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第17回国会衆議院1953/11/04

運輸委員会 第3号

発言数
70 件
登壇者
10 名
会派数
4
開催日
1953/11/04

会議録

關内正一自由党

○關内委員長 これより開会いたします。  前会に引続き運輸行政に関する質疑を続行いたします。山口丈太郎君。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 私は運輸行政一般について前回の会議において、運輸省所管に関する事項についての保留点に限つて御質問を申し上げたいと存じます。  第一点は、今一番この運輸委員会におきましても問題となりました鉄道会館等の問題について、決算委員会におきましても結論が出て、新聞にも公表されたのでありますが、これについて監督行政の立場から今後国鉄当局に対して、運輸大臣としてどのような措置を講じようとされておるか、まずこの一点をお伺いしたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 決算委員会の方で数日前に決議がありました。大体におきましては、本委員会において先ごろわれわれに対して要望された線と同じと思います。私といたしましては、この前もここで申し上げたと思いまするが、国鉄がよりよい運営ができまするように、現在の形においてりつぱな運営に進みますためには、非常に協力的な立場において監督も強化しなければならないと思つております。それでこの前の委員会で読み上げましたように、まず第一番の手初めといたしまして、各問題について報告を求め、これによりましていろいろ注意すべきものは注意し、改めてもらうところは改めるというような順序に進めて行きたいと思つております。行政措置ができるものは順次そうやつて進めて行きまするとともに、法の措置を要しまするものは目下いろいろ検討いたしておりますので、この次の本議会に提出するような運びにいたしたいと思つております。私どもやつて行く根本の方針は鉄道の経営形態は今の公共企業体のままにいたしまして、これでもつとりつばな運営ができまするように国鉄を鞭撻して行きたい、そういうふうな考え方でおります。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 今後行政面の指導監督等についても法制化したいという御意見のようでございまするが、これは私の意見をもつてしましても、行政官庁の地位にあるものとして、前回の国会でも申し上げましたように、いくら公社と申しましても、国民の感情としては、国有鉄道である、いわゆる国の鉄道であるという観念は少しもかわつていないのでありまして、そういう意味から申しますと、その観念にこたうべき行政措置は当然講じて、今日のような乱脈を是正することが、私は良識ある行政措置であろうと考えるわけでございますが、一部聞き伝えられるところによりますと、この運輸省の監督権限の強化等について、種々の反対的なとりざたもされているようであります。運輸大臣としては相当の御決心をもつて、監督行政の法制化のための適切なる措置を講ぜられねばならぬと思いますが、一体運輸省としては万全のそういう措置を講ずる意思で今せつかく研究をされておるのか。そしてまた研究されておるといたしまするならば、今後開かれまする通常国会またはそれ以前の国会に、その骨子または法案を提出して、この委員会でそれを審議の対象とされるつもりであるか、もう一度その点を明言していただきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 ただいまそれをお答え申し上げたつもりでございますが、鉄道会館の問題に端を発しまして、国鉄の監督の強化問題がいろいろと論議されております。私どもは監督の強化ということは、ただ単に国鉄を被告扱いにするような形で、監督の面をむやみに強くいたしまして、独立の企業体にしたものの力をそぐようなことにならぬようにいたすという方針でやつて行きたい、できればこれに協力する心持で、そうして今よりもよい運営のできるという線に沿つて、監督権を強化して行きたいと思うのであります。それにつきましていろいろ法律的措置の必要なものが出て来ると思つております。今その案も研究しておりまして、この次の国会にはその法案を提出いたしたいと思つております。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 大体の全貌についてはよくわかりましたが、さらにもう一点これに関連いたしまして実情をお話して、運輸大臣の所見をただしておきたいと存ずるのでございます。それは決算委員会の結論が出ました当時の新聞紙に、行政監督の面からいたします国鉄の諸施設の運用方法について、鉄道会館のみではなくて、各地方に鉄道の施設を使用いたします向きについて、正常ならざるようなものが数え切れたくなるということが報ぜられております。たとえば私の地区におきましても、高架下の使用などきわめて乱脈をきわめた状態にあるのでございますが、これは今日のようなコーポレーシヨンのような形、今運輸大臣のおつしやつたような処置だけをもつていたしましては、その整理はなかなか困難ではないか。あるいは正常な運営について困難ではないかと考えられるので、これらについて正常なる運営にあるいは正常なる措置を講ずるためには、何らかの法的措置を必要とするのではないかと考えられます。これについて運輸大臣はどのようなお考えを持たれておるか。これはたとえば高架下について考えますと、一旦火災等のような重大事件が発生をいたしますと、国の交通動脈は杜絶する状態になりますので、このようなことは一日も放置しておくわけに参らないと思うのでございます。だからといつて正常に個々に借りておりますものは、やはり生活権にも結びつく問題でございますから、ただちにこれらの人々の生活権をどうこうするような措置ではなくて、これら使用をしております人々の使用場所についても正常なる形において、言いかえますと、直接鉄道当局との契約に基いてこれが使用をなし、しかもそれについては防災措置が完全に行われるようにすべきと思うのでありますが、今日は何らの法律的根拠がないと申してもさしつかえないので、これについては十分指置すべき行政的責任があろうかと思うのであります。これらの考えについてひとつ運輸省当局の意向をただしておきたいと考える次第でございます。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 地方におきましていろいろ問題のあることはその通りでございます。これにつきましては法の措置を講じなければならぬものもあると思います。今それを研究いたさしておりますが、法の措置をいたしましても、今まで行われましたもの、あるいは既得権になつておりますようなものをどう処理するかということは、法だけではなかなか困難だと思います。これらの問題につきましては、今後の問題もそうでありますが、今までの問題を処理して行く上におきまして、国鉄当局におきましてどういうふうにそれを運んで行くか、実際の問題と法の措置とあわせまして解決の道を進めて行きたいというので、目下その相談をいたしておるところでございます。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 国鉄施設等に対します問題は、また次に各委員から質問もあろうと思いますから、この辺にいたしまして、水害対策についてひとつお伺いをいたしたいと存じます。今年度起りました水害につきましては、非常に大きなものがありまして、二十四の特別立法を立案し、このたびにおきましては、これが救済のための国会が召集をせられて、予算も成立を見ておるのであります。またこれに対しましては、適当な法の改正措置も講ぜられておるわけでございますが、私はこの中で特に運輸面に関係をいたしまする地方鉄道の問題について二、三質問をいたしたいと存じます。  この地方鉄道は、私はこの閉会中に和歌山から北九州あるいは東京以西の各地方の実情を見て参つた次第でありますが、その中で、今次の災害の復旧には、どうしても自力によつてはまかない得ない中小私鉄が多いのでございまして、しかもそれらの中小私鉄におきましては、今まさにもう崩壊の寸前といつても過言ではないのでございます。これらのためには、もちろん経営者も最大の努力を講じておるのでございますが、地方鉄道の労働組合におきましては、あるいは関西地方におきましては、その組合の血の出るような積立金の中から、相当多額の資金を出して、そしてその組合員の生活の補償をいたしておるような次第でございます。しかしこれはいつまでも放置をいたしておきましても続くものではございませんで、やはり限度のある問題でございます。そこでどうしても国家の力によりまして、これらに対する復旧の措置を講ずることが必要でございますが、往々にしてこの中小私鉄というものは、長くとも十キロあるいは二十キロに満たない、最短距離は三キロ何ぼというような鉄道でございますが、しかしこれを復旧いたしませんと、その土地の工場におきましては、ある地方におきましては、わずか三キロ九分の鉄道を復旧しないために、その工場の生産資材の輸送には輸送賃が五〇%も上り、全生産経費に対しまするコストは五%も上昇すると聞くのでございます。