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17回国会参議院1953/11/05

大蔵委員会 第4号

発言数
82
登壇者
11
会派数
5
開催日
1953/11/05

会議録

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 只今より第四回の大蔵委員会を開会いたします。  公共企業体等労働関係法第十六条第三項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(印刷事業に関する件)、同じく日本専売公社に関する件、同じく造幣事業に関する件、右三案を一括議題として提案理由の説明を聴取いたします。

河野一之大蔵省銀行局長

○政府委員(河野一之君) 只今議題となりました公共企業体等労働関係法第十六条第三項の規定に基き、国会の議決を求めるの件三件について、その提案の理由を御説明申上げます。  先ず印刷局の裁定について申上げます。  本年四月十日に全印刷局労働組合は、本年四月以降の賃金改訂に関する要求を印刷局に対して提出し、両当事者間で団体交渉を重ねましたが妥結に至らず調停段階に入り、六月二十六日公共企業体等中央調停委員会は、調停案を提示いたしました。これに対しては、双方共に受諾しがたい旨を回答し、全印刷局労働組合の申請により七月二十日公共企業体等仲裁委員会の仲裁手続に移行し、同委員会は、九月二十九日裁定を下したのであります。  右裁定によれば、その第一項及びこれに関連する追加経費として昭和二十八年度予算に対し更に約九千万円を要することとなります。この追加経費は、本年度特別会計予算の歳入歳出予算に含まれておらず、給与総額につきましては、予算総則第八条の金額を超過することは明らかでありますので、これを支出することは予算上不可能であります。従つて、この裁定は、公共企業体等労働関係法第十六条第一項に該当するものと認められますので、本件を国会に提出し、御審議を願う次第であります。  次に専売裁定について申上げます。  本年三月十日に、全専売労働組合は、本年四月以降の賃金改訂に関する要求を日本専売公社に対し提出し、両当事者間で団体交渉を重ねましたが妥結に至らず、調停段階に入り、七月十五日、公共企業体等中央調停委員会は、調停案を提示いたしました。これに対しては、双方共に受諾しがたい旨を回答し、同委員会の申請により、七月三十日公共企業体等仲裁委員会の仲裁手続に移行し、同委員会は、十月十日裁定を下したのであります。  右裁定によれば、その第一項及びこれに関連する追加経費として昭和三十八年度予算に対し、更に約五億九千万円を要することとなります。この追加経費は、本年度政府関係機関予算の収入支出予算に含まれておらず、給与総額につきましては予算総則第八条の金額を超過することは明らかでありますので、これを支出することは予算上不可能であります。従つて、この裁定は、公共企業体等労働関係法第十六条第一項に該当するものと認められますので、本件を国会に提出し、御審議を願う次第であります。  最後に、造幣局の裁定について申上げます。  本年五月十八日に、全造幣労働組合は、本年四月以降の賃金改訂に関する要求を造幣局に対して提出し、両当事者間で団体交渉を重ねましたが妥結に至らず、調停段階に入り、七月十六日公共企業体等中央調停委員会は、調停案を提示いたしました。これに対しては、双方共に受諾しがたい旨を回答し、全造幣労働組合の申請により、八月三十日、公共企業体等仲裁委員会の仲裁手続に移行し、同委員会は、十月二十七日裁定を下したのであります。  右裁定によればその第一項及びこれに関連する追加経費として昭和二十八年度予算に対し、更に約三千万円を要することとなります。  この追加経費は、本年度特別会計予算上の歳入歳出予算に含まれておらず、給与総額につきましては、予算総則第八条の金額を超過することは明かでありますので、これを支出することは予算上不可能であります。  従つて、この裁定は、公共企業体等労働関係法第十六条第一項に該当するものと認められますので、本件を国会に提出し、御審議を願う次第であります。  以上三件の提案理由を御説明申上げましたが、何とぞ御審議の上国会の御意思を表明願いたいと存ずる次第であります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 以上三案につきましては、都合によりまして本日は提案理由の説明を聴取したにとどめます。   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に租税、金融制度及び専売事業等に関する調査を議題といたしまして、年末金融に関する件の御審議を願います。  本件に関し櫛田国民金融公庫総裁及び坂口中小企業金融公庫総裁の御出席を求めましたが、両名を参考人としてその発言を許可することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 銀行局長から先ず総括的にこの年末、今月以降年末にかけての金融情勢、或いはどういう手を打とうとしておるかというような総括的な話を一応承わりたいと思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 先ず銀行局長から年末金融に関する大体の状況を御説明願います。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 年末にかけましての一般金融の情勢の見通しでありますが、全般的には従来からとつて参りましたインフレーシヨンを金融面から防止して参りまする方針は、今後といえども続けて参りたいと考えておるのであります。併しながら、ここでやはり一番問題になりますのは、中小企業の金融が問題の一番大きな点であろうかと思うのであります。よく言われておりますように、一般の金融に対して、或る程度インフレーシヨン防止の立場から調節を加えて参りまする結果、いわゆるそのしわと申しますか、そういつたものが得てして中小企業にかかつて来る。これらの中小企業の今後の年末にかけての状況は、相当金詰りといつたような面を呈して来る部面があると考えられるのであります。私どもは今後の情勢の推移を十分に注視いたしまして、必要なる処置を機動的に弾力的に行なつて参りたいと考えております。  目下のところ考えられますることは、先ず第一は指定預金の操作であります。指定預金は御承知のように計画的にこれを引揚げる方針を先般来とつて参つておるのでありますが、ただその例外として、例えば災害関係等によつて起りましたその地方の金融を緩和いたしますために、指定預金の引揚げを延期いたしましたり、或いは新らしい指定預金の預託をいたしましたりいたして参つたのでありますが、全体的には計画的に引揚げることにいたしまして、併しながら、年末にかけまして情勢がこの引揚げを適当といたしませんような事態も予想されますので、そういつた場合におきましては、或いは従来出しておりまする指定預金で期限の到来いたしまするものについて、これを成る程度延期をいたしますとか、或いは延期をいたしません代りに、新らしい指定預金をして行くとか、こういつたことは今後の情勢を見て弾力的に処置をいたしたいと考えておるのであります。  第二は、国民金融公庫或いは中小金融公庫等の、いわゆる政府機関の活動をできるだけ円滑にして、年末の中小企業に対する金融の梗塞を緩和するという措置をとつて参りたいと考えておるのであります。両総裁が見えておりますから、両公庫の今後の金繰り等については、詳細別途両総裁からお聞き取り願いたいと思うのでありますが、私どもといたしましては、極く概略を申上げるにとどめたいと思いますが、中小金融公庫は九月に発足いたしまして以来、逐次態勢が整備せられて参つております。今後災害関係に予定いたしておりまする資金を合せて、十月から十二月までの三カ月、第三四半期といたしまして約六十三億程度の資金量を予定いたしておるのであります。そういたしますと、大体災害関係七億、そのほか一般の通常の貸出が月にいたしまして平均十九億、二十億近くのものが出ることになると思うのでございます。勿論十分と申すことは、私もそこまでは申上げ得ないのでありますけれども、先ずこの程度の資金が年末にかけて順調に放出されることになりますれば、中小企業金融の疏通につきましては相当な効果があるということを私どもは期待いたしておりまして、又国民金融公庫におきましては、災害関係等で不時の支出も相当あつたのでありますが、資金需要に対する非常な旺盛なる要請が重なつて参つております現状から、今後国民公庫自体の運営のための必要な資金が欠如いたしますようなことになりましては非常に申訳がないことでありますので、例えば資金運用部資金等からできるだけ資金源の充実に向けて参りたい、ただこの点は具体的にまだ申上げるところまで、金融資金の金繰りを十分に抑えて参らなければならんと思いますので、只今具体的な数字を申上げる段階に至つておりませんが、できるだけ国民金融公庫の資金源を拡充いたして参るということを図つて参りたいと考えておる次第であります。  なお申落しましたが、中小金融公庫につきましては、年内は先ず何とか今申上げましたようなことで、資金としてはそう支障を来たさないと思いますが、第四四半期、つまり来年の一月から三月までの間におきましては、相当これが資金に不足を来たすような虞れも、現在のところでは考えられるのでありまして、これらの問題につきましても、これは取りあえずの年末金融の問題とは関係ございませんが、政府資金の状況は困難な状況にありまするので、できるだけ何とか差繰つて、第四四半期における中小工業の活動に支障のないように、工夫をいたして参りたいと考えている次第であります。  更に、年末にかけての中小金融の問題につきましては、先般御議決を頂きました信用保証協会法におきまして、信用保証協会の活動が逐次軌道に乗つて参つております。更に中小信用保険制度等もだんだん充実をいたして参つておりますので、これらの制度を通して、中小企業の一番弱い点である信用力を補強するという措置で、政府機関でなく一般の中小金融機関の金融活動力を補完して行くというような措置を、更に促進いたしたいと考えております。具体的な措置といたしましては、先般来国会のほうからもいろいろ御要望もあつたのでありますが、信用保証協会の保証いたしました手形を、日本銀行の取引と結び付ける方法がないかどうかの問題につきまして、いろいろ困難な問題がございますが、これらの問題についても、至急結論を得たいということで、現在検討を加えているところであります。  以上別に取立てて新らしい方法と申しますか、新らしい手というものは、現在のところ私どもにも考えられないのでありますが、今申上げましたようないろいろな措置を並行して、且つ弾力的にこれを運用いたして参りますることによりまして、何とか年末にかけての中小金融の打開と申しますか、支障を起さないような方途を講じて参りたいと、かように考えている次第であります。非常に漠然としたお話でございまして恐縮でございますが、概要を  一応御説明申上げました。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に櫛田国民金融公庫総裁にお願いいたします。

