P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
18回国会衆議院1953/12/04

決算委員会 第2号

発言数
146
登壇者
13
会派数
4
開催日
1953/12/04

会議録

松山義雄自由党

○松山委員長代理 ただいまから決算委員会を開会いたします。  本日は委員長がやむを得ない事情のため、出席できかねますので、理事の私が委員長の委嘱を受けてまして、職務を代行いたしますから、御了承を願います。  本日は前国会以来審査検討中でありました国有財産関係二件、及び国庫債務負担行為総調査書に対する質疑を行い、引続きまして右三件について議決をいたす予定であります。次に前会国政調査事項として取上げました事案のうち黄変米に関する問題を調査検討することにいたしたいと思いますから、あらかじめ御了承おきを願います。  それでは昭和二十六年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和二十六年度国有財産無償貸付状況総計算書、及び昭和二十七年慶一般会計国庫債務負担行為総調書を便宜一括議題といたしまして、質疑に入ります。  まず通告順によりまして質疑を許します。吉田賢一君。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 大蔵当局にちよつとお尋ねしますが、二十六年度の国有財産増減に関しまして、郵政省の資産について、郵政省の出した二十六年度末の両年度貸借対照表によりますと、土地、立木竹、建物、工作物、機械器具船舶、特許権、著作権等三百十四億九千四百余万円であります。ところがこの国有財産増減及び現在額の計算書においては、五十五億八千八百余万円となつておりますから、この差額が二百六十億円ほどに達するのでありますがその理由、この数字はどういうふうに処理されたかいなか、それについて御説明を願いたい。

窪谷直光大蔵事務官(管財局長)

○窪谷説明員 今お尋ねの点ごもつともに存じます。本来ならば特別会計の固定資産額と国有財産の現在額とは一致すべきものであります。ただ二十六年度におきまして郵政省の方におきまして資産の評価が之等の事務に忙殺されまして、実は郵政省の方から大蔵省への報告が非常に遅れて参りましたので、この国有財産の増減計算書にそれを織り込む時間的な余裕がないために、こういうことに相なりましたわけであります。その部分は二十七年度の増減計算書の中に含めることに相なつておりまして、この点は事務が輻輳したとは申しながら、完全なるものが御提出できませんでしたことをお詫び申し上げたいと存じます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 その点説明によつて了承いたしました。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 他に御質疑はございませんか。——では以上で質疑は終了しました。  この際討論採決の順序を申し上げますと、昭和二十六年度国有財産関係の二件を先に行い、次に国庫債務負担行為について行いたいと思います。  柴田委員より動議が提出されておりますから、この際これを許します。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 ただいま議題となりました昭和二十六年度国有財産関係二件につきましては、この際討論を省略いたしまして、ただちに採決されんことを動議として提出いたします。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 ただいまの柴田委員の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山義雄自由党

○松山委員長代理 御異議なしと認めまして、討論を省略して、ただちに採決に入ります。  右の二件を是認すべきものと議決するに賛成の諸君は御起立を願います。     〔総員起立〕

松山義雄自由党

○松山委員長代理 起立総員。よつて右二件は是認すべきものと決しました。     —————————————

松山義雄自由党

○松山委員長代理 次に昭和二十七年度一般会計国庫債務負担行為総長書についてはこの際討論を省略してただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山義雄自由党

○松山委員長代理 御異議なしと認め、ただちに採決いたします。  本件は異議なしと議決するに賛成の諸君の御起立を願います。     〔総員起立〕

松山義雄自由党

○松山委員長代理 起立総員。よつて本件は異議なきものと決しました。  なおただいま議決いたしました以上三件につきまして議長に提出する報告書の作成に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山義雄自由党

