運輸委員会 第3号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/11/07
会議録
○理事(入交太藏君) 只今より運輸委員会を開会いたします。 先ず公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件を議題といたします。 本件につきましては、本院規則第五十三条によりまして、閉会中の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めまして、さよう決定をいたしました。 —————————————
○理事(入交太藏君) それから次に、運輸一般事情に関する調査についてお諮りをいたしまするが、本件についても、本院規則第五十三条によりまして、閉会中の継続審査要求害を議長に提出することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。 なお只今決定されました要求書の案文等は、委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。 —————————————
○理事(入交太藏君) それからもう一つは、只今風水害対策委員会が開かれておりまするが、その審議の案件の中に、昭和二十八年六月及び七月の大水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律等の一部を改正する法律案というのがあります。この法律に対しまして、衆議院は一部修正を加えて参議院に回付して来致したが、その一部に災害をこうむつた海岸と港湾の工事費の補助に関し、不合理な点が発見されましたから、参議院といたしましては、これを再修正して衆議院に廻してやる必要があると思われるのであります。その詳細につきましては、専門員から説明をいたしまするが、若し御賛同を得れば、当委員会から風水害対策委員会に申込を行いたいと思うのであります。それをお諮りいたします。
○専門員(田倉八郎君) 只今の問題でありますが、実は今風水害対策委員会のほうに衆議院のほうから廻つて来ました改正の中に、その第八条におきまして、公共土木施設等についての災害の復旧等に関する特別措置法の第五条の次に、五条の二というものを加えておるのであります。それは高潮等により生ずる災害を防止するために必要な事業費に対する補助という題目でありますが、今度の災害によりまして、著しく災害を受けた海岸について、暴風、洪水、高潮その他の異常な天然現象により生ずる災害を防止するために必要な事業を施行する場合においては、国は、その事業費の十分の八を補助するという趣旨の条文であります。ところがここにあります災害を受けた海岸という言葉の中には、普通の世間一般の海岸と申しますれば陸地と水面との接触する部分でありまするから、港湾なんかも含めると解釈すればできないことはないはずでありまするけれども、衆議院のほうでは、これは港湾を除いた海岸の意味のつもりで立法したというようなことを特に説明しておるのであります。そうしますと同じく港湾について、今度の風水害で損害を受けた個所は、県で言いますれば三重県、愛知県、福岡県、和歌山県、静岡県、滋賀県、長崎県といつたように各方面にありまするが、その部分の災害に関する工事は、この特別法による恩典を受けないので、港湾法といつたような法律のほうに廻つて来ます関係上、港湾法によりますれば、所要経費の結局四割とか五割くらいの補助しかもらえない。この特別法によりますれば十分の八の補助を受けることができる。こういうことになりまして、一般海岸と港湾との間に非常なアンバランスが生ずる結果になるのであります。そこでそのアンバランスをなくするために、衆議院の修正した条文に対して、その海岸というのは、港湾の外郭施設も含むのだという趣旨の修正を施すように当委員会から風水害対策委員会のほうに申入をしたらどうか。こういう趣旨であります。委員長、どういたしましようか。ここに仮に申入がいいとなりますれば、その案文を一応書いてみましたのですが……。
○重盛壽治君 案文の前に。運輸省関係の港湾施設なるものの風水害によつて破損した所を修理するのは、今度の風水害対策のうちに入つていないということですか。
○専門員(田倉八郎君) 災害復旧よりも、それに関連して、暴風、洪水、高潮その他の異常な天然現象によつて生ずる災害を防止するために必要な事業費ということになります。
○重盛壽治君 風水害のほうは、そういう今度の風水害の実情によつて、今例えば一メートルなら一メートル上げなければならんというのは、この災害復旧費でやるわけですね。例えば一般の海岸なら海岸は。
○専門員(田倉八郎君) そうなんです。
○重盛壽治君 その場合に、こつちの港湾に関して、壊れた部分に対しては、例えば水害対策と同じで八割なら八割くれるけれども、そうした事前工事をすることのためには〇・五しか廻らない、だから〇・八にしよう、こういうのですか。
○専門員(田倉八郎君) その通りであります。
○田中一君 海岸堤防、海岸という概念は、琵琶湖のような湖岸はどう扱つたらいいのですか。
○専門員(田倉八郎君) 衆議院から参りました案によりますれば、海岸に接続する湖岸を含むと書いてあります。併し、これは仄聞したのでありますが、海岸に接続しない、例えば琵琶湖のごときああいうものはやはり入れたほうがいいというので、入れる方向に今風水害対策委員会のほうで修正するやに仄聞しております。
○田中一君 そうしますと、今の海洋に接続する湖岸というのは、いわゆる浜名湖のようなものだと思うのですが、琵琶湖のような場合はどういうことになるのですか。入れるというのですか。運輸委員会はどういう態度をとろうと思うのですか。
○専門員(田倉八郎君) それはこの委員会としては直接関係はございませんが、向うで直せば、こちらで特に申入れる必要はなお更ないわけであります。
○大倉精一君 今のところで港湾施設の、港湾の外郭施設というような用語がありましたね、外郭というのはどういう意味ですか。
○専門員(田倉八郎君) ただ港湾と言いますと、港湾区域というものは相当奥まで入つておりましてきりがなくなりますから、やはり外郭施設程度がいいのではないか、こういうのです。
○理事(入交太藏君) 今の申入書の案文ができておりますから、それを朗読しまして、お諮りいたしたいと思います。
○専門員(田倉八郎君) それを読んでみます。 昭和二十八年六月及び七月の大水害により被害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律審の一部を改正する法律案、右について本日開催の本委員会において左記の通り決定いたしましたから、貴委員会における審議に際しましてはこの趣旨を尊重し、所要の措置をとられるよう特段の御考慮を煩したい。 記 第八条第三項の規定により追加する第五条の二中「海岸(……)」とあるを「海岸(港湾の外かく施設及び……)」に改めること。 理由 港湾の外かく施設の災害予防事業費についても海岸におけると同様に国が補助する必要がある。
○理事(入交太藏君) 今の申入を水害対策委員会に対しましていたしたいと思いますが、如何ですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めまして、以上申入れることに決定をいたします。 —————————————
