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17回国会参議院1953/11/27

人事委員会 閉会後第5号

発言数
63
登壇者
6
会派数
3
開催日
1953/11/27

会議録

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) これより人事委員会を開会いたします。  国家公務員の給与問題に関する調査を議題に供します。人事院から、入江人事官、滝本給与局長が出席されておりますから、御質疑のあるかたは発言を願います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 入江人事官にお尋ねいたしますが、これはこの委員会が再々確認した事項なんですけれども、最近の政府の方針を聞いておりますとどうも、国家公務員法なり或いは給与法等を無視したやり方をとろうとしている傾向が非常に濃厚なので、私どもとしては是非もう一度ここで確認をしておきたいためにお尋ねをするのですが、それは御承知の通り今出されようとしている給与法の一部改正案の中で、衆参両院の人事委員会で結論を出したその結論とは、かなり異なつたやり方を地域給の問題に対してとろうとしている傾向がありまして、而もその具体的な内容等については、五分ずつ全部削除して本俸に入れるとか入れないというような、具体的な内容まで伝わつておるのですが、このやり方は明らかに両院人事委員会の申合せの方向とはそぐわないものであるし、おまけに近く人事院から勧告されると予想されている地域給の問題に対して、その勧告を待たずに、一方的な方針でこの問題を処理しようという、そういう傾向があるために、どうも従来の人事院のいろいろな場合における方針や態度等から見ますと、私ども手放しで安心しているわけに参らないのであります。そこでお尋ねをしたいのですが、人事院としては、それらの動向如何にかかわらず、衆参両院で決定した方向に基いて不均衡是正の方針、或いは又、その場合にとられることがあるかも知れない圧縮の方針等について勧告するための作業を、依然として、そういう情勢等にかかわらずに、毅然とした態度で作業を継続し、且つ勧告される御意思を現在持つておられるか。是非この際はつきりさして頂きたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 人事院といたしましては、先般両院の人事委員会の御決議の趣旨を尊重いたしまして、目下作業中でございます。この問題は私から申上げますまでもなく、地域給の段階を成るべく縮減するという問題と、それからそれにもかかわらず公務員の実支給額を減らさないということが中心になつておるわけであります。そこでやはり我々の作業といたしましても、地域給の凸凹調整と言いますか、いわゆる不均衡是正というものの作業もいたしておりますし、又いわゆる縮減についての構想も考えておるわけであります。政府がどういうふうにこの問題について……まあ我々も新聞等で勿論拝見いたしておりまするが、今日もまだ決定に至つておりませんようでございますので、最終的にどういういうふうにこの問題がきまりますのか、我々何ともお答えをいたしかねる立場にありますが、どちらにいたしましても、やはり公務員各自のかたの実支給額を減らさないように、而も縮減案と又別に、不均衡是正という問題についても適当な時期に勧告したいというつもりで作業をいたしておるわけでございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 もう一つお尋ねしたいのは、今、入江さんの御答弁の中で、実支給額という、そのものに若干の問題を含んでいると思うのですが、併しこれは今日この問題に触れる必要のある段階でもありませんので、それ以外の点について確認したいのですが、今、入江さんは不均衡是正等についてはこれを十分研究して作業も進行中である、同時に又、今のその実支給額云々の問題として、実支給額を下廻らないような方向における圧縮の方針についてもいろいろ御研究ということでございましたが、その実支給額を割る割らないところの問題にも関連いたしますので、はつきり御答弁をお願いしておきたいと思うことは、不均衡是正の枠内に、無級地や一級地を場合によつては一級地とか二級地にするという不均衡是正についても作業を進めておられるか、それから又、そういう点を含めての不均衡是正というつもりでおられるか、その点を一つ承わりたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 或いは今のお尋ねの御趣旨を誤解しておるかも存じませんけれども、御存じの通り、地域給については、先ずこの不均衡性という問題につきましては、現在の一級地と零級地の問題が一つ大きくあるわけでございますが、そのほかに一級、二級、三級、或いは五級までを通じての不均衡の問題が、あるわけでございまして、現在どういうふうにきまり、どういうふうに内容を決定するかは別として、現在の段階において、いわゆる一級地と零級地との不均衡の問題と、それから二級以上の不均衡の問題とは、ちよつと一つの観念として、取扱いとして、大きく別個の観点から、これが作業がなし得るわけでございまして、我々といたしましては勿論従来それを含めてやつております。