決算委員会 第2号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/11/02
会議録
○委員長(東隆君) 只今より第二回決算委員会を開会いたします。 本日の議題につきましては、先の委員会におきまして、日本国有鉄道民衆駅の調査に関する件を続行することになつていたのでありますが、他に調査の急を要する事項がありますので、一昨三十一日の理事会におきましては、本日は予算の執行状況に関する件を議題として調査を進めることになりました。この点御了解を頂きたいと存じます。 予算の執行状況につきましては、補助金、予算の査定と監査、既定経費の削減、出納整理期間締切後の国庫剰余金の問題等の相互関連につきまして、当決算委員会におきましても国費の効率的使用に寄与するため、この間の事情を明らかにしなければならないのであります。そこで初めに本年の八月二十五日の官報に搭載されております出納閉鎖期における昭和二十七年度歳入歳出現計、これを今日の討議の最初の材料に供しまして、専門員に説明をさせます。
○専門員(森莊三郎君) 本年の八月二十五日の官報に大蔵省から国庫歳入歳出現計が発表されてあります。それによりますると、大蔵省に備える歳入主計簿及び歳出主計簿により調査した昭和二十七年度分の二十八年五月末における歳入歳出の現計は左の通りであるとして数字が掲げられてありまするが、大体出納の閉鎖期に達している時のことでありまするから、多少の数字の動きはあるにもせよ、大体においてこれが最後の二十七年度決算数字と見ても大過はないだろうと思われるのでありまするが、それによりますると、歳入予算は九千三百二十億円、それに対して収納済額が一兆七百八十億円、それで歳入超過が一千四百六十億円となつております。これに対して歳出予算の現額は一兆五十億円、そのうち支出済額が八千七百四十億円でありますから、歳出の残額が一千三百十億円となつております。それで収納済額から支出済額を引きますると、二千とんで四十億になります。この金額を支出済額に比較いたしますと、その割合は二三%五という割合になるのであります。参考のためにその一年前の二十六年度のものを見ますると、歳計剰余金は千四百五十億でありまして、支出済額が七千四百九十億円てありまするから、その割合を見ますと一九%四になつておりまして、二十七年度はそれよりも若干剰余金の割合が多くなつておるというような状況であります。それで歳入が予算以上に多かつたというのがどういう点にあるかと見ますると、租税収入などが相当一〇〇%以上の収入になつておりますこと、それから前年度の剰余金の繰越しが予算よりは相当多額に上つておるということが見受けられます。これに対して支出金額のほうを見ますと、勿論全部を使い果すというわけじやありませんし、殊にその中で翌年度へ繰越されなければならない数字が相当あるわけでありまするから、それを引きますれば純粋の剰余金というものがどのくらになりますか、ちよつとこの発表ではわかりかねるようなわけであります。いずれにいたしましても、毎年の剰余金が相当多いということ、それは一方から言えば歳入が予定よりは実際額のほうが遙かに超過しておるということ、それから支出のほうにおきまして繰越しが相当多いこと、及び若干の不用額が出ておるということなどがその実情のように思われますが、それだけをこの官報の記事に従いまして御報告申上げます。
○委員長(東隆君) 専門員の説明の内容は、これの預託その他の関係で以て事実上政府は相当の余裕金を持つて、そうして進めておる状況がこれでわかると思うのですが、これとそれから今回の補正予算その他に関連して財源の関係その他について関係がある、こういうふうに考えられますので、大蔵省のほうからこの二つに関係しての説明を一つお願いいたします。
○説明員(柏木雄介君) お答えいたします。 二十七年度の決算といたしまして、四百億余りの剰余金が出るということはほぼ確定いしたしておりまするが、それを本年度補正予算の財源といたしますことは、来年度のいろいろな財政需要等を考慮いたしまして適当でないということなんでして、本年度の財源には引当てないことになつております。
○委員長(東隆君) 前年度の繰越しその他が結局含まれておるわけですね。それでそれに関連してのいろいろの問題が……現金として保有されておるわけですが、そういうようなものは引当てになるわけじやないのですか。
○説明員(柳澤英藏君) 今お尋ねになりました剰余金の問題でありますが、先ほど専門員のかたからお話がありましたように、二十七年度の現在の状況におきましては、歳入のほうが一兆七百八十八億円、歳出の低うが八千七百三十九億円、差引きまして歳計剰余二千四十八億円となります。この歳計剰余と申しますのは、かまわず歳入から歳出を差引いた残りの金でありまして、国庫には勿論現実にはこれだけの金が残るという計算になるわけであります。二千四十八億円の剰余金の内容を分析すると、これは二十七年度から二十八年度への歳出の繰越、これが千百八十九億円というものがありますので、これはいわば歳出の予算というものを繰越しましたので、当然その財源に充当される金でありますから、一応剰余金にはなりましたが、これについては時期が多少ズレがあるかも知れませんが、いずれ本年度中に使われる金であります。そういうものを差引きますと、二千四十八億から一千百八十九億円を引きますから、約八百五十億円ものがあるわけであります。これが四百五十五億円ありまして、それは二十八年度の一般財源にすでに充当されておる分でありますから、それもやはり二十八年度中の財源として使われて行くことになります。従いましてそれを差引きますと、残りの金が四百二億円ということになりますが、その四百二億円が本年度本当に生じた剰余金ということになります。その四百二億円については先ほど柏木主計官からお話がありましたように、このうちの半分が一般の財源に使われるわけでありますが、それは二十九年度の財源のほうに引当をいたしておる次第でありまして、あとの半分は財政法の規定によつて国債の償還のほうに使つて行く、こういう工合であります。従つて御質問のありました剰余金といたしまして予算に計上する、即ち二十九年度において支出する間に国庫として残つておる金は一応計算上は四百二億円ということになりますから、これは一応それだけに国庫余裕金というような形になりますので、預託とか、今の特殊の運用の面で少くとも使うことも許されるものと考えておるわけであります。
○委員長(東隆君) 速記をとめて……。 〔速記中止〕
○委員長(東隆君) 速記を始めて下さい。 それでは今までの説明その他に関連をし、且つ今回の補正予算に関連をして、委員の質問を許します。発言ございませんか。
○八木幸吉君 災害対策費の問題について質問をさして頂きたいと思いますが、よろしゆうございますか……この春以来の冷害、風水害、又台風等の災害の復旧につきましては、一日も早くその完成を見ることを希望するものでありますし、その地方の人々に対しては同情するのは当然のことでありますけれども、今回の災害復旧に要する国費も又非常に巨頭に上るわけでありますから、最もその効率的の使用を我々としては考えなければならんと、こういう意味合いで質問をいたしたいと思うのであります。 第一は、被害総額の金額とその査定の問題について大蔵省のかたに伺いたいと思うのでありますけれども、十月五日に大蔵省から発表されました二十八年発生災害に対する国費見込額、こういう表を拝見いたしますと、公共事業関係、それから今後発生見込の金額、文教、厚生等、或いは凍霜害その他合計いたしまして、被害報告額が二千七百八十一億九千七百万円になつております。これに対して大蔵省の査定見込額が二千十一億二千八百万円、約七二%に査定されておるわけでありまして、そのうちで国費の所要額として、現行法によれば千四百八十八億八千八百万円、又特別法による増加分を入れますと、仮に特別立法の適用をさるべき事業が全地域の場合は合計いたしまして千七百九十八憾九千四百万円、二分の一の場合は千六百四十三億九千一百万円、四分の一と見る場合には千五百六十六億三千八百万円、こういうことになつておるわけであります。そこでこの表の註を拝見いたしますと、この「査定見込額については過去三カ年の平均率による。」、こういうことが書かれてあるわけでありますが、私の第一番にお伺いいたしたいのは、この「過去三カ年の平均率による。」という意味は、一体どういう意味であるかという、そのことを実は詳細に承わりたいのでありまして、査定されるという以上は、各府県から建設省、農林省、或いは運輸省を通じてなされた被害総額が水増しされておつたり、又災害にないものか、改良工事等が便乗されておつたり、若しくは地方財政の窮乏を救うために、補助金の範囲内で全工事を完成して自分の負担を免れようとするものがあつたり、同一の災害を各省が二重に申請したと、甚だしいものは架空の災害等も報告されておるというような過去の実例を参酌していろいろと査定をされたのではないかと想像されるのでありますが、先ず第一に過去三カ年の平均率によつて各府県から報告された被害報告額を七二%に査定されたというその基準を一つ伺つておきたいと、こう思うのであります。
○説明員(柏木雄介君) お答えいたします。只今十月五日の資料でいろいろ御質問がございましたが、その後報告の訂正、或いは査定の進捗等を考慮いたしまして、只今のところ本年度の補正予算の基礎にいたしました数字は、公共事業関係及び食糧増産関係で被害報告額は二千六百二十億円、それに対しまする災害復旧事業の見込額は千七百七十五億、そのうちの国費所要見込額は千五百六十五億円となつております。これは先般の特別立法による所要分も含めてございます。このほかに、先ほどお話下さいました凍霜害、或いは文教、厚生関係の諸費用がございますが、これはそれぞれ査定の結果によりまして、所要額を本年度の補正予算に計上してございます。従つて、査定見込額で補正予算を計上いたしましたのはこの公共事業関係及び食糧増産関係でございます。この食糧増産関係、公共事業関係の査定見込でございますが、これは大体過去三カ年の平均率七割ということでいたしておりまするが、これは昭和二十五年、二十六年、二十七年三カ年の被害報告と各省の査定の結果の数字との開きが事業別に重なりますが、その数字をとりまして七割といたしたものでございます。それで二十五年は大体六三%、二十六年が大体六六%、二十七年が七五%、大体こういう数字になつております。
○委員長(東隆君) 八木君に申しますが、今出席をされておるのは、建設省からは官房長、官房会計課長、それから北海道開発庁の次長、それから大蔵省主計局司計課長、それから主計官、それだけが見えております。
○八木幸吉君 今大蔵省のかたから、その後いろいろ被害額を調べた結果が二千六百二十億になる、こういうふうにまあ伺つたと思いますが、十月二十一日現在で公共事業費関係で、建設省が千六百十四億四千万円、それから運輸省が三十九億九百万円、農林省関係が九百六十七億二千一百万円、合せまして二千六百二十億七千万円になるのでありますが、この数字でございますが、十月二十一日現在の……。
○説明員(柏木雄介君) 十月五日現在の数字でございます。
○八木幸吉君 十月五日現在の数字でありますと、被害総額が二千五百十九億四千万円で、査定見込が千七百七十八億七千百万円となつておるように見受けるのですが、この数字違いますか。私があとで申上げた数字は十月二十一日現在公共事業費として調べた数字ですが……。
○説明員(柏木雄介君) それは大蔵省から出た数字でございますか。
○八木幸吉君 大蔵省だと思いますが……。 その問題は別にいたしまして、要するにざつと七割見当の査定をするのだ、こういう今御説明でありますが、その七割見当の査定というのは一体これは実地に見て被害額が三割方多かつたという見方なんでしようが、その三割方多かつたという根拠になるのはどういう方法で査定をされたか、査定の理論的根拠と申しますか、基準と申しますか、その点を一つ伺いたいと思います。
○説明員(柏木雄介君) 本年度の災害につきましては目下各省において査定中でございます。従つて本来査定の結果の数字を以て補正予算を計上いたすべきでございますが、査定の結果の数字が未だ出ません関係上、止むを得ず従来の割合で査定見込を出しまして補正を計上いたした次第でございます。
○八木幸吉君 今の大蔵省の査定の基準に対して各省はその通り同意しておいでになりますですか。農林省或いは建設省のかたお見えになつておれば伺つてみたいと思います。
○委員長(東隆君) 建設省から河川局次長、それから先ほど申しました官房長が今席をはずしたようですが、会計課長の齋藤君等が見えております。
○説明員(伊藤大三君) 査定率の問題でございまするが、実は本年度におきまして全体の数字が千三百億を超すわけでございますから、査定が現在において全部終つておりませんので、幾らになるかという最後の率には到達いたしておりません。ただ本年におきまして緊急に工事を施行するというような観点から、そういう緊急なものを各府県から大体四割程度というものを出さしめまして、そうしてその査定を先ず急いだわけでございまして、その場合の査定を全国的にみまして大体七八・八%というのが我々のほうの査定になつたパーセントでございます。その残りの問題につきまして目下査定をどんどん続けておるわけでございます。これはまだはつきり出ませんので何とも申上げかねますが、現在までに査定いたしましたものにつきましては、大体七八%程度ということになつておるわけでございます。
○八木幸吉君 今の七八・八%というのは各府県から申請をされた被害総額の中で妥当と認めるものが七八・八%ある、こういう意味でございますか。
○説明員(伊藤大三君) 本年査定いたしました部分につきまして、府県から申請のありましたもの、私のほうがその部分について査定いたしました部分が大体七八%になる、こういうことでございます。従つて全体の総額に対しまして、全体の査定を全部終つていない現在におきましては、一応それで大蔵省への要求といたしましては、この額の査定の率を以て全体の査定率といたしまして要求をいたした、こういうわけでございます。
○八木幸吉君 建設省のおかたにもう一度伺いますが、今大蔵省が全部に補正予算をお出しになりました千五百六十五億の、建設省の割合が幾らになつているか知りませんが、それで同意をしておられるわけでありますか。
○説明員(伊藤大三君) 私のほうが千五百六十何億のうちどれだけになりまするか、これはまあ私どももはつきりつかんでおらんのでありますが、全体の数字におきましても、実は大蔵省の締切りになつた時期と、又我々のほうの締切つた時期等におきまして、府県の報告額において若干の開きがあるという点がまあ一点あるわけでございます。それから今の査定の問題でございまするが、結局これは全部査定いたしまして入れますれば、一応七〇%として大蔵省において御査定を願いましても、将来におきましては、確定すればその数字が結局災害復旧の金になりまするから、これがそのために将来落ちるとか、抜けるということはございませんので、この点につきましては、将来補助をどうしても頂くこととなると、こう考えているわけでございます。今の七〇%、七八%というところは一応現在においても両省の見解も若干の相違がありますので、この問題は確定いたしますれば、結局その数字によるものと我々は考えているのでございます。
○八木幸吉君 少し観点を変えて伺いますが、私が十月二十一日現在の被害総額としてのここに調べがありますが、建設省全体で千六百十四億四千万円、これが被害額、こういう報告を得ておられるような数字を持つておりますが、この数字はあなたのほうの数字と合つておりますか。
○説明員(伊藤大三君) 建設省全体といたしましては、これは私のところでちよつとはつきりつかみかねるのでありまするが、大体河川局所管の数字といたしましては、直轄関係におきまして報告が七十六億二千六百、それから補助関係におきまして一千三百九十七億四千八百、総計で一千四百七十三億七千四百というのが我々の河川局の所管の数字でございます。直轄におきましては、これはまあ自分のほうできつちり調査いたしますが、余りその査定において落ちるものではありませんので、大体これは七十六億から七十二億程度になつているわけでありますが、県の問題につきましては、これは数字的に今言うように見解の相違から出て来ますが、一応我々のほうにおいて七八・八%として査定いたしますると、大体これが補助は約一千九十億程度になつているわけでございます。それで全体の数字といたしまして、ちよつと私から申上げるのはむずかしいとこういうわけでございます。
○委員長(東隆君) 八木君、官房長を今探しておりますから……。
○説明員(柏木雄介君) ちよつと補足して申上げます。千六百十四億という建設省所管の総被害額のうちには、いわゆる公共土木関係の災害のほかに住宅の災害、或いは都市関係の災害が含まれております。それから公共土木関係の災害の査定率は、まあ本年度の緊急査定分は七八・八%という建設省のお話でございますが、これに対する公共土木関係だけの補正予算計上の際の査定率は、過去三カ年平均をしまして七五%でございます。その開きはないのでございます。
○八木幸吉君 官房長がお見えにならんと答弁ができないと思いますが、大蔵省の千五百六十五億の中で建設省の割当は幾らになつておりますか。
○説明員(柏木雄介君) 九百九十七億程度でございます。
○八木幸吉君 農林省に幾らになつておりますか。
○説明員(柏木雄介君) 五百四十三億、それから運輸省が二十四億でございます。
○八木幸吉君 農林省のかたに伺いますが、今の大蔵省の査定五百四十三、億で御同意でございますか。農林省のほうは……。
○説明員(増田盛君) 農林省といたしましては、やはり大蔵省の使われました数字に関しまして、大体査定の経過に関しましては了承するのでありますけれども、当初の被害額に対しまして、私のほうでいろいろな時期にいろいろな数字を順を追つて出しておりますので、その被害額をとらえた時期が私のほうの最終的な数字とやはり時間のズレがあります。そういう関係で被害額そのものに若干の隔りがあります。そういう点に関しましては今後におきまして是正をして頂くべきである、かように考えております。
○八木幸吉君 政府全体として千五百六十五億におきめになつたのでありますから、それの農林省の五百四十三億と査定をされた、きめたときにはその金額に御同意と、かように了承してよろしうございますか。
○説明員(増田盛君) これが只今申上げました通り全体の各省のバランスを見まして、農林省も同様な方法によつて決定されたのだと思いますので、その点は了承いたします。
○永岡光治君 関連質問いたします。この査定でございますが、従来この被害の査定にについて、農林省或いは建設省関係の査定についてですが、この査定に当つては地方の大蔵関係の例えば財務局あたりが立ち合つて査定をしておつたのでありますか。その点をちよつと先ずお等ねしたいと思います。
○説明員(柳澤英藏君) お答えいたします。災害の査定につきましては、御承知の通り公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法、それから文教施設の補助法というような法律がございますが、それに基きまして決定は主務大臣が決定することになつております。併しながらこれはやはり建設省、農林省運輸省というように各所管にも分れておりますので、その辺の権衡もとる必要もありますし、又この法律には適用除外の条項も入つておりますので、その点種々経済効果というような面につきましてもいろいろいわば意見の食い違いも生ずる虞れもありますので、そういう意味におきまして、大蔵省の出先機関としての財務局財務部を或る程度動員いたしまして、査定に立会をさせているのが実情であります。
○永岡光治君 これは文部省関係で、私は水害委員会の席上で聞いたのでありますが、今までは大蔵当局は現地に出向いて立会つた査定をしていなかつたが、今度に限つてそういう査定をした、こういう話を聞いているのであります。私が今聞こうとしているのは、従来とも農林、建設にはずつと大蔵省が査定に立会つて来ておつたのかどうかということであります。そうして文部省の問題についても、どういうことでそうなつたのかということをお尋ねしたい。
○説明員(柳澤英藏君) 農林、建設、運輸省の分につきましては、二十六年度の暮から始めた、こう記憶しております。それから文部省の分につきましては、今回初めて文教施設の災害復旧の問題につきまして文部省からの話合いもありまして、特に地域も広汎でありますし、又相当の額になりますので、これについては大蔵省のほうでも協力をして頂きたい、こういうふうな話合いがありましたので、私のほうでもそれに立会をさせた、こういう実情であります。