○理事(入交太藏君) 次に、運輸一般事情に関する調査中、鉄道滞貨に関する件を議題といたします。 先ず最初にお諮りいたしますが、本件に関しまして日本通運株式会社、小幡靖君を参考人として御発言を願うことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。 それでは前回に引続きまして御質疑のおありの方は御質疑をお願いしたいと思います。
○加賀山之雄君 その問題については、国鉄当局から数字を以て御説明があるということだつたんじやございませんか。先に数字を以ての説明を伺つたらどうですか。
○理事(入交太藏君) それじやそういたします。
○説明員(天坊裕彦君) 最近の国鉄の貨物輸送の概況をお話申上げます。 本年の四月以降、大体千三百万トンというような滑り出しで参つたのでございますが、四月、五月大体昨年にやや上廻るような姿で非常に貨物は割に好調という気持でスタートしたのでございますが、六月に入りまして、御承知の六月末項から水害の影響を受けまして千二百万トン台に荷物が落ちまして、七月も引続きこの九州関係の水害の影響を受けまして千二百万トン、千三百万トンに上らなかつたわけであります。九月になりまして又引続いて水害があつたのでありますが、いろいろと復旧に着手いたしましたり、その他の関係で千三百万トンに達しまして、十月一ばいもまだ或いは台風十三号の影響を受けておつたのでありますが、千三百万トンを越した姿でやつて参りました。十一月になりまして、大体もう水害の影響も殆んどなくなりました。同時に今まで溜つておりましたいろいろな荷物の動きが非常に活発になりまして、憂に御承知の秋の実りの時期になりまして農産物その他の収穫、それがあつちこつち大きく移動いたします。更に冬場の準備という恰好で燃料、薪の動きもあります。又災害復旧の木材の動き等も活発になつて参りました。而も御承知の通り、相当輸送が苦しく逼迫して参りますると、勢い在貨はむしろ非常に大きな恰好で殖えて参るのが音通でありますが、そうした恰好で大体現在百九十万トン近くの駅頭在貨を持つているという恰好になつております。 お手許に差出しました資料の第三頁が現在の手持の在貨でございます。大体百九十四万トンということであります。十月末現存でございます。現在では少しこれが崩れまして百七十七万トン近くでございます。百七十万トンと申しますと、現在一日四十一万トン、多いときは四十三万トンという記録を持つておりますが、四十一万トンから二万トン近く運んでおりますから、先ず四日、五日分ぐらいという恰好であります。これからやはり十二月にかけまして、この在貨の状況は、むしろこれから減るのではなくて殖えて行く恰好ではないかというふうに考えます。これに対処いたしまして、貨物の増加がこの一年間こういう張り切り方というわけではございませんので、この秋の特殊な事情が加味されてこういう姿でございますので、何とかこれに対してはいろいろな方法を講じまして滞貨の切崩しに折角努力中でございます。現在取卸しの未済の車も二千両近くあるわけでございますが、こうした車の荷役促進というような点につきまして、日本通運さんのほうにも特別の御努力をお願いしておる次第でございまして、年末は何とか切抜けられるのではないか。今月初めから年末にかげまして貨物の増送運動というので現場を挙げて動員いたしておりまして、この滞貨の切崩しに懸命努力中であります。何とか越せるのではないかというふうに考えております。 概略はそのような恰好であります。
○一松政二君 天坊さんに伺いたいのですが、この例年十二月、一、二月というのは非常に天候が悪くなるのですが、特に北海道、東北、北陸のほうは雪害或いは猛吹雪のために相当輸送が困難になる情勢にあると思うのですが、大体今月の十一、十二、或いは、一、二、主に一、二ですね、大体千三百万トンぐらい輸送するような計画目標があるわけですか。
○説明員(天坊裕彦君) 先ほど全国的に五日分くらいの在貨というふうに申上げましたが、これをやはり地方別に考えてみますと、相当事情を異にする所がございまして、北海道方面におきましては相当な実は内地向けの滞貨を持つておるというのが実情でございまして、これには御承知の通り青函の航路の夜間運航が十分できなかつたというような関係もございますが、それは最近十七運航で相当張切つてやつております。併しどうしても北海道の滞貨は、内地と違いまして相当多いので、これを崩すのはなかなか骨であります。例年ならば、更の時期に相当北海道からのものをこつちに送り込むのでありますが、それも本年は必ずしも十分でなかつたのであります。それで十二月までは貨物は非常に膨らみますが、一月、二月は相当貨物としてはへこむ時期であります。そこで私ども一般といたしましてはできるだけ波動を少くして平均輸送をするようなことに全体の施策を向けて行きたい。まだ現在ではそれが十分とは言えませんが、そういう方向で考えております。ただ計画といたしまして、例年の実績等を考えましてやはり一月、三月は千二百万トン台に落ちざるを得ないというふうに考えております。
○一松政二君 それは荷物が減ることも一つですが、輸送能力が落ちるからだと思うのですが、そうですが。
○説明員(天坊裕彦君) 一月、二月は正月、旧正月というような関係で、事実上取引がとまるというような関係もございますし、更に雪害というようなことが例年やはり地方々々でございまして、両方に影響があると思います。
○一松政二君 そこで今の十月末、或いは先ほどの天坊さんのお話では十月の末には大分減つたようなお話だが、又二百万トンにも達しているようなことを言つている人があるのですが、それを将棋倒しのようにただ押せ押せで遅れてしまつたのでは季節の貨物の用をなさないことになりますので、どうしても今の滞貨しているものは年内に一応片付ける必要があると思うのです。それをするにはやはり今対策としては現場職員を督励され、又動員されてそうしてできるだけそういう方面に向つているということは大変結構なことだと思います。そこで何か先日の委員会で大阪の方面からも切実な陳情書が出ておつて問題になつたわけですが、これを千三百万トンのところを千四百万トン仮に輸送するとすれば、それの輸送力を現在ある輸送貨車で輸送効率を上げる以外にはどなたが考えても名案はないのではなかろうかと思う。そうするにはどうしても到着駅の貨物の揚げ卸しが一番問題になると思う。そこの急所を実は国鉄自身がやつているところが非常に少い。いわゆる日本通運でその衝に当つておられると思うのです。そこで先ほどのお話のように、日本通運にも呼びかけてそうしてやつておるというのですが、日本通運の方がお見えになつていたら伺いたいのですが、日本通運は現在の現場作業は夕方は何時までで朝は何時からおやりになつていますか。
○参考人(小幡靖君) 大体これは各駅によつて駅長と協定いたしまして、現在夜間作業も必要な所はやつております。それから又特に最近の急行小口等始まりましてから、夜間の積み卸しのほうを私どものほうでお引受しております関係で、夜間列車が着きます時は夜間も勿論私のほうも出てやつておるわけでございまして、駅によつて必ずしも一致しておりません。大体朝八時半頃から夕方の五時頃までというのが普通ではございますが、今申上げたような形でそれぞれの駅で以て協定をして必要に応じてやるというやり方をしております。
○一松政二君 その今の夜間作業等をやるというような所はいわゆる特殊な地域で、石炭とか港湾とか、或いは時間を切つて或いは石炭の荷役関係で積込作業があるとか、或いは特殊な地域だけであつて、普通一般の所では、恐らく夕方もう五時以後はおやりになつていないのではありませんか。その辺如何ですか。