我々は零級地と一級地との調整の問題がどうなるにいたしましても、二級地以上と申しますか、新二級地以上の凸凹の調整は、やはり適当なうちに勧告したい、そういう考えで進んでおるわけです。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 今、入江さんの言われたように、ひとしく不均衡是正とは言つても、無級地と一級地の不合理をどうするかという問題、それから、一級地と二級地、一級地と三級地間の不均衡をどうするか、観念としてはそういう大体の分けた考え方もあるかも知れませんが、併しこういう場合を考慮しておられるかどうか、私どもかなり関心を持たざるを得ないのですが、それは御承知の通り地域給が従来いろいろ改訂になり、不合理是正が行われては来ましたけれども、かなりその改訂や不合理是正の場合に困却されている地方なんかもなきにしもあらずだと思うのです。而もそういうところは逐次改訂されて来た場合と違つて、条件の変動等が著しいにもかかわらず、依然として場合によれば無級地の恰好で放置されておる地域もあるだろうと思うのです。そういう地域等に対しても殆んどそう変らない条件を持つていながら、  一方は十分従来の改訂の場合に取上げられて、一方は取上げられないで来ているという場合には、これはやはり微温的な不均衡是正では、本当に合理化した結論を持つことはできないと思うのです。従つて、そういう点に対しては十分これの調査研究をしなければならないと思うのです。そういう場合には今お話の、大体観念として大別したやり方でやるということになると、この点は閑却されて、オミツトされてしまうということになる。そういう点については十分これを取上げて考慮される用意があるかどうか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 今回の人事院でやつております作業は、只今お話の通り、著るしくそこに情勢が変化いたしました場合は勿論これは考えなければならんという趣旨の下に、大体まだ最終の案はきまつておりませんけれども、消費者物価指数と、小売物価指数、それを中心の一つの主基準と申しますか、中心の基準にいたしまして、それに補助基準として、いろんなその地方の特殊な人事の問題であるとか、威いはその地の官庁の関係、その他まあ特殊な事情を考慮して、それを補助基準として修正して行くというふうな方向の下に、現在基準を先ず作るということに作業が進んでいるわけでございます。従いまして、只今お話のような御趣旨は、自然にその基準による個々の場合の決定の問題として、おのずから取上げらるべきものは当然取上げられるということになるのじやないかと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 そういう点が入江さんのおつしやるように、十分取上げられていれば、余り地域船の問題についての混乱や激しい運動なんかは起らなかつたと思うのです。遺憾ながら結果は入江さんのお考えになつておられるような、そういう安易な状態ではなかつたために、今日のごとき段階が来ておると思うのです。従つてそういう意味から言いますと、かなり自信は持つておられるようですが、私どもとしては只今申上げたような点も十分考慮してもらうことが一層合理的ないい結論を出せる根拠になると思いますから、その点について一つ十分お考え願いたいと思います。今日は以上を以て……。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 大体地域給を改訂する場合に、人事院としては、政府の今の行わんとしておる措置に対して、今後勧告しようとする内容との関連というものを御検討になつておると思うのだが、その点についてお伺いしたいのは、一応五分切捨てて、現行の五段階を四段階にして、最高二割という形になると、実質的に切捨てという言葉が当てはまるかと思います。次に、勧告する場合に、人事院として、これが実施された場合ですね。勧告のほうは前の衆参両院の人事委員会の要請に従えば、本俸繰入というふうな傾向になるのだけれども、既成事実がそこにできてしまう、人事院は弱いから既成事実に追従して行くということになると思うのだが、そういつた場合に、十二月の適当の時期に勧告が出されるように回つて来たのですが、それが出されて予算化されるのは二十九年度の予算になることに間違いないです。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) お答えに申上げますが、人事院として勧告を、政府の二十五年度予算の編成についていろいろ財政上の考究の場合があるわけでございますから、この点に我々といたしましては、地域給の性質上その予算の編成のいろんな研究課題として間に合ように政府と折衝する必要があるわけでございますが、それによつて二十九年度予算に間に合うように勧告いたしたいということを申上げておるわけでございますけれども、現実にこれが予算化されるかどうかということは、やはりこれは最後は国会の問題でございますので、勿論、我々は、勧告いたします以上、これが予算化されることを衷心より期待いたすわけでございますけれども、最終的に予算化されるということを、この際、私どもからお答えはいたしかねるのじやないかと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 従来地域給の勧告がなされる場合は、ベースの改訂と違つて、成る程度話合いをした上で勧告して来た。