予算委員会 第3号
- 発言数
- 106 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/11/05
会議録
○委員長(青木一男君) これより委員会を開きます。 去る十月二十九日理事木村禧八郎君が委員を辞任されましたので欠員となりました理事の補欠互選を只今より行うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木一男君) 御異議ないと認めます。つきましてはこの互選は先例により委員長が指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木一男君) 御異議ないと認めます。それでは昨四日委員に選任されました木村禧八郎君を理事に指名いたします。
○委員長(青木一男君) これより昭和二十八年度補正予算に対する一般質疑を行います。質疑は委員長及び理事打合会の申合せによりまして各会派の持時間の範囲内でお願いいたします。新谷君。
○新谷寅三郎君 私は主として今度の災害に関する補正予算についてお尋ねしたいと思います。先ず第一に伺いたいと思いますのは、今度のこの異常災害についてはいろいろ特別の復旧措置を講じられつつあるのでありますが、その基本的な方針としましては承わるところによると衆議院において三党が相談をされまして、基本的な行き方をきめられたということであります。昨日同僚の森委員からも申上げたのでありますが、政府の提案しておられるところは、直接予算に関係のある部分を議案として出しておられるのでありますけれども、恐らく各党とも一番問題にいたしておりました三・五・二の割合、従つてこの予算に直接の関係のない百四、五十億かの融資の問題、これが中心であつたかと思うのですが、これは予算には勿論現われておりませんし、政府からもこの点については何ら明瞭に御説明がないのであります。私はこういうことは言いたくないのでありますが、一体各政党が政策を協定されることは勿論結構であります、併しその政策協定をされた場合には、それを国会に持つて来て、国会の審議にかけるというのがこれは議会政治の根本であると思います。ところが一番大事な百四、五十億の融資、これをやるのかやらないのか、どういうことになつておるのか我々には全く御説明がないのでありますけれども、この点を明瞭にされませんと今度の災害の復旧に関する基本的な方針が我々にわからない。私は緒方副総理にお尋ねしようと思つたのでありますが、おられませんので政府を代表してこの点大蔵大臣から明瞭に御説明を願いたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 新谷委員のお尋ねの、三党協定して災害復旧費等の基本方針というものが、三党で協定、きめられたのは御承知の通りでありますが、それによりますと、政府はそれを研究し、それに基いてやつておるのでございまするが、大体今次災害の国庫負担分を千五百六十五億円とする。この数字には移動がありますることは過日来申添えておる通りでございまして、これは十月五日現在のところでさような工合に査定をしておる数字でございます。それでこれを出すのには、大体年度割は三・五・二というのを基準として参るということでございます。初年度は予算に計上したのは三百億でございます。初年度の予算計上は三百億とする、そういたしますると実は三割を千五百六十五億にちよつとかけて見ますと、その不足額が三百億では、これが四百六十九億となりますので、百六十九億不足することに相成ります、これだけをかけますると。ところが百六十九億のうち冷害等対策費に十二億程度が計上してございまするので、従つて百五十七億という、こういうのが一応計算上不足する、こういうことになるので、これをどうするかという問題が今お尋ねの要点のほうに入つておるのでありますが、拝承したのでありまするが、これにつきましては復旧事業の進行に伴いましてその必要に応じて個々に実情を調査しました上で、資金運用部資金等から融資をする、こういうことに相成つておるのであります。これは個々に実情を調査してその必要に応じて出す、こういうことに相成つております。 それからなおもう一つの点は冷害対策費は百十五億となつておりますので、この結果、百三十億円……、あの例の共済保険のほうの分からこれが引かれる、百三十億の分から四十五億を引かれておるのであります。この四十五億をどうするかということにつきましては、これは融資等の措置をとる、かようにしまして保険金の支払には何ら支障はないのである、こういう考えに相成つております。それが三党協定の主なものでございます。
○新谷寅三郎君 大体わかりましたが、そういたしますと、この、二党の協定を基本にして今度の災害復旧に当ると、こういう政府の御方針であるようでありますが、この点はこの参議院においてもその方針で行くのだということを大蔵大臣確約されるわけですね。
○国務大臣(小笠原三九郎君) この三党協定につきましては政府のほうでもいろいろ研究いたしました結果とにかく今日冷害地においては一日も早く本予算の通過を希望し、この実施を熱望されておる事情等から、この点も研究の結果これを政府提案として修正してお出ししたい、これが今日お手許に参つておる次第であります。従つてこの線に沿つてやりますることはお約束申上げる次第でございます。
○新谷寅三郎君 そこで更に伺います。三党協定は、こういう話が出たかどうかわかりませんけれども、今のお話の融資という、融資されるという百五十七億ですか、これに関しましては、結局この処理は恐らく普通の行き方で行きますと、来年度の補助金と言いますか、同家補助でこれは見返つて、仮に今年融資を受けても、来年はこれを補助金に切替えて行く、こういう御方針になるかと思うのですが、そうなりますと、三・五二と言いますが、予算的に見ますと、これは二・六二の割合でやる、こういう御方針と了承してよろしうございますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 工事量という点につきましては、さつきお話申上げた三・五・二の割合でございますが、予算措置としてとつてありますのは、大体二ということに本年度相成つております。
○新谷寅三郎君 先ほど大蔵大臣は、三・五・二の工事量で行くというお話でございました。その三党協定の線に沿つてやるということで、ございましたが、来年度予算の編成方針もまだ十分きまつていない次第ですから、はつきりと確約されることは困難でございましようが、工事量としては来年度は少くとも五はおやりにならなければならん。或いはこの予算で行かない部分を又融資等の問題を生じるかも知れませんが、仮に予算的にこれを処理して行こうということになりますと、勢い二・六・三の割合になつて来るのじやないかということを私は申上げておるわけです。その点は留保されてもよろしいのですが、こういう災害復旧費をいつまでも融資というような変態的なやり方ではいけないのじやないかと思うのです。それでは後年度の財政計画にも非常に悪い影響を及ぼすと思うので、これは何をおいても出すべきものはやはり出されるという計画で財政計画をお立てになる必要があるのじやないか。そういう点から見ると、幾ら考えても二・六・二の割合になるのじやないかということを申上げておるのですが、その点は如何ですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) これは仰せのごとくに、今の数字的に見ますると、そう相成るわけに見られまするが、まあ来年度の予算は実は新谷議員御承知のごとくに、相当各方面の事情等、今多難なときでございまして、過日も申しましたように、約二兆円にも達するような予算要求が出ておるというような具合で査定をいろいろ加えておる次第でございまするが、ただこの工事につきましては災害の性質に鑑みて、できるだけ早く終了さしたい、こう思つておりますので、或いは今新谷さんのお言葉のうちにもあつたが、来年もやはり融資で措置する分もこれは出て来るかとも考えます。併しいずれにしましても、この工事量は進行させて、復旧を急ぐということは民生安定のために極めて必要なことでございまするので、予算措置として、来年それじや六になるのじやないかということで、六を計上さすということは、私は、まだ予算全体ができ上つておりませんから、申上げられませんが、工事量としましてはこれも実情に応じてでございまするが、それだけのことは促進さして参りたいと、かように考えておる次第でございます。
○新谷寅三郎君 それからこの基本方針としてもう一つ伺いたいのは、今政府で一面やつております治山治水対策協議会ですか、いろいろ根本的な治山治水計画を樹立せられつつあるようであります。恐らくこれは来年度予算にもその基本方寸に基く計画が現われて来るのじやないかと思うのですが、そこでそういう場合に、今度の災等復旧、もつと広く言いますると、従来の過年度災害を合せまして、そういつたものとの調整と申しますか、関係をどう処理される考えでございますか。もつと具体的に言いますと、両方をこれは並行しておやりにならなければならんだろうと思うのですが、災害復旧は災害復旧である、それから基本方針は基本方針でやつて行くという、まあ並行的なやり方をする以外には方法がないのじやないかと思うのです、この点は如何ですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 丁度本年度でも実は過年度災害につきましても四百四十五億計上しておるというような次第でございまして、仮に来年度も同様としますと今の一応資金そちによる部分もございましようが、予算化も相当来年度は大幅にやらなければならないと考えております。従つてこれらの点についてどの程度全体の面から或いは予算化し、或いは資金の面で入れるかということについて随分検討しなければなりませんが、仰せのごとくやはり元になるものが治山治水でありまして、この治山治水計画の元に遡らなければいつまでたつても同じような災害を繰返すことになりますから、実はこの闘まだ何も閣議て、決定したわけではございません、ただ私どもの話合いでは来年度は災害対策、浩山冷水等を大きく線を太くして、ほかのつまり比較的効率の薄いような方面に補助金その他多数出されておるので、これを相当普通の、一葉で言う打切つて、思い切つた措置をとらなければなるまいと、従来のごとき考えでは行くまいということを実は閣議の席上で話合つておる次第でございまして、いずれ二十九年度予算に対する方針をきめましてから御確答申上げますが、まあそういう工合に考えておりまして、治山治水の点は十分予算措置をとりたいと思う。ただ一兆八千億円でございまして、こういうものを仮に十カ年としても大変なもので、来年度の支出多難な際にこれはそのままに措置はとれないのでございますが、やはり重点的に効率的にやる意味で相当な配慮はいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○新谷寅三郎君 それから昨日も他の委員から質問があつたわけですが、まあ従来の過年度災害の復旧の状況を見ておりますると、三年々々とおつしやるけれども、実際は三年でなかなか済んでおらないのです。この過年度災害をどうするかという問題については、私も私見はありますが、この際申上げませんが、今度の呉常災害の復旧に関しましては先ほど大蔵大臣も言われたように、この大災害で而も全国的なものでありますから、これはまあ農業関係から言いましても林業関係から言いましても、まあどうしてもこれは三年以内にはやり遂げてもらわないと、いろいろな意味で経済復興ができないと考えるのですが、この点は従来の過年度災のような実績を辿らないように特別に憂慮される必要があると思うのですが、その点は大蔵大臣は確約されますかどうか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 過年度災害も実は率直に申しますと今のままで行きますと、まだ五年くらいかかる予定になつておる。又本年の四百四十五億という程度で行きますと、まあそのうちに多少事情も変つて参る点も出て来るのではないか、併し今の異常なる風水害によりまする分につきましては、これは仰せのごとくに速急措置をとりませんと、重ねていろいろ災害等起つて来る虞れが多分にありまする地区が多いのでございまするから、この分まあ過年度災害分は何ら軽視する意味では毛頭ございませんが、まあ再災害防止という見地から見ましても、今年の分を大急ぎで今年災に対して備えることはこれは仰せの通りでございますので、私は少くともこの分については、少くとも三カ年くらいでやるというふうに考えております。 但しそれでは来年度どういう予算措置をとるか、まあ予算措置をできるだけとりたいと思つております。又場合によりますと資金運用部等の余剰金を生じて参りますればそういう資金面からも措置して行きたいと考えておりますが、是非早く復旧いたしたいと考えております。