○松山委員長代理 御異議なしと認め、さようとりはからいます。     —————————————

松山義雄自由党

○松山委員長代理 それでは引続きまして黄変米の輸入、保管及び処分等に関する調査に移ります。質疑を許します。通告順によりまして柴田君。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 全般的な関係で、部分的ではないのでありますが、この黄変米の問題を私ども十六国会が終了いたしました直後から調査をいたしておつたのであります。一番最初に十六国会の終了後八月十一日かと記憶しておりますが、大阪食糧事務所あるいは神戸の食糧事務所等を調査いたしました結果によりますと、大体食糧庁が黄変米と決定いたしました根拠にも非常な疑問があるのであります。ただ今アルコールの関係で、工業局長が御出席のようでありますが、通産省が何を好んで日本糧穀株式会社というような民間会社から黄変米を入手しなければならなかつたか、これは非常にわれわれ疑問とするものであります。あの外米は御承知のように食糧特別会計をもつて、莫大な国民の税金をもつて足りない食糧を補わなければならぬということで外米を持つて来たのであります。そういたしまして、たとえば黄変したといたしましても、食糧庁から直接通産省がこれをとるべきが本来じやないかと考えられる。これは常識でもそう考えられるのでありますが、それを何を好んで日本糧穀株式会社という会社をそこに介在せしめたか。これをまず承りたいと思います。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 お答えいたします。黄変米をアルコールの原料といたします理由でございますが、これは当時非常に原料が高価でございまして、できるだけ安いものを原料にいたしたいというような気持でございました。二十七年度に食糧庁の話合いもございまして、アルコール原料として購入いたしたのでございます。なお日本糧穀会社を介在せしめた理由でございますが、二十七年度について申しますと、当時食糧庁の方の払下げにつきましては納付代金の延納ということを認められていないということが一つと、それから食糧事務所にあります物件につきましてあり姿のままで売却するというような原則がございましたので、アルコール特別会計といたしましては、あり姿で買います場合には欠品、欠減その他についての問題がございますし、アルコール会計といたしましては実際に買入れたものに対して代金を払うというような意味合いにおいて欠減その他のことを避けるというような意味合いもございます。またアルコール特別会計では現品の収納後に代金を支払うという原則になつておりますので、代金の延納が認められない当時といたしまして、私の方としましては日本糧穀株式会社というような中間業者を介在せしめる必要があつたのであります。なや日本糧穀株式会社につきましては、ただいま申し上げましたように、直接取引することが当時の取引の仕方としましてでき得なかつたために、中間業者を使う、その場合に買付でございますとか、集荷とか、運送というものを総括的に営んでおります適当なものを選ぶということになるのでございます。日本糧穀株式会社は、二十六年度におきましてもアルコール原料として穀類の納入をいたしたことがございます。それでこの集荷あるいは品質、価格ということについての問題もありますので、穀類の取扱い業者として日本糧穀株式会社が当時の経験者といたして適当であると考えましたので、取引をいたした次第でございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 私どもはこの食糧庁長官の名で兵庫食糧事務所長にあてられました資料をもらつておりますが、この資料によりましても、たとえば売買契約書というものが最初につくられる。これがつくられまして食糧長官の東畑四郷さんから通産省の軽工業局長のあなた、中村さんあての交換文書が、われわれから見ますと、まつたく日本糧穀というものを介在せしめなければならないために、そういう既成の目標があるためにつくられた売買契約書としか見受けられません。今の御答弁もおそらくこの売買契約書を基準としての御答弁としか受取れない。あり姿のままに買わなければなならぬということも確かに第五条でうたつております。これは現在の姿のままで売買されるということは当然でございましようけれども、何も事好んで日本糧穀というものがそこに介在しなければならぬ理由はどこにも存在しないとわれわれ思うのであります。一つの官庁から一つの別個な官庁に物をやります場合に、日本糧穀というものに必ず莫大なマージンを与えてまで、こういう仕事に介在せしめる必要は断じてない。こういうことからこの契約書自体があまりにもわれわれは奇怪だと存ずるのであります。しかもこの契約書を逐条見て参りますと、たとえば金銭の授受にいたしましても、これを買受ける日本糧穀株式会社が保証金を出すにあらずして、たとえば地方の販売農業協同組合というものの連合会長が契約金の百分の十以上を現金をもつて食糧庁に納める。また別個な介在者をここにつくり上げている。こういういわゆる契約書というものに対しまして、中村局長がいかなる理由で御調印をなすつたのか。根本的な意思はどこにあるのか。私どもが考えますのに単に日本粗裁というものに莫大な利益を与えるためにつくつた契約書としか考えられないのでありますが、この契約書の根本の精神を率直に、間違いであつたら間違いだ、今後こういうことはしないならしないと御答弁願いたいと思います。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 ただいま御答弁申し上げましたように、食糧事務所のあり姿のままでアルコール特別会計が買受けるということにいたしますことが、非常に欠減あるいはその他の危険につきまして、アルコール会計が負わねばなりません関係もございますので、当時のあり姿のままで取引すると同時に、代金の延納という問題が解決いたしませんので、やはりアルコール特別会計の責任と申しますか、これを保つ意味合いから、特に中間に介在せしめたのであります。なお御質問の中にもございましたが、こういつた第三者を介入せしめることはややもすると問題を起しやすいというような御意見でございます。これは確かにこういう問題の取扱いにつきましては、われわれとしましてはより多くの慎重さと適当なる考慮をさらに加えるということをも必要でございます。この点につきましてはまことにお説の通りでございます。なお御質問の中にございました協同組合の方の保証金ということにつきましては、これは協定書にはうたつておりません。この協定書につきましては先ほどからくどくどしく申し上げるようでありますが、代金延納の問題とあり姿のままの取引、そういうことと現行のアルコール特別会計の現品収納後に代金を支払う、食糧庁の方では代金を受けた後におきまして出すというような原則がございますので、当時そのような措置をとつたのでございます。二十八年度におきましては、われわれの立場からいたしましても、できるだけ政府の直接取引にいたしまして、中間には実務代行、たとえば運送業務というようなきわめて限定された仕事にしかタッチさせないような方式を選びたいと考えまして、二十八年度につきましてはそのような措置をとつた次第でございます。アルコール原料といたしまして黄変米を使いました理由は、先ほども申しましたように、黄変米として食糧等にまわせない不適品を工業原料としてアルコールに使うというような意味合いでいたしたのでございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 黄変米ということになつた原因に対しましては、これは食糧庁に徹底的に伺いたい点でありまして、ただ私ども今伺つでおりますのは、通産省は食糧庁という官庁から何ものも介在せずにまつすぐお買いになればいいのじやないか、ただそれがまつすぐじやなく、日本糧穀というような業者を介在せしめるところに国民全般が疑惑の目を向けておるのだ、こういうことであります。それに対しましては、ただいま中村局長は、たとえばあり姿のままでとらなければならぬとか、あるいは代金の延納はできないためにやむを得ず日本糧穀を介在せしめたというようなことで、要約すればそういう御答弁に承りますがいずれの官庁でも予算によつて動いておりますことは、われわれも常識としては知つておるのであります。ただそれが官庁と官庁との取引の場合には、何かそれを国民大衆から疑惑を受けるような方法でなしにもつと率直に、予算が足らない場合には、その予算措置はまた別個に講ずるようなことを考え、あるいはまた現金の納入ができないような場合は、延納を御交渉になる、こういうような方途をやるべきであつて、めんどくさいから業者を入れた、業者には多少手数料をとられてもやむを得ない、こういうような考え方で、現在の諸官庁が多くの購入をおやりになるとすれば、これは根本的に大きな問題だとわれわれは考えるのであります。そういう点で今問題になつておりますのは、黄変米の問題でありますから、食糧庁がなぜあなたの方にまつすぐによこさぬものか、あなたの方ではなぜまつすぐに食糧庁からとれないか、こういう点を承つておるのであります。これに対して再三のお答えでありますが、今後ともこういう方途をお講じになるのかどうか、この点をまた最後に承ります。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 お答えいたします。非常にくどくどしく繰返して恐縮でございますが、当時食糧庁の払下げ、特に代金の決済の仕方につきましては、私の方も延納ということを、特に特別会計の方の現品収納後という原則がございますので、お願いいたしたのであります。しかしその点は当時解決いたしませんで、またあり姿の取引の問題につきましても解決いたしませんので、先ほど来申し上げました、やはり特別会計の責任をできるだけ——言葉は不適当かもしれませんが——考えまして、第三者を介入いたしたわけであります。第三者が特別会計に納めます場合には、現品の検収をいたしまして受入れて、その数量に基いて決済いたす、こういう措置を当時とつたのでございます。またこれは言葉を返して恐縮でございますが、糧穀会社に対する手数料の点につきましても二%ということにいたしております。こういう原料といいますか、こういつたものの取引には大体二%が通例と考えますので、いたした次第であります。  なお今後の問題でございますが、御指摘の通り、私たちもできるだけこういつた非常に重要な商品でございますし、これを処置する場合には、最善の留意をいたすべきことは、御指摘の通りでございまして、二十八年度につきましては、食糧庁に対しましてもさらにいろいろ御考慮を願いまして、代金の延柄の問題につきましては了解いたしていただきました。またあり姿のままの取引という点につきましては、これは食糧事務所の方ではこれを譲るわけにいかぬというような強い御意見のようでございます。ただ直接食糧庁から特別会計が買うということが、御指摘のように、一番適正な方法と考えまするので、このあり姿のままという原則を存置いたしまして、ただいま最初に契約いたします場合には、それぞれの食糧事務所にございます現品は、ある程度の抜取り検収というものをいたして契約するのが妥当か、こういうぐあいに考えまして、二十八年度においてそのような措置で進めております。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 そうしますと、日本糧穀を介在せしめて、通産省がおとりになつた量が今何トンということは、おわかりでございましようか、もしおわかりでございませんでしたら、あとでその資料を御提示願いたいと存じます。  それからこういう問題が世間を騒がすようになりましてからは、直接食糧庁からおとりになるような方途を講じておられるか。  それから日本糧穀株式会社から通産省がおとりになりました価格、平均でけつこうでございますから、最低幾らで最高幾らでもよろしゆうございますが、資料がございましたら、お答えを願いたいと思います。これで通産省に関する質問を終ります。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 今後の措置でございますが、これはただいまも申しましたように、食管特別会計からアルコール特別会計が直接契約する形をとる、但し通産省の方に運送とかそういう実務をやる面がございませんので、ものの運送という点につきまして適当業者に指名競争入札をいたさせました。なお数字の点でございますが、日本糧穀から二十七年度において受取りました納入実績数量は四千九十二トン六六二でございます。  次に価格を申し上げますが、トン当り三万六百五円でございます。それが契約の単価でございます。中間経費その他加えまして最終的の価格は三万五千六百円でございます。そのうち日本糧穀会社に手数料として払いましたものが二%でございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 先ほど柴田委員の質問にお答えなさるのを聞いておつたんですが、私らの非常に不可解に思つたのは、食糧庁と通産省というものがあるにもかかわらず、日本糧穀を中に入れて買うということは、どう考えてもこれは常識的に納得することができない。そこで今伺つていると、現在あるままの姿では云々ということだが、あるままの姿で買うのがどういうわけで都呈が悪いか。ありのままであるがゆえに日本糧穀を入れなければならぬというのは、どういうわけですか。それからあなたの方では、黄変米がアルコールの原料とするに適当であるかどうかということを知つておつたか。それから食糧庁に黄変米のあることを知つておつたかどうか。つまり現在ある姿のままでは都合が悪いというのは、どういうわけか。それからあのたの方では食糧庁に黄変米があることを知つておつたのか、知らなかつたのか。日本糧穀から言われて知つたのか、日本糧穀からそういうものを買う前に知つておつたのか、知らなかつたのか、それからあなた方は、自分の経験からいつて、アルコールをつくるのに黄変米はいいか悪いか知つておつたかどうか、こういうことです。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 お答えいたします。第一点のあり姿の問題でございますが、あり姿については、これは現実に食糧事務所にありますものが、帳簿で見ます数量と非常に違つてつおるか違つておらぬかということが、当方といたしまして明確にこれを知ることができないのであります。従いまして、通産省側といたしましては、現実に受取る数量に対して、代金を払うという建前が一番穏当だと考えたためであります。  それから食糧として適正でない、アルコール原料として使えば使えるんじやないかという問題の点につきましては、私の方では食糧事務所の方から見本をちようだいいたしまして、これの醗酵試験の結果使用可能ということを確かめたので取出せるという考えに相なつたのでございます。  それから食糧事務所の方に黄変米があるということを知つておつたかどうかという問題でありますが、これにつきましては、先ほども一言触れましたように、当時の国内産の原料いも、あるいはその他の糖密等を海外から買うにいたしましても、精密が非常に高かつたというつようなことで、アルコール会計としましては、できるだけ何か別に安い原料がないかということで、食管の方に雑穀か何か原料になるものがないかどうかというようなことを話合いしたわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 今のお答えの、あり姿のままであなた方で使うのが悪いということは、帳簿の上でどとか言いますけれども、それではあなたの方でこれだけの数量を買おうと思つたら——われわれもあすこの倉庫に行て黄変米を見たのですが、あなたの方で百トン必要だと思つたら、食糧庁に、百トンいるがどれだけのかと言つたらさしつかえないじやありませんか。ただ帳簿の上だけでどうのこうのというようなことは、食糧庁はそんなことを言うはずがない。今のあなたの答弁ではとうてい私どもは満足できません。あなた方が何ゆえ日本糧穀を中間に入れたかということについての、あなたの今までの御説明では納得できないから、他の機会にまたいずれ質問いたすことにいたしまして、留保しておきます。  それから今の黄変米が食糧庁にあるのをどういうわけで知つたかと聞いたことは、つまり日本糧穀からそういうものを買いつける前に食糧庁にあることを知つておつたかどうかというごく簡単なことなのです。あなたの方では、日本糧穀に言われて初めて黄変米が日本糧穀の手にあることを知つたのか、それとも日本糧穀というものを介在させる前に食糧庁にあることを知つておつたかどうか、それだけなんです。いろいろむずかしいことを言わないで、イエスかノーだけでいいのです。むずかしい理由はいりません。