昨年はそれが国会で大修正に会つたわけですが、それと今回はケースが違つて、一応話合いは進めるが、人事院独自で勧告の内容というものを進めて行くんでしようか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 地域給につきましては、勿論、従来の大体慣例に従つて勧告の手続きもいたしたいと思つております。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 そうすると、先ほど申上げたように、五級地の切捨てということで、四段階に縮小をされるという既定事実が臨時国会においてどうなりますかわかりませんけれども、決定されれば発足すると、そこに人事院の勧告がなされて行く場合に、五分本俸に繰入れるということをやるお考えですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題は、先ほどもお答え申上げました通り、政府はどういうふうにこの問題を処理いたしますか、地域給を五段階にして、五分を繰入れるというふうにいたしますか、そこのいろいろのこの問題については大体の大きな線は変らぬにいたしましても、細かい線についての変り方はあり得ると思います。そこで、それを一つ仮定の下にお答えいたすこともどうかと思いますけれども、結局ベース総額というものは本俸と地域給とを含んできめる問題でございます。ですから、それが地域給の部分が、本俸、いわゆる具体的に申しますと恩給の基礎になる本俸に入るわけです。或いは本俸、扶養手当に対する何割という地域給として、給与体系として残りますから、そこで、今後の問題でございますけれども、どつちにいたしましも零級地と一級地との差がなくなるように、そこに整理されると仮に仮定いたしますれば、そういたしますれば、次の問題は、新らしい一級地、つまり一級地の問題はなくなりまして二級地以上についてのバランスの、新一級地と二級塙との関係、そういうことが起つて来わけで、又それをアンバランスとして研究する余地があると思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 私の今推定していることは、どうあろうと、地域給を縮小する場合に、これを底上げするか、本俸に入れるかという論議を、一応両院で確認しているわけなんです。その措置に対して、私は、はつきり言えると思うのですが、政府のほうとしては全然違つて措置をとつて来ているということが言えると思うのです、そういうふうな形の中で、人事院が勧告するという問題について、当然独自におやりになると思うのですが、あの勧告の中にあるところの趣旨を尊重するということになれば、当然本俸に入れるということにならざるを得ないと思います。ところが今度はそういう措置をしないということがはつきりした場合に、私が聞いているのは、本極に入れるように人事院としては勧告するのかどうか、こういうことなんです。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 只今のところ本体に入れるとか域いはそういうことについて勧告をする意向は持つておりません。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 そうすると、十二月に勧告する地域給の実施は二十九年度の四月の一日から発足するようになるのですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) さようでございます。でこぼこ調整と申しますか、いわゆるでこぼこ調整を人事院の勧告によつて実施されますのは補正予算の問題でございませんから、二十九年度予算が実施されるときから自然に実施されることになるのです。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 その場合に、でこぼこ調整のほうをやるということになつて、例えば前に人事院が言つたように、現行の二級地までこれを本俸に入れるというふうな、そういう研究は続けられておるのかどうか、又それをやる意思があるのかどうか、それをお伺いいたしたいと思います。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題は両院の人事委員会でもいろいろ御研究になられましたところで、御存じの通り、理想といたしましては地域給を成るべく一つ漸減の方向に持つて行きたいという線で、二級地までも、その方法は別として縮減したいという意向は持つておりますけれども、併し財政その他の関係で、現実の問題としてこれは非常に困難であろうと思います。只今勧告いたそうとして準備しておりますのは、二級地までも、何と申しますか、差をなくするというふうな線までは、現実問題としては困難じやないかという予測の下に作業をしております。