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17回国会衆議院1953/11/18

人事委員会 第4号

発言数
23
登壇者
7
会派数
3
開催日
1953/11/18

会議録

川島正次郎自由党

○川島委員長 これより人事委員会を開会いたします。  昨日人事院より国会及び内閣に提出されました国家公務員法第百八条第四項及び第二十三条の規定に基く恩給制度に関する研究の結果及び意見につきまして、人事院より説明を聴取することにいたします。入江人事官。

入江誠一郎人事官

○入江説明員 今回国会及び内閣へ提出いたしました国家公務員退職年金制度に関する勧告の内容につきまして御説明申し上げます。  人事院は国家公務員法の規定に基きまして、新恩給制度に関する研究を続けて参つたのでございますが、その成果を得ましたので、昨十七日国会及び内閣に対しまして、国家公務員退職年金法の案国家公務員法の一部を改正する法律の案、及び関係法律の制定、改廃に関する要旨を提出申し上げまして、同時に意見の申出を行つた次第でございます。以下この提出いたしました成果の根本的な考え方、及びその概要につきまして御説明申し上げます。  まず一応の順序といたしまして、国家公務員法の規定について申し上げたいと存じます。御承知のごとく国家公務員法は、民主的な公務員制度に関する各般の根本基準を確立するため定められたものでございますが、新恩給制度につきましても、この精神に従いまして第百七条及び第百八条におきまして、すでにその基準が定められております。その要旨は、第一に国家公務員として、相当年限忠実に勤務して退職いたした者に対しては、恩給は与えられなければならないこと、第二に公務の傷病に基いて退職いたしました者、または死亡した者の遺族に対しましても、恩給を与えることができること、この場合は、公務災害補償制度との間における適当な調整を行うべきこと、第三には恩給制度の目的は、本人及び遺族をして、退職または死亡当時の条件に応じまして、その後における適当な生活を維持するに必要な所得を与えるものでなければならないこと、第四に恩給制度は健全な保険数理を基礎として計画され、人事院によつて運用されるものでなければならないこと、以上の四点でありまして、これらの基準に適合する制度を研究し、その成果をなるべくすみやかに国会及び内閣へ提出しなければならない旨を、第百八条第四項の規定によつて、義務づけられていたのであります。  これから申し上げます新年金制度の案は、以上申し上げました国家公務員法の基準に従いまして研究した結果でございまして、その具体的な根本方針を述べますと、次の通りでございます。その第一点は、身分差の撤廃という点でございます。御承知の通り、国家公務員法の制定によりまして、従前の官吏と雇用人の身分的差別は消滅いたしまして、ひとしく国家公務員として取扱われるようになつたのでございます。このことは任用、給与等におきましては、すでに実現されたのでございますが、ひとり退職年金制度においてのみ、いまなお官吏については恩給制度雇用人については共済組合制度と、二元的取扱いが行われておりまするのみならず、相互の在職期間も通算されない等の欠点もございますので、今回年金制度につきましては、その差別的取扱いを撤廃いたしまして、一元化しようといたすものでございます。  第二点は、年金制度の特殊性にかんがみまして、健全な保険数理を基礎とする長期収支計画の樹立をいたした点でございます。御承知の通り、現在の恩給制度の中におきまして、公務員の負担する国庫納金は、国の一般歳入となり、恩給のための所要経費は、毎年必要に応じて、その金額を国庫が負担するという建前になつておりますため、所要経費のうち、真に国庫が負担するという建前になつておりますため、所要経費のうち、真に国庫が負担する額は、どれだけかということが不明でございますが、これを改めて、公務員自身の負担分と国庫の負担分を明確に区別をして、長期収支計画を基礎とする健全な制度を確立しようといたすものでございます。  第三点は、醵出制度を確立いたしまして、あわせて給付内容の合理化をはかるという点でございます。現在の恩給制度は、無醵出制度から漸次醵出制度にかわつて参つたのでございますが、その醵出も国庫納金という形においてなされておりまして、醵出率も僅少でございまして、比較的国庫依存度の高いものとなつておるのでございます。また給付内容につきましても、旧官吏制度の一環としてつくられたものであります。新らしい公務員制度にふさわしくない点も少くございませんので、この際わが国の財政の現状、公務員の給与水準等を勘案いたしまして一方におきましては公正妥当な醵出率に改めまするとともに、他方におきましては給付内容の合理化を行おうといたすものでございます。  以上申し上げましたのは、この新年金制度案作成の根本基準となつたものでございますが、次にこの制度の内容のあらましにつきまして、簡単にその骨子を御説明申し上げます。  第一は適用範囲でございますが、これにつきましてはすでに申し上げましたごとく、官吏、雇用人の身分差をなくしまして、すべての常勤の国家公務員に適用することといたしました。  第二は運営機関でございますが、これも初めに申し上げましたように、国家公務員法の規定に基きまして、人事院が一元的に運営するということにいたしております。これによりまして、現在の官吏、雇用人の別による年金制度の二元的運営が一元化されることになりますので、結果的には行政簡素化の趣旨にも沿うものと存じます。  第三は給付内容でございますが、まず給付の種類につきまして申し上げますと、名称は異なりまするけれども、現行制度とほぼ同様に退職年金、障害年金、遺族年金、退職一時金及び遺族一時金の五種となつております。  まず退職年金でございますが、退職年金は現行の普通恩給に相当するものでございまして普通恩給は一般の場合は在職年十七年以上、警察刑務職員等の場合は在職年十二年以上の者に支給するとなつておりますが、これを今回一般の場合は在職年二十年以上、警察刑務職員等の場合は在職期間十五年以上とすることになつております。またその額は現在一般の文官高等学校教員、小中学校教員等公務員の種類によりまして、それぞれ支給額を異にしておりますが、これらの差別をなくしますと同時に、支給条件である在職期間の延長との関係も考慮しまして、一率に基本額を俸給年額の四〇%としました。また二十年を越える部分につきましては、その一年につき一・五%とするように合理化いたしてございます。  