決算委員会 第4号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/12/08
会議録
○田中委員長 これより決算委員会を開会いたします。 昨日に引続きまして農林省所管の黄変米の輸入、保符及び処分等に関する問題を議題といたしまして、調査審議を行います。昨日の委員会において会計検査院第三局長の答弁中金額の訂正方について申出があります。この際その発言を許します。
○小峰会計検査院説明員 昨日の黄変米の損失額という金額の御説明を申し上げたわけでありますが、現在私どもとしては二十七年度の分の事項のとりまとめ中でありまして、あるいは金額に相違があつてはいかぬというつもりで昨晩精査いたしましたところ、若干違いが出て参りました。ここで御訂正をお願いしたいと思います。二十六年度に買いました黄変米が九千三百八十七トンであります。買入れ価格が五億二百万円、これを二億九千二百万円で売り渡したわけであります。差引二億一千万円の損と申しますか、そういうことになります。それから二十七年度分は一万三千百七十二トン黄変米がありまして、そのうち二万三千百六十トンを売つておるわけであります。その一万三千百六十トソ分について買入れ価格、売値を検討いたしますと、この買入れが九億七千三百万円であります。これを三億四千百万円で売りまして、その差が六億三千二百万円、こういうことになるわけでありますが、六億三千二百万円と二億一千万円、二十六年度分に買いました分を合せますと八億四千二百万円。これを昨日私八億五千万円と申しましたが、八億四千三百万円が正しい数字でございます。
○田中委員長 それではただちに質疑を許します。刑事局長がおいでになつておりますから、山田委員、もし質疑があるならば……。
○山田(長)委員 刑事局長にお尋ねいたします。食糧庁が取扱つた米の中に黄変米がたくさんあつて、この黄変米に関連していろいろな疑惑の問題が起つておると思います。その疑惑の問題で検察当局で取調べているようではあるが、さつぱり問題が進展していないのではないか、こういうことがこれを見ている人たちの中からいろいろ出ているわけです。それで、たとえば東京地検の木村治検事は、この六月ごろまではこの取調べに当つておつたがすぐに富田検事にかわり、さらに吉川検事にこれがかわつた。どうしてこんなにちよいよい黄変米に携つ調査をしている検事がかわるのかという声があるわけです。さらに和歌山の外村検事も黄変米に関係して調査をしておつたらば、この検事もかわつてしまつた。それがために和歌山の事件も東洋醸造から派遣されている有働という人が横流しをいたしまして、食管法にひつかかつて刑事事件が起つているわけなんですが、どう考えてみてももう一年半以上たつている事件なんで、これらの問題が世に出ずにおることがおかしいではないか、こういわれているわけです。御承知のように最近は食糧の問題が非常に凶作でもつてうるさいときに、この問題が依然として世に出ておらぬのは一体どういう理由なのか、こういう点をまず最初に伺いたいと思います。
○井本説明員 お尋ねの黄変米の事件で、現実に私どもの方で事件になつているのは次の通りでございます。それは御承知の政府が総合配給用としてビルマから輸入いたしました米のうち、総合配給に適しません分が東洋醸造株式会社に指名入札で払下げられ、さらにこれが和歌山県の卸売協同組合連合会の会長神前義造同じく神前栄之進、この両名に譲り渡されまして、この両名が昭和二十七年六月二十四日から同年九月二十七日までの間に、前後十六回にわたりまして、和歌山県食糧卸売協同組合連合会など県下の九配給所に約五百十二トンほど不正に売渡したという事実がございます。この事実につきましては本年の二月十一日に御指摘の外村正検事が担当になりまして捜査いたして、和歌山地方裁判所に公判請求をしております。この事件はその後に神前栄之進の傷害致死事件が発生いたしましてあわせて審理いたしておる関係上、いまだ結審には至つておりませんが、刑事裁判所で審理中でございます。東洋醸造株式会社の関係におきましては、私どもに来ました報告では、この神前両名が葛城醸造場名儀のアルコール原料としての買付書を呈示して買いつけたということになつておりまして、この点は調べに当りました検察庁でも警察でも刑事事件として扱つておりません。おそらくこの理由は、これも御承知と思いますけれども、食糧管理法の施行規則第三十九条によりまして、「農林大臣の指定する場合を除いて何人も米穀を政府以外の者に譲り渡してはならない。」と書いてありますので、農林大臣の指定するアルコール醸造用あるいは蒸溜酒用に、食糧以外の、さような目的のもとに東洋醸造が買い受け、譲り渡したという調べができているものと私は考える次第でございます。 なお検察官の移動でございまするが、この外村検事は本年の三月十八日付で大阪地方裁判所に転勤になつておりますが、おそらくこれはこの事件とは関係なしに、定期の異動等によつてかわつたものと考える次第でございます。なお東京地検における木村検事、吉川検事などの交代は、これは部内の人事のやりくりがさような交代になつたので、特別に事情はないと考える次第でございます。詳しい報告を受けておりませんので、これは帰りましてから調べたいと思つております。
○山田(長)委員 ただいまの問題は、さらに一応研究していただくことにいたしまして、やはり私の調べた範囲でさらにお答えを願いたいことは、東洋醸造は何回も黄変米をたくさん払下げておることは今お答えの通りでありますが、この外部折衝に当りました有働一夫という人が、東洋醸造の社長代理として和歌山県の地方に黄変米の横流しの折衝に行つているわけですが、この男に苦しめられている農民がたくさんあるということを検察当局においては御承知を願いたいわけです。実は調べている範囲に次々にわかつて来たのでありますけれども、この東洋醸造に籍を置き、やみ米の外交折衝をやる人は、日本販売農業協同組合連合会の農林部長をしておつたのであります。こういう重要な地位にありましたので、この人は各農協に対する連絡というものが非常につけやすい立場に置かれておりましたので、その他の各地においても相当の量がやみ流しされているということが想像できるわけですが、栃木県下都賀都南犬飼村に農協があるのですが、この農協の場合は非常に零細な農民がかんしよを販売いたしまして、全然この東洋醸造の有働という人間にひつかかつてしまつて、五百万もお金がとれずにいる。さらに千葉、茨城、埼玉、神奈川、これらの府県で二千三百五十万ほど実はひつかかつておるわけです。それがやはり一年余にわたつて結論が出ずにおりまするのでこれらの金を当てにしている農民は非常に苦しんでおる状態にあるわけなのです。今内部の事情で簡単に検事の更迭がなされたというふうに言われておりますけれども、この問題はだんだん追究して行きますと、みんな黄変米に関連があるのであります。それで調べて行つて、その結論がみんな黄変米に関係があるというようなことから、どう考えてみても、これには大きな政治取引があるのじやないかということがいわれておるわけなのであります。それでこの零細な三升か五升のやみ米を持つて、列車の中であるいはバスの中でつかまつた人たちは、ぱたぱたやみ米取引の違反でひつかかつておるけれども、こういう大口なやみをやつている人たちに対する取締りというものが実に緩漫である、こういうことがいわれているわけはのですが、そういう点で当局においては実際に東洋醸造の有働一夫という人聞の取調べは一体その後どんなふうに進展しているのか。ちよいちよいかわつてしまつて、これがおろそかになつているということから、こういうデマも飛ぶと思うのですけれども、一体調査はどんなふうに進んでいるか、これを伺いたいと思うのであります。
○井本説明員 私、はなはだ急いで参りまして、和歌山県の事件を主として調べて参りましたので、そのほかの事件について詳細は報告をただいまのところ聞いておりませんので、栃木県その他の事件の事情につきましては、追つて調査の土で御報告したいと思います。
○田中委員長 刑事局長にちよつと委員長からお願いしてお春ますが、今山田委員の言われたのは、一口に何百万とか何千万ではなくて——、これは一回に一箇所から千万とか五百万とかひつかけて、それを受けて破産とか何とかいうならばちよつと貸借問題みたいになりますけれども、何百軒も何十軒もひつかけたのですから、貸借問題の払われない連続的なものですから、一応詐欺として取扱われていいのだし、私そういう判例をたくさん持つています。検事局では往々にしてこういう事件は、にくいやつは事件にするし、ちよつと運動したり何かすると、こういうものは一応民事問題として取扱いいいものだから民事にする、こういうところに検事局の疎漏といいましようか、不公平といいましようか、私よく検事局の内容を知つているが、そういうことがあるのですから、これはひとつ徹底的に、どういう取調べをしているか委員長の方へ出してください。私もこの事件に関心を持つて、検事局の今までのいろいろな点のお調べになつたことに対して、私の方からこれを問題にしてみたいと思つております。
○山田(長)委員 ただいまのお答えですと、和歌山のものだけしかお取調べがないというお話ですが、この和歌山の問題の東京地検の木村治という男が調べておる事件も、これは東洋醸造との関係において一連のつながりがあるわけです。そこで私が伺いたいことは、これは一体東洋醸造の社長の代理という形で、こうして和歌山に出たり、あるいは東京におけるやみの事件があつたりするわけねんですが、検察当局ではこの有働という人間は東洋醸造の会社の重要な位置にあると同時に、日購連の農林部長という位置にあるのですが、これを眼調べておる過程において、どつちの立場においてこれはやみ商売をしたかということが、やはりこれからの調査をして行く上における重要なるポイントになると思うのです。東洋醸造の社長のかわりという形で、東京地検の方では現在取調べておるのか。あるいは日購連の農民部長という形において仕事をした形における取調べをしておられるのか。こういうことも全然おわかりにならぬということはないと思うのです。和歌山の問題をお取調べになつた以上は……。そういう点について何か調べたことがあるかどうか、参考のために伺いたい。
○井本説明員 実は私きのうの夕方、決算委員会で和歌山県の事件について、至急に事情を調べろという大臣からの命令を受けまして、さつそく和歌山県の方に連絡いたしまして調べました結果が、先ほど申し上げたような事情でありまして、そのほかの問題についてははなはだどうも恐縮でありますが、今のところ詳細申し上げる事情にはなつておりませんので、本日のところはこの程度で御了承願いたいと思います。
○田中委員長 山田君どうですか資料を出していただいて、それからもう一回来ていただきましよう。
○山田委員 そうしないとわからないと思います。
○吉田(賢)委員 それでは井本刑事局長になお調査してもらつて、準備を整えた上であらためて来てもらう、これもけつこうでありますが、そこでその資料をいただく意味におきまして、もう少し聞いておきたいのですが、東洋醸造が政府から黄変米の買受けをした、あるいは東洋醸造にあらざる人が政府から買受けした、これはどつちになつておるのでしよう。
○井本説明員 はなはだお答えにねらぬかと思いますけれども、私の方では神前が食糧管理法に違反して米を売つたという点が刑事事件になつておりますので、その前に、東洋醸造が政府から買受けた点並びに東洋醸造からつ政府が買入れた点については刑事事件になつておりません。従いましてその点についての詳細な調べはしてございません。