櫛田光男国民金融公庫総裁

○参考人(櫛田光男君) 国民金融公庫の年末金融の見通しと申しますか、状況を、簡単でございますが御説明申上げたいと存じます。  御承知のように、西日本並びに南近畿の水害関係に十一億円八月以降特別に支出をいたしまして貸付をいたしまして、大体十月末を以て一通り完了したかと存じております。又先般の十三号台風関係におきまして特別枠五億を設定いたしまして、貸出調査実行中の現状にございます。そのような関係からいたしまして、十六億円というものを普通の貸出資金から別除いたさなければならんことになつたのであります。御承知のように、本年度の私どもの資金は、総計八十億予算上ございますが、そのうちで十一億円というものは資金運用部への、過去の借入金の返済に充当いたしますので、新規資金の増加は六十九億円ということでございます。それで以て大体年間約三百四十数億、月平均二十億円の貸出を実行いたして参りたいといつたようなプランでおつたのでありますが、只今申上げましてような事情で災害のために十六億円というものを削ぎました関係上、資金繰りが非常に窮窟に相成りまして、実を申しますと昨年の十一月におきましては補正予算において特別の御配慮がありました等の関係もありまして、約四十五億円の貸出が実行できたのであります。ところが現状におきましては、只今の資金関係からいたしまして、どうやら三十億そこそこ或いは三十億を切りはしないかというような貸付資金の状況に相伐つておりますので、更に加えまして、来年の一月並びに三月におきましては、回収期に大体十七億円ぐらいが見込まれるのでありますが、そういつたようなもの以外には新規資金がございませんので、大体回収金の範囲内で来年の一月—三月は貸付をしなければならん、かような状況にあるのでありますから、実は大蔵御当局に先般来から大体最小限度二十五億円見当は資金の補充をして頂けないだろうか、その計算は十六億の災害のために別枠にいたしました十六億円を、何らかの形で又還元さして頂きましてそういたしますというと、大体年末に四十五億円見当、大体去年程度の貸付は曲りなりにもできるのじやないか。それからあと一月—三月の毎月大体三億見当お願いいたしまして、三十億というラインは何とか持続したい、かれこれ合計二十五億円というものは何とか御都合願えないだろうかということをお願い申上げておる次第であります。又他方財政上の都合もあり、又資金運用部の資金状況等もございますことでありましようからして、できる限りのことはしてやるがというお話でございますが、まだはつきりしたどの程度ということは承わつておりません。私どもといたしましては、せめて年末関係だけにいたしましても何とか去年の程度の貸出ができるように、先般実行いたしました災害資金十六億円見当のものは何とか資金運用部等からお借入れができるように御措置願えれば結構であるということをお願い申上げておるような状況であります。  なお、一般の資金利用の状況を申上げますというと、災害関係その他冷害と申しますか、特別な関係からいたしまして、或いは農村購買力の不振等の影響も受けまして、私どものお客筋に当りまするかたがたの金繰り、資金措置が日に日に旺盛を極めて参ります。又一般的に申しまして、この秋以来の金融の引締めと申しますか、そういつた関係が逐次私どものお客筋のほうにしわが寄つておるというふうにも感じられるのでありまして、昨年に比べますというと需要は大体三割から四割くらい殖えております。かような現在の状況になつておりますることを、この機会に附言さして頂きたいと思います。簡単でありますが、大体今の金繰りの状況、又年末等の見込みを申上げたわけであります。御了承願いたいと思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に坂口中小企業金融公庫総裁にお願いいたします。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 坂口さんは公庫発足以来の初めての御出席ですし、我もまだ全然聞いておりませんから、特に年末金融についてということに限らず、公庫発足以来今日までの業務運用の実態等も併せて御説明願いたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 中小企業金融公庫について申上げます。  丁度九月の十一日開店いたしました。設立は八月の二十日でございましたが、開店いたしましたのは九月の十一日でございまして、設立から開店までの間にも十分準備ができませんし、その後も着々陣容を整えつつありますが、何分にも開店早々でありまして、世間の期待が非常に大きかつただけに、御期待に副い得ない点が多々あつたかと思いますが、漸次日を追つて参りまして、漸く仕事も軌道に乗つて来たような実情であります。  只今までに、九月十一日から十月末日まででございますが、御承知のように私どもの公庫は自分の窓口を持つておりませんので、全部代理店の窓口を通じてやつております。窓口から私のほうに参りました金額を一応受付と申しますか、申込みといいますか、その金額が約十九億四千万円でございまして件数にいたしますと七百八件でございます。これは代理店の窓口で受付けましたうちで、代理店の裁量できめたものでございます。そのうち公庫に参りまして、公庫はそのきまつたものに対しましてお金を送るわけでござまのすが、その受付けましたもののうち、開店早々でありまして、代理店の窓口に趣旨が徹底していなかつたもの等もございまして、公庫の貸付の条件に合わない等で取下げがございましたものは約百二十三件、三億七千五百万円くらいございまして、実際お金を送りましたものが四百三十六件、十一億四千九百万円になつております。従つて、公庫の手許にございますのは、只今百五十件の四億二千万ございまして、大体軌道に乗りまして、公庫に参りまして四、五日くらいでお金を送り得るようになつております。  これまでは大体件数はそういう状況でありましたが、御承知のように公庫は長期資金を出すようになつておりまして、長期資金には設備資金に限らないわけでございますが、開店当初に当りまして、運転資金のうちの長期のものに出すことは非常にむずかしいので、そのうちで、はつきりいたしました設備に伴う長期の運転資金のみに限つて初めはやつておりました。併しながらこれから年末にかかりますので、この機会に長期の運転資金を出す必要があると考えましたので、前の制限を解きまして、新たに長期の運軽資金に手を出すことにも、融通いたすことになつております。長期の運転資金と申しますのは、非常に私ども事業を直接一々判断ができないのでございますが、御承知のように窓口のある代理店が今三百六十を越しておりますので、これに一々わかるような基準を示さなければならないので、非常に苦心いたしたのでございますが、結局長期の運転資金の、まあ小口の運転資金といつたほうがいいかと思いますが、長期の金額につきまして制限を設けておりました。そのほかどういうものに出すかという基準でございますが、大体四つくらいの項目に分けまして処理いたしました。  一つは、まあ安定資金とでも申しましようか、資本構成を適正にするために必要な長期運転資金、つまり事業が非常に順調であつて、本来ならば自己資金或いは長期資金で不足を補つておくような目標のものが、短期の借入れで賄つておりますために、経営が安定しない、それに長期の金を出すならば、経営が安定して行ける。そういう種類の運転資金、そういうものを第一に考えました。  それから第二は経営合理化に伴う長期の増加運転資金、これは前のとも多少関連をするのでありますが、設備増加に伴う運転資金なども入るのでございますが、これにはむしろ有効需要の増加の見通しなどを立ててやらないと非常に危険だということを考えまして、そういうような註をつけまして、有効需要の増加の見通しのないものには、これは認めないということを附加えて出しております。  それから第三には、この事業の維持発展に必要な資金、試験研究費、或いは試作費とか、そういうような経営改善に必要と認められる長期の資金。  それから第四には、企業立直しのための資金、例えば政策転換の資金とか、金融機関以外からの負債の整理資金、災害復旧資金、或いは整理のための退職金とか、当該経営を立直すために必要な資金、これにつきましては非常にむずかしい点もありますので、この第四の分に限つて事前に公庫と十分に打合せて出して欲しい。  この四つに限りまして運転資金を出そうと考えております。併しながら運転資金を出しますにつきまして、代理店である金融機関が十分援助してもらうのでなければ、代理店のほうの長期の運転資金を出しただけ代理店のほうの金融機関の運転資金の枠が減るようでは、折角出した効果がございませんので、これらの運転資金を出す金融機関は、自分本来の貸付につきましては積極的にその企業を応援して頂くように、借換えのないように、積極的にその企業を応援するという意思表示のある企業に限つて出して欲しいということを注意しながら運営して参りたいと思つております。  貸付の限度は、これは私どもの資金の量の関係もあり、又設備資金を出さなければならないこともありますので、原則として一件百万円以下という制限をつけております。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 それはその長期運転資金の場合ですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) はい原則としてそう考えております。償還方法は三年以内の割賦償還というふうに考えております。その他の担保とか、保証人のことは従来の資金の出し方と同じように考えております。歳末に当つてこういうことをいたしましたのと、歳末に対し特に考慮いたしましたことは、先ほど銀行局長からお話のありましたように、これからの資金の枠を歳末に行つて非常に多く出したいと考えまして、先ほど銀行局長のお話がありましたように六十三億を割当てまして、併しそのほかに自動車産業向けのものが四億ございますので、全体といたしますと六十七億ほどになります。これまで出しました十一億、こういうふうに年末に当つてたくさんの資金を割当てました関係上、先ほど銀行局長からお話がありましたように、来年の一月三月の間には公庫の金といたしましては十億見当になるのでございまして、この点は政府に対しまして何分の増額、然るべき方法によつて資金の手当てをして頂きたいということをお願いいたしているような次第であります。甚だ簡単でございますが、一応私の説明を終ります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 銀行局長に先ずお尋ねしますが、年末金融で適正に手を打つて行くのだということでありますが、一番心配されておつた国庫金対民間収支の関係が二十八年度予算を通過せしめた直後に心配されておつたより、現実には非常に何といいますか、インフレを懸念するという意味から言えばよくなつておる。余り出ていないというようなことで、そう財政資金からのインフレ要因というものをあなた方政府のほうで相当気を付けておられるんでしようけれども、米の供出も遅れておるというようなことであつて、更に初めの要因とは違つて来ておるにもかかわらず、日銀等は相当金融の方面を引締めて行くという方針で、そのしわはどうも大企業といいますか、そのほうは比較的締めるにしても締めようがないというようなことから、割合金融的に困らないけれども、そのしわが完全に中小企業にしわ寄せされる、こういうような趨勢にある。