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17回国会衆議院1953/10/31

建設委員会 第2号

発言数
23
登壇者
4
会派数
2
開催日
1953/10/31

会議録

久野忠治自由党

○久野委員長 これより会議を開きます。  災害復旧に関し前会に引続き調査を進めます。質疑の申出があります。よつてこれを許します。村瀬宣親君。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 本日は大蔵大臣が御出席になるという御決定がありましたので、昨日の質問を打切つてお待ちしておつたのでありますが、遂にお見えにならないことになりましたことは、はなはだ遺憾でありまするが、建設大臣がお見えでありますから、建設大臣にお尋ねをいたします。時間がないようでありますから、要点だけを申し上げまして、数字を明らかにしたいと思います。  政府の方では、これは大蔵省でありましようが、今度の基礎になる国庫負担の金額を一応千五百六十五億円と査定をされたようであります。それには閣僚として建設大臣もこの千五百六十五億円をお認めになつたものと思うのでありますが、この千五百六十五億円は、建設省関係が幾らで、農林省関係が幾らでありまするか。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 大蔵省で査定をいたしましたのは、被害の全額について従来の平均といいましようか、過去の実績に照して一応の数字を出したということのようであります。従つてもちろん大蔵省側でも、閣議等でも説明をされておりますが、これは動かないものという意味ではありません、一応の査定にすぎないと私は考えております。ことにその根拠になつております数字も、十月五日現在の数字によつておるのであります。皆様のお手先にそれぞれ資料としてお配りしております建設省関係の数字は、この二十八日までに集計されたもので、本日の日付をもつてお示しをいたしているようなわけなのであります。その間にも、すでに大蔵省で基礎にいたしたのと百数十億の差が出ている。従つて、これをあらためて先の標準によつて大蔵省、計算いたしましても、多少の数字が上るということになるのは当然であります。建設省で今それぞれ査定をいたしておりますけれども、何分にも、今年の災害は十万箇所を越えるというようなことでありまして、実際に査定の進捗ははかばがしくありません。六、七月の災害について大体重要な箇所という意味で、三、四割のところを査定をいたしたのであります。これによつて現われたのは報告額の約八割に相当いたしております。その他の箇所と言うと、あるいは言い方が悪いかもしれませんけれども、もつと楽なところというので、これをだんだん査定をして行きますと、従来の査定実績とあまりかわらない数字が出るのではないかというふうに考えております。ただいまお尋ねの大蔵省の査定した数字に該当する建設省の数字というのは、ちよつと私の手元でわかりませんので、事務当局から数字をお答え申し上げます。

石破二朗建設事務官(大臣官房長)

