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17回国会衆議院1953/11/04

内閣委員会 第2号

発言数
11
登壇者
5
会派数
2
開催日
1953/11/04

会議録

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 これより開会いたします。  前国会の閉会中の調査につきまして御意見の開陳を願いたいと存じます。平井義一君。

平井義一自由党

○平井委員 それでは九州班の視察の報告を申し上げます。  九州班は去る八月十九日から二十二日まで四日間にわたり、現地に集合、現地で解散の日程で、保安庁の現地諸部隊を主とし、あわせて先般大蔵省設置法の一部を改正して従来の門司税関から分立した長崎税関及び長崎海洋気象台を視察したのでありますが、そのうちのおもなる点について御報告申し上げます。  第一に保安庁関係では、佐世保地方基地隊、大村駐屯地部隊、竹松駐屯地部隊を視察したのでありますが、隊員は、部隊創設以来、幾多の困難を克服しつつある現状であります。規律も厳粛にして志気もきわめて旺盛であります。一般に勤務状態は良好と思われたのであります。なお住民の保安隊に対する感情は従来も悪くなかつたのでありますが、特に今回の水害救助活動の結果、一層保安隊に対する認識と期待と協力心が増しつつある段階にあります。  隊舎及び各種諸設備については、今後一層改善の必要が認められるのであります。  次に各部隊について気づいた点の一、二を申し上げたいと存じます。  佐世保地方基地隊は、当時まだ第二幕僚部関係の南西基地の設置箇所が未決定のため、埠頭と船とを連絡するさん橋を除き、すべての諸設備を大蔵省から借用している現状でありました。  これらについても今なお未決定でありましたなら、早急に恒久的な南西基地の設置を決定し、諸設備を完備する必要を痛感いたしたのであります。  針尾駐屯地部隊につきましては、現在の隊舎は旧海軍が終戦まぎわになつて応急的に建築した兵舎でございまして、それをそのまま引継いだ関係ではなはだしく老朽化し、風雨の際は危険状態で部隊では緊急避難訓練を行つている現状にあります。なおまた弾薬類の保管についてでありますが、現状はまつたく野ざらしの状態で、これについては早急に弾薬倉庫の設置及び警備に意を注ぐ必要があると思います。その他水道、衛生設備全般について相当の改善の必要があると考えた次第であります。  大村駐屯地部隊については、隊舎は旧連隊の施設で、比較的良好でありますが、収容設備に対し人員が過剰であり、夏は舎外に寝ておるというような現状であります。部隊の配置を一層合理的に勘案する必要があります。  竹松駐屯地部隊については、部隊の施設は旧航空隊のものを引継いだもので、完備しております。今回の水害救助派遣に際しましては最も活躍した施設部隊でもあり、地元民の感謝の的になつているありさまであります。これらの施設部隊には平素から器材を十分に備蓄させ、災害派遣時には十分に活動を行わしめるべきだと考える次第であります。  次に長崎海岸気象台について申し上げます。御承知の通り、九州は日本の最南端に位しておりますので、台風の発見及び進路決定については最重要な地点であります。また今回の風水害の実情にかんがみましても、災害対策の強力な一環として気象台情報組織の再検討の必要を痛感するのでございます。特に九州における気象官署と地方公共団体等の災害対策諸機関との密接な連絡をはかるよう改善さるべきものと考えるのであります。  最後に、長崎税関につきましては、門司税関から分立したばかりで、長崎税関今後の組織、業務に関しては、将来の南方及び大陸貿易の関係から考慮さるべきものと思われます。  以上簡単でございますが御報告申し上ぐる次第であります。

