予算委員会 第19号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/07/21
会議録
○委員長(青木一男君) これより会議を開きます。 衆議院における予算の修正と政府の責任に関係いたしまして、昨日論議が重ねられたのでありますが、昨日の委員長、理事打合会の申合せに基きまして、委員長から改めて政府の統一した見解を伺いたいと思います。諸方……。
○亀田得治君 ちよつと議事進行について。政府の見解を聞く前に必要なので……。 政府から改めてこの重要な問題について見解を聞かれる、そういうことに理事会がきめた、これは甚だ適切だと思うのです。昨日の政府の見解では随分不明確な点もありましたので、それを整理されて改めて発表される、大変適切だと思いますが、一つ念を押しておきたいことは、これは重要な先例ともなり、憲法上の問題でもありますから、少くとも私どもは総理の出席があつて、その前でなさるべきものだと考えております。これは総理の従来の言明から私どもが推測いたしましても、当然これはそうあるべきものであります。政府が今発表されようとしておられる緒方副総理の持つておられる考えというものは、総理大臣がおらなくともそれでよろしいという明確なこれは了解のあつたものかどうか、事前にそのことを副総理に明らかにして、多分そうだと思いますが、併しこれは今後のやはり先例になつて行く。今後こういう問題が起きた場合には十六国会ではどういうふうに扱つたか、そういうことがやはりいろいろ調べられる。従いましてそういう点を明確にする必要上、その点を先に確めて、若しそういう点があいまいなものであれば、そんなものは何らの値打はないのですから、更に御再考を願うことにして、その点を一つ先ず確めてもらいたい。
○委員長(青木一男君) 亀田委員の御意見御尤もと思います。緒方副総理に伺いますが、これから政府を代表してお述べになる意見に対して、吉田内閣総理大臣は同意されて、総理大臣を含めた政府の統一した意見と了解してよろしうございますか。
○国務大臣(緒方竹虎君) お答え申上げます。私がこれから予算委員会に開陳いたそうとしております予算案と衆議院の修正に関する意見は、文案をこしらえまして、総理大臣の点検を経まして、正式の政府の意見として発表することに決定いたしたものでございます。
○亀田得治君 閣議は開かれましたか、それまでのことはなされておりますか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 閣議にも申してあります。
○亀田得治君 了解。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府は衆議院の予算修正に応じた政治上の責任を負うものであることは、昨日総理大臣から申上げた通りであります。従いまして修正された原案が本院において可決され、予算として成立をいたしました場合には、政府はこれが施行の責に任ずることはもとより、本院における審議に当りましても、政府としてなし得る限りの説明を行う考えであります。
○木村禧八郎君 只今の説明の意味はこういう意味ですかどうかをこの際簡単に質しておきたいと思います。 第一に、予算の提出権は内閣のみにあるが、同時に国会にも修正の予算の提出権があるという前提に立つての答弁であるかどうか。即ち国会は国会自身の予算以外に他の予算についても提出権があるとの解釈に立つての答弁であるかどうか、修正案の提出権です。 それから第二に、政府提出原案には財政法第二十八条により所定の参考資料を添付しなければならないが、それ以外即ち補正予算、修正予算にはそれを添付する法律上の義務はないとの解釈に立つての答弁であるかどうか、この二点を質しておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) その点につきましては、大蔵大臣から御答弁いたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 只今木村さんの質問に対しましては、国会は修正権はありますけれども、編成、提出権はないと解しております。 それからその次の二十八条に基くいわゆる書類のことでございますが、これは私どもは法律上これを提出する責任はない、修正に基いたものはないと考えております。併しながら審議の御参考に供するためにこの二十八条に準じた書類を御参考としてお出しするということには努めたいと考えております。
○木村禧八郎君 補正の場合です。補正予算の場合にそういうものを……。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府は補正予算を出す場合は、これは必要と考えております。
○戸叶武君 緒方副総理の説明によつて、昨日問題になつたところの重点が一つも明確な回答に及んでないと思うのであります。三点に要約して緒方副総理は説明されましたが、第一点においては、政治上の責任を持つ点だけは明らかにして、昨日政府が政治上の責任と法律上の責任というものを二刀使いであいまいにした点を明確にしておらないと思うのであります。 先ずその第一点に対して御質問申上げます。政府は改進党の提唱で保守三派が修正した修正点には政治的責任は持つが、法律上の責任は負えないという態度を今まで持つて来たのでありますが、このことは極めて問題のある点だと思うのであります。内閣は憲法七十三条において、予算を作成して国会に提出する、即ち予算案に対する編成権と提出権を持つておるのであります。国会の修正に応じた場合において、予算案の編成権と提出権は政府にあることは何ら変りはないと思うのであります。然るに政府は責任を持たないとするならば、一体どこが責任を持つのでありましようか。その修正に対する責任というものは非常にあいまいになつておるのでありまするが、その責任は政治的にも法律的にも政府の責任があるべきであつて、修正者は発案権なり提出権は持たないで、審議権と修正権と議決権を持つておるのであります。修正者の意思が通つたとしても政府はその修正に賛成し応諾した以上は、修正者の責任というものは政治的且つ道義的ではあつても、決して法律的な責任はないのであります。むしろその修正案を応諾したところの政府に憲法上の責任があると思うのでありますが、この点に対して明確な御回答を願います。
○政府委員(佐藤達夫君) お答え申上げます。内閣の権能の及ぶ限りにおきましては、政治的にも法律的にもあらゆる責任を負わねばならんものと考えております。
○小林孝平君 只今の政府の御説明にはいろいろはつきりしない点が多々あるのでありますけれども、私はこの際具体的に例を挙げまして、今後予算審議に当りましてどういう政府は態度をとられるかということをお尋ねいたしたいと思うのであります。昨日の政府の答弁によりますと、この予算の説明に当りまして、修正部分については、それは参考人というか何というかわかりませんけれども、ともかく修正発議者に意見を述べてもらう。そうして政府はそれに対してはいろいろ意見を言う。これは困つたものだ、仕方がないとか、感心しないとか、そういうことを政府は言う、こういうふうに法制局長官は答弁されておるのであります。そこで私は具体的にお尋ねいたしますが、この修正部分について参考人といいますか、発議者といいますか、ともかくどういう資格でここで説明されるかわかりませんけれども、ここに改進党の代表者か誰か来て説明されます。その内容と政府の説明される内容が食違つたときは、予算の執行の際にはいずれをとつて執行されるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 本院において特別な御議決がない場合には、政府は執行の責任に任ずるのでありまするから、政府がたの責任は負います。
○小林孝平君 それでは全然何のためにこの修正発議者がここで説明されるかわからないと思うのであります。それならば、政府は責任を以てここで修正部分の説明をされたらいいと思うのであります。私は具体的に例を挙げて申せば、ここに、今度の修正によつて、米価の問題で供米完遂奨励金というものを八百円出す、これに要する経費二百億円を追加されておるのであります。ところが先日我々は参考人としてただ聞きおく程度で改進党の三浦代議士がここで説明されたのによりますと、この供米完遂庭励金というものは、いわゆる供米完遂奨励金ではなくて、全部の供米量に対して八百円を出すというふうに明確に答弁されたのであります。今後再び本院において、この発議者の意見を聞けば、同様の答弁が得られるものと考えておるのであります。ところが今政府のお答えでは、この点について政府と改進党との間の意見が違つたときは、勝手に政府の考え方によつて処理されると、こういうふうに言われておるのであります。それでそういう点があつても、なお政府はこの発議者の意見を無視して、政府の一方的意見によつて遂行されるのかどうかをお伺いいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) ちよつと私の言葉が足りませんでしたが、国会の議決されるところによつて執行の責めに政府は任じます。
○小林孝平君 国会の議決されるところと言いますけれども、それならばもう一つの例を申し上げまするが、今供米完遂奨励金というものはここに新たに予算に計上されて出て来るのでありまするけれども、これが衆議院において修正されるときは、三派の間で了解が成立つて修正されたものと思うのであります。その費がばらばらであるというはずはないと思うのであります。従つて、発議者の代表がここに説明されたところは、政府は忠実にそれに従つて執行されるべきものと思うが、当然この八百円というものは全部の供米量について出されるものと思うのでありますが、重ねてお尋ねいたします。これは非常に大切な点でありまして、実際の審議に入りましたとき直ちに問題になるのであります。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府は飽くまで完遂奨励金であると考えて同意した次第でございます。
○小林孝平君 そういうことになれば、先般からこの修正部分についてこの発参議者の代表を呼んでも何にもならないと我々は何遍も言つておるのであります。それは現在も大蔵大臣の答弁のようになるから我々は、つておるのであつて、特に私はいろいろの法律論でこれを議論しても水かけ論だと思つたからこれを聞いておるのである、具体的にこういう例が出て来るのであります。何のためにこの発議者を呼ぶのか、一つの例を挙げても、発議者がここで説明したことを政府はこれを呑まないとはつきり言つているじやありませんか。こういうことはこの修正案には幾つもあるのであります。これでもなお政府はこの修正部分について責任を以て答弁しないと言われるのであるか、この何にもならない、ただ参考にも何にもならないような発議者を何の必要あつて呼ぶのかということをお尋ねいたします。
○委員長(青木一男君) 小林君に申上げますが、先般衆議院のかたを呼んだのは、これは委員会のほうの意思で呼んだのでありまして、意味は政府にお尋ねになつても或いはお答えできないかと思います。
○小林孝平君 いや、それはこういう例がある。今後政府は発議者を呼んでこれを答弁させると、こう言つているのです。今の緒方国務大臣の答弁もそういう内容を持つておるのです。この間呼んだ責任を聞いているのであります。今後こういうことがあつたらどうするか、それでも改進党の提案者の意見というものを全然聞かないで、政府の一方的の解釈でもつて執行するというならば、これは全部の修正案について政府は当然説明しなければならないと思うから、それを聞いておるのであります。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府はこの修正案につきましても、できる限りの答弁をし説明をする、こういうふうに申上げておるのであります。
○小林孝平君 だからできる限りの説明をしても、これは政府の都合のいいように実行する、発議者は何と言つても、政府の都合のいいように執行すると言つておるのですから、これは何のために政府は責任を以てその修正部分について説明をしないかということをお尋ねいたしておるのであります。
○委員長(青木一男君) 小林君に申上げますが、昨日の委員長理事打合会に基いて、又先ほどの緒方国務大臣の言明に基いて、大蔵大臣から修正部分の説明を求めたいと思いますから……。 〔発言の許可を求むる者多し〕
○小林孝平君 大蔵大臣の説明を求めても、その求めた際にこの発議者の意見と大蔵大臣の意見とが違つた場合はどうするか、そういうふうに聞いたら、違つた場合はすべて政府の一方的の解釈で、政府の都合のいいような執行をやると、こう言つておる。それならば何も発議者の意見を聞く必要がないということを、政府は全部の説明をやつたらいいじやないかということをお尋ねしておるのであります。これは具体的に審議に入つたら直ちにこの問題が出て来る。従つて今明らかにしておかなければ又その時になつて蒸し返すから聞いておるのであります。
○国務大臣(小笠原三九郎君) いや私が申上げているのは、政府の一方的云云ということは申上げません。これは国会の意思に基いて私どもはこれを実行します、こういうことを申上げておるのであります。若し提案者と、或いは政府との答弁等の間に意見の違いがありますれば、当委員会で御決定になつて、その国会の決定されたものに従つて私どもはこれは執行の責に任じます。(「その通り」と呼ぶ者あり)
○小林孝平君 それは非常に大きい誤りです。私は成るべく内容に入らないようにと思つておりますけれども、今例を挙げますけれども、委員会の決定に基く今ここに供米完遂奨励金という項目があるのです。これは政府は新たに今年度この項目がないのに入れたということに対しても、私はこれは非常に修正権の上に大きい疑義があると思うのでありまするけれども、恐らく政府は例の調子で、これは項の下の目であるから勝手であるという答弁をされると思うのであります。そこで私はこの供米完遂奨励金というものは、国会が如何なる解釈をしようと思つても、はつきりと供米完遂奨励金という説明になつておるのであります。従つて、この供米完遂奨励金が全部の供米に及ぶという解釈は出るはずがないのであります。そういう解釈が出るならば、それは新たなる項を起したということであつて、それは国会の審議権を越えたものであるという結論になるのであります。これは昨日までの討論において明らかであります。そういうことを大蔵大臣が今ここで国会の審議によつてこの供米完遂奨励金を如何ように勝手に解釈してもいいというような答弁をされるのは、極めて私は不まじめであると思うのであります。この点はどうでありますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) いや、私が申上げておる意味は、私どもは供米完遂奨励金というものは今お話の通りに私も解しております。併し、これについて提案者と、いわゆる修正者との間に多少意見の食い違いがあつて、それについてこういう意味だ、御決議だということでありますれば、それを尊重いたしたいのであります。併し昨日も申上げました通り、新らしい項を設けてどうこうするということでありますれば、これは予算の編成提案権を今犯すなという政府は解釈をとつておりまするから、これはとらんところである、かように申上げておるのであります。
