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17回国会参議院1953/11/25

建設委員会 閉会後第2号

発言数
42
登壇者
5
会派数
2
開催日
1953/11/25

会議録

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) それでは只今から建設委員会を開会いたします。  昨日に引続いて御審議を願いますが、六月及び七月の大水害並びに八月、九月の風水害に関する公共土木施設等についての災害の復旧に関する特別措置法の政令が政府の原案としてお手許に配付されてありますので、この説明を先ず承わることにいたします。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) 建設省関係の特例法は二つありまして、それぞれ政令を用意いたしましてお手許に案をお配りいたしておるような次第でございます。両方とも実は今日の閣議で決定して、明日にでも公布したいと思つていたのでありますが、今日の閣議は取りやめに相成りましたので、この公共土木のほうの特例法の施行令の分だけはほかの省の政令の基礎にもなります関係上、取急いで持廻り閣議というような形式で決定いたしまして、今週の土曜日頃には公布の予定でございます。たい積土砂の排除に関する特例法の施行令は、これはまだはつきりきまりませんが、恐らく金曜日の定例閣議にかけて決定するのではなかろうか、かように思つております。  そこでお手許に配つてあります資料のうち昭和二十八年六月及び七月の大水害並びに同年八月及び九月の風水害による公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法施行令案でございますが、これを先に御説明申上げます。要綱を作ればよかつたのでございますが、要綱にしましても結局こういう長いものになります関係上、要綱を作らずに省略させて頂いたわけであります。全条十五条と附則からなつております。その第一条は、これはこの特例法を施行する地域の指定を書いております。第一条が一項、二項、三項、四項、こう分れておりまして、第一項でこの特例法の適用になる都道府県の指定のことを第一項に書いております。それから第二項、六ページになりますが、第二項で指定になります市町村のことを書いております。それから七ページに参りまして第三項で、公共団体の組合が事業を施行する際にどういう公共団体の組合に適用になるかということを書いております。それから同じく七ページの第四項で、こういう以上申上げました基準によつて具体的にどの都道府県どの市町村のどの公共団体の組合が具体的に該当するかどうかというのを主務大臣が告示するということを第四項に書いております。  順次御説明申上げますが、その前にお手許に一枚紙で差上げております衆議院水害地緊急対策特別委員会で昭和二十八年の十月の十五日に決議されました「水害地緊急対策諸法律の適用地域指定基準」というのを御覧願いたいと思います。大体この政令は以下御説明いたしますが、この基準通りにいたしておるつもりでございます。そこに一、二、三、四と書いてありまして、第一番目には、都道府県の指定のことが決議されておりますので読んで見ますと、   公共事業復旧費(農地及び農業用施設の災害復旧費を含む。即ちこの復旧費は、国庫より地方公共団体及び農地の所有者のために支出される復旧費全額を含む。以下同じ。)が昭和二十八年度標準税収入を超える都道府県。  第二番目に参りまして、市町村の指定のことが1から6まで書いてあります。1は「公共事業復旧費が当該市町村の昭和二十八年度標準税収入を超える市町村、1、2、3、4、5、6は、これはいずれも選択になつておりまして、六つの条件を全部充足しなくてもよろしい、どれか一つに当該すればその市町村は指定する、こういう趣旨に伺つておるのでありますが、先ず第1には「公共事業復旧費が当該市町村の昭和二十八年度標準税収入を超える市町村」、これは全部指定する。これに該当しなくても、二番目の、「災害救助法に基く救助費の支出額が当該市町村の昭和二十八年度標準税収入の百分の一を超える市区町」、この災害救助法の経費は都道府県の支出になつておるのでありますが、従いましてこの第二の読み方は、具体的の市区町、これの災害救助に要した金額を弾きまして、それは都道府県の支出になるわけでございますけれども、その市区町の住民のために支出した救助法の金額が、救助に要した金額がその標準税収の百分の一を超える市区町、これに適用する。それから3、4、5、6、これは主として農林省関係でございますから説明を省略させて頂いて、読んで参りますと、   3農林水産物の減収が通常生ずべき収入の三割を超える被害農林漁家戸数が全農林漁家戸数の一割を超え、又は三割以上の減収被害耕地面積の合計が百町歩を超える市町村   4農地及び農業用施設の復旧費をその区域内で被害を受けた関係戸数で除した場合、その額が三万円を超える市町村   5林道の復旧費をその区域内で被害を受けた林道の総延長のメートル数で除した場合、その額が三百円を超える市町村   6漁場並びに漁業用施設の復旧費を被害漁家戸数で除した場合、その額が三万円を超える市町村  これだけが市町村の指定の基準で、このいずれかに該当する市町村はこれを指定する、こういうわけであります。  第三番目は、土地改良区の指定についてでございますが、これも農林省関係でございますから、読むだけ読ませて頂きます。   土地改良区の用排水路及び施設の災害復旧費の総額が、土地改良区標準賦課金の総額を超える土地改良区(この災害復旧費は土地改良区の所属する市町村の災害復旧費と重複して計算することをさまたげない。)  四番目は適用される法律の種類、どういう法律を適用するかということが書いてございますが、1は「第一項に該当する都道府県に対しては二十四の特別措置法全部を適用する。」、2は、つまり市町村の指定についてでございますが、「第二項第一号若くは第二号に該当する市町村に対しては二十四の特別措置法全部を適用する。」つまり公共事業復旧費が標準税収を超えるか若くは災害救助法に基く救助費の支出額が標準税収の百分の一を超える市町村に対しては二十四の法律を全部適用する、こういう趣旨になつておるのであります。  3は、「第二項第三号乃至第六号のいずれかの一に該当する市町村及び第三項に該当する土地改良区に対しては農林漁業関係の特別措置法のみを適用する。」こういうわけであります。つまり公共事業復旧費の額が標準税収を超えるか、災害救助費の額が標準税収の百分の一を全部超える場合には、農林関係であろうと何であろうと、全部適用する。併し農林関係の災害がひどかつただけの市町村に対してはその他の法律はこれを適用しない。まあこういう趣旨に了解いたしております。これに基きまして、先ほど御説明いたしかけました第一条の指定のことが政令に書いてあるわけでございまして、これは技術的になかなか面倒な文句が書いてありますが、結局以上の基準そのままをいたしておりますから、これを読むことは省略させて頂きます。  ただここでお断わりいたしておきたいと思いますが、この昭和二十八年度の標準税収額は自治庁のほうで決定するわけでございますが、今年の八月三十一日にこれが決定いたしております。