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 そうすると、いろいろと御検討を煩わして来たわけですが、それらを含めた内容が十二月に勧告されるとするならば、今月一ぱいくらいで作業は終るのですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 今月一ぱいで終りますかどうか、その点は今ちよつとここで、今月と申しましても、あと数日でございますから、今月一ぱいに終るということは非常に困難だろうと思います。併し政府の予算編成という問題とも関連がございますので、成るべく早く作業は終了いたしたいと思つております。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今仮定として一応現行の五級地が切り捨てられるとして、あとの措置として二級地を廃止して本俸に繰入れるとすれば、幾らくらい予算がかかりますか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) お答えをいたします。これはこの前にもこういう関係の資料を提出したこともあるのでありますが、基本給、諸手当等を入れまして一般職の職員給与法適用者とこれは当然影響があると存じますので、公労法の適用者を含めまして一般職の職員だけに申しますならば、年間約十五億五千万円くらいかかるだろうと、こういうふうに思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 十五億五千万円……、これは更に問題があると思うのですが、当初の趣旨から言うと、この程度の金額ならばあまり躊躇することもないと思うのですがね。予算の折衝というものが人事院としては困難であるかということも察知できるのですけれども、結局このようなことで推移するならば、今後出て来る勧告の内容を見てみないとわからんけれども、両院人事委員会でやつて来たことが何かこう薄とぼけたような結論になるということにもなりかねないと思うのです。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 一般職の職員の数字を言つているのならそういう数字になるけれども、地方公務員、公共企業体を入れると……。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それはそれとして、結局私の言おうとしているのは、今回の措置によつて現実に地域給というものが切り捨てられると、これが我々が今までやつて来た一番の大きな関心であつたと思うのであります。そういう危慎はなきにしもあらずというところで、いろいろとべース・アツプの形と地域給の問題とは切離してやるということを強力に主張して来たということが言えると思うのです。そこで切り捨てられた場合に、四月以降勧告が実施されるとして、その場合に、これを回復するような措置というものが採られないというと、現在勧告しておる事態の内容がこれも変更されて来ると思うのです。現在の勧告がね。だからそういう点で、精極的に、二十九年度予算の実施される暁には、地域給というものが公務員に不利にならないような抜本的なやはり検討をしておいてもらわないと私は困ると思う。そういう点で千葉さんのほうから今お話が出たのですが、地方公務員を含めて総額幾らぐらいになるのですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 政府関係機関並びに地方公務員まで含めて申上げますと、年間二百五十億程度となります。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 二百五十億……そうするとこれは一割繰入の場合ですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) これは一割でございます。一〇%繰入の場合……。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 五%繰入の場合はどうですか。その半額ですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 五%繰入の場合は半額というわけには……(千葉信君「四十六億」と述ぶ)只今申上げましたのは間違いであります。二段階縮減の場合は、政府関係機関、地方公務員まで含めまして百十五億程度、それから一段階縮減の場合でございますと、政府関係機関、地方公務員まで含めまして二十六億程度……(千葉信君「違う」と述ぶ)