なお退職年金の支給につきましては、一般公務員の退職年令の現況にかんがみまして、人事運営の円滑化もあわせて考えまして、現行恩給法と同様四十五才までは全額、五十才までは五割、五十五才までは三割をそれぞれ停止いたすことにいたしております。  次に障害年金でございますが、障害年金は現行の増加恩給に相当するものでございまして、公務上の傷病によりまして、公務に服することができない程度の廃疾となりました者、それによつて退職した者に支給するものでございます。その額は現行の増加恩給では俸給区分及び廃疾の程度によりまして、定額でこまかくわかれておるのでございますが、その算定の基礎は必ずしも合理的とは考えられませんので、できるだけ実情に沿うようにとの配慮のもとに、原則として俸給年額の六〇%といたしまして、特に常時介護を要する程度のひどい廃疾の者につきましては、さらに一〇%の割増しを行うようにいたしてございます。  第三に遺族年金でございますが、遺族年金は現行恩給法の扶助料に相当するものでございまして、その支給条件及び遺族の範囲につきましては、多少の相違はございまするけれども、おおむね現行の扶助料と同様でございます。しかし支給方法につきましては、現在のようなまず妻、それから子、父母といつた順に、順次先順位者が失権いたしました後に、次の順位者に支給するという、いわゆる転給の方法、別の表現で申しますれば、旧民法の家族の家の観念を前提として定められておりますところの現行制度を改めまして、すべての遺族に同時に支給することといたしております。その額につきましても、遺族の人数にかかわらず普通恩給の五〇%という現行恩給法のやり方を、妻につきましては退職年金の五〇%、その他の遺族につきましては一人について二五%を原則とするように改めてございます。  第四に退職一時金及び遺族一時金でございますが、退職一時金は現行恩給の一時恩給に相当するものでございます。遺族一時金は現行恩給の一時扶助料に相当するものでございまして、その支給条件及び支給額につきましては、現行恩給と大体同様といたしております。  以上が給付内容のあらましでございますが、これに要しまする費用の分担につきましては、いろいろの問題があろうかと存じますが、この案におきましては、現行恩給に対する国庫の負担率並びに官吏の恩給に対する国庫納金及び雇用人の共済組合に対する負担率等を考慮いたしまして、つまり国庫の負担能力と公務員の負担力との調和を考慮しますと同時に、公務員の特殊性をもあわせ考えまして、その四分の一は公務員の醵出により、その四分の三は国庫の負担によりまして、支弁するということを原則としております。この原則によりまして公務員の醵出率を計算いたしてみますと、俸給の三%となつております。  最後に経過措置でございますが、何分にも恩給制度はその沿革が古うございますので、相当複雑なものとなつております。従つてこの経過措置をすべて申し上げますことは非常に複雑でございますので、そのうち最も重要なる事項の二、三の点につきまして申し上げてみたいと存じます。  その一は、既得権者の取扱いでございます。申すまでもなく既得権は十分尊重する必要がございますので、従来通りのままにいたすことにいたしております。ただ普通恩給の受給者が死亡いたしましたときは、新制度施行後に新たに権利が発生するという点にかんがみまして、この場合には新制度の遺族年金を支給するということにいたしております。  その二は、新制度施行前の過去の期間の通算及びこれに伴う給付上の措置の問題でございます。まず過去の期間の通算につきましては、新制度施行の日まで引続いていた期間は、すべて通算することにいたしておりますが、その通算する過去の期間のうちには年金給付のための掛金を納めなかつた期間と、官吏に任官する際受けまして共済組合の退職一時金の基礎となつた期間とがございます。これらの部分につきましては、これらの期間のなかつた者との間の均衡を保持することといたしております。なおこの措置のために要する費用は、全額国庫負担ということにいたしております。  その三は、新制度施行当時在職する官吏の期待権をどの程度まで考えるかという点でございます。この点につきましては新制度への移行を容易にいたしますためにも、また新制度施行当時すでに官吏としての在職年が、普通恩給についての最短所要在職年の三分の二以上となつている者につきましては現行恩給程度の期待権を保障することといたしました。  以上が今回人事院が勧告いたしました新年金制度のあらましでございますが、何分にも恩給制度はその沿革古く、内容もきわめて複雑でございますので、御説明が十分でなく遺憾でございます。なお以上申し上げました新年金制度の実施に伴いまして関係法律の制定改廃を必要といたしますので、初めにも申し上げましたように、これにつきまして意見の申出を行つております。最後にこれにつきまして、きわめて簡単に御説明いたします。  第一は国家公務員法の改正でございます。年金制度の特質から一般職の国家公務員のみでなく、特別職の職員にも適用する必要がございますので、国家公務員法第百七条及び第百八条の規定は特別職の職員にも適用するように同法を改正しようとするものであります。  第二は特別会計法の制定であります。国家公務員退職年金制度を、健全な基礎の上に立つ制度といたしますためには、常にその収支を明確にいたしまして、かつ国家公務員の掛金から、生ずる積立金は、他の一般歳入と明確に区別して管理することが必要でございますので、新たに特別会計を設けることが必要でございます。なおその積立金はそれが公務員の掛金のみによるものでございますのにかんがみましてもつぱら公務員及び公務員であた者の福祉及び利益のために運用する旨を、特別会計法に明記することを希望いたすものでございます。  第三は国家公務員共済組合法の一部改正でございます。国家公務員退職年金制度は、すべての国家公務員に適用することになりますので、同制度との調整をはかりますため、国家公務員共済組合法の退職給付及び遺族給付に関する規定の適用を受けている公務員については、それらの規定を適用しないことといたしまする等、所要の改正を加えることといたしております。  第四は国家公務員等退職手当暫定措置法の一部改正でございます。国家公務員等退職手当暫定措置法は、国家公務員退職年金制度が実施されました後におきましても、退職給与の現状を参酌いたしまして所要の改正を加えた上、当分の間はなお存置することを希望いたすものでございます。  以上簡単でございますが、今回の勧告のあらましを御説明申し上げます。

