストツプ道路、つまり交叉点で自動車の交通を一々とめないで済むような構想のもとにやるのならばよいということで、そういう意味の申請書に出し直しをしていただき許可をいたしたのであります。出し直しをしてもらういましたのは二十六年二月でございまして、もうすでに研究してございましたから、許可は水面使用として、そういう目的のために、要するに道路政策の一環になるという意味から、水面使用を許可することになりましたのが、二十六年三月であります。その後、これには自動車道路事業の免許をとらなければいけないということを条件に入れてございまして、この自動車道路の免許を二十七甲にとりまして、二十八年の三月にこの実施設計の認可をいたして、現在山下橋と新幸橋の間の工事をしておりますのが現状までのあらましの経過でございます。

久野忠治自由党

○久野委員長 質疑の通告があります。順次これを許します、只野直三郎君。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 今度の東京高速道路施設に関する問題で、東京都側に私お尋ねしたいのです。それは都市計画というものの根本的な考え方に、東京都側の方に大きな間違いがあるのではなかろうかということを実は痛感しております。都市の計画は、もちろん交通の便をはかり、またそれがあらゆる文化の施設の根幹となるものでありますけれども、反面には思想的な影響を大きく持つものだというような点から、都市の美観の保持ということは非常に大事だと思つております。ところが、行つて見ればおかりますが、数寄屋橋の周辺に立つて見ると、あそこの水面をほとんどなくしてしまつて、あそこに大きな天井道路をつくつて、そうしてあの水面をさらに一層どぶにしてしまう。もちろんどぶにしてしまうと、はなはだこれはまずいから、これを埋立てすばれ、どぶになる衛生上の害は防げるだろう、そういう御意見もおありかもしれませんけれども、それよりももつとも大事なことは、都市の美観が都会の人々にどういう精神的な影響を与えるかということを考えた場合に、水面を極度に活用し利用するということが、都市計画においては重大な要素だと思つております。ところが、東京都内の水面が片つぱしから埋め立てられて、そうして水というものが都会人の目から奪われて行く。そういうことであたつならば、東京都がいよいよごみこみした、非常に不愉快な場所になるのではないか。青少年の思想をどんなに善導しようと思つたところで、あるいは都会人の精神面を活発にさせようといつたところで、ああいつたように水面の美観を片つぱしからこわして行つたならば、一体東京都はどうなるかということを考えました場合に、今度のあの高速道路を敷くために、あの辺の水面を埋め立てる、あるいはそういつたような工事によつて水面の価値を奪うということは、都市計画において、精神的に誤つた方向を進んでおるということを私痛感しております。それで、東中京都内で、水面の問題でたいへん騒いだのが二十五年か六年でしたか、不忍池を埋めようとしたときで、あの不忍池を埋めようとしたときには、最初はあそこに野球場にしようという考えであつたのが、あの当時東京都の中の有識者が奮い立つて、そうして結局あれを食いとめたのです。私ども、あれを食いとめたので非常に安心したのです。ところが、今度は数寄屋橋周辺の、たといごみごみした水であつても、あの水面というものの東京都民の精神に及ぼす影響は非常に大きい。それをまた埋め立てて、さらに、この前も瀬戸山委員が言いましたが、あそこに万里の長城を築くような状態を持つて来るということは、許可をされた方としては実に軽卒なことであつたということを痛感しております。それでイギリスのロンドンの話を、私何かで読んだ記憶がありますが、ロンドンのある公園か、どこかの由緒ある池のふちをコンクリートで直した。そうしたところが、ロンドンの市民がそれを憤慨して、由緒のあるものを、なぜそんなつまらないことをするかといつて反対したために、そのコンクリートでこしらえたふちをもう一ぺんこわして、元の通りの棒ぐいを立て、下にしがらみを組んで、元の姿にもどした、そのことのために何ともいえない風情をロンドン市民に味わわせているというふうなことすら聞いております。それで東京都は、申し上げるまでもなく、東京都だけの東京都ではなくて、これは日本の国の東京都なんであります。そういう点から言いましたならば、あるものはできるだけこれを保存し保護して、そして東京というものを潤いのある町にしなければならぬ。そういう点から考えましたならば、今の東京都の方針も、おるいはこれを許可した建設省あるいは運輸省方面の考え方にも、大きな欠点があるということをしみじみ感じております。それで、このようなことになつたことは、まことに遺憾なことであるが、これらのことをするについて、いろいろな手続上の手抜かりはないとおつしやるかもしれませんが、私言いたいのは、一体このことを重京都民が知つておりましようか、まずそれからお尋ねしたいと思う。東京都民というのは、ただ東京都会議員とか区会議員とかいうものを意味するのじやなくて、東京都の一般の人々が、こういうことがなされるということを今知つているかどうか。またそういう人々に、あなた方の方から何かの手段で御相談なさつているかどうか。つまり、一般の東京都の人々です。そういうことをちよつとお尋ねしたいと思います。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいまの只野さんの御質問にお答えを申しますが、その前に、私委員長さん初め各委員の方々に御礼を申し上げたいと存ずるのであります。  実は先ほど委員長さんのお話で、東京都の復興のために非常にお力添えをいただいております、ことに東京が日本第一の戦災をこうむりまして、ようやく立ち直りつつありますのは、主としまして、国の方面、ことに建設方面が一顧大きな力になつていただいているのであります。従いまして、当委員会の皆さんが、東京都のために非常に関心を寄せていただきますことにつきましては、心から感謝申し上げる次第であります。  そこで、ただいまの只野さんのお話でございます都市計画の点についての御質問についてお答え申し上げます。その前に東京都民が、あの数寄屋橋の水面を占用するなり、埋めるなりについて、知つているかというお話でございますが、実はこの問題は、先ほど会社側並びに私の方の建設局長から申しましたように、二十五年、二十六年ごろから話になつておりまして、二十八年の八月ですか、運輸省、建設省の認可を得まして工事にかかつて参りました。従いまして、その間におきましては、おそらく直接に都民が知つているということは、私申し上げかねますが、ただあれを東京都が許可いたします際には、両区の意見を聞いておりますので、そういう面では、区の方面は相当関心を持つておつたということは言い得ると思います。それからこの問題は、最近皆さんの関心を寄せられましたと同時に、東京都議会におきましても非常に関心を持つておりまして、現に東京都議会のうち、自由党の関係では、この問題をすでに三箇月前ころから取上げまして、委員会をつくつてやつているようなわけであります。従いまして、そういう面で、都民も相当関心を持つているのではないかと思います。ことに、御承知のように、大新聞にもこの問題が都内版として取上げられておりますので、そういう面から都民は相当関心を持つている、こういうことを申し上汁てもいいじやないかと私は思います。ただ、私の方から積極的にこれをどうする、こうするということをいうことを言つたことはないと思いますが、そういう面で大体了承しているのではないか、こういうふうに考えております。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 もし東京都の方でもああいうことにほとんど異議がなく、また東京都議会あたりでも大賛成、何もかも滞りなくああいうことができるようになつたとするならば、手続上、形代上一向さしつかえないようなことになりますが、私はどうもそれをもつて、ただちに東京都民の完全な了解を得たものとは思えないのです。それからもう一つは、そういうことに対して、指導階層にある人々が、ほとんどああいう都市の中心の大事な場所に対する美観保持ということについて、少しも考えていないということになれば、これは実にふしぎなことなんです、何と言いましても、あの数寄屋橋などは、名前が示す通り「数寄屋」橋なんですから、容易ならぬ芸術的な名称を持つているところです。もし東京都が、ほんとうに東京都を愛して、東京都をもつと美しい町にしようとするならば、わざにもこれを掘つて水を引かなければならぬ。それをどぶだからといつてこれを埋めてしまつて、その上に倉庫をつくつて、さつきも言つたような万里の長城をこしらえて、都民からそういう美的なものを奪つて、金さえもうかればいい、交通さえ便利ならばよろしいという計画を立てて、それでよしとするならば、もはや都市計画の立案者として、私はその人々の物の考え方の根本を疑わなければならない。わざにも水を持つて来て、水の景色をつくらなければならぬ。支那では、学校を建てるとき、必ず校門の前面に池をわざにも掘る、それが支那の学堂の昔からのしきたりだと聞いております。それをわざわざ埋める、その考え方のどこかに、都市計画を立案する人々として大きな欠点があるのじやないか、そこで、あそこを少しく整理して、たとえば、あの周辺を多少左右から埋め立てて緑地帯にして、散歩でもできるような場所に直すれば、あのごみごみごみした気分がなくなつて、結局は都会の人々の気持を正常にするものができて、自然と東京都もりぱになつて行くのじやなかろうか。あそこにもう一つごみごみしたものを置いて、あそこにもパチンコ屋、カフエ、バーといたものがふえて来たならば、いよいよ東京都というものはごみの都だということになるのじやなかろうか。ただ経理面で金がこれだけもうかるからというような理由だけで都市計画を進められたならば、これは国家百年、千年の損害になる。そういうような意味から、都市の美観保持に関して、水面をいかにして保持しようとしておるかということについてのあなた方のお考えを聞きたい。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 私も只野さんと同感でございます。都市計画の観点から、美観地区を置いておくということにつきまして、決して私らも人後に落ちないつもりでございます。ただ、あの数寄屋橋と土橋の間の川は、御承知であろうと思いますが、非常にきたなうございました。おそらくあそこらでは、だれか見ましても、あの川をほんとうにきれいにするか、埋め立てなければならぬ、こういうようなお考えが起きるのじやなかろうかと思うのです。しかしながら、私らもあえてあれを埋めてしまうというような気持ちは、もともとあつたわけではございません。先はど仰せになりました不忍池の問題もそうなんです、あの戦時中に、あそこをいわゆる下谷たんぼといたしまして、米をつくつてむりました。