それから公共事業の復旧費でございますが、これはこの範囲が非常に広くなつて参りまして、括弧内を御覧になりますとわかります通り、地方公共団体が事業主体になる、いわゆる狭義の公共事業だけでなしに、個人の農地の所有者のために支出される復旧費、これも公共事業と言うというような広い意味の公共事業復旧費ということになつております関係上、査定が非常に手間取ると思います。建設省関係の最も狭い意味の公共土木施設の災害復旧費の査定ですら現在六割足らずしか査定が終つておりません。これを全部完了するといたしますと本年一ぱいはかかるだろうと思います。いわんや先ほど申上げました、この農地の復旧費、而もその農地の小災害の復旧費の査定が完了いたしますのは、或いは本年度一ぱいにはむずかしい部分が出て来るのじやなかろうか、かように考えております。従いまして具体的に第一条の第四項によつて主務大臣が告示する時期でございますが、これについては非常に面倒な問題が起るのでありまして、実は一日も早くこれを告示しませんと、単にこの特例法が適用されるために補助率が上るという程度のものならばよろしうございますけれども、特例法が適用されれば国庫補助が出るけれども、そうでなければ全然国庫補助が出んというような法律であります関係上、指定は非常に急がなければならんと思うわけでありまして、私のほうの直接の関係の公営住宅の建設にいたしましても、特例法が適用になりますと、滅失戸数の五割までは高率の国庫補助で建てられるのですけれども、そうでないと一般の公営住宅建設になるかも知れんというようなことで指定を急ぐ関係があります。  そこで私のほうの現在の考え方は、この政令が公布になりますれば、一定の物差を作りまして、どんなに査定してもこれは決して落ちつこないというような都道府県なり市町村は成るべく早く指定して行きたい、かように考えております。これを余り急ぎまして、あとで査定の結果取消さなければならんというようなことになると、これ又御迷惑をかけることになりますから困りますけれども、誰が査定しても明瞭だというような分からどんどん第一次、第二次、第三次というふうに分けて指定して行きたい、かように考えております。  第一条はその程度で切り上げまして、第二条、七ページになりますが、水防法の特例を適用する地域は若干これと変つておりまして、水防法は地方公共団体が水防の責任者ではありませんで、水防管理団体ということになつております。これは管轄区域が市町村の区域と必ずしも一致しておりませんので、こういう特別の政令で地域の指定の基準を書いてあるわけでありまして、前条第二項の規定により定められた市町村の区域を水防管理団体のその管轄区域としている所の水防に要した経費を国庫が補助する、こういうことでございます。従いましてAの村とBの村とを両方一緒にして水防組合ができておる場合に、Aの村には特例法が適用になるけれども、Bの村には適用にならんというような結果がある場合には、Aの村の水防に要した経費だけを特例法によつて国庫が負担する、こういう面倒な結果になりますけれども、これは止むを得ないのであります。第八ページに参りまして、この区域も主務大臣が告示することにいたしております。  その次の第三条は、海岸についての高潮等による災害の防止のために必要な事業費に対し補助を行う地域でございますが、これは衆議院の先ほどお読みいたしました特別委員会の特別の議決はありませんけれども、立法当時の審議の経過等を拝聴いたしまして、静岡県と愛知県と三重県、これだけを対象にいたしたいと、かように考えております。御承知の通りあの法律には八月及び九月の風水害ということで縛られておりますのと、それから「海岸に接続する湖岸」という文字が入つておりまして、そういう関係上これだけの三県を指定いたしております。  その次には土木機械の無償貸付等を行う地域の指定でございますが、これも思想は前のと同じでございまして、別に御説明することもなかろうと思います。  なお大蔵省の原次長が時間の都合ですぐでも御答弁に応じたほうがいいような模様でありますから、私の御説明は簡単にいたしまして、あとで又御要求によりまして詳しく説明させて頂きたいと思います。  その次に八ページの終りから九ページにかけまして住宅金融公庫法の特例法を適用する地域の指定について書いてございますが、これも前に説明したのと同じ思想でやつております。  それから六条以下には、実は今度特例法で初めてこういう国庫補助の途が開けた事業の水防資材の補助とか地すべり等の防止事業に対する補助とか、こういう種類のものがあるのでございますが、これらは補助金の申請の手続だとか、それから調査の方法だとか、事業費の決定だとかいうものが普通法で書かれておりませんので、そういう細かい手続のことを規定いたしております。ほかの公共土木の災害復旧法などは普通法で細かい手続規定が書いてございますから、それらは書かんことにいたしまして、今度初めて特例法で補助の途が開かれたものについての補助金交付等についての手続の規定を書いております。  その次にもう一つのほうの、たい積土砂の排除に関する特別措置法施行令について御説明申上げます。これは問題になります個所は、災害の地域をどの程度にきめるかということが政令に委ねられておりますものと、それから二ページに参りまして、公共用又は公用の施設とは何をいうかということ、それから五ページの第三条に参りまして、農業用、これは法律のほうで一般公共用と農業用の施設と別に書いてありますので、農業用施設等の範囲は何をいうかということを五ページの第三条に規定いたし、六ページに参りまして、やはりこれも政令で指定する程度に達する異常の堆積土砂があるものに適用するということで書いてありますので、その堆積土砂の程度はどの程度以上のものを言うかということを書き、それから八ページの五条以下は、やはりこれも普通法がありませんので、事業費の額の決定でありますとか、それから事業費の範囲でありますとか、補助金交付の手続、こういうものを規定いたしております。  問題になります個所を一、二御説明いたしておきたいと思いますが、この法律の適用地域は一ページの第一条の規定を御覧願いますと、一と書いてありまして、一は、「昭和二十八年六月及び七月の大水害並びに同年八月及び九月の風水害による公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法施行令第一条第一項の規定により定められた都道府県の区域」、先ほど御説明しました公共土木施設のこの法律が適用になります都道府県の区域にやはりこの堆積土砂のほうの特例法を適用しよう。それからもう一つ、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律施行令附則第二項の規定により定められた市町村の区域、これは農林省関係のものでございます。  それから第二条の公共用又は公用の施設の範囲でございますが、これはおよそ公共用若しくは公用として考えられる範囲のものはすべて挙げたつもりでございます。一号から十九号までありまして、その中の三ページの中項を御覧願いますと、七号として「官公署」というような、広い意味で総括して括つてもおりますし、これ以外にはおよそ公共用の施設というものはなかろう、かように考えております。それから五ページの第三条の農業用施設等の範囲につきましては説明を省略させて頂きます。  