建設委員会 第1号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/12/04
会議録
○久野委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前に、お諮りいたすことがございます。すなわち去る十一月二十四日山下榮二君が委員を辞任され、三十日再び委員となられたのでありますが、同君は理事でありましたので、これが補欠選任を行わねばなりません。この補欠選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、山下榮二君を理事に指名いたします。 —————————————
○久野委員長 次に、国政調査承認要求に関してお諮りいたします。調査する事項といたしましては、国土計画、地方計画、都市計画、住宅、建築、道路、河川その他建設行政に関する事項及び調達庁の業務に関する事項とし、調査の目的としては、建設行政の実情を調査し、その運営を適正ならしめるため及び調達庁の運営を適正ならしめるためとし、調査の方法は、関係各方面より説明聴取、報告及び記録の要求等とし、調査の期間は、本会期中といたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と、呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議はしと認め、さよう決定いたします。 なお諸般の手続につきましては委員長に御一任願います。 —————————————
○久野委員長 次に、災害復旧に関しまして、その後の経過の説明の聴取をいたすことといたします。戸塚建設大臣。
○戸塚国務大臣 それでは簡単に御説明申し上げます。災害復旧につきましては、なかなか工事の進行がはかどらぬ点もございます。ことに伊勢湾、三河湾の状況が、御承知のように非常な難事業でありますので、ただいま大体は随意契約の形ででもやらなければならないのでありますが、一応最初は、単価等の関係があつて、今入札の手続をいたしておるのであります。これは、すでに数日前にまとまるはずでありましたが、案外その点がはかどらずにおるような状況であります。そういうわけで、ことに石材その他の骨材と申しますか、材料の入手が非常に困難であるという点もからみ合つて、この工事を早く進めるのに、今非常に心配いたしておるところであります。 それから、査定のことをちよつと申し上げますと、今まで査定を終つたところでは、大体七割五分くらいの歩どまりになつておるようであります。あるいは大蔵省で、何か財務局が別の査定をするとか、府県の報告がいいかげんであるとかいうようなことを、新聞などに書いてある向きもありますので、あるいはそういう点の御心配もあるかもしれませんが、私の方で査定に参つておりますのでは、大体財務局の方も、つまり大蔵省の係も立ち会つてやつておるのが多いのでありまして、そういう点のああした食違いがあることは、私はおかしいと思つております。従来の査定方法が不十分であつたという点については、皆様もすでに御承知の通りと思いますので、今回は努めてそういう点に正確を期したいという気持で、ただいま建設省内の各局からも応援をいたしまして、極力なるべく正確な査定をいたすことに努力をいたしておるのであります。それがただいまのところでは大体七割五分くらいの見当になつておるように承知いたしております。 それから災害復旧工事の進行は、各府県によつてまちまちでありますけれども、先般も府県の部長等を集めて打合をいたし、ただいま申し上げた正確を期するということ、必要な所を早くやるように努力するということで、打合せをいたしてやつておるような状況であります。 なお、そのほかお尋ねがございますれば、後ほどもつと詳しい者も参りますので、お答えをいたさせたいと思います。
○久野委員長 質疑の通告があります。これを許します。村瀬宣親君。
○村瀬委員 大臣にお尋ねしたいのでありますが、前回の臨時国会におきまして、例のないことを予算措置に付随してとつたわけであります。すなわち予算は災害復旧三百億でありましたが、今までかつてないそれに附加すること百五十七億円は、必要ならば予算と同様に、その資金をやはり預金部運用部資金、またはその他から政府が責任をもつてありせんをしよう、従つて災害府県は予算三百億プラス百五十七億をもつて仕事をしてよいということに相なつたのであります。問題は、私はその百五十七億が、今どういうふうに見込みが立つておるかという点を何度もお尋ねしたのでありますが、なお心配でありまするから、お尋ねをいたします。と申しますのは、来年度予算も、あるいはできておるかもしれないが、もうすぐ組まねばなりません。しかしそれには、この百五十七億が、実際工事ができたかどうかということで、来年度予算の見方にも非常に影響があると思うのであります。そこで、これは全部使える見込みだ、もつとも百五十七億は農林省、運輸省関係にもあるでありましようが、少くとも建設省に関する限りは、それでもなお足らぬのだというようなお見込みであるか、あるいは今鉄材その他資材の入手に苦心をしておるとおつしやるのでありますが、そういう工事能力からいつて、せつかくああいう措置はとつてもらえたけれども、百五十七億は工事能力上使えそうにないとお考えにたるのであるかどうか。私は先般三重県の天白村の海岸堤防の決壊箇所を見ましたが、やむを得ないとはいえ、実に原始的な方法でやつておるのを見たのであります。鉄材が足らぬからああいうことをなさるのかどうか。ケーブルか何かでやるならば、もつと徹底的に早く行くのではないかという感じも深めているのでありますが、一体今、進行中の災害復旧に対しましては、あの予算外の百五十七億でもまだ足らぬほど工事は進みつつあるのか、いや百五十七億はとうてい使えそうにもないという考えであるか、その准行状態を伺つておきたいのであります。
○戸塚国務大臣 たびたびお尋ねを伺いまして、また同じようなことをお答えするのは、はなはだ申訳ないと思いますが、私どもの気持は、できるだけやりたいという気持でやつておるのであります。お話のごとくに使えそうもないという見込みを、今持つているわけではございません。しかし、どれだけ使えるかという見込みは、ただいまのところ立ちかねるのであります。これは私はむしろ事務当局にも、努めて早く地方の実情を明らかにして、どれくらいは必ずできるかということを調べて、そうして大蔵省と折衝をしなければいけないというふうに激励しておるわけでありますけれども、工事の進捗の状況と照し合せるということも必要と思いますし、また普通の予算の上に、これだけもうすでにかかつているのだということを、はつきり言えないと、この融資の問題がうまく話が進まない、そういう関係で、ただいまお尋ねに対して明確なお答えを申し上げることは、ちよつと困難なのでございます。繰返し申し上げておりますように、工事そのものができる段取りになりさえすればぜひとも融資のことをやつてくれということでは、常にはつきりと話合いをいたしておるようなわけであります。
○村瀬委員 私は、これは将来建設省が責任を負わされるということのないように、特に好意的にお尋ねをいたしておるのであります。と申しますのは、大蔵省では、第十七臨時国会でああいう非常措置をとつてみたけれども、工事の方が一向進歩をしはかつたので、百五十七億も出す必要がなかつたというに違いない、そう言おうと前から構えておるのであります。そこで、将来治山治水、災害復旧の予算をとる上におきましても、建設省として非常に重大は責任をおつかぶらねばならない。この問、大臣も御出席になつておつたようでありますが、あの全国治水大会が建設省の五階で行われましたときにも、とにかく予算がないから工事ができぬのだ、なぜもつと予算を出さないかといつて、現在の政治の能力を疑うような御意見が、全国から集まつた方々の間から熱烈にあつたのであります。にもかかわらず、今度せつかく三百億円に百五十七億だけああいう約束をしてみたけれども、それは工事の方ができなかつたから、大蔵省は出してやるつもりであつたが出す必要がなかつたのだ、こう言われますならば、まことにその責任を全部建設省その他工事施行の面がおつかぶらねばならない。そういたしますと、今まで、ない袖は振れぬといつて、災害復旧、治山治水が遅れておつたのが、そうでなくして、工事の力がなくて災害復旧なり治山治水が遅れるのだというふうな責任をおつかぶされるということは、何としてもたえられないことであります。そこで何度も申しますが、これは災害に百五十七億という限度が示されたわけでありますから、そのうちの建設省分は何ぼとかいうことは、言わぬ方がいいそうでありますから、それは言いませんが、とにかく非常に多くの部分をできるだけやるんだということを早くおきめになつて、そして少くとも建設省は、工事能力がないとかあるとかいうのではないのだという点を、来年度も再来年度も影響することでありますから、ひとつはつきりお示しになる必要があると私は思うのであります。それで示したにもかかわらず、大蔵省が資金繰りでもし金を出さなかつたというならば、来年度も再来年度も多くの予算を要求する権利が出て参りますけれども、この際もしこちらの手遅れによつて、非難をこちらにおつかぶされるというようなことになりますと、来年度の治山治水費の予算獲得にもまた障害を来すということが考えられますので、ひとつ勇断をもつて相当多額の工事費の要求をなさつて、これだけはどうしても約束に基いて大蔵省で融資をして、早く御決定になる必要があると思いますが、そういうふうには行かないものでございましようか。