またある地方におきましては、ただ荒れ果てました耕地に対しまして唯一のその地方の生産手段は、この荒地に残りました柑橘類の輸送等に唯一の望みをかけておるような状態にございます。もしこういつた土地におきましてトラツク輸送等簡単な考え方において、この鉄道を復旧しないということになりますると、その地方の柑橘類はまつたく商品価値を失つて参り、その地方の柑橘類の海外輸出貿易に対する影響も至大の被害をこうむるわけでございます。このような特殊の使命を持つておりまする鉄道が大部分である。またある鉄道におきましては、これは従来も国鉄予定線と相なつておりまして、これが鉄道の復旧は、きわめてその地方の産業に大きな影響をもたらすものでございますが、これらについて特別立法は二割の補助をすることに相なつております。ここに報告されておりますのは、その十二社がほぼ該当し得るように報告をされておるのでございますが、しかしこの十二社の中におきましても、この二割の補助だけではどうしても復旧することが困難である。そこでここの当委員会の決議といたしましては、前に三割程度のものを加えた五割の補助ということに決議をしたのでございますけれども、これは削られたのでありますが、しかしこの二割の補助を早急にやると同時に、何らかの処置において、つなぎ融資あるいは特別の融資の措置を講じてやらないと、とうてい復旧は困難な状態にあるのでございますが、これについて運輸省としてはどのように措置をしておられるか、ひとつ具体的にお聞かせをいただきたい。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 災害の起りました直後に、陸運局を通しまして、災害復旧資金の融資のあつせんをするように通達いたしました。これとは別に開銀の総裁、全国銀行協会の連合会会長、日本銀行融資斡旋部長、中小企業金融公庫総裁等につきまして、融資をできるだけしてやつてもらうようにということを頼んでやつたのでございます。これによりまして——これによつただけではないと思いまするが、各地のいろいろな関係もあつて、実際に出されました借入れの実績は、十社ほどでありまして、金額は今までのところ一億八千四百万ほどに上つておるわけでございます。政府の方のひもつき融資の問題もございますが、大蔵省の方に対しまして、何とか融資をしてもらうようなことを折衝いたしたのでありまするが、災害地の金融機関に対しまして国庫の余裕金を指定預金をいたしておりまして、これによつてできるだけの融資をするようにということになつておりまして、こういうふうにいたしました預金は、金融機関の判断によつて、いろいろな業態に貸すということになつておりますので、私鉄なら私鉄という問題にどれだけということを指定いたすことはできないということでありまして、何とかここらの話をもう少しはつきりしてもらえぬかということをいろいろ折衝いたしたのでありまするが、国としては、どれどれということはできない。ただそうやつて余裕金を地方に出しまして、地方の金融機関の判断によつて貸してもらうということに決定されて、今日に及んでおるわけであります。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 ただいまの大臣の御答弁で、大体地方で言われている趣旨が那辺にあるかということがうかがえるわけでありますが、聞くところによりますると、せつかく融資の申込みをいたしましても、その地方の地方銀行の保証がなければ、開銀からわくを与えない。さなきだにこのような会社におきましては、実際においては地方銀行そのものが単独で保証するということは不可能に近い会社が多いのでございます。そういたしますと、せつかくの融資の通知を受けましても、その地方銀行の保証が得られないために、国家の融資を受けることができない、こういう実に悲惨な状態が生れつつありまするが、これはそのような地方銀行の保証というよりも、むしろ政府保証によつてこれらのものを貸し出すという措置をとらるることが正当な道ではないかと私は思うのでございますが、運輸省としてはそういう措置に出られる御意思があるかないか。今とられておりまするこの融資に対する保証の措置としては、どういうお考えをお持ちになつておるか、ちよつとお伺いをしたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 この問題は私鉄だけのことでなく、災害を受けました各地のいろいろな企業体から同じようなことを、私は自分の所管でないことにつきましても、いろいろその陳情を受けるのでございまするが、今までいろいろな話合いを政府部内でいたしました結果は、現在一個々々の問題につきまして、政府が保証をするということは困難な状況でございます。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 実際にはこの融資につきましては何らかの措置を講じないと、せつかくの政府のとられました措置が、そのまま恩恵をこうむることができないと私は思いますので、これにつきましては、運輸省としてもひとつ格段の御努力をいただきまして、何とかこの融資が円滑に開銀から災害地の方にまわつて、そうして一日も早くこの鉄道の復旧に役立つような措置を考慮していただくよう、私は切にお願いをいたしたいと存じます。  次に私一人では困りますので、時間を急ぎますから、裁定実施の問題についてひとつお伺いをいたしておきたいと存じます。御承知のようにもう仲裁裁定が下されまして、当院といたしましてはこれは労働委員会に付託をされておるわけでございます。しかし聞くところによりますと、これに対しまする実際の予算化の措置がいまだ講ぜられておらない。国鉄総裁に聞きますと、次の国会において国鉄の災害に対しまする補正予算と並行して、これらの給与問題の措置についても考えたい、このような答弁をされておるわけでございまするが、行政官庁として運輸大臣は今後この裁定実施について、どのようなお考えをお持ちであるか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 裁定の問題は私ども一番頭を悩めておる問題でございまするが、この間政府部内において、この問題について関係閣僚の打合せを一ぺんやつたのでございます。そのときにおきましては、各省まちまちの状態でありまするが、そのときの話では、各省の事情をみんな説明をいたし合いまして、どうやつてこれをやつて行くかということにつきまして、話合いの下地をこしらえただけでございます。またこの問題をどれはどうする、あるいは一体として扱うか、あるいは個々として扱うかというような問題等につきましても、まだ各個々々の各省大臣の意見はあるようでありますが、その話合いの点までまだ入つていないような状態でございます。これは平たく申しますれば、今年の災害が相次ぎましたための思わぬ費用が国庫の負担になりましたために、この裁定問題にいい影響を与えなかつたと私は思います。何としても災害は第一にできるだけのことをしなければならない。その災害の復旧さえ御承知のように十分に手当ができなかつたという状態は、日本の財政状態が非常に苦しいからである。これをむちやくちやにすれば、そこからインフレーシヨンの問題が起つて来るというようなことが、しきりに心配されておるのでございます。従いましてこの裁定の問題は、公務員の問題からわれわれ国鉄の問題、その他たくさんの問題がひつかかつて来るのでございますが、これを完全実施いたしますと、相当大きな金額がここに財政上の負担となつて来るわけでございます。はたしてそれだけのものが出し得るか、そうして出して、どういう影響を及ぼすかというような問題等が、十分研究されなければならないと思つております。国鉄の問題にいたしますと、国鉄そのものの災害もあります。また国鉄の裁定につきましては、できるだけ法の精神を尊重してやらなければならぬという、これは一つの前提になるものが考えられるのであります。そこでジレンマに陥るのでございます。裁定はやりたいが、そうすればことしも困難であるが、来年からの平年度において一体それをどうやつてまかなうかという問題になりますと、結局は今のところまだ数字をいろいろと研究いたさせているのでございますが、来年度になりますれば、どうしても運賃の値上げということが考慮されなければ、どういうような形においても裁定に応ずることは困難ではないかというふうに、私は心配をいたしているのでございます。これらの問題をあわせ考えまして、私がさつき申し上げました裁定の尊重という線を前に置きながら、今の財政とどうにらみ合すかということで、何とかして近いうちに案を立てなければならないと思つているのでございます。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 裁定の問題については、やはり今申されるように、行政責任といたしましては、法を尊重する建前で、労働者に法を信頼させるということが、まず社会秩序を維持するためにも、政治上の重要な課題であろうと私は考えるわけでございまして、これについては十分にその法の趣旨に従つて実施せられるよう、最大の努力をいたされるように希望いたします。  さらに次に進んで参りまして一、二御質問を申し上げます。と申しますのは、すでに二十九年度の予算編成についても、その構想は考慮されつつあると存じますが、せつかく十六国会において成立を見ました地方鉄道軌道整備法に基きますこの法の予算化の問題でございます。今どのようにこれが進展しつつあるか、事務当局から御答弁をお願いいたしたいと思います。