○新谷寅三郎君 緒方副総理に対して先ほどお見えにならないときにお尋ねしておつたのですが、この三党の協定ですね、これは私から申上げるまでもなく、政党間で政策の協定をされる、これはあり得ることであり、又必要な場合もあると思いますが、併し今度の問題のように災害復旧の基本的な争乱がこれによつて大体方向付けられるという非常に大きな問題です。で、政府はこの三党協定の線に従つて今後災害復旧をやつて行くと、こういうことなんですね。そうしますと我々としましても三党協定というものかどういうものかということを、もつと具体的に知りませんと、今大蔵大臣からは口頭でそのあらましの御説明があつたのです。あつたのですが、それ以外にどういうことがあつたのか存じませんけれども、その概要をやはりお示しになる必要があるのじやないかと思うのです。国会においてそれを基本にしていろいろ審議をして行くというのが、この議会政治をうまく運営して行くのではないかと思いますので、この予算に現われたところだけでは我々は殆んど大事なことがわからないというわけですから、三党協定の内容について概要を我々に何か書類を以てお示しになるというような方法を講じて、我々に十分詳しいことを差示して頂きたいと思うのですが、その点如何でございましようか。
○国務大臣(緒方竹虎君) いわゆる三党協定の内容につきましては、私遅刻いたしましたので、先ほど大蔵大臣から概要を申上げたと存じまするが、その三党の間に文書にまとめ上げましたものが必要で御要求でありますれば差出してもいいのでございます。内容は先ほど大蔵大臣から申上げたものと重要な点において言葉の一字々々はともかくといたしまして、少しも変りはないものと存じます。
○新谷寅三郎君 それでは念を入れるようですが、この内容をできれば書物にして頂きたいと思います。と言いますのは先ほど申上げたのですが、予算に関係のない、一応関係のないとしてこれは融資で行くんだと、これがまあ今度の災害予算の一番重点だと思うのですが、その問題なんかがこの予算委員会ではこうして質問をし、答弁を求めてやつとわかるので肝心なところがわからない。のみならずあとでお聞きしたいと思うのですが、例えば融資をされる、融資をした場合のその利子補給なんかは、どうするのかというようなことについて、三党協定が一体どういうことまできめておるのか、我々にわからん。で、政府のほうではそれをやるつもりだとか、或いはやらないつもりだとか、いろいろ昨日も水害対策委員会でいろいろの意味にとれるような答弁があつて、まだ確たる方針もきまつていないという状況なんです。三党協定というのは一体どこまで触れておるのか、それを知るだけでも非常に我我として参考になると思うのです。できればそれをお出し願いたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) それでは書類にいたしまして御要求に応じます。書類にして差上げることといたします。
○新谷寅三郎君 それではそれを頂いてから更に検討することといたしますが、先般来災害対策委員会で、いろいろ数字について質疑をしておるのですが、こういうことが発見されたのです。大蔵大臣が御説明になりましたように、政府は一応十月五日現在でございますか、五日現在で今度の異常災害の復旧事業に対する国庫負担分として、千五百六十五億というものが国庫負担になるということを一応確認したということでございます。これは諸方さんも大蔵大臣も災害のほうの委員会では国庫負担分は千八百億になるということをたびたび言明しておられるのであります。それが十月の末になつて急に十五百六十五億になつたのです。その理由として述べられたところを私の記憶から申しますと、調べて見るといろいろ重なつたようなものもあつたし、特に六月上旬の二号台風、このほうの復旧費が入つておつたので、これを除いたので千五百六十五億になつたのだ、こういう御説明があつたと記憶するのです。私は先ず第一にこの千五百六十五億というのかどういう根拠で出たかと云うことを伺いたいのですが、第二にはそういう御説明があつたにかかわらずいろいろ調べて参りますと、建設省の所管の公共土木復旧事業の関係では例の特例法の中の関係法律が六月及び七月ということになつておるから、初めから二号台風は異常災害として特例法を適用するようにして要求しておるのだ、今度のお出しになつておる補正予算にも二号台風の分は建設省所管の分について入つているのだ、こういう御説明なんです。これは非常に私がさつき申上げたところの御説明とは矛盾するのではないかと思うのです。のみならず一体議員立法で二十四の特例法を作りましたが、これは御承知のように速記録を御覧になりましても、委員長からの御報告を御覧になりましても、いずれも西日本の水害を契機といたしまして、異常災を何とかして救おうということから端を発しているのでございます。両院の、委員長とも二号台風は入らないのだという趣旨を述べておるわけです。それを六月及び七月というふうにたまたまなつておるから、当然これは二号台風も異常災害として入れるのだということを建設省でおきめになり、大蔵省の査定においてもこの二号台風は当然入るのだというので今度の三百億の中には入つておるというのです。そういう査定をしておられる。これは一体どちらの御意見が本当の政府の御意見なのか。私はそれは今度の災害は非常に全国的で深刻でありますから、何とかして救つてやらなければならんと思います。併し特例法を適用して行くのにはどつかにやはり線を引かなければならん。建設省の政府委員の言われるのも事務的には尤もな点もあります。すぐ続いて起つた西日本の災との間に非常な不公平が起るとか或いは実際上区別がつかないとかいうような問題はこれは事務的には御苦心があろうと思うのです。併しそういうことをしてやつて参りますと、来年度はどうされますか。来年度、今年異常災害として特例法の適用を受けた、高率の補助を受けた同じ村、或いはその隣の村が災害を相した、そういう場合に来年度恐らく今度の特例法で心かれるつもりはないでしようし、我々もそういう考えを持つていない。やはりそこに不均衡が起つて来る。どつかで線を引くということになりますと、やはり私は基本的な線を初めから考えておく、そうして区別をして行く以外に方法はないのではないかという気がするのですが、どうも世間では、議員立法でいやに水増しをするというような非難をされますが、政府自身がそういうことをやつておられる。私はこれはどうしても解しがたいと思うのですが、副総理及び大蔵大臣はこれに対してどういうお考えをお持ちになつておりますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は、一号台風は入つていないというふうに承知しておるのでございますが、あと事務のほうから一つ御説明申上げることにいたします。 それからその最初の分につきまして大体千七百はを最初見た分がどう変つたかということについては、大体これは一口に申上げますと、過去三年の実績等に基く業種別の査定をいたしました結果が主であります。それから更に文教、厚生等の施設が別に四十億ほど別のところに予算化してございますからこれが当時九十五億と見られておりましたのが四十億で済んだ、これは両方で立会つて査定した結果そうなつたのでございますが、そういう問題があります。 それからもう一つはこの特別立法が全地域に及ぶものとして一応最初に計算したところが、その後いろいろ政令等の基準を定めますることで相談しました結果が、大体八割五分の地域に適用されるということになりましたので、この点でも相違が生じて来ております。そういうことで、只今のところ十月五日現在では仰せのごとく千五百六十五億、但しこれは今申上げました、別に文教、厚生の分は四十億別のところに見ております、予算化されておりますので、この点を加えますればそれだけの差を生じて来ますが、公共事業関係としては千五百六十五億を見込んでおる次第でございます。
○政府委員(森永貞一郎君) 六月及び七月の大水害という言葉になつておりますので、法律の解釈といたしましては二号台風の関係はこれに入つて来ない数字かと了解いたしております。但し、二号台風による公共施設の被害は非常に小さいのでございまして、それから又引続き大水害によつて被害を受けた、或いは十三号台風によつて被害を受けたというような部分も少くないものと思います。そういう場合にはどの部分が二号台風で、どの部分が大水害乃至は十三号台風かということの区別がなかなか判明しがたい場合もあろうかと思います。そういう場合には実情に応じまして適宜運用上善処いたしたいと存じております。
○新谷寅三郎君 主計局長のお話のようでありますと、基本的にはやはり六月及び七月の大水害とある中には二号台風は入らない、従つて実際二号台風でやられたところが、更に西日本の水害で被害を受けたという場合に区別をどこでつけるか。つけにくい場合があるから、実際調べるだけ調べて行政措置で以て適当に計らう以外にないということであれば、了承するのです。先般の両院の災害対策の委員会の合同の打合会でも、大体今主計局長の言われたようなことをお互いに了承し合つたわけです。ところが建設省関係はそうではないのです。今主計局長は非常に被害は小さいとおつしやつたが、数字を聞いて見ますと建設省関係で六十億乃至七十億というのですね、被害の報告額が。農林省関係で約八億と言つております。そんな小さな数字では私はないと思う。それを建設省所管の関係では、二号台風の分は、六月及び七月の大水害とあるから、六月の分は入つている、二号台風の分は入つている、こういう説明なのです。それを大蔵大臣は知らんということは実は私はおかしいと思うのですが、建設大臣はその点は如何でしようか。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答えを申上げますが、私もあの立法の趣旨が大災害と謳つてありますので、必ずしも第二号台風が入つているというふうにも考えません。併しただ只今主計局長からお話申上げましたように、重なつているのが多いのでありまして、お話の第二号台風による被害六十億云々とありましたが、これは次の大災害と一緒に合わさつて、又同じ計算に出ているのが大部分じやないかと思います。その辺は或いは私どもの当局が余り理に走り過ぎて、六月及び七月とあるから入れたのだと、こういうふうに申上げたかも知れませんが、結果においては余り変りはないようになる、そこで被害の実情をよく見まして、運用によつてよろしきを得て参りたいと、かように考えております。