それから六ページの、問題の堆積土砂の程度はどの程度以上かと申しますと、これは一つの市町村の区域内に一団地として二千立方メートル以上ある場合か、若しくは一団地としては二千立方メートルなくても、一の市町村の区域内にある公共施設及び土地等の上にある土砂の総量が三万立方メートル以上ある場合、このいずれかに該当するものはいずれも堆積土砂の排除の特例法を適用しよう、こういうわけで、而も一団地とは文字通り一個所でなくても、間隔が二十メートル以内に分れておればこれも一団地とみなそう、こういう趣旨でございます。第四条の二号、三号、四号、五号、六号、これは農林省関係のものでございますので説明を省略させて頂きます。  概略以上でございます。後ほど又御要求に応じまして詳しく御説明申上げます。  なお、失礼いたしましたが、配付した資料のたい積土砂の排除に関する特別措置法施行令にミス・プリントがございますので訂正させて頂きたいと存じますが、十ページでございます。十ページの終りから三行目の中ほどからちよつと下の「たい積土砂の排除事業又は」という宇がありますが、そこから消して頂きまして「又は」から終りから二行目の「たい積土砂の排除事業であつて、」という文句の「排除事業」までを消して頂きます。つまり終りから三行目の「たい積土砂の排除事業」、それから終りから二行目に行つて「であつて、」こういうふうに一行とちよつと消して頂くわけであります。  以上でございます。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 前国会以来水害対策緊急特別委員会で問題になつておりました政令の内容が、今政府側から説明されたような形になつて現われて参りました。すでに問題はありましたが、三百億の災害関係の予算が議決をされまして、実施の段階になつておりますが、この政令が公布され、三百億が各省に配分をされ、それが各市町村にも近く割当されると存じておりますが、これに対して大蔵省は現在積極的に災害地に対して国の財政資金が円滑に行き、事業が予想以上に復旧するような措置をとられておるかどうか。現在までの財政的な面でとりつつある態度を一つ承わりたいと存じます。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 災害の復旧を極力速かに且つ満足にいたしたいという気持を以ちまして、予算におきましてもいろいろ御不満の声もありましたが、できる限りの財源をしぼりまして、御存じの通り三百億の額を計上いたしたわけでございます。なお前国会におきましてこの三百億が約二割程度であるということから、更にもう一割やりたいということについて強い御要望があり、これにつきまして政府としてもできる限り努力いたそう、ただ財政のみならず金融方面におきましても、災害その他の原因から、例えば地方債の増加を要するというものが非常に多いというようなことから、全般に詰つておりますので、個々の実情を見まして、そして事業の進行度合、個々の事情というようなものを見まして融資の措置を講じ、乃至それが行われるように、と申しますのは、民間銀行でありますれば、そういうことができますように力をいたすというようなふうに申上げてあるわけであります。  そこで成立いたしました予算は極力速かに現地に渡りますように、これは政府部内一体となりまして、建設、農林或いは運輸各省との間に緊密の連携を以て流すようにいたしております。融資の問題につきましては、取りあえず補助金が出ますれば、それによつて事業の進捗が図られる。そうしてだんだんこの融資をどうしても必要とするというようなものが事業の進捗に従いまして出て参るということでありますので、先日全国財務局の融資課長、主計課長を集めました際にも、今後の事業の進捗乃至その事業の緊要度というようなものを考えて、融資の斡旋の際の態勢を作つて行くようにということを指示いたした次第であります。大体そういうような形で対処して参りたいと思つております。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 御質疑がございましたらどうぞ。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今官房長が説明をされたこの施行令が出なければ、無論政府のほうでは金は出さんでしようけれども、一体今までに応急つなぎ資金としてどのくらい資金がこの二十四の法律による地域に対して出ておりますか。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) この災害地域に対して預金部資金から出ました総額は百十数億に相成つておるわけでありますが、これが必ずしもこの特例法が適用される所だけに使われたものとも考えませんけれども、大部分がその特例法の対象になります地域に融資されたものと思つております。なおその中で建設省関係の公共土木施設の災害復旧費に使われております現実の金額は、府県からの報告によりますと七十数億というような一応の報告が参つております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この施行令が出てもその査定に相当長い間かかるという場合、これはこの間公布しまして、三重県、静岡県、愛知県の三県だけは指定されておりますが、あとは主務大臣がその後に指定して来る、その部分に対する指定というものが年内に行くか行かないかわからんという場合に、その資金をこれ以上融資といいますか、するつもりでおりますか。それとも仕事はどんどん進めなければならないと思いますが、どういう心がまえで資金の解決をするのですか。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) 私のほうのつもりは先ほど申上げました通り、査定が完了しなくとも明瞭な所はどんどん指定して行こうと思います。更に指定が完了しなくとも特例法が適用になりそうな所、それから特例法が適用になりそうにない所という見当をつけまして、概算と申しますか、そういうような形で、公共土木について申しますと、怪しい所には三分の二の国庫負担率で補助して行く、それから指定された所、若しくは明瞭な地域に対しては五分の四程度の率で概算補助をして行く、こういう方法をとりたいと思つております。毎年の例では、この特例法ができなくとも、御承知の通り公共土木事業の負担法は、率の確定しますのはずつと後になりますので、毎年そういう率の概算でいたしておりますから、その方法でやつております。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 大蔵省側といたしましても、只今建設省側からありましたお話は、農林、運輸側も大むね同様な扱いで特例法の適用による地域にはそれなりに、又ならない、又なるかならないか疑わしいという地域におきましては、通常の一般法によりまして、線を考えて御配賦になるということになろうかと思います。私どもはそれらの資金の流れます口といいますか先ほど申しましたように緊密に連絡を取つて、渋滞のないように指示いたしたいというようなつもりであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 先般三重県、愛知県あたりに行つて見ますと、今言つておる運輸省、農林省、建設省、この三つのものが同じ地域で事業を行うわけでありますが、三つの分野が同じ地域で同じ仕事を行う、それに対して各省の要求があるから大蔵省は金を流すと言うのですが、全体の傾向を睨んで、重要度といいますか、重要度と言えば全部重要、急ぐと言えばこれは全部急ぐのです。