○参考人(小幡靖君) これは正直に申しまして、前は確かにやつておらなくて、鉄道のほうの夜間の作業とマツチしないという点があつたのであります。これは私は実は終戦直後鉄道局長をいたしておりました頃には、そういう事実がございまして、日本通運のほうに、これにマツチさせるようにしてもらえんかということを申出たこともあるのでございます。最近は、そういう点で大体マツチした行き方でやつておりますので、夜間作業をやらないためにしこりができるといつたようなことはないと思います。
○一松政二君 私は夜間作業をやらないためにこういつたことが起つているというのではなくて、承わるところによると、もう五十万トンか七十万トンも停帯すれば、戦後の一番輻輳した時代と同じようになる。こういうお話なんです。それは今日の日本経済界の非常な打撃であると思う。従つて国民経済に及ぼす影響という測り知らざるものがあると思う。先ず異常な出来事、而も異常な出来事は、今年の大きな風水害にあるという、或いは予算不成立であつたためでもあるということですから、先ず希有な例に属する。希有な事情が起つた場合には、これは希有なやはり方策を以てこれに対応しなければならないと思う。そこで今のお話ですが、私が、二、三の、或いは四、五の普通の駅で聞いておるところによると、もう夕方四時半頃から荷物を仮に取りに行つても通運が相手にしない。従つてそれは皆翌日廻しになる。荷主のほうからいえば、六時でも七時でも、或いはトラツク運送業者のほうから言えば、六時でも七時でも取りに行けばその日に欲しいのだけれども、それはもう明日にしてくれ、こういうことになつているのがほうぼうで私の耳にしているところであります。それは貨物の輻輳していないときはそれで結構だと思うのですけれども、まあ風水害のあつたときには、あの濁流を泳ぎ廻つて駅員が行つている写真を見て、非常に一種の悲壮な、いい恰好であると思つてみんな認めています。今の滞貨のほうから言うと、これはまさに異常な現象なんです。こういう異常な現象のときに、私は通運としては異常な決意を持つて、常に変つた方策をとつて、これを発着共に今日荷物を片付ければ、そのあとにすぐ卸される。それはトラツク業者が夜間でもやつておりますけれども、夕方遅くなつてもやつていますが、それが片付かないために次のやつが卸せないという場合もしばしばあろう思う。そうすると押せ押せになるのですが、それに対して通運はどういう対策を講じたか。或いは講じようとなさつておるか。それを伺いたいと思います。
○参考人(小幡靖君) 私のほうで取扱つておりまする荷物は、大体鉄道の貨物の約四十%ばかりを取扱つております。あと直扱いが四五、六%くらいになつておるわけであります。私のほうといたしましては、今御指摘の点につきまして、実は数字でちよつと御説明申上げてみましても、先ほど天坊さんからお話がございましたが、一日に荷御しが二千両そこそこというのは、実は普通の状態において……、現にこの七月頃の七十五万トンの滞貨で、三万四、五千トンの一日の輸送といつたような、極く低調な時でもその程度の荷卸しはできておつたのであります。この十月末には二百万トンの滞貨になりまして、更に輸送量でも四十二万トンにも達する、こういつたような時でも七月に比べてみまして荷卸し車はむしろ少いくらい、やはり二千両そこそこしか出ておりません。そういう点は勿論現在の作業員が四万五、六千おりますが、それ以外に臨時人夫というものを使いまして、ピークの時にはこれに対処するというやり方をいたしておりますので、私どものほうの作業の渋滞のために大きな滞貨ができるということは先ず私はない、かように考えております。それから直扱いが、実は私どもといたしましては非常に困るのでありまして、これは言うまでもございませんが、直扱いの方々、勿論私どものサービスの悪いといつたようなことになりまして、直扱いが殖えるといつたようなこともあると思いますが、非常に直扱いが最近多いのであります。然るに集配関係が、積卸しは私どものほうで半分ぐらいいたすのでありますが、集配関係のほうは自分で引取る、自分で持つて来る、これが多いので、このほうは鉄道のほうにお聞き頂くとわかると思いますが、非常にうまく参らない。そして昨日も私汐留の支店長に聞いたのでありますが、最近非常に荷物が多い。夜間作業をやつて夜でも引取つてもらいたい。日曜日でも引取つてもらいたい。こちらのほうはやります。休みません。やるということで、日曜、祭日もやるのでありますが、これを引取る人がないのであります。従つてそれをホームにそのまま積んでおきますと、それは勿論非常に荷捌きの邪魔でありますので、そういうことがないようにということでトラツクに積みまして、積んだままで以て朝までそのまま駅の構内に置いて、翌朝それを運搬する、こういつた方法をとつておるのでございます。できるだけホームを明けて、荷卸しに差支えないように、ただでさえ足りない貨車の配車をよくするようにということで実はやつておるわけでございまして、そういう点につきましては、口はばつたいことを申し上げますが、できるだけのその実情に対処した方法はとつて参つておるようなつもりであります。
○一松政二君 私は今のお話で、日通が四〇%というのはもう少し多いかと実は考えておつたのですが、直扱いの引取りが鈍る。この点については、これは天坊さんのほうで、国鉄側として荷主へ協力を呼びかければ割合に簡単に片付くのではないのですか。これはどうでしよう。
○説明員(天坊裕彦君) 直扱いの荷主さん各位に対しましても、この十月以降の増送運動につきましては、特別なる御協力をお願いいたしておるのでございまして、先ほど二千両荷卸し車があると申しましたが、この荷卸しの中身が必ずしも荷役力不足、引取り不足というものばかりではございません。そのほか入替えに必要な時間がかかるとかといつたような、線路の構造そのものから出ておるような場合もございますので、いろいろな、できるだけ今のお話のように日本通運初め、各運送店、そのほか自動車業者のほう、それから直扱いの荷主さん、それぞれ御協力を得て滞貨崩しに努力中であります。
○参考人(小幡靖君) ちよつと、今の御質問の直扱いに対する働きかけでございます。これは私のほうでも実は私のほうから直扱いをこちらに、一つ餅屋は餅屋に譲つて頂きたいと言いますのは、如何にも手前味噌のように聞えますが、実際から申しますと、荷主さんでよく事情を御存じなくて、そして私のほうでやりますと、却つてうまく行く、場合によると安く行くということもよくあるのでございます。そういう点実例もたくさんございますので、目下のところ荷主さんにお願いいたしまして、直扱いを成るべく一つ抑制しよう。それはこちらの手前勝手ではないんで、一方では当然そういうサービス向上をやらなければなりませんから、サービス向上をやりながら、一方直扱いの抑制というものを目標にいたしまして、そして荷主さんに私どもにやらして頂くと、こういうような点に利益があるというようなことでお願いをいたして、もう大分効果を挙げておるようなわけでございまして、かたがた今の滞貨一掃の問題にもこの点は相当役立つんじやないかというので、国鉄さんのほうに御協力を申上げまして、そのほうは私のほうでも努力をいたしております。
○一松政二君 それで積卸しは大体これは運送会社、マル通だけじやなく、ほかの運送会社がやります。が、直扱いというのは、運ぶほうだけじやないんですか。積卸しは一体みな運送会社の手でやるんじやないですか。