○新谷寅三郎君 いや、建設大臣は余りよく御存じないらしいのです。これは災害の委員会では私からも他の委員からも何遍も質しているのです。当然これは六月及び七月とあるから二号台風は入るのだという答弁でありました。農林省関係はこの点は六月下旬とあるから自分のほうは非常な苦労をして区別をして査定をしておりますということでございましたが、建設省関係は六月とあるから二号台風は当然入るのだ、こういう考えで答弁しておられました。この点は私は若しそれが今後も議員立法で、衆議院のほうからは六月下旬とあるのを削るということに変つておりますが、議員立法でこういう点が削られるかどうか。これは結果を見ないとわかりませんけれども、今の法律ではこういう点を所管大臣はしつかり見てもらわないと、政府みずから成るべく災害費を倹約しようと言いながら自分で拡げておられる、こういうことがあつてはならないと思うのです。この点は特に建設大臣十分調査をされて、行過ぎのないように措置されることを特に希望しておきます。 それから私の持時間がなくなつたようですから、尻はしよつてあと一、二点お伺いしたいのですが、特に農林大臣にお聞きいたしますが、今度の大水害で一番被害を受けたものは何と言つても農耕地だろうと思う。そこでどこの地方を廻りましても言われることなのですが、今から手を着けて復旧工事をやつて行けば来年の四月には間に合う。まあ農民としては何とかして来年の稲作に間に合うように復旧をしてもらいたいという希望が、これはもう全国的でございます。ところが今度のこの災害復旧費が三百億、これでそういう農耕地の復旧が十分できるお考えでございますかどうか。一方では食糧増産の費用も削つている、既定経費を削つているというような事実もありますが、一方災害復旧の関係で被害農耕地が復旧されないと、これは来年は又食糧事情が大変なことになると思う。高い外国食糧を又買わなければならんということになりますが、これらの点について農林大臣は緊急を要する農耕地の復旧を本年度やつて行けるという確信がおありになりますかどうですか、その点をお伺いしたいと思います。 それからこれは大蔵大臣に伺いたいのですが、先ほどもお話の百五十七億ですが、或いは従来の繋ぎ資金或いはこれから海岸堤防その他について予定しておられるような資金につきまして利子補給の予算が全然計上されておりませんが、これは当初から利子補給はすべきであるという強い両院の要望であり、政府もそれは勿論そういう方針で参りますということをたびたび言つておられますが、この利子補給に関しては、これは今年度の、補正予算、第二の補正予算としてお出しになりますおつもりですか、或いはその利子補給でありますから、来年度の予算でいいの、だというお考えでありますか、或いはもう利子の補給はしないのだというお考えでありますか。この点明瞭にお答え願いたい。
○国務大臣(保利茂君) お答えいたします。これはもう御説明申上げるまでもなく、我が国の零細な農家にとりましては、農地の復旧ということは、もう国が予算措置をとろうととるまいと、とにかく放つて置くことはできない。そういうことで、恐らく私は応急の処置としましては、来年の植付には、大半復旧せられて行く。耕地に関するものは、私はただ今回の三重、愛知等の高潮によります被害地でありますとか、或いは和歌山県の山奥地帯でありますとか、どうしても間に合わないという所も相当あると思いますけれども、大局的に見ますと、耕地の復旧は応急的にはとにかく相当進捗する。復旧計画としても、被害県の計画では四〇%乃至五〇%の復旧計画をどこでも立てておるわけです。ただこれの予算措置が、これに足並みが揃わないということは、これはもう遺憾ながら申上げ、ざるを得ないわけでございます。そこでこれはもう農地のほうは緩急自在を図るというわけには参らない性質のものでございますから、どうしてもこの農地の復旧計画は、短期のうちに完了しなければならん性質のものだと思いますが、過年度災害のあとを見ましても、まだ農地、農業川施設の残が、二百六十億残つておる。二十四年度にもちよつと足がかかつておるという今日までの実際の実情から、御判断を願いたいと思いますが、予算措置が農地復旧の実際の状況に照しまして、必ずしも、その足並みが揃つているといつたものでないということは、どうも非常に苦しうございますけれども、従来の例から見ましてもどうも止むを得ないことだ、併しそれだけに農地復旧の予算措置というものは、どうしても短期に仕上げてしまうという必要を、事柄の性質上痛感をいたしております。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 新谷委員のお尋ねの利子補給の点でございますが、このことはもう三党協定にも、本年度内に措置をとるということが書いてございまして、私どもも今度のいわゆる融資で行くべき百五十七億について、どれだけまあ出ますか、これは実情に即して個々に調査の上、必要な分をできるだけ出したいと思つておりますが、それについての利子補給の問題でございまして、本件について特に書いてございましても、利子補給の問題は、或いはもう通常国会にすぐ二十九年度予算を出すのですから、実情に基いて出すのは二十九年度でもよいかと思いまするが、或いは二十八年度の補正予算で措置すべきものと認めますれば、二十八年度で措置いたしたいと考えております。なお次に百八億、今は百十八億になつておると思いまするが、この繋ぎ融資にも利子補給をするのかというお話でございますが、これは実は資金運用部の資金でして、資金運用部の資金に又政府が利子補給するというのはおかしなことで、これはさような考えは持つておりません。なお三党協定はその百五十七億……、今新谷さんのお言葉は、本当は早速から予算措置をとるべきじやないかとおつしやつた。それは融資の面で行きまするものですから、この点に関しまする利子補給の扱いは、利子減免という文字を使つてございますので、この点だけは予算措置をとりたいと考えておる次第でございます。
○新谷寅三郎君 まだたくさん質問が残つておるのですが、それは又別の機会に譲りまして、最後に緒方副総理にもう一つお尋ねしたい。それは私から申上げるまでもなく、政府のほうで十分気を付けておられると思うのですが、会計検査院の報告によりますと、この災害復旧関係、その他の、政府の施行せられる工事に関しまして、いろいろ不当な支出が非常に多い。で、会計検査院の報告によると、或る県では九〇%くらいは不当な支出であるというような報告も来ておるわけです。今度の災害復旧のほうは、これは恐らく十数万個所あると思います。全国でですね。そうなりますと、勢いその調査も杜撰になるだろうし、経費の支出も杜撰になることは想像に難くはないのです。で、我々としては、この被災地を早く救済しようというので協力をしておるわけですけれども、その支出がいやしくも不当になりますということは、国民全般に非常にこれは大きな影響を与えると考えますので、従来のような生ぬるい方針ではなく、こういうような不当支出を防止するために、特に措置をお考えになる必要があるのじやないかということを痛感いたしますので、政府としては、その点に関して何か特別の措置をとる準備をしておられますかどうか。どんな措置をとられるか。その点を最後にお伺いしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 今回の災害が殆んど前例のない異常のものでありましただけに、政府といたしましても、できるだけ被災害者、又は国会の御意思に副うつもりで、政令の地域指定等につきましても、変則ではありまするが、大体国会の御意思をそのまま取入れたような次第でございます。それで一にこの災害復旧をできるだけよくしようという考えでありまするが、同時に今御指摘のように、その復旧の過程におきまして、いろいろ問題が起つては甚だ相済まん、いずれにいたしましても金の出所は国民の税金でありますので、今御指摘の点につきましては、十分に監査を厳重にいたしたい、それについて何らかの方法を講じたいということを政府の内輪で寄り寄り相談をいたしております。具体的にどういう方法をとるかということについては、また決定に至つておりませんけれども、今御発言の趣旨に十分副うつもりでございます。
○中田吉雄君 関連して……。この厖大な公共事業費を効率的に使うということは非常に大切なんですが、緒方副総理の只今のお言葉では、実際に触れていないのではないか。私は公共事業のロスは少くとも二割程度はあると見ている。私が最近、実際に入札されたのを調査したところによりますと、これは砂防工事ですが、六十五万で落札しておる、それを元請けした人が十五万円頭をはねて五十万円で次に渡した、それを更に五十万で請けた人が、十四万はねて三十六万で渡す、これは殆んどすべての、全部の工事と言つてもいいほど、こういうことかやられておる。更にもう一つの県は、或る県の県会議員が、砂防工事を百五十万で請けて、五十万円頭をはねて百万で落札している。そして殆んどすべての工事というものは、形式上は競争入札の方式をとつておりますが、全部談合です。例えば指名入札に六名参加するということになりますなら、それらの人が全部旅館或いは料亭に集まつて、前夜どうしてこれを誰に落札させるかということをきめるわけです。そうして大体二割くらいの利益があるとすれば、その談合に参加した人に一割くらいを全部渡す。これがもう殆んどの、公共事業全部の形式で、表面上は競争入札になつていますが、一週間前から前夜にかけて必ず談合をやつて、二割儲けがあるとすれば指名入札に参加した人にその一割をやつて、工事を実際やる人が一割くらいとる。この競争入札、落札の形式にメスを加えん限りは、私は到底この厖大なロスを防げないと思う。更に或る県で県営の三億数千万の発電工事をやつたその入札に、東京の或る大会社が、五大建設とも称せられるのが、それに或る工学博士に口添えしてもらつて、その指名入札に参加するというだけで工学博士に百万円謝礼を出している。なぜそれがわかつたかと言いますると、その会社がとつた、そこで落札してとつたから県には全部建設協会というものがあつて、そして落札したものに対しては千分の一とか千分の二とかいう協会の負担金を出す。そこで協会の会長が私の友だちですから、その会社に金をもらいに行つたら、実は某博士に口添えしてもらつて指名入札に参加したから、その謝礼として百万円出しているから、一つ協会の費用を少し負けてもらいたいと言つて、そういう形式を、これはもう殆んど競争入札という表面上は合法的なことをやつていますが、会、市談合です。この形式についてどういうような特に建設大臣は、最近牧野良三博士はこの談合についていきさつを発表されていますが、これについてメスを加えん限りはこの厖大なロスは防げないと思う。更に四国の某県については、県会議員一人に対して公共事業費三千万円ずつ知事が割当ててやつて、そうしてその知事が割当てたやつを県会事員は自分の地盤の好きなような土建業者と組んでやつている。それが会計検査院のなんでも挙つているんですが、それに対して特に主管の戸塚大臣はどういうふうにしてこの入札における下請け、更に再下請けというようなことによるロスを防ぐか。少くとも一割や二割はもう談合金に全部渡つているのです。これについてどういう御所見を持つておられますか。私はこれにメスを触れずしては効率的な公共事業費の節約は実際できないと思つている。御所見を承わりたい。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答え申上げます。請負業者の入札方法についてだんだん御指摘がございましたが、いろいろこの問題について私どもも聞き及ぶところもございます。併し只今お話のようなことについてはなおよく調べて見なければわかりませんが、入札の方法が談合というようなことと非常に相通ずると言いますか、あることも否めない点があるのじやないか。それで今後建設業者をどういうふうに扱つて行くかということにつきましては随分研究いろいろ重ねておりますけれども、なかなか一利一害で、すつきりした形が現われるということはよほどむずかしいのでございますけれども、今私どもも極力建設業者を扱う方法について或いは入札制度というものをもう少し根本的に考えなければならんということについては研究いたしておりますけれども、今直ちに最もいい制度というものは結論まで達しておりません。御指摘の点等についてはなおよく調査もいたし、不純なことのないように気を付けたいと思います。
