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17回国会参議院1953/11/19

人事委員会 閉会後第2号

発言数
48
登壇者
8
会派数
4
開催日
1953/11/19

会議録

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) これより人事委員会を開会いたします。  本日の議題は国家公務員の給与問題に関する調査であります。政府から土生滋久郵政省給与課長、佐方信博主計課長、上原一郎経理課長が出席されておりますから、御質疑のある方は御発言を願います。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 郵政職員の給与のことにつきまして簡単にお伺いいたしたいと思います。郵政職員が給与体系の是正について、本年の二月十二日に全逓から当局に要求書が出たのでありますが、それについて五月二十八日調停案が出て、それを十月の十三日に双方で協定案の実施に関する協約が締結されたように聞いているのでありますが、その経過について簡単にお伺いいたしたいと存じますが、要求の理由は、「俸給の中だるみ、俸給表の幅、号俸の作り方及び等級の区分等」に重点をおいて、不合理の是正を目的としているのであります。且つ、「生計費調査による給与、最低賃金制等については言及せず、各公社とのアンバランスの是正も加味し、又近日中に勧告される給与準則人事院案をも考慮しつつ立案に当つたものである」という理由で要求を出したのに対して、調停案によりますと、この調停案は「もつぱら郵政職員労務の特殊性を考慮して、公共企業体等労働関係法の適用を受ける職員の全員についてその給与の調整をはかることにした。従つて、本調停案は、他官庁又は各公社職員との間における給与のアンバランス是正を第一義的目標としたものではなく、又一般公務員等についても共通に問題となり得るような給与体系上の一般的問題についての解決を試みたものではない」ということを特に理由に書いてあるのでございますが、この点につきまして、六月頃の衆議院の人事委員会の会議録等を見ますと、大蔵省のほうの考え方と調停委員会のほうの考え方とは大分食い違つておる。大蔵省では、こういうものは一般的に通ずるような問題であるのだし、若しこの不均衡是正をやれば、ほかにも波及する慮れがあるというようなことから、大蔵省では反対して来たようなふうに伺つておるのでございます。その後、調停が五月二十八日にできましたが、それをやりますと、郵便貯金の特別会計のほうへ一般会計から七億くらい繰入れないといけないのだというような計算になつたようでございますが、それが十月まで実現できなかつたのが、十月の十三日になつて調停案通りに契約ができたと思うのでありますが、そこで調停案によりますと、本年度の所要経費が幾らくらいになるのか、それを先ずお伺いいたしておきたいと思います。

佐方信博郵政省経理局主計課長

○説明員(佐方信博君) お答え申上げますが、只今のはこの前の国会できまりました調停案のことだと思いますが、そうでありますか。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 国会できまつた調停案ではなくて、公共企業体等中央調停委員会の調停案です。

佐方信博郵政省経理局主計課長

○説明員(佐方信博君) 言葉が足りませんで申訳ありませんでしたが、実はこの前の国会で予算を修正して頂きまして、あの調停案が呑めるようになつた問題だと思うわけでありますが、そのことにつきましては年度内或いは六月一日から実施するということでありましたので、所要経費といたしましては三十億要るということに相成つたわけであります。その三十億を、十一億は他会計から金をもらいまして、十九億は郵政事業の節約をするということによりまして全部処理を終つたわけであります。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 仲裁裁定が今度出ておりますが、仲裁裁定の理由の七に「また先の不合理是正に際し、他の会計はそれぞれ分担分を醵出したのにかかわらず貯金特別会計からの五億円(一般会計の負担すべき分)は未済となつている」ということが書いてあるのですが、六月一日から実施する場合は、三十億になるのでありますか。これは調停案通りにすればそうなるのであるか。そのとき調停案によると、それをやれば一般会計から五億持つて来なければならんということになつたと思うのですが、それはいまもつて未済になつているというが、一般会計へ大蔵省は出さなかつたということなんですか。

佐方信博郵政省経理局主計課長

○説明員(佐方信博君) 当時三十億の金を郵便で幾ら持つ、それから貯金で幾ら持つ、保険、電気通信でそれぞれ幾ら持つということを考えますと、貯金で持つのが五億、それからその他で二億ほどありますので、結局一般会計の負担になるものが七億ほどあつたわけであります。併しその後自由党で御承知のいわゆる国会におけるところの予算の修正がありまして、事業費の節減をやるということがありましたので、その事業費の節減の分で賄うということになつたわけであります。一応三十億の金は全部歳出面で組みまして形は付いておるわけであります。それで一番最初のお互いに細かく計算するならば、一般会計はそれだけ持つべきであつたという数字を、今度の裁定案には書いてあるわけであります。併し当時の行政費の節減等がありましたために、それをもらわずに部内限りで三十億の財源は組み得たということになつております。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 十七日の閣議の第二次補正予算というのが二百十六億くらいのものが出ておりましたが、十月の終り頃に発表された雑件費十億くらいだつたのが、今度は雑件費が二十三億になつた。そのうちには新たに郵便貯金の赤字補填六億というものが出て来た。今のお話で、この前の調停を実施した場合には、七億は一般会計からもらわなければいかん、それが節約で、それはもらわなくてどうにか賄つたのだという、表面上そういうふうになつて、又同じ金額が今度の第二次補正で六億どうしても要るのだ、それはほかのほうの赤字補填のようにもとれますが、何か僅か一カ月の間に、前には七億は要らないのだ、そして何かほかの項目から今度は赤字が急に六億出て来たのだということになると、十月の十三日にああいう調停案を実施して、それはどうにかなるというのでやつてみると、どうも工合が悪いから、急に第二次の補正予算で一般会計から、元の予定のものを持つて来たように、外からみるととれるのですが、そういうからくりはないのですか。

佐方信博郵政省経理局主計課長

○説明員(佐方信博君) それはもう全然別な問題でございます。それで今度の新聞に載つております第二次補正の問題は、まだ事務当局間では何ら折衝しておる問題でございませんけれども、たまたま私どものほうで、二十七年度中の貯金特別会計の決算をやつてみますと、郵便貯金を預けている人、それに対する支払う利子が六億円不足になつておるわけであります。だからこの場合おつしやつておりますところの五億円という金は、郵便貯金特別会計の中から取扱費として郵政会計に入れる金が足りなかつたわけです。ところがそうじやなくて、貯金会計自身が郵便貯金を預けている人に支払う利子が不足しておりますので、それを補正したいという要求をしておるわけであります。それは殆んど事務費でございますので、今度補正予算で組んで出すことになるのだと思います。全然関係のないことであります。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 その経過はよくわかりました。それからもう一つお伺いしたいのですが、この給与体系の是正に関する要求の調停案ですが、この理由は郵政職員の公労法適用者が二千九百円ベース以来、非常に中だるみ、頭打になつている。頭打になつているのが総人員の約三割ぐらいある。そうして一人あたり一・二八五ですか、そのくらい中だるみになつているというのだから、それを是正したいというので要求を出されたのですが、そこで調停案にもこれはほかに波及するような問題ではなくして、一般公務員との共通問題でもないのだから、これだけは郵政職員の特殊性から是正をすべきものだということで調停ができたようなんです。その当時大蔵省のほうも、ほかの公労法関係にも中だるみという関係はあるということを言つているんです。それからほかに関係するものでもないし、それから一般公務員との共通問題でもないと言いますが、一般の国家公務員の頭打、中だるみという問題は、従前から非常に大きい問題なんです。そうして今度の給与ベースの改訂、人事院から出しておりますあれは、新給与体系を一つ勧告している。そうしてそれは中だるみを是正しろというので、号俸を平均十六%くらい、下級の七級くらいのところは十八%くらいにして、中だるみの是正をしろというのを勧告している。もう一つの大きな問題は、頭打の解消のために給与準則を制定して職級を整理して、そうしてその職級の下に大幅に号俸の拡大をしろというので、頭打、中だるみの是正をするというのが、新給与体系と給与準則の制定とその二つが人事院の勧告の一番大きな眼目だと思つているのであります。そこで全逓から要求を出したのも二月の初めに出したのですが、その当時できていた給与準則、それに大体則つて要求した。そうして一般の国家公務員は中だるみ、頭打という問題がすでに起きていて、それを給与準則の制定で解消しろということであつたのであります。それの公共企業体の俸給表を斟酌して、こういう要求が出たときに、調停が出たときに、委員長はこれはほかに波及する問題じやないのだからということを特に理由に書いておられるが、これはどうも納得の行かんところがあるのです。それで頭打の是正だけで大体一人あたり千円くらいになるそうですが、一人あたり千円のベース・アツプじやなく、不均衡の是正ということですが、六月一日に逆つて二十三万人の職員全部が一号幾らくらいの平均でべース・アツプになつたのじやないのですか、その結果は……。その点をお伺いしたいと思います。或いは二十三万のうちの初めの要求にあつたように約三割の人が一・二八五ですか、それくらいの不足ということですか、その不足だけを解消したのか、その取扱はどういうことになつているのか、一人平均して約千円を六月一日から改訂をしたのか、その取扱い方をお伺いしておきたいと思います。