○石破説明員 大蔵省のわけ方と建設省のわけ方と、項目が非常に入り組んでおりまして、項目別のものははつきりつかめませんし、大蔵省の説明をもう少し聞かなければ、わからぬ点が残つておりますけれども、ここで大蔵省で二十八年の十月二十八日という日付でつくつております印刷物を見ますと、建設省、運輸省、農林省、各省所管の災害復旧事務費二十八年度の補正予算内訳という票を見ますと、総合計が千五百六十四億となつておりますが、これらの建設省所管分としては九百九十六億ということになつているようでございます。但し、これは私が直接大蔵省の責任ある者から入手したものでもありませんので、今日のところもこうなつているかどうかよくわかりませんが、一応御報告いたします。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 ただいま建設省からお配りをいただきましたこの資料によりますと、排土、砂防、道路修繕と水防を除きましても一千九十億円以上になつておるのであります。排土、砂防、道路修繕、水防の被害額は四百三十一億円にも上つておるのでありまして、これをどんなに切り詰めて国庫負担を計算してみましても、百五十億円を下るというなうなことは絶対にありません。そういたしますと建設省で出されておるはつきりした金額が千九十億円、それに最小限に見積つた、排土、砂防、航路、水防関係の国庫負担を百五十億として見ますと、千二百億円というものは建設省関係の絶対最小限の国庫負担分であるのであります。それが九百九十億となつておるという今のお話でありますが、九百九十六億円ということを大蔵省できめられて、それで閣議で建設大臣は御承認をなさつのでありますか。なるほど査定の日は十五、六日違うようでありますが、ともかくも排土、砂防、道路、水防の四つを除いても、千九十億になつておる。ところが大蔵省はそれを九百九十六億だという。そういう数字に基いて、しかも予算の説明では本年度一割九分二厘を災害復旧する、こういうことを言われる。われわれは三、五、二を主張いたしますが、これはあとで申し上げるとして、少くとも一割九分二厘と言われることも片腹痛い。かつてな査定の区分を言われる数字である。何か閣議でもつとはつきりしたお話はなかつたのでありましようか。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 お答えします。ただいまも申し上げましたように、大蔵省でこの査定額を表わしましたのは一種の推定にすぎないものでありますので、実際に査定を実施して参りました上には、食い違いがあることは当然なことだと思います。閣議におきましても、そうした意味での大蔵省の説明があつたにすぎませんので、これは実際に査定した結果、変化することは当然あるんだというように、私は了承いたしておるわけでございます。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 私たちは建設省関係はどんなに最小限に見積つても、どうしても十二百四十億円は国庫負担をせねばならぬ、かように思うのであります。ところが今出されておる補正予算は、この千二百四十億円とほとんどはつきりしておる数字に対し、九百九十六億円だという前提のもとに補正予算が組まれ、論議が闘わされておる、ここに解決されてない問題がある。しかし今これを議論してもしようがないのでありますから、次に進みます。  さて九百九十六億円と建設省関係を一応推定いたしまして、そうして国庫負担分の総計を千五百六十五億円と仮定をいたします。これは非常に少い仮定であります。そこでこの仮定に立つて、われわれが建設大臣が御就任の二年も前から主張いたしております、少くとも災害は初年度三、翌年度五、その次の年度に二、三、五、二の割合で復旧をしたい、するということは、すでに強い不文律の決定を見ており、さらに建設大臣は六制と四割で二年でやりたいというような御決意を示されたことも二度あります。従つてこの三、五、二はあくまでも実行いたしませんと、日本の国土はいたずらに荒廃にゆだねられてしまうのでありますが、しかも初年度三百億円しか補正予算には計上してない。そういたしますと、三割を実施するという原則に立ちますならば、その残余の額が相当多いと思うのでありますが、その全額はどのくらいに見ておられるのでありましようか。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 お話のごとく私もかねがね災害の復旧は、努めて早くしなければならないということを、しばしば申し上げておりまするし、またその希望を決して捨てておるものではございませんが、本会議等でも大蔵大臣からしばしば説明がありましたように、現征の日本の財政状況ということ、またインフレ抑制というような意味のこともありまして、さらにここで多くの事業費を計上しても、かえつて危険になつてはいけないという政府全体の結論によつて、やむを得ず本年度の補正予算が成り立つておるようなわけでありますので、この点はまことに遺憾に存じておるのであります。結果がおもしろくなつてはいけないという見地から、やむを得ないと考えておるものであります。しかし、ことに今年のような大災害でありますので、実際に重点的にいたしましても、この補正予算で足りないかもしれないという心配は十分に持つております。