内閣委員会 第1号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/11/02
会議録
○稻村委員長 これより内閣委員会を開会いたします。 去る十月三十一日付託になりました建設省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、その趣旨の説明を求めます。南建設政務次官。 ————————————— 建設省設置法の一部を改正する法律案 建設省設置法の一部を改正する法律 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。 第十四条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。 2 前項に掲げる部の外、中部地方建設局に、臨時に海岸堤防建設部を置く。 附 則 この法律は、公布の日から施行する。 —————————————
○南政府委員 建設省設置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 去る九月下旬の台風十三号により東海地区の海岸かこうむりました被害は激甚をきわめ、その復旧及びこれと関連する改良工事の施行には約二百億円を要する見込みであります。 しかしこの工事は愛知、三重及び静岡の三県にまたがるきわめて大規模なものであり、かつ短期間にこれを完了する必要がありますが、関係地方公共団体の力をもつてのみでは工事の施工に万全を期し得ない状況でありますので、これらの地方公共団体から工事の委託を受け国において工事を施工し、その万全を期したいと思うのであります。 この委託工事も相当な工事量となりますので、臨時に中部地方建設局に海岸堤防建設部を設置し、工事の企画及び設計並びに工事の指導、監督に当らしめる必要があり、建設省設置法の一部を改正しようとするものであります。 以上、建設省設置法の一部を改正する法律案について説明申し上げたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上御可決あらんことをお願いする次第であります。
○稻村委員長 質擬の通告かあります。辻政信君。
○辻(政)委員 この提案と施行につきましては異存がございませんが、この機会に一言お願いしておきたいことかあります。それは私の郷里石川県におきましては湖の干拓事業をやつております。そのために昨年充てられた予算が約一千万円、その予算をどう使い、何の仕事をしておるかということを見て参りましたが、約二十人の役人か出て来まして、相当大きな事務所をつくり、自動車を三台買つて、そうして大した仕事はしていない。マージヤンと宴会を盛んにやりますので、かなり地方民から非難を受け、不満を持たれておる、こういう実情にあるのであります。準備期間でありますから、目に見えた工事はできておらぬだろうと思いますが、しかし一千万円という一つの予算、税金を使つておるのでありますから、出先にこの機構によつて出られる役人の方、その監督には深甚の御注意をいただきまして、いやしくもそのような非難がないように十分ひとつ御監督のほどをこの機会にお願い申し上げます。
○南政府委員 ただいま辻委員の御注意にございましたことにつきましては、御承知の通り、干拓事業は建設省の事業ではないのでございますが、しかしもつて他山の石といたしまして、こういう部をこしらえましても、そういうことのないように厳重監督いたしますことは申すまでもないことであろうことかと存じます。但しこの工事は、御承知の通り、本年、少くとも来年二年ないし三年くらいで約二百億になんなんとする大事業を、建設省といたしましても、関係公共団体といたしましてもやつて参らなければ、ただいま受けております災害を完全に復旧いたしまして、数十町歩、数万町歩の田畑に対するいろいろの被害を防ぎまするわけに参りかねるのであります。お言葉にありましたように、千万、二千万の金でほんとうに事業に入るというところまで参りかねるために、そういうこともまま起きて参つたものと存じますが、これはただちに入つて参りますので、そういうことをしているひまもないように忙しくなるものと考えております。しかしいずれにいたしましても厳重注意して、御忠告を十分果して参りたいと存じております。
○辻(政)委員 これは公共団体からの工事の委託を受けて国においておやりになるわけですね。
○南政府委員 そうでございます。
○辻(政)委員 これに関連いたしまして、実は保安庁の建設も、保安庁の委託を受けて建設省の方でおやりになつているところもあるようでありますが、これは私北海道で視察して参りましたが、北海道におきましては、保安庁の経費のうち、建設関係のものは、そのうちの総経費の五%を事務費としてとられておるということを聞いておるのであります。役人は国家の俸給を受けておるにかかわらず、さらにその配当された予算から九%の事務賢を現場においてとつておるということを北海道において直接聞いて参りましたか、今度の場合にそういうことがあるのでしようか、ないのでしようか。