○小林孝平君 これは極めておかしいのでありまして、今回の修正案の最大の眼目は、その八百円の供米完遂奨励金であつたのであります。又発議者の代表である改進党も、これは党の面目にかげてこれを主張されたはずであります。そこでこの点は政府においても、十分この修正案が実施されるべき三派の間に、或いは政府は忍びがたきを忍んでこの修正案を呑んだ時すでに明らかだつたのであります。それを今頃になつてそういうふうに大蔵大臣が言われるのは、これは発議者をごまかして、ともかく衆議院を通ればいい。参議院は何とかなるという考えでおやりになつたのだろうと思うのであります。私はこれに対して更に改進党の発議者の代表を後刻参考人として呼んで、これは如何なる意味であつたか、政府の間に如何なる協定がなされたかということを篤と聞く必要があると思うのであります。私はこの際は大蔵大臣にそういうことが当然問題になつておるにかかわらず、これを今更知らないと言われる責任はどこにあるのかということをお尋ねいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府としては、完遂奨励金は完遂奨励金であると考えて了承した次第であります。
○小林孝平君 そういうことを今更ぬけぬけと大蔵大臣が言つておられるのでありまするけれども、先般我々が単なる参考人として聞いた三浦代議士は、ここではつきりとそういうことを言つているのであります。これは三派の代表者として来たと、みずから三浦代議士は言つておられるのであります。私はこれは自由党との間に完全なる了解があつて、この点は行われたものであると考えておるのであります。大蔵大臣が今頃そういうことを言われるのは甚だ心外でありますが、この点をここで明確にしない限り、これは審議に入つても直ちにこの問題が論点になるのであるから、あらかじめ申上げ、お聞きしたいと思うのであります。
○木村禧八郎君 大蔵大臣の説明を聞くという委員長の御提案がありましたが、それを聞く前にこういうことを確認しておいて頂きたいと思うのです。今までの質疑によつて、政府が責任を負うということの意味の前提について二つの重大な疑義が起つたわけです。国会が修正の予算案を提出する権限がない、政府ははつきり言いました。予算提出権がない、ないのに修正案が出されたということについて重大なる疑義が出て来ておることが一つ。もう一つは、今小林君が言われたように、政府の責任という意味が具体的に掘り下げて行くと明確を欠いて来る。従つて私は大蔵大臣の説明があつた後に、この取扱いは改めて理事会においてされることを希望いたします。
○亀田得治君 本日政府から発表された見解が非常にあいまいだつたから問題がやはり起きて来ておる。私どもは政府が一晩考えて、恐らく政治的責任を負うこの原則を例外なしに明確にされるものと実は期待しておつた。政治的責任を負つて、予算成立後は勿論又参議院におけるこの中間の審議の段階においても、自分らが責任を以て一切の衝に当る、こういう御答弁があれば、そうしてこれを我々予算委員会が了承するということになれば議事がスムースに進行するはずなんです。ところが三番目に、先ほど副総理の言われたのは、なし得る限りの説明の衝に当る、こういう意味のことを言われておる。ここに問題があるのです。ここに問題があるのです。そういたしますると、今小林君からも同じような意味で質疑されておりまするように、自分としては責任を持つて説明の衝に当れない部分が出て来る、その点はつまり法制局長が言われたように、これはつまり政治的責任があつても法律的責任がないからそうなるんだ、そういう理論的な裏付を持つて言われておる御答弁かも知れませんが、その点については昨日の議論の蒸し返しになるから触れませんが、少くとも我々が議事を進行しようというその立場から考えるならば、それじや政府が責任を持つて説明の衝に当れない部分については何を考えておるか、この部分を、これは当然予想されておると思いますが、それを明確にすべきであると思う。我々は一つであるべきだとこう考えておりますが、政府が二つあるならば二つあつてよろしい、そこを明確にしてもらいまして、我々予算委員会、或いは国会としてはこういう修正があつた場合の審議の責任をどこに求めて行くか、これを明確にして進めば問題ないのです。その責任が、例えば政府だけが責任を持つて当たる、こういうことになつても、勿論この参考にこういう修正を発案された意見を聞くこともあるでしよう、そういうことを私は言つておるのではないのです。そういうのは責任ではないのですから……。そういうときは単なる参考です。本当に政府が全部の責任を持つて当らなければならん、こういうのか、或いはそういうようじやないように考えるのです。先ほど副総理の発表された案文は、一部分はそのような態度では臨めない、こういうふうに取れるのです、言葉通りなら……。これは決して議事をどうこう延すとか延さんの問題ではなしに、明確にしておく必要があるので、先ほどの発表文について、その点の私どもの疑問をちよつと明確にして欲しい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほど申しました政府としてなし得る限りの説明ということは、修正は衆議院の修正、つまり政府の意見でないのです。ただこれを受けた政治的責任を感じておりますけれども、従いまして、政府の説明については限度がありまして、若しそれで十分でないと感じました場合には、修正者に対して説明を要求されることは、委員会として御自由でありまして、我々としてなし得るだけの説明はいたします。その責任を述べただけであります。
○亀田得治君 政治的責任を政府が持つ、こう言いました場合には、たとえそれが他党の発案者のものでありましても、政府自身がそれを消化して、これはどういう理由で発案者は出したのか、その政策を消化して、たとえ改進党の発案であろうと何であろうと消化して、ここに出して来て初めて第一項であなたがたがおつしやつた政治的責任を負うと、こういうことになるのです。(「それなら再提出だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)黙つて聞きなさい、発言中だ。ところが、そういう態度を取られないで相変らず、どうもその部分については我々ははつきりとした責任を持つて説明の衝には当らないのだ、そういう解釈のようです。今でもそれならそれでいいのですが、その部分についての責任者、これは一体修正者ということになるのか、修正した諸君はそれは違うのだ、単なる参考人として、若し参議院が求められれば来るということはあつてもいいだろうということになれば、そういう程度に修正者のことをあなたが考えておるというのであれば、結局は何でしよう、責任はあなただけでしよう。そうすれば第三項目というのは要らんことになるでしよう。説明の足らんところは、学者であろうがどんな人であろうが、これは参議院が法律案においても、どんな場合でも呼びますよ。それは政府がそんなことを言わなくても…だからこういう三項目は単にそういう軽い意味で呼ぶということなら要らんことになるのではないですかということをお聞きしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府といたしましては、衆議院の修正を呑んだ政治的責任を持つておりまするので、これが両院を通過するまではすべて消化したと申上げることはできません。その政治的責任に応じまして政府がなし得る限りの説明をいたしますと、こう申しておるのです。
○亀田得治君 両院を通過しなくとも政府が修正案に正式に同意を与えて、そうして出て来ておるのですよ。そうして言葉の上では政治的責任を持つと、こう言つておる、そんなにむずかしい修正案でもないのですよ、全体の予算案から見たらですね。当然政府のほうで消化されておると思うのです。気に入る入らんは別ですよ。そうしたらですね、そんな例外は要らんのじやないですか。相変らず同じような答弁をされますが、それならば、あなたのほうであとう限り説明するが、説明できない部分についての責任は誰を一体考えているのです。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府といたしましては、憲法の規定に従いまして予算案を国会に提出いたしました。それは衆議既に提出いたしたのであります。憲法で衆議院が予算先議権を持つておるということに従いまして衆議院に提出いたしました。これはその後に衆議院において修正がありましたので、その修正の加わつた政府原案というものが衆議院から参議院に送付されました。それは旧憲法の場合は違うと思うのです。旧憲法の場合には、参議院に提出されるのは原案であります。そうでなくて、新憲法におきましては予算の先議権の実質が非常に違つております。従いまして衆議院に提出されたものにそれに修正されたものが加わつて、そうして衆議院から参議院に送付されました。その間に政府が介入するものではないのであります。ただ政府としては、受身ではあるといいながら、それに賛成いたしました政治的責任を感じておると、従いまして政府としてはなし得る限りの御説明を申上げると、そう申しておるのです。
○亀田得治君 じや結論的に聞きます。ともかく議案がある以上は、誰かが政府の責任者がなければならない。これは明確です。で、結論としてそれは同意されるでしよう、あなた……当り前のことです。
○国務大臣(緒方竹虎君) それは国会で御決定になることだと思います。
○亀田得治君 それはおかしいのです。そんなことは国会が決定するとかしないとか言わなくても、如何なる会議においても、議案が出されてその説明の責任者もない、こんなことはあり得ない。国会がきめるまでもないのです。ただ余り妙な答弁をされますから当り前のことを聞いただけなんです。国会がきめることだとおつしやいますが、きめなくてもこれはきまつているのです。そこで結論として聞きますが、私の問に対して右か左かを答えて下さい。この修正予算案の説明をされるのは政府だけですか、責任を持つて。参考人とかそんなものじやないのですよ。或いは政府と何か別個なもう一つのものがあるのか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府といたしましては、政府の説明し得る限りにおきましては責任を持つて説明いたします。
○亀田得治君 答えになつておりませんよ、私の聞いておるのは……。
○国務大臣(緒方竹虎君) 御質問がよくわかりません。
○亀田得治君 政府だけがこの修正予算案の説明の衝に当るのかと、それだけです。(「問になつていないじやないか」と呼ぶ者あり)
○国務大臣(緒方竹虎君) そこが政府の説明し得る限りにおいて説明申上げるというところで、政府の説明し得ないことは、委員会でおきめになりまして、説明をお求めになるほかないと思います。いずれにしましてもこれは新憲法の下に新らしい例を開くのでございますから、これは政府だけの意見だけできめることでもありませんし、委員会で御審議を願いたいと思います。
○亀田得治君 そうしたら政府だけで説明し得ない部分を予定していることは間違いありませんか。
○戸叶武君 問題の焦点というものは、緒方副総理が説明された最後の審議に当つてなし得る限りの説明という、このぼやけた文字にあるのでありまして、昨日午前中において吉田首相は、修正案に対して政府は責任を持つて説明するということを明言し、而も緒方副総理の今日の説明の後において佐藤法制局長官は、その修正案に対しては政府は政治的法律上の責任を持つということを明言しておるのです。吉田首相並びに佐藤法制局長官の見解と緒方副総理の見解との中には非常に差異があります。差異があるという点は緒方氏の説明はぼやけているという点でありまして、この緒方副総理が言われたように、この問題は政府と国会と相対峙しながら解決しなければならない大きな前例であります。而もそこで一番問題になるのは同意と責任の問題でございます。イギリスにおける予算審誠の問題に対しても、同意の問題は極めて重大に取扱われております。イギリスの国会におきましては、我々の性格とは違つて非常に古い伝統の中に閉じ籠つておりますが、議会における予算案に対する発案権がないばかりでなく、その歳出を増加し、予算討議には一般方策に関する問題にとどまらず、而して予算の削減も政府の同意ある場合に行うという、消極的になつておりますが、この同意という意味は極めて強いのであります。我々が新うしい憲法を日本において解釈する場合においても、修正案に対して政府は閣議を開き同意をしたという点は、その修正予算案に対して政府が責任を政治的法律的に持つことを意味するのであります。緒方副総理は、最後における議決が行われて予算案が成立した後において政府の責任を云々されますが、それは執行権に対する責任であります。政府の責任の予算案に対する発案権と提出権に対しての態度というものが不明朗なところから混乱が起るのでありまして、この修正予算案の審議に当つては二本建にしないで、責任を分裂させないで、如何なる修正が行われても、予算案の提出者としての政府がその政治的法律的責任を負うという点を吉田首相のごとく、佐藤法制局長官のごとく明快にすべきであると思いますから、緒方副総理からこの点の吉田、佐藤氏と同見解であるかどうか、その点を承わりたいと思います。
○政府委員(佐藤達夫君) 只今の最初の緒方副総理の発言によりまして、今回の修正に応じたことについて政府が政治的責任を負うということをはつきり申上げたわけであります。そういう大きな入口をここで開いておるわけでありますから、その入口を通りましていろいろ御質疑が入つて来るであろう、その入つて来ます御質疑に対しましては、政府は全力を尽してあとう限り御答弁申上げるということを言つておるわけであります。そのことに結局尽きると思います。(「進行々々」と呼ぶ者あり)
○委員長(青木一男君) ちよつと申上げます……。
○亀田得治君 最後に一つ……。(「もういいよ」「よかないよ」「わかつたよ」と呼ぶ者あり)
○委員長(青木一男君) ちよつと申上げますからお聞き下さい。昨日の委員長理事打合会におきまして、今日は政府から統一した御説明を伺い、なお大蔵大臣からも修正部分の説明を求めまして、それに対して委員会はこれをどういうふうに受け入れるか、今後の進行の仕方については改めて委員長理事打合会で協議することになつていますから、そういう線で進行いたしたいと思います。皆さん如何でございますか。 〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木一男君) そういうふうにお願いいたします。
○亀田得治君 これはやはり民主的に会議を進行させるには、それは少し飛躍しておると私考えます。やはり私は先ほど政府の、(「採決々々」と呼ぶ者あり)これはそんな採決で済ませるような問題と違いますよ、下手なことをやれば笑われものになりますよ。先ほど政府からの答弁で明らかになつたことは、政府が説明し得ない部分がある、こう政府自身が言つておる。そこで国会としては、そういう政府の答弁は認めない、(「認めている」と呼ぶ者あり)政府が一切責任を持つて答弁せよ、で、若し不明確な点があれば、発案者とよく打合せをして、その政策を消化してこの説明の衝に当るべしと、こういう結論を参議院の予算委員会自身が出すのか出さんのか、これに参議院の予算委員会の我々自身の、もう政府の問題じやないのですよ。政府の考えははつきりしたのですから、政府がそう言つていても、我々としてはそういうことを政府に要求するのか、或いはそうじやなしに政府の答弁通りどうも二つ責任者があるようだ、それを認めて行こう、そういう立場で今後の議事を進行されるのか、これは理事会を開かれても結構ですよ、予算委員会としてきめて、その立場の上に立つて大蔵大臣の御説明を求められることなら少しも異議はありません。やはりそれを一応手続としてきめるのが私は正当だと思うのです。これは私委員長に対する議事の進行上の質問にもなりますし、又意見にもなりますが、委員長はどうお考えですか。私はきわめて当然なことを申上げておるつもりです。