○中田吉雄君 私は殆んどこの入札は談合によつてやられていると思いますが、そういうことなしにやられていると思われますか。全体の入札において、談合と全然そういう話合いなしによつて落札されるものとの比率はどういうふうになつていると思われますか。私の知つた或るのでは、これは某県ですが、県の土木の或る人に、五千万の工事でしたが、これを幾らで、ちやんと県庁が予定している敷値があるわけです。最低値段、最低の落札の価格があるのですが、ちやんとそれを県会議員その他と打合せと言いますか、その数値をちやんと知つて、殆んど五千万ぐらいの工事で一万円ぐらいしか差のないほどぴしつと落札できるのです。これはもう指名入札に参加した業者と、それと県なんかと組んでそういうことがやれるわけですが、特に今次の災害にからんで、国家予算の現状から、たくさん災害復旧費が計上されないとするなら、与えられた予算を効率的に使つて、できるだけ目的を達するということを考えねばならんが、この分析なしには、私はそうしてそれに対する対策なしにはないと思いますが、建設省が関係されている工事というものは、県のほうはなかなか目が届かんと思うのですが、大体そういうことなしに、談合なしにやられていると思われますか、その点お伺いしたいと思いますし、ただ最近いい傾向としては、非常に監督が厳重になつたということを土建業者が言つていますが、これは一つもつと手厳しくやつて頂くことを希望しておきます。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答えは先ほど申上げたようなわけでありまして、必ずしも円滑に、而も合理的にばかり行つていると私も考えません。これをどうして防ぐかということについては最善の注意を払つて参りたいと考えるのであります。なお、お話の直轄の仕事につきましては、そういう点のロスがないように常に十分の注意を払つておるつもりでありまして、この点については業者の理解と芝だんだん成績を挙げつつあるのではないかというふうに考えておりまするが、府県等について只今御指摘のような事態が必ずしもないと私は申上げるわけに参りません。こういう点については業者の監督、取締と言いますか、扱い方について今後一層の研究をいたして参りたいと存じております。
○佐多忠隆君 ちよつと関連して……。今中田委員から述べられたことは世間周知の事実であるし、すでに会計検査いんからもたびたび報告が出ていたのです。それに対して、今緒方副総理或いは建設大臣は、ただ今後慎重に研究をいたします、慎重に対処いたしますという答弁で、答弁をにごしておられるのでありますが、誠に政府はその点については怠慢であると糾弾をせざるを得ない。非常に困難であると言われながら、既定経費でもすでに六十億削るというようなことまでやつて財源を捻出しようとしておられる。それならそれと関連して、今言つたような事態を匡正する方策は具体的にすでに立てられているのか、立てられていないとすれば非常に怠慢である。従つてもう少しその点を具体的にどう対処するのだという政策をお示し願いたい。若しそれがないのならば早急に期日を限つて具体的な対策を立てて、それを実施をして黄金を効率的に使うということを責任を持つて具体的に答弁して頂きたい。
○国務大臣(戸塚九一郎君) 決しておろそかにしているのではございません。この建設業者の扱いにつきましては、常に建設省といたしましても苦心をして、どういう対策がいいかということで研究はいたしておるのでありまするけれども、(佐多忠隆君「研究の段階ではない」と述ぶ)先ほども申上げましたように、但し、こうしたらというところがなかなかいい結論が出て参りません。いま少しく研究の時同をお与え頂きたいと思います。
○中田吉雄君 一千億以上の公共事業費、先に挙げましたように大抵二割ぐらいロスがあるのです。私随分たくさんの事例で又請けのその鞘を調べて見ましたが、殆んど二割ぐらいある。ですから実際よろしきを得ればもつとこのたびの三百億でも五百億ぐらいの効率は挙げ得るのです。 そこで私一つ土建業者の濫立ということとこの資格を厳重にするということとの関連ですが、非常に業者が内地に職がないということもありますが、余り濫立してどうにもやれないからああいう談合の形式をとるのではないかと思うのですが、談合と業者の濫立ということとの関係について建設大臣はどうお考えですか。もう少し作業に対する資格というようなものを厳正にして、そして不当な競争によつて余儀なく談合せざるを得ないようなことを防止するということも一つの方法じやないかと思うのですが、その点速かに御所見を承わりたい。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答え申上げます。只今の業者の濫立ということは私もよく認めております。これは殊に地方においてそういう点が顕著ではないかと思いますが、これを防止する方法がなかなかむずかしいのであります。只今登録制度にいたしておりまするけれども、まだこれだけではいけない。殊に登録ということが随分あやしく利用せられることもあります。或いは許可制度と言いますか、資格を一定に定めてやる方法もどうかということも目下研究をいたしておる次第でございます。
○小林孝平君 先ほど新谷委員から三党協定の全文を出して頂くことを要求されたのでありまするけれども、今回の政府の修正はこの協定に基いてやられたのでありまするから、当然これは予算の審議の初めに当りまして、資料として提出されなければならん書類だろうと思うのであります。昨日特に中田君からこれを要求されたのに未だに提出されていない。必要があれば出すというような、非常にこれは怠慢だと思う。政府は三党と国会外でこういうやりとりをやりましたから、もう参議院の審議は必要はない、こういうふうになめているのじやないかと思う。そういうことでは非常に困ると思います。間に合いませんければ取りあえず一つ読んで頂きたい。(「簡単なものだからもうできたろう。早くしろよ」「審議しないでいいのか」と呼ぶ者あり)
○佐多忠隆君 この資料要求どうなつているのですか。
○委員長(青木一男君) 要求しておきました。(「要求しただけでは任務は終えない」「その資料が出るまで暫時休憩したらどうですか」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(小笠原三九郎君) それではちよつと読みます。 昭和二十八年十月二十日三党協定文 一、今次災害の国庫負担分は千五百六十五億円を基準とする。 二、年度割は三五二を基準とする。 三、初年度分は三百億円を計上する。 四、残余は復旧専業の進行に伴ない、その必要に応じ、夫に調査の上資金運用部資金などより融資する。但し本件に限り年度末までに利子補給或いは免除の措置を講ずる。 五、冷害対策費は百十五億円とする。但し建設、厚生、労働の二十億円を含む。農業共済保険金より四十五億円を削り、これに充当する。 こういうことでございます。但し右の通り三党間で協定をしたが、自由党においては政府の同意を得られない場合はこれを取消すという条件が入れてありまして、政府のほうではこれを研究の結果この線で行くということを認めまして、これに基いて予算措置をとつたわけでございます。
○小林孝平君 只今の協定の文書を読みますと、これは日本文の常識からいたしますと、この百四十四億円の融資というものは、これは常識上は全額融資するというふうに解釈できるのです。これは事業の進行を見て適宜やるというけれども、それは適宜その百四十四億を分けて融資するということであつて、これは日本文の普通の常識から言えば、この百四十四億は全額出すと解釈をするのがこれは当然だろうと思う。この百四十四億は、我々今まで受けました教育の程度からいたしますとこれはどうしてもそう解釈できる。これは大蔵大臣が勝手にこの百四十四億はこれは最高限度である、これは出しても出さんでもいいというようにあなた一人で解釈されているのですか、その点如何ですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) さつきちよつと数字を申上げました、百四十四億でなくて百五十七億というふうに残余の点は了解して頂きたいと思います。百五十七億、それにつきましてはさつきちよつと申上げました通り、工事の進捗状況に応じその必要を認めた場合に、個々について調査した上で出すということになつておりまするから、それは個々の調査の結果事業の進捗状況で出すこともありますし、又進捗状況で必要がないという場合には出さん場合もあり得る。従つてこれからの調査、個々の実情の調査でございますので、その点についてはこれは最高限であるということを申上げている次第であります。
○小林孝平君 只今申上げました通り、個々の事業の進捗状況を見て、この事業にはこれだけ出す出さないとかということを言うけれども、総額が百五十七億ということはその協定の全文を通じて読めばそういうふうになる。これは誰でもそういうふうに解釈できるだろうと思う。又事実これは三党の、政府はそういうふうに解釈されておりますが、改進党でも鳩山自由党でもそういうふうに宣伝されているようであります。だからこういうふうに重要なことをなぜ協定文も出さないで一方的に解釈をして、そうしてごまかすようなやり方をやつているのか。この点が私は非常にあやしい、不審に堪えないのであります。どうも政府のやり方は万事こういうふうなのでありますけれども、これを繰返して申上げても大蔵大臣は同じことを言われるからやめますけれども、そうしますとこれが一歩を譲つて最高限であるということならば、場合によれば減ることもあるわけでありますかどうか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 繰返して読んで失礼でありますが、その復旧事業の進行するに伴いまして、その必要に応じその実情を調査の上資金運用部資金などより融資するということでありますから、復旧事業の進捗によつて、三者が百パーセント行つてですよ、その必要が百パーセントあつて、実情を調査したら百パーセントになれば百五十七億になりますが、併し復旧事業の進捗状況がそうならず、又その必要がそうなく、実情調査の結果それだけ要らん場合等があればそうはなりませんので、そこでこれは最高限度と申している次第であります。
