P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
17回国会参議院1953/11/11

農林委員会 閉会後第1号

発言数
88
登壇者
11
会派数
4
開催日
1953/11/11

会議録

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開きます。  本日は公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(国有林野事業)関係を議題といたします。先ず本件審査の前提として、本日は一般林野及び林政等の現状、特に国有林野及びその管理等の現況につきまして林野庁当局から説明を聞くことにいたします。林野庁長官と林野庁の業務部長が本日は見えております。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) それでは簡単に国有林野の概要を中心といたしまして、林野の現状を申上げたいと存じますが、先ず我が国の林野の面積、蓄積の関係でございますが、国土の総面積が三千七百二十万町歩程度ということになつておりまするが、そのうちで林野の総面積は二千五正百二十万町歩余というのが現在の統計でございます。この所有別を申上げますと、民有林が約千七百万町歩、国有林が七百八十二万余町歩ということになつております。総体といたしまして、林野の占める割合は約六八%という相当広大な面積を林野として預つている次第でございまするが、林野総体の面積のうちの国有林野の占むる割合は約三一%でございます。この林野に包蔵いたしておりまする蓄積量でございまするが、これはなかなか完全には率直に申上げまして把握できていないと申上げざるを得ないのでありまするが、今日森林計画によりまして私どもの把握いたしておりまする総局は六十億二千万石程度ということに相成つております。そのうも民有林が約二十九億、国有林が三十一億石余、今その辺が、三十二億或いは一億という辺が非常に不安定なところでございまするが、大体六十億石といたしまして、民有林、国有林の占める割合が国有林が約五一%、民有林が四八%と、かような状況になつております。面積におきまして三割余と、蓄積におきまして五二%、半分余、まあこういう状況でございまするので、平均当りにいたしますると、現在民有林が相当疲れておるということも言われるわけでございます。まあここらに我が国の林野の実態があり、今後考えて行かなくもやならん問題が多く包蔵されている、かように考えられる次第でございます。  で、そのうちの国有林野の内容について申上げますると、国有林の今日まで参りました沿革的に一応御検討を願う内容を申上げたいと思うのでありまするが、明治初年、廃藩置県に伴いまして明治十九年の林区署制度の制定に至る期間を一つの時期と考えることができるのでありまするが、まあこの時代には主として地租改正に伴いまする官民有区分をいたした時代であると申上げることができると思うのであります。当時幕府或いは諸藩、社寺所有等の土地は一応国有ということに定められ、或いは部落附近の林野で所有の明らかでないものも一応官有林に編入されたという取扱いがなされたのであります。更に十九年に林区署制度が制定せられまして、明治三十二年に国有林野法の制定が成つたのでありまするが、この時代は一応国有林に編入されましたものに対しまする整備の時代と申上げ得ると思うのでありまして、ここで一面には林区署制度の制定によりまして管理経営の第一歩を踏出した。併しながら、なお官民有の所有の境界の不判明なもの、或いは国有林として将来存置すべきもの、布置を必要としないもの、いわゆる不要存置というものの区分の調査が行われまして、その間におきまして一応御料林というものが創設せられたのであります。内地におきましては、長野、岐阜或いは静岡、愛知、山梨、神奈川等の県がその対象となり、北海道に相当大きな部面を占められて、御料林というものが制定さでれたのでございます。今これに伴いまして存廃区分を進めて来たわけでございまするが、三十二年の林野法制定以後、大正十年の国有林野特別経営が終るまでの時代が一応国有林野として経営に着手した時代と申上げることができるのではないかと思われるのであります。明治三十二年には国有林野法の制定をみまして、国有林野の経営事項につきまして系統的な法制が確立した。従いまして一応経営的には国有林野事業の第一歩に入つたということができるのでありまして、それでこれに伴いまして不要存留林野の国有林を売払いまして、この資金を以ちまして要存置林野の境界の確定をする。或いは無立木地帯の大規模な造林を実施する。或いは砂防工事の実施、国有林野の管理経営の基礎の整備等がその間になされたのでございます。大正十年の特別経営事業が一応終了いたしました以後、今回の第二次大戦終結に至りまする時代は、国有林野経営の内容充実と申しまするか、内容の変化がなくて経営面として充実を図つて参つた時代であるというふうに申上げ得ると、かように考えるのであります。  第一次大戦の後に、国力の発展に伴いまして、国有林野の経営にも大きな反映がございまして、施業法或いは事業の刷新等が画期的に行われたのであります。これに伴いまして直営伐採事業等も相当程度拡充され、特に計画的な施業を実施するために、諸施設、取り分け搬出施設等が非常に積極的に拡充されて参つたのであります。この時代は国有林野の伐採量等も相当拡大して参りまして、我が国の木材生産面から言いまするし相当重要な地歩を占めるということに相成つたのであります。で、その間に大正九年の第一期清水事業に関連いたしまして、最も我が国の林野で手遅れになつておると言われておりまする公有林野に関しまして、公有林野の官行造林の事業が出発をいたしまして、災害救助、救済の対策ということで三十万町歩を目標として出発したということでございます。第二次大戦中に、木材、薪炭とも厖大な需要の増大に伴いまして、民有林がこうむりました破壊的な伐採と、多少の相違はありましようが、やはり相当破壊的な伐採を余儀なくされたという次第でございまするが、終戦になりまして、昭和二十三年に、従来の御料林、北海道庁で管理いたしておりました北海道内の国有林というものはここで統一せられまして農林省所管に移されまして、それと同時に企業会計の方式を取入れた特別会計制度が創設されたという次第でありまして、爾来特別会計として経営をいたして参つたのでありまするが、創設当時は木材、薪炭共に統制下におかれておりましたので、数量、価格共に統制下において経営をいたして、非常な苦しい中を通過いたして参つたのでありまするが、その後統制の撤廃、国有林材の重要性等から、今日におきましては相当合理的な運営ができるように相成つたのでございまするが、その半面災害の防除或いは林産物の需給等の面から、国有林野をめぐりまして、いろいろ複雑な問題が提起されて参りまして検討をいたさなければならんという時代に入つておると申上げ得ると存ずるのでございます。  国有林の現況につきましては、資源的な位置を地方別に、所有別に森林面積で見てみますと、六頁の(1)の表に面積の関係がございまするが、これを地方別に北海道、まあ北本州といたしておりまするが、青森以降東北六県を一応北本州といたしまして、中本州を福島以降、茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、千葉、神奈川、それから新潟、山梨、長野、静岡という地域を一つのブロツクと考える、西本州は富山以降中国に至る地域と、それから四国、九州、こんなふうに分けて国有林と民有林との割合を出してみております。更に蓄積に関しましても同様の調査をここに表示いたしておりまするが、これで御覧頂きまする通り、成立自体が先ほど申上げましたような事情になつておりまするので、地域によりまして国有林の配分がアンバランスになつておるということでございます。北海道を最高といたしまして、北本州、中本州等がやや多く、西本州に至りましては極めて国有林が少い、九州へ参りまして多少割合が多い、かような状況に相成つておるのでございます。    〔委員長退席、理事宮本邦彦君着席〕  蓄積の関係から申上げますと、我が国の全林野につきましては、樹種別に松が最も多いのでございまするが、それに続いて杉ということに相成るのでございまするが、国有林につきましては松は比較的少い。それから「えぞ」松、「とど」松等は主として北海道地域でございまして、これは殆んど国有林で占めておる。「ひのき」は材積的には一応国有林、民有林がほぼ平均化されておりまするが、内容的には代表的な「ひのき」林は主として国有林である。「もみ」、「つが」類は中本州以西の而も天然林が殆んどで、ございまして、これも殆んど国有林が主体をなしておる。「ひば」は青森県の殆んど特産物と言われておりまして、これも現在におきましては殆んど国有林が主体をなしておるという状況になつております。なお脊梁地帯を中心といたしまする濶葉樹は国有林が主体をなしまして、而もその大部分を占めまする内地の濶葉樹の「ぶな」は殆んど国有林、而も脊梁地帯の奥地の開発困難な地域を占めておるというのが現状でございます。ちよつと参者に差上げておきましたのの十頁に各国における国有林の面積比率を参考に載せておきましたので御覧を願いたい、かように考えておりまするが、それぞれの国におきまする国有林のあり方と申しますか、によりまして非常な差はあるのでございまするが、面積割合からいたしますると、一応我が国においても国有林の総量はやや林政を推進する基盤としては妥当な量ではないかと思われるのでありまするが、内容的に先刻申上げましたような一定の方針を以て整備されていないというところに相当の問題がある、かように考えられます。  次に、国有林の伐採の状況を簡単に申上げますると、もともと国有林は保読経営を眼目といたしておりまするので、生長量を伐採するという考え方で経営を進めて参つておりますが、第二次大戦以降はこの原則が非常に破れて参つておるということで、極く最近に至りまして漸く又その本則に戻りつつあるというのが現状でございます。で、過去六カ年問の平均を見ますると、立木材積で四千八百七十万石程度は平均伐採をいたしております。二十八年度以降におきましては、生長量伐採を基調といたしますると四千五百万石程度というのが今後の伐採昂の標準に相成るということなのでございます。これを現在管理いたしております機構を簡単に申上げますると、国有林野事業を実行いたしておりまする機構は、林野庁におきまして事業関係は主として業務部が担当いたしておりまして、これを三課で担当いたしております。業務、経理、監査、そのほかに管理面の担当或いは森林計画の面の担当等がそれぞれ林政部において四課が関係いたし、指導部において一課がこれを担当するということで、民有林行政と一貫的な総合計画の下に企画をいたしておるという形になつております。これを実行いたしまする地方機関は、十四の営林局がございまして、その下に少いところは十営林署ぐらいから多いところは四十九の営林署までございまして、全部で三面三十五の営林署で事業の実行を担当いたしておりまして、保護管理或いは事業の実行の一部を担当いたしまする担当医事務所が更にその前線において仕事を担当いたしておりまするが、これが二千百八十一現存設置せられております。更に造林事業、直営伐採事業、治山事業等を担当いたしまする事業場が全国に約六千カ所ぐらいございまして、それぞれ雲行に当つておるという現況でございます。これに従事いたしまする職員の関係は、二十八年の四月一日現在におきまして、一応これは私どものほうは非常に複雑な職員内容を持つておりまするが、いわゆる定員内の職員というものが二万一千百十人ございます。そのほかに、これは主として労務関係の提供者でありますが、常勤労務として従事いたしておりまする者が九千三所八十五人、更にその中で、誠に現在妙な恰好になつておりまするが、定員内職員のうちの管理者として千四百人が公労法適用外という取扱いを受けております。更にその下に労務提供の労務者に、常用で出来高払になつておる一つのグループ、常用で日給払になつておりまするグループが一つ、非常に知い期間、二カ月以内というような短い期間を随時出席いたしておりまする日給払と出来高払、更に本当の随時的な日雇労務の、これ又日給と出来高払、こういう関係の労務職員配置になつておりまして、労務関係では季節によりまして非常に大きな浮動があるのでありまして、最も少いときには常用以下におきまして約八万人程度、農高は十二万余というよとな季節的な動きが出て参つております。この問題が今後御審議願いまする仲裁裁定に関連いたしまして、他の旧業とは非常に趣きの異なつておる内容と相成つて来るということを特に附加えさして頂きたいのであります。  それから次は、事業の概要を簡単に申上げまするが、今林野の事業の計画は、新らしい森林法によりまして、全林野を農林大臣の責任において計画の基礎を立てる、こういうことになつておりまするので、全国の山林を一応鞍域別に単位を置きまして、いわゆる基本計画というものを置いて、これが三百七十六に分けられております。そのうち更に経営の計画単位というものを、民有林におきまして森林区というものを置きまして、これが二千八十六に区分されております。これと相対応いたしまするものは、全国有林に対しまして経営区として事業実行計画の単位にいたしております。これが五百四十七ということになつておりまして、この経営区につきまして、それぞれ営林局長が十カ年ごとに経営案を編成いたしまして、更に実行の中間検定を五カ年ごとにいたしまして、基本計画の編成と歩調を合わして実行を配分して行く、こういうことになつております。