その点について、今の国庫金対民間収支の関係から考えて、年末にかけての金融情勢というものを、あなたはどういうふうに考えておられますか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) お話のように当初私どもが本予算が成立いたしました当時、国庫の収支の状況を予想いたしましたのに比べまして、今日までの国庫収支はさほど撒布超過の状況が続いて参つておりません。この点はいろいろ原因があると思います。今お話のように米の問題もありましようし、そのほか災害その他の関係もあると思いますけれども、今後の見通しは的確に私どもといたしましても、まだできておらんのでありますけれども、十一、十二月におきましては相当程度政府の支払が伸びるだろう、それがどの程度伸びるか私ども又はつきりは申上げられません。これらの点を十分に睨み合せながら、今後の金融情勢を判断して行かなければならない。国庫の収支は御承知のようになかなか計画的に出るというようなものでない部面が実は相当あるわけであります。一応は見通しというものは私ども作りますが、いつもこの見通しは何と申しますか、はずれる場合が非常に多い。私どもはやはり金融という活きた活き物と申しますか、そういつた時々刻々に判断をして参らなければならん金融の立場からいたしますと、ただそういう静態的な見通しだけの上に立つて物事を判断するということはできないのであります。今後時々刻々変つて行く国庫収支の状況と睨み合せながら、例えば今申上げました指定預金の問題にいたしましても、当初どの程度の撒布超過があるということを見込んでおりました当時に比べまして、仮りに撒布超過がそこまで伸びなかつたというような場合におきましては、やはり指定預金の操作におきましては引揚げるべきものを引揚げない、或いは更に新規の預託をする、こういうふうな操作はやつて参らなければならん。ただこれは飽くまで年末にかけての臨機の処置と考えなければならん、と申しますのは、今後の情勢にもよりますけれども、現在のところではやはりこの指定預金というものは、その性質上御案内のように、国庫の余裕金を一時金融調整に対して使つておるというものでありまして、長く何年も実は置いておかれる性質のものではないのでありますから、そういつた問題の処理は今後に勿論考えなければならん問題でありますけれども、差当り年末にかけての金融については、今申上げましたようなことで時時刻々今後動いて参ります国庫収支の状況等を睨み合せる。ただそれだけでは私はいけないと思います。経済全体の問題もいろいろ考えまして、今申上げました措置を弾力的にとつて参りたい。そういつまでも推移を見てと言つておるわけに参りません。できるだけ早くこういつた見通しも関係の向とも打合せまして早く見通しを立てた上で、これらに対して適宜に処置をとつて参りたい、かように考えておる次第であります。  それから今ちよつと小林委員からお話がありましたが、金融を引締めるということは、私は余り適当な言葉ではないと思いますが、要するに金融の調節を図つて参りたいという立場で今臨んでおりますので、これは大企業に対しても私どもは相当そこに調節をして参らなければならんということで、現在日本銀行においても、そういう観点から調節をやつております。ただこの場合に問題になりますのは、大企業自体も野放しにしておくのではない、勿論大企業を締めて参りますが、そうすると得てして関連産業たる中小企業のほうにしわが寄る、間接的に寄つて来るということはどうしても止むを得ない。その点は先ほど来申上げておりますように、いろいろな形で結局中小企業にしわが寄つて来るということの現象の一つの現われだと思つております。そういつた観点から大企業は野放しにしておいて、中小企業だけを締めて行くというような政策は毛頭私どもは取つていないつもりでありますが、併しそれにいたしましても今申上げましたように、しわが寄つて来る、間接に寄つて来るということもありますので、年末にかけての金融対策の重点はどこに置くかと言えば、やはり中小企業金融或いは更に下ると申しますか、下つて、零細的な金融の問題、こういつた方面に施策の重点を置いて対処いたして参りたい、かように考えておる次第であります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の締めるんじやない、調整するんだということで、非常にいい表現だと思うのですが、日銀当局とあなたのほうとのまあ気持と言いますか、調整する、こういうことなら日銀もいいと思います。どうも最近の傾向としてはかなり融資先まで当つて、その金は出し過ぎだ、これは適切でないというふうな、いわばヒステリツクな引締め的な指導というか、相当日銀当局が乗り出して来ているというふうな傾向が見られるのですが、そういう点についてはどうですか。財政資金の国庫余裕金対民間融資の関係から言つて、そうヒステリツクに考える必要もないと思う、そんなことはありませんと言われるかも知れませんけれども、その点は日銀との話合いと言うか、日銀に対するあなたのほうの指導と言いますかね、どうなつていますか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 今のヒステリツクというお話でありますが、これはやはり私は度合の問題じやないかと思う、度合がどの程度かということはこれはやはり一般の方針はまあ引締めという言葉よりも、私はインフレを抑える立場からの金融の調節だと思いますが、そういつた考え方で進むべきであつて、そういつた個々の問題につきましては、これはやはり現場において実際金融行政に直接窓口でタツチしておる人にお任せするよりほかに仕方がないと私は考えております、一般論としては。併しそれが個々の場合においては、行き過ぎているかどうかは十分に御指摘を頂きまして、行き過ぎていると判断される場合には注意いたしたいと考えております。今までのところではやはり金融の調節、インフレを抑える立場からの金融の調節ということはなかなかむずかしい、得てしてこれはいわゆる摩擦という言葉がよく言われますが、摩擦がやはり起る、それから或る面におきましてはヒステリツクにやつているような印象も出るかと思いますけれども、やはり或る程度そういつた調節をやつて行くという立場から行きますと、昔のようなルーズにいわゆる金融がつくということはなかなかむずかしいことであります。そうしてどつかでやはり摩擦が出て来る、それに対して不満が出て来るということはあり得ると思います。要はそこは度合の問題だと私は思いますので、その度合が余りに度外れて強く出るということのないように、適正なる度合を保つて行くように、十分なる指導ということをしてやつて参りたいと考えておりますけれども、具体的にはしよつちゆう私ども窓口でその情勢を見ているわけじやございませんので、そういつた不審の点がございましたら御注意頂きますれば、私どもは又具体的に判断をして注意をいたして参りたいと思います。それから日銀におきまして今お話のように個々の企業についてかれこれ言うという問題は、結局銀行の、各市中金融機関の資金繰りの尻を見ることになる。そうすると常に或る一定の貸出というものが日銀からあります場合には、常にその上にのつかつて来るので、どうしてその金が要るのだということになりますと、個々の貸出先の企業の状態がこうであるから金が要るということに、どうしてもならざるを得ない。その点は先ほどから申上げておりますように、適当な度合でやらなければいけませんけれども、個々の企業についてかれこれ言うことが、日銀の中央銀行としての使命ではないことは当然でありますけれども、今のようなオーバー・ローンの状況の下におきましては、或る程度やはり個々の企業について上積みになる問題でありますから、どうしても個々の企業の金繰りの状況を見て行かなければならんという面もあると思います。この点もやはり何と申しますか、節度と申しますか、度合をよく考えて行かなければならんという点は、私どもとしても一般論としては賛成いたします。   それから金融調節をやつて行きますことが、やはり今まで経済全体から見ましても、朝鮮動乱以後個々の面で金融機関もそうですし、企業自体もそうですし、国民生活自体も私はそうじやないかと思いますが、何といつても緩んで来ている。その上に緩み緩み来ておりますからどうしても甘くなつている。考え方が甘くなつて来ている。これを一挙に転換するということはなかなかむずかしいと思いますけれども、この転換をいたします過程におきましては、或る程度はどうしてもそこに窮屈過ぎるとか、いろいろ非難が起つて来るということも、或る程度は止むを得ない。併しそれが全体の経済の運行なり循環というものを非常に阻害するとか、混乱させるということがあつてはいけない。その辺のことは私どもも十分に常時相談をいたして参りたいと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 国民金融公庫のほうですが、先ほど総裁から年末資金としてどうしても少くとも災害融資の補給十六億、二十五億は必要であるという話でありましたが、政府としてはどの金を以て、二十五億ということは私はむしろもつと多く出してあげて欲しいと思うけれども、どういう資金繰りで……、それを補充しようとするならば資金運用部資金しかない。資金運用部資金は、昨日も理財局長からずつと収支を聞いていると、いろいろ災害等に食われて、結局次年度繰越は本年度においては百二億、今の国民金融公庫に廻すべき金を予定しなくても、それを計算に入れなくても百二億しかない。ちよつと何とか出したいとは思つているという話だつたのですけれども、あなたのほうとの折衝をやらないと、これは十六億は、二十五億はおろか十六億もかなりむずかしいような資金繰りなんですが、その点はどういうふうにお考えですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 御承知のように今度の災害関係で、資金運用部資金というものは非常な窮屈な状態になつて参つております。そういう窮屈な状態の下において、これは理財局長から御説明申上げたと思いますけれども、やはり次年度には繰越は或る程度見ないと、年度初めにおける何と申しますか、起債前貸ということができないということがありますので、相当持つていなければならん。それらのことを考えますと、もう現在では大して資金運用部資金というものは余裕がないと見なければならない。この点は非常に私どもも財政から資金運用部資金を通じての困難な状態を十分に考えなければならんと思いますけれども、国民金融公庫の資金源の充実ということは、私は何を措いてもやらなければならん問題だと考えております。従いまして、どの程度までそれが実現できますか、今後私どもも十分な努力を傾けたいと思つておりますので、金額の点は今のところでは申上げる段階まで至りませんけれども、まあ非常にお叱りを受けるかも知れませんが、二十五億ということはこれは無理である。これだけは遺憾ながらここではつきり申上げたい。然らばどのくらい出るかという点につきましては、できるだけ一つ努力をいたしたいと考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 二十五億が無理だということをはつきり断言されたわけですが、一般の需要者のほうからいうと、先ほどの公庫の総裁から話があつたように、三、四割の需要増があるし、特に零細企業からの要望は年末に最底五十億、場合によつて百億ぐらい殖やしてもらいたいという、百億はちよつと過大だけれども、というふうな陳情書も我々の手許に来ている。相当資金繰りはむずかしいと思うが、これは銀行局長と理財局の話合いみたいなことになると思うのですが、よほどあなたのほうでしつかり抑えないと確保できないのじやないか。