山内公猷運輸事務官(鉄道監督局民営鉄道部長)

○山内説明員 地方鉄道軌道整備法に基きます来年の予算あるいは今回の補正予算という問題でございますが、補正予算には前年あの法案が提案になりました当時の約一億円に近い予算で一応要求いたしたわけでありますが、今回の予算の編成上不可能であるということで、補正予算には載つておりません。来年度につきましては、その後水害あるいはその他の一般的な輸送減というような点につきまして、相当予算を要請する会社が多くなつておりまして、現在一億余、来年度は六億程度の予算の折衝をいたしているのでございますが、まだ予算の点につきましては確定をいたしておりませんので、折衝中であるということであります。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 ただいま事務当局から御説明があつたのでございますが、これを運輸大臣に御質問申し上げたいと存じます。今回の水害等の対策については十分に措置をされましても、今申しましたように、この法律によつては完全な復旧工事もできない。しかも打続きまする災害によりまして、これら対象になると思われます地方鉄道におきましては、平常に運行をいたしておりましても非常な赤字を出し、今まさに風前のともし火にあるような状態にありまして、経営がただに困難というだけではなくて、これらに従事しておりまする従業員にいたしましても、非常な不安に陥つている実情にございます。そこで本年度の昭和二十八年度の補正予算におきまして、幾分のものが盛られることを私は期待いたしておつたのであります。しかし少しも予算が盛られていないといたしますと、今申しましたような実情にありますものについて、自動車に切りかえるとか、貨物自動車に変更させるとかいうことは、鉄道としてはそう簡単なことではなくて、その地方の住民の産業等に対しましても至大の関係を持つものでございまして、ぜひともこれについては平年度に考えられましたより以上の予算を計上し、対象会社を多くしていただかないと、施設の荒廃等によります輸送面の人命、財産にもかかわる重大問題の惹起もおそれておるわけでございます。従つてそれらに対しては運輸行政上、運輸大臣はどのような所見をお持ちになるか、また今申しましたようなきわめて困難な事情の中にあるといたしましても、これらの私鉄の救済策の予算化についてはどういうお考えであるか、この点だけをお聞かせいただきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 せつかく法律もできておりまして、その必要を痛感しておる際に、また今お話のような次第もありますので、二十九年度予算には何とかしてできるだけ多く見積つてもらいたいというつもりで、私どもは今後とも努力をいたすつもりでございます。

山口丈太郎日本社会党(左)

○山口(丈)委員 私はまだまだ質問はしたいのですが、大臣は非常にお忙しいようでありますから、これでとめることにいたしまして、希望を申し上げておきたいと存じます。  今申しました地方鉄道軌道整備法に基きます予算化の問題と、水害地の私鉄に対します復興問題は、その沿線地方の住民及び産業に対します影響がきわめて重大でございます。従つてこれに対しましては運輸当局におきましては、大蔵省との折衝においても十分なる予算措置を講ずるように強力にお願いをいたし、そうしてできれば、次の国会にこの整備法に基きます予算が、幾分なりとも計上できますように希望申し上げたい。さらに水害の問題につきましては、二割のような補助ではどうにもなりません。せつかくいただきましても、それが実際には効をなさないことに相なりますので、これにつきましてはさしあたり法を改正して、補助を増額するというようなことはできないかとも存じますが、これに対します政府の低金利融資につきましては、ひとつ運輸省として格段の努力をしていただきますように希望を申し上げまして私の質問を終ります。