経営案におきましては、施業の方法、伐採量、伐採個所等を具体的に決定いたす次第でございまするが、国有林の場合におきましては、主として奥地の保全的な役割を強く打ち出さなければならない林野が多いのでございまするから、民有林と比較いたしますると、択伐作業の取扱いが非常に多いのであります。普通林につきましては、図画皆伐によりまする更新の取扱い、択伐によりまする天然更新の取扱い等が、やや並行して参りまして択伐の作業によりまするものが五三%、皆伐作業によりまするものが三二%、これはまあちよつと、誠にむずかしい言葉を使つておりまするが、画伐と申しまするか、小規模に皆伐を入れて更新を図る方法でやつておりまするものが九%、薪炭林作業、矮林作業が主体になつております萌芽更新によりまするものが五%、かような全体の仕組になつております。従来の国有林は相当高い伐期を用いて参つておりまするので、現在では用材林につきましては六十年乃至百二十年の輪伐期を用いております。薪炭林では二十年乃至三十年の範囲でそれがされておるということなのでございます。これは更に今後総合された森林計画を実施いたして参るという場合には、民有林の計画施業と並行いたしまして、相当検討或いは変更を要する事項に相成りはしないか、かように考えております。伐採関係の年次別の面積を、一応十二頁の(b)の表で表示いたしております。更に伐採材積の年次別の用薪材別の数量を十三頁に掲げております。  次に、事業といたしまして林道事業が相当大きく出て参りまするが、これは現在におきましては民有林と比較いたしますると相当集約度が高くなつておるのでありまするが、未だ全国有林に対しましては奥地林に対して相当努力しておるという現状でございますが、今日総計といたしまして、森林鉄道、機関車を以て運搬し得る軌道、鉄道を入れておりまするものが六千二百キロ余と、それからトラツクを主体といたしておりまするものが約六千、その他には殆んど補助的な牛馬車或いは木馬等、程度の低くなつておりますもの等、合計いたしまして約二万一千五百キロメートルの総延長を持つております。併しながら今後も相当の拡充計画をいたさなければ全林に対する保続経営はなかなかむずかしいという状況でございます。  次に直覚生産事業というものをやつておりまするが、もともとこの直営生産の仕事は、本来から申しますると非常に工業生産的な部面でございまして、便宜的な事業というようなことにも相成るのでございまするが、林野の合理的な計画的な施業を実施するために、一応誠にやむを得ないという事情を簡単に申上げたいのでありまするが、先刻申上げましたように、国有林につきましては択伐作業の取扱いが非常に多い。択伐作業を行います場合に、これを立木処分をいたしますると、折角計画的に選木いたしましたものが、ややもすると民間の事業に移りますれば過誤を侵しやすい。或いは技術的な取扱いにおいて非常に不都合が生ずる。このために更新を目的とする伐採が阻害されるという面が非常に多いのでありまして、伐採に当りまして間違いなくするということと、技術的な扱いを非常に必要とするという面から、どうしても直営で実施しなければならないという面が林業経営の面において強く要求される点が一つ、今日におきましては相当施設をいたしますれば、奥地に対しましても、或る程度の採算はとれるということになりまするが、それでも全部を通覧いたしますると、例えば非常に奥地の「ぶな」林の計画施業のごときは、なかなか市場価格を以ては採算をとり得ないというような場合が出て参るのでありまするが、これを立木売払の方法のみによりますると、実際には売払が不可能に相成る、そういたしますると、計画的な施業ができなくなる、これを大きくプールいたしまして事業をするということにおいて初めて実行可能であるというような面も出て参つておりまするので、相当大規模に計画的に、而も技術的に事業を取扱わなければならんという部面については、直面伐採事業を実施いたしまして、個々に離しまして伐採を民間事業に移してもいいというところ、例えば比面伏作業をいたしますところ、非常に小積の監督の十分に行き届き得るような所は立木処分に移す、或いは薪炭林を主体とするような所は主として立木処分によるというような組合せをいたしておるのでございまして、主たる目標は素材の生産にあるのでございまするが、製材事業を併置いたしまするのは、非常に粗悪な材或いは僻地におきまして搬出経費を軽減する場合、特殊な新らしい使用途の開発をしなければならない場合等のみに限つております。それから木炭の直覚事業もいたしておりますが、これは用材を伐採いたしました末木枝条の整理事業にとどめております。まあその他、ときによりましては「しいたけ」の生産、これは民間事業の促進等を図る意味において、一小部分、そのときどきにおいて直営事業をいたしておるというのが直営事業の内容でございます。  次に、造林の事業でございまするが、既往の、伐採跡地で造林の手遅れになつておりまするものが、現在におきまして、民有林、国有林を通じますると、二十七年度末において約百四万町歩程度でございましたが、国有林につきまして申上げますると、十一万五千町歩程度がまだ手遅れとして残つておるのでありまするから、これば今後四カ年間に全部完了する計画をいたしております。更に保育の手遅れ地が九万町歩ございまするので、これは二カ年で全部終らせる、更に成長量を増加促進し、或いは水源林の増植を考え、従来択伐作業をいたしておりました広大な林地に対しまする集約的な取扱いをするという意味における造林人工植栽の増強作業を相当程度考えておりまするので、現在我が国の全林野におきまする人工植栽面積は約五百五十万町歩ということになつておりまするが、そのうち国有林で現在持つておりますのは約百二十万町歩でございまするが、これを今後十カ年間に四十万町歩程度殖やして行きたいという計画を品下進めておるという現状でございます。  それから公有林野宮行造林事業でございますが、これは先刻も申上げました通り、大正九年以来創設せられた制度でございまするが、当初目標を公有林野三十万町歩につきまして、それぞれ市町村と契約をいたしまして、公有林野に地上権を設定して国費を以て造林を実施する。そうして成林の暁において伐採収入において国と公共団体とが分収するという制度でございます。三十七年度までの造林済の面積が二十七万二千町歩、今後二万八千町歩の新値を近い将来に完了いたすという計画を持つておりまするが、もうすでに古いものは間伐利用の時期に入つておりまして、年間二十八年度において約百万石程度の生産が計画できるように相成つております。  次は治山事業でございまするが、治山事業につきましては、国有林内においても非常に大規模な治山事業があるわけでございまして、これはひとり国有林の保全のためではなく、下流のための大きな治山事業があるわけでございまするから、従来はこれを一般会計において負担を願つたのでございまするが、二十七年度以降は、すべてこれを国有林野特別会計において負担するということに相成つたのでござい委す。今日全林野につきまして崩壊地、或いは崩壊に移行しようとする地域が約四十五万町歩程度ございまするが、そのうち国有林野内における治山事業要施行地が約五万町歩ございまするので、これが実施を年次計画を以て進めておるという次第でございまして、最近におきまする事業計画量は、十七百の事業実績として表示いたしてあります。  国有禁断と地元を通じまする、主として地元を通じまする国民生活と申しまするか、それらの関係を簡単に申上げてみますると、勿論直接に林産物を供給する、或いは地元に特定の用途として供給するということは当然でございまするが、更に国有林の所在の位置的な関係から申しまして、保安林が非常に多い、これの取扱いが国民生活に対しまして非常に大きな影響があるということと、国有林野の事業を通じまして相当大きな地元の現金収入の対象になつておる、或いは国有林を地元の共用として非常に御利用を願つておる、こういうような点が非常に大きく関連を持つておる次第でございます。保安林の関係は十八頁に民有林と国有林の関係を出しておりまするが、更に整備を要しまする今後といたしましては、相当国有林につきまする保安林の再整備増加を計画いたさなければならない、かように考えております。  それから地元の権利の関係でございまするが、地元の稼ぎ用或いは自家用の薪炭林として特定の施業をいたしておりまするのが十九頁の表に掲げておりまするように二十三万六千町歩でございす。それから委託林と申しまして保護管理を委託いたしまする代償として一部自家用薪炭林の薪炭林の譲与をいたしております。或いは簡易委託林と申しまして国有林の普通地域につきましては採草或いは落葉等の無料採取等を契約いたしておりますもの等を引くるめまして約百八十五万町歩というようなものがございます。その他畜産共用林、一般の共用林、部分林、貸地等で二百五十三万町歩というものが地元の権利として開放せられておるということに相成つております。それからその他地元施設或いは国立公園、保安林の見込地等、保安林その他今後の見込地等を含めまして約半分以上というものが主として地元を通じまする国民の生活或いは生業等に結び付けて特定の権益として御利用を願つておると、こういうことに相成つております。その他国有林の所在の市町村に対しましては、事業実行に当りまして相互、何と申しますか、地元に協力を願わなければ事業の実行がなかなかむずかしいという関係上、地元に対しまして交付金を支出いたしております。これの一応の基礎になりますのは固定資産税の相当ということになつておりまするが、現在においては固定資産税の半分以下ではございまするが、二十八年度予算におきまして三億二千万円というものが予算に計上されておる次第であります。  なおその次には、最近におきまする国有林野の面積の推移を簡単に申上げたいのでありまするが、もうすでに従来も数回に亘つて林野の整備をいたして参つておるのでありまして、或いは御料林の時代におきましても、御料林について林野の整備を行われて参つたのでございまするが、終戦後におきましては、二十一年度から農地法の改正によりまする未墾地の買収として国有林野が組替えに決定いたしておりまするものが二十三万五千町歩、これはまあ実測その他の関係で手続きが完了いたしていないものもありますが、一応確定いたしているものであります。それから牧野として組替えに決定いたしておりまするものが十万四千町歩、すでに開墾農地として利用いたしておりましたもので組替えいたしましたものが八千町歩、これらは一応決定いたしておる分でございます。更に新憲法によりまする社寺保管林の整理が行われまして、四千町歩をそれぞれの社寺に無償譲与をされております。それから二十六年の六月から実施いたしておりまする国有林野の整備臨時措置法によりまする売払いの予定が現在約十五万町歩ございまして、一応来年の大月末までにこれを完了する目標で現在進行中でございまするが、それらを合計いたしますると、終戦後国有林野の開放と申しまするか、売払いをいたしまするものは約五十万町歩、かようなことに相成るのでございます。  労務管理の関係は、全国形態等を簡単に申上げましたが、非常に複雑な状況になおりまするのと、就業場所が非常に辺鄙な不便なところにございまする関係上、施設の面におきましても、或いは非常な複雑な職務内容等から考えまして、適正な給与体系の確立が非常にむずかしい状況にありまして、折魚現在給与体系に関しまする基準の立案を急いでおりまするが、まだ間に合つておらない。地方別に季節別に非常に需要のアンバランスがございますので、民間需給がこれ又地方によりまして非常に差異が多いという関係によりまして、全国を一律といたしまする体系の確立が非常に困難な状況にあるということによつて、私どもは今後この問題の的確な解明を急がなければならんと思つておりまするが、相当な困難があるのであります。なお労務施設に関しましては、従来ともなかなか十分に手が届いておらんのでありまして、労務管理の面からこれらの拡充を急がなければならないという面もございまするが、現在施設を持つておりますのは二十二頁に上つておりますような程度でございます。  特別会計の経理につきましては、今後御審議を願う場合に相当詳細に申上げなければならんと思われるのでありまするから、その際に詳細に申上げることにいたしたいと、かように考えておりまするが、昭和二十一年の特別会計創設以来、先刻も申上げましたように、その当時はこの特別会計の財源の主たるものでありまする林産物の売払収入というものが、統制によりまして数量並びに価格が統制せられておつたということによりまして非常な困難を重ねまして、長期の借入金を三カ年に亘りまして二十一億余というものを仰いで事業の調整を図つて来たのであります。そのほかに見返資金の三十億というものを借入を仰いで繋いで参つたということなのでありますが、二十五年の三月には木材の統制も撤廃になる。撤廃になりました当時は、必ずしも実需がそれほど活発でなかつたために大きな増収を期待することはできなかつたのでありまするが、二十六年の朝鮮ブーム以来非常に活発な市況が展開しまして、それに伴いまして国有林の収入も予期以上に確保することができるということに相成つているが、爾来経理の面で非常に順調に進みまして、現在借入金は全部返済いたしまして、一応歳計剰余として、合計百七億を預金部に預託いたしておるという事情にあるのでございます。併しながら、この会計の特色と申しますか、独占事業ではなく、市場価格を基礎として予算を編成し、且つ経理を推進しなければならんというところに、今後会計の安定のための措置が的確に考えられなければならないという問題がある次第でございます。  非常に取急いでざつぱくに申上げましたので、おわかりにくかつたかと存じますが、一応説明を終りまして、御質問がございましたらお答えいたしたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 議事進行について……。