○参考人(小幡靖君) やはり積卸しのほうも直扱いが四〇%から五〇%くらいやつております。
○一松政二君 そうすると、私どもが普通によく聞いておるのは、マル通は高い、高いから自分でやつたほうがいい、或いは少しまとまつた荷物は自分でやるとかいうようなことを聞くのですが、マル通があれほどの人員と設備といろいろな便利を持ちながら、その割合はむしろ直扱いが殖えてマル通の扱いが減る傾向にあるんじやないですか、今。
○参考人(小幡靖君) 事実そういう形でございます。
○一松政二君 それはまあ今のこのピンチの切抜けとちよつと直接関係はないから、まあ間接的には大いに関係はありますけれども、別な問題に属するから、今申しませんが、ともかく何かこのピンチを切抜けるために国鉄としては貨車の停滞時間を節約するために、臨時措置として貨車の停滞時間の停滞量という問題を、むしろ一時的な凌ぎとしてそれを促進する意味において、今どういう程度になつておるか存じませんが、結局貨車の効率がよくならなければこのピンチの切抜けはできないと思います。併し明いた貨車が駅におつて、入れ替え、或いはその明いた貨車を発送する、或いはそれに積込作業が伴わなければ結局やつても無駄なんですが、それらの点をよく検討されて、今の五日分なり一週間分の、或いは北海道なんか十日も十五日も貨車がないというようなことも聞いておるのですが、これをこのまま放任すれば、まあ放任はされていないのですが、今の程度のことでは増しこそすれ減らない。一月になつて貨物が一応出廻つちまつた頃になつて幾らか緩和して来る。もうその頃は風雪が激しくなるというようなことになる虞れが多分にあると思うのです。何か貨車の廻りをよくするために、ただ督励するというだけじやなくして、何かお考えを一つ願いたいと思うのですが。
○説明員(天坊裕彦君) 在貨の問題につきまして、詳細に各線別にいろいろ調べてみますと、まあいろいろ事情が異なるものもあるわけであります。一般論といたしまして、先ほどのように貨物の貨車の回転を早くする、取卸しを早くして足を早くするということに大きな努力を払つておるのでありますが、中には例えば東京、大阪間というような貨物につきましても、非常にこの項大阪の荷物がはけないという点でお叱りを受けていますが、これには最近成案を得まして臨時の貨物列車をもう二、三本殖やしたい。これはまあいろいろと業務員の都合でございますとか、機関車の都合でございますとか、そういう関係があつたのでありますが、大体結論を得まして、最近においてそういう手配もとりたい。更に北海道の問題でございますが、これはまあ根本的には、御承知のように戦後の北海道の地位というものが非常にクローズ・アツプされて参りまして、而も海運との関係で今まで船によつておつたようなものも鉄道にかぶつて来るという姿が非常に大きいものでございまして、そのために東北線自身の輸送力、線路の輸送力そのものが相当不足に感ぜられるようになりました。これはまあ根本的な問題として考えて行かなきやならんと思われるのであります。急場の問題ではございませんが、その恒久対策といたしまして、東北本線につきまして或る程度の複線にする計画というようなものも実行中でございます。これはまあすぐの問題ではございませんが、先ほど申しましたようにヤードを通過するような汽車をこしらえるとかというような方法を講じております。片方で督励をするのと相待つて何とか切抜けができるんじやないか。而も或る程度輸送力が殖えたとなると、在貨というものは又並行して減つて参る性質のものでございますので、何とかできるのではないかと考えております。
○一松政二君 私はこれは丁度従業員諸君の、これはまあ国鉄の従業員、それからマル通の従業員も、全般的じやないけれども、こういう貨物が輻輳して、それを片付けることによつて国民経済もいわゆる正常の運営ができるし、これが送られなければそれだけ疲弊を激しくする。丁度年末にもかかるし、常に年末になれば年末手当をよこせ、或いは最低賃金等の問題が起るわけです。たまたまこういう滞貨が非常にできておる。これを余分に働いて余分な収入を得ることが国民経済的によければ、それに従事する人間もいいのじやないか。そうして国鉄としてもそれだけの輸送ができなければ、船によるなり、トラツクによるなり、或いは損する貨物のいつでもいいようなものだけが国鉄に流れるというような結果になるかも知れない。それでも輸送しきれないから、待つていられないから鉄道に依頼するのでしようが、従業員諸君も、私は、そういうものをよしきたというわけで、水害のときと同じように奮い起つてこれをなくしてしまうように呼びかけてもらいたいと思うのです。そうしてそういうことによつて国の経済をも救い、みずからの収入も殖える、従つて国鉄の収入もそれによつて行く。こういうことに協力の実を示すことが私は最も望ましいと思うのです。そういう方面に私は国鉄の当局も、同時に日本通運の方も特に従業員にそういうことを呼びかけて頂いて、そうして相共に国の経済を救う、それによつて国も裨益し国民全体も裨益するがそれに従事する人もそれによつて余分の収益を得れば、ただ賃金を増してくれ、手当をくれと言つても、収入のないところにそういうことを要求することはできないが、これは不幸にしてそういう事態が起つておるのですから、それを片付けることによつて特別な収入でも得られる人がそれだけ潤うことができれば、私は非常に幸いと思うのです。従つてこれは私の要望でありますが、これを大きく従業員諸君に呼びかけて頂きたい。ただ徒らに年末手当をよこせ、年末手当をよこせといつても、収入を増さずして、年末手当をよこせといつても、結局それは破綻を招くだけで、みずからの上に唾するような結果にならんとも限らない。私はそれと同じことだと思います。そうして特別な努力を払つて、特別な収入を得て、そうして日本全体がそれによつて裨益されるような方向に持つて行つて、一日も速かにこの異常な状態、ピンチから切抜けられるように努力をお願いしまして、私の質問を終りたいと存じます。
○大倉精一君 いろいろ一松君から御質問があつたのですが、私は日通の従業員、国鉄の従業員にそういう呼びかけを言つても悪くはないと思いますが、この際二、三ちよつとお尋ねしたいのですが、今国鉄の保有車両は何両くらいあるのですか。
○説明員(天坊裕彦君) 大体十万両でございます。
○大倉精一君 その中でアメリカの駐留軍関係の輸送或いは保安隊に専属してそういうものを輸送するそういう貨車はどのくらいお使いになつておりますか。
○説明員(公文広嗣君) お答えいたします。現在駐留軍の関係でございますが、大体日にちによつて波動がございますので、はつきりは申上げられませんが、現在は最高で八百、少い時は五百、そのくらいの見当でございます。
○大倉精一君 保安隊関係は。
○説明員(公文広嗣君) 保安隊関係としましては、臨時の演習輸送等の関係のもの以外は、常時特に取上げて申上げるものはありません。
○大倉精一君 こういうような非常事態、非常事態といいますか、駅頭に滞貨が溜まるというようなことは、今度に限つたばかりでなく、戦前でもこういう現象はたびたびあつたわけです。今ここで改めて驚く必要はない。こういう一時的現象のある場合に、こういう駐留軍関係或いは保安隊の関係、こういうような貨車を更に一般輸送に廻すような交渉をされていることはありますか。