關内正一自由党

○關内委員長 川島金次君。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 大臣が見えておりますが、参議院の関係もおありのようでありますから、私は簡潔に二、三の点についてお尋ねをいたしたいと思います。  まず第一にお伺いを申し上げたいことは、私の記憶によりますと、昨月の初旬だと思うのでありますが、いわゆる鉄道会館の問題が世間からきわめて注視を浴びておりますさ中に、ある日の閣議の席上で国鉄の直営案というものが——それは閣議という正式のものであるかどうかは存じませんが、とにもかくにも閣議の席上において、そういう問題についての若干の論議めいたものが行われたという新聞報道があつたのでありますが、はたしてそういうことがあつたかどうか、まずそれを大臣から承つておきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 鉄道会館の問題が当時新聞にしきりに伝えられてもおりましたので、閣議のあとであつたと思いますが、みんなに今こういう問題が起つていろいろ運輸委員会で質問やら答弁やらあつたという、一応の経過を報告したことが私はありました。そのときに国鉄の話がいろいろ雑談的に出ました中に、たれでありましたか、国鉄はやはり元のようにした方がいいじやないかというようなただ単なる話として出て、それについてそれがいいとか悪いとかいう論議もそのときになかつたのでございます。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 おそらくその問題は閣議という正式の席上ではなかつたように私も想像はいたしておるのですが、その問題が提示されましたときに、一、二の閣僚の中には国鉄の直営問題について、座談的ではありますけれども、きわめて積極的に賛意を表わしておつた、こういうようなことも新聞に報ぜられておりましたが、そういうことがありましたかどうか、さしつかえなければこの際お聞かせおきを願いたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 そういうのを私はちよつと記憶いたしておりませんが、そう物事は簡単には行かない、一ぺんかわつてまだ四年か五年しかたたないのに、すぐにそれを批判してしまうのは早過ぎるということを言うたように覚えております。そのほかの人が賛成とか反対とか言つた記憶はちよつとございません。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 それならば現在も運輸大臣であるあなたにおきましては、この国鉄のいわゆる直営案なるものに対して、どのようなお考え方を持つておられますか。先ほど山口君の質問でもそのことにちよつと触れられたようでありますが、さらに私もこの点念のためにあわせて伺つておきたい。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 私はただいま申し上げましたように、まだ国鉄が国家経営から、公共企業体に移りましてそれほど長くもたない、またこの経営形態が必ずしも完全にうまく運用されてないと思われるところは、この前国鉄法の改正のときにも何か申し上げたと思うのでありますが、もつとこうしたら、もつとこうしたらといういろいろな実情に応じて、法律の改正が皆さん方からあるいは政府側から提案されて毎国会改正が行われておる、そう思うのであります。この前も改正が行われました。あるいはまた今度も、鉄道会館問題に端を発しまして、いろいろな問題について改正案を考えておるというような状態でございます。できればもつともつとそういうふうな行き方で整備するものは整備し、また行政の扱いの上で改むべきものは改めて、そうして今の形の公共企業体でこれをもつといいものに仕上げてみたいというのが、私の今の心持でございます。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 大臣として現在の立場におきましては、国鉄の直営案には、この問題に対しましては賛意を表しがたく、でき得れば現在のいわゆるコーポレーシヨンの形において、その中に内包する幾多の弊害、欠陥などは是正、強化して、むしろ公共企業体としての姿において育成発展を遂げしめることが、国鉄のあり方として最も望ましいのだという、こういう明確なお考えでありますかどうか。まことにくどいようでありますが……。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 私はそういうふうに思つております。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 そこでお伺いいたしますが、去る一日の本会議の席上において、石橋氏が質問いたしましたのに答えました総理大臣、しかもあなたのところの総裁であり、また総理大臣であるところの吉田茂氏が、自分個人としては、国鉄のあり方というものはむしろ公共企業体あるいは国有という姿ではなしに、民営にすることの方が、事業の運営をより一層能率化し、円滑化せしめるゆえんの道であるという考え方を私は持つておる、こういうことを天下に声明したといつても過言でない答弁があつたのでありますが、そうすると、現在の運輸大臣の国鉄に対する基本的な考え方と、総理大臣であるところの吉田さんの基本的な国鉄に対する考え方との上において、きわめて重大な相違がここにあるという結果になるのでありますが、その点については、運輸大臣はどういうふうにお考えになつておられますか。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 民営論もあり、それから国営論もあるのでございますが、総理の自分としての考えは、一番いいのはだんだん民営に移して行くことではないかという線について、国鉄の場合もそういうことができればそうした方がいいという心持だと思うのであります。これは一応私どもとしても考え得る問題であります。しかし民営に移すということは、これは実際問題として非常にむずかしい問題がたくさんあると私は思います。それでこれは国有に持つて行くか、民営に持つて行くかというより、いつそ国有に返すよりは民営に移す方がいいという心持であろうと私は考えておるのでございます。私は今の話を詳しくすれば、現在のままでだんだんと、政府と申しますよりはコーポレーシヨンにおいてりつぱな成績をあげる線をまずやつてみて、どうしてもいけなかつた場合は、あるいは国営か民営かという問題がまた起るかもしれませんが、私のやつております限りにおいては、この公社の形を盛り上げて行くということにいたしたいと思いまするし、総理においてもおそらくそれには反対はないと私は思つております。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 運輸大臣の最も率直な見解の表明があつたわけでありますが、これは今日の日本の輸送力の上に非常に大きな範囲においての任務をになつておりまする国鉄の現在及び将来にとつてきわめて重大な基本的な問題でございますので、私はくどくお尋ねをしておるわけでございます。今の大臣の見解によりますれば、必ずしも民営に賛成をしておらないかのごとくに、私は理解したのであります。むしろ大臣といたしましては、現在の公共企業体の姿の中に、先ほど申し上げますように種々の欠陥を内包しておることは認めておりましようし、私どももいろいろ幾多の点においてこれを認めざるを得ないのでございます。その内包いたしております欠陥を是正、強化しつつ、公共企業体としてのよりよき育成発展に方向を向けて行くということについては、必ずしも私は異議のあるものではございません。しかるに今申し上げましたように、総理大臣である吉田茂氏は、この国鉄の問題をあまりに研究をされておらないのだと思うのでありまするが、ただ単に観念的に現在の国鉄を民営にすることの方が能率が上るであろう、経営がしやすくなるであろうというように、簡単に割切つておられるようでありますが、この事柄はきわめて重大な発言ではないかと思つて私は聞いたのでございます。この国鉄の民営か、あるいは公共企業体そのままの現状において拡充するか、あるいは一歩しりぞいて、国鉄を従来の直営に復元せしめるかという、この三つの問題は、きわめて国民の関心を持つた問題であり、われわれもともども大いに研究しなければならない問題でありますために、この問題を中心として論議をいたしますのには、相当の時間がかかると私は思いますので、あえてこの席上において、国鉄問題の国有論、民営論あるいは公共企業体論の是非について、あなたと論議をするつもりは毛頭ないわけではございますが、ただ私どもの見解からいたしますれば、いやしくも現在の国鉄は、日本の国民の生活、あるいはまた日本の経済の全体にとつて、きわめて緊密、重大なる関係を持つておるものであつて、単なるわれわれが口先で言つておる公共性という、この言葉だけで解釈する以上のものを、私は今日の国鉄というものは持つておるのではないかという理解のもとに立つておるのでありまして、この重大なる公共性を持つ事業を、一朝にして民営に移すことは、はたしてこの国鉄の事業をして円滑ならしめ、あるいは能率を上げるものであるかどうかということに対しましては、きわめて重大な疑問を私は持つておる一人であるのであります。従つて今私は石井運輸大臣が率直に、総理大臣が民営論を振りかざしておるにもかかわらず、そういうことはきわめて困難だろうという理解を持たれておることにつきまして、了解をいたすのでありますが、どうぞ、今後どのくらいこの内閣が続くかわかりませんが、総理大臣があのような考え方を持つておることに対して、大臣は別のはつきりした考え方を持つておるようでありますから、そのはつきりしたあなたの考え方に基きまして、国鉄の民営なんという乱暴きわまる、めちやくちやな、計画も何もないような、でたらめ千万な問題が再燃せぬように、ひとつ十分の留意を払つていただきたいということをこの機会に申し上げ、希望いたしまして、この問題を打切つておきます。  その次に、先ほど山口君の質問に対しまして大臣は、明年度の予算並びに明年度におけるところの、今年度から続いての問題でありますが、厖大たる災害の復旧、そして一つには一般労働組合諸君に対する賃上げの問題、こういつた問題を勘案いたしますときに、そこに運賃値上げの問題が当然登場せざるを得なくなるのではないかのごとくに申されたのでございますが、この運賃値上げの問題は、先般同僚の楯君からも若干出たのでございますけれども、何か政府といたしましては、職員のべース・アツプの問題が出るごとに、運賃の値上げ案というものが付随的に出て来るというこの形に対して、私は非常に疑念を持つ一人でございます。国鉄の今日の公共企業体の姿というものは、大臣も御承知のごとくに、名は独立採算制ではありますけれども、その実は独立採算制でも何でもない。いわんや収入の大部分を占める運賃のごときは、一つの国策として、あるいは社会政策的な見地に立つて、支出に見合うような形において、採算のとれるような方式において決定ができないという形になつておることは言うまでもございません。そういうように、収入の全部であると言つてもさしつかえないところの運賃の問題が、そもそも大きく規制をされておる、この現実の上に立つて国鉄は経営をして行かなければならない、そういう形に置きながら、独立採算も何もあつたものではないのでございます。当面の国鉄における不測の災害の埋合せ、あるいはやむにやまれぬ物価の騰貴に伴うところの職員のべースの引上げ等のごときは、国鉄内部における経理のやりくりで努力をしてもらうことは申すまでもございませんが、なおかつその努力をいたしましても不足をいたしておりまする部分については、別な形において、国が一般会計においてこれのめんどうを見るという形でなければ、今日の国鉄としての企業体の経理というものは、遺憾ながら断じて成り立たない仕組みになつておるのであります。そこで私はまず第一に、大臣に念のために伺つておきたいのでありますが、当面の国鉄の災害は八十八億に上るといわれております。この八十八億に上る国鉄の当面の災害の復旧に対しましては、これは何とか政府が一般会計の形においてめんどうを見ることが必要ではないか、そういうふうに私どもは考えておるのでありますが、政府の一員である運輸大臣は、この問題について基本的にはどのように考えておられるか、その点をひとつ伺つておきたいと思うのであります。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 今度受けました災害の総額は、今おつしやるように、相当巨額に上つております。これを政府が負担すべきじやないかというお話でございますが、私はこの鉄道が鉄道の計算の範囲内においてまかない得るものは、まかなつてしかるべきではないかと思うのであります。というのは、災害のための予備費というものも、そのために認めてあるのでございます。そういうようなものを出し、またこういうような特別に大きな災害でありますから、今年におきまして鉄道の中で収益が上り、または支出を節約いたしたもの等をこの方にまわすのも、決しておかしいとは思わないのでございます。しかしお話のように鉄道の収益関係におきまして、運賃というものは世界のどこの国の運賃に比しても非常に低いのでございます。昨年いろいろの改良工事のためにも、またベース・アツプのためにも、そういうものをいろいろ合せまして、国鉄としては昨年の運賃値上げの計画のときは二割五分の値上げを求めておつたのでございますが、しかし二割五分の運賃値上げというものが、旅客運賃もあわせて上りますれば、国民生活に非常に大きな影響を及ぼし、またひいてはこれが物価高騰の原因になるという理由をもつてこれを最低限に押えようじやないかという話合いに実はなりまして、そうして一割の値上げということに治まつたわけであります。これは昨年度起りましたいろいろの問題からして、そのままで行けばこの一割の値上げでよかつたわけでございますが、さて新規の問題が起つて参りますと、すぐ行き詰まるという状態になることは当然のことだと思います。自然の増収以外に、また経費の節約を一部分いたす以外には、収入の道がないのでございます。それがぎりぎりに追い詰められております場合には、災害が起つてこれを出せないならば、政府がどんな形ででも何とか見なければならないということになるでございましよう。幸いにいたしまして、今年は予備費と、それから収益関係の上において何がしかそれくらいのものができましたので、とりあえずそれを使つております。しかし同時にこの災害の問題と関連いたしまして、裁定の問題が起つて参りました。この裁定の問題がどうきまるかは別といたしまして、私どもは法を尊重する意味におきまして、今までもこの問題を扱つて来たのであります。不幸にいたしまして前三回の裁定は、金額は一応大体引かれましたのでありますが、時期等において思わしくない等の問題がいろいろございますが、この問題はなかなか昨年のような平年の場合でさよう、一応値切られたような形になつておりますので、今年はなかなか昨年よりは困難の実情にあるということは、お互いに考えなければならぬということを私はどこでも申しておるのでございます。これらのものと合せまして、どういうふうにして行つたらよいかという問題につきましては、今政府部内においても私ども折衝いたしておる次第でございます。     〔委員長退席、岡田(五)委員長代   理着席〕