土生滋久郵政大臣官房人事部給与課長

○説明員(土生滋久君) お答えいたします。調停案の内容につきましては、調停委員会の関係において私どものほうからとやかくいうわけに行かないと思いますが、今中だるみの実施につきまして、全部にベース・アツプでやつたのではないか、或いは一部の人に中だるみの是正で実施したのかという御質問に対しましては、御承知のように電々公社職員との関係が歴史的に、又職場的にも非常に密接な関係がありますので、私どもといたしましては、組合でもそうでありますが、特に電々職員とのバランスをとるというところに大きな重点の一つがあつたわけであります。そういう観点からえいたしまして、結果的には公労法職員の全員に対しまして、盛りかたは違いますが、やはり中だるみ是正の、中堅どころを厚くしたのでありますが、全員に対して昇給になつているような形で実施いたしております。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 そうすると、初めは俸給中の中だるみとして号俸の不適正な分を、不合理な分を是正するのが目的で、一般にベース・アツプをするのが目的じやないのだ、而して今度の一般にベース・アツプするやつは一万八千八百円の要求を出しているのだが、それに対して今度裁定が別途に出たのだということを裁定でも特に断わつておられますが、結果的に見ますと、調停案の実施はベース・アツプを一律に十円をやつたのだというふうに結果はなつたというように承知してよろしうございますか。

土生滋久郵政大臣官房人事部給与課長

○説明員(土生滋久君) 一律千円というわけではないのでありまして、やはり極く上のほうでありますとか或いは下のほうでは少い上げかたをしております。上げかたは中堅どころのほうが厚くなつておるのでありますが、特定な級だけは昇給させないということはなしに、昇給の率は級別には相当違うということでありまして、これを一般的ないわゆるべース・アツプというふうに考えるか、或いは給与の是正というふうに考えるかという点につきましては、いろいろと問題があるかも知れませんが、私どもといたしましては、特に電々職員とのバランスをとるというところに重点がありましたので、その点から言いますと、やはり全然手をつけないという部分を作るわけには行かない。組合のほうでもそうでありますし、私どものほうでもその点を認めざるを得なかつたというわけであります。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 郵政省の内部で公労法の二十三万人の職員と、公労法適用以外の二万二千人の一般職の職員ですか、その間のアン・バランスが出やしないかということも、その調停案の実施の当時に問題が出ていたのだが、現にそういうことがもう部内で出て来たのだ。そうして他に波及しないというのは、理由は中だるみの是正というようなことでやるが、今の御説明では、律に千円ではない、中だるみになつた部分は特に率が多いのだけれども、職員全員に対して一律にベース・アツプをしたというふうな結果になつているというようなことになると、部内で今度公労法適用以外の二万二千人ぐらいのかたとの不均衡も出て来た。そうして郵政職員は約一割のべース・アツプにひとしいものはもうやつて来てしまつたのだ。そうして今度勧告が出ているのもやつぱりこれはむずかしい問題になる。ほかの裁定もどうなるかわからないという場合に、何かすつきりしない点があると思うし、又私はこの是正をしないというけれども、そのときにそう言つておられるけれども、この要求書を出したやつがすでに人事院勧告の給与準則に見習つたようなものを出して来ている。そうすると、問題はどうしても私は人事院の勧告を政府が呑めないといつても、これは給与というものは公労法は独立採算制の中でやるのですけれども、大体一人当り千円くらいのべース・アツプをしたということになつて、一律にほかの公労法の人たももそういうふうなことを今度はどうしてもやらんということになると、給与の体系の是正の要求というようなものを公労法の職員たちはどんどん出して来るのじやないかというような情勢が、これから出て来るような気がするのでございますが、部内の不均衡の問題は皆さんのところではまだ起つていないのでございましようか。

土生滋久郵政大臣官房人事部給与課長

○説明員(土生滋久君) 先般の調停案を実施いたしますれば、当然二万一千何百人の公労法を適用されない一般職の給与との間にアン・バランスが起る、これはアン・バランスといつていいかどうか何でありますが、とにかく一方は上る、一方は上らないということは予想されたわけであります。併しながらそうかといつて、それを盾にして上げないということは、やはり公労法適用職員が、先ほど申しましたように電々公社職員とのバランスをとるというような、その必要性というものとの関係におきまして、結局それはそれ、これはこれということでやらざるを得なかつた。従つてアン・バランスといいますか、現在困つた問題が起きていることは事実でございまして、この点につきましては何らかの調整の方法はないかということは、私ども事務当局といたしましても研究しているわけであります。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 今のお話ですが、例えば郵便局で一般の郵便局の職員はべース・アツプを一割やつたのだ、局長さんのようなかたはないのだ、だから郵便局の局員のほうが局長よりか給与が多いようなところも全国には出て来ているのじやないかと思うのでございますが、そういうことで、今二万二千人くらいの公労法適用以外のものに、若し同じような率で給与のべース・アツプをしようというので、衆議院で郵政大臣が何か答弁していましたが、二万二千のかたに、年間で七億くらいは要るのだ。もうアン・バランスが出て来て要望もあると思いますが、それに対してはどういうふうに郵政省では、何らかの方法でというお話ですが、具体的にどういうふうにやつて行くつもりでいるのですか。

土生滋久郵政大臣官房人事部給与課長

○説明員(土生滋久君) この問題につきましては、御承知のように公労法を適用されない一般職員につきましては、現在の給与法の建前上法的措置を講じないことには調整する道はないということになつておりますので、今その問題につきまして、私どものほうでも検討をし、案ができますれば関係官庁とも御相談してみたいというふうに考えております。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 もう一点お聞きしておきたいのですが、調停案の実施の協約をした場合には、一般会計から当初の予定では七億を繰入れる必要があつた。その後は一般会計からは繰入れなくても特別会計の内部で賄えるということになつているのでございますが、特別会計から繰入れる問題、それからほかに波及するというような問題で、調停の当時には大蔵省は反対していたのですが、十月十三日の協約をする場合には、大蔵省は賛成したのですか。