のみならず、一般的に農業共済保険金の不足金等も発生するようだし、こいつは資金運用部では引受けられないというようなことになつて来るでしよう、全然。そうしてそれが一般金融機関というか、金融機関にも廻つて行く。そういうふうなものとの国民金融公庫あたりの貸付金とその他のほうと競合するような関係によつて来ると思うので、まあ抜かりのないように一つお願いをしておきます。  私も余り一人で質問を独占してはいけませんから、最後に一点だけ、中小企業金融公庫の総裁に伺いますが、年末金融を考えて、長期運転資金を出すことにしたと、こういう御説明でしたが、私はかねてこの委員会においても、銀行局長に口が酸つぱくなるほど言つているのは、中小企業金融の場合において、設備資金ということよりは、むしろ長期運転資金のほうが重要だということを言つておつたのですが、それが今度一応制限された形におかれた長期運転資金というものが出ることになつたのは、非常に結構に思うのですが、勿論これは年末だけということでなしに、今後ずつと続けて、一つの設備資金に限らず、長期運転資金も出すということになつたと了解していいわけですね。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) お話の通りでございまして、丁度年末に当りますので、実施をいたしましたという意味でございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 中小企業金融公庫の運営についてお尋ねいたしたい。その前に、銀行局長に、これは希望として冒頭に申上げておきたいのは、特に国民金融公庫の資金中から災害関係に充当された、それに対する補充については非常に適切なる処置を早急にいたされるということの御内意を伺いまして、非常に我々は安心いたしたのでありますが、どうかそれは一つ早急に実現せられるように、これを強く要請いたしておきたいのであります。  小林君から只今お話がありましたのでありますが、国民金融公庫に対する二十五億というような数字は、いささか困難であるというような銀行局長のお話でありますが、ただどうしても出すべき性質のものであるという以外に何ものでもないということを私は申しげておきます。それからそれを処置するということに対して、困難だとおつしやる、お話でありまするが、これは大衆の、いわゆる金融に対する福祉に貢献するということとについては、非常に全国的に広い意味を持つておる。それで昨日もこれは理財局長に申上げておきましたが、現にこの日本開発銀行のごときは、六億円というような厖大な金を本年度においては処置してある。のみならず、同行は二百五十億の更に手持資金を繰越してある。合計八百五十億。それから昨日は理財局長は、それに対しては電力資金というものが多く要るのだというお話でありますが、電力資金は別に又三百億内外を出すように処置してある。でありますから、開発銀行の持つておるところの資金量というものは実に驚くべき厖大なものである。殊に減税国債の二百億は、そのまま開銀に繰込んであるのでありますが、それは処置としてはそれでよろしいということは了承いたしたいのでありますが、それであるから、そういう方面と全大衆に及ぼす……開発銀行のほうは基礎産業や重点産業のほうに、とにかくこういうことですから、一応それでよろしいのでございますが、併しその金融は今の国民金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、住宅金融公庫、こういうものは現状においては、開発銀行なんかよりも非常に広い影響力を持つのでありますから、そういう比較を一つ御検討頂きたい。八百五十億それから二十五億、こういうふうなものの数字を考えますと、どうしてもこれは我々常識的に考えて、それが影響するところは全体に影響する。それを承知して二十二億でこと足りるといいますか、それは重点産業はよくわかりますが、二百五十億も繰越しを前年度においてもするような余裕綽々たる開銀である。それに対して六百億の処置をするのでありますから、これは常識上、私は技術的なことは甚だ迂遠でありますが、全体の常識から申しますれば、そういうことに、年度末はもう早急に五、六カ月に迫つておるので、何かその方面からもあながち、資金運用部資金の困難であるということはよくわかりますから、それができなければそういうほうからも一時何か便宜な処置がとれるのではないか、そういう資金運用部に対することは先ず第一に取上げて処置するということは大事であります。  第二は、そういう方面からもう少し角度を広くいたしまして、この国民金融公庫の資金が年末に当つて、或いは来年の第四四半期に当つて、支障のない措置を一つ確実にお取りをなされるようなことを願いたいということを希望として申上げます。これは御答弁は求めません。  それから中小企業に対して、これは坂口君にお尋ねをいたすのでありますが、御承知のように只今創立以来の運用の状況に対しては、十一億数千万円を貸付けられておる。誠に結構であります。併しながら、その貸付の内容に対しまして中小企業金融公庫創立の目的というのは、第一条に示してある通り、一般市中金融機関において融資不可能のもの、或いは、即ち市中金融機関たる商業銀行において貸付困難なものに対してこれを融資するということが、中小企業金融公庫の創立の大眼目である。ところが実際におきましてこれを貸付ける場合におきましては、いわゆるこの貸付金が回収不能になつた場合は、その八割を当該商業銀行、市中銀行が補償するということになつている。それでありますから実際面におきましては、これが当該銀行が融資先、中小企業者の融資申込者に対して受理するものは、いわゆる坂口君のお手元に届いて来ます書類は、これはおおむね市中銀行の取引きの可能なもの、取引きを平生いたしておるものとか、或いはそういう手当を待たずしてこれらの商業銀行が貸付可能なものにおおむねこの貸付が行われる、書類が受理されておるという、この矛盾した機構というものをお考えになつて、この点代理店である市中銀行に対する何らかのそういうものに対して指示をいたしてあるかどうか、そうしてないというと、これはいわゆるあたかも美辞麗句に終つてしまう、この資金の運用というものは……。そうしてこの市中銀行が貸付を困難とするものに対しては、これが利用されないという結果になる。こういうことに対して定めし坂口君自身としては、これにお気付になられておることが、今回の中小企業金融公庫総裁として最大のこれは狙いである、使命である、こういうことをお考えになられて、市中銀行に運用の指示をいたして行くか、先ず第一点を伺いたいと思う。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) お話の通り、私どもの公庫では普通の銀行で融資困難な資金を出すことになつております。一つには普通の金融機関では長期の金は出しにくい、この点で私どものほうの金融機関では、公庫では長い金が出し得るという点、又原則として五年まで認めております点、又担保その他の関係におきましても、市中では必ずしも担保に取らないようなものまでも取るようなことを考えております。そういうような点で、普通の金融機関では出しにくいものを出し得るように考えております。併しながら、今お話のようなことを私どもよく耳にいたしますので、市中の金融機関が融資に困難なものに出し得るように、更に工夫を凝らして行きたいと思います。それには只今のところは代理店のほうとまだ十分な連絡は人数の関係等でとりにくい点もあるのでありますが、だんだん軌道に乗つて参りましたので、各代理店ごとに協議をいたしまして、又出かけまして、実際貸したものにつきましては私どものほうに参つておるのでございますが、どういうものが断わられておるかというようなこともだんだんに調べて参りまして、御希望に副うように、市中では困難な貸付をするように指導して参りたいと思います。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 只今の御答弁は極めて漠然としておつて、甚だその使命を遂行する上においての核心に触れていない、これはもう重大な問題なんです。そこで、これは何ら指示をいたしていない、市中銀行に対して……。甚だ遺憾です、即刻そういうことの処置をしなくちやいかん。殊に担保をこれは求めておりますから、不動産担保を求めておりますから、市中銀行は何らのこれに対する是非を考える必要はない、殊にここの資金というものは、まあ国会が付帯決議をいたしましたのは、三百万円前後ということでありましたが、幸い個人の場合は百万円以下とされたということは、私は適宜の処置として誠に妥当だと思うのです。ですから、この零細なる中小企業者に対するところの、これが処理するところの国家資金でありますから、百万円以下五、六十万円というようなところでどしどし件数を多く一つ貸付けて行くということが非常に大切なことです。そこで、今のお話を伺つておりますと、設備資金をおおむね貸付をして、そうして運転資金というものは漸くにして最近に至つて、それも何か放置できないから考えついたというような御答弁のように、伺つているが、これは非常に遺憾です。設備資金というのは中小企業金融に対しまする該当事項に対しては甚だ稀薄なんです。皆いわゆる運転資金を求めている、又運転資金を対象としなければ、この資金の消化に対する狙いというものは何らないのであります。設備資金というものは大企業であるからして、市中銀行はそれはそれぞれ処置できる。対象は中小企業者である。それでありますから、これは長期運転資金として専ら貸付をせられることが極めてこれは大切なんですが、今のその御答弁で一応了承をするわけですが、そういうことに対していま一度改めて伺いたいことは、設備資金に現在十一億数千万円に対して、設備資金に対してと、それから運転資金に付しての貸付の比率、割合はどのくらいになりますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) お話の点、御尤もな点でございますので、十分に考えて、これからも善処して参りたいと思いますが、只今までのところでは貸付けましたものは殆んどが設備資金でございます。冒頭に申しました通り、取りあえずはこの従来の開発銀行の代理店を使いまして、大急ぎでいたしましたものですから、設備資金が多かつたのでございます。今後この運転資金につきましては、極く最近に始めたばかりでございますので、まだその実績はわかつておりません。それから運転資金のほうは特に中小企業に必要だということも私どもよく存じているのでございますが、先ほど申しましたように、長期資金ということになつているものでありますから、その代理店の窓口に具体的にこれが運転資金のうちの長期資金だということを示すのに苦労いたしましたので、多少考えましたので、開店を急いだ関係で設備資金を先にいたしまして、運転資金をあとにいたしましたので、決して運転資金が中小企業者には誠に必要であるということを無視したわけではないのでありまして、よろしく御了承願いたいと思います。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 一、二お伺いいたしたいと思います。先ほど小林さんからの御質問に関連をしているのでありますが、昨日資金運用部の資金運用の件に関して阪田局長から縷々お聞きしたのでございますが、現実に中小商人の一同が心配していることは、この年末金融の問題なんですが、実際年末金融の予算措置は、今回の予算に現われておらんわけであります。そこで、この問題が昨日の阪田さんに対する質問となつて現われたのであります。昨日阪田さんから申されたのです。この運用部資金なり、或いはその他の資金は今回の予算には使つている。