○永岡光治君 それで建設及び農林の関係の政府委員にお尋ねするわけでありますが、今度の査定をした率ですが、大蔵省の立会つて査定したその率が、先ほどの建設省で申上げますと七八・八%、つまり府県の申請に対する七八・八%、こういうように聞いているのでありますが、そういうことですか。
○説明員(柳澤英藏君) 実はまだ私のほうに全部報告が参つておりませんので、正確な数字はちよつとまだつかみかねておりますが、大体集まりました報告によりますと、いわゆる申請額でありますか、府県で査定を申請いたしました額に対しまして、実際に査定の結果減りましたが、その割合といたしましては、全部を合計いたしますと、これは土木、港湾、漁港、それから農地、林道というようなものも入つておりますが、それを全部平均いたしますというと、私の手許に只今ある数字では、申請額に対しまして査定額の割合が七二・三%というようになつております。まだこの点につきましては、建設、農林、運輸省のほうも最終的つき合せをやつておりませんから、多少異動があるかも知れませんが、現在までの手許の資料によりますと、七二・三%という状況に相成つております。
○永岡光治君 この点を一つそれでは最後に聞いておきたいのでありますが、大蔵省あたりが出先で立会つた査定額は、中央に集まつてそれを更に査定するというようなことはないでしようね。
○説明員(柳澤英藏君) 御承知の通り現在の査定と申しますのは、実際の申請件数に対しまして実査をやりまして、実査の結果決定をしたしますものは非常に遺憾ながら現在の段階におきましては少いのであります。大体の見当を申上げますならば、二割前後というものでありますから、その他のものはいわゆる机上査定と申しまして、申請書に付いております設計書、それから写真、そういうものから判断いたしまして、大体査定額を決定して行くというような実情でありますので、その後のやはり実情というものを、わかります範囲におきましてはその査定額について増減をして行くということは考えなければならない、こう思つております。
○八木幸吉君 建設省の官房長のかたに伺いたいのですが、今回の補正予算で災害の国庫の負担となるべきものは千五百六十五億、建設省の割当が九百九十七億、こういう大蔵省のお話でありますが、この金額に対して建設省は御同意であるかどうか、伺つておきたい。
○説明員(石破二朗君) 同意であるかどうかというお尋ねでありますが、建設省令として大蔵省が考えております九百九十七億では私のほうは足りないだろうと思つております。
○八木幸吉君 じや、その足りない分をどうされるかという気持を伺つておきたいと思います。
○説明員(石破二朗君) 足りないであろうと思いますが、はつきりここで足りないということも実は申上げかねる理窟があるのでございまして、それは査定の率の問題などにつきましても、七割八分で果して最後まで査定して行くかどうか、この点或いは大蔵省の見込みの七割五分のほうが正しいのじやないかとも考えられますし、しつかりした根拠を持つておりませんので、幾ら足りなくなるかということははつきり申上げかねますけれども、この足りません分につきましては、或いは資金運用部資金の融資でありますとか、そのほかの措置を講じまして、年度内にできるだけの緊急の工事はやつて行きたい、そうしまして、来年の予算とも併せて考えまして、来年の田植時或いは出水期までにはどうしても緊要な個所はやつて行きたい、こう考えております。
○八木幸吉君 そうすると、現在は大蔵省の査定に一応服するが、若し不足な場合があれば次の補正予算にこれを組む意向である、かように了解してよろしゆうございますか。
○説明員(石破二朗君) 足りない場合には資金運用部資金の融資を仰ぐとか、そのほかの金融措置を極力講じ、更に工事の施行に当りましても、一律二割とか三割とかいうことにいたしませんで、極力重点的にやると同時に、これはやはり来年の四月から田植時なり出水期までの予算の使用の問題とも絡んで来るわけでございますから、そういう点を勘案、按排いたしまして、極力支障のないようにして行きたい、かように考えております。
○八木幸吉君 来年度の問題を今ここで申上げておるのじやなくて、本年度内の金額のこと、及びその金額の不足であるかどうかという点に局限して伺つておるのであります。如何ですか。
○説明員(石破二朗君) 補正予算を組むかどうかというお尋ねの点につきましては、私からは何ともここで御答弁申上げかねますけれども、考え方といたしましては、三月三十一日というのは一応の会計年度の締め括りの日でありまして、災害復旧の実体から申しますと、必ずしも三月三十一日で区切るべき性質のものではありませんので、やはり来年の予算とも考え合せて、要は来年の田植時なり出水期までに工事を間に合せたい、こういう方法でやつて行きたいと思つております。
○説明員(柏木雄介君) ちよつと補足して申上げたいと思いますが、建設省の所要分が一応九百九十七億と予定いたしまして、それに対しまして本年度の分としまして、現在までに災害対策予備費から支払いましたものが二十八億円、今回の補正予算に計上いたしました分が百五十六億円、合せまして百八十四億円でございますが、このほかに予備費としまして、現在の予算にあります百億円のうち十六億円が残つておりますほか、今回の補正予算で十五億円を追加いたしまして三十一億円ございますが、そのうちより必要に応じて災害復旧の促進に向けたいと思いますのみならず、先ほど官房長からお話がありましたように、来年の出水期等の関係でどうしても工事を促進する必要あるものにつきましては、個別的に実情を調査の上融資等を考えて行きたいと考えます。
○八木幸吉君 農林省のかたに伺いたいと思いますが、査定の問題ですが、例えば自分の田畑が一町五反なら五反ある、従つて専業農家の自分の田畑が殆んど災害でやられたというのと、或いは本業は果樹の栽培である、或いは薪炭の、木炭の製造である、若しくは主人は工場で働いておつていわゆる飯米農家である、そういつた者が風水害で今度三反なり五反なりやられたという場合と査定の率は同じでありますか。或いは専業農家と飯米農家とでは査定の率と申しますか、救済の金額に多少の差等がありますかどうか、伺つておきたいと思います。
○説明員(大塚常治君) 査定の率は同様でございますが、お尋ねの点につきましては、一戸当りの農家の保有面積によりまして一反歩の復旧費に限度がございますが、その限度についての高下を言われたことと思いますが、現在の査定の限度は一戸当りの所要耕作反別の少いものは高くなつておりますし、多いものは限度が低くなつております。これは大きな災害を受けまして、それが復旧に要する経費が開拓者に要する経費と比較しまして、その限度なり基準を一応定めております関係上、少い耕作反別で間に合つておるような農家の一反歩の復旧費の上限は比較的高く、大きな面積を所有いたしておりまする農家の災害復旧の一反歩の事業費限度は比較的低くなつております関係上、表向きの査定率というものは多少違つて来るような点もあるかと存じます。
○八木幸吉君 もつと具体的に言つて、一番大きなたくさん耕しておるお百姓の救済の金額の最高と、一番少い反別を耕している者の最高と幾らぐらい違うものですか。
○説明員(大塚常治君) 全国の農家の平均耕作反別は八反三畝でありまして、これが二十八年度の標準によりますと、その農家の一反歩の復旧費の上限は十万五千ぐらいであります。比較的小規模の経営農家の五反歩の例をとりますと、これが多分十七万幾らかと思います。それから一町五反歩の耕作反別を有しておりまする農家の災害復旧費の上限は約六万ぐらい、このように思つております。
○八木幸吉君 例えば一町五反持つておつて、自分は一生懸命もう専業の百姓である、供米も大いにやつているという人は反当六万円の補助をもらう。或いは自分で果樹を栽培しておる、或いは家族は工場へ出ておる、若しくは木炭を焼いておる、そのほうからも相当収入があるが、飯米を得るために三反の田を耕している、このほうが余計もらうというのはどうも理窟が合わんように思いますが、如何ですか。
○説明員(大塚常治君) 御趣旨の通りでありますが、この政令の限度を定めましたときは、そうした家族にほかの現金収入があるというような農家は考えませんで、考えませんでと申しますとおかしいのですが、普通純農村経営といたしまして三反乃至五反歩くらいの小さな保有耕地で経営し得る農家というものは大体山間部にあつて、林業とか何かを経営しておる農家だと、こういうふうに考えておりましたためにこういう事態になつたのでありまして、御指摘のような事実もこの政令だけで縛ると明かにそうした矛盾も考えられると思います。
○八木幸吉君 そこの矛盾を是正するために査定の上で何か手心の余裕はあるのですか、ないのですか。
○説明員(大塚常治君) 査定の上ではそうした手心は絶対に加えておりません。
○八木幸吉君 今度は会計検査院の方に伺いたいのですが、大体今の大蔵省のお話を伺つておりますと、七割内外の査定の基準であると、こういうことでありますが、まあ個々の事例にもよりますけれども、その程度で一体妥当であるかどうかという点について先ず伺つてみたいと思います。
○説明員(小峰保榮君) 八木さんの御質問にお答えいたします。各事業主体が申請いたしました額に対して何割の査定になるかということが今御論議になつているようでありますが、会計検査院といたしましては、ちよつと何割がいいかということはあらかじめ抽象的には申上げかねるのであります。それで私ども検査しておりまして、災害復旧工事については不当な経理といいますか、そういう種類のものが非常に多いのであります。そのたくさんにありますこういう不当な経理を大まかに分けますと、最初の査定がまずかつたために起きた不当事実と、それから工事の施行に当りましての措置がまずかつたために起きた不当事実と、その二つに分けることができるわけであります。査定というものが非常に重要な行為になるわけなのでありますが、従来はともしますと、先ほどもお話があつたように、いわゆる机上査定が非常に多いのであります。机上査定が査定に原因する不当経理というものを生みます一番大きな原因のように見受けられるのであります。今度の災害、北九州を初めといたしまして近畿方面に相当大きく災害を受けたわけでありますが、北九州の査定の例を拝見しておりますと、従来よりは非常に机上査定が減つているようであります。併しながら、建設省関係は非常に減つておりますが、農林関係などはやはりまだまだ机上査定が非常に多い。或いは若干の違いがあるかも知れませんが、私が聞きましたところでは、個所数にいたしますと一七%から一八%くらいしか実査をやつていない。金額にいたしますと、大きな所を実査いたします関係で半分近いものの実査をやつたようでありますが、それにいたしましても残りの半分近いものは机上査定、個所数にいたしますと八割余りのものが机上査定というように伺つております。これは従来よりは相当に実査が多くはなつているのでありますが、まだまだこんなことでは机上査定分につきましても相当ないろいろ私どもがあとから検査いたしますと、問題が出るのじやないだろうか。従来は検査報告で詳細に御報告しておりますが、又現在二十七年度の検査の結果をまとめておりまして、二十六年度に御報告いたしましたものよりも何層倍の不当工事を我々のほうで見つけているような状態であります。こういう状態で、今度の大きな災害復旧というものが同じような事実がたくさんに出るというようなことでは誠にこれは憂慮すべきことでございます。私どもとしても従来の検査方法を何とか変えて行つて成るべく早くそういう事実を是正する。検査院は御承知のようにあとから検査するのが主力になつております。その関係で見つけたときにはもう工事ができてしまつて文句を言つても始まらんというような事態も相当に多いのであります。私どもとしてはこれを何とか人員と経費の許す範囲内で早くこれを直して行くという方向に改善して行くべきじやないだろうか、こう考えている次第であります。査定というものは非常に重要な行為でありまして、そのためにいろいろな悪い事実を生んでおるというのが現在までの実情でございます。
○八木幸吉君 二十六年度の会計検査院の決算検査報告に、公共事業に対する国庫補助金の問題が出ておりますが、工事現場四万二千九百余カ所のうちで約六%に当る二千四百九十七カ所を実地に検査されたところが、五億六千一百九十三万円のうちで一億三千三百万円の不当支出があつた、こういうことが出ておるのですが、その件数が実は三百六十七件は全件数であつて、而も三百六十七件に当を得ていないものがある、こういう報告を拝見しておるのですが、これは農林省ですが、建設省のほうも同じような要領のことが書いてありますが、結局これで見ますと、全件すべて不当だと、こういう意味でございますか。
○説明員(小峰保榮君) 八木さんが今お引きになりました資料でありますが、これは検査報告に書いてございまして、農林関係で申しますと、大体二十六年度の工事個所は主として災害復旧でありますが、四万三千ほどございます。そのうち会計検査院が検査いたしましたのは大体個所数にいたしまして、金額ではそうでございませんが、個所数にいたしますと七%くらいであります……六%でございますか。
○八木幸吉君 六%。
○説明員(小峰保榮君) 六%ちよつと切れるくらいの程度にしか昨年は検査しておりません。それでいろいろな不当事実が出るのでありますが、それをまとめまして検査報告に一覧表で出しましたのが、三百六十七カ所であります。四万二千九百、まあざつと四万三千のうち約二千五百カ所検査したわけであります。その二千五百カ所検査いたしますと、三百六十七カ所というものが、私どものほうで厳選に厳選を重ねまして一割余りというものがこの検査報告に載つたわけであります。全部が全部悪かつたわけではございません。
○八木幸吉君 その今の報告の百五十九ページを拝見いたしますと、工事件数が、一番最初の行ですが、工事件数が三百六十七件に対して五億六千一百九十三万一千五百四円を国庫補助金を交付した、こういう記事があつて、同じ件数の三百六十七件で、後から三行目ですけれども、一億三十三百十三万八千余円不当だと、こう見ると、工事現場でお調べになつたのは六%であるけれども、不当経理の件数は全件数に亘つていると、こう読めるのですが、その通りでございますか。
○説明員(小峰保榮君) そういうふうに書いたつもりはないのでありますが、百五十九ページをちよつと御覧願いたいのであります。百五十九ページの七行目に四十六都道府県工事現場が四万二千九百、ざつと四万三千でありますが、そのうち会計検査院が検査しましたのが二千四百九十七、ざつと二千五百であります。これだけを見たところが、その中で検査報告に掲げるべき悪いものが三百六十七あつたと、こういう意味であります。
○八木幸吉君 私の申し上げるのは、今の百五十九ページの一番初めの行の下のほうを御覧頂きたいと思います。林道開発及び災害復旧等の工事三百六十七件に対し、国庫補助金五億六千百九十三万一千五百四円を交付しておるというこの五億六千百九十三万余円を交付しておる工事件数が三百六十七件なんですね。その三百六十七件のうちで三百六十七件なんですから、つまり全部不当なんです。その不当な金額が約二割の一億三千万円と、こう見ていいわけですか。
○説明員(小峰保榮君) 検査報告の冒頭には悪い事実だけを書いてあるわけであります。あとに全体のうちどれだけ検査して、そのうちどれだけ悪かつたということが書いてございますが、冒頭にはどれだけ悪かつたという悪いものだけをここに挙げたわけであります。そういう見方からいたしますと、今八木さんおつしやつた通り、三百六十七件の工事に対しまして五億六千一百万円の補助金を交付している。そのうちで一億三千三百万円が悪い、こういうことになるわけであります。
○八木幸吉君 そうしますと、ざつと二割の何と言いますか、当を得ないものが出て来る。六%調べてそれだから、一〇〇%調べたら、この一億三千三百万円はもつとうんと殖える、こういうふうに了解していいのですか。
○説明員(小峰保榮君) 六%を見まして二割が批難に値いする、こういう見方であります。全体を見ますと、この割合では殖えないと思います。私ども実は検査能力が非常に少いものでありますから、机上査定だけを殆んど検査しております。実査をした分につきましては余り悪いことも絶無ではございませんが少いので、能率を上げる意味から机上査定をしたものを主として農林省、建設省とも検査しているのでありますが、全部を見ましても、残りは大分実査した分も入つておりますから、それはここに上りましたものほど悪くないだろう、こう思うのでありまして、同じ比率で殖えて行くとは決して申上げられないと思いますが、全部仮に見て見ますと、一億三千三百万円という金額は相当に上つて来るだろうということは想像できるわけであります。
○八木幸吉君 そうすると、建設省の二百九十三件、これも六億九千万円の工事のうちで一億一千三百万円やはり不当のものがあると、これも同じように読んでいいわけですね。
○説明員(小峰保榮君) さようでございます。
○八木幸吉君 そこで更に話を進めて伺いたいのですが、二十七年度も大体今検査を終つたもので、この傾向はどういうふうになつているか、伺つて見たいと思うのですけれども……。
○説明員(小峰保榮君) 建設省関係から申上げますと、建設省ではこの表でも御覧になりますとおわかりでございますが、二十六年度までは原形超過と原形復旧という区別が法律上やかましかつたわけであります。これに原形超過として低い国庫負担で処理すべきものを原形復旧として高率の国庫負担をやつたと、交付したというのが非常に多かつたわけであります。これが二百九十三件のうち百四十一件を占めております。 二十七年度になりますと、原形復旧や原形超過という区別が法律上なくなつたわけであります。この面に関する批難事項というのはこれは零になるわけであります。そういう関係もございまして、全体としますとまだこれはしつかりわかりませんが、或いはこの二百九十三件より減るんじやないかと思つております。今の殆んど半分近いものがごつそりと落ちるわけであります。この残りのものにつきましては、遺憾ながら二十六年度よりも特によくなつているという面は認められないのでありますが、だんだんまあ検査のほうの能力もよくなつて参りました関係もあると思いますが、二十六年度より必ずしも特によくなつているとは申上げられないのでありますが、非常にたくさん殖えているということも申上げられないのでありまして、大体昨年と同じような傾向のものは同じくらい出て来るんじやないだろうかと、こう予想しております。今取りまとめ中でありますが、今月一ぱい経ちますと大体御報告できる、数字が固まると思います。 農林省関係でありますが、農林省は建設省の検査よりも大体一年ずれて私どもスタートしたわけであります。建設省は一昨年から相当全国的な検査をやつているのでありますが、農林省は昨年からやつているのでありまして、昨年やつて見ますと、建設省と同じような歩調でやつて行きましたところが、建設省よりも遙かに余計出てしまつて、非常に意外だつたのですが、どうもとかく災害復旧というお話になりますと、建設省だけがこう議論の焦点になるようでありますが、どうも私どもが見ましたところでは、問題はむしろ農林省関係のほうに多いんじやないだろうか、こういうふうに事実が証明しているわけであります。二十七年度は、これはもう誠に残念なことでありますが、農林省関係につきましては、これよりも遙かに余計に問題が出て来るのじやないか。全国統一した目で同じような方法で検査をしているわけでありますが、非常に遺憾でありますが、相当数殖えるのじやないだろうかと予想している次第であります。
○八木幸吉君 全般的な問題について伺いたいのですが、今度の災害復旧費は全国でまあ全額で千五百億以上になつておりますが、この初年度はまあ三割見当で復旧しようというわけでありますが、この金額を従来のような不始末が起らんように、できるだけ効率的に使いたいと、それに対して今の会計検査院の機構でどういうふうにやれば一番未然に不当事項の発生を防ぐ方法がどういうところにあるかという点を率直に伺つて見たいと思います。