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 大臣は大臣としての立場から、またわれわれはわれわれの立場から、財政上の問題のごときもいろいろのくふうがあります。しかし吉田内閣の性格としては、なかなかわれわれが考えておる方向ではないために、せつかくある財源が、財源として国民経済の向上に活用されておらない。こういう基本的な違いがあるのでありますからやむを得ませんけれども、大蔵大臣小笠原氏のごときは、財政経済のめどを通貨の安定に置くのだ、こう言明しておるわけです。通貨の安定に置くのだということになれば、何といたしましても物価政策が強くならなければならない。物価政策をそのまま手放しにしておいて、通貨の安定もへちまもないのであります。従つてその物価政策を強く推し進めて行つて、できるだけ日本の国内の物価というものをこれ以上げない、むしろ進んで下げるという方向に行くといたしますれば、運賃の値上げなどというものは考えの外たということにならざるを得ないことになる。ところが大臣は先ほど運賃の値上げを言い、あとで申し上げますけれども、長崎総裁も先般の新聞紙上を見ますると、早くも運賃の値上げののろしをあげておる。こういうことをわれわれが考えてみますときに、一体今の吉田内閣の財政経済政策の基本方針というものはどこにあるのか。ことに通貨安定をうたい、そして通貨安定政策を推し進めるためには、物価問題というものに重点を置かなければならないにかかわらず、その物価に一番多く直接に響いて来る運賃の値上げ問題を、早くものろしをあげて国民を刺激しておる、こういう形であるというところに私どもには大きな疑念があるわけであります。そこでそういう問題を今お尋ねいたしたのでありますが、これは大臣にもう一ぺん念を押してお尋ねいたしておきますが、運賃の値上げは、大臣としてもはや必至だと考えておるのかどうか。この基本的な点について、あとで総裁にもお聞きしたいと思いますが、大臣にもう一ぺんくどいようでありますが、この基本的な立場というか、考え方をひとつ聞いておきたいと思うのであります。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 物価の安定、物価の高騰を来さないための一つの問題といたしまして、鉄道運賃の値上げ問題は非常に重要な要素となるということは、御承知の通りと思います。私どもは本年の二月に運賃を上げて、特に物の輸送の面におきまして一割ということで上げたのでありますが、相当それにはでこぼこがあるのであります。品物によりましては、非常に低くしなくちやならないために、あるものについては、一割以上の高いものが相当かかつておるという状態でございまして、こういうものが、日本の経済の動きにあまり好ましくない、物価高騰の面に働きかけるおそれが多いのは当然でございまして、私どもは運賃はできるだけ上げたくないのであります。今の問題にいたしましても、特殊な問題が起つて金がいる、そのいる金が一時的なものは別といたしまして、恒久的にいるものは、恒久的に何らか国鉄の中で、運賃を値上げせずにやれるものはないかという問題がまず考究されなければならないと思います。それについては、今度の裁定の中にも二、三示唆を与えられておるものもあると思います。こういう問題につきまして、私はまずどれだけのものが出て来るか、どうしてもそれではいけないものがあるならば、どうしたらいいかというと、最後に取上げるものが運賃の値上げだと思うのであります。運賃の値上げをどうしてもしなくちやならぬかどうかということにつきまして、今いろいろの計数等の調べもやつてもらつておるわけであります。そしてもし運賃の値上げをしなくちやならないという段階に至りますれば、なるべくその率は低く、そうしてその時期はなるべく先の方にということで、私どもはどういう答えが出て来るか、いろいろ検討中でございます。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 そうするとくどいようですが、大臣の今の御答弁によりますれば、運賃の引上げもあり得る見通しであるというふうに理解してよろしゆうございますか。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 支出の面がどう決定するかの問題に関連するのですが、その金額のいかんによりましては、運賃値上げまでも至ることは当然だと思います。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 この問題は時間がありませんから、これ以上申し上げようとは思いません。また他の機会に御質問申し上げることといたしまして、最後にひとつ大臣にこの機会に伺つておきたいと思いますことは、いわゆる行政整理のことであります。塚田君は就任以来盛んに行政改革の問題についてとつ組んでいます。その努力の仕方は、はたで見ましても多とするのでありますが、その行政改革に伴つて、当然に運輸省並びに国鉄の問題にも触れておるように新聞は伝えております。ことに運輸省の中の自動車事業の問題を中心とし、あるいは海運の方の問題、その他それぞれの部面に改革案の触手を動かして、かなり思い切つた運輸省内部の行政整理案が並行的に考えられておるやに伝えられております。同時にまた後段の国有鉄道の問題につきましても、これまた若干触れておりまして、その改革の内容は、またしてもいわゆる単なる首切りに終るような改革案が進んでおるように、今のところ新聞では伝えられておるのでありますが、この行政改革の問題について、運輸大臣は若干承知をされておるのか。承知をしておるとすれば、この問題についてどう考えられておるのか。今日の運輸省並びに国鉄の内部において、機構的に改革は必要でありましようが、はたしてその改革に伴つて、単なる首切りに終る必要が今日必至的にあるのかどうか。またそういうことに対して運輸大臣はそれを認める立場に立つのかどうか。この点について一言伺つておきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 行政整理をするという方針は、内閣できまつております。しかしこれがどういう形においてやられるかという問題になりますと、おのすからいろいろ意見があると思うのでございます。塚田君のところでどういう案を立てておりまするか、私どもはまだこれについて片鱗も示されていないのでございまするし、非常に秘密を守つておるようでありますから、今いろいろ出ておるのは、一昨年でありまするか、そのときの行政整理案のようなものを持ち出して、それをむし返して、それがうわさになつておる程度だと思います。今までのところ、私どものところには何も示されておりません。私どもの考えとしましては、私どもの役所におきましても、国鉄におきましても、絶えず自分のところの能率が上るように、そしてむだを省けるようにするということは、当然考えなくちやならない問題であります。ただ自分のところの勢力を張るような意味で人を求め、予算を多く求めるということは、必要ないことだと私は観念的には思つております。私どもといたしまして、かりに今一つの例が上りましたような海運の問題に対して、はたしてどういう立場でみんなが論じておるのか、そういうことが可能なりやいなやという問題等につきましては、いろいろ私どもとしても考えは持つておるのでありますが、どういうものが案として出て来るかわかりませんから、まだそれについての意見は、これはどうだこうだという一つの意見を申し上げる時期になつておらないと思うのであります。また私どもの方とほかの省との間の問題といたしまして、あるものは私どもの方に来る方が筋ではないかと思うものもありますが、そういうものにつきましても、今後どういう案が出て来るかによつて、私どもの態度をきめたいと思つております。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 その問題について、もう一言尋ねておきたい。これは基本的な問題ですが、今大臣の説明によりますと、この行政改革の問題は、非常に極秘に立案され、計画されておるので、閣僚の一人としても何ら関知するような機会がないというお話であります。まことに私はこの言葉をふしぎに感じて聞いたのでございますが、事いやしくも行政改革、しかも政府が正面切つて国民に約束した問題の一つでもある。その重要な問題が、ひとり一大臣によつて、しかもどの省の大臣にも何らの相談もなく、何らの打合せもなく、さらに何らの連絡もなしに、極秘でこれが立案されて行くということは、はたしてそういう形が、政府におけるところの行政改革の試案をつくるにいたしましても、正しい姿であるかどうか、それがはたして民主的なやり方であるかどうか、こういつた問題について私は若干の疑念を今のお話で持つたのでございますが、一体大臣としては、こういう重大な問題を一人の大臣が総理大臣の命を受けて、こそこそと秘密的に独善的に一つの問題を立案して、そうしてでき上つたものをさてどうだとあいくちを突きつけるように出す、この仕組みというものを、同じ閣僚の中にすわつておりまするところの、たとえば運輸省を預かる運輸大臣として、それがあたりまえである、それが正しいやり方だとあなたはお考えになるかどうか。この点は基本的な問題ですから、ちよつと聞いておきたいと思う。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 言葉が足りなかつたかもしれませんが、塚田君のところはそういう行政事務を持つておるところでありますから、ここで草案をこしらえておるというのでございます。一つ一つの問題について、前に起りました行政整理の問題その他を勘案いたしまして、一応の案が全体的に先生のところとしてまとまりましたならば、私どもの方の問題については私どもに相談があるはずたと思います。そうしてほんとうの案ができ上る。私どもはそういうふうに理解し、そのつもりで先生のところの一応の案ができて来るのを待つておるわけであります。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 私は私の党の立場におきましても、行政改革をするという大局的な目途については、あえて異議はございません。しかし吉田内閣の幾たびか唱え、幾たびか実施して参りました行政改革は、究極において、単に人をいじくり、そして首を切る、こういうことになつてしまつたことが再三であるのであります。そういう行政整理や行政改革は、私はほんとうの意味におけるところの改革ではないという考え方を持つておるのでございます。どうぞその意味におきまして、今やつております吉田内閣のいわゆる行政改革なるものが、現業の首切りや単なる機構いじりに終らず、大所に立つた行政改革であることを、私は国民の立場から強く希望を申し上げ、せつかく閣僚の一人である石井運輸大臣の健闘をこの際祈つておきます。時間がありませんから、大臣に対する質問は後日に譲りまして、これで終ります。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員長代理 原委員。