宮本邦彦自由党

○理事(宮本邦彦君) 速記を止めて。    〔速記中止〕

宮本邦彦自由党

○理事(宮本邦彦君) 速記を始めて。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 雇用関係の問題ですが、「土地によつて倍以上の差異があり、また職種による開きも大きく、」云々、こうなつておりまして、非常にごたごたしているんですな、こういうものは絶対に統一できませんですか。或る限度において統一しようと思つたらできやせんかと思いますし、私約六カ年ほど公営製炭に従事した覚えもありますが、至つて封建的に無理な取扱いを受けているものが非常に多いと思うのですが、新憲法の下にそうした不合理を是正するにどういう処置をとつておられるか、もう終戦後八年を見ておりますが、まだそれが旧来のまま存続しているということになりますると、思い半ばに過ぎるものがある。お伺いしておきたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 御指摘の通り、従来は庄屋制度とか、組の制度等を以て親方に属するというような制度をいたして参つたのでありますが、終戦後は一応全部個人対象の契約ということで切替えておりまするが、非常に季節的に部落で取りまとまつた組として出て来るというような場合がございまして、現実的になお完全に消えてない地方が一部残つているのではないかと思つておりますが、これは役所側といたしましては、個人の内容を明確にして雇用を契約するという形をとつておりますが、内容においてさようなことかいたしている面がありはしないかと考えておりますので、それらは徹底的にやらして参るというつもりでありますが、御承知の通り地方によりまして非常に関係が異つておりまして、九州地方或いは四国地方等のごとき、一年間を通じて大体同じ作業ができるところは専業労務者が山下に住居を構えまして、それぞれ就業いたしている、非常に固定した常勤的な形態にあるこれらのところは非常に明確な形がとれるわけであります。東北地方のごときは殆んど全部が兼業、而も地元の労務を以て季節的に働いて頂いているというような関係がございます。又北海道のごときは、季節的に而も場所的に殆んど関連のない、そのときどきによりまする出稼ぎの形の労務が相当ございまするので、私どももできることならば全部を一貫いたしまして、一つの形態を持つた形に切替えたいと存じながら、今日まだそういうことが実際問題として実行できないという現状にあります。併しながら、できるだけこれは安定化し、固定化させることによつて経営的に仕事ができるように按配をいたして参りたい、かように考えておりますが、特に東北地方におきましては、施設の関係或いは季節の関係等で直覚伐採事業におきましては、冬季間の雪を利用するということが一つの事業仕組になつているというような関係で、どうしても年間を通じて一定の固定された幅を以て事業を運営するということが困難な地域もございまするので、如何に統一いたしたいと存じましても、直ちに統一し、安定、固定化するということは困難な事情にありますることも御了承願いたいと思つております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 土地によつて倍以上の差異があるというやつは、これは大体今長官の言われる四国、九州方面のような暖いところで、年間を通じての労務者が入つているところは比較的給与体系はいいと思う。一番困難な東北地方や北海道のような特殊的な気候に左右されております季節的な労働者が従つて非常な虐待を受けている、こういう結果が土地によつて倍以上の差異があり、又職種による開きも大きく、こういうやつは私は出て来るのじやないかと思う。それが嘘であれば結構でありますが、大体この間の事情はそういう線が現われているのではないかと思つておりますが、元来から言えば、若しそうだとすれば、それは逆にならなければならないと思うのですね。種々年間を通じて固定的な住宅をもらい、学校までできているような作業区で働いている労務者であれば、これは非常に楽な仕事です。妻子と離れて季節的に非常に困難な気候の悪い所へ入るものならば、或る一定率を設けてこれを擁護して参わまするならば、こういう土地によつて職種によつて倍以上の差異があるというようなものが公式の調査の上で現われて来るわけはないのです。これは改めようと思えば、私は或る基準を設けてやるならば、これほどひどくないものができやせんかと思う。要すれば単独採算とでも申しましようか、特別会計の性質から、結局黙つているところには文句を付けるというようなものがまだ役所の中に残つておるのではないか、こういう疑いを持つのです。いずれこの点は農林委員長にも相談して調査に出かけなければならん、こう思つておりますけれども、そういう線でこういう大きな差が出ているのではないでしようか。出ているとするならば、どの地方と、どの分とどの分が大きな差異になつているかということをはつきり知らせて頂きたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) その点は丁度先生のお考えの通り、実は北海道地区が一番高くなつているわけであります。これは出稼ぎという条件がございまするので、まあ家を完全に離れなければいけない、而も季節的に旅費もかかるというような点で北海道が特に高くなつている。季節的に働くところは比較的高くなつておりますが、民間事業との関係において或る程度これ又決定される面もありまするので、内地につきましてはそんな大きな差はないわけでありますが、倍以上も違うというのは北海道が特に高くなつているということを指摘せられているという事情でございまして、先生のお話の通り、安定しているところ或いは施設の安定しているがために比較的手厚くできるところは多少低くなつている、こういう現状にありまするので、それらの点は現実の質金の変化で資料を提供しても差支ない、かように考えております。

