労働委員会 第6号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/11/09
会議録
○赤松委員長 これより会議を開きます。 まず小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。今閉会中審査におきましても、けい肺病対策小委員会及び港湾労働に関する小委員会を設置いたしまして、調査を進めて参りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議なしと認めましてさよう決定いたします。 つきましては、両小委員会の小委員の数はそれぞれ六名とし、小委員並びに小委員長は、前例によりまして委員長より指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければさように決定いたします。 それでは、けい肺病対策小委員には 持永 義夫君 池田 清君 佐藤 芳男君 多賀谷真稔君 井堀 繁雄君 中原 健次君以上の方を指名いたし、小委員長には持永義夫君を指名いたします。 また港湾労働に関する小委員には 丹羽喬四郎君 倉石 忠雄君 高橋 禎一君 山花 秀雄君 矢尾喜三郎君 山村新治郎君以上の方を指名いたし、小委員長には丹羽喬四郎君を指名いたします。 なお小委員の異動に基く補欠小委員の指名につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○赤松委員長 御異議がなければさように決定いたします。 十二時三十分まで休憩いたします。 午前十一時四十九分休憩 ————◇————— 午後一時三十八分開議
○持永委員長代理 それでは休憩前に引続いて会議を開きます。 本日は都合によつて労働行政一般について調査を進めます。質疑を許します。高橋禎一君。
○高橋(禎)委員 私は、小坂労働大臣に対して、政府より国会に提出されております三公社五現業の仲裁裁定に関する議決を求めるの件に関してお尋ねいたしたいと思うのであります。 申し上げるまでもなく国の政治の要点は、働く者をどう待遇するか、働き得ない者をいかに保護するか、せんじ詰めればここにあると考えておるのであります。そして働く人たちに対する賃金の問題、給与の問題は、今申し上げましたような原則の上に立つて考えますと、これは国政のきわめて重要な部分に位するわけでありまして、私どもは、今審議中の仲裁裁定に関する問題については、小坂労働大臣がいつも仰せになりましたように深い関心を持ち、かつこの解決については、最善の努力をしなければならないと考えておるわけであります。そこでこれまでの委員会におきまして、いろいろ論議されたところを拝聴しておりますと、どうも議論が形式的に流れて、その実質論には一歩も踏み入れていないという感じがいたしてならないのであります。本日はこの実質問題を解決するために、私は若干の質問をいたしたいと思うのであります。 まず第一にお伺いいたしたいと思いますことに、労働大臣が本会議場において、公共企業体の職員の争議権に対する制限ということと、仲裁裁定制度とは、何ら法律的に関連がない、こういうことをお述べになつたのであります。この法律的にということの考え方いかんにもよることかとも思いますけれども、法律的にということは、決して形式的な調子の軽いものではないのでありまして、現在の労働法規、特に給与に関する問題、あるいは争議権に関する問題全般にわたつての精神、それにさらに憲法の精神等を総合して出て来るものが法律的にといわなければならないもうのなのであります。憲法が勤労者の争議権を根本的に保障しておつて、しかも国家公務員とか地方公務員とか、あるいは公共企業体の職員等は、ただその職務の性質上これに対して争議権を制限を加えておる。しかしもともと争議権が存在いたしますゆえんは、経営者と勤労者との間に、両者の力の均衡を保ちつつ、給与の問題も解決づけて行こうというところに、その精神があるわけでありますから、給与に関する制度と勤労者の憲法によつて保障された争議権とを、法律的に無関係なものであるなどという考え方は、根本的に誤つておるものである、こういうふうに考えざるを得ないのでありまして、このことはむしろ争議権なりあるいは給与制度に関する、大きくは労働制度に関するイロハと申しますか、きわめて根本的なほとんど法理的に争いのない問題であると思うのでありまして、私は法律的に密接不可分なものである、こう考えるのでありますが、先ほど申し上げた本会議場における小坂労働大臣のお説は、私どもの考えとはなはだ考え方が相違いたしておる、しかもそれはこまかい相違でなく、根本的な大きな相違を来しておるわけなのでありまして、この点に関しての小坂労働大臣の真意をこの際はつきりと伺つておく必要があると考えますので、まずその点について御答弁をいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。国家公務員なり、あるいは公共企業体に従事しまする職員、勤労者の場合、その仕事の性格上、国家公務員の場合は全体の奉仕である、また公共企業体の場合には、国の経営する仕事に従事して、国民の福祉を対象とする業務に従事しているのだということからいたしまして、時に一般の勤労者と違つた性格を持つているものと私は考えておるのであります。しかし、ただいま御質問のような、争議権がないということと仲裁制度との間に法律的率連性がないということは、法律的なという言葉の解釈の問題でございまするが、私の申し上げます意味は、この間の関係づけを法律的にきめている規律がない、こういう意味でございまして、実際問題といたしまして、ただいま申し上げたような公共のことに従事する人の職務上から来る争議権の喪失ないしは制限というようなものに対する補いといいますか、そうした性格を持つ仲裁制度であるということは、事実問題として私どもは考えておるのであります。従いまして、この仲裁制度につきましては、これを尊重する建前でおりますことは、しばしば申し上げておる通りでございまして、いわゆる法律的に関係がなというのは、両者の間に全然牽連性がない、事実問題としてもない、こういう意味じやないのであります。法律的な字句において、特殊の法律のどういう条文においてこういう規定があるという意味を現わしているのじやない、こういう趣旨であります。
○高橋(禎)委員 ただいまの答弁によりまして、小坂労働大臣が法律的に両者は関係がないとおつしやつたのは、ただ争議権の問題と仲裁制度に関する問題とを、法文上明文をもつて関係づけられていないという意味だ、こういうふうに大体受取るべきだと思うのでありますが、それならば、私どもの考えと格別相違はしないのであります。また法文上そんなことを規定する必要もないし、そんな子供らしい法律をつくらるべきものではないのでありまして、私は法律的という言葉をあえて使いますが、憲法で大体勤労者の争議権を認めておるということは、これは経営者と勤労者との間の力の均衡を保持して、そこにほんとうの契約自由の原則のいい精神を現わすようにしようという意図なのであります。すなわち争議権と給与に関する制度というものは、根本的に不即不離、表裏一体の関係を持つておるものである。これが法律の精神であつて、しかもこれを私どもは法律的に関連があるといわなければならぬ、こう考えるのであります。大体先ほどのお話で、ほぼそのような御意見のように承りましたが、重ねて今お尋ねしたような趣旨において関連性があるんだ、法律的に関係があるのだ、こういうふうにお考えになるかどうか、その点をもう一度はつきりとお伺いいたしておきたいと思います。
○小坂国務大臣 法律的という言葉を、非常に私は形式的な表現で申したのでありまして、その間に関連性がないということでは全然ないのでございます。従つて、ただいまのようなお考えと、私も同様な構想に立つておるのであります。私が申し上げましたのは、たとえば、ストを禁止して、そのかわり代償として国家公務員の場合のように勧告制度をとる場合もありまするし、また仲裁制度をとる場合もありまするし、またその他の制度をとる場合もありまするが、ストを禁止したら必ず仲裁をとらねばならない、そういろ法律の建前になつているという趣旨でない、こうした程度の意味に御了承願つてけつこうだと存じます。
○高橋(禎)委員 小坂労働大臣を初め関係各大臣が、今まで当委員会において御答弁に相なつたところを総合して考えてみますと、この仲裁裁定に関して国会の議決を経るということの理由として、予算の上に歳入歳出予算が組まれておらないということと、予算総則の給与総額を超過する、だから国会の議決を求めるのだ、こういうふうなことで終始されて、これをもつて国会の議決を求める事由としてはもう完全なものであるかのごとくお話になつたのでありますが、しかし、これは私は誤りであるように考えるのであります。この仲裁裁定に関する問題を取扱います場合には、ちようど今の民事訴訟あるいは刑事訴訟に関する問題と、法律的にはよく似通つた精神があると私は思うのであります。たとえば一審の裁判が不服で上訴をするような場合でも、あの判決は不服であるから上訴をします、これは上訴申立の効力としてはあるのです。けれども、さて上訴の理由というものは、もつと内容を明らかにして、そうしてその理由十分相手方にも裁判官にも納得されるような理由をしたためなければならぬという、こういう制度になつておるのです。ちようどここに出された政府の事由書あるいは各大臣の答弁されるところを見ると、どうも先ほど申し上げた第一審の裁判には不服であるからこれを上訴しますというようなごく形式的な、一応の形を整えるための方法だけは講ぜられておるけれども、実質的な理由というもの、すなわち相手方である公共企業体の職員、あるいはまた国会なりを納得さすべき、実質的にこれを考える理由をあげて説明されておらない。私はこの仲裁裁定に関する問題は、経営者、企業者の相手方である職員全体、それから国会及び国民全体——私は国民をも納得させるような実質的な理由を示して、そうしてこういうふうだから国会において議決をされるよう求めるんだという、そういう理由を掲げられることが、法律の要求しておるところのものであると考えるのでありますが、どうも政府においては、この問題を形式的にのみ軽く取扱われておるようで、相手方なり、あるいは国会なり、あるいは国民なりがほんとうに納得するような理由を掲げられておらないことをはなはだ遺憾にするわけであります。何ゆえにそういう態度をとられるのであるか、その点をお伺いしたいと考えます。