中村辰五郎通商産業事務官(軽工業局長)

○中村政府委員 あり姿の問題でございますが、これは食糧事務所の現実につきましても、帳薄と実際の欠斤の量を見ませんと、帳簿の数量で取引するという建前になつておりますので、当方といたしましては、欠斤が明らかになりません場合の措置といたしましては、やはり中間的な責任機関を置いた方が適当である。こう考えたのでございます。  なお食糧庁に対しましての黄変米の問題でございますが、当方といたしましては、ただいま申しましたように、雑穀は何でも、あれば適当に供給してもらいたい、黄変米についてはもちろん取込んで、アルコール原料になるものがございますればそれを引受けて行きたい、こういうことでございます。

安井大吉自由党

○安井委員 私は、黄変米輸入と前後しての麻袋購入の問題についてお伺いいたしたいと思います。  きのうも会計検査院長は、二十六年度決算の説明の中に、不用または不経済な経費の使用として、農林省が麻袋をまつたく使用することなくして倉庫に保管するものがあると指摘しております。私ども過般決算委員として神戸へ参りましたが、その倉庫を見ますれば、麻袋が百数十万枚高い倉敷料を払つてそのまま現存しております。一体この麻袋は何の必要があつたのか、そうしてその買つた数量は幾らであつたのか、そのうち使用したものは幾らであつたのかというような点についてお答えを願いたい。同時に、その価格は一袋幾らで買つたのであるか、またその一袋の買つた価格に対して、これをアルコール会社あるいは日本糧穀等に払い下げる場合において、この買値と売値、すなわち麻袋に対するところの代価を幾らにしてやつたのか、この点についてまずお伺いをいたしたい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。まず第一点の新麻袋の購入でございますが、昭和二十六年の一月ごろ、タイ国からタイ米を輸入するにつきまして——ちようどその当時インドとパキスタンとの間においていろいろ紛争がございました。そうして、御承知のように、インドは相当の麻袋生産がございますが、原料はパキスタンから参るわけであります。その原料が参らない結果、日本側に対してばら積みでもつて外米を受取るか、あるいは麻袋の手当をしてくれという要求がございましたので、そういう事情を勘案いたしまして、味袋の購入を進めたのでございます。同時に、当時におきましては、朝鮮動乱によつて進駐軍の国内麻袋の調達が相当多量に上つておりましたので、国内的に見まして相当麻袋の事情が逼迫しておつたわけでございます。さらにまた、先ほど申し上げましたような世界的の麻袋の需給状況からいたしまして、ばらものの輸入が増大するというふうに見通されましたので、各国に対する関係においても同様の事情が起るというふうに想定いたしまして、麻袋の購入をいたしたわけであります。麻袋は三百万枚購入いたしまして、現在その分が百五十五万枚残つておるわけでございます。購入価格は一枚二百九十円で購入いたしたわけであります。

安井大吉自由党

○安井委員 幾らで売つたのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 売却は……。お答え申し上げますが、この新袋につきましては、先ほどの通産省等の場合におきますようなものに使用いたしたわけではございません。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 安井さん、麻袋麻袋でまとめてやつていただいたらどうですか。

安井大吉自由党

○安井委員 もう一つだけ……。ばら積みで来る予定をもつて二十六年一月に購入したというのであるが、実際においては袋に入つて現に来ている。その、袋に入つて来るということは袋を買わない以前にもうすでにわかつておつたはずだ。それを、一月の当時のものを、その年の十二月になつて買い入れるというようなことは明らかにこれは役所の手落ちであり、不用のものを買つたのである。不用であるからこそ今日なお百五十万枚のものが残つて、倉敷料を払つていたずらにあるという実情であるが、その後に俵はいらない、タイはタイとして、あるいはビルマはビルマとして袋に入れて送るという通知が来たはずだと思う。その通知の写しをひとつもらいたいと思う。なおこれは対しては、われわれの血税がかようにいたずらに寝ておる。一方災害の方に金がたくさんいるのに、こういう百五十万枚分の多額の金が寝かして何年があるのは、まことに遺憾にたえないと思います。  質問はたくさんありますが、同僚の皆さんがまとめてやろうと言われますので、委員長、そうしますか。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 そういうふうにしましよう。

