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16回国会参議院1953/09/28

農林委員会 閉会後第4号

発言数
40
登壇者
5
会派数
2
開催日
1953/09/28

会議録

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは只今から委員会を開会いたします。  本日は臨時硫安需給安定法案及び硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案につきまして御審議を願います。前回に続きまして質疑に入ります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 前回の委員会で、硫安需給安定法案そのものよりも、現下の肥料事情についていろいろ問題点があるので、政府にこれを質しましたところが、遺憾ながら政府は地方の実情をよく御存じない。私はそのときに、少しアンテナがぶち壊れていないか、もう少し感度の敏感なアンテナを持つて調査しなければ困るということで、本日まで約一カ月間におきまして、政府は十分実情を調査した上、本委員会に御報告をする、こういうことになつておつた。従つて私が発言をする前に、当然政府から進んでこの一カ月間にどういう調査をされておるか、現在まで如何なる肥料事情になつておるか、特に過燐酸とカリの問題についてどういうような実情になつておるか、御報告があるはずだと思うので、御報告願いたい。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 只今河野委員から前回の経過についての御発言がありましたが、政府当局からその後検討されました需給計画を御説明願います。

柿手操六通商産業省軽工業局化学肥料部長

○説明員(柿手操六君) 秋肥の燐酸肥料の問題でありますが、当初秋は毎月過燐酸十一万七千トン程度を生産して行けば熔成燐肥その他の燐酸肥料なども大体秋の需要には差支えないであろうという見通しを以て農林省と相談をいたしまして、そういう生産計画を立てたのでありますが、この前も河野さんから御指摘になりましたようなふうで、どうもあの計画では幾分足りないのではないかということを感じましたので、農林当局ともいたしまして、全購連の配給計画等とも睨み合せて、九月、十月の二カ月間、九月二万トン、十月一万トン計三万トンを既定の生産計画にプラスしまして生産を行なつておつたのであります。それから東西の地域の関係から、そういうふうにいたしまして、更に製造工場から幾分地区別な移動も考える。生産計画を増大しますと共に、関西から関東へ六千八百トン程度を送る計画を立てる。関西から名古屋に八百六十トン程度の輸送を考えるというようなことをいたしまして、大体この秋肥の燐酸肥料の配給に対処するというように計画を変えまして、万遺憾なきを期しておる次第であります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そういう手を打たれた結果、過燐酸の市況は安定して参りましたか、これはその後の実情を私自身調べておりますが、農林省としての御調査の結果はどうですか。遠い所でなくても、この関東地区でも直ぐおわかりのことだと思いますが、一体どうなつておりますか。それから三万トンの増産計画を立てたと言いますけれども、それはその三万トンの増産をするための燐鉱石というものは、当初の燐鉱石の輸入計画にその分だけプラスされたのですか、その点を一つ伺いたいと思います。

柿手操六通商産業省軽工業局化学肥料部長

○説明員(柿手操六君) 私として今の燐鉱の輸入計画の問題についてお答えいたします。これは三万トンを九月、十月に十一月以降の繰上生産ということでいたしましたが、今後の情勢によりましては、これは繰上生産ではなくて、要するに十月、十一月以降も計画通り作る。要するに年間を通ずれば純増にするということにしたいと思つております。当初は大体繰上生産で、年間としてはそうプラスにならんでもいいんしやないかというふうに思つておりましたが、目下の情勢では或いはこれは仲間としては純増にするということがいいのではないかというふうに考えております。然らば燐鉱の手当はどうしているかというお話でございますが、これは純増になります分につきましては、燐鉱の輸入をそれだけ計画にプラスしたいと、こう考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 増産の計画を立てた、これは当初は繰上生産のつもりでおつたけれども、その後どうも市況も政府が考えるように安定しない。そこでこれは繰上生産でなく、純然たる増産にしなければならんということで、これから燐鉱石の手当をするのですか、今までにやつてあるのですか。

柿手操六通商産業省軽工業局化学肥料部長

○説明員(柿手操六君) これは今までの燐鉱の現在手持もあります。それから輸入の計画をいたしまして順次入つて来ているものもあります。下期の燐鉱の輸入の際にこの問題は考えたいと思つております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はそういうふうに計画が齟齬を来たすところに私は問題があると思う。足らないから過燐酸が上つたのだ、上つたから何とかしてくれ。それに答えて政府は三万トン増産する、そのとき増産の計画を立てると同時に、増産の裏付である燐鉱石の輸入計画をプラスされなければ私は根本的な解決にならんと思う。それをやはり業者なり、又製造会社というものは知つておりますから、これは単なる繰上生産である、やはり依然として過燐酸の不足というものは今後に持越れ出るのだろうということであるから、ちつとも市況は好転しない。のみならず、私はもう一つここで申上げますが、これだけ過燐酸業界が思惑の対象になり、農家は徒らに高いものを買わされている。こういうときに、たとえ僅か九千トンのものでも、どういうわけで業者は輸出の入札に応じたのですか。あの輸出の入札につきましては政府は関係ありますか、政府は全然無関係ですか、これを伺いたい。