佐方信博郵政省経理局主計課長

○説明員(佐方信博君) これはこの前の国会ではつきり調停案は実施することに国会で修正になつたわけであります。従いましてそれに必要な三十億の金は歳出として組んだわけであります。従いまして大蔵省で反対するということは何もなかつたわけでありまして、予算が正当に成立しておつたということになるわけであります。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) ほかに郵政関係について御質問のあるかたはございませんか……。それではどうもありがとうございました。   —————————————

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 次に人事院から神田人事官、慶徳給与局次長が出席されておりますから、一昨十七日に勧告されました国家公務員退職年金制度について御説明を願います。

神田五雄人事官

○説明員(神田五雄君) それでは国家公務員退職年金制度に関する勧告内容の要旨を御説明いたします。  人事院は国家公務員法の規定に基きまして、新恩給制度に関する研究を続けて参つたのでありますが、その成果を得ましたので、去る十七日国会及び内閣に対して国家公務員退職年金法の案、国家公務員法の一部を改正する法律の案及び関係法律の制定改廃に関する要旨を提出し、同時に意見の申入れを行なつたのであります。以下今回提出いたしました成案の根本的な考え方及びその概要について御説明申上げます。  先ず一応の順序といたしまして、国家公務員法の規定について申上げます。御承知の通り国家公務員法は民主的な公務員制度に関する各般の根本規準を確立するために定められたものでありますが、新恩給制度につきましても、この精神に従いまして第百七条及び第百八条においてすでにその基準が定められております。  その要旨は、国家公務員として相当年限忠実に勤務し退職した者には恩給が与えられなければならないこと、それから公務傷病に基いて退職した者、又は死亡した者の遺族に対しても恩給を与えることができること、この場合は公務災害補償制度との間におきまして適当な調整を行うべきこと、恩給制度の目的は本人及び遺族をして退職又は死亡当時の条件に応じて、その後において適当左生活を維持するに必要な所得を与えるものでなければならないこと、それから次には、恩給制度は健全な保険数理を基礎として計画され、人事院によつて運用されるものでなければならない。この四点でありまして、これらの基準に適合する制度を研究し、その成果をなるべく速かに国会及び内閣へ提出しなければならない旨を第百八条第四項の規定によつて人事院に義務付けられていたのであります。今回の成果の提出及び意見の申入れは右の規定による人事院の責務及び権限に基いて行なつたものなのであります。  これから申上げます新年金制度は以上申上げた国家公務員法の基準に従つて研究した結果でありまして、その具体的な根本方針を述べますと、次の通りであります。  その第一点は身分差の撤廃という点であります。御承知の通り国家公務員法の制定によりまして、従前の官吏、雇傭人の身分的差別は消滅いたして等しく国家公務員として取扱れることになつたのであります。このことは任用、給与等におきましてはすでに実現されているのでありますが、ひとり年金制度においては今なお官吏については恩給制度、雇傭人については共済組合制度とこの二元的な取扱いが行われているのみではなく、相互の在職期間の通算も行われないなどの欠点もありますので、今回年金制度につきましても、その差別的取扱いを撤廃して一元化しようとするものであります。  その第二点は、年金制度の特殊性に鑑みまして、健全な保険数理を基礎とする長期収支計画の樹立という点であります。御承知の通り、現在の恩給制度におきましては、公務員の負担する国庫納金は国の一般歳入となり、恩給のための所要経費は、毎年必要に応じてその全額を国庫が負担するという建前になつておりますため、所要経費のうち真に国庫が負担する額がどれだけかということは不明でありますが、これを改めて公務員自身の負担分と国庫の負担分とを明確に区別できる長期収支計画を基礎とする健全な制度を確立しようとするのであります。  その第三点は、醵出制度を確立して、合せて給付内容の合理化を図るという点であります。現在の恩給制度は無醵出制度から漸次醵出制度に変つて来たのでありますが、その醵出も国庫納金という形においてなされ、醵出率も僅少でありまして、比較的国庫依存度の高いものとなつておるのであります。又給付内容につきましても、旧官吏制度の一環として作られたものでありますため、新らしい公務員制度にふさわしくない点も少くありませんので、この際、我が国の財政の現状、公務員の給与水準等を勘案いたしまして、一方におきましては公正妥当な醵出率に改めますと共に、他方におきましては給付内容の合理化を行なおうとするのであります。  以上申上げましたのは、この新年金制度案作成の根本基準となるものでありますが、次にこの制度のあらましにつきまして簡単にその骨子を御説明申上げます。  第一は適用範囲であります。これにつきましてはすでに申上げましたように、官吏、雇傭人の身分差をなくしまして、すべての常勤の国家公務員に適用することといたしたのであります。  第二は運営機関でありますが、これも初めに申上げましたように、国家公務員法の規定に基きまして人事院が一元的に運営することにいたしております。これによつて現在の官吏、雇傭人の別による年金制度の二元的運営が一元化されることになりますので、結果的には行政簡素化の趣旨にも副うものと存じます。  第三は給付の内容でありますが、先ず給付の種類について申上げますと、名称は異りますが、現行制度とほぼ同じように、退職年金、傷害年金、遺族年金、退職一時金及び遺族一時金の五種であります。  退職年金は現行の普通恩給に相当するものでありまして、普通恩給は一般の場合は在官十七年以上、警察、刑務職員等の場合は在官十二年以上の者に支給することになつておりますが、これを、一般の場合は在職期間二十年以上、警察、刑務職員等の場合には在職期間十五年以上といたすことになつております。又その額は、現在一般文官、高等学校教員、小中学校教員と、公務員の種類によつてそれぞれ支給額を異にしておりますが、これらの差別をなくすると同時に、支給条件である在職期間の延長との関係も考慮しまして、一律に基本額を俸給年額の四〇%とし、二十年を超える部分についてはその一年につき一・五%とするように合理化いたすことにしております。  なお、退職年金の支給については、一般公務員の退職年金の現況に鑑み、人事運営の円滑化も合せ考え、現行恩給法と同様四十五才までは全額、五十才までは五割、五十五才までは三割をそれぞれ停止することといたしております。  障害年金は現行の増加恩給に相当するものでありまして、公務上の傷病によつて公務に服することができない程度の癈疾となつて退職した者に支給するものであります。その額は現行の増加恩給では、俸給区分及び癈疾の程度により定額で細分されておりますが、その算定の基礎が必ずしも合理的とは考えられませんので、できるだけ実情に副うようにする配慮の下に、原則として俸給年額の六〇%とし、常時介護を要する程度の癈疾のときは更に一〇%の割増を行うように改めることといたしました。  遺族年金は現行恩給法の扶助料に相当するものでありまして、その支給条件及び遺族の範囲につきましては、多少の相違はありますが、おおむね扶助料と同様であります。併し支給方法につきましては、現在のような、先ず妻、それから子、父母といつた順に、順次、先順位者が失権した後、次の順位者に支給するという、いわゆる「転給」の方法——別の表現で申しますれば、旧民法の「家」の観念を前提として定められている方法——を改め、すべての遺族に同時に支給するごとといたしております。その額につきましても、遺族の人数にかかわらず、普通恩給の五〇%という現行恩給法のやり方を、妻については退職年金の五〇%、その他の遺族については一人について二五%を原則とするように改めたのであります。  退職一時金は現行恩給の一時恩給に相当するものであり、遺族一時金は現行恩給の一時扶助料に相当するものでありまして、その支給条件及び支給額につきましては、現行恩給と大体同様であります。  以上が給付のあらましでありますが、これに要する費用の分担につきましては、いろいろの問題があろうかと存じますが、この案におきましては、現行恩給に対する国庫の負担率並びに官吏の恩給に対する国庫納金及び雇用人の共済組合に対する負担率等を考慮しまして——つまり、国庫の負担能力と公務員の負担能力との調和を考慮しますと同時に、公務員の特殊性も併せ考えまして、その四分の一は公務員の醵出により、その四分の三は国庫の負担により支弁することを原則とすることといたしております。この原則により公務員の醵出率や計算してみますと、俸給の三%となります。  次には経過措置でありますが、何分にも恩給制度はその沿革が非常に古いので相当複雑なものとなつております。従つて、そのすべてを申上げるには困難がありますので、そのうち最も重要な事項の二、三の点について申上げてみたいと存じます。  その一は、既得権者の取扱いであります。申すまでもなく、既得権は十分尊重する必要がありますので、大体において従来通りのままにいたすことにしています。ただ普通恩給の受給者が死亡したときは、新制度施行後に新たに権利が発生するという点に鑑みまして、この場合には新制度の遺族年金を支給することといたしております。  その二は、新制度施行前の過去の期間の通算及びこれに伴う給付上の措置の点であります。先ず過去の期間の通算については、新制度施行の時まで引続いていた期間は、すべて通算することにいたしますが、その通算する過去の期間のうちには、年金給付のための掛金を納めなかつた期間と官吏に任官する際受けた共済組合の退職一時金の基礎となつた期間とがあります。