○南政府委員 保安庁関係の工事につきまして事務費を五%とつておると申しますことは、これに調べてみなければわからぬのでありますか、一定の率で事務費というものを委託工事についてとつておりますことは事実であります。主としてこれを使いまするのは、御承知の通り、旅費とかあるいはいろいろ事業遂行に必要な事務費の必要経費でございまして、これは人間がおりましても、事務遂行に必要な事務費というものが全然ございませんので、そういうものはその中から一定の率いただきまして、事務遂行をやる、工事の監督指導をやつておるというのが現状でございます。これは万やむを得ない措置でなかろうかと存じます。
○稻村委員長 山崎巖君。
○山崎(巖)委員 建設省提案の建設省設置法改正に関連いたしまして、二、三お尋ねをいたしたいと思います。従来の災害復旧及びこれに関連する改良工事につきましては、直轄工事でおやりになることが、従来の経験に基きますと、非常に成績がいいように私は考えるのであります。今回十三号台風関係の工事は相当難工事であろうと思いますので、地方でおやりになるよりも、むしろ建設省で委託を受けられてやる、この提案は私はまことにけつこうだと考えるものであります。 直接これに関連いたしまして、委託工事の場合に、その経費の負担をどういうふうにされるか、あるいはこれだけの大工事をやられるのには相当人員を要するので、増員の必要かあるかどうかという点であります。増員をされます場合に、その経費の負担は地方でこれを持つのか、あるいは相当額国費で持つのか、その点をまず伺つておきます。
○南政府委員 山崎さんの御質問のように、従来この種工事につきましては建設省の直轄工事でやつて参つたのが普通でありまして、本年の補正予算におきましては、直轄工事で予算が認められておりません。しかし何といたしましても、約二百億に上る大きな事業を短期間にやらなければならぬ。関係公共団体、御承知の通り、これは三重、愛知、静岡でございますが、それが別々の県の工事にいたして参りますると、その間の連絡やいろいろな点において不都合な点もございますので、困難なものにつきましては建設省みずから県の委託を受けてやつて参る。比較的困難でないものにつきましては、県が直接工事をするというように、工事の区分をいたしまして、こういうふうになつたのでございます。直轄工事にできましたならば、あるいはよかつたかとも存じますけれども、こういうふうになつて参りましたことについては一応の御了承をお願いしておかなければならなぬと思つております。 なお人間がいることにつきましては、目下の情勢でございますので、本省及び地方の建設局の人間を差繰りまして、約二百名ほど必要でございますが、建設省関係の人間を差繰るとともに、関係府県からも事実上人を出していただきましてやつて参りたい、こういうふうに考えて、定員関係には実増はございません。
○山崎(巖)委員 今田の災害は御承知のように非常に広範囲にわたつておりますが、補助工事のうちで、道路は別といたしましても、河川関係の工事のうちで非常に難工事が地方にありはしないかということを想像いたすのであります。そういう点について、本案と同様に建設省が地方から委託を受けてやられる工事の必要がありはせぬかと思いますが、その点はいかがですか。
○南政府委員 お言葉のように、この海岸堤防以外の工事におきましても、府県で手に余るものがあるいはあるかとも存じます。そういう場合におきましては府県の委託を受けて、従来も六甲の工事につきましては建設省か委託を受けてやつた経験もございますので、河川改修につきましては、場合によつては府県の委託がありますれば、建設省か直接に工事の監督執行に当つて行くというようなことも今後は考えなければ、ならぬのじやないかと考えております。しかしまだ本年度の災害につきまして、この海岸堤防以外に公共団体から建設省に工事を委託するというような事実上の話はないというのが現状でございます。
○山崎(巖)委員 私はもう一つ、先ほど辻委員も仰せになりましたような災害復旧費の使用について伺つておきたいと思います。今回政府が提案になつております災害復旧費は大体三百億でありますが、これに地方費を加えますと、それだけでも四百数十億というふうなことになるだろうと思います。なお昨日の大蔵大臣の本会議における説明によりますと、それ以外に預金部資金の運用等によりまして、ことに緊急やむを得ざるものについては相当補助費の増額をするというような御説明に相なつておりますので、これを加えますと相当厖大な工事費になると思うのであります。しかし災害復旧費のきわめて緊急でありまた重大であることにかんがみまして、これが使用につきましては毫木も誤りがあつてはならぬと思うものであります。ところが従来の例をとつてみましても、また現におやりになつております災害復旧工事につきましても、いろいろ問題があると想像をいたすのであります。