○戸塚国務大臣 お話の意味は、私よくわかつております。また御心配のように、私どもがせつちん詰めになつたというか、責任を負わされるような結果になるかもしれません。これも私はやむを得ほいことだと思います。そういうことは、今のうちにしつかりやつたらいいじやないかというふうにお考えになるかもしれませんけれども、あの融資というむのは予算でないのでありまして、また大蔵大臣もしばしば言うておるように、実情に即して必要があれば出すという——腹の中ではどうか知りませんが、そう言うておるのでありますから、私の方としては、どうしてもこれが必要なんだということをはつきりときめてかからなければいけない。そこのところに、非常につらいところがあります。実は大蔵省とは、その点ではつきりしたものについては、かなり強く交渉はしつつあるのでありますけれども、これだけをやることにしたのだというふうに申し上げることが、私としてはできないのであります。そこはかまわぬじやないか、百五十七億は、とにかくああして協定でやつているのであるから、それだけ遠慮なく言うたらいいじやないか、こう言われるかもしれませんが、予算というものと融資というものとは、ちよつと違うと思います。それと、あれがきまつてから、あれだけのうちの幾らかはおれの方のものだというふうには話ができないと私は考えております。内内容的に必要な、こことここをやるのだということについて、大蔵省と話をして行く、こういうふうにやつておるわけであります。事実はやつておりますけれども、どこの分をどうする、どこの分をどうするということを今申し上げるのは、いかにも予算を獲得したいような形になるものですから、私の良心的に申し上げかねるところで、また私自身も、実際はどこにどれだけということをただいま承知いたしておりません。しかし、大体地方の事情を聞いて、大蔵省との融資に関する折衝は引続きやつておるのであります。こんなことを申し上げておれば、今あなたが御心配のように、結局建設省が追い詰められて責任ばかり負わされる。これはそうなるかもしれぬ。また事実工事の方が十分行かない場合も考えられますので、そういう場合にはお前が悪かつたのだという結論になるかもしれない。ある融資の問題がああいうふうにきめられた時から、結局こつちが最後のしりを負わされることになりはしないかということを考えておりますけれども、まつたくやむを得ないと存じております。
○村瀬委員 私は人格円満な建設大臣が、そういう責任をおとりにならなくてもよいように質問しておるのであります。決してそう御遠慮なさる必要はないと思うのです。 これは二つにわかれて考えられると思うのであります。第一は、ああいう合こまで例のない、予算ではないが百五十七億分だけの金を、ともかくも大蔵省において責任を持とうとおつしやるに至つた経過、これは三党協定といいますか、いろいろ第十七臨時国会におる予算審議の経過を振り返つて見なければならぬ。結論として申しますならば、われわれはこれは予算と同じだ、こういう理解のもとにあの予算が通つたのであります。こうは言うけれども、これは実は出るか出ぬかわからぬというのでは、あの十七臨時国会は収まりはつかなかつたのであります。インフレを防ぎたいというような至上命令によつて、こうすることもやむを得ないのであるが、しかしこれは予算と同様である、同様な結果である、こういうことでありましたから、ああいう妥結ができたのでありまして、これはこう言うけれども、予算とは違うのだ、出るか出ないかわからないのだというのであれば、それでは一体、といつて開き直つたかもしれない。そういう状態でありますから、これはひとつ建設大臣が非常に良心的にお考えになつて——これは非常によいところでありますけれども、しかし、この際は予算と同様にお考えを願いたい、それでけつこうであります。何も良心的にうしろめたいことはないのであります。そういうつもりでこの十七臨時国会を通したのでありますから、あれは予算であるとお考え願いたい。そうしてそれに相当するというか、相当以上の分は十分ひとつ遠慮なしに要求をなすつていただきたい。これを私は極力要望いたします。 それからもう一つ考えてみなければならないことは、良心的にそうはいつても、鉄材その他いろいろの機械の不足のために実際できないのだ。正直にいつてできないのだ、こういうのでありますならば、それをつくろう必要はありません、できないものはできないでけつこうであります。その場合は、来年後予算の審議にあたつては、一体どうやれば工事が進むか。少くとも三・五・二の原則を立てて、そうして三割の予算をとつて来たけれども、工事能力上できない、機械が足らない、鉄材が足らないというならば、それはゆゆしき問題でありますから、国民経済全体の産業構造の問題から掘り下げて、それくらいのことはできるような措置を来年度予算ではとらねばならない。事実上工事能力がないものならば、それをただ表面だけをつくろう必要はないと思うのであります。でありますから、二つにわけて考えられて、ともかくも百五十七億は予算がとれたと同様は意味で、同様にお考えになつて遠慮なしに要求する。しかし、できないことは、こういう隘路があつてできないのだという点はまた別の問題で、正直におつしやつてもよろしいと思うのでありますが、工事ができる以上は、あの百五十七億は、三百億に加えろ百五十七億の予算がそこにとれておるのだというお考えで進んでいただきたい、私はこういうふうに要望いたしておきます。
○戸塚国務大臣 気持はまさにそのつもりでやつております。 それから工事が実際できないかという点については、私はほんとうに心配をいたしておりますけれども、まだ——まだと言つてはおかしいけれども、河川局長初め、技術的には行けるのだ、大丈夫行けるからというので、せつかく努力をいたしております。私はそういううちにも日がだんだんたつので、工事が遅れはしないかと心配はいたしておりますが、ぜひやらなければならぬ。やるためには、ただいまお話の融資の問題も、当然からんで話ができるものともちろん思つております。ことに、あそこの工事の問題については、最初からこの融資の問題は話しておつた。三党協定等の話がある前から、あそこだけについては特別に融資をするというので話し合つておるのでありますから、工事が進みさえすれば十分やれる、かように考えております。 来年度の予算の関係は——つまり今申し上げておるのは、四月までの工事の状況でありまして、工事そのものができない工事だということではありません。ただ四月までに進捗する程度についての心配をいたしておるわけであります。来年度については、また別に十分に予算を計上して、少くとも完成に近づけるというふうにやつて参りたい、こういうように考えております。私が心配したと申し上げたので、それではできないかもしれないというふうにお考えいただくといけませんが、また事務当局としても、これは大丈夫だという確信をもつて今進んでおります。ただその点に何分期間が短かいことでありますので、私はそれが思うほどにできなくなりはしないかという心配をいたしておりますというふうに御了承をいただきたいと思います。 なお事務当局の方から工事の状況を御説明いたさせます。
○稲浦説明員 たいへん御心配をいただきましたが、工事が実施できるかどうかという問題でございますが、一般災害については、三割程度のものは大体能力がある。ただ大臣に心配をかけておるのは、海岸堤防の問題です。これは愛知あるいは三重の海岸というものは、交通が非常に不便な所でございまして、輸送に非常にくふうを凝らさなければならぬ。それから海岸が非常に浅くて、船が自由に入らないというような隘路がありますので、心配いたしておりますが、これもすでに仮締切りをやつておりまして、土俵が三月まで、には腐つてしまつて元通りになるという大きな心配がありますから、これは是が非でも必要な程度のものはやつてしまわなければならぬということで、建設省の技術の総力をあげて現在やつております。ぼつぼつ請負入札も決定しつつありますから、われわれとして全力をあげて予定のものだけはやりたい、かように考えております。たいへん御心配をいただきますが、一生懸命努力しますから、これをひとつ御支援願いたいと思います。