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 これは地方公務員を含めてですね。これはあとで一つ変更してもらつて結構だと思います。至急御調査を願つて頂ければよいと思います。結局私の言おうとしていることは、現在給与されている賃金が実際にぺース改訂によつて幾ら殖えるかということを一応想定したときに、現在もらつている手取りが、米価の値上げなり或いは運賃なり、郵政関係の値上げその他まあ電力料金の値上げ等と関連して、実際には名目賃金は上つたとしても、明春に至れば実質賃金は却つて落ちて行くというふうにまあ推定しているわけです。  現行の手取りから考えていつてみるというと、そういつた場合に、せめて地域給なんというものが今回五%切り捨てられるとしても、回復するような形にならなければ、これは現在の公務員なり、一般の空気というものは、実際に給与が支給された場合、これは非常に問題が残つて来るというふうに考えている。そういう点で、まあ両院の人事委員会の決定の線に沿つてこれを本俸に措置する方向への、やはり人事院としての従来の態度を推進するように、まあ私自体としては希望しておきたいというふうに思うのです。そうしなければ、今回のベース改訂のからくりというものは、時間が経つに連れて、明確になるに連れて、非常に人事院自体の存廃問題に影響して来るというふうに我々は考えておるわけです。そういう点で、機構縮小の問題が爼上に上つておる際、人事院のためにも一つそういうふうな御手段をおとりになることが、やはり公務員の生活を保障するというためにも、いわゆる中立機関としての性格を以て存置されて来ているので、公務員の実態の生活が守られないような人事院では、それは如何に擁護しようとしても擁護し切れない段階になるので、その点は一つ御考慮をお願いしたいというふうに思うわけです。  で、国家の財政も相当まあ再軍備費のために多額にかかるというふうに見ておるわけですが、そのような費用がどの程度かかるかは別にして、まあ名目的に人事院の給与勧告を実施するといつて中味がないということになれば、これは曲々しき公務員の業務のし振りに影響して来るとも私は考える。そういう点を、一つ能率の向上という面を考えても、まあごまかし切れないものが出て来ると思うので、人事院自体としてもそういうような一つ御意向を以て検討をして頂きたいと、こう思うのです。  次に先般決定された三本建の給与の問題ですが、まあこの前、人事院規則については御忠言申上げて来たんですが、あの法律自体を実施する場合に、明年の一、二、三月を通じて実際に予算がどのくらい必要であるか、この点について一つお知らせ願いたいと思います。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 先般きまりました教員俸給表並びにそれに伴います人事院規則細則、これの発動によりまして、一、二、三月の間にどれだけかかるかというお尋ねでございますが、この大部分は地方公務員のことになるわけでございます。我々として的確な資料を存じておるわけではございません。従いまして推計になるわけでございます。只今我々が推計いたしておりまするところによりますると、おおむね三億二、三千万円くらいはかかるのではなかろうかというふうに見当をつけておる次第であります。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 これは人事院にお伺いするよりも、政府のほうから誰か来て質問を受けてもらわないと困ると思つているわけですが、この前あの法案を審議するときに、赤城議員なり或いは塚田自治庁長官なり、その他の方々の発言によつて、地方公務員を含めて一億五千万あればよろしいというふうな計数を提出して、あの審議に当つたわけなんです。そうすると今の数字と比べてまあ非常に懸隔があるわけなんですがね。あの当時言われたことは、大体あとの二億一千万円は不合理是正に使うということで突張られたと思う。そういうふうになるというと、三億二、三千万円要るという人事院規則に基く実施ですね。こういうような関連で、予算との睨み合せを大蔵省なり自治庁なりとおやりになつたことがあるのですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 我々といたしましては、ただ参考までに、どれだけ予算がかかるか、これは専門ではないのでございますが、一応推算して見たまででございまして、予算の点につきましては協議する権限もございませんし、従いまして今までにしたことはございません。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 そのことについてはまあ後刻お尋ねすることにして、そうすると、年間を逆して四倍という係数になるというと、大体十三億くらいで行けるわけですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 必ずしも四倍になるという計算ではなかろうかというふうに考えたわけでございます。  一月一日に一号俸上るわけでございまして、そういうことが常時あるわけではございませんから、必ずしも四倍になるというふうには考えておりません。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 併しそれだけまあ純粋に一号俸上つて出費が嵩むわけですね、実際は………。そうでしよう。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) そうなるだろうと思います。