あるいは災害復旧に便乗して工事を行つたり、あるいは不正の工事があつたり、あるいは災害復旧費が不当に使われたり、そういう問題が起り得ると想像するのでありますが、これについて建設省としてはどういう監督の方法をとられておるのか、この点を伺つておきたいと思うのであります。ことに先ほど申し上げましたように、直轄工事につきましてはそういう問題か少いようでございますが、補助事業につきましては往往にしてそういう問題が起りやすいのであります。ことに私は公選知事とか官選知事がいいとか悪いとかいうことをここで議論はいたしませんか、現在公選の制度になりまして以来、この問題になお一層拍車をかけているのではないか、こういうふうに私は推察をいたすのであります。そういう意味合いにおきまして、今後建設省としてはこの重大なる災害予算の使用方法についてどういうふうな監督をやられるか、その点を伺つておきたいと思います。
○南政府委員 お答え申し上げます。終戦後の二、三年と申しましようか、そういう時代におきましては、建設省所管の災害復旧工事につきましてもままいろいろ御指摘のような事態がございまして、会計検査院等からときどき御叱責を受けている実例かあつたのでありますが、最近二、三年は建設省所管につきましては、会計検査院等から不当支出というような御指摘を受けるものは非常に減つておることは、決算委員会の報告によつてごらんくださいますれば十分おわかり願えると思うのでございます。そういう問題でなくて、私たちといたしましてもこういう際におきます国費の使い方については十分に監督いたさなければならぬという立場におきまして、建設省所管の災害復旧につきましては全部実地査定をいたしております。建設省から河川局、道路局の職員が県に参りまして、地方建設局の職員と合同いたしまして、実地について計画を検討し、査定をして監督しておるような状態でございます。しかし、非常にたくさんございますので、それが全部正確に行つて御指摘のような点か一つもないとにここでは申し上げかねると存じますけれども、御指摘のような点がないように、今までもやつて参つておりますし今後もやつて参りたい、こう考えておる次第でございます。
○山崎(巖)委員 災害復旧費の使用につきましては、ただいま建設次官から十分注意をするということでございまして、その点は了といたします。ただ現在の災害復旧費の査定の状況を見ますと、非常に複雑になつておるように私は思うのであります。終戦前でございますと、たとえば建設省の関係にすれば、建設省が査定官を派遣せられ査定したものについては、大蔵省はそのままこれを認めておつたのであります。要するに大蔵省と建設省との間において信用が非常に深かつたわけでありますが、今日の査定の状況を見ますと、建設省がまず行かれて査定をし、次は大蔵省がまた建設省と一緒に、はなはだしきに至つては会計検査院が事前調査の形で同様に参つておるような状況であります。これは要するに官庁の信頼関係がないからではなかろうか、こう私は考えるのであります。これは先ほど申し上げましたように、現在非常に、ことに補助工事につきましては不正使用とかあるいは不正工事とかいろいろございますから、あるいはやむを得ないかとも存じますが、将来はその点についてよほど御考慮を必要とするのではないかと考えるわけてあります。なおそういう不正な事実が起りました場合に、あるいはその責任者の処罰、あるいは補助金の取上げ、そういう強硬な措置まで講ぜられるお見込みでありましようか、その点もこの機会に伺つておきたいと思います。
○南政府委員 災害査定につきましては、御承知の通り法律によりまして、建設省の査定については大蔵省も何ら異議を申し立てることがなくそのまま認めるのであります。事実そうなつておるのであります。予算の関係でそのうちの何割かが来るということで、ちようど査定か二つにたるように見られる場合も出て参るのでありますけれども、災害査定については従来といえども建設省単独でやつておるのであります。最近地方において、公共団体の負担分につきまして、いろいろ地方の融資関係で財務局の職員が加わつて建設省と一緒に査定する実例もままあるように見受けております。これは御承知の通り改良工事のごときは、国庫補助か半分、あと半分か地方公共団体の負担分になつて参ります。それをどういうふうにして融資して行くかという見地から財務局の職員が加わつてやつておるそうであります。今山崎委員の御注意がございましたように、従来のように建設省の査定だけで大蔵省の方かそのまま認めて参るように、私たちは仕事の責任上今後もそういうふうに努力して参りたいと思つております。またもし万一災害工事につきまして御指摘のような場合がございました場合には、従来もやつておるのでありますが、今後は必ず責任者をその方法に従つて処罰して、災害工事のいわゆる厳格性と申しますものを堅持して参りたい、かように存じておる次第であります。
○稻村委員長 細迫兼光君。