これらの部分については、このような期間のなかつた者との間の均衡を保持することといたしております。なお、この措置のために要する費用は全額国庫負担ということにいたしております。  その三は、新制度施行当時在職する官吏の期待権をどの程度まで考えるかという点であります。この点につきましては、新制度への移行を容易にするためにも、新制度施行当時、すでに官吏としての在職年が普通恩給についての最短所要在職年の三分の二以上となつている者については、現行恩給程度の期待権を保障することといたしました。  以上今回人事院が勧告いたしました新年金制度案のあらましを御説明申上げたのでありますが、何分にも恩給制度はその沿革が古く、内容も極めて複雑でありますので、短い時間では十分な御説明ができないことを遺憾と存じます。  最後に、この制度の給付に要します費用の総額及び国庫負担の実額はどのくらいかということが問題になつて参ります。  以下申上げます数字は、新制度の被適用者数九十万人、これに対する俸給総額千百四十二億円を基礎とし、この人数及び俸給総額が将来に亙つて変らないとの仮定の下に、各種の統計資料に基き、いわゆる保険数理によるなかなかむずかしい計算方法によつて算出したものであります。  給付に要する費用の総額は、初年度百九億、第二年度百二十億、第三年度百三十二億、第五年度百五十六億、第十年度二百十九億、最終的には四百三十五億程度となります。これを現行のまま、即ち官吏は恩給法、雇傭人は共済組合法で参ります場合と比較いたしますと、初年度六億、第二年度十億、第三年度十三億、第五年度二十一億、第十年度三十七億、最終的には八十六億程度の増加となります。  右の給付に要する費用の総額のうち、国庫の負担額がどのくらいになるかを申上げますと、初年度から第三年度まではほぼ給付に要する費用の総額と同様でありますが、第五年度は百四十八億、第十年度は二百三億、最終的には三百三十一億程度となる見込であります。これを現行制度における国庫負担額と比較いたしますと、初年度は約六億の滅となりますが、以後漸増いたしまして、第二年度一億、第三年度九億、第五年度十五億、第十年度四十二億、最終的には五十九億程度の増加となる見込であります。  なお以上申上げました新年金制度の実施に伴いまして、関係法律の制定改廃を必要といたしますので、初めにも申上げましたように、これにつきましても意見の申出を行なつておりますので、これにつきまして簡単に御説明申上げます。  第一は、国家公務員法の改正であります。年金制度の特質から一般職の国家公務員のみでなく、特別職の職員にも適用する必要がありますので、国家公務員法第百七条及び第百八条の規定は、特別職の職員にも適用するように同法を改正しようとするものであります。  第二は、特別会計法の制定であります。国家公務員退職年金制度を健全な基礎の上に立つ制度とするためには、常にその収支を明確にし、且つ、国家公務員の掛金から生ずる積立金は、他の一般歳入と明確に区別して管理することが必要でありますから、新たに特別会計を設けることが必要であります。なお、その積立金は、それが公務員の掛金のみによるものでありますことに鑑みまして、専ら公務員及び公務員であつた者の福祉及び利益のために運用する旨を特別会計法に明記することを希望するものであります。  第三は、国家公務員共済組合法の一部改正であります。国家公務員退職年金制度は、すべての国家公務員に適用することになりますので、同制度との調整を図るため、国家公務員共済組合法の退職給付及び遺族給付に関する規定の適用を受けている公務員についてはそれらの規定を適用しないこととする等、所要の改正を加えることを期待するものであります。  第四は、国家公務員等退職手当暫定措置法の一部改正であります。国家公務員等退職手当暫定措置法は、国家公務員退職年金制度が実施された後におきましても、退職給与の現状を参酌いたしまして所要の改正を加えた上、当分の間なお存置することを希望するものであります。  以上簡単ではありますが、今回の勧告のあらましの御説明を終ります。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今の説明に対しましては、御承知のようにその内容は厖大に亙りますので、本日は説明を聞きおくのみにとどめまして質疑は後日に譲ることといたしますので御了承を願います。  ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記始めて下さい。只今福永官房長官が御出席されましたので、御質疑のあるかたは御発言を願います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 官房長官にお尋ねいたしますが、たしか今日も経済閣僚懇談会が開かれるということを聞いておりましたが、そこで一体仲裁裁定の問題も勿論ですが、人事院の勧告に対して具体的にはどういうお話合いをされ、そしてどういう御方針が一応その懇談会の席上で決定をみたか、先ずその点からお伺いしたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 経済閣僚懇談会と言われましたが、給与に主として関係するような閣僚の懇談会をということを実は考えておりましたのでございますが、本日はまだ只今までには開くには至つておりません。と申しますことは第二次臨時国会に提出すべき補正予算案の作成と関連いたしまして、只今お話に出ました裁定でございますとか勧告を如何に扱うかということは最も大きな問題の一つでございまして、政府におきましてもこれにつきましては種々考慮を払つておるわけでございますが、実は与党、自由党との考え方の調整等につきましても、昨日来いろいろ折衝を行なつておりましてこのほうにもう少し時間がかかりますので、これが結論を得たる後にと考えております。従いまして、本日遅くなりますか或いは明日になるのじやないかと考えておりますが、実は一昨日私が今申上げましたような趣旨におままする関係閣僚の懇談会を行いましたのでこれによつて申上げたいと存じますが、御承知のごとく前国会即ち第十七国会に政府が出しました補正予算案は主として災害に対処するものでございます。これに加えまして奄美群島の受入れに関するものが若干ございましたが、これらのものを前国会にはいわば抜き出しましてその部分を補正予算案といたしまして提出をいたしたわけでございます。でその案を作成いたしました当時に、給与の問題等は如何にするかということで或る程度の閣僚間での意見交換等もありましたわけでございますが、当時は期末手当につきまして或る種の考慮を払うというような考え方につきまして、或る程度の結論といいますか話の成果が出たわけでございます。そういうような情勢で最近に至りまして第二臨時国会を迎えることになつたわけでございますが、この際におきまして勧告の前々に出ておる裁定もやつと行われておる、こういうようなことでございまするから、これに処するに如何にするかということで、すでに幾たびか関係閣僚の懇談会その他の形におきまして或る種の問題につきまして検討をいたして参つたわけでございます。一昨日そういう意味におきまして、関係閣僚全部集まりまして種々意見の交換も行なつたわけでございます。率直に申上げますが、大蔵省といたしましては財政状況がまあ相当苦しいわけでございますので、なかなかこの裁定勧告等に対処する方策については思い切つた財源の捻出というようなこともできなくて、今非常に苦慮しておりますわけでございます。そういうわけでございますので閣議等で決定いたしたわけではございませんから、そういう意味にお聞きを頂きたいのでございますが、大蔵大臣も一面におきましては現業々持つておる立場ではございますが、その他の閣僚の多くはやはりこの際何とかこの種の問題について、大蔵省の是非然るべき方法を講ずるようにという要望が強いのでございます。  さようなことで一昨日も相当時間を費やしまして話合いをいたした次第でございますが、一方先ほど申上げましたように、党との話合い等もございまして、一昨日のところでは最終的な決定的の結論には到達いたしてはおりません。さような次第ではございますが、私どもといたしましては是非何とかいたしたいと、前国会に提出いたしました補正予算と共に或る種の案ができておりましたことは皆さん御承知の通りでございますが、あれよりも前進させたいというのが本意でございます。そういう方向への努力を只今も続けておるような次第でございます。  ただ先ほども申上げましたようなわけで最終的の結論に至つておりませんので、数字的のことはまだちよつと本日のところでは申上げられないという状況でありますことを御了解願いたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 大変御努力を重ねられておる点については大いに多といたしますけれども、人事院の勧告は速かに実施するようにという表現にはなつておりまするけれども、その基準になつておりまする内容を見ますと、これは三月を基準として四月一日から改訂が行われなければならないという勧告でございますし、その他の仲裁裁定の場合には、調停ではその以前になつておりましたものが、八月一日から実施ということにその時期は繰り下げられておりまするが、併しながらもう何と言いましても仮に仲裁裁定通りといたしましても、八月一日以降裁定は実施、人事院の勧告は依然として現在四月一日から実施しなければならないという内容になつておるわけでございます。そういう点から考えますと随分努力は重ねられたとはいいましても時期的にはかなり遷延をしておりますし、この点についての政府の怠慢は覆うべからざるものがあるとはつきり言うことができると思います。ですからそういう段階で今一応閣僚間にお話合いされた内容に基いて、まあ与党のほうとこれからお話合いをされるということでありますが、何といいましてもこういうように改訂が遅れているというために相当混乱も起つておりますし、又不測の事態さえも予想されないわけではないという状態もはつきり感知されるわけでございます。