そういう場合には、昨日も本会議で申し上げましたが、できるだけあらゆる手段をもつて重点的に必要な個所については、工事を遅らせるとかあるいは中止するというようなことのないように、また仕事の手持ちをするというような結果にならないように努力いたして行くために、融資その他起債等の方法を講じさせましても来年の出水期までに耕地の保護等が十分に参るように努力をいたして参りたい、かように考えておる次第であります。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 時間がありませんから、私はきわめて要点だけを申し上げますから、数字をお答えいただきたいのであります。結局今建設大臣がお答えになつたような方法で進むといたしましても、目標がなくてはなりません。一体幾らの目標の数字をお持ちになつておりますか。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 目標というお話でありますが、私がただいま申し上げましたのが、抽象的であるいは御不満かもしれませんけれども、何ぼやればよろしいということは、まだ査定の結果その他も十分わかりませず、ここで数字をあげて何ほどまでのところでよろしいということは、今までの調査の結果では申し上げかねるのであります。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 もう少し打割つて御答弁がいただきたいと思うのであります。と申しますのは、建設委員会、こんなところでぐずぐずしておりますけれども、実際の予算はもう三日目でありますし、どんどん進んで行きおるのであります。そういうことはわかつておるのであります。どこまで交渉が進んでおつて、何ぼの金額でどういう妥結になるようだということは、これはちやんと——予算のいろいろな交渉にない間なら、そういう御答弁でけつこうでありますけれども、もうすでに一方ではぐんぐん進んでおる、建設委員会だけで、まだおそまきなこんなところをぐずついておる、それは当然閣僚として建設大臣もお知りでなくてはならず、今度の国会は、実は建設大臣と農林大臣の国会みたいなものであります、一番大事なのは建設大臣の腕一つなんであります。これがわかつておらなければならぬのでありまして、ただ理論的に幾らと査定して、何ぼまでが必要であるかとかいう学者のような御答弁を要求しているのではないのでありまして、実際の数字の上でどういうふうになつて行くか、今年度の災害復旧をどれだけやるということがきまらねば、この国会は終るわけはないのであります。七日間と決定しておりましても、この七日間に終るには、何ぼ災害を復旧するのだという数字がきまらぬことには、この国会は終りません。それから、もう一方では、ぐんぐん進んでおる。そこで私は、当面の責任者である建設大臣がどういうことにお考えになつておるか、その数字もお聞きであろうと思いますから、お伺いいたします。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 お前が知らないはずはないというお話でありますが、実は昨晩も相当おそい時間まで、私はこの議会におりましたし、けさ新聞で記事の上で見た程度でありまして、本日は十一時半に閣議があるという通知を受けておつて、そこへ参つたらば、あるいはもう少しはつきりしたことがわかるかもしれません。まだ今までのところでは、私はなはだ投げやりのようにお考えになるかもしれませんが、事実承知をいたしておりません。決してこういう建設委員会の中で、何もしやちほこばつてむずかしく申し上げるという気持を持つているものではありません。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 これは建設委員会の伝統でありますが、われわれは国家的見地に立つて、どうやつて災害を一刻も早く復旧するかということで、建設委員会くらい党派的な感情を抜きにして、ほんとうに国家的に審議して来たところはないと、われわれ一同自負しておるのでありまして、何も私たちは建設大臣にどう言つて責めるとかなんとかいう意味のものでないのであります。災害をどこまで復旧すれば、せめて今年度日本の国が崩壊せずに済むかという点にあるのでありまして、その点ひとつざつくばらんに私は御方針を承りたいのでありますし、閣議へこれから臨むとおつしやいますけれども、建設大臣が首を振れば、この閣議は全然問題にならぬほど、私は建設大臣のウエートは、ふだんでもそうであるけれども、特に今国会においては一審重要なものであると考えております。そこで、ただ閣議に出て意見を聞くとか、数字を聞くという意味でなしに、もし建設大臣において三、五、二が、あくまでも日本のためにそういう比率で復旧をせねばならぬという御信念があるならば、その三に相当する数字は大体幾らとか、従つて、予算面はやむを得ず三百億としておるが、その差額というものはどれくらいであるか、その金額は少くとも融資その他の方法で、利子もつけてもらつて、あくまでも今年度やるように閣議で努力をせんならぬという腹は、きめておいでにならねばならぬと思うのであります。その腹を私は伺いたいと思います。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 先ほど申の上げたことを繰返すようで、まことに申訳ありませんが、私の希望するところは、先ほども申し上げましたように、もつとたくさんやりたいということを思つておるのであります。しかし全体のためにやむを得ざる限度というものも自然出て来るのじやないかと思います。なお数字のことでございますから、一応事務当局からもう少し数字の上で申し上げさ、せていただきます。