○吉田(賢)委員 いずれそれは東洋醸造もお調べになつたことと思いますので、東洋醸造が買受ました経費は何ほどで、どういう形式で、どこで何ほどを買つたか、その内容、経過は全部明らかであると思いますので、その辺もひとつ十分お調べを順いまして、ひとつ資料のつもりで何かと明らかに御説明を願つておきたいと思います。これは次の折に譲ることにいたしましよう それから黄変米が問題に触りますのは、一つは国家財政経理上の問題もありますけれども、一面におきまして公衆衛生の問題もひつかかつておるのであります。これは毒物を混入しておるというので、通常の食糧配給に供さなかつたのであります。従つて政府の提出した資料によりますると、該黄変米は三〇%ほどの毒物が混入しておつたということなのでありますが、はたしてそういうものが食用に横流し散布せられたねらば、相当な実害があつたのではないかと思うのであります。もつともこれは医学的にはただちに病気の状態が現われるのではないそうでありますけれども、しかし何らかそこにその辺の被害の状況のいかん、有無等については、相当調査すべきではなかつたかと思いますので、そこまでは検察庁の手が伸びる範囲ではなかつたかもわかりませんけれども、しかしながらなおそれも参考にひとつ御調査の上御説明願うことにしたいと思いますからおはからいを願いたいと思います。
○山田(長)委員 ただいまの問題とちよつと問題が違うのですが、実は決算委員会が鉄道会館の問題をずいぶん前から調べていまして、日本弁護士協会でやはりあの事件についての告訴をしておるようですが、これのその後の経過がどんなになつているか、もし御存じならば御説明していただきたい。わからなかつたならば、これも今の調査の範囲のときにお出し願いたい。
○井本説明員 昨年の十月二十一日に、前の社長の加賀山之雄氏外数名が東京地方検察庁に告訴になつておるそうでございまして、この事件については東京地方検察庁で目下取調べ中であるという報告を聞いております。それ以上詳しいことは報告を受けておりませんので、その程度で御了承願いたいと出想いま上。
○吉田(賢)委員 なおこれは政治粛正の見地から見まして関心を持つことでありますけれども、例の保全経済会で政界に政治献金があつたとかいうことが、国会でも取上げられて質疑の対象になつておりますので、その辺につきましても、当委員会でお知りの範囲でけつこうでありますが、御説明願いたいと思います。刑事局長もおいでになつておるのでありますから、きようおわかりでなければ次会にぜひひとつお願いしたいと思います。
○井本説明員 保全経済会につきましてはたびたび問題になつておりまして、現在まで高知県に一件告訴事件がありますだけで、検察庁にはほかに告訴事件はございません。国警で函館地方で告訴になつたということを聞いております。さようなことで、保全経済会自体が金融業法違反になるか、あるいは詐欺その他の刑法犯になるか、各地の検察庁並びに最高検察庁で、目下いろいろな材料を集めて検討中でございます。政治献金につきましては、内偵の程度で、中には正式に届出のあつたものがあるそうでございます。それ以外のものにつきましては、かようね政治献金があつたということを、ここで今申し上げるほどの証拠が集つておりません。
○山田(長)委員 おいでになつたついでに、次々とお願いして恐縮ですが、実は栃木県に共済連の問題があるのです。それは共済連の会長が中心になりまして、昭和二十四年に農業の災害補償を水増ししてもらいまして、三千百万円ほど余分に農林省からとつたわけであります。このことについて、国警の青木隊長と栃木県の検事正に私会つたのですが、国警隊長は幾多の事実がたくさん上つておるので、これは当然起訴しなければならほい事態であるのだ、こう言つておるわけです。それをどうしたことか、検車正はいまだにそれを問題にせずにおるわけです。とにかくこの問題は、栃木県の検事正がどういう関係で三千百万円の水増し事件——これは栃木県民にとりましては重大な問題なので、ことしの四月以来毎日と言つてもよいほどこの問題を見ているわけですが、その進行状態が遅遅として進まないという状態なんで、このことを一応伺うわけです。実はこれは法務委員会へも出したい問題なんですけれども、一応おいでになられたついでですから、このことの経過を伺いたいと思います。
○井本説明員 ことしの事件なんですか。
○山田(長)委員 現在事件になつているのです。ことしの共済金は栃木県に十何億か行くそうですが、今の共済連幹部にわけてもらうということについてはまことにふに落ちないというので、農民大会あるいは農業団体連合会の大会を開いて、検事正のところにももう五、六回行つて決議文を読み、あるいはなぜもつと早急にこれが取調べに当らないのか、こういうことを言つているわけです。ところが河内郡のある村ですが、この頑強な農協幹部のむすこが、検事正に百万円ばかり金をやつているから、これは問題にならないのだということを、はつきり言つているわけです。頼りにしている検察当局がこういう状態では、まつたく安心していられないという状態なんで、農業共済組合としても、保険金を払うのにことしはどういう事態になるかわからぬという状態にあると思うのです。ですから、これは国警隊長にも伺つていただきたいと思うのですが、国警隊長は何べんも検事正のところへ行つて、この問題をどうにかして早く処理したいということで、陳情しているそうです。ところが検事正の方では、これは最初は問題にならぬと言つていたそうですが、最近になつて何か問題になるというような状態にまで来ているわけです。浜崎というこの共済連の会計部長をしている人が、これははつ送りしているのですけれども、八幡荘という料理屋に二百四十万円出しているそうです。それでその金の出所を国警隊長が追究したところが、女房の里から出たと言う。栃木県芳賀郡久下田町というところに女房の里があるそうですが、国警がそこへ行つて調べたところが、この二百四十万円の出所は、おやじとむすこと女房のへそくりだ、こう言つているのですけれども、そこは綿屋で、そんな金などある家ではないのです。それがはつきりしておるのに、それを取調べておらないというような状態がありますから、これも刑事事件なんですが、この際はつきりと、何で検察当局が遅々として進めずにいるのか、局長からお取調べ順いたいと思います。
○井本説明員 私ちよつと詳しい日付は忘れましたが、少し前に新聞紙上で、栃木県の国警隊長と検事正と何かいさかいをした記事が載つておりましたので、どうしたのかと聞きましたところが、二、三年前の古い事件で、検挙をするしないの意見の違いから、いさかいがあつたけれども、すでにその問題は解消したというように聞いておつたのであります。本日のお話のような詳細なデーダを聞いておりません。ただ御承知願いたいのは、検察庁は非常に多忙でありまして、その辺を内偵して歩くわけにも行きませんので、もし詳細な材料があれば、私の方も今日承りました点を向うに通知いたしまして、実情を調べてみたいと思つておりますが、なお詳細なデータがありましたならば、何らかの形で、告訴でもけつこうですから、お出し願いたいと思います。
○山田(長)委員 この問題について当局はなかなか取調べをしないので、一週間ほど前にわれわれの同僚な告発をいたしてあります。ですからこのことは、取調べられれば、その内容がもつと詳細に出ております。要するに今年の凶作を前にいたしまして、ぜひともこの問題の処理方をあなたの方から御指令願いたいと思います。
○田中委員長 山田君にちよつと聞きますが、その百万円やつたというのは、その告訴状に載つておりますか。
○山田(長)委員 その告訴状には載つていないと思います。
○田中委員長 それをあほたはどこから、お聞きになつたか。
○山田(長)委員 この問題につきましては、いよいよ取調べる段階になりましたならば、村の相当な責任者の人を参考人に出せると思います。はつきり申し上げます。
○田中委員長 検事正が百万円もらつたというような事件は大きね事件ですから、参考人を出すというのですが、よくお取調べしていただきます。
○吉田(賢)委員 井本刑事局長にはもしおさしつかえねければなおしばらくおつていただきまして、なお東洋醸造の取引のことにつきまして、食糧庁長官に質疑をいたしますから、その上であらためてあなたの方に要求しなければならないかもしれません。食糧庁長官に昨日に引続いてお尋ねいたします。東洋醸造の件でありますが、東洋醸造に対して問題になつたのは、二十七年の夏のことのようであります。 〔委員長退席、松山委員長代理着席〕 そこで東洋醸造の資料によれば、二十七年五月三十日付ということになつておりますが、この三十日付で売却しました売却の大要、売却の名義人あるいは代金の支払人、あるいは代金の総額、受取人等々、その御説明を願いたい。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。この二十七年の五月三十日に売却いたしました場合につきましては、指名競争入札でございます。その際におきます名義人は、東洋醸造日井咬二の代理の土屋薫ということになつております。
○吉田(賢)委員 もう少しその内容を具体的に聞きたいのです。もしあなたがおわかりでなければ、ほかの人に説明をさしてもらつてもいいですが、代理人何がしというようなことではちよつとよくわかりませんので、代理人というならば、それはほんとうの他人であるのか、あるいは社員であるのか、あるいはそれが金を出した人であるのか、あるいは何か内容として他人との間に契約でもあつたのか、あるいはそれが真の買主であつたのか、あるいはそれが横流しの契機になつたのか、その辺の事情を伺いたい。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。東洋醸造の社員で、たしか資材課長ということになつております。
○吉田(賢)委員 それではきよう御出席の大蔵省の酒税課長熊野さんに伺いますが、大蔵省におきまして東洋醸造へあつせんをせられた経違があるらしいのだが、あつせんの経違から見まして、その当時の売却の事情、売却の実態について、知れる限り述べてもらいたい。
○熊野説明員 お答え申し上げます。五月三十日の黄変米の払下げのときには指名競争入札ということになつておりまして、黄変米がこれこれの量があるが、酒造業者で買う者はないかという食糧庁からの御照会がありましてわれわれの方としましては酒造業者にその旨を照会いたしました。買いたいということを申し出ましたものについては、みなそれを食糧庁の方に連絡いたしまして、こういう業者が買いたがつているということで、入札に参加することを申し出たものはそれぞれ認めたわけでございます。その中に東洋醸造が一件あつたわけでございます。そしてたしか三回くらい入札のやり直しをしまして、やつと落札したわけでございます。その場合に東洋醸造と外二件、三件が落札しております。
○吉田(賢)委員 私は東洋醸造が買い受けたその内容を聞きたいのです。東洋醸造が買受けて、他へ売り渡した、こういうことになつておりますが、東洋醸造はどういうふうにして買い受けましたか。入札いたしまして、代金をどうして、そしてだれに売り渡して、だれから代金を受取つているのか、伺いたい。
○熊野説明員 落札いたしましたのはもちろん東洋醸造株式会社で、先ほどお話の通り、そこの社員である土屋薫というのが代理人で落札いたしております。そして食糧庁から売却されたといいましても、その現品は食糧庁の各地の倉庫にそのまま入つたままで買つているわけでございます。それを引取るのを東洋が、先ほど問題になりました日販連でございますか、そこの農林部長をしている有働という人に委任して、東洋醸造の工場に持つて来ることを委託したわけであります。その委託をいわばきつかけとしまして、問題となつております横流しが行われたということになつております。従いまして東洋としましては自分の工場に持つて来てもらうはずの品物が自分のところに入らないということで、有働に対して契約履行と申しますか、それを迫つているということをわれわれには申しております。
○吉田(賢)委員 ちよつとわかつたようでわからないのです。ぜひ進んで内容をおつしやつていただかなければ困るのです。その有働に運送を委託している、その委託の途中でどつかに横流ししてしまつたというのはちよつとわからぬのです。意味が通じません。それならば一口で言えば、どろぼうしているということに常識上なるのです。しかし問題はどうも食管法違反のようになつているらしいのです。だから実態はそうじやなしに、もつと入り込んでいるのだろうと思いますので、そこふ言つているのです。