その中の一つとして例えば国民金融公庫の金も災害方面へ十六億何がし流用している、その十六億何がしは国民金融公庫の年度内の枠がそれだけ少なくなるのでありまして、そうすると、その穴埋めをどうするかという問題が小林君の御質問であつた。ところが阪田局長の曰く、それは考えている、併しそれはどう処置するかということにつきましては、それは別に国会の議を経なくても、資金部の運用委員会で決定さへあればできると、いうのです。そこまではまあわかつたのです。ところが資金部の運用委員会の決定を受ければできますが、一体今金がないでしよう。資金部運用委員会の決定があつても、それを裏付ける資金の蓄積がないと思うんです。これらのいきさつについて知るために、委員長は明日銀行局長その他中小企業等々に関連を持つている公庫側の御出席を願いまして、この間の内容を聞いて見たいのです。私納得のできないところがあるのでございます。銀行局長は如何に考えておられるか、積極的な意味で私はお聞きするのでございますが、なるべく具体的に実現できる可能な意味においてお答え願いたいと思います。併し果してさようなことができるか、できるとすれば一体どうなさるつもりか、お伺いしたい。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) この点は先ほど来小林委員の御質問にお答え申したところであります。資金運用部の資金繰りは、昨日理財局長から申上げたようになかなか困難な状況ではありますが、中小企業金融の重要性を申しますか、緊迫性を十分に考えまするならば、或る程度ほかのほうを削つても、国民金融公庫に対する資金源の充実ということは、どうしても図らなければならん。こういう立場でいろいろ現在理財局方面とも打合せをいたしておる段階であります。先ほど小林委員からもお話がありました二十五億でも少いというお話があつたのでありますが、今私どもいろいろ打合せをいたしました結果から言いますと、どうも三十五億という資金を資金運用部からこの際出すとすると、恐らく困難を伴うというふうな状況のように聞いておるのであります。併しながら、今金額につきましては的確なことを申上げるまだ段階に至つておりませんが、そういつた中小金融、殊に零細企業に対する金融の重要性に鑑みまして、できるだけ多くの資金を捻出いたしたい、こういうことで努力をいたしておるのであります。国民金融公庫につきましては、やはり対象は今申上げましたような資金運用部資金から出すほかに途は実はないと思います。これは率直に申上げまして、一般会計から更に支出を殖やすということは、現在の財政状況から見まして非常に困難だと思いますので、できるだけ資金運用部の金繰りを詰めて、その中から捻出するように、できるだけたくさんのものを捻出するように努力したい、かように考えておる次第であります。  それから、中小企業金融公庫につきましては、これも先ほど申上げたのでありますが、年内には不十分でありましようけれども、何とかやつて行ける。問題は来年の一—三月の問題であります。この点は先ほど平林委員からお話がありました点にも関連いたすのでありますが、どういう方法がいいか、或いは資金運用部資金から更に捻出ができるかできないか、この点も更に私どもといたしましては検討いたしたいと思います。  それから一般会計のほうは甚だむずかしいと思いますが、更に残された問題は、開発銀行が、中小公庫ができます前に、中小公庫の代りとして実は今年度に入りましてから相当程度の貸出しをいたしております。この貸出しを中小公庫があの法律によつて引取るということになつておるわけであります。これは約四十億ばかりあるかと思います。こういつた資金の開発銀行といえども、決して今平林さんのおつしやるように楽な資金繰じやないのでありまして、何も二百五十億繰越して来たわけじやない、本年度の出資六百億に対して、回収金或いは利息収入等を入れて大体二百五十億程度のものが浮いて来るということでありまして、前年度から二百五十億を繰越して来たということはないのでありまして、これも基礎産業、殊に電力その他に対する需要が非常に大きいものでありますから、日本の経済の基礎を固めるためにどうしても必要なものとして出さなければなりません。併し開発銀行の資金繰り等とも睨み合せまして、この開発銀行から中小公庫が買取らなければならない四十億円ばかりのもののうち、開発銀行の資金繰りの許す範囲内において、その資金を買取つた代金の支払いを、中小公庫から開発銀行への代金の支払いを一時来年度まで一部を繰越すということができるかできないか。そういうことをいたしますれば、本年度といたしまして中小公庫としては或る程度資金繰りの融通がつくということにも相成る、又そういつたことも幾つかの対策の一つとして私どもも検討はいたしております。併しこれは先ほど来申上げましたように、本来の、本筋のやり方ではないことは勿論でありますし、開発銀行自体の金繰りを十分に見なければならない。それから仮に本年度それをやれば、来年度どうしても開発銀行に返さなければならない金でありますから、中小公庫の来年度の資金繰りに相当な影響をするという問題も合せて考えました。ところが御案内のように二十九年度の予算、殊に財政投融資に関する予算というものは、非常に困難な状態だと私どもは考えておりますので、そういつた点をいろいろ考えた上で、どういう方法がいいか、中小公庫につきましても、できるだけ第四四半期におけるこれらの金融に支障を起さないように、いろいろな方法があると思いますけれども、これを考えて参りたいというつもりでおります。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 大体その資金の出場所と言いますか、勘案されている点がわかりました。ただこの点一つ明らかにしておきたいと思います。昨日の阪田さんのお話といい、今日の河野さんの御見解といい、国民金融公庫から今回の災害予算に繰合せた資金十六億融資したわけですが、この十六億なる融資額の内容説明をはつきり言いません。が、その分を含んで三十五億ということは無理だがまあ二十五億から十六億融資されるものとは解釈してよいのですが、国民金融公庫が、指摘しています通り、又櫛田総裁のお話の中にもありましたように、三割か四割の申込み増がある。この現実の姿というものを見ても如何に必要な機関であるか、私はたびたび言うのですが、まだ中小金融公庫のことはよくわかりませんが、金融機関で一番国民から歓迎されているのは国民金融公庫よりほかない、銀行局長承知のごとく国民の圧倒的信頼を得ている金融機関なんで、これは積極的に支援協力してもらいたい。そこでその支援するところの大事な国民の金融公庫の資金が、災害で十六億これが空きになつている。空白になつている。この空白になつたということは一般的に空白になつている。そこで、何といつてもそれの額はきまつているのですから、その十六億ぽんと頭を刎ねられれば、あとどこかにしわ寄せが行くわけです。だからそういうしわ寄せについて四半期を穴埋めするというのですが、今銀行局長の見解は、開発銀行のほうに対する資金繰りからこの補充を考えていると言いますが、結構だと思う。実際四十億ぐらいは復金赤字を開銀が背負い込み、それを又中小企業金融公庫が引受けるようでは困る。それでなければ幸いですが、私個人の見解はそうです。右のような資金ならばちよつとストツプさせておいていいと思う。だから先ほどの二十五億の融資は困難だというなら、二十億くらいはここで一つ、先ほどの開発銀行の中小企業金融公庫にやつた四十億の半分、二十億くらいをこれに廻わしててもらいたいと、こう思うのです。私は中小企業公庫と開銀との資金関係を、国民金融公庫の災害資金に廻した穴埋めに流用して欲しいというのが本心で、さような運営措置はどうかと思いますが、如何ですか。全く全国における中小企業の諸君は、先ほど申しました通り、最低五十億を要望しておる。大体年度末においては、昨年度も、五十億ですから、それを強く要望しておる時に、これを国民金融公庫の分をこういうような災害の方面に廻しておいてそのまま穴埋めしないとか、それが僅かばかりであつたということでは、非常に失望してるのです。ですから、そういう点について一つ明らかにしてもらいたい。私は国民金融公庫の面におきましては、災害資金に廻した分を下廻ることは絶対反対ですから、それ以上のことについて当局におかれまして努力するという決意に私は承わつておるのでございますが、さように承知していいかどうかという点を一つお聞きしておきたい。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) これは野溝さんよくおわかりになつていると思いますが、今開発銀行の問題について申上げましたのは、実は中小公庫の関係の問題になるわけであります。而もそれは、これも若し誤解がありましたらいけませんのでお断りいたしておきますが、旧復金からの引継ぎの問題を対象にしている問題ではございません。中小公庫ができますまでの間に、今年度に入つていろいろ災害関係その他開発銀行が中小公庫の代りにいろいろ金融をいたしたものであります。これもまあいわゆる九州の災害とか、そういつたことに出しましたものを中小公庫に引継ぐ、こういうことになつているわけでございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 私の表現が少しまずかつたと思いますが、訂正しておきます。私の表現は確かにそうです。開発銀行から行く資金は中小公庫ですが、中小企業公庫のほうへ行くにしてもですよ、中小企業金融公庫のほうの金融はこの面で補われると思いますが、零細中小商人は暮を控えて僅かな資金に事欠く状態なので、このやりくりをしたらという意味だつたのです。この国民金融公庫のほうにもこういう金が操作ができるものというように私は解釈しているのですが、そういう意味で私は申したのですが、それができなければできないというお話さえ承われば、それでよろしいのでございます。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) これは先ほど来申上げておりますように、国民金融公庫の資金源を捻出する方法といたしましては、この際としては資金運用部の資金から捻出するより方法はない。今の開発銀行との繋りはございませんので、その点は資金運用部から出すというよりほかないと思います。資金運用部から少くとも災害へ廻した十六億程度のものは補填することが必要であるという強い御要望に対しましては、十分私も拝承いたします。併し、今ここで必ずその程度までは、それ以上つまり十六億以上二十五億までの間は必ず確保いたしますということを、私から今御答弁申上げることはまだその段階に来ておりません。私どもできるだけそういうことで努力をいたしたいと思つております。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 次にお尋ねしたいことは、国民金融公庫の総裁にですが、今私と河野さんとの質疑の中で大体或る程度了解ができたと思うのでございますが、国民金融公庫のほうといたしましては、非常に需要が多いにかかわらず焦げつきというわけじやありません。勿論災害資金で、当然でございますが、やはり一般的に一つの配置計画といいましようか、配分計百画といいましようか、大体の予定はあなたのほうでも作つておられると思う。そうなつて参りますと、銀行局長の見解と、あなたのほうとの見解とは、大体計画通り行く予定なんですか、偽らざるところを率直に話して頂ければ、我々も今後政府当局に鞭撻仕方があるのですが、そういう点について一つ櫛田総裁の御見解を聞いておきたいと思います。