○細迫委員 質疑の要旨は、国において工事を施行するという御説明でありましたから、もちろん末端の部分的なところにまで直接やられるのであろう、下請なとにまわされるのではないだろうということはもちろんでありますが、念のために聞いておきたいのでありますが、末端の部分的な工事に至るまで、下請にまわすというようなことは絶対になさらないのかどうか。つまりいろいろな不正工事の温床がこの下請工事にあるのでありまして、これの監督に当る末端の建設事務所の人なんかは、ほとんど生命の危険を冒してやらなければならぬというような気の毒な状態に置かれる場合がしばしばあるのであります。なおこういう災害の地方の工事におきましては、現金収入の道を絶たれました地方の人々を技術を要しないいろいろな仕事に使つて、賃金を得させるというような社会的な意味もそこに加味してやられるようなこともあるわけなんでありまして、そういういろいろな観点からいたしまして、末端の部分的な工事にまで下請を廃するという行き方の方が非常に望ましいのであります。そこらの御方針、いかかでありますか。
○南政府委員 お答え申し上げます。御承知の通り本法では大体六割見当を建設省が責任を持つて、工事をやつて行く予定になつております。定員も全然ございませんので、今ありまする定員を差繰つてやつて参ります。従つてこれを従来やつておりまするような直轄工事のように、末端まで建設省みずから工事をやると申しますことは、これはできかねることは当然であります。従つて建設業法の禁止するような一括請負のようなものは避けまするけれども、請負業者の中で非常にしつかりとした者を選びまして、建設省の責任のもとにおいて本工事をやらして行くことが、この工事を最も短期間にやつて行く見地から見ましても、これはやむを得ない措置じやなかろうかと考えております。しかし御指摘ございましたように、請負に付しましても生活のもとを奪われている農民の救済ということにつきましては、その工事にできるだけその地方民を使つて行くように十分監督して、御趣旨を達成するようにいたしたいと考えておる次第であります。
○細迫委員 そんなことはないだろうと思つて念のためにと思つてお尋ねしたのでありますが、やはりそうして具体的には請負に付するということに相なりますと、実際事実上は、信用ある請負業者とおつしやいますが、それがまた下請をさせる。事実上そういう例がないとはおつしやられまい。御否認なされば私は実例をあげますが、次から次へと下請をさせて、まことに思わしからぬ事実が各所に生じておる。地方民をなるべく使うようにするとおつしやいますけれども、具体的な御方策はおそらくない。末端までのことを直接にやられない限り、下請業者はみずからの組を連れて参りまして、入れ墨した連中がやるのであります。そうすると事実地方民のその工事についての現金収入というような道はとざされて、しかも工事の不正というようなものが必ず行われる危険性が非常に多い。くいを打込みましても、三メートル打込まなければならぬやつを一メートル打込んでおいて、夜行つて上の方を切つてしまうというようなことが事実行われておる。そういうことをつけつけやかましくいうような役人に、実際生命の危険に冒されている。請負工事に付することについては、非常に厳重なお覚悟がなくちやならぬと思うのであります。でき得るならば末端主で建設省の手においてやられる方策を立てられる必要が、現にこの災害地における災害復旧の工事については、ことに私は必要だと思うのであります。具体的な御施策、お考えがもつと熟していなくちやならぬと思うのです。具体的な御施策があればひとつ承りたいと思います。
○南政府委員 国道その他河川改修につきましては、地方建設局が直接工事に当る場合もあるのであります。そういうような工事のやり方をこの場合にもとることが全然できないわけではないのでありまするが、細迫さん御承知のように、ここ二、三年のうちに約二百億の工事を県と建設省がわけてとは申すものの、やらなければならぬのであります。従いましてどうしても末端まで建設省が直接工事を施行すると申しますことは、実情といたしましてなかなか参りかねるのじやなかろうかと存じます。ただどういう請負業者を選んで参るかと申しますことによつて、御指摘のようなことは大分防げるのではないか。いわゆるこういうむずかしい、建設省がここでやらなければならなくなつております工事につきましては、どういう業者でもできるというようなそういう簡単な工事でなくて、相当むずかしい工事を引受けることになつておりまする関係から、どんな請負業者でもやれるというような工事ではございませんので、十分こういう方面に経験のある、しかもそういうことのふだんない業者を選んでやつて行く考えでございまして、寄り寄り建設業界のこういう方面の経験ある方々に集まつていただきまして、十分に工事施行につきまする監督あるいは連絡等もすでに開始しております。事実やつてみなければあまり大きな口もきけぬと存じますけれども、御趣旨にありますようなことは相なるべくはないように、責任を持つて工事を施行して行きたいと存じておる次第であります。
