文部・厚生連合委員会 第1号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/07/30
会議録
○委員長(川村松助君) 只今から文部、厚生連合委員会を開会いたします。慣例によりまして不肖私が委員長を勤めさして頂きます。私立学校教職員共済組合法案を議題といたします。大達文部大臣、近藤管理局長が見えておりますから、御質疑のおありのかたは御発言を願います。
○湯山勇君 最初にお尋ねいたしたいと思いますが、この法案は私の承わつた範囲におきましては極めて短期間に作業されたということを承わつておるわけですが、そういう非常に倉皇の間に御提案になる緊急性について大臣から御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) この法律案が成立いたしませんと、従来ありました私学共済組合、それから恩給、私学の財団法人の恩給でありますが、こういう相当今まで沿革もあり、又私立学校として重大な仕事をして来た団体が厚生年金保険のほうに吸収されて、そういう相当従来功績もあり沿革もあつた団体はなくなつてしまう、こういう状態でありますので、この際取急いで実はこの法律案を提出することにいたしたのであります。
○湯山勇君 それではこういう法案を立てなければ私立学校の教職員がどういう不利な目に合うとお考えになつたわけでありますか。
○政府委員(近藤直人君) お答えいたします。只今大臣からお答えございましたように、このたび健康保険法並びに厚生年金保険法の改正がございまして、教職員も全部強制加入のことになるわけであります。従いましてそれに加入するということも一つの考え方ではございますが、元来私立学校教職員につきましては、教育基本法第六条の趣旨からいたしまして、国、公立の教職員共済組合と均衡を保つた福利施設、厚生施設がなされなければならない。又それを熱望して参つておりますもので、今日健康保険法並びに厚生年金保険法の強制適用の改正の機会に、私学が一団となりまして教職員共済組合を作るという熱望から発足したわけであります。もとよりこれは健康保険法、厚生年金法の強制適用の改正があつたからというわけではございませんので、前からそういう熱望はございました。それは教育基本法第六条の趣旨並びに私立学校法の精神からいたしまして、私学の自主性という意味合いから考えましても、そういう熱望があつたのでございます。それから第十三回国会におきまして、私立学校振興会法が制定されました際に附帯決議がございました。この附帯決議の精神と申しますのは、やはり教育基本法第六条の精神を受けたものでございまして、私学の教職員の福利厚生対策につきましては、国立学校と均衡を保つた別途の施策が必要であるという、そういう附帯決議の精神からいたしまして、今回この法案が提出されたのでございます。
○湯山勇君 私がお尋ねいたしておるのは、こういう倉皇の間にこれをやらなければならない理由をお尋ねしたわけです。今おつしやつたのは健康保険法の改正があるから、これは端的に言えば健康保険に学校教職員が対象になつている。これへ吸収されたら大変だというようなふうにもとられるわけです。で、若し健康保険の中へ入ればどういう不利があり、そして又こういう法案でやればどういう有利な点が個々の組合員についてあるのだということを、明確に一つ具体的にお知らせ頂きたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) 私立学校の教職員につきましても、公立学校の教職員と同じような年金なり保険給付の差別のない制度を立てたい、こういうことは、実は前から問題にもなつており、そう希望しておつたのでありますが、ただ御承知の通り、私立学校は殊に戦後におきましては、非常に財政上経営面に困難をしております。授業料収入というようなものも戦前と比べると収入といいますか、経費を賄う上でのパーセンテージが非常に低くなつておる。又施設のほうでも非常に困つている、こういう実情でありまして、これは特別な国として助成をしなければ、只今希望するような制度が立てにくい、こういうことでありまして、実は大蔵省のほうと国庫の補助金と申しますか、それについて交渉して参つておつた、ところがなかなかその折衝がこちらの希望するように実は参りませんので、それがために法律の提出も遅れておつたのであります。併し先ほど申上げまするように、この際甚だ不満足であるけれども、これは政府の提案によりますと、国において補助するものが百分の十でありますか、ということで、文部省といたしましては非常に不満足でありますけれども、とにかくこれは将来にもう少し助成の途を講ずることにして、取りあえず法律案を提出して、法律として成立させたほうがよろしい、こう考えましたので、実は事務的には非常に忙がしい思いをさせまして、提案をすることになつたのであります。保険給付の内容その他について一般の場合と差別があつて、この法案によるほうが利益であるという点につきましては局長のほうから申上げます。
