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16回国会参議院1953/08/04

労働委員会 第27号

発言数
9
登壇者
4
会派数
3
開催日
1953/08/04

会議録

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○委員長(栗山良夫君) 只今から労働委員会を開会いたします。  昨日の委員会におきまして、各委員の御承認を得て、委員長は議院運営委員会の小委員会に出席をいたしまして、議長の求めに応じて当委員会のスト規制法案に対する審議の状況並びにその所信について発言をいたしましたので、その概略について御報告を申上げておきます。  発言をいたしました要旨は、本法律案は去る七月十一日衆議院において可決せられ、即日当委員会に付託となり、同十三日労働大臣より提案理由の説明を聴取して以来、殆んど連日に亘つて委員会を開催し、その間二、三調査案件等の審査はいたしましたが、圧倒的大部分の時間が本法案の審査に充てられたものでありますることはすでに御報告申上げた通りである。私は委員長として当初から本法案の重要性に鑑み、且つは衆議院における本案審議の内容に不十分な点のあつたことを思い、当委員会においては参議院の権威のためにも慎重審議を尽すべきであるという考えからその旨を委員会に諮り、同時に委員長として会期末の七月三十一日までには本案に対する何らかの結論を議院に報告する義務のあることを申述べ、この点も併せ全会一致の賛成を得て、七月末日までこの大原則に基いて慎重審議を続けて来たこと。  然るにその先、先月二十七日頃より自由党においては質疑打切りの気配が見え、その結果二十九日でありましたが自由党の委員から委員長に対し、で質疑を打切りたいとの申入れがあつたこと。又その頃には会期の切迫と共「に委員の間に若干の意見の食い違いが生じていたことも事実でありまするが、これとても委員会として先に決定を見ておりまする審議の大原則を覆えすほどのものでなかつたこと、むしろ委員会としましては三十一日に討論採決を行い、即日本会議に報告、議決を求めることに決定しておりました折も折、突如会期延長の噂が流され、そのため議事の進行が阻まれ、やがて会期延長が事実となつて現われ、今日に至つたというのがその異相であるということ。  従いまして委員会といたしましては、只今申上げましたような若干のいきさつはありますが、大勢として終始円満な話合いのうちに出初の申合せ通り慎重審議を進めて参つたことを申述べ、昨日に至り、突然委員長に中間報告を求めるの動議が提案せられようとする雰囲気のありますることは委員長として誠に了解に苦しむということを申上げました。  と申しますのは、審議の大原則が確認されておるし、而も所定の手続を経てなされております委員の質問に対し、時間がないままにまだ全然質問をなされずに残つておる向きもあり、なお一応の、質問時間は終つたものの、関係大臣の出席がないままに留保されている質問が多々あり、更には政府の答弁に食い違いのある点乃至は不明確なままに、他日改めて答弁されることを約束されていた事項など、多多問題点が残つておること、而も会期は七日まででありまするので、委員長といたしましては以上のごとき委員会の審議経過に鑑み、極力出席要求のある大臣の御出席を督促すると共に、各委員の意見の調整を図つて、会期未までに何とか結論を得るよう最善の努力を払うということを申上げたのでございます。  又この法律案が当委員会において重視せられておりまする点、その第一は、この法律案が昨年の炭労、電産の労働ストの結果が直接の動因として起案せられたことにつきまして、労働ストの真相を検討しなければならないということ。第二点といたしまして、この法律案の法体系の検討並びにこの法か指摘しておりまする将来の行政の運用について拡大解釈の行われる余地が十分にあることを認めまして、これに対する検討を加えなければならないということ。更に第三といたしましては、本法において労働者の基本的な権利を制約するのでございますから、その半面何らかの救済措置が必要ではないかという点等につきまして、まだ当委員会といたしましてはまとまつた質疑を集約する段階に入つておりませんので、残る五日間の会合期中においてできる限りの審議を尽し、六日討論採決、七日本会議に結果を報告する方針を以て臨んでおるということを申添えたのでございます。  又国会法第五十六条の三にいう中間報告に関する事項は、大体次のような事態がある場合に議院において委員会に要求せられるものであると委員長は考えるということを申述べました。即ち第一の場、合は、委員会の審議が著しく混乱して収拾がつきがたい状態に陥つたとき、その二は、委員長の審議の取扱いが公平を欠き、一方的に偏するか、又は委員長にその委員会を整理する能力がないという場合であり、その第三は、日切れの法案であるため、特に緊急止む得ないという場合、この三つの場合が想定されるということであります。果して当委員会の今日までの審議状況において、又委員長たる私の取扱いにおいて、はた又法案の性質において以上三つのものに該当するものであつたでありましようか。この点委員会の責任者一の立場において到底承服しがたいものであるということを特に申し添えておきました。  而も委員長に対し中間報告を求めるという事例は曾つてその前例がないのであります。第一回国会以来成立した案件は恐らく手数百件にも上るでありましようが、そのうち国会法第五十六条の三の規定に基いて中間報告のあつたのは調査事件で僅かに数件、いわゆる吉村隊事件、徳田球一要請事件及び二重煙突事件日を数えるのみでございます。法案の審査に関しましては一件だにその例がないのでございます。而も前述の調査事件の中間報告の場合も、委員長においてみずから自主的立場において院に要請せられたものであつたのでございます。  これを要するに本法案に対する委員会の審議には以上申上げました慎重審議の大原則が一貫堅持せられ、毫もその間に違背があつたとは思われないのであります。従いまして我々が審議いたしました委員会の時間におきましても、七月二十五日に至り爾後の質問時間の要求を求めましたところ、各委員より合計八十四時間の要求がありましたので、委員長及び理事打合会で、第一回として一応一廻りの質疑を行う予定を以て十八時間に短縮したのでございますが、その十八時間のうち去る一日までに終了した分は僅かに十時間という状態であります。会期があと残つていないというならば止むを得ません。又中間報告を求められるような該当する事故があつたということならそれも止むを得ません。併しながら会期はあと五日間残つているのであります。審議の状況、委員長の取扱い等に何ら不当と認められる点がないといたしまするならば、更に本法律案の慎重審議につきまして格段の配慮を議長においてお願い申上げたいということを申したのでございます。  これに対しまして議長は、更に動議の発議者と御相談の上、改めて議運に諮り、中間報告を求める動議の取扱いを決定するとのことでございましたが、結局中間報告の動議を本会議において処理することに相成つたのでございます。昨日その決定を見まして、中間報告を本日本会議の劈頭において委員長が行うように議長から要請を受けたわけでございます。  そこで今朝来委員長及び理事打合会を開催いたしまして、その報告の内容について種々御懇談を申上げた次第でございます。その場合にその委員長報告につきまして、委員長が本会議に対して行う中間報告は委員長に一任するという申入書が発議者井上清一君、賛成者田村文吉君、伊能芳雄君、宮澤喜一君、寺本広作君、加藤武徳君、田中啓一君の諸氏からございました。ところが他の委員諸君からはそれぞれ御意見が吐露せられましたので、そこで先ほどまで御意見のある方々等とも十二分な打合せを申上げまして、ここに委員長は本会議に報告すべき中間報告の原案を作成いたした次第でございます。そこでこの本会議に報告すべき委員長報告の原案につきまして如何取運びをいたすべきものかを委員会において御決定を頂きたいと存ずる次第でございます。