○説明員(公文広嗣君) 駐留軍関係の輸送につきましては、現在行政協定の内容、それに従いまして国有鉄道との輸送契約があるわけでございますけれども、法律的には何も特権的な優先輸送という思想はないのでございます。ただ行政協定の忠実な履行という面から、これらのような絶対的確保という線はとつてはおりませんが、まあ日本の一般物資についての最高レベルの感覚で我々は配車をしておるわけであります。ただこの頃の荷受実情を申上げますと、駐留軍と我々との折衝の実態でありますが、例えば京浜地帯の入津貨物在庫が非常に殖えたという場合に、駐留軍の物資についても非常な圧力が加わつて来たわけであります。これを公平に配分しますと、全般的にレベル・ダウンするという状態でありますが、この場合に駐留軍としても、外麦その他の輸入物資の配車を押えて駐留軍に出せということは言わない。むしろ駐留軍が現在国鉄から専用に借用しておる冷蔵車を返す、その枠で自分たちの輸送の配車の増をしてくれろと、こういうような話を現に最近やつたことがあります。そういうような感覚で現在駐留軍との関係が動いて行くというようにお考えになればよかろうと思います。
○大倉精一君 今のお話だと、駐留軍は無理は言わないが、大体輸送協定というものがあつて、その協定を尊重するというお話ですが、こういう工合に非常に非常事態であるという問題がここに提起されておる時期には、積極的にこちらから駐留軍関係の貨車を一般輸送に廻すようにやはり働きかけるべきではないかと私考えるのですが、行政協定があるのだから、或いは輸送協定があるのだからということで、何といいますか、いわゆる没法子というような考えではなくして、もつと積極的にこういうものをどんどんこちらの一般輸送に廻すように私ども願いたいと考えております。
○説明員(公文広嗣君) その点は私ども十分考えておりまして、駐留軍物資と言いましても、輸送の優先順位というものは先ほども申上げたようにないわけであります。ただ駐留軍の物資というのは非常に計画的な輸送計画もありまして、日本の国内物資で申上げますと、国鉄の貨物輸送の大半を占める定量貨物という部類に属するわけであります。これにつきましては、日々一日の発送規模トン数についてあらかじめ計画を立てて、これについては定量的な貨車の裏付けをするというような建前になつております。それと同じ感覚で行つておる。但し駐留軍は従来の占領当時の感覚もありますが、貨車の荷卸し、その他について非常に贅沢な作業をやつておつたという点が確かにありました。最近はその点については厳密に駐留軍関係の荷役能力その他を見まして、不当な貨車の積付けはしないという態勢にしております。その点ははつきり申上げます。
○大倉精一君 それで今駐留軍関係の貨車の積付け状況ですが、今お話があつたように、前には非常に贅沢な積付けをやつておつたのであります。これは相当貨車の中のスペースも空いたまま輸送しておつたのですが、現在はどうなんですか、その点は。
○説明員(公文広嗣君) 現在はむしろ日本人の一般輸送荷主以上に積載効率その他については非常に厳重であります。運賃面についても、これは国有鉄道との間にはつきりした料金の協定がございますが、その点が、この経理問題については日本人の業者以上の感覚でございまして、決して無駄な車両の使い方をしておりません。日本人以上であります。
○大倉精一君 それで現在貨車の新造計画というものはあると思いますが、その計画はどういう恰好になつておりますか、ちよつとお知らせ願います。
○説明員(公文広嗣君) 貨車の新造計画でございますが、本年度は大体二千二百両程度の老朽車を廃車して、そうして二千二百両程度の補充新造車を作るということでありまして、二十八年度につきましては、絶対車両数としては増加なしということで計画しております。
○大倉精一君 そこで今後の国鉄輸送の趨勢といいますか、輸送絶対量の増加傾向にあるという工合にお考えになつておるのだとすれば、大体どのくらいの足取りで増加傾向になつて行くかというような、何かそういう見通しがありましたら。
○説明員(公文広嗣君) その点については、今後の輸送量の増加趨勢の判断問題とも関連いたしまして、今年の情勢から見ますとなかなか我々は、素人では想定の困難な点もございますが、一応経済審議庁その他の鉱工生産物資の増加見込その他これに関連する農工物資の増産の見込というようなものを想定に入れますし、従来の輸送予想の伸びを総合的に判断いたしますと、来年度におきしましては大体一億六千五百万トン程度の輸送というものは不可避であろうというように私は事務的に勘案しております。さようにいたしますると、現在のような秋冬期のピークに対しましては、これに対する対策は又別問題でございますが、年間平均して考えて参りますると、絶対量の増が少くとも来年度二千両程度なくてはならないというようなことを一応私ども考えまして、目下そういう線を中心に部内でも来年度の予算編成等におきまして検討中でございます。一つ大きい問題は、今年の秋のようなこういうピーク状態に処するということになつて参りますると、現存六万両程度の車というものが毎日要求されるわけでございますが、実際これに対して配車される車というのは三万両というので、丁度倍という要請があるわけでございます。これに対処してゆとりを持つということになりますると、現在の十万両の車両を更に倍増しなければならないと、こういうことになりまするので、その計画につきましては、とても言うべくして実行不可能であると思うわけでありまして、少くとも平年度ならしましての来年度の輸送力想定に対して、必要な最小限度の三千両程度の車を欲しいということで計画を進めておるわけであります。
○大倉精一君 二千両来年度は余分に要るというお話なんですが、さつきお話を承わると、二千三百両廃車して二千二百新車になると、そうすれば実質的にはやつぱり殖えないということになるのじやありませんか。
○参考人(小幡靖君) それは二十八年度の計画でございまして、二十八年度は殖えないと、確かにその通りであります。又来年度に行きましては、老朽車の淘汰ということも絶対必要でございますから、二千両乃至三千両の淘汰というものは、これは不可避であろうと思いまして、そうしますと、これの補充も考えなければいけない。そのほかになお且つ絶対量増として二千両程度欲しいということになりますので、新造面のみから申しますと、大体五千両程度の計画が必要だと、こういうわけであります。
○大倉精一君 そこで大体そういうような増車計画のあるということは承知するわけですが、この滞貨の原因その他につきまして、私はちよつとこういうことをお尋ねしてみたいのですが、まあ日通の従業員とか或いは国鉄の従業員という人の問題もあるのですが、やはりこれはその作業をする町場の、駅頭の一つの設備の問題にも非常に大きな問題があるのじやないか。それで今目につくところは鉄道会館とか或いは民衆駅といつて非常にきれいになるのですが、例えば秋葉原へ行つて見ましても、あそこのホームは今トラツクで盛んに作業をしておりますが、ホームの高さそのものは、昔の馬車の高さに合したままであつて非常に低い。これは秋葉原ばかりでなく、日本国中の至る所の駅頭に見受けられるのですが、そういうような設備或いは又駅の配置状況を見ましても、例えば名古屋を一例にして見ましても、あそこには千種、大曾根、熱田、白鳥と、非常に近距離に駅が配置してある。これはいわゆる昔の、トラツクというようなスピードのない馬車や手車、そういうもので以て取運びをしておつた駅の配置そのままになつておる。こういうようなものも、大体近代的な一つの輸送機関に合せるような科学的な考慮から、一遍には行かんかも知れませんが、逐次そういう設備方面に対するところの考慮が必要じやないかと、或いは又駅そのものについても、例えば汐留駅構内のようなプラツトホームの配置なり或いは間隔なり、或いはその他一つの構内一般の設備そのものも、やはりこれは一つ国鉄としても考えなければならんのじやないかという工合に考えるのですが、そういうような御計画なり或いは何か構想がおありになつたらお話願いたいと思うのです。