○熊野説明員 入り組んでいる点が、われわれも、ここに問題になりましてだんだん明らかになりつつあるように思うのでございますが、われわれは東洋が買いつけまして当然東洋に入つているつりでおりましたところが、新聞記事などによりまして入つていないということから、私どもも追究したわけであります。いろいろ聞きますと、資金の関係等もありまして、東洋がただちに自分のところへ引取れないという関係もあつたようでございます。要するに中間の業者を頼んだ。頼んだ人が、詳しく聞きますと二段に頼んだ結果になるのですが、大阪の第一食糧ですか、何かそういうのにさらに頼んで、そこから横に出始めたというかつこうになつているようであります。
○吉田(賢)委員 そこですよ。資金の関係で東洋醸造は有働に何か依頼した。ただ運送だけじやなしに、資金の問題を依頼したようであるが、それがさらに第一食糧に依頼したということになつているようであります。国税庁長官は国家の財産を処分する場合にこの人が適当であるといつて指名した、それが東洋醸造であり、その東洋醸造が事もあろうに有毒の黄変米をまき散らして国民に迷惑をかけたという事件が起つたのでありますから、ここは東洋醸造が有働に資金関係でどういうふうに依頼して、さらにまた資金関係か、販売関係か、横流し関係か、そこで第一食糧に第二段階として依頼するに至つたという点ぐらいは、国税庁の責任上当然お調べになつているのか、われわれは常識上そうだと思うのですが、御承知の範囲をもう少しお述べ願いたい。それがいいとか悪いと言つているのではございませんで、ただ事柄の経過——東洋醸造が受けて横流しするに至つたその経緯が大事な点だと思いますので、実は聞いていのですから、もう少しおわかりの点を述べていただきたい。
○熊野説明員 だんだん問題になりまして、私どもも気がついたわけでございますが、ただいま申し上げましたように、東洋としては指定された期日にただちに払うだけの資金の準備がなかつたため、輸送を依頼したものについでに資金を立てかえて払うことを頼んだというのが事実であるように私どもは聞いております。それでたまたま現物を立てかえてやつて一応梶つたというようなことから、そこが狂いの初めで行き出したのだと私は考えるのであります。そういう事情は、社長を呼びましていろいろ聞きましても、先にも申し上げました通りの経過以外には事情はないようであります。
○吉田(賢)委員 長官に聞きますが、この東洋醸造は五百十四トン余りの黄変米を国から買い受けまして、そして有働その他のものに流しておりまするが、これはそれによつて何ほど利益を得たことになつておるのでしようか、その点をひとつ伺いたいと思います。
○前谷政府委員 私たち一応指名入札で東洋醸造に売却いたしたわけでございまして、その東洋醸造がこれを醸造用として使用するということに考えておつたわけであります。ただいまのお話のように、その後横流しをいたしたということは、これは今大蔵省からのお話のような事情で横流れをしたというふうに聞いておりますが、その間の利益関係がどういうふうになつたかということまでは、ちよつと私たちの方もわかりかねるわけであります。
○吉田(賢)委員 それならば有働は東洋醸造の依頼を受けて、ただちに引取る手元の資金に窮しておつたらしく、立てかえ支払いを依頼しておるというふうなことでありますが、立てかえ支払いを依頼するような場合には、これは東洋醸造の名でするのですか、あるいは代理とか、立てかえとかいうことになつておるのですか、そこは会計の方で明確になつておろうと思いますので、それをひとつ御答弁願いたいと思います。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。代金納入は東洋醸造の名前でやつております。
○吉田(賢)委員 これは現金でありますか、小切手その他銀行保証の何かの手形でありますか。
○前谷政府委員 これは御承知のように、日本銀行に納入いたしまして、その納入の受取りを持つて引取りに参りますので、その際におきまする代金が小切手であつたか、現金であつたかということは、ちよつとわかりかねるのであります。
○吉田(賢)委員 検査院の小峰局長に聞きますが、その際日本銀行に代金を納入して、受取りを持つて品物を引取りに来るということでありまするが、さような場合に現金で納入したのか、あるいは小切手で納入したのか、あるいは代理もしくは立てかえで納入したのかどうか、その辺は何か明確になるのではないでしようか。
○小峰会計検査院説明員 ただいまのお尋ねでございますが、銀行について調べませんと、これはちよつとわかりかねると思います。東洋醸造名義の納入告知書が食糧庁から出まして、そしてその納入告知書を持つて日本銀行へ金を持つて行くわけであります。それで納入済みという書類をもらいまして、食糧事務所へ行くわけであります。その間にだれがその金を払い込んだかどうかという事実は、ちよつと食糧庁側ではわからないのではないかと思います。
○吉田(賢)委員 そうしますと、東洋醸造が、有働が食糧に配給すべからざるものを配給した状態や、さらにまた他へ転売しておるようでありますが、その関係は食糧庁としては知らなかつたのでしようか。それともいつか知つつたのでしようか、その点いかがです。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。実はわれわれも事件が発生して新聞に出まして初めて承知をいたしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 事件が発生して質問に出て知つた、苦悶に出る前には、おそらく検察庁の手入れなどがあつたように思うのですが、事件が新聞に出て知つたのはいつで、それ以前にはそういうことを知る機会もなかつたのでしようか。あるいはまたそういうことに対する検察庁の方からの取調べなどが、地方の食糧事務所の方になかつたのですか。
○前谷政府委員 その際におきまして、取調べのときに本省の方に照会が……。
○吉田(賢)委員 いつです。
○前谷政府委員 食糧事務所から報告がございましたのは、二十七年の十一月二十七日に報告がございました。
○吉田(賢)委員 新聞に出て知つたとおつしやるがそれはいつか。
○前谷政府委員 十月の未に新聞に出たように承知いたしております。
○吉田(賢)委員 どういう趣旨の新聞の記載であつたのですか。東京の新聞ですか、地方新聞ですか。十月の末ですね。
○前谷政府委員 十月の末でございます。地方新聞でございます。
○吉田(賢)委員 どういう趣旨の記載ですか、大体でよろしい。
○前谷政府委員 黄変米の横流し事件について、和歌山市署で指名手配中の有働一夫を逮捕した。そこで同署で取調べ中の県の食糧組合の神前という者が、アルコール用として東洋醸造に払い下げたものの横流し事件に関連してである、こういう新聞が出たわけであります。
○吉田(賢)委員 この問題に関連いたしまして、食糧庁関係では、職員等の取調べを受けた者、あるいは起訴された者はなかつたのですか。
○前谷政府委員 これにつきましては、取調べを受けた者も、起訴された者もございません。ただ参考人として事情を、食糧管理法等の関係での手続を、食糧事務所の者が聞かれたということがございます。
○吉田(賢)委員 そこで問題は転じまして、きのうの続きになるわけでありますが、すでに昨年の十月の末、新聞によつて大体の事情を知り、十一月になりましてから、さらに食糧事務所から報告を受けまして、食糧庁は結局みずから国税長官の指定した東洋醸造に黄変米を売つたけれども、その品物は不法に食糧に横流しされておるということが発見されたわけであります。そういう場合に東洋醸造は、みずから代金の都合ができなかつたことが原因の一つで、買い受けたものでない有働が品物を処理しておる、さらにそれが第三者の処理に入り、それで一般の消費者へ流して行つた、こういうようなことはやはり買い受けた東洋醸造の責任まことに重大といわねばなりません。その東洋醸造が、たまたま刑事事件といたしまして、検察庁の起訴はされておらぬけれども、少くとも一般の国民に対しましては、重大な公衆衛生の被害を加えておるわけであります。そこでその東洋醸造に本年の八月十七日に、今度は事もあろうに随意契約によりまして百七十三トンの黄変米を売つておる。これはまたどういうわけでそういうことをなさるのか。きのうの御答弁ではどこかの官庁が指名して来たので売つたというようなお話があつたけれども、よしんば大臣が仲介して東伴醸造に売つてやれと言つても、東洋醸造に売つた品物がかくかくの大被害を加えて、目下刑事事件まで引起して、その彼等の及ぶところの取調べもまだできほい状態だというくらいな事情の報告をしなくてはならぬ。さようなものへは随意契約をして売ることはできぬというように拒まなくてはならぬ。その東洋醸造にまたぞろ百数十トン売るということはどういうわけですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまのお話ごもつともでございます。われわれといたしましてはこれが刑事事件として一応被疑の状態にあつたというふうに考えておつたわけでありますが、起訴はされなかつたということで、そのために東洋醸造側におきましての非がなかつたのではなかろうかというふうに判断をいたしたわけでございます。この配給につきましてはわれわれといたしましても慎重にいたしますために、その後の取締り方法等につきましても、所管官庁でございます国税庁とも十分連絡しまして、そういうことのないようにという見きわめをつけまして売却をいたしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 起訴されなかつたから、公判が請求されなかつたから、それで適格者だなんという考え方はもつてのほかであります。随意契約をする方針はどこにあるか。随意契約の法律の根拠、予算決算及び会計令百二条の一項五号の二の「契約上の義務違反があるときは国の事業に著しく支障をきたす虞があること」という条項を適用して、だから東洋醸造がそういうおそれがない適格者であるというふうな認定をするというようなことは、国の行政方針としては根本的になつておらぬ。こんなことで一体食糧の行政ができるのかと私は考える。一体随意契約をする相手を選ぶ方針というものはどういうことになつておるのか、この点明確にしておいてもらいたい思います。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。食糧庁といたしましては、用途を指定いたしまして、その用途についてこれを所管官庁と協議して、その用途に特別に使用されるものとして、その用途を生業といたしますものと契約をいたすわけでございます。これはその生産その他につきましても、それぞれ所管官庁としては計画があろうかと思いますし、そういう点とのにらみ合せがございます。さらに大蔵省におきましては二十七年度の合成酒の原料の創当について特別の措置をとつたというふうに伺つておりまして、その後における状態から、横流しをするようほおそれはないというふうに考えた次第であります。
○吉田(賢)委員 その後において調査して、ごまかしするおそれがないというのは実にでたらめではないでしようか。やはりこの際は相当重要にこれを考えて、かかる事態を引起した以上は東洋醸造へは売るべきでないということを一応建前にしなければならぬと思う。 今法務大臣が見えたようでありまするから、質疑はあとにすることにいたしまして、なおこの機会に刑事局長にお願い申しておきたいのは、お調べ願う事項のうち東洋醸造の関係につきまして、東洋醸造とその買受けの実務者の有働との関係、これは今このお話を総合いたしますと有働の資金で、有働の扱いで、実は東洋醸造の名義で買い受けたのかもしれません。そういたしますと名義料だけとつてこの分だけ流してしまつたかもしれないというふうにも考えますが、単純な食糧管理法の問題というより、もう少し深い観察がいる事案ではないかと思いますので、その辺もお含みの上で当時の事情をどういうふうに調べられましたか、なおお調べの上当委員会に対して御説明をお願い申し上げたいと思います。 法務大臣が見えておりますが、順序上山出さんの方からやつていただきます。