○政府委員(近藤直人君) 只今この法律による共済組合と、政府の健康保険法並びに厚生年金保険法との給付の内容の比較のお話がございましたが、例えて申しますれば、その前に、この私学教職員共済組会法の建前といたしまして、国家公務員共済組合法、それは公立学校の教職員共済組合もこれを準用しておりますが、この公立学校教職員共済組合の内容に準じまして考えております。法の精神は、公立学校教職員共済組合の精神を受けております。給付内容その他につきまして概ねそれに準じたものでございます。従いまして公立学校教職員共済組合の給付の内容と、健康保険法の給付の内容と、並びに厚生年金保険法の給付の内容との違いが、この組合と厚生年金並びに健康保険法の給付の内容の違いになるわけであります。もうすでにおわかりのこと思いまするので、くどくどしく申上げませんが、例えて申しますれば現行短期給付におきましては、保険の給付におきまして保育手当金の場合、或いは分娩費の場合、或いは罹災給付はこれは健康保険法においては全然規定はございませんが、そういう点につきましてこちらの共済組合法におきましては規定を設けてございます。或いは長期給付について申しますれば、傷害給付の場合の規定の中に、厚生年金保険におきましては加算額の場合に二十年以上云々、これに対しましてこの公立学校教職員共済組合の場合には、加算額は十年を超える場合というふうに、内容的に差等がございます。先ほど申しましたように、公立学校教職員共済組合の給付の内容と、厚生年金並びに健康保険の給付の内容との違いが大体これと同じように該当するものでございます。
○堂森芳夫君 関連質問ですが、近藤局長の御答弁を聞いておりますと、私学のほうから非常な熱望があつたから、そういうものを急いで作つた、こういう話だつたように思います。あなたはこういう非常に無理な法案を、熱望さえあれば何でもやる、こういうお話でありますか、御答弁願います。
○政府委員(近藤直人君) 私は熱望さえあれば何でもするという意味で申上げたのではございません。この法律案につきましては、私学から多年の要望がございまして、又昨年、昭和二十七年に私立学校振興会法を設けまして、私立学校の経営の補助につきまして、政府がこれを援助するというような恒久的制度を設けました。その立法の際におきまして、将来私学の教職員の福利厚生のためには、国家公務員並びに公立学校の教職員と均衡を保つた施策が別途なされなければならないという附帯決議がございましたので、その精神に則りまして立案したのでございまして、大体そういう気持で申上げたのでございます。
○湯山勇君 私この従来からある私立学校恩給財団並びに私立学校教職員共済会、これの解散の手続でございますね、これは正しく法人の解散の手続を取らないで、便法をとるというようなことは、私どうかと思うのですが、こういうことは簡単に政令できめていいものでございましようか。
○政府委員(近藤直人君) 只今ございまする財団法人私学恩給財団並びに財団法人私学教職員共済会の解散の手続でございますが、これに関しましては、私学恩給財団並びに私学教職員共済会のいろいろな複雑な関係がございまして、通常の民法上に規定いたしまする解散の規定を、そのままに適用いたしますることは適当でない。殊に基本財産を持つておりますので、さような意味におきまして、別途政令で規定するといたしたのでございます。
○湯山勇君 そういう場合に、法人の解散というのはちやんと法律できまつておるものを、こういうような、別な法律を作るために、法律を政令で便宜上やり替えるというようなことは許されることかどうか。そのことを御説明頂きたいわけです。
○政府委員(近藤直人君) 只今の御指摘の点は、附則の十一項に関連いたしておると思いますが、それによりますれば、この財団の解散につきましては、他の法令中、法人の解散及び清算に関する規定は適用いたしませんので、この法律の規定によりまして解散いたし、又その権利義務を承継するということにいたしたのでございます。なおその解散の登記に関しましては、これは必要な事項を政令できめる、かようなことにいたしたわけであります。
○堂森芳夫君 先ず文部大臣にお尋ねいたしますが、この法律を作つたことが、日本の社会保障のシステムにとつていいと思われるか。いは余りよくないと思われるか。その点先ず一つお伺いしたい。