従つて今大蔵省の側で言うように工事の実態を睨んで出そうというのか、どういうつもりでいるのか。先刻の説明であれば重要度とか緊急度というものを測つて円滑に流そうということですが、どれもこれも皆同じような事業です。それを皆そういう形でやるのか、或いは全体を睨んで出すのか、それをお伺いしたいと思います。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 大蔵省といたしましては、予算も成立いたしました現在でございまするし、又復旧の点も非常に大きいので、この予算は先ほど申しましたように極くその一部であるということでありますので、渋るというような気持は毛頭ございません。御存じのように大蔵省が予算の執行につきましてどういうことをするかと言いますと、財政法で支払計画というものを各省が定めて、それに基いて昔流に言いますと支払予算の配賦ということ、つまり執行できるような形に各省の計画をお認めすると言いますか、そういうようなことなんであります。これは余り細かく切つてやるということではなしに、非常に大きな枠でいたしております。最近のことは私細かいところまで存じませんが、特に今年のような場合は、特に大きにものでしぼつて参るというようなことで、それによつて各省が只今申されましたような現地の実情に応じた、バランスを取りながら出されるというようなことになりますので、予算のほうで、成立しました予算が大蔵省のほうで抑えられるというようなことはないとお考えになつて頂いて結構だと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 じや円滑に資金が流れて行くという前提の下に立ちまして、これだけでは完全な完成が見ないという場合、大蔵大臣は融資をするというような御意見でありますが、ただ三重県、愛知県、静岡県のこの三県の例を取つただけでも相当な額の融資を見なければ仕事はできないわけなんです。これに対する見通しはどういうつもりでおるんですか。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 先ほど申しましたように、そういう際には個々の工事の実情を調べまして、それから進行度合も調べまして、そうして資金の許す限り工事が進みますように配賦するというつもりでおります。御存じのように、まあ二割で非常に御不満な程度しか予算には組めなかつたのでありますが、その二割を組みますのにも非常に実は苦労いたしまして、あらゆるところから持つて参りますし、実は建設委員会では住宅から持つて参りましたことあたりを非常に手痛くお叱りがあるかと思つておりましたのですが、まあそういう事情をお察し頂いて、余りお咎めもないということでそちらのほうは何しておるのでありますが、それほど苦労いたして参つております。その半面、国が補助を出します半面に、地方団体の起債が嵩むということは先ほど申上げました通りで、それらのために預金部の資金の運用計画におきましても非常に詰つております、卒直に申して。それから相当額を出せるというようなことを前国会の際にも又現在においてもとてもとても申上げられないというような実情であるわけであります。併し痛みました国土がひいひい言つておるということはよくわかりますので、私どもとしてはその中から僅かであつてもできる限り絞り出して何したい。  なお、この貯金部以外の金融機関におきましても、特に地元金融機関、まあ愛知あたりでありますれば地元に相当有力な金融機関もあるわけでありますから、そういう方面にはできる限りの何といいますか、尽力を願いたいというような気持でまああらゆる力を挙げてそういう際の資金の不足に対処したいと考えておる次第であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それは無論金融、財政を握つておる大蔵省はそういう御答弁しかできないと思うのですが、それでは納得できない。御承知の通り愛知県とか三重県とか言われたのですが、全部が終らなければ、全部が一応の完成を見なければ効果はないのです。どこでも弱い所があつたんでは効果がないのです。従つてそうした意味の融資の確信ある計画というものはお持ちだと思うのです、一応は。これはやはり前国会でも随分やかましく追及してものらりくらりで結局御答弁はなかつたのです。今ではもう恐らく見通しは付いておると思うのです。その見通しをお示し願いたいのですが、ただ地元金融機関を云々するということではなく、どの銀行からどういうような交渉をしておるとか、どこではどうしておるというような具体的なものがあると思うのです。或いは預金部資金が現在幾らあつて、それから又いつ頃にどのくらいの回収率があるとか何とかいう、数字の面で納得するような形でお示し願いたいと思います。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 資金運用部の資金の運用計画をこの災害復旧等の需要を考慮に容れまして改訂いたしました次第は大むね次の通りであります。  先ずこの資金運用部の運用を考えます場合は、金が幾らあるかというのを勘定するのが先ず第一段であります。まあ我々原資と呼んでおりますが、これをこの当初計画に対しまして百十八億増加することを見込を立てたわけであります。これは年度始つて以來の郵便貯金の増勢を見まして、これによつて八十億の増を見る。或いは回収金の増を二十三億見るというようなのが大きなものでありまして、それらを合しまして百十八億円の原資の増を見込みました。実はこの郵便貯金の増加も、ここに表を見ながら申上げておりますのでは、第一次の見込では六十億、先ず六十億が一応の見込であろうというふうに出たわけでありますが、その後非常にいろいろな面で資金が要り、又災害でも要るということになりましたので、まあそういう見込は若干の幅があるというところから二十億を更に追加してこの百十八億という原資を捻出したというような経過に相成つております。この百十八億をどういうふうに運用いたしますかと申しますと、殆んど全部が地方債の増に廻つてしまいます。百八億というものが地方債の増加に廻つてしまう計算に相成つております。その他例えば国鉄あたりでも百億見当の災害がございます。国鉄が借りておりました金を返すという計画で預金部はおりましたが、返つて来ない、まあ御存じの通り運賃との見合もありまして、これは置いておかなければならんといういろいろな意味がありまして、百八億のほか国鉄に三十億、それから国民金融公庫に十六億、それから先般の国会で特定道路の予算のうち十数億を預金部資金の運用に廻すということで外して災害に持つて行つたというようなこともございます。それらを合せまして運用は百六十八億ということになつております。百十八億と百六十八億で五十億差がございますが、ここでも非常時を反映いたしまして、この五十億は何かと言いますと、預金部の年度末の持越資金でございます。これを五十億切り込もうという決心をいたしたわけでございます。預金部は御存じの通り五千億に上る資金を運用しておる大きな金融機関でありまするから、通常の場合でありますれば金融機関が流動的な資金を持つておる、持つていなければ何が起つて来るかわからないわけであります。