川島正次郎自由党

○川島委員長 ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕

川島正次郎自由党

○川島委員長 速記を始めて。これより公務員の給与に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。石山權作君。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 政府側にお聞きいたしたいのは、勧告がすでに三月になされているにかかわらず、公務員の方はさつぱり政府の方で意思表示をしない。意思表示をしないという点を、熟慮とか慎重に研究中とかいう外交の言葉、あるいはよそさまに対するような言葉は、私は委員会の中で聞きたくない。ほんとうを申しますと、やはり真実にこうこういう理由があるのだとか、こうこういう点でどうしてもなし得ない、このくらいの点ならば出すというもう少し進んだ話がそろそろ出てもよろしいと思う。ここにペース・アツプの問題と同時に起きている年末の手当の問題などが、もうすでに日時が逼迫しているのでありまして、何でも一時のがれのようなやり方で政治をとつていられる自由党内閣であつても、そろそろ腹をすえた段階が来ているのではないか。その腹のすえ方をひとつお聞かせ願いたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 ただいま三月勧告と申されましたが、多分七月の勧告のことだろうと思います。勧告を受けまして以来、政府はこれに対処する方途につきましては、終始検討をし続けて参つておるわけでございますが、いまだ具体的にいかなる措置をとりますかということを表明いたしておりませんために、ただいまのようなお言葉をいただいたわけでございますが、政府といたしましては、もう私どもが繰返し申し上げるまでもなく、皆さん御承知の通りに健全財政を維持するということについては、非常な苦労をいたしておる次第でございます。でございまするが、さような中にありましても、勧告を尊重して何とか維持しなければならぬというようなことで努力しながら、今日に至つておる次第でございます。ベース・アツプ等につきましても、ずつと前からのことはともかくといたしまして、今度のいわゆる第二次臨時国会を前にいたしまして、提出いたすべき補正予算の中にどう考えるべきかということで、昨日も関係閣僚みな集まりまして、相当長時間にわたりまして検討もいたしたわけでございます。裁定と並びましてこの勧告をいかに扱うかということは、第二臨時国会を前にいたしまして、政府の最も苦慮いたしておりまするところの一つでございます。実は昨日あたりある程度具体的な結果も出したいというのが、ほんとうの願いでもございました。昨日のところではまだ具体的にどれだけというようなところまでは行つておりません。ことに大蔵当局といたしましては、相当に困難な財政状態でございまするので、そう簡単に事が進まないわけでございます。内閣もとより一体ではございまするが、私どものように直接給与に関係いたしまする立場のものといたしましては、ただいまのお話の御趣旨の点のようなこともよく体しまして、何とかいたしたいというので善処いたしておるわけでございます。もう数日お待ちいただけば、幾らかでも従来より前進できるようになるのではないか、ないしそうしたいというのが私どもの本音でございます。先ほどのお言葉からすると、この言葉をもつてしても、まだあまり具体的でないので御満足はいただけないかと思いますが、率直に申しましてそういうわけであります。ここ数日のうちに何とかいま一層の目鼻をつけて、皆さんの御期待に沿うかどうかわかりませんが、この上とも御鞭撻をいただきつつ何らかの成果を上げたいと考えているわけであります。  年末の給与と申しますか、年末の賞与とかいうようなものの関係におきましては、前回の臨時国会に処する場合にも、ある程度の考慮をして臨もうという態度は政府できめております。あれはくずすわけではございません。この点はある程度の具体的の結論を得ているわけでありますが、先ほども申しましたように、給与べース等につきまして、最近頻繁に関係閣僚の会合等も行いまして、善処方策をとつているような次第でありますので、いましばらくお待ちをいただきたいと思います。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 ただいま健全財政というような言葉を聞いたのでございますが、これは大蔵当局でなければ、こまかい数字の点は御説明ができないと思います。大ざつぱな意味においての健全財政、たとえば安定経済というような言葉はいろいろあると思いますが、これは一つの会社の企業、工場の経営などに見てもわかるのでございますが、たとえば大きな生産の場合、人件費が幾ら、材料費が幾ら、熱量はどうとか、雑費はどうとかいうように経費が見積られて、初めて幾らの利潤があるかというような計算を立てるのはどこでもやつておる。政府もおそらくそういう見解が一応出された結果の、安定経済というようなことになると思いますが、そうした場合において、特にわれわれが考えられるのは、敗戦以後の日本の財政経済の安定というものが、どこに目途を置くかということであります。たとえば再軍備とか防衛費の問題などになりますと、アメリカが二〇%を越しておるのに、日本の場合は現在二・五%くらいしか出しておらないから、まだ防衛費が少いというようなことを言う人もおる。そういう見方からすると、あるいは人件費の方から見ると、バランスを欠いているというふうな見方もあるかもしれない。しかしわれわれから見ますと、人件費の分は、防衛費その他から見ますと、少しくバランスを失しておるのではないかと思う。特に日本のような財戦の場合には、道路もつくらなければならぬ。橋もかけなければならぬ。こわれた家も建て増してやらなければならないというようなたくさんの事業がある。その中から二・五%というような防衛費を出すとするならば、そこに経済のバランスがかけているように見えざるを得ない。