○細迫委員 建設省において手が足らないと同様に、大きな信用ある請負業者にいたしましても、こういう広大な災害の場合でありますから手が足らないだろうと思います。それでなくてもピンをはねては下請にまわすのが実情であります。いわんや各地にこうした大きな工事が行われるのでありますから、大きな信用ある請負業者というものは手が足らないというのが実情だろうと思います。下請にまわしましても、もちろん責任は直接の請負業者にあることは当然でありますが、下請にまわさないための方策、あるいはたといまわしましても、厳重に責任を持つて監督できる具体的な御方策がなくてはどうも安心できないと思うのであります。何かお考えがございませんか。
○水野説明員 ただいまの問題につきまして私から御説明申し上げたいと思います。今お話がございましたように、元請業者がみずから直接末端まで仕事をするということが、私どもとしては望ましいとは存じておりますが、ただいまお話もございましたように、元請業者としてのいろいろな計画、人手の関係もあると思いますので、ある程度の下請に出す、こういうことも考えられるのでございますが、その際も、いわゆる建設業法で禁止しておりますような一括してすつかり下請業者にまかしてしまう、こういうようなものを一括下請とわれわれ申しておりますが、こうした一括下請あるいはこれに類似するような下請は絶対に禁止して行きたい。ただ分業的に若干の部分を下請に出すということは、これはどうしてもあり得ることでございまして、この下請につきましては、どういうものを下請業者に選ぶかということまで一々承認をとらせることにいたしまして、そうしてもう間違つた下請をいたしませんように十分監督をするつもりでございます。御承知かと思いますが、災害復旧工事につきましては、建設省が直轄してやります場合におきましても、請負業者を活用するという方策を従来も割合にとつております。その場合におきましても、建設省としてはもう非常に厳重な監督をしておる実情でございまして、そういう下請業者の点まで十分留意をいたしまして、厳重に監督を加えているつもりでございますので御了承願いたいと思います。
○細迫委員 地方民に現金収入の道を与えるという社会的な考慮からの問題なのですが、たとえば砂利の採取だとかいうような問題、あるいは運搬に関する仕事というようなものには、別段技術的な専門知識もいらないようなものであります。こういう性質の仕事は、たとえばそこの部落の者だとか、村の者だとかいうものに組をこしらえさして請負わせるというようなことに条件をつけるとか、あるいは指導するとかいうようなことはできないものですか。
○南政府委員 先ほど私お答え申し上げました通り、この工事は非常に厖大な量に上つております。建設省もそれから関係公共団体も区分をわけてやつておるのでありますが、もちろんそういうような場合には、できるだけ現地の現住民に対する現金収入を得させる方法を考えまして、そういうような方法もできるように措置いたしたいと考えておるのであります。すでにそういうことにつきましても、地方建設局あたりにいろいろ調査などをさせておるような実情でございます。
○細迫委員 元請業者との契約において何か一条項そこに入れるとか、附帯条項として書き込むとかいうようなことはできないものでしようか。
○南政府委員 そういうふうにいたしたいと考えて措置をとりつつあります。
○細迫委員 これで終ります。
○稻村委員長 他に質疑がなければ討論を省略し、ただちに採決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なければただちに採決いたします。 建設省設置法の一部を改正する法律案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○稻村委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願います。 —————————————
○稻村委員長 次にお諮りいたします。本会期中も所管事項について国政調査を行いたいと存じますが、従来の通り、一、行政機構並びにその運営に関する事項、二、恩給及び法制一般に関する事項、三、保安隊及び警備隊に関する事項とし、調査の方法といたしましては、小委員会の設置、関係各方面より説明並びに意見聴取、資料の要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議がなければさよう決定し、申請いたすことにいたします。 —————————————
○稻村委員長 次にお諮りいたします。ただいまの国政調査承認要求に対して議長の承認かありましたならば、先般の理事会で御協議願いました行政機構改革に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、小委員の員数、氏名及び小委員長の選任等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なければさよう決します。 —————————————