○小坂国務大臣 第一審を不服だとして上級審に持つて参りますような気持で、実はこの裁定を国会に付議しておるのでは私どもないのでございまして、ごらんになつていただけますように、これは国会の議決を求めておるので、不承認を求めておるのではないのであります。また、承認を求めておるのでもございません。これは要するに国権の最高機関としての国会の御意思によつて、ひとつ御審議を願いたいという趣旨なのであります。と申しますことは、私どもは、この裁定の内容に関しましては、いいとか悪いとかいう筋合いのものではないと考えておるのであります。しかし、もうこんなことは申し上げるまでもなくくどいことになるかしれませんが、要するに裁定というものは当事者を拘束するのでありまするけれども、政府を拘束するものではないのであります。そこで政府としては、先ほども申し上げたような建前で、できるだけ公共企業体従事員諸君の待遇をよくしたいと考えておるのでありますけれども、いかにせん、財政上の余裕に乏しい、こう言います意味は、公共企業体のみならず、それと並行的に考えて参らなければならぬ国家公務員の給与との関連を考えますると、非常に困難なる事情にある。そこで不承認を求めるということでございますれば、いろいろ財政上の事由等をあげて、その政府ができないという主張をする場合もございましよう。すなわち一級審において不服なる場合、これを不服なりとする理由として強調する事由書もあげられましようが、私どもの気持としては、今申し上げたように、要するに国会においてこの問題を御審議を願いたいのだ。その間に政府の事情も申しましようし、あるいは各公共企業体を管轄していると申しますか、そこについて責任を持つておる各省大臣の意見というものもお聞きとり願つて、その間に国権の最高機関としての国会の御意思をきめていただきたい、こういう趣旨でございまするので、法律の建前にのつとりまして、事由をあげてこれを国会に付議しておるわけであります。
○高橋(禎)委員 私は仲裁裁定に関して国会の議決を求められる場合の、今おつしやつたような政府の態度というものは、非常に不満である。せつかく仲裁裁定というものを尊重する、こう言つておられるのに、尊重の意思がいささかも現われていないと思います。と申しますのは、国会の議決を求めるとは言つておられますけれども、もしもこの仲裁裁定を完全に実施しよう、こういう熱意がおありであつたならば、この議決は形式的にも一応議決を得なければならないでしよう。しかし、その際に補正予算を組むなり、あるいは予算の移用とか流用とかいうような具体的な方法を示されて、こういうふうにしてわれわれは完全実施をしようと思うのだが、国会においてこの仲裁裁定について議決をこういうふうに得たいとか、あるいは国家財政上どうにも完全に実施できないのだから、これについてはこういう理由があるから国会においては不承認あるいはまた全体的な不承認とまで行かないにしても、この程度のことならば実施できるのだということを具体的に示して、すなわち国会の議決を得る場合にいかなる議決を一体政府は望むのであるかということを、はつきりと理由に示して国会に提出されることが、仲裁裁定を真に尊重した態度であると思うのであります。ただ口では仲裁裁定を尊重すると言つておいて、ただもう歳入歳出の予算を含めておらぬとか、あるいはまた予算総則の給与総額を超過するのであるからという形式的なことで議決を求めるということは決して仲裁裁定をほんとうに尊重した態度でない、やはり形式的な政府の行為であるとしか思えないのであります。この点について、小坂労働大臣の御所見を承りたいと存じます。
○小坂国務大臣 政府としましては、仲裁裁定を尊重するのでありまするが、十六条の示しますように、予算上質金上不可能な支出を内容とする裁定であれば、これは政府としてはいかんともしがたいから拘束されないのであります。その不可能であるということにつきまして、国庫大臣であるところの大蔵大臣は、これは不可能であると申しておるわけであります。しかし、政府の中におきましても、私どものごとき立場のものは、これは何とかできるだけのことはやつてもらいたいというのであります。従いまして、政府の統一的な意思というものは、まだ不可能ということにして国会の議決を仰ぐということには統一されませんし、また可能であるといつて国会の議決を仰ぐという段取りにも統一せられませんし、従つて御議決を仰ぎたい。すなわち慎重に御審議を願つて、そこに妥当なる結論を生み出して行きたい、こういう趣旨のものであると御了解願つてよろしいと思います。これ以外にちよつと方法はないかと思うのであります。
○高橋(禎)委員 今のお話では、現内閣の仲裁裁定をどうしたらよいかということの意見がまだきまつていないのだ、そういう意味のように私はとるのであります。と申しますのは、やはり仲裁裁定が出ましたら、ここに期限まで定めて国会の議決を求めなければならないとなつていますから、その間に政府がしつかりとした意見をまとめ得なければ、今小坂労働大臣がおつしやつたように、政府としては一体これを承認していいのか、不承認でいいのか、さつぱりわからないから、一応国会へ提出して、そうして議決を仰ぐということにしておいて、それからいろいろ研究をしたり、あるいはまた政府の意見をまとめたりしてやるよりほかに、現内閣はそれ以上のことはできないのだ、こうおつしやるならば、これは話はわかる。しかしそれでは、せつかくりつぱな労働大臣を持つておられる吉田内閣としては、実にこの問題の取扱いについては、おそまつなやり方だと、はなはだ遺憾に思うのであります。私はこの公労法の精神というものは、そんなものでなくして、仲裁裁定があつたならば、政府はもしも歳入歳出の予算上認められておらない、あるいは予算総則の定めたわくをこえるということであれば、さつそく、これは予算上資金上全部裁定をのめるとか、あるいはのめないとか、全国的にのめないにしても、この程度ならばのめるのだ、こういうふうな具体的なちやんとした意見をまとめて、それを国会に提出して、このように政府としてはやつてもらいたいという政府の意見があるべきだと思うのです。それでなけらねば、仲裁裁定を尊重した態度ではないと私は考えるのでありますが、私のこういう考えは誤りであると思われるかどうか、ひとつ小坂労働大臣の御意見を伺いたいと思います。
○小坂国務大臣 決して高橋さんのお考えが誤りであるとは申しませんが、非常に御無理であろうかと思うのであります。と申しますことは、林野、印刷等は、この議決を求むる案件が提出されましたのは、たしか一週間前でございましたか、法律に定めておりまする期限も十日以内となつておりまするくらいで、非常に時間的にも期間がないのであります。またその仲裁裁定そのものも、これは調停の金融とまつたく同じで、ただ、その時期がずれておりますが、しかし時期がずれておるということは、政府の側から見ますれば、結局給与の総額の内容に関係することになりまするけれども、そういう全額の内容に関する問題については、これはもう仲裁委員会の立場上当然でありますが、政府に対して何らそれが財政的にできるかどうかということは、もちろん打合せもなくて、卒然として出されるものなんで、それでわずかの期間にやれるかどうかということになつて参りますと、非常にむずかしい問題でございます。さればこそこの法律にも書いてございますように、決定がございましたならば、仲裁の日にさかのぼつてこれが実施されるのであります。御意見のように、ただちにこまかい事由を付して国会に出さなければ、どうにもならないではないかという御意見もわかりますが、実質上は別に不便はないのであります。いずれにしましても議決がありましたならば、仲裁の日にさかのぼつて実施せられることでありますので、そうした拙速よりも巧遅をたつとぶと申しますか、この方が慎重な態度ではないかとも思うのでございます。 なお、予算上できないという考え方でございますが、やはりこれは常識上あるいはまた国鉄法、専売法あるいは特別会計の給与準則にもそれぞれ書いてございますが、これらの職員と国家公務員との間には、全然切り離して給与の問題は考えられない問題があるのであります。たとえばアルコール専売等で見ましても、通産省にアルコール第一課、第二課というのがありますが、課長とか、課長補佐、あるいは人事関係、総務関係の職員以外の者が公企労法の適用を受け、それ以外の者は国家公務員ということになりますと、同じ裸でも扱い方によつて課長より下のその監督を受けております職員の方が、監督をしておる者よりも、ただちに給与が上つてしまうということになつて参りまして、これは全体の管理政策上非常に困る場合にもなつて参るということでございまして、やはりこの関連を考えないわけに行かない。この関係を考えますると、八百四十億円ばかり年間に官公吏の給与はかわつて来る。これだけの大風水害を受け、また凶作等を受け、国家財政の非常に逼迫しておりまする折から、これだけの大きな金額をわずか数日の間に全部はじけるとか、はじけないということを早急に結論をつけることは、なかなか無理なことでございまするので、私どもの無能の点は認めますけれども、そういう考え方はなかなか困難な考え方であるということをを御了承願いたいと思います。