終戦になりましたが、なかなか他の復興のための費用がいりますので、つい埋め立てて野球場にというような議がございました。これは東京都としましても、あの上野の山というようなはなはなだ由緒のある不忍池を埋める、これは容易ならぬというので、あえて中止をさしたのでございます。また三十間堀を埋めましたのも、あの戦災の瓦礫をどこに持つて行くか、東京都の当時の財政では、なかなか復興のためひようがいつて、ほかに持つて行くことができませんので、つい埋めたようなわけでございます。東京都としましても、実は一貫した都市計画を持つております。しかし、それには相当の経費もいりますので、これとにらみ合せてやつておることは事実なんです。従いまして、私らは何でもかでも、財政が許さぬから、あるいは財源を得るために美観地区をこわすとか、あるいはほりを埋める、こういう考えは全然持つておりません、ただやむを得ずやりました。やむを得ずということは、それではこの場合どういうことかと申しますれば、私らの考えでは、実は東京都は毎年四十万ずつつの人口がふえております。それに伴います道路、住宅、学校、これが非一常に困ておりますが、それはさておきまして、最近東京都で一番問題になつておりますことは、自動車が急に増して来たことでございます。おそらく今の統計で行きますと、毎月四千台ないし五千台ふえております。年に五万台くらいふえるという統計になております。従いまして、ラツシユ・アワーになります際には、かつて私らが聞いておりましたような、外国ではラツシユ・アワーは歩いた方がいい、こういうような現象が今起りつつあるのでごとざいす。そういう際に、あそこにノンストツプの道路をつくつて少しでも緩和をしてを行きたい。実はこういうような大きな観点から、あのどぶ川みたいになつておりまして、臭気ふんぷんとしておりました川を埋めて道路をうつくて、少しでも緩和した方がいいのじやないか、こういう気持でやりました。従いまして、根本精神といたしましては、只野さんの御意見と私らは全然同感でございます。ただ、そういうような交通緩和という一番真剣にとつて組んでおります大きな問題がありましたので、こういうふうにやりました。従いまして将来につきましては、もちろん川だから埋めるとが、あるいは緑地なんかはいらぬ、こういう考えは全然持つておりません。従つて、できますれば、あれに水を通して浄化する、こういうことも実は考えております。費用の点も計画しております。あるいは緑地等を置いて遊歩道をつくる、こういう計画を持つておりますが、それはさておきまして、やはり道路の交通緩和、これととつ組んでやておるようなわけでございます。従てて、今仰せのような点は、私も根本的には賛成申し上げますが、ただあの具体的は場合にはやむを得なかつた、こういうふうに御了承をいただきたいと思う次第であります。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 実際の当局者として、やむを得ざる結果においてああいうことになつたとは思いますけれども、やむを得ざる結果といつて、ああいう最も中心地帯がどんどん埋立てを食らつたり、あるいはその上をふさがれたりするようなことであれば、やむを得ざるということで全部解決してしまうことになる。あなたも都市の美観保持に関しては、私と同様な考え方を持つているとおつしやるけれども、そういう考えをお持ちであつたならば、あそこをふさがないことに対して、あなたは便か積極的なことをやつたけれども、やむを得ずそうなつたというのであるかどうか。最初からやむを得ないという御判断であつたか、それとも、それをそうしないようなくふうをしてみたけれども、どうしてもやむを得なかつたのか、その辺たいへんこまかい質問になりますけれども……。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 実は皆さん御承知かとも思いますが、あの帝国テルの横の山下橋から土橋の間に、鉄道線路寄りには半分は、これは運輸省ですか国鉄ですか、とにかく埋立て許可をもちまして埋立ててしまつた。従つてあのあとの方はほんの半分くらいになりました。そこで、あそこの土砂は非常に深く埋まつておりますので、これを私の方で浚渫するということにしまして計画してみたのですが、あそこは、潮が差込むところと上の方との、ちようどまん中ぐらいになると見えまして、潮が差込むときはあそこのところまでずつと来る、引けるときもあそこでたまつてしまうということで、あれをいつも通すということになりますと厖大な経費がかかる、こうい計算が出ておりました。実は朝日新聞の横のところだけでも少しでも浚渫しようというので、わずかの聞浚渫しましたが、これも何百万円かかけたような事実がございます。従いまして、私どもも、決してきたないからほうつておく、こういう気持はなかつたのでございます。今申しましたように、半分は国鉄の線路のために埋め立てられ、かたがたそういうふうなことも考えられましたので、許可したというのでございまして決して何でもかでもやむを得ない、こういうつもりは持つておりませんので、その点御了承いただきたいと思います。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 大体わかりましたが、私大阪の町などをときどき見て感じておることは、あれほど商業都市として人間が忙しい都市であるにかかわらず、大阪には何か古い昔のふぜいが残つております。その原因がどこにあるか。私なりの判断ですが、考えてみると、やつぱり大阪は水の都なのです。至るところに川あり、至るところに橋があり、そして町の空気が何となく潤いがある。そこで一朝有事の場合に、風水害とか、あるいは火災とか――都会ですからおもに火災、あるいは東京都は地震というように、天災が多い。そういう場合に、ああいうような場所をみな埋め立てて行つたり何かした結果が、非常の場合に、あそこの土地だけでも人命を保護する場合には、ああいうものがやつぱり必要だろうと思うのです。たとえば大きな雨が降つた場合に、埋立つてしたことによつて、あの辺が氾濫を増すようなことはないかどうか、そういう危険等については、どうお考えですか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 実はその点も私の方の建設局あるいは建築等の技術面で検討いたしました。その結果、あの間は、かりに埋め立てしましても、潮の干満あるいは水の流れる場合にさしつかえないであろう、こういうような結論になりました。今おつしやられましたような、火事の場合だとか、あるいは水害の場合に、それを埋めたのではたいへんなことになる、こういうような結論が出ますれば、もちろんこれはそういうふうに簡単に許可できません。しかし今の計算では、一応あそこを埋めましても大丈夫だ、こういうような技術方面の検討の結果でございます。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 数寄屋橋周辺の水面保持に関する点だけではなく、東京都内の重要な水面、それの保持に関しての根本的な態度をお尋ねしたいと思います。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 東京都内の河川の保持のための根本政策、こういうような大きな問題でございますが、御承知のように、東京都はまん中に隅田川が流れておりまして、東の方には中川、それから放水路がございまして、これを中心にして運河等がたくさんございます。しかるに東京都に関しまして、ことに深川の方では非常に地盤沈下の問題が起きてむります。現在せつかくつくりました運河も、地盤沈下のために橋の下を船が通れないという現況になつております。そこで東京都としましては、この水面の保持といいますか、水運の保持のために、江東方面では、大きな津波のためでもありますが、護岸を大いにつくつて、そうして水面を保持しております。それと、かたがた東京都は、隅田川以西の方、たとえば牛込の江戸川の方面でも、年々あそこも非常に埋まつて参ります。これに対しまして、実はわずかでこぎいますが、浚渫の費用をとつておる。しかし先ほど申しましたように、わずか二百メートルぐらいの浚渫をいたしますにも、やはり数百万円の金がいる、こういうことになりますと、計画は持つておりますが、思うように工事が進まない、これが現況であります。しかし、今申しますように、この問題は将来東京都としまして、単に美観地区ばかりではございません、水運のため、あるいはその他一朝火災等が、ございましたときのために、あるいは水害等のためにも大いに浚渫もし、護岸も完備しなければならぬ、こういう計画は持つておりますことだけを申し上げたいと思います。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 それでは、最後にお尋ねしますが、この高速道路の経営者側の計画表をざつと見て感じていますことは、要するに、自動車を走らせる、その下を倉庫あるいはその他の建物に利用してやつて行く、こういうので、交通緩和のためにやられる仕事であるということには間違いないと思いますけれども、私どもが第三者的な直感から見ると、やつぱり道路をつくることは、道路の下の方に目標があるような感じを受ける。それで、これがもうけることだけを中心にして考えた企画が、たまたま許可条件に合致したということのために、もしこれが許可されたものであるとするならば、これは実際何か非常に妙な感じを持つのですが、そういう点については、東京都としては、それはもう合法的で、正当で、動機も正しい、そして将来ともそれは間違いはないという確信のもとにそういうような許可をされておるかどうか、そのことについて念のためにお尋ねしておきます。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいまの御質問でございますが、私らはあくまでもこれは交通緩和、こういうような大きな目的で、許可いたしました。会社の面におきましても、公共のためということを大きく銘を打つております。従いまして、今おつしやられましたような、もしもこの結果、会社側が非常に有利である、非常に利益がある、こういうことが考えられますれば、東京都としては、利益させるために許可したのではございませんので、この点は東京都と会社側と、さらにまだ契約を結ぶ面があると思います。その面につきましては、これは私らしろうとでございますのでおかりませんが、おそらくそんなに有利な条件で会社側がもうかるようなことは許可しませんということを申し上げたいと思うのであります。どういう方面でしますか、これは私らもつと検討いたしまして会社と交渉いたしますが、これは何としても公共施設としてやつておりますので、その点は私らは必ずやり通してみたいと考えております。御心配の点は重々よく考えまして、将来に悔いを残さないようにしたいと考えます。