石破二朗建設事務官(大臣官房長)

○石破説明員 私から数字の点について私が考えておりますことを申し上げたいと思います。建設省所管の災害は、たくさん種類がわかれておるわけでございますけれども、一番問題になるかと思います公共土木の関係について、考え方を申し上げたいと思います。お配りしてある資料によりますと、公共土木報告額、査定見込額、国庫負担額、昭和二十八年度予算額、それからパーセント、こう欄をわけて書いておりますが、昨日も御説明申し上げました通り、報告額に対しまして、査定見込額を七割八分程度に私の方は考えておりますが、これは過去の実績と、それから本年度緊急な箇所を約四割程度いわゆる緊急査定しました結果に基きまして、その数字を使つて七割八分見当を出しております。国庫負担額は八割九分八厘という推定の数字で出しておりますが、こういうことをやつてみますと、すでに予備費から支出しました金、今回補正予算で要求しております金、こういうものを合算しまして、直轄、補助合せて一五・四五%という数字が出ております。さらに予算面に計上されておるもので、これに充当されるかどうかはつきりわかりませんけれども、おそらくこれに充当されるであろうとわれわれが考えておる数字を申し上げますと、大蔵省所管の災害予備費が二十数億組んであるはずでありますが、その中からおそらく十六、七億円程艇は公共土木にまわるの ではなかろうかと考えております。これは工事の緊急度その他をよく見まして、これから大蔵省に折衝して支出を要求きべき性質のものでございます。  それから冷害等の臨時対策諸費の中に、災害復旧費を五億円、建設省所管に計上されておりますが、この中には必ずしも今年発生災害、過年度災害、どれをやるとは書いてありませんけれども、緊要度に応じて災害復旧をやる わけでございまして、その中からもおそらく半額以上のものは、本年発生災害をやることになりはせぬか。かれこれ合せますと、約二十億見当のものがこれにプラスされるのではなかろうかと思います。  さらに先ほど来お話のありました、これはまことに無責任でありますが、新聞によりますと本年度のつなぎ資金として出しております金、そういうものが百数十億円この予算のほかにプフスして、それを災害復旧に充てるのた、こういうことで、かりにそれが事実といたしますと、今後の数字はわかりませんが、すでにつなぎ資金としまして預金部費命を地方公共団体に貸しておりますのが、百八億ばかりあります、これで建設省所管の工事をどれだけやつたかということは、はつきりつかめておりませんけれども、約六割程度は建設省の工事、しかも大部分は公共土木の復旧に充てておるのじやなかろうかと思います。そういうものを勘案いたしますと、二割三、四分程度の復旧率になるのじやないかと思います。  そこで問題は、それでは本年中に何ぼの復旧工事をやらねばいかぬという問題と、この二割三、四分という数字の問題が出て来るわけでございますが、かねてから唱えられております通り、三、五、二の比率で災害復旧をするというのは、これをもう少し技術的に考えてみますと、これも一応の数字でございますけれども、河川局の見当によりますと、二割七、八分程度本年にやれればいいんじやなかろうかというような数字が出ておるようでございます。これはまつたく河川局限りの数字でありまして、別にそれだけやらねば絶対いかぬものだとか、それだけやれば絶対安全だという数字でもないようでありますが、そういう数字があるようであります。それと二割三、四分の開きをどるするかという問題が残るわけだろうと思います。そこで一番先に申し上げました通り、問題は査定見込額と国庫負担率が問題になつて来るだろうと思います。  そこで査定見込額でございますが、緊急査定しました結果によりますと、七割八分七厘か八厘になつておつたと思いますが、御承知の通り、緊急査定しましたのは重要箇所でございまして、過去の例によりますと、重要箇所は割合に歩どまりがよくて、山間部その他の小さいところになりますと、比較的誤差が多い、つまり査定減が多いというような実績のようでございます。さらに今年の災害は、御承知の通り、つなぎ資金を出すにしましても、第一報の建設省の被害報告額を基礎にしてつなぎ資金が大体出されておるというような事実。それから、特例法を適用するにあたつては、被害総額と標準税収とを比校して、それによつて特例法を適用するかどうかという問題が起つておるような事実もあつたわけでございまして、これは推測でございますけれども、そういうことを勘案しますと、報告額がある程度高い、つまり査定率が下るであろう。そこで大体達せられるのじやなかろうかと思います。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 非常に詳細な御答弁をいただきましたが、実はそういう御答弁を伺うには、前提として、この千五百六十五億の数字が出たのでありますが、私が伺いたいのは、千五百六十五億という大ざつばなものを認めた以上は、そういう詳細なことよりも、実は今年度幾らの災害復旧の金額をやるかという結論を承りたいのであります。そこで私、建設大臣が閣議とおつしやいますけれども、大体今一方で進行しておりますのは三百億円のほかに百四十三億八千万円くらいあるということは、建設大臣もお知りだと思うのです。それをおそらくお知りでもありましようし、またそれに対する大体の腹づもりというものもお持ちでなくては、今度の閣議数日の後に閣議がありましようが、収まりつかぬと思うのであります。そこで百四十三億八千万円でよいのかどうかという点を私はひとつ伺いたい。また基礎についてもいろいろ見方はあるわけであります。建設大臣はこの数字をどういうふうにお考 えになるか。いわゆるこの百四十三億八千万というのは四百九十億八千万円から三百四十七億円を引いた百四十三億八千万円だともいいます、また千五百六十五円を基礎にすればその三割は四百六十九五千万円となるのでありますから、差額は百六十億五千万円ということにもなるのであります。この百四十三億八千万円というような数字はたびたびお聞きだと思います。それに対してどういう考えをお持ちであるか。  それからもう一つは、一体百四十三億八千万円ときめるならば、どうやつて使うか。予算ならばちやんと配分もして、目標がすぐきまつております。予算でもない、その限度で利子を補給しよう、融資をしようというのでありますが、どうやつて運用するか。先取り勝ちでありますか、どうなんでありますか。