○委員長(青木一男君) 亀田君の御発言のことは、委員長理事打合会において相談いたします。
○松澤兼人君 まだ打切りでないのですから……。先ほどの小笠原大蔵大臣からお話があつて、小林君から質問のありました供米完遂奨励金の場合でありますが、修正者の意見と政府の意見と食い違つた場合には、国会において決定されて、それに従つて政府としては善処するというようなお話であつたように承わつたのであります。そういたしますと、そこで小林君のような心配も起ると同様に、又別の心配も起つて来るのではないかと、こう思うのでありますが、その一つは、国会でどう決定しようと、決定した以上は修正者の意見がどうあろうと、それはかまわないでいいのかどうか、こういう問題が一つ起つて来るのであります。折角修正者が別個の意図を持つて修正したのに、それは全然問題にならずに、全く違つた性格のものとして予算を承認するとか決定するとかということが起り得る可能性があるのですが、この点は如何です。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 意見のどうも違う場合には私は国会の御決議に従うほかはないと存じます。
○松澤兼人君 そうすると修正者の意向はどうあろうと国会の意思に従うということになるわけであります。併し問題はそういたしますと、すでに予算は衆議院を通過してこちらに参つたのであります。衆議院における修正者の修正の意向と、参議院において議決いたしました予算の内容なり性格なりが食い違つた場合にはどういたしますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 衆議院の意向と参議院の意向とがはつきり食い違つたような場合には、両院協議会で御決定願うよりほかはなかろうと思います。
○松澤兼人君 この点は費目を移動するということでなく、或いは金額を移動するということでなく、計上されました二百億なら二百億の使途、或いは性格というものの食い違いがあるわけであります。これについて衆議院は衆議院なりに決定をし、参議院は参議院なり、つまり参議院の予算委員会、或いは参議院において議決したことを食い違つた場合に、果した両院協議会を開く対象になるかどうかという問題が生じて来ると思います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 両院の総合された御意見に従うほかはないと存じます。
○松澤兼人君 両院の統一された意見というものはどうして出て来るか、この点は普通の法律案の場合と違いまして、非常に重要だと考えますので、単にこれは大蔵大臣だけの意向でもわからないと思います。そこではつきりと二百億なら二百億というものがどういう目的のために支出せられるものであるかということについて修正者、或いは衆議院の意向と参議院の意向と食い違いが生じた場合には、政府としては如何なる方法をとるのか、副総理にお伺いいたします。
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えいたしますが、その場合には両院協議会によつて協議を尽しまして、その結果に待つ以外に途はないと考えます。
○松澤兼人君 そうなつて参りますと、予算を審議する期間というものは非常に限定せられておるのでありまして、こういう点は政府が先ほど政府の意向として申されました、いわゆる瀞府内における統一された意見として承わつたのであります。一応は承わりましたけれども、併しその意向だけではこういう食い違いというものをどうするかということについては何ら言及しておらないのであります。会期はすでに迫つて、総理の総括質問に対しまては、こちらは大体十四日に受けて審議するということを予定しておつたわけであります。すでに一週間事実上日程がずれておるわけであります。こういう状態の中にあつて食い違いは両陣協議会でやるということになりますと、これは会期中にこの予算が上らないということも当然考えられるのであります。こういう場合については政府は如何なる方法をおとりになりますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私どもは、今日のこの重大な関係から見て、速かに予算審議を期日中に終了させたいことを心から熱望しておる次第であります。(「熱望だけでは駄目だ」と呼ぶ者あり)
○小林孝平君 只今政府が答弁されました両院協議会の問題でありまするけれども、この完遂奨励金という問題は、衆議院においては何も院議はきまつておらんのであります。あいまい模糊になつておる。参議院において或る決定をなした場合に、これは衆議院と参議院と意見が違つたのか違わんのか、これを両院協議会に持込むのか持込まないのかということがわからんのであります。政府は勝手にこれは衆議院の意見が一致しているような答弁をしているけれども、ちつとも一致しておらないのであります。その点はどうですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は衆議院が予算案を可決されたので、この点から修正可決されたものについては意見はきちんときまつておる、かように考えておるのでございます。
○小林孝平君 さつき私は意見が一致しておらないから、発議者と政府の意見が違つた場合はどうすると言つたら、具体的に例を挙げてお尋ねしたら、それは政府の意見で以てやると、こう言つておられる。それならそのときにこの問題は意見が一致しておると答弁したらいい、今の政府の答弁はすべて行き当りばつたりで、こう言えばああ言う、ああ言えばごう言うというようなことでは困ると思う。もつとしつかり研究してそうして答弁してもらいたいと思います。今の点はどうですか。(拍手)
○国務大臣(小笠原三九郎君) さつきの言葉はあとから私が直しました通り国会の議決するところによつてこれを執行する。私どもの責任を有する政府の一方的にきめるというのでは言葉が足りませんでしたので、間違つておりましたからこれはあとで直しているので、今の点よく御了承願つておきます。
○小林孝平君 この議決したところに従うというけれども、参議院で議決しても衆議院では二つの意見がある、こういう場合にどうするかということを聞いているのです私は具体的に。この法律解釈など聞いているのでなくて、具体的にどうするかということを聞いているのです。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は衆議院に二つの意見があれば、そこに論争があつたはずであつて、議決されたのであるから一つものだ、かように考えております。
○小林孝平君 衆議院においていろいろ論争があつたのをうやむやにして参議院に持つて来ている。だからこの間参考人に聞いたら参考人ははつきりと違つた意見を、今の政府の見解と違つたことを言つているのです。大蔵大臣はそういうふうに三百代言のようなことを言つてもらつては誠に困ると思う。 それからもう一つ次に申し上げますが、この参議院の院議の決定に従う、今の問題はこう言われますけれども、我々は完遂奨励金を院議でもつてすべての供米したものに全部やるという決議をしても、これは国会の修正権の逸脱ではないかというふうに私は考えるのです。それでも政府は何ら差支えないと言つている。僕らは参議院できめたことには従うと言つていますが、我我がこの供米完遂奨励金は全部の農家にやるべきであるという決議をした場合に、政府はそれは違法でないとお考えになるからさつきのような答弁が出たのですが、そういうふうに解釈していいですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は参議院が予算の編成或いは提案権等にお触れになるような御決議をなさるようなことはないと私信じております。
○小林孝平君 今のことは非常に参議院を侮辱する答弁であろうと思うので、そういうことはないはずだというようなことを言われるけれども、大臣は先ほどどちらにも勝手にきめて下さい、こういうことを言つているじやありませんか。そのとき悪いならそれは片方は困る。これは修正権の逸脱であるということをはつきり答弁されたらいいじやないか。今頃になつてどちらでもいい、今度はそういうことをきめたらいいかと聞けばそれは困る、そういうことをやるはずはないということを言つておられる、それはどちらが政府の真意であるか、はつきり答弁して頂きたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私はさつき申し上げたのは、衆議院できまつたものについての今の解釈は分かれておるなら、この点は参議院で明らかにして頂きたい、こう申しておるのでございます。
○小林孝平君 明らかにした結果、せいというから我々はこれからしようと思つて、我々はこれは全部の農家の供出したもの全部にこれはやるべきであるという決議をしようと思つている、それでも政府はいいかとつこういうことを聞いておる。すぐこの問題は審議に入れば相当大きな問題であるから私は聞いておる。
○委員長(青木一男君) 小林君に申上げますが、小林君の今言われたようにこの問題はいずれ審議の機会がありますから……。それから昨日委員長、理事打合会で一応政府代表及び大蔵大臣の説明を伺うことになつておりますから、この程度で大蔵大臣の説明を伺いたいと思います。
○亀田得治君 先ほど大蔵大臣の説明を受ける前に、理事会を開きまして、そうして政府の答弁を参考にして参議院予算委員会としてのいわゆる説明者の問題の解釈、これを確定するのが正当じやないかということを申上げた。委員長はそれを了承されたはずなんです。昨日の理事会での申合せと幾らかそれは順序は違うかも知れませんが、理事者といえどもそれは絶対的じやない。やはり軽率なことをきめた場合には、そのことが予算委員会の全体の会議で明らかになれば、やはりこれは筋を通して運営されるのが当り前だと思う。丁度十八日でしたか突然に委員長が理事会に諮つたとおつしやつておりますけれども、改進党のかたを呼んでこられたと同じことがここで繰返えされようとしている。あのとき私どもが止めて単なる参考人となつたから、国会としての面子が立つたわけです。こういうことで、あのとき正式の説明をされてごらんなさい。その後における一体国会の論議の調子から見てどういうようなことになりますか。それと同じことなんですから、何も一時間、三十分を急ぐ、争う問題じやない。私どもここで待つておりますから、直ちに理事会を開いて、その問題に対する結論をやはり早急に出してもらいたいと思う。私予算委員会の一員としてそういう内容に賛成、不賛成の問題じやないのですよ。予算委員会の委員としてそういう筋の通らないこの会議の進め方は絶対了承できない。これは委員長も先ほどの私どもの考え方は了解されておるのですから、そのように取運んでもらいたい。
○委員長(青木一男君) 亀田君に申上げます。先ほど了承したのは、昨日の委員長、理事打合会において政府代表と大蔵大臣の説明を聞いたあとで、その説明に対する委員会の受入れ方について協議するということになつておりましたから、丁度それが目的に副うのだと思つてあなたの御発言に私は了承したのであります。そういう意味で私は申上げたのでありますが、改めてこの途中で理事会を開くという意味で私は同意したのではなかつたのでありますから、それはあなたの多少の誤解……。
○亀田得治君 改めて申上げますこの点は。
○小野義夫君 本委員会の進行途上におきましてしばしば理事会の決定と称せられるものがこの委員の一人乃至数名のかたの御発言によつて繰返されるようでありましたならば、今後理事会というものが如何なる打合せをなさるのであるか、又それをしばしば繰返されるようならば、この席において委員でそういう問題は即決せられることこそ進行上必要でないかと思います。私どもは理事会を信頼しております。従つて理事会は権威あるものとして私どもは取運びたいと思います。
○中田吉雄君 小野さんに少し誤解があるようですが、政府の昨日の午前、午後に亘る御答弁は必ずしも統一した見解でないから本日おまとめの上、総理なり副総理からなり御答弁を願い、そうしてそれに関連して若干の質問を許す、こういうふうになつているわけでありまして、全然質問をやらない、こういうふうになつていなかつたのですから、一つその辺誤解がないようにお願いをしておきます。
○小野義夫君 中田君の話が又誤解があるようです。私の言うのは、御質問なさることは幾らなさつてもそういう意味であれば結構ですが、議事進行上で理事会で打合せたことは成るべく覆したくない、こう申すのであります。
○亀田得治君 私どもは理事会の決定を絶えず尊重している立場で以て今までやつておるのです。今後もこれは変りありません。但し理事会というものを会議をスムーズに進めるための理事会、そこをよく考えてもらわんといかん理事者の人たちは。この会議をスムーズに進めるのに障害になるような行過ぎた決定をされますと、これは如何に理事会といえども法律的なり或いは会議の原則を無視することはできないのですから、私どもはそういうことは了承できないと思う。スムーズに進めるためにうまく軌道に乗つておる決議されても、そんなことは私は少しも異議を申上げません。余りにも我々の方針がきまらないで大蔵大臣の説明を聞く、これは理事会できめようとどなたがきめようと、こんなことは私どもは承知できませんよ。ですから決して理事会の何か申合せ、そういうものを私どもが軽視しておる、そういうような誤解がありましたならば先ほどの発言者のかたには、この点は十分御了承願いたいと思います。これは決してそういう考えで申上げておるのではありません。
○委員長(青木一男君) 私は委員長理事会の申合せが円滑なる議事を妨げるものとは思いません。むしろ円滑に進めるためには政府代表と大蔵大臣の説明を聞いたほうがよかろうという趣旨で申合せたのであります。そのことははつきり申上げておきます。
○湯山勇君 今の委員長のお扱いについて大蔵大臣の説明を聞くということは聞いたあとでその説明が全責任を負つていられるか、或いは大蔵大臣、政府以外にこのことに関する責任者があるというその性格付けはありでしようという御意図なんでございましようか。
○委員長(青木一男君) 昨日大蔵大臣の説明を求めようと申合せたのは、昨日総理大臣が修正部分について政治上の責任において説明をなさると言われましたから、それならば修正なき原案についてはすでに予算委員会において説明が済んでおりますから、修正部分について大蔵大臣の説明を求めるのが、この修正された原案の説明としては適当であろう、こういう趣旨でそういう要求をすることになつたのであります。
○湯山勇君 それでは委員長は政府が全責任を以て説明に当る、こういう把握に立つて今の議事進行なさろうとしておられると把握してよろしうございますか。
○委員長(青木一男君) 委員長は説明された分については全責任を持たれると思います。
○亀田得治君 そうしますると今朝から私と緒方副総理との間のその点に関する質疑応答と少し矛盾があるように思うのです。それで只今委員長が言われた考え方、これは私ども政府が呑むならばいいと思います。堂々と聞きましよう。呑むか呑まんかと緒方副総理にここですぐ確かめてもらいたい。それから直接責任の衝に当る大蔵大臣、この人に今あなたがおつしやつた見解をこれでよろしいかということを確かめてもらいたい。それから進行することが当然だと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 只今委員長の御発言は、政府から説明された部分に対しては政府は責任を持つということを仰せられたのでありまして、その点につきましては意見の食い違いは少しもございません(「違う違う」と呼ぶ者あり)違いません。