○高橋(禎)委員 今おつしやつたお話を聞いておりますと、いかにも国家公務員とか、あるいは公共企業体の仲裁裁定の対象になる職員等の給与の問題については平素はあまりお考えになつておらぬというふうな感じがいたすわけであります。政府が自分のところで使つておる職員の給与の問題については、これはもう常に考えておらなければならぬ問題だと思うのであります。国家公務員については今年の七月十八日に人事院から勧告が出ております。それから仲裁裁定というものが下る前に、もうすでに団体交渉もあり、あるいは調停も行われておるわけであります。その間に大体今の日本の財政上あるいはまた一般企業の労働者の賃金等とにらみ合せて、政府としてはこの程度の線を出さなければならぬということは、考えておられなければならない問題だと思うのであります。それをこの仲裁裁定があるまで、あまりそういう給与の問題について熱意を持たない。あつてから形式的にこういう簡単な理由で国会に出しておいて、国会の模様を見て、適当なところへおちつけようといつたような態度は、決して仲裁裁定を尊重した態度でない。尊重する、尊重すると口ではおつしやるけれども、実質的には決して尊重されておらない。何ら尊重の実績が現われておらぬ。こういうところに非常な不満を持つわけでありまして、ちやんと大蔵大臣は国のさいふを持つておられるのですから、さいふの中に金が幾らあるということはわかつておられるわけです。そしてまたこれだけの給与を払えばそれかどう影響するかということも、平素常に政府としては御研究になつて、案を持つておられなければならない。ただ、今年度においては、お話のように水害なりあるいは冷害等の、予想し得ない国家的な被害がありましたから、その意味において、若干政府としても、こう考えておつたんだけれども、この点で当てがはずれたということは言い得ると思うのでありますが、それならばそれで、そういう内容を具体的に示して、ほんとうに関係者あるいは国会、国民が納得できるように説明されることが政府の責任である、こういうふうに考えるのであります。しかし、そこまでは現内閣はなし得なかつたとおつしやるのであれば、これはそれに関する政治的な責任はまた別に考えることにいたしたいと思いますが、将来こういう問題の取扱いについて、私が今申し上げましたような趣旨によつて一体行動される考えであるかどうか、それについて労働大臣のお考えを承りたいと考えるのであります。
○小坂国務大臣 今回の不幸なる災害の頻発という問題は、非常に私どものこの問題に対する扱い方については、若干とおつしやいましたが、実は決定的な問題を投げておるのであります。この災害国会を召集するという際に、私どもといたしましては、その以前にはこの問題を、どちらを優先させるべきかということについて、非常にはげしく言い争いをしておつたのでありまするけれども、国会の御意向もあり、政府の非常な努力で出した金額もとうてい足りませんで、融資にまで待たねばならぬような状況でございまするので、私どもとしては、この点については、若干のとおつしやいましたが、若干ではなく、もう決定的な困つた事態に追い込められておるということを申し上げて少しもさしつかえないことであると思います。従来、国家公務員と民間との給与の変動その他につきましても、私どもは私どもなりの案を持ち、政府内でもそのことについて種々折衝をしておつたのでありますが、災害のみならず、冷害等も現われて参りまして、そこでまあ、高橋さんからはなはだ強い御指摘をいただきましたように、皆様方の意に沿わざる形において提出せざるを得なくなつているのであります。ただこの問題をこういう扱い方以外に扱うということでございますれば、非常にこまかい事由をあげて承認を求めるか、不承認を求めるか、どちらかにしろという御趣旨のようにも承りますけれども、私はむしろそういうよりも、国権の最高機関としての国会の審議を通して結納を出して行くという行き方の方が、仲裁問題の扱い方としては実際的ではないかと考えている次第であります。
○高橋(禎)委員 この問題はしばらくお預けにして、ほかの方面からお尋ねをして、また後に触れる機会があると思いますが、労働大臣は公労法第三十五条の「仲裁委員会の裁定に対しては、当事者双方とも最終的決定としてこれに服従しなければならない。」この仲裁裁定に服従するということが、公労法のいわゆる原則的な精神である。これが原則であるということをお認めになるかどうか、その点をお答え願いたいと思います。
○小坂国務大臣 三十五条に示しておりますように、仲裁裁定は、この決定は当事者双方を最終的に拘束すると了解しております。ただ、公共企業体の性格上、これが予算に関連があり、そこで予算上資金上不可能な場合は、政府としては拘束されることはないので、国会に議決を求める、こういうように了解しております。
○高橋(禎)委員 私のお尋いたしますのは、これは当事者双方を仲裁裁定が最終的決定として服従しなければならないという原則を政府が認めるかどうか、そうして但書の「第十六条に規定する事項について裁定の行われたときは、同条の定めるところによる。というのは、これはやむを得ない例外的のものを規定したものであるということをお認めになるかどうか、それをお尋ねしているわけです。これは法文上明瞭ですけれども、そこから出発しなければ、あとでお尋ねする問題の核心に触れ得ないと思いますから、そのことをお伺いいたしたい。
○小坂国務大臣 この法文の解釈としましては、今申し上げたようなことで、但書は公共企業体の性格上来る予算を伴うものである関係上、これの制限のある場合にはそのようになる。当事者に関する限りは最終決定である、こう法律をそのままに読んでおるわけであります。
○高橋(禎)委員 そこがどうもまだ明瞭を欠くのですが、仲裁裁定を当事者双方は「最終的決定としてこれに服従しなければならない。」こう規定しておる。しかし、但し十六条の規定に該当する場合はその規定による、ということは、すなわち当事者の双方はこの仲裁裁定に服従しなければならぬというのが原則であつて、しかし、但書の場合には、例外的にこれに服従し得ない場合が出るという、こういう規定だというふうにお考えにならないかどうか、それをお尋ねいたします。
○小坂国務大臣 例外とおつしやいますと、非常に言葉がややこしいのでありますから、ことさらに私はそう申し上げたわけでありますが、要するに政府を拘束するものではないので、予算上質金上不可能な場合は十六条の規定があるわけであります。
○高橋(禎)委員 三十五条の本文の、当事者双方がこれに服従しなければならぬということは、それに服従するということになると、政府企業の場合には政府自体が服従しなければならぬ、こういうことになりますし、そうでないと公社の場合でありましたら、公社かそれに服従するために、予算上資金上これを可能にするように政府が対処しなければならぬということを意味しておるわけですから、これは当事者双方だけの関係であつて、政府は全然知りません、存じませんという規定ではないわけなんです。だから、第一項は当事者双方を拘束して、当事者双方はこれに服従しなければならない、そうして服従するについて、政府の関係のあるものはそれを服従させるように処置しなければならぬ、こういうふうに私は考えるのですが、小坂労働大臣はどういうふうにお考えですか。
○小坂国務大臣 それは金のある場合でありまして、金のない、予算上資金上問題のあります場合は、国会に予算の審議権があるわけであります。裁定といえども国会の予算審議権を拘束するものではない、こういうふうに考えております。
○高橋(禎)委員 その予算上資金上不可能な場合というのは、すなわちごく例外的なものとして、この公労法第三十五条は規定してあると思うのです。これはもう成文上明らかだと思うのですが、それを小坂労働大臣はお認めにならないのですか。どこまでも例外的なんでしようか。
○小坂国務大臣 政府というものは大所高所から考えてよいのであつて、その政府を拘束するのは国会である。国会の予算審議権で、予算上資金上政府が不可能であると思つても、可能であるというふうに議決されればそれはいいわけであります。政府が予算上資金上不可能であるという場合には、裁定は政府を拘束するものでない、こう思います。
○高橋(禎)委員 そうすると小坂労働大臣は、国会で議決する場合は予算上資金上可能であるという場合だけ、仲裁裁定を国会において承認するものだというふうにお考えなんですか。
○小坂国務大臣 いや、それはちよつと趣旨が違うと思うのですけれども、——要するに予算出資金上不可能な場合は、政府は事由を付して、国会開会中であるならば決定後十日以内に、閉会中であるならば召集後五日以内に出して御審議を願う。予算上質金上可能なら何でもないのです。不可能であります場合には国会の議決を求める、こういうことです。予算上可能であれば問題はない、不可能であるからそこに問題がある。
○高橋(禎)委員 いや、私は、政府が予算上質金上不可能だと思つて国会の議決を求めたが、国会は予算上質金上可能だというふうに考えたときだけ一体仲裁裁定を承認するという議決をなし得るものであるとお考えなんですかどうですか、こうお尋ねしたのです。
○小坂国務大臣 かりに、政府が予算上資金上不可能であると考えた場合に問題があるのです。その場合に、国会が可能であるという御決定をされれば、政府は政治上補正予算の提出を必要とすることになると思います。
○高橋(禎)委員 それではこういうふうにお尋ねしましよう。この仲裁裁定の決定に関して国会が議決をなし得る内容は、どういうふうな場合であるとお考えなんでありますか。たとえば、国会で仲裁裁定を承認するかあるいは不承認にするかということだけであるか、あるいは承認、不承認の議決はどういう場合にすべきであるか、あるいはそれ以外の国会の議決というものがあり得るとお考えになつておるのかどうか、それについて政府の所見を伺います。
○小坂国務大臣 私が予算上質金上支出可能であるということを申し上げたので、御疑念があるのかと思います。要するに国会が支出すべきものであると認め承認を与える、そういう場合には、これは政府を拘束します。政府は予算上の措置をするという政治的な責任を負うことになる、こういうふうに考えます。言つている意味は同じなんですが……。
○高橋(禎)委員 今おつしやつたのはよくわかりました。わかりましたが、私はさらに念のためにお尋ねしておきたいのです。政府が今提出されておる仲裁裁定に対する議決を国会が承認の場合あるいは不承認の場合、あるいはそれ以外にどういう内容の議決をなし得るというふうに考えておられるか、そこのところをお尋ねしたい。
○小坂国務大臣 全部承認の場合、全部不承認の場合もありますし、一部承認、一部不承認——その承認、不承認については金額もありますし、時期もあるというふうに思います。
○高橋(禎)委員 そこでお尋ねしたいのは、これまで政府は仲裁裁定を尊重する、こう言つて来られました。そうして尊重するということは、公労法第三十五条によつて、当事者であるすなわち関係の公社、あるいは政府の企業の場合は政府をしてこの仲裁裁定に服従せしむるように、すなわち仲裁裁定を履行せしむるようにできるだけ努力するということ、これが尊重する態度と思うのですが、その尊重ということは、一体どういう内容であるか。ただ尊重する尊重するとおつただけではわからない、一体どういうことをされるのであるか。そこのところが今日までの委員会では非常に不明瞭なんで、それをお伺いいたしたいのです。