○説明員(小峰保榮君) 先ず何分にも予算さえきまらない現状でありまして、私どもとしてどうこうという手を付けることは勿論できる段階でございません。それから準備といたしましても、どこに幾ら予算が付くかということからきめて頂いた上でなければ、私どもとしてはちよつと手の付けようがないわけでありますから、従来のやり方で参りますと、早くて今年の災害復旧費がついて、それが仕事にかかつて行くというのは、我々が検査して行くのは来年の四月以降であります。とても実際問題としては四月早々というわけにも行かないのでありまして、工事中のものは後廻しにして、出来上つたものから先ず見て行くというような検査を従来やつていたわけでありますが、どうも先ほども申上げましたように、折角作つてしまつてからあとになつてやれこれは便乗だとか、やれ何だといつたところで、便乗だと強くきめつけて合部否認してしまう、法律違反だということで村なり組合なりからその折角渡した、又折角出来上つた工事に対する国庫補助金というものを取上げるというようなことは、これは実際問題としてなかなかできにくいのでありまして、そういう方面に対する私どもの検査の鋒もとかく鈍り勝ちなのであります。これを御覧になりますとわかりますが、便乗工事ということは殆んど載つておりません。農林関係で十二件、建設関係で十二件、よくよくひどいのだけここに載つておるのでありまして、検査で見付ける便乗工事というものはこれの何層倍であります。併しながら今のような関係で、ただ法律違反ということを振廻して否認して行くというようなことの及ぼす影響は非常に大きいのでありまして、私どもとしては、この面につきましても非常に実は慎重過ぎるくらい消極的になつておるのでありますが、検査の重点を出来高の悪いもの、非常に工事の出来高が悪くて、疎漏ですぐ毀されてしまう、ちよつとした水が出ると又毀されてしまう、検査当時すでに毀されてしまつておる。又出来高が非常に少いというようなものについて重点を注いでおるわけでありますが、検査報告に載りますのも疎漏とか出来高不足、こういうものが非常に多いのであります。昨年からこれは具体的につかんだのでありますが、その原因が一体どこにあるだろうか、恐らく請負人の手抜き、請負人が非良心的な工事をするということが原因かと私ども思つていたのでありますが、どうもそうじやない。法律上事業主体である町村なり農業協同組合、こういう事業主体が当然三割五分なり何割の自己負担をしなければならないのでありますが、それをしたがらない。これはいろいろ原因がありますが、とかく請負費を値切つてしまう。そして私どもに出す書類だけは自己負担しておるかのようなものを出す。又農林省なり建設省、農林省が非常に大きいわけですが、お出しになる書類もそういうふうになつておる。併しよく内容を突込んで行きますと、三割五分も、或いは物によつてはその以上の低い契約をしておるのがわかつて参りましたが、農林関係では昨年百三十幾つも出たのでありますが、これは年度の途中で気が付きましてやり出したので四十六のうち七か八の府県しかそこまで突込んだ検査は昨年はできなかつたのであります。今年は全国的に見付ける、出来高不足なり何なりあります、そこまで突込んで調べて行くという方法をとつておるのでありまして、その結果これは非常に驚くべき件数が私どもの所に今集つておるわけであります。こういうようなところを早く検査をして、出来上るのを待たないで、工事の手抜きなんか見付けるのも出来上る以前のほうが見付けやすいのでありまして、そういう面に検査の重点を転換したい。これは主管局長としての私だけの考えでありまして、まだ検査院としてはきまつておるわけではございませんが、これをやるためにはどうも人員とか或いは経費とか、こういうようなものも伴いますので、そう思い通りのことはできないと思いますが、できるだけそういう方向に進んで行きたい、こう考えておる次第であります。
○八木幸吉君 最後にもう一点、これは農林省並びに建設省のかたに伺いたいのですが、現在災害の個所が全体幾らあつて、実地検査をしたものはそのうちの何%であるかということが一つと、それからもう一つは、この会計検査院の決算検査報告に出ております通り、非常に従来不当のことが起つておりますので、今後これらの問題に対して、できるだけかようなことが起らないようにという、何か新しい監督と申しますか、そういつたような構想があるか、どういう注意をしようとされておるのかということを両者のかたに伺いたい。 それからもう一つは、二十七年以前に起りました災害の復旧はまた完成されておらないものが相当あると思いますが、その金額は一体どのくらいになつておるか。今度の災害によつて従来二十七年度までに起つた災害で、又同じ災害が起つたために従来の計画を変更しなければならん、或いは同じ所に起らなくても、今度の災害の結果今までの計画を変更しなければ万全を期せないというような点も多々あろうと思うのでありますが、これらの問題についての具体的な意見を両省のかたから伺つてみたいと思います。
○説明員(石破二朗君) 建設省所管の公共土木の被害件数でございますが、件数にいたしまして、本年発生災害分として十数万件に上つておると思います。これの査定でございますが、先ほど来お話がありました通り、従来は机上査定によつた分が非常に多かつたのでありますが、今年は今まで全部済んでおるわけではありませんので、緊急査定と称しまして重要個所だけしかやつておりません。その殆んど大部分を実施の査定でやつております。従いまして、これを以て完璧とは到底申上げられませんけれども、従来よりか正確な査定ができるであろうと、かように考えております。なお残つておりますいわゆる緊急でないものの査定でございますが、これは件数も実は多うございますし、交通不便な所でございますので、緊急な査定をやつたと同じように全部を実地査定でやることは非常に困難であろうと思いますが、この点はやはり旅費とか人員の制約もありますが、極力実地査定でやつて行きたい、かように思つております。 なお過年度災害で今後に持ち越す量のお尋ねでありますが、建設省所管の公共土木の災害復旧事業費で、過年度分を二十九年度に持ち越します事業量の総事業費は約七百億見当の予定でございます。二十八年度に発生した災害を二十九年度に持ち越します量は、これは先ほども申上げました通り、予算と融資、その他更に大蔵省保留分の予備費からどれだけやるかということによつて相当違つて来ると思いますが、これも相当の量になつて来まして、合算いたしますと、いわゆる過年度災害で二十九年度に持ち越しますものは千五、六百億見当に事業費にしましてなるのではないか、かように考えております。
○八木幸吉君 今十数万件に上つておるが、今度はよほどたくさん実地検査をなさつたというふうに伺つたのですが、どれくらいの件数になつておるでしようか。大体の件数でよろしいございますが、数字はわかりませんか。
○説明員(伊藤大三君) 緊急査定をいたしました部分につきましては、実はこれは金額で押えまして四割程度ということで査定いたしましたものでございますから、件数は今その全体の十数万件の四割というわけにはいかないと思います。検査して来た数につきまして、今手許に調べて持つておりませんから、調べて来て件数につきましては後刻報告もできるかと存じます。 なお先ほどの、例えば過年度災のあつた所が復旧前に増破を来した、又復旧中に水に浸つたということも相当あると存じまするが、はつきりした何は書類を調べて見ないとわかりません。これはそれぞれ毎年度におきますところの復旧の補助率が違いますので、それぞれ区別いたしておりますから調べればわかると思います。なお今年度におきましてそういう問題がありましたのは、例えば京都、和歌山、あの附近におきましては八月の災生を受けまして、更に今回の十三号台風を受けているというような関係上、仮締切りなどは特に急がしてやらしたものですから、こういうのは更に又流れているというような点から一度この災害額につきましては又調査をしなければならないというような問題が起つている所もございます。なお設計につきましても、従つて八月の京都の災害に参りまして査定をいたしました部分、又増破を来たしました部分の査定につきましても、変更した設計を以て査定して見なければならんというような所も出て来ると存ずるわけであります。
○説明員(大塚常治君) 本年度発生いたしました災害の件数についてははつきりわかつておりませんが、十数万カ所あると想定しております。それから査定の率でございますが、これはやはり前年と同様二〇%乃至二五%を実地査定をいたしたいと考えておりますが、これも九州におきましても二〇%の査定ができない。従いましてその後八月以降には各所に災害が発生いたしましたので、或いは二〇%を割るのではないか、こう考えております。これは個所数に対するパーセンテージでありますが、従いまして比較的査定をする場所は成るべく金額の高い場所というようなものをやはり選びまして、金額ではできれば五〇%近い被害のものを見たい、こういう方針で現在査定を見ているわけであります。それから私どもの査定と予算要求の関係でございますが、査定を終らないものは予算要求ができない建前になつております関係上、非常に不備で粗雑ではありますけれども、査定を急いでおつたということがありまして、机上査定率が多かつたのでありますが、これは今後大蔵省とも話を進めまして、一部その方法なんかを変えて、成るべく実地査定を多くしてから予算を見積りたい、こういう考え方なんであります。従いまして今年度発生いたしまして取急いだ関係上、或いは査定が粗雑であつたのではないかというような問題もありますので、そういう地点について予算要求をいたしました後にも再査定をいたしたい、こういうふうに考えております。 なお過年度の災害につきましては、二十七年度までにおきまして、現在予算の対象になつております総経費が八百億、それで二十七年度末までに予算処理をいたしました分、つまり補助金交付をいたしましたものが約四百億、従いまして二十八年度以降でまだ俗に言いますと借金があるものが約四百億、そのうち二十八年度の当初予算で成立いたしました経費が百三十六億ですから、二十九年度以降に持ち越される負担額は二百六十四億ということになつております。それに本年度発生いたしました被害がこれは極く大ざつぱに言いまして約七百億、そのうち三割近いものが予算成立いたしますか、或いは融資で処理できますと、といたしますと、その額が約二百億、従いまして五百隠程度のものが後年度に残されて行く。二十九年度以降は過年度災で二百六十数億、当年災で約五百億、計七百五十億程度のものがあとへ残つて行きます。それから過年度災で当年災に再災害を受けたものは何件くらいあるかというようなお尋ねでございましたが、これは当年災がまだ査定が完了いたしません関係上、まだ確たる数はわかりません。
○委員長(東隆君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(東隆君) 速記を始めて下さい。
○平林太一君 八木君からだんだん御質疑がありまして、答弁を伺いまして了承いたしたのでありますが、この査定行為に対する根本の問題でありますが、これは今伺つておりますと、実査の行為、それから机上の行為ということになつているが、その根底をなすものは、いわゆる各事業主体から当該災害地に派遣される査定官によつてこれが行われるのであります。この査定官が現地において査定をするその行為か誠実に、又正当に行われることによつて査定に正確さが期せられるのでありますが、これは一つ農林省及び建設省から当該関係者が来ておられますから、この点一つ伺うのだが、今日までの査定の実情からいたしますと、査定官が現地に行つた際に、これは字句の表現から言えば、要するに机上査定に終るのではないかというような査定の仕方がしばしば行われている。例えば現地に査定官が来るというと、現地の府県関係者というものは非常に何か歓迎をする、そうして饗応、持てなしに終始する。そうした成果が査定の結果現地の要求を充たし得るというような事態が今日行われているということを、この際決算委員会の性格から言つて私は強くその点を尋ねておきたいのですが、これは差当り両省から来ているが、殊に建設省当局においてはそういうことが甚だしい。河川局或いは道路局あたりから現地に参つて、そうして本省において仕事をしているその何か息抜きに査定地に行くというようなことが、隠れた一つの目に見えない常識というようなものになつているという事実を見逃がし得ない。建設省の当事者は今回の災害等は御承知の通りであります。だからこれを大蔵省に査定を求める際に、大蔵省が真意を汲むということはできないということは当然のことである。その点は当然どういうふうに今日までの査定を行つておるか。それから現地においての机上査定と実地査定、そういうものの報告を受けておるわけですが、そのパーセンテージが今日までどうなつておるか、どういう結果を現わしておるか、その点一つ伺いたいと思います。これは査定官が行つた以上机上査定ということはあり得ないことなんです。それは併し今日までのいわゆる査定において、実際に基く査定であると全部断定し得るかどうか、その点一つ伺つて見たいと思います。
○委員長(東隆君) 途中ですが、二時から再開をすることにして、休憩をいたします。 午後零時三十九分休憩 ―――――・――――― 午後二時四十九分開会
○委員長(東隆君) 決算委員会を再開いたします。 最初に平林委員から質問のありました点について建設省官房長から答弁を願います。
○説明員(石破二朗君) 午前中御質問がありました点につきまして私からお答えを申上げます。 建設省の役人が査定に地方を廻りました際に、或いは宿屋でありますとか、そういう所で査定するというようなことはいろいろ面白くない問題を生ずるようであるから、もう少し査定官としてしつかりやつてもらわなければ、延いては工事の適正な施行にも支障があるんじやないかというような御趣旨の御質問だつたと思いますが、実を申しますと、お話の中にもありました通り旅館とか、場合によりますと、田舎のほうに参りまして適当な旅館がないような場合に、料亭というと大げさになりますが、料理屋式の家で査定をしておるというのは事実でございます。こういう点は面白くないのでございますが、実情を申上げますと、査定官として一行三、四名の者が出ますと、大体一日平均三、四十件の査定をするのでありまして、出た者は一週間になり十日間というものは、大体夜でありますと朝の二時、三時まで仕事をしておるような状況であります。昼間現場を廻りまして、帰つて参りましてから県の役人を呼びまして、そこであの個所はこういうふうに設計しなきやいかん、これに要する金額は幾らというようなことを夜遅く二時、三時までやつておるような状況でありまして、睡眠時間も二時間か三時間というのが連続しておる実情でございます。延いてこれが普通の宿屋でございますとか、宿屋のない所で民家に泊めて頂くというようなことにしますと、いろいろ夜分に用を言いつけたり、夜中に飯を食わにやならんというようなことも起り、支障がありますので、そういう点にも便利な家を選んでやつておるかと思いますが、併しその間にやはりそういう所でやりますと、いかがわしい問題も起り勝ちであります。ややもすれば無駄な経費も地元にかけることになると思うのでありまして、今後はこういう点につきましても厳重に職員を戒めまして、地方に冗費、無駄な経費をかけて御迷惑をかけるようなことのないようにしなきやならんと思います。いわんやその地方のいろいろの持てなしでありますとか、要請等によつて情実に基いて不正な査定をするというようなことは従来とも万ないとは思いますけれども、今後は更にそういう点を注意して行つて、国民の大切な税金がそつくりそのまま災害復旧工事に充当されますように、建設省の役人は十分戒心して行きたいと思います。なお、これに関係します県の担当のかたがたには十分御注意をお願いするようにいたして、国民の大切な税金から賄われる災害復旧か適正に参りますように、特に今年は異常な大災害があつたわけでありまして、こういう点も気をゆるめますと、やはり非常な間違いの元になりますものですから、今後十分注意いたして行きたいと思います。
○平林太一君 あとで農林省関係に対して同様の意味において会計課長増田君から答弁を一つ求めたいと思います。只今の……。
○委員長(東隆君) 平林さん、災害復旧課長が今見えておりますから、如何ですか、災害復旧課長から……。
○平林太一君 農林省にも災害復旧関係は相当あるはずですね。それじや委員長の……。
○説明員(大塚常治君) 農林省の査定も只今建設省からお答えになりました通りのような状況でありまして、大体査定官は朝八時か九時頃家を出まして、夕方になるまで現地を見て、それから更に書類を見まして、一応その日の結末がつくのは十二時以前に終ることがないのが実情でございます。毎晩二時三時までに了えるのでございます。従いまして大掛りな饗応を受けるというような時間は査定期間中にはないということは私確信しております。併しながら数多い人間のうちですから、或いはそうした事実も一、二そのうちにはあるかと思います。なおそういう場所で査定をするのはどうかというような御趣旨もありますが、殆んど県内を隈なく歩きます関係上、場合によると相当辺鄙な所へ宿をとらなければならない。そうした所ではなかなか施設がありませんので、料理屋のような所へ泊りましてやる場合があります。この際は単に査定官の一行が数名泊るばかりでなく、大抵その郡におります市町村の吏員、その管内におる県の派出された職員なども同時に泊りまして、恐らく査定官が査定をやる日は一行三、四十名、或いは多いときは五十名以上もの人がその晩行を共にいたしますので、どうしても比較的宿泊施設の大きい宿屋とか料亭のようなものが使われる機会が多いわけでございます。そういうような状態で、殆んど睡眠の時間も余計ありませんので、飲んで騒ぐというよりも、一刻も早く休みたいというような気持が先に立ちますので、大掛りの饗応の事実があるということは原則的にないものと私は考えております。
○平林太一君 今建設省、農林省の当時者両君からお話がありましたのでありますが、これはまあ一応両君としての立場上常識的の答弁である。決算委員会はそういう常識的のものを取上げておるのではない。やはりその常識的な今のようなお話の御答弁のようでありますれば、何らこれは今日これが取上げられることには相成らない。事実というものは冷厳のものである。ところが事実はそうでないのであります。そういうようなお考でこの査定官に臨んでいつもおりますというと、これが非常に困つた問題は、今後国の国費というものによつて、殊に災害に対する処理というものはこの国費によつて殆んど大半が賄われて行くということになる。そこで今日のような今やつております査定官の査定の動向というものを事実の上に見ますというと、そういう結果各府県において、或いは各町村において今お話の通り四、五十人の人が同行する。そういう必要は一体どこにあるか。然るべく査定官において取捨したらよろしい。そういうような大掛りの人間が行く必要がどこにあるか。そうした結果、査定される予算というものが、国が査定したのであるか、或いは、当該府県町村が査定したのであるかというような事態にまで立至る。地方の当該者から見れば、我々の力によつて査定せしめたのだ、従つて査定せしめた結果国から来る予算というものは我々の力によつて獲得されたのである。それだからその予算執行に当る府県の土木関係の当事者、殊に河川課長、全国各府県を通じて共通なことは、河川課長というのは一番これはボス的存在だと思うのです。従つて請負業者と直接の関係を持つている。そういうような結果、いわゆる予算の執行に当つて、殊にそれが他の事務的な予算と違いまして、直接これが工事請負人という手を経てこれが執行される予算であるから、その間における非常に複雑多岐な予算の執行が自然的に行われる性格でありますから、そうした中に、補正予算というものを我々の力によつてやつたというのでありますから、予算執行に対する取扱というものが厳正に行われないということはこれは常識上の判断でよくわかるのです。そういうことを私のほうでは憂えるから、今そういうことを厳しくこの際反省を求めておる。それをやるのに二時から、三時までかかるのだ、一応そういうことだが、ところが現地へ参りますと、そういうことにはさせていないかも知れない。強いて申上げますれば、余裕を、そこに時間を作らせるというような結果があるということを一応一つ今後お調べになつたらよろしいと思います。 それから無理な査定の日程というものを、夜二時までさせるというような日程を本省として査定官にそういうことを強いることはよくないことだ。これだけの十分の執務時間というものは日程にきまつておるのですから、夜になるということはある程度査定地の実情によつて止むを得ないが、毎晩二時、三時までということは体が続くことではない。十日も二十日もそういうことをやつておるということは、それは人間がやつておるのだから、現実にはそういうことはできないことなんだ。それをやつておるのだということは非常に間違いである。併しそういうことをやつておるということでありますならば、そういうことは私のほうでも一応そのあと考えておきます。そうならば、今後査定日程というものに対してもつと余裕を持つた、緩和した日程を作つて、そうしてその査定官の行動というものを締めなければならない。こういうふうに思いますが、そのことは技術的にも今のお話など二時から四時までかかるというのだから、毎日毎日連日に亘つてそういうことはできるものではない。現実的にできないのだ。できるのか、それを伺いたいと思います。