○亀田得治君 政府がすべての衝に当る部分については責任を持つというわけだ。そうして今説明されようとしておるのは修正案なんです。
○国務大臣(緒方竹虎君) 修正案であると如何にかかわらず、政府が説明された部分に対しては責任を持つと思う、そう言われたのであります。
○亀田得治君 結局は委員長がおつしやつたように、政府は全責任を持つてこの説明の衝に当る、こういうことになりますね。これは全部が聞いておるわけです。
○国務大臣(緒方竹虎君) 説明について責任を持ちます。委員長の御発言は確かにそうだつたのです。政府が説明し得る限界がありますが、その政府が説明した部分についてはその説明について政府は責任を持つという……。
○湯山勇君 委員長の言われたのは、原案についてはすでに説明が終つておるのだから、今回は修正された部分だけについて大蔵大臣は説明をする。而もその説明されたものについては政府は全責任を持つ、こういうことなんですから、その間に間然するところはないと思うが、副総理はどうお考えですか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 只今の御質問は、委員長が発言されたことと私が先ほど申上げれこととの間に食い違いがあるという御質問でありましたから、私は食い違いはありませんということを申上げたのであります。
○岡田宗司君 只今の緒方副総理の食い違いがないと言われたのは私はどうもおかしいと思う。委員長は修正案の説明について全責任を持つと言う、ところが緒方副総理は説明された部分について責任を持つという、修正案のうちで、能う限りというのですから、或いは説明されない部分もあるかも知れない。そうするとその部分については責任を持たないということを意味する。意味が違うのです。私は委員長が言われたことを政府が率直にお呑みになればこの問題は難なく解決すると思うので、委員長の言われたようにこの修正の部分について政府が責任を持つて説明に当るというふうにして頂きたいと思います。
○委員長(青木一男君) 岡田君は委員長の発言を多少誤解されておるようであります。速記録によつてよく御覧下さい。
○松澤兼人君 いろいろこの問題について食い違いがあるようであります。昨日理事会において決定されたこともありますけれども、事実責任の問題につきましてはまだ疑義がありますので、一応この程度で休憩して頂いて、一つ午後に延ばして頂きたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村禧八郎君 松澤さんの動議に賛成であります。
○石原幹市郎君 これは決定通り大蔵大臣の説明を一応ここで聞きましてから、休憩するなら休憩してもらいたいと思います。 〔「休憩反対」「休憩々々」「頭を冷やしてから聞け」「どつちが冷やすんだ」「多数で押切る問題じやない」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
○松澤兼人君 私の提案を一つ諮つて下さい。
○委員長(青木一男君) 大蔵大臣の説明を聞く前に休憩をして理事会をやれという動議が出ております。これに反対の意見もあるようでありますから……。
○亀田得治君 これは採決とか、そんな問題じやないでしよう。当然の問題です。自分たちの態度がきまらないで人の意見を聞くというような、そんな不見識なことはないですよ。天下の人が見ておるのですよ。軌道に載せなさい。
○委員長(青木一男君) 委員会は私はやはり委員会の意見を徴してきめるべきだと思いますから採決いたします。 〔「退場、々々」と呼ぶ者あり〕
○松澤兼人君 採決というお言葉を一つ取消して頂きまして、成るほど政府の意見は承わりましたけれども、それで必ずしも納得が行くということでもございませんし、強いて言いますならば、もう少し政府の見解に対して質疑を続けなければならない状態にあるのですけれども、これはまあ一応終えまして、ここで打切りまして、打切りというか、これで、まあ、とめまして、そうして、休憩して頂いて、いろいろ相談をして、大蔵大臣の釈明を聞くということに……。
○委員長(青木一男君) わかりました。松澤委員の御提案がありましたから、先ほどの採決は取消します。これにて一時休憩いたします。 午後零時十二分休憩 —————・————— 午後二時十三分開会
○委員長(青木一男君) 休憩前に引続き会議を開きます。先ほど委員長理事打合会を開きました。予算案修正と、政府の責任の問題については、なお検討すべきだという意見もありましたが、この際はこの問題はこの程度にいたしまして、大蔵大臣の説明を聞くことにいたしましたから、さよう御了承願います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 昭和二十八年度予算の政府原案につきましては、先に御説明いたしたところでありますが、衆議院において修正を受けましたので、修正の概略を御説明申上げます。今回の修正によりまして、一般会計の歳入歳出は原案に比し二十八伝六百万円を減じ、それぞれ九千六百五十四億七千八百余万円となつたのであります。修正点は次の通りであります。先ず歳出について申上げますると、第一に国民健康保険助成交付金につき、原案におきましては療養給付費の一五%に相当する金額を交付するものとしていたのでありますが、これを二〇%に引上げることとし、十一億二千百余万円が増額せられることとなりました。 第二に中小企業金融公庫に対し、更に三十億円の出資が増額せられることとなりました。 第三に土地改良、畑地灌漑、酸性土壌改良、耕土培養等に充てるために、食糧増産対策費に十億円が増加計上せられることとなり、内地八、北海道二の割合で配分されることとなりました。 第四に海運振興のための経費として、造船金融の利子負担を市中銀行については五分、日本開発銀行については百分五厘に引下げることととし、市中銀行分については五分との差額、開発銀行分については五分と三分五厘との差額について、政府がこれを利子補給を行うものとし、九億八千二百万円が増額せられることとなりました。 第五に文教関係でありますが、科学振興のためPBリポート、その他資料購入費、科学技術研究助成費、理科教育振興費、科学振興費等において合計四億円が増額せられることとなりました。文教施設については老朽校舎改築、復旧に十億円、公立学校戦災復旧に六億円、積雪寒冷地、屋内体操場整備に二億円がそれぞれ増額せられることとなりました。その他教員給与の三本建を実施することとし、国立学校分として千八百万円が計上されることとなり、又私学振興のために私学振興会出資が五億円増額せられることとなりました。 第六に国土総合開発調査のため調査費及び補助費五千万円が増額せられることとなりました。 第七に地方財政平衡交付金に五十億円が増額せられることとなりました。以上一般会計の歳出増加所要額は百三十八億七千八百万円となる次第であります。 なおこのほか郵政職員等の給与是正の問題につきましては、郵政職員については調停のありました翌月である六月から実施するものとされましたが、その経費に要する財源は郵政事業特別会計における節約と、簡易生命保険及び郵便年金特別会計並びに電信電話公社よりの繰入れにより賄い、一般会計においては負担しないこととなりました。なお郵政職員のほかすでに調停のあつた印刷局、国有林野事業の職員についてもこれに準じて措置することとせられました。更に米価の問題につきましては供米完遂奨励金として石当り八百円を支出することとし食糧管理特別会計に所要二百四億円が計上されましたが、この財源は差当り食糧証券を発行して賄うこととなつております。なおこのうち石当り四百円に相当する金額は後日一般会計より繰入れることとされております。 次にこれら歳出の増加に対する財源について御説明申上げます。第一に一般行政費につき大幅な削減が行われたのでありまして、一般会計において百一億七千八百万円の節約が行われることになつたのであります。特別会計及び政府関係機関においてもこれに準ずる節約が行われることとなり、その金額は特別会計二十二億五千五百余万円、政府関係機関五十億九千三百余万円であります。 第二に保安庁経費につきまして右による節約三十九億九千八百余万円のほか船舶建造費、施設装備費について六十五億出品の節約が行われることとなりました。但しうち三十四億円については別に国庫債務負担行為の限度額を増額することとせられました。租税につきましては輸出振興のため貿易業者輸出品業者につき所得控除の特例が設けられることとなり、本年度において十六億六千六百万円の減収が見込まれるのであります。又銀行預貯金の利子、公社債の利子、合同運用信託の利益に対する課税を源泉一本とし、一〇%の税率で課税するこことし、これに伴い割増定期預金について支払う割増金のうち、預金者に一律に支払われる部分に対しては利子として課税することとし、差引き十一億四千万円減収が見込まれております。 以上が今回の衆議院における予算案修正の概要でございますが、政府といたしましても予算の早期成立を図ることが現行の急務であり、これを了承することといたした次第であります。
○委員長(青木一男君) 大蔵大臣の説明に対して質疑がありますれば簡単にお述べを願います。
○亀田得治君 一、二点、内容的な諸問題については総理に対する一般質問なり各省大臣に質問の際に更に詳しく質したいと思いますが、只今大蔵大臣が説明されました修正案、この修正案の作成につきまして大蔵大臣は何らかの協力をされましたか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 修正案の作成につきましては私大蔵大臣として直接何ら協力いたしませんでしたけれども、閣議の了解に基きまして予算の編成を、いろいろ予算成立を助けるために事務的に、でき上る予算が計数的等の整理を行うにつきましては事務当局を手伝わせ、いたさせました。
○亀田得治君 主として経理局長を中心にしてそういう協力をさせた、こういう意味ですか。主計局長ですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) さようでございます。
○亀田得治君 主計局長が自由にはできない問題がたくさんあろうと思いますが、重大な事項については大蔵大臣は大体の枠を指示してそうして主計局長に整理させたものと思いますが、さよう受取つて間違いありませんか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私において何ら指示いたしたることはございません。ただ予算というものに作り上げるについて技術的な面で手伝わすことがいわゆる予算成立を早からしむるゆえんだ、こう思つてその点だけの手伝いをさした次第であります。
○亀田得治君 別な面からお聞きいたします。大蔵大臣は只今の御答弁ですと、実質的には修正案の作成に介入しておらないような感じがいたします。これはまあ個別的に個々の問題に入つて討議して行けば一層はつきりするでしようが、それはまあ今触れないことにいたしまして、全体としてお聞きいたしたいことは、政治的ないろいろな立場を離れて考える場合に、あなたが十六国会に提出された予算案、これと只今修正されて回つて来ているところのこの予算案、政治的な立場を排除して考えて頂きたいのですが、純粋に経済上、技術的な立場から見てどちらの予算案が立派だと考えておられますか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 一切の立場を離れて申上げることは大蔵大臣として誠に困難な場合でありまするが、これも今お話の通りにその政治的立場を離れて率直に私の心持だけ話さして頂くならば私は原案が最上である、かように信じております。
○亀田得治君 憲法六十条の規定を見ましても、参議院において再修正をして、そうして衆議院の結論と食い違いが出て来る、こういう場合には両院協議会を持つことになつております。勿論その協議会がうまく結論が出ない場合には衆議院の結論が優先いたしまするけれども、そういう一つの途というものはまだ残つておる段階にあるのですね。従つて大蔵大臣に、只今極めて明快な御答弁がありましたから、更に肚を打割つてお聞きしたいのでありますが、この参議院における予算案の審議を通じましてこの修正されて来たものを更に再修正をして、そうして衆議院との間で何とか折合いをつけてもらいたい、こういう希望も大蔵大臣としては只今の御答弁から推察すれば当然持たれると思いますが、そのような希望は持つているか、おられませんか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私どもは国会での御修正の結果に対して何事も口を差し挾む権限を持ち合わしておりません。
○亀田得治君 極めてこの国会を御尊重なさるようなことを十八日以来何回も聞かされまして私ども大変実は喜んでいる。併しそのためにはMSAの問題を初め、一切のものをそのような角度で今後一つやつてもらわないと困る。まあ併しそれは余計なことですが、この予算案に対して、勿論これは国会が料理する、料理するにしても、これは国会のほうがもう自由勝手にやる権限を持つているのですから、どうぞ御随意にと、こんなものではなかろうと私は思う。我々どういう組合や或いは一般市民の会合に出ましたつて、苟しくも、提案する、説明する、その説明の全責任という問題についてはこれはまだ解決されておりませんが、併し全然責任を持たないという立場では私はなかろうと思う。政治的に責任を持つ、そうしてできる限りの説明をするということの中には、たとえ修正案といえども少くとも相当部分については責任も持てば説明の衝にも当る。その気持の中にはこれは当然いろいろな希望というものが含まれている。決してそんな国会で御自由にと、そのようなものじやない。それから従つて又あなたが原案を十六国会に当初出され、それが財政、経済いろいろな立場から見て、より技術的には立派なものだと、そういう確信を持つておられるのであれば、何らかの希望というものがあるはずだと私も考える。国会にしたつてこれは我々の権限だから自由にやつて行けばいいのだ、そんなものじやない。政府の説明なり参考人の御意見を聞くのは、半分はその希望というものも幾らか加味してこれは聞いているのだ。これは常識ですよ。そういう意味から言うと甚だ国会を尊重されるような御答弁でありましたが、少し納得が行きませんが、それはどうでしよう。
○国務大臣(小笠原三九郎君) これはひとり私に限らず、現在の憲法の下において何人も国会を尊重することと存じます。ただ私どもの説明に当りまして、例えば修正案について説明しますところにつきましては、これは私ども一応了承したのでありますから、その説明につきましてはこれは責任を持ちます。説明については責任を持ちます。
○小林孝平君 本回の修正は相当大幅の修正を加えられて大蔵大臣は忍びがたきを忍んでこれを認めた、こういうふうに御説明になつておるのであります。そこでこういうような大幅の修正を受けて、特に例を挙げれば行政費の百億円或いは保安庁の経費、こういう厖大な経費が削減されておるのであります。大蔵大臣は有能なる主計局長以下主計局を動員してこの予算を編成された際に、こういう無駄な経費があるのを査定されないで予算原案を出されたと考えるより方法がないと思うのです。そこで大蔵大臣はこの忍びがたきを忍んでこれを受諾されたと言つておられますが、その結果何らかの責任を感じて今後行動をとられるかどうかということをお伺いいたしたいのであります。具体的にはこの予算案が通過したら大蔵大臣をやめるかどうかということをお尋ねしたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私はこの予算案というものが国会の修正に基くものであり、その国会としては修正権をお持ちになつておるであるから、これが修正を受けると、こういうことがありましても、これは国会の当然の権限を行なつただけである。それから又政府の側といたしまして、これは最初出したものが私どもは今も最善の案だと信じておりまするが、併しこの修正というものが今お話になつたようなことを決する問題になるかどうかということについては、なお私は結論を得ておりません。