○説明員(天坊裕彦君) 只今貨物の荷役設備その他貨物関係のいろいろな施設について、もつと新らしい近代的な自動車との関係その他を考慮した能率的なものに取り替える必要があるのではないかというお話でありまして、誠にお説御尤もで、私どもも是非そうした恰好で、特に貨物は汽車と自動車との共同輸送と申しますか、そうした自動車の現在発達した実情を頭に入れて、これとできるだけ協力した恰好で、鉄道の荷物は必ず自動車の手助けが要るわけでありまするから、そうした協力関係を十分頭に入れた理想的な設備を実は考えたいと思つているわけであります。併しながら何分にも全体といたしまして、貨物の大きな駅といいますのは、いろいろ線路が非常に多くなつておりますし、これを改造いたしますと相当思い切つた金が要るわけでございまして、まだ実は十分それに本格的に取掛つているという段階には参つていないのであります。ただ今日の滞貨そのものがそれに原因しているとは必ずしも私は考えませんが、併し将来もつと能率的な運用をやるという上にも、そういう機械化或いは能率のいい施設というものを貨物にも逐次及ぼして行きたいというふうに考えております。いずれ鉄道と自動車の共同輸送の一つの大きな考え方については、試案をこしらえまして、皆様方の御批判を仰ぎたいと考えております。
○大倉精一君 まあこれは現在の滞貨そのものに対して言つているわけではないのですが、まあ将来のことといろいろ関連をして考えて言つているのですが、確かに設備というようなものは、建つているものを壊してそれからやろうというようなことは大変だろうと思います。ただ戦後のような、例えば都会におけるところのように爆撃で以てやられてしまつた所を新しく建てるというようなときに、そういうときにやはり考慮をするべきじやないかと思うのですが、その点はその程度にしておいてもう一つお尋ねしたいのですが、この設備と、それからそういうような関係と、もう一つは、何といつても輸送の増強なり何なりと、やはり人間の問題ですから、人間の問題が一番大半になると思うのですが、この前の臨時国会の終りに、私がちよつとお伺いしてそのままになつておるのですが、現在国鉄においては相当人員不足の場面が生じておつて、例えば現業部門とそれから管理部門と相当のアンバランスでありますが、現業部門においては特に人員不足で以て相当激しい労働強化をやつておる。例えば小さな駅あたりは、切符を売る、或いは切符を受ける、荷物が着けば前提けを締めて荷物もかつぐというような恰好になつておる。或いは又管理部門においても、いわゆる独立採算というものを強調されるので、仕事がたくさんある。人間が足りない、夜業をやろうということになると夜業手当も出ない。而も夜業をやらないというと仕事が片付かない。残業をやつておると上役に何か怨まれるというようなことで、家へ仕事を持つて帰つてやつておるという現状だと聞いておるのですが、この前の国会のときにそれをお尋ねして、一松委員からその実情を調べて、そうして若しそういうのであれば善処しなければいかんのじやないかというようなことで、私もその後調査を期待しておつたのですが、そういう調査をされたかどうかということをちよつとお尋ねしたいのですが、これは専門員のほうかも知れませんが。
○専門員(古谷善亮君) 時間がございませんので、まだ詳しく調査してございません。
○大倉精一君 それではそれは一つやつてもらわなければならんと思います。この輪迭増強についても、こういう人間の問題の解決ですね、人間の問題の解決をやはりして行かなければならん。さつきも一松委員からいろいろ変つた意見があつたのですが、そういう問題も、要するにこの滞貨一掃に従事するところの従業員のそういうような問題を早く解決するということも、輸送増強の一つの大きな要素だと考えておりますが、その点は国鉄当局におかれても特に一つ御配慮願いたいと思います。仲裁裁定の問題も今あるのですが、そういうような問題は別にここに触れませんが、そういうような問題も十分に一つ御考慮願いたいと思います。もう一つは、これは或いは国鉄とそれから通運関係ですかね、そういうような関係においても、やはりまだ何か現場へ行きますと国鉄の官僚牲というようなものがあるような気がします。そこから何かしつくり行かないものがあるような場面を実は見受くるようであります。例えば私がこの前或る所へ出張した場合にそこの駅長さんは、日通の支店長は部下だからというようなお話もあつて私は笑つて聞いておつたのですが、そういうようなものが全般的にあるとすれば、これは現場でどうもしつくり行かない部面があるというようにちよいちよい見受けられるのです。そういうようなこともこういう現場におけるところの仕事を円滑にやるためにはやはり考慮しなければならんのじやないかという工合に考えますので、特にそういう点について御考慮をお願いしたいと思います。
○一松政二君 今ちよつと大倉委員から、今の鉄道の従業員が夜間家へ持つて帰つてやらねば仕事が片付かないとか、どのくらいあるのか知らないが、大倉さんはかなりな数字があつて、労働強化の傾向にあるやの御発言があつたから、その際、私は若しさような事実があるならば、いわゆる賃金の値上げとか何とかいうようなことがそういうことの問題でからんで来るから、国鉄としては私はそういうことはないであろうと信じているが、若しあるとするならば調査する必要があるんじやないかということを私も申上げておいたわけです。そこで私が加賀山委員と二人で四国と九州に廻つたときに、私は各監理局でそれを私が一応確めたところによると、さような者はない。極めて希有な場合に或いはそういう者があるかも知れないが、現在ではそういうことは考えられない。先ずないという私は各監理局長から、責任のある者からそういうことを承わつたのです。殊に九州においては西部支配人に会つて更は私は念を押しておいた。それから門鉄の監理局長にもそういう者があるかないか。あるという話が大倉委員から出ているのだが、あるとすれば、やはりそれは一応考えなければならん問題なんだがあるのか、ないのか。こう言うたところが、そういうことは考えられないという。極めて稀有な場合にはそういうことがあるかも知れないが、普通の状態のときにそういう者はないという返事であつたわけです。でありますから今大倉委員から重ねてそういう要望がありましたが、私が承わつたところによると、以上のような返答なわけです。重ねて大倉委員からの要望がありますから、国鉄の当局として、ないものをあるやに言われたり、或いはないと思つているところにあつたりするとそいつはお互いの感情上面白いことにならない、団体交渉或いは賃金値上げ或いはその他が、そういう問題が、とかく事実があれば事実の通り、或いは希有の面が誇大に宣伝されるというきらいがあつたら困るので、もう一度現実を、私の廻つた所では大分、門司と四国でしたから、今回はその範囲内においては一応ないという以上のような返事でありましたが、重ねて何か各監理局ごとに責任者から一応書類の上でお調べ願つておいたほうが結構だと思います。