○瀬戸山委員 私は御質問申し上げるのではないのであります。先ほど大臣が言及されました査定の問題で、希望を申し上げておきます。予算をたくさんとつて、そうして災害をすみやかに復旧する。これはだれしも希望するところでありまして、国民の要望でありますが、一体災害の状況といいますか、額についての災害現地からの要望と申しますか、申請が、非常に過大に見積られておるということが叫ばれております。大臣御存じだと思いますが、最近何万件かある災害箇所について、行政管理庁の監察官がその間を約三千件足らずでありますけれども、ピック・アップをして監察をいたしました。その結果、大臣は先ほど建設省関係について厳重な監査をやつておると申されたので、私非常に喜んだのでありますが、私どもその行政管理庁の監察官の監査の結果について、非公式に検討いたしました。ところが、これはまだ公式に発表されておりませんけれども、幸いにいたして建設省関係は、監査の結果非常に好成績——というとおかしいのでありますが、好成績であつたのであります。もちろんまだまだ不十分なところもありますけれども、大体に好成績であつた。ところが農林省関係は、その少い監査の状況でありますけれども、約五〇%は非常に良好でないという結論が出ております。国費多端の折からでありますから、災害について早くやらなくちやならぬ、予算をよけいにしなくちやならないということも、わかりますけれども、さつき大臣も言及されましたが、どうかひとつ厳重に、といつても何も復旧予算を押えるという意味でなくて、正確にひとつ今後も査定を督励されんことをお願いしておきます。それと同時に、これは農林省はきようは関係ないのでありますけれども、政府全体として建設省であるとか農林省であるとか、あるいはその他運輸省であるとかいう問題でなしに、政府においてはお考えであろうと思いますけれども、非常に国費が乱雑に使われるおそれが現実に起つておりますので、十分なる監査といいますか、査定を適正にされんことを希望いたしております。
○久野委員長 次に、東京高速度道路に関しまして、当局より説明を聴取いたすことといたします。前回の委員会におきまして、建設当局より大体の経過を聴取いたしたのでありますが、本日は、まず運輸当局より経過の概要について説明を聴取いたしたいと思います。中村自動車局長。
○中村説明員 東京高速道路株式会社申請の自動車道路事業経営免許に対する経過につきましては、先ほど建設省の方から御説明があつたと思いますので、運輸省といたしまして、建設省と御相談して審査した結果を、補足的に御説明申し上げたいと思います。——一般の概要につきましては、車複を避けて省略さしていただきたいと思います。 自動車道路事業は、道路運送法でもつて自動車の一般交通の用に供する事業ということになつておりまして、これはいわゆる専用自動車道路といいまして、自動車だけの交通の用に供するものでありまして、非常に公益性も強いものでありますから、自由な営業とせずに、免許制度としてあるわけであります。そしてこれは自動車交通という点から運輸省で内容を審査し、一般道路政策から建設省で審査されるという意味から、両省大臣の共管になつておるのでございます。これは、遠く昭和六年にできました自動車交通事業法という時代から同じような考えで進んで参りまして、現在も、法律の名称はかわりましたけれども、大体同じような考えで処理しているようなわけでございます。 そこで、この申請がありましたので、運輸省といたしましては、道路運送法に基いていろいろ審査したのでございますが、道路運送法では、そのような免許申請があつた場合には、一定の法律で定めたところの免許基準に従つてこれを審査しなければならない、そして免許基準に適合しておればこれを免許しなければならないということになつておるのでございます。 その免許基準を簡単に申しますと、第一号が「当該事業の開始が公衆の利便を増進するものであること。」という点であります。これを見ますと、東京都内、ことにあの地区が非常に交通が混雑しておりますから、このような専用道路ができれば、自動車交通の円滑ということに非常に役立ちますものでありますから、この免許基準に適合するわけでございますり。 第二の基準は「当該事業の路線の選定が当該事業の経営の目的に適合するものであること。」というのであります。この申請を見ますと、自動車道をつくるとすれば、あの辺の路線が最も適当でございますし、これは別途に首都建設委員会でいろいろと研究せられておる案とも合致しておりましたものでありますから、この基準にも適合すると認めたわけでございます。 第三は「当該一般自動車道の規模が当該地区における交通需要の量及び性質に適合するものであること。」というのでありますが、この申請の計画を見ますと、自動車の速度といい、重量といい、あるいは幅員といい、橋梁上の有効高さといい、駐車施設といい、すべてあの地区の交通需要の量及び性質に適合するものだということが明らかになつたわけであります。 第四の事項は「当該事業を適確に遂行するに足る能力を有するものであること。」というのでありますが、これは申請発起人がそれだけの資力、信用、能力を持つているかどうかという点を審査しまして、役員その他いずれもりつぱな人であつて、十分の遂行能力があると認められたわけであります。 最後の基準として「前各号に掲げるものの外、当該事業の計画が当該事業の長期にわたる経営の遂行上通切なものであること。」というのでありますが、これは営業収支計画を見ましても、きわめて適切で確実なものとあると認められましたので、長期にわたり適切であると判断したわけであります。 そのような見地からいずれも免許基準各号に適合しましたので、免許してしかるべきものと運輸省は考えまして、建設省と御相談した結果、意見が合致して免許するに至つたわけでございます。但し、その地区の性質から考えましても、いろいろな観点から考えまして、使用料金は無料とするのが適当であろうと考えられまするし、また申請者自身もそのような計画でありましたので、無料とする条件でこれを免許するということにいたしたわけでございます。またあの地区は、何しろ都心部でありますから、種々の見地から、都市の美観といいますか、都市計画といいますか、いろいろの点から十分に調和を考えなければいけないと考えましたので、工事施行に際しては、特に付近における建造物との調和並びに美観の保持に留意し、なお将来の計画をも考慮すること、その他二、三の点を申請人に十分示達して、その趣旨に合うようにという注意をして、この手続をとつたわけでございます。 大体そのような見地から免許がされまして、それに基いて会社の方から工事施行の認可申請がございましたのに対して、これも技術的に審査した結果八月十一日に両省から工事施行の認可を出しておる。現在の状況はこのような経過でございます。
○久野委員長 本件につきまして質疑の通告があります。順次これを許します。瀬戸山三男君。
○瀬戸山委員 今自動車局長から御説明を願つたうちの、私この道路運送法の解釈はよくわかりませんので、お尋ねしておきますが、ただいま御説明の第四十九条第一項第二号の「事業の経営日の目的に適合する」、これは一体どういうことを言うておるのでしようか。
○中村説明員 路線の選び方、つまり経過地あるいは起点、終点の位置が、経営の目的に適合するかどうかということを判断したわけでございますが、これは計画が第一次、第二次、第三次とわかれておるようでありまして第二次、第三次計画が完了してしまうまでは、自動車道としての効果は比較的少いのでありますけれども、これは工事の順序によることでありまして、完成後においては、この格線のルートは、あの地区の交通状況から勘案して、適当はものであると認められたわけでございます。そしてまた、それは当時計画、研究されていた首都建設委員会の案とも合致していたわけでございます。
○瀬戸山委員 大体道路運送法で、自動車道事業というものはただでやれる、事業が成り立つという考えでやつておられるのですか、その点を一点お伺いいたします。
○中村説明員 道路運送法では、自動車道事業は、有償たると無償たるとを問わず、事業として免許を受けなければいけないとしておるわけでございます。ということは、有償、無償は会社の経営の問題でございますから、別途に収入の道があつて事業が経営できれば、無償であるということが想像されるわけでございます。無償であれば自由でいいじやはいかと考えられますけれども、重要なところに大きな設備をして、一つの道路交通政策から見ましても、また一般の道路網の整備の見地から見ましても、これは無料であるからといつて、かつてにつくられては困ると思うものでありますから、その点で運輸省及び建設省が免許ということで審査をすることになつておるわけでございます。
○瀬戸山委員 こうやつて自動車が非常に輻湊いたしますから、できるだけ緩和する方法を講ずるということは、いいことだと思つております。そこで具体的に、本計画をあなた方が認可をされて——今御説明のものは、新橋の土橋から東京駅付近の紺屋橋までの間を認可されておる。これで一体どのくらつ自動車の交通の緩和になりますか、それをどう見ておられるわけですか。
○中村説明員 二十六年度の調べによりますと、銀座通りの自動車の交通量が、一日二万四千台あるわけであります。それから新橋—八重洲口では三万台の交通量がございます。この道路が完成いたしますと、銀座通りの自動車交通量のうち五〇%、新橋—八重洲口の交通量のうち四〇%はこちらに転嫁しますから、それだけ従来の道路は緩和される、こういうふうに見たわけでございます。
○瀬戸山委員 この延長は一キロ三百六十メーターということになつているのですが、そこでどつちからどう走るか知らぬが、東の方の紺屋橋のとりつけから上つて、高速度でありますから、かりに六十キロで走ると二分足らずで走れると思います。そして今言われたような多量の自動車がこの一キロ三日六十メーターを走つて、かりに土橋のところをおりて、その先は一体どうなるのですか。そこでほとんど自動車が行き詰まつてしまいはせぬか。これは私のしろうと考えでありますが、これで一体自動車の交通が緩和されるのかと、常識的に考えて言うのですが、専門的にはどうですか。