安井大吉自由党

○安井委員 それではまたの機会に延ばして麻袋に関する一切の計算、倉敷料あるいは単価、またはこれを幾らに売つて、幾らの損害があるとか、麻袋の特別会計をつくつて、麻袋だけの収支をひとつ表につくつて出していただきたい。麻袋だけについて、前後左右からあなた方のお知恵をしぼつた表をおつくり願いたい。それでは私はまだたくさんあるが、あとに留保しておきます。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 それでは食糧庁長官、資料をとりそろえていただきたい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 資料についてはとりそろえて出します。なおこの擦つけ加えますが、こういう御注意もございましたので、この保管については全部政府倉庫に保管をするようにいたしたいと思います。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 資料のことですが、その麻袋を購入された当時の食糧庁長官の名前、それから農林大臣の名前、それと実際に麻袋に携わつた局長、課長の名前もつけ加えて御提出願いたと思います。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 柴田委員のただいまの御請求の資料とも願いいたします。吉田委員。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それではもつぱら黄変米のことにつきまして、ちようど農林省の食糧研究所長も見えておりますので、その方によつて黄変米の概念を得ることを一応第一といたしまして、なおおととい以来問題になつておりました買いつけとか検査等々について、二、三お尋ねしてみたいと思います。  それでは角田さんに簡単に伺いますが、こういう研究のパンフレットなどもお出しになつておりますけれども、実は専門的に詳細にお述べくださいますると、これだけで本委員会の時間をとつてしまいます。そこでいわゆる黄変米につきまして世上あるいは有毒説、無毒説さえ流布されておるようであります、またいろいろな種類もあるようでありますが、その辺についてひとつ簡単に説明していただきたい。  それからもう一つは、いわゆる黄変米なるものはどういう原因で生じたのか、あるいは船積み後発生する可能性があるか、もしくはすでに問題になつておりまする二十六、七、八年度の分に船積み後発生したものがあるのかどうか、いつごろこれは発生し得るのであるか、この辺につきまして要点だけでよろしゆうございますから、できるだけ簡単に御説明願いたいと思います。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 黄変米というとかなり広義のもとになつてしまうので、大体黄色い色という、こういうものを出す米の被害微生物は十種類ぐらいは、どうしても現在のところあるのであります。そのうちで食べて毒的に働く、食べたらそれじやすぐ死ぬかという問題なのですけれども、それは直接死ぬほどの毒素ではないのです。けれども慢従中毒を起すために非常にぐあいが悪い。それで簡単に言うと、ペニシリウム・トクシカリウというのは中枢神経麻痺を起すものです。これは東大の方でも医科の方で完全に証明されて、医家的なたくさんのレポートが出されておりますから、これは問題がないと思います。このペニシリウム・トクシカリウを発見したのは、昭和十二年に蓬莱米として入つて来たものだと思いますが、それからずつと研究しております。それで現在のところでは、この菌はあまり分布しておりません。その当時は非常に台湾米なんかにはひどかつたのでありますが、現在ではあまりひどくありません。それから次に、これは自分が見つけたものでありますが、第一回のエジプト米購入のときに中に大分黄色いのがあつて、どうもこれはペニシリウム・トクシカリウムと大分違うようだという関係で研究し始めたのが、ペニシリウム・イスランデイクムという例の肝臓硬化を起すものです。この毒素は、まだはつきりした毒素そのものの化学的な組成はよくわかつておりません。ただ水に溶けるとか、アルコールに溶けるとかいうことは非常によくわかつておるのですが、その他は不明であります。それでこれは食べても直接すぐ毒になるというのではなくて、肝臓にたまりまして、そうして肝臓の組織を殺して行くのです。ちようど麦に麦角というのがあるのと同じで、麦角の毒素は集積性毒素といつて、非常にたまつて行つてしまう。それと同じように肝臓にたまりまして、肝臓の組織を殺す。殺した部分を互いになおそうとする機能がありますから、そこへ決定組織というかたい組織ができてしまうのです。その関係で肝臓硬化を起すのです。硬化を起すために機能をいよいよ失つて行く。そういうふうに働いて行くわけです。それでは、このどのくらいの量を食べたらいいのだというところが、現在まだ研究中ではつきりしまおりません。それで一審最初にやつたのでは、完全黄変米を一%混入したもの以上は、濃度に比例して肝臓組織がよく破壊される。それですから、これは実を言うと現在のところ、私の方では一%という線で押えておるのですけれども、厚生省の方は痕跡もとにかく許さない、こういう状態に今持ち込まれておるわけです。完全黄変、イ スランデイクムの方はこのくらいにして、その次に今度見つけられたのはペニシリユーム・チトリヌミム、タイ国黄変米というもの、これは昭和二十七年の一月だつたかに一回タイから来て、三菱倉庫に納まつておるもので十トンばかりまつ黄色のができてしまつたのです。それでこれは何だろうかというので持つて来た。ペニシリウム・トクシカリウム、黄変米という名のものとは大分違う。それで大分研究を進めてみたところが、違うからタイ国黄変米という米穀取扱い上の名前をつけて発表に及んだのです。これは、腎臓の細尿管というのもの、簡単に言うと血液の老廃物を薄く薄めてとつて、その老廃物そのまま細尿管を通過しますと、細い管であるために通過し切れないのです。それで非常に多量の水を使つているわけですから、そのまま出してしまえば人間というものは非常にのどがかわいたり何かして非常に困るわけなんです。そのために細尿管で今度は老廃物と水とをもう一ぺんわけまして、今度はまたそれを絲毬体へ返す操作が行われるわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 実はあなたの専門的な良心的な御説明はまことにありがたいのですが、私どもは一応は有害、有毒のものという前提に立ちまして、これがやはり財政経済その他政治上どういうふうな関連においてわれわれは検討すべきかという資料として伺うのでありますから、科学的な最終的な結論的精密さは一応ちよつとのけておきたいのです。私一人質疑するわけに行きませんので、たくさんまだおありになりますから、ひとつできるだけ除くところは除いてもらいまして、精密なことでなくてよろしゆうございますからお願いしたいのです。  それから委員長のおはからいによりまして、いわゆる黄変米につきまして何かお書きになつたものがございましたら、当委員会へ参考資料としてお送りくださいますとわれわれたいへん仕合せなのですが、委員長適当におとりはからい願います。

松山義雄自由党

○松山委員長代理 もし何かお書きになつたものがありますならば、委員会にひとつ参考資料として御提出願います。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 そこで今のものは腎臓をいけなくする。大体米に寄生するかびの中では、今のところは大体三種類であります。それでそのほかにまだ二種類ばかりございますけれども、これは米の上に寄生しているかはまだ今のところはつきりわかつておりません。二種類というのはイスランデイアとタイ国黄変、これは戦後外米から発見したものであります。それで一応動物試験をやつて、いけないという結論が出た場合は、これは衛生上直接それを飯米として配給することは、私らの良心の見解からできないのであります。それで食糧庁の方にもこれは飯米としてはぐあいが悪いという結果を私の方は報告しているわけです。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 黄変米に微生物が発生するということは船積み後も可能なのですか。もしくは、船積み後はあり得ないのですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 大体において船積み前に起きたのがどうしても六〇%くらいある。ビルマあたりでは、あまり日中作業をしていない状況です。これはビルマに行つたことがないからわかりませんが、ビルマから帰つて来た者の話によると、そうだそうです。それで電灯の光で黄色い色を見るのは非常に見逃しやすいので、自分からも実際色の判定をする場合は電灯の光では見ません。それで船の中で発生するかの問題ですが、タイ国黄変は、船の中で非常に発生しやすい菌であります。イスロランデイアは大体現地で起しておるのが多い。かびは目に見えないのが普通でありまして、目で見えないがために、向うで胞子がたくさん着生した米でも船積みせざるを得ない得ない。そのために船の中でむれて非常に湿度が高くなつた場合には、どうしても発生するということが起きて来ます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうすると、現地で検査員が検査しますその場ではないにしても、あとで生ずることもあり得る、そういうことに了承してよろしゆうございますか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 向うで全然ないものを輸送して来れば、船が水漏れさえしなければこれは起きません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それでは現地で検査の結果ないということが正確に確認された場合は、その後発生することはないのですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 ありません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 現地でこれが発生する最大の原因は湿気ということに了承してよろしいのですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 そうであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 確認する方法は非常にむずかしいのですか。それともそうではなくて大体通常の方法で可能ですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 現在のところでは、肉眼で鑑定するのは無理であります。培養法一つあるのみであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 現地で買付をした場合に、検査員が立会つてやるようになつておるようですが、こちらの人を派遣しておるようであります。検査は肉眼で見ないで別な方法でやつておりますか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 向こうにはいろいろな機械を持つて行つておりますけれども、その機械も使いきれないで非常におもしろくないというように言われております。大体向うでも肉眼鑑定はしております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 肉眼鑑定はできないとさつきおつしやつたではないですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 肉眼鑑定はいたしておりますけれども、肉眼鑑定のみでは、現在のところ飯米に適するか適しないかということまでは、どうしても正確さが出て来ません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そうすると、要するに検査員を派遣しても、有効に検査し、有効に有無を判定し確認するということは可能でないということになりますか。その点はいかがですか。

角田廣農林技官(農林省食糧研究所発酵微生物研究室長)