○小林孝平君 そうすると、大蔵大臣の御答弁では、私がお尋ねいたしましたように、忍びがたきを忍んでこれを納得したと、こういう結論おやめになるかどうかということをお尋ねしたら、その問題については目下考慮の段階である、こういうふうな御答弁であつたようでありますから、大蔵大臣は今後辞任をするかどうかということについては、只今考えられておるというふうに了解して差支えありませんかどうか、重ねてお尋ねいたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は私の辞任問題についてここに何事も申上げません。ただ私どもはこの予算が通過いたしますれば、これを実施して行くという責任があることを感じております。
○中田吉雄君 私は緒方副総理にこの問題に関してお伺いいたしたいと思います。特に我が国の政界の現状を見ますると、過半数を占める安定政権の樹立ということは極めて困難であります。恐らく今後選挙がありましても、過半数を占める内閣の出現はなかなか困難だと思うわけであります。そういう少数党の内閣ができます際に、若し今回のような款項目の新たなる創設がないから憲法違反でないというような解釈をとりますならば、七十二名の我が社会党内閣でも、或いは六十数名の右派社会党が単独で内閣をとりましても、そういう国会で修正がありますれば誠に民意の百反映として有難うございました、と言つて恬として責任を感じないところの独裁政治の樹立への一歩ではないかということを私は深く憂慮するものであります。従つてこのような少数党内閣がこの予算の修正に対する態度は極めて厳格であるべきだと思うわけであります。款項目を創設しないからというようなことは予算技術でどうにでもできるわけであります。例えばこの春行われました衆参両院の選挙に際しまして、自由党が公約されました政策、改進党が公約されました政策は何であつたでございましようか。先ず米の供出を完納したあとは統制を自由販売にする。やがて農産物価格維持政策をとつて全面的に食糧の統制を撤廃するというのが、自由党の政策の中心的なケルンをなす政策であります。更に又経済一般に対しましても、経済は自由経済を原則とするということになつております。その改進党のとられております政策は、長期的なやはり計画を立てて、そうして社会政策を加味してやられるというようなことで、根本的に政策が変つているわけであります。それをただ食糧証券の発行によつて、次の国会に持ち込むというようなことで、或いは予算外契約によつて、予算総額を殖やさないという形で美濃部さんの憲法の立場をとつて改正ができると言えば、どんな大修正をやつても何らその責任を感ぜずに内閣はいつでも持続するという重大な問題になつて来ると私は思うわけであります。内閣が議院内閣制をとります際に責任を負うということは不信任があつたかどうかということではないと、こう思うわけであります。そういう重大な政策に対して法理上の或いは政策上の重大な変更がありましたならば、それに対して責任をとるというのが私は大切ではないかと思うわけであります。立法政治の要諦はまさに責任を負うということであります。小笠原大臣も政府原案が最善であるということを言われましたが、そういう点から考えても、この修正されました予算は時のたつにつれまして、或いは自由党の全国民に公約されておるところの基本的な政策に対して、重大な変化を生むものであります。行政費の百億の節約というようなものは単なる節約ではありません、質的な行政機構に対する重大な変更を及ぼすものであります。更に保安庁経費の削減は自衛力漸増に重大な影響を及ぼしております。そういう点からして私はここで恬としてこれに責任を感ぜられないということになりますならば、どのような少数党内閣でもこれからは存続するという重大な結果になりまして、フアシズムへの途を開くのではないかということを感じまして、私は特にこの予算の修正に対しては厳粛な態度を以て臨むべきではないか思といますが、そういう点から緒方副総理はどういうふうにこの予算修正は……、少数単独内閣が将来予想されるが、独裁政治への途を開くものでないという御確信がありますか、その点について御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほど来大蔵大臣からもお答えいたしましたように、予算案としては政府といたしましては政府原案が最善のものと確信いたしております。その場合に政府が少数党内閣であるために衆議院におきまして修正案が出た、その修正案が若し政府の政策の根幹に触れておる場合、これは政府としては進退の態度をきめなければならん場合であると考えます。即ち衆議院を解散して民意に問うか、或いは政府が総辞職をするか、その二つの一つを選ばなければならん。政府の見解といたしましては、款項に触れないただ教字の増額ということは、政府の政策主張の根幹に触れないものであるという見解をとつて、特に与党と野党との間の政調会におきまして、その点を眼目といたしまして、核心といたしまして折衝して、そうしてこれならば政府が進退を決するに至らない修正であると感じまして、内閣におきまして修正を呑んだ形になつておるのでありまして、私は少数党内閣の場合には、こういう場合はやむを得ない。これは併しながら国会が民主制議会の道を誤まらなければ、決してフアツシヨヘの道に行くものではない。若し国会でこの内閣のなすところが憲法の趣旨に反しておるとお考えでありまするならば、いつでも内閣に対して不信任の表示ができるのでありまして、それに対して内閣は十分の、反省を以て進退を決すべきであります。 この多数決制が行われております間は、決してファッシヨになるという心配はないと私は信じております。
○中田吉雄君 その点は今後議論の展開の過程を通じまして、私は改進党さんとされても、重大な変化を及ぼさんのにあんなにやつさもつさして努力されたこともないと思いますし、改進党的な要素が多分に入つて来ることを予算審議を通じて論証して行きたいと思いますが、最後に簡単に私は佐藤法制局長官の心境をお伺いしておきたいと思います。こういう日本が不完全な独立の過程において法の解釈をされるに当つて、何ら悩みのない立場をとつて解釈されているか。我が日本を支配するもつと大きな権力的なものがあつて、私はその要請によつていろいろな拡張解釈がされていると思います。現在におきまして、一般民衆の良心的なものにとつては我が国の最高裁判所の態度、法制局の態度に対しては多くの異論を持つています。お立場は十分察しますが、或る人は便利屋だと言つています。誠に時の政府の都合のいいような、実に佐藤長官の明晰な頭脳と緻密な論理を展開されて、いつでも都合のいいような解釈をされるので便利屋だと言つて法の権威に対するいろいろなこの問題がありますが、私は最近戦力問題の拡大解釈その他を通じまして、非常に前途有為の、佐藤氏のとられる態度について、甚だ心中は察しますが、遺憾に思い、私は政府といたしましても、過ちなからしめるために、もつと厳粛な態度で私は法の解釈をして頂きたいと思います。外電は、田中最高裁判所長官と現行憲法を改正せんでも再軍備ができるというダレス長官との打合せがあつたとさえ言われております。我が国のこの法解釈について、アメリカのローゼンバーグの判決に示されたような一人の私はダグラス判事のないことを極めて遺憾に思うものであります。何とぞ私は政府をして過ちなからしめるためにも、厳粛な態度をとつて、かりそめにも良心的な人人から便利屋というような侮蔑の念で呼ばれることのないように、一つ真剣な態度を以て私は法解釈に臨んで頂きたいと思うわけである。こういうことを申上げるのを大変恐縮ですが、期待するところが非常に多いし、日本は重大な危機に私は直面にしていると思うから、あえてそのことを申上げまして、心境の一端をお伺いして今後に備えておきたいと思うわけである。
○政府委員(佐藤達夫君) 本当に友情あふるるばかりのお言葉を頂きましてお礼を申上げます。ただ私の心境ということでございましたから申述べたいと思いますが、不完全な独立と申しますか、この占領時代におきましては、本当に仰せの通りの苦しい立場にございました。併しながら完全な独立を回復いたしました今日におきまして、極めて明朗な気持を持つて職務にはげんでおります。便利屋とか、いろいろなお言葉はあり得ることでありますけれども、これは申上げておきたいのは、政府の内部において私が法律関係の補佐の全責任を持つているつものであります。従いました政府の当ろうとすることについて、私として法律解釈上責任の負えないものは内部においてこれを阻止しております。従いまして外部に出る事柄は私は法律解釈上間違いなし、正しいと責任を持つておる事柄が政府の声として外に出ているということを申上げてよろしいと思います。従いまして、外に出たものについて、外部から追及があり、或いは反駁がある。その場合においては私が全責任を持つてその反駁に答え、弁護をするということは当然のことであろうと思います。若しもそれができませんでしたならば、私は何をやつているのだというお叱りを受けなければならんあわれな立場になるのではないかというふうに考えます。
○亀田得治君 先ほどの中田委員の御質問に関連して、緒方副総理に二つのことだけ簡単に念を押しておきたいと思います。今後のいろいろな審議の私ども心構えを作る参考にしたいと思います。その一つは、先ほど大蔵大臣にもちよつと確めたわけですが、大蔵大臣もそれから副総理も政府の原案のほうが技術的により立派なのだ、こう考えておる。ところが衆議院の場合には自由党、改進党、分自党、この三つが寄りますと多数になります。併しながら参議院の場合には勢力分野が違つておる。参議院の場合には緑風会、こういう特異な存在、而も是々非々を以て臨む、こういう会派がおありのことは御承知の通り。そういたしますと、是是非々というものは、いいものはいい、悪いものは悪い、こういうことなんです。政府はいろいろな諸般の事情を考慮して、悪いと思うけれども、まあこうしたのだ、こういう感情を私ども率直に受取つているのですが、そうなりますと、参議院というものは、そこから又参議院の大事なところなんで、そういうふうに政府が窮地に陥つている場合に救うのが又参議院の一つの使命でもある。そうして又勢力分野から言いますと、場合によつては筋さえ通つていれば救う途があるわけなんです。これは十分私の説明は御了承願えると思うのです。そこでお聞きしたひのですが、副総理は、そういう事態になつておるこの予算案の運命に対して、我々のほうでもう少し是は是としてそれが浮び上れるように努力してもらいたい、こういう御希望を持つておられるかどうか、本当の腹の中をお聞きしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) お答えをいたしますが、本当の腹も嘘の腹もありませんけれども、是を是とし、非を非とするという立場は如何なる場合にも正しいことでありまして、政府が原案を最善のものと考ておることは間違いございませんが、これをどうお扱いになるかということは一に参議院の良識によるのであつて、お願いするという以外に申上げようはないのであります。
○亀田得治君 もう一つ……。
○委員長(青木一男君) 簡単にどうぞ。
○亀田得治君 大蔵大臣の答弁も出ないのですが、判断はまあ私どものほうでいたしましよう。もう一つお尋ねしたいのは、政府はこういう一種のこれは政策協定、これがなされたと私考えておる、短い期間にしろ、そういうものがなされた。何かこういうものを足場にして保守合同なり或いは連立政権なり、そのようなことをお考えになつておられるかどうか。若しそういうことができないのであれば、昭和二十九年度の予算案の問題についても、今の勢力分野から言うならば当然このような右が予想されますが、一体どの途をとつて政府は進もうとされておるか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 政府としましては、差当り予算案の修正によりました改進党、分党自由党等の協力を期待しながら、その予算を通過せしめ、又その予算の実施に全責任を持つて当りたい、かようと考えておるのであります。それから以後どういう協力の形になるかということは、今申上げる場合でないように考えております。
○戸叶武君 この修正予算を呑んだ政府の政治的態度でありますが、この修正予算案に対して、政府は今日になつて漸くその政治的並びに法律上の責任を持つということを言明するに至つたので、その点は明らかになりましたけれども、その政府の予算に関する提出権と国会の修正権との関係をめぐりまして、今度は予算を修正した側の改進党その他保守三派というものが、あの修正予算をめぐつてそれの裏付けとして何らかの政策協定を行なつたか、その修正予算に対して如何なる政治的責任をとらんとするか、又政府側において抽象的なことでなく、この修正予算を通し、然るのちに執行するのに対して、これら政府が呑んだ修正予算を作成した政治勢力と直ちに政治連合を作るとか、或いは連立政権を作るとか、そういう何らかの打合せなり何なりを行なつたが、そのことを緒方副総理からお尋ねいたします。
○国務大臣(緒方竹虎君) 将来の政局に対する態度につきまして、何ら打合せを行なつておりません。
○戸叶武君 この予算発案権及び提出権を政府は持つておるのでありまするが、これは日本の憲法において保障せられておるところでありますが、アメリカなり、フランスなりが行政部だけでなくて、議会なり或いは委員会なりでそういうものを持つて非常にいろいろな弊害をこうむつたことがあるので、今日に至つては議会の発案権をフランスあたりでも制限すべしという意見が出て参りまして、政府におけるところの予算に関する発案権或いは提出権というものが強化されているのです。これと国会における審議権、修正権というものは別個なものでありまするが、国会が予算に対して修正を行うところの権限はあるけれども、修正を行なつて、それに対する責任は修正者があいまいだという形においては極めてその修正者の政治的態度というものが無責任になると思うのであります。そこで政府は政治的含みを持つてこの修正予算を作り上げた政治勢力を我々の前に立たして予算説明をさせたり、何か手練手管で一緒の運命を辿らせようとしている傾きがありまするが、このことは国会における修正予算、その修正を政府は呑んだとき、修正予算に対するその提案者の責任というものが私は極めて重大だと思うのです。その関係に関して政府は如何なる見解を持つておられますか。緒方副総理に……。
○国務大臣(緒方竹虎君) 他党のことに関しましては、この場合かれこれ申上げたくないのでありますが、政府としては、この予算の修正の発案者に対しまして、政府の与党が、政府としてその主義主張を曲げずに、根幹を曲げずに行けるだけの限界において妥協をいたしまして、その野党において発案されました修正案を政府で呑んだ限り、野党におきまして少くもこの予算の通過につきましては協力を頂けるものと期待を持つております。