特に現われた防衛費だけの問題でなくして、陰に陽にその土地に建設される軍事某地あるいは道路であれ、飛行場であれ、非常に土地の負担が多いことを考えますと、政府が表に盛つたよりも以上に保安隊の経費あるいは再軍備の経費が多くかかつておるのではないか、こういうふうに思つております。そうした場合に、人件費にだけしわ寄せをしておるような政府の考え方に対しては、やはり安定経済だとは私たちは考えられないと思います。そういう点について官房長官はどういうふうにお考えになつておりますか。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 防衛関係といつたような観点からのそういうような費用が、どうこうというようなことは、話も若干横にそれますし、また本委員会での直接の目的でもございませんでしようから、私はこの点につきまして、いろいろ申し上げることは避けたいと思いますが、実は昨日の閣僚懇談会のときにも、大分外国なんかの例に比べますと、私が申し上げるまでもなく、皆さん御承知の通り、わが国の場合、行政関係の費用の中で、特に人件費が相当多くかかつております。ことに今そういつたことに外国の例よりも、ずつと人間がよけい携わつておりまするというこの実情よりいたしまして、いかにすべきであるかというような議論も、若干出たのでございます。しかし多くの関係者は、わが国の現在の状況よりして、急速にこれは外国並に人を減らすというようなこと、ないしは給与の関係の費用を外国並に行政経費の中で、そう多くするということはなかなかうまく行かないというような実情についても、話合つたようなわけでもございます。直接本委員会において御審議になりまする観点よりいたしますならば、日本経済、ことに政府が関係いたしまする行政関係における人件費等の関連においての、われわれの考え方といたしましては、急速に外国並にも行かないという実情は、十分認識しておるつもりでございます。保安庁の経費その他につきましては、これはもう立場によりましていろいろの結論が出ます。いろいろなことが言えると思いますが、私どもとしては、こういつたところの費用に多くを、というように考えておるのではないのでございまして、この関係の費用も今の国の立場よりいたしまして、できるだけ最小限度にして、一般国民生活の安定に資して行きたいということは、終始考えておることでございます。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 もう二つばかりお聞きしたいことは、これは新聞報道だから、自由党はいつも新聞報道は公的なものでないというような御意見で、たびたび問題を惹起しておると思うのです。新聞報道の中で、大蔵大臣は、ベース・アツプをするならば、行政整理以後でなければならぬということを言つておられるが、これは閣議の中で問題になつておるのか、あるいは閣議決定か、こういう点をひとつお話願いたいということと同時に、これは東京の新聞には流されておりませんけれども、地方新聞には非常に大きく取扱われているのでございます。在来のままで行つても、最近においては実際の公務員の給与は約六%程度上昇をしておる。これを勧告通りのベース・アツプにするとしたならば、実際は六%程度の案でよろしい。一、二、三とこれをやつても、大体八十億あるのだから、この八十億程度は繰越金から充当してもいいのじやないかという意見が、大分濃厚になつて来たということが流されておる。これに対して政府当局はどういうふうに考えておられるのかということを伺いたい。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 まず第一点の大蔵大臣が人員整理をしたる後にあらざれば、ベース・アツプはしないと言つたというが、そういうことは閣議できめておるかあるいはこれは政府の正式の見解であるかというような意味においての御質問につきましては、なるたけ先ほど申し上げましたような意味で、諸外国等の例にも徴しましても、日本は人件費が非常にたくさんかかつておりまする実情におきまして、これも節約しなければならぬという基本的な考え方におきましては、われわれといたしましても、ときどき話合つているところでございますが、ただいま御質問の人員整理を行つた後でなければベース・アツプはしない、こういうことは閣議ではきめておりません。昨日も実は大蔵大臣が、今おつしやいましたようなその通りの言葉であつたかどうかはわかりませんが、そういうようなことをちらつと言つたかのようなことを耳にいたしましたので、この種のことは、言い方によると誤解を生ずるから、気をつけた方がいいだろうと私は言つているわけで、閣議等でそういうことをきめて申しておるのではございませんので、この点は御理解をいただきたいと思います。  それから第二点の六%程度云々ということでしたが、その点につきましては、御承知の通り勧告がなされまして後に、定期昇給が行われております。従いましてこれによりまして、数字的にいうならば若干のカバーが行われていると見られるような見方もある。そういう点から伝わつたことではないかと存じます。なおその八十億云々ということがありますが、数字はそれで正確でありますかどうでありますか、私は確信をもつて申し上げられないのでございますが、給与につきましては、昨日も相談いたしましたのでございますけれども、たとえば年度内だけの処置というようなことからすると、それについてはどういう方法はというようなことも絶無とは言い得ないとも思うのでございます。必然的に新年度以降におきまする給与とも関連することでございます。年内だけは若干のことをどうにかということだが、あとはまたいずれあらためて、財源がなければしようがないじやないかということには参らない問題でございます。あとへ継続する問題でございますから、そういう意味におきましては、年度内に若干の措置ができる財政的のめどがついてからということだけで、ずつと先の給与の方針を決定することはできませんので、次への見通し等についても、相当の考慮をした後でなければということは確かにあるのであります。昨日そういうような点につきましても、ある程度検討いたしましたわけでございますが、これらにつきまして先刻申し上げます通り、もう数日たちませんと、正確な結論が出る時期に至つておりません。なおこの上とも努力をいたしますので、御了承いただきたいと存じます。