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 船田中君。

船田中自由党

○船田委員 近畿班調査のことにつきまして私より報告申し上げたいと思います。去る七月中旬和歌山、三重両県に参つた近畿方面調査班につきまして便宜私よりその概要を御報告申し上げます。  本班は、治山治水関係行政の実態、並びに昨年八月一日に発足した行政管理庁の監察事務の地方機関である地方監察局の実情調査を主として見て参つたのであります。まずこの地方における災害につきましては御承知の通りで、特にここに申し上げる必要はないのでありますが、現地における損害はきわめて多大で、その後の復旧につきましても一箇月たつた当時でさえようやく応急的な堤防が築かれ、かろうじて汽車も通るというような程度で、工事の脆弱性に加うるに、その進捗程度もいまだ一部分にすぎず、今後の事態が憂慮されるほどであつたのでありましたが、事実その後の風水害で再び決壊したようで、その範囲の大なるは想像に絶し、いまさらながら自然の威力を深く感ぜしめられた次第であります。まことにこのような大規模の復旧工事は、一地方公共団体の力ではとうてい不可能で、国の援助に対する熾烈な要望も無理からぬところでありましよう。さりながら、このような多額の国費投入に対する受入れ府県側の態勢には、その知事公選制の是非は別としましても、相当考慮を要すべきものがあり、中央と地方との関係はすみやかに改善調整される必要があるものと痛感せられたのであります。  次に、復旧計画については、よくありがちのルーズな見積りは少く、地域単位に調査がよく行われ、農林省査定等も比較的好成績で、あながちこれは査定が甘いということばかりでなく、関係機関においても関係者においても、全面的な努力の結果のように見受けられ、それだけ当事者の真剣味があふれていたと言えるのであります。しかしこのような全村的復旧は、それだけに時期の前後ということが問題でありまして、現在のような三年計画は実情に適せず、少くとも二年ぐらいに短縮してほしい、さもなくばまた別の新しい問題が発生するおそれがあるという要望が強くあつたのであります。  復旧事業に関して、建設、農林両省の同一対象物による二重査定の弊があり、もとより現実における二重交付の問題は別といたしましても、治山治水に関する管轄権の不明確な分界は、このようなところにまで現われていることははなはだ遺憾な点でありまして、すみやかに事務上の調整が行わるべきであるとともに、工事の施行にあたつては、国費の効率的使用の必要を強く感ぜしめられた次第であります。  なお申し添えておきたいことは、今次災害に際しての保安隊の活動でありますが、ことに山地を多く有する和歌山県のようなところにおきましては、食糧の運搬、連絡通信、衛生等についての隊員の活動はきわめて時宜に適したるものがあり、多大の成果をあげたことは、将来の国民との関係における保安隊のあり方を示唆するものがあると思われるのであります。  次に、行政管理庁の地方監察局についてでありますが、各局とも概して外地より引揚げた古参者が多く、きわめて職務に熱心なるように見受けられるのでありますが、旅費の不足はこの種機関にとつて、その活動力に対する影響は大きく、このたびのような大規模の災害事業やその他国による補助事業に対する監察は、現在の府県制の実情にかんがみ、その強化を必要とするものがあるという要望には一応理由があるようでありまして、この問題は今後における国政事務の地方委譲等の場合には特に慎重考慮さるべきものがあることを感じた次第であります。これらの具体的の問題につきましては、行政機構改革審議の際随時開陳いたしたいと存じます。  以上簡単でありますが所感の一端を述べまして御報告にかえる次第であります。

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 次に私が北海道班の御報告をいたします。  私は一週間にわたり、札幌及び旭川両市において、地方監察局並びに保安隊関係を調査したのでありますが、監察局について申しますと、事務費の削減に伴い旅費が不足し、ためにわずかに局の所在地の監察を行つているだけであつて、現地監察はほとんどできておりませんで、書類監察にとどまつております。そのために本来の機能を発揮することができないという実情にありまして、いわば半身不随の観があつたといえるのであります。  次に保安隊関係について申し上げますと、人員の増強のみが先に立つて、施設がこれに伴わないということでございます。なおまた、計画通り施設が整つたといたしましても、増強された人数に対する施設が十分でなく、そのために隊員の衛生状態は必ずしも良好であるとは申しがたいと思います。また、事務費の削減に伴つて暖房費が不足した結果、北海道のごとき厳寒地にあつて今冬は木造家屋よりももつと劣悪な状態に陥るということが考えられたのであります。私は保安隊設置に反対の意見を持つものでございますが、現地の実情を見聞いたしますと、人員よりまず設備を整えるべきがほんとうであつて、現在のところ、これが本来転倒しているとの感を深くした次第でございます。さらに隊員の欠員補充は、必ずしも円滑に行われているとは思われません。わずかに本州からの部隊の移動によつて欠員が埋められているという観がありまして、募集による補充が効果的でないという結果から来ているものと思われます。  以上の調査によりまして考えますと、政府が目下企画している行政機構改革も、現状のままで行けば、必ずしも厳格なる調査の上に立ち得るものとは思われない状態であります。またMSA援助による保安隊の増強も、必ずしも円滑に行われるものとは期待されません。むしろ増強によつて、隊員の衛生状態は、おそらく一層悪化するものと思われ、寒心にたえないのでございます。  以上、はなはだ簡単でありますが、別途詳細な資料を用意しておりますことを申し添えまして、御報告といたします。     —————————————