○戸叶武君 そのことが常に心配なのは、衆議院における予算委員会並びに私は本会議を拝聴いたしましたが、修正予算案なるものは一つでありまするけれども、政府側の解釈と改進党の解釈とは月とすつぽんほど違つておるのであります。政府のほうが右に行こうとすれば、改進党のほうは左に行こうとしておるのです。この崎型児的な混血予算に対して、責任を政府はとるからというので明らかになつておりまするけれども、私はこういう無力なる政治妥協によつて初めて修正予算を成立せしめようとする力なき政府の責任だけで以て、この予算案に対して国会がこれを通過せしめてよいかどうかということに対して疑念があるのでありますが、政府側において如何なる信念を持つてこの国会に臨まんとするか、その点を緒方副総理から明らかに願います。
○国務大臣(緒方竹虎君) どういう御答弁を申上げていいかわかりませんが、政府といたしましては、ここで長いこと申上げるつもりはありませんけれども、総選挙以来、過半数をとり得なかつた自由党といたしまして、而も衆議院の国会の首班指名を受けました自由党といたしまして、どういうふうにすれば比較的政局の安定をなし得るかということについては相当苦心をいたしました。いろいろな段階を経て今日に至つたような次第でございます。これは総選挙において過半数を得なかつた政党の首領が首班指名を受けたそのことより発する帰趨であると考えております。
○松澤兼人君 第一にお伺いいたしたいことは、只今大蔵大臣の修正案に対する提案理由の説明があつたわけでありますが、我々は現在ただお話を聞き放しの状態では総理大臣に対する総括質問に入れない。従つて大蔵大臣は、我々に只今の提案理由の説明を文書にしてお配りになつておるかどうか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 文書にしてはまだお配りいたしておりません。
○松澤兼人君 これは委員長にお伺いしますけれども、すべての法律案にいたしましても、或いは予算は勿論のことでありますけれども、一応は説明のありましたものは、同時に委員なり議員なりに配付されていると思うのです。本日の段階におきましては、説明の聞き放しでありまして、これを速記録で読むということは日がかかることであります。こういう状態では私は総理大臣に対する総括質問には入れない。委員長はどういうお考えでありますか。
○委員長(青木一男君) 書類の不備なるものは成るべく速かに補わして議事を進めて行きたいと思います。
○松澤兼人君 これは成るべくの問題ではないと思うのです。提案理由の説明は只今お読み頂いた点で二、三の個所は明らかになりましたけれども、我我は修正案に対する提案理由の説明というものを、この委員会で聞いたのは今回が初めてであります。でありますから、少くともこれは審議を開始する前において揃えて頂かなければならないと思います。従つて委員長はこの提案理由の説明というものを我々に十分熟読ができる期間だけは用意して頂かなければならないと思います。これは委員長に要望いたします。 それから緒方国務大臣にお伺いいたしますが、私は修正案が政府において呑まれたという時から政治的な責任というものは生じているわけだと思うのであります。それが昨日いろいろああでもない、こうでもないというふうに議論がありまして本日漸く副総理から書いたものをお読み頂いたわけ七あります。従つて我々の見解から申しますならば、政府が修正案に対して同意した時から政治的な責任が生じているわけでありますから、それに対する参議院の予算委員会に対する審議の準備という一切の資料は、その時から用意されていなければならないはずだと思うのであります。その点は今日まで何らそういう資料が出ておりませんが、如何でございますか。
○国務大臣(緒方竹虎君) 衆議院におきまして修正案を受けました時から政治的の責任は感じておりまするけれども、そこが先ほど来いろいろ答弁を繰返したごとくに、まだ予算の修正案そのものにつきましては、政府で説明し得るところもあるが、できないところもある。そういうことで今御要求のようなものは準備するところまで至つておりません。
○松澤兼人君 今副総理が説明し得ないところもあるというような話になりますと、話が又逆戻りするのでありまして、午前中の答弁のように、政府が責任を持つてやつて頂かなければならないと思います。従いまして、私どもは審議に差支えない程度の資料というものは、急速に出して頂きたいということを要望しておるわけであります。この点は技術的に非常に困難な点があるかもわかりませんが、副総理から明確な答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) できるだけ早く準備をいたします。
○松澤兼人君 そこで問題は、こちらの院に修正案が廻つて参りまして、これから本格的な審議が始まるわけでありますが、何と申しましても、一週間以上のズレがここに生じておるわけでありまして、我々は勿論審議を急いでおるわけでありますが、若し万一審議が順調に行きましても、今月一ぱいで上らない場合には、八月の暫定予算というものを又切り離してお組みになりますか。或いはこれが最小限度どのくらい遅れた程度ならば予算の執行に差支えないかという点を、一応目途として承わりたいと思います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 昨日お手許のほうへ修正内容等をお配りしたら、これは参考かどうかという、ちよつとお叱りを受けたような次第でございますが、それはお配りしてありますが、なお必要な書類をお出しすることにいたしますが、この審議の問題は会期中に通過、成立することを心より熱望いたしておる次第であります。
○松澤兼人君 それは承わつたのでありますが、仮定でございますけれども、若し三十一日までに上らなかつた場合には、最小限度どの程度ならば予算執行に差支えがないか、そういう点を明らかにして頂きたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 会期を過ぎますることは差支えがあると存じますので、会期内に是非御審議下さるように切に熱望する次第でございます。
○湯山勇君 もう持ち時間が切れるのでありますが、今副総理は、説明できるものと説明できないものがあるとおつしやいましたが、大蔵大臣の説明は、修正案の計数的な御説明なのか、或いは修正案の趣旨の御説明なんでございましようか。趣旨として受取れるところは、早く成立させたいために、やむを得ず了承したところが趣旨のように受取れるのですが、趣旨の御説明か、計数の御説明か、この点を明瞭にしておいて頂きたいと思います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私の説明は申上げましたように、修正内容について説明したものでございまするが、そこに至つた経過とか、そういうことについては承知いたしておりませんので、修正されたものの内容について御説明申上げた次第であります。
○湯山勇君 つまりこの修正案の趣旨の説明ではないとおつしやるのですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) ちよつと私趣旨という意味がわかりませんが、どういうわけで修正したかということが趣旨なら、それは私どもは承知いたしておりません。修正案の内容というものが趣旨だという御意向なら、修正案の内容、即ち仰せになる御趣旨について今御説明申上げた次第であります。
○湯山勇君 法制局長官にお尋ねいたします。参議院規則、委員会通則の第三十九条に「委員会は、議案が付託されたときは、先ず議案の趣旨について説明を聴いた後、審査に入る。」、こうなつておる。今のような意味の御説明で果してこの議案の趣旨の説明を聞いたということになるかわからないが、この点を明確にして頂きたいと思います。
○政府委員(佐藤達夫君) その趣旨は、これは私は部外者として大変僭越な御説明になりますけれども、その趣旨は、議案が提案されましたときに、その提案者からその提案理由の説明を聴取する、普通の法律案の提案の最初に行われまする提案理由の説明のことを言つておるように了解いたします。
○湯山勇君 そういうことでなくして、この三十九条で、この委員会が審議に入るか入らないかをここに決定する要件を書いてあると思う。従つてどのような措置が途中でとられたとしても、この委員会で審査に入る場合は議案の趣旨の説明がなければならない。どういうわけだからどうだということでなくして、今の大蔵大臣の御答弁で果してこの趣旨の説明になつておるかどうかです。これを明確にして頂きたい。
○政府委員(佐藤達夫君) 私はこの条文の趣旨は、さつき申上げたように、その議案の提案者が最初に口火を切つて、内容の説明を申上げるという場合だろうと思いますけれども、併し今大蔵大臣がここで発言されことは、これに入らんとまでも言う必要もないのでありまして、十分これに入つておるという解釈のほうが正しいかとも存じます。これはいずれにしても大したことには、深刻な問題にはならないのじやないかという気持でございます。
○木村禧八郎君 簡単に質問いたしますが、大蔵大臣は予算担当大臣として、これまでいろいろ論議になりましたが、最後に一つ伺つておきたいのは、衆議院に提出されました、三十三名の議員によつて提出されましたこの修正予算案、これは予算案として解釈しておるかどうか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 修正案と解しております。
○木村禧八郎君 修正案は法律案であるか、予算案であるか、どちらであるか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 予算に対する修正案であります。
○木村禧八郎君 それはやはり予算案であると解して差支えないと思うが、大蔵大臣はどうです。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 予算案に対する修正案であつて、修正案は即予算案ではございません。
○木村禧八郎君 修正予算案であつて、暫定予算案というのがあるわけですね、それとやはり同じ性質ではないのですか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 違います。私は修正案であると申上げております。
○木村禧八郎君 それは時間がございませんから……。併しそれは予算案の一つであることは間違いないのです。そんな詭弁を言うものではありませんよ。そこですね。内府はこれまで飽くまでも予算の提出権は内閣のみにあるというのであつて、この予算案を政府が閣議で認めるときに、この内閣の予算提出権を侵害されたとお考えにならなかつたかどうか、最後に聞いておきます。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府においては修正案であつて、内閣の予算編成提出権に触れるものにあらずと解しております。
○木村禧八郎君 先ほど大蔵大臣は、政府原案が最善であると言われたわけですが、そうしますと、修正によつてこの予算案は最善でなくなつたわけです。併し政府は当然最善の予算を作ることに、又その執行においても努力すべきだと思う。その点はどういうふうに努力されるのか、伺つておきたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は予算の成立を希望しておるので、成立いたしました予算を忠実に執行いたしたいと考えております。
○木村禧八郎君 それから資料を要求いたします。只今松澤委員から、提案理由の説明の印刷物を配付されるよう要求いたしましたが、それと同時に、この予算審議に入る前に、厳格に言えば、私は財政法第二十八条による参考資料がなければ、この予算を審議するのに不備があると思います。そこで政府はどの程度の修正に関する参考資料を今用意され、それでもうあとですぐに審議に入るというのですが、その審議に入る前にどの程度の資料を我々に配付できるのか、この点を質しておきたいと思うのです。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は法律上必要ないと思いまするけれども、予算審議をお進め下さる上において、参考上御入用であろうと思いますので、財政法に準じたものを速かに出したいと考えております。
○木村禧八郎君 速かにと言いましても、この必要な資料の、ものによつては一週間ぐらいかかるものもあると思うのです。併しそれが非常に重要であるという場合、一体どうするのか、例えば百一億の節約について我々知りたと思う。そういうものが出せるかどうか。それから具体的に更にこの審議の前に、造船の金利、船会社に対する金利の引下を行なつているのですが、これに対する資料ですね。この金利引下によつて、どの程度に船主が金利引下による負担が軽減されるのか。それから造船会社の二十五年度、二十六年度、七年度、八年度に亘る収支状況、こういう基礎がわからなければ、この金利引下は妥当であるかどうか判断するよりどころがないのでありまして、そういう資料が出せるかどうか、更に先に参考人として改進党の三浦氏が説明したときに、造船用鋼材、これをトン当り一万円下げる、それについての鉄鋼会社が開発銀行から借受ける金の利子も引下げるという説明をされました。それは予算にどういうふうに現われておるか、先ほどの修正案の御説明では、鉄鋼会社が開発銀行から借りておる金の金利引下、こういうものは予算のどこに出ておるか明らかにされておりません。そういう資料を予算審議に入る前に頂きたい。これは必要ないと言う人がおれば、その必要ないと言う人はそれでよいかも知れませんが、私は少くとも質問に入る前にこういう資料の提出を要求いたします。
○国務大臣(小笠原三九郎君) これは資料を整えるのに暇を要するものもありますので、速かにお出し申上げる、こうお答え申上げる以外にないと思いますから、できるだけ速かに出します。なお鉄鋼に対する金利の問題につきましては、これは予算には計上されておりません。
○木村禧八郎君 それはどういうわけで計上されないのですか。そこのところを説明して下さい。
○政府委員(河野一之君) これは予算には直接関係がありません。例えば、お聞きするところによりますと、日銀の外貨貸付について金利を下げるとか、或いは開発銀行の鉄鋼関係の融資について金付を引下げるとか、これらは今後の行政措置の問題でありまして、この予算に直接関係がないと解しております。
○木村禧八郎君 それは開発銀行が鉄鋼会社に対する貸付の利息を下げるということは予算に関係ないですか。日銀の外貨貸付のほうは、これは一応このほうが政府関係機関としてやはり関係はあると思いますが、どうもその点わかりません。
○政府委員(河野一之君) そういうことにつきまして、関係行政当局において、その方向において検討して結論を得たいと目下検討しておる。方針については政府として検討しておる段階でありまして、それによつて開発銀行の資金量をどうするか、或いはそれで幾ら下るのであるか、そういうことについて予算化する段階にはないのであります。
○木村禧八郎君 それは補正が何かで出て来るのですか。
○政府委員(河野一之君) 補正と言いますか、仮に開発銀行の関係にいたしましても、開発銀行の利子収入が減るというだけのことであろうと思います。法律的な措置を要するかどうかは別として、開発銀行は数十億の利子収入を持つておるのであります。併しこれは一応の見積りであつて、これがため幾らということで利子収入の予算から落すというような予算的措置は、今回の予算の修正案では講じてないようであります。