石山權作日本社会党(左)

○石山委員 どうもいいお話が数日というところで、ちらちらしておりますので、何となくほこ先がにぶるような感じがいたしますが、福永官房長官は特に全官公の人々に、ある点では誠実さを買われているのです。その点から申し上げたいと思うのでございますが、行政整理の問題であります。自由党はたいへんりつぱなことを言つておられる。名前は自由党だから、われわれは自由経済だというようなことを言つておられますが、戦後の日本の経済界を見た場合、これは自由でも何でもない。まだ戦時中の統制経済になるわけであります。統制経済はどうしても残念ながら官吏の方々を多数必要とする。この官公の機構の中を、経済の中身をば民主化しないで、人員のみ減らすということは、一般の国民に対するサービス機関をなくすることになるので、非常に片手落ちだと思う。もしおやりになるならば、官公の機構をちやんと改正されて、民主化された結果でなければ、私は行政整理はなんぼ号令をかけてもやり得ないと思う。  それから改正された以後の退職者の身の動き方を考え合せない場合に、一方的なやり方をすると、とんでもない問題が起るのではないかと思うのであります。こういう点はよろしく——人員の問題その他に関しましては、それこそあなたたちはしよつちゆう口にされるように熟慮されて、慎重にやつていただかなければ、とんでもないことになるということを、私は強調したいのでございます。  それからもう一つは給与の問題ですが、これも私はだんだんうまみがなくなつて来ておると思うのです。どうせ喜ばすならば、やはり適当な時期に早くやらなければ、でこぼこ調整あるいは定期昇給というような名前によつて、人事院の勧告が骨抜きのようなかつこうになつて、実際は実施されたのでは、せつかく公務員法によつてつくられた人事院の存在価値もなくなりますし、常に政府が腹のすわらない、労働攻勢がなければ出さないとか、赤旗を振りまわさなければ出さないとか、議場をとりまく人間がなければ出さないという一般の印象を、官公庁の方々に与えるということも、これはおもしろくないことだと思う。だんだん年末も近づいているので、いいことは五、六日後であるそうでありますが、即急にひとつ政府の案を官公庁の方々に示して、そうしてそれが意に満てる数字であれば何でもないのでありますが、もしその意に満たないのであれば、官房長官は率先その計数なり、日本の国情なりを、みずからお話して了解を求める必要があるのではないか。こういう点を二つ要望して、またあとに質問者も控えておるので、一応打切ります。