宮本邦彦自由党

○理事(宮本邦彦君) ちよつと申上げますが、今日は公労関係法を審議する前提として、できるだけ一般林野及び林政という御質疑でお進みを頂いたほうがいいと思うのでございますが。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 先ほど長官の御説明によると、できるだけ素材で売却をして行きたい、製材のほうはできるだけ減らして行きたい、こういうふうに私は伺つたのですが、そういう御方針でありますか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) さようでございます。製材は特殊の場合、特に官で製材までしなければならんという理由のある場合に限るということでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 従来数年前から国会方面の意見をできるだけ製材事業、要するに……、その当時私は林野庁の原価計算をしたことがありますが、製材事業が非常に非能率であります。採算的に合わない、そういうことをやめて、今あなたのお話のように素材にだんだん集中して行く、こういうことであつたのですが、私は今御方針はよくわかつたのですが、御方針とここに示された数字が一致しないのです。製材の絶対量は少しも減つていない、実質的には僅かに減つております。これは去年言つて今年すぐ減らせというのではありませんけれども、ここに出ております過去二十五年、六年、七年、八年、これを見ましても絶対量は製材は殖えているのです。これは長官の趣旨なり、政府の趣旨というものが現実に行われていないということだと思うのですが、これにつきましても何か少し理由を御説明願いたいと思います。私はこの機会に自分の意見を申上げますが、製材をやることによつて非能率、不採算ではあるけれども、政府が製材を売却することによつて市場の木材の価格をコントロールする、そうして一般国民生活に寄与する、こういうことであるならば私はむしろ賛成であります。ところがそうでもない、ただ今までやつて来たから惰性でだらだらやつているのだ、こういうことではいかんと思う。いずれかに方針を決定して、その決定した方針によつてこそ積極的に私はやるべきだ、こう思うのですが。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 従来はもつと非常に大きく、例えば未利用潤葉樹開発の促進の当時には、最高全国で六十一、二カ所の製材工場を以ちまして、数百万石の製材をいたしておつたことはあるのです。一応「ぶな」の利用開発も促進いたしまして、営業に移してもいいということで切替えて、現在やつておりまするのは極く小部分の、非常に山元で長距離を運搬しなければならないというようなところの製材工場であります。その他は私どもの事業用に使用いたしまするものを主体とした量でございまするので、大体一定をしておるということでございまするが、販売するものは、このうちで比較的少量ということを御了承願いたいわけですが、それで方針ということは、製材は今のところ大体事業としては主体的にはやらないという考え方は変つておらないし、その線に沿つて事業を実行しておるということでございまして、量は多少殖えた、減つたということでございますが、これは極く少量の事業用の製材の量の増減という程度にとどまつておることも御了承願いたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 この問題につきましては、量は少いのでありますけれども、私実はあなたのほうから頂いた資料は数年前でありますから、改めて最近のあなたのほうの特別会計の中の製材に関する収支に関しましての資料を頂きたいと、こういうふうにお願いしておきます。それからちよつとお尋ねしたいのですが、この説明書によりますると、林野庁が売却する木材の数量は全市場の三分の一程度だと、従つて市価をコントロールする力が非常に微弱であるというようなことが書いてありますけれども、私は経済学者じやありませんけれども、およそこういう滑稽な話はないと思う。あらゆる商品が一割の商品によつて全市場の価格を相当コントロールする力があるというのは経済の原則です。然るに三割以上のものを政府が売却することによつて、これが何ら市価に影響力を持たない、又持つても極く微弱であるということは、この説明自体が、林野庁の売却そのものが、非常に私は何と申しますか、不公正に行われている、こういうことを裏書きする、これは経済の原則ですよ、全市場に出回るものの一割若しくは二割というものを以て市価をコントロールする、若しくはコントロールしないまでも、これに相当の影響力を持つ力があるというのが原則です。然るに三割五分というものを持つておつて、市価に対しての影響力を持つ力が少いということでは、これはもう林野庁自体が私は口が悪いから気にしないで下さい、林野庁自体が、この説明はおれのほうはでたらめの木材の払下をしているということを説明しているのです。これに対して何かあなたのほうでこの説明書にこう書いてあつて、その裏はこうだということがあつたら私は御説明願いたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) でたらめな処分をしておるとおつしやいますのは、いささか私ども納得しかねるのでございますが、私どものお預かりいたしておりまする対象はすべて市価を基準として売払うということになつておりまするので、購買を相当加味して参らなければならないということのために、特別の事情のない場合にはコントロールのために売払いをいたしておらないということがございまするが、而も例えば北海道のごとき、非常に全生産量に対しましてコントロールのでき得るようなところにおきましては市価の混乱或いは市場の撹乱というような場合には、相当の力を似てコントロールすることはできるのですけれども、現に二十六年の九月、パルプ材をめぐります非常なブームの際には、これをコントロールいたしまして安定させたこともあるのでございます。或いは今回の水害等によりまして、緊急復旧用材が非常な高騰をしたというような場合に、災害前の価格を以て緊急復旧用材を放出するということによりましてコントロールすることができたのでございます。これはなかなかな先生から見られると私どもの力の足らんために、自由主義経済下において何をしているのだということかも知れませんが、併し下手に処分をいたしますると、例えば只今御指摘のようにでたらめをやつているのじやないか、そのために徒らに業者ばかりに儲けさせるのじやないかという非難に終つてしまうということのほうが多い。例えば国有林材を多少コントロールする意味を加味しまして売払いましても、その製品を最後まで追及して、その事業者に渡し得るということが非常に困難だという場合に、一般民有林材と合せて取扱うという場合には、ただ徒らに取扱業者に儲けさせるということの結果に陥つてしまうという危険のほうが多いので、飽くまでも市価を基準として売払いをいたしているということのために、なかなか常時におけるコントロールは影響力が少い、こういうことを意味してここに説明をいたしておる点を御了承願いたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は林野庁が市価を基準にして、市価に追従して常に売却業務をやつているということであるならば、私は国民が林野の特別会計に期待するところ非常に違うと思う。例えば最近のような災害が続きまして木材が高騰したときに、林野庁の木材の売却によつて、逆に市価の高騰を抑えるとか、更に低下させる、こういうことに私は特別会計の期待が参ると思う。それを上げたときはそれにくつついて上げるのだというようなことであるならば私は意味ないと思う。同時にあなたのおつしやるように市価に追従してやつておられるなら、これだけ厖大な収支計算において、今度の予算によると、国庫納付が二十二億四升六百万石の木材を売却して……一石当り今二千五百円ですか、三千円ですか、私は木材のことをよく知らんけれども、少くとも数千円いたします。数千円の木材に対しましてこの二十二億ということは、一石当り国庫納付への利益率は三、四十円にしか当らんでしよう、市価に追従して売つておつて、そうしてこういうふうに利益が少いということは、これは私はそこに一つ疑問が起る、これが木材の価格をコントロールをして国民生活に寄与するのだと、木材の価格の高騰を抑えるのだ、そういう意味合から林野庁の特別会計が犠牲になつておるのだという意味合において、このあなたのほうの国庫への納付金が少いのだ、利益が少いのだという左ら話はわかる、売るほうは市価に追従して売つておる、それ右ら市価によつて常に影響されるところの木材業者と同じように行かなければならない、そういうとあなたのほうでは、いや国有林野におきましては、ここにありますように、事業面において林道事業であるとか、造林事業であるとか、それから治山治水の事業であるとか、こういうものがあるから、従つてこれらによつて非常な犠牲を払つている、これは収支計算によると全部合わせても造林とか、林道とか、治山治水ということで、収支計算の支出の中の二三%にしか当りません。支出の中の二三%しか使つていない、これを五〇%も六〇%も使つておるなら話はわかります。如何なる点から行きましても、これは林野の特別会計というものは非常に辻棲が合わたいものだ、事業感覚からこの収支を見た場合には非常に私は矛盾だらけだと思う。だから一体私は儲けろというのじやない、国民が木材が高騰して困つている。このまも臨時国会において住宅の予算を削つた、非常に政府は怪しからんじやないか、ところが予算は組んでも、土地がないのと材木が高いので住宅公庫の金を借りても家が建たない、これだけ住宅難に国民が喘いでいても、この予算を使うまでに行かない。木材が高いから……、こういうときこそ私はあなたのほうの特別会計によつて木材の価格をコントロールする、それによつて私は二十二億の出庫納付かゼロになつても赤字になつてもいいと思う。それもやらない、採算主義で行つて儲けるかというと儲けもしない。一体私はどこに重点があるかわからない。そのほうについて私は浅薄な知識でありますが、木材の問題は今後私も勉強しますけれども、極く概略素人にわかるように説明してもらいたい。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 全然コントロールができないというのは、いたしていないということではないのでありまして、そのことは全部を公売に移してしまうということになれば、もつと収入は期待できるのでございまするが、さようなことをいたしますれば、直ちに地方におきまする産業構造を破壊するという問題もすぐ出て参ります。と同時に、木材業界は忽ち混乱に陥るということになりまするので、市価によりまする特売を地元にはいたしております。その他公共事業用材についても特売をいたしておる、特定の国の重点産業に対しましては特売をいたしておる。これらの点によりまして直接直もに市価に非常に異常なスペキユレーシヨンを加えた、市価に追従しておるわけではないということを御了承願いたいということと、最近におきまして木材価格が非常に高騰をいたしておるということなのでございまするが、その内容を申上げますると、最もひどく影響を現わしておりまするのが、水害以来小径材であります。これらは国有林といたしましては全生産量の一割にも達しない程度でございまして、主として造林木がその対象になるのでございますが、これらは特に水害地等につきましては価格を引上げないで、直接市町村を通じまして、市価以下にと申しまするか、その水害前の価格で売払いをするというような手段もとつておる。国有林の主体的な生産でありまする非常な大径材は今日そんなに大きな価格の高騰をいたしておりません。従いまして木材が高いというても、国有林材は大径材においては非常に割合が少い上り方をいたしておる。「ぶな」等につきましてはラワン材等の影響もありまして、殆んど上つていない。それらの内容を含めまして、現在におきましても年度当初計画いたしました二十二億に対しましては、予定のごとく事業が実行できますれば相当量の収入増は期待できるという点はありまするが、市価の高騰と申しましても、内容別に非常に違つておるという点を、これは数字を以て一ついつか御説明申上げたい、かように存じておりまするが、それらの点を御了承願えば、或いは売払いの方法等の内容別に申上げれば、御了承を願える点もはつきりして来るんじやないか、こう思われるのでありまするが、それにいたしましても、市価の高騰によりまして収入が予定以上に増加して参るという事実は、すでに二十六年度以降歳計剰余金において百七億というものが特別会計として預託されておるという事実で、実際に実行に当りましては、それらを収納いたしておるということでざいまするので、その点も御承知置きを願いたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 いずれこれは私ももう少し突つ込んで検討して又お尋ねしたいと思いますが、それに対していろいろ資料を一つ是非お出し願いたいと思います。ただ私は長官が高い所におられるから、あなたがお気付きにならない点を私は申上げる。闇というやつは統制をくぐるのが闇なんだが、この頃はあなたのほうの業務においては逆で、自由をくぐつて闇統制をやつておるのが多いんです。それは例えば地方の営林局なり営林署なり、それを取巻いて御用商人というのがいる。これ以外にはものを売らない。そうすると、その買つた人がその先を自由にすればいいけれども、今度それが又特約店というのを作つて、お前のところは、甲の特約店はどこどこの区域をやれ、乙の特約店はどこどこの区域をやれ、こういうことをやつている。そうしてその地区にはそれぞれ数十、数百の材木屋さんがあるけれども、これは全然手が付かない。自由であるべきはずのものが、そういう区域まできめて、そうして一つの統制をやつている。