櫛田光男国民金融公庫総裁

○参考人(櫛田光男君) 只今の年末金融を含めまして今後の見通しなんでありますが、先ほども申上げましたように、昨年に比べまして三割から四割見当需要が殖えております。さような状況に鑑みますというと、実はもつともつと資金の充実を図りたいのでありますが、今の財政の状況なり或いは資金運用部の金繰りの御関係等もいろいろ付度いたしまして、昨年末十二月には四十五億程度の貸出しが一応できたのでありますが、せめてその程度までのものは何とかしてやりおおせたい、かように存じておるのでありますが、只今のところでは十六億というものを災害関係に取り除けました関係上、年末の見込みといたしましては三十億を切るということ、三十億に達しないのじやないかと、さように思われまするので、年末関係といたしましては少くとも十六億見当の災害のために使いました分の穴埋めは何とかして頂きたいということは、切に大蔵御当局にお願いいたしておるわけでございます。そのほかに二十五億と申上げましたが、差額が九億ほどになりますが、大体毎月の回収金が十七億ほどございますので、そこで来年の一月から三月までの間に大体毎月二十億見当のものは貸出したいと思います。大体今までのところ毎月二十億見当のものが持続して参りましたが、その趨勢をその通り又持つて行きたいと思いまして、その関係から一月—三月の資金としてなお九億見当、合計いたしまして本年度内に二十五億見当のものがありますれば、或る程度まで、まあ昨年程度と申しますか、その程度の貸付は維持できるのじやないか、多ければ多いに越したことはないのであります。資金の需要の関係から申しまして、但し私どもの資金の現状が政府出資か、或いは資金運用部からお借入れをする以外に方法はございませんので、そういつたようないろいろの状況を考えまして、そういうものでこの程度はとお願い申上げているようなわけであります。  なお、この機会にちよつと附加えさして頂きたいのでありますが、今回の補正予算にはそういつた措置がございませんだつたのでありますが、その次のときには何がしかの補正予算その他の政府関係機関としての公庫の予算の補正をお考え下さることと思うのでありますが、昨年末も問題になつたのでありますが、これがやはり又時期的な問題がございまして、できれば予算的並びに法律的な関係におきまして十二月上旬、できるだけ早目に何がしかの資金の増強がお願いできるようなお取計らいが願えればということを、又併せて切に大蔵御当局にお願いいたしておるということも、この機会に附言さして頂きたいと思います。大体かような状況でございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 銀行局長にちよつと伺いたいのですが、開発銀行のほうから中小企業方面に出した資金は、開発銀行本来の大企業方面に対するものとは別個の資金が用意されていたのではないのですか、どうなんですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 開発銀行は御承知のようにいろいろ変遷をいたしておりまして、現在の貸出残の中には、復金時代から引継いで来たものがあります。これは中小企業の別枠というものは実は資金的にはなかつたわけであります。あと整理の都合で中小企業向けというものは分けてはおりますけれども、別に資金的に別枠に出したわけじやございません。  それから、その次に引継ぎましたのが見返資金の関係、見返資金は、これは中小企業というものが別枠になつております。それはそういう関係で別枠になつております。  それから、開発銀行が自分自身で中小金融、つまり見返資金がやつておりました系統のものを全部引継ぎましたから、それに応じて月五億程度中小企業の関係の別枠融資をいたした、これらのすべての中小企業関係のものを含めまして、これを今度新らしくできた中小公庫に引継ぐことになるので、引継ぐもののうちで大体復金関係とか、それから見返資金関係等は債権債務をそのまま引継ぐわけでありまして、これは現金的な動きはない。ところが本年度に入りましてから、中小公庫はあの当時は速かに発足できる予定であつたのでありますけれども、いろいろな関係が延び延びになつた。而も開発銀行の資金繰りには大体中小企業のそういつた別枠的な融資はもうやらないという方針で資金繰りを組んでおりました。而もその間、中小公庫の設立が延びたために、それを中小企業向けの融資がどこもやらないというのではいけないということで、開発銀行に中小公庫ができるまでの間代つてこれを使わせてしまつた。これが通常の中小企業向けの融資が、枠と申しますか、これが大体月五億程度、そのほかに九州の災害のありました場合に、開発銀行が中小公庫ができた暁において、は中小公庫へ買取るという条件の下に、特別に安い金利で、つまり具体的に申しますと、六分五厘で災害関係の中小企業向け融資をいたしたものが十一億五千万、まあそういつたものは、開発銀行の資金繰りから見まして、当然予想いたしておらなかつたものでありますから、これを今度中小公庫ができました暁においては、中小公庫がそれを買取る。いわば中小公庫が代つてそれを行なつたものでありますから、中小公庫でそれを買取る。こういう趣旨になるのであります。この金額が今申上げましたように、大体四十億余りということに相成つておるわけであります。それで中小公庫が開発銀行から買取る分も合せて災害関係に予定いたしておりますものが、十三号関係七億を含めて、先ほど申上げました十一億五千万と合せて十八億五千万、これだけがいわゆる災害関係の中小公庫の別枠と申しますか融資、こういうことに相成るわけであります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) そうしますと、復金及び見返資金から貸出した分の回収金も、やりは中小企業公庫が回収した場合には開発銀行に返さなければならんものですか。或いはそれはむしろ中小企業金融公庫で今後も中小企業金融のために当然使つていいものに思われますが……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 また引継ぎをやつていないんじやないのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) やつています。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) ちよつと説明して下さい。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 旧復金及び見返資金で中小関係の融資をいたしておりましたものを、中小公庫が引継ぎましたのちにおきましては、それから出て参ります回収金は、中小公庫自体で運用して行く、こういう方針にいたしております。ただこの点は今手続でいろいろ金額を精査いたしております。開発銀行と中小公庫との間の引継ぐべきもののリストを今作つて、金額の引継ぐべきものをいろいろ精査をいたしておりますので、これが大体一段落いたしましたら、政令を出して引継ぎの処置を行なつて、第一回は大体十一月の終りくらいに最近に買取らなければならない分を先ず引継ぐ。それから整理がつきますに応じまして、何回かに分けて復金分と見返資金分を引継いで行く、こういうことにいたしたいと思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) その回収金は年末までにどれくらいの金額になる見込みですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) ちよつと今的確にわかりませんが、実は引継ぎがだんだん遅れて参りました関係で、これはまあ引続ぎが遅れたのは設立が遅れたということに結局しわが寄つて来るわけでありますが、当初私ども考えておりましたところでは、中小公庫に引継いだのちの回収金というものが相当程度出るつもりでおりましたが、引継ぎが遅れましたので或いは大した金額は予定できないのじやないかと考えております。この点はもう少し精査した上でお答え申上げたいと思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) ちよつと今銀行局長、引継ぎが遅れたために大した金額にならないのじやないかというのはおかしいので、引継ぎが遅れても開発銀行が当然回収金の回収に努めておれば、当然開発銀行のほうに回収した金額が累積しているはずだと思います。従つて引継ぎが遅れておれば、公庫のほうから開発銀行に返すべき金、それを見合つて、そつちのほうを延ばすというのは当然のような気がするから、その点で金額がどの程度になるかというのをお聞きするわけです。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) この点はまあ引継ぎましたのちにおける回収金を、中小公庫において運用できるようにいたしたい、こう考えておる次第であります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それは中小企業に従来金融した分を、開発銀行の資金、本来の資金に充てるということになつて不当だと思いますが、如何ですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) その点は債権債務を引継ぐことになりますので、回収されたものは、それを引継ぎから除外するという建前になつております。まあその点が従来何と申しますか、復金で出しておつたもので回収になつたものは、それを開発銀行で運用するのは適当でないという御議論も確かにあるかと思いますけれども、現在のところでは、あの法律の建前として債権債務を引継ぐ。そうしてその引継いだのちにおける回収金は中小公庫で運用をする、こういう建前になつております。更に復金等の問題につきましては、悪いものにつきましては或る程度やはり償却をして、そのいいものだけを中小公庫へ引継ぐというようなこともできますので、そういう点も償却等につきましての資金は開発銀行自体で負担するというふうにいたしたいと考えております。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) その点非常に私疑問がありますが、本日は時間の都合がございますから留保しておきます。  それからもう一つ、国民金融公庫の総裁に伺いたいのは、西日本及び近畿地方の水害のために十一億、それから十三号台風のために五億出したというのですが、冷害地域については何ら考えておりませんか。それから冷害地方面からは何ら公庫に対しても特別の需要というのはありませんか、この点を伺いたい。

櫛田光男国民金融公庫総裁

○参考人(櫛田光男君) 冷害地関係の特別の枠を作るというふうなことは、只今のところ考えておりませんが、先ほども申上げましたように、その関係がございまして冷害地方面における私どものお客筋の資金の需要が非常に殖えて参つて来ておりますことは事実でございますので、そのほうを含めまして、できるだけそういつた方面にも年末にかけまして資金の配分を余計にいたしたい、まあそういつた関係からいたしましても、何とか災害分で別にいたしました十六億円等のものは、年末までに埋合せをつけて頂きたいということを、政府にお願いいたしておる、こういうことでございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 別枠を設ける考えはないということはどういうことですか。バランスから言えば、やはり別枠を設けて然るべきではないかと思いますが……。