○国務大臣(大達茂雄君) 私はこの法律を作ることが、現在の事情からみて、緊急であり、且つ又非常に大切なことだと考えております。ただ全体の、社会保障制度全体の体系と申しますか、そういう点からは議論の余地があるかと思います。私はその点はよく細かい点はわかりませんが、内容が違うのでありますから、むしろ公立学校の教職員の共済組合のほうの実質に合わせるべきものである、こういう意味で本法律案を提出したわけであります。
○堂森芳夫君 今度健康保険法の一部を改正する法律案も参議院を通りましたが、この法律によつて、適用範囲が教育方面において四万二千名も殖えております。これは私立学校法の適用を受けない、私立個人の学校の教職員でございます。ところが今度の法律を見ますと、約七万六千名かが含まれるようでございますが、なぜ今度政府が健康保険法の一部を改正して、適用範囲を拡げておるにかかわらず、なぜ私立学校だけを特別にした理由がどこにあるのか。先ずこの点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) 只今申上げましたように、給付の内容が違うのであります。実質が違うのでありますから、別途の立法をしたのであります。
○堂森芳夫君 社会保障制度審議会は、何回にも亘つて、政府に向つて勧告いたしております。私も二年ほど委員をしておりましたが、社会保障制度審議会の中には、各省の次官も加わつております。これはその勧告の中には、日本の保険制度は極めて複雑多岐である、何とかしてこれをもつとシンプルなシステムに変えて行くべきである、こういう勧告をしておると思います。然るに文部省は、今日健康保険法の一部を改正して適用範囲を拡げる、こういうことをしているにかかわらず、なぜ私立学校のこうした教職員組合法案を作らねばならないか。そういう点について、御答弁をお願い申上げたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) お尋ねは、内容的にはちよつと前のお尋ねと同一だと思いますから、その実質的な理由は只今お答えした点で御了解を願いたいと思います。 それから社会保障制度審議会のほうで、只今のような意見のあることは承知しております。勿論審議会の意見はできるだけ尊重して参りたいと思つておりますけれども、又政府は政府の見るところがありまして、場合によつて審議会と意見を異にする場合がある、こういうことは止むを得んことであります。
○堂森芳夫君 それでは文部大臣、或いは文部省は、この法案を作るときに、厚生大臣、或いは厚生省といろいろ協議されたことがあるか、或いはないか。或いは協議されたら、どういう話合があつたか。概略でいいですが、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(大達茂雄君) 無論政府として法律案を提出しておるのでありますから、事務的には次官会議においても相談をしております。又政治的には無論閣議の決定を経て提出したのであります。
○堂森芳夫君 それでは文部大臣は、日本の保険のシステムを破壊した、こういうふうにお認めになりますか。そうではない、非常に日本の社会保険のシステムにとつていいことをした、こういうふうにお考えになるか、もう一度お尋ねしたい。
○国務大臣(大達茂雄君) 私はこれで社会保険のシステムを破壊したとは思つておりません。又どういう点が破壊になるのか、了解に苦しむものであります。ただ内容が違うのでありますから、従つてこれを一つの社会保障制度、社会保障法というものを作つて、各種の内容の違うものを一つの法律に全部規定する、これも一つのやり方でありましよう。併しながら複雑性というものはそれによつて緩和されるものではないと存じます。
○堂森芳夫君 それでは文部大臣はこの法律を作つたことを飽くまでも合理性があると、こう主張されるようですが、この法律によつては私は日本の社会保険のシステムがますます複雑化して行く、こういう責任はやはり私は逃れることができないと存じます。従つて私はこれは非常に残念だと思います。又この法律をみておりますると、必ずしもこれによつてこの共済組合というものが財政的にも将来必ずしも安全ではない、非常な危険があると、こういうことを思つておりますが、それについて一つ御答弁を願います。