○中村説明員 もとより都市内の新しい自動車の発達に即応するような全体の道路網が完成されなければ、一部だけでこのようなものができ上つたからそれですべて問題が解消するとは思えません。またそのために、その接続部分について多少アンバランスがあることも予想されるわけでございますけれども、一挙に解決できない問題でありますから、できるものからだけでも解決して行くことは、いいことじやないかと思われたわけでございます。しかしながら、そのとりつけ部分の方法とか構造については、今仰せのような混雑が起らないようにと考えて、一段自動車道の効用を高めるよう考慮することを、注意事項として示達しておるわけであります。
○瀬戸山委員 皆さんがそういう配慮をしておられることは、私も知つておるのでありますが、現場の状況から——昨日も本委員会では一応現場の状況を見ております。みなしろうとでありますから、お尋ねするのでありますが、たとえば紺屋橋は非常に狭いところです。あそこはもちろん川の両側に道路があります。あそこへ何千台という自動車が通れるような状況にはなつておりません。ましてや新橋の土橋のところで、何千台という自動車が通れる道路は一つもない。あそこはほとんど片側交通になつておると思う。そういうところにとりつけ道路をつくつて、あそこから上つて紺屋橋へ出るというのですが、一体何千台もの自動車がこの計画で走れるとお考えになつたのでしようか。
○中村説明員 その点は交通の円滑化のために十分に考慮しなければいけない問題でございますので、出入口、とりつけ部については、目下設計を研究中であります。
○瀬戸山委員 技術のことはわからぬと、最初から申し上げておるのですが、どんなに設計を研究されても、ここに図面もありますが、あの狭い所に自動車を出せる方法がないと思うのです。私どもが希望するのは、こういう道路をつくることはけつこうでありますが、そういう計画であれば、もう少し延長して——どこがいいか、首都建設委員会でもいろいろ図面に書いておりますけれども、なぜにもう少し延長させて、たとえば昭和通りにとりつけるとか、自動車がさつと抜けるところにとりつけないのか。一番どん詰まりのところに両方とりつけられる計画自体を免許された、そういう計画自体が、あなたが最初に説明された四十九条第一項第二号に適合するのだという理由がわからない。もちろんそのとりつけについては、ああだ、こうだという指令を出されておりますが、どんなに研究してみても、しろうとが常識的に考えてみても、一番あの狭い所に両端ともとりつける、そうして自動車は途中など一分か一分半で走るかもしれぬ。さつき自動車がたくさんだということを言われましたけれども、さつとそこまでは急いで行つて、その先は行き詰まりになつてしまう。この計画によつて判断すると、上り口もそうだと思いますが、それをお尋ねしておるわけであります。私が申し上げるのは——この全部の計画を見ておりませんが、この申請のもくろみ書が出たのは昭和二十六年、首都建設委員会がそれを決定したのはそれよりずつとあとのことであります。たまたま合致はいたしておりますが、最初にこれを申請したときにはスカイ・ビルディングを建てるのだということであつた。高速度道路をつくるのではない、スカイ・ビルディングを建てるためにこの水面を使用するのだという許可をとつておる。道路というのは、たまたまそういう計画を、あとで屋根の上をただで通しさえすればいいというので、その点をあなた方はごらんになつたと思うのでありますが、最初の計画はビルディングを建てる、そのために水面の使用を許可した。従つて、今の道路ということを頭から考えておりませんから、全然道路のつけぐあいは、はけ口もなければ、入口もないという所が起点になり終点になつておる。途中は、あなたが心配されたように一番錯綜した市街の中心地、しかも一番利用価値のある倉庫を建てよう——もとはスカイ・ビルディングという会社だつたのです。あとで高速道路会社となつておりますけれども、そういうことはお考えにならなかつたかどうかということ。あなたが交通の緩和について考えられるのは、非常にけつこうなことで、私も大賛成です。今自動車に乗つても、御承知のように歩いた方が早い、ニューヨークに近くなつたといううわさもあるくらいでありますが、そこまでお考えになるならば、何かもう少し指導されて、両方ともこういう一番狭い所に両端のとりつけをしないで、もう少し延ばして昭和通り——今昭和通りも狭くなつておりますけれども、そこまで延ばすというふうに御指導されないで、今の計画で適切であるという判断をされたのが、私どもにはちよつとわからないからお尋ねするのでありますが、それでもよろしゆうございますか。
○中村説明員 とりつけ部分の点は、御説のごとく非常に心配したのでございますけれども——今指導と申されましたけれども、他に比較的容易にできるような適当な方法もございませんし、せつかくの申請でございますので、その申請のものを取上げて、その可否を判断するというような建前から、まあこの程度ならよかろう、但し、その場合には、とりつけ部分について十分注意するようにということで免許した次第でございます。
○瀬戸山委員 これは見解の相違でありまして、専門家がよかろうとお考えになり、権限があるから認可をされたのでありますが、道路局長に今の点をひとつお尋ねしてみたい。
○富樫説明員 この高速道路が交通の緩和になるかどうかの点でございますが、これはもう一つには、高速道路のほかに駐車場ということを考えております。この駐車場は、今の計画では百五十台を駐車させることになつておりますが、この駐車場は朝日新聞のところから紺屋橋寄りの方に三百メートルつくることになつております。それからもう一つは、現在の銀座通りなり、あるいは外ぼりの線に沿う道路なりは、ほかの非常に交通の多い道路と交錯しておりますので、この点で非常に交通を輻湊させる事態を生じておるわけであります。高速道路をつくることによりましてこの交錯が除かれることになり、たとえば数寄屋橋から銀座へ出るあの道路などに対しては、クロスする交通が少くなるという点で、その点でもプラスになると考えたわけであります。また先ほどのとりつけの点でのお話、これはそういう点がございますが、しかし、現在の東京の自動車の交通を見ておりますと、ほとんど一回の信号でははき切れない状態でありますし、また非常にスピードが出ておりません。ああいう状態で一日の交通量が五万台近くもはけておる状態でありますので、それができることによりまして、狭いのではありますが相当の交通ははけるというふうに考えたわけであります。
○瀬戸山委員 はける、はけないについては、はかしてみなければわからぬのですが、はけましようかね。これはあなたの方は専門家で、道路のことは日本一でありますから、はけるとおつしやれば、私どもははけないと言つてもしようがないが、たとえば紺屋橋のところで一方交通みたいな狭い道路なんです。なるほど途中の数寄屋橋やなんか、平面交叉でなくて便利かもしれませんが千三百六十メートルのところを、そこにだけ走つても、先で、たとえば新橋の交叉点などで行き詰まつてしまうと思うが、そういう点で非常に交通の緩和ができるとほんとうにお考えですか。
○富樫説明員 これは、私はこういうところから判断しておるのでございます。たとえば日比谷の交叉点から数寄屋橋間の道路の幅は四十メートルでございます。車道の幅は確か二十四メートル、あるいはちよつとあつたと思います。それを二つにわけますと十二メートルずつであります。その間に軌道が入つておりますから、自動車の利用できる幅と申しますと、十メートルくらいになるわけであります。現在ああいう状態で非常におそい運行しかできないのでありますが、一日五万台くらいをはいておるわけであります。それを、かりに半分にいたしまして二万五千台ははける勘定になります。ああいつた非常に不便な状態でありますけれども、交通をはく段になりますと、そのくらいの数は行くのではないかと考えておるわけであります。
○瀬戸山委員 問答になりましたが押問答をするわけではなくて、できるだけよく皆さんがこういう計画を指導してやつてもらいたい。認可されたのだから、がんばられるのはけつこうですが、ここだけ多少緩和しても、先は輻湊させて、それで東京都全体の交通の緩和というお考えは、ちよつとわからないのであります。たとえば紺屋橋の右左から上り下りのとりつけ道路をつくつて、これを将来の計画につなぐのだというお話でありますが、そういう工事ができるでしようか。あすこは、たとえば城辺橋から下り勾配で組屋橋に下り、そして両方に上り下りのとりつけをつけろ。しかも今日ある道路は両方とも狭い。土橋の方は皆さん御承知の通り。そして下り勾配をつけて、それを首都建設委員会で一応案を立てておる高速度道路網につなぐということができますか。金をかけてもう一ぺん下り勾配をまつすぐにすることはできるでしようが、それほどのことをしないでもいいように、たとえば東京都で一番広いといわれておる昭和通りにでもつないでおけば一ぺん下り勾配をつけて、さらにまつすぐに道路面上七メートル五十も高く上げるという工事をしないでいいのではないかと思います。将来のこの計画に乗つた一環としてやるということであれば、一ぺん数十メートル下り勾配をつけて、また七メートル五十の高さに上げてやるというお考えで、この工事の設計を認可されておるのでありますか。