○松山委員長代理 ちよつと委員各位にお諮り申し上げます。ただいま法務大臣御出席になりましたが、大臣の時間は約十五分くらいの予定でお願いいたしたいというつことでございますから、どうか法務大臣に質疑を集中していただ責たいと思います。山田君。 〔松山委員長代理退席、委員長着席〕
○山田(長)委員 実は先ほど刑事局長にも伺つたのですが、やはり私たちは、事が重大だと思いますので、大臣のお耳にも入れておかなければならぬと思います。それはこれからまだ当局にも伺わなければならないことになつておるのですが、この食糧不足の折から、どこをどうして黄変米という指定をしたものか、またどういうことで黄変米という形で米のデーダが出たのか、まだその証拠は伺つてないのです。ことしのような凶作に備えるために国民の血税で米をたくさん買つて来ておつたわけですが、その米が黄変米で人間が食べると有毒であるということで、それを随意契約で売り払つた。大体国の品物を売りさばく場合には、いかなる場合においてもこれを競争入札でやらねければならぬにもかかわらず、これを随意契約で元の食糧庁長官であつた片柳真吉という人の日本糧穀という株式会社に多量のものを払い下げておるわけであります。それでこの払下げにあたつていろいろ疑惑がある。さらにこれに携わつて取調べをしておる検事の異動がどうも政治的な異動ではないか、こういうことが国民の間でいわれておるわけであります。そこで東京地検におきましても、ことしの六月以来木村治検事、富田検事、吉川検事の三人の異動があつたわけであります。さらに和歌山県の外村検事がやはり黄変米の横流し問題を追究して調べていたが、その調べの途中で、やはり転勤を命ぜられている。この黄変米と取組むと左遷されてしまうのではないか。もちろんこれは左遷じやないと思うのですくが、そういうことをいわれるほど、食糧問題であるだけに国民の間にはこれについての疑惑があるわけです。それで横流しをした事件も何かしら進行していないのじやないかという印象がありまするので、一体東京地検で取調べている事件についても、和歌山の事件についても速急に取調べをしなければならないのじやないか、こう思いますので、さつき刑事局長にもそのことについて実は質問いたしたわけでありますけれども、大臣といたしまして、もちろん私たちは政治的な意図があつてやられるということはごうも信じてはいないのですけれども、一応この点について大臣が知つている範囲があつたならばまずお答え願いたいと思います。
○犬養国務大臣 実は刑事局長が一わたりお答えしたということを承知しておりましたが、やはり御質問の御心配の趣もごもつともと思いまして、あえてみずから進んで参上いたしたわけでございます。私もいろいろな山林払下げとか、黄変米の問題などが新聞に出ますたびに、何か忌まわしいことがあつてはもつてのほかだと思いまして、項目をあげてみずから下調査を命じた当人であります。いろいろのいきさつは刑事局長からもお話申し上げたと思いますが、特に丁重にお答え申し上げて御了解を得たいと思うのでございます。 人事の異動については一切、私の就任以来一人も政治的な外部からの注文を受けたことはございません。また私はそういうことを受けそうにもないと思つて遠慮されている向きもあると思いますが、辛いにしてそういう注文はないわけであります。なぜいろいろ異動があるかということをできるだけ詳しく申し上げたいと存じます。実は私の就任前に二、三年にわたつて人事が停頓しておりまして、非常に空気が停滞しておりましたので、大分年をとられた人には勇退を願いまして、検事正クラスでももう十四人勇退してもらつておるのであります。その結果若いところを久しぶりでどんどん伸びるように配置転換をさせ、栄転をさせたわけでございます。東京地検なども、そういう意味で私の就任以来二回にわたつて相当大きな異動をやつております。その際にも、私は政党出身の大臣でありますから、特に慎重を期しまして、検事総長、次席検事、法務次官おそらく一回の異動について十四、五回ずつ協議を重ね、かつ関係の検事長からも意見を微すというふうで、できるだけだれから見てももつともだという人事を期しているわけでございます。 和歌山の黄変米を扱いました主任検事の外村という人は、ちようど和歌山に二年半おつたわけであります。ほかの官吏はほるべく一定のところにいた方が民衆にも親しみ、事務にもなれていいのでありますが、検察官はあまり長く一所へ置くことは、お察しくださると思いますが、弊害もありますので、二年くらいたつともう必ず異動をさせる。このごろは今申し上げたように、人事の停頓を一掃しておりますので、ちよつとすわつてはまた次の栄転におもむくというような事態になつておりまして、先ごろ行いました異動で、当分位置におちつかせたいと思つておるのであります。ちようど今申し上げたように、就任前に非常に人事が停頓しておりましたので、私は新鮮な空気を入れる意味でやつたわけでございます。そういうわけで、どうも都合が悪いために異動させるというならば、名前は申し上げませんが、つい最近政府の大官の選挙違反のあつた所の検事正などはまつ先に動かした方がいいのでありますが、私はあえて意地をはつて同位置に置いておるのであります。それは御質問のようなお疑いが起つては社会に相済まぬと思いまして、栄転をさせずに同位置に置いておる。そういうふうにやつておりますので、私のそういう気持をもし御了承願えればたいへん私は満足いたすのでございます。また何か御質問があれば申し上げます。
○山田(長)委員 たいへん安心できる答弁をいただきまして、私も快く思うわけ一です。せつかく大臣においでになつていただいたのですから、さらに続いてお尋ねするのですが、これもやはり国民の間において非常に疑惑の的になつている問題です。それは農林省の食糧については、みんな役人が手わけをして、何かしら利益をぶんどり合つているのだといううわさがあるのです。実は砂糖については、御承知のように農林官僚である坂田英一さんがやはりこれも疑惑の問題を起しております。それから今問題になつておりまする黄変米の問題については、元食糧庁長官の片柳真吉氏がこれに関係がある。これは農林官僚じやないですが、大豆については高瀬荘太郎さんがやはり問題を起して、これの処理が結論が出ずにある。こういう状態で、何かしらやはり高級官僚のやつておる事件については手がつかずにあるのではないか。たとえば電車やバスの中で二升か三升の米を持つて歩くやみ屋の取締りは非常に厳重にやつておるけれども、大口に列車やトラックで運搬しておるような事件については非常に緩慢な点があるのではないかという声があるのであります。こういう点について、いわゆる砂糖の事件も大豆の事件も米の事件も、大臣が御存じの範囲においてどんなふうにその処理の状態が進められておるか、これをついでに伺つておきたいと思います
○犬養国務大臣 個々の事件について捜査の過程においてどのくらい進行しておるかということは、まことに相済みませんが今私暗記しておりませんから、さつそく調べてまた最近の機会に申し上げたいと存じます。それから食糧違反などで、少しだけ袋に入れて列車に乗つたのだけがやられて、大口がやられていないという傾向は、おつしやる通りだろうと思います。このたび凶作に伴う食糧対策につきまして特別の会議をやつたのでありますが、今御指摘のように、大口をやつつける、そして小さい消費者にまつわる食糧違反などはねるべく事情を寛大に見る、大口は容赦しない、こういう方針をとつておりますから、そのつもりで私は励行いたしております。
○山田(長)委員 先ほど刑事局長に申し上げたのですが、実はこれは法務委員会で詳細にわたつてあなたに伺うつもりでおつたのですが、そのうちの一駒だけを一応申し上げます。それはこういううわさがありますので、あなたに何らかの関連があるかどうかということです。実は栃木県の検事正があなたと非常に組しい仲である、こういうことが楯木県下においてはいわれておるわけです。それがために栃木県の共済連の三千百万円の水増し事件で、栃木県の共済連にそれだけの余分な金が農林省から来たけれども、これに手がつかずにあるのだ。そういうことで四月以来、栃木県の国警隊長の青木という人に私会つたのですけれども、このことについてたびたび検事正にも会つて、この問題は重要であるから、しかも今年の凶作のような場合においては容易ならぬ事態であるから、一応至急にこれが起訴をしてもらいたいということを国警隊長は願い出たそうでありますが、これを検事正は最初からさつぱり問題にしておらない。それは犬養法務大臣と親しい仲であるので、これは問題にしないでおるのではないかこういうことがいわれておるわけです。それでこまかい問題について取上げなければならない幾つかの問題は、数日前に告発いたしましたから当然取上げなければならぬ事態になつておると思うのですが、告発しなくとも当然取上げなければならない事態に来ておるのだということを国警隊長みずからが私に申しておるのであります。ところがこういうことをさつきも私は申し上げたのですが、この問題については共済連の幹部がおられる村の子供が、検事正に百万円金をやつてあるから、これは問題にならないのだということを、公然と言いふらしているわけです。こういう事態では検察当局の威信が地に落ちるのじやないかと私は危惧いたしますので、一応法務大臣が栃木県の検事正とじつこんの間柄にあるのか、それからまたこういう問題をなぜ検事正が至急に取上げないか。これがことしのような凶作のときに、ことしは栃木県に凶作関係の経費が十七億行くそうでありまして、これらをわけてもらうこと事態についても、農民自身が安心が行かないという状態にあるわけですから、これらについての法務大臣の考え方を一応詳細にお願いしたいと思います。なおもしこのことについて速急あなたがお取調べ願えない場合においては、これはどうしても関係人を全部招致していただきたいと思うのです。決算委員会としても当然この農林省の共済連問題については重要な問題だと思いますので、この三千百万円の水増し問題については、参考人を一応呼んでいただいて、慎重取調べ方を願いたいと思うのです。どうぞひとつ法務大臣の明確な御答弁を願います。
○犬養国務大臣 お答えいたします。私はちようど幸い国警担当の大臣でもございますから、さつそく栃木の隊長に、きようこの委員会を失礼さしていただいたらすぐ長距離電話をかけます。それから口はばつたいようでありますが、私は二度の異動でほとんど全国の検事正の性質、傾向を存じております。宇都宮は久保田君といつて東京の弁護士会の副会長をされた方だそうでありますが、一度会つたことがあります。久保田君よりたびたび多く会つている検事正の方が多いのであります。不幸にして久保田君は前後一度しか会つておりません。顔もうろ覚えの程度であります。ですから特に私と懇親ということはございません。もしも懇親なるがゆえに何かしたというならば、辞表をあなたにお預けしてもけつこうであります。そんなことまでして法務大臣はどをしていたくない気持を持つております。それから、いやしくも検事正としてそういう疑いを持たれるということは重大でありますから、これも幸私の部下でございますから、今までの刑事局長からの報告では、そういうことは万万ないという報告を受けておりますけれども、詳細にわたつての御質問でございますから、社会の疑念を解くためにも十分に調べまして、また懇切に御答弁申し上げたいと思います。暫時御猶予願いたいと思います。