○説明員(淺村廉君) 午前の二時、三時までかかつて査定しなければできないのかという御質問でございますが、実は私どもの査定は先ほど官房長が申しましたように、実際午前の一時、二時という頃までやらざるを得ないような状態で只今ございます。と申しますのは、いろいろ理由がございます。本年のような災害の連続して参つております場合は特にさようでございますが、例年とてもやはり同じような状況でございまして、要するに、非常に災害の件数というものが多うございまして、これはやはり相当に慎重に調査いたしませんと、貴重な国費を用いまして工事を行うことでございますので、いろいろ不都合が起りますので、慎重に査定をいたすという意味合いからいたしまして、相当に時間がかかるということになるのであります。然るに人間の数が実は私ども担当の課長といたしまして、もう少し人間を頂きたいと、実は本当は思います。或いは又旅費なども相当に頂戴できれば、それはもつと楽な日程も組み、査定も楽に昼間だけ査定して、夜は普通に休むということもできるようになるかと思いますけれども、併しながら、必らずしもさようなわけにも参りません。定員のほうも、とにかくそういう贅沢なことを申上げるわけにも参りませんし、旅費等も極力節約しなければならん状態でございますので、私どもはできる限りのことをいたして、査定事務を遂行いたしておるわけでございます。例を例えば本年にとりますと、災害の個所というのが今年は建設省所管の公共土木施設の災害だけですでに十三万個所程度になつております。十三万程度の個所を然らばどのようにして調べるかと申しますと、これは一々個所に当らないで、いわゆる机上査定と申しますか、事務的にただ机上で査定をするということならば別に驚くに当りませんけれども、特にいろいろ会計検査院等からも工事執行について御注意も受けておりまするし、いろいろな問題も指摘されておりますので、特に実地検査というものを励行いたしまして、今年からは非常にに強力にその措置を進めております。人聞のやることでございますから、完全に全部実地が見れるかと言われればそれはできない場合もございます。併し方針としましてはもう実地を必ず見る。見た上で、如何ような設計でどのように復旧をすべきかということをいわゆる査定して参るということにいたしております。従つて十三万個所になんなんとする個所を原則として実地検査ということでやりますので、非常な人手が要るわけでございます。併し現実には私どものこれは建設省だけのことでございますが、私の課の防災課と申しますのは四十三名の人間で仕事をやつております。とても四十三名では現実の問題としてできませんので、河川局内の他の課もございますし、又道路の事項を掌握する道路局もございますので、建設省としてほかにいろいろ人をやり繰りいたしておりますし、なお地方建設局という出先機関もございますので、これらにもいろいろ連絡をいたしまして、慣れた人間は極力動員いたしまして、まあ全省を挙げてこの査定の事務の円滑な遂行を図つておるわけでございます。人間を十分に頂くということも理想的でございますが、結局限られた或る程度の枠の中でこなさなきやなりませんので、極力これの査定に当つて善処いたしてるおような次第でございます。
○平林太一君 今防災課長からお話があつて、一応納得の行くところもあり得る。併し今の全体として査定に対しての何は適正に行われておるということである、机上査定はいけないので、実地の実査査定をやつておる、こういうことなんです。併し私はこの際一言申上げたいことは、この査定をするに対して実査査定とそれから机上査定とあるが、我々のほうから申上げますれば、その中にもう一つ査定がある、一つの名前がある。あるというのは、いわゆる温泉旅館乃至料亭に囲まれた中における酒色査定というのがあります。酒と色です。そのことを一言申上げておく。それ以上はそういう査定官の良心の反省を求めれば、それで事足りることなんです。こういう新らしい査定があるのだ、日本の現在の建設省の出先査定官の中には……。こういうことをこの決算委員会としての国家の重要なる決算の事務を担当する上において今日そのことを申上げておく。若しそういうことに対して異議があるならば、いつでも一つお申出を願いたい。こういうことがいわゆる行われておる、各府県の実情というものをお調べになればよくわかつて来る。それから今四十何人おありになつてというお話であつたが、四十何人結構ではないか、四十何人とすればいわゆる全国の各都道府県に一人づつの割合になつておるのだから、災害が起つたら早急に現地に馳せ参じて、今日の災害で言えば六、七月に起つておるのだから、直ちにその査定をやつたらいいので、全部溜めておいて今頃になつて、十一月頃になつて一斉に出すから四十三人でもこれは不足するということになる。災害があつたら各府県の担当査定官というものを設けて、そうして即時にやればいい。いわんや今お話では出先のこれを補助するそれぞれの機関があるのですから、そういうことを私はでき得るのだと思う。併し今のお話によると、人が少いから、それは非常な恩情を持つてそう無理をさせないようにしろということは、必ずしも今お話の通りに三時から四時になつておるというようなそういうような表面上の言訳は許されない、何かそこにやはり防災課であれば防災課長の人の差繰りに欠けたるものがあるから、今日今のような御答弁になるので、そういう点について技術的に何かもう少しお考えありますか、伺つておきたいと思うのです。
○説明員(淺村廉君) 私の言葉が少し足らなかつたように思いますが、四十三名と申上げましたのは、これは私の課の人間の数でございまして、防災課といたしましては査定が非常に重要な事務でございますけれども、その他いろいろいわゆる改良事業の関係、改良関係の仕事なども例えば海岸であるとか、いろいろございまして、そのほうにもやはりいろいろ別に人を割かなければならん。全部査定に出すということは到底困難でございます。極力査定に出しておるような次第でございます。それから災害が起りまして、直ちに査定官を実は派遣したのでございますが、これはやはりそういうやり方がいいか悪いかという御批判はございますが、私ども従来からのやり方といたしましては、先ず公共団体に設計をさせまして、設計ができたところで査定官を廻してくれという連絡を受けまして、そこで査定官が出かけて行つて、その現地を見てからその設計がいいかどうかということを調査するというような行き方をとつております。従いまして、今回のように相次いで災害が起りますと、地元の公共団体のほうの設計能力という問題がございまして、なかなか簡単に設計ができない、例えば査定官が行こうかと言いますと、実はまだ設計ができないからもう二、三日待つて査定してくれというような話があつたようなこともございますが、なかなかその辺苦心をいたしておるわけでございます。まあ結局併しそんなことをいろいろ申しましても、多くの件数を多勢の人間が出て調べておることでございまして、いろいろ感心しないような事態が発生いたしておるかも存じません。これは私どもは殊に私は責任の課長といたしまして、非常にその点は心配いたしております。それで何とかかようなことをお叱りを受けるようなことのないように。勿論十分注意もいたしますが、今後なお上司とも打合せまして、強力な措置をとりたい。査定官には特にさようなことのないように査定に出る前には十分に申し聞かせまして、又査定に出た後の行動等についても十分に調べまして、批判の対象になるようなことのないように注意いたして参りたいと考えております。
○平林太一君 只今防災課長から最後のお話では、相当この是非を明らかにして今後も措置したいというお話であつたので、私のほうの何はそういうことを大いに一つ実行してもらいたいと思います。或いはお話の中に、地方公共団体に報告を本省が求めることに対して時期が遅れておる、そのために従つて本省の査定の行動が遅延しておる、こういうお話であるが、どうもやはり今日までの行政の習慣、惰性と申しますか、そういうものの中に今御答弁のような中に非常に反省してもらわなきやならんことがある。曾つて終戦後総司令部が……、これはまあ占領されたときのことであつて、非常に我々のほうから言えば考えは複雑だが、併しあの総司令部が時間を切つて調査事項を指示した、それに対して時間を切られてあるから鋭意指示された時間に完成するようにした、こういうことですから、これは占領政策時代のことは別個にいたしまして、そういうこともいろいろ思い合せるのですが、地方公共団体に対しては、災害があつたら本省の防災課長は直ちに何月何日の何時までに被害状況を報告すべしと厳然たるこれは指示をして差支えないので、そうすればいわゆる地方公共団体というものはその通りにこれは必ずいたすのです。そういうことによつて而も正確な極めて峻厳な行動をせしめることになる。そういう報告を直ちに日を切つて短時日の間に求めれば、直ちに査定官を派遣する、こういうことにして一向差支えない。そういう方法を今までおとりになつたのかならないのか。ただ漠然として地方公共団体の調査報告を荏苒と手を拱いてお待ちになつたのか。そういう指示を与えてそうしてその査定官の日程というものをお作りになつたのか、その点を一つ具体的に承わりたい。
○説明員(淺村廉君) 実際に設計を組むという問題は非常に現地当局としても面倒な問題でもあろうと考えております。併しながら御指摘のように私どもでただ荏苒手を拱いて報告が出て来るのを待つというようなことでは、これは又指導官庁としての責任上拙ずかろうと思いますので、私どもは設計を早く出せということはもうその都度申しております。殊に今回のような大災害が相次いで起りますようなときには、とかく現地も意気沮喪いたしまして、すべて諸事手遅れがちになりますので、私どもといたしましては特に設計を早く出せということはその都度厳重に申しております。従いまして、まあ私どもの考え方では、そう非常に怠慢で遅れるというようなことは現在のところないのじやないか、まあ相当に早く出て来おてるのじやないかと考えております。併しながらそれでもやはり設計が間に合わない、つまりいろいろ書き物にしまして中央にまで持つて来るということになると非常に手間がかかつて、その時間だけが余計かかるという場合、どうしても早く工事にかからなければならんというような問題がございます。これはまあ少し外れるかとも思いますが、実情を申上げまするならば、さような場合には非常に格の高い人聞を、例えば筆頭の技監であるとか、これは課内の話でございますが、私のほうの技監の一番上の者であるとかいうようなものを先ず現地に派遣しまして、これはいわゆる査定というのではなくして、重要個所を一応とにかく見さして、そうして応急工事をやるということについて一つの指導をする、その指導によつてとにかく県は応急工事をやりながら本格的な設計を組むというようなことをいたしておる場合がございます。さような方法も併せ用いまして、設計ができるだけ早くでき上り、工事の遂行が円滑に参るように努力はいたしておるのであります。
○平林太一君 一つ今日の本委員会の発言を十分建設当局は、単に政府に対する国会の何か反射的な言わんがためにやるというのではないのだということをよく一つお考えになられて、そうして技術的な人間を動かすということに対しては、殊にその課の長である課長であるとか、局長であるか、こういう者はそういうことが非常にその職務の大半であるということをお考えになつてもらわなければ困るのである。ただ課長たる、その長たる者はその課内、その局の者、課員をかばうということじやこれは困るので、政府の常に厳重な監視を以て、そうしてやられるべきことがその課の課長であるところのいわゆる有能の長であるとも言われるのであるから、その点を特に我々は政府に強くこの際申上げておきたい。十分みずからをお考えになりますれば、必ずそのうちにこうすべきである、又こうして行くべきであるのだということをこれはお考えになられるはずである。査定に対しては十分そういうことをして頂きたい。 それから先刻も申上げました通り、これは全国の各府県の河川課長、この身分上の業績というものをこの際全国的に一応御検討なさつたらいいと思う。又この機会に全国の河川課長という者のいわゆる公私の行動というものが現に優秀なものがありましようから、採点してきめたらどうでしよう。とにかく優秀な課長……この県の河川課長は本当に誠実に行なつておる、これは悪いのだというようなことは一つこの際それをお調べになるということをなすつたらいい、その表をお作りになつたらいい。四十何県ありますから、随分県によつてはその河川課長というものはいかがわしい、而もそのいかがわしい存在であるほどにその府県において掣肘することはできない、各町村においてもそれぞれ国家予算に対する災害等においては殊にそうだから、そういうものの機嫌を損じたりしないように、そういうものに対して見て見ぬ振りをして行かなければならないという事態があるのですから、そういう点十分お考えになつて、そうして工事の請負などに対しては国の予算というものがそれぞれ工事の上に適正に、有効に、妥当に使用されて行くということをこの際要望いたしておきます。これをおやりになる御決意があるかどうか。先ず一つ承わりたい。そういう結果を現わして当委員会に個人的に発表されるということは避けるが、その結果こうであつたというような全体的なことは、これは一つ報告を求めたい。是非一つこれはやらなければ困る。そうして又それをやるということによつて如何に当該各府県の河川課長というものの自粛反省を求めるか、そうしてその課長というものがいわゆる自己の非違を悟るということになつて、その人聞のためにもこれは仕合せになる。査定官に関連して一つ国家予算の妥当な執行に当らしめるためにそういうことを申上げておく。その点に関して一つ御答弁を願いたい。
○説明員(淺村廉君) 河川行政を所管いたします河川局といたしまして、特に災害復旧関係の仕事を所管いたします防災課長といたしまして、今後十分に監督を強化いたしまして、御趣旨にも副い、善処いたして参りたいと考えております。
○平林太一君 それについてはいわゆる功罪表、各府県の河川課長の功罪表というようなものを一つ具体的にお作りになることをこの際申添えて、又それを要求いたしておきます。
○委員長(東隆君) 平林さんに申上げますが、建設省の官房長その他今見えておりませんので、適当なときに一つ来てもらいますから、そのときに……。
○平林太一君 只今大蔵省からは課長が来ておりますか。
○委員長(東隆君) 大蔵省からは司計課長とそれから柏木主計官が見えております。
○平林太一君 柳澤、柏木両君が見えておるということであるが、今私から発言したことはよくお聞き及びのことと思います。そこで大蔵省として一つこの際只今私から発言したことに対して、事業主体である建設省が要求する予算に対しての重大なる一つの資料、参考とせられたいということをこの際要請しておきます。 先刻八木君の質疑に対して柏木君から答弁があつたが、いわゆる災害に対する事業主体の予算要求に対して、大体過年度の例を踏襲して三割内外を消滅するというような御答弁があつたのでありますが、この何はいわゆる漠然としてそういう三割というような査定を従来の習慣によつてただなされるのか、それからどういうところに根拠があつてそういう査定をせられるのか、そうしてその過年度の予算に対してそういうものの中から何かよるべきところがあつてそういうようなあれをお作りになつたのか、これを一つ正確にこの際只今私が建設省に質問いたしましたそういうものを通じて一つ伺つておきたい。
○説明員(柏木雄介君) 査定が三割であると申しますのは、各県等から参ります被害報告額に対する従来の査定率で以つてすれば三割程度のものが消滅になる。実際今年度の災害につきまして、どれだけの国費が要るかということは今後各省の査定の結果を待つて判明するのでございます。従つて本来正確な数字は今度の補正予算までにはできないのでございますが、補正予算に幾ら計上するかについて止むを得ず従来の査定率によつたのでございます。
○平林太一君 ついでながら柏木君にお尋ねしたいのだが、昭和二十八年度の会計閉鎖期における見込及び自然増収の見込というのは総額どのくらいになると見込んでおられるか一つ伺いたい。
○説明員(柏木雄介君) 私は歳入のほうを担当しておりませんものですから、若し歳入のほうの御質問でございましたら、主管の主計官なり次長をお呼びになつて頂きたい。
○委員長(東隆君) それでは関係の者を呼びますから、それ以外の質問を続けて下さい。
○平林太一君 今主計官が、歳入のことはわからないと柏木君がおつしやつておるが、併し私どものお尋ねしていることは、やはりそういうことに対しては総合したものであるから、主計官がやはり査定をせられるということは、国民の所得がどれくらいあるか、それからその所得から生ずるこの正規の税収入がどれだけあるのだ、そうした結果自然増収がどのくらいあるのだ、こういうことは御答弁できるようにおわかりになつておらないと、これはいわゆる主計局としての予算の伸縮、いわゆる査定というものに対してこれは非常なそういうものは基本になるべきはずである。それだからそういうことを御承知のはずだと思つてお尋ねしたのですが、知らないとおつしやることは甚だ意に充たない。どういうわけですか。
○説明員(柏木雄介君) 大体のところは勿論承知いたしておりますが、責任ある答弁として申上げますにつきましては、やはり担当の者が申上げたほうがよいのではないかというふうに思いますのでございますが、今度の補正予算で自然増収を見込んでおりますのは、税で約三百億円かと存じます。
○平林太一君 今度の補正予算に対しては三百億円であることはよく承知しておる。併しながらいわゆる二十八年度の決算期における、会計閉鎖期における自然増収というものが見込れておる。そうして補正予算というものに対する大綱というものが部分的にきまつて来るのでありますから、そういうものを一つ概算でいいから伺つておきたい。これは建設省の予算と非常に関係があるので申上げるのであります。
○説明員(柏木雄介君) 責任ある答弁はちよつとできかねますが……。
○平林太一君 主計官に別の問題で……。それは今責任あるとおつしやられたのだが、この自然増収というものは、要するに国民の孜々堂々たる膏血の結晶の結果、それだけいわゆる働き出す、稼ぎ出す、だからこの稼ぎ出したこのいわゆる自然増収というものに対しては正規の当初予算というものとは非常に異つた厳粛な態度を以てこれに臨まなくちやならんと思う。こういう場合に、予算の補正というものの性格というものがその自然増収というものを対象にするのですから、だから主計官は事災害等の場合に関しては、そういう国民の非常な結晶によつてできたものであるから、その査定の性格というものを、補正予算に対しては一般の当初予算というものとは非常に変えて考えなくちやならないと私は思う。そういう点の性格を改めて一つ概念的なものを主計官の柏木君から一つこの際非常に学究的な将来ある柏木君であると思うので、それを一つ伺つておきたいと思う。
○説明員(柏木雄介君) 補正予算の財源は、只今先生からお話ありました通り誠に貴重な財源でございます。これをどういう使途に使いますか、これは真に緊急止むを得ないという経費に限つて計上いたしますもので、経費につきましてもできるだけ個々に当りまして、どうしても本年度計上しなければならないというものに限定してやつた次第でございます。
○委員長(東隆君) 平林さんに申上げますが、建設省の官房長が見えておりますから、先ほどの御質問の趣旨を要約しておつしやつて下さい……。