○富樫説明員 将来の計画とのとりつけばどうなるかというお尋ねでありますが、紺屋橋におります方は、外ぼり川の上ですることになります。現在の高さで八重洲口の方に出るという計画であります。また難波橋の方は、将来延ばすといたしますと、今下つたものはとりこわしまして、また上げなければならぬようなことにもなるわけでありますが、これは昭和通りの方へ延ばしておいた方がいいという考え方は、私どもも持つております。
○瀬戸山委員 持つておりますということでははくて、今の計画は非常にいいということで認可をされたというのでありますけれども、そこにどうしても疑点があるわけであります。今の計画がちやんときまつておるから、東京都の水面使用も、そこではつきりと区間と面積がきまつておる。それを皆さんが非常によろしいということで認可されたから、当委員会でも、ふしぎな計画であるという疑問を持たれてこうやつて御意見を聞いたり、調査をいたしたりしておるのでありますが、それでいいとおつしやれば一応その点でおきます。 建設大臣に、このことを聞こうと思つておらなかつたのでありますけれども、幸いそこにいらつしやるから、建設大臣に伺つておきますけれども、さつき中村自動車局長のおつしやいました日本には道路法が二つあるような気がしてしようがないのであります。そこで自動車だけ通る道路は、国民の常識にかなつておる道路ではないということに、今の制度ではなつておるようであります。私どもはそういうふうに解釈するのが、いいかどうかは多少疑問がありますけれども、道路法の規則やあるいは今言われておる道路運送法の規則を見ると、なるほどそういう議論も出て来る。今日は自動車時代になりましたから、道路といえば自動車が走るものだ。人間が歩くのもあるし自転車が走るのもありますけれども、しかし道路といえば自動車が走るというのが、大体常識的な道路であります。ところが、自動車だけ走る道路は、いわゆる国民が考えておる常識の道路ではないということで、これは運輸大臣が非常にいいとお考えで、これは自動車を通すのだからよろしいということで——もちろん建設大臣も関係はしておられますけれども、そういう非常にごたごたしたような道路行政になつておる。それがいいとお考えであるかどうかということを、ひとつ専門家の建設大臣にお伺いいたしたいと思います。
○戸塚国務大臣 専門家と言われると、まことに恐縮でありまして、私もこういう道路のことを実は詳しくありませんが、こういう道路については道路法の中にどういうふうに示すかというようなことも研究をいたして行かなければならぬものじやないか、かように考えます。ただ、先ほどからだんだんお話がございしてごく短かいところをこうした特別な高速道路をつくつても、さほど足しにならぬじやないか、そういうことをやらせるのにいかがかと思うという御意見のように拝聴いたしたのでありますが、私がこの道路について理解したところは、なるほどこれだけでは、ただいまの東京部内の非常に輻湊した交通状態を緩和するということには、さほど役立つものではないかもしれないというふうにも考えましたが、御承知のように首都建設の方で、東京の都心部の高速道路計画が大体あります。将来はその一部になるものである。東京都の高速度道路の建設ということが、もう少し早く進んで行けば非常によいけれども、その進む前にこうした案が一つここに出て来た。たまたまこの案は首都建設で考えている高速度道路の一部をなすものである。将来はこの経営者から、東京都の高速度道路ができる場合には、当然その方に包含されてよろしいということにも相なつておるというようなことを承知いたしましたので、漸進的にでも、一つずつでもできる方がいい。できればそれだけ——もちろんとりつけ等の関係はありますけれども、最も輻湊しているところを一部でも交通の緩和には役立つだろう。将来順次こういう東京都の高速道路の促進にもなるというような意味で、私はこの点を了解いたしておつた次第であります。ただいまだんだんお話がありますような道路法上の性格というような点については、一層今後研究をいたして参りたい、かように考えます。 それからとりつけ道路がかりに首都建設で考えているようなものが、ずつとたくさんできて行くようになりましても、やはり下のといいますか、従来道路との関連で、とりつけ道路は至るところにできなければならぬ問題だ、そういう点を考慮して、またとりつけ道路にしておけば、将来にも役立つようになりはしないか、こういうふうに実は考えております。
○瀬戸山委員 とりつけ道路のことは、もう大臣とお話をしませんが、今首都建設の話が出ましたからお尋ねしておくのでありますが、建設大臣は首都建設委員会の主管長官であります。そこで、なるほど首都建設委員会においては、いろいろ研究をされて、道路の面についてもいろいろ勧告を出して、この点は法律に従つて官報に告示されておるのであります。ところが、その計画については、いろいろ勧告に出ておりますが、たとえばこの高速道路も問題は道路だけを考えるという——もちろん交通の緩和ということは重要な問題でありますから必要でありますが、こういう厖大な工作物を、しかもああいうふうな都心部の人家その他の建物が多数輻湊しておる所に建てる場合には都市計画ということが重大な問題になつて来ると思うのであります。そこで首都建設委員会は賢明にも、本計画は都市計画として決定された後に——都市計画として決定するということは、御承知のように都市計画委員会で研究して適切なりという判断を下すということであります。その決定さ、れた後にこれを実行すべしということを勧告いたしておる。これは建設大臣がその方の主管でありますから、御存じのはずであります。計画局長が見えておりますから、それが決定されておるかどうか、あとで聞きますが、私はまだ決定されておらないと思う。その前にあわててこういうことをされたのは、都市計画上何ら支障なしという建設大臣のお考えでありますか。
○戸塚国務大臣 都市計画でどういうふうな決定になつておりますか、私十分承知いたしませんが、この問題については、都市計画の関係者も、また首都建設の関係者も、十分に打合せを行つての上で手続が成り立つておるのでありますから、将来そういう点、都市計画の上では齟齬を来さないようにやつて行けるものだと、かように考えておる次第であります。
○瀬戸山委員 それでは計画局長さんに一つお尋ねいたしますが、この首都建設委員会の勧告は、あなた御存じの通り、都市計画として決定した後に実施するのが適当であるという勧告に相なつております。都市計画委員会において研究をされて、そうして建設大臣の認可を受けて決定されておりますか。
○渋江説明員 高速度道路建設に対しては首都建設委員会からの勧告にとどまりまして、お話のような都市計画としての決定にまでは至つておらないと承知しております。
○瀬戸山委員 それではあなたはいわゆる東京高速道路株式会社の具体的な計画について、相談といいますか、協議をされましたか。
○渋江説明員 協議を受けております。
○瀬戸山委員 その協議を受けられたときに——あなたは道路の方の主管ではありませんから道路のことは別といたして、都市計画上、この路線並びにこの路線に従つたあの計画が、適切であるとお考えになりましたか。
○渋江説明員 都市計画上の問題といたしまして、私どもの考慮を払いました点は、ただいまお話が出ましたような、都市計画の決定と相前後しておるという関係になつておる点が一つございます、この点は、もちろん都市計画の決定があり、しかる後にそれに基いた事業計画が出て来るという形をとることが理想でございますけれども、現在の段階で一応首都建設委員会が考えられておる東京都内の高速度道路網の案がございますし、それと齟齬するかしないかという点についての考慮を払うことが、まず第一点であろうというふうに考えて、その点についての判断を下したわけでございます。この点は先ほど来それぞれお話がございましたように、首都建設計画としての告示になつております東京高速度道路網の一部に該当するという、全体計画とのにらみ合せにおいて該当するということ、並びにそれと齟齬しないということに了解をし、またそういうふうな条件をつけて許可をしてもらいたい、こういう考え方をいたしておるのであります。 それからもう一点は、公有水面を使つておるという関係でございます。これはやはり都市計画上いわゆる公有水面あるいは公共用地というものをさような施設に使う場合に、いかなる考え方をして行くべきかという点についての考慮を払わなければならないというふうに考えておるわけであります。この点につきましても、一応の許可の条件といたしまして、将来の下水計画との齟齬がないか、将来の埋立て計画の際にける措置についての十分な配慮が払われておるかどうか。なお、さような関係にあの公有水面が利用されるということになつた場合に、都市計画上必要な緑地とか、道路用地だとか駐車場用地と申しますか、そういうような公用施設として都市計画上の計画を織り込むという観点に立つて措置せらるべき用意があるかどうかという点につきましては、十分な考慮を加えまして、さらにこれに対しましては、東京都の責任当局にそれぞれこの点の注意を喚起いたしまして、またそれに対する建設省、東京都の了解をそれぞれつけまして、許可をするという形をとつたわけでございます。