○大倉精一君 これは是非一つ調査をしてもらいたいと思うのですが、その調査の方法によつてはいろんな答えが出ると思うのです、こういう問題は。それでこういう問題を調査するような場合には、いわゆる総支配人とか或いはその管理者だけじやなくて、実際の職場に入つてそうして本当の姿を知つてもらう、そうして調査をしてもらいたい。それから労働強化という問題については、或いは見る人によつて労働強化じやないと思われる人があるかも知れない。或いはこれは労働強化だと思われるかも知れない。従つてその労働時間なり仕事の量なりというものについても一つ具体的に調査してもらつて、そうして如何にも今の一松さんのあれで行くと私が架空のことを言つているように害われますが、自分の目で実際見て言つているので、是非ともこれは一つ専門員のほうで調査を進めて頂きたい。
○専門員(古谷善亮君) この前大倉委員からお話がありましたのは、陸運事務所の定員の改正のときにその話が出ておりました。その際に議員の方が東京の陸運事務所を御視察になるというようなお話合いがあつたものですから、そのときに御一緒に参りたいと思いまして、東京の陸運事務所へ一応調べはいたしてみたのでございますが、数字に挙げましてお示しいたしますような項目がはつきり見当りませんので、どういう方法によるかということを実は一応のプランを立てた程度になつておりました。私のほうではその当時は先ず陸運事務所の現場と申しますか、登録検査の方面の非常に過労であるというお話がありましたのに関連いたしまして調べたのでございますが、只今のお話では鉄道の現場従業員一般についてのお話のようでございますので、そういう意味に承知いたしまして、調べを進行いたすようにいたします。
○説明員(天坊裕彦君) 只今の問題でございますが、専門員のほうで現場について御調査を願うということでございますから、いずれその調査を材料の上で申上げなければならん問題でありますが、概括的に一言私の感じを申上げさして頂きたいと思いますが、現在鉄道の職員は全部で四十四万七千人でございます。これは相当いろいろと六十何万おりましたような頃からずんずん減らして参りまして、新規採用もしないというようなことで最近四十四万七千というのが現在数であります。ただ一方相当この貨物輸送を初めその他の輸送量の増加も現実に殖えて参つておりますので、それこれ勘案いたしますと、現在の四十四万でとにかく戦前のいろいろな業務量と人数というようなものの関係も睨んでいいところへ来ているのじやないかと、概括的に私はそう思つておるのであります。それでこれが又どんどん殖えて行くと、荷物の量が、取扱が殖えて行くということになりますれば、やはり片方で人も殖えるという問題もあり得る。ただその中で地方的に或いは職種別にはやはりまだ少しは人間を出せば出せる。或いはどうしても足りないという部門も、これは地方別に、職種別にでこぼこがあるわけであります。そういうものの調整もできるだけまだやる余地もないではないということを考えております。それと同時にこの鉄道の人員、特に勤務形態が非常に複雑でありまして、必ずしも一般の工場等の生産量と人数という関係のように簡単ではございません。地方によりますと列車が入つて来るときには非常に忙しいけれども、その次の汽車が来るまで二時間間があいておる、その間は職場を離れることはできないけれども、併し仕事は何もないということは言い過ぎですが、まあそういうようなこともあり得るわけでありまして、一律に言えないということもあると思います。 それから監理局の勤務の管理要員が現実に居残りの仕事をする場合があるかないかということでございますが、私はこれは居残りは適当にあり得ると考えますし、あつてこれに超過勤務はちやんと支払うようにできておるのでありますから、仕事によつては、それをやらせることは当然あると考えます。併し居残り料を払えないというような恰好で仕事をさしておるということがありますれば、これは問題であります。私はそういうことはないと、一応そう思つておりますが、月に何回か仕事を持つて帰つて家でするということも、ときには私はあると思う。仕事の波動ということもありますし、仕事のさせ方の問題による場合もありましようが、そういうことがあり得るものと思います。そういう問題は先ほどから議論になつておりますので、現場を調べた上で、又申上げることがあろうかと思います。
○一松政二君 この鉄道の緊急対策の問題については、一応この辺で皆様に御異議がなければ私は切上げて頂きたいと思います。今の労働の問題については、又この裁定その他のときに、いろいろ機会があろうかと思いますから、私もそういう問題についての、これは又別の機会に譲りまして、この緊急対処すべきものは、私はさつき申した程度で、私はいいのだが、ほかに委員の方に御異議がなければ、私はこの程度で打切つて差支えないと思います。
○理事(入交太藏君) ほかに御質問ございますか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 別に御質問がなければ、この滞貨の問題についての質疑はこれで打切りといたしてよろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) それではそういたします。 それではこの運輸一般事情に関する調査についてのこの調査の結果は、まだ得られなかつたのでありますから、調査未了報告書を提出することになつておりますので、その案文等、委員長に御一任を願うことにいたしたいと思いまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 御異議ないと認めます。 なお委員長の提出する報告書には、多数意見者の御署名を附することになつておりますので、御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 重盛 壽治 一松 政二 加賀山之雄 大倉 精一 大和 与一 東 隆 田中 一 木島 虎藏 —————————————
○理事(入交太藏君) それから最後に、公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件についてのことでありまするが、閉会中に労働委員会から申込がある場合には、運輸委員会と労働委員会と連合委員会を開くことにする、その開会時日その他は委員長に一任を願う、こういうことにきめておきたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(入交太藏君) 異議ないと認めまして、さよう決定いたします。
○大和与一君 先ほど私がお話しましたように、この政府の仲裁裁定の取扱について、裁定を尊重して、これを完全に実施するように努力することを要望するというような問題について、運輸委員会でもそういうような前例……、政府の鞭撻というか、そういう前例があつた。そういうふうな前例のあるなしにかかわらず、そういうことはもうする必要ない、こういうような御意見もあれば、これはもうとても調整する見込はないわけです。 もう一つは、この決議をしたからといつて、それじや若しこの裁定が完全に実施されなかつたら……、こういうことは過去はすべてそうであつたのですが、そういうことがあつても、これは努力することを要望するのであつて、何か今きめたから必ず完全に実施しなかつたからといつて、それがそこにちぐはぐがある、こういうふうなこともないわけです。従つて裁定を実施したいという気持は、これはもう恐らくすべての方にあるわけだから、本日は是非とも一つ仲裁委員会の裁定を尊重して、これを完全に実施するように努力することを要望する、こういうふうに私は是非とも動議として取上げて頂いて、そうしまして一つまとめて頂きたいと思うわけです。委員長におかれては、一つこれを取上げるかどうかをきめてもらう。そして案がありますから、大体今言つたような内容ですけれども、それを一つきめてもらう、こういうふうにお願いしたいと思います。