只野直三郎小会派クラブ

○只野委員 私東京都側に質問をしました根本は、東京都が歴史的な都市であるという点から、その美観保持ということを、ある特定の利益のために軽視するというようなことであつては、将来の都市計画を誤る危険がある。それはあえて東京都という問題でなく、これは日本国を代表する大都市であり、中心都市であるという点から、許可認可をなさる場合には、もつともつと慎重を期して、国家的見地において東京都を運営していただきたいということを最後の希望として、私の質問を終りたいと思います。

久野忠治自由党

○久野委員長 質疑を継続いたします。瀬戸山三男君。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 まず東京都の関係者各位にお尋ねするのであります。あらかじめお断りいたしておきますが、きようは皆さん参考人として、御多忙のところをわざわざおいでに願つております。これはわれわれの足らない知恵を、何と申しますか補充する意味において、きようお尋ねをするのであります。しかしその間において、野人礼にならず、失礼な言葉もたまたま出るかもしれませんが、それは決して悪意ではございませんので、もしそういうことがありましたら、お許しを得たいと思います。  そこで、さつきも只野委員からお話がありましたが、私どもがこの問題を取上げておりますのは、案は私個人的に申し上げると、昭和二十五年に御承知の首都建設法を提案いたした一人であります。これは東京都の問題であるから、都会議員がやればいいじやないかという御意見も、たまには聞くのであります。都議会でも問題にされておることは、先ほど承りましたが、首都建設法をつくつたのは、これは東京都知事の管轄下にあるただ一つの公共団体である、そういう小さな考えでなくて、これは日本の首都である、国民の都市であろという気持からであつたことは、副知事ざんも十分御存じだと思つております。そういう意味合いでこの問題を検討いたしておりますので、あらかじめ申し上げておくのであります。  先ほど副知事さんから、東京都の交通関係が、非常に輻湊しておるというお話がありましたが、それは万人が認めるところでありまして、従つてこの交通の緩和を何とかしなければならない、特に自動車の洪水の時代でありますので、これを何とかしなければならないということは、だれしも考えております。そこでこの計画をやつたのだ、こういうお話でありますから、高速度道路をつくられるのは、きわめてけつこうであると考えております。ただ問題は、この地点で、この構造で、この形式でいいかどうかということを私どもは一応疑点を持つておりますので、こうやつて委員会で検討を続けておるわけであります。  そこでまずお尋ねしたいのは、これが認可されたのは昭和二十六年、ちようど知事選挙の前後であります。これを一応頭に置いて――その当時議会があつたかどうか知りませんが、今日都議会で取上げられておる。先ほど東京都民がそれを了解しておるかどう人ということを、只野委員はおつしやいましたが、今日東京都議会が取上げておることについて、私はちよつと疑点を持つております。その当時、都議会は選挙前であつたという事実であります。今日もうすでに計画は実施に移つておるのに、東京都の議会が今日研究を始めたということで、東京都民が了解しておつたかどうかということが、これでわかると思つております。  それともう一つは、首都建設委員会で、一応この線の計画が出ておることを承知いたしておりますが、首都建設委員会の勧告によりますと――副知事さんは都知事の代理で見えておられますので――代理で見えておるというわけでありません、代理者でありますから、直接首都建設委員会に御関係はありませんが、都知事は首都建設委員会の委員の一人であります。しかも、委員長は建設大臣でありますが、最も中心的な方であると考えておるのであります。この首都建設委員会の勧告によりますと――もちろんこの認可のあとであります。しかし実施の前であります。そこでこの計画を勧告された文書には、都市計画として決定した後に、諸般の事情をよく考えて実施に移すべきである、こういうふうに勧告をされておる。しかも、今日都市計画委員会にかけて、この勧告に従つた都市計画はまだ決定されておらないのでありますが、この実施を許されておることについて、どのようにお考えでありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいま瀬戸山さんからの御質疑でございますが、先ほど只野さんの御質疑にお答え申し上げましたように、実はこの問題は三箇月ばかり前に都議会の問題になつたのであります。二十六年の二月に申請し、二十六年三月に認可になつておる。それで今ごろ都議会でやつておるのはどうかというお話でございますが、案はこの問題が出ましたときに、東京都の建設委員会の方には一応の話をしておるのであります。水面の占用許可でございますが、これは都議会の事項ではございません。従つて理事者として、こういう案があるここういうふうにやつて行きたい、こういう話をしたことは事実であります。ただ、それから議会がまた選挙がございまして、かわりましたので、まで何もなかつた。これが急に建設省それから運輸省の許可になりまして、実施の認可がございましたので、表に出て来て問題になつた、ころいうのが事実だろうと思うのであります。そこで、都議会の方では一体どういう面でこれをやつたのか、こういうことを私らときどき委員会に出て聞くのであります。この点は、只野さんぶ言われたような点もございます。それから会社が公共事業として許可になつて、非常に利益を得る場合はどうするか、こういう心配もございます。そういうことで、今実は問題になつておることは事実でございますが、今申しましたように、急に今になつて知らしたというのではない、二十六年にすでに前議会の委員会の方には報告してある事項なのであります。それをまたいよいよ実施になりましたので、こういうふうにやる、もう少し検討したらいいじやないか、こういう点で今問題になつておるのであります。  そこで、首都建設法のお話でございますが、おつしやられました通り、その通りであります。東京都が単に一地方の県庁の所在地である、あるいは一地方の大きな都市、こういう点でなく、いわゆる首都である、こういう点で首都建設法をつくつていただいたのであります。従つて、その勧告により、その指示によつて東京都が大きな計画をやりつつあることは事実であります。そこで、それでは首都建設法による都市計画が決定してからやるべきではないかというお話、もちろんそういうのが常道で、そういうようにやらなければならぬと思つております。しかしこの点は、今瀬戸山さんが言われましたように、実は首都建設委員会で案を練つておりましたが、決定になる前に、すでにこういう案が進んでおつたのであります。何とかして交通緩和をしなければならぬ、こういう点は首都建設委員会で仮上げられたというように私は了承しておりますが、その前に、とにかくあすこをやるというのが二十六年から出て参つて許可になつた、これが事実であります。従つて、将来においては、おそらく首都建設委員会の勧告に基いて都市計画を決定し、事業の決定をいたしてから取上げられることは考えられます、この案は、そういうわけで、時間的に先に始め、先に私らに認可し、建設、運輸両者の免許を得た、こういうことに実際はなつておるというのが実情でございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 経過はその通りであると思います。それから先ほど副知事さんは、これも只野さんの御質問に対して、あくまでもいわゆる交通緩和という公共性を主たる目的としたものであるということを盛んに強調された。もちろんこの付近も非常に自動車が輻湊する所でありますから、一応ごもつとに聞えるのであります。しか、非常に問題になつておる都市の美観というか、それから防火の問題、衛生の問題、そういう点から、私が前に申した万里の長城ということを先ほど引用されましたが、こういうものをつくつてはどうかと常識的に考えられるところに、まつ先にやられた。しかも最初からスカイ・ビルデイグの計画であります。ころいうわけで今の計画になつたという御説明で、交通緩和ということを盛んに強調されましたけれども、一番問題になりそうな、しかもあのように建物が非常にきゆうくつに建つておる、そこにさらに万里の長城をつくるというようなことは、常識的に考えてそろ積極的に感心のできないようなところを、なぜまつ先に取上げられたか。交通の緩和のためであるならば、こういう問題のないところにたくさんそういう場所があるわけでありますが、それほど公共のことをお考えなさつて、先ほど強調されたようなことで。ありますならば、なぜこういうふうに問題になるところをまつ先にお坂上げになつたか、率直な御意見を聞きたいのであります。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 先ほど樋口社長から、会社の計画案の変更のお話がございました。会社は、初めは、今瀬戸山ざんが仰せられたような、地下四階、地上八階、いわゆる万里の長城的なものをつくるという計画であつたのでございますが、都知事としまして、これはもつてのほかだ、美観地区の問題もありましようし、あるいはその点から、こういうような壁ができるということは考えられませんので、これは許可しない。しかし、会社が言つておりましたのは、自動車を走らせるための道路を提供する、こういうことでございましたので、そういうことならばいいじやないかというので許可したのであります。ただその際に、それではほかの方の交通緩和をやつたらいいじやないか。これはお説の通りだと思います。もつと交通のはげしいところがございます。しかし、考えてみますれば、交通緩和の問題は、本来ならば東京都なりあるいは国の面からやる以外にないのじやないか、そうやるのが一番いいのじやないかと思います。東京都の財政が許しますれば――首都建設委員会できまりましたこの高架道路の経費約三百八十億が出ますれば、今の計画ができ上るのであります。これは本来ならば東京都なりあるいは国の援助をもつてやるのが正当あろう、これは私は今でも考えております。しかし先ほど申しましたような実状で、まだ東京都では、それ以外にやらなければならぬ問題が山積しておりますし、会社が申し亀ましたから、一応検討してみたのであります。それではあの場合なぜほかにやらせいか、これは余談になりますが、おそらくこの高速道路は、これだけで役に立たぬと思う。できれば、これはもつと長くしなければならぬ。もつとほかの面でも、ころいう点が取上げられるだろうと思う。その場合の主体が、東京都でできますればけつこう、国から援助をもらえますればけつこうでありますが、しかし何かしなければならぬということは事実であります。そういろ際に会社がやつて来まして――先ほど申しましたように、あのほりは、ほとんど水は通つていません。終戦直後は、わずかにこみを運ぶ船が通つておりました。しかし最近ではもう非常に浅くなりまして、おそらく通らない。ことに鉄道のために半分埋め立てられましてからは、一隻も通らぬというのが現状です。ことにあそこは非常に臭いのであります。あの川をお通りになりましたならばおわかりでしよう。冬なんかはルンペン小屋が非常にあります。ルンペンだけは東京都で一応片づけましたが、まだ残つているのではないかと思います。そんなこんなで、あそこの川を早くきれいにしたいということと、少しでも早く交通緩和のためにやりたいというので、たまたま会社がこういう申請を持つて参りましたので、検討に検討を重ねた結果、運輸省と建設省の許可を得ればというので、一応東京都知事としては許可したというのが実情でございまして、決して行き当りばつたりにあそこだけを先にやつたというのではございません。