柿手操六通商産業省軽工業局化学肥料部長

○説明員(柿手操六君) これは朝鮮の一種の特需関係の入札でありまして、事前に話が農林省に行つていると思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それでは農林経済局長に伺いますが、農林省は事前にあの入札つきましては相談に預つたのですか。あの九千トンは政府として許可する御意思ですか。大臣の我々農林委員会に対して内需優先であるという言明と余りに違うと思う。農林省は御存じですか。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 九千トンの入札につきましては承知はいたしております。但しこの輸出するかどうかということにつきましては、これは農林省として態度をきめておりません。これまでの状況から言えばむしろ輸出は困難である、こういう見解に立つているのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 農林省は輸出を承知しておつたというのは、入札をするに当つて業者が事前にこういうような入札に出て参ります。入札します。若し落札した場合に許可を与えてくれますかどうか、こういう内容に至つて承知をしているというのか、ただ新聞の報道によつて業者が入札した、そうして落札したという我々が知つている程度のことでありますか。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) その辺はまあ正確に言いますと、むしろ河野先生のおつしやつたようなふうな理解の仕方でございまして、入札すれば輸出を承認する、こういう前提の下で承知しておつた。こういう意味ではございません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はいつも申上げるのですが、肥料を輸出して外貨を獲得するということについては全面的に賛成でありますけれども、現在の農林大臣がはつきりと言つておられるように、輸出の前提はどこまでも内需優先である、内地の農民に徒らに高い肥料を買わしておつて、そうしてただ理論的に出て来る過剰な数字、これを輸出に向けるのだというようなことは私は絶対にいけないと思う。そこで冒頭に申上げましだが、又今月初めの委員会で昨上げましたが、過燐酸の市況は、国内の市況というものは今輸出を認めるほど安定の域に達したかどうか、その点をお話を願いたい。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 過燐酸の価格につきましての市況でございますが、これは御承知の、農林省が実施いたしております市況調査によりまして観察をするのが大局を掴むのに一番よろしいと存じておりますが、市況の安定度ということについての見方でございますけれども、この市況調査の示すところによりますというと、四百八十円乃至九十円というところがほぼ標準の価格になつております。尤もこれは大局のことでございまして、地域的に見ますというと、そこにお示しのような若干の問題があるのであります。そういう実情でございまするので、只今のところ過燐酸の輸出というふうな時期ではなかろう、この際即座に輸出ということを考えるのは時期尚早であるというのが過燐酸の市況、需給の面から見ました農林省のほうの見解であります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 通産、農林両省が業者と農業団体との間に入つて斡旋をされて、安定帯価格というのがありましたね。これについては十分政府は安定帯価格維持のためには責任があるということをこの前おつしやつておりました。私も当然そうだと思います。責任を持つとおつしやつていながら、安定帯価格と現在の市況とは非常な隔たりがあるのは御存じですか。遠くを調べなくても栃木県なり、茨城県へ行つて御覧なさい。過燐酸は今業者間の取引が五百円以上でありますよ。四百八十円とか、四百八十五円とかいうようなものではない。台が違うのです。そういうことを御存じないのですか。又ここに我々の同僚の委員の松浦先生の北海道は一体どうです。未だに過燐酸の価格はきまらないのじやないですか、運賃がどうとか、こうとかいつて……。自由経済であるなら北海道から九州まで同じでなければならない。こういうふうな非常に不安定な下に過燐酸の市況がおかれておつて、そうして一体輸出とは私は何事だと思う。私は農林大臣は今日見えませんけれども、明日農林大臣を委員長は呼んでもらいたい。内需優先とは何を言つているか。内需優先というのは一番わかりやすく言えば、政府が意図するところの安定帯価格に、国内の硫安も過燐酸もカリも、全部がその安定帯価格に安定しておるということが、内需優先の意図がそこに具体的に現われたということです。そうじやないですか。私はこの点について、抽象的な問題ではなくて、九千トンの輸出の問題をどうするか、これは単に九千トンじやない。そういう政府がはつきりと態度を我々国民の前に示さないことには過燐酸の市価は安定しません。いつでも輸出によつて市価を徒らにあおる。この点もう少し私ははつきり聞かしてもらいたい。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 輸出の問題についても、又市況の問題ということになるわけでありますが、現在の市況は安定帯価格をベースにして考えますというと、先ほど申しましたように、基準、標準といつたような考え方をいたしますれば、ほぼ安定という表現に近いような状況が現在の状況ではないかと思います。