○田中一君 私はやはり今の大和君の提案に賛成です。従つて委員長におかれてそれに対する賛否をお諮り願いたいと思います。
○理事(入交太藏君) この点につきましての御意見を伺います。ちよつと速記とめて下さい。 午後四時二十一分速記中止 —————・————— 午後四時四十三分速記開始
○理事(入交太藏君) 速記始めて下さい。 それでは暫らく休憩いたします。 午後四時四十四分休憩 —————・————— 午後七時七分開会
○委員長(前田穰君) 休憩前に引続いて運輸委員会を再会いたします。 暫時懇談をいたしたいと思います。速記をとめて下さい。 午後七時八分速記中止 —————・————— 午後七時三十四分速記開始
○委員長(前田穰君) それでは速記を始めて下さい。 休憩前大和委員から提出されました裁定について、政府に申入れすることを本委員会で取上げられたいとの動議は、賛成者がありましたので成立いたしておりますから、議題といたします。 何か御発言のある方は御発言を願います。別に御発言がなければ、大和君の動議を採決いたします。大和君の動議に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田穰君) 多数と認めます。 それでは提案者の大和君から政府へ申入れすることの内容についての御説明を願います。
○大和与一君 それではもう一度提案の内容を申上げます。 政府は昭和二十八年十月十三日日本国有鉄道及びその職員になされた仲裁委員会の裁定を尊重し、これを早急に完全実施するよう努力することを要望する。 以上の提案ですが、是非とも満場一致御賛成を頂きたいと思います。
○委員長(前田穰君) それでは只今の大和君の提案に関しまして討論に入りたいと思います。御意見のおありの方は順次賛否を明らかにして御発言を願います。
○一松政二君 私は、先に本会議で当委員会にこの裁定の問題を付託されて、そうして余日がないから本委員会としてはこれを継続審議に持つて行くことを決定したばかりであります。まだこの案に対しましては一回も審議をいたしておりません。従つて審議の結果、到達すべき結論を審議をしない前に、あたかもその審議の方向を決定付けるような只今の動議には、本委員会としては倒行逆施のきらいがありますから、私は内容の是非はともかくとして、委員会としてそういう行き方をすることには反対であります。
○森田義衞君 私一応、今言つた大和君の内容につきまして一応動議を提出されたにつきまして、動議を検討して一応取上げるということにいたしましたが、ただやはりこういつた仲裁を完全実施して頂きたいというのは、運輸委員会のむしろ当然の希望のような気がしますが、予算上、財政上問題があつて今後に検討することが当然残されておりまするが、ただこういつたことはやはり運輸委員会として、例えば農林委員会なり、或いは又災害委員会がいろいろと災害の実情に応じて特にやつてもらいたいと言いましても、やはり予算全体の面からそういう委員会の要望が全体としてはまあ十分満足行くものが行かないといつたように我慢しております。ただこういつたことは、やはり皆さんの、運輸委員全体の何といいまするか、力強い御支援を得てやつたほうが、要望としてはまあ皆さんが妥当であるといつたようにお互いにお考えになつて頂けると思うのでありますが、ただ問題は、財政上或いは予算上の問題が残されております。そういつたことで、円満にこういつたことがはつきりした態度で以て皆さんがここで決を採つて、それでこういつた案でなきやいかんといつた態度ではなくしてよく、何といいますか、懇談裡にその目的が達せられるような方向に私は進んで頂きたいといつたような、実は希望を持つているわけです。
○田中一君 私は大和君の提案に賛成でございます。 これは先ほども一松君からお話がありましたように、少くとも今日厖大な滞貨があるというような輸送上の隘路、少くとも士気を鼓舞してその解決に当るというような気持も、このような裁定がなされておるにもかかわらず、それを荏苒日を見送つておるという態度にあるのだろうと思います。併しながら行政権に対する我々は介入、口を出すわけではございません。ただ委員会としては、そうしたようないろいろな輸送上の隘路を解決するために仲裁裁定というものは妥当なるものと考えております。従つてこれを政府に、その仲裁裁定に対してできるだけ、予算の範囲も或いは財政上のやりくりも全部政府が持つております。従つてそれを完全に仲裁裁定の決定を呼つて頂きたいという要望は妥当なるものと認めます。従つて我が会派としては、これに対して賛成するものであります。
○重盛壽治君 私も第四控室を代表して、と言つても三人しかおりませんが、大和君の意見に賛成いたします。 大和君の言われることは、決してこの議案の結論ではなくて、政府に対する鞭撻の単なる要望でございます。この仲裁裁定が出されたのは十月の十三日であつて、それ以来政府が我々に付託して参つた期間、何ほどの期間もないのに予算上、資金上これを実施することができないといつたようなことを一体どこで研究をしたか、或いはどれだけ努力したかということを考える場合に、政府は当初からこの問題を通す意思がなく、実施する意思がなく我々のほうの審議に廻して来たというこの一点から考えましても、当然冒頭に、審議に入る前に、もう少し熱意を持つてやれという一とを申入れておくことは当然の要望でありまして、我々は政府を鞭撻する意味合いにおきまして、この大和君の要望に賛成をいたすものでございます。
○加賀山之雄君 私は、大和君の提案の内容自体には反対するあれは何もないと思う。むしろ当然過ぎる事柄が書いてあるのですが、ただ私は、本委員会としては全員一致の努力を以てもつと慎重に内容を検討し、そうして裏付けも鋭意検討して、そうして全会一致という権威を以て政府に当るということを私どもとしては願う。それには現在現われている大和君の行き方よりはもつといい方法がありはしないかというふうに考える。で、今後の継続審査にもつと全会一致の強い力を以て早く結論を出すということを望みたいと思うのでございます。 ちよつと速記をとめて下さい。
○委員長(前田穰君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(前田穰君) 速記を始めて下さい。 他に御発言がございませんければ、……(「ちよつと待つて下さい」と呼ぶ者あり)大和君の提案の、政府に裁定について申入れることに御賛成の方の挙手を願います。 ちよつと速記をとめて下さい 午後七時五十六分速記中止 —————・————— 午後八時十分速記開始
○委員長(前田穰君) 速記を始めて下さい。 本件に賛成の方はもう一度挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(前田穰君) 可否同数でございます。 委員長がこれを決することになつております。国会法五十条によりまして、委員長はこれを政府へ申入れることに賛成をいたします。(拍手) よつて政府に対しまして、先刻大和君の朗読されました案文を申入れることにいたします。 それではこれを以ちまして委員会を閉会いたします。 午後八時十四分散会