○政府委員(近藤直人君) 確かに社会保障制度審議会の御意見といたしましてこの共済組合そのものが、その給付の内容や財政負担等も十分でないという御意向があつたかと記憶いたしております。併しながらこの給付の種類及び内容につきましては、これは国家公務員共済組合又は公立学校共済組合と全く同様でございまして、この点は健康保険法及び厚生年金保険法のそれと比較いたしまして、先ほど申上げましたような差違があろうかと思います。つまりそちらに規定していないものをこちらに規定しておるという違いはあろうかと思います。 それから給付に要する財源の問題でございますが、これは約七万六千人の組合員及び学校法人の掛金と、長期給付に要しまする費用の、この規定では一割の国庫補助金でございますので、或いは御指摘のごとく財源上御懸念の点があろうかと思いますが、併しながら保険数理の計算によりまして、組合員の掛金の率も又国家公務員共済組合、又は公立学校共済組合のそれと大体におきまして同程度で運営ができる見通しがついておりますので、この点につきましては御懸念の点はないのではないかと考えております。 なおこれは御承知と思いますが、長期給付につきましては脱退残存表とか、死亡生残表とか、或いは給与指数とか、或いは又予定利率等を勘案いたしまして掛金率を規定するのでございまして、只今私どもの計算いたしておりますのは予定利率を国債の利廻りの五分五厘と予定いたしまして、この百分の十の補助率でほぼ運営できるというふうな結論に達しておるのでございます。
○堂森芳夫君 只今の管理局長の御答弁には私は承服できません。これはいろいろ意見の相違とおつしやれば止むを得ないことですが、私は将来やはり非常な危険があると思う。 それから又本制度によるところの積立金が必ずしも私学振興のために役立つ、こういうふうな保証はないと思うのですが、この点は如何でございますか。
○政府委員(近藤直人君) 只今の御質問は積立金のお話でございますが、これは四十一条の責任準備金の意味と解釈いたしまして、これはその「責任準備金の運用その他組合の会計及び財務について必要な事項は、政令で定める。」という点を御指摘なさつたのだろうと思いますが、この責任準備金の運用につきましては、これは重要な問題でございます。たとえて申しますれば、厚生年金保険におきましては、これは大蔵省の資金運用部にこれは預託しておりますので、さような意味におきまして、この責任準備金も又そういうふうなことになるのではないかという御懸念はあろうかと思いますが、この点につきましては私が大蔵当局と折衝いたしました結果におきましては、これはこの組合がこれを運用するということになりまして、但しその責任準備金の運用の場合の方法、つまりどのくらい国債に投資するか、或いは社債に投資するか、或いはその他の金融債に投資するかという点につきましては、これは政令で必要な事項を定めるということでございまして、これは公立学校共済組合の場合とほぼ同様な監督は、これは大蔵当局がやることは止むを得ない。但しこの責任準備金の運用そのものにつきましては、これは飽くまでもその組合が自主的に運用するということでございます。
○堂森芳夫君 時間が余りございませんから、私の質問は終りたいと思いますが、この私立学校教職員共済組合法案いうものが、私いろいろ検討してみたのですが、いろいろな将来に亘つて問題がたくさんあると思うのでございます。そういう意味合いで私はこういう法律が而も急遽さつき湯山委員から申されましたが、非常に慌てて出された、こういうことは私はこの共済組合というような重大なものに対する文部省の態度というものはどうしても私は合点が行かない、こういう点だけを申上げまして、私一人が質問するというわけにも参りませんから、これで私の質問を終りたいと思います。
○高野一夫君 私は多少堂森委員長のお話で或る分は尽きているかと思いますが、一言だけ伺つておきたいことは、これは先ほど社会保障制度のシステムの問題が出ましたが、社会保障制度は別問題といたしまして、少くとも健康保険関係で、このようなものが幾つもあつちこつちに窓口がたくさんあるということが、行政機構の簡素化ということから考えますると、極めて逆の方向に向つているように私は考えます。それで疾病の予防、或いは負傷、廃疾、死亡、分娩、そういうようなことに関する限りは、できるだけ窓口を統一して、こういうことを扱つている厚生省所管においてまとめてやるほうが、横のいろいろな給付の内容、或いは医料報酬、そういう点についても不平というものが起らない。それで事務も簡略化されると思うのでございますが、将来、私はこの法案の責任については何も質問申上げません。ただ今後の問題としてそういうことをお考えにならないかどうか。将来又そういうような案ができたならば、そういう法が極めて適当であるとお考えになるのかどうか、一応先ず私は大臣の御見解を伺う前に、文部省事務当局の局長の御意見を伺つて、あとで大臣の御意見を一応聞かして頂きたい。