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それでは東京都知事が許可されたこの計画によつて非常に自動車の交通緩和がされるとお考えになつていらつしやいますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 実はその点につきましては、事務的といいますか、技術的に私の方の局長なり、部長から御説明をいたさせたいと思いますが、御了承いただきたいと思います。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 現在あれと並行しております銀座通りにいたしましたも、外ぼり線に沿うている道路にいたしましても、非常に車の台数が多くて困つている実情でありますから、現在銀座を通つて新橋の方に出て行こうという車は、いかにも無料でこの路線によつて通り抜け得るということになりますれば、相当の効果があると信じております。たとえば、銀座通りが一車線広くなりましても、それだけの効果があるわけでありますから、そういう点を勘案して、この自動車通路ができますことは、交通緩和の点については、局部的ではございますが、その部分については有効であると思います。もちろんこれを百パーセント有効にいたしますためにはたとえば品川方面からの線は今年部これに乗つて行けるというふうになるのが理想でございますが、この部分だけできても何にもならぬというふうには、われわれ考えておりません。たとえば、銀座の通りをゴー・ストップを経て新橋の方に抜けます時間よりは、ノンストップの高架を使いますことによつて、銀座街を通るの一に五分かかるところが、大体半分くらいの時間で新橋の方に抜けられるという想定はつくと思います。ただ非常に効果があるかということになりますと、もつと広範囲にこれが行くということが望ましいのでありますが、効果がないというふうには考えておりません。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 もちろん通路が一本抜けるということになれば、だれしも効果はないという考えはないのであります。ただしかし、先ほど副知事さんもお話のように、交通緩和ということを申しておりますが、私どもには了解できない。そこで限定してお尋ねしておるのでありますが、会社がそういう計画を立てて、都知事、あるいはその他の関係官庁で認可をされたこの計画によつて、道路の交通緩和ができるかどうか、これを問題にしておるのであります。今局長さんは、全然効果はないとは考えておらない――これはだれしもそうでありますが、この計画によりますと、御承知のように新橋寄りの難波橋から京橋寄りの紺屋橋に至る間、これは私どもしろうとでありますから、お尋ねするのでありますが、難波橋の両側を走つている道路は、一方交通になつておりはしないかと思つております。また京橋寄りの紺屋橋の両側の道路はきわめて狭いことも、御存じだと思う。そういうところに、今半分の時間で走ると言われた。なるほど一キロ三百六十メートルですか、いわゆる高速度でありますから、二分足らずで走ると思います。そうなると、紺屋橋ぎわから上り下りをしても、あるいは難波橋ぎわから上り下りをいたしましても、途中はなるはど一分五十秒から二分で走るでありましようが、何千台という自動車がその両側へはけて、交通の緩和になると一体お考えでありますか。現実の問題として一番狭苦しくなつておるあの難波橋の両側、それから非常に狭い道路の通つておる紺屋橋のとりつけ道路、それをお考えなさつて、自動車が両方を非常に早く走つてあそこが緩和されるとお考えになりますか。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 現在のこの道路ができますれば、難波橋のところの一方交通の関係も、これに合せて警視庁の方とよく打合なければいけないと思いますが、一つの流れとなつてなつて参ります場合には、相当の効果があるのじやないかと存じます。あそこへ上るためにゴー・ストツプのような意味でたまるという場合には、六十キロも七十キロも速度で走るということはございませんで、せいぜい三十キロに量当のもので上つて行くわけでございますから、そこで流れを阻止しないで順々にそれを上つて行くという意味から申しまして、交通の緩和になる、こういうふうに申し上げておる次第であります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 私は先ほど冒頭に、多少気にさわることも聞くかもしれない、そのときはぜひお許しを願いたいということをお断りいたしておるのでありますが、私がなぜこういうことをお尋ねするかといえば、冒頭に申し上げておきましたように、道路交通を緩和するという意味で、道路をつくることについては大賛成である。しかし、こういう計画で、この場所でいいかどうかということを、今検討いたしておりますことは申し上げておいたのでありますが、皆さんがそれほど道路交通、自動車交通のことをお考えなさるのでありますれば、会社からこういう計画が出たから――さつき副知事さんの御説明では、言葉は違いますけれども、率先して賛成されたのじやないような印象を受けたのであります。しかも自動車交通の緩和をはかる、これは非常に重大問題だというお考えでありますれば、かりに会社の方からこういう計画が出ましても、なぜもう少し紺屋橋から少くとも昭和通りまで延してあるいは難波橋のような、ああいうきゆうくつなところを避けてとりつけ道路をつくる計画を許さないか。ほんとに道路交通のこと、自動車交通のことをお考えなさらなかつたか。  そこでこういうように諸公が疑点を持つているのは、これはやはりスカイ・ビルデイングが主であつて、先ほど只野さんは、一体どこに重点があるのかということをお尋ねになりました。もちろん、副知事さんから公の場所で、そういうお答えを得ようとは思つておりませんけれども、どうしてもそういうふうにしか見えない状況になつておりますので、御説明願うことが、どうしてもほんとうに腹にすえかねるというのが実情じやないか。局長さんは、あくまでもこの計画がよろしいというお考えでありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいまの御質問に対しまして、私からお答え申します。先ほど局長が申しましたように、今の計画では、一応万全とはいえませんが、少くとも四分何秒がかるものが二分何秒で行く、これはその通りだと思うのです。ただ御指摘のように、あのところに、ストツブでなくても何十台、あるいは大きくいえば何百台が集まつて来る、こういうことになりますれば、確かに交通を緩和するどころではない、その口だけは相当混雑する。これは考えられる。そこで御指摘のように、なぜもうちよつとやらなかつたか。この点も、実は私ら勘案をして、さらにもう少し先まで乗降口をつけなければいけないのじやないか、こういう気持は持つております。しかし、この点はわれわれだけでも行きません。建設当局の御意見等を聞きまして、あるいは会社の面とも相談しまして、要は交通の緩和、自動車をスム―ズにやるというのが目的でございます。私は何もあそこだけ置いておいていいとは考えておりません。要するに、つくつたものを百パーセント利用して行きたい、こういう気持はかわりませんので、その点はさらに検討してみたいという気持を申し上げたのであります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 副知事としての立場は当然でありますことは、せつかくお忙しいところを来ていただいてこういうことをお尋ねするのは、まことに恐縮でありますが、会社側として真に道路交通、自動車交通の緩和を目的とされたのでありますれば、どうしてこういう御計画を立てられたのかということを承りたいのであります。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 お答えいたします。先ほど申上げましたように、ビルのときは、私どもは経営が非常にうまく行くという確信を持つておりました。何か最初のビルの経営の利益から道を延長するということが、その当時の計画立案者の意向だつたのですが、それを離れまして、道路だけということになりましては、その延長はどうなるかという心配はございましたが、できるだけわれわれの方では道路をやりましよう、ことに最初のケースでどういうものができるかどうかわからなかつた。しかしモデル・ケースとしてこういうものをつくりましよう、そうして交通緩和に少しでもお役に立つならば、ということで始めたのでありまして、道路をやりたいということで、これもすべてどういうものができるかどうかということは、各方面の御支持によりまして、実際りつぱなものを、できたら私の方で施行しようということで、今現在やつております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 どうも私は非常に疑い深い人間のように見えて恐縮でありますが、今の言葉を伺つておつても、これは道路建設が主たる目的でお始めになつたのではないという強い印象を――ほかの方々はどらか知りませんが、私は受けるのであります。道路をやつたんでは成り立たない、こういう結論のように聞える。そこで最初はビルでもうけて、場合によつては、非常にありがたい並言葉でありますが、その金で道路もつくつてやろう、こういうふうに、非常にひねくれて聞えるというわけではありませんが、私はそそういうふうな感想を持つのであります。そこでどうしても、いわゆる高速度退路という問題が、ほかの委員諸君はどうか知りませんが、少くとも私には、高速度道路という世間に非常に聞えのいい、しかも今東京都で最も大きな問題の解決だということには、受取れないような感じがいたしますが、副知事さんはどうですか、率直に承りたい。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 樋口社長から冒頭に申しましたように、会社の計画としては、実は八階建をつくりたいということで始めたことは、事案でございます。しかし、それが知事としましては、そういうことはいかぬ、都市計画の関係あるいはその他の関係でいかぬ、こういうので道路ということになつた。それはその通りなんです。ただ会社としましては、東京都から、道路ならば許可する。東京都でもつてやれるかということでやりました際に、一応の計画を会社は、おそらく株式会社でございますので立てられた。これは私らも考えられる。ただ、先ほど只野さんから言われたように、会社がもうけはせぬか、こういう点があるだろうと思いますが、この点は、私は、もう会社が高速道路という名前に隠れてもうけるということば絶対にさせません。そういうことで、今樋口さんの言われたのは、会社が一応計画を立てて、どうやらとんとんに行くつもりでやつてみたら、今度は道路だけということになれば、相当苦しい。苦しいが、しかし東京都の道路の交通の緩和のためというなら、モデル・ケースでやつてみる、こういうふうに私らは了承しておるのであります。今の樋口さんのお話も、多分私はそういうふうに言われたと思うのでございます。決して会社がもうからぬけれども、いやいやながらやつてやるんだ、計画が違う、こんなことでは会社はおそらく成り立たぬと思うというような、もうけを主義にしてやるというのではないと思うのです。東京都としましても、でき上りまして会社がもうかるようにする、もうかるようにどういうふうにしてやる、損だからこんな計画を変更するという意思は全然ございません。必ず東京都としましては、あれが交通緩和のためになる、こういうことであくまでやつて行きますので、この点私から繰返して申し上げておきたいと思います。