○角田説明員 飯米に適するか適しないかというこまでは、現地では確認できません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 あなたにはまたあとで聞くかもしれませんが、今の点について長官に確かめておきたいと思います。本年になつて検査員を現地に派遣したということを伺つたのですが、その結果は現地において黄変米の有無あるいはそれの可能性とか将来船積み後に生ずるとかいうような、その辺について正確に有効に検査の結果を得るということに実際なつているのですかいないのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。検査員の派遣についてはわれわれ二通りの考え方を持つたわけであります。第一はビルマ政府に対して規格の面におきまして、黄変米の混入の場合においてはこちらから拒絶できるという点につきましての交渉が一つであります。もう一つはただいまも技術者から御説明がありましたが、現地においてどの程度に立会い検査が行われ、どの程度にその正確さが持ち得るか、検査が行い得るか、こういう点を調べに参つたのであります。それで第一の点につきましては、本年の九月ごろに至りまして、ようやくビルマ政府もそれを取引条件の中に入れるということを了承したわけでございます。  第二の点につきましては、ただいまもお話ございましたように、黄色を帯びておらない、しかも菌がその中にあるという場合は、これはもう不可能でございます。ただ黄色を帯びているという点につきましては細密な検査はできませんが、これを省くということを船積みの途中においてやる方法を、立会人をつくりましてやるということにいたしているわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 大体それで状況はわかりましたから、そこで伺いますが、大体資料に出ているのですけれども、これは議事録に明確にしておきたいと思いますので、その数字だけ述べていただきたいと思います。黄変米の二十六、二十七、二十八年度に輸入しました数でございますが、年度別に述べてもらいたいと思います。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 二十六会計年度におきましては、この資料に提示せられておりますように、九千三百八十九トンでございます。蛇足でございますが、この場合におけるビルマからの輸入といたしましては十六万六千トンでございます。二十七会計年度におきまして、一万三千百六十トンが発生いたしたわけでございます。この場合におきましてはビルマからの総買付量は十六万トンでございます。そのうち二十七年会計年度に到着いたしましたのが十三万七千トンでございます。なお二十八年度しおきましては、十六万トンの買付の部分の二十八会計年度中に到着いたしました分から発生いたしましたのが、百八十五トンでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 そこで伺いますが、あなたの食糖庁では、米麦を輸入するについて指定商社を地域別に定めておるようでありますが、この米に関してはアメリカやタイその他を加えますと、たくさんあるようでございますが、黄変米が入つて来た方面からの商社は何商社ほどになるのでありますか。それはごくわずかでありますから述べておいていただきたいと思います。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 ビルマにつきましては三社でございまして、資料にもございますように、日綿実業と第一物産と東西交易でございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 またイラン米なんかもあるようですが、数字は小さいけれどもやはり述べていていただきたいと思います。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 イラン米につきましては、事故米として茶米が出ておりますが、黄変はまだ承知いたしておりません。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 しかしながら私どもは兵庫県に調査に参りましたときに、兵庫県の食糧事務所から資料をとりましたが、その中にはイラン米の黄変米が出ているのであまりす。それは数字が小さいから大して問題にしておらぬのでありますけれども、昭和二十八年八月二十日現在において、ン入港の年月は二月十一日以降でありますが、船の数は五隻、あるいは八十一トン何がし、十トン何がし二十五トン何がし等等になつておりますが、これはいかがですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 これはいわゆるエクワドル茶米と申しまして、やはり被害粒でありますが、黄変粒とは別だというふうにわれわれは考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 説明によれば黒い色もあり茶色もあるようにいろいろ言うているのでありますが、やはりこれも有毒なる病的変質の微生物のある黄変米と同じようなものではないのですか。同類に扱うべきものではないのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 エクワドル英米につきましては、現在のところ毒性がないというふうにわれわれは聞いているわけであります。ただ商品価値としての問題は別であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それではただいま私が指摘いたしました本年八月二十日現在の兵庫食糧事務所からわれわれ委員会に対してこのような資料が出たのでありますが、なお調査の上書面でもいいから御説明願いたいと思います。  そこで伺うのでありますが、これらの商社に対しましてはあなたの方は保証金をとつておりますかいかがですか。買付契約によりまして……。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。契約の場合におきましては保証金をとつております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 これはたびごとの契約についてとるのですか。あらかじめとつておくのですか。その点いかがですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。契約は一船ごとにいたしますから、一船ごとに保証金をとるわけであります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 現金でとるのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 さようでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 それから一点、指定者のことについて尋ねておきますが、指定者はどこでだれが選考するのですか。あるいは自由にわれと思わん者は出願すれば選考の機会はあるのですか、その点いかがですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。食糧の取扱いにつきましては、戦後司令部時代から食糧取扱いの経験があるものを食糧登録商社として登録いたしております。これが従来は四十数社ございましたが、現在は三十八社になつております。この食糧登商社の中から一昨年海外における競争のために買上価格をつり上げるというような弊害がございましたので、これを地域別に取扱い商社を指定いたしたわけでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私の聞きますのは、前に経歴のあつた商社もいいのだが、一部に偏向独占するきいがあるという批判も相当出ている。だからその点について自由に国民の中から資力、経験、信用のある者を広く選考することになつているのかどうか、こういうことを聞いているのです。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。この商社の指定につきましては実績の多いものから順次にとりますし、同時に銀行関係の信用によつて指定しいるわけであります。指定の期間は現在定めておりません。もしこの指定が非常な弊害を生じるという場合においては、指定がえという問題が起るわけでありますが、この点につきましては、だれでも自由にやらすということが、また同時に非常に買付先に対する競合になりますので、そういう利害得失は十分検討いたさなければならぬと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 しかしながら、あなたのおつしやるような実績がものを言つて、実績の多い者がまず指定されるということになるならば、だんだんと実績は積み重つて行くのだから、遂にそれが独占ということになると思うのであります。これはあとの質問に関連しまするので、今お答え願わなくてもいいと思います。  そこで伺いますが、当初受渡しを買付国とする場合に受渡してから後の事故その他損害については、これは場合によつては指定商社が負担し、場合によつてはわが政府が負担し、あるいは売主の政府もしくは商社等が負担すべきもの、こういうふうにいろいろと類別されておる。そこで黄変米の場合に、商社の負担した実例があるのかないのか、あるいは相手国売主が負担した実例があるのかないのか、損失について……。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 結論を先に申し上げますと、相手国政府がこれを負担したことはございません。商社に対する賠償金をとつたこともございません。ただつけ加えて申し上げますると、この相手国の政府との間におきましては、GG米につきましては、お手元に資料として差上げてありまするが、一定の契約がございます。その契約の場合の品質は品種銘柄でございまして、しかもその場合におきます最終の決定権は、ビルマ側の中立検定局にあるようになつております。これが第一点であります。従いまして、ビルマ側におきまして、黄変粒につきましての認識がない場合におきましては、中立検定局において、その品質につきましての契約状との差異を承認いたさない限りにおきましては、相手国に対する請求ができないという形になつておるわけであります。商社との関係におきましては、故意または重大な過失の場合におきまして賠償金をとり得る、こういう契約になつておる次第であります。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 船積みをしたときに、これはGG米でも、ないしは国際入札の場合でも、あるいはタイ国との契約における際のいわゆるフリー米の際におきましても、いずれにおいてもそうだと思うのですが、その際に、検定人が品質及び数量に対しまして検査をして、その証明害をもらうことになつておるように資料には記載しておりますが、それはそうなのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。タイの場合とビルマの場合とは、その点について異なつております。タイにつきましては、スーパー・インテンダンスあるいはデルパンというような国際的な検定人が立会いまして、その検定証書によつて取引をすることになつております。ビルマの場合におきましては、政府間の契約におきましても民貿におきましても、これは各国共通でありますが、品質銘柄をその年における標準品としてその品種が決定されるわけであります。これは日本のみならず各国とも同様でございます。ビルマにおきましては、スーパー・インテンダンスあるいはデルパンというようなものの立会いを認めておりません。そしてビルマにおける中立検定局がそれを判定し、その判定には従わなければならぬという形になつておるわけでありすま。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 資料によれば、政府が二十七年度におきまして黄変米の値引売却のために損失した金額が二億七百余万円、二十八年度においては、十月末現在において三億六千三百余万円、合せて五億七千一百余万円の損失を食管特別会計がこうむつたもののようであります。ところでこの黄変米の発生原因、発生過程というものが、売渡し国の過失に基くのか、民貿ならば先方の荷主の過失によるのか、あるいは運送よろしきを得なかつたのかということについては相当厳重に検査をしなければなるまいと思う。