○稻村委員長 お諮りいたします。理事八木一郎君、上林與市郎君及び田中彰治君がそれぞれ委員を辞任され、理事が欠員となつておりますので、その補欠として八木一郎君、細迫兼光君、山本正一君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なければさよう決定いたします。 —————————————
○稻村委員長 行政機構改革に関し政府より説明を求めることになつておりますが、まず大野木次長より提出された資料の説明を求めます。
○大野木政府委員 私から簡単に御提出いたしました資料の御説明を申し上げます。 行政審議会からの答申が二つございます。行政審議会は御承知の通り昨年の行政機構の改正後、行政管理庁長官の諮問機関として設置せられた審議会でございますが、昨年の行政機構の改正後も引続いで行政制度について調査、審議をしていただくということで、昨年の暮れに行政管理庁長官から行政制度並びに行政運営の改善についての諮問が出されておりまして、それに対する答申か出たのであります。初めの九月十一日の答申はそのうちの制度に関する部面の総理府に関する等申でございます。それからもう一つの方は行政制度の全般に関する改善の基本方針を答申したものでございます。内容につきましてはまた適当なときに御説明したいと思います。 それから次に行政機構図というものがございますが、これは現在の内閣並びに総理府、各省本省の機構の内容を表わしたものでございまして、大体法律で規定いたします部、局以上のところを出しております。 その次に縦書きのもので各省地方出先機関一覧表というものがございますが、これはただいま申し上げました本省の表に載つておりません。各省の地方出先機関の名前と、それからその数と、そこに属しております職員の定数とを現わした表でございます。各省にわたりまして出しております。 それからもう一つの方は、国家行政組織法八条機関一覧表というのがございますが、これは国家行政組織法の第八条によりまして附属機関としていろいろな機関が設けられております。ことに審議会、調査会等は別といたしまして、試験研究機関、あるいは近ごろは現業の機関等もその八条機関になつているものがございますが、それらはまだ地方出先機関とは別の範疇に属するものでございまして、それを別の表に掲けましてその数と定員の数とを出したものでございます。 それから最後に昭和六年と昭和二十八年の人員比較という表がございますが、これは実はまだ研究中のものでございまして、未定稿と書いてございます通りにまだ十分研究し尽されたものではございませんけれども、行政機構改革等を行います場合の一つの参考といたしまして、昭和六年当時と現在との機構並びに人口の比較を研究いたしたものでございます。何分昭和六年当時のことにつきましては、資料等が全部戦災で焼けてしまつたというようなところもございまして、現在残つておりますものにつきましていろいろ集めているのでございますけれども、なおはなはだ不完全でございますけれども、とにかく今までやりましたところを一応表にいたしまして御参考にお目にかけた次第でございます。大体以上であります。
○稻村委員長 今塚川国務大臣は地方行政委員会で答弁中だそうでありまして、それか終つたらすぐこちらに参ります。 それでは大野木次長より審議会の答申に関してもう少し具体的の説明を願うことにいたします。大野木次長。
○大野木政府委員 それでに私から行政制度の改革に関する一般的な審議会の答申の内容につきまして御説明を申し上げます。 この審議会の答申は大体四つの部門からできておりまして、第一か行政事務の整理、それから第一が事務処理方式の改善、第三か行政機構の改革、第四か人員の整理ということになつております。一番初めに、今日の国力から見てなお現在の行政制度が厖大に過ぎるということをいつておりまして、従来ともその簡素化の努力がなされているけれども、なお十分でないということをいつております。それで第一の、それを簡素化いたしますためには、まず行政事務の改廃と、事務処理方式の改善とを行つて、これと並行して行政機構の改革を行い、それらによつて出て来る余剰人員の整理、縮減をはかるべきであるということをいつております。その第一として行政事務の整理ということを掲げてありまして、その第一の事務の縮少整理という項目につきまして、その方向として占領管理下に始められた施策であつて、独立国のわが国情またはわが国の国力にふさわしくないようなものは縮小是正して行く、なお現下の情勢において緊急性の認められないような事務はなるべくこれを整理して行くということ、それから第二といたしまして、行政事務の縮小是正の方法については、まず法令の簡素化を行うこと。それから各種の助長監督行政、その他特に整理の必要であるものについては、これを厳格にそれぞれその事務に従つて整理を行うべぎことはもちろんでありますけれども、なお各省全般にわたつて一定の割合の率を設けて、それによつて事務の整理、従つてまたそれに伴つて人員の整理等も考える余地があるということをいつております。 