久野忠治自由党

○久野委員長 ただいま副知事からも重要な発言があつたと思うので、もう一つただしておきたいのですが、道路に変更したというのは、東京都から会社の方へ勧められたというふうに私聞きましたが、さようですか。東京都側から会社側へ道路に変更してはどうかということを申し入れてそういう変更をしたのですか。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 そうでございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 今副知事さんのお話を聞きました。誤解のないようにしておきたいのでありますが、私はいかなる会社をつくり、ビルを建てられて、どういう仕事をされて、それで大いにもうけられようが損をされようが、そういうことを問題にしておるのではありません。絶対にもうけさせないというような考えは、われわれにはないのであります。東京高速道路がどういう仕事をされて、どういうもうけをされようと、そういうことを問題にしておるのではありません。実際もうけさせないようにするという発言がありましたが、当委員会は、会社がもうけることを文句をつけておるのじや絶対にありませんから、誤解のないように願います。ただ問題は、こういうものをここへつくつて、世間に迷惑をかけないか、この付近の住民その他の者たちに迷惑をかけないかということと、先ほど申しましたように、ここに、万里の長城という表現は、おもしろくない表現かもしれませんが、さつき数寄屋橋のことを言われましたが、数寄屋橋を中心として、多少なりともあそこに水面が残つておるということで、数寄屋橋というものが、今日日本の数寄屋橋になつておるのであります。これは映画の話になりますけれども、私映画がすきでありますから、この間「君の名は」の第二部を見ました。ところが、御承知だろうと思いますが、数寄屋橋が映画のもと起りであります。なぜ数寄屋橋がもとになつたかと申しますと、それほど、数寄屋橋を題材にすると、世間の関心を買う。これは映画興業界の目のつけどころと思いますが、とにかく第二部に、何というのですか、私は名前を忘れましたが、何とか春樹という人が今度北海道へ行つたときに、さらにそれに関係ある女性が、北海道にはこの数寄屋橋がないんだという述懐をいたした。センチなことを言うようでありますが、これは一つの例であります。このくらい有名な数寄屋橋、その上に立つて会社がもうけられようが損をされようが、そういうことは先ほど申し上げた通りであります。なるほどその水面はきたないのでありますが、きたないのをきれいにするのが、すなわち都の責任であると考えております。それをきたないが、しかもそういう数寄屋橋の名所といいますか、あんな狭苦しいところに橋があつて、きたないけれども水面があつて、多少でも三角地帯に木が二、三本植おつておる。それだけでも、あそこは心をゆたかにする。そこへ持つて来て、道路はつけたりだというようなお話のように聞えるよな仕事をさせる。都市計画上けつこうであります。私どもは、この聞現場を見せていただきました。なるほど今やつでおります新幸橋から山下橋間は、大した影響はないと思います。あそこにキヤバレーがつくられようが、あそこに倉庫をつくられようが、そろ大した影響はないと思つております。ただ、山下橋から数寄屋橋に至るまで、あの川から見ると左岸でありますか、あそこに泰明小学校があります。その小学校の相当上、ニユー・トウキヨーの二階、三階日あたりにコンクリートの壁ができて、そこに道路ができる。しかも数寄屋橋の上は、今は省線のガードできゆうくつになつておりますが、その先にまた大きなガードというか橋をつくつて、そこで朝日新聞社の裏――夜は非常にきれいな水面でありますが、あれを全部ふさいでしまつて、それから城辺橋まで全部倉庫にする。それで一体、あの地帯の都市計画上と申しますか、美観と申しますか――あそこは日本一人間の交通が多いと言われておるところであります。しかも東京都民ばかりではございません、日本全国の国民が、東京へ来たら銀座に行きますから、必ず数寄屋橋を通りたいくらいに思う。そういう人間の気持をやわらげるというものを何にもお考えなさらなかつたのか、そういうことを問題にいたしておるのであります。そうして、あそこに倉庫地帯をつくる、あるいはガレージをつくる、そうして付近の塩るいは建物であるとか、あるいはまた住宅であるとか、特に紺屋橋のあの川の東側でありますか、北側になりますか、あそこに住家があります、あそこに下り勾配になりますけれども、あの付近の人たちの影響は全然度外視して、今社が持つて来たからやつてもいい、こういうふうなお考えで東京都の行政をおやりになさるつもりでありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 あの付近の者が迷惑しはせぬか、そういう点はどう考えておるか、こういうことであります。この点ば、私らもよく考えたのであります。従いまして、これはもちろん法規に基いてでございますが、関係区の意見を聞いて、これならばというので、一応許可したのであります。御承知のように、あの横は省線が通つております。今度通りますのは、省線の横に大体省線と高さが同じようなのができるわけです。従つて私らは、その点だけでは、都市計画から見てあまりぶざまだとは考えておりません。ただ先ほど申しました八階建というものができますれば、これはよほど慎重に考えなければ許可はできぬと思いますが、あの程度ならばやむを得ぬのだ、この程度ならばいいのじやないかと実は考えたのでございます。従つて、今御指摘のような数寄屋橋のあの有名な回顧的な、ところをつぶしてしまつて、ただガレージとか倉庫にするというのはどうか、これはお説の通りでございますが、数寄屋橋を中心にしまして、あそこにはだれも行ける広場をつくりたいと思つております。従つてあの橋畔にすぐガレージを建てる、倉庫を建てるという考えは私ら持つておりません。この点は、数寄屋橋を残し、あの公園を残しまして、少しでも数寄屋橋の昔の姿を残すようにしたい、こういう気持は持つております。  また紺屋橋の点につきましても、この点は瀬戸山ざんが言つた通り、会社が出て来て、どうしてもお前らをおつぱらんだ、こういうふうになりますれば、相当な問題になりますが、この点トラブルの起らないように、こういう気持で私ら処置したいと考えております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 沿線の関係者にあまり迷惑がかからない、こういうお話でありますが、都知事の認可というものの条件には、朝日新聞社との完全なる了解を得るということが、一項加わつております。これは一体どういうことでありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 これは私が承知しておりますのは、こういうことだと思います。実は朝日新聞が、自分の前の所を埋立てしてくれぬか、そうしてそこを広場にし、皆が通るようにしたい、こういう埋立ての申請が数丹前にあつた、こういうことに聞いております。しかし、あそこだけを埋めるということは、これはできないことであります。全部を埋めませんければ、これは埋めるということはできませんので、その点は断つたたまたまの会社の方がこの水面使用をする、こういうので水面使用で持つて来ました。ところが、これはまあ役所の慣例でございますが、いわめる埋立ての先願権だ、あるいは水面使用の先願権だ、これがなかなかあるのであります。従つて、埋立てと水面使用でございますので、これはもちろん違いますが、実際には同じような点もございます。そういう際に、朝日から出ておりましたので、よく朝日の方と話合いをしろ、こう言つたことは事実だろうと思う。そういう意味で了解をしたんだろう、こういうことだろうと思います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 了解をしたんじやなく、そういう条項が文書に入つている。そこで会社側にお尋ねしておきますが、朝日新聞社といかなる了解をつけられたかということを、お伺いいたします。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 その点は、朝日新聞と文書の交換がありまして、御認許を得次第、細目について協議いたしましよう、こういうことになつております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 そうすると、まだ完全なる了解に達しておらないというわけですね。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 工事をすることについては、ざしつかえない、お互いに道をつけることについてはさしつかえない。こまかいことについては、お互いにその設計とかその他について協議いたしましようということに、はつきり約束ができております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 朝日新聞社がどちらへ道をつけるというお話でありますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 その点をよく各方面とも折衝して、最もいいものをつくるように、あの辺の都市美の面から考えて、あるいは道路の面から考えて、あるいはその付近の便宜から考えまして、最もいいところに道をつけようじやないかということに今なつております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 どうもはつきりいたしません。