○瀬戸山委員 皆さんがいろいろいい条件をつけられておることは、文書によつて私も承知いたしております。そこで問題は、具体的に今やつておりますところ、新幸橋から山下橋間、これは川の左岸に接岸しておる。それから山下橋から数寄屋橋の間は、ほとんど川の中間をやつております。この東側といいますか、左岸にある泰明小学校の状況も考えなくちやいけません。昨日私どもは、有名なニュー・トーキョーの二階で説明を聞いたのでありますが、いわゆるその高速度道路の高さは、あのニュー・トーキョーの二階よりか、もつと上を走ることになるのです、それから名高い数寄屋橋の上を通つて有楽橋までは、ほとんで全水面をカバーして、そしてそこにに七・五〇メートルの高い倉庫ができます。今緑地帯がどうのこうのとおつしやいましたが、その設計を見たあとで、鉄筋コンクリートの万里の長城をつくつてから、緑地帯がどうのこうのと文句をつけても、何にもならない。紺屋橋の東側といいますか北側といいますか、そこの人家は一体どういうふうになるのですか。付近の建物と、それからその付近の住民との調和——もちろんこれは倉庫業で、大資本家が集まつているからもうかるでしようが、付近の状況を、たとえば泰明小学校のことも考えないで——都市計画上そういう条件をつけておられるのですよ。計画局長ではありませんが、道路局長、自動車局長の連名でつけておりますが、そんなものは文書でどうしよう、こうしようと言つても始まらない。実際やつてしまつてから、あの文書がこうであるから——なるほど東京部の知事は、条件に合わなかつたら取消す、取消せば取除かなければならないという条件をつけている。十四億もかけた万里の長城を、あとでとりこわすことができますか。私どもは、役所でされることは、そういう手続が間違つておらなければ、文書がそろつておればよろしいということでは、ちよつと承服できない。実際昨日ごらんになつたほかの方々が、どういう感じを起されたか。私どもはあとでこの会社の内容を検討いたすつもりでありますが、そんなことは人のやることでありますから、どんなことをされようがけつこうであります。ただ中心街のここを今の高架鉄道よりも約一メートル以上高くなる、こういうことでよろしいかどうかということを、真剣にお考えなさつたかどうかということ、そうして喜んでこれはりつぱな計画であるということで計画局長は賛成をされたかどうか。
○渋江説明員 ただいまお話の通り、高速道路のあの工作については、これが近隣地との調和において、いろいろ考慮されなければならないという点につきましては、私どもも非常に心配を、いたした点でございます。ただ文書の上の条件ということをつけます事前の話合いといたしましては、もちろんそ、のための実地設計、それからその完成された後における景観というようなことも、それぞれあとう限り当事者の資料を受けまして検討いたしたつもりであります。高さの問題に対しましては、これは首都建設委員会で告示いたしております。高速度道路の問題に対しましても、かなりいろいろ考えなければならない点がございますけれども、しかしながら、やはり相当の東京都内の土地、空地を利用するという段階になつて参りますと、ある程度地下施設を要するとの考えをとらざるを得ないということに相なつて来ると私どもは勘案いたしております。従いまして、その際における景観の調和というものを考えつつ、今の経済条件とのバランスというものをある程度考えて行くより実際の解決方策はないというふうに判断をいたしたのであります。そういう意味合いにおきまして、当事者の考えております設計、それから来る工作物、建設の付近地との調和ということも十分検討いたしまして、その上にさらに検討を加えて、さらに今の条件を示したような次第でございます。なるほどお話のございましたような、泰明小学校という教育施設の付近を通ります関係においては、ことに考慮を払わなければならぬし、また現在建つております朝日新聞社のビル、ニュー・トゥキョーのビルディングとか、さらにこちらに参ります河岸地に相当ビルが建つております。それらとの採光、通風、そういつたようなあんばいということも、やはり考えて行かねければならぬ、これは当然のことであろうと存じております。ただしかし、数寄屋橋を立体交叉で通します際の設計上の条件が伴いまして、やはり数寄屋橋の現在の橋の平面と、立体交叉をいたします高速道路の床面との高さの開き、これだけは、どうしてもある程度とつて行かなければいけないというような観点に立ちまして、高さについてはお話のような結果にねらざるを得なかつた、こういう状況でございます。
○瀬戸山委員 ほかの委員の方の御意見もあろうと思いますから、あまり長くは申し上げませんが、これは皆さんに御関係のあることではありませんけれども、東京都の知事の認可条件には、この下を舟運の便を残すようにしろと書いてある。昨日現場を見たのですが、あの下を舟運する必要はないでしよう。私は船乗りじやないからわかりませんが、たとえばここに図面があります。このまつ暗やみの下を舟運の便を残さなければならぬ。役所というところは、文章をどうでも書くものでありますが、舟運の便を残すように工事をせよという——私は舟運の便はどうでもよろしゆうございます。埋め立てなくちや納まらないと思いますから、かまいませんけれども、今でさえあのきたない水——きたない水でも、夜になると電気の光で非常にきれいになつて、数寄屋橋は非常に名所になつておるのであります。こういうふうな工作物をつくると、この下には全然日光は当りますまい。そこで、あそこにはどぶ水がたくさんだまつておる。そして片一方だけは多少あいておる。こんなことで、計画局長は、東京都の中心街にこういうりつぱなところが残るということについて喜んで賛成をされたかどうか。これは衛生上の問題です。
○渋江説明員 例の国鉄沿線に沿いました外ぼりの舟運土の効果というものは、ただいまお話のように、東京都の条件ではつけておりますけれども、私どもが都市計画の観点から東京都と最終的に打合せました際においては、私としましては、ただいま瀬戸山委員からお話がございましたように、結論的に舟運として利用される余地はないというふうな意見を立てております。従つて、この外ぼり地帯は埋め立てられる状況にならざるを得ない。そういう想定のもとに立つて、この工作物の設計が許可されるのがいいかどうかという判定を下すべきであるというふうに考えて、結論を下したのであります。従つて、その際における最大の考慮は、やはり下水計画、下水上の処理が、この工作物のために妨げられるような結果になつてはいけない。そういう点についての東京都の考え方は、十分なる用意があるかどうかという点を確かめまして、協議にあずかつたような次第でございます。
○瀬戸山委員 今冬関係者の方から聞いたのでありまして、皆さんはいろいろと検討されて、ああしたい、こうしたいとおつしやいますが、今の設計のままでこれを進行させられるお考えでありますか、どうですか。
○富樫説明員 免許は紺屋橋から難波橋まで出ておりますが、工事の実施の認可のありましたものは、新華僑から山下橋であります。この間は今の設計で支障ないように考えますが、その他の分につきましては、たとえば取付道路のことなどについては問題がありますので、実施計画ができて来たときに考慮いたしたいと考えております。
○瀬戸山委員 もう一つ計画局長にお尋ねしておきますが、御存じの通り、この計画は、屋根裏は自動車を通す、下は駐車場——駐車場は上だそうでありますから、結局車庫と倉庫をつくるということになる。これはよけいなことでありますけれども、私はきのう映画を見に行きました。例の有名な「君の名は」という映画であります。そこで何とか春樹というのが北海道に行つておる。そのときに、事の起りは数寄屋橋でありますから、女の名前は忘れましたけれども、あの数寄屋橋に立つて、北海道には数寄屋橋がないと言つて、小さな女の子が述懐をやつております。映画の物語です。それほどあの数寄屋橋は、水はきたないけれども、どなたでも数寄屋橋、数寄屋橋ということを言われる。皆さんもそうでしよう。そこに鉄筋コンクリートの万里の長城を築いて、倉庫地帯にする。いいお考えでしようか、それをもう一度計画局長に聞いておきたいり。
○渋江説明員 都市内の河岸地帯の景観の保持ということは、都市計画上、やはり相当重要視して行かなければならない問題であるというふうに私どもは考えております。しかし、一方高速度道路網の用地を求めるという実際問題に立つて参りました場合には、やはり現在の都内の相当高価な土地利用をはかる上においては、できるだけ公共用地を、いわゆるさような公共施設として利用せらるべき土地として考えて行くよりほかに、実際問題としては方法がない。こういう考え方になつて参りますので、その両者を調和させながら処理して行くということが、都市計画上から見ましたこの問題の要点であろうというふうに、私は考えたのでございます。従いまして、お話のように、数寄屋橋付近の景観につきましては、立体交叉で通します橋の設計図、それから付近地に与える影響、これらの点を設計書を十分見せてもらいまして、その上に立つて、この程度であれば、都市計画上承認せざるを得はいじやないかという考え方になつたような次第でございます。理想的な都市の景観保持という上から行きますれば、まだまだ考慮の余地はあると思いますけれども、現実として都市内の空地利用率をきわめて高く考えているいろいろの場面からいたしますと、さような結果が出て参るのも、これまたやむを得ないところである。その弊害を少くするという方面に努力をしたいというふうな考え方で、処理をいたしたのであります。