そこで政府としては、これをどこに責任を負担せしむべきかということについて、一体どういう手続をやるのですか、その点をお聞きしたい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。責任の問題につきましては、ビルマ政府との間におきましては、ビルマ政府と日本政府の代表者でございまする在外事務所との間の契約によつて、責任関係が明確になるわけであります。その際におきまして、先ほども申し上げましたように、品質につきましては、ビルマ政府が発表いたしましたその時期における一般的標準品によるということになつておりますので、この点についての責任のの追究ができないわけであります。ただその場合における公館のサイド・レターにおきまして、食用に適しないものにつきましては代品を請求できるということになつております。われわれといたしましては、黄変米は食用に適しないという主張をもつて先方と交渉いたしたのでございますが、先方におきましては、これは食用に供し得ないものではないという見解をとつておるのであります。余談で恐れ入りますが、本年一月の米の会議におきましても、われわれの代表から黄変米のことをるる説明したわけでございますが、他の買手国一般も、ゴールデン・カラーといつて、それはむしろより高く売れるものじやないかということで、全然一笑に付されて歯牙にもかけなかつた、こういう実情があるわけでございまして、その辺につましての判定も、やはり中立検定局で判定するということになつておる関係上、いろいろ交渉いたしましたが、その点についての賠償の請求は成り立たないということになりますので、われわれといたしましては、これを契約の中に入れるということに努力して参つたわけでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 あなたの方では一体それはビルマ政府が責任を負うべきものだというふうにお考えになつたのかどうか。それならばもつと相当強硬に話がされなければならないと私は思う。向うの方でそういう特別な、色が黄色いのだからいい米だという式の頭で、有害でないという考え方で一蹴されたというけれども、一体そんな弱い交渉をしなければならぬのか。そんな自信のないことでクレームなど扱い得るのかどうか。そんなことでたやすく五億円も背負い込んでしまうというような考え方自体、食管特別会計がこういう問題によつていろいろと批判されるのではないか。こうもわれわれはさらに推測をたくましゆうする。もつと積極的に、何もこれは政府が責任を負うべきものではないという前提からいろいろと追究して行くということが元来の立場でないかと思う。ことに本年に至つては、あなたのおとといの説明によると現地に人を派遣して検査して、どんどんと黄変米のそういうものは拒否しておるというようなことがあつた。それくらい強いなら、こういう損害についても、どこが悪いということついて、もつと根拠のある強い交渉がなければならぬと思う。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。もちろんわれわれといたしましては、お説のように二十七年度におきましても、二十八年度におきましても、在外事務所を通じてビルマ政府に交渉をいたしておるわけであります。ただその契約の内容が、黄変粒につきましてクレームが成立するという条項がないものでございますから、食用に適しないということでもつて主張いたしておつたのであります。ところがその食用に適するかどうかの判定は、ビルマ政府機関の中立検定局がやるということになつておりましたので、その条項の変更を強力に交渉しておつたのであります。本年度におきまして、黄変米の含有率についても、これを条項に入れるということに成功いたしたわけでございます。もちろん当時におきましては、日本といたしましては、輸入を非常に希望いたしておりましたし、またビルマ政府としては、各国別の割当をいたしまして、米穀事情の窮迫の状態に応じまして、ビルマ政府が非常な強気であつたということは言い得ると思うわけでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 その点は、もうすで、に日本においてはそれより前に発見されて、黄変米が有害であるということも日本においては検定済みであるのだから、食糧事情もさるごとながら、やはり正当な取引でありますから、そこはクレームの理由になるということは、やはり道理上も当然であろうと私どもは思う。自分の方で、有害であつて食糧に売り渡すことはできない、従つて当然に損失は必至だというものを、何も弱い話を持ち込む必要はないと思うのです。そこで進んで、それならば一体商品をとつている指定商との間に、黄変米についての損害賠償の問題は発生しなかつたのですか。その点についてはどうなんですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。商社との間におきましては、契約面におきまして、故意または重大なる過失が生じた場合には、賠償金をとり得るという形になつておるわけでございます。この場合におきまして、それが故意または寛大な過失かどうかとい点につきましては、われわれといたしましては、ビルマ政府との船積みの場合におきまする契約が、先ほど申しましたような状況でございますから、これを故意または重大な過失と認めるわけには行かないのじやなかろうかというふうに考える次第でございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 しかしながら、また別の面から考えますと、やはり善良な管理者として一種の委託業務を遂行しております外交的な関係にありますから、従つてそこに船積み後かびが仕えるような原因があれば、それはやはりわれわれの法律常識からいえば、完全に履行しなかつたというふうにも言えますので、私は何か簡単に政府が全部背負い込んでおられるというところに、実は疑問がある、そこなんです。だから故意もしくは重大な過失というような、当然責任を負うような場合よりも、もつと進んで、適切な方法をとつておかなかつたというような場合におきましても、やはり政府が、包括的な委託の趣旨に沿うておらないということも言い得るのではないか。こういう点についても相当検討がなければならぬ、交渉がなければならぬ、そして相当厳密に検討された上で、やむを得ず日本の告訴になるしということならば、また何をか言おんや、こういうことになるのですが、その辺について、しごく簡単に全部背負い込んでしまつたようにどうも見える。そこで私は聞いておるのです。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 吉田委員のお話ごもつともでございまして、われわれとしてもそういう面からいろいろ検討いたしたわけでございます。商社の面のみならず、ビルマ政府の面に対しましてもいろいろ検討をいたしましたし、またその中の条項につきましても、インセクトというふうな言葉について、そういう言葉について、そういう言葉をもつてこの黄変米をひつかけて行けないかというふうなことをいろいろ検討いたしました。またアービトレーションの方もいろいろ聞き合わしたわけでございますが、そういうことは一般貿易取引上通念として入らない、こういう形になつたわけでございます。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ことしになりまして一万三千余トンが売却されているのでありますから、これら——私、今聞こうとするのは、随意契約の件でございます。そこで食糧庁提出の資料によりますと、ほとんどが随意契約であります。二十八年度は全部随意契約、二十七年度も随意契約の方が多い。そこで随意契約というものはたいへん厳格に制限を受けていることは御承知の通りでありまして、説明書にも、予算決算及び会計令の百二条の一項の第五号の二というような説明がありましたが、それがどうもぴつたりしない。相手の関係でありた周囲の関係であると思うのですが、何がゆえに随意契約を簡単にしたのですか、その点を伺いたい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 御承知のように、今年売却しました一万三千トンにつきましての、処理の問題につきましては、われわれ他に流れないように慎重に検討したわけであります。つまり厚生省におきましても非常に関心がございまして、その配給先につきましても、用途につきましても、混合割合にいたしましても、厚生省と協議いたしたわけでございます。従いましてそれが他に流れるということが非常に……。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私はそんなことを聞いているのではない。予算決算及び会計令の百二条の項の五号の二というのは「契約上の義務違反があるときは国の事業に著しく支障をきたす虞があること」とあるが、何がゆえにそういうことになつたか。たとえば日本糧穀株式会社も随意契約でありますが、日本糧穀株式会社の社長は前食糧庁の長官です。いろいろな財界の名士などが役員に列せられているが、この条項にあてはまるのはどういうものがあるか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 私今申し上げましたのは、二十八年度の処分の場合を申し上げたのであります。二十八年度におきましてはただいま申し上げましたように、これが有毒物として食堂に流れることが非常に危険でございますし、用途もあるいはその混入割合をきめましたのも、これが義務違反によりまして横流れすることが支障を来すおそれがあることでもつて百二条でいたしたわけでございます。ただ二十七年度の場合につきましても、われわれといたしましてはアルコール特別会計に売却いたします場合には、政府間の売却ということで、随意契約をやり得るということに考えておつたのであります。アルコール特別会計の代理人という頭で考えておつたのであります。実体の契約面におきましては、売買とうう形をとつたわけでございまして、その点につきましては事務的に見て注意が足らないというふうに考えておる次第でございまして、遺憾に考えております。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 これは前段の御説明も後段の御説明もまつたく常識を逸した御説明だと思うのです。日本糧穀株式会社をアルコール特別会計の代理人だというのは一体どういう意味ですか。食糧庁ともあろうものが、六千億以上の特別会計を握つておりますところが、同じ政府のアルコール特別会計の代行人的な性格を持つた日本糧穀というような考え方は一体どういうことですか。     〔松山委員長代理退席、藤田委員長代理着席〕 またそもそも日本糧穀が、契約の義務に違反したときに事業に支障を来すというようなことは、アルコール時別会計であるような場合ならばなおさらであります。もつともアルコール特別会計の代行人としてというふうにきまつているのだから、政府間の売買のごときというふうに考えた、こういうふうなことだけれども、これは一つの比喩にすぎない。いやしくも国の財産の処分行為であります。そういうようなたとえ話のようなことで処理することは、絶対に筋が通らない。またその翌年度の、二十八年度の知事の指名する云々ということにもなつておるのだが、これもどうも不可解ですな。知事は最高の権威でも何でもないのですから、どうもその随意契約の点が私には納得が行きにくい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまの知事の方の例でございますが、つまりこの場合におきましての二十八年慶の処分方法といたしましては、菓子用の場合には、こういう混入率のものというふうに、全部厚生省と打合せいたしまして、蒸溜酒の場合は、混入率については幾らと協定いたしまして、厚生省との協議を遂げまして、それを全部仕訳いたしたわけであります。しかもその処理等につきましても、相当厳重な注意を与えたわけであります。菓子用の場合におきましては、各府県に菓子屋がございますので、菓子屋に直接渡すという意味におきまして、各府県の知事が渡すべく菓子屋を指定していただくということにいたしておるわけであります。この随意契約の問題は、そのものが食糧庁が予定いたしました用途以外に流れないようにするために、一般競争入札よりも随意契約をとつたわけであります。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 ちよつと時間を多少制限してもらいたいのですが……。