これは林野庁の木材に関してのみ、そういう一つの私はこれは闇統制であると思う。統制の網をくぐる闇というものは私は聞いたことがあるけれども、この頃は自由の網をくぐつて統制をやつてるやつがある。それはあなたのほうの関係では非常に多いのですよ。だからあなたのほうは市価をコントロールするつもりで安く売つているけれども、その先に行つて、統制によつて不自然な価格が、殊に特殊用材に多いのですよ。そういう点はもつとあなたのほうの業務の末端をよく御調査になつて、これだけの国民が材木に困つている、私はこれはよく御指導願わなければならん。その事実はあるのですよ。私は何D誰兵衛がどこで何をしているかまで申上げてもいいのですけれども、そういうふうな個人的な名前を槍玉にあげるということは悪趣味だから申上げません。ただそういう事実が非常に多いということを……、だから折角国有林の払下によるところの安い、あなたのほうの特殊価格で払下げている材木が、結局末端へ行くと特殊じやない、こういう点も私は積り積つて特別会計に大きな影響があると思うのです。私は今度の給与裁定の問題も、裁定には私は政府は柔順でなければならんと思う。ところが半面におきまして、特別会計の運営そのものに、この際裁定を呑む前に、運営そのものを林野庁の職員全体が私は反省しなければならんと思う。あなたに申上げるのだけれども、営林署が地方に多過ぎますよ。今地図を見て皆さんびつくりされたと思う。木材なんてありやしない。ありもしないところに営林署だけは昔そのままにあるのでありますけれども、もつと能率的にやる、その他いろいろあるのです。まあ私は今日はおしやべりが長くなつていけませんから、それに知識が非常に乏しいのですから一資料を頂いて、又いろいろ御質問申上げるつもりです。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 只今の国有林の特売に対しまして、何だか民間の特殊の統制ルートがついて、独占的に或いは非常に高価に利用者に渡しているというような御指摘は、私ども厳重に警戒をいたしておりまするが、こういうことを半面さような場合を如何にして防止するかというよりも、さような不当なことの行われないような処分価格を決定して行かなければならんというようなことを考えますると、やはり市場の厳正を対象として考えなければならないというような問題が起つて参りまして、国有林が特殊の価格を付けて市場を統制しようといたしますることが、その目的を達しないで、特定業者のみの壟断的な利益に終るという危険を如何に防止すべきかということに非常に苦慮いたしている次第であります。まあこれらの点に関しましては、私どもも従来から非常に苦労はいたしておりまするが、又お智慧も拝借いたしまして、極力妥当に進めさして頂きたい、かように考えております。なお営林署の配置その他に関しましては、御指摘の点も私どももあるということは了承いたしております。何らか考慮いたさなければならんと、常々考えている次第でございまするが、この点に関しまして、これを実施する場合に非常に困難な各種の事態が続出いして来るというような面に関しましては、先生方の強力な御協力を頂かなければならんという場面に到達しやしないかということを心配いたしておりますので、特に強力な御支援をお願い申上げたい、かように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は誤解があるといけませんから一言。営林署の数を減らしてすぐに私は首を切れというのじやありません。それは遊ばしておいてもいいのですよ、場合によつたら……。とにかく合理化の段階として、先ず不必要な営林署は閉鎖して、そうして三カ所を一カ所にするとか、四カ所を一カ所にするとかという段階に、それに私は入るべきだと思うのです。私は自分も月給取りをしたんだから、多いからすぐ首を切れなんて、首を切られたら女房や子供がすぐ困るのだから、そういう無残なことを言つてはいないのです。営林署と政府とは別ですよ。私はそういう意味ですから、その意味合において首切りをしないでできそうなものじやないですか、それをなぜやらないか。あなたたちは営林署の数を減らせというと、すぐ首を切るという。そういう考え方もあるが、そういうふうに考えておる人もあるかも知れないが、私はそういう資本主義的なことを考えておるのではない。そういう意味合で私は申上げているのですから、長官一つ勇敢にやつて頂きたいと思う。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 御趣旨は十分に了解しておるつもりでございまするので、私も能率化のための整備のために再配置を行えということは当然考えておりまするが、場所的な配置換え或いは縮小等に関しまする各種の問題に関しまして強力な御支援が頂けないと、なかなか私どもの力だけでは実施できない具体的な段階が多々出て参るということを申上げた次第であります。その点は又先生も誤解なく一つ御了承願いたいと思います。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 民有林の蓄積量が二十九億、それからして国有林の蓄積量が三十一億、その中で年間に伐採されます数量はどのくらいでございましようか、又国内需要の年間数量はどれくらいですか、その差をお聞きいたしたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 現在的確に伐採量を把握することは相当困難を感じておりまするが、大体の推計といたしまして、全伐採量が二億一千万石程度ではないかと思つております。薪炭林を含めまして……。そのうち国有林では四千七百万石、その他が民有林ということになつておりますので、只今先生の御指摘のように、蓄積におきましては民有林のほうが却つて低いというのに、伐採量が非常に多くなつて行くではないかという御疑問もあろうと存じまするが、成るほど民有林が理状におきましては相当伐わ過ぎをいたしておるという点もございまするが、又森林の状態が国有林の場合には非常に高伐期の施業をいた、しております。従つて平均蓄積量は非常に高く、一時にこれを大面積に伐採するような森林計画になつておらない。民有林の場合には非常に低伐期の回転の早い森林の伐採計画をいたしておりまするので、それらの点で必ずしも同じ割合において伐られて行くということにはなつておらないと思われるのでありますが、併しながら基本計画の面からいたしまして、国有林、民有林を統合いたしまして、保続と需給の調整を国有林の経営案に加えて参らなければならんという段階だということだけは私ども考えて、今後の経営案の編成に当らしておるという次第でございます。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 それから今の国内の年間需要量、その総数ですね、それはどのくらいになつておりますか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 有効需要をどこで押えるのかということはなかなかむずかしい問題でございまするが、相当計数的に絞つて需要量の推算をいたしますると、やはり原木換算いたしまして、二億三千万石程度が必要というような計算に相成る次第でございます。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 その総数はいろいろ新聞、雑誌等において伝えられるものはまちまちでありまして、今おつしやるように的確にはわからないのでございますけれども、少くとも二億数千万石というのが必要であるというふうに承知いたしております。民有林の年間の伐採量が、これでみまするというと一億五、六千万石ということに相成りますね。そういたしますと、いわゆる里山の伐採にはかなり無理があるのではないか。いわゆる利用伐期齢級のもの及び幼齢林まで手が付いておるのじやないかというふうに考えられますけれども、その点はどんなものですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 現状におきましては、先生の御指摘の通り実は相当若いところまで伐採をしなければならないという状況になつておりまして、現在でも適性伐期齢級以下で、どうしても需給関係から伐採を許容しなければならない限度が三千七百万石程度まで及んでおるという状況でございますが、その半面、林道施設の不足等のために、奥地で未利用になつておるものが相当量あるということで、更にこれを放置いたしますれば、需要の緊急のために里山が一層伐採を余儀なくされるという危険があるということを私ども非常に心配いたしておるのであります。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 そこで一昨年からですか、年次計画を立てて林道開発をされておる。特に奥地林道の改修によつて木材を出す、それは今言うこの需要の不足を緩和させるという意味と、民有林の不法伐採を防ぐという意味において計画されたものと考えておりますが、先ほどの説明によりますと、いわゆる国有林は生長量四千五百万石、この範囲内において伐採をしておるのだ、こうおつしやられましたが、それでは林道開発の趣旨に副わないのではないか、かように考えます。目下の状態におきましては、まあ成るべくこの国有林の奥地林を開発して利用の緩和を図るというのがいいのじやないかと、かように考えております。その点如何ですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 国有林につきましても、未だ十分な林道の整備はいたしておりませんが、併しながら最近におきましては相当奥地まで計画実施ができるようになりましたので、国有林全体といたしましては、総国有林を平均いたしました生長量を計画的に伐採する方向に進んでおりまするが、ただ先生のお話で、特に私どもも今後考慮するということで原案の実施に当らしておりまする点は、国有林に相当の無理をさせても、民有林と並行して総合的に行かなければならんという問題が国有林には残されておるということでないかと、かように考えておりまするが、奥地林の開発につきましては、現状におきましては民有林の奥地林開発よりも相当進度が進んでおる。従つて全国有林に対して計画が浸潤しておるということを申上げ得ると、かように存じます。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 この民有林の過伐を防ぐ一面において、治山計画、いわゆる植林計画を遂行して緑野の保護に努める。その間におきまして、少くとも今いう奥地林の開発によつて需要不足を補つて行くという方針でやつて頂かなければならんと、かように考えております。その点どういうものですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 奥地林に関しまてしは、国有林と言わず、民有林と言わず、開発可能の対象につきましては、全般についてこれが開発をいたしますと同時に、奥地林は殆んど押しなべまして非常に老齢過熟になつておりしまて、生長量の増大を期待し得ないという関係にありまするので、一面開発と同時に更新いたしまして、生長量を増加するということのために、国有林、民有林を通じて双方ともこれを急がなければならないというふうに私どもは考えておる次第でございまして、治山治水の根本問題にも触れて参ると存じまするが、奥地林には相当老齢過熟の林分がございまして、一応蓄積としてはやや整備せられておると言いながら、これも全体の状態からいたしますると破壊に近い状態にあるところもあるわけであります。これを生成いたしまして安定した林野にいたしまするのみならず、人工を加えても、併せてこれ小利用を考えるということによつて治山治水の根本をも確立いたしたいということで、基本要綱には林道の整備を広い意味において計画いたしておるという状況でございます。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 これは変つた問題ですが、一つ御質問いたします。農地法と森林関係でありますが、地方によりましては一定のこの森林に対しまして第三者が入植開墾の申請をした場合に、これは農地委員会の許可を経れば直ちに開放を表し得るということに相成つておりますが、それを山林所有者から見まして拒否する方法かないのでございます。これは林野庁としてはどういうふうに聞いておりますか、これを何か制限する方法を考えて頂かなければならない、ただ理由なく制限するという意味ではございません。例えば重要な森林、なくてはならない森林があるのでありますが、それをただの一片の申請によつて開拓されるということは、森林計画の上から言つても甚だ迷惑に感ずるのであります。この点何か特にお考えがございましようか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) その問題は当初におきましては、農地委員会の調査決定によつて確定したわけでございますが、その農地法の改正によりまして、適地審査委員会におきまして技術的な検討をして決定をするということになつておりまするので、一方的に決定されるということにはなつておらないのでございますので、さような事態はないと思いますが、若しあるとすれば適地審査委員会のほうに持出して頂けるということになれば、その問題は適正に扱われる手段があるということを御了承願いたいと思います。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 適地審査委員会というのはこれは特殊の施設であると思いますが、各県とか、その他にありますか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 県にございますし、地方事務所単位にございます。