○小林孝平君 大蔵大臣が幾ら大きい声で言われましても、小学校を卒業した者なら、その文を読んだら、これは全額出すと、こういうふうに皆とるのです。これは幾ら言つても大蔵大臣は、あなたはこれには非常に反対されて、何か職を賭してまでりきまれたそうであまりすが、これ以上追究しませんが、私は建設大臣にお伺いします。建設大臣はこの大体百四十四億ででも不足だと今言つておるのです。それを事業の進捗状況に見合つて場合によれば減らす、こういうことで、あなたはこの復旧事業が完全に行くとお考えになるかどうか、これが第一点。第二点は、この既定経費の節約の問題に関連してでありますが、昨日の大蔵大臣のお話によると、七月三十一日に二十八年度の予算が通過したあと、非常に期間が短いから、経費が余つたから今度既定経費の節約をやる、こういうことを言われておるのです。この調子で行きますと、今後一々事業の査定などをやつておつたら、これから一々やつておつたら、例の予算の査定と同じ調子で大蔵大臣はやるだろうと思う。こうやれば、これは結局百五十七億というものは大部分出ないということになると思う。それで建設大臣は、あなたの復旧事業の計画は完全に行くかどうかということをお尋ねしたいのです。この二点を。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答え申上げますが、今回の災害が非常に大きな範囲でありまするので、只今このうちで最も重点的な仕事について極力進めておる次第であります。なお、更に只今調査を続けておりまして、どうしても早くやらなければならん、又その工事の進行の状況によつて、必要があれば、只今お話の融資の点等でこれをできるだけ進行さして参るというので、努めて努力いたしておる次第でございます。なお既定経費の節約が、当然に不要になつたというふうに大蔵大臣が申上げたかも知れませんが、私はさようには解釈いたしておらないのでありまして、中には延びたものもある、又延びるであろうものもあるという意味で、本年度には使い切れない点もあるのじやないかというふうにお話があつたことと承知いたしております。私どもとしては、既定経費は努めてその工事を年度内に進めたいという努力もいたしますし、又やつて行きたいつもりでおつたわけでありまするけれども、事実延びる可能性のあるものもないわけではございませんので、この既定経費の節約は努めてそういう面で処理をいたして参りたい、かように考えておる次第でございます。勿論この額が減つたことについては、先にも申上げたと思いますが、私も決して尊んでおるものではございまん。従つてできる範囲でできるだけ多くのことをして参りたい、かように考えておる次第であります。
○小林孝平君 あなたはそういう調子だから大蔵大臣に既定経費の節約をされちまうのです。あなたは反対しているにもかかわらず、今後も同じことを大蔵大臣は又やろうとしている。あなたは速かに計画を立てて、これだけの経費が要るということを強硬に大蔵大臣に交渉しなければならない。昨日も一松議員の答弁に、あなたは一松議員に叱られておりましたけれども、大蔵大臣の言うことは何ではいはい、金のことは大蔵大臣だ、こういう調子だから既定経費の節約もやらされ、今度又これは業の進捗状況を見合つてなんてそんなことを言つているうちにどんどん日がたつて時間がなくなつて金が使えない、こういうことになる、その点もつとはつきり速かに計画を立ててこの百五十七億を使うようにおやりになるお考えはないかどうかをお伺いいたします。
○国務大臣(戸塚九一郎君) お答え申上げます。たくさん仕事をやらなければならん立場であつて減らされたというようなことがありまするので、毎日お叱りを受けて誠に恐縮でありまするが、只今申上げましたように、必要の程度、殊に仕事が実際に進んで参つたのを途中で中絶するとか、或いはやめておるというようなことがないようにできるだけやつて参るつもりでありまして、これが百億になりまするか何ぼになりまするか、私としては少くとも来年の出水期前までに地方の工事或いは交通というようなことに不便を感じさせないようなことに全力を挙げて参りたい、かように考えている次第でございます。
○小林孝平君 今あなたの御答弁を聞くと、これが百億になるかと、今からもう百億の線まで引下つておる。こんなことだから駄目なんです。今からもう百億というようなことを……、もう引込んでしまつているんだから問題にならん。みんなこれは罹災民はあなたの行動に、あなたの言明を非常に関心を持つて聞いているんです。それを今から百億に引込んで、なるかならんかというようなことでは問題にならんではないですか。まあこれは繰返して申上げても仕方がありませんから、次に御質問いたしますが、ちよつと話が古くて恐縮でございますが、この前の第十六国会に、七月の二十三日の当予算委員会において、私は総理大臣に対しまして、今年の西日本の災害、更にこの全国的な気象状況を考えますと、あらゆる専門家が、今年は冷害は必至である、大凶作は必至であると言つておるから、直ちに今から内閣に審議会を設けて万全の措置を講ずる必要があるのではないかということを総理大臣にお尋ねいたしたのであります。ところが総理大臣は、これは関係閣僚に今やらせておる、こういうお話であつた。そこでどういうことをその後おやりになつたか、農林大臣、建設大臣、或いは大蔵大臣に私は七月二十三日に大凶作は必至であるから、あとからやつても間に合わんから今からやつたらどうです、こういうことをお尋ねしたら、関係大臣にやらせておるということでありましたが、どういうことをおやりになりましたか、お尋ねいたします。
○国務大臣(保利茂君) お答えいたしますが、七月二十三日に今年の凶作を断定的に判断なさつたかどうか私はよく存じません。ただ八月中旬以降の天候は相当凶作が加わつて来るんじやないかということは私どもも想察いたしまして、今年度の食糧需給計画に対しましては重大な注意と関心を払つて今日まで参つて来ておるような次第であります。
○小林孝平君 冗談じやありませんよ。私は知りませんというのはどうなんですか。総理大臣は、私は繰返してこれをお尋ねした、これは主管大臣に任してやらせておる、こういうことだから私は、どういうことをおやりになつたか、こういうことをお尋ねした。なぜ私がそういうことを申上げたかと申しますと、今救農土木事業というようなことをこれからやろうと思つてもこの冷害地の多くは積雪地帯なんです。そうしますと、この十一月の末から雪が降つて、もう救農土木事業などというものは予算が通つてもなかなかやれないのです。建設大臣も、それから農林大臣も大蔵大臣も西日本の、暖い所にぬくぬくと育つたからそれがおわかりにならんのです。私は昭和九年のこの冷害の実績から考えてそういう手ぬるいことでは駄目だから、今から準備をしなければならん、どういう地帯に救農土木事業をやるべきか、或いは既定経費の節約をして廻すならどういうことをやるかということをその時分からやらなければならんということを私は申上げた。それを、それは知らない、まあ恐らくおやりにならんかつたことは事実ですから追究いたしませんが、それにしてもこういう事実はもう厳然として出て来たのです。現にもう救農土木事業をやろうと思つても、来月になりますというと土木事業はできない所は多くあるのです。そこで若しそういう事態になると、又この金が使えない。これは、大臣は、余つてこれはよかつたと、こういうふうにお考えになるかも知れませんが、余る事態が出て来ます。そこで若し余つたらこの金はどうされますか、それをお尋ねします。
○国務大臣(保利茂君) 小林さんが、若し七月の国会で救農土木事業を今から考えろというようなことを御注意頂いておつたとすれば、これはもう実に御烱眼と私は敬服いたします。(「卓見ですよ」と呼ぶ者あり)昭和九年の冷害当時を振返つて見ますと、昭和九年当時の冷害のあとは救農土木事業というものを相当やられております。併しその当時といえども、予算の成立はたしか十二月の初めであつたと思います。今年は異常冷害に対処いたしまして、災害対策を一面において講ぜられて行きます中に、冷害の予算措置を談ずるということは、実際の実情を把握いたしまして、その積算の上に立つて予算を作り上げて参るということにはかなり無理があつたと思いますけれども、一刻も早くこの冷害対策を講じたいという意味から今回の国会に冷害対策も併せて御審議をお願いするというような形をとつております。で、この予算を余して、即ち冷害対策を間延びをするようなことをして行くというようなことは、これは私どもの絶対に考えないところで、ございまして、すでに各県当局とも十分連絡をとりまして、できるだけ一つ窮屈ではございますけれども、この予算が冷害農家の助けになりますように、実際上この冬場に使われるように、村において、農林省でこういう仕事を計画するとかということでなしに、雪はかぶつておつても、その村ならその村でできる仕事は、その村の人が知つておるわけでありますから、その村において自主的に計画を立てて頂いて、そうして現実にこれが使われて行くようにいたしたいと考えております。
○小林孝平君 あなた、私は七月二十三日から救農土木事業をやれなど言つたのじやありませんよ。あなたは私の発言を揶揄されたのです。その時分から計画的に考えなければいかんと、こう言つておるのです。あなたに御注意を申上げたのに、あなたは只今私を揶揄しておるのじやないですか。非常に不まじめだと思います。 それからあなたは偉そうなことを言つて、その村、村なんということを言つておるけれども、あなた雪を見たことがないのでしよう。大体雪が降れば、その村で救農土木事業をやろうと思つてもやれないくらい多く降る地方はたくさんあるのです。あなたは佐賀のような所にいて、そういうことはわからんのです。もつとよくそれを調査しなければいかんと思うのです。まあそれは仕方がありませんから、できるだけよくやつて頂くと、こういうようにして、私は大蔵大臣にお尋ねいたしますが、あなたはこの前の二十八年度の予算の修正のとき、第十六国会においては忍びがたきを忍び、こうおつしやいました。今度は涙を呑んで応じた。そこで二度あることは二度あると申しますが、今度は一体あなたは何とおつしやるのですか。これは政府に予算の編成権があると言つても、その編成能力がないということを私は暴露したものじやないかと思うのです。そこであなたの同僚であつたところの元農林大臣の内田さんは、単に麦の価格だけで以て政治家としての節義をとられたわけです。そこであなたは議会政治家として長い経歴をお持ちになる大先輩でございますが、こういう場合に、政治家として政治的な責任をとる必要がないとお考えになるのでございましようか。それをお尋ねいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は自分のことを考えるよりも、一日も早くこの予算が通過して、そうして災害、冷害等を受けておる国民の手に渡つて、有効適切なる措置のとられることを希望いたします。(「その通り」と呼ぶ者あり)
○小林孝平君 緒方副総理にお尋ねいたしますが、今回のこの補正予算の修正に関しましては、何と言つてもこれは国会の審議権を奪い、国会の権威を失墜させ、そうして極めて非立憲的なやり方であろう思うのであります。これについては衆議院、参議院の本会議においてそれぞれ追究があつたのでありまするが、私はこういう政府(やり方から考えまして、恐らく今後成るべくこういうことをおやりになりたくない、こうい、)ふうにお考えになるだろうと思うのでありますけれども、緒方副総理はどういうふうにお考えになりますか。こういうことはいいとお考えになるか、悪いとお考えになるか。