○小坂国務大臣 尊重するということは、できるだけ払つてあげたいと、こういうことなんです。ところが、国庫大臣である大蔵大臣において、それだけの余裕がない、予算上不可能である、こう言つておるわけであります。そこで全般の官公労とのにらみ合せもあり、その間のできるだけできるようにするという努力が、尊重ということになるのだと思います。
○高橋(禎)委員 まあ言葉としてはわかりますけれども、実際はその尊重された実がさつぱりあがつていないと思うのです。この問題が起つて国会に議決を求めて来られてから後の政府の態度、答弁等を通じてみまして、口では尊重とおつしやるけれども、尊重される実績は少しも現われていないと考えるわけであります。この公労法三十五条の本文は、仲裁裁定は当事者双方は最終的な決定としてこれに服従しなければならないという大原則を打立てておるわけです。だから政府としましては、公社なりあるいは政府企業の場合は、政府自体がこの仲裁裁定を実施するように最善の努力をしなければならないのです。ただ口で尊重する尊重すると言つただけでは、だめなんです。そこで国会で議決をします場合には、全画的にこれを承認するという場合もあり、また不承認の場合もあり、そうでなく一部を承認するということもあり得る。これは小坂労働大臣と私は所見を同じゆうするわけです。一部を承認することもあり得るわけです。そういう場合に、政府としてはほんとうに仲裁裁定を尊重する、これを実施するように努力しようというためには、ほんとうの信義、誠実の原則の上に立つて尊重の実をあげなければならぬ、こう思うのであります。これに服従するとか、あるいはこれを尊重するとかいうことは、裁定を全面的に承認するということはもちろんでありまするし、またある場合にはちようど民法などに出て来ますほんとうにこれを履行するの誠意、誠実というものが信義、誠実の原則に照して認められる場合には、これを全面的に認めなくても、承認し服従したものだということがいえる、あの精神がここで十分検討されなければならぬと思うわけであります。これは政府としても尊重しなければならぬ、国会としても尊重しなければならないのです。ただ、その尊重ということが、どういう形で現われるかということは、諸般の事情から見て、必ずしも一率のものじやないと思うのです。私どもは、多くの資料なりあるいはまた政府のお考えなりに基いて、最後の決定をしなければならぬわけでありますが、今日までの政府の態度というものは、どうも尊重というものは、ただ通り一ぺんの口だけのごあいさつで、信義、誠実の法律の根本理念の上に立つてのいわゆる尊重する行動というものが現われていないと思うのです。それを非常に不満にしておるものであります。それゆえにこの委員会の審議が前進をしないということは、私は遺憾に思つておるのでありまして、すなわち、どこまでもこの仲裁裁定に服従しなければならぬ、そして政府はこれを尊重しなければならぬという立場に立つておるのだということを十分認識して、そうしてこの問題を信義、誠実の原則の上に立つて、いかに具体的に解決すべきであるかということについての御意見を承りたい、私はかように考える次第であります。
○小坂国務大臣 裁定を尊重するということは大原則でありますが、やはり政府という立場から大きく考えて参りますれば、国庫の状況を健全に保たねばならぬ、そうしてインフレーシヨンを防がねばならぬ、そういう非常に大きな命題があるわけであります。もしインフレが高進するということになりますれば、裁定を尊重したために、かえつて公務員諸君の実質的な給与が下るという場合もあるのであります。その間の事情をあれこれ勘案しながら今努力しておる最中でございます。高橋さんの御指摘のように、そうした間の資料をもう少し委員会に出せ、こういうことは非常にけつこうなことかと存じますが、なかなかその資料も、実はむずかしい。うつかり出すと、そういう資料はいいかげんな資料だということになるかもしれませんので、私どもその点は非常に慎重に扱つておるのであります。 ついでに、この機会に申し上げておきますが、昨年の十一月からこの七月までの賃金の趨勢を見ておりますと、十一月を一〇〇としますと、七月には一般の職員、労働者の平均したものは五・五%上つております。官公労の場合のベース・アツプではございませんが、定時昇給等を入れますと、当時のべースから見まして六・五%この七月には上つております。しかし、ここでどういうふうにこれをさばいたらいいかというようなことは、なかなかむずかしい問題でございまして、そういう資料を一々差上げて、国会がそうした問題に非常にこまかく入つていただくこともけつこうでございますけれども、私どもの方として、もう少しいろいろ考えたものを御質疑等に応じて御議論をして行くという行方も一つの方法ではないか、むしろその方がよろしいのではないかと思つております。実は何にもしてないわけでは決してございませんので、その点非常に努力して頭を悩ましておるわけであります。線返して申し上げるようで恐縮でございますが、今年の災害という問題は、この問題については実に大きな障害になつておるのでありまして、この点については、私どもまことに頭を悩ましております。限られた国庫から非常に大きな財政支出がなされておりますので、財源の点において、まことに苦しんでおる次第でございます。
○高橋(禎)委員 私は労働問題解決ということが、今、日本では政治上重大な問題であると考えております。これは小坂労働大臣も、もちろん同様にお考えになつておることと思うのであります。今いろいろ争議なんかがありますが、これには経営者の側において反省をすべき点もあるでしよう、また、勤労者の側で反省しなければならない場合もあると思いますが、しかし、何といつても政府がしつかりとした労働対策を立てて行くところに、私はこのむずかしい問題を解決して行くことができると思う。ところが、幸いに三公社五現業の給与の問題をめぐつては、これは政府みずから、あるいは政府と密接の関係にある公共事業に関係しておる経営者が、この衝に当つておる。まつたく政府の労働政策に関する生きた資料を自分みずから得て、自分がほんとうに体験しつつあるわけでありますから、この仲裁裁定をいかに取扱うか、この問題をいかに解決するか、三公社五現業の職員の給与をどうするか、国家公務員の給与をどうするかということは、これがすなわち民間企業の給与をめぐつての労働問題解決の模範となるべきものでなければならない。この意味において、私は労働政策は一つの大きな教育であるとさえ考えておるのであります。従つて、先ほど来お尋ねしたところでおわかりくだすつておることと思いますが、どこまでもこの仲裁裁定に服従し、これを尊重することが大原則なので、それはこの原則を打破ることが許されない。ただ例外として、予算上質金上資金を支出することが不可能だというような場合でも、これを可能ならしむるようにどこまでも努力しなければならない。ただ、これを全画的に解決することはできない場合があるかもしれませんが、しかし法律の根本精神である信義誠実の原則に照して、これは尊重したものであり、服従したものであるという線を出さなければ、解決のつかない問題である、こう考えるのでありますが、そのようになさるお考えがあるかどうか、お伺いいたしたいのであります。
○小坂国務大臣 政府全体の意向ということになりますと、私からお答えするのもいかがかと思いますし、またいずれにいたしましても、全体の意向をまとめねばならぬ問題でございますが、この際は私の考えということになるかと思うのでありますが、私としましては、やはり仲裁裁定の内容に立ち至ることができません。これは実は私としての個人的な意見はございます。ございますが、建前上は立ち至れませんのでございますから、あくまで裁定は尊重する、しかし今お話のように国家財政ともにらみ合せて、また他の全体の労働政策、あるいは賃金政策、あるいは物価に及ぼす影響等々をにらみ合せまして、何らかの措置を講じたいと考えておるのでございます。ただいま高橋さんからおつしやいましたように、時期あるいは金額その他その両方勘案した問題等について、いろいろお知恵を拝借せねばならぬと考えておりますが、私としましては、これは予算上質金上できぬ、何となれば、現在の予算総則の給与総額、八条に書いてあるものを上まわつておるからできぬのだ、それだけでは私は済まされぬというふうには、率直に申し上げておきたいと思います。
○高橋(禎)委員 労働大臣は、ただいま仲裁裁定がいいか悪いかという内容には触れられない、触れることを遠慮する、こうおつしやつたのでありますが、こういうことについて御答弁を願いたいと思います。と申しますのは、この仲裁裁定というのは、これは今井仲裁委員長も言つておられましたように、あの仲裁委員会は賃金委員会ではない、給与として実質的に見て仲裁裁定が正しいか正しくないか、それは疑問である。ただ争議の解決の方法として団交をやり、調停を経て、それで不成功の場合に仲裁委員会に来て、仲裁委員会としては、まあこの線で両者にがまんしてもらつて、そこにおちつけようという意味で出ておるのである、こういうふうに仲裁委員会の性質等についてお述べになつた。もつともだと思うのです。そこで労働大臣は、この仲裁の内容と、それから今政府として賃金として正しいと思えるものと比較してみてどうお考えになるか、そのくらいのことはおつしやつてもいいと思うのですが、ひとつお答えを願いたいと思います。
○小坂国務大臣 ただいま今井仲裁委員長の言葉としてお述べになりました仲裁委員会の性格並びにその決定の方法等については、その通りと私も思います。そこで政府としては、労使双方の争点を仲裁した、その仲裁がいいとか悪いとかいうようなことは、私としてはあくまで問題としてはならぬことであると思つておりまするし、そのことについては差控えたいと存じまするが、これは国権の最高機関としての国会の立場においてその問題をお取扱い願えれば、それによつて私どもとしては全般の問題についての意見は申し上げたいと思います。ただ、仲裁裁定を議題としたただいまのこの場所において、それを申し上げるということは、ただちにこれは仲裁裁定の内容を批判するということになると思いますから、その点は御容赦願いたいと思いますつ。