いろいろのことを聞いておるのでありますが、もう少しつつ込んだ了解ができておるのではありませんか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 大体その程度でございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 そこで、副知事さんは、こういうものをつくつても、都市計画上はさしつかえないという御意亘であります。御意見でありますし、きようは意見を承るわけでありますから、それでその点は一応そうしておきますが、先ほど只野委員の御質問の際に副知事さんは、さらにこれに上水を流す、あるいは遊歩道をつくる、緑地帯をつくる、こういうふうなお話があつたのでありますが、それは具体的にどこにどういうふうに上水を流したり、あるいは遊歩道をつくつたり、緑地帯をつくつたりされる御計画でありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 先ほど只野さんの御質問にお答え申しましたが、東京都の都市計画についてどろ考えておるか、こういろ点で私申し上げましたので、決して今具体的にどの道路を遊歩道にするとか、あるいはどこを植樹地帯にするという、こういうことではありません。全体の計画としては、只野さんの御意見のように、都市計画として考えなければならぬ、こう申し上げたのです。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それでは、今問題になつておりますこの区域、これは一番きゆうくつないところで、ようやく水面があるから、先ほど申し上げたように、数寄屋橋の話まで申し上げたのでありますが、ここについては、そういう点は何も考えないでもよろしい、こういうお考えでありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 実は今回の道路ができますと、現在の護岸との間は空地ができる面がございます。その点は、できますれば遊歩道なり、あるいは緑地帯にしたい。具体的に申し上げますれば、泰明小学校がありますが、あの横は、私はできますれば学校の子供の用地にしたい、ころいう気持を持つております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それは非常におかしことでありますが……。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 今のところではまだ――今後埋立てをしませんといけませんので、その点をお断り申し上げておきます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 決して追究するわけはありません。いろいろの話があるし、できるだけ委員諸公の了解を得るために、私お尋ねいたしておるのでありますから、気持を悪くしないように願いたいと思います。大体もう少しざつくばらんに、なるほどいけないところはいけない、いけなかつたらいけかかつた、完全にいいといろ御確信があるなら、完全によろしいという御確信のもとにお答えを願いたいと思います。ところが、この知事の命令といいますか、許可命令といいますか、これには、この工作物の下は舟運の便をはかるように施設をしなければいけない、こういうふうになつておるので上りますが、今のようなお話と、そういうわれわれの見ておる資料の文書と非常に違いますので、こういうふうなね尋ねをするのです。舟運の便をはかろようにしなければいけないというとが、許可の条項に入つております。会社はいかにしてこの舟運の便をはかるように施設ざれるか、ちよつと私どもは了解に苦しむのであります。現在やつております工作物を見ても、また設計図を見ましても、あのまつ暗な暗渠の中で舟運の便をはかるということは、ちよつと常識的には考えられない。しかも、先ほど副知事さんがお話になつた新幸橋付近は、埋立てのために、あそこは水があまりないような状況になつておる。それを舟運の便をはかるようになければならないという許可条件になつておる。しかもその許可条件に反する――ほかにもいろいろ許可条件がりつぱに文書にできております。しかも現実の問題としてはできない条件がたくさん付されておる。そうして、役所のことは、なるほど書類さえ整えればよろしい。これは役人の方に非常に失礼でありますけれども、日本のしきたりのように私は個人的には了解しております。そういうことで、あとになつて非常に各方面、特は国民が迷惑をすることになるのでありますが、そういうことができております。これは建設省や運輸省にも、この間私はその点をただしました。建設省でも運輸省でむ、今度はりつぱな条件を知事さんにつけておる。そうして知事ざんの方でも、そういう条件に満たない場合には、会社の方にこの許可を取消して、工作物を取除くことができると書いてある。一体十何億かけて、許可条件に欠けたら取除かぜられる決意を持つておりますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいまの点は、相当技術的にわたりますので、私の方の技術面からお答えを申し上げたいと思います。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 その水面占用の条件のうちに、舟航ということが入つておるように私も記憶しております。先ほど来副知事のおつしやいましたように、あそこに非常に大きな船が通るといつも、実際にはむずかしいという点も考えられますので、現在といたしましては、これは議会の協賛もいりますが、もう舟航というものは、そう重要な問題でもなくなつて来ておる現状でありますので、これは議会の協賛を得て、むしろ残つた水面も少いことでありますから、それを埋め立てまして、有効に、要するに緑地をこしらえますとか、前段副知事がおつしやいましたように、泰明小学校のところのあき地は多少面積がございますから、それらは緑地にして行くとか、そういうふうにするのがいいじやないだろうかというふうに現在では考えておりまして、その方面に進み得たら進んで参りたいというふうに存じております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 ずいぶんおかしなことであります。ここにああいう工作物をつくる、しかも設計は、私どもはしろうとでありますけれども、あなたも設計をごらすになつて許可をされたんだろうと思いますが、かりに大きな船であつても小さな船であつても、大体まつ暗やみで、このところにはそのコンクリートの工作物があつて、その下に小さな箱みたいな穴がある。するとそれを舟運の便などということ自体が常識はずれであります。しかも、これをもし埋め立てられるならば、あの工作物をした後に埋め立てる、これはたいへんなことです。地の底にもぐつて埋め立てるのですか。東京都には塵芥の捨て場がないからとお答えになるかもしれませんが、そういうふうな非常に形式的に、しかも重大な問題を、こういうふうに処理ざれるということについては、多少の不満があります。それともう一つは、根本的にお尋ねしたい。これは先ほど只野委員からもお尋ねがあつて、私もそれを一番心配している。公有水面、なるまはどきたない、きたなければこれは浄水するのが都知事の責任であります。河川法を引出すまでもなく、そういうものをりつぱにしようということは法律に書いてある。きたないからということで今日まで――これは今日きたなくなつたのではなくて、ずつときたないのであります。それを今日まで何ともしない。きたないから、これを何とかしよう、きれいにするということはお考えなざらないで、きたないからこれを鉄筋コンクリートのビルデイングでも立てさせようという。建てて今の設計でやらせで、ますますきたなくなつて来る。今は冬ですから、それほど臭気もありますまいが、そういう衛生の点についてどういうふうにお考えでありますか。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 これは現在われわれの考えておりますことは、従前申し上げましたように、埋める方向へ進んで参りたい。今おつしやいましたように、従来も臭いから、なおああいうものができて、一層そういう観点は強くなるというふうに考えられます。一方水上交通という点は、この方面は水運によるのでなく、いわゆる陸運によつて来ておる現状であります。そういうふうに情勢一がかおつて参つておりますので、そういうふうな方向に進んで行きたいというふうに現在は考えております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 情勢がかおつたのでなくて、情勢をかえられたんじやないですか。ここにこういうものをつくるときに、もうすでに情勢がかわつた。そういうことは、何も問題にいたしませんが、埋め立てるというお話でありますが、今の工作物の地下室まで、埋め立てられると考えますか。