櫛田光男国民金融公庫総裁

○参考人(櫛田光男君) 冷害地方面の農村関係のことが、まあ直接といいますが、間接に及んで来ているように存ずるわけであります。それがつまり農村の購買力の減退から、私どもの中小都市におきまするお客筋に対しての何と申しますか、しわが寄つて参りまして、その関係からいたしまして、資金の需要が殖えて来ておりますことが具体的に認められますけれども、それが直接でありません関係からいたしまして、どの程度でどうなるということは、まあはつきりしない点もあります、し、一般的資金需要増加の中で、特別な理由で又膨れているということは認められるのでありますが、そのことのために災害地に、水害に遭い、或いは台風等の関係から、特別に十六億を、まあ六カ月据置で、三年間の期限で六分五厘という低利で貸出したわけでありますが、そういつた意味においての別枠を作るということは、ちよつと今のところ考えておらないのであります。一般的な資金需要の増加の特殊なものとして、その地方に対しましては、年末に際して従来よりも多少なりとも多くの資金は配分いたしたい、まあさような資金の操作の措置で以て御要望に答えたい、かように考えておるわけでございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 どうも関連質問が相当長時間に亘りましたのですが、あともう一、二で私の質問を終りたいと思います。  国民金融公庫の総裁の御意見でございますが、一応当座といたしましては、この災害資金を資金部資金運用の面において即刻解決を願うことにいたしまして、他の面は補正予算に一つ計上してもらうように政府当局に要請中であるという御意見を聞いたのでありますが、この際私から特に政府当局にお願いしておくことは、以上申しましたような内容、経緯に鑑みましても、との国民金融公庫の利用価値といいましようか、必要性といいましようか、実際何といいますか、想像以上のものかあるのでございます。でありますから、どうか一つこの期待に副うように全力を挙げて頂くことを希望して、国民金融公庫に対する点に対する質問を打切ります。  次に、中小企業金融公庫の問題でございますが、坂口総裁におかれましては就任早々でございますし、公庫自体におきましても発足早々でありますので、いろいろと問題はあると思います。併し私はこの中小企業金融公庫というものは、一体三百人以下の企業を対象にしておるのですが、三百人以下と言えば零から出発するということになるのでございますが、一体三百人という目途をおいたのは、中小企業の対象はどういうところに根拠があるのですか。これを一つお伺いしたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私から御答弁するよりは、銀行局長にお願いしたほうがいいかと思います。実は法律に書いてございますので……。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 中小企業金融公庫法を御審議頂きました時にも、たびたびこの中小企業とは何ぞやという議論がありました。で今まで或いは開発銀行が中小企業に融資をいたしましたり、或いは見返り資金からの中小企業に対する融資をいたしたりいろいろやつて参つております。又中小信用保険制度等の対象になりますもの、いろいろ中小企業というものの定義があるわけでありますが、これらの点をいろいろ睨み合せまして、主として開発銀行において中小企業の対象となりました点等を参考といたしました結果、大体三百人程度の使用人を持つておるものが中小企業の枠に入る一番の、何といいますかアプリメントというふうに考えております。それでは三百人以下では中小企業ではないかという議論はいろいろあると思いますけれども、どこかで線を引くとすれば、やはり三百人程度までが中小企業の使用人としてのアプリメントであろうということで、従来からいろいろのカテゴリーはございますが、その中から主として開発銀行の先例等をとつてきめた次第でございます。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 私は特に中小企業金融公庫総裁及び銀行局長にこの点をお伺いしておるのは、すでにこの中小企業公庫のそのものは、開発銀行当初の惰性を持つておるわけなんです。それで開発銀行そのものの性格というものは、むしろ中小企業よりは重要産業に重点を置いておるわけなんです。それは池田君の答弁の中にはありますし、又趣旨の中にもある。それで中小企業の金融機関として存立しておりまする商工中金があるが、商工中金は団体対象の関係になつて個人対象じやない。そこでその欠陥を補うために開発銀行がその一部を承わつてやるという程度の抜け道を作つたと思うのです。だから開銀の本質は重要産業なり基幹産業なりを中心にして行く。それが本当の性格だと思うのです。併し今のような中小金融の問題をどこで扱うかということ、から、それも扱うという意味で入れたわけなんです。だから中小企業者の考え方も、いわば三百人となつておるわけなんです。これは偽らざることだと思う。開発銀行も基幹産業に重点を置いているという、本質の方針に具体的に動き出すことになる。中小企業金融関係は、中小企業金融公庫というものができて、そつちへお譲り申すということになつたんですから、ここに一つの思想的な飛躍といいましようか、発展をこの法律の中に見出さなければならんと思うのです。これは一つ賢明なる河野さんに十分お考えを願いたいのは、中小企業公庫は金融の大衆化へ一歩でも前進、発展したと思う。そこで、開銀の仕事の一部に考えた中小企業金融制度の法律的性格とは大いに比重が変つて来たのだから、内容につきましても検討を願いたいというのが私の質問の骨子なんです。そうして参りますると三百人というのは開発銀行の当初における中小企業の対象でございます。今日ではもう五十人を最高限にしておるのではないか。それは言うまでもなく、日本の中小企業というものがどの層が一番多いかということを御検討願いますならば、これは十分おわかりだと思う。で実際二百人だ、三百人だというような、企業は市中銀行からも相当取引なり、或いはいろいろの金融関係を持つておるのでありまして、この矛盾を政府初め起案新たる当局に対し強く反省を要望しておく次第でございます。又、大蔵委員会において強く反省意見が出て来たということを、本日の記録に留めておいて一つ御答えを願いたい。こういう意味でお尋ねしておるわけでございます。  次に、特に中小企業金融公庫ができまして、これ又中小企業者は非常に喜んでおります。喜んでいますが、先ほども申上げました通り、案外喜んではおりますが、まだ成績がわかりません。そこで、今法律に三百人以下というようなことが出ておりますので、勢い三百人程度までのものが相当申込がある、又これへの融資が多いようでございます。と申しますのは、大体直接に中小企業金融公庫がやつておるのではございません。御指摘の通り三百幾つかの代理店がこれを扱つておる、その代理店は成績のいいような、内容のいいようなものは自分の所で扱うような傾向がある、銀行の中にも成績の甲乙があると思います。例えば住宅金庫のごときものは、一般の市中銀行でも扱つたのですが、案外市中銀行の成績がよくない、日本相互銀行か一番よかつた、今回の中小企業公庫の扱い方も、やはり調査するところによると、日本相互銀行始め各相互銀行が真面目に、やつておる。そうすると、市中銀行というのは、これは一体銀行局長を前にして甚だ遺憾であるといはざるを得ない。自分の儲かるようなことはやるけれども、少しでも犠牲になつたり、余り骨が折れてうま味のないことはやらない、これを資本主義と申すのです。余り得手勝手だと思う。こういうところに銀行自身の悪質があつて、こういうようなところから匿名組織の保全経済会というようなもの、或いはその他対人信用を中心とする高利金融が生れ来たと思うのですが、これは話が別になりますから省略いたします。こういうようなわけで現在扱つておる銀行は自己中心であつて中小企業公庫の考えとは違つた方向に、観点をおいている。これに対し政府なり或いは公庫なりは、今後かような矛盾を解消するために、直ぐ全部に代理店を置くということはなかなか容易ではないでしようが、直結したそういう施設なり機関なりを設ける意思があるか、或いはそういうことをしようという考えを持つておるかどうか、そういう点について一つ銀行局長の河野さんからお伺いし、次に総裁から承わつておきたいと思います。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) 銀行、特に大銀行が中小企業金融について熱意がないというようなお話しであります。この点は私たちかねがね各委員から御指摘を受けているのであります。できるだけそういう方面に努力をするように努めて参つておりますし、今後も努めて参りたいと考えております。ただ中小公庫の代理店の問題につきましては、御案内のように先般中小公庫法が成立いたしまする際に、衆議院において附帯決議がついたのであります。その中に大銀行、十一大銀行ですか、大銀行は公庫の代理店としては認めないというような決議がありまして、実はまだその問題が打開されておりませんために、代理店にも実はなつていないような状態であります。私どもはこれは何も大銀行のためにではなくて、大銀行と取引をしている中小企業者の便益のためにできるだけこれらの大銀行も速かに代理店となつてくれるような措置をお願いしたいということで、いろいろ衆議院のほうに今御要望申上げておるところでありますが、まだこの問題は解決しておりません。おりませんが、いずれにいたしましても大銀行等が中小企業金融について全く無関心であるとか、或いは冷淡であるというようなことのないように今後とも一層の努力をいたしたいと考えておる次第であります。  それから第二の、今野溝委員からのお話の中小公庫と直結した機構というお話でありますが、私が御質問の趣旨を取違えておりましたらあとで訂正させて頂きたいと思いますが、例えば支所等を作つたら、どうか、それによつて公庫自体が直接に貸出すというような途を開いたらどうかというようなお話であろうかと想像いたすのでありますが、若しその点でありますれば、私どもは、やはり原則は中小金融に努力をいたしておりまする市中の金融機関の窓口、或いは能力をできるだけ使つて行きたい。政府金融機関はできるだけ安い機関にして行きたい。つまり金のかからない機関で簡素にやつて行くのが本筋であろうと考えております。併し中小公庫はまだ発足当初でありますので、今後そういつた間接の代理店貸しだけに頼つて行くことが非常に業務の運営上支障があるとか、或いはどうも円滑に中小金融の疏通ができないというような事態でも起りますれば、この点につきましては更に十分再考を要する点が起つて来るとか考えております。例えば支所等につきましても逐次これを設けて行かなければならんというような事態に来るかと思いますけれども、現在のところではできるだけ市中の金融機関の窓口及びその能力経験を活かして行くという方針は、今後とも続けて行きたいと考えている次第であります。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 私先ほど申したのは、大銀行を対象にして申したのではないのでありまして、大体特殊銀行その他の銀行が従来特定の金庫の代理店をやつておりますが、どうもあまり成績が上がらん。むしろ自分のほうの業務についてばかり専念し、或いは先ほど申したような取引を自分のほうの銀行に持込みたいというようなことから、能率が上がらんのじやないかというように私は考えておる。そういう点を申したのであります。ところが今河野銀行局長の御意見では、その点が少し私の趣旨が足りなかつたか或いは内容が不鮮明であつたか知れませんが、その点どうも少し誤解をされておつたようでありますが、私も大銀行が中小金融の代理店をしないということはよくわかつております。併し大銀行に、又今の局長の意見だというと、これも代理店をさせたいという見解らしいのですが、私はこの点見解が違う。私はこういう点は質問の際に意見を述べていなかつたのでありますが、河野さんみずからがそういう意見を発言されたのだから私は大銀行に代理店を扱わせても、先ほど申したように自分のほうの仕事が主で、こういうものは従みたいになりまして勢い能率が上らんのじやないか、却つて中小企業である利用者に対してむしろ不親切になりはせんかと考える。そこでむしろ今の中小企業金融公庫の性格からいうと、需要量と言いますか、実績ある者を対象にしている。ですから、例えば信用組合も代理店をさしてくれというような申出が続続あるわけなんです。ところが信用組合はならん、信用金庫ならよろしい。又成績は、どんな状態かということになつて来ると、これは結局中小企業金融公庫がだんだん資本偏重になつて来ると思うのであります。ところが先ほど平林君でしたか、御意見があつた通り代理行は八割保証という責任を負うわけだから、そういうところに結局中小企業金融公庫の資金が代理行の特定有力者に偏重することになり、大なる矛盾になつていると思う。結局そうなつて来るというと、うつかりはできない。うつかりできないということになると、これは結局責任が持てないの、だから、むしろ自分のほうでこなしたほうがいいのじやないかというようなことにも営業上考えるのじやないかと思うのです。何かその間の矛盾と申しましようか、公庫の性格と反する貸出という点に対して調節を何かしなければならないのじやないかということに対してお考えを持つていられるかどうか、ちよつとお聞きたいと思うのです。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 私からお答え申上げます。  従来これまでやつておりますのは、今野溝さんのお話になりましたように、保証制度の八割の分を主にやらしております。公庫といたしましては、もう一つの方針は公庫のほうが七割責任を持つ方式があるのです。それはつまり公庫のほうで貸付決定につきまして公庫のほうできめます場合には、公庫のほうが七割持つ。この三つの方式があるのでございますが、只今までのところ公庫のほうがまだ十分に陣容の整備ができておりませんので、公庫のほうで調査いたしまして貸付決定するという方式が今のところとりにくいのであります。それでは却つて時間がかかりまして、至急の場に間に合わないというようなことを考えまして、取りあえず八割を金融代理店のほうで責任を持つて頂きましてやる方式を始めまして、成るべく早く資金を間に合わしたいというつもりでやつているのでありますが、だんだん私どものほうの陣容も整備いたしまして、又先ほどちよつとお話のございました直接貸しということは、とても今日の情勢では、私どものほうの陣容ではできませんが、場合によりましては各地方に支店と申しますか、代理店と十分に連絡のつくような事務所を置けるような状態になりましたならば、迅速な処理ができるような状態になりましたならば、今申しましたような代理店のほうには三割、私どものほうで七割というふうな制度のほうもやつて行きたいと考えております。

山本米治自由党

○山本米治君 先ほど銀行局長からちよつと触れられましたが、この間の中小企業金融公庫ができます際に、率直に申上げまして、この国会内にはまあ大銀行に対する反感と言いますか、そういうものがはつきりありまして、大銀行にはこの中小企業金融公庫の金は廻さないという附帯決議があるわけであります。それで問題は大銀行を除かれておりますために、愛知県と兵庫県ですが、これは大銀行が困るのじやなくて、中小企業者が窓口が少いために非常に困つているという事実が生じているわけです。そこで、先ほど銀行局長は衆議院のほうにおいてもこの問題を大蔵委員会にお願いしておるとか言われましたが、私も要望として是非そういう方向にしてもらいたいと思いますが、これはどういうふうにしたら、あの附帯決議に関連して、どういうことをしたらそういうように大銀行にも、これは全部かどうかいろいろ方法がありましようが、今具体的に困つている愛知県とか兵庫県ということだけに限るか、いろいろな方法もありましようが、どういう手続をされたらそういう方向へ行けるのかどうか。ちよつと伺いたい。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) あの決議と申しますか、あの法案が審議されましたのが衆議院の通産委員会であります。衆議院の通産委員会においてあの決議の案ができて、それを本会議において上程されて決議ができておると、こういうことになつております。併し、通産であとの当分の間ということになつておりますし、その解釈の問題で適当に処置できるかできないかというようなことで、今通産委員会において検討を加えられておるようであります。或いはもう一遍決議をし直す必要があるか、或いはその解釈の問題として決議はそのままにしておいて、当分の間という解釈で行けるかという問題を御研究になつておる。ただこの問題についても衆議院の大蔵委員会は一致して、それは速かに大銀行に取扱わせる必要がある。大銀行のためじやない。大銀行は別にそれを取扱わしてもらうことを自分の利益のためには主張しないと思います。それはそうじやなくして、中小企業者がやはり取引を持つておるのですから、そういう人が締め出されては困るということで、大蔵委員会としては一致して認めてもらいたいと言つております。それを受けて、当委員会でも理事会でもそういう方針をきめられたようでありますが、各党の間に反対意見もあるようであります。また結論まで至つておりませんので、この二両日中に結論が出るんじやないかと思います。