○木村禧八郎君 造船のほうについてはそういう措置がとられ、鉄鋼についてはそういう措置がとられないのはどういうわけですか。
○政府委員(河野一之君) 造船につきましては、これは勿論法律の改正を要しまするし、それから利子も補給をいたすわけであります。市中金利分につきましては五分までの利子を補給いたしますし、開発銀行につきましては、現在の利子を五分に下げまして、三分五厘との差額について利子を補給するのでございますから、その歳出予算がどうしても一般会計で必要なために予算化いたしたわけであります。
○木村禧八郎君 最後に資料要求の点ですが、先ほど要求しました船会社の二十五、六、七、八年度の収支について、金利を引下げねばならなかつたその根拠になる収支について資料を至急に出して頂きたい。そういたしませんと審議できませんから……、いつ頃までにできますか。
○政府委員(河野一之君) この利子補給の問題は、造船会社と申しますより、船を造ります船主の問題でございまして、そういつた資料は簡単に……、これはむしろ運輸省の問題であろうかと思いますが、でき得る資料につきましては早急に整えてお出ししたいと思います。
○亀田得治君 先ほど大蔵大臣から、できるだけ早く資料を提出するということを言われましたが、その中に是非修正案成立に至つた経過ですね。衆議院における経過ではないのです。実質的にそういう修正が成り立りに至つた経過、こういうものを一つ概略でよろしいからまとめたものを出してもらいたい。私どもそれで了解できれば、特に参考人なんか要らないわけですし、大蔵大臣自身は知らなくとも、政府側でこれは準備できる書類だと思いますので、一つ審議の促進を図る意味でお願いしたいと思いますが、如何でしようか。
○国務大臣(小笠原三九郎君) ちよつと、お話でありますが、実は私どもはその経過については余りよく政府は知つておりませんので、政府で果してそういう経過を作り得るかどうか、これはちよつと私はどうも疑いなきを得ない。これは率直に感じたままを申上げておきます。できますれば出しますけれども……。
○亀田得治君 やはり三派で作らた案でございますから、あなたのほうは十分関係がとれるわけですから、関係をとられて、できるだけ正確なものにして、これは大まかなところで結構ですから、お出し願いたいと思います。
○国務大臣(小笠原三九郎君) さつきもちよつと申上げましたけれども、修正の実は内容につきましては、何回も御説明を申上げましたが、どういうふうにしてどういう経過で以てやつたということは、これは発案者その他でないとわかりかねますので、この点は御了承願いたいと思います。
○中田吉雄君 私は前の国会だと思いますが、緒方副総理に対しまして、高級官吏の総選挙に対する前後の出張が非常に頻繁だつたので、それを判定するような資料をお願いしましたところが、副総理は快く応諾して頂きましたが、実行がこれに伴つておりませんので、一つ是非お願いいたします。これはやはり百億になんなんとする行政費の節約で妥当であるかどうかを判定するにも重要なる一つの資料でございますので、一つ至急に前国会からの課題でございますので、お願いしておきます。(「進行々々」と呼ぶ者あり)
○委員長(青木一男君) 先ほどの委員長、理事の打合会の申合せに基きまして、総理大臣の出席を求めて質疑を始めたいと思います。ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(青木一男君) 速記を始めて下さい。これより総理大臣に対する質疑に入ります。
○井野碩哉君 私は三つの問題を総理並びに関係大臣にお尋ね申したいと思うのでありますが、その一つは人口食糧問題であり、その二つは貿易関係問題であり、第三は戦犯に関する問題でございます。私は総理からは大綱の御答弁を頂けば結構でありまして、細かいことは各関係大臣からお答えを頂き、ただ総理の時間を選びましたのは、私の申上げるのを総理によく聞いておいて頂きたい。いいことがありましたならば、是非今後の施策にお取入れを願いたいという意味において、この時間にこの問題を取上げたわけでございます。 先ず第一に人口問題でございますが、我が国は御承知の通り太平洋戦争の敗戦によりまして、朝鮮、台湾を失い、又満洲という勢力圏内を失いましたために、領土は極端に小さくなり、然るに人口の増加は年々百十万人の増加を見ておりまして。これは全世界の人口増加率一・二五%と殆んど同じ増加を示しておるのであります。で、ほかの国でありますれば領土が相当ございますから、このくらいの人口増加は消化し得ますが、我が国としては、この人口増加の問題というものは極めて重大な問題だと思うのであります。私は少くとも総理の施政演説において、この人口問題というものが日本の自立経済の上において、又日本の再建の上において極めて重大であるということを実はお述べ頂きたいと思つておりましたが、この数年の総理の御演説を拝見しましても、この点に触れていないのを私は遺憾に思うのであります。これは総理の演説というものは、結局国内に対して、国民に対して政府の施策をお示しになるばかりでなく、諸外国に対しても日本の政府の態度なり、又国情を示されるに最もいい機会であるのでありますから、日本が人口の増加でこんなに困つておるのだ、而も日本がこれからのいろいろの施策、貿易施策にしろ、或いは国内産業の施策にしろ、人口の増加というものを無視して日本は立てないのだという態度を実ははつきりさして頂きたいと思つておるのであります。この点に関して、総理はこの増加しつつある人口問題の解決策に対しまして何らかの御所見をお持ちでございますかどうか、その点を先ずお伺いして見たいのであります。
○国務大臣(吉田茂君) 私の答弁より御意見を拝聴するのが御趣意でありますから、甚だ卑近なお答えだけいたします。 私の施政の演説の中に、このたびは触れておらなかつたかも知れませんが、全然従来触れておらないことはないと記憶いたしております。勿論人口問題は重要な問題であり、この人口の増加、殊に日本の増加は最も著しいのであります。この人口問題を無視しては政治をやれないことは勿論でありますが、同時に人口が殖えるということは、一方から申せば国の力が殖えるとも考えられるので、この人口問題をよく取扱えば決して国のために苦しみのみが残るのではなくして、日本の国の復興に資するものと考えております。人口問題をおろそかにすべからざることはここにあると思います。然らばこの殖える人口をどうするか、これは海外移民というようなことも出ると思いますが、海外移民については一方においては結構なようでありますが、それだけ日本の国力を海外に放出し放しになるという傾きもなきにしもあらずであります。必ずしも移民だけによるべきではないと思うのですが、それにしても移民も決しておろそかにはできないので、移民と共に商業が続いて行くということもあるのであります。併し移民をただ出すというだけでありましたならば、それがやがて又排日の原因になつたということはアメリカ等の例においてもあつたのであります。従つて移民を出すについては、移民に十分な、十分とは申しても一応の素養と言いますか、移民たるに適当な素質を与えなければいけないと思うので、外務省では移住斡旋所とかいう確かな名前は忘れましたが、移民の教育をするために特別な施設を持つております。その施設は相当役立つておるように考えられます。それからブラジル等に出かけて行つた移民は、今日まで余り問題を起しておらないというのは、そういうことの結果もあると思いますが、移民にのみ頼ることはできないのですが、頼つていいだろうが、一方においては移民は旅をしているのだというふうな解釈をしている者さえあるのであります。移民はかりによるべからざるものである。然らば人口をどうして調節して行くか、年々殖える人口をどうして消化するか。結局いわゆる国内移民として、日本の産業によつて、日本の経済によつて国民生活が高まることによつて、そうして人口増加を消化して行く途を講ずるほかないかと思います。これも必ずしもたやすい方法ではありませんが、むしろ国内移民のほうに力をおくべきではないかと私は考えております。
○井野碩哉君 この人口問題は大正、昭和を通じまして、日本の国是の上で極めて重大問題として取扱つておりました。たびたび人口問題調査会もでき、いろいろの方途が研究されましたことは御承知の通りであります。その結論として大体人口問題の解決策は三つある。一つは産児制限である。第二は只今総理のお述べになりました移民問題であり、第三は食糧及び失業対策である。食糧を十分にし、失業をなくすれば人口は幾ら殖えても差支えない。こういう三つの解決策が人口問題調査会でとられて、その後政府もそれに従つていろいろな施策をして来ているわけでありますが、今日においても私はいろいろ研究して見ても、結局これに尽きると思う。そこで産児制限について総理の御意見を伺いたいのでありますが、私はこれは国民の保健上、又風紀上、政府としてのこういう問題に関して積極的な態度をおとり頂きたくないと実は考えておりますが、総理は若しもこの人口の増加、非常な殖え方、更に、百十万できかず、どんどん殖えて来るような場合には、こういう点についても何らかの政策をお施しになるかどうか、その点について一つ御所見を伺つておきたいと思います。
○国務大臣(吉田茂君) これは私としては研究外の問題でありますが、併し国民生活が高くなり、又豊かになり、経済が発達した結果は自然の人口制限になると思いますが、人工的に何かの方法を施すことがいいか悪いか、これは社会的にも道徳の上から申しても、必ず簡単に片附けられない問題だと考えます。
○井野碩哉君 産児制限は私も余り簡単に片附けられない問題としますると、人口問題は次に移民によつて片附けるという見方もあるわけであります。ところが総理のお話のように、現政府におかれましても、ブラジル移民について相当の努力を払つておられます。上塚氏のアマゾン移民計画なり、松原氏の中部ブラジル移民なり、相当の努力は払つておられますが、この計画を見てみましても、五カ年間に五千家族、約二万五千人の人間を入れようというのが上塚氏のアマゾン移民計画であり、松原氏の中部ブラジル移民計画も五カ年乃至八カ年間に四千家族約二万人を移そうという計画であります。総理は外交政策の上から移民の特質をお説きになりましたが、この数の上から見ましても、今日四万や五万の人間を五カ年間で片付けましても、百十万人ずつ殖える人口問題については、これは数の上において大きな解決にはならんと思います。勿論数が少くとも、これは政府としてお尽し頂くことは当然だと思いますけれども、人口問題の解決としては、移民は大した大きな期待はできない。曾つてこれがために、大正昭和時代でありますか、大移民計画を立てて、昭和の初めには満州移民計画も立てたのでありますが、あれぐらいになりますと、百万戸を移すというのでありますから、相当の移民になりますが、今日のような、そういうことのできない状態におきましては、移民は余り期待できないということに考えておりますが、何かもつとこのほかに大きな移民計画を政府としてお考えになる余地がありますかどうか。その点をお伺いして見たいと思います。
○国務大臣(吉田茂君) 政府として移民の方向と言いますか、移民を歓迎するような土地があれば、誠に結構でありますが、今日はまだ戦争後間もないものでありますから、日本の国情につき誤解もあり、あの戦争中、大東日戦争中の戦争に対する感情はまだ例えばフイリツピン、ビルマ、あの辺においてもまだ残つております。この方面にプラント輸出とか或いは技術者の輸出、輸出はおかしいのですが、技術者を送り出すというような話は多少ありますが、併し現地の事情はわかりませんが、当局において考えるところによりますと、戦争によつて残された反感、悪感は相当残つておるように思われるので、又日本が将来日本人が出て行つて働く余地は南洋方面にも相当あるであろうと思われますが、併し今申したように戦争による感情は相当残つておるので、この感情をなくすためには、多少時間がかからざるを得ないと思います。思いますが、そのために手を緩める理由はありませんから、得べくんばこれらの地方にも出したいと思つております。又例外でありますが、例えば中央アメリカ地方には日本の移民を歓迎するからよこしたらという話もあるようであります。又遠くアフリカあたりにもそういう話がありますが、これはどこまで具体的と申すか、どこまで実情に伴うかということについては今調べさしておりますが、ただ歓迎というだけで、うつかり送り出して見て、行つたものが困るというような事情が生じないとも限らないのであります。奨励する場合にはよほど考えなければならんと思います。併し有望の土地として考えてみれば、これは南洋にいたしましても、或いは中央アメリカ、或いは南米とか、或いは遠くアフリカまでも日本人が行つて働らく余地が相当ありはしないか。併し今申したように、うつかり出して、そうして奨励して出した結果が、行つた日本人が却つて外国で苦しみをするというようなこともないとも限りませんから、個人々々で出かける場合は別でありますが、政府としてかかる場合には、相当調査の上でないと、却つて出かけた人の迷惑をかけないとも限りませんから、調査はいたしております。併しこの方向にという決定はいたしておりません。
○井野碩哉君 総理のお答えによりますと、人口増加に対して産児制限も、これは政府としては積極的にやるべき考えはない。又移民もそう大きな期待を、数の期待をこれによつて期することができないということになりますると、この百十万人の年々我が国に殖えて行くという、この大きな事実に対しまして、どうしても解決すべきものは食糧問題と失業対策と思うのであります。総理は内地移民とおつしやいましたが、内地移民はただ農民の地位を、土地をただ換えるというだけで、本当の人口問題の解決にはならない。むしろ内地で殖え行く人口に対して、十分の食糧を与え、又着物なり住宅を与えるということになりますれば、幾ら人が殖えてもこれは差支えない。むしろ国力の充実を期するものだと思うのであります。そこで食糧問題が一番私は衣食住のうちで大切と思うのでありますが、これに対して総理は本会議の施政演説のうちで、日本再建の基盤は、経済の自立によつて、内、自給度の向上にあらゆる施策を行うと共に、外、正常なる貿易の振興に最善の努力を傾けるものである。国民生活の基本をなす食糧については、総合的な自給度の向上を図ることが緊要であります——と言つておられるのであります。昨年の十一月の御演説にも、「食糧自給の強化を図ることは、民生の安定、経済自立達成上、特に緊要である点に鑑み、農地の拡張改良を積極的且つ計画的に施行すると共に」こういうお言葉を用いて食糧の自給度の大切なることを昂揚せられておるのでございますが、総理は本来余り計画経済はお好きでないということをたびたび言つておられますが、それは曾てのソ連の計画したような計画経済でありますとか、又曾ての軍部が計画したような計画経済で、国民に執行を強いてもあまり効果のないものを、ただ計画経済として表看板にすることは思わしくない。併し必要なる計画経済についてはそれはもう自分は実行して行くということをこの委員会でも言われておりますが、又総理の演説にも計画的に食糧の自給化を考えて行きたいというお言葉を用いられております以上、この計画的な食糧自給計画というのは、農林省が一月に発表いたしましたあの五カ年計画が、総理のいわゆるこの計画的な自給態勢の確立と考えてよろしうございますか。或いは単なる農林省の試案、ちようど保安庁長官が持つておられますような、ああいつた試案程度のものと考うべきでありましようか。その点の御所見を伺いたい。