○説明員(石破二朗君) 先ほど査定を厳重にするようにということにつきましては、一応の御答弁を申上げましたが、先ほど私が申上げましたことのほか、建設省といたしましても単に口頭で申上げるだけでなしに、先年来いろいろ具体的の方法といたしましては、やはり係りの者が長年同じような査定のことをやつておりますと、人情の常でいろいろ弊害を生ずるというようなことも考え合せまして、災害査定に関しましては本省の課長その他枢要なポストにいる職員もそれぞれ職を変えまして、悪いとかいいとかいう具体的の問題じやありませんけれども、同じような仕事を同じ人間がやつておりますといろいろ弊害が生じ易いと思いまして、そういう人事の異動刷新を図つているような次第でございます。更に災害の査定はやはり係りの者がやつて参つておりましても、検査院の報告によりますと、非常にあとで批難を受けるような事項がたくさん出ているのがこれまでの例でありますが、建設省としては、自分の査定したものではありますけれども、更に監察官という制度を強化いたしておりまして、会計検査院のお世話になる前に、更に自分のほうで別の眼から監察官という制度を活用して再査定をいたしておりますから、その結果ここに具体的な数字を持つておりませんけれども、いわゆる査定官が机上査定で済ませておつたものでも、そのときには合格と申しますか、災害復旧の対象にいたしておるようなものでも、相当数を監査の結果これは不当であるというようなことではねているのもあるような次第であります。まあそういうことでいろいろ内部ではやつておりますが、これを県のほうの、又市町村のほうの担当の雇員につきましても、こういう気持でやつて頂きたいということは、機会あるごとに注意なりお願いはいたしておりますけれども、御承知の通り県の職員は実際上は建設省の担当の職員といろいろ密接な関係がありまして、注意を与えますれば、或る程度は我々の希望するようなことにやつてはくれますけれども、やはり人事の権限が中央と地方では分れているというような関係もありまして、なかなかうまく行きませんが、今後は更にお話のような或いは考課表を作るというような方法も一つの方法でございましようし、研究さして頂きまして、何分にも今年のような大きな災害復旧事業が適正に行われますようにいたしたいと思います。その点は特に戸塚建設大臣も言われるように、我々も始終申しておることでありますから、厳重にやつて行きたいと思います。
○平林太一君 今石破君からの御説明、御答弁があつたことで、第一に私のほうからこれを言葉を返しておきたいと思うことは、市町村というものには技術者はない。それで県に災害の内容の調査というものを依頼して、大体の傾向としては県がやるのです。それだから県の課長というようなものはその県の全体を掌握している。だから土木課長乃至土木部長よりも河川課長というもののほうが実質的には非常に実権を持つている。それだけにこれは気を付けてしなければ困る。つまり災害土木関係の対策というものは皆それが流れて行くところはいわゆる県の河川課長の手許なんです。町村は皆そこに依頼して来る。そういうことなんですから、河川課長というものに対しての、今の第二段のお話で伺うというと、その任免の権がない、これは当然なことです。地方のいわゆる公選知事によつて出ているのですから、これはそういうことは当り前のことなんです。併し国の予算をその県に附与するのですから、その県のいわゆる河川課長の動向が本省としては左右することが……ただ左右というと甚だ言葉が妥当でないが、それを規制することが非常に脆弱であるのだというようなことは、さようなことは我々のほうから言えば許されない。国の予算を授けるのですから、そんな遠慮は毛頭必要ない。当該府県の知事を本省に呼んで、お前のところの河川課長はこれこれじやないか、国のこういう予算というものが河川課長の動向によつて円滑に行われていない、やめさせてしまえ、或いは警告しろというくらいのことは当然言つていい。そういうことを今の御答弁ではできないという……まあしていないようなことである。それでは困る。今後においては一つ厳重に勇敢に行なつて頂きたい。さようなことに対する遠慮なんというものは毛頭要りません。そうすることが地方自治体のためなんだ。そういう甘いことをしておくから、それで県の河川課長というものは本省でも自由にならん。河川課長の考えで何でもできるというようなことで、厖大な地方予算というものが分散してしもうわけです。それだから、ここに主計官がおられるが、そういうことに対して甚だ微妙な考えをお持ちになつているのです。それだから、大蔵省に求める本省の予算というものが、いつの間にか薄弱なものになつてしもう。それを一つ十分に御注意願いたい。それに対して今の官房長からの御答弁では私は承服できない。この際河川課長に対するいわゆる功罪表というか、それを作つて、秘密会でもよろしいから決算委員会に報告することを求める。なさるかなさらないか、ぐづぐづしないで……。
○説明員(石破二朗君) 河川課長個人の考課というものができるかどうかにつきましては、一応検討さして頂きたいと思いますが、県の災害報告は査定の結果どの程度見て行くか。たとえてみますと、或る県は査定の歩止まりが八割だとか六割だとかいうようなことは、県によつて非常な違いがありますが、まあ工事の施行が建設省の見たところどの県がどういうふうになる、この県がよろしいというような資料でありますと、今すぐでもお答えできるのでありまするが、ただ要は御趣旨の点を体しまして、この委員会に個人の考課表を差上げることができるかどうかということは、ちよつと検討させて頂きたいと思いますが、お話の精神に則りましてやりたいと思います。私は先ほど非常に弱いことを申上げたようでございますが、実は私は自分でも一番まあやかましく言いたいと個人的には思つて一生懸命にやりたいと思いますから、御協力、御指導のほどお願いいたしたいと思います。
○平林太一君 御答弁を伺つたのですが、一つそういうことでお進みを願いたい。それについてこちらから一応御参考に申上げておきたいことは、過年度災害に対するいわゆる災害復旧工事の完成状況、完成したものに対して本年度の災害に当つて、これはいわゆる災害防止、防災の完璧を期したかどうか。同じだけの予算で被害状況も同じであつて、そうして甲の場所はいわゆるその工事は決壊し或いは失流している。ところが或る場所においてはそれが完全な施行工事であつたがためにその災害を免れた。こういう所は今回の災害においてもはつきりと職務上これは建設省においてはわかるはずである。又そういうことを調査しなければいけないと思う。近頃和歌山県へ決算委員会として私は視察に参つたのですけれども、そういう事例を非常に痛感して参つた。同じ予算でやつて、そうして甲の場所と乙の場所では雲泥の差のある工事をしている。そういう所が皆その県の河川課長というものの動向が中に介在しているのでありますから、附加えて今の功罪表をお作りになるというのは、あえて個人の功罪表は勿論だが、その過年度災害に対する予算執行、工事施行、完成というものに対しても、今回の災害に対しても詳細な一つ調査をなさらんことをこの際むしろこれは資料として求めておきます。この点一つお答え願いたい。
○説明員(石破二朗君) 実は私も災害対策委員会あたりにおきましても、去年作つた橋が今度の災害で又流れたじやないか、工事の施行が粗漏であつたというようなお叱りもたびたび頂いているわけでありまして、私個人としてもかねがねからそういう資料は一つ作つてみたい、是非過去数年間に災害復旧としてやつた工事が今度の大災害でどの程度の被害を受けたか、そういう資料を是非作つてみたいと思つておりましたが、何分にもごたごたして追われておりまして、まだそこに至つておりませんが、全国的な資料を作ることは或いはできないかも知れませんけれども、目ぼしい所だけにつきましてだけでも、そういう資料を是非作つて、お話のような個人か、県の河川課長なりなんなりがいいことをしたとか悪いことをしたとかいう問題を調べますことは勿論、災害復旧工事の査定それ自身の問題とも関連いたしまして是非作りたいと思つております。
○八木幸吉君 今の過年度災害の功罪表を作るときに、同時にその工事を担当した請負業者なんかの名前の書いたやつも一つ……。
○説明員(石破二朗君) これも全国的なものは到底できないと思いますが、主だつた所について作つて見たいと思います。
○平林太一君 会計検査院から来ておりますか。
○委員長(東隆君) 会計検査院から見えております。検査第三局長が見えております。
○八木幸吉君 建設省の官房長にお伺いしたいと同時に、農林省のほうにも同じことを私は伺いたいと思うのですが、会計検査院から出ました決算検査報告の不当事項の項目にこれをとつて見ますと、八つばかりになるわけでありまして、第一は架空の工事を含めて災害復旧補助の対象としたもの、第二は災害復旧に便乗して改良工事等を施したもの、第三は二重に査定を受けて査定外の工事を施したもの、四番目が施行が粗漏で工事の目的を達しなかつたもの、五番は工事の出来高が不足のもの、六番が工事の設計が過大なもの、七番が原形超過工事を施したもの、八番が事業主体が自己負担を回復するために国庫補助金が過払いになつたもの、大体こういう八つに分れるわけでありますが、要約すれば、査定を厳重にして工事の監督を厳重にする、こういう言葉で一括できるわけでありますけれども、今後の災害復旧費をできるだけ効率的に使用するためにはあらゆる方面から検討しなければならんので、私の官房長にお伺いしたいのは、今申しましたような八つ或いはそれ以上の項目に分けて、そうしてこの問題をどうしたら防止ができるかという具体的の方法を建設省内で、或いは課長会議と申しますか、局長会議と申しますか、その道のいろいろ経験者を集めて項目別に対策を一つ挙げて見て御覧になれば、ただぼんやりお考えになるよりは一つでもいいことができやしないか、こう私は思いますので、今の八つの項目に対するそれぞれの防止対策を一つとにかく書いて見る、これは非常に書きにくいことだと思いますが、書いて見て、こちらの委員会に御報告を頂きたい。これを建設省及び農林省にもお願いしたいと思います。資料の要求みたいなものになりますが、こういうことをお願いいたしておきます。
○説明員(石破二朗君) 当委員会におきまして、災害復旧工事が適正に行われるようにという先般来の御注意を頂きまして、大変恐縮いたしているわけでございますが、私のほうも実はこの厖大な予算を使う災害復旧工事が適正に行かない、世間の非難を受けているということは、国民に対して誠に申訳がないと思います。これを根本的に解決につきましては、只今御示唆がありましたような線に沿うて検討して行きたいと思いますが、私の個人だけの感じをここで述べることを許して頂きますならば、私は実はこういう感じを持つております。およそ補助という以上は、文字通り補い助けるのでありまして、せいぜい半額というようなもの、多くても半額というようなものが補助という概念に入るべく日本語の常識としてはそういうものであろうと思う。戦前はまさに現在のような高率補助はなかつたと思いますが、戦後だんだん補助率が高率になつて行きまして、先の特別国会におきまして成立しました二十四件に亘ります法律の大部分は、補助率を上げるというような趣旨の法律が多かつたように拝見いたしておるのであります。こういう点、更にこれを実施に移します地方の役人は戦前でありますと国の官吏、大部分は国の官吏でありまして、国の身分上の監督も十分至つておつたわけでありますが、戦後はこれが変りまして、一応地方自治が確立して参りまして、事業の実施に当る職員に対する身分的の監督が行われないというように非常に変つているのでありまして、この点は補助率が非常に上つて、而も身分上の監督の及ばない職員にこういう仕事をさせるというようなところにも、相当将来国の事務と地方の事務を配分する上において根本的に考え直して行かなければならない点があるというようなふうにも個人的には考えているわけであります。現在の状況は非常に高率の補助を与えて、仮にそれが間違つて採択されても地方は大して腹が痛まん。又若干間違いの工事が起きましても、せいぜい補助金を返すという程度で済むというようなところにもやはり不正工事が行われやすい一つの原因があるのではなかろうかというようなことを考えておりますが、これは併しそのほかのそれぞれの地方自治の大原則でありますとか、国家の財政と地方財政の関係などもありますけれども、これをすぐ適正な工事を行うということだけで、そういう目的だけでそういう制度を変えるわけにも行くまいと思います。そういう点で非常に悩みもあるわけでありますが、只今お言葉がありましたので、そういう線に沿うて一つできるだけの制度の改正なり、監督の厳正化という方面について考えて行きたいと思います。
○八木幸吉君 農林省のかたもそういう資料を出して頂けますしでようか。
○説明員(大塚常治君) 農林省におきましても、会計検査院から指摘されました件数につきまして自己批判をいたしまして、一応の結論を持つておるわけであります。併しながら御指示のようにこれを局議にかけるとか、或いは農林省の方針として当委員会にお出しするというところまでに至つておりませんが、御要求のありました点を上司に伝えまして、配慮いたしたいと思います。ただ私ども災害を扱つております課員といたしまして、どうしてこうした多額の不正行為或いは不当事項が起つたかということを反省しております。それを申上げますと、これは多少言訳がましいようなことになりますが、不当事項が起りました件数、或いは会計検査院が最近二、三年お調べになつた事項が大体二十五年度以前の過年度災害が多かつたのであります。その後災害が又多かつたのでありますが、当時は日本は外国の支配下にありまして、そのときの思想といたしまして、補助事業のようなものは打切るべきではないかというようなことがありまして、災害復旧事業でない土地改良事業の補助該当分が著しく予算が減つた次第でございます。それにもかかわらず、農民の土地改良事業の要望が非常に多かつたために、たまたま災害に便乗したと、又査定するほうの側のものもそうした予算的措置を幾分知つておりまして、その査定の限度を緩めた、そういうような傾向がないこともないのであります。従いまして、二十五年災までは相当便乗的な工事が多かつたのでありますが、最近に至りましては補助事業も相当予算化されることになりました。今後はそうした便乗工事は殆んどあるまいかとこう考えております。それからなお自己負担を出さずに補助金の範囲内で仕事をされてしまうというような御指摘がございましたが、これは確かに激甚な災害を受けました町村には自己負担能力のない場合もあります。今年度以降九割のような高率な補助ができますれば、こうした問題は今後はなくなるかと思います。その半面負担金でやるやるまでもなく、なおお釣が来るというような又不当事項が殖えるのではないか、そういう面を心配しております。そういう面につきましては、今後別な点で何らかの方法を講じて事故防止をしなければならないのではないかと思います。 それから会計検査を何回もやつて指摘したのに、更に今年度あたりにも同じような不当事項が又現われる、さつぱりその効果がないではないかというような面もございますが、これは先ほども申しましたように、会計検査を受けました件数が過年度の二十五年災害の以前のものが比較的多いのでありしまして、去年受けまして又今年受けました地区も実際それを施行したときは同一年度である。それでそういうような場合は検査院から勧告がありまして、私どもだけで注意してやろうと思いましたが、もうすでに現物はできてしまつておりますので、同じような御指摘を二回繰返されて受けておるような状況であります。いずれにいたしましても、この炎害の不当事項の最初のスタートは査定が粗漏であつたというような面が多いのでございまして、これは私ども今後自分の力でできる範囲の厳密な査定、パーセントの高い査定というようなものをいたさなければならんと思つておりますが、これは定員と事務予算との関連もございますので、私どもの担当しておる範囲内では二〇%、精々よくて三〇%、到底建設者のように八〇%のような査定にはならないかと考えております。 それから最後に、これは非常に責任を転嫁するようで恐れ入りますが、中には災害を受けた県民と申しますか、地方のおかたの間に補助金の範囲内で仕事をやつてしまつたことをあたかも功績かとも思うような風潮がございます。例えば隣りの村長は補助金の範囲で全部仕事を立派に上げた、非常に名村長である、従つてそういうような風潮がございますれば、査定をする者、或いは県の段階においては県の吏員がその設計に当りますが、そう設計をする者に圧力をかけて、つまり過大設計気味に設計せよ、そういうようなきつい設計では請負にかからないではないか、儲からんではないかというような風潮もあります。又そういうような風潮のあるこのような町村に行きますと、先ほど御指摘のありましたように、査定官に対して酒色査定をし、饗応によつて査定を甘くしてもらおう、そういう関連した事実も出て来るわけでございまして、私どもとしてはそういうものは極力避けて、厳正な査定をして行きたいと考えております。この点までは課といたしまして考えました点でありまして、これを地方の実際の査定に当る者としばしば会合いたしまして協議をして、そういう意思を流して参りたいと考えております。
○委員長(東隆君) 平林君に申上げますが、先ほどの歳入に関連したことで主税局長と、それから主税局の調査課長が見えております。
○平林太一君 只今委員長の御注意によりましてお尋ねいたしたいと思いますこれは昭和二十八年度の会計閉鎖期を予想して、この自然増収をどれくらい……今度の補正予算に対しては三百億を充当したわけだが、会計閉鎖期においては少くとも二十七年度の予想の実績等もこれくらい、本年度の二十八年度の国民の勤労の生産の旺盛であることは申すまでもないということで、そういうものを通じてどのくらいを自然増収に見込まれておるか。 それから第二には、いわゆる二十八年度の剰余金が現在の段階において、例えば防衛分担金でありますとか、保安庁経費でありますとか、保安隊経費であるとか、とにかくそういうものが相当今日の現状において予想が……。
○委員長(東隆君) ちよつと……それでは平林さん、甚だ何ですか、今自治庁長官が見えておりますので、八木さんに御質疑をして頂きますが、よろしゆうございますか。
○平林太一君 結構です。
○八木幸吉君 行政管理庁長官がお見えになつておりますので、極く簡単に要点だけをお伺いしたいと思います。 それは、御承知の通り災害復旧費が非常な巨額に上つておる。従来とも会計検査院の検査報告を御覧になりましても、非常な効率的の使用が必ずしも百点というわけに行かない。従いまして、今後の災害復旧費はできるだけ効率的に使用したいというのが、これはもの官民一般の強い要望であろうと思います。そこで今まで会計検査院が不当事項として御指摘になりましたものは、類別して約八つほどの項目になると思います。それからもう一つは各府県からいろいろ被害金額の報告があつて、大蔵省が査定されました実績を御覧になりましても、府県によつては随分乱暴に、過大に要求せられています。又非常にまじめな所もありと思うのでありますが、さような過去の実績を十分に御調査を頂く、私のお願いしたいと思うのは、行政管理庁の監察部を、会計検査院が御活動になる前に、相当の人員と予算をお持ちになつているのでありますから、或いは何と申しますか、過去の実績を参考として科学的に不当事項の発生の防止のための方策をお立てになつて、そうして十分一つ活動して頂きたい。これを特にこの災害に対する臨時国会の決算委員会として当面の責任者である塚田長官にお願いをしたい。こういう意味で実はお越しを願つたのであります、それに対する決心と言いますか、一言だけ伺つておきたいと思います。
○国務大臣(塚田十一郎君) 御指摘の点は私も全く同感に考えております点でありまして、先般からすでにその点につきしまては私も気付いておるものでありますから、今度は、私が就任以後の監察の重点を一つは今問題になつております国鉄その他の公共企業体の経理状態、今一つは公共事業費、殊に災害地の公共事業の執行工合というものに十分監察をするようにというので、力を集約的にその二つの方向に向けてやつております。で九州その他の災害地の災害の状態はその後その方法でだんだんとやりまして、或る程度中間の報告が参つておるのでありまして、案じました通りやはりかなり水増その他注意を要する面があるようであります。殊に小さい災害についてのこれは当初の報告が勿論甘いのであります。それに対する査定も十分やはり行つておらない。そのあと私どものほうの手で以て見まして、やはり相当修正を要するものがあるという事実を突きつめて、それらにつきましては措置をいたしておるわけでありますが、大体におきまして小規模の災害ほどやはり査定が勿論手も十分届かなかつたのであろうと思いますし、それから災害の当時の現地の住民の感情等が非常に殺気立つてもおりましようし、余り手厳しい査定もできなかつたという事情も心理的に作用しておるのではないかと思います。そういう点を考慮いたしまして、かなり時期の過ぎたあとで監察の者が来まして個々に当つておる。勿論全部をとても当るというわけに参りませんので、大体に或る地域を限つて当つて、大体の傾向がつかめた場合には、こういう点にこういうような問題点があるようであるから、ということ、それからそれぞれ食糧増産の関係のものについては農林省、公共事業費関係のものについては建設省に移牒いたしまして、もう一度自身の手で実施の場合の査定をし直すということを強く要請いたしております。