瀧尾達也東京都建設局長

○瀧尾参考人 もしその埋立ての方向に都議会もきまりますれば、現在の高架の下はやはり有効に使つて参りますが、あそこをどろで埋めてしまうという考えはいたしておりません。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 どうしても、この計画全部をやらなくちやならぬという結論になりましたら、あの工作物の下を埋め立てるとかいうようなそういうつまらないことはしないで、今から先は地下を利用するのが、私どもはこの東京都においてたいへん必要なことだと思います。せつかくあの地下室を天井五メートルの高さにつくつた。こういうところは、もしどうしてもこの計画を奥行するという最後の結論が出ましたならば、これはむしろ埋め立てるよりも、地下室を改善して、できるだけ立体的に利用される。そうして水が整理されて下水をりつぱにしてやるということがいいと思います。これは私の意見でありますが、私が問題にしているのは、こういう町のまん中で、あそこを埋めてしまつたら、付近にもう水面というものはなくなると思います。私の一番必配しているのは、さつきもちよつと只野委員からそういうお話も出ましたが、たとえば――これはそういうことにならずに、非常にけつこうにりつばになりましたので感謝いたしておりますが、不忍池を大運動場にして、野球場をつくつてもうけるという会社ができそうになつた。そのときも私反対して、ああいうところで、なるほど野球もけつこうでありますけれども、しかし由緒のある――由緒があろうがなかろうが、現にあるああいう水面を保存するということは、東京都としては大事なことだと思っておつたのでありますが、あそこはようやくにして助かつた。浅草のひようたん池は、浅草公園内ではありますけれども、寺の所有であつたから寺の経営上――これも金の問題であります、寺の財政上あの有名なひようたん池を埋めてしまつて映画館ができた。あれは私は感心したことではないと思う。これは副知事ざんも御存じだと思います。私も十正十二年の大震災のときおりました。が、あのひようたん池で相当の人たちが、どこにも逃げる場所がないから、水の中に頭を沈めながら息をして、畑当死にましたけれども、あそこの中一助かつた。私はそういうことをま心配ておるのです。あの水面はなるほどきたなうございます。このころは消防紬織が相当完備ざれつつありますから、火災によつて死ぬということはめつたにありませんし、戦争も起りますまいけれども、いつ何どき大地震が起らないとも限らない。あの大正の大震災のときに火災があそこまで行つたのは、水道が杜絶した。ところがその前の都市計画によつて、東京都内の下町の井戸という井戸を全部埋めてしまつた。さて水道がとまつた、それで水が一つもなくなつた、そういうことをお考えなざつたか。こういう水面は、ぜにが足らないから、交通がどうだとか、あるいは会社がビルデイングを建てることはどういうものか。三十間堀もそういう問題が起りました。これは済んでしまいましたが、済んでしまつてあとであわてるのが、日本の政治の常であります。どんなきたないところでも、ああいう狭いところには、しかも人口がたくさん集まつている所には、万一の場合を考えて残して置くのが、東京都のやるべき道だという考えを私はもつて、これを心配するのです。平和のときにはかまわないのです。一朝事が起つたときに、ああいう所があることが、あるいは何方の人命を助けるかもしれぬ、どんなきたない水でも……。それを埋め立てるということばかり考えておられるようでありますが、しかしそうやつても交通の緩和にはなりません。はつきり申しておきます。この計画だけでは交通の緩和にはならない。先ほどおつしやつた通りに、会社が道路ということは、これはつけたりであります。これが私の結論です。ここにビルデイングをつくらなくては、会社が成り立たないのです。道路をつくるなら、ほかにたくさんあります。ここにこれだけ赤線で高速道路の建設を首都建設委員会に出しているが、もつとほかにたくさんやるべき所がある。たとえば、もし道路をつくつて自動車交通を解決したいというなら、日比谷公園のところをまつ先にやるべきである。しかも、あそこはそういう人家に影響ありません。こういうことをしないで、しかもここを、特定の地域をこうざれたというのは、どうしてもわからぬ。もし万一大災害あるいは戦争で爆撃を受けるというようなときに、人間はああいうところにつかつて助からなければならない。しかも銀座付近では唯一の場所であります。こういう所にやすやすとやつて、皆さんほんとうに喜んでこの計画を実施さられるという確信がありますか。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 単に史跡の点であるとか、あるいは都市計画という観点からでなくて、今おつしやられたような点につきましては、これはもう当然考えなければならぬというふうに私らも思うのであります。ただ、先ほど只野さんの御質問にもお答え申しましたが、あの川といいますか堀を清浄化するということにつきましては、今の東京都の財政ではなかなか思うように行かぬ。この点は、知事の責任としてはなはだ恐縮に存ずるのであります。しかし今申しますように現実の問題としまして、あそこも当分ほつとかなければならぬ、交通も何とかしなければならぬ、こういうことになりますと、やはりどつちがいいかというふうに実は考えまして、今回ああいう措置をとつたのであります。しかしお説のような点は、重々もつともなので、今後におきましては、いやしくもわずかの水であろうと、わずかの流れであろうと、そういう点にまでわれわれ思いをいたしまして、よく前後の重さ軽さを検討いたしまして計画して行きたいというふうに考えます。御了承願います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 今申し上げたのは私の意見であります。  もう一つ、これは御存じのことでございますが、神戸市があの大水害をこうむつたのも、都市計画の非常な誤りからであります。何でも表面をコンクリートで固めて、見たところをりつぱにしさえすればよろしいという簡単な都市計画であります。ところがあの六甲山が洪水のために崩壊して、いわゆる山津波でありますが、そのために神戸市街はほとんど砂礫の町にかわつてしまつた。あれはなぜかと言うと、川を全部ふたをしてまつて、川の水の流れる場所がなくなつてしまつたからであります。こういうことを考えまして、都民だけの東京都ではないのであります。東京都が大災害を受けたり、あるいはつぶれたりするということは、日本の心臓部をつぶされることになる。これを考えて仕事をしてもらわなければならぬ。会社から何かここへ計画が出て来た、スカイ・ビルデイング、それではちよつと困る、高過ぎる、道路という名前をつけたら許そうという、そういう簡単なお考えで日本の首都を料理をざれたのでは困るじやないでしようかということを私は申し上げて、東京都についてはこれで打切りますが、もしありますれば……。  会社側に一つ。会社側としては、具体的な設計でこれだけでやる、それ以上のことをすると会社が成り立たない、これは当然であります。その点は申し上げませんが、若干内部のことでありますけれども、資金計画についてお尋ねをいたしたい。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 先ほど申し上げましたように、私どもなお延長する計画については、できるだけのあれを持つておりますが、資金計画につきましては、自己資金と借入金で大体やるつもりであります。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 もちろん事業をするには、自己資金と借入金でやるのでありますが、具体的内容をひとつ聞かしてもらいたいと思います。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 ただいま自己資金は、授権資本一億二千万円、払込みは六千万円、それから銀行からは、随時建設に足りない場合借入れをすることになつております。一つは利用者から借入金をいたしまして、それでまかなうつもりで着々やつております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 私どもがいただいております資料によりますと、現在の計画で十三億幾らになつていると思います。会社の資本金の払込済が六千万円、銀行借り入れが少しばかりあまして、十一億幾らというものは利用者負担金ということになつております。しかも現に工事は実行に移されておる。そこでいかなる人たちが利用者であつて、いかなる人たちが幾らずつこの負担金を出されるかという明細なることを承つておきたいと思います。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 大体あの付近の人の利用する方が多いのでございまして、あの付近の利用者から十五年賦で借り入れまして、坪当り十万円ずつ借りております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 十一億何がしは利用者の負担、借入れということでありますが、その利用者の明細を承りたいのであります。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 今工事しておりますなにが一億円ばかり借入れしております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 もし発表ができないということであれば、きようはお尋ねでありまして、できないのでありますからしてやむを得ません。大部分話ができていると思うのでありますが、その内容は言えないとおつしやればもうしかたがないのでありますけれども、できておらなければ、こういう計画は進むはずがないのであります。もちろん全部できているかどうか承知する限りでありませんが、もう少し詳しくできましたら、御説明願いたいと思います。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 借入先のお名前は、私もあまりはつきり覚えておりませんが……。三菱化成、大倉組、電通、日興証券、国際自動車、高島屋、毎日新聞、SB食品会社。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 それは利用者ということに承つていいのですか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 さようでございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 こういう人たちがこの建物を何坪ずつ、いかなる目的で使用されることになつておりますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 一々私も記憶がございませんですから、後刻申し上げさしていただきたいと思います。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 きようは突然のことでありましたし、もちろん社長さんあたりでこまかいことを御存じだとも思えませんが、念のため聞いておきますが、このほかにもあると了解してよろしゆうございますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 これは申込みがございますれば、私の方でもできるだけ貸してあげたいと思つておりますので、これからふえることと思つております。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 倉庫とガレージということに了解してよろしゆうございますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 さようでございます。