○山田(長)委員 たいへん御親切なお答えをいただきまして感謝にたえない次第です。そこで大臣は暫時というお話でありますが、たいへん追つて申訳ないのですが、いつまでに御返事願えますか、一応お伺いいたしたいと思います。
○犬養国務大臣 きよう長距離電話をかけて、何だつたら本人に来てもらつてもよろしいし、きようやつて来いというのも無理な話でありますから、あしたかあさつてのうちに何か中間報告でもいたしたいと思います
○柴田委員 法務大臣に総括的にお尋ねいたしたいと思いますが、われわれ決算委員会は十六国会以来、国有財産処理の問題にいたしましても、あるいは鉄道の問題にいたしましても、いろいろ調査を進めて参りますると、次々と、法にはふれないが、すれすれの状態の場合がたくさんあるのであります。法にさえ触れなければ、国の財産をどうやつてもいいんだというような考え方は、現在の各省にあると申し上げても過言でございません。農林省なんか非常に件数は多い、あるいは大蔵省等にも莫大な件数が山積しておるのであります。そして犠牲者が出る場合も多少ございまするが、そういう場合はほんの末端の一官吏、課長さん以下のほんの係の担任者だけが責任を負わせられておりまして、そういう資料もわれわれいただいております。こういう問題に関して根本的に綱紀粛正を政府がたびたび国民に発表いたしておりますけれども、根本的なお考え方をまず承りたいと思います。なお具体的には、ただいまの黄変米の問題にいたしましても、あるいは麻袋の購入の問題もございます。たとえば昭和二十六年かに全然いりもしない麻袋を三百万枚買いつけまして、この金額は八億七千万円でございます。この八億七千万円の不要の麻袋を買つて莫大な倉庫料を払つておる。買いまする場合には、随意契約になつておる。そうして、これを買い受けてもらつたことによりましてある会社は五十円の払込みの株が六百円に暴騰したという世間で伝えられているというような現状もあるのであります。こういう場合に農林吉の食管特別会計が国民の血税をもつてその会計を持つておりながら、こういう放漫な買い方をやる。その責任者に対して何ら処置をとつていない、こういうのが現状であります。これらに関して法務大臣のお考えを承りたいと思います。
○犬養国務大臣 この問題は特に私も考えていることがございますので、率直に御答弁申し上げたいと思います。山林払下げとかその他聞いても忌まわしいような問題については、実は総理大臣が非常に熱心でありまして、綱紀粛正を厳にやれというお話を私直接だけでも三、四回伺つておるのであります。私も国警長官にその調査を命じたことがあるのでありますが、今お話のように、どうも臭いが、刑事上の問題にするにはちよつともが三本足りないようなふうだという報告を受けておるのであります。しかし国民も相当こういう問題は関心を持つており、新聞の記事にもなつておるので、できるだけ突きとめて、実体をつかむようにということを、私が申しただけでも三、四回あるわけであります。そういうわけで特に刑事上の問題として今上つておるものはございませんけれども、こういうことは法務当局、検察当局が十分正しい心持で監視しているということでないと、国民は安心してくれないと思いますので、十分そういうふうにいたしたいと思つております。たいへん蛇足でございますが、ただいまの御質問に簡単につけ足さしていただくことをお許し願いたいのであります。久保田検事正と一度知つているというのは、就任前に知つているわけではございませんで、御承知のように、検事正の会議がありますので、みな大臣室へ名刺を持つて来て、私はどこの検事正と言つてこられたときに、二、三分話をして、あとであの人は弁護士出身だという説明を人事課長に聞いた程度でありまして、常識から言うと懇親どころかほとんど未知の人でございますから、御了承願いたいと思います。
○柴田委員 ただいま承りますると、吉田総理がみずから綱紀粛正の問題を収上げて、その関係から法務大臣も同じ考え方でおられる、こういうお答えでございまするが、現実の問題はまつたくこれに相反しているのであります。そういたしますると、私どもはそういうお考えは持つておられるけれども、現実の状況は各省がますます悪いことのぶんどりをやつておる、こう考えますが、そういうようにわれわれが了承してよろしゆうございましようか。
○犬養国務大臣 各省が悪いことの競争をしているということの確認を申し上げますことはちよつと困るのでございますが、しかし現われたのは追及の手をゆるめすやつております。また何かお気づきでありましたら見識のない話でございますが、お教え願えれば、それを根拠にまたあらためて十分に取調べてみたいと思います。こういう御議論が決算委員会の世論であるということならば、また責任も重大でありますから、あらためて国警長官に事を新たにして話をしたいと思つております。
○吉田(賢)委員 私は一点だけ法務大臣にお尋ねいたしたいのですが、実は黄変米の売却の件で、東洋醸造株式会社というものが政府から黄変米を買い受けまして、それは蒸溜酒原料として買うという目的で、その目的のもとに売つたわけです。ところがあにはからんやそれのある数量、五百数十トンが食糧用にやみ流しされておつたのであります。同会社はやみ流しをしたのではない、当該会社が売つたものがやみ流しされた、こういう形になつております。ところが事実この委員会で現われました意見によると、その会社は他人から金を借り、その他人が代金を払つて受けて、転々第三者へ流してしまつた、こういう事態らしいのであります。そこで刑事事件が起りまして、その東洋醸造というものは免れておるのであります。その東洋醸造は続いてまた今度黄変米を政府から随意契約で百数十トン買い受けておるのであります。そこで私が、大臣としてやはりこれは綱紀粛正の面からあなたに特に関心を求めたいのは、免れて恥じないという一面もあります、しかし同時に随意契約でさような重要な国家のものを、ことに危険なものを売却するといつた場合に、そういう事件を起している会社——みずから起したのでなくても、起した大きな責任のある会社ですから、そこへまた随意契約をするというようなことは、まさに財政法規の濫用だと思います。財政法規の精神から行けば、随意契約はそういうようなことがないように、あらゆる条件が整つたときに許されるべきであり、でなければもつと公明正大な多数の希望者にわかつべきであります。でありますので、そういうようなときに国家公務員は格別に法規上もしくは綱紀上何らの反省も要しないというのであつてはたいへんだと思います。そこでこれは司法事件ではないかもしれません。しかし財政法規を濫用しているということはいなめないと思うのであります。そういつたこがすれすれのところで行われているというところに、こういうような問題の発生の余地がたくさんにあるわけであります。そういうことが今問題になつておりますので、ひとつ大臣の御所見を伺つておきたいと思います。
○犬養国務大臣 黄変米に関する件、ことに東洋醸造に関する件は、これは私見でございますが、今お話を伺つておつてもちよつとふに落ちない点がありますから、さつそく詳細に調査をいたしたいと思います。また私は食糧庁長官の公正廉潔を決して疑うものでございません。疑わないものでありますけれども、いろいろ決算委員会の問題になるということは、国会の意見を尊重することが根本の建前になつているわが国においては重大でございますから、できるだけ詳細に、かつ厳格に調べたいと思います。東洋醸造の関係では起訴が二名あるわけでございますが、それが末端の方だけ起訴になつておつて、かんじんのところが起訴になつてないというようなことはないと思いますが、万一ある場合はたいへんでありますから、もう一度私も再検討して、至急御報告いたしたいと思います。
○松山委員 大臣に一点だけお伺いいたします。決算委員会を通じまして私たち役所の中をながめてみますと、役所のいろいろの費用が、文書偽造をして食糧費に化けているというようなことが非常に多いのでございます。いろいろ費目をかえまして、そういうように文書を偽造して——文書偽造といいますと、普通の社会におきまして非常に大きな、重い事件でございますが、役所の中では平気でそういうふうなことが行われておりまして、それがいわゆる会計検査院の批難事項として決算委員会に現われて来るのでございますが、会計検査院がかりにそういうふうなことを検事局に告発しても、なかなか処罰されない。従つて会計検査院の方でもあまり検事局に告発をしないというのが実情のようでございます。先般も本決算委員会でそういうふうなものがたくさん出て参つた次第であります。しかし食糧費がいるならやはり初めからそういうふうな予算を大蔵省も出すべきである、こう考えます。それをほかの費目のものを文書を変造してまで食糧費に使うということは、やはり一般の国民に対してもおもしろくない、こう考える次第でございまして、そういうふうな点について、今後の法務省としての扱い方を一応御検討を願う必要があるのではないかというふうに考える次第でございます。会計検査院の方でも、さつき申します通りこれを持ち出しましても、やはり役所同士のことであるから起訴猶予になるということになりますと、結局それが公然の秘密ということになりまして、そういうふうなことが慣例としてどんどん行われろのではないか、それよりも必要な食糧費はやはり大蔵省で出してやるべきであろうと考える次第であります。あまり大蔵省が締め過ぎるというようなところから、一般国民から見れば犯罪と同じことを役所の中で繰返すということは、私は非常にいかぬことではないかということを痛感する次第でございます。そういうふうなこともやはり法務省として一応各官庁に通告をしていただくとか、何か適切な方法を今後していただくことが必要ではないか、こう考える次第であります。明二十九年度の予算は非常にインフレの因をはらむのではないかと非常に心配しておりますので、官庁としてもいろいろなものを節約して、当面のやり繰りとしては——出すべき予算は大蔵省で出してやるべきだ、必要なものはやはり出してやるべきだ、どうしても出してやらぬから、必要なものはそういうふうに化けて来る。そうしますとやはりそこに犯罪を助成せしめるということになるから、そういう方面も大蔵省にも御忠告をいただき、あるいは各官庁方面にも御忠告をいただきまして、法務省としての考え方をひとつ明確にしていただきたい、こう思う次第であります。
○犬養国務大臣 お詰を承つておりましての即座の印象でございますが、おつしやるように緊縮予算ということから、大蔵省の承認を得られないための事情より生じた部分もあると思います。お話の範囲自体ではまだ法務省が取上げる対象、すなわち不法行為ではないと思いますが、こういうことがあたりまえだということになると、違法行為の母体になる危険があると思います。そこで国務大臣として、行政監察やなんかの問題を閣議でいつもやかましく論じておりますから、そういうことほやはりくせがついてはよくないと思いますので、行政を健全ならしめるという意味でさつそく取上げて閣議の話題にいたしたいと思います。御了承を願います。
○松山委員 先般委員会に出ました問題でも、ある省の一庁でございますが、それだけでも食糧費が他にばけたのが二千万円ございました。会計検査院から批難された事項として、そういうふうに文書によつて食糧費にばけたというのがございますから、これは全国にいたしますと、相当莫大なものであろうと思います。それで私はほんとうに必要な経費は食糧費として大蔵省が認めてやるべきであろう、こう思うのでございますが、大蔵省の予算の関係もあるでございましようが、そこがやはり綱紀粛正にも関係して来る点であろうと思いますので、今申し上げました批難事項は二十六年度でなかつたかと考えます。
○犬養国務大臣 蛇足でございますが、大蔵省が締めるとほかの款項目に化けてもぐり込むという現象があることをさつそく大蔵大臣に話しておきます。