○八木幸吉君 もう一点だけお願いしたいと思いますが、むしろ自治庁長官としてでなく、国務大臣としてお願いしたいのでありますが、もう行政管理庁には相当の人員もおるし、それから予算もお持ちになつておるけれども、旅費は昨年の経費節減で相当窮屈になつておると思います。これは会計検査院も同じだと思いますが、併し災害復旧費が、不当に使われることを防止するためには僅か限られた人間でやるので、例えば汽車で行くよりは飛行機で行くほうが能率が上るといつたほうが意義があるのでありますから、どうか一つこういう点については予備費を支出しても、或いは会計検査院なり、行政管理庁の監察部が極めて能率的に災害復旧費の効率的使用のために金を惜まずに、つまり小さい金で大きな利得を得るという意味で、勇敢に一つ働くように舵をとつて頂きたいということをこの機会に特にお願いしておきます。
○国務大臣(塚田十一郎君) これは考え方については自分としても同感でありますが、ただ先般監察の強化ということを非常に強くいたしました時分に、実は事務当局からかなり予算の増額をして欲しいという要求が出まして、そのときは私は若干それを押えるようにという考え方で、まああわてないで、本当に金がかかるものなら又補正予算の機会があるから、責任を持つて予算の要求をするからとにかくやつて見ろというようには言つておきましたけれども、それはどこまでも部内を戒める言い方、表現の仕方でありまして、私としましては十分動く費用がないために監察が疎かになるというようなことがないように考えたいと存じます。
○委員長(東隆君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(東隆君) 速記をつけて。
○平林太一君 二十八年度の会計閉鎖期で予想する自然増収の見込額は現段階においてどの程度が予想されるか、参考までに伺つておきたいと思います。
○政府委員(渡邊喜久造君) 主税局といたしましては、当初予算におきましてできるだけ実績に近く合いますような収入見積りを作つておつたのでありますが、その後一面におきましてはいろいろな消費増といいますか、そういう面もありますし、他面又災害等におけるまあ一つの例としますれば、米の減収、こういつたようなものもありまして、現在の段階といたしまして見て参りますと、幾つかの租税につきまして相当の見積替えをする必要があるのじやないか、こういう観点に立ちまして、今度の補正予算を作ります機会におきまして、一応見直しましたその結論といたしましては、所得税におきましては源泉所得税において二百億程度の増収があるのじやないか。それから申告所得税においては四十億程度のこれは減収になるのじやないか、差引きいたしまして所得税において百六十億、それから法人税につきましては、当初予算におきまして相当会社の業績の低下ということを顕に置きまして、昨年度等に比べまして出た額としては別に減つておりませんが、生産物価の伸びなどに比べまして恐らく所得の率が相当減るのじやないかということを十分頭に入れて当初予算を組んだのでありますが、この分につきましては、大体本年度の歳入になつて参りますものは三月の決算とこの九月決算が大部分でございます。九月の決算につきましてはまだはつきりした数字はわかりませんが、主要な会社につきましては相当業績がまあ会社のほうとしては挙つているわけでありまして、その辺につきまして相当調査の手を進めて参りますと、当初ほど弱気に見積らなくてもいいのじやないか。三月決算を底にしまして、九月決算はややよくなつているのじやないかというふうないろんな調査の数字が出ております。かれこれ勘案いたしまして、法人税で八十億増収を見込みまして、それから砂糖消費税につきまして三十六億ほど増収額を見込みましたが、これは大体輸入計画を中心にしまして当初の予算を組んだのでありますが、その後実績が大分挙つておりますので、いろいろ調べて見ますと、今年の一月―三月に外貨割当をしたものが相当ずれて本年度に入つて来ているということが大体明らかになつて参りまして、大体三十六億程度の増収を見込み得るのじやないか。 それから物品税につきましては二十億ほど増収を見込みました。これも一応片方で免税点の引上げ、税率の引下げ等を行なつたのでありますが、その後消費が相当やはり殖えて参つたせいだと思いますが、現在のところとしましては大体二十億程度増収が見込まれるのじやないか。 それから最後に関税でありますが、これは余り奢侈的なものは輸入しないという建前をまあ政府側がとつておりますので、その線に沿いまして二百二十五億を当初予算で見込んだのでありますが、大体これの主たる対象となつておりますものが砂糖と自動車が主な課税物品でありますが、砂糖につきましては、先ほど申したような事情もあり、又自動車につきましては、これは新らしく輸入するというよりもユースドカーが国内へ入つて参ります。それが転売される機会に関税がとられるというようなこともありまして、同時に又営業用の自動車などの輸入のほうもやはり或る程度しなければならん、かれこれの事情だと思いますが、三百三十億程度増収が見込み得る。それ全部を合せまして、まあ一応三百三十億増収を見込んでおります。今回の補正予算におきましては三百億を計上する。但し一言追加さして頂きたいと思いますが、現在の税法におきましては、例えば災害等がございますと、従来の税法でございますと、災害後における税金を免除するという建前を大体とつていたのでございますが、それでは災害を受けたかたがどうも工合が悪い。過去に納めた、例えば六月頃に災害がありますと、税金を二分の一免除する、従来の建前でございますと、六月以後は一切税金を納めなくてもいい、こういう建前になつていたのですが、どうも災害を受けているかたとしましてはとにかく明日の十円より今日の一銭が欲しい。そういつた建前からしまして、二分の一に免除するというような場合におきましては、六月に例えば災害がありました場合には、六月までに納められた税金の分を半額お返しする。その代り将来の分の税金は半額として納めてもらう。こういつたような税法に変えたといつたようなこともございまして、租税の払戻金のほうにそうなりますと入つて参ります、両建てになるわけでございます。免除いたしますと今後のやつが入りませんから歳入の減になりますが、過去のやつは一応そのまま歳入になつてそのうちから払戻しが出て行く、これは別建ての歳出のほうになります。それから将来の分については例えば今の例でございますと、半分ではございますが将来も入つて来る、こういつたようなことがございまして、まあそれだけではございませんが、租税の払戻金のほうの予算が相当見込んでおりました六十億では大分足りない、三十億ぐらいはどうしても追加しなきやならんじやないかということに考えられておりまして、そういうこともございまして、尤もこれは今度の予算では計上してございませんが、大体かれこれいたしますと、本当にネット、他のほうに使いますのは大体三百億ぐらいじやないかと、かように考えております。
○平林太一君 まあ詳細に承りましたので承知いたすのでございますが、この際専売納付金、それから酒造税、それに対しまする見込はどのくらいを予想されておるか、併せて伺いたいと思います。
○政府委員(渡邊喜久造君) 専売納付金の関係は私のほうで直接扱つておりませんので、これは別途他の政府委員からお答えすることにいたしたいと思います。 酒の税でございますが、酒の税につきましては、今年三月の国会におきまして税率を下げまして、その代り消費の増加を期待する。それによりまして税収全体といたしましては、従来の高い税率の場合であつた場合に予想される数字と大体同じ程度を収入する、こういつたような一応の方針をとりまして、千四百六十二億を歳入予算に組み、それに応ずる税制改正を行いました。まあそういうふうにうまく消費が伸びて行くかどうかということにつきましては、我々も実は相当の危惧を持つていたのでございますが、割合に我我が考えた線に実は乗つて伸びているようでございまして、例えばビールのようなものが従来百三十円でありましたのがまあ百七円に下りまして、その原因が一つ大きく響いているのじやないかと思いますが、昨年度は百五十四万石出まして、本年度当初予算におきましては百九十万石見込んでおりましたが、現在の出荷の状態でございますと、大体まあ二百万石くらいは出るのじやないか。今年は御承知のように雨続きの余りビールに適当な季節とは思いませんでしたが、割合に出荷は順調に伸びております。ただ焼酎とか合成酒のほうは乱売とかいろいろなこともありながら、なお且つ出荷の成績は必ずしくよくない現在の見通しでございますので、大体千四百六十億程度は何とか確保できるのじやないかというふうに考えておりまして、余りここに増加もないけれども、そう減少もあるまいと思つておりますが、ただまあ今年の米の状態がこういう状態でございますし、従いまして清酒は大体まあ作れば売れるのが現在の清酒に対する市況でございますが、或いは米の割当が減るといつたようなこと考もえられますのでそこの出荷を抑えるといつたふうな問題、これは来年度の増石数と結び付くわけでございます。そういうふうなことが出て参りますと、或いはそこに多少減が出て来るかも知れないといつたようなことが現在としても予想されるのでございますが、今のところといたしましては、大体予算程度で考えておくのが一番妥当な線じやないか、かように考えております。
○平林太一君 只今税の問題については主税局長の御答弁で参考資料としてそれを了承した次第であります。 なお委員長に通告をいたしておきたいと思いますことは、専売納付金に対する現段階における見込と、それから管財局関係において、二十八年度における国有財産の処分に対する現状及び会計検査院において現在処分の手続の運ばれておるもの、そういうものを通算しての総額というものを次回においてでよろしうございますから、答弁を求めておく次第であります。 それから委員長に、このことはこれでよろしうございます、打切りにいたしますが、先刻のこの会計検査院につきましてちよつとお尋ねをいたしたいと思いますが、会計検査院来ておりますか。
○委員長(東隆君) ええ来ております。
○平林太一君 このことは、先ずこの会計検査院の会計検査の執行に対する基本となる予算上の措置が、本年度においての措置いたしました予算において現在会計検査院の行なつておる執行業務が今年の会計年度内を予想して円滑にこれが取運ばれる予想があるかどうか、この点一つ伺いたいと思います。
○説明員(小峰保榮君) 平林さんの御質問でありますが、会計検査院全体の業務執行という御質問と伺いましたが、私は検査第三局長でありまして、農林、運輸、建設省、この三省を持つております。私の局について主として申上げますが、若し必要があれば事務総長なり何なりに来てもらいまして、全般の業務執行ということをお話申上げるということにしたいと思います。私の局でございますが、これは先生も御覧下さいましてもわかりますように、昨年あたりから急にいわゆる批難事項、検査報告に載せまして国会に御報告申上げる不当経理というものが殖えて参りまして、これは公共事業費関係の補助というもので不当経理が発見されるものが多くなつた結果なのであります。本年度も昨年に引続きまして、二十七年度の会計補助というものを取上げまして、全国的な実地検査をやつております。大体九月で全国歩くのを終りまして、実地検査と並行しまして現在取りまとめ中であります。先般経費節約ということがございまして、まあ検査院の事業費ともいうべき実地検査旅費というものを他の役所並みに減らされまして、相当に今後の一月以降の検査というものには前年ほどの検査ができないのじやないだろうかということを懸念しておりますが、今までのところでは従来と変らない程度、むしろ深い検査を全国に亘つて執行している次第であります。その結果につきましては、大体今年中には取りまとめて国会に御報告する段取りになるだろうとこう予想しております。
○平林太一君 第三局長より一部分に対する御答弁があつたのでありますが、この際只今局長からも御答弁のあつたように、会計検査院全体に対する現段階における予算上の運用の状況、私どもがそういうことを申上げることは、会計検査業務が所期の目的を達成するに支障のない予算が措置されてあるかどうかということを非常に憂うるので、それをお尋ねいたすのでありますから、次回でよろしいのでありますから、第三局長においては会計検査院長とその点をお打合せになられて、現在までの使用した予算に対する総額と、それから今後第四・四半期等において支障を来たすであろうというようなことが予想されるのでありますから、その点を一つ数字的に参考資料として答弁に併せてお示しを願いたいということをこの際要求しておきます。
○委員長(東隆君) そのように取計らいます。
○平林太一君 それから、この際会計検査院に申上げたいのは、今御答弁の通りでありまして、又本日今朝来幾多質疑の繰返されております通り、会計検査院の会計検査に対する使命というものは非常に重要の度を加えて来たことが明らかと相成りました。でありますから、この際鋭意これに対する会計検査の衝に一段の一つ力をいたされるようにこの際要望しておきます。殊に国家予算に対する、地方予算に対する措置、それによりまする会計行為に対しましては、十分に一つこれを調査の完璧を期せられて、その報告を当委員会にせられたいということを要望いたします。 それから、それに関連して申上げたいことは、会計検査院の指摘して参りまするものは、今日までの実情から見まするというと、おおむね大きなものを逸してあるではないか。そうして細かなものが……、これはまあ事実上そういうことでいいのでありまするが、併しこの会計検査院の使命とする、決算委員会に報告するところの監査の状況報告というものは、小さなものに熱意を注がれると同時に大きなものを逸してはならない。今日世上伝わる幾多の決算委員会の俎上に上つておりますものが、これは年度の関係もありましようが、ややもすると会計検査院のほうが、常に今日ではあとからついて行くような感が非常に深いのであります。でありますから、この大きな問題に対して、一つこれは会計検査院の性格において何ら掣肘、抑制されるところがないのでありますから、今後の方向を大きなその問題に対して注がれたい。そうして急速に当委員会に対して報告せられるように一つ希望します。従つてこの際伺つておきたいことは、今日までの会計検査の業務の方向というものは、そういうような大きな問題に対しては政治的、或いはそのほかの事情によつて抑制せられておるのかどうか、そのためにできないのか、或いは又予算上の支障によつて、今申上げた通り予算が支障を来たしておるのでそれができないのか、予算に支障を来たしておるところには人の数の配置というものが完全に行われていないからできないというようなことが上げられるので、そのほかにもあり得ると思いますが、そういう点について伺つておきたいと思います。
○説明員(小峰保榮君) 会計検査院の検査が大きなものを逃しておるじやないか、こういう御質問であります。私はそういう大きなものといえども決して逃しておるつもりではないのでありまして、いろいろ世の中で問題になりますことが、結局会計検査院が現在検査対象として取上ける法的違反なり、或いは甚しく不当なり、こういうふうな枠を外れたというと、おかしいのでございますが、ちよつと見方が違うというような面も相当あるように見受けられるのであります。それから政治的な面、こういうようなものは私どもの検査の対象から外れるわけであります。私どもとしては法律できめられました権限というものの行使に当りましては、決して小さいものばかりを探しておるのではないのでありまして、大きなものも勿論遠慮なしに探しまして、そうして国会に報告するということに努力しておるのでありまして、力がそう大きいものでもございませんので、或いは見逃す、見落すというのもあるかとは思いますが、決してそういうつもりでやつておるのではありません。 それからいろいろな障害があるのではないだろうか、こういうお話でございますが、外部からの圧迫とか、政治的な障害とか、こういうものは今のところ全然ございません。いろいろなものは今申上げましたように、そう十分な機構でもございませんし、予算もそう大きなものでもございませんので、国費多端の折から会計検査院としてはできるだけ人を殖やすということも抑制して、数年来抑制しておるような方針をとつております。経費もほかの官庁の膨脹振りに比べますと、終戦後の増加というものも比較的率が小さいのでありまして、与えられました範囲において皆が一生懸命専念しておるということは申上げられると思うのであります。
○石川榮一君 今の会計検査について関連して一つお伺いいたしますが、会計検査の現在の実地査定、検査等は非常に熱心にやられておりますことは認めております。非常に御苦労である。従いまして災害地の府県、並びに町村等も或る程度の脅威を感じておるようであります。ただ会計検査院もお調らべなさる熱心さはわかりますが、その検査に当りますかたの中に少くも一名程度、或いは一名乃至二名程度相当の権威のある専門家を加えまして、そうしてその検査の不当、不正の事実をつくのも結構ですが、更につきとめてこういうふうにやるべきだというような温い指導方針もそこに授けて行けば、なお結構ではないか、要は不当の会計を検査するのでありますから、現在の状況でいいと思いますが、現在のように非常に多数になつて参りますと、ややもすれば会計検査に脅えまして各町村等では何といいますか、もうこういうことでは災害の復旧はやれない、諦めるというような、いわば角を矯めて牛を殺すというような傾向も見えないでもない、これは非常に遺憾である。そこで会計検査院が一つの機関として権威のあるお仕事をなさる以上は、専門的技術者を入れまして、そうして技術的な見解から、現在おやりになつておるかたがたが見る以上に、あの工事はこういうふうにすべきだということまで教えてあげるような程度に弾力性のある会計検査をなすつてはどうか、私どもは会計検査院で指摘されたところも視察の結果、そういう感じを持つのですが、専門技術者を入れて会計検査をもう少し指導的役割をして頂けるような会計検査をし、而もその結果を次の会計検査をする前に行政官庁に向つて会計検査院の見ました改善方針というようなものも積極的に打出し、そうして会計検査の要がだんだん減るよううになすつてはどうかと思うんです。そういうような考えについて御所見を伺いたい。
○説明員(小峰保榮君) 実地検査に参りまする者の中に技術官のようなものを入れてはどうか、それから単に摘発するだけでなくて、将来の改善ということを図つてはどうか、この二点と承知いたしますが、技術官も実は検査院に相当数いるのであります。併し実地検査に参ります組にことごとく入れるというほどはおりません。これは検査と申しますると、自分で作つたり、設計したり、或いは自分が工事の監督をして仕事をして行くというような場合と違いまして、一応人がやつたのをあとから設計通りにできているかどうか、ぞんざいな工事になつていないかどうか、或いは設計に過大な水増しがあるのではないだろうか、こういうような点を検査して行くわけでありまして、必ずしも技術官を必要としないのであります。自分で工事をやるとか、或いは設計するとかいうことになりますと、これは事務官では、無論しろうとではできません。そういう技術官のやりましたものをあとから設計通りにできているかどうかというような点を見て参ります。今までの私どもの長い経験では会計検査院はこれは相当長い歴史を持つております。そういう必ずしも技官を入れなくちやならん、必ず各組に技官を配置しなければいかんというような意味でもないように見受けられるのであります。同じようなものを日本中広く廻つてやつておりますと、相当に目がこえて来ておりまして、事務官といえども技術的な知識も身につけますし、相当豊富な経験を持つようになるのであります。あとから私どもが指摘いたしましたことがそう技術的に的外れということも、又今までそういうことがあつたということは聞いておりません。今後とも事務官としても技術的な素養を身につけて、経験によつていろいろな知識を得るということについて切瑳琢磨したい、こう思つておりますが、各組に必ず技術官をつけて行くということはちよつと将来望めないのじやないかと思うのであります。勿論私どもとしては単に摘発するということばかりが能ではございません。再びそういうようなことが起きないようにという面は十分に心がけておりますが、地方で会計検査院の検査を恐れるというようなことがありますと、これは由々しき問題でありますが、私どもとしてはそういうことのないように絶えず心がけてはいるつもりでありますが、なお一層将来ともその問題は十分に戒心して行きたい、こう思つております。 それから今申上げましたように、決して検査というものは悪い事態をつかまえて、それを叩くとか、或いは単に国会に報告しつ放しというのでは、これは会計検査の目的が達せられないのでありまして、その事態を直すと同時に、再び将来同じような問題がないように十分努力を払うべきであります。先ほど八木委員から建設省、農林省に対して御要望がありましたが、検査院の批難事項は数は非常に多うございますが、分類いたしますと、そう種類は多くないのであります。人間のやる過ちでありますから、そう奇想天外の過ちがあるわけではありません。八つか九つの種類にわけられるわけであります。各種類につきましてその原因がどこにあるか、これに対して対策はどうしたらよいかというようなことは、農林省、建設省の当局に対しましては文書で注意をいたしております。まだ返事をもらつておりませんが、その内容はすでにこの委員会の御要求もございまして、資料として詳細に会計検査院としてほうぼうの検査をいたしまして集めました。検査院としては現在これ以上の考え方はないというくらい一生懸命に集めまして、それをまとめましてこの委員会にもお出ししてあるような次第でありまして、私どもとしては決して悪いことをつかまえて能事終れりというようなつもりは毛頭に持つていないわけであります。