私も詳しいことは存じませんが、今給与局長が申上げました通り、今回の何十万円とかというのは、一月一日に御存じの通り一斉昇給をいたしますが、これはそのときり臨時のものでありますから、これに要する経費は年間を通じておるわけではないと思います。経営的な金額はどのくらいかかりますか、今承知いたさないのでありますが、一月から三月までのうちで経営的な経費に相当する分は自然に捻出されるということとになると思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 その場合、一月に一斉昇給する場合に、高等学校の人で昇給時期の来ておつた人、その人は二号俸上ることになるのですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) これは或いは間違つておりましたら、給与局長から修正してもらいますが、大体この法律の趣旨が、一月一日でまるまると申しますか、まるまる昇給するような取扱をする御趣旨なものでございますから、自然に一月一日前の昇給帰間、つまり経過しておる年数は通算することになりますから、自然に、恐らく一月一日昇給期が来ております者は二号俸上ることになると思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それは間違いないですな。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) ええ。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それから高等学校へ勤務しておる人が、同じ附属なら附属の中学に、これは兼任の場合は別にして、ほかの所へ転出して中学へ行く。地方の公立ですね、そういつたような場合には一号下るんですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 我々がお答え申上げることはすべて国家公務員の範囲のことになりまして、地方の場合のことは或いは準用される場合があるかと思いますが、只今私が考えまするに、そういう場合は下らない措置に現行給与法ではなる。若し間違いかございましたら訂正いたしますが、多分下らないことに、なるだろうと考えます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 例えは都道府県にある附属ですね、これは高等学校のない所かあるんです、多いんですね。そうすると、高等学校のある所から転勤して、例えばB県に行つた場合に、中学に転勤したというときに下らないということになると、下らない理由がわからんというんです。結局、高等学校に勤めているという、その職務の内容によつて一号上げたということになるでしよう。それが中学という門が変つた所へ行つた場合に、同一人でも差等を付けるというあの法律があるんですが、その場合に下さないというその理由が私にはわからないと思うんだが、あの法律の趣旨からいつて、この点がどうなんですか。

瀧本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(瀧本忠男君) 只今申上げましたように、ちよつと若し誤まつておりましたら後日訂正さして頂きたいと思いますが、今、私の記憶によりますと、これは現行給与法の運営におきまして号級が下るような取扱いにはなつておらないというふうに私は考えておるんであります。現在の給与法というものがそういうふうな仕組みにできておりまするので、今、岡委員の御指摘になりましたような点を現わすためには更に給与法の体系を変えるということか必要になるのではなかろうか。我々はすでに準則も勧告いたしておりまするので、むしろそういう新体系におきましてはそういう不合理はなくなるように考えております。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 これは速記を調べればわかるように、当時提案者は一号下るということをはつきり明言しているわけなんです。そうすると、実質的にそういうふうな状態になるならば、現行給与法違反、給与法に犁触するわけです。そういうふうな内容を持つている点について非常に不明確なところが多いので、こういつた点についてあの法案の趣旨からいうと、学校種別によつて差等を付けようというなら、当然その内容から規定して行くならば下らざるを得ないというふうになる。まあそういうふうに法案提出者は説明して来たわけです。そういうふうな点について非常に問題が起つてはいけないから、一つ御検討を十分に願いたい、こう思うんです。  それから、前にもお伺いしたことなんですが、給与準則というものがどういうふうな取扱い方をされるか、非常に疑問なんですが、前に勧告をされたときに、勧告のベースと給与準則とは不離一体なものであるということを強く言われた。そのためにあの勧告か遅れたとも言明されて来ている。そういうことになると、政府が給与注を今度改訂して提出して来るということになつた場合に、この給与準則についての取扱いについて、人事院も長らく研究して来たと思うんですが、この給与準則の問題について人事院は再勧告するというふうなことをするんですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この給与準則といわゆるベースの引上げとの関係でございますが、これは御指摘の通り、人事院といたしましては、例えば一般行政職について申せば、現在は十五級でございますけれども給与準則は七等級になつているわけでございます。