川島正次郎自由党

○川島委員長 受田新吉君。なおちよつと申し上げますが、長官は昼に先約があるそうですから、かためて質問をしてください。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 福永さんは非常に誠実を買われておる長官だそうですから、私もその意味でお伺いいたします。  政府部内において人事院の廃止を唱えようとする空気があるやに伺つております。これはいろいろな形で伺つておりますが、人事院の廃止、すなわち国家公務員法の改正をやるという意図がひそんでおるかどうか、これをひとつ伺いたいのであります。この点については御答弁があつてから、さらに追究いたします。  第二といたしましては、先ほど長官は期末手当については、すでにある程度のものは出す用意がされておると言われましたが、ある程度のものというのは、はつきり数字にこれを言うていただきたい。幾ら出すということを、はつきり示していただきたいのであります。  第三点は、今石山君からも御質問があつたことでありますが、行政機構の改革と人員整理という点について、どの程度考えておるのか。これは影響するところがきわめて大きいので、政府の意図を伺いたい。人員整理についてはこれを予算定員、実定員というような立場から、どういうふうにしようとするのか。ことに昨日閣議で大蔵大臣が申された、人員整理の後においてのベースアツプというようなことは、その人員を整理した部分を、予算的な上く内操作で片づけるという程度のものかどうかというようなことについても、これは大蔵大臣の意見ではなくして、政府の大番頭である立場における考え方から、これを伺いたい。数日後に何らか具体化するとおつしやつたけれども、その具体化の構想だけは、やはり伺つておきたいのであります。  もう一つお伺い申し上げておきたいことは、今のような問題と関連するのですが、地域給を廃止して本俸に繰入れるという案があるのですが、この地域給をやはり廃止するのにかこつけて、ベース・アツプをしてやろうということを、これも新聞でけさちらつと見たのでありますが、人員整理と地域給をベース・アツプへ関連させようという考え方であると目的が違うのであつて、たいへん混淆をすると思いますので、この地域給の問題もあわせて伺つておきたいのであります。  以上四点を一応お伺いして再質問させてもらいます。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 まず人事院を廃止しようというような考え方を、持つておるかというお話でございますが、率直に申しまして、断片的には人事院についてどうこうという意見も出ていないわけではございません。しかし人事院の存在理由につきましては、よく考えてみなければならぬところが、相当あるのでございます。政府がいまただちに廃止しようというようなことを、閣議等で意見の一致を見たというふうなことは、決してございません。先ほども申し上げましたように、断片的に人事院について意見かないというわけではございませんが、決して廃止しようとかいうことに、多くの者の意見が一致したとか、ないしそういう方向へ向いておるわけではないのであります。  それから第二点の期末手当をある程度と言つたが、具体的にというお話でございますが、実はこれは前回の第一臨時国会に対処する場合におきまして、予算案をつくります過程におきまして、いわゆる災害対策ないし奄美大島の受入れに関する経費等のほかに、若干考慮いたしておりました中に、この種のものがあつたわけでございます。この考え方はいまなお引続いて考えておるのであります。今度は国会がかわるのでこういうものを考慮しないというわけではございません。そのまま考えておるわけでございますが、これは前の案では年間通じましてそういう手当に〇・五を増すというような案があつた。でございますが、第二臨時国会に提出いたします補正予算の案といたしまして、確定いたしておるわけではございませんので、せつかくの御質問でございますが、私正直に申し上げますが、この数字がこの次の臨時国会に、そのまま当然出るのであるということは、ちよつと申し上げるのは差控えたいと思います。もちろんそのままで出るように努力はいたしたいと思つておりますが、経過的に申し上げますならば、そういうふうなわけなのでございます。  それから第三点の行政機構改革と、人員整理の問題でございますが、わが自由党内閣におきましては、行政機構の改革ということは、前々から一つの看板ともいたしておりまして、いろいろの作業を進めて来ておるわけでございますが、これに最終的の結論を出し、これを実施いたすということにつきましては、まだなかなか問題も残つておるわけでございます。ときどき新聞等で人員整理等についてもある種の比率、何割くらいはどうとか、あるいはどのくらいの人数はどうとかいうことが出ておりますが、政府が正式にきめまして、これだけはやるのだというようなことで、発表いたしておるわけではない次第であります。この点につきましては、これを担当いたして作業等を進めております塚田国務大臣におきましても、いろいろの話が伝わるので困つたものだというようなことを、率直に言つておられるのであります。まだ正確にどれだけの人数をどうするというふうにきめるところに至つておりません。これが率直に申しまして事実なのであります。  それから地域給につきましては、これまた昨日の会合等におきましても、地域給をどうするかということは、確かに意見は出たのでございますが、この考え方につきましても、まだどうしようというような決定的な結論には至つておりません。ことに受田さんただいま地域給廃止とおつしやいましたが、そう簡単に廃止できるものだとは、実は政府も思つておりません。そこでせめて幾つか段階でも少くするかというような程度の意味においての意見は、出ておるわけでございますが、これとてもそれを実施いたしますにつきましては、いろいろの問題も関連いたしますので、まだそういうことにしようということにきまつておるわけではございません。ただ研究いたしております問題の一つであることは、申すまでもないことでございます。かようなことに関連して、いろいろこうあるべきであるという御説等もございます。先ほど石山さんからも最終にいろいろ御説もございました。いずれもよく伺つて参考にいたしたいと存じます。

受田新吉日本社会党(右)