預金の引出等が、例えば冷害災害だといつて引出しが起るといつたような場合に備えて現金乃至常に引出せる貯金というものを持つていなければならんのでありますが、それを当初予算では百二十六億、これも非常に少いのであります。通常金融機関の場合ですと先ず八、九%から一割の流動資産を持つというのが通常の原則になつておるのでありますが、政府機関のことで非常に信用も厚いということから、従前も先ず三百億、下りましても二百億台というようなことで、我慢しておつたのでありますが、今回は遂に百二十六億を五十億切りまして僅かに七十六億円の手許資金を以て五千億の所帯を持ちます預金部がやつて参るというようなところまで裸になつておるわけであります。こういうようなわけで、大変実際に御要望が強いのに、十分お応えができないのは残念なわけでありますが、一つ御諒察頂きたい。  なお、幾ら融資ができるかということも、只今の数字を申上げました事情をお汲み頂いて、又我々がその中からできるだけでも搾り出したいという気持をお汲み頂いて、今の段階では私卒直に申して何億出せるということを申上げられないのでありますが、一つその辺御諒察を願いたいと思うわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それでは預金部資金の分はそれでいいですが、市中金融機関の融資の斡旋というものは大体どれくらいに押えて、どのくらい可能だという見込を立てておりますか。大体新聞その他で見られるように、この年末は中小企業その他のものが非常に金融難に陥るということが言われております。こういうものの見通しから見ましても、今市中銀行が持つている手持資金或いは運転資金というものがどのくらいまでこういうものに対して融資されるかという見通し、計画、これをお示し願いたいと思います。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 実はだんだん私の専門を離れて参りますので、常々そういうことについての勘を持つておらないのでありますが、これは各地元において県当局が地方銀行と話合いを進められるということが何と言つても一番大きな推進の糸口であろうというふうに考えております。先般来現地の方方とお目にかかります場合にも是非それをやつてほしい、又現地の知事さんたちその他も皆その気でおられるようでありますので、それが進みます場合に大蔵省として側面から極力応援をするというような態勢で只今おるわけであります。実は不用意でどこまで話が行つておるかまだ私聞いておりませんでございますが、極力そうした現地での動きをつけて頂くということが第一であろうかと、大蔵省が何といいますか、金融機関にどこにいくら貸すということは、御存じのような今の金融機関に対するシステムから申しましてそこまでの制度にもなつておりませんし、やはり側面的に極力応援するというようなことであろうかと考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 まあ質問が責任のある地位でないことの質問になつたわけでありまするが、併しながら私、全般の金融の面から見る面が一つと、それからこうした市中銀行だけを狙つて考えられておるのか、これはさつき次長が言つたから言うのです。国民金融公庫に融資させるように努力すると言つたから質問したのです。言わなきや聞かないのです、そういうことは。それは専門局が違うと言えば止むを得ませんから聞きませんが、今固定されて一応あるという資金というものはどことどこあるのですか。市中銀行にはそういうような余裕がこの年末にかけてないのじやないかと思うのですが、それはあなたあるという見方をしてやつておるらしいですがね。じやほかにあるというものは何かというと、火災保険会社とか生命保険会社というものは相当持つておるのです。資金があるはずです。併しこれですからもう銀行に預金されたり或いは別の証券なり何かで持つておるわけなんですが、一体そんな腰の弱い苦しいふところで以てというようなことだけでは実際に災害地の人たち、又災害地を見た人たちという者は納得できないわけですね。もう前国会が済んでから相当日もたつていますし、一応の見通しも出たと思うのですけれども、これは一つあなた、大蔵大臣にあなたのほうからこの委員会から質問があつたということをお伝え願つて、その計画を出して頂きたい。無論これは重大なる問題です。単なる災害だけの問題じやないです。こうして市中銀行の金をここで以て吸上げるという形をとる。年末に金融恐慌でも来ればこの七十六億くらいの手許準備金、政府が預つておる資金ですらパニツクに襲われるかも知らない、実際に。そういうものとインフレとの関係ですね。そうしたものを勘案しまして、又第二次補正予算が来て、又金を出さなければならんということになるとどういうことになるか。これはまあ我々のほうの建設委員会のほうの専門の面だけでもかまいません。一応の見通しの上の融資の面を一つ資料でも何でもいいですから御提出願いたいと、こう要求しておきます。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 只今申しましたように、資金統制をいたしておらない現在でございますので、我々が計画を出してこうやるということは申せないと思います。御了承願います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 併し見通しは、じや原さんあなた個人の見通しとしてはどうです。それは資金調整をやつていないからと言つて、それだけでは前国会の大蔵大臣の答弁とちつとも変つてないのです。あなたは当面している事務当局の案というものは出ると思うのですがな、一応の見通しです。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 非常に申訳ございませんが、私専門外でありますのでわかりかねると申上げるよりいたし方がございません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それじや大蔵事務当局でこういう私の要求に対して一つ書類でも何でもいいから御答弁願いたいと思います。委員長に要求しておきます。  もう一つ、生命保険とか損保とかいうものの融資なりというものを考えられておつたのですか、大蔵省としては。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 先ず地方銀行の融資というあたりが一番主であろうというふうに考えておりました。生命保険、損害保険等でも類似の貸付をいたしておりまするならば、こういうようなものに廻すというような何も出るかと思いますが、その辺は余り第一次と言いますか、主な何としては考えられておらなかつたと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 実際に海岸堤防の十三号台風によるところの災害なんというものは政府の予算のみじやできないのです。もうできないことははつきりしているのです。これはどんなに少くとも来年の二十八年度内にはまあ百数億の融資がなければ簡単な暫定的な工事すらできないわけなんで、これはまあ建設省としても相当突込んで交渉されたのでしようけれども、建設省は自分のほうの予算はこれだけだ、あとはお前のほうでやれということだけでは済まんと思うのですが、建設省はどういう考えを以つてその対策をやつておるのですか。