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 行政機構に関し、調査を進めます。前会に引続き、政府より説明を求めます。 塚田国務大臣。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 それでは、私から行政機構改革に関しまして、今までやつて参りました経過を概略御説明申し上げたいと存じます。  行政機構改革はぜひともなし遂げたいという政府の強い決意に基きまして、私が行政管理庁長官として、また行政機構改革本部の副部長として、ずつと作業をいたしておるわけでありますが、今までに大体やりました状態は、こういうぐあいになつております。  日は正確に記憶いたしませんけれども、御承知のように政府部内におきまして、この事務を扱うものとして、行政管理庁だけでなしに、行政機構改革のための本部を設置していただきまして、緒方副総理に本部長になつていただいて、私、大達文部大臣、それから福永官房長官、法制局長官の四人が副本部長となりました。一方機構改革の構想につきましては、管理庁に設置してあります行政審議会に諮問をいたしました。その結果は、これも先般新聞などであるいはごらんいただいたかと思いますが、答申を得まして、それを基本の構想にいたしまして、今改革構想を練つております。改革の手続上の行き方は、審議会の答申をいただき、それを改革本部におきまして具現化するということになつておるわけでありますが、改革本部におきまして現在進んでおります状態は、こういううことになつております。  今度の改革では、一つのねらいは、事務を整理することに重点を置かなくてはならない。いま一つは、機構を簡素化することにもう一つの重点を置かなければならぬ。そこで事務を整理いたします場合に、いろいろな標準があるのでありますが、要するに今の国家が行つておりますいろいろな事務、これをこのまま国家が引続いてやつて行かなければならないかどうか。一応現在国がやつております以上は、何らかの理由があつてやつておるわけでありますけれども、今日の段階で、なおこれを続いてやつて行かなければならぬかどうかという考え方から、検討し直してみる。従つて、国もやらないでいいまた地方ももちろんやらないでいいということであれば、そういう事務はこの機会にやめてしまう。それから国がやつておりますもので、地方にやつてもらつた方がより適当である。ことに同じようなことを地方も現在すでにやつて、国と地方と重複してやつておるというような場合には、国の方をはずしてしまうということがいいのではないか。そういうような考え方から、まず事務の整理をやつておるわけであります。しかし、御承知のように会計とか庶務とか、そういう一般の行政の内部事務は、どの法規のどこにはつきりした根拠があるということではないのでありますが、その他国のやつております相当大きな事務の中には、法律に根拠を置いておる事務が非常に多いので、事務を整理いたします場合には、どうしても法令整理というものをあわせてやらなければならないという考え方から、法令整理を第一段としていたしたのであります。もちろん法令整理につきましては、法令整理本部というものがすでに前から設けられておりまして、ずつと作業いたしておつたわけでありますが、作業が中途になつておりましたのを、それを法令整理本部と行政機構改革本部と合体いたしまして、行政機構改革本部の方で引継ぎまして、先般約二百八十くらいの法律について検討をいたしたわけであります。これは一応検討を終りまして、今法制局において整理すべきものを法案化する手続をとつておる段階であります。なおこの整理した方がいいのではないかと考えます法律の中に、かなり国会で御提案になつた議員提案の法律がありますので、こういうものは一応意見を付して、国会側の御意見を伺つてみるのがいいのじやないかと考えておる部分も若干あるようであります。  それから次に機構の簡素化の問題であります。機構の面においては、今度は重点を地方の支分部局に置いておるわけであります。もちろん中央を全然考えないわけではないのでありますが、人員の非常に大きな部分が地方におることは、皆様方も御承知の通りでありまして、従つて地方に対して検討を加えるのでなくては整理の実効が上らないのじやないかという考え方から、地方に重点を置いておる。そのために整理の第一段階は、実は地方から始めて参つたわけであります。そういたしまして、先般すでに改革本部におきまして、地方の出先機関の一応の検討は終つたわけであります。引続きまして、今各省の附属機関について検討をいたしておるわけでありますが、これも大体にもう近く終る予定であります。これが終りますと、引続いて中央の各省の機構について検討に入るわけであります。その各省の検討を終り、さらに省の統廃合の検討も、その機会にあわせて行われることになると思うのであります。そこまで進みました段階におきまして、一応行政改革本部としての第一次の試案をつくる。  それからこれから先の見通しでありますが、そこまで行きましたときに、各省別に個別に各省の意見を聞くという段階があると考えております。