川口爲之助自由党

○川口爲之助君 わかりました。    〔理事宮本邦彦君退席、委員長着席〕

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 私未熟でよくわからないので御質問を申上げますが、一体今山林行政というものはどういうことを重点に置いて動いておりますか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 一つにはこれの役割といたしまして、国土の保全というための林業政策、勿論これと関連いたしますことにはなりますが、林産物の需給というものの調整と、この二つの調整によりまして双方の目的を達成するというのが私どもの行政の狙いである、かまうに考えております。

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 先ほどお話のありました通り、その伐採量と需要量が二千万石の違いがあるわけですね、それを食糧増産の場合のように、やはり何カ年間に達成するというような具体案があるのですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) その具体案を計数的に確立しまして、それを基礎として御審議を願つておりますのが治山治水の基本要綱に織込まれておる次第でございますが、この対策を簡単に申上げますと、一つには従来の保安林を再検討いたしまして、特に治山、治水のための保全の保安林を地域的に整備するという問題、而もこれの管理経営をただ単に所有者にだけ委任して監督するという程度では足らないということで、もう少し国家として実施計画に強く手を伸べるということが一つでございます。それから需給の面を調整することができなければ実際問題としては過伐に陥る。かような場合には国土保全にも非常に大きな影響を来たす。何と申しましても全林野に対しまして生長量を増加させるという方法より仕方がない。そのためには人工植栽林を殖やすということより方法はないという考え方で、現在官、民有林を通じて持つております人工植栽林五百五十万町歩を十カ年間に七百三十万町歩程度まで高めるということによりまして、一時的に現在の需要量と人口増加等による需要増加を計算いたしまして、蓄積総量は一時ダウンするということはあつても、山全体を計画的に扱つて造林を計画通り進めるということによつて、計算によりますと、これが計画通り実行できるとすれば四十年後には蓄積も増加して来る。その間山を破壊しないでも済む、こういう計画でこれを実権いたしております。

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 そうしますと、やはり山林行政というようなものは、国で持つているいわゆる国有林の管理ということは勿論でありましようが、やはり今の民有林そのものに対しましても、もつと強力な管理と言いますと語弊があるかも知れませんが、そういうような国の施策を加味して行つて、そうしてやつて行かなければならんと、こういう御方針なわけでございますね。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 一応形の上では森林法によりまして、森林計画を国の方針に従い値伐或いは林道網の整備、治山事業等をそれぞれ計画に織込んで実施して頂く、こういうことになつているわけでございますから、形式的な計画の樹立と監督ということはできることになつておりますが、現在におきましては、実際問題といたしますと、これを現地において国の仕事を担当いたします経営指導員というものが、二千八十六の森林区に対して、現在は一森林区一人もいないというような現状でなかなか手が廻りかねている。従つて森林計画の基礎になります実態の把握ということも、この程度では正直に申上げて本当に把握できないということ、或いは計画を認可し実施させるといたしましても、林道網の計画あたりを森林計画に盛つておりましても、それが殆んど三分の一程度しかできない。従つて計画通りに実施できない。やむを得ない需要の趨勢のために里山ばかりに集中されるということで、現実に計画が破壊されて行くという悩みが非常に多いのでございまして、形を如何に作りましても、行政を強化するということがなかなか困難な現状にあることを率直に私どもは認めざるを得ない、こういう状況でございます。

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 ですから私は河野さんとは反対のような考えを持つわけですが、むしろ禿山になつているからこそ営林署をうんと充実して、民間のものであつても、もう少し国の一つの計画を以ていわゆる山林を殖やして行かなければならんというような感じを持つのですよ。大体長官の御心配のことは私も思い付くわけです。それからもう一つ伺つて置きたいのですが、いろいろ山林の開放とか、或いは先ほどお話にあつたようですが、耕地に変つて参りますね。ああいうことでなお且つ山林の成長量と言いますか、それは年々増加を来たしておりますか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) これは農地の開放等によりまして林野が減少しておるということによる生長量の基盤が減少しておるという点は或る程度影響をいたしておりますが、二十五年度以降の造林面積の増加というものはそれを補つて多少のゆとりは出て参つておるということで、そのことについての心配はそれほどないと思つておりますが、ただ未墾地買収の対象になりましたもので、開墾予定地なるが故に伐採して放置されておるというところを早く再整備して、開拓対象外となつたものを返還を受けて造林の計画を進めなければならんというものが相当程度あると思つております。農地局等の調査では約五万町歩程度は本年度或いは来年度に一部亘つて再調査の上整備する、こういうことになつておりまするが、まだそれ以上にあるのではないかと思つておりますので、それは旧森林所有者のほうにも連絡をいたしまして再調査を農地局のほうでお願いする、こういう手段を進めております。これらは一応返還になつてからの計画にいたしたい、かように考えております。

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 細かい点ですが、先ほど御説明ありました資料の十二頁のあれでございますが、職員が三万一千百十名でありまして、その職員の中で千四百人は公務員になるわけというふうに解していいわけですか。それともう一つの点は、常勤労務者というのが、先ほどお話のように出来高払というものと日給というものというふうに分れるというお話でありましたんですが、その常勤労務者のほかに、常勤労務者というものは結局山林局のいわゆる常勤労務者ということで、全くこれは固定したものでありますかどうか。それからほかに季節によつて八万人から十万人臨時のものがあるというのは、全然違つた本当のいわゆる臨時ばかりのものであるということに解して間違いありませんか、ちよつと念を押しておきたい。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 第一段の総計二万一千百十人のうち千四百人が公労法による管理者であるということはおつしやる通りでございます。それから常勤労務者というのは一応定員がございまして、これは年間を通じて職員に準ずるような勤務をいたしているというものでございまして、八万乃至十二万という異動いたすものの中にも相当期間になりまして殆んど常用的なものが相当入つている。その中に出来高で支払をしているものと日給で支払をしているものとがある。それから期間労務者というので、二ヵ月契約のものが、これ又出来高と日給というものがある。そのほかに日雇でやはり日給と出来高、こういう段階がございます。最も数の多いのは期間と日雇でございまして、それが季節的に仕事の内容によつて非常に動く。出来高のほうは、それぞれの常用、期間、日雇を通じまして直営事業、直営伐採事業の関係が主体でございます。日給の関係は土木事業或いは造林事業等が主体になる、こういうことになつております。