そういう状態でありますからできるだけ早くどういう方向へ進むのか、若しも又どういう内容を以て、例えば与党と政府との間におきましても折衝が続けられるのかという点等が或る程度明らかになる必要があると思うのです。まあ最後の結論が政府と与党との間にどういう話合いになるかは別問題として、今折角官房長官のほうからお話のありました与党のほうと話合いをされるという、その閣僚間でお話合いをされた大体の結論というものは一体どの程度のものか。まあ今のお話では第一次補正予算を決定いたしまするときに切離されました公務員の処遇の改善という問題については、これは具体的には新聞に伝えられるところでは八十八億という年末手当の予算額が問題になつておりまするが、これは現在の勧告された改訂が遅延しているという条件からいいましても、又現在も相当物価高に、且つ民間賃金も上昇しているという条件から考えますと、私どもこの改訂の問題につきましては、相当政府としてもはつきわした方針で進めてもらわなければ困る。従つてそういう点からいいますと、第一次補正予算を提出するときに考えられました八十八億の年末手当、而も地方公務員に対しては半分しか財源の負担をしないというようなやり方は、これは極端なやり方だ。決して今日の事態に応ずることのできるようなやり方ではないと思うのです。従つて今官房長官のほうからお話のありましたあれよりは或る程度前進したものということは、これは私どもも了解できますけれども、併しどの程度それでは前進した内容を持つているものかということが相当問題になると思うのです。この点は話合いがどうきまるにいたしましても、今日まで随分遅延したという今日の段階では官房長官からもう少しこの点具体的にできるだけお話を願いたいと思うのです。その点はどういう程度でしようか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 具体的に申しますと、すでに大蔵大臣はどの種のものに何億ぐらいは出しますというようなことの話まで行つておりますというようなことなら極く具体的なものでございますが、正直に申しましてまだそういうところへは行つていないわけでございます。まあ党との話合い等も、率直に申しまして大蔵大臣により一層考慮してもらうにいい材料になるであろうことを期待して、実は党と話合つている状況なのでありまして、まあ大体党では昨日あたりからいろいろ検討してもらつておりますが、そういつたことが正式に話があるのは先ほども申しましたようにもう数日間後になろうと思うのでございますが、いずれにいたしましても先ほど千葉さんがお話になつた手当について、成る考慮が前々から政府において払われていると、こういうように伝わつておるのでございますが、これとは別にいわゆるべースを上げるというような意味においての何らかの前進というような意味でも努力をいたしておるようなわけでございます。従いましてこの点につきましても数字は申上げられないのでございますが、或る意味においてこれも具体性を持つているかと思うのでございます。この手当等のほかにもそういうような意味で私どもは努力をいたしておるわけでございます。ただ遺憾ながらまだ国の財政の状況等もありまして、相当苦衷を大蔵大臣は大蔵大臣として述べております。従つて政府といたしまして最終的な結論に至つておりませんので数字的のことは申上げられません。今までにもそういうことにすればどのくらい要るか、それではどうにもならんとか、なんとかいうような意味での数字は出ておりますが、これだけならそれでは出しますというところにはまだ行つていないわけでございます。だが大蔵大臣も多くの者の意見もよく聞いて、結論がどこへ行きますかは別といたしまして今申しました前進について考慮を払つてもらいたいと私どもも期待し、そういうことで今までもそうでございますが、今日、又明日閣議がございますので恐らく明日もこういつた問題がいわば一つの中心と申しますか、焦点となつて相当意見の交換が行われると思うのでございます。できるだけ前進させることにより一層の努力をいたしたい、こう思つておるわけでございます。まあやや不明確のようでございますが、よく事情を御承知の皆様におかれましては、この手当とかそういうようなことだけでなく、更に根本的なベースの関係での前進というようなことにも努力しておりますその事情を御理解頂きまして、もう暫くお待ちを頂きたいと存ずる次第でございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 そのもう暫く待つてどういうお話合いになるかわかりませんが、今の官房長官の諾しておられる内容は、これは年末手当の問題は一応今まで話がまとまつているところを出発点として、更にそのほかに給与の引上の問題について官房長官は触れられたと思うのですが、でまあその引上げられる金額等は別といたしまして、まあ勧告は先ほど申上げた通り、仲裁裁定の実施の時期も最前申上げた通りの建前になつておりますが、これに対して官房長官は一体いつ頃からそれを実施する方針なのか。大体例えば十月から実施するという方針なのか、或いは来年の一月から実施するという一応の建前で与党と話合いをされておられるのか。この程度のことはおつしやつて差支えないと思うのですが、その点はどうですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 実施時期でございますが、財政状況が先ほども申上げましたように非常に苦しいわけでございますのでなかなか思うようにも行かないかと思うのでございますが、勧告や裁定はできるだけ速かにこれを尊重して実施するということができれば最もこれはいいわけでございまするし、それが望ましいわけでございますが、まあ今年は非常に災害等も多く、その他財政的に見ますればなかなか容易ならざる年でございますので、簡単にも行かないで非常に困つておるわけでございますが、この点につきましてもまだいつということは確定的にはきまつていないわけでございます。もとよりいろいろの説もございまして、率直に申しますと大蔵大臣は四月の新年度になつてからというようなことも口吻を洩らしておつたとようなことも確かに伝つてもおりますわけで、私ども聞いておるのでございます。私どもは何とかもうちつと前にということを実は率直に申しまして考えておるのですが、ちつと前とはどれほど前だろうというふうに又更に御質問があるかと思いますが、いずれにいたしましてもそういうふうなことで、ほかの問題と違いまして、まあそう申しますと、然らば今年度内の何月なら何月からということを或る程度考えると、これはその時期はどの程度に考えるということは又別でございますが、それと関連してほかのなにならば本年度はそうして、来年度は又財源がなければどうというようなことも考えられないわけでもないのですけれども、この給与につきましては或る程度の措置が本年度内に講じられて、新年度に行つて下るということはあるべきではない、まあ物価でも急激に下れば別でございますけれども、あるべきでないと考えますので、そこでそういう意味から言いますと、明年度の予算の見通しも或る程度つけなければならないというところに、相当長い見通しからの結論も得なければならんというわけであります。そこいらにつきましてもいろいろ話も出ておるわけではございますが、先ほど申上げましたように一面におきましてこれはいろいろ関連するわけでございますが、裁定のほうでございますと、例えば乗車賃を上げるとか郵便料金をどうするとかいうようなことで、どうこうというようなことになりますと又別の問題も生じて参ります。そこでそういうようなことは極力避けたいとも考えまするので、こういつた方面からの或る程度の制約もあるわけでございますが、併しこれとても更に一層研究いたしまして、どの部分をどうすることによつてどういうように給与に向ける費用を捻出するかということも一層の研究をいたしたいと思つておるわけでございます。いずれにいたしましても只今のところその時期につきましては、先ほど申上げましたように大分前に遡つてということは、どうもなかなかちよつと至難のことじやないかと思うのでございますが、私どもといたしましては、新年度になつてからというよりは、先に何とかいたしたいという意味での努力を今いたしておるわけでございます。但しこれも先ほど申上げましたように最終的の決定を見ておるというところまで行つておりませんので、あのときにそう言つたじやないかと言つて後でお叱りを受けると困るのでございますが、今のそうした意味での閣僚間での話合い等の進捗状況に鑑みまして、大体こういうような動きでありますということは申上げていいんじやないかと、こう思つております。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私は決して、与党との間にお話合いをされて決定されたその内容が、若しも今政府のほうから与党に持込んで話合いをされているその前提となつた政府の考え方そのままに行かない場合でも、それを私は後で官房長官にあのときこう言つたじやないかと言つて追及しようという気持はないのです。さつきも申上げましたように、かなりもう時期的にも遷延しておりますし、或る程度問題の内容が具体的に在れば、これは相当混乱している諸君も一応の落着きを僕は見せるだろうと思うのです。そういう意味から与党のほうに持込んでおられる政府の具体案なるもの、一つの方針なるものがそろそろ明らかにされてもいい頃だと思うのです。その点について私は特に官房長官に何度も執拗にお尋ねする意味は、私は今の政府のやり方を見ていますと、どうも附に落ちない点が時々あると思います。というのはどういう意味かと言いますと、何と言つてもこの公務員の給与改訂の問題についての当面の責任者は官房長官です。