藤田義光改進党

○藤田委員長代理 ただいま柴田委員の御発言を、吉田委員ひとつ尊重していただきたいと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ちよつと今の点確かめておきたいのですが、菓子用は全部一%以内になつております。一%以内は、角田説明員のお話によると、あれは食糧にさしつかえないと思うのだが、厚生省云々、こういうことなのです。だからそれが横に流れるというようなことについては、経済的理由はともかく、衛生的理由は多くないと思うのです。それで私は今の随意契約につきまして、これはやはり一種の会計紊乱的な事実ではないか、そういう疑いが生ずるのでありますので、その点は検査院の御意見を聞いて、私は他にも聞きたいことがありますけけれども、きようはこれで終ります。

小峰保榮会計検査院事務官(検査第三局長)

○小峰会計検査院説明員 会計検査院といたしましては、この種のものは、もちろん競争入札が当然だと思うのでありますが、競争入札でやりますと、横へ流れるおそれがある、こういうようなことを理由にして最初は随意契約をなさつたようであります。それが引続きずつと二十八年差で続いている、こういう事情になつているのでありますが、会計検査院といたしましては、どうも現在の方法をおとりになつても、やはり横に流れているものもあるようであります。公明な競争契約ということでおやりになつていただきたい、こう考えておる次第であります。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 ただいま同僚吉田委員から長時間にわたつていろいろな角度から長官に伺つておりました。長官のお答えを私ども、食糧庁がとつた黄変米に対する措置がほんとうに正しいのかどうか、こういうことで真剣に伺つたのでありますが、今まで長い間の御答弁を伺いますと、今度とつた黄変米に対する措置が、ことに競争入札でなしに、随意契約をもつて日本糧穀等に多量の黄変米を売渡しておる、この内容等も詳細に検討を加えたのでありますが、どうもわれわれが見ます視点と、食糧庁長官のお答えを伺いますと、さらに誠意を伺うことが残念ながらできないのであります。私どもは誤つたことを完全に喧して、今後国民大衆の非難を受けないような方途を講じていただきますことを希望しておるのであつて、すでにでき上つたことは、いけなかつたらいけなかつたと率直にお答えを願つた方が、非常にすつきりするのでありますが、そうでなく、どこまでも食糧庁長官はこれを正当化しようという考えでお答えになつておるとしかうかがえないのであります。たとえばこれを一、二の例をとつてみまするならば、前谷長官でないどなたかの御説明によりますと、食糧研究所の検査の結果黄変米を決定しておられる、こういうことでここに資料を提示されておる、しかるに私どもは八月一日か二日に大阪に参りまして、兵庫の食糧庁の事務所長でございますが、それから大阪の所長のお二人の御説明を承りますと、予算の関係で科学的な調査の方法はなかつた、常にさしと申しましようか、米をとるものを袋に刺して、そしてばらばらとこぼしてみて、肉眼で見て、これは黄変米だと決定しておるという御報告を受けておるのであります。そうしますと、この私どもに御配付になりました資料の研究所の検査の結果というようなことは断じてうそだということは、これ一つで決定されるわけであります。そういたしますと、単純にさしを当てて、百粒か二百粒の米をとつてみて、その中に一粒か二粒の黄色のものがあれば、これを黄変米であると決定したではないかという疑いを持たざるを得ないのであります。そういたしまして、なお今度はそれに関連いたしますが、たとえばビルマ政府に対しまして、日本ビルマ総領事の小長谷さんですか、この名前をもちまして、番号一五七、一七六号の文書を拝見いたしましても、ほんとうにこれは黄変米のために、ビルマ政府に交渉された文書とは常識でも判断できません。非常に弱いものであります。われわれが見れば黄変米と思うが、あなたの方の国ではいかがでございましようかというような、伺いの文書でございます。これは朗読を省略いたします。こういうようなことであれば、前のいわゆる手にとつて、あるいは紙の上にとつて肉眼で見て、黄変米と決定したということは、農林省食糧庁だけの、しかも一農林事務官、この農林事務官にはどんな知識のある、どんな眼の鋭い人がいるかもしれませんが、私どもから判断いたしますと、地方の食糧事務所におられる職員の諸君は、それほど科学的な知識を持つた、長官以上の人々がそろつておるとは考えられません。そういう方々が見て黄変米だと決定し、決定されたものを今度は払い下げにあたりましては競争入札で売りました場合の金額は、トン当り三万二千以上でございます。そして随意契約で販売されました金額は、二万九千七百円が最高のように今の資料で見受けるのであります。こういうようなことであれば、実際に随意契約で、日本糧穀というものに多量な払下げをやつたということは、どういうわけか。単に片柳真吉というかつての食糧庁長官を、何か大きく利得せしめるための行為ではなかつたかと国民が疑うことは当然であります。こういう点に対しまして、もう少し率直に——これはもちろん今の食糧庁官のおやりになつた分じやないかもしれません。だが当時の責任者もございましようし、こういう食糧庁が今までやつて来た考え方というものが根本的に誤つておるのかおらないのか、この点をまず承ります。  その次には、二十七年度の黄変米と決定いたしました総数量、二十八年度の同じく総数量、それから二十七年四月の二十八日付の食糧庁対日本糧穀株式会社の売買契約書、この売買契約書で私どもは不審に思いますことはたとえば食糧庁から日本糧穀に販売いたします契約書の中に、「第二条、乙は契約保証金として契約と同時に全国販売農業協同組合連合会長猪飼清六をして契約金額の百分の十以上を現金をもつて甲に納付せしめるものとする。」とありますが、「甲」と申しますのは食糧庁をさしておるようであります。どういう関係で食糧庁と日本糧穀との契約になおもう一つ全国販売農業協同組合というものが介在しなければならなかつたのであるか、こういう点であります。  その次の問題は、二十七年度、二十八年度の二箇年にわたつて日本糧穀株式会社に払い下げました総数量とその金額等を承りたいと思います。

藤田義光改進党

○藤田委員長代理 質疑を予定されております杉村委員と柴田委員にちよつと了解を求めますが、中村軽工業局長に参議院の通産委員会から再々出席の要求がありますので、本日はよろしゆうございますか。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 よろしゆうございます、前に承りましたから。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 柴田委員から食糧庁のやり方についての御注意がございました。われわれといたしましても、不備な点は十分直して行き、またそういう点については誠意をもつて解決いたして参りたいということはもちろん考えておるわけでございます。ただ、ただいまの検査の方法等につきましては、われわれといたしましても、まず現地で黄変粒が発見されますが、その発見される場合におきましては、お話のようにさしでもつて調べた場合に発見されるわけでございまして、発見された場合においてはそれを一応配給を停止いたしまして、その菌の性質、含有量等を食糧研究所に見本を送付して検査をいたして参るわけでございます。そしてその結果有毒菌によるものだという場合におきましては、これを配給から除外するという措置をとつておるわけでございます。お話のようにこういう菌につきましては、なかなか肉眼によつて鑑定することがむずかしいという場合もあろうかと思います。これは色が出ております場合にはすぐわかるが、色が出ていない場合にはわからない。そういう場合につきましては、危険性のあるものについて押えまして、それから詳細な研究を進めるということにいたしておるわけでございます。  第二点の日本糧穀との契約は、先方の申出によつてそういう契約をいたしたいというふうに承知しておるわけでございます。  それから売却数量につきましては、日本糧穀に売却いたしましたのは、通産省の官営工場に売却いたしました四千百九十トンでございます。そのほかに蒸溜酒工場等に売却いたしましたのが千四百四十八トンでございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 今の量というは、通産省のアルコール工場とかどこかに行つたのは別個といたしまして、私の承つておるのは、日本糧株式会社に対して昭和二十七年度の分が何千トンで、二十八年度の分が何千トンであるか、おのおのの金額をこれにつけ加えて承つておるのであります。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 今申し上げましたのが、日本糧穀への分として二十七年度に売却いたしたものでございます。それで第一の場合におきます売却単価は、二万八千六百三十四円に包装袋一枚について百八十円を加算いたしたものがその単価になるわけでございます。

柴田義男日本社会党(左)