それから次に、国会と地方公共団体との間の行政事務の再配分について、さらに徹底して考えるべきであるということをいつております。 次に国営企業につきましては、郵政、国有林野、印刷及び造幣、アルコール、いわゆる五現業に関しまして、これに一般行政官庁に対すると同一の規制を排除すると同時に、公共企業体労働関係法の適用のある特殊事情を考えて、第一に国家公務員法及び職階法の特例を設けて企業的な人事管理等を行う必要がある。次に現業的職員については、定員法の適用を除外した方がよいということ、並びにその内部組織の決定につきましてもなるべく法律による規制を大綱にとどめて機動的な運営を可能ならしめるようにすること。それから公共企業体等労働関係法適用職員と適用外職員との給与の不均衡を是正する方法を講じた方がいい。それからなお企業的な財務会計制度を確立して、仕事をしやすいようなこと等を掲げております。 次に現在の公共企業体につきまして、この公共企業体につきましてはいろいろ議論があるけれども、しかも今日の公共企業体は発足後なお間もないので、さしあたりこれが改善にまず努力をすべきであるということをいつております。そうしてその方向といたしまして、国有鉄道及び電電公社については、その経営委員会は、業務運営の意思決定の機関である正確及び責任をはつきりいたしまして、執行機関に対して業務の統制力を発揮し得るようにしたらよいということをいつております。その他公社に対する政府の監督並びに外部監査の必要等を答申いたしております。 次に行政事務の処理方式の改善につきましては、これは答申の八ページでございますが、行政事務を行うには、その権限と責任とを簡素明確にするために、共管事務、重複事務または類似の事務等を再検討して、これを整理統合すること。それから事務処理の効率化をはかるために、営繕とか集計とかいつたような技術的な共通な事務をなるべく統合した方がよい。それから人事とか会計とか内部監査とかいつたような内部管理事務については、なるべくその事務量を縮小するほか、手続を簡素化する方がよいということ。それからなお全体にわたりまして、機関の内部組織を簡単にすること。それから権限の内部委任ということも考えております。さらに他の部局等から回付された書類等の措置を迅速にする方法をさらに考究したらいい。それからなるべく事務処理の方式を標準化すること。それから各省庁の相互の連絡をさらに緊密にすること。それから権限の調整を迅速に行うことなどを掲げております。 それから第一といたしまして、ただいま申し上げましたような第一、第二の事務の整理、処理方式の改善等に伴いまして、行政機構の規模の縮小を考えて、なるべく各省の事務の配分についても再検討を加えて、必要があれば府省の統合等をも考慮すべきであるということ。それから各省にあります外局はつとめて内局にして簡素化すること。それから内部組織はなるべく簡素化すること。それから、先ほど申し上げました各府省の出先機関につきましては、なるべくこれを地方において各所管ごとに一本に統合すること、できれば違つた省のものもなるべく統合するように努めること等によりまして、なるべくサービスの面で遺憾のないようにした方がよいということを言つております。それから、できるだけ都道府県に統合できるものは統合すること。それからなるべく出先機関には専決権を与えて、東京に出て来ないでも済むようにした方がよい、そうする方が望ましいということを言つております。それから附属機関につきましては、その所掌事務に従つて検討して、なるたけ整理統合または合理化して行うべきであるということを申しております。 それから最後に第四といたしまして、人員の整理につきましては、前記の第一ないし第三の措置によりまして過剰となる定員を整理すること。なお実際の整理をなるべく少からしめるために、当分の間原則として新規増員に行わないようにすること。それから欠員不補充、これは現在もやつておりますが、続けまして、なお欠員ができた場合の配置転換に十分努めること。それから一定の期間職務に従事せしめないというような、いわゆる待命というようなことも考えておけばいいのじやないかとか、その他一時に多数の退職者を生ずることによつて無用の社会不安と行政事務の混乱を来すことがないように、相当の期間にわたる計画によつて、人員の整理については今後ともに退職金制度を再検討し、さらに転職あつせん等に格段の努力を払う等の項目を掲げております。大体一般的な方針として答申されました内容は以上のようでございます。
○稻村委員長 国務大臣はまだ出席されませんので、本日はこの程度にとどめ、次会以降行政機構改革に関し調査を進めたいと存じます。 次会は明後日午前十時より開会することにいたしまして、これにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会