○高橋(禎)委員 この仲裁裁定の出て参りますのは、先ほども引用しました今井委員長のお言葉の通りであります。従つて、そこに団体交渉の段階において、あるいはまた調停の段階において、やはり当事者双方の戦術というものも相当影響すると思うのです。そこで小坂労働大臣にお伺いしたいのは、三公社五現業の企業者側の人たちが、団体交渉において、あるいはまた調停の段階はおいて、戦術的に誤つた、これはまずかつたなと思うような点があつたかどうか。それについて、どのようにお考えになつておるか、お答え願いたい。
○小坂国務大臣 私どもその点を言いますことも、はなはだ何でございますが、裁定の理由書にいろいろ書いてございます点を読んでみまして、またその当事者に聞いてみますると、そういう意味で言つたのではないがそう書かれておるというような点は、私ども二、三耳にはいたしております。
○井堀委員 関連して。ただいま、高橋委員の質問の中で、予算上資金上の理由で、裁定をそのまま承認しがたいという意味で提案したことについて、お尋ねがあつた。それについて資金上予算上の内容の問題についてでありますが、先ほど高橋委員の質問は、たとい資金上あるいは予算の関係で、全額そのまま承認できないでも、一部できるような場合には、そういう提案をいたすべきではないかという質問があつたようであります。それに関係して、問題がはつきりしないものが一つあると思うのですが、この政府の提案の趣旨を見ますと、八つのそれぞれの提案が、ほとんど同一の理由に基いておる。ところが、事実はいろいろ違つておる。そこでお伺いをするのですが、具体的にお尋ねいたしますると、八つのうち印刷と造幣と林野、アルコール、郵政、このそれぞれの当事者は、仲裁裁定の際にあたつて、調停の際に示されたたとえば基本給についてでありますが、これにはおおむね同意をいたしておる。ところがこういうふうに同意をいたしたところも、政府は国会に議案として出す場合には、これを否定した形で提案いたしておるわけです。この辺の関係はどうなつておるかをまずお尋ねをいたしたい。
○小坂国務大臣 これはそれぞれの各省大臣におきましてお答えするのが適当かと思いますが、非常に高低しておるということでございますが、仲裁の段階と調停の段階と種々ございまして、その言葉をどういうふうに言つたとかどうとかいうことは、それぞれの人に聞いて見ませんと何でございますが、全体としてそのままには各省担当大臣が考えていないようでございますので、統一的なフオームとして出したわけであります。
○井堀委員 お尋ねが具体的でなかつたから、お答えいただけなかつたと思いますが、具体的に申しますと、たとえば印刷の場合の、第十六条第一項に基く規定にみた同じことを書いておるのですが、その提案の内容もほとんど同じようなのに、政府が仲裁裁定に関する資料としてわれわれに配付されたものの中には、ちやんと当局の主張として——これをごらんいただけばわかるのですが、印刷の基本給及び俸給表について組合側の主張は、最初団体交渉の際に本俸各号に最低二千九百円を固持いたしておる。ところが二に当局の主張として、民間印刷業の賃金との均衡を勘案して、調停案の金額をおおむね妥当とする、こういうふうにちやんと明らかにされておる。その他も大体これと同じようです。ですから、資金上予算上の問題についても、ある部分においては承認できる、ある職場においては承認しがたいといつたように、それぞれ異なつたものが報告されておるわけなんです。ところが、政府が国会に議案を上程するときには、十ぱ一からげにして、資金上予算上不可能だから否決してもらいたいという出し方をしておるわけなんです。この辺の関係を実は伺つておるわけなんです。資金上予算上の関係なら、できるところだけ承認したらどうか、できないところだけを否決してもらいたいというふうに出すべきではないかと思うのですか、その辺はどういうふうにお考えになりますか。
○小坂国務大臣 今の、調停の段階でいろいろ言葉のやりとりのあつたものを、私どもに対しましては非常に肯定的に言つたと言つておるのです。私はその当事者ではございませんが……。そこでそういうようないろいろな疑義があるならば、今申し上げましたように、一括して国会に出すことにしようということになつたわけでございます。先ほど申し上げましたように、これは不承認を求める、否決してくれという趣旨ではないのでございます。要するに、現在のところはこうなつておるが、御審議を願つて、妥当な結論をという趣旨で、私は考えておる次第でございます。
○井堀委員 それはすでに調停案で示されたものが、そのままの数字で仲裁裁定が行われておるわけであります。それぞれの交渉単位がばらばらですから、それぞれの交渉単位で当事者同士で大体調停案のところでまとめるという当局の意向が表示されれば、仲裁とまつたく一致したものが出てきておるわけですから、これを否定することにはもちろんならないわけです。これは疑いの余地がないと思う。そうすると、そういうところまで予算上資金上の理由を出してやつて来るのは、今の御答弁によると、政府全体の均衡やその他の関係を考慮に入れてという意味以外には理由がないようです。当事者でないと御答弁ができないということについては、それは具体的な事柄についてでしようが、総括的なことについては、ことに労調法で行きますと、交渉単位がそれぞれ独立してやるわけなんです。ですから、本来ならばそれぞれの独立したところによつて解決をしているべきなんです。政府の扱い方から見ると、そういう独立して処置のできるものまでも、この際一緒に持ち込んで来ているきらいがあるわけです。その辺のいきさつについて、この前もちよつとお尋ねしたのですが、不得要領に終つているわけです。どうしてもこの問題は明らかにして行きませんと、たとえば国会が資金上予算上こういうものをどの程度に結論を出すかということについても、やはり提案者側の意図がはつきりしませんと——提案者側の方では、交渉単位を越えて、統一的なものについて結論を与えろということであれば、その答えを出すか、そうでなく、公労法が規定しているように、交渉単位を定めて、そこでそれぞれ解決をするという法の基本精神に基いて結論を出せということならば、資金上比較的容易なところもあるし、比較的困難なところもあるわけです。異なつた答えが出て来てもよいわけです。そういうものに対する態度がどうも不明瞭なものですから、伺つておきたい。
○小坂国務大臣 お尋ねの御趣旨よくわかりました。こういうことであるわけであります。今お話のように、資金上やり繰りができると申しましても、やはり予算的な措置がないと可能にならぬと思います。この公社なり特別会計は、その予算の措置ができない。この裁定は、従来からも国会でいろいろ論議されて、私も前の大臣の答弁などいろいろ見ておりますが、結局、大蔵大臣の自由裁量といううふうに政府は解釈しております。そこで大蔵大臣は、その理由を認めないというので結局、予算上不可能である、こういうことでその点は同一であるわけであります。
○井堀委員 それで次にはつきりお答えが願えると思うので、お尋ねするのでありますが、予算上の問題でひつかかつて来るわけです。結局は交渉単位でそれぞれ別にきわめてはつきりした交渉が行われて、当事者同士で納得ができても、予算上のわくにひつかかつて交渉が不調に終るということになると、結局各デパートの、少くとも予算にからまる問題についての団体交渉も、調停も、あるいは仲裁も意義を失つてしまうわけです。こういう点について公共企業体のもとにある労働者の労働条件の解決の道を、どうしても考えなければならぬと思う。だからもし今のお説の通りになりますると、最初からむだな団体交渉をよして、仲裁裁定委員会の委員長の所見にもありました通り、団体交渉が形式的に流れて、調停は仲裁に入る段階的な処置として、ただくぐるだけだといつたふうな感想を述べられております。今その点で明らかになりましたように、いわば一方では交渉単位を法律で規定して、それぞれ特徴のある、あるいは特異事情に基く労働条件についてはそこで解決せしめるというやり方が、予算上の関係という一項でくずれてしまう。だからそれをくずさないように解決をして行くのは、公共企業体における労働問題の解決を合理的にやる労働行政としては、最も重要な事柄だと私は思う。これは統一的な労働行政を指導される労働省は、民間だけではなしに、直接関係を持つ政府関係事業についてはもつとはつきりした指示ができるし、またその指示は民間に対する干渉と違つて、政府部内のことですから、閣議に持ち込めば、ただちに実行に移せる、労働行政を合理化する最も適切なるいい機会だと思う。そういう意味で労働大臣としては、こういう場合にははつきりした方針が出せるわけであります。またそれがすぐ実効をあげることができると思う。そういう意味でお尋ねをしているわけであります。 ですから、もう一ぺんはつきり申し上げますと、資金上何とか解決つくが、予算法にひつかかるところがあれば、その問題だけをチエツクして、個個に解決するような道を立てる。そういうふうにしなければ、何もかも仲裁裁定は一本にしておりますから——この報告を見ますとわかるように、仲裁裁定は給与の問題だけではない、全体の問題をやつているわけでありますから、その給与に関係したところだけを抜いて、国会に審議を求めるというならばわかります。仲裁裁定を受けたのですから、仲裁裁定を守らないわけにはいかぬ。尊重するというからには、それを具体的にどう解決するかということを、政府はある程度提案理由の中に具体性を示さなければ、ただ国会でこれを審議せいということは、少少乱暴な提案の仕方としか受取れない。少くとも労働問題に多少でも知識を持ち経験を持つ者としては、少くとも仲裁裁定を承認するかしないかという、その全体の問題を、予算上の関係一つにひつかけて持ち出すということは、いかにも乱暴だという考え方をする。この点はこの前もちよつとお尋ねしたのですが、はつきりいたさなかつた。今高橋委員の質問も、この問題を解決しなければお答えにならぬと思うので、はつきりお答えを願いたいと思います。