○柴田委員 合計金額はおわかりになりませんか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 総額につきましては今計算して申し上げます。それから第二の場合の千四百四十八トンの分につきましては、二万九千七百円、包装込みでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 ちよつと出していただいたこの参考書類に基いて聞きたいのですが、第一にここに数量が書いてあるのですが、これはばらで来ておるのではなくて袋に入つて来ておるのだろうと思いますが、その一袋の量は幾らでございますか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 その資料の数量でございますか、ただいま御指摘になりました数量は。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 ここに黄変米発生状況というのがありますね。昭和二十六年の黄変米の発生状況、昭和二十七年会計年度黄変米発生状況、こういうようありますね。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 それは一袋百キロで入つて来るわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 みな袋に入つているわけですね。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 そうです。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 そこで伺うのですが、一袋の中にどれくらい黄色いものがあればこれを黄変米として処理されましたか。一粒あつても黄変米として処理されたか。いわゆるどれだけのパーセンテージがあつたものを黄変米として処理されたのですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。その場合は、抜取りでございますから、大体われわれといたしまして一%……。     〔藤田委員長代理退席、天野委員長代理着席〕

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 私の聞きますのはそういうことでない。もつと単刀直入にぱつと答えてもらいたい。いろいろな理由はわからなければ伺いますから、長々とまわりくどくやらないで、何%黄色いものが混入しておればこれを黄変米として処理いたのかということを聞くのですから、それを答えていただきたい。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 一%以内は配給いたすとして、一%以上ということにいたしております。ただつけ加えて申し上げたいのは、さしでもつて検査いたした場合におきまして、それでもつてただちに決定いたすのではございませんで、それを一応配給不適としておきまして、それでさらにその内容を精細に検討するわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 その一%とか、二%とかいうのはどういうことで検査しましたか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 一%の限度を設けましたのは、食糧研究所の研究もございまするし、また同時に厚生省におきまする意見も……。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 その方法ですよ。検査はどういう方法ですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 毒性なり、影響等ににきましては、培養試験によつて検査をするわけであります。  ただいまの杉村さんのお話は、一%をどう仕訳をするかという御質問でございますか。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 その一つの袋の中にどれだけの量があるものを黄変米として処理したかということなんです。  それからあなたの今の一%以上ということは、その一%というのは一袋の中に一%あるのか、何によつて一%あると認定したか。その認定の方法を聞くのですから、あまりくどくど言わないでください。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 第一点は先ほど申し上げた通り一%以上でございます。  第二点は、十分に全体に行き渡るようにさしでもつて、そのパーセンテージの含有量ときわめたわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 そうすると私はその点を非常に疑問に思うのですが、人間が食つて毒になるというものをたださしでやつてみただけでパーセンテージを判定するということは、きわめて、不完全な検査ではないかと思うが、その点はどうですか。一袋の中にさしを入れてみたところで、その中にどれだけのものがあるかわからない。その点はどうお考えですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。これを決定いたしまする場合におきましては、当初におきまして、抜取り検査でそのおそれがある場合は、一袋だけをやる抜取り検査ではなく、全部について仕訳をいたしまして、配給よりそれをとりのけまして、後日詳細に検査をするわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 それではその点はその程度にして、昭和二十八年度黄変米売却実績というのがございますが、それをごらん願いたい。これの売却先に、七月三十日の分、おのおのずつとここに、東京都知事の指定するものとか、あるいはその他の知事の指定するもの、通産省の指定するものとか、国税庁長官の指定するものとか、こういうことをいつておるのですが、その指定というのは、どういう形式でやることですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答えを申し上げます。知事の場合と国税庁の場合とは別でございますが、国税庁の場合におきましては、この一万二千トンのものを一%以上、あるいは一〇%全部仕訳をいたしたわけでございます。仕訳をいたしまして、その仕訳に応じまして厚生省と協議いたしまして、用途を決定いたしたものでございます。その決定した蒸溜酒用としてさしつかえないというものにつきましては、国税庁に対しましてこれだけの数量を売却できるからその蒸溜酒製造業者の数量、氏名につきまして国税庁に連絡をいたしまして御指定を受けたわけでございます。一方菓子用につきましては各府県に対しまして、この黄変米につきましては単なる菓子用ではございませんで、一定の水洗いをするとかいう条件を付しております。そういう設備のある菓子業者を、各府県につきましては従来の実績に応じまして、この数量を各府県に通知いたしまして、その範囲内におきまして府県が菓子業者を指定していただく、こういうふうな方法をとつたわけでございます。

山田長司日本社会党(左)

○山田(長)委員 関連して伺いたい。この数量は申請した数量通り出したものか、それとも申請された数量に従つて何パーセントか申請数量を引いて出したものか。これを伺いたいのが一つ。  それからもう一つは、黄変米の価格はどこでどう基準をきめたものか。これを関連で伺いたいと思います。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 菓子用につきましては、府県に対しまして一応従来の菓子の砂糖とかその他の能力で、しかもこういう米粉を使う能加というものが一応食糧庁にございます、その総数をその能力に従いまして府県に通知したわけであります。それを全部府県に割当てたところと、幾分残つたところがございます。残つたものについては、菓子用でさらに府県の希望の多いところに割当てたわけでございます。その価格は、普通に原材料用価格として決定いたしておるものの価格を適用いたしたわけでございます。蒸溜酒用につきましては、先ほど申し上げたように、そのパーセンテージによりまして数量をきめまして、国税庁に通達しまして、国税庁で割当をきめていただいたものであります。この価格につきましては、蒸溜酒用の原価計算から逆算したものであります。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 なお続いてやはり今の売却状況のことでありますが、この東京の知事、その他の知事、あるいは通産省、国税庁長官等の指定による以外の指定があつたものに対しては、別に競争入札とかなんとかいうことをせずに、売却をしたのですか。この指定者に対する売却方法はどんなものですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 指定者に対しまして直接契約いたしたわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 随意契約ですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 随意契約でございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 検査の結果からすれば、菓子につくつた場合においては、大体毒素はなくなるという見解なんでございますか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。この場合におきましては厚生省と協議いたしまして、二百度以上の熱処理をするものに限つたわけでございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 そうすると二百度以上の熱処理をすれば、やはりこれは食糧として食べてもさしつかえないという結論になるのじやないですか。いかがですか。そうすれば何も菓子でなくたつてほかの方法で食べられるような気がするが、その点はいかがですか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 お答え申し上げます。御承知のように、二百度以上の熱処理をするという場合におきましては、これは普通の家庭におきまする炊飯ではそういうことができないわけでございまして、もちろんお話のように、そういう処理をすれば食糧になると思います。また菓子の場合におきましては常用ということではございませんから、その度数も少いと思いますが、二百度以上の熱処理をすれば、まあ一%以内ならば影響力はなかろう、こういう判定でございます。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 こういうことについて、食糧庁などは今八造米さえつくつておるのだから、こういうような実際の米なんだから、人造米ではないのだから、何も菓子につくつて食おせてさしつかえないものならば、国民の食糧として食おせてもさしつかえないくらいの研究はなさつてしかるべきだと思うのだが、そこら辺はいかがでしようか。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 われわれもそういう不要物への需要について研究いたさなければなりませんが、ただこれは配給米の場合におきましては、家庭で処理するわけでございますから、やはりある程度の完全度をとらなければならないと思うが、家庭が二百度以上の熱を加えるということは、なかなかむずかしいことでなかろうかと思います。

杉村沖治郎日本社会党(右)

○杉村委員 そんなことは論争してもつまらぬことですが、何も家庭用家庭用ということを言うわけではなくて、あなた方は国民の食糧を扱つておる食糧庁ですから、何も家庭用を基準にしなくたつて、国の力をもつて処理して国民に食おせるようなことを考えてもいいじやないか。何も女が炊事をして食うばかりが国民の食糧の調達じやないので、それではきわめて心細いのです。日本の食糧庁の長官として、今はじやがたらいもを米にして食うというようなたいへん複雑なことをやつているのですから、もう少し深刻に考えていただきたいのです。菓子にして食つてさしつかえないなら、せつかくの米ですから国民に食えるようにしていただきたい。御答弁はいりません。

前谷重夫食糧庁長官

○前谷政府委員 現在食糧研究所においても研究しておりますが、さらにその研究を進めてやつて行きたいと思います。

天野公義自由党

○天野委員長代理 本日はこの程度といたし、次会は十二月七日月曜日、午後一時から開会いたします。  これで散会いたします。     午後三時五十二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