○田中委員長 委員長からちよつと大臣にお聞きしますが、先ほど綱紀粛正ということを叫ばれたのですが、私はほかとちよつと違つていることを考えているのです。どうも政党から法務大臣になつて行くと、検事局あたりはこれを軽視して言うことをきかない。だから大臣はやはりひけ目になつて、ほんとうの大臣の権限を振えないということを、われわれ実際にも見ているのですが、今大臣はどうですか。大臣ば絶対的なものですか。そんなものに対して断じてやれるのですか。
○犬養国務大臣 法務省においでになつて、三日ばかりごらんになればわかります。どういうことをやつているか、私もふつつかですが、ロボツトの大臣をやつているから、あくる日さつそくやめます。
○田中委員長 ところが大臣も田中がなかなかうまいことを言うと、腹の中で思つておられるのでしようが、実際検事局が政党から行く大臣をばかにして、表面だけははあはあ言つて、彼らが団結して絶対的な大臣の意見を聞かないで軽視するという傾向があつていかないんだが、ひとつ大臣はわれわれがこうやつてついておるのだから、断固としてやつて、検事局のフアツシヨを、あなたの力で直してくださいよ。あなたがごらんになつても、検事局のフアツシヨあることはおわかりでしよう。あれをひとつ直していただくように、われわれはこの際お願いしたい。綱紀粛正をほんとうにやられるなら、検事局のあのファツショをお直しにならなければいけない。検事局のボロは申し上げませんが、非常に大臣を軽視したり、政党から行く政務次官とか大臣は飾りもので一間へほうり込んでおけばいいという考えでいるのですから、大臣としては断固としてやつてください。
○犬養国務大臣 重ねてお答え申し上げます。自分のことだから、それは押えておるとか押えていないとかいうことは申すわけに行きませんから、ぜひ公正に厳格に状態をお調べ願いたいと思います。また検車ファッショとかいろいろ御批評もありますから、そういうことは具体的に御批判を願い、また御忠告を願えれば、私の気分としては承つたことを三日とほつておくことはないつもりであります。
○田中委員長 それを聞いて安心しました。それでは御苦労さんでございました。
○柴田委員 先ほど同僚吉田委員からいろいろ食糧長官その他にお尋ねしておりましたが、昨日も私は一つの例証といたしまして、麻袋の問題を取上げて、たとえば物を売る場合には金が少し入つて来なければ貨物を出さない。そうして買う場合にはその反対であるということを申し上げましたが、麻袋の問題も御調査がもうおつきでございましようか。われわれが調査した資料によりますと、昭和二十六年の八月に契約をされて金をお払いになつているはずであります。そうして麻袋が入つたのは九月、十月、十一月、十二月、二十七年一月、二月、三月と、こういう状態に物が入つて来ております。そうして二十七年の三月に入つた当時は、おそらく麻袋の相場というものは相当下つておつたのではないか、こう想像されます。それから御提示になつておられる資料を拝見いたしますと、都合のいいような資料だけわれわれに配付されている。こういうようね資料の出し方では、食糧庁に対してわれわれはますます不信の念を抱かざるを得ないのであります。たとえば麻袋問題の資料を拝見いたしますと、価格は二十七年十一月には百五十円から百六十円だ、二十八年の五月には百八十円になつている。これだけでとどめているわけなんです。二十八年の七、八月は八十円くらいの相場であつたはずであります。今日もおそらく七、八十円の相場であろうとわれわれは想像いたします。ただこの麻袋の相場に限つて、たとえば経済新聞を見ましても、れいれいしく毎日相場を書いておりません。だが現在業者からわれわれが聞いております範囲では、八十円内外であります。だがわれわれにそういう明細な資料を出しておらぬ。もう一つば、この資料によりますと、現在三百万袋を買受けまして、残留が相当あるように御報告でございますけれども、こういう大きね問題を論議しているうちに、また何百万枚か買つているということをわれわれは聞いているのであります。こういう問題はどれがほんとうであるのか、資料をわれわれに正しく提供されているかどうか、この問題を、承りたいと思います。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。第一の麻袋の代金の関係でございます。これは調べましたところ、物品納入前に支払つておるということはございません。小泉製麻につきましては、物品領収書は一番初めが十月二十九日でございまして、それの支払い期日が十一月十七日というのが最初でございます。小切手番号もございます。それから六日繊維工業に対しましては、九月二十六日が物品領収の月日でございまして、十月九日に第一回が支払われております。 それからなお資料の点につきましては、ただいま柴田委員のお話の価格は、黄変米を二十七年に売却いたします場合の時価の算定をそういうふうに見たという資料じやなかろうかと思います。われわれといたしましては、資料につきましては時日の関係もございますが、できるだけ正確を期し提出することにして、ちつともごまかすという考え方は持つておらない次第でありますから、その点は御了承願います。 それから麻袋につきましては、御承知のように米の場合におきましては麻裳込みで参りますが、米の中でも加州米につきましては、ばらで参ります。それから大麦、裸についてはほとんど大部分がばらで参るわけでございます。そのときにおける輸入状況によりまして、麻袋の所要量を毎年算定いたすわけでありますが、二十七年度にさらに買いました場合は、ちようど二十七年度におきましては七月に麦の統制撤廃をいたしたわけであります。その麦の統制撤廃をいたします場合に間接統制に移りました関係上、相当の手持高をもつて市価を押入る必要があるということで、輸入数量を相当ふやすという計画のもとに進めたわけであります。また当時における麻袋の回収が非常に悪かつたというふうな点もにらみ合せまして、麻袋の需給計画を立てたわけでございまして、その当時におきまして購入計画を立てたわけでございますが、その後朝鮮事変とからみまして麻袋の需要が減退いたしまして、回収がよくなつたというような関係、輸入がずれたというような関係がございまして、在庫になつた、こういう事情でございまして、その点は見通しの間違いがあつたというふうに考えております。
○柴田委員 麻袋の問題はその程度にいたしまして、この前に資料を配付されました黄変米の値引きによつて損失をされました分は、十一月の二日の資料によりますとその損失額は五億七千百万余でございます。また本八日付の資料によりますと七億九千四百二十五万三千円、こういうようにかわつておりますが、この二億二千万の相違はどういう関係で生じたものでございましようか。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。これは昨日申し上げましたが、御承知のようにわれわれといたしましては買入れ価格から逆算いたしまして、そうして補給金が一定の限度来るわけでございます。そうしてそれによつてプールされた場合には損失がないということで、売渡し価格を決定いたしておるわけです。食糧特別心計だけの損失から申しますると、売渡し価格と売却価格との関係が食糧特別会計の損というふうな考え方でもつて前の資料を出したわけでございますが、 〔田中委員長退席、藤田委員長代理着席〕 昨日各委員から、それは食糧特別会計のみならず、全体の国家としての損失ということになりますると補給金との関係も考慮しねけれはならぬじやないか、こういう御指摘がございまして、補給金を考慮いたしました場合の関係がどういうふうになるかということを御提示申し上げたわけであります。
○吉田(賢)委員 麻袋のことがちよつと出ましたので、これは別の機会にと思つておりましたが、なお一つ確かめておきますが、その後の買入れについその御報告はあつたのですか。その後、つまり三百万枚が問題になりまして、それからさらに二十七年度に新たに買うておられる麻袋が相当あるのではないか。ことに小泉製麻などから……。そういう点はどうですか。
○前谷政府委員 四百四十万枚は、これは六十キロでございまして、小型であります。小型でございまするが、五百万枚を購入いたしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 六十キロ、小型を五百万枚、それは代金幾らでいつ使用したか、残品幾らか、どこに保管しておるか、買い先の会社はどこか、それはいかがですか
○前谷政府委員 お答え申し上げます。買い先はただいま……。
○吉田(賢)委員 大きな会社だけでいいです。
○前谷政府委員 数量は三社から買い入れたわけでございまするが、その買入れ先別の数量は、手元に資料がございませんから調べまして、お届けいたすようにいたします。現在ございまするのは深川の政府倉庫と、永田町の政府倉庫と、安田の政府倉庫と、船町の政府倉庫と、大久保の政府倉庫ということになつております。現在までに使用いたしましたのは五十二万枚でございます。
○藤田委員長代理 吉田委員に申し上げますが、政府委員として中村軽工業局長も見えそおりますから、何か質問がありましたら……。
○吉田(賢)委員 ちよつと済みませんけれどももうじきに全体が済みますから、いましばらく中村局長お待ちくださいませんか。 なお確かめておきたいのですが、三社から買うたというのは——前の麻岱は、三百万枚が問題になりましたが、小泉製麻、大阪の何とか、三社でしたが、それと同一の会社じやないのですか。
○前谷政府委員 麻袋の生産会社は小泉製麻、六日繊維工業、帝国産業、この三社でございます。そこから買いました。
○吉田(賢)委員 それならば、大体総額何ほどのものをどの会社からの買受け分として支払つたか。それはこまかいことはいりません。大体でいいのですから、単価と総額だけ大体おつしやつてもらつたらいいのです。
○藤田委員長代理 政府委員に申し上げますが、この数字は審議の関係上相当重大になるかもしれませんから、正確を期するため、もしわからなければ後日正確な答弁をしそいただきます。
○前谷政府委員 ただいまの各社別の数量、単価につきましては、ただいまの委員長の御意見もございますので、ただちに取調べて御報告いたします。
○吉田(賢)委員 しかしこの問題は第一回じやなしに、数日前に安井委員から質疑があつたのです。しかし黄変米に限ろうということで、一応は保留しました。但しその際に安井委員から、詳細な数量は資料をもつて要求したわけなんです。でありますから取調べていなくちやならぬ。今ごろ調べてねいということは非常に不勉強だと思います。検査院の方から、お調べになつておればひとつ御報告を求めます。
○前谷政府委員 調べておりますが、ただ手元に資料を持つておりませんから、そういうわけで後刻御報告いたしたいと思います。
○小峰会計検査院説明員 吉田委員の数量でございますが、検査報告に載つております分でしようか、それともその後に買いました分でしようか。
○吉田(賢)委員 五百万枚新たに買つたという分であります。
○小峰会計検査院説明員 二十六年度で大型をを三百万枚買いまして、それは検査報告に載つておるわけであります。ちようど私どもが問題にしておりましたころ、昨年の十二月であります、ここでまた小型を五百万枚買つたわけであります。五百万枚の内訳を申しますと、小泉製麻が二百三十万枚、一億千三百百九十万円であります。一枚が九十三円であります。それから帝国産業が百四十万枚、これが一億三千二十万円、それから六日繊維工業、これが百三十万枚で一億二千九十万円、こういうことになつております。
○吉田(賢)委員 いずれも単価は九十三円ですか。
○小峰会計検査院説明員 そうでございます。総額は五百万枚の四億六千五百万円、こういうことになつております。
○吉田(賢)委員 会日計幾らですか。
○小峰会計検査院説明員 四億六千五百万円であります。
○吉田(賢)委員 それから買受けの年月日はいつになつておりますか。
○小峰会計検査院説明員 二十七年の十二月二十何日かと思いますが、十二月でございます。