石破二朗建設大臣官房長

○説明員(石破二朗君) 建設省としましては、災害復旧所要資金が正式の予算に組まれずに、あやしげな融資の措置に任された点につきまして非常に困つております。私どものこれからの仕事は、年度内に不足の金をどれだけ融資の方法で獲得するかというのが一つと、それから年度区分は必ずしも災害復旧の所要時期を一致しておるものではありませんので、年度内の融資で足らん分は来年の出水期なり台風期までに如何に予算を多く取つて、如何に工事を手際よくやるかという二つのことだと思います。大蔵省の先ほど御答弁がありませんでしたが、事務当局同士の話合いでは、具体的に緊急な個所があり、而も金がそこに何ぼ足らんということがはつきりし、年度内にそれだけの工事が幾らできるかというのをはつきりここに持つて来てくれれば、その都度相談に応じよう、それには予算にも予備費が、或いは性質が違うかも知れませんけれども、災害復旧費の予備費が三十一億あるわけでございますし、まあ預金部資金は先ほど苦しいお話がありましたが、少しはまあこれも勉強をされるだろうと思いますし、そういう方法で財源は別に考慮してもらうとして、個々に実情を把握して個々に持越んで相談しよう、こういうことにいたしておるわけでございます。現に愛知、三重の海岸堤防のごときは、成立予算から言いますと二十億前後の国庫補助が行く程度のものだろうと思いますが、それではとても足りませんので、先ず工事を如何に手際よくやるかということが実は問題の個所もあるようですから、それをやること、それから市中銀行でどれだけ金が獲得できるか、両県知事にもよく確かめてもおります。どうしても足らんところは預金部資金なり大蔵省の特別な援助を受けよう、こういう算段でおるわけでございますので、これは実は三党の申合になりましたような事情もあるのでございますが、当建設委員会におかれましても一つ十分の御援助を頂きまして、大蔵省に要求を是非やつて頂きたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今私の要求したことは、原次長にもお話し願つて、書類でも出して頂くように、計画を出して頂くように要求して頂きたい。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 先ほど田中委員から話がありました点は、原次長の先ほどの説明から伺つておりますと、こういうように要約されて行くんでないかと思います。いわゆる三割を目標にして問題になつておる百五十七億の融資については、預金部資金の中から全額工事に振り向けるということは絶対困難な情勢である。そのためにこの資金を一般地方銀行或いは市中銀行から求めなければならんという前提に立つて財務局長会議を開きそれぞれ協議を進めておる。併しこれに対しても積極的に大蔵省は資金統制をできない面で動き得ない。従つてここに限界がある。そうしますというと工事の進捗状況域いは府県の災害の復旧状況に睨み合して百五十七億というものは三百億の配分の比率によるというようなことは困難である。従つて有力な市中銀行、或いは災害に熱意のある府県との話合いによつてこれが解決し、埋められて行くであろうと、まあこういうように想像いたされる。そうしますというと、そういう限られた線に対して百五十七億の融資というものがやはり一応振り向けられる構想の上に立たざるを得ないと思うのですが、これに対してやはり大蔵省は何らかの意思表示をしなかつたら、これは責任の行政官庁であり得ないと思います。従つてそういうような限られている中で許される範囲内の書類といいますか、計画なり見通しを是非ともお出し願いたいと思います。