○国務大臣(緒方竹虎君) こういうことは成るたけやりたくないと考えまするけれども、今日の政情から見ましては、或る場合には止むを得ない場合もあろうかと考えます。
○小林孝平君 それで今回のこの補正予算の通過を契機にいたしまして、こういうことを成るべく今後やりたくないという立場から、この補正予算の通過を契機にいたしまして、改進党或いは鳩山自由党と連立内閣をお作りになつて、昭和二十九年度の予算にはこういう醜態を演じたくないというようなお考えはありませんか。副総理にお尋ねいたします。
○国務大臣(緒方竹虎君) それは私から申上げ得る範囲のことではございませんので、申上げません。
○小林孝平君 大蔵大臣にお尋ねいたします。本日の新聞を見ますと、税制調査会で税制改革に関する答申案が発表されております。これは大蔵省の主宰の下にあつて二カ月に亘つて慎重審議されたものであります。この結果は二十九年度の予算において一千億の減税をするという答申がされておるのであります。大蔵大臣はこの答申を尊重されますか、或いはこれは聞きおく程度にするのか、明確にして頂きたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 税制調査会は実は内閣の中へ作つておるのでございまするが、併し丁度過去二カ月余に亘つて非常に熱心に検討されてああいう結果を得られたと存じております。まだ正式な答申案に接しておりません。おりませんが、答申案を見ました上でき得るだけ私もこの案を尊重したいという考えでございます。併しながらこれは小林さんに申上げておきますが、今の日本で一千億の減税をなし得るかどうか、こういうことについては、これは私はさような今段階ではない、かように考えるのでございます。少くとも或る分について減税をなし得るものもありましよう。併しながら税収総額を減ずるということは事実において困難じやないかと思われますが、併し本年度の税収額くらいの見込が確立して或る部分について減税措置がとり得るならこれは税収総額を減じないで行けるものならこれはそういうふうに措置したい。従いましてこの答申案は尊重いたしますけれども、この通りにいたしますということは私は申上げません。
○小林孝平君 大蔵大臣は私にそういうことができるかどうかおわかりでしようと言う、これはおかしい、筋違いでしよう。あなた、この税制調査会というものは内閣の諮問機関で極めて権威のあるものです。それが答申しておるのであつて、私は答申案を内閣が多額な経費を使つておやりになつておるのだから多分これは尊重されるのだろうと思つて新聞を読んでおる。ところがこんな答申案は余り権威がないようにお話になつておる。そんな権威のない答申案を出すようなこんな審議会はおやめになるか、或いは委員の差替えをやるか、そういうふうにおやりになつたら如何ですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私が何か小林さんにおわかりになるでしよう云々と言つたというのは、それは今の日本の財政状況で果して日本が一千億以上の減税ができるかということはこれはおわかり願える、こういうことです。税制調査会の答申は尊重するということを私は申しましたが、尊重すること即実行ではございませんのでこのことを申上げておきます。
○小林孝平君 次に農業共済特別会計への繰入の点についてお尋ねいたします。先ほど四十五億円は融資する、こういうふうにおつしやいましたけれども、一体どこから融資されるのですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 大体この農業共済保険の支払額を一応予定しておるのは、これはいろいろ資力がありますが、又実際まだ米の収穫高がはつきりしませんのではつきりしませんが、大体百六十億くらいと見込んでおるのであります。そのうち二十五億というものは基金であります。五億は今度皆さんに御協賛を願つておる法律の改正によつて積立金より繰入れるのであります。今度そこへ八十五億というものが予算化されます。従いまして四十五億がどこから来るか、こういうことでありますが、この四十五億については農林中央金庫とか、或いは又都合によつて資金運用部とか、これはいろいろそのときどきの情勢において融資し、それによつて保険金支払には如何なることありとも迅速にこそすれ支障があるようなことはございません。
○小林孝平君 保険金を迅速に、確実に払うということは、これは大蔵大臣が特に力を入れられなくても当然であると思います。私は四十五億円をどこから融資するかということをお尋ねいたしたのであります。そこで今預金部資金とおつしやいましたけれども、昨日の衆議院の地方行政委員会において百五十七億の融資でも困難だと、こういうことを一品つておるのです。だからこれは今預金部資金とかおつしやいましたけれども、これは殆んど不可能じやないか。そうすればあとは今おつしやつたところでは中金ということになりますが、中金もこれはそういう余裕があるかどうか非常に怪しいと思います。それを確実に中金からやれる見通しがあるかどうか、あるならその資金計画を至急提出して頂きたい。こういうふうに思います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) ほかにも触れることでありまするので、まだ資金計画を出せるようになつておるわけではありませんが、大体四十五億は措置し得る見込でおります。
○小林孝平君 今どこから融資をされるかということを具体的にお尋ねしておるのであつて、これがはつきりしなければ今大蔵大臣が非常に力説されました確実に、迅速に払うということができなくなるからお尋ねいたしておるのであります。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 今農林中金の問題が出ましたが、農林中金或いは資金運用部の資金につきましても御承知のごとくたとえ百五十七億でもこれはよくお調べ下さればわかるが、事業の進捗に応じて出して行くのでありまして、一遍にすつと出すのではないのであります。従いまして運用等いろいろのことがありますから、それで処置して参りたい。
○小林孝平君 そこでこの四十五億円は第二次補正予算でこれは計上されるのかどうか。それをお尋ねいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) これはお答えいたしますが、実情に応じて第二次補正予算を便すればいたしまするし、第二次補正予算でなくて二十九年度の予算でよければ二十九年度の予算で措置します。
○小林孝平君 そこで四十五億円は結局財政の支払超過になりましてインフレ要因となるわけであります。そこで健全財政を強調されまする大蔵大臣は、このインフレ要因にこれがなると思うかならんと思うか、一つお伺いいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 理論的に申しましてはなるとお答えするほかありますまいが、従いまして私どもは元の百三十億というものを一般から出すことにしていたのだが、四十五億くらいはこれは私がよく言う財政金融の一体化で措置し得ます。
○小林孝平君 農林省の説明によりますと、今年の農業共済特別会計は水陸稲、それから麦、蚕繭等、総額百八十五億円の損失となつているのであります。これを基礎にしてこの修正前の百三十億を決定したのでありまするが、そこでこの基礎になりました百八十五億というものは九月三十日現在の見込であります。その後非常に凶作の度合が進んだわけでありまして、この百八十五億では足りないということは当然だと思う。そこでこの百八十五億というものはその後の凶作の状況によりましてどのくらい殖える見込でありますか、お伺いいたします。
○国務大臣(保利茂君) 渡部政府委員からお答えいたします。
○政府委員(渡部伍良君) 損害評価が今進行しておりますので正確には申しかねますけれども、十月五日等の作況を考慮いたしますと、現存私どもが勘定しているのでは二十数億は殖えるのじやないか、こういうふうな見込をしておりますが、いずれにしましても共済金の算定は最後の損害評価が決まりませんと、通常の被害率と超異常の被害率の比率がちよつと狂いましても相当金額が狂いますので正確には申上げかねます。
○小林孝平君 そうしますと、まだ正確にはわからないけれども二十五億円殖えるということでありますが、この二十五億は今度どういうふうにされるのですか。これを措置されないと保険金がもらえないことになりますから、どういうふうにしておやりになるか伺いたい。
○政府委員(渡部伍良君) 先ほど大蔵大臣からお話がありましたように、最後の決は来年の一月、これは西のほうの遅場の地方であります、早場の地方は年内にも払いたいというので損、害評価を督励しておりますが、一月以降までになりますとはつきりいたす予定であります。そうしますと先ほど大臣からお話がありましたように四十五億の不足にプラスアルフアーが或いはあるかも知れぬと、こういうことになるのであります。それは四十五億の金の処置と同じようにやりたいと思つております。お話がありましたように、預金部の資金で若し賄えないとすれば、農林中金の金を共済基金に一時融通しましてやりたいと思つております。農林中金の金繰りのお話がありましたが、少くとも今から来年の三、四月頃までは米の供出代金の上つて来るときでありますから、金繰りについては心配ありません。従いまして遅れても二十九年度の予算でこれを返して頂けば金繰り上は心配ないと思います。
○小林孝平君 この共済というものは非常に莫大な金が農家のところに流れるわけであります。ところがこれが末端までうまく行かないというのでいろいろな問題があるわけであります。併しこれは組合の経営が極めて放漫である、或いはいろいろの不正事件があるということはなかなか末端に行かないという問題がある。そこで今度は特に莫大な金が流れるわけでありますが、これを完全に末端まで流す自信があるのかどうか。どういうふうにして、従来のそういう非難に応えてこれを末端まで流すかという点について農林大臣に伺いたい。
○国務大臣(保利茂君) これは今度の災害の状況に鑑みましても、これはもう個々の農家に行き渡らなければそれこそ大変だと思います。そういうことのないように十分督励をいたして参りたいと思います。
○小林孝平君 私は具体的に、それは督励されるのは当然です、農林大臣の職務でありますから……、ところが実際はそうなつていないからどういうふうにしてやるのか、その自信があるのかどうかということをお尋ねしたのだけれでも、極めて抽象的なお答えでありましたけれども、曾つては青森県における疑惑事件があつた、現在は最近において検察当局の取調べを受けている事例があるのであります。そこでこういう事例がありますから、どういうふうにして本当にこれがそういうことのないようにうまく流す、どういうふうにしてやられるかということをお尋ねしている。
○国務大臣(保利茂君) お話のような好ましくない事態が経営上ある所もあつたようであります。その点につきましては誠に遺憾に存じておりますが、この米の共済保険金がそのために末端の農家に行届かないということの絶対にないようにいたしたい。これはもういたしたいではなくていたさなければならんわけでありますから、努力を払つて参ります。
○小林孝平君 ただ言葉だけでは駄目なんでありますが、まあそれはそれ以上追究いたしませんが、この協同組合の経営を健全にさせるために農林省の協同組合部の中に検査課ですか、監査課というものがあつて、これを厳重に、全国の協同組合の経営を監査しているわけです。これと同じにこういう機構を作つて、この全国の共済組合の監査をやるということをおやりになる意思はございませんでしようか。