○国務大臣(吉田茂君) お答をいたしますが、私の申す内国移民は単に農業ばかりではなく、産業、鉱業等によつて、日本の増加人口を吸収することを考うべきであるという考えであります。又食糧増産については、これは最も努めたいところの計画の一つと考えるのであります。このために従来のやり方はよかつたか悪かつたか、一応問題がありはしないか。開拓々々と申しますが、ただ木を伐り放して山林を荒廃せしめるに終つたというような開拓もあるので、この戦後における開拓のやり方については、相当問題がありはしないかと思います。私が食糧増産の最も急務なることを考えるのは、食糧の自給自足ということは当然でありますが、更に今日日本の輸出入貿易から考えて見て、この度食糧のために外貨を夥しく流出さしております。これを国内に保留することができ、そしてこれが更に日本の経済を助けるということになれば、この外貨が助けるということになれば、これはその結果において、相当の効果を持ち来たし得るものではないか。そのためには食糧の自給自足によつて外貨の節約を図るなり、その他の産業方面に金融を図る材料にするというようなことにするのが必要であろう。そのためには食糧増産なりをどうしてするか。そのためには或いは干拓ということもあるでありましよう。或いは又農業の改良ということもありましようが、要は米麦の生産を増加することとしてやはり干拓というようなことが一番手取早いのではないか。その干拓については、農林省方面の五カ年計画というものは、私はよく実は知りませんが、各省おのおのその計画を立てていることと思いますが、私は農林省、関係省に対しては干拓その他の計画を立てなければいけない。これは日本だけの資本で或いは賄い切れないかも知れないが、併し外資という方法も考えられる。その計画如何によつては必ずしも外資が入つて来ないとも限らないから、一応は計画すべきものである。その収支計算によるのであるから、食糧自給のために干拓であるとか、開拓であるとかというようなことを考えて見たらどうかということを申しております。農林省においては、これは計画を立てております今の五カ年計画に入つているかどうか知りませんが、私はこの方面に政府は力をつくさして見たいと考えております。
○井野碩哉君 食糧問題が人口解決上極めて重大であり、日本の基礎産業の中でこれを解決しますれば、国民は民生の安定を得るわけであるのでありまするから、これに向つて政府はあらゆる財源なり何なりを集中して、この達成に努力しなければならんと思うのでございますが、総理の演説にも計画的な自給体制を立てるということを言つております以上、計画的でなければならんと思うのですが、毎年々々の財政の都合も勿論ありますが、その都度いろいろ変更をかわるようなことでありますれば、総理のいわゆる計画的な総合計画にはならんと思うのであります。そこで総理が計画的な総合計画を立てると言われます以上、施政演説に言われます以上、国民もそれに信頼すると思うのであります。従つて農林省が発表しました五カ年計画というものは、これは政府の案、総理の言われる案だ、こういうふうに国民は信ずると思うのでありますが、総理の言われるただそういつた計画ではないのだと、あれはただ農林省の試案だというのでは、国民も非常に心細いのでありますが、この点は政府としても最も大切な問題でございまするから、計画経済、この点においてお立て頂きたいと思うのでございますが、その点は如何でございましようか。
○国務大臣(吉田茂君) 私は無計画でやるのがいいという考えではないのでありますが、併し計画々々と申して、そうして政府の計画を発表して、国民がこれに信頼して、或いは信頼もおかしいのですが、国民がそれを確信して、そうして何年経てばどのくらいの米ができるということを考えて、国民に誤解を与える、誤信を与えるというようなことはいけないから、計画を立てるとしても、その計画はよほど慎重に立てるべきものである。先ず政府として計画を立てて十分推考して発表すべきで、発表を急ぐべきものではないということが、私のいわゆる計画に対する反対論である。計画を立てちやいかん、無計画にやるのがいいという主張ではないのであります。農林省の五カ年計画の話は聞いておりますが、その内容は余り十分研究いたしておりませんが、いずれにいたしましても、食糧の増産のために計画をしたのでありますから趣意は誠に結構な話で、要は実行にあるのです。ただ徒らに計画を立てるだけではいけないじやないかというのが私の計画に対する反対論で、計画を無計画にやるのがいいということを強調しているわけじやないと御承知を願いたいと思います。
○井野碩哉君 農林省がこういう案を発表いたしますと、閣僚の中でもやはりこれを信ぜられるかたがあると思うのであります。現に通産大臣などはこの外貨節約の意味で、五年後には千七百万石の増産になる。そうすると、外貨が五億ドル近く減るというようなことも言われるのでありまして、国民もこういつた計画を本当に信頼して、政府がそれだけの決意を以て国民の食糧問題を考えて呉れるなら日本の食糧は安泰である。現在政府の施策よろしきを得たためもありましようし、又天候の加減もございましようし、終戦後には食糧事情が幾分か緩和されて来ているのでありますが、私は本年の天候から見て食糧問題は非常に今後重大性を加えて来ると思うのでありますが、この際政府は、この問題に対しましてははつきり一つ態度をきめて頂いて、総理としては農林省だけの案じや十分検討が足りんとおつしやるのでありますが、内閣で調査会か何かお作り頂きまして、そうしたはつきりこの問題だけは計画をお立て頂きまして、そうして国民に安心さして頂きたい、これが私の念願する点でございまして、このために昨年の議会には食糧自給促進法という法案まで政府は出されようとしたのであります。そうしてこの計画を幾分なりとも裏付けようとしたのでありますが、今議会にはこれをお出しにならん。これについてはどういうお考えをお持ちになつておりますか。
○国務大臣(保利茂君) 政府といたしましては、総理大臣も前々内閣当時から食糧増産の緊切なる点を非常に認められて、そうして非公式ではございますけれども、総理の諮問的な委員会を持たれて、そうして着実な増産計画を立てるようにという意味で、そういう会合を持たれて、その結果が農林省のほうに廻りまして、一応五ケ年計画というものができ上つているわけでございます。私は当該の今日責任者といたしまして、果してこの五ケ年計画が、只今井野委員のおつしやいますように、着実に国民の安心の行くような結果を現わし得るかどうかということに対しましては、私自身としましても、もう少し検討をさして頂きたいと実は考えているわけでございます。併しいずれにいたしましても、食糧問題、食糧増産は国民経済に取つて何より緊切であるという前提の上に立つて参りたい、調査会等を新たに設けるということも私は重大な示唆がそこにあると存じますから、よく研究さして頂きたいと思います。もう一つ、この食糧自給推進法という法案が政府に内部的に用意されて、これもお話の通りでございます。大体これは釈迦に説法でございますから、あの法案で果して井野委員が指摘せられるような目的を果し得るかどうかという点につきましては、私物か疑問とするところがございます。もうはつきり申上げますと、この国会に間に合わせ得なかつたことは誠に申訳ないと思います。そういう意味から、この法案に検討を加えて参りたいと、こういうふうに考えているわけであります。
○井野碩哉君 農林大臣はまだ就任日が浅いのであられますから、この計画について十分の検討を加えておられないと思うのでありますが、今お話のように、この計画は総理の手許で委員会を作り、いろいろ検討した結果を農林省に移さして、そうして農林省で立てた計画なんで、相当に農林省としましては試験場の調査も参酌し、又農家の実態も調べまして、相当苦慮して作り上げた案と私は思つております。併しそれは総理も御存じないというような案であれば、非常心細い案だと思うのでありますが、食糧自給促進法案は、そういつた意味でこれを予算的に裏付けるということには法律上はなつておりませんが、調査会を設けてこの計画案をもう一度審議しなおすというためには、私はあの法案をお出しになつたほうがいいのじやないか。総理としてはまだ御承知もないような内容の案が農林省だけで出来上つたのでは意味をなさないのです。あの法案によつて調査会ができて、そうしてそこに権威のある五カ年計画というものが立ちますれば、これは国民も信頼しますし、総理も又これには御信頼をなさると思うのであります。総理は干拓事業に非常に御関心を持つておられて、最近なんかオランダの国から干拓の技師まで呼んだらどうかという農林大臣にお話もあつたくらいで、非常にまあこの問題には関心を持つておられるのでありますから、こういつた問題は本当に真剣に国民のために調査会くらいは設けて、そうして本当の五カ年計画を立てて、十カ年後にはもう食糧の自給はできるというくらいの決意を政府としてお示し頂きますれば、国民も、民生の福祉の上から又日本の再建の上から、非常に私はこれは政府としての善政であろうと思のでありますが、この点は一つ十分にお考え頂きたいと思うのであります。予算も本年この五カ年計画に基きまして、初め大蔵省に要求いたしましたのは、本年度予算として五百八十三億七千万円要求したのでありますが、それが二百六十六億に半分に削られてしまつたのであります。こういうことの五カ年計画として初め五カ年後に一千七百万石をとる計画だつたのが、これが減らされましたために、後年度において今度予算が非常にふくれることになり、而もその目的が一千五百万石に減つてしまつたのであります。そういうようなふうに折角立てました計画も、財政の都合で削られるということはこれは仕方ないと思うのです。農林省が財政の権限を持つていない以上、大蔵省のお考えで予算を削られても、これはもう黙つてしまわなければならん。ところが今度あの政府としての妥協案で行政費が百億も又余る、余ると言つちや語弊がありますが、そういつた節約ができるということでありますれば、まだ大蔵省にはそういつた方面のいろいろの財源をお持ちになつておるのじやなかろうか。又現に本年の剰余金は昭和二十六年の剰余金に加えて昭和二十七年の剰余金がまだ千億円以上あると思うのでありますが、そういつた金もこういう一番大事な方面にお廻しになれば、当初農林省が計画しました五カ年計画というものが完遂できるのであります。これが完遂できますれば、すべての産業が一切興つて来るのでありまして、農村のいろいろの問題もおのずから解決されて来るのでございますから、この点には一つ総理としましてもできるだけお力添えを頂きたい。又そのお考えで一つそういう方向にお進め願いたいということ申上げまして、ただそれに対して賛成かどうかという御所見だけ伺えば結構であります。
○国務大臣(吉田茂君) はつきり申しますが、全然同意見であります。又食糧増産に努めなければならんという確信を持つておりますから、今後も十分できるだけのことをいたしたいと思います。
○井野碩哉君 私の考えに大体御同調頂きますれば、国民としても非常にこの点について総理の信頼感が深まると思うのでございますが、次に、私は食糧増産のために数量の点から今いろいろの問題を申上げたのでありますが、この数量の問題に対しまして自由党は自由経済を表看板にしておられます関係上、米も自由販売に持つて行かなきやならんというお考えを持つておられるようであります。これは、私は明治、大正、昭和と食糧問題にいろいろ苦労をして参りました体験から、如何なる自由経済の時代でも、食糧だけはどうも余り自由経済に放つておきますと、却つて米騒動を引き起しましたり、又農産物の大暴落を引き起しましたり、国民経済に却つて思わしくない影響があるのであります。こういうような意味におきまして自由党としては、もうすでに自由経済の看板を掲げられて、幾多の物品を自由にされたのでありまして、この功績は私は相当認めていいと思うのでありまするが、最後のこの食糧だけは、これだけはもう統制を外さんという態度になぜお変えができないかどうか。これを変えて頂かないために、今度の二重米価問題でも誠に不明朗ないろいろの取引が行われるのでありまして、こういつた態度は、もう政府としても主要食糧だけは統制は当分続けるんだというふうにして頂けないものであるか。麦における統制の撤廃をされましたが、これは主として外麦を政府が自由に買上げて、国内生産が少いものでありますから、自由経済にいたしましても、なお或る程度の統制は、私は事実上やつて行けると思うのであります。ところが米は、外米は国民の嗜好に合つておりませんし、数量の上において止むを得ず補つておりますけれども、真に国民としては内地米に依存したいのでありますから、従つてこれを麦と同じような観念で自由経済にいたしましたならば、そこに大変な私は問題が起つて来るのじやなかろうか。幸い終戦後非常に天候に恵まれておられます。私はこれは政府ばかりでなく、日本の国民一般のために喜ぶのでございますが、こんな豊作的な状態の続いた年というものは明治以来初めてなんです。でありますから、政府の御当局者は非常に古いところの時代を御経験になつておらないために、どうも安易感に駆られ易いような気がするのでございます。私どもは非常に困つたときに何遍もぶつかつておりますから、このままで本当に統制を外されたら、それこそ国民はひどい目に会うときが来るという気持がするのでありまして、この点について吉田総理はいろいろ高所から物事を判断されておられますから、自由党としてそういつた本来の政策をとつておられますけれども、政府として当分は主要食糧については、少くとも米については統制は撤廃しないんだという態度をはつきりとつて頂くわけには行かないものでございましようかどうか。その点をお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(吉田茂君) 自由党も自由経済を主義としておりますが、私も自由経済のほうがよくはないかと、これはあなた方専門家から言えば素人考と言われるかもしれませんが、私はそう考えらるるのであります。併しながら米は別だ、米は統制を続けるがいいという一つの御議論であろうと思います。御議論として伺つておきますが、大体の私の考え方から申せば、自由経済がよくはないか、個人が自由意思で企業をやつたほうがよくはないかと思います。けれどもそれはすべての場合に適当であるかどうか、時と場合もありましようし、或いはお話のように天候も考えなきやならんでありましよう。でありますが、私の個人の考え方としてはそうであります。併しながら米は別だというお考はなお政府としても考えましようし、これは非常に専門なことになりますから、農林大臣から政府のお答えをいたします。
○井野碩哉君 いや、総理の自由経済主義に対して私も賛成なんであります。今までのような統制経済を続けて行くことには勿論いかんと思うのでありますが、ただ自由経済主義であるから、何でも自由経済にしなきやならんというようなお考を持つておられると、そこに行き過ぎになりはしないか。米は特殊の事情がございまして、多年政府としてもこのために苦しんで参つたのでありますから、この歴史を繰返さないように、又自由にして又再び統制に戻すということになりますと、いたずらに国民生活の機構に混乱を生ぜしめますから、折角ここに統制のルートを作り上げたのでありますから、これを壊わさずして、政府としてはこれを利用して、米の統制だけは続けて行かれるほうがいいのではなかろうか、こう私は自分でも考えておりますが、総理もそうお考えになつて頂きたい。今ここで賛成だとかどうとかという御返事は要りませんが、そうお考えになつて頂きたいということを申上げて、次の質問に移りたいと思います。
○委員長(青木一男君) 井野君長ければ明日に……
○井野碩哉君 明日で結構です。
○委員長(青木一男君) では本日はこの程度で散会いたします。明日午前十時より開会いたします。 午後四時十一分散会