○政府委員(近藤直人君) 只今のお話は、要するに社会保険制度の一元化ということに対する考えはどうかということかと考えますが、社会保険制度の一元化という問題につきましては、これはいろいろ見解があろうか思います。窓口を一つにするという意味もございましようが、或いは給付の内容につきまして、内容的にこれを一元化するという意味もございましようし、これはいろいろ私は判断がなされるのではないかというふうに考えます。 ここで私ども考えましたことは、社会保障制度の一元化ということは、これは成るほど将来の姿として福祉国家を考えた場合には、これは或いはそういつた意味のことも……。
○高野一夫君 私はそういうことを聞いていない。私の言うのは、社会保障制度のいろいろな、例えば失業保険も、いろいろなこともありますが、それは除外して、疾病に関する健康保険的なことをお伺いしたい。
○政府委員(近藤直人君) ではお答えいたします。ただこの法律を作りました理由は先ほど申しましたように、私学振興会法を作りましたときの附帯決議の趣旨に副うておるのでありますし、又私学の要望もございまして立案いたしました。御指摘のように、例えば健康保険に一元化する、或いは厚生年金保険に一元化するということも、これは一つの考え方であろうと思いますが、只今これを、効率学校教職員共済組合と均衡を保つたものを作るという意味合いをもちまして当初立案しておりますので、この案におきましても、やはりでき上つたものは、健康保険の給付内容と必しも一致しておらん、或いはそれを上廻わつておるという結果になつておるのでございまして、一元化のお話はよく分るのでありますが、結論といたしましては公立学校共済組合の給付内容と同程度のものになつておることは止むを得ないと思います。
○高野一夫君 ちよつと委員長、私の申上げるのはこの法案がいいとか悪いとかを触れていない、最初お断りしておる。将来そういうような健康保険関係のシステムがちやんと窓口の整理をされた行政機構の簡略化ということも考えられる、給付の内容の統一ということを考えるとしたならばそのほうがいいとお考えになるかどうか。
○政府委員(近藤直人君) 将来社会保健制度の一元化、あらゆる意味におきましてその内容的にも、又今おつしやいました行政機構的にも、理想的に考える、実現されることであれば或いは必しも反対するものでないと思います。
○高野一夫君 大臣はどういうお考えでしよう。
○国務大臣(大達茂雄君) これは先にそういうものができるかできんかという予想の問題でありますが、私は今日の社会のいろいろな各業態、いろいろな関係からこれはなかなか容易にはできない、併し将来そういう立派な保障制度ができ、どの職におる人もどういう地位におる人も皆等しく同一な恩恵に浴することができるような制度ができればこれは結構、そういう工合に一元化するという……。
○高野一夫君 どうもぴんと来ないのだけれども、そういうような制度ができるかできないか分らんけれども、予想ではなくして、そういう制度ができると我々は考えるし、又でかさなければいけないと思うのですけれども、そういう制度ができるとはそれはお考えにならないでしようか。
○国務大臣(大達茂雄君) できることは希望いたします。
○高野一夫君 その辺で打切つておきます。
○委員長(川村松助君) 外に御質疑ございませんか。
○有馬英二君 この条文を見ますと第五章の条文の中に主として取扱つておるのは疾病関係でありますが、勿論退職もございますけれども、災やくということがこれに取入れてある、どういうわけでここに災やくを取入れましたか。
○政府委員(近藤直人君) 御質問の点は短期給付の点かと思いますが、罹災給付のお話でございますが、罹災給付につきましてはこれは御承知と思いますが、健康保険の上では只今規定はございません。(「もつと大きな声で願います」と呼ぶ者あり)これは公立学校共済組合及び私立学校教職員共済組合におきましては、この規定を設けまして、例えば今回の九州の災害の場合には早速これから災害見舞金を出すということが早速できるわけであります。それらにつきましては只今は健康保険ではそういう規定がございませんので、その点は相違がございます。
○有馬英二君 その点はここに特に災やくというのが取入れておるのか、一般の保険業務から離れておると私は思うのですが、特にそれを入れておるのはどういう意味でそれを取入れたのですか。
○政府委員(近藤直人君) 先ほど申上げましたようにこの私立学校教職員共済組合法の提案の基準といたしまして、大体国家公務員共済組合法、それは只今公立学校共済組合に準用されておりますが、この公立学校共済組合の給付内容に全く準じておりますので、御指摘のようなことに相成るのではないかと考えます。要するに公立学校共済組合の給付内容と全く同程度の規定を設けたのでございます。