○国務大臣(保利茂君) 共済組合の関係につきましても監査を実施いたしておりますけれども、更に強化をして参る方針をとつております。
○小林孝平君 次に、非常に凶作で食糧の問題について国民も関心を持つておりますので、この問題について我々は一つお尋ねいたします。 先ず非常に凶作でございますが、食糧の需給の見通しはどういうふうになつておるかということを具体的に安心の行くように御説明を願いたい。
○国務大臣(保利茂君) 昨日も河野さんの御質問にお答えいたしましたように、私どもとしましても、又先ほど申しましたように、八月中旬以降の天候が誠に回復をいたさないで非常に悪い条件に推移いたしました。そのためにこれは相当の手を考えないと手遅れになるということを心配いたしまして、先ず第一番目に何と申しましても内地米の供出を最大限に凶作ながらも確保するということが第一でございまして、それで只今大半の供出割当を終りつつあるわけであります。こういう凶作の中におきましても農家の御協力を頂きまして、本年は御承知のように一週間乃至十日の作柄が遅れているようでございますが、作柄の遅れておりまする状況に応じまして、昨年と考えて見ますと、必ずしも供出状況は悪くはないと私はまあそういうふうに見ておるわけです。でどこまでそれじや内地米の確保ができるかということはこれは只今どうも言明をいたしかねるわけであります。そこでどちらにいたしましても内地米の供給力というものは非常に減少せざるを得ないという一事はこれは免れ得ないわけであります。従いまして最低の配給基準量を確保いたしまするためには好ましいことではございませんけれども、とにかく今日の国民の食糧を確保いたしまするために止むを得ざる手段として外地米の輸入計画を大幅に拡大せざるを得ない。少くとも私は百六十万トンの計画を達成しなければならんということで、これは輸入関係が例年にいたしますれば、十一月、今月の末項から買付が始まるということでございますが、すでに今日まで相当数量この年度内の米を買付け或いは買付契約をいたしておるわけであります。百六十万トンの確保をできますれば、先申上げまするような最低の配給基準量は確保できるのじやないか。但しこの需要の面につきましても切詰められるだけは切詰めざるを得ない、そういう上から行きまして、まあ加工米の節約でありますとか、或いは従来問題になつております消費県と生産県の消費のアンバランスをなぜ是正しないかという一部の強い議論もあるわけであります。本年は広汎な地域に減収をしておりますために、生産県から消費県に転落する県も相当あるわけであります。そういう県はやはり一般の消費県と同様に消費のほうもやつて頂かなければならんということからいたしますれば、甚だ具体的でなくて恐縮でございますけれども、いずれはこれは数字を以て申上げなければなりません、只今はそういうところでこの年度内の食糧を確保して参るということに全力を挙げているわけであります。
○小林孝平君 輸入量、供出量の問題については、後ほどお尋ねいたしますが、只今の農林大臣の御発言は非常に重大な問題を含んでいるわけであります。この米食率を従来変更しないということをしばらく言明されおつたにもかかわらず、只今の御発出によりますと、今年は県によつては米食率を変更するという御発言であります。私はこれは非常に重要な問題であろうと思う。現に農林大臣は変更されているじやありませんか。しようと思うじやなくて現にもう米食率を一部変更されているのじやないですか、引下げを……その点如何ですか。
○国務大臣(保利茂君) 生産県の消費者の配給量が、十八日でありますとか、或いは二十日でありますとかいう配給が、消費県並みに十五日に落ちるという意味においての減率と申しますか、これはその通りでございます。
○小林孝平君 これは農林大臣、それは一つの詭弁であります。米食率が初めきまつたときは、そういうわけで消費県とか生産県とかいうことでなくて、この現状を、麦の統制を撤廃すると同待に、そのときの米食率をそのままその県の米食率としているわけであります。だからそのときの国会における論議でも、将来この麦の統制を撤廃すれば、米食率の変更をしなければならんという意見が出ているが、それに対して政府はどういう措置を講ぜられるか、絶対この米食率を守るかどうかということは、非常に論議されているのであります。その際政府はしばしば絶対この米食率は変更しないということは言明されているのです。然るに今消費県に転落したから、この米食率を切下げるということは、政府の、特に農林大臣がしばしば先般からの国会において、この米食率の変更はしないと言つていられることと矛盾しているのです。若しこれが矛盾してない、堂々と発表してもいいものであつたならば、この問題を、なぜこういう米食率の変更というような重大な問題を、農林大臣は新聞記者に発表しなかつたのです。これはこういう重大なる問題を、あなたは農林省の記者クラブに発表してないじやありませんか。若しこういうことが当然一理窟のあることであれば、堂々と消費県に転落したから、非常に止むを得ないけれども従来の方針を破つて引下げたんだということを発表されたらいいと思います。その点如何ですか。
○国務大臣(保利茂君) これは今突然私は申上げているわけでございませんので、供出割当が進行して行きます、県知事さん、農業委員と食糧庁当局で供出割当をいたします場合に、そのときに消費県に転落した県に対しては話合いで、従つて消費者のかたには消費県と同様の配給になるからという相談ずくで、やつていることです。農林省の記者クラブに私が申上げたか、或いは食糧庁が申上げているか、これはもう大体御承知のことだと思つておるのでございますが、ただ一点小林さんも無論御承知の上のことですから附加えるまでもないことでございますが、従来例えば東京都においては、東京都民は十五日の米しか配給を受けない。それがたまたま県外に移出し得る能力のある県に住んでおれは十八日或いは二十日というような配給を受けられる。ひとしく米の生産に携わらない消費者について非常な不公平、アンバランスじやないかということは相当非難のされておるところであるわけでありますから、これを、併し又供出等の関係で手直しもできないという実情にあつたわけです、こういう窮迫いたしておりますときにおきまして、消費県に転落せられたその地帯の消費者になお且つ東京或いはその他の消費県の消費者以上に配給を確保するということも、これは又随分無理な話であろうと、一応私はこれは消費県並みに御辛抱を願うということが正しいのじやないか、そういう意味で、これはまあ、それを指して米食率の変更とおつしやいますればこれはその通りに承服せざるを得ないわけであります。
○小林孝平君 これは誰も知つているとおつしやいますけれども、殆んど知らないのです。私も現に地方でこういうことをちよつと聞いて、こういうことがあるが本当かと言われた。そういうことは絶対あるはずがない、新聞にも出ておらん、こういうことで終始その否定をしておつたけれども、どうも農林大臣のやることだからというので調べて見たらこういうことがわかつた。あなたは如何にもこれは当り前のような、だんだん既成事実を作つて、あとから理窟をつけて納得させる。農林大臣は非常に御答弁がうまいからそういうことをおやりになつておる。この理窟を進めて行けば、例えば東京では米が周囲にないのに十五日しか配給になつていないじやないですか、新潟は周囲に米だらけであるのに二十日はひどいじやないか、こういう土地は一つ忍んで、これは十五日にしてもいいじやないかというのが農林大臣の御説明です。だからこれはもうすでに農林大臣は米食率を確保するというその一つの最初の理窟を侵されたことになつて、この調子でやれば先ずほかの生産県もこういうときは東京や大阪も十五日だからあなたのほうも十五日にしなさい。それがだんだん進ん書くと、百六十万トンと見込んだけれどもこれはなかなか困難から、これは百減らして十四日にしてもいいじやないかというようなことをあなたがだんだん納得させて行く、こういうやり方です。これは非常に簡単のようにあつさり言われているけれども、それは農林大臣の立場としては苦しいかも知れんけれども、私はむしろ進んでこういうことは国民に訴えて、こういう米食率の切下げを一部の県においてすでにやつた。今後は場合によればほかの県もやらなければならん。更に東京、大阪もやらなければならんということを国民に訴えられるのが政治家としての責任じやないかと思うのです。それを頬被りして御存じでしよう、何も教えないで御存じでしようなんて、恐らくこの委員会のうち一人も御存じないだろうと思う。そういうことでは私は困ると思う。恐らく今輸入をあなたは百六十万トンを見込んでおると言われましたけれども、これは本当に輸入できるかどうか怪しいじやありませんか。どういう根拠に基いて百六十万トンの輸入ができるとおつしやるのか、それならばお尋ねいたします。
○国務大臣(保利茂君) この消費県に一応数字上転落いたしておる府県の消費者に最低の配給量で御辛抱願いたいということは、何も頬被りでごまかしてやつておるわけでも何でもなく、食糧庁当局が供出の割当に当りまして、県知事及び農業委員と話合いの上でそういうふうにいたしておるわけでございますから、決して闇で、ごまかしてやつているわけでも何でもありませんということを御了解を願いたいと思います。 なお百六十万トンの輸入計画は極めて危いじやないか、これは私は相当努力を要すると思います。要すると思いますけれども、非常に皮肉と申しますか、日本以外の米産地帯が割合に豊作である。そこで又これらの外米の需要国の需要が二面において減退して来ておる。そこに両面からの供給力にプラスが出ているわけでございます。で主たる供給力の多いところと目せられる、例えばアメリカ、ビルマ、タイ、こういうところが主たる供給力が増して来ているところだ、そこに全力を挙げているわけでございます。そういう事態に、あとでいたし方ございませんでしたということを言わないように、只今努力を払つておるわけであります。
○小林孝平君 それならば具体的にそういう自信がおありでございましようが、実際あるならば、どこの国にどれだけあつて、どれだけ輸入の計画があるかということをお示し願いたいのです。若しこれがうまく行かないとすぐ米食率の更に大幅の、今の論理を展開されて大幅の引下げになるので、消費者は全部心配しているから、農林大臣がそんなに確信があるならば、どこからどれだけ入れるかということを、ちやんと具体的にお示し願いたい。
○国務大臣(保利茂君) これはもう小林さん専門家でございますから、一つ取引上国益に重大な関係も持ちますから、具体的にどこから幾ら買いたいということは、一つお許しを頂きたいと思います。
○小林孝平君 併しこれは本当は聞かなければわかりませんですよ。あなたは確信があつてそういうことを言われているのかどうか、怪しいと思うのだけれども、まあそうおつしやいますからやめますが、それならばそういうふうな数字を発表することが輸入に非常に悪影響があるとおつしやるならば、その前に現在の日本の輸入機構がどのくらい外米の輸入の上に支障を来たしているかおわかりだろうと思う。非常に資力のない小さい約三十社前後に亘るこの商社に輸入をさしておるわけです。そうしてこれらが勝手に競争してこの外国の米の値段を吊上げているのが現状なのであります。だから若し農林大臣がどこの国にどれだけ、どこの国からどれだけの米を入れるという計画を示すことが困難である、これだけ国民が知りたがつていることを発表できないということを言われるならば、今のこの輸入機構を改めるという努力をされるのが当然だと思う。農林大臣はそういうことをおやりになる意思がありますかどうか。