○受田委員 人事院の廃止については声もあるが、具体化していないというお言葉でありました。ところが政府は事実上人事院の存在をほとんど無視して、その勧告などはてんでおかまいなし、大蔵大臣のごときはこれは聞きおく程度にとどめるのだというように軽くあしらつていらつしやるのですが、この点、聞きおく程度というようなことは、たいへん人事院を侮辱したことであつて、国家公務員法に基く大事な機関が、かく軽視されるということはゆゆしい問題です。軽々しく聞きおく程度などということは言うべきでなく、尊重するとか、何とかそこに言葉があると思うのですが、これは政治的言葉をお用いにならなかつた弊害だと思うのですが、こういう点についても内閣が人事院を軽々しく取扱つておるという事例が幾つかあるのです。すでに七月に勧告されたのが、今日まだ手がつけられない、第二次補正予算にもまだ具体化していないということ、この点につきましても人事院の存在を、法律に基いた機関がある以上はこれを尊重しなければならないのです。これが廃止されたらしかたがないが、ある期間中はそれを尊重するという政府の態度がほしいと思います。この点について特に長官として御努力をいただきたいと思う。そうして勧告、裁定等を十分尊重するような政府の心組みが必要なのでございますから、第二次補正には何らかの形で、これが出ることを私も期待しておるのですが、今の長官のお言葉の中には期待していいような言葉があつたと思うのですが、この点これに対するベース・アツプ並びに裁定等に対しての勧告、裁定に関する具体的なものが出る可能性があるということを、官房長官は言われた意味に解釈してよろしいかどうか。  それから次は期末手当は〇・五ということに、前からの続きを一応用意しておるということでございますが、この〇・五より上ることはあつても、下ることはないという線には確約できるかどうか、この点が第二。  それから第三は今地域給について御発言があつたのですが、長官も昨年地域給を衆議院で修正するとき、臨時人事委員におなりになられて、敢闘せられたお姿をまざまざと私今思いだすのであります。地域給に対しては、お互いそれぞれの立場で悩みがあることだし、陳情政治というものの弊害も——お互い全国的に努力して、人事院は、ひとり苦労しておるわけですが、こういう点については、地域給の実支給以上のものを支給するような措置に出て、本俸へこれを繰入れるというあり方、これは段階をわけるにしてもあり得ることなのですから、地域給以上の実支給を、本俸へ繰入れるというようなこと、こういう点について長官としては、地域給は当初これが行われたときは、都市と農村その他の地域給的な不均衡を是正する趣旨であつたのが、今日その不均衡が漸次是正された現状であるということは、御確認なさるかどうかということをお伺いしたい。  もう一つ、お答えいただかなかつたのは、地域給の引上げなどにかこつけて、ベース・アツプに手心を加えるとか、あるいはベース・アツプをやつた中に地域給も合せて第一段階ぐらいを廃止して、それをちようど本俸へ繰入れたようなかつこうにしてベース・アツプをやつたのだというごまかしをする懸念が、実は多分にあるのですが、この点について絶対にさようなことがないという御確約ができるかどうか、これをお尋ね申し上げたいのであります。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 まず人事院の存廃と関連いたしまして、政府は人事院はあるが、あまり尊重してないではないかというような意味のお話でございますが、私どもは人事院の存在も、また人事院の勧告につきましても、これは当然尊重すべきものであると考えておるわけでございます。聞きおく程度とかなんとかいうお話がございましたが、はたしてそういう言葉を使いましたかどうか、私よく存じませんが、そういうような誤解を生ずるような言葉は、慎しまなければならぬと思うのでございます。  それから勧告について数日後には具体的にある種の成果があることを確約できるかというお話でございますが、どうも政府といたしまして、必ずそういたしますということは、ちよつと今日ただいまでは申しかねるわけでございますが、私といたしましてはせいぜい努力をいたしまして、具体的に何らかの結果を招来いたしたいと考えておる次第でございます。  それから期末手当と関連いたしまして手当の増額が〇・五を上まわることがあつても、下らないかという点でございますが、この点はただいままでのところでは上まわらせようという説も出ておりませんし、下まわらせようという説も出ていないのでございます。〇・五そのもので行くであろう可能性が、多いのではないかと私は思います。従いまして、上まわるとか下まわるとかいうことは、ちよつと私予想できないのでございます。しかし先ほども申し上げましたように、閣議の最終決定を了しておりませんので、必ずこれも〇・五ということを、私は言い切ることは、責任ある立場からは言い切れないのでございます。事情詳しく御承知の皆さんに、そういうことのみも申し上げられませんので、大体どうなるであろうかという見当から申し上げますならば、〇・五であろうという見方が、一番今の状況判断としては普通ではなかろうか、こう考えております。そういう意味に御了承をいただきたいと存じます。  それから地域給と関連いたしまして、最後の点に御答弁がなかつたとおつしやるのでございますが、御意見を参考にするようにいたしたい、そういうように努力したいという意味の中に、お聞取りをいただきたい意味で実は申し上げたのでありますが、御指摘のようなことにつきましても、きのうも確かにいろいろ議論も出ておつたのでございます。これをどう扱うかにつきましては、今関係者がいろいろ協議いたしまして考慮中なのでございまして、地域給をどういうふうに扱うか、今までの五段階の制度を、もう少し縮めるようなことにするかどうかということも、政府といたしましては、まだ決定をいたしておらないのでございます。でございますが、これまたあまり遠くないうちに、結論を出したいというように考えておる次第でございます。  なお都市と農村との不均衡が、今日では数年前と違つた状況で、漸次是正されている現実を、どう見るかという意味の御発言もあつたわけでございますが、そういうような傾向にあるものと、私個人といたしましては理解をいたしておるつもりでございます。でございますが、その理解に基いて、いかに現実の給与の面に、その理解を反映させて行くかということにつきましても、ただいま研究中でございます。御意見はよく伺つて参考にいたしたいと存じます。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 ちよつと地域給のことでお尋ねいたしたいと思うのでございますが、御承知の通り、七月の給与準則とベース・アツプの勧告の際には、本俸と扶養手当について一三・九%アツプする、こういう勧告で、地域給は含まれておらなかつたわけでございます。昨年はベース・アツプの際に、地域給まで含めて勧告されておつた。ところで本俸のベース・アツプの問題と地域給の勧告とは、ちよつと性質が違つておりまして、普通のベース・アツプでありますならば、一三・九%の勧告があつても、かりに政府の方で、予算上それだけ出せないということであれば、これをある場合にはパーセンテージを少くして法案として出す。こういう場合もあり得るのでありますが、かりに人事院が勤務地手当の勧告をして、どこの土地、どこの町、どこの市を上げた、こういうことに勧告をしましても、予算がないという場合には、パーセンテージで切るということができないわけであります。勧告があつてからは、これをパーセンテージで切ることができませんから、非常に問題を起すわけであります。従つて、どうしても予算の裏づけといいますか、まずもつて予算のわくがないと、地域給については勧告ができかねるような状態であります。先ほど受田君からも質問されましたように、当人事委員会としても、なるべく地域給を廃止する方向に持つて行くとか、二級以下を本俸に繰入れるとか、あるいは一級以下を繰入れるとか、とにかくそういうことで進めて来たのでありますが、予算の裏づけがないために、地域給の勧告も遅れているやに聞いているのであります。こういうような事情でありますので、今官房長官からも御答弁がありまして、近いうちに、ほかの方とも関連をもつてきめて行きたい、こういうことでありますが、予算の裏づけというものが、勧告と非常に強い関係を持つておりますので、近いうちとは申されたようでありますが、仲裁裁定あるいはベース・アツプ、それから地域給、これは全部関連しているから、地域給についても、予算のわくというものが出て来ることになるのか。それともまだ地域給は、先ほど申し上げましたように、予算のわくがなければ勧告ができないという事情にありますので、この方の要求を当局にしまして、優先的と言いますか、先にこれをきめなければならぬという立場にあるのか、ひとつその辺の事情をお聞かせ願いたい。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 ただいま赤城さんの御指摘の点でございますが、地域給について、お話のような点も、裁定や勧告の処理と同時に解決できれば、それが一層望ましいことではあるわけでございますが、昨日もこういうた問題が、できるだけすみやかに解決することが望ましいという意味で、いろいろ意見の交換等も行われたわけでございますが、予算的にも相当苦しい事情もございますので、はたして同時に参るかどうかということは、ちよつと今のところ申し上げられるほどのところまで行つておりません。相当の困難があるのじやないかと思つておりますが、およそ給与のこうした問題は、すべて関連を持つものでございますので、私ども努力する目標といたしましては、できるだけすみやかに解決するようにというようなことを考えている次第でございます。但ししかと同時に解決できるかどうかというようなことにつきましては、ただいまのところ、ちよつと確定的には申し上げることができないような段階であることを御了承願います。