いわゆるこの百四十三億八千万円という金額に対する廼設大臣のお考えと、それをどうやつて使うかという具体的な例、時間もあまりないようでありますから、簡潔にひとつ要点をつかんでお答え願いたいと思います。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 百四十何億という数字は先ほど申し上げたように、新聞で知つた程度であります。しかし言い訳するわけではありませんが、私の希望は、災復復旧は十分やりたいという希望をもつておることは、しばしば申し上げておりますが、従来の実績に徴しますと、初年度において最も多かつたのが本年の二五%ぐらいであります。それで私は、従来もそうであるから、初年度は二五%ぐらいでよいということを申し上げるのではありませんが、事実はそういうような過去の状況であります。それで過去においては一応ふさいで来たと申しますか、本年も大きな災害であるから、そういう重要な箇所が多いので、できるだけやらなければいかぬという意味で、その多きことを欲しておるのでありますけれども、この補正予算をつくるに際しましては、一割何がしの割合でありましても、これを重点的に使つて、とにかく来年の出水期までに支障のないようにあらゆる努力をいたしたい、かように考えておつたわけであります。今の百四十億何がしをどういうふうに使うかということは、今明確には私としても申し上げかねますが、たださきにも申し上げましたように、重点的にやるとしても、足らない場合がありはしないかという心配がありますので、そういう場合には、工事そのものに対してはこれは手遅れになることがないように、融資その他の方法を講じて行く所存であるというふうに申し上げておつたのでございます。この資金の運用につきましては、財務当局といたしましてもいろいろ苦心いたしたところでありましようし、またお話のように、わけどりというようになることは決しておもしろいことではないので、実際必要なところをよく調べて、よく計画を立てて、財務当局と交渉して融資を受けて行くというふうにすべきものだと、私はかように考えておるのであります。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 私は、戸塚大臣の穏やかな御性質には敬服いたしますけれども、今日の場合には、私はそういう心づもりでは、非常に心配なのであります。と申しますのは、大体こういうことになつておる。初年度三百億円を計上して残余は預金部運用資金で融資をする、但し本件に限り復旧事業の進行に伴い、その必要に応じ、実情調査の上年度末までに利子補給あるいは免除の措置を講ずるというのでありまして、必要に応じ復旧事業の進行に伴い、でありますから、伴わなければ、百四十三億円がただの四十三億になつても、あるいは二十億になつてもよい、なるべくこれは利子補給など少くしようという大蔵当局の意向はありありと見えておるのでありますから、どうしても百四十三億はぜひ必要だ、それにはこういうふうにして復旧しなければ日本の国土は荒廃するという、建設大臣としての強い信念があつて初めてこの措置はとられるのであります。そうでなければ、大蔵省としては三百億円で予算を計上しただけで、打切りたいのであります。それをいろいろ折衝し、また今度の災害の特殊性や、和歌山、奈良、三重あるいは九州のあの実情を見て、それではとうてい深憂にたえないというのが、この議員こぞつての熱望となつて、ここにこういう非常措置が講じられているわけでありまして、ただ、もし必要があれば必要なところを早くやつて行こうというようなことでは、これは百四十三億はとうてい全額利子補給をしてもらえるような立場にないと思うのであります。私はそこのところを建設大臣に腹をきめていただきたいと思うのであります。それにはぼう然としておれば先取り勝ちみたいになるか、それでなければおいおい減らされて、百四十三億が八十億にもなり、二、三十億でもよいということにもなるのでありますから、百四十三億までは利子補給をしようということに一応閣議で御決定になると思うのでありますが、ならなければなかなか今度の国会は収まらないと思うのであります。そうなつた場合に、その使い方というか、いわゆる予算をわけると同様のわけ方を今からしておかなければ、これは始末におえぬことになると思うのでありまして、その御方針をもつとはつきり伺いたい。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 正確な数字でこれだけいるのだということは、むしろ私どもの方で事務的に進まない点があるいはあるかもしれません。実際に重要なる各箇所についてどれほどいるということは、明確なものはまだ出ておりません。むしろ私は実質的には相当先まわりしてというか、大蔵省当局とそれぞれ折衝はしておるのであります。ただお話の通り百四十三億をどうするという話になりますと、そのうち幾らがこつちだということは、まだ話が進んでおりません。あるいは新聞にあるような状態が、その通りになると思いますが、そうなることよりも、むしろ必要なものは出すということを言わせておくといいますか、話を進める方が、かえつて有利じやないかというふうな、実質的には相当に話を進めておるつもりでございます。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 私たちはこの官僚のセクシヨナリズムをずつと攻撃して来た立場でありますから、この二十二の常任委員会がそれぞれセクシヨナリズムにまた立てこもるということは、非常に警戒をせねばならぬと思うのでありますし、こういう言葉は使いたくないのでありますが、しかし今度の災害関係と冷害関係とを見ましても、とかく冷害の方は非常に比率において大きく活躍をするようでありますが、災害の方はいたずらに縮小をせられるという傾向は、いなめない事実であります。そこでこの百四十三億というものも、非常に人格的におとなしく言つており求すと、いわゆる建設省と農林省とのぶんどりになるということは、これは言葉はいやでありますけれども、おおい隠すことのできない私は事実だと思うのであります。従つてこの百四十三億のうち、少くともどれだけは建設省で、しかもその方法は河川に幾ら、その他道路に幾らという、ちようど予算をとつたと同様な決心でお臨みにならなければ、せつかくのこの非常措置も効果をあげないで終るおそれが非常にあるのでありまして、その点に対し、私は特に建設大臣の御方針をもう一度承り、格段の御努力を切望してやまないのであります。