○小坂国務大臣 この当事者が、非常に資金上可能だということを強調しているような印象をお持ちのようでございますが、私ども聞いておりまする範囲では、当事者はこぞつてこれは不可能であると言つておるのです。団体交渉その他のいきさつで、非常に色をつけるようなことにとられるような意味の発言があつたかもしれませんが、私ども聞いておるところでは、非常に困難であるということを口をそろえて言つておるわけで、そこで私どもとしては、この仲裁制度というものを、仲裁委員長がいろいろ意見を述べられたというような話を聞きましたけれども、それはいろいろな問題が考えられますけれども、この際としては、仲裁が出ておる際でもありますし、この仲裁の今までの扱い方にのつとり、またその法の解釈の確定解釈がございまするから、その解釈にのつとつて、この問題は解決すべきものだ、ただ将来の問題としては、いろいろな御意見は十分尊重いたしまして、研究をしたいとは思つております。なお裁定は一本で提出しておりまするが、予算上の問題は給与だけでございますから、予算上の問題のない給与以外の事項というものは、議決の対象でないというわけでございます。
○井堀委員 そこでその公労法が徹底しないのか、予算法がひつかかつて来るのかという問題については、はつきりしておきませんと、今後もいろいろ問題を起すと思います。この前仲裁委員長も感想を述べておられましたが、今日の予算法で行くと、公労法の交渉単位制も、あるいは団体交渉も、仲裁も、実は意義を失うという意味で、やはり昔採用された独立採算がある程度予算の上に抵触して来ないで済むような予算法に置きかえるべきじやないかといつた意味の意見が述べられておつた。こういう点はこの間も読売新聞で見たのですけれども、公労法の改正に対する何か労働省の所見が発表されておりました。もしこういうようないきさつで公労法をいじると、私は非常なあやまちを犯すと思う。いじり方についても、公労法の団体交渉に主力を置いた法律の精神を、いきなり仲裁裁定ばかりに持ち込むということになりますと、仲裁裁定の性格の問題がやかましくなつて来たりして、收拾がつかなくなる。あくまで予算上の関係というものは国全体の問題でありますから、ことに民間の事業とまつたく同一同種の事業をやつているものが、政府の管理のもとに置かれておるようなものを、一般の公務員と同じような規定ができるはずのものでないことは、現状を認める限りやむを得ないと思う。だから、そういう実際問題を処理しなければならない公労法ですから、そうして一方には交渉単位をそれぞれ独立させておる以上は、そういう矛盾を解決するための道が明らかにされなければならないと考えておるわけであります。こういう点に対して、労働大臣の所見をひとつ伺つておきたいと思います。
○小坂国務大臣 現在この三公社五現業の裁定の問題の審議をしていただこうとしている段階でございますし、政府としても、先ほど申し上げましたように、種々苦心をいたしている際で、やはりこの問題の解決は、この公労法というものの解釈の範囲ですね。現在ございます制度を無批判に、これをどうするか、このわく内でこの裁定問題をどうするかということで行くべきであろうと思つております。この公労法自体がいいとか悪いとか、その扱いがどうとか、将来がどうとかという問題をここにあわせて取上げますと、とても問題の解決などはできなくなると思うのでありまして、この問題は政府は当分触れないということにして参りたいと思います。もちろん所管のことでございますから、種々研究はいたしておりますが、現在のところは、そういう問題には触れる考えはございません。
○井堀委員 私がここではつきりもう一つ伺つておきたいと思いますのは、交渉単位を、法律で今のわく内で解釈するということになりますと、交渉単位はやはり十条ではつきり規定しておる、非常に多岐にわたつていろいろな規定があるわけです。そこで交渉単位を一方ではつきりさせた以上は、その交渉単位の上に立つて団体交渉が進み、その団体交渉が、いろいろな批評はありましようけれども、一応の段階を経て、しかも調停を経ているわけです。さらに不調に終つて、今のわく内で行くと、仲裁という段階に来ているわけです。それに対する回答を政府がいたしているわけです。そこで政府と、その交渉単位を受持つところの政府のそれぞれの分担をする当局との主張の中にも、食い違いがいろいろ出て来ているわけです。その食い違いが悪いという意味じやない、当然なことだとわれわれ思う。だから、それを調整するという立場に政府がありながら、調整をしないままで提案して来ておるわけです。ですから、議員としては、政府の提案しているものが、各公社ごとで行われた団体交渉なり調停、ひいては仲裁裁定に対する経過の報告をわれわれに提出しているわけです。ですから、この報告書に基いて、われわれが判断をして、結論を出すということであれば、一つの結論は出ると思う。ところがこれとは別個に、提出の方法はごく簡単なもので出ておりますが、これはただ単に予算上資金上の関係で、この仲裁裁定がそのまま承認しがたいという趣旨か書いてあるのです。ところがこの報告書によれば、こういう統一したものじやないのですね。報告書によれば、それぞれの場所において解決をする場合においては、比較的困難なものもあるし、比較的容易なものもある。すぐのめるといつたようなものもある。そういうように、いろいろ違つたものが内容として出て来ているわけです。だから、こういうものに解決を与える場合に、公労法の解釈が、先ほど高橋委員がいろいろ質問されたように、非常に区々になつて来ると思う。こういう点で、実はどうもはつきりいたしませんからお尋ねをいたしたいのですが、これはやはり労働省の公労法に対する解釈上の問題は、はつきり割切つて議員にお答え願つておかないと、われわれ自信も迷うのです。そういう意味でお尋ねをしたのですが、どうもやはりはつきりいたしませんことを非常に遺憾に思うので、くどいようですが、もう一度はつきりしていただきたいと思いますのは、高橋委員からも追究されましたように、予算法による解釈は、私はきわめて幅があると思う。だから、ただ予算法の解釈だけをもつてすれば、国会か判断を下すということは、先ほどいう国家全体の予算の上で問題を判断すればいいのですが、ところが、それだけではこれは判断がつかないわけです。そういう意味で、政府としては、ここについてはこうしてくれ、ああしてくれという具体的な要求を盛らなければならぬと思う。そういうものが次の予算の中に組まれて出て来るものと思うのです。そういう用意がなければならぬ。だから政府としては、ここでさつき高橋委員から言われたように、この裁定に対して具体的な予算上資金上の要求をするという用意がなければならぬ。今なければ、その用意をどうされておるかということを、実ははつきりこの際お尋ねしておきたい。
○小坂国務大臣 公労法の政府の解釈というものは、一つではつきりしておるのであります。これはしばしばお答えを申し上げた通りでありますが、ただ給与政策から見ますと、八つのものをそれぞればらばらにして、しかも官公労の給与と全然牽連なしにこれを行うということは、これは非常に妥当でないというふうに考えております。なお一般の財政政策から見ましても、財源のないところに給与の支出を行いますれば、これはただちにインフレーシーヨンになりますし、そういうことは給与の実体を増すゆえんでないという考え方もありまして、その観点を種々検討考究いたしておる段階であります。むしろ非常に苦心をしておると言つてよろしい段階であろうと存じます。この救農国会を召集する前に、ある議員の方などは、もうこういう際は、こういう災害があつたのだから、給与の面は全部がまんしてもらつて、こつちへその財源を全部とるのだというお話がございましたけれども、それはいかに何でもむごい措置ではないか。そういうことは、ちよつと私ども労働政策をあずかる者から言つてはできないのだということで、種々折衝しておる段階でありまして、この点についてはこうしてもらいたいということになります前に、全体としてどうするという一つの線が出て、おそらくこの仲裁裁定にいたしましても、人事院の勧告というものが一つのメドになつて、このくらいというものも多少考えられておるのではなかと推測されますから、やはり全体の問題のめどをつけて、これはこう、これはこうという結論がおのずからそこに出て来るのではないかと期待をいたしております。
○井堀委員 全体のバランスの問題については、いずれまた大蔵大臣なり副総理なりのお答えをいただけなければならぬと思うのですが、その前の財源の問題です。財源の問題については、それぞれ交渉単位別に、当局と労組側との間の交渉経過を報告されております。そういう点については、相当はつきりした資料を政府も出されて討議を希望すべきだとわれわれは思うのです。労働組合側の方からは、当局との折衝経過を、当時当局側から示された資料に基いて財源を説明しております。こういうような財源上の問題については、それぞれさつきも申し上げたように、おおむね仲裁裁定の基本給に関する財源については、自信を持つて裁定をのむ。すなわち調停案と裁定とが同じですから、調停案に賛意を表しておるわけですが、これをのむという意思表示をしておる。ですから、まあ均衡の問題はまた別の問題になると思いますが、どうしてもこういう関係で、政府としては今のように八つの交渉単位を別々に交渉されて、答えは統一するかのごとく、あるいはばらばらに答えるかのごとき不得要領の態度は、こういう問題を円満に解決するために決して適当でないと考えますので、十分御検討を願いたい。今度の問題の解決もそうでありますが、仲裁裁定の扱い方いかんによつては、あるいは将来公務員の人事院勧告の問題とも関連を持ちまするし、民間の問題の扱い方にももちろん直接響いて来ることは疑いをいれぬところであります。場当りでなくして、やはりいろいろな点を勘案されて、至急に解決される具体的な対案をお示し願いたいということを希望します。これで私の質問は打切ります。
○持永委員長代理 多賀谷真稔君。