○有馬英二君 その災やくの範囲はどういう種類及び範囲はどういうような……。
○政府委員(近藤直人君) それはあの国家公務員の共済組合法の規定がございます、共済組合法の五十三条には弔慰金の規定がございます。又五十四条には災害見舞金の規定がございます。その規定をその儘準用いたしております。
○委員長(川村松助君) 外に御質問ありませんか。
○須藤五郎君 議事進行です。厚生委員会のかたからの発言がなければ今日はこの辺で閉じまして、改めて委員会を開いて、今度委員会を開くときに、私は厚生関係のかたに少し質問をしたい点がありますので、厚生省の関係のかたの御出席を求めたいと思います。
○堂森芳夫君 法案によりますと例えば私立学校に勤めておつて、公立学校に行く、こういう場合に年金の受給はどうなるのですか。
○政府委員(近藤直人君) 私立学校に勤めておりまして公立に行きます場合には、一応制度的には切れます。
○堂森芳夫君 これは非常に重大なことと思うのです。従つて私立の学校から公立に行く、こういう場合、或いは逆の場合もあろうと思うのですが、将来この難問題を解決する途はございますか、如何ですか。
○政府委員(近藤直人君) その問題は例えば国家公務員が私立学校の教職員の共済組合に入るという場合におきましても、一応切れますし、又その逆の場合もありますが、いずれもその間の通算の規定はございませんので、その問題につきましてはただ単にこの私立学校教職員共済組合法の問題のみならず、その他の共済組合法の場合におきましてもこのような問題があろうと思います。その点はたしかに御指摘のごとく問題でございますので、将来考究しなければならない問題と考えております。
○堂森芳夫君 諄いようですが、あなたの御答弁を聞いておりますと的が外れておると思うのです、というのは学校の先生が中学校なら中学校、私立中学校の先生をして大体公立の中学校に行く、こういうことが多いと思うのです。従つて国家公務員とかそういうことでなしに、学校の先生がその儘公立の学校の先生に行くということが相当あるのです、そういう道が開けないという、これは大変だと思うのであります。而も道が開けない、こういうことは非常に重大だと思うのです。従つて政府は先のに戻りますが、今度の通用範囲を拡めたのにいろいろ違うものがあるから違うのですというのでなしに、一つにして行くということを努力をされなかつたかということです。私としても了解しにくいと思うのですが、将来そういう途がない、これは重大な問題だと思う、年金という意味で、そういう意味で今度そういう道がふさがれる、そういう法律を作るということは、私は諄いようですが大変大きな問題であると、こういうように考えます。
○木村守江君 只今須藤君からの質問に対して、このあと厚生関係の人に質問しなければ、この法案の審議を進めないという提案がありまして、委員長は了承したというように考えておりますが、どういうような運びをなさるお考えですか。
○委員長(川村松助君) 須藤君の意向を聞いて取計らおうと思つております。
○木村守江君 須藤君の言う通り取計らうというのですか、須藤君の意見を聞いて、それに対して……。
○須藤五郎君 私が要求しましたのは、この法案は文部省と厚生省との間に意見の対立があるように思うのです。少くとも厚生委員会と文部委員会との間に意見の一致がむずかしいように考えられるわけです。それで私たちは文部委員会として厚生省関係の人の意向をやはり聞いておきたい点があるわけです。今の質疑の中で厚生省の関係官の意見を聞きたい点が生じましたから私は出席を求めるわけです。
○木村守江君 私は只今の須藤君の意見には残念ながら反対をしなければならないと思うのです。この問題は飽くまで厚生省関係のかたがたの只今の質疑がありましたが、これは厚生省関係のかたがたは、厚生省関係の立場からいろいろ御意見があるだろうと思うのです。或いは文部委員としては、これは今日の合同委員会を終りましたあとには、文部委員会独自できめて差支えないものであるという考えであります。
○須藤五郎君 それは私はこの法案に賛成したい気持はあるのです。併し物を明らかに審議しなくては賛成できないと思うのです。ですから、その点を明らかにするために出席を求めるわけです。
○委員長(川村松助君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(川村松助君) 速記を始めて。 他に御発言ございませんか。御質疑が終了したようでございますが、連合委員会は本日を以て終了いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(川村松助君) 文部、厚生連合委員会はこれを以て散会いたします。 午後七時五十二分散会