各省の意見を聞き、理由のもつともと考えられるものは取入れて、さらにその試案を練り直しをいたしまして、そうして政府としての最終決定の案を得る、こういうことになると考えておるわけであります。当初の予定は、十月末までにその成案を得たいというように考えておつたのでありますが、途中にいろいろな偶発的な問題が起りまして、ことに待命制度の問題などが起りまして、若干審議にひまをとりましたので、少し遅れております。今また国会が始まりまして、少し作業ができずにずつと休んでおるのであります。一応国会が段落がつきますれば、早急にまた作業を始めて、どんなにしても通常予算と合せて、通常国会には御審議願えるように持つて行きたいと考えておるわけであります。  それから中央に付随いたしまして、地方の制度の改革の問題があります。それは行政機構改革本部の仕事といたしましてよりも、むしろ地方自治庁の長官として、今考えておるわけでありますが、この方は御承知のように、地方制度調査会から一応の意見をいただいておりますので、この線に沿うてわれわれの措置できる部分、たとえば府県の部制、そういうようなものは、御承知のように自治法に規定しておりますので、そういう部分を国の手で措置する。あとは国の一般の方針にならつて、地方機構の改革、事務の簡素化、そういうことを行つていただきたいというよう勧奨をいたすつもりであります。もちろんこれは自治団体でありますから、国からこのようにということを、強制的に指示するわけには参りませんけれども、一応の構想を描いて、従つて地方財政計画を樹立いたします場合に、財政の面から間接的な強制ということは、地方の機構に対して、また人員に対してもあり得ると考えております。  それから第三に、国のいろいろな政府関係の機関についてであります。これも一応は現在定員からはずされておりますので、行政機構改革本部としては、表面だつて手をつけるという立場に今おらぬのでありますが、しかし同じような事情はあると考えられますので、これに対してはそれぞれ所管大臣から、たとえば私の場合には電電公社というものを監督いたしておるわけでありますが、その所管大臣の手を通して公社に国の行政整理と同じ方針で整理改革をやつてもらうように勧奨するつもりであります。この場合にも、予算の面におきましては監督大臣もしくは大蔵大臣が編成権を持つておりますので、その様に沿うた予算を組んでもらう、もしくは組ませるということによつて間接的な強制をして整理の実効を上げたいと考えておるわけであります。しかし公社関係につきましては、ただそういうぐあいに一般的にやつておくという程度ではたして実効が上るかどうか危ぶまれますので、できるならば企業体であるという特殊性を頭に置きながら、制度の合理化能率化というものを考えてもらうように、何か別個に機構を考えるならば考えて、その人たちの手によつてある姿、ある形というものを一応考えていただいて、その線に沿うて監督大臣から整理を願うようにでもしたらいいのじやないかというように今実は考えておるわけであります。  なお、公社の整理方針と関連いたしまして、同じような立場の国営企業についても一般行政官庁と若干別な扱いをせなければなりませんので、公社に対してのそういう構想ができますならば、国営企業についても同じような考え方で整理をいたしたい、こういうように考えておるわけであります。  以上、簡単に経過を申し上げました。なおお尋ねの点があれば、御質問によつてお答え申し上げたいと思います。

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 塚田国務大臣に対して御質疑はありませんか。

山崎巖自由党

○山崎(巖)委員 今塚田さんから御説明のありました地方出先機関の整理に関します資料と、それから地方制度調査会の行政機構に関します答申の資料をひとつお願いいたします。

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 それでは委員長からも要求する資料がありますが、整理の対象となつておる法令、これは名前だけでよろしゆうございますが、それから出先機関、附属機関等の資料もいただきたいと思います。  それでは塚田国務大臣に対する質疑は次会に行いたいと存じます。     —————————————

稻村順三日本社会党(左)

○稻村委員長 次に前回の委員会で委員長に御一任願いました行政機構改革に関する小委員会の小委員及び小委員長を委員長において指名いたします。  小委員はその数を八名とし、小委員は、    山崎 巖君 平井 義一君    船田 中君  高瀬 傳君    下川儀太郎君  鈴木 義男君    山本 正一君 及び私といたしたいと存じます。なお小委員長の職務は私が行うことといたします。  次会は公報をもつてお知らせいたしますが、明後日六日午前十時の予定であります。  これにて散会いたします。     午前十一時十五分散会

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