赤城宗徳自由党

○赤城委員 これは要望みたいになりますが、先ほど申されましたように、全国からの請願、陳情も三千七百件以上になつておりますし、非常に地域給の勧告が遅れておるということで、各方面からわれわれも迫られているようなわけであります。この予算のわくがきまりませんと、予算のわくなしでも、人事院の権限として、あるいは法律上は地域給の勧告もできるわけであります。非常に予算の決定が遅れるということであれば、あるいは人事院の方で、予算にわくがなくても勧告するというようなことにでもなりますと、非常にお互い迷惑することになります。このことはよく御承知の官房長官でありますから、この点をとくとお考えの上、急速にひとつ予算を決定していただきたい。こういうつもりでおりますので、その点をひとつよろしくお願いいたします。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 大分官房長官お忙しいようでございますので、私は重点的にただいまの仲裁裁定と、人事院の勧告によるベースアツプの問題についてお聞きしたいと思います。これは今非常に微妙な段階の中にあつて、官房長官は非常に御努力しておられるということは、今の答弁でわかつたのでございますが、この問題はいまさら私が申し上げるまでもなく、人事院の勧告は七月に出されております。その人事院の勧告は、昨年の三月から今年の三月までに、すでに消費者実態調査の結果、生計費が二〇%上昇している。その後、一昨日人事委員会から配付されました資料によりましても、今年の三月から九月までの生計費の指数が、すでに三月を一〇〇%として九月に一〇九%というふうに上昇いたしております。おそらく十、十一月とさらに上昇がはなはだしいと思うのであります。このような実態の中で、公務員は人事院の勧告を実施してもらいたいと、こういうふうに要望いたしております。仲裁裁定にいたしましても、三公社五現業の方々は、最初の要求よりずつと下りまして、最小限度仲裁裁定を実施してくれ、こういうことを今要求いたされているわけであります。われわれとしては、最小限度のものは今度の補正予算に、ぜひとも計上してもらいたいわけでありますが、このように公務員法及び公労法等の法律によつての勧告なり、仲裁裁定なりを、かりに政府が予算上、資金上困難であるというような立場から、一方的に押し切つた場合は、最終的にはやはり憂慮すべき事態が生じて来るのではないか、これを私は非常におそれるわけです。たとえばそのような事態は、これは最悪の事態でございましようけれども、仲裁裁定も、ベース・アツプも取上げられないというようなことになりますと、あるいは汽車がとまつたり、あるいは日本の官庁の機構が半身不随になるというようなことも考えられるわけでありまして、そのような場合、これはやはり政府には責任がないので、そういうことをやる労働者といいますか、いわゆる不逞の分子、こういうのに責任があるというようにお考えになるのかどうか、ひとつ長官のお考えをお聞きしたいのであります。

福永健司自由党内閣官房長官

○福永説明員 先刻来私が種々申し上げておりますところによりまして、政府が裁定になり勧告なりに対処するにつきまして、大いに誠意を持つて努力いたしておりまする点は、ぜひ御理解をいただきたいと思うのでございます。私といたしましては、ただいまお話のような事態が起るとは予想いたしませんし、さようなことがあつてはならないと思うのでございます。政府も今後ともますます努力すべきであろうと思いますし、同時にこれと関連を持つところの労働者各位におかれても、よくそういつたことについて御理解をいただく限りにおいて、今お話のような事態は起らないということを、私どもは確信いたしたいのでございます。従いましてこういうようなことが起る場合において云々というお話の点につきましては、私どもはさようなことを考えたくないし、予想もいたしませんだけに、ちよつとお答えのしようがないのでございますが、要するに政府といたしましては、今御心配のありましたようなことの起らないように、あらゆる努力をいたしたいと考えておる次第でございます。

櫻井奎夫日本社会党(左)

○櫻井委員 私もそういう事態が起ることを、非常に懸念するわけでありますが、その事態を回避する唯一の道は、やはり政府が誠意を持つて、今回の予算に彼らの要望を取上げていただく、このこと以外にないと思うのであります。特に福永官房長官は、そういう衝に当つておられるので、官房長官の今後の御努力と申しますか、こういう点を私は要望いたしまして、私の質問を終ります。

川島正次郎自由党

○川島委員長 本日はこの程度にとどめまして、次会は公報をもつて御通知いたします。  これにて散会いたします。     午後零時二十三分散会

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