御承知の通り仲裁裁定のうち国鉄或いは郵政を除いては、予算上、資金上可能だという見通しがあるのに、政府のほうでは仲裁裁定に対して一緒くたに十ば一からげに扱つて、その十ば一からげに扱つた大きな原因というのは、仲裁裁定を仮にばらばらに実施するとなると、それを実施しない企業体が相当混乱を来すであろう。それからもう一つの大きな理由は、やはり同時に公務員の給与も何らかの措置をとらなければこれが収拾のつかない段階に突入してしまう。こういう政府の方針のために可能な公共企業体における仲裁裁定の実施も遅延させられてしまつておる。これは法律上からいうと誠に珍妙な政府のやりかたなんですが、結局まあ結論としてはそういう段階に陥つてしまつておる。そういう状態からいうと、一番今度の給与の改訂の問題に対して大きな障害となつた直接の原因は、一般職の諸君に対する給与の改訂の問題だつたと思うのです。而もその公務員の給与の改訂の問題に対する政府の当面の責任者は官房長官です。而も私どもいろいろ閣議の内容等については、これは知るよしもありませんけれども、閣議におけるいろいろな審議の経過その他については相当いろんな角度から情報が出ておりますし、又新聞なんかも伝えておりますし、而も大蔵大臣のごときは官房長官の所管業務であるところの公務員の給与の改訂の問題に対しても、例えば二十九年度に若しも公務員の行政整理を行うのだということをはつきり閣議で決定するなら給与を改訂してもよろしいとか、財源を捻出してもよろしいとか、或いは又地域給の廃止をはつきりきめるならば給与の引上を行なつてもよろしいなどという暴言を吐いておる。これじやまるで誰が一体公務員の給与を主管してやつておるのか全然わけがわからない。わけがわからなくなるのはいいけれども、官房長官の仕事を大蔵大臣が土足でふみにじつておる恰好じやありませんか。まあこういう恰好があるからなおさらこの問題の当面の利害関係者は騒然とするのです。而も官房長官は今もここでお話になられたように、関係閣僚の懇談会の席上でもまあ相当努力はされておるようですが、併し公務員の給与を引上げるといつても、これを与党といろいろ話合いをするとは言つても、その前提条件としては一体どの程度上げるつもりなのか、それから時期は一体いつが妥当だと考えるのか、そういう一つの方針なり結論というものがなければ、与党のほうに話を持込んで行くことはできないじやありませんか。恐らく政府としては何ぼか上げたいと思うし、なるべくならば早くやりたいと思うがどうだろうという相談をかけられたんじやないだろうと思うのです。そうだとすれば与党のほうに話を持込まれた政府としては、而も当面の責任者である官房長官として一応の方針がなければならないと思うのです。私のお聞きしておるのはその点なんです。一体どの程度の時期が至当だと官房長官は責任者として考えられておるのか。それから又引上げるとすればどの程度引上げる必要があると官房長官は考えておるのか、与党との話合いの結果、結論がどう行くにしろ、決して私どもそんないくら委員会で言いたいことを言えるからといつて、そんな理不尽な前にこう言つたけれども違うじやないかと、そんなことを私は追及する意思はありませんので、この際一つ政府としてどの程度の考えを以て話を持つて行かれたのか、官房長官の立場としての話を承りたいと思う。又官房長官はそれをやる義務があると思う。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 党との話合いでございます。これは政府はこう思うがどうであろうというような形ではないのでございます。と申しますことは、先ほども申上げますように政府部内でもいろいろの意見交換を行なつておりまする最中でございますので、それらの決定について党がこういうような意見であるというようなことは、今申しました政府の意見の決定にも相当影響もあることでございますから、そういうような意味において党の意見も求めておるわけでございます。率直に申しますと、政府が只今の段階で乃至昨日あたりの段階で党と相談をいたしますということになりますと、大蔵大臣はなるべく余り出さないような意味においての相談をするかも知れない、まあほかの者は、或いはちつとは違うかも知れない、こういうような意味において、政府でなくて官房属官が党と相談する、大蔵大臣が党と相談するというようなことでは、これはまずいわけなんでございます。そういうような意味で、政府は今どう考えるという意味において或る案を示して党と打合せを行つておるわけではございません。従いまして、この点につきましては党は党として或る程度党独自と申しますか、独自と申しましてももとより諸般の情勢を勘案しての結論でございますし、又同時に或る程度政府に対してこういう点はどうだというような質問等は勿論随時あるわけでございます。そういうようなことは参考にされるとは思いますが、そういうふうな意味で相互に党におきましても政府におきましても今検討しておるという状況でございます。従いまして私どものほうで党のほうへどの程度の具体案を持つて折衝しておるかという点につきましては、今申しましたように最終的なそれぞれ具体的な数字等において、党と話合をしておるわけではございません。これはもうちよつとたつたところでそういうことが行われる、こう思うわけでございます。  なお官房長官としてはどうであるかということでございますが、率直に申しますと財政が許せば勧告や裁定はその通りにできればこれは一番いいのでありまして、ただ一面におきまして財政上なかなか容易ならざる事態でありますのでそうは行かない。大蔵大臣がいろいろふみにじつておるわけじやないでしようが、給与に関して発言したということが伝わつておりまするが、誤解を生ずるような言葉はなるべく発しないほうがいいと思いますので、私からもそういう点は申しておきますが、まあ大蔵大臣が言いましたことは、財政上やりくりがつくのは、こういうようなことでもしなければやりくりがつかんというような意味でのことでございまして、別に具体的なことではなかろうと思いまするが、併し巷間伝えられるような言葉は、往々にいたしまして只今千葉さん御指摘のような誤解を生ずる虞れもあるわけでございます。この点は仲間といたしましても、言つたほうも言われておるほうも用心しなければならんと思います。御注意をよく承わつておきまして、今後そういう誤解を生じないようにいたしたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 これ以上聞いても官房長官は、なかなか容易に、どうい具対案について話合つておられるかということを明らかにされる見込がありませんから、これ以上私は追及しませんけれども、ただお尋ねしておきたいことは、いつ頃一体与党のほうとの話合がついて、そうして政府として委員会の席上で一応明瞭にできる時期は一体いつか。  それからもう一つは、これは官房長官に話をするよりも、本来は私もそうするつもりですが、委員会の席上で大蔵大臣等に対しても、正面から御注意申上げなければならないと思うのですが、これは官房長官の権限をふみにじつたとか何とかという問題よりも、例えばこの間大蔵大臣が談話として発表されておりました、地域給の廃止をするなら給与の引上げを行なつてもいいとか、その他例えば首切りの問題なんかも大蔵大臣が取上げておりましたが、どの問題を一つ取上げても相当これは刺激の材料になる。而もその刺激は相当広範な層に亙つて悪影響も持ますし、又混乱を起す原因になるのですが、これは歴代の大蔵大臣は大体そういう傾向を持つておりますが、できるだけああいう無軌道な権限外のことに亙つて、ことさら発言しないでも財源がないならないということを大蔵大臣の立場から言えばいいのであつて、ただ地域給の問題をどういうふうに処理すればいいのか、地域給そのものがどういうものであるかも知らないで、廃止したらおれのほうは給与引上げの財源を捻出してやるというような暴言も甚だしいし、責任者として一体言うべからざる言葉だと思う。ですから、これは厳重に官房長官のほうからも注意しておいてもらわなければならないし、又我々のほうからも公式の席上で、大蔵大臣にはきつぱり一言、これはどうしても言つておく必要があると思う。そういう点はそういう点で又解決するとして、さつきお尋ねしたことを一点お答え願いたいと思う。  それからもう一つは、これは先ほどのお話でも、この条件だけはこれ以上は後退することはできないと思うのですが、年末手当の問題について八十八億という数字が一応計上されておりまするが、この数字の内容を見ますと公共企業体の分は全然考慮されておらない。考慮されているのは一般会計の分としては四十二億円、地方公務員の分としては四十六億円というこういう計上で、地方公務員の分については半額だけ国庫負担という条件になつて八十八億という数字が出ているようですが、公共企業体の分は見ないで一体公共企業体が特別会計の中だけでその財源を捻出できるという見通しの下に、この八十八億という数字を計算されたのか、この点はどうなんですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 先ず最初の点のいつ頃までに結論を出すかというお話でございますが、すでに臨時国会が三十日に召集されることになつておりまするから、それに間に合うようにということから行きますと、補正予算の結論を出すことはここ極く数日のうち、更に言うならば両三日くらいで結論を出さなければ、事務的にも諸般のその後の作業を進めるのに支障があろうかとも思います。そういうことで能うべくんば明日の閣議等においてできるだけ結論を出したいと私は思つておりますが、只今の情勢ではちよつと明日の閣議では無理じやないかというように思います。相当問題点もございますので。でございますが、そう何日も遅れてはならんとこう思つておる次第でございます。  なお年末手当につきましては、これもこの前のときに或る種の結論が、結論と申しますか、その当時としての結論は出ておるわけでございますが、あの当時大蔵大臣の考えといたしましては、年末にああいう措置をとることにして、給与改訂、ベースアップ等は御勘弁願いたいという考えのもとにああいう案が出て来ておつたのでございます。