山本米治自由党

○山本米治君 この国会中に大体方向がきまりますか、どうですか。見通しを伺いたいと思います。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) これはこの国会中に見通しを付けて頂かなければ私どもは非常に、私と申しますか、中小公庫自体としてもやりにくいことであります。これはできるだけそういう趣旨がいいということがいいということでございましたら、そういう方向で一つ御援助頂くことを、私からもお願い申上げます。

山本米治自由党

○山本米治君 もう最後に、これは要望ですが、これは大銀行のためでなくて、中小企業者自体が、窓口が少くて困つているのです。ほんとうにそういう意味で、是非その方向に今国会中に実現するように御努力願いたいと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 私は今の山本さんの問題については少し実情等をよく呑み込んでないから、まあ私は考えさしてもらいますが、野溝さんの先ほどの質問の趣旨はそういうことではなくて、一体その中小企業金融に熱心なもの、一応今私はこの公庫法を制定する時に、何回も銀行局長には念を押してあるわけです。一応の開銀の中小企業方面への融資の状況を見てみますと、受託金融機関に対して資金枠を与えて、窓口で受付ける。ところが甲の受託金融機関は相当申込が殺到する。乙のほうには殺到しない。従つて枠は遊んでいるというような場合に、枠に相当弾力性を持たして考えてもらわなければならんということを言つておるわけで、それは私の説の通りに考えておりますということだつたのですが、今坂口さんには今日初めて私申上げるわけで、今後の公庫の運用について、一応の枠はきめられないとすると止むを得んと思いますが、実情に応じてうんと申込の多いところについては、枠に拘泥なく付けて行けるものは付けて行く、こういう方針で進んで行つて頂きたい。そうすれば自然に中小企業融資について熱心なところがうんとやる、こういうことになりますから、まあ優勝劣敗というか熱心さによつて、扱うところもきまつて行く、こういう方針で進んで行つてもらつておると思うのですが、一応念を押しておきます。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 今お話のような方針でやつております。一番初めにやりました代理店等につきましては、開発銀行の実績もありましたものですから、それを参酌してやりました。今度新らしく代理店にいたしましたものにつきましては、まだこの熱意のほどもわからないのがございますので、大体腰だめでやりましたが、これからの実績を見ながら御趣旨のように運用して参りたいと考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうすると、先ほどの窓口を開くという問題と、地元の中小業者、或いは取扱いたいという銀行も相当ある、これは熱意の問題です。そういつた山本さんのような意向も、我我には当該金融機関或いは地元から相当要望があるのですが、ちつともそういう要望に接していないというのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○説明員(河野通一君) これはたびたび実は議論をされておるのでありまして、衆議院では大蔵委員会でもこの問題で銀行協会の会長等を呼び出して、いろいろ聞いておられたようであります。まあ大銀行と言われるものには、山本委員から申されたように、例えば愛知県とか兵庫県あたりの地元のいわゆる大銀行に入つておるクラスのものと、東京、大阪等にありまするいわゆる大銀行というのと非常に違つておると思いますが、いずれにいたしましても、これらのいわゆる大銀行と言われておりますものは、別々にそういう中小公庫の代理店になりたいという希望を非常に強く持つております。これは必ずしも今野溝さんから仰せられるように、自分の利益のためから私は言つておるとは思わないのでありますけれども、熱意を持つてやつて行くという趣旨で、非常に強く熱望いたしております。私はそういう意味で、今後大銀行等の中小企業に対する金融につきまして、いろいろな御批判もあるようであります。私もそういうことは痛切に感ずる面もありますので、今後一層そういう方面に努力をし、更に一層強化する方向に持つて参りたい、今までもやつて参りましたけれども、今後一層そういう点についての障害を除去するようにいたしたいと思いますから、是非ともこの点はやはり大銀行と取引を持つております者、つまり金融というものは、やはり初めから取引のないところへ参りますと、大概調査が二重になつたり、初めからいろいろの状態を説明しなければならんということもありますので、大銀行と非常に強い関連を持つておる中小企業者もたくさんあるわけであります。殊に東京とか大阪等におきましては、大銀行の扱つております中小企業の金融というものは、相当大きなウエイトを占めておる状態でもありますので、勿論名古屋に行つてもそうでありますけれども、そういつたふうな点からいたしますと、恐らく取引を持つておる者がそこと取引ができなくなつて、外の新らしい金融機関を探して行かなければならんということは、非常に私は金融の取引としては不便であろうと思いますので、できるだけこれを、大銀行と取引を持つておる中小企業者のためにも、速かに代理店になり得るように御助力願いたいと思います。

野溝勝日本社会党(第四控室・左)

○野溝勝君 最後に一つ述べまして、意見と併せて質問しておくのですが、私の先ほど言うた内容は違うんです。先ほど私が使用人三百人を対象としての中小企業金融公庫の性格というものを変えてくれということを申したのは、もともと私は中小企業の大衆性という点において自分の見解を述べたわけです。そこで更に今河野さんの言われるごとく、たしかに中小企業の中には大銀行と非常な取引関係を持つておる人も、新らしく口座を作つたり新たに窓口を見つけるより、そのほうが便利で能率的だということも一つの意見と思う、併し大銀行でなくて、信用組合などが全国的な規模を持ち対人調査もできており、且つ要求しておるわけなんです。ところがそれは言わば資金需要量と言いましようか、取扱量と言いましようか、いろいろの関係で弱小だというようなことで、いわゆる代理店から漏れておるわけであります。併しこれが一体庶民の希望なんです。だからむしろ代理店を許してやりますならば、中小商工業も非常に便利で、広範囲で窓口などが到るところにできまして、却つて公庫の目的達せられると思う、併したしかに銀行などからそういう意見もありましよう、併しこれは河野さん御承知のごとく、実際今どうですか、大銀行というものは儲けて癪にさわるという、こういう意味じやないのですよ。そういう意味じやないのですが、とにかく大銀行というやつは、やつというのは取消しますが、(笑声)大銀行というのはどうですか、あらゆる市街地に行きますと、みんないい所に王座をきめ込んで、何と言つていいか、それはいわゆるみんな銀行の所有地ですね、そういうふうに独占をして行つてしまうんです、実際の事業なんか……。賢明なる河野さんは御承知なんだが、どんな事業でも、大体は銀行事業ですね、どんな会社でも。それですから株屋か銀行、これがちやんと鍵を握つておる、ですからそういうような独占資本に発展をして行くのですが、これが中小企業の代理店の問題などということになつて参りますると、だんだんだんだんと独占化して来る、そこで勢い何と言いますか、知らず識らずの間に、外のものがもう何と言いますか、相手にされなくなるということになつて行くのでありまして、かくては日本の経済の発展の上において、一般的な庶民階級の発展と言いましようか、運営並びに経営というものが漸次私は独占化されて行く傾向になつて行くと思う、でありますから、むしろ普遍妥当といいますか、名のごとく庶民、名のごとく中小、だから私は金融機関なども大銀行でなくて、その下の中小、これがやはり中小企業金融公庫にふさわしいものだと思うのだが、大銀行というと上になつてしまうから、そういう点で何か育成なり何かこう発展する方法を考えて行つたほうがいいのじやないか、何しろだんだん大銀行になつて来ますと、殆んど外のものは用がなくなつてしまうように思う。この点は河野さんと見解の相違ですから、大銀行からの要求なんか聞かないで、下からも要求のあることを聞いてもらわんと、大いに庶民階級のほうに意見があると、こう思つておる。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 先ほどの委員長の質問に関連して、開銀の中小企業融資、まあ復金以来これの回収金の問題なんですが、今のような法律解釈は、銀行局長の言われた通りなんです。そうすると開銀の伝うは引継ぎをずらせばずらすほど有利だ。一方中小企業金庫のほうは、ずらされるほど資金量が減つて来る。一方に不良貸付けがあるから、その償却と見合わして行かなければならない。総裁は現実にその引継ぎ事務を直接管理されるわけでしようが、その点については、どういうふうにお考えになつているか、むしろ私の考え方は、資金量を殖やすという点から行くと、本年度貸付け分の買取りよりも、先のものを引継いだほうが、特に今のように、第四四半期は資金が苦しいということであれば、なけなしの回収金でも入つたら楽になる。前のほうを先にやると、幾らになり、そこには不良貸しが幾らあるかということが絡み合つて来ると思うのですが、その点はどういうふうに考えておりますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 只今詳細なことがわからないものですから、手許に持つて参つておりませんですが、例の償還期日の問題がありまするのですが、その問題と関連いたしまして、引継ぎの時期を、やはりそういうことを考えてきめなくちやならない。これを引継ぎますときは、別な政令が出るのです。別にどういう時期にどういうふうに引継ぐかということで、そういうことにも関連があるので、必ずしも早く引継いだから、それだけ多く資金が来るということにも限りませんので、定期償還の時期もございますので、できれば早く引継ぎたいと思いますが、人数の関係、補正予算の関係で、私ども御承知のように定員が五十人になつておりますが、これに補正関係もありまして、私どものほうで十分準備ができないで引継いだら却つて皆さんに御迷惑かけても悪い。責任の持てない引継ぎをいたしましても悪いという点もありまして只今のところは、準備ができ次第引継ぐというようなことであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうすると、資料として本年の四月一日から以降、開銀が中小企業へ融資した分も入つておるわけです。今のそれ以前の中小企業融資の回収金が、その後幾ら開銀に入つておるかということをお知らせ願いたいと思う。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 ちよつと中小企業の坂口さんにお伺いしたいのですが、個人の額は百万円という話を承わりましたが、団体の額はどの程度になつているか。それでまあいろいろこの団体が借入れるようになつておるようですが、同じ団体でも、郡の団体とか或いは県単位の団体とかいろいろありますね。そういうものについての甲乙がついているか、そいつをちよつとお伺いしたいと思います。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 今お尋ねになりましたのは、運転資金の問題でございましようか。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 いや、設備資金と運転資金、両方承わりたい。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) そうでございますか。全体といたしましては、千万円までは出せるということであります。設備資金、原則といたしましては、原則と申しますか、法律の範囲内で言えば千万円出せる、個々の設備資金につきましては、まあ国会の御決議も頂きましたので、大体三百万が原則になつております。それから、先ほど百万円と申しましたのは、長期の運転資金の問題でありまして、それにつきましては、小口の金融から先ず扱つて行こうという、資金繰りの関係もありますので、一応百万円といたしましたが、組合の場合には、県単位の場合には主として百万円でありますが、組合の場合においては制限は設けていない、一般の原則に入るわけであります。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 一千万円以上でもよろしいわけですか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) 組合の三千万円というのは、組合の一番大きなものは三千万になつております。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 それは適用できるのでございますか。

坂口芳久中小企業金融公庫総裁

○参考人(坂口芳久君) それは適用できるのでございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 本日はこれを以て散会いたします。    午後一時七分散会

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