○多賀谷委員 大臣はからだが悪いそうでありますので、ごく簡単に質問いたしたいと思います。 先ほどの高橋委員の質疑に対しまして、政府は、何も国会に承認をしてくれとか、あるいは不承認であるとか、こういう意思表示はしていないのだ、ただ国会の審議を願つておるのだ、こういうことであります。裁定の問題については、裁定がいいとか悪いとかいうことは、われわれは言うべき筋合いではなくして、財政上の見地から考えているのだ。また今井仲裁委員長も、国会の審議は、裁定そのものの内容でなくて、財政上支出ができるかどうかという御検討を願いたいのだ、こういうことをおつしやつたと思うのであります。そこで問題は、やはり財政上支出かできるがどうかということであろうと思うのであります。もし政府が何らの統一した意思を持たずして、ただかけておる、審議を願つておるのだということになれば、私は憲法八十六条、さらに七十三条の内閣の予算提案権を侵しはしなかと思うのでありますが、この点についてのみ一言お尋ねいたしたいと思います。
○小坂国務大臣 内閣が予算編成権と提出権を持つておるわけでございますが、これも新しい憲法の解釈からいたしますと、増額修正ができることになつております。その増額修正も、新たなる項を起すことはできませんけれども、すでにございまする項目を増加するということは認められるという解釈になつておりまして、そのために前国会また今国会においても、修正をいたしておるのであります。それと同じ意味において、国会の予算審議権に基いてこれを増額支給すべしという御議決がありますれば、これは政府に対して政治責任上一つの拘束力を持つというふうに私どもは考えております。それから仲裁委員会の内容につきましては、政府はただいま申し上げたように、何ら批判することはないのであります。国会はやはり国権の最高機関としてその権限はあると考えております。
○多賀谷委員 では今われわれが審議をしておるのは、一体政府に対して政治的な責件のみを負わす審議をしておるのですか、お尋ねいたしたいと思います。
○小坂国務大臣 要するにこの十六条によりまして、予算上不可能であるというふうに私どもは思いまするものですから、これに該当する、従つて国会の議決を願いたいということで御審議を願つておるわけであります。今多賀谷さんの言われますように、これは不承認とか承認を求めているものでなくて、審議の上適当なる議決を願いたい、こういうことなのであります。従つてその議決が出ますれば、国会の議決は政府を拘束いたしますから、政府にこれに対して補正予算を編成する政治上の責務を感ぜしめるということになると思います。
○多賀谷委員 政治上というのは、法律的効果を伴うのでしようか。
○小坂国務大臣 やはり政治上のものでございまして、国会の意思に政府が従わぬ場合は、国会は政府に対して鼓を鳴らしてこれを責めることができる。政府はそれに対する対抗手段として解散をするか総辞職をするということに相なるかと思います。それがいやならば、国会の御意思に従う、こういうことが、政治という私の意味でございます。
○多賀谷委員 公労法の精神から言つて、そういうことではないと思いますけれども、しかし、これはきわめて大きな問題でありますし、時間を急いでおられますので、あす質問を続けたいと思います。
○持永委員長代理 中原健次君。
○中原委員 きわめて簡単に一つの問題だけに限定してお尋ねしておきたいと思います。 大体今回の裁定の問題に関しては、もう長い間の懸案の問題でもありましたし、いまさら突発的にでき上つた問題でもないのですから、政府としてはこれに対する腹づもりは、あらかじめ用意があつたであろうと私は思います。と同時に、この裁定によりますと、資金的な措置につきましては大体可能であるということが結論されておるわけであります。従つて、いまさら資金の出場所がないというような不安は、この裁定書に基く限り出て来ないと思う。しかるに、これに対して政府は、その裁定書が指摘しております各資金的な措置については何ら顧みるところもなしに、いわばこれをまつたく無視し去つておるかのような感じがいたすのであります。これでは関係労働者はもとより、一般の労働者も、また国民のすべても、おそらく納得が行かないだろう。政府は何を言つているのだろう、こういうふうな感じを与えると思うのであります。そうだとすると、政府の今対しておられる態度というものは、先ほどから各委員の御指摘もありましたように、やはり裁定は尊重すると言いながら、実は裁定を尊重するどころか、顧みない、いわば政府の一つの政治的な力をもつてこれを一蹴し去ることに確信を持ちながら臨んでおる、こういうふうに解されてもしかたがないように考えるのでありますが、この点についてはどうでしようか。そういうふうにわれわれは見ざるを得ない。この私の見方が、非常に一方に偏しておるとお思いになるのか、一応伺つておきたいと思います。
○小坂国務大臣 しばしばお答えを申し上げておりまするように、この問題については、私どもはできる限り好意的にはからいたいと思つております。ところが、大風水害、凶作等によりまして、多額の財政支出を必要とするようになつたということは、非常に大きな障害でございまして、私は非常に苦心をいたして、おるわけでございます。この問題について労働大臣の立場としては、結論については言うを待たないところがあるのでございますが、主として財政当局の問題であろうと思います。今申し上げたような財源の枯渇、あるいはその財源捻出の方法によりましては、インフレを高進することになりますので、その問題との関連が一番問題だと思います。こういうことであろうかと思います。なお一般産業との関係もございますが、主としてこの問題は財務当局の問題であろうと私は思います。
○中原委員 この委員会が開かれましてから今日までの間に、いろいろな論議もかわされ、あるいは意思表示もなされたのでありますが、そのすべてを通して考えますと、やはり言葉のもてあそびを上手にしているというような感じがするのであります。ほんとうに心を打ち込んでこの裁定に答えを出そうという誠意が見えないように私どもは考えるわけです。なるほど労働大臣としては、少くとも労働省当局の建前から、サービス官庁としての特質をできるだけ表わそうとするかのごときお言葉はあるのでありますが、実はどうもそういうふうに受取りがたいのであります。今まで仲裁裁定に対する実施の状況を見ますと、労働者自身はもう仲裁裁定に大きな期待を寄せることができないように、実情はなつている。従つて、労働関係調整法などというものは、これはむしろやつかい千万なものである。初めに大体そう予想したが、これが施行されてからは、私どもいろいろな経験の中から出てくる結論としては、もうこんな法律はあつてもなきがごときものである、こういうふうに労働者は身をもつて実は感得しているわけです。そうであつてみますと、先日来労働大臣がしばしば指摘して、繰返して、よき労働慣行をつくりたいということを言われるわけでありますが、はたしてこういうような法の運営の中から、よき労働慣行を確立することが可能であるかどうか、これについてどういうふうにお思いになるか、承りたいと思います。
○小坂国務大臣 私どもとしては、法律を尊重し、よき労働慣行を確立したいということは、もう言葉通りに考えているのであります。ただ、どうも私の言い方かもしれませんが、私はあまり大きな声をしていばつたりするのは、趣味に合わぬたちなものですから、やることはやると言つて、黙つてやつておる。そういう性格で、その辺どうも物足りないとお感じかもしれませんが、私は大体やるということはちやんとやつております。やると言つているのでございますから、あまりいろいろおせんさくになりましても、実は困るのであります。駐留軍労務者の問題も、この前の委員会で中原さん非常におつしやいましたが、私も今まで歴代に見ざる努力をしたつもりでございます。それこれお考え合せくださいまして、どうもお前はやると言つているが、やらぬだろうという御質問は、あまりいただきましても、私も当惑いたす次第でございます。
○中原委員 大臣はなかなか率直に物をおつしやるたちなんで、大臣のそれぞれの発言の中から考えまして、もちろんゼスチユアたつぷりの、いわゆるその場を糊塗するような発言があるとは思つておりません。しかしながら、問題は、ただ言葉じやなしに、出て来る答えの事実がすべてを証明して参るわけなんであります。従いまして、この公共企業体等労働関係法によると「平和的調整を図るように団体交渉の慣行と手続とを確立する」と、こういうふうにみごとに書かれてあるわけであります。それであるならば、その法の精神がそのまま答えにつながるように、労働行政の取扱いのすべての諸面が、それとマツチするように取上げられて行かぬことには、この法の示す精神を生かすことはとうていむずかしい、こういうふうに思います。それであつてみれば、少くとも今日までの仲裁裁定の取扱い方というものは、この法の精神を生かすようには運営されておらぬということがいえるわけなんです。そのことを一番よく知つているのは、何と申しましても関係労働組合であり、かつ労働者であり、あるいは政府当局でもあると実は私は思います。そうであるにかかわりませず、今回もそれに負けずに、今までの慣例よりももつとひどい扱い方が、一方でなされておるわけであります。これらの仲裁裁定の扱い方が、ここでほんとうに誠実を発揮することをなし得なかつたなら、私はおそらく公企労法の精神というものは、政府のこれに対する不誠意の上におのずからこわされてしまうであろう、こういうように思うのであります。これはこわされてもいたし方かないということは、公企労法に労働者か期待することができない、こういうことになるからだろうと思うのであります。従つて、これはやはり政府がほんとうに労働政策に対して公企労法が示しておりますような精神を具現する熱意を持たなければ、当然このような問題が適切に処理されなというふうに思います。従つて、仲裁裁定のそれぞれが示しておりまする財源措置等につきましても、やはりこれに対して資金的な措置が可能であると指摘しているにかかわりませず、それが不可能ででもあるかのように取扱う考えだとすれば、それぞれそうでないという親切なこれを否定する説明がまずなされなければならぬ、こういうように思うのであります。しかるに、そのことについては一向顧みられておらない。そうなりますと、ただ政府が政府の一つの政治力といいますか、そういう力に頼んで、やはり労働階級の当然の生存権の主張を蹂躪することを、別に何ら顧みて悔いない、こういうようになると思うのであります。従つてこのことは、やはりせつかく新しい憲法が基本的人権の不可侵をみごとに規定しておきながら、その不可侵である基本的人権というものが、政府のそういう一方的な考え方によつて破壊されてしまう、こういうことになりはしないか。そういうことになるとすると、やはり労働階級としては、当然自己の生存権を守るという立場から、やむにやまれざる一つの方向として、公企労法の拘束を破つて出て行く、こういうようにならざるを得ないと思う。そうなつて来ると、責任の所在というものは、公企労法の精神を蹂躪した方の側にあるということもいえるのではなかろうか、こんなふうにも考えます。労働大臣の先ほどの御答弁からいたしますれば、またいろいろなことも言えましようが、実はその言葉よりは実際が証明、しておるごとくでありますから、ほんとうに政府がこの問題に対する親切な考えといいますか、労働階級のそういつた実情に対する十分の理解の上に立つて答えを出して行くという誠意を示されぬことには、結局結論としてはそういうことになるのじやなかろうかと考えるわけであるわけであります。これについて、大臣はやはり依然として同じような言葉をもつてお答えになられるであろうかを、一応承つておきたいのでありまる。