○石川榮一君 大体わかりましたが、先ほど平林君から、大きな工事に対する検査が十分ではないのじやないかという御意見がありました。大きな工事ということになりますると、失礼ですが、総合的な計画も立てて、その計画が何十億というようなものを若し会計検査をするという場合に、相当眼のこえた専門家を連れて行きませんと、ただ経験だけではどうかと、こう思うのですが、ややもすると町村の小さな工事に対しては非常に眼がこえていらつしやるようですけれども、ダムの工事のような大きな工事になりますと、なかなか会計検査も容易じやない。そういうような呑舟の魚を逃してはいけないのであります。大処高処から、総括的に判断のできるような、いわゆる確つかりした技術者を抱えて、そうしてやつて頂きたいということをお考え願いたい。どうでしよう。
○説明員(小峰保榮君) 補助工事のお話から今度は直轄工事ということになるわけでありますが、ダムとか、或いは橋梁とか、建設省が補助工事として地方の公共団体に委せないで、自分で直轄工事としてやつているのは非常に多いのでありますが、全国に七つか八つの地方建設局がございますが、これは昔からの長年の伝統と技術というものを以て直轄でやつておるのであります。これに対しましても、私どものほうでは補助と同じように、現在独立の課を置きまして検査をやつております。それでダムのようなものになりますと、最近の大きな仕事が多いのであります。なかなか建設省なり農林省なりといたしましても、その小さい工事ほどのいろいろな細かいデータがあるわけではございません。いろいろ私どもとしてもまだまだ学ばなければならない面がこれは多いのでありまして、みんな相当に技術的な研究もしております。そう補助のように細かい、出来高が不足だとか、折角作つたのが又壊れてしまつたとか、そういうようなものはまだ出ていないのであります。検査としてはできるだけの現在なし得ることは相当に一生懸命皆研究はしておる次第であります。
○石川榮一君 もう一つ、農林省の災害復旧課長おられますか。……先ほど午前中に伺いました八木委員の御質問に対する御答弁のうちに、二十八年度の災害工事場所は十数万件というようなお話でありました。十数万件のそういう多数の災害個所を、会計検査院のいわゆる批難事項を少くするためにどういうふうになさるか、恐らく机上査定、竣工におきましても、机上竣工査定ということに終るのじやないかと思います。そこに大きなミスが起つて来ると思うのです。今度のように二千億も災害がある、或いは明年も千五百億あるかわからない。年々歳々殖える傾向にあります。ややもすると災害亡国に一歩誤れば陥るような傾向にある。このなけなしの予算を、厖大なる国費を投入いたしましたものが、午前中会計検査院からの指摘されたことその他から考えましても、相当数の不当工事、或いは不正と見られるような工事が起つておる。その額は数百億に達するであろうと想像される災害に対する予算を我々が国会で審議しておりますが、こういうような十数万件に及ぶようなものに対して、農林省はこれを完全にこなして不当工事をなからしめるようなためにはどうしたらいいか、伺いたい。この際二十八年度は多過ぎるようですから、一層その感が深いと思うのですが、何か不当、不正工事等に対する二十八年度を契機とする監査、監督の方法等について、何か御研究をなすつていらつしやるかどうかを伺いたい。
○説明員(大塚常治君) 先ほど八木委員から御指摘のありました折に御回答いたしましたように、本件につきましては、まだ農林省といたしましてこの方法がいいといつた結論が出ておりません。災害復旧事業を担当いたしております私どもの課の中におきましては、課員相互の間でいろいろ研究いたしまして、先はどお答えいたしましたような一つの回答とか、一つの方法は持つております。これがまあ農林省全体として取上げられます上には、いろいろ又私どもばかりの考えでなく、ほかの意見というようなものも入つて参つておりますが、一番私どもとして大切なこと、つまり国として一番重点を置いてやらなければならないことは、すべての不正の根源になる査定事務を厳密に、且つ成るべくたくさんやりたい、こう考えております。差当りまして明年度の予算にはその定員並びに事務費を要望しておりますようですが、これは偏えに私どもばかりでなく、災害県におきます県の技術要員、こうしたものも増加させなければならないかと考えております。以上のことにつきましては重複いたしますが、災害復旧を実際に行います地元のかたがたにも、補助予算の範囲内だけでやるというような観念を払拭して、国、県、地元、三者一体が協力いたしまして、不正、不当事項のないようにして行きたいと考えております。
○石川榮一君 現在の農林省の災害復旧に関する監督は、主として私ども知り得たところでは今五つありますが、各地の農地事務局といいますか、京都であるとか、広島であるとか、東京であるとか、仙台であるとかいうような、いわゆるブロックごとに農地事務局が中心になつて査定並びに竣工検査をなさつておる、こういうふうなことであります。各府県に我々は出張しまして調べましても、各府県にはこれを監督する法制上の責任がない。いわば町村災害にいたしますれば、町村長と農林省の農地事務局と直結しておる。府県は支出をする場合における出納上の責任はあるらしいが、工事上に対する責任は何らないらしい。若しそれをやかましく言いますれば、町村長は県に向いまして、同じ自治体の一つであるから何ら県が監督をする必要はない。我々は農林省と直結するのだという建前をとつて、府県の監督もやはり権限上できないという立場から殆んどやらないようです。そういうように考えます。こういう厖大な災害が生れまして、一つの府県で数万件も起つたような場合に対しまして、ブロックの農地事務局がどんな規模になつておるかわかりませんが、数万の個所を厳重に査定をして竣工検査を調べるということは不可能に近いのじやないかと思います。従つて机上の検査査定に終つてしまう。そこにミスがある。こういうように思うのですが、この際府県に監督の責任を負わせるような措置を講ずる必要があるのではないかと思います。これは自治法の改正等にも関連すると思いますが、要は災害復旧費が著しい。而もその金が有効に使われておらないということが数年来の会計検査院の検査によつてはつきりしておる。今年二十八年度の災害も恐らく相当な不当工事と称せられるものができるのでありましよう。それも止むを得ませんが、これを如何にして、不当工事というようなものをなくするためにどうしたらいいかということですが、府県に或る程度の大巾の査定並びに竣工検査等の権限を与えまして、府県を農林省がやかましく検査する、監督する。又府県は各地方に分配しておるところの地方事務所の農地事務局なり、或いは耕地課なりを厳重に監督する。そうして直接県の係員が技術員も何もない町村の工事に対して、親切な而も厳重な工事監督をするというような建前に引き直す必要があるものじやないか。現に農林省がつかまえておる十数万件のものを如何にやろうといたしましても、実地に検査すると言いましても、恐らく三割も四割もできますまい。できないことをできるかのように言うのも誤まりでありまして、この際こういう災害が出た際に、思い切つて、今後こういうような災害があつては困るのでありますから、府県に大巾にそれらの査定並びに竣工検査等をさせるところの責任を負わせるということも考えて見てはどうかと思うのですが、御所見を伺います。
○説明員(大塚常治君) 現在の法律ができましたのは、多分昭和二十四年かと思いますが、当時は日本は占領下にありまして、第三国の勧告によりましてこの法律が相当歪められた、と申しますのもおかしいのですが、私どもが当初立案いたしました当時とは違つた形にこの法律ができております。と申しますのは、私どもは戦前におきましては、只今御指摘がありましたように、それは間接補助と申しておりますが、県の第一段階の責任においてやるような体制に法律がなつておつたのであります。併しながら現行法の新立法は補助金を出すものと補助金をもらうものとは直結すべきである。そこに第三者的な存在が入るから中間搾取、そういうようなものが行われるのだ、こういうような思想で、国の出す補助金は直接施行者に行くというような観念から現行法のようなものになつておるのであります。併しながら御指摘のように国の職員は中央におきます本省並びにそれの出店である農地事務局の数名のものが担当しておりまして、厖大な件数を調査、設計査定というようなことは事実御指摘の通り不可能であります。従いまして私どももやはりこれは以前のような間接補助の形態がいいのだということはよく考えておりますし、幸いに現在ではそうした勢力もなくなりましたので、次回におきましてはこれを間接補助に改正すべく準備はいたしております。併しながら飽くまでも査定事務というものは国に残しておく必要があるのであります。と申しますのは、県は県の段階におきましては、やはりこれは一つの受益者側になりますまして、受益者側が査定をいたすということになりますと、やはり事業施行者に有利なような査定の結果が生まれて来る。まあ卑近な例を申しまして誠に申訳がありませんが、県が若し査定をするとすれば、県内のボス・ブロックに掣肘されておかしな査定をするというような面もあろうかと存じまして、この点だけはやはり査定事務だけは国が持ちたいと、こういうふうに現在改正法の中でも考えております。
○石川榮一君 大体わかりましたが、次の通常国会等に間に合うように今の法制化を図つて頂きたいと思います。 今査定だけは本省でお持ちになると言いますが、十数万件に及ぶような災害に対して、本省が査定をすることすら、私は疑惑を持つのであります。これらはもう少し研究をして頂きまして、勿論これらは本省が査定権を持つ、併し府県の査定を一応呑んで、抜打ち的に査定をして見て、そうしてそれの反省を求めるという、そうして広汎に亘る府県査定が厳密に行われるように指導をするような御研究も併せて願いたいと思います。全部本省で査定を握りますということは理想でありまして、結局数万件、十数万件の査定があるということは結局机上の査定に過ぎない。県が取次いで来るものをただ判を押すというようなことに過ぎなくなつてしまうのではないか。それよりもむしろ責任を負わせて、そうして本省は抜き打ち的な査定、今の会計検査院のやるように厳密な査定を各所に行いまして、その県の査定の適正を図るようになすつたほうがいいのではないか、こう思うのですが、これは所見です。 それからもう一つお聞きしたいのは、二十六年災害並びに二十七年災害等は、合せましてこれも四、五百億になるようであります。これらのものは本年の災害のほうに重点を置きますために、ややもすると閑却をされる。過年度災津というものは殆んど忘れられるという形があるように思います。そこで過年度災害のうちにもいろいろ監査をいたしますれば、勿論年月が経つておりまするから、或いはさまで緊急を要しないものもあるかも知れませんから、この際農林省は過年度災害を一斉に監査をいたしまして、そうしてこの際ピツク・アップをいたしまして、どうしてもやらなければならないものだつたら二十八年度災害と同じ中に入れまして、これらの工事の続行を図つて行く意図はありますかどうか。要するに過年度災害として捨てて置かれては困るのでありまして、過年度災害こそ早くやるべきである。本年の災害よりも先にやるべきである。それがややもすると、本年の補正予算においては二十八年度の災害だけは考えておる。過年度災害については殆んど言及しておらない。目を蔽つておるという事態がある。この過年度災害に対するお考えをお伺いいたしたい。
○説明員(大塚常治君) 過年度災害に対しましては御指摘の通りでありまして、私ども予算技術上は成べく前の災害も順次に終りたいとこう考えております。併しながら今回の新立法が本年度の災害が非常に大きいのに鑑みまして、非常にこれに手厚い法的な措置を講じましたが、或いは今後大蔵省との予算折衝においてそちらが先行するというようなことになるのではないかという憂いがございますが、そうしたことのないように、御指摘の通り過年度災害がより早く終るような予算措置は講じて行きたいと考えております。 なお過年災を再検討しろというようなこともございましたが、これは行政管理庁並びに会計監査院からの監査もありまして、過年度災の中にも何と言いますか相当おかしなものがある。それをふるい落して必要なものに重点的に向けたらいいのではないかという御指摘がございましたので、そのように再査定をいたす体制になつてはおりますが、現在までのところ本年災が非常に大きかつたので、まだ実施いたしておりません。今後一応災害時期も過ぎましたので、そのような方向に向つて行きたいと思つております。 それからなお査定を一時的に県にやらせたらどうかというようなことでございますが、本年の新立法のうち十万円以下の小さな工事が、御指摘のように県が第一次的な段階で査定をいたすことになつております。これが私は非常にいいサンプルケースだと思いますので、これが結果がよければ或いはそうしてもいいのじやないかと思いますが、私ども今まで携つたものといたしましては、これは設計等は事業者がいたすことにはなつてはおりますが、御承知のように市町村にはそうした適切な技術者がおりませんので、実際問題としては県の吏員がこれをやつておる。そのやつておる県の吏員が又査定をするということになりますから、自分のやつたことを悪いから直す、悪いから直せというような命令で如何にもその間県だけで査定をやらすということでは、ちよつとおかしいのではないかと思われる節がおりますので、自分がやつた結果にはやはり第三者が見ていいか悪いかを査定しなければならないじやないかとこう考えております。
○石川榮一君 大体わかりました。そこでもう一つお伺いしたいのですが、この不当工事を絶滅するために、この際主なる災害府県に呼びかけられまして、本省から適当な人たちがおいでになりまして、或いは会計検査院とも協力せられまして、一種の不当工事防遏のためのいわゆる協議会といいますか、啓蒙宣伝といいますか、そういうような予備知識を与えて、いやしくも本年度の災害は不当工事に相成つてはならん、今までもこういう事柄があるということを事前によく話をして、再び過ちを起さんように啓蒙宣伝、いわゆる指導の方法等を積極的にとつたらどうかと思うのですが、あとでそういうことを摘発するとか、あとで査定の過ちを責めるということでなしに、先に一歩進んで啓蒙宣伝、指導、善導するというような建前をとつて、主なる大府県等にはそれらの関係者を集めてもらつて懇談協議会でも開いて、二度と災害のあつた場合にもこういう不当工事等は起さんように仕向けて頂くことがむしろ親切だと思いますが、そういうような考えについて何かお考えありませんか。
○説明員(大塚常治君) 誠に何回も言訳がましいようで申訳ないのでございますが、過去二年間に亘りまして会計検査院から会計検査を受けた結果、相当数の不当工業がありまして、私ども慙愧に堪えませんところから、今後の災害につきましては、こういう点を直したら、こういう点をこうしたらいいのじやないかというような重点をまとめ上げまして、これの実施要領というものを作りまして、なおその内容につきましては会計検査院とも打合せまして、それを実施いたそうと思う直前に、実は西日本の大水害が起つたもので、現在まだやつておりません。まあ言訳がましいことで恐れ入りますが、その後耕地課長会議がありました折は、その要領は実に厖大なものでありますが、その要領のうちの主旨だけを流して、新年度の災害が大きいのに鑑みまして、今後も不正のないようにその折々伝えておりすまが、一応災害も一段落したシーズンでありますので、今後御趣旨のような点をお互いに自戒し合いまして、不正事項等の起らないように努力いたして行きたいと、こう考えております。
○平林太一君 簡単にちよつとけじめをつけてあれしますが、只今の会計検査院の検査第三局長小峰君の御答弁の輪郭というのを伺つておりますというと、非常に我々が会計検査院の運用を期待しておることと相違背しておる。第一に会計検査院は会計検査に当つて会計検査を受ける当事者に対して恐れさせるようなことをしてはならないのだ、それから第二には殊更摘発しないのだという、実に驚かざるを得ない。これはもう会計検査院長でないから、第三局長という一部局長であるからそういう錯覚をなすつておることと思うが、会計検査院というものは、会計検査院を恐れさせるということを当事者に与えておくことのためにその存在を必要としておるのである、国家の機関として……。それを殊更摘発しないのだ、いわゆる非違非行に対して、いやしくも国家財政に対するそういう会計上の経理に対して、非違に対しては殊更摘発せしめるために会計検査院の行為というものを必要としているのだ。それを今どうも伺つてみると、そうじやないのだという、これは実にそういうような態度、そういうような性格で会計検査に当られるということは思い半ばに過ぎるものがある。こういう今小峰君のおつしやることはやや何といいますか、微温的便法と言わなければならない。なぜもつと峻厳にお考えにならないか、根本的な問題を一つ伺つておきたいと思う。
○説明員(小峰保榮君) 私の発言が十分でなかつたせいか、平林さんにとんだ誤解をお与えしまして恐縮に存じますが、私が申しましたのは、決して摘発を避けるとか、或いはそういうようなつもりで申上げたつもりはないのでありまして、ただ摘発をするばかりが能じやない、これは会計検査はこれは申上げるまでもなく、先ず事実を見付けなければ検査にならんのであります。その意味では摘発が先ず第一なのであります。私が申上げましたのは、摘発のしつ放しじやいかん、こういうつもりで申上げたのであります。摘発はこれは検査報告を御覧願いますとわかりますが、公共事業費関係の不当事実の発見、言葉を換えればこれは摘発でありますが、これは年々歳々非常な激増振りを示しております。併し私としてはそれたけで能事終れりとしたくない。これを見付けたのを決して私どもは遠慮はいたしません。検査報告にもどんどん出しております検査報告を御覧下さればわかりますが、二十七年度現在報告を作つておりますが、これは更に増加するのであります。平林さんのおつしやる摘発事項がこれはもつともつと二十五年度、二十六年度より殖えるのであります。ただ私としては見付けつ放しで検査報告に載せるということだけで終りたくない。先ほどからも皆さんの御意見が大分出ておりますが、将来再び同じような事項をなるべく減らすようにしたい。これを狙いとしているのでありまして、決して摘発を遠慮するとかというようなことを申上げたつもりはないのであります。これは私の言い方がまずかつたかと思いますが、どうぞその点御了承願いたいと思います。 それから相手を恐れさすというようなことでありますが、これも必要以上にその相手を畏怖させることはないのであります。会計検査院が行つたために石川さんがおつしやつたように補助工事をやりたくないというような印象を与えるのでは少し行き過ぎじやないか、こういう意味で申上げたのであります。会計検査院が厳正に、そうしてどこの勢力にも左右されないで事実をありのままにつかむ、言換えれば摘発でありますが、こういうことはこれは会計検査院の使命であります。この点で決して私は遠慮はいたしておりません。如何なる勢力にも左右されないで、事実を全国的に広くつかむということはこれはもう一生懸命やつているつもりであります。決してあまい監察とか何とかいうことはやつておりません。それだけを目的にしたくない、将来成るべくそういうことが減つて行く方向に行きたい。そうして先ほど申しましたように、先づ原因を調べ、更にどうしたらよくなるかという対策まで、私のほうとしてはいろいろできる限りの力を尽して調べる。先ほど農林省が間接補助を昔に復したい、こういうようなことを言つておりましたが、これも私どもとしては書面で御注意申上げているところであります。それから石川さんが御話になりましたように、府県に査定を委譲してはどうか、こうゆうようなことも私どもは書面で農林省に出しております。摘発だけでストップして検査を終りたくない、こういう意味で先ほど申上げたのであります。どうぞ御了承願います。