○柴田委員 関連して。この現在の価格をちよつとお知らせ願いたい。もつとうんと下つておるのだろう。半値ぐらいだろう。高いところだけ見て買うのだから。
○前谷政府委員 これは、現在におきましては九十三円、この辺でないかと思つております。
○柴田委員 大きなので八十円ぐらいですよ。
○吉田(賢)委員 そこで長官に伺いますが、昨年の十二月二十日といえば約一年になりまするが、この四億六千五百万円がほとんど一年間寝かされたことになつておる。相場も去年から暴騰とかいう見込みもない。しかもそのうち四百四十八万枚が残つておる。こういうことなのでありまするが、一体代金はそれぞれお払いになつたのですか、いかがですか。
○前谷政府委員 支払い済みでございます。
○吉田(賢)委員 これは入札ですか、随意契約ですか。
○前谷政府委員 随意喫約でございます。
○吉田(賢)委員 小泉製麻その他から三百万枚の大型麻袋を買い受けて、会計検査院で批難せられ、当委員会ですでに十四国会から問題になつておつたのでありまするが、さような事態になつておるのに、さらにまた随意契約で倉に死蔵するようなものを、四億六千万円も出して買うということは一本どうしたことでございますか。なぜそういうことをなさるのか。ひとつ長官の明確は答弁を求めます。あなたの在任中じやなさそうだが……。
○前谷政府委員 お答え申し上げますが、実はわれわれ食糧を吸う者といたしまして、やはり毎年輸入計画を立てるわけでございます。大体輸入計画を立てまして、米の場合は幾ら、麦の場合は幾らというにとになりますると、やはり麦の場合におきましては輸入がばら積みでございまするから、それに現在の政府の在庫が幾ら、今後の回収が幾らというふうなことを考えまして、そうして需給計画を立てるわけでございます。その需給計画のもとにその不足分につきましては手当をいたすというふうに麻袋の年間の需要計画のもとにやつて参つておるわけでございます。その場合におきまして回収率の見方、輸入の到着の見方というふうな点につきまして、一つの予定を立てるわけでございますが、ただいまの御指摘のように、その見方の予定が狂つたために使用残が出た、こういう事情にございます。ただ本年度におきましては、御承知のように大麦、小麦につきまして相当大量のものをばらで入れざるを得ない状態でございまして、本年度におきましてはこの麻袋はほとんど使用する見込みになつております。
○吉田(賢)委員 計画的に麻袋を買い込むというその御趣旨はわかる。しかし使用したものが五百万枚に対して五十二万枚で、大部分が使用しておらぬ。いわば死蔵のために買つたといつても過言でないと思います。何年も後の分も計画するのじやない。だから計画の御説明は無用なのです。現にこんなに残つておるのはどういうわけか。計画の齟齬があつたのか。見通しに誤りがあつたのか。しからずんば何かやはり麻袋製造会社との間にいろいろ請託でもあつたのかどうか、麻袋製造会社に利益を得さしめるためにしたのかどうか、四億六千万円の金をいわば一年間寝かしておるわけです。今地方の中小企業者にいたしましても、百姓にいたしましても、みな金融難で困つておる。そういつたときに四億六千万円も無用の麻袋を買つて、売主に支払い済みというのじや私ども安心して食糧庁に予算をお預けできないということになると思うのです。
○前谷政府委員 先ほども申し上げましたように、回収の見込みと輸入の見込みについて見込み違いがあつたということでございます。
○吉田(賢)委員 その見込み違いは一体どこでできたのですか。
○藤田委員長代理 ちよつと前谷政府委員に申し上げますが、麻袋の買上げの実際の担当官から最終責任者に至る機構を簡単につけ加えて説明してもらいたい。
○前谷政府委員 麻袋の買入れにつきましては、まず輸入食糧の需給計画を、立てるわけでございます。それから国内におきまする回収の見込みを立てるわけでございます。そういたしまして、今後の輸入にばら積みで入つて参りますものの見込み数量と、回収の不足額というふうなものを不足額といたしまして、新規の手当ということになるわけでございます。従いましてこれを取扱いまする場合におきましては、輸入計画を担当する部面とそれから経理を担当する部面とこの両者の会議によりまして買い上げを決定する、もちろん決定の最終責任は長官でございます。
○吉田(賢)委員 この五百万枚買いました麻袋について、今日まで支払つておる保管料は総額幾らになりますか。
○前谷政府委員 総額といたしまして千五百万円程度と推定いたしておるわけであります。
○吉田(賢)委員 なお詳細は後日に伺うことにしますが、こういうことになつたのはたいへんな予算の乱脈だと見るのだが、これは一体長官、あなたの責任なのか、前長官の責任なのか、一体どうなのですか。
○前谷政府委員 われわれといたしましては、輸入食糧の関係や、非常に大きな食糧を取扱つておりますので、それが円滑に参りませんと非常に食糧配給の面で困難を来しますので、そういう面からいろいろ計画を立てておるわけでございます。これの使用の点等につきましては、先ほども申し上げましたように、幸い本年は相当の輸入量が増加いたしますので、これをほとんど使用することになりまして、その点については私といたしましてもいささかその責任の一部を償い得るのじやなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 なお念のためにこの際聞いておきますが、この麻袋を受取りましたのは去年の十二月二十日ごろでありますが、当時すでに麻袋製造会社では製品を持つておつたかどうか、あるいは後に製造したものであるかどうか、その辺はどういうことになりますか。
○前谷政府委員 もちろんこれは大量でございますので、一部は在庫品もございましようし、新袋としてつくつたものを買上げたり、いろいろあろうかと思います。
○藤田委員長代理 吉田委員にちよつと申し上げますが、食糧庁長官に対しましては、再三農林委員会から呼びに参つておりますから、あとできましたならば簡単に五、六分で打切つていただきたいと思います。
○吉田(賢)委員 承知しました。そうすると、麻袋の問題は非常に重大な問題と思いますので、こういうようなことを当委員会が審査している途中にまたこの事件が発生しておりまして、大部分は死蔵しておるというのじや、国会はばかにされておる。ひとつ次会に農林大臣の御出席を求めまして、この問題についてはつきりとしたいと思いますから、おとりはからいを願いたいと思います。
○藤田委員長代理 吉田委員の発言了承いたしました。
○吉田(賢)委員 それから食糧庁長官にさかのぼつてのことで伺つておきますが、この黄変米の売買並びに随意契約、それから入札の価格の問題であります。この表を全部一覧してみますると、三十七年に売却処分しましたものは、最低のもので混入率一四ないし四 ○という非常にひどいやつでありますが、それでも裸で二万八千六百三十四円、日本糧穀、大体それであります。通常は混入率三〇%のものでも三万二千五百十二円、三万二千円台であります。概してそうであります。また中には三万三千三百六円というものもあります。養命酒の方へ……。これが二十七年の売却の代金であります。ところがこれは入札ものが多いのであります。ところで翌年になりまして、二十八年の処分になりますと、たとえば長崎の分、この七月の二十四日の分のごときは、みそ用でありまするから一%ないし一〇%以内と思います。これが三十三万一千七百円。二十八年十月一日のアルコール用のものにおきましては一万五千五百七十円、また蒸溜酒用でありますから、これも一%ないし一〇%のものでありますが、これで二十二万四千八百円、さらに通産省の指宿の分といたしまして、本年九月二十一日、これは一万五千五百七十円。そういたしますると、二十八年の分は、二十七年の売却の分よりも混入率の少い上等のもので、中には一万五千円という、さらに半値で売却されております。二十七年の処分のものと比べまして、さらに半値の安値でこれが処分されておる。去年に比べて一般物価は下つてはおらぬでしよう。朝鮮動乱以来七割も上つたと言うて、この間も大蔵大臣が慨嘆しておりましたが、だんだんと上つておる。米の配給値段もこの一月から上つております。ところが黄変米の処分価格だけはだんだん下つておる、激減しておる。一体なぜこういうことになるのですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。アルコール工場のものにつきましては、これは通産省と協議いたしたわけでございますが、これは官営工場であります。この官営工場の計算の場合におきましては従来糖蜜その他の原料との比較におきまして、糖蜜その他原料が非常に安くなつたということでもつて、それとの代替関係におきまして、これだけの原価計算になる。この原価計算によつて現在のアルコール特別会計が考えられておる、こういうことでございますので、そういう価格を両省協議いたしたわけでございます。これはアルコール特別会計の原価計算との関係でございます。それから蒸溜酒につきましても、これは御承知のうに、公定価格がございますので、他と原料との比較におきして、それから逆算いたしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 しかしながらあなたの方は食管特別会計で損益計算も出さなければならぬ。前年よりも安く売らなければならぬはずはない。もし入札で高く売れるならば高く売ればいいのでありますが、これは入札をせずにことごとく随意契約です。前年はむしろ入札です。入札は高いのです。それで物画が上つておるのです。それであなた方の方は、随意契約にして、安い、半値のものもある。物価が上つておるのに、値段は安い随意契約です。随意契約で安くねるならば、なぜ一体入札にしないのですか。物価が上つておるのでありますから、当然すべての原料は概して上げなければならぬと思うのです。何も食管特別会計だけが損しなければならぬ理由はごうもない。いかがですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。この処分につきましては、われわれといたしまして慎重に考慮いたしまして、そのパーセンテージによりまして厚生省と相談をいたしたわけでございます。従いまして用途がもう固定をいたしたわけでございます。そこでアルコール特別会計に対しましては、アルコール特別会計と協議いたしまして、他原料との関係における採算価格で売却する。これはアルコール用というふうに限定をいたしました関係上そういうことになつたわけでございます。それから蒸溜酒用につきましても国税庁当局と、現在の公定価格の算定されておりまする原料関係を協議いたしまして、その逆算のもとに出した価格で売却いたしたわけでございます。これは用途が限定されておりまする関係上、一般的な入札ということもその用途の関係上できませんし、また先ほど御指摘のございましたように、今後これが横流れをするようなことがあつても困りまするので、そういう意味において随意契約をいたしたわけでございまするが、そしぞれの用途に対する関係におきてましては同一値にいたしておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 国税庁の酒税課長に聞きますが、あなたの方は価格まで相談を受けたのですか。とすればこれはますますもつて疑惑を抱きますが、今食糧庁長官の話によりますと、国税庁と相談をしたと言われる。価格まで相談を受けたのですか。