戸塚九一郎自由党建設大臣・北海道開発庁長官

○戸塚国務大臣 私がいくじがないからうまく行かぬじやないかという御心配でありますが、まことに、あるいはその通りかもしれません。しかし、私は、私のできるだけのことをして、皆さんの御心配をかける、皆さんの面目が立たぬというようにはいたしたくない、できるだけのことをいたすということだけを申し上げます。

村瀬宣親改進党

○村瀬委員 決して私は建設大臣がいくじがないとは思つておりません。その円満な御人格で、かえつて非常に建設省の仕事が進んだと私は確信をいたすのであります。しかし私は、この百四十三億は、必要な箇所をやるとか、工事に支障を来さないようにするという程度では、この二十八年度内に容易に工事はできないと思います。これは私は一応断言してもいいのであります。この百四十三億は、一応申合せできまりましても、予算でないのでありますから、非常な決意と方法よろしきを得なければ、必ずこれが百二十億になるか百十億で終つてしまうかということは、一応予想されるのであります。それを心配して申し上げるのでありまして、建設大臣が力が足らぬとかなんとかということは、毛頭私は考えもせず、思つてもいないのであります。この問題については、大蔵大臣の御出席のときにあらためて、しかとお尋ねせねばならないことが多数残つておるのでありますから、一応これで質問を打切りますが、特にこの際私は、閣議に臨まれんとする建設大臣に要望いたしておきますことは、冷害対策費といたしまして政府が五十億円をお組みになつておつたが、九十五億円に組みかえます。まだ閣議に臨まれぬのでありますから、これは決定をしないとおつしやるかもわからぬのでありますが、これは必ず決定されるのであります。そしてその四十五億というものは、いわゆる農業共済の金から振りかえる。ところが農業共済はもともと百五十億を要するのははつきりしておるのであります。そのうちから二十億円をさいて、百三十億円と言つておつたので、百五十億円に対し政府原案では二十億円足らぬのはわかつておるのであります。これを融資でやろうとしている。その百三十億円の中から、さらに四十五億円をさいて、いわゆる冷害対策に充てる。これは足らぬのはわかりきつておるのであります。これは百五十億円いるものをそれだけ減すのでありますから、六十五億円というものは、これはいわゆる融資に肩がえしたというだけであります。そういう措置が冷害対策でとられるならば、災害対策においても、必要な箇所はなおさら私は融資その他において十分とるべきである。それに私はこの冷害措置と災害措置とにおいて、あえて今度のウエートが、ずつて来たとは申しませんけれども、ややもすれば災害工事が今回に限り何となしに圧縮されるというような憂慮にたえない点がございますので、先ほどからの質問を続けたのであります。どうか今回の災害のこの非常な惨状にかんがみまして、必ず所期の目的を達することができますよう一段の御努力をお願いして、私の本日の質疑はこれをもつて打切つておきます。

久野忠治自由党

○久野委員長 次会は公報をもつてお知らせすることといたしまして、本日はこの程度で散会いたします。     午前十一時二十七分散会

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