○小坂国務大臣 公企労法の精神は、ただいまお話のようでございまして、第一条にその目的がそのように書いてございます。しかしながら、国家の企業あるいは国、公共団体自身の持つ性格からいたしまして、どうしても予算上の制限を受ける。そのために十六条あるいは三十五条の但書があるわけでございます。そこで国の財政それ自身が非常に目下困難をいたしております状況でございますので、その間非常にむずかしい問題があるわけでございます。先ほども申し上げましたように、これは労働政策の問題はもちろんでございますが、今一番の争点というべきものは、主として財政問題でございましよう。その大蔵大臣との間にも、私はこういうふうに御審議をいただく前から、種々意見の交換といいますか、議論をいたしておりますような状況でございます。何にいたしましても、今後さらにこの問題について話合いを進めてみませんことには、その結果については今からこうするんだというようなことは、ちよつと私の一存としては申し上げかねるのでございます。
○中原委員 大体ただいまの御答弁でわかりますように、この裁定は実施不可能であるという前提に立つて、すべてが行為されておると私は受取るのであります。先ほど大臣は、これは承認を求めたものでもないし不承認を求めたものでもなく、国会の議決を求めておるのであると、きわめて中正的な言い方をなさつたのでありますが、しかし実際的には、やはり仲裁裁定は実施不可能である、こういう前提にあくまで立つてのすべての御行為であると思うのであります。そうなると、これはやはり非常に問題が出て来るわけで、たとえば、財政上あるいは資金上不可能なことをやればインフレを誘発する云々という御指摘もございましたが、これにつきましても、実はそれとはまた逆の見方があるわけでありまして、これは議論すればいろいろ議論が出て来ると思います。今日この場で議論しようとは思いません、いずれまた大蔵大臣の席もあり、その他の関係大臣の出席の場所でそのことについては議論してみたいと思いますが、いずれにしましても、この仲裁裁定は三十五条でいやおうなしに、これは政府で一つの債務を負うておると思うのです。政府はこれを実施することの可能不可能の問題について、十六条を出していろいろ言われるわけでありますけれども、十六条でそんな抜け道をつくつたといえばつくつた法律でもあつたわけでありましよう。しかしながら、そういう抜け道がつくられておるからといつて、その抜け道のゆえに、義務づけられた債務として受取らなければなりませんこの裁定に対して、そういう行為をなさるということになりますと、これは実は政府に対する一つの不信にもなるというふうに私は考えるわけなんです。従いまして、やはりりこの二つの三十五条並びに十六条との関係等の問題につきましても、政府がほんとうに誠意を披瀝することができるなら、私はもつと違つた結果が当然出て来るものだというふうに期待するわけであります。しかるにこれが労働者の納得できないようにいつの場合もなるし、今度もなろうとしておるのでございまして、やはり政府の労働政策そのものがわれわれがかねがね考えておりますように、労働階級の権益をなるべく圧縮しで行く、その圧縮した上にすべてのことを打立てて行こうとする態度が、ここでも露骨に表明されておるといわざるを得ないのでありまして、裁定の結果として当然政府が課せられた義務あるいは債務、そういう一つの関係というものは、これはどのような言葉をもつていたしましても隠すことができないと思います。従つて、そういう確信の上に立つ労働者の立場から考えますと、これはどのような手段を講じてでもこの債権はあくまで守り抜く、こういうことに当然ならなければなりませんし、労働階級がここで安易に自分の権益を放棄するということになつたときには、労働者の生存権を守ろうにも守ることができません。そういうふうにわれわれは理解するわけでありまして、この点少くとも労働大臣はそういつた労働者の考え方に対して、十分な理解を持つた上で判断して、そうしてこれに対処する政府の立場あるいは公社側の立場等も、あくまで文字通り善処して行くという角度にお立ちにならなければ、事は公企法の第一条の精神のようなところへはとうてい到達しがたい、こういうふうに私は考えるわけであります。しかしながら、きようは大臣もお疲れのようでありますし、初めからそういう何もございましたので、これ以上きようの時間を費すことは差控えますが、ただ最後にもう一点、そのことについてお考えを承つておくことにいたしたいと思います。
○小坂国務大臣 この問題につきましては、先ほどからも申し上げておりますように、国家財政との兼合い、あるいは一般の官公労との関係もありますので、それらを十分彼此勘案いたしまして、財政の問題ともにらみ合せて、十分善処したいと思つております。
○高橋(禎)委員 二つの点についてお伺いをして本日の質問を終りたいと思います。 公労法の第十六条に「公共企業体等の予算上文は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、政府を拘束するものではない。」こう規定しておる。この拘束という字句の意味の解釈について、私は先ほどお尋ねした間に、こういうことを明らかにしたつもりであります。すなわち、三十五条によつて仲裁裁定が下つたならば、当事者双方とも最終的決定としてこれに服従しなければならない。しかし、予算上資金上不可能な資金の支出を内容とするときには、政府はただちにその支払いなりあるいはまたその他のいわゆる裁定の内容となつておるものを履行する責任はまだない。しかしながら、その裁定が履行されるように、いわゆる信義誠実の原則に照して、その線まで努力をしなければならない責任があるのだ。こういうことを明らかにしようと考えて質問をして、大体そういう趣旨の御答弁があつたと思うのでありますが、その点について、最後の結論的に労働大臣の御意見を伺つておきたいのであります。 第二には、仲裁裁定を国会で承認いたしました場合には、現内閣としては補正予算を組むなり等の方法で仲裁裁定履行の措置をとられる意思があるかどうか。なおこれに関連して、国会が一部を承認するの議決があつた場合において、同様の措置をとられるかどうか、その点を伺つておきたいと思います。
○小坂国務大臣 高橋さんの御質問、いろいろ伺つておりまして、私も大体において高橋さんと同様の見解を持つておると申し上げてさしつかえないと思います。ただ政府が目下当面しております非常なる財政上の窮迫、これに対してこの調和をいかにはかるべきかということに非常に頭を悩ましておるという点を、御了承願いたいと思うのであります。 なお、国会におきまして承認の議決がありましたる場合には、公労法にも明記してございますか、仲裁の日にさかのぼつて実施することになります。但し、これに期限を付せられた場合は、その期限に従うわけでございます。また一部実施という御議決がありましたならば、その一部について御議決のあつた趣旨に沿うていたすべきものと考えております。一部御議決のあつた場合に期限が付されていなければ、仲裁の日にさかのぼるということになろうかと思いますが、その場合期限が付されておれば、そのようなことになると思います。ただその場合、問題は財源でございます。もし財源がまつたく見つからない場合——これは前代未聞のことでございましようが、あるいは借入れ、あるいは公債等によつて給与を支出するということは、これは前代かつてないことだと存じます。そういう措置をとる場合の政治的な判断というものは、またそこは政府においてあろうかと存じます。たしか二十三年の内閣のときでしたか、タバコを値上げしてやつたりしたこともあつたかとも存じまするが、その際に非常に多くの指弾を買いましたこともございます。その間の彼此勘案は、国会においそ十分御審議をいただけるものと考えております。
○高橋(禎)委員 私がお尋ねした最後の点は、一部承認の場合には、法律解釈上いろいろ疑問があると思いますが、しかし労働大臣のお考えと私の意見は、法律解釈上大体一致しておる。そこで、全面的に承認を与えた場合ないしは一部承認の場合において、政府は予算をお組みになつてそれを履行する御意思があるのかどうか。先ほど多賀谷委員の質問に対しては、政治的責任があつて、その場合には、大いに政府を——もしやらなければ鼓を鳴らして責めるべきものだとおつしやつたのですが、そういうふうなところへ持つて行かれるのであるか、予算を組んでちやんと履行されるのであるか。国会の承認があつた場合には、その協定はこれに記載された日付にさかのぼつて効力を発生するというのですから、予算を組む等の方法でこれを解決しなければ、まつたく日本の国は、政府が取付にあつたと同じようなかつこうになるのですが、そこのところをどう解決されるお考えであるか。これは大蔵大臣等について、特にはつきり質問したいところでありますけれども、労働大臣として、また閣僚の一人として現在はどうお考えになつておるか、簡単でよろしゆうございますから御回答願います。
○小坂国務大臣 私は国会の良識を信じて、その間によき結論を見出していただくように期待いたしております。
○持永委員長代理 それでは本日はこの程度にとどめまして、次会は明十日午前十時から開会いたすことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十八分散会