白井勇日本社会党(第四控室・左)

○白井勇君 その常勤労務者の九千三百八十五人は、そうしますというと、これは出来高でも日給でもない、月給か両かですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) さようでございます。月給でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 今手許に頂いた「冷害対策として行う国有林の薪炭立木の売払要領」、別表に各府県のあれが出ておりますけれども、これは最終の決定のものですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 一応私どものほうで署別に積上げましたものを県別に配分した計画でございますが、具体的に御相談を願つて多少の幅はあると思いますが、大体伐採可能というものを対象として計画をいたしておりますので、こを基準として実施をいたして参りたい、かように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、寒冷地以外の例えばその他の被害地がありますね、台風その他の被害地、これに準ずるというような地区は考慮されませんか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 一応冷害地区ということで計画をいたしておりますので、その他の地区は計画をいたしておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それは只今のところ計画しておらんけれども、絶対条件じやないでしよう。

石谷憲男林野庁業務部長

○説明員(石谷憲男君) 只今お手許に配りましたのは一応の延納の対象にいたしております伐採額三百五十万石のいわゆる冷害のための追加払下というものにつきましての分の一応内訳、こういうことでございますが、更に具体的な資料を営林局から出してやることになつておりますので多少のやりくりはできるのじやないか、かように考えております。それから主としてこれは冷害地ということになつておりますが、私どもの考え方といたしましては、主として冷害でありまして、この際の延納の取扱の対象には三百五十万石以外には大蔵省との打合せでちよつと困難でございますけれども、特にこういう際に多少の増加払下というようなことを冷害地域に準じて他の被害の地域についても考えてもらいたい。これはこの取扱とは別個に考えてもらいたい、かように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それは是非別途でも何でもいいですから考えてもらわねばいかんと思います。それから私実は地元のことですがね、これは間違いかと思うのですが、昨日神奈川県庁で聞きましたので念を押しておきますけれども、神奈川県はこれは冷害地と指定されるわけです。それにこの種の払下が五万石神奈川県は林野庁から割当があるそうである、ということを聞いて、私はそれは初耳だ、第一神奈川県に国有林がそんなにまとまつた数量がない、大体給源がないじやないか、どこから出たかというようなことを聞いたところが衆議院の農林委員会のほうから聞きました、こういうようなことなんです。それを更に掘下げて聞いたところが、これは私は具体的に言いますと、あとで速記がまずかつたら消してもらえばいいですから……。この災害対策小委員長か何かを例の秋田の川俣君がやつておるのでしよう、その川俣君が大体原案を作つて、そうして神奈川県から出ている安藤覺君に、お前のところは五万石と大体割当がきまつておる、こういうことを聞いた。それで安藤覺君が神奈川県のほうの農林部にその連絡があつた、こういうことです。私は今申上げた神奈川県の国有林の給源から言つて、あなたの取扱もそうだが、給源から言つておかしいと思うのですが、あなた何かそれに思い当ることがありますか。神奈川県の五万石というのは、この中に神奈川県のかの字も入つていない、これはどういうわけですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) そういうことは全然お話を聞いておりませんし、私ども国有林を対象として他の面において計画されるということもあり得ないと思いますし、私たちも思い当る点は全然ないし、且つ殆んど不可能だと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、川俣君とあなたのほうと何か三百五十万石について、県別その他について御相談はされたことはあるのですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 御相談をいたしたことはありません。私どもの計画を営林局別に申上げたことはございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、営林局別についてここに出ているのは間違いないですね。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) さようでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると、その営林局の下の各府県別というのはまだコンクリートされたものではないということですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) これは営林局局と申しますのは、営林署別に山を対象として計画をして出して、それを県剛に分けたというだけでございまして、それ以上に地元の要望等はございましても、まだその点を一々御相談をしておらないということでございますから、それによりまして県別の要望を容れて云々という点は全然ございませんし、こちらの計画による県別ということでございますから、それ以上のことは全然どちらへも申上げておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると、北海道ほか十数県、これはまだ最終決定のないもので、県別には……。そうすると、これは非常に誤解が起りますから、これは撤回してもらつたほうがよい。こういうものを出されると非常に紛争の種になります。それとも、どこまでもこれは一応コンクリートされたものですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 私どものほうで計画いたして、これだけは払下げできるという数字を算出したものでございますが、具体的に御相談を頂く場合に村別等になりますので、或いはお話合が付かないと、他の村との関係で変更が出て来ることはあり得ると、かように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 くどいようですけれども、ここに掲げた県以外には給源がないという意味ですか。ここに書いてある県は、営林局の次に県が出ておりますね。この県はこれらの薪炭立木の給源が少々あるというのですか。これらの県を対象にしてこの数量の払下をするという意味ですか。

石谷憲男林野庁業務部長

○説明員(石谷憲男君) 災害に関連いたしまして、さまざまな事柄を考えて行かなければならんところの道府県の問題になつております。特に三百五十万石という数字につきましては、市町村長の名義で払下げるという場合においては、無損保で大体半年以内の延納ということがきくような措置が大蔵事務当局との間に整つておりますので、いわば一種の特別措置を適用する数量になりまして、従いまして一応現在まで私どもで持つております材料を基にいたしまして、一応府県別の割振りをこれでやつてみたということでありますけれども、只今お話のように、府県のほうでは非常に大きな要望がありまするにもかかわらず、国有林の上からいたしますと殆んど給源がない、こういうふうな事情にありますのも実はあるわけでございます。例えて申しますと、茨城県あたりでありますが、非常に国有林にしますと貧弱な地域でありますけれども、特に冷害対策のために考えてくれという数が六十数万石に達するものでありまして、そういうところになりますと、いろいろとこれからもう少し細かい話を現地で付けて参りますと、初めてはつきりした数量というものが出て参ります。そうしますと、その後に具体的な数量を調整して三百五十万石に納めたいと、かように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 いや、三百五十万石という数量はこれはさまつておるでしよう。そうすると、ここに掲げた県以外の県が若しこれに三県なり五県なり追加されると、三百五十万石の範囲内でやるのだから、ここに掲げた県のそれらの割当数量を削つて行かなければならないでしよう。そうであるとすれば、この数字は少し、我々が頂くのはいいけれども、それぞれ関係方面に配付することはあなたたちとしては将来非常に窮地に陥りはしないかというのですよ。

石谷憲男林野庁業務部長

○説明員(石谷憲男君) 現在のところでは三十府県というところのほかに更に数県を考えなければならんということになつて行くわけでございますが、一応の割振りとしてきめました数字の内容が、府県間で一応調整してきまる余地があるのじやないか。かような程度じやないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、さつき長官が言われた冷害地獄外でも災害地でもこれに準じてやる。場合によつてはそういうことは起り得るという場合には、それらの地区は三百五十万石の数量の範囲内でやると、こういうのですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) さようでございます。ただ延納の措置が冷害地ということで了解を得ているので、冷害地でない地区という場合には延納の措置は付かないというふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 くどいようですけれども、そうすると、その他の地区は延納の特別措置が付かない。併し薪炭立木の払下は事情によつてやつてもいいと、こういうことですね。それで冷害地につきましては、この府県のほかに冷害地として指定された県がありますね、それらの地区につきましては、これは延納の措置を付けたもので追加されることがあると、こういうことですね。そうすると、くどく申上げますけれども、二百五十万石の範囲内であるから、ほかの県をどつか削らなければ追加ができないじやないか。そこで私が何度も申上げますけれども、ここに発表してある数字は府県別にコンクリートされた数字かどうか。今の説明でコンクリートされた数字でない、冷害地に指定されたその他の数県が追加されることもあり得ると、こうだとすれば、この数字はコンクリートされていないから、それならばここで発表されるのはまた少し早いじやないかと、こういうことなんですね。

森田豊壽自由党

○森田豊壽君 ちよつと伺いたいのですが、冷害以外の災害地に対しまする薪炭、炭材でなくて用材といたしまして、そういうもので以て特別に払下げるというような措置はありませんですか。又延納は、そういう場合において延納制度を適用するお考えはありませんか、その点を一つ伺いたい。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 災害復旧用材につきましては、国有林の地元は特売可能だと思います。町村公共施設の復旧用材として町村が対象になる場合には延納の措置も考えられると、かように考えております。

松浦定義改進党

○松浦定義君 今のに関連した問題ですが、例えば薪炭ということになつておりますから、極く山麓の冷害農家では炭木を焼く。併しそうではない、山麓から離れな冷害地のほうは当然薪というようなことになると思うのですが、その場合に大体一戸当りというものに対する考え方はどの程度考えておるのか。北海道の場合ですと、非常に冬季間薪を多く使用するわけでありますので、現在の冬季間の量というものはほぼきまつておるわけですから、それの可能な範囲内において一年間の需要量を原則とされるか。或いは又この規定された払下の量によつて戸数にも配分するとか、いろいろな形があると思うのですが、基準というものはどういうところにおいておられますか、この点を一つお伺いいたしたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) これは自家用の場合以外の場合のほうが主体となつておりまするので、河川用ということになるので労力換金という考えが相当主体になりまするので、必ずしも一戸当り幾らというふうには考えておりませんので、その地方に製炭材の、薪炭の払下によつて事業を、現金収入の途を考えて頂くという策の一つと、そのほかに事業として現金収入を得て頂く。造林地の手入れであるとか、或いは林道の仕事であるとか、或いは治山の仕事であるとか、これらを組合せて均霑して現金収入の途を考えて頂く、こういう一環としておりまするので、基準は別に設けておりません。