原純夫大蔵省主計局次長

○説明員(原純夫君) 私はお引受けいたしかねます。  それから百五十七億を出しますについて全部民間でやるという式なことを申上げたのじやございません。先ほど預金部の話を申上げました際にも、これだけ苦しいんですということをおわかり頂くために申上げ、併しこれでもうあと鐚一文も出ないと申しておるのではありません。この中でも最後に搾つて若干でも出ればそれは出すつもりでおります。要するに百五十七億というもの全額が何とかかんとか出るということを引受けろというお話になりますと、それははつきり申して私ども自信ございません。とてもむずかしかろうと思つております。そのためにこの三党協定におきましても、工事の進行状況等を見て、個々に実情を調べるということに相成つておりますので、一つ我々といたしましては、できる限りのことはいたす、極力出るようにいたすつもりでございますが、とても全部が出るというまでの見通しじやないということでありまして、これはまあ出さんというふうに聞かれると、非常に心外なんでありますが、同時に又出るのだというふうに取られますと、又最後に行つて非常な、何といいますかジグザグを起しますので、その辺公正に一つ……。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それは原さんに話しておるのではないのですよ。次官なり大臣なりにお伝えを願つて、それをこちらに出して頂きたい。出なければ出ないと言つて、正式に御報告願いたい。あなたに言うんじやない。あなたから御伝達願いたい。伝達もできないというのなら、委員長から正式に申入れをして頂きたいと思います。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 私が今申上げたのは、田中委員と原次長の質疑を通じて申上げたのでありまして、私が百五十七億以下でよろしい、そういうことは言える筋ではありません。だから百五十七億と一応出ている線と、三百億では足らんという中で、できるだけやろうとする努力といいますか、計画なり又見通しでも一つお出しを願いたい。こういうのでありまして、決してできないものをせいという高圧的な言葉を私は用いておりませんから……。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 高圧的でもいいんですよ。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) いや今用いておりませんから……、一つできるとさつきおつしやつたあの範囲だけでも先ずお出し願いたいと思います。ほかに御質疑ありませんか、速記をとめて。    〔速記中止〕

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 速記を始めて。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 河川局長に伺いますが、今原次長並びに官房長の話を伺いますと、仕事の施行の量とか或いは緊急度とかいうようなものを見極めて資金は出すという話合いをするということになつておりますが、現在の公共土木の実情というものは、全体の工事計画ができておるのかどうか。できておるならば査定が六割しかできていないというのですけれども、六割以下はいいのです。六割のものに対する少くとも計画はできているのかどうか、ちよつと伺いたいと思います。

米田正文建設省河川局長

○説明員(米田正文君) 計画は御承知のように、災害復旧の事業に関しては、災害を受けると同時に各主管省で災害復旧計画設計書を立てるのであります。勿論その前に災害復旧もくろみ書という極く概算の計画を立てます。併しこれは実際の実施設計でありませんので、そいつは単なる一応の目安のものです。それに引続いて、すぐ先ほど申しました災害復旧設計書、これによつて査定官が現地に行つて、現地と設計書を対照して、而もその設計の適否を検査をしてそれで決定をして来るのであります。従いまして査定の完了したものは設計ができておる、こういう結果になつております。  なお、災害の検査は先ほど官房長からも言いましたように、私どものほうでは極力査定を急いでおりますけれども、私どもが幾ら急いでも、県のほうがその準備ができることが一つの必要条件でありますので、県のほうを極力急がしておる。そういうことによつて、十二月には是非公共土木施設の災害復旧については完了をいたしたいという目途で現在進行中であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 三重、愛知県から委託された海岸堤防の工事、これはどういう方式で工事を進めて行くか、施工を進めて行くか。又全体をどういう形で持つて行こうとするのか、それから労力或いは資材、石材、それからセメント、その他のものに対する、それは一局部に限られておりますので、全体の計画というものが立つているかどうか伺いたい。