そういう意味でございまするから、最終の決定に至ります前に、私はちよつとこれは動かないものだと言い切ることは、本当は如何かと思うのでございますが、先ほども千葉さんが言われておりましたような趣旨で、一つ御了解を頂きまするならば、この分はまあ増すというわけには行きませんが、そう下げるというようなわけにも行かんのじやないかというように大体考えております。併し最終の結論は、いろいろ関連する問題等一緒にして出すことになりますので、この点は全然論外ですでに確定済とまで言い切れないと思います。思いますが、これはすでに伝わつてもおりまするし、従つてその点に関する限りの部分についての期待というものも持たれておりますので、これが変るというようなことになることは余りいいことでないと私は個人的にはそう思います。そういうようなことでそういう考え方のもとに努力をいたして行きたいと思つております。  なお公共企業体その他と関連して予算上の点についてお話がございましたが、これらの点も実はいろいろ話が出ておりますわけでございます。給与というものがやや似た立場のへたもについて、できるだけ余りでこぼこがないようにということは考えなければならん点でもございますので、そういうような観点からのいろいろな話合いもいたしておるわけでございます。併し具体的にそういつたものについて如何にして金をどういうように捻出するかということにつきましては、私はちよつと計数的には大蔵当局の数字を一々聞いて只今持合せておるわけではございませんので、この点につきましては又そういう方面の担当者から然るべき機会に一つ御協力願いたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 明日人事委員会を又午後一時から開催することになろうと思うのですが、できるだけその機会までに官房長官のほうから、もつと前進した具体的な答弁を聞けるように一つこの際御要望申上げておきます。  それからもう一つは、官房長官も御承知のように、人事院のほうから退職年金法に関する勧告が提出されましたが、従来給与改訂の問題にいたしましても、或いは期末手当の問題にしましても、いつでも財源があるとかないとかという理由だけで、かなり公務員諸君は不利益な目に会つて来たのであります。勧告が出たはかりですから退職年金法の内容等まだ官房長官のほうでも十分これをお調べになるひまはなかつたと思いますけれども、併しあの勧告を見ますと、はつきりと、来年から若し実施をするということになりますれば、第一年度は所要経費が五億円だけいらなくなるのです。年間の恩給に関する所要経費のうちから第一年度だけは五億円今度は逆にいらなくなるという勧告ですから、これについても一つ今度は財源の理由等は少くともこの問題については起らないと思いますから、できるだけ早く退職年金法等についても、政府として十分御調査の上実施のための努力を官房長官にお願いしたい。この点は如何ですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 明日一時からお開きになつて、これはほかの問題もございますから、勿論そういう問題の御審議をなさるわけでございましようが、ちよつと明日の午後一時に参りましてこの種の問題につきまして前進した結論を申上げられるかどうか。先ほども申上げましたように、ちよつと明日一時頃までにはまだ結論は無理じやないかと思いますが、出れば申上げても結構でございますが。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 いつ頃まで待てばそれではいいんですか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 成るべくならば明日、明後日あたりに予算案も作つてしまいたい、こう思つているわけでございます。でございますが、いつでもこの目標にいたしております日より、しまい頃になつてどうしても遅れるわけでございまして、財政が苦しいとどうも案のできるのもなかなか難産ということに相成りまして、その点御了承頂きたいと思います。  なお退職年金法改訂の勧告につきましては私どももまだ研究をよくいたしておりません。よく研究をいたしまして善処いたしたいと存じます。只今のお話で初年度は五億円減るとか何とかお話でございますが、その後どうなりますかよくまだ研究いたしておりませんが、せいぜい研究いたしまして勉強いたしたいと思います。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 千葉君の質問に関連して、私から一言他の議員の御発言もありますがお聞きしたいことがあるんです。教えてもらいたいことがあるんです。それは千葉君の質問にお答えになつて、先の臨時国会で予算計上に当つて公務員の給与の問題について非常に御努力があつた、それがうまく行かなかつた、その案はすでに我々議員が御承知でしようがというお言葉がありましたが、千葉君はそれは期末手当ととつたらしいんですが、私お伺いしたのは、いわゆる公務員の給与改訂について何らかのお含みある案が持たれた。こう私はとつたのですが、御承知でしようというんですが、与党のかたは御存じかも知れませんが、遺憾ながら私寡聞にしてその内容を知らないのですが、お教え願えば参考になると思うので一つお聞かせ願います。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 私正確な数字においてそういう意味のことを申上げたわけじやないのでございますが、あの当時新聞等に伝わりましたのでその新聞等で或いは御承知かも知れませんが、というような意味で申上げた次第でございます。私自身もその当時、全体の数字はともかくといたしまして、あの当時できました案の詳細に亙つての一々の数字は記憶いたしておりませんのでございますが、私の申しましたのは、千葉さんがとられたあの年末手当についての意味で申上げたわけでございます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今の質疑を通して官房長官の答えが非常に抽象的であるわけです。まだ結論が出ていないからというのでそう言われているのですが、そう言われているように総理府として、官房長官としてこの問題についてはもつと積極的にやはり当人事委員会に所信を披瀝されて私は然るべきものだと思う。新聞を通していろいろと情報が伝わつて、而もその事の当否については言えるところと言えないところとがあるとしても、或る程度まで話が進捗していることは私は事実だと思う。その点について結論が出なくも経過説明としてここで言われることを期待するわけです。そういう意味で質問を申上げまするが、今まで関係閣僚の間でいろいろとこの問題について話合いが出たときに、幾つかの仮定の上に立つて幾つかの案が出たと思う。それについて一応御説明を願いたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) お話のごとく確かに幾つかの案が出ましたわけでございますが、これは先ほども申上げましたように何月からどういう割合になつてどうすればどうというようなことでの数字は勿論出ております。おりますが、それはこれをやろうというような案でのまあ数字のみではございませんでしてこういう考え方だとこれだけになるが、これは今の財政としては到底どうにもならんというような意味においての数字も示されたりしております。そういうようなわけで、只今どうすればどれだけ要るかというような意味においての数字は私持ち合せて来ておりませんので、一々申上げられないことを遺憾と存じますが、いずれにしましてもまあ結論に参ります途中でいろいろ出ました話は、生でそのまま出ますと先ほど千葉君からもお話がございましたが、漸次いろいろの誤解も生じて来ますので、これは一つ成る程度結論乃至ほぼ結論に決定的に近いという段階になるまでは一つ是非御容赦頂きたいと存じます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 官房長官の今の御答弁についても納得できないのは、いろいろなことを言うと誤解を生すると言つているのは、大体誤解はもう生じちやつでおるのですよ。だからここで長官が言われるならば言われたことが却つて誤解を解明することに私自体はなるというふうに信ずるわけです。そういう点で、而も先ほどの御答弁によると、与党との話合いも急速に進めなくてはならんし、閣僚関係の話合いも大体昨日やられて今日やるという順序になつているので、成る点、これはいつまでも遷延される問題ではなくして目途をつけなきやならん。こう言われておるとすると、前後の経緯からして幾つかの案というものも成る程度集約されて来ていなければ話合いにもならんと思う。又時間の推移から見てそこまで来ておると思うので、誤解をいたしませんから一つその点は若しもこの席上で長官のほうでまだ資料がここにないと言われるならば、明日でも結構だと思うのですが一つそれを御提出願いたいと思います。御解明願いたいと思います。これはこの人事委員会として当委員会はこの仕事を取扱うことを主要なる任務としているわけですから、この点については一つ御協力、御解明願いたい、こう思うのですが、如何でし上うか。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) 先ほども申しましたように、もう結論に行きますのにそう何日も要しないと存じますので、結論に参りますればもとより申上げたいと存じますが、どうも途中におきまする誰がどう言つたということは一つ御容赦を頂きたいと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 誰がどう言つたということでなくて、官房長官が……。