瀬戸山三男自由党

○瀬戸山委員 私は一応これで打切ります。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 大体質問も尽きたようですが、道路局長にちよつと伺いたいと思います。大体あなたの御所管は、国道並びに地方道、そのほかに道路がたくさんあるようでございます。農道もあれば林道もある。それから最近有料道路ができつつあるかと思うと、今度は会社道路もできる。一体道路行政の上から、あなたはどういう御見解を持つておりますか。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫説明員 道路局で所管しておりますのは、道路法にいう道路のほかに、道路運送法できめられておる道路でございます。そのほかに有料道路があるのでございますが、これだけを所管しておりまして、農道、林道等は、道路局の所管ではないのであります。こういうように道路がおかれておりますので、道路行政を一元化してはどうかという意見が相当あるわけでございまして、これらにつきましては、今後研究いたしまして、できるだけ一元化するように持つて行きたいと考えるのでございます。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 なかなか御研究中のようでありますが、どんどんこういう道路ができる。さつき隣りに運輸省の自動車局長がおられました、実は認可等についてもあなたと自動車局長との連名でなさつておるようでございます。いつまで考えているうちに、ものがどんどん進んでしまいますし、進んでしまつたあとでは、例の保全経済会と同じような事態になつて参ると思います。これについて、研究でなくて根本的な案を、建設当局として御提示願いたいと思います。  それから会社側の方に一言御質問を申し上げますが、今、瀬戸山委員の御質問で、大体お考えはおかりましたが、会社には事業もくろみが、むちろんあると思うのでありますが、十四億円の工費で一応これが終つたといたしまして、利回りなり採算は、無間どういうふうに見ておられますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 これは経理の方の担当として常務の松尾が来ておりますから、その方からお願いいたします。

松尾謙一東京高速道路株式会社常務取締役

○松尾参考人 この表にございますように、私ども担当者といたしましては、大体一割配当程度は続けたいと考えております。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 もちろん会社でございますから、せつかく会社として御経営になることになつたら、いくら利益があろうと、それは会社として、あくまでもうけて行かれる方がいいと思うのでありますが、先ほどの只野、瀬戸山両委員の御質問に私も同感でございます。どぶ川であろうがなかろうが、とにもかくにも、こういう施設によつてあの水面が埋められるということを、東京都民が喜ぶかどうか。これについて私どもは、すでに当委員会で相当の論議が尽ざれたと思うのでございますが、先ほど副知事さんから、その点についての若干の御説明があつたのでございますけれども、繰返してもう一つ、論点になつた問題等について、御説明をお伺いしたいと思います。こういうことが許されますならば、このどぶ川というのは、東京都内にもたくさん流れておりますし、今後出願した場合に、どぶ川ならば、こういう条件のもとに、だれでも公有水面の占用を許可されるものであるかるかどうか。大阪にも道頓堀にあのどぶ川が流れておりますが、おそらく大阪市民は、あのどぶ川を埋めようということには賛成しないだろうと思うのでありますが、都議会ではどういうお考えでこれをおきめになつたのでしようか、その間の経緯をちよつと御説明を願います。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 ただいまの御質問でございますが、これにつきましては先ほど只野さん、瀬戸山さんの御質疑にもお答え申し上げましたが、単にどぶ川だから埋めてしまうというのではございません。知事の責任といたしまして、やはりあそこを清浄化する、これがもう根本問題なのであります。しかも、由緒ある所なら、なおさらのことございます。ただ、今回の道路につきましては、実は先ほど申しましたような事情で高速道路も許可いたしたのでありますが、今後につきましては、単にこれが前例になるから何でも許すというのでは決してございません。そのときどきの情勢によりまして、許すべきか許すべからさるか、これは厳然としてその当時の状況によつてやつて行きたい。要は、私は埋めるだけが能ではないと思つております。できるだけわずかな金で清浄化できますれば清浄いたしたい、あるいは護岸を直して行きたい、こういうのが知事としての責任と考えておりますので、決して何でもかんでも埋めてしまおう、あるいは払い下げようという考えは持つておりません。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 鉄道会館が問題になりましたので、あそこを借りておる人たちにたまたま友人があつたから聞いてみたのですが、あそこの商店は坪一月一万円ということで、向う三箇年間の権利金と申しますか、それを払つて、それが工費の非常に大きな部分をなしておるようでございますけれども、会社当局の方では、こういう方法をとつていらつしやるかどうか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 先ほど申しましたように、私の方では、借入金を坪十万円で今借りておりまして……。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 借入金というのは金融機関からですか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 いや、利用する人から借りております。それで十五年でお返しすることになつております。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 それが工費の十四億円のうちの何パーセントくらいになりますか。

樋口実東京都高速道路株式会社社長

○樋口参考人 大体八割くらいになると思います。

赤澤正道改進党

○赤澤委員 そういう事態は、つまりあそこに倉庫だのガレージだのがほしい人が、非常に多いからということに考えられるわけであります。ということは、資本金は一億二千万円のようでございますが、しかもそれだけの自己資本で、あとはここを利用することを希望する人たちからの借入金でああいう施設が簡単に成り立つといたしますならば、東京都の財政は非常に大きいですから、こういつたことからけちな占用料等をとるというお考えはないと思いますが、また一方では義務教育費の国庫負担等につきましては、なかなか深刻な御要求をなさつております。これが地方の小さい県や町でありましたならば、これほどの利用価値の大きい公有水面なるものを、一私人あるいは営利会社にただで占用させるということについては、なかなか問題があると思います。私は東京のすみずみでは、いろいろこういう問題が起つておるように察するのでございますが、特にこの占用は三十年の十二月三十一日までである。以後出願すれば、さらに継続を認めるかもしれぬ。それについて公有水面の利用の場合の占用料の徴収基準というものが東京都にあるようでございます。それには料金が平方メーター当り八円ということになつておるのでございます。ただ但書みたいに「公共の目的のために占用する場合は、前項の規定にかかわらず料金を減免することができる」となつておりますが、おそらくこれは不適用になつたのでございましよう。先ほど会社としては一割は配当が可能であるというが、あるいはそれ以上かもしれません。営利会社であるから、あるいは事態によつては三割五分も配当なさるかもしれません。しかしながら、これはやはり私の関係ではございませんが、やりようによつては、東京都の一つの大きな財源になるのではないか。しかも、先ほど瀬戸山委員の御質問ではつきりいたしましたが、わずか五人や六人の利用者を主体にしてこういう計画をなさつていることについて、都の見解をお伺いいたします。

岡安彦三郎東京都副知事

○岡安参考人 今回許可したおもなる理由としましては、もちろん公共施設である道路のため、こういうことで許可しました。従つて水面の占用料と、この際はとにかく三十年までは一応無料にしようということになりましたのは事実であります。従つて今お示しのように、三十年になればこの占用料を幾らにするかということは、当然考えられることであります。このことは私の方の都議会でも大きく取上げられております。従つて会社が一割とかあるいは二割、三割というような大きな利益が上るとなりますれば、私らとしましては、先ほど申しましたように、ある条件をつけまして、適当な利潤以上は、少くとも東京都の道路あるいは河川のために徴収したい、こういう決議を持つております。これは私の方の都議会でも、その点は心配しておりますので、おそらく今後はそういう点で進むだろうということを申し上げておきます。

久野忠治自由党

○久野委員長 本日はお忙しいところを参考人の各位には長時間にわたつて熱心な御答弁をいただきまして、委員長として感謝を申し上げます。しかし、ただいままで拝聴いたしておりましたこの御答弁で伺つたところでは、われわれとしては遺憾ながら納得いたしかねる疑点をたくさん持つております。特に歴史的に有名な数寄屋橋の上に橋をかけて、しかもその橋の上を糞尿を積んだり、ごみを積んだトラツクが走り、風のまにまにそれが尾張町まで飛んでまわるというような事態が起るやもしれないのであります。でき上つてからこれをとりこわすということは、容易ならざることでありますので、この問題につきましては、なお検討する必要があると存じます。  さらに、借入金の問題等につきましても、数社から借入金をなさつておいでになるようでございますが、これらの借入金を受けられた方々が又貸しをせられておる。又貸しを受けた人たちが、どういう方面に利用するかというような問題も、また将来起きてくるかと存じます。そこで参考人の各位にはお忙しいところまことに恐縮でございますが、次会にまた御出席を願うことに相なるやもしれないと存じますが、ぜひ当委員会が納得し得るような資料と答弁とをお願い申し上げまして、御礼を申し上げたいと存じます。  本日はこの程度にて散会いたします。     午後零時四十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