原彪改進党

○原彪委員(改) 大臣は参議院があつてお忙しいようですから、簡潔に御質問申し上げます。災害予算がすでに昨日衆議院を通過したので、今ここで災害関係の予算について御質問申し上げることは、何だか気の抜けたビールのような気がしますが、今後のこともありますので申し上げたいと思います。  このたびの災害による国鉄の被害は、百四億と資料により拝見いたしておりますが、そのうち本年度は八十四億、来年度はその残額をやるというお話であります。そうすると、政府の基本方針では、建設関係あるいは農業関係等そのほかの災害については、三・五・二の比率をもつてこれをやろうとしているのに、国鉄だけは八対二くらいの比率でこれをやろうというようなお考えで、その割振りが少し大き過ぎるようにも考えられます。それが一点。それからもう一つは、この前二、三の委員の方から御質問がありましたけれども、それに対してのお答えが私ははなはだふに落ちないのであります。百四億というこれだけ大きな災害に対して、当局の御答弁ははなはだふに落ちないばかりでなく、誠意がないような気がいたします。なぜかというと、この前の災害ですでに実際に金を支払い、施設をした応急費というものがあります。たとえば関門トンネルに水の入つたのを復旧するのについて、何百人という人夫を使い、資材を使つております。あるいはレールの曲つたものを直す、あるいはレールの下の堤防といいますか、堤の盛土のくずれたものを直すのにも、また巨額の費用がかかつていると思うのであります。そのような応急費用が一体幾らかかつているのか、また応急費用ばかりではなく、この百四億の災害のうち、もうすでに支出した分と、今後復旧し支払うべきもの、これが一体どのくらいかということ、そういうことは非常に聞きたいところでありますが、一向お触れにならない。災害のために開かれた国会において何ら御説明がないと、さすが三千億の大世帯である国鉄は大財閥だ、百億くらいの災害は予算の中でやりくりできるというように、常識的に見て大衆はそのように思います。さすが国鉄は大財閥だ、百億くらいの災害なんかどうでもできるのだ、たれだつて思うのは当然であります。国鉄の予算は御承知のように特別会計で、国会に出された印刷物の中にこまかい数字が上つております。そして給与体系に関するものの変更できないことは、財政法上からいつて当然でありますが、その他の面については款項目の流用ができるようになつている。うわさで聞くところによりますと、国会で審議し通過した特別会計の予算が国鉄の手に移るや、国会の知らない間に組みかえが数回行われているということであります。そうすれば、せつかく国会で審議したこの予算は、ほんとうに形式上の予算になつてしまうと思うのであります。そういうことをやつておるからこそ、百四億くらいの金はどうにでもなるというように考えられるのではないかと思うので、その点ふに落ちないのであります。百四億というのはわれわれにしてみれば大災害である。この大災害に対して応急費を幾ら使つて復旧費を幾ら使うか、まずこの点を明確にしていただきたい。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 損害の額に対して本年度使用するのが、ほかの面の災害に比して非常に多くなつているということでございます。これはすぐやらなければ収入の上に直接影響する、商売の上から見ますればそういうふうなことになります。またいろいろその地方の輸送、交通の上に大きな損害を与えますので、できるだけ早くやるべきだという方針でやつておるのでございます。今お話の費用の内容、それから流用等につきましての問題は、正確を期するために国鉄の方から申し上げます。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 本年度の災害は、先般も御報告いたしましたように約八十九億でございます。そのうち経常費で出します負担のものが五十九億ございます。ただいま御質問になりました応急費と復旧費がそのうちどれだけになつているかというと、応急費が三十一億、復旧費が二十八億ということに相なつております。それで流用その他の関係であまりすが、先ほど大臣がお話になりましたごとく、今年度は予備費が五十六億ございます。その五十六億の予備費がありますことと、また年度途中でございますので、以降実施の関係をにらみ合せまして、さしあたり現在のところ実施のわくとして各地方局へ落しておりますものが、経常費におきまして五十四億でございます。