○国務大臣(保利茂君) 前国会で御質問もございましたが、かなり輸入機極と申しますか、指定商の扱い方において吊上げ競争をやつて、随分無駄をやつておるという非難は相当高かつたわけでございます。それに応えまして、昨年来できるだけの整理をして、そういう事態を起さないように、そういう弊害を除去するように努力して参つて来ておりますが、最近の状況は必ずしも私は非難すべき状態ではないように考えておりますけれども、併し又いろいろ御注意もあろうかと思いますから、十分御意見は承わりまして考えるところは考えて行きたいと思います。
○小林孝平君 その程度では困るのであります。特に本年百六十万トン、今までの最高は百万トンであるのに、百六十万トンも本当に輸入しようという考えであれば、そういう只今のような、農林大臣のような甘い考えではとてもこれは輸入できないであろうと、 こういうふうに私は思うのであります。だからこれは考えるとか、何とかいうことでなく、速かにこの対策を立てて、そういうやり方をやる必要があると思う。イギリスでも、インドでもそれぞれワシントンに買付の国の事務所を置いて、そしてやつておる。日本ではこんな莫大な米の買付をやるのにみんな自由勝手にやらして、外貨の割当だつて農林大臣は通産大臣、大蔵大臣にやられておるじやありませんか。十分外貨だつて手に入らんじやないか。こういう貴重な外貨を有効に使う上から言つても、速かに輸入機構を考え直さなければいかんと、こういうふうに思うのであります。こういう甘い考えでいるから朝鮮から、すばらしく朝鮮は大豊作であるにもかかわらず、ものすごい金で以て売りつけられようとしておるという実情を考えれば、農林大臣はそういう甘い考えを捨てて、すぐこの輸入機構の問題について具体的な案を作られるべきであると思うのでありますが、その点如何ですか。
○国務大臣(保利茂君) 輸入を確保いたしますために必要なことは私は何でもいたしております。外務当局に対しましてもかなり御協力を頂いて来ております。私は行けるという確信の下に今日やつておるわけでございますが、更に必要な措置があればこれはとることにやぶさかでございません。 なお外貨の問題につきましては、先般も大蔵大臣が申上げておりますように、これは国民の生存に関する問題でありますから、所要の外貨は止むを得ない、好ましいことじやございませんけれども、この際使うということはどうも止むを得ないと思います。
○小林孝平君 最後に食糧増産の問題について一つお尋ねいたしますが、財政当局並びに財界からこの既定経費の節約について、非常に公共事業費或いは食糧増産の経費に関しまして、これは相当節減の余地があるのじやないかということについて、財政当局或いは財界から相当厳しい批判の的になつておるわけであります。そこでこの今食糧増産の必要が非常に強調されておるとき削れば幾らでも削れるという考え方がだんだん瀰漫しておる。現にこの予算の編成についても、これが実際現われて農林大臣は相当苦境に立たれたはずであります。そこでここに問題があるのであつて、この食糧増産の計画を拡大して、新たに計画を打出す方針を持つておられるかどうか、こういうことを先ず第一に農林大臣にお尋ねいたします。私は仮に農林大臣がそういう計画をお持ちになつたといたしましても、只今申上げましたように、削れば幾らでも削れるという、こういう空気がだんだん強くなつておる限り農林大臣が如何にこの新らしい計画をお持ちになつたとしても、あなたの在職中にはこの食糧増産は、増産どころかむしろ減産計画になるのじやないかと私は心配しております。その点農林大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(保利茂君) 私は食糧増産の問題に関しましては、これは広く一つ認識を新たにして頂きたいと思う点が非常にあるわけであります。農林省で持つております既定の計画を遂行して行きますためにも、少くとも、五カ年間は要するという計画になつておるわけであります。食糧増産計画に手を着けてやつて見た、やつて見ると実効が挙らない、だからまあこんなものはできるだけ節約分があるだろう、節約したらいいだろうというような意見が相当出ておることはこれは事実でございます。併し現在手を着けておりまする食糧増産計画は、御承知のような沿革がございまして、小規模なものは国としては取上げない、大規模な、三日町歩であるとか、五百町歩であるとか、相当大規模なものを取上げて、食糧増産計画を立てて行く、遂行して行くという建前になつております関係上、それが完成いたしまするまでには、どの事業につきましても相当の年月がかかるようになつております。その事業途中を見れば、これは無駄なことだとも一見見えるようなところもあろうかと思いますが、同時に又完成をいたしたところを見れは、成るほどこれはやらなければならんというふうに御職頂けるだろうと思います。従いまして今日の財政状態から言いますというと、国費の節約できる限りの面は節約しなければならんという強い要請が出ておりますから、従つてともすればそういう目立たない仕事、金を非常に食う割合に目立たない仕事に、そういう、要請のしわが寄つて来るということも一面無理からぬところもありますが、ここに私は各方面とも辛抱強くやはりにい目で見て頂かなければ今年これだけ金を注ぎ込んだからそれかすぐこれだけ上らなければというような、私も相当短気なほうであり序すけれども、それじやとても食糧増産計画は成立たないと思います。若しそういうものはやめて、一年やつたら一年で効果が出るような、そういうような増産計画を立てろとおつしやるならば、これは少規模な増産計画をうんと立てればよいわけであります。このほうは又強く要請されておるわけでありますけれども、今日までとつて来ております食糧増産計画は、そういう性格のものであるということも、これはもう十分申上げるまでもなく私は広く御認識を頂きたいと思う点であります。そこでこの財政状態の下で更に一つ飛躍的な増産計画が立てられるか、計画としては勿論立てられますけれども、予算の裏打ちを持つた計画というものは、実はなかなかむずかしい、今日までの計画をどう効率的に、経済的に上げて行くかということに、むしろ万全を尽すべきものじやないかというふうに考えておる次第であります。
○藤原道子君 私は農林大臣に今の小林さんの質問に関連してお伺いしたいと思います。最近災害地へ参りますと、今度の罹災農民と申しましようか、これらに何と申しますか、還元配給と申しますか、食糧確保、農民の……、それに対して、転落農家に対しましては配給量は二合七勺である、普通の百姓には三合七勺だが、転落農家に対しては二合七勺と御決定になつたように聞きまして、地元におきましては非常に憂慮いたしております。配給を受けなければならないからといつて、転落農家になつたからといつて、百姓をする労力においては変りないと思うのでありますが、これに対して一合の差をおつけになつた理由をお伺いしたい。それから労働者にも加配米制度がございますのに、これらの農民に対して二合七勺と限定された理由をお伺いしたいということが一点。 それからいま一つは最近の食糧事情によりましてパン食をどうしてもやらなければならないときに、昨日私たち厚生委員会の小委員会で農林省からおいで願つて伺いましたところによると、パン食、このパンと称するものの中で三分の二はパンの規格に入らないものだ、こういうことであります。これらに対してはいろいろ事情もあるかもわかりませんけれども、我々は。ハンの規格に入らない三分の二を占めるパンを以てつまり主食とせざるを得ない。これらに対して大臣は、どういう処置をおとりになつておるか、又今後どうされるお考えであるか。又パン尾に参りますとそういうことが理由になつておるかも知れませんけれども、二十五円のパンなどというものは殆ど夕方行けばなくなるのです。それで一斤六十円くらいのパンは立派に店舗に並んでおる。これでは貧乏人は米も会えなければ、麦も食えなければ、パンも食えない。こういう結果になるのでありますが、これらに対しては農林大臣は国民の生命を預かる三食の面においてどういうふうにお考えにたつておるかということか一点。 それからもう一つはバターが非常に高いので、結局昨日もどなたか同僚委員のかたから御質問がありましたが、人造バターの奨励というようなことにつきましては非常に粗悪品が市販に流れておる。これらに対してはどういうふうな指導をし、どういう、取締をしておられるかということについて一つ大臣の責任ある御答弁をお伺いしたいと思います。我々主婦の立場から行きますとこれは重大な問題でございますから、お伺いいたします。
○国務大臣(保利茂君) お答えいたします。従来とも非供出農家に対しましては二合七勺の米を配給をいたしておるわけであります。年来日本の食糧問題に大きく寄与して頂いて供出もやつて頂いているそういう農家が今年不幸に凶作に見舞われて、自家飯米もないというかたに対しまして一合の……、三合七勺の配給をいたすというような考えで一応そういうふうにきめておるわけであります。無論三合七日の農家に対しましては麦の点につきましては十分支障のないように確保いたしておるわけであります。 それから。パンの三分の二はパンでないようなもの、実際これは又あとで一つお聞かせ頂きたいと思いますが、御承知のように麦は自由にいたしております。こういうふうな一番私どもが注意をいたしておりますのはこういう食糧事情の下でございますから、麦並びに麦製品の価格が上らないようにこれはもう当面の私は一番大事な点だろうと思います。その中で若し価格が上らないようにしたからといつて品質が落ちて来るようであれば、これはもう何にもならんことでございますし、で直接製粉業者或いは麦関係の業者に対しまして今日こういう食糧の窮迫しているときこそ私はこういう食糧に関係せられる業者のかたがたが本当にこの公共的な気持を持つて協力をして頂きたいということを直接これは食糧庁に指導をさせておるわけでございます。お話のようなパンに似せてパンでないものをバンと同様の値段で売るなどということはまさしくこれはもう私は国民のために許しがたいことである。適切な措置をとることにいたします。具体的には一つお話を聞かせて頂きたいと思います。 それから人造バターにつきましては昨日もお話もございました。とにかく粉食を奨励しなければ、まあ奨励するもしないもとにかく粉食に消費者は頼らざるを得ないという現状の下におきましてはできるだけやはりこういう際、特に私ども奨励すべき立場から言いますれば、やはりバターも余り粗悪なものでなしに成るほどこれならばまあというような食べられるようなバターをやはり確保する、そういう上から行きまして、内地酪農を又輸入バターで圧迫をするというような危険がありましても困りますが、それにつきましては私はそう心配のない措置がとれると思いますから、輸入バターも或る程度確保して参りたい。こういう考えで、今人造バターにつきましてはこれを奨励するというような特別な措置はとつておりません。
○委員長(青木一男君) 藤原君に申上げますが、あなたの御質問は大変私ども有益に拝聴しておりますが、今日は時間の都合がありますから、次回に更にあなたからゆつくり質問して頂くことにしたいと思います。
○藤原道子君 では留保しておきます。
○委員長(青木一男君) 本日はこれにて散会いたします。 明日は午前十時より開会いたします。 午後零時四十七分散会