○瀬戸山委員 今おつしやつた通りであります。東京都が大分狭くなりましたから、道路を広げる所もない。こうやつて公共の水面でも利用しなければいかない。一応もつともの意見でありますから、道路局長、自動車局長、都市計画局長、三人に確かめておきますが、こういう水面が東京都にたくさんあります。これは地形の関係上、神戸の市内とは違います。あすこも、町を一応表面見たところきれいにしようというので、御承知のようにあのたくさんのしよんべん川をふさいでしまつて、あの大災害を起しだ。東京都では、こういうことはありますまいが、火災のときのことも考えなくちやならない、地震のときのことも考えなくちやならない。そして将来こういう計画が出たときには、あの一応きたない水ではあるけれども、東京都に多少のゆとりを示しておるこういう水面は、こういうものに将来認可をされる、またしなければなりますまい、一応やつておるのですから。そしてもし大地震でもあつたときに、一面のニンクリートの中で、この八百万の人口がどうなるかということを、一応お考えなさつておられるかどうか。たとえば、大震災のときに、多少でも助かつたのは——今度浅草のひようたん池を映画館をつくるために埋め立てましたけれども、あそこの水の中につかつて助かつた人もある。そういうところを、こうやつて自動車のために全部ふさいでしまつて、そして、もし万一のときにそれでよろしいというお考えであるかどうかということと、一応こういう先例ができると、必ずやあとでたくさん会社ができて、また申請するのです。それを許さないということはできますまいが、いかなるお考えであるかということを、最後に聞いておきます。
○渋江説明員 先ほど私からも申し上げました通り、河岸地帯の空地としての保全ということは、都市計画上これはぜひ考えたい。従つて、さようなものが、ただいま御指摘になりましたような災害その他に役立つことも考えられますし、都市美観上からも、やはりさようなことが必要であろうと存じますので、できるだけつぶされない努力を払わなければいけないというふうに、根本的には考えております。ただしかしねがら、先ほど申し上げましたように、空地の利用面積が、きわめて限られているという条件下に、必要な土地を確保して行かなければならない。かような場合に、さような水面の使用の問題が出て参りますけれども、これに対しましても、単に空地があるからさような利用をさせてくれということだけでは、条件は満たされないのではないかというふうに考えております。すなわち、それが一つの都市計画上の要求であり、その土地を利用するものが、やはり公共的な目的を持つた施設に利用されるという考え方に立つて、初めていわゆるさような貴重な空地をつぶしてでも、また目的を達しなければならないという考慮が払われるというふうな立場にあると思うのでありまして、さような考え方で今後も処理して参りたいと考えております。
○久野委員長 質疑を継続いたします。只野直三郎君。
○只野委員 ただいま瀬戸山委員の御質問で、私のお聞きしたいことも、大体それに触れておるのですが、特に都市計画局長と自動車局長にお尋ねします。東京の町というものは、東京の人だけの町ではなくて、これは日本の人人の町でございます。そこで私は都市計画の点からいうならば、日本の国の東京の歴史を守らなければいかぬ。それを忘れて、ただ便利だ、その方が都合がいい、そうすれば金がもうかる、そういつたような考え方で、政府の方でこういう条件で許可申請が来たから、それをどんどん許してやるということであつたならば、それはたいへんな結果になると思うのです。それで、ちようど昭和二十五年でしたか、不忍池を埋める。そしてあそこに野球のグラウンドを設けて大いに金をもうけよう、そうして何とかいうアメリカの野球チームを呼んで日米の親善をはかろう。そうしてあの当時台東区の人々の中にある程度の人々が賛成した。そしたところが、東京の歌を読む人とか、俳句をつくる人とか、あるいは昔の歴史を非常にあこがれておる人とか、そういう江戸の町に郷愁を感ずる人々が憤然として立ち上つて、あの理立てに反対した。それでも幾らか理立てにはなつたが、不忍池が残つた。あの不忍池を残さなかつたならば、まさにこれは日本民族の審美性もあるいは感受性も、あるいは文学的な情操も、何もかもめちやめちやになつて来る。そういうふうに考えますときに、この東京都内における水面の保持及び水面の利用というものは、これは都市計画のためには非常に重大な要素だと思う。ところが、そういうことをただいまいろいろな規定で見ますと、許可条件がそろつておるから許可しなければならなかつたということであるが、その許可条件の中に、都市の美観を傷つけるようなことについての用意がなされていなかつたたらば、もう少し待て、この問題についてさらに検討しなければならぬといつて、それをなぜ天下の人々に意見を問わたかつたか。そうして法律を改正する必要があるならば、それをなぜ改正しなかつたか、そういうことについて、私は実は非常に遺憾に思つておりますが、東京都の都市の中にある水面の保護に関する根本的なお気持を、まず都市計画局長にお開きしたいと思います。水面保持に関する根本的な腹をお聞きしたいのです。
○渋江説明員 その点は、大体今お話がごさいましたように、やはりそれぞれの都市の由緒ある場所、そういつたようなものに対する従来の景観を保持して、ことに水面、河岸地帯といつたようなものの景観については、何とかこれを保持して行くという努力を払わなければならないというふうに考えております。現在の状況が、ただいま御指摘になりましたように、ことに終戦後、いろいろな意味さような都市計画上の配慮がゆがめられるという実際の場面に逢着したこともございますけれども、漸次さような傾向も改められつつあるように私ども考えておりますし、さような関億ともにらみ合せまして、ぜひそういつたような努力をいたして行きたいというふうに考えておるのでございます。
○只野委員 それから、もう一つ都市計画局長にお尋ねしますが、今度の高運道路の施設に関して、東京都民がこれを承知しておりましようか。私実は新聞を見ないのですが、この問題は、新聞にもあまり書いておられませんので、このことを建設委員会で初めて知つたようなものですが、もし東京都民がこの事実をほんとうに知つたならば、猛然として反対するだろうと思うのです。これがもし東京都民に相談せずに、東京都民の由緒のある、しかも東京都民から見れば、あの数奇屋橋というものは、単なる繁華地、交通の煩雑な場所というだけでなくして、あそこは東京都民のやはり行楽の地なんです。そういう場合に、あの数奇屋橋のどぶ水をくらつて、きれいな水に直して、あの周辺に柳の木でも植えて、そして都心に出て来たときにベンチでもあるところに腰をおろして、水に映つた明りをながめて、そうして一日の疲労をささやかな時間でみずからいやすということでも計画したならば、東京都民は双手をあげて賛成するだろうと思う。先ほど瀬戸山委員がおつしやつたように、万里の長城を築いて、その下にまつ黒などぶ水を置いて、これがかつての江戸の数寄屋橋というふうに東京都民に示されたならば、これはまつたく政治というものは一般庶民というものを無視したものだという印集を与えると思う。そういう点から、東京都民に実際これは相談したか。どういう人々に相談して、そうして東京部の人々が安心して政府の許可を認めたかどうか、その具体的な事実をお聞きしたい。
○渋江説明員 その点は私も詳しく承知いたしておりませんが、東京都のそれぞれ関係当局が、その判断を加え、また一応都民の代表として、都知事もその責任を考えつつ処理されたことでありますので、そういうことについての態度を、いろいろの観点からめぐらされたであろうというふうに、私は想像いたしておるのであります。具体的な事実として、これをいかなる形で都民に呼びかけておるか、その点については、十分承知いたしておりません。
○只野委員 ただいまの局長のお答えでは、たいへん責任のない感度のように思われます。これだけの重大な場所の重大な事業の許可にあたつて、それだけの考慮が払われておつたかどうか、はつきりしないという、それに御賛成なさつておるということは、まことに遺憾に思います。なお、これは将来の問題にも非常に関連がありますので、この点は十分に注意すべきではなかろうかと思います。 なお、聞くところによれば、宮城前の外ぼりまで埋めるような計画もだんだんには出るかもわからぬというようなことがありますけれども、万一そんなことでもあつたならばたいへんなことですが、そういうことに対しては、これは単なるうわさであるかどうか、それだけをお聞きします。
○渋江説明員 後段に御質問になりました点は、承知いたしておりません。 それから前段にお話になりました点は、なお運輸当局からもいろいろ事情を聞いておられるところでありますから、その方から補足させていただきたいと思います。