米田正文建設省河川局長

○説明員(米田正文君) 全体の計画は今立てつつある途中でありますが、まあ全体の計画と言いましても、まあ概略の計画を立てて、更にそれを詳細に計画を練つて行くという方法をとつておりますので、現在のところは大まかな計画としては、三重、愛知、静岡の一部というものを含んで、およそまあ二百億程度の、災害復旧費と改良費を併せた総額としてそんな程度のものを予定をいたしております。それを今度建設省が委託を受けました分はそのうちの一部でございまして、全部ではございません。そのまあ六割強程度のものを引受けるという計画にいたしております。地域は愛知で言いますと、吉田、一色からずつと名古屋を経て知多半島をずつと又下りまして、半田附近まで、この区域でございます。三重のほうは津から宇治山田までの区域でございます。大体これが集中的にひどく災害を受けた区域であります。勿論そのほかにもあることはありますけれども、比較的散在的になつておるというような関係で、そういう今申上げたような区域の委託を受ける、これが大体六割でございます。工事費から見て六割強の程度を見ております。これを施行する機構としては、先般の国会で議決を願つた、いわゆる中部地方建設局の中に海岸堤防建設部というものをこしらえてあります。それが海岸堤防だけを主管にしてやつておる。それから現地には、愛知県には碧南市に愛知海岸工事部という部をこしらえまして、その下に四、五カ所の出張所を又現地に設けております。それから三重のほうは三重海岸工事部を津に設置する。これの現地には更に出張所をこれ又四、五カ所設置しております。そういう機構でスタートをすることにして、現在幹部の人事の発令は終つて赴任を漸くいたしたところでございます。  大体のところ総所要人員二百名と踏んでおります。でこれも実は非常に少い数でございまして、二百億に対して二百人でございますから、まあ一人当りが一億円のものに相当するのですが、これをまあ何年でやるかということでありますが、もう非常な工事量でございます。法律では二年で、成るべく二年でやるように努めなければならんことになつておりますので、そういうふうな努め方はいたしておりますが、その人を集めるのも六十名前後の者を特に地方建設局の全国の管内から出したい。それからあとの残りは県の職員からとりたい、勿論そう申しましても、県の職員がそれだけ余裕があるわけでは、又出せる者があるわけではありません。従つてまだはつきりしませんけれども、恐らく十五名とか二十名とかいう程度の者が実員として県から出て来る。あとは現地で採用しなければならんものが出て来る。この新規に採用する者は各地方建設局の中におつて、職員の身分を持たんような者も相当おつて、それに学校も相当な学校を出ておるという優秀な者もおりますので、そういう者を優先採用したいというようなことも考えております。今本省の人事課長が行つて、そういう打合せをいたしておるような次第であります。そういう陣容でございますが、仕事のやり方は、何しろ非常な突貫工事であり、今から職員、監督員を集めて仕事をして行こう、而も時期も冬になりまして、日は短くなり、風は出て来るというような非常な悪天候も予想されておりまして、時期としては非常によくない時期でございますが、一応まあその人員でやるというにはどうしても請負業者を活用しなければならんというので、優秀な請負業者をこれに充てることにいたしておりまして、この二十日以来、二十日に第一回、それから昨日第二回というふうに入札を実はいたしております。まだその結果を聞いておりませんけれども、昨日も相当大きい入札を五カ所程度でやつておるはずでございます。そういうふうにして業者を逐次きめて行きつつあります。その中の問題は、工事上の問題としては、今一番大きな問題は、先ほどからお話のありました工事材料の問題、主として石材類の問題、それからもう一つはこれに必要な機械類でございまして、石材は昨日も話が出ておりましたが、宮川、天龍の川砂利、或いは愛知県の幡豆郡の石或いは知多半島の石というような石材を今或る程度取れることはわかつておりますが、最大限取ればどの程度取れるかというようなこともいたしております。而もそれが業者が非常に多数に上るので、それが競合をして単価の吊り上げになるというようなことにならないような措置をどうして行くかというようなことをいたしております。詳しく申上げますといろいろありますが、大体そんなことになつております。  それから機械のほうは、問題は海の仕事でございまして、而も現地に陸路行けないところはどうしても船に乗らなければならない。そういうものはやはり小運搬用の船或いは監督用の船というようなものが非常に必要になつて来るのと、それから作業そのものも船に機械を積んで行つて、その船の上の機械で作業をするというようなものも必要になつて来る。そういう特殊機械が必要になるのでありますので、今そういう機械の所要数量が一応出ておりますので、それらの調達をどうするかということを研究しております。解決のできるものから漸次解決をいたしております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大体国が委託したものは請負でやるようになつておるようですが、請負の形を競争入札の形で以つて勇敢に現在やつておるのですか。

米田正文建設省河川局長

○説明員(米田正文君) 今のは第一回と二回をやつたのですが、これは競争入札でやりました。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 現在の請負業界というものは御承知のようにみんな話合でやつておるのです。いわゆる悪質な刑法に触れるような談合をやつておるのではなくて、お互いに皆忙がしいから、謙譲の美徳を発揮したり何かして話合でやつておるのです。従つて形式としては、国として契約する場合にはまあ入札の形式をとらなければならんでしようけれども、いわゆる国費の濫費という点をいろいろ考えまして、力のない者をもそういう入札に参加させるというようなことをとらないで、もう少し法の範囲内において妥当な方法をとらんと、これはとんでもないことになると思うんです。そうして一つでも間違いがあると、これは大蔵省はない袖なんですから、それ見たことかと言つて、金を出してくれないということになる。私はこの間も行つて参りまして、先ず第一に地方の労力を使うこと、第二は地方の業者を使うこと、その力の範囲内において。併しながらそれはとてもできつこないんです。従つて中央の大業者を使わなければならんことになるでしようが、その場合にそういう悪徳な業者はおらんと思いますが、国費の濫費という点に十分注意して、一応大体三重県、愛知県が正しい予算を組まれるようにしてほしいと思うんです。いろいろな方法を伺つて来ましたけれども、まだ私たちが納得できないものがあるのですが、今日時間もありませんから、この第二次補正予算が国会にでも出た場合に伺いたいと思うんですが、その点どういう方式でやつているかを御準備願つて、資料で出して頂いても結構ですからお願いしておきます。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 本日はこれにて散会をいたします。    午後零時三十分散会

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