○平林太一君 どうも今の御答弁、先刻のあなたの答弁されたその答弁というものは私はあなたの思想から出ていると思う。今私の何に対して答弁なさつたことはいはゆる当意即妙の答弁なんです。そこで非常に今伺つておつても何か政治的に政治家のようなお考えで答弁なすつている。それは非常に間違いなんであります。会計検査というものは会計経理に対するその非違或いは非行というものを冷厳に調べればそれでいいのだ、あなたのほうは。それを何もその結果がどうだろうというようなことは我々のほうでそういうことはいたすのであります。それを今あなたのおつしやるのは、何かそのあとのことを、それを起さないようにするんだとか、それから恐れさせるということは畏怖させることになるからそれが目的ではないと言うのだが、そういうような段階において会計検査というものは行われるものではない。そういうあまい態度を持つておつたならば、会計検査という使命は完全を期することはできない。それを今我々のほうからよく御注意を申したい。あなたのほうはもう鏡のようなものだ、赤い色の中へ黒い色を人れればその色は変つて来る。それでよろしい。その色の変り方について何か考慮して、そうして監査に当るということは許されない。そういう考えで行くというと、地方庁へ行つても、その当事者とときに迎合、妥協するというような結果が出て来る。そうした結果、会計検査吏員の中に不正事件というものが出て来る。ですから今あなたのお考えになつておることは我々としては承服しがたい。極めて厳正な、又峻厳な態度を以て会計経理に対する是非を明らかにしてもらいたい。そうすることは当然先方を畏怖恐怖せしめることになる。畏怖恐怖せしめることによつて、その事件に対する反響にとどまらなく、会計検査院が地方庁に参り検査をしているということによつて、時々刻々地方庁のそういう関係の経理の不正というものが是正されて行くということを考えなくちやならない。今のような答弁の思想であなたはおやりになるというと、地方は恐れない。会計検査院が事務的に行政事務の監査をしているのだということで……、それは一つこの際強くこれを何して頂きたい。これについては会計検査院長から改めて伺うが、あなたもそういうお考えであれば、局長として甚だ職務執行に対する未熟である。十分に反省をせられて、今後会計検査に対する事務というものに厳然たる態度をおとりになることを強く要請しておきます。併し、あなたが今そういうことに対して同意しがたいものがあれば答弁として伺つておきます。なければそれでよろしい。
○説明員(小峰保榮君) 平林さんの御意見誠に同感でありまして、私どもはそういうつもりで今までもやつております。それから今後ともやつて行きたいと考えております。
○委員長(東隆君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(東隆君) 速記を始めて下さい。
○木下源吾君 この予算が通つたならば、いつ頃金が災害地に廻つて行くかという見通しですね、これは大蔵省に……。
○説明員(柏木雄介君) 非常に事務的にしか申上げられませんが、この予算が会期通りに通りますと、あと四日で予算が成立いたします。予算が成立いたしますと、これを内閣で各省に対しまして配賦いたします。その配賦は、これは殆んど事務的なものでありますから一日か二日で行われます。そこで各省はそれに対しまして各出先機関に示達案というのを作成いたしますから、それによつて予算を各出先機関のほうに通知いたしますと同時に、実際に支払の必要のあるものにつきましては、直ちに支払計画というものを作成いたしまして、これは大蔵大臣の承認事項になつておりますので、大蔵省のところに持つて参りますが、これは殆んど事務的なものでありまして、その日に来ましたものが原則としてその日のうちにこれは承認されまして、大蔵大臣のほうから日本銀行のほうに通知が参りますから、それが行きますと、各出先のほうでは実際必要が生じました場合に、直ちに小切手を出しまして支払いかできる、かような機能になつております。従いまして、予算に計上されておりますところの経費を各省におきまして使用する計画ができておりまするならば、今申上げましたような手続によりまして短時間の間で使い得る状態になります。でありますから、各省におきまして、この予算をどういうように実際に実施して行くかという計画がどういう工合になりますか、それによりまして日数を計算するほかない。かように思いますが、手続だけの問題を申上げますと、今のような状態であります。
○説明員(大塚常治君) 只今のような手続を経まして、各省は大蔵省へその計画を出すわけでございますが、その前に、或いはこれと並行いたしまして、各省は各県に割当てまする数字の内示を各県に流しまして、各県はその額の範囲内においてどの地区を本年度予算に採択するかというような数字を又逆に本省へ流して参ります。それに基きまして大蔵省へ支出計画を提出するということになりますので、県の意思まで反映いたしまするが、その間相当な日子がかかろうと、こう考えております。
○木下源吾君 この各県の割当というのはきまつていますか。率とか何とかで……。
○説明員(大塚常治君) これは初年度におきましては、大体において諸般の事情が余りスタートにおいて変りませんので、大体の基準の率で行きまして、そうその間の色をつけると言いまするか、そうした特殊性を考慮することは初年度であるから余りいらないのじやないかと思いますので、割合迅速に行くのじやないかと考えております。併しながら二年以降になりますと、相当特殊性が出て参りますので、率の通り行かないというのが例年の例であります。
○木下源吾君 この率と言いますけれども、その率を割出すのには、災害の実際の、さつきも何か言つたような査定とか何とかで大体それがわかつておらんければ率は出んものと思うが、その査定というようなものができておるのですか。
○説明員(大塚常治君) 農林省におきましては、九月水害は大体十月一ぱいに現地査定を了えまして、十一月上旬にその結果を持つて参ることになつております。なおこの査定は、先ほど申しましたように、相当杜撰と言いますか、急ぎましたせいで一部不確定なところもありますので、再査定はいたしますが、一応出ることは十一月初旬に数字がまとまつて参ることになつております。
○木下源吾君 その数字によつておやりになるのですか。
○説明員(大塚常治君) その数字と、国会で成立しました予算の趣旨でございます。例えば現在のところで行きますと、七月までは初年度二〇%、それ以降はその三分の二というような趣旨でございますので、その趣旨に準じた府県割当をいたす、こういう考えでございます。
○木下源吾君 巷間伝えられるように各都道府県で分捕り的ないろいろ陳情とかそういう闘争をやつておる。闘争というか、そういうことをやつておるということを聞いておるが、そういうことには煩わされることなくやられるのですか。
○説明員(大塚常治君) 先ほど申上げましたように、特殊性を考慮せずと申しましたけれども、併しながら災害の実態によりまして多少考えねばならない面もあろうかと思います。と申しますのは、今申しました率で一律にやりますと、例えば愛知県のような現に海岸の堤防が切れておつて毎日潮が出入りしておる、こういうような面も一律でやると多少困る面があるのじやないか、それで極めて緊急を要するもの、まあ災害は全部緊急を要するものであろうかも知れませんが、そ、のうち特に緊急を要するものについては悪い言葉ですが、色をつけるといいますか、特殊性を考慮して多少の不均衡は止むを得ない、こう考えております。
○木下源吾君 その色をつける決定は誰がやります。
○説明員(大塚常治君) 災害復旧課で起案いたしまして、次官、大臣まで決裁を得てやつております。
○木下源吾君 公共事業費の場合ですね、賃金は一体どれくらいの見込みで計算されておるか。
○説明員(大塚常治君) 昨年の十一月一日だと思いますが、労働省の告示の内地が二百五十円見当、北海道が二百九十円か三百円見当、はつきりした数字は忘れましたが、二百五十円、三百円程度の公定価格によつて設計をいたされておるものと考えております。
○木下源吾君 ところが二百五十円なりまあ仮に幾らなりにしても、その金はいわゆる救済を目途としておるのか、生産復興を目途としてやつておるのか、この点を一つおわかりならば……。
○説明員(大塚常治君) この数字の中には救済というような意味はございません。
○木下源吾君 そうすると生産復興という意味でございますか。そうですね。それからその次には、今度の予算で農手の決済は全部できますか。
○説明員(大塚常治君) これは直接私の関係しておりません事項でございますから、どなたか責任者に……。
○木下源吾君 誰かおりますか。
○委員長(東隆君) 今会計課長がおりますから……。
○説明員(増田盛君) 恐れ入りますが、もう一度御質問の要旨を、農手と災害復旧の関係を御質問願いたいと思います。
○木下源吾君 今度の予算にはそういう農手の決済用に融資するなんというような予算も出ておるのでしよう。そのことを聞いておるのです。全部決済ができるのか、農手は。それを聞いておる。
○説明員(増田盛君) お答えいたします。今回政府で提案いたしております営農資金を中心といたします融資は水害関係で二百億、それから冷害関係で百五十億であります。それに対しまして、農業手形によります決済を要します金額は、只今正確には覚えておりませんが、おおむね二百億見当と承知いたしております。従いましてこの数字のみから申上げますと、農業手形の関係は勿論融資のみでも可能あるのでありますが、併しそのほかに御存じの通り農業手形はこれを裏付けといたしますものは農業共済の再保険金の支払が窮極においてこの裏付けになつておるわけでございます。大体この再保険金は営農資金のほかに二百数十億の支払が予定されておりますので、この面だけから申上げますと、農業手形の決済が可能であるというふうに考えております。但し個々の農家にとりましては又いろいろ問題があるかとも存じ上げますけれども、一応総括的にさように考えております。
○木下源吾君 今度の予算にはそういうものは利子補給も出ておりますな。それでそういうような何で農手などの利子は全部今度補給することになりますか。
○説明員(増田盛君) 農手に関する利子補給の点は考えておりません。
○木下源吾君 学校給食の全額国庫負担、ああいうものについては今度は予算がないのですか。
○説明員(増田盛君) 学校給食に関しましても従来通りでございまして、特別に全額国庫負担の予算要求はいたしておりません。
○木下源吾君 補助をして仕事をやらせる、その不足額はやはり起債を全部認めますか。
○説明員(増田盛君) 農林関係の補助金はいろいろあるわけでございますが、特に起債を認めて行うものは極く僅かでございまして、地方公共団体が中心になりまして、事業を予定しておるものに対しましては起債を大蔵省側のほうで認めております。併しそれ以外の農民乃至農業団体が中心になりまして事業をやりますものに対しましては、起債に代りまして農林漁業金融公庫の融資を裏付けとして考えております。
○木下源吾君 この補助率ですが、北海道の場合やはり前年と同じ数字ですか。
○説明員(増田盛君) 北海道におきましても、従来の補助率のままのものはそのままでございますが、特に冷害等の対策事業費に関しまして補助率を引上げましたものは、内地、北海道一律に五割に引上げております。
○木下源吾君 北海道の補助率が従来よりも引下げて内地並みになつたものが大分あるのじやないですかね。
○説明員(大塚常治君) 北海道の補助率を引下げたという事実はないのですが、内地の補助率を引上げた結果、北海道と内地が同率になつたというような例はございます。
○木下源吾君 その問題なんですよ。北海道の場合は今度の冷害でも従来の例から行けば大体五割ぐらい予算が行かなければならないのです。面積から行つてもそういうことになつておるのが非常にその何が少い。少いのに今度は内地と同じ率なんです。こういうわけで、ますます金が少くなる。こういう例があるので、これは冷害だから特に北のほうはひどいことは御承知の通りなんだが、やはりそれでも公正だというふうにお考えになつてやられたのかどうか。
○説明員(大塚常治君) 冷害の予算の内地、北海道に対する比率はまだきまつておりません。併しながら補助率は先ほども申上げました通り、内地を引上げました結果、従来内地と北海道と違つておつたのが同率になつたものはございます。併しながらそれは補助率は、これは極めて常識的なんですが、半分ぐらいは、五割ぐらいはやらなければ補助という概念にならないのじやないかというようなことから、内地の五割に満たなかつたものを五割程度近くに引上げたのでありまして、北海道はすでに五割であつたから上げなかつたというだけで、この点に関して別に深い意味はなかつたと思います。
○木下源吾君 さつきからお尋ねしておると、いろいろ予算は、農民に直接金が入るという予算は非常に貧弱なんだね。直接農民が災害とかそれから冷害に困つておる。それに直接手に入るというものは非常に少い。殊に個々の農民に対する何が非常に薄いのですね。大体公共土木事業だとかいうようなことはこれはもう完全にできておるのですよ。で、まあ決議案とか何とか今出そうなんだが、効率的にこれを使用するということになれば、どういうようにあなたたちはお考えなのか、私どもは効率的にというと、個々の被害農民が今直接助かるようにということをまあ考えるのですが、あなたがたは効率的という言葉がここに決議されるというと、どういうようにお考えになるか。
○説明員(大塚常治君) 災害復旧事業におきましては、大体こわれたものが元の形になるということが主眼でありますので、或いは個々の農民に直接金が余計に落ちないというような場合があるかとも存じますが、冷害対策事業におきましては、成るべく資材等の余計にかからない、或いは高度の技術を要しない、そういうようなものを選びまして、不熟練労務と申しますか、農家のおかたができるような事業を多く対象に考えておりますので、冷害対策事業につきましては農家のお手許にお金が落ちるというような面が多いかと思います。 なお補助率が低いから困るじやないかという面につきましては、自己負担の八割相当額に当りまする融資を併せて考えておりまして、全体では九割に相当するものが直接補助金及び融資となつて事業をやるかたの許へ金が入るということになります。
○木下源吾君 私の聞いておるのは、まあ災害で救済土木事業をやるとして、そうして二百五十円の賃金ではなんぼ田舎でも今生きて行かれないのですよ、実際において。そういう言葉からして効率的というのは、私はそういう人たちのもつと生活が安定して行つて仕事のできるようなことを私は意味しておると、こう考えておる。そういうようにとつて差支えないかというように、まあ一口で言えば聞くわけなんです。
○説明員(大塚常治君) 政府の行います事業は公定価格に縛られますので、止むを得ないこととは存じますが、二百五十円なり或いは三百円なりというのはいわゆるノルマの仕事でありまして、若しその仕事に携わる農家のおかたが標準以上の努力をなさつて仕事を遂行されたならば、必ずしも設計面に計上されました金額だけでなく、それ以上の金が一日の労務によつて或いはもらえるという場面も生ずるかと思います。
○木下源吾君 この場合の仕事は請負で大体やるのでしようね。
○説明員(大塚常治君) 災害復旧事業の高度の技術を要するものにつきましては請負の面でやる場合が多いと思いますが、冷害対策事業におきましては、請負と申しても部落請負とか何かの形になりまして、会計処理上の請負、実質的には直轄事業の村だけで行いまして、その金がよそへ逃げないでもいいような処置がとり得る、こう考えております。
○木下源吾君 大部分は請負でやるし、そうでないものでも部落請負でやる。そうすると、請負をする人の一日の労賃が二百五十円乃至三百円ということで押えてやるわけです。それですから、この賃金というものは働けば何ぼでもとれるのだ、こう言うけれども、低い賃金、これはもう土木なんというものはこれから先になつたら一カ月にまあ二十日ぐらい働くでしよう、恐らく……、そうすると二百五十円というと五千円ですね、五千円でいろいろ働く道具を何したら食つて行くことはできないと思うのです。そういうことではあなただちの言う、つまり仕事の能率を上げる意味の効率的ということはそれはできないと思う。そんな金で、殊に土木事業なんというものは重労働ですよ、二百五十円や三百円でそういうものを引いてしまつたら食うことはできないです。で、私どもは今効率的に使用しろということを決議するとすれば、私はそういう意味で能率の上がるだけの賃金を支払うべきだという意味に考えておるわけです。それであなたにお尋ねしておるわけですから、又我々そのつもりで今この決議案を通過させようと思つておるのです。その点申上げておきます。もう終りです。
○、委員長(東隆君) それでは本日の質疑を通して八木委員から発言があります。
○八木幸吉君 いろいろ今朝ほどから質疑応答があつたわけでございますが、先ほど石川委員からも発言がありまして、例えば成るたけ不当事項を防止するように各府県で協議会を開いたらいいだろう、或いは農林当局からは不当事項防止の要綱まですでに起案しているというふうな、いろいろな動きが聞かれるわけでありますが、当委員会としてましては、できるだけ限られた費用を能率的に使いたいという意思をこの際委員会として発表しておくほうがいいのじやないか、こういう考えを以ちまして、当委員会の一つの決議案を提出いたしたいと思うのでございます。読んでみます。 災害復旧費等の効率的使用に関する決議案 政府は今次災害復旧費等の効率的使用につき万全の注意を払い、遺憾なきを期すべきである。 右決議する。 こういう提案であります。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(東隆君) 只今の八木委員の発議の決議案に御賛成ですか。
○木下源吾君 この決議案に賛成いたします。と申しますのは、先ほど来私が申上げるように、従来のようにこれらの非常に不幸なことに対する政府の支出……、国民の税金で一部のものが非常に不正な工事をやつたり、或いは又私利私慾のために労働者を非常に安い賃金でこき使つたりするようなことのないように、農民でも漁民でも一切の人々が進んで自分で自分のものを復旧するのだという気持を起させるような、そういうようなところに持つて行くために私はこの金を使つてもらいたい、そういうふうに又監督するものは監督してもらいたい、こういう意味でこの決議案に賛成するものであります。
○長谷山行毅君 提案者の八木さんにお伺いしますが、これはここの委員会として決議すると、こういうわけですか。
○八木幸吉君 私はできれば本会議と思つたのですけれども、委員長の御意見も伺いまして、取りあえずこの決算委員会としてこういう意思決定をしたということを政府に通告したらどうか、かように思います。
○長谷山行毅君 その意味でしたら、私もこの趣旨は八木さんと同様でありまして、賛成いたします。
○委員長(東隆君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(東隆君) それでは速記をつけて。 八木委員の発案の決議案に御賛成ですか……皆さんの御意思が賛成のようでありますから、そのように決定してようございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(東隆君) 字句その他は委員長に御一任を願いとうございます。それではこの決議案を関係方面に送付その他についても委員長に一任を願います。 本日の会議はこれで終ります。 午後五時四十九分散会