○中村説明員 先ほど計画局長に御質問のありました点について、検討した経過を御報告いたします。地元あるいは都市美協関係の意向を確かめたかということでございますが、昭和二十六年十一月八日に、中央区議会の主催で、説明会が議事堂で開かれまして、そのときの地元の意向としては、決定的なものではなかつたのですが、第一は、道路の下のスペースは、倉庫、ガレージではなく、商店街としてもらいたい、それから連絡道路の幅を広げてもらいたい、こういうふうな意見がございました。泰明小学校に騒音を与えるという心配に対しては、これは自動車専用道路であるから、警笛を吹鳴する回数も、一般道路よりははるかに少いから問題はないであろうということで、了解されております。そしてその後免許の時期までに、本申請に対する反対等の陳情はございませんでした。また関係官公署及び団体等の意向としましては、警視庁が道路取締りをやつておられますが、全面的に賛成をして行く、完成後の交通信号機設置というようなことについては、いろいろ意見を持つておられる。また都市美協会の方からば、高速度道路に関する協議会を開催したが、結論としては反対意見は提示されていない。また都市計画学会では、高速度道路構造規格委員会を設置して、規格案を立案中でありまして、本申請に対しても、賛意を表しておられます。こういう情勢でございましたので、運輸省としても、さしつかえなかろうということで、建設省に御相談したのであります。
○只野委員 私、この問題が起りましてから、あの辺をぶらぶら歩いて、いろいろ考えてみたのですが、どうもあの自動車交通の緩和を目的とするために、あそこに高速道路をつくつたというそのことが、将来の東京都の自動車の輻湊を緩和する方法としては、非常に局部的である。これは全体としてこういうような計画を大きく立てなければならないので、わざわざ狭いところを選んでああいうことをしたということについては、私、非常に何か気持の悪いものを感じたのです。それで、まず第一に、あの道路をつくることが、純粋に自動車交通の緩和を目的としたか、あるいは道路の下に倉庫をつくつたり、商店をつくつたりするという利益を中心としたか。もしこれが利益中心にそういうことを考えて、部分的に都市計画の一部に食い込んだとするならば、これは実に政治行為の盲点をついた悪政であるというふうにも考えられますが純粋な気持であそこに道路をつくつたものであるかどうかというような判断をお聞きしたいのです。
○中村説明員 自動車局といたしましては、自動車交通は、現在のように非常に窮迫しておりますので、このような計画を持つて来られて、その動機及び目的を承りました結果、純粋と申しますか、第一の目的は自動車交通の緩和にあると判断したわけでございます。
○只野委員 もし純粋に自動車交通の輻湊を緩和する手段であるとするならば、他に求める場所はなかつたのですか。
○中村説明員 道路網を整備してどのような路線をつくり上げるかということは、これは専門の建設省で御判断願うことだと思いますので、私の方といたしましては、多少そういう点も考慮しましたが申請もあることであり、あそこがとにかく最も交通の逼迫したところの一つであるから、その緩和があの場所にできることはけつこうなことであると思つたのでございまして、他にかわるべき場所を、あれこれと勘案するということまでは、考えなかつたわけでございます。
○久野委員長 中井徳次郎君。
○中井(徳)委員 時間もありませんので、簡単にお尋ねいたしますが、先ほどから瀬戸山さん、あるいは只野さんからお尋ねがありましたので重複を避けまして、大臣にちよつとお尋ねいたします。 さつきから問題になつております道路は、道路法による道路でないというようなことで、これはたいへんな問題だと思うのであります。将来の日本の道路、特に建設省あたりが直接手をつけられ、監督される道路は、おそらく今問題になつておりますようなものが、中心になつて行くだろうと思います。そのことについて、道路法の道路でないというふうなことではいけないと思うのであります。先ほど調査をしようというふうなお話でありましたように伺うのですが、ぜひともこれは道路法を早急にひとつ改正をしていただきたいと思うのであります。この点についてお尋ねをいたしたい。 もう一つ、先ほどどなたかのお話のうちに、この会社の道路は無料でやるのだが、将来首都建設の大きな自動車専用道路の一環として、またそれに反しない、その計画の中に含むことができるというふうなことで、それに関連しまして、そういうものができた場合には、今の会社をすぐ買収するとか、あるいは買収に応じるとかいうふうは話ができておるとかおらぬとか伺いましたが、この二点をひとつお伺いいたしたい。
○戸塚国務大臣 道路法の改正の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、十分研究いたしましてその盲点をなくすと申しますか、そういうことにいたしたいと思います。 それから将来東京都の高速度道路がだんだん進んで参つた場合に、今問題となつております道路を吸収するというか、そういうことになつておることは、先ほど申し上げましたが、これは企業者が、そういう場合には都の高速度道路網の一環として寄付するといいますか、都の道路にしていただいてけつこうであるというふうに話ができておると私は承知いたしております。ただその事業全部ではありませんで、道路についての問題であります。
○中井(徳)委員 そういう第二の問題でありますが、この会社の定款にも、それはうたわれておるのでしようか。
○中村説明員 定款にはうたわれておりません。
○中井(徳)委員 ちよつと事務当局にお尋ねをいたしたいのでありますが、先ほどの御説明によると、首都建設計画の一環に当てはまるということでありますが、これは無料でありますか。将来こういう一キロ三百六十ばかりでは何にもなりませんので、おそらく延ばして行くだろうと思うのでありますが、その場合に有料になる場合もあり得ると考えているのでしようか、どうでしようか。ずつと無料で行くつもりでありますか。
○中村説明員 この免許に関しては、無料であることを条件にいたしておりますから、ずつと無料で行くはずであります。
○中井(徳)委員 そうすると、結局無料のまま延ばすということになれば、下にいろいろ倉庫や何かをつくつて行くということになりますか。
○中村説明員 ただいま免許してある区間についてだけ、無料ということを条件にしてあるわけでございます。将来この路線をさらに延ばした場合には、その時の事業計画によつて判断して行きたいと思いますけれども、最初の趣旨から見ても、できるだけ無料ということを持続して行きたいと考えております。
○中井(徳)委員 どうもそういう点で、将来いろいろな混乱はあるだろうと思うのでありまして、将来有料の場所ができると、切符をどうして発行するか。有料、無料——有料という道路ができて来そうに思うのであります。さらに、先ほどもいろいろな人の御意見で、一致しておると思うのでありますが、これは実は道路じやなくて、私どもは倉庫だと思つております。倉庫の上を通らしてやろうという考え方だろうと思います。こういうふうに思います。また皆さんは高速道路の一環に当てはまると言われますけれども、設計の内容を見ますと、ちつとも当てはまりそうにもないと私は思うのであります。自動車高速度道路でありますと、少くとも半径三百メートルくらいのカーブでなければいけないと思いますが、これは五十メートルとか百メートルとか、非常に急カーブのところが多いのであります。また上り口の面もいろいろ問題がありましたが、きのう伺つたところが、十分の一の勾配だというわけでありまして、十分の一の勾配では、私は荷物を満載したトラックは、おそらくなかなか上りにくいだろう、上つてもブーブー言いながら上るのであつて、ちつとも自動車のスピード化にはならないと私は思うのであります。軽い車だけ上つてくれということになりそうであります。きようは細部まで行きませんけれども、いろいろ問題があるように思いますので、どうぞ事務当局の皆さんにおかれても、過去のいきさつを一擲されて、今の現状において私はこの問題をもう一度考え直してもらいたいというふうな気が非常に切実にいたします。自動車の交通緩和の問題も、非常に大きな問題でありますけれども、どうもこれが一度できてしまえば、先ほどどなたかのお話のように、事実上撤回のできない問題であります。幸い今かかつておりますのは、わずか三百メートルくらいで、一番影響の少い所からかかつておるように私きのう見受けました。将来については、私はもつと事務当局の皆さんが謙虚になられまして、ひとつ白紙にもどつて検討していただいたらどうか。これをぜひともひとつ皆さんに、私ども国会議員としてすなおな気持で希望をいたします。 —————————————
○久野委員長 お諮りいたします。本件につきましては、まだ幾多の疑点を残しております。特にこのでき上りましたものを使用する方法、それからさらに建設資金の問題、そうした幾多の疑点を残しておりますので、なおよく実情を調査いたすために、東京都知事安井誠一郎君、同副知事岡安彦三郎君、同建設局長瀧尾達也君、同建築局長藤本勝満露君、東京高遠道路株式会社社長樋口實君、以上五名の方々を参考人として招致し、実情を聴取いたすことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○久野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお日時につきましては、一応七日午前十時に予定いたしております。 本日はこの程度にして散会いたします。 午後零時二十七分散会