○熊野説明員 相談を受けました。今のお話の通りに、この酒類につきましては公定価格制度をとつております。たとえば蒸溜酒につきまして、いつもの値段がこういう値段であろから、しようちゆうの値段はこれこれ、あるいは合成酒の値段はこれこれであるというふうにきめておるわけであります。先ほどの一般に物価が上つておるというお話でございますが、御承知のように、蒸溜酒はことし減税もいたしましたが、それ以上に原料の関係からコストが下りまして、減税以上に値段を下げております。そういう関係で、食糧庁長官のお話の通りに、一般のいもの原料からつくるしようちゆうと同じような採算がとれる値段で買えるということで、御相談を受けたわけであります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、国税庁の方になお伺つておきますが、あなたの方は単に買主の指名を依頼されただけではなしに、価格相談もということであれば大体売却について一緒に御相談されてやつた、こういうふうに了解していいのですか。
○熊野説明員 入札される場合には、ただ名前を指定しただけでございます。それから随意契約で売りたいというときにはその値段の御相談にあずかつたわけでございます。
○吉田(賢)委員 中村局長に伺いますが、食管会計は私どもの推察によりますと、この黄変米のために約十億円の損失を来しているのであります。そうして官営工場で、あるからあなたの方も損をしないよううにということでありますが、一体あなたの方が損をしないように、得をするように、食管会計が損をしてもいいというようなそういうりくつは出るのですか。その辺について一体そういうようなことを特別会計の担当の両者がお互いにお前の方損をしてくれ、こつちは損をしないのだ、そういうようなことで国有物の売買値段をとりきめることができるのかどうか。そういうようなことは一体何にきいて、たとえば法律の根拠はどうなつているのか。そういうことは随意にしてやつていいのかどうか、その点について聞いておきます。
○中村政府委員 お答えいたします。ただいまの価格の相談の場合におきまして、実は私の方はアルコールの価格としてどの程度が適当であるかという問題に関連しまして、二十八年度で申しますと甲乙丙と三種類にわけまして、食用にまわらない丙種についてアルコール原料として使うというようか品質的な点もございますし、またそれからとれるアルコールの量等から見まして、輸入等を基準として値段の相談をいたしました結果なのでございます。なお御質問の法律に基いてそういうようなことがあるかどうか、これは両当事者の行政的な相談でございまして、法律に基いていたしたわけではございません。
○吉田(賢)委員 私はなお聞きたいのですが、時間の関係もありますから、あと保留しておきます。
○藤田委員長代理 熊本委員に申し上げますが、食糧庁長官が再三農林委員会から呼出しを受けておりますから、正長官に対しましてはなるべく簡単にお願いいたします。
○熊本委員 多分食糧庁長官は方々の関係かつら声がかかることだろうと思う。こういうような醜態をやつておつたらどこの委員会からも呼出しがかかるであろう。(笑声)だから私は私だけ、この委員会だけで独占するわけにはいくまいと思うから、ごく簡単にお尋ねします。なお断つておきますが、私現在病気中で本委員会にもあまり出席できなかつた関係で、すでに同僚から質問されたことであろうかとも存じますが、重ねて要点だけ御答弁願いたいと思います。大体外米輸入はやむを得ざる日本の主食不足のために国民は尨大な負担を背負つてこれを行つている。たまたま委嘱されたいわゆ買付会社の不注意に基いて黄変米等が現われている。そうなつて参りますと、スムースな輸入であつてすら国民の犠牲は国内米と比較して尨大なる犠、でありますが、黄変米等に基く損失ことごとく国民の出血である。この責任は一体どこがとろうとするのか。それからもう一つは今吉田君からお尋ねがございまていろいろと議論されておりますが、この黄変米をやむを得ずして他のものに使用をする。その場合において、一方においては競争入札をもつて行い、他方においては随意契約をもつて行う。これは何のためにさようなことをしなければならないのか。しかも私はまだ聞いておりませんが、日本糧穀株式会社と称する会社は一体製造元とどういう関係に置かれているのか。この日本糧穀会社にどのくらいのものを随意製約で払い下げたか、そういうことについてお答えを願いたいと思います。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。御承知のように、この外米の輸入につきましては、われわれといたしましても国内の配給日数を維持するためにいろいろ努力をいたしているわけでございまして、これの取扱いにつきましてもできるだけ慎重な態度をもつてやつているわけでございますが、黄変米の発生というようなことは非常に遺憾なことと考えているわけでございます。ただ申し上げたいのは、この二十六、七年におきましては外国におきまする食糧の状態が非常に売手市場でありまして、各国特にビルマ等におきましては国別の割当をいたしておりまして、われわれといたしましてもこの国別割当をいかに多く獲得するかというふうなことがその当時の課題であつたわけであります。この黄変米の発生は雨季におきまして、雨でぬれたために菌が付着して、これが原因となつて黄変をするわけでございますが、この黄変の発生につきまして、ビルマ側におきましてはこのような有毒性あるいはその商品不適性についてなかなか認識をしない。従いまして契約条項等にもこれが入り得ないということがその大きな原因を持つているわけでございますが、これを購入した最終の責任は食糧庁にあるというふうに考えているわけでございます。 それから競争入札と随意契約とにつ遂ましては、もちろん一般的な場合におきましては競争入札が建前でございますが、この場合におきましては特に厚生省の方におきまして、用途を厳重に、こういうパーセンテージのものはこの用途というふうに、厚生借の方の御意見がございましたので、それに仕わけいたしましてこれが他に転用されることのないようにということで、十分監督をいたす関係もございましたので、随意契約といたしたわけでございます。それから日本糧穀につきましては当初におきまして四千八百トンの売却をいたしたわけでございます。
○熊本委員 日本糧穀株式会社に四千八百トンとか言われますが、これも随意契約でおやりになつたように私は資料で見ておつたのです。そうするとその日本糧穀株式会社というものは厚生省の委託するどういうものを製造しておりますか。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。この日本糧穀株式会社に売却いたしましたのは、二十六年度中に入りましたものを二十七年度に売却いたしたわけでございますが、ただいま厚生省の方からの点を申し上げましたのは、二十七年度中に発生いたしまして、その後二十八年度中に処分をいたしました。その場合におきまする処分につきまして、厚生省と協議をいたしましてその処分の用途わけをいたしたわけでございます。日本糧穀の場合におきましては、アルコール用として通産特別会計に納入する場合と、それから蒸溜酒用として使う場合におきまして売却をいたしたわけでございます。これは第一回の場合の二十六年度中に入港いたしました分についての処分でございます。
○熊本委員 二十六年度中に日本糧穀株式会社に払い下げた主要なものは、アルコール原料製造といかなる関係を有しておりますか。いやしくも国家の事業として行われる主食の購入、あるいは配給、それが不幸にして——重大責任と思いますが、できてしまつたものはしかたがないのでありますが、黄変米等による主食に適せざるものができた、こういうものを処分する場合においては、直接関係の製造原料としてこれを払い下げることが適切であつ……。て、その原料として製造を行わざるものに随意契約をもつて何のために払い下げる必要があつたか、このことを私は聞いておるのであります。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。この日本糧穀に売却いたしましたものは、第一回は工業アルコール用でございます。この場合におきましては、工業アルコールの専売特別会計に納入するための、その場合におきます委託者と申しますか、それに納入するために通産省からの御指定のあつたものに対して売却をいたしたわけであります。 それから第二の場合におきましては、三回競争入札をいたしまして三回目に指名競争入札によりまして売却をしました残りのものでございまして、これは北海道とか相当各地に少量ずつ散在をいたしておりまして、入札をいたしました結果残りまして、しかもそれの引受手がないという意味におきまして、全体をブールしまして蒸溜酒会社に納入するということで随意契約をいたしたわけであります。
○熊本委員 こういう資料が出されておると思いますが、お出しになつておるかどうか。それからなおあと私どもが調べるために数字やその他を要求すると思いますから、そういうものについては至急に私どもの求むるような方向で適切な資料を提出してもらう、こういうことにしたいと思いますから、きようはこの程度にしておきます。
○山田(長)委員 先ほど長く伺つていてまたもう一つ伺うのですが、政府所有配給不適格食糧要綱というような法規があると私は記憶しているのですが、この法規によろと、払下げをした場合における米の行先については、これは明確に払下げを受けるときの規定があるはずだと思うのです。それが今度の場合は、明らかにこの規定を無視して横流しがされているわけなんですが、その場合に何らかの形でそこに使用用途の変更のことについての許可願いみたいなものが出たものでございましようか。ちよつと参考に伺つておきます。
○前谷政府委員 ただいまの不適格食糧の売却につきましての要領は、これは法規ではございませんで、食糧庁としての取扱い要領としてきめましたものでございます。ただいまのお話のように、本来でございますると、売却の目的に違つた用途に使用する場合におきましては、許可を得なければならないというふうに、その要領ではきめておるわけでございます。原則といたしまして同一用途に変更する場合におきましては、これを認めるということになつております。
○山田(長)委員 こういうことを見ますと、やはり食糧庁としては、売りさばいたあとの監督をする義務が何かあるようにわれわれは感ずるわけですが、そういうことについての監督は全然なされなかつたものかどうかを参考に伺つてお黄ます。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。もちろんわれわれとしましては、監督をするという意味におきまして、用途を変更する場合には許可を受けるという通牒を出しておるわけでございますが、現実の問題といたしまして、各府県に散在いたしておりますし、これを売却いたしましたあとにおきまして、一々個々のケースについてトレースしてやるという能力もないわけでございまするから、取締り当局の取締りに依頼をせざるを得ないという実情であります。
○吉田(賢)委員 資料の要求になると思いますけれども、食糧庁長官に、さつきの昨年十二月に買い入れた麻袋五百万枚の件につきまして、買入れ契約の趣旨、内容、特に代金、単価、月別の使用した数量及び現在の残存物のある場所、並びにそれに関連する事柄を、資料としてお出し願いたいと思います。 それから検査院当局にお順いいたしますが、この食管会計は、食糧問題が重大化しておりまする今日、ことに六千億円以上の予算を持つておる特別会計でありまして、この会計の不当経理がありとすれば、非常に社会的にも政治的にも重大な影響を与えると思いまするので、二十七年度における食管会計に関する批難の全体がおわかりでありましたらひとつ御説明を願いたいのと、時間の関係もありまするから、文書ででもお出し願いまするか、次の機会に御説明願いまするか、さようにお願いしたいと思いまするが、委員長からおはからい願いましていかがでございましようか。
○小峰会計検査院説明員 二十七年度の不当事項につきましては、現在全員をあげまして整理中でございます。今月の末までには、実は全部固まるのであります。その時期までお待ち願えれば文書で全部お出しできると思います。
○藤田委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十分散会