原彪改進党

○原彪委員(改) その五十四億というのを、もう少しはつきりさしてください。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 五十四億と申しますのは、西日本、それから七月の中旬の水害、これに三十四億の予算のわくを提示いたしまして、それで応急復旧をさしておりました。それから南山城の方に約三億足らずのわくを示して、その範囲で応急復旧をさせております。それから台風十三号につきましてこれまた十七億の予算を内示いたしましてそのわくで応急復旧をさしておるのであります。また工事経費といたしまして先般御説明いたしましたように、約二十億の経費が今年度内にいるのでありますが、これは現在やはりこの応急復旧と関連いたしまして、工事を実施いたさなければならぬことになつておりますので、現在の予算で未配付になつておりますもの、保留をいたしておりますものから振りかえまして使わして、十億のわく内におきまして使わしておるようなことでございます。

原彪改進党

○原彪委員(改) そうするとこれは国鉄の会計からいうと、予備費からこの災害の費用をお使いになつたとおつしやるのですか。あるいはほかの、どういう款項目から流用されたのか、その点をはつきりさしてもらいたいと思います。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 現在におきましては、修繕費なりあるいは工事経費がございますので、当該経費でこの応急復旧をいたさしておるのでありますが、予備費の流用につきましては、これを流用するか、あるいはあとで予算の補正を願うかという予算措置との関係もございますので、現在はまだ年度途中でございますので、既存配付の予算におきまして実施をさしておるのでございます。

原彪改進党

○原彪委員(改) このような問題について運輸大臣に御相談になりましたか。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 予備費の使用は、御承知のように使用いたしましたときに、運輸大臣の方に通知をいたすことに相なつておるのでございまして、まだ年度の中間でございますし、またこの災害予算に対しまする補正手配というようなものの過程にございますので現在のところ予備費の使用の通知はいたしておりません。

原彪改進党

○原彪委員(改) そうしますと予備費の残額が幾らあり、また不急のプラスかマイナスかが国鉄の会計の中にはあると思います。不急と申しますのは、石炭を前に仕入れておつたから、石炭の値が安くなつたという場合には損になります。安い石炭が高くなれば得になります。そういうプラスの面とマイナスの面はどうなつておりますか。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 現在予算としてございますのは予備費だけでございます。しかし来年度からの実行その他によりまして、石炭から節約が出て参りますものが十四億程度ございます。また増収を五十七億程度予定をいたしておるのでございます。しかしこの増収につきましては、これもまだはつきりと予算措置を講じなければ——それに対する必要経費なりその他の関係もございますが、現在はつきり持つておりますのは五十六億の予備費がございます。そういうものをにらみながらかような措置をとつている次第でございます。

原彪改進党

○原彪委員(改) 不急のプラス、マイナスの問題についてはまだはつきりしません。これ以上は問いませんが、特別会計で国会で承認になつた国鉄予算というものは、実行予算として組みかえられる場合には、一々運輸大臣に御承認を得るのかどうか。大体でけつこうですが、今までのところ一年のうちに何回くらい実行予算に組みかえましたか、それを承たりい。

高井軍一日本国有鉄道理事(経理局長)

○高井説明員 この法律に書いてございますように、款項の区分によりまして実施計画を定めることに相なつておるのでございます。従いましてこの流用その他制限になつておりますものは、重要なときにおきましては年間にやることもあるのでございますが、これは年末におきまして見通しがはつきりいたしましたときに、さような措置をとつておるのでございます。またその実行予算をどういうぐあいにして、何回くらい改訂するかということでございますが、これは年初にこの実行計画を定めまして実施をいたしておるのでありまして、特に損益勘定のごときは輸送量との関係その他もございますので、地方局には一部を内示いたしまして、業務量の推移その他を見ながら配布いたして行くような次第でございまして、何べん実行計画を改訂するかということにつきましては、慣例的にはこの九月末の決算を見て実行計画をかえ、予算の配布をする、あるいはこの十二月末を見てやる、あるいは年度末を見てやる。大約いたしてそうした慣例的に九月末、十二月末、年度末という三回くらいにいたしておるのであります。

原彪改進党

○原彪委員(改) 私はなぜそういうことをお聞きしますかというと、款項目の中に何百億という金額が載つておるのであります。その一割の款項目のずれをやりましても、一項目だけで何億という金が生れて参ります。それをかつてに大臣の承認もなしに融通されるということになると、もつとも国鉄は公共企業体ですから、独立採算制でおやりになるのはけつこうでありますけれども、国会においてもそこにある程度の制肘が加わつてもいいのではないかと私は思うのであります。そういう気持から申し上げたのであります。これ以上御質問申し上げません。大臣もお忙しいようですから一点だけ伺います。  私は運輸委員になつてから数回運賃値上げの問題にぶつかつて参つて、いつも運賃値上げの際に言うことは、運賃値上げする前には、国鉄の経営の合理化、サービスの改善、経費の節約、このようなことがいつも運賃値上げの前提条件になつております。先ほどの川島委員の質問に対する大臣の御答弁によりますと、近く運賃が値上げされるようなにおいが濃厚でございます。運賃値上げというものは生活の一部分である。鉄道運賃、貨物運賃、旅客運賃とも生活の一部分でありますので、これを上げるということはインフレの要因になることは明白であります。でき得べくんば、鉄道運賃はたといこれが世界の水準より安くても、最小限度上げないように努めるのが、私は今日のインフレを阻止する要因であると思うのであります。なぜそんなことを言いますかというと、国鉄は日本の一つの独占的な大企業でありますし、大企業が廉売をするのはけつこうな話であると私は思うのでありまして、今後もし万が一、その値上げをしなければならぬ場合には、その前に大臣に要望いたしたいことは、先ほど申し上げました輸送力の増強、経営の合理化、経費の節約等に対して十分御留意の上、この値上げの案をお出しにならんことを私は切に要望いたしておくものでございます。  これは余談になりまするが、最近わが党の西ドイツから帰つて来た議員に聞きますと、ドイツの駅はいまだに戦災を受けたまま復旧しないで、板をぶちつけて駅の庁舎ができておるところがあるそうでございます。日本はそれに比較しますると、今日はたいへんよくなつておりまするが、経営の合理化から言つて、またサービスの改善から言つて、はたしてそれが妥当であるならば、われわれは何も言わないのでありまするが、そういうようないろいろな問題からして、積極的に経営の合理化をされんことを私は切にお願いするものでございます。輸送力の増強につきましても、ただいまは私はいろいろ世論を聞いてみますと、またまた滞貨ができて来始めております。このようなものについても十分御留意になつて、しかる後に値上げというものをお出しにならなければ、国民は納得行かぬと思うのです。その点について大臣の御気持を承りたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 ただいまのお話はまことにごもつともでございます。さつき川島さんの御尋ねに対して私がお答えしたのも、そういう気持でございまして、十分気をつけてやります。

原彪改進党

○原彪委員(改) 私の質問は、こまかい点はまだありまするが、この程度にいたしておきます。

岡田五郎自由党

○岡田(五)委員長代理 熊本委員。

熊本虎三日本社会党(右)

○熊本委員 大臣忙しそうですから、ごく二、三点伺つておきます。今度の予算措置につきまして拝見いたしますると、運輸省関係における追加は、一億六千六百万程度のものが出ておりますが、おおむねこれは港湾諸施設に関するものであります。もちろん国鉄は独立採算制であるからして、どんな被害を受けても、それは国の方では知らない、こういうことになるつもりの水害対策予算としての、今度の予算措置であるかどうかをちよつと大臣に伺つておきたいと思います。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 国鉄で国鉄の力の範囲におきまして災害復旧ができまするものは、国鉄自身でやつてしかるべきだと私どもは思います。それは予算費を設けておりまするのも、こういう災害の場合に、急に応じてどしどしやるというためでございます。それで今年の災害は非常に大きく各方面にわたりましたために、非常な高い額に上つたのでございますが、まず応急のもの、それから復旧にかかるものと、国鉄の力においてやれる限りにおいて今いろいろやつておるわけでございます。今度の予算案にそれではどうするか、何も出さぬでやれたのか、ほつたらかしにこれからもするかという問題でございまするが、これはもう少し進行してみませんと、ほかのいろいろな支出の関係もありまして、どういうふうにやつて行けるか、まだはつきりしないものがあるのであります。その意味におきまして、今度は国鉄の中の金のやりくりで、たとえば予備費等の使用等によりまして、仕事を進めて行くということでございます。