福永健司自由党内閣官房長官

○説明員(福永健司君) ちよつと申上げますが、先ほどお話もましたどれだけ整理するならどうしろとかそんなようないわゆる刺激をし誤解を生ずるようなああいうようなことが、閣議でもそれじやそういう方針でやろうというようなことにきまつていないということは、これは確言できますわけでございますが、数字的なものがいろいろ意見交換の途中で出ましたことは、ちよつとこれはいずれの観点かろいたしましても、先ほど私誤解を生ずるという言葉を使いましたのでございますが、やはり途中ではいろいろ意見がございまするけれども、決定いたしました上からは、政府というものは一体でございますが、まあそういう意味から申しますと、私が先ほどからまだきまつていないうちは出せませんというようなことを申上げておるのは、本当のきまつたことだけを申上げるならば、きまつたといいますか、前々から容易でないという事態に立つてまあ或る程度の話合いができている、それに立脚しての答弁であろうと思うのですが、そういうことでは甚だ委員会の皆さんにも、今の経過を御認識頂くのにそれではいけないと思いまして申上げたわけでございます。従つて率直に申しまして、閣内でも若干立場々々によつての意見はございますが、まあ意見がきまつてしまえばもう途中の経過はともあれ一つの結論であるべきわけでございます。もう時間があと樺かに迫つているわけでございますので、どうぞ一つ途中の経過は御容赦願いたいと思います。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて下さい。ほかに御質問がなければ、本日はこれを以て散会いたします。    午後三時二十二分散会

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