民間給与調査につきまして天体これも、キイ・ポイントと申しますか、民間給与と比較いたします場合に、民間給三もやはり七等級と申しますが、大体七段階にこれを仮定いたしまして、それでその公務員の給与を引張り出して来ているわけであります。それが公務員の現在人事院の勧告しておりますいわゆる給与体系の基本になります。それに加えて頭打ちを解消いたしますために、各等級の幅を伸ばしまして、先般の両院の俸給体系を合理化するという御趣旨に副うように作つているわけであります。従つて我々のベースの勧告は七等級というものにするということを一つ豆前提として、極力合理的に組立てたものでございますから、そういう意味で、ベースを実現いたしますときと給与準則とは是非とも一緒にして行きたいという趣旨の下に勧告をいたし、或いは総裁から御説明したと思います。ただ問題は、今回どういうふうになるか知りませんが、政府としていろいろ給与準則についても研究しているわけでございますが、仮にこの臨時国会にベースの問題か実現するという場合に、何さま短期間と申しますか、短期間にベースを実現するために、給与準則という一つの複雑な法律体系になつておりますものを併せて御審議願うことが非常に実際問題として実情に、御審議を願う意味における実情に即さぬということがあり得ると思います。そういう場合には、或いは政府として取りあえず現行の給与法の建前の下にベースの引上げをお願いするということになるかも知れません。  然らはその次に、お尋ねの趣旨は、人事院か更に給与準則を再勧告するかというお尋ねだと思います。これはすでに勧告をいたしておりますので、私たちとしては、政府といたしましてはこの臨時国会に給与準則によるベースの引上げという法律案を出すか出さんぬかは別といたしまして、適当な時期に人事院の勧告に従つて給与準則の法律案を実現するように努力してくれるものと期得しているわけであります。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 まあ、私の言おうとしているのは、この給与準則は問題が非常にあつて、賛成しているというわけで言つているわけじやないのでありますか、不離一体なものであるという形か、期間かこうだからベースだけ先にやつてもらうと、いうふうなことで行くということになると給与政策全般から言つて、人事院自体として問題になるし、政府時代として非常にばらばらなその都度主義の給与政策というものになつて行くということが断言できると思うのです。そういう点で、私自体としては、そういうふうに給与準則か検討される場合に、今回政府が提出下る給与法との関連上において、なおこの三本建の問題があるというふうに考えているわけなんで、結局現在勧告されているところの給上準則というものは、将来国会或いは政府において検討されるというふうな建前で人事院はお考えになつているわけですな。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) さようでございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 ちよつと緊急にお伺いします。今、国委員の質問の途中ですが、今日の人事委員会は、人事官にも出席してもらうけれども、官房長官と大蔵大臣の出席を要求したわけです。申上けるまでもなく、今日のこの委員会を開かれました理由としては、今度の補正予算に関連して政府が給与改訂の問題を如何に扱おうとしているかということに重大な関心を持つて、そうして政府が誤まれる方針を持つて給与法改正を行なつてはならないという立場からも、できるだけ早期にその実態を把握するというのが、本日の委員会開催の目的であつたはずなんです。与党の議員諸君がかなり努力してくれたことは高く買いますけれども、併し大蔵大臣は宮中に出かけておつてまだ戻つて来ない。話を聞きますと、今事務当局の連絡では官房長官は衆議院の議院運営委員会に出席していたが、終ると同時に参議院の人事委員会に出席すると言つて出かけて行つたそうでありますが、いくら探しても行方が杏として知れないのです。一体それでは官房長官の代りに繋ぎとして剛長官でもいいから当座のしのぎに出て来いと言つて連絡したところが、副長官も一時頃に官房長官から所用かある場合には代理で出属してくれという話があつたけれども、自分のほうとしては予定を立てていなかつたし、今、会議の最中だ。そして事務当局の連絡で、は、再三出かけて行つても取次ぎをする事務官か実に消極的で誠意を疑わしむるものがある。まあこういう恰好ですから、このままで推移して、人事院に対する質疑だけをやつていても、今日の委員会の開催の目的から言いますと、必ずしも我々としては満足できない。そういう点から、一体今日の委員会に大蔵大臣なり官房長官なり若しくは代理として副長官なりか出るのか出ないのか、はつきりして、この際確かめておいて、委員会を続行してもらいと思うのです。その点について委員長から一つお諮り願いたい。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記をつけて下さい。