松浦定義改進党

○松浦定義君 そうしますと、これはやはり今お話しになつたように、全然自家用ということは含まないと、これは勿論賃金収入即もまあ冬季間なり或いは夏でもその家族の経営の実態によつては、或いは薪炭を業とするといつたような形のものが重点だと、こういうようなわけであつて、全然自家用の薪炭が非常に困つておつても、それに対しては特別なあれはないのですか。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 自家用に関しましては大体従来の慣行で御相談いたしておりまして、一戸当り地方別に幾らというものを計画いたしておりまするので、若しそれが非常に不足するという場合においては、別途に御相談して頂けると、こう思つておりまするが、勿論この分を一部割当を願うということも差支えはないと思いますが、今回計画いたしておりまするのは主として河川用という考えでおります。

河合義一日本社会党(第四控室・左)

○河合義一君 終戦後農地が開放されまして、その結果まあ利用するものがその土地を持つということが実現いたしたのであります。私は森林のことにつきまして知識は全くありませんが、よく始終そう思つておるのですが、まあ国有林のほうにつきましては、林野庁が主となりまして山林を完全に利用する、伐採すれば直もに植樹をして、そうして森林の利用を極度に進めるいうようにやられてれるということは承知をいたしておりますが、民有林におきましては伐採をいたしまして、そのままに苗木を植えずして放つておるというところが現在あるのではないかと思います。そういう土地がありましたならば、山林がありましたならば、これは国が買上げまして、そうして適正なる価格でそれを個人よりもその土地の公共団体にこれは払下げまして、その部落が全村こぞつて植樹をする。或いは下刈をするというふうにいたしましたならば、森林から上る利益が増大するのではないかということを始終私は考えておるのでありますが、そういうことは森林法等がありまして、民有林といえども、それを完全に利用するという方向に指導されておりますか。それが実行されておるか、その辺は私よく知らないのですが、折角植樹すれば用材がたくさんできるというような土地があるにかかわらず、これを私有を許されておりまするから、そのままにうつちやらかしてあるというようなところがありますかないか、その辺を知りたいと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 戦争以来伐採いたしまして造林を放置されておるという地域は相当ございまして、最高は百四十万町歩にも亘りましたが、最近では順次これを消化いたしまして、現在二十八年を経過いたしますると七十二万町歩程度まで減少すると思つておりますが、さような土地がまだ残つておるということは事実でございます。で、新らしく伐採いたしました跡地の造林につきましては、森林法で二年以内に森林所有者が植樹するという義務を附加いたしておりまするので、若しそれらができない場合には他に代つてやるという方法も規定いたしておりまするから、それも可能だと存じておりますが、現実の問題として、なかんか資金的に造林が意のごとくならないという現実はあるのでございまして、私ども極力造林の補助等を拡充いたしまして、実際に伐採跡地の造林を促進するという方向に努力いたしておりまするのと、現在は造林臨時措置法というものがございまして、植栽の遅れておりますのを、必要によりましては所有者に代つて植えるという方法もございまするが、実際問題としてはそれほど、代つてやるという事実が出たときに、所有者が植栽を放置されるという事例は比較的少いのでございまするので、植えるという意欲はあつてもなかなか手が廻つていないということで、これは相当最近の情勢といたしましては促進可能であるというふうに私どもは考えておりまするが、手段としてはあり得るということでございまして、なかなか実行は具体的に入つておらないというのが実情でございます。

河合義一日本社会党(第四控室・左)

○河合義一君 私はかねがねそのことを考えておりまして、私兵庫県でございますが、兵庫県は宍粟郡は相当山林がございまするが、あの方面に行きまして実際を調査しようと思つておりますが、まだそのいとまがありません。なおよく見たり、聞いたりいたしまして、そのあとで重ねてお尋ねをしたいと思います。もう一つお尋ねしたいことは今度の水害であります。九州方面におきまして堤防に藪があつたところはそれが決壊せなんだという、又その後京都大学の農学部の教授でありましたが、そのことにつきまして大阪の新聞に意見を発表されております。その名前は私は忘れましたが、やはり同じようなことを言つておられた。併しかねて堤防には木を植えてはいけないというのが内務省時代の方針でありまして、堤防に木を植えると芝が生えない。土質が柔かくなるから木を植えてはいけない。クローバーぐらいなら構わん。堤防の利用はクローバーぐらいなら構わんということをその当時私は聞いておつたのであります。今度の水害のあとのことを見たり、聞いたりいたしますと、その反対に藪のあるところは完全であつたということなんでありますが、現在農林省としては堤防に藪を植えることについての御意見、それについて今後の御方針を知りたいと思うのであります。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) お説の通り堤防と申しますか、河川の護岸を中心といたしましての竹藪の効果というのは昔から相当大きな実績を持つておりまするが、最近の河川改修の行き方からいたしますると、極力川幅を狭めて方向を通直にし、狭めて早く流してやろうというような考え方が主体になつておりますために、それを阻害するということで、河川関係で非常にその点を逆にお考えになつておられるという面がありまして、私どもでは是非とも河川敷或いは堤塘に藪をもつと入れたほうがいいということを言いかねておりまするが、これは川幅との関係から相当検討いたさなければならん問題じやないか、かように考えております。堤塘に樹林地を持つということについては、いろいろな異論もありまするので、これは私どももそれほど堤塘の維持或いは災害に対する防除という問題では強くは主張いたさないつもりでおりまするが、護岸を主体といたしましての竹藪の造成については、今後も建設省と一層連絡をとつて、河川改修の一環としてお考え頂くということで推進をいたして参りたい。かように考えております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 この冷害対策のことですが、新潟は御承知の通り雪が深いので、大体十一月になれば山は全部雪に覆われてしまう。従つて製炭業者は、製炭の経験のあるようなものは大体現在払下を完了しておる。これから一月の三十一日までになると言つたつて、これはやつてみなければわかりませんよ。従つてできまするならば失業者を集めて、この区域外の暖い方面で出稼ぎ生活ができるような方法は考えられませんか。実際六万石払下をやつてみても、もうそろそろ山から下り来ておる。只今でも奥山では雪が降つておる、こういう状態であります。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) 積雪地帯の積雪時期における製炭事業は、従来とも長い間慣行いたしておりまして実行は十分にできると思つております。ただ炭がまの構築を今月一ぱいくらいで終らないとできないということでございますが、炭がまの構築さえ間に合いますれば十分に今年あたりは人手間が余つて参りまするので、従来のにプラスすることは可能だというふうに私どもは考えております。ただ一月以降の処分ということになりますると、それを冷害対策として消化できるかどうかという問題がありますので、一月というまでに冷害対策としては決定をいたしたい、こういう考えでおりますが、実行は現場を御覧頂ければおわかりと思いますが、主として東北地方の冬期間の副業として積雪地方で実行しておられるということでございまして、私どもは十分可能であると、こう考えております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それは福島、岩手はようわかりませんが、宮城県はやつておるようでありますが、新潟の場合、積雪量が違う関係上、一小部分で前から伐木等をやつておりましたものであれば製炭ができると思いますが、これから伐木して製炭などは恐らく不可能だろうと思います。雪が降つて皆隠れてしまう。そういう場所で製炭をやれと言つても無理でありますから、従つて大抵十一月下旬になれば山を下りて来る。それが通例であります。それからほかに出稼ぎに行く。本当の特殊地帯で僅かな地方で、或いは海岸地方等でやつておるところはあるかも知れませんが、大部分の冷害地帯で炭を焼きたいというようなものは大体出稼ぎの形をとりますので、できれば、やるかやらんかは別として、それらが組合等を作りましたならば、暖地で払下を受けられるわけですから、そうすれば、これは四月頃まで何とか仕事ができる。農繁期に入るまでの間、そういうものがたくさん群馬、埼玉、栃木附近にできておりますことは、あなたがたがよく御承知だろうと思います。

柴田栄林野庁長官

○説明員(柴田栄君) なかなかこれはむずかしい問題もあると思つておりますが、大体製炭地域は地元で製炭の可能な地域でございまするが、そこへ新らしく他から一時的に入られるということのために、入つて参りまする地方がそれを受け入れて頂けるかどうかということも相当問題があろうと思います。新潟地方は私は余りよく存じませんが、新潟地方でも積雪中に製炭は相当程度おやりになつておると私は考えておりますが、従来下りて他に仕事を求められるというような場合には、他の或いは国有林の仕事で賃金収入の途を考えさせて頂く、その他の公共事業で現金収入の方法を考えて頂くというほうが、却つて手つ取り早く、且つむずかしい問題がなくて済むのじやないかと思つておりまするが、他の地区へ集団で入つて頂くということにはなかなか実際問題としてむずかしい問題があると思いまするので、若しさような例がございますれば、検討させてもらわなければならんと思つております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 私の申上げることに間違いはないと、そう信じております。若しそういう場合になりましたならば、実際問題でありますから短期間の林道の改修等の仕事、薪のコロの伐採等を薪炭林としてやはり考えて頂けるならば、三月頃になりまして雪が固まつてから薪炭のコロが切れる、そこをよく特別に御考慮を頂きたいと思います。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