熊本虎三日本社会党(右)

○熊本委員 国鉄の独立採算制という建前は、基本的に私ども賛成でございますから、でき得る限りは国鉄の自力をもつてなすべきであろうという原則には賛成であります。私どもが鉄道会館をめぐつて、国鉄の幹部に執拗に食い下つてその非を討つておりますことと、現在の国鉄が置かれておる国家的地位、しこうして国家がこれに対する対策等とは別個の問題であります。言いかえまするならば、国鉄の現状ゆたかならざるがために、国家及び国民の協力を得て、国鉄をして万遺漏なきを期さしたいと、かように考えるがために、われわれが見て国鉄における不祥事件と感ずるものについて、極度に討つておるということでございます。従つて国といたしましては、こういうような特殊の災害があつた場合、コーポレーシヨン式によつて独立採算制であるから、これは二の次でよろしいと、こういうものの考え方はいささか冷淡に過ぎるのではないか、私はかように考えておるのでありまして、ただいま質問をいたしたわけでございますが、大臣においては、なお今後将来の実情を見て考えるということでありますから、きようはこの点に関する質問はこれで打切りますけれども、ぜひ運輸大臣としては、そういうことに心をいたされまして、将来の国鉄育成については、大所高所から、悪しきはこれをため、よろしきはこれを助長するの親心をもつて、監督庁として措置を願いたい、こういうことをここに希望しておきます。     〔岡田(五)委員長代理退席、委員   長着席〕  次にちよつとお尋ねをいたしておきたいことは、資料を今ちよつと調べたのではなはだずさんでありますが、今度の災害に基く地方鉄道への復旧補助というものは大体八千八百万円程度であり、自動車に関するものが千五百六十万円程度のように私は数字を見ております。私も被害地に視察に参つたのでありますが、今回の被害は予想以上でありまして、運輸大臣もまた当然所管事務でありますから、方々の水害現地については御視察もされておるだろうし、あるいは係官をしてこれをなさしめて報告を求めておられると思うのでありますが、大体日本の産業計画、日本の復興、こういう大乗的な見地に立つて、今回の地方鉄道の受けた被害に対し、こういう程度の補助金をもつて、早急に私鉄及びバス等の交通の重要機関が復旧できるという御査定の上に、これをなされたのであるかどうか。あるいはまたこれらの問題については、国有鉄道と同じような意味において、目下調査中である、あるいは検討中である、こういう状態でありますか、その点をお尋ねいたしておきたいと存じます。

石井光次郎自由党運輸大臣

○石井国務大臣 ただいまおあげになりました数字は、この災害の特例法によります法律の範囲においての実損に対する援助の額であります。しかしこれだけでは、援助そのものが私どもの方で初め希望したものとは法律が違いましたので、あなたのおつしやるのと同じように、とてもそう簡単に復旧できないと思います。二割ということになつておりますが、二割というよりは、やるならば、あるものには五割くらいまでやる、やらぬものはやらぬでいいということでないと、二割程度ではあぶはちとらずのものであるというような意味合いで、私としては反対でありますけれども、皆さんの方でおきまりになつたものですから、そういうことになつておるわけであります。そういたしますと、そのほかにどういうふうにして地方鉄道の復旧を助けるかというと、金融の道であります。災害が起りましたときに、緊急にいる金につきましては、開銀を初めいろいろの関係の金融機関に私の方からお願いをしまして、融通をしてやつてもらいたいということで出しました金額は、先ほどのどなたかの質問に答えましたように、一億八千万円が十社ほどに対して融通されております。しかしこれとてもまだ足りないのでありまして、今何とかならぬかと言われております問題は、地方の鉄道が金融を開銀なら開銀に求めるという場合に、その地方の銀行の保証がいる、それをなかなかしてくれぬから、政府が保証してくれぬかという問題でありますが、これはいろいろの産業に全部及ぶ問題でありまして、なかなか困難であるというので、一応の交渉はいたしましたが、政府部内で意見がまとまりませんで、実情はできない状態でありますが、何とかして地方の金融機関、また政府の金融機関等に、個々の問題の場合には、私どもはなお口添えができるものならさせて、復旧をやらせたいと思つております。

熊本虎三日本社会党(右)

○熊本委員 非常に御熱心な誠意ある御答弁を得まして、私大臣の答弁といたしましては満足をいたしたのであります。  この機会にちよつとお願いをいたしておきたいことは、国鉄の現状もその通りでありますが、私鉄といえどもやはりその経営内容については放漫であり、しかも営利追求に汲々としておつて、地方民の旅客輸送等の問題については、非常に多くの足らざるもののあることを見受けられます。しかしながらわれわれが視察に参りましたときに受けます陳情の中には、その私鉄関係の会社の関係者のみならず、地方民が何らかの支給方を懇望するという非常な熱意を受けて参つております。従つてこういう機会に特に私が運輸大臣にお願いを申し上げておきたいことは、監督権については、従来のように緩慢にして、えて遠慮がちであつて、こういう場合における国の補助、援助によつて、地方民の要望にこたえること等にまでその事を欠くような態度でなくて、やはり監督行政については、もつと厳にして、その経営の内容について粛正せしむべきものは粛正せしめるとともに、単なる私益をはかる営利機関ならざる公益的な方向に、国がこれらを育成していただくという勇断をもつてお進み願いますことを、特にお願い申し上げまして、私の質問を打切りたいと存じます。     —————————————

楯兼次郎日本社会党(左)

○楯委員 緊急動議を提出いたします。ただいま労働委員会において、公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件が提出をされておりますが、当運輸委員会においても、きわめて重大な関係があると思いますので、連合審査会開会の申入れを行いたいと思いますが、さよう委員長においておはからいを願いたいと思います。

關内正一自由党

○關内委員長 ただいまの楯君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

關内正一自由党

○關内委員長 御異議なければ、動議のごとく決します。     —————————————

關内正一自由党

○關内委員長 この際お諮りいたします。閉会中におきまして委員会が運営ができまするよう、閉会中の審査申出を提出いたしたいと思います。その案件については委員長に御一任願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

關内正一自由党

○關内委員長 御異議なければ、さよう決します。

川島金次日本社会党(右)

○川島(金)委員 そのことについて異議はありませんが、前国会の国政調査の場合に、何ゆえか、私には何の通知もなし、前もつての事前の話もなしに、委員会がかつてにきめて、私だけ除いて調査に出張しております。これは重大なことであります。しかしいまさらそれを言つてもしかたがないから、声を大にして言うわけではありませんが、どういう行き違いだつたか、委員長から何か釈明があるからというので私待つておつたのですが、本委員会が開会されてからもう三日目になりますが、何らの釈明もない。何ゆえに私だけを除いてその調査の発動をされたか、その釈明を求めます。

關内正一自由党

○關内委員長 ただいまの川島委員の御発言、これは委員長の手落ちのように考えられますので、この際遺憾の意を表しておきますから、御了承を賜わりたいと存じます。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時五十一分散会

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