松岡平市自由党

○松岡平市君 入江人事官にお尋ねしたいと思うのですが、地域給のことに関して、地域給の現在の五段階は、零絵を加えて六段階と思うのですが、これを圧縮しようという際に入江人事官の御意見として、一階級の圧縮ではどうも理想的でない。理想的というよりも大した効果がない、でき得れば二階級圧縮する、なくするということになれば、あとの三階級というものは一つの標準も大体できて、沖乗地域給はよしんばその三階級存置されても何とかしのぎがつくと、こういうふうなお話があつたように私は記憶しておりますが、入江人事官は現在もなおそういう考えを持つてらつしやるだろうかどうかお聞きしたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題は御承知の通り衆参両院人事委員会においても、理想として、という言葉の是非は別問題といたしまして、そういう御趣旨は大体御意見も相当現われておりますところで、人事院といたしましても、財政その他の処置が許しまして、できますれば、地域給そのものについてそういうふうにして頂くことが更に合理的になるんじやないかと思います。

松岡平市自由党

○松岡平市君 大体まあこれは新聞紙の伝うるところだから嘘か、本当かわかりませんが政府は一階級圧縮すると、こういうことを伝えられているわけですが、これは人事縦の勧告に雇いてでなしに、政府自体の意向でそういうことをするらしいと私たちは了承しておりまするが、人事院と政府との関係におきまして、これは新聞紙の伝うるところですが、多分人事院もそういうことについては何となく御承知だと思うのですが、これは人事院と政府とは別に関係なしに、政府独自の見解でそういうふうにするものだと了承してよろしうございましようか。入江人事官の……。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 特に正式にこの問題について御協議かあつたわけでございませんし、大体御趣旨の通りだと存じます

松岡平市自由党

○松岡平市君 そういたしますと、人事院は、両院の人事委員会が理想として二、三階級圧縮する理想としては私のごときは全部なくするというふうなことを私は考えておつたわけですか、少くとも委員で二階級をなくするということを両院で申合せもいたし、人事院としても一階級では大して将来の地域給の扱いに裨益するところが少い、裨益するところがない、二階級圧縮すれば大いにあるとこういうことを、人事官自身もおつしやつたわけであつて、その意図は今日もなお変らぬ、こういうような御答弁のように聞きますが、そうすれば、人事院の勧告も待たずに、政府が一階級はみずから進んで圧縮するということが行われた場合に人事院はなお一蹴級圧縮せよという勧告をなさる意思がおありになるかどうかこれを一つ……。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君)  お話の通り、理想といたしましては二段階整理できますれば非常に結構でございますが、併しながら一段階整理で、ございましても、只今のお話の通り全然意味がないことはないと存じます。やはり一段階、御存じの通り両院への請願のございます、地域給への請願の非常な大部分というものはいわゆる零級地域を一級地にしてくれという種類の請願が非常に多いような状況でございまして、このような意味から申しましても、雲級地と一級地と申しますが、いわゆる一段階の整理ができますれば、それだけで一つの効果はあると思います。そこで、お話の通り更に追つかけて人事院が三段階整理をこの際に勧告する意思があるかどうかという問題でございますが、これは、やはりおのずから、その点はよく御存じの通り、二段階整理となりますと相当経費がかかりますので、別に経費がかかることであつても勧告してもいいじやないかという御意見もあり得るかも知れませんけれども、この地域給というのが御存じの遮り個々の場所から積み重ねられたものでございますので、やはり或る程度の実現性があり得るものを勧告するということが従来の例でもございますし、この際、現在すぐに二段階整理案を勧告する意向は持つておりません。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 大蔵大臣、官房長官の御出席が未だありませんので、暫時休憩いたします。    午後三時十九分休憩    —————・—————    午後三時三十九分開会

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 休憩前に引続き会議を開きます。  重ねて出席を要求いたしておりました政府当局の出席がありませんので、明日午前十時から委員会を開き、再び大蔵大臣及び内閣官房長官の出席を要求することにいたします。  それでは本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十分散会

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