田中啓一自由党

○田中啓一君 只今委員長の御発言中にもございましたように我々委員七人の者は委員長に一任の意思でございます。又今お話の中にも伺いますると、それぞれそうでないものについては意見も聴取して御作成になつたということでございますので、別段お読み聞けには及びません。委員長報告の内容につきましては委員長一任ということでこの際御採決を願いたいと思います。

吉田法晴日本社会党(第四控室・左)

○吉田法晴君 相当一時間程度に亘ります報告でございますから、全部をお読み上げになるということにどうかとも思いますが、一応委員諸氏にお諮りをして、そして報告をするという建前から申しまして、今田中さんからは御発言なり或いは文書を以て一任せられるという申出はあつておりますが、一応内容の概略等についてお話を委員長から頂いて、御承認を頂くことが妥当ではないか。それが委員会から委員会を代表して委員長が本会議において報告をする、何と申しますか、建前からいたしまして妥当な方法ではないかと考えるのであります。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○委員長(栗山良夫君) 只今吉田君から、委員長報告の内容について主だつた点があれば挙げて説明をしろということでございましたから、極く簡単に御説明を申上げます。  この報告は以下申上げるようなことが体系的に分類をされて整理されておるわけではございません。私が申上げまするようなことが随所に現われまして、大体包含をしておるものと御了承頂きたいと思います。  第一点は、このスト規制法案の提案の直接動因になりました昨年の炭労、電産両ストに対する分析検討の点につきまして報告を申上げることになつております。  第二点は、このスト規制法案の提出の運びに至りまするまでの間における政府或いはその他の動きについて、委員会におきまして発言せられました、質疑の過程において発言せられました主なる点が述べられております。第三点は、法体系上から見まして、このスト規制法案が果して妥当であるのかないのか、又この法律案が持つておりまする性格というものは一体どういうものであるか、こういう点につきまして質疑の過程において各委員諸君から述べられ、或いは公述人等から述べられましたことについて認めてございます。  第四点は、本法律案によりまして労働者の纂本的な権利を制約いたしまするので、これら制約を受ける労働者諸君の地位或いは経済的諸条件の改善に要する救済制度につきましてどうするのか、質疑の過程に現われましたことが述べられてございます。又当委員会のとつて参りました審議の態度並びに今後とろうとするところの見通しについて述べてございます。その他は万全を尽すわけには参りませんが、他の委員長報告における報告書と同じように、当委員会における審議の経過の大要が盛られております。  大体以上のような内容でございます。

田中啓一自由党

○田中啓一君 今委員長のお話になりましたのは御尤もでございまして、審議の経過を、質疑が中心でございますから、質疑の題目別に分類すればこういうふうになるというふうに拝聴いたしました。で、題目について委員長が御報告になることは結構であります。それについての質疑の経過の事実をお述べになつておる限り何も私どもには異議はございません。どうぞそれでおやり願いたいと思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○委員長(栗山良夫君) 只今御報告申上げました中間報告の内容に基きまして、委員長が本会議において議長の求めに応じて報告することに御異議ございませんか。

上條愛一日本社会党(第二控室・右)

○上條愛一君 今の委員長の報告の中に、なお当委員会として質疑が残されている重要な点について盛つておられますか。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○委員長(栗山良夫君) その点は書いてございます。……御異議ございませんか。    〔「提議なし」と呼ぶ者あり〕

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○委員長(栗山良夫君) さよう決定いたします。  暫時休憩いたします。    午後四時二十一分休憩   [休憩後閉会に至たなかつた]

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