勿論今日までになりまする経過におきまして、又地域的な問題といたしましては、そこになお問題があることは御指摘の通りであります。そこで差当り問題の九千トンの輸出の問題でありまするが、この点につきましては、先ほど申述べましたように、市況がどういうところで安定をするかどうかということについて、なお若干の推移を見てきめるべきものであり、現在の段階から申しますれば、輸出ということを考えることは時期尚早であるということであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 くどいようでありますけれども、安定帯価格、若しくはそれに非常に近いところに今市場価格はなりつつある、こういうふうな御調査の結果の御発表のようでありますけれども、私から言わせれば、そこが政府が感度がにぶ過ぎるというのですよ。そんなことじやないのですよ、もう少し本気になつて調べてやつて下さい。私が調べたつて農林省が調べたつて同じことです。農村に入つて調べれば直ぐわかるのです。同時にもう一つ、問題は依然として品不足でありますよ。過燐酸が麦の作付に対して品不足だというようなことで一体増産になりますか。私はもう少し真剣に調べてもらわなければ困ると思います。私だつてこれは何も肥料だけでやつているわけではない。私は昨日まで調べております。関東で一番高いのは栃木であります。その次が茨城であります。いわゆる麦の一番の産地であります。そういうことについて慎重に私は御考慮願いたいと思います。同時に私はもう一度伺いたいのですが、カリ肥料は一体今幾らで輸入しておるのですか。農林省の調査によつて幾らで販売されておるか、輸入された価格と農参の手に渡る塩化カリなり、硫酸カリ、この値幅というものはどのくらいでありますか。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) カリ肥料についての輸入価格と国内価格の問題でございますが、これは計算がなかなか厄介でございまするけれども、その点を御質問でございまするので、ちよつと申上げますと、塩化カリの五八%のものを例にとつて申上げますると、これをK20の五八%のCIF価格に直しますと六十八セントというのが輸入価格というふうに見られると思うのであります。これを基礎といたしまして輸入の諸掛り等を加算し、その他荷役等を加算いたしまして、倉庫での庭先価格というふうなものを見まするというと、十貫当りにいたしまして六百八十六円八十三銭という計算をいたしております。これに運賃でございますとか、元卸の手数料を加え、或いは卸の手数料を加えまして消費地の着駅の価格に直しますと七百四十六円八十三銭、こういうことに一応推算ができやしないかと思うのであります。塩化カリ五八%を例にとつて申上げましたが、この例が妥当かどうか別問題といたしまして、なおいろいろ計算をいたしてございますが、その点だけ申上げますと、さようなことに相成るので為ります。そこで塩化カリの五八%ものの最近の卸売価格は如何ようになつているかと申しますと、若干の幅がございますが、市況調査によりますると、七百五十円から七百七十五円ということに最近相成つておると思うのであります。従いまして下値のほうを見まするというと、ほぼ先ほど申しましたような計算と一致をいたしております。高値のほうが若干そこに幅があるというふうに考えられまするけれども、最近におきまして加里の供給もだんだんと増加いたして参つております。従いまして、これまでのようなそこに御指摘のような輸入価格と市価との開きが今後とも存続し、或いは幅が大さくなるということはなかろうというふうに考えます。カリの需給状況が前肥料年度におきまして、殊にその後半において非常に窮屈でありました関係上、市価が相当上向いたことも事実でございますが、本年度、明年度の今後の推移におきまして、ほぼその点につきましての危惧は解消するのではないかというのが私どもの考え方であります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 輸入価格並びにそれに対する諸掛りを見て大体七百四十六円何がし、私も大体そうだろうと思います。ところがそれを今農家が幾らで買つているか御存じですか。私の出身地は神奈川県であります。横浜の輸入港から一番近いところで、諸掛りの一番かからんところであります。そこで単位農協が現在売つているのは安いところで九百二十円乃至九百四十円でありますよ。カリ一俵で二百円も誰が途中で儲けてしまうか知らんけれども、とつてしまう。そういう実情でありますよ。そのうちに、そのうちにと言われますけれども、あと一カ月の間に肥料の価格はあなたのほうで何とかしてもらわんともう麦肥は終つてしまうですよ。私はいつでも言うのだが、政府は今に今にと言う。今に今にで死んじやつた人がある。死なないうちにやつてもらわんと困る。麦肥に関しては即刻この問題を解決してもらわなければ困る。そういう意味で私は過燐酸もカリも言つている。あと一カ月たつてから漸やく安定しましたと言つても、そのときには麦肥の手当は済んでしまつている。そのときになつて下る。私は下ると思う。十一月から十二月にかけて下るけれども、これは農家に得にならない。今度は下つたところを、商人が安いところを買つて来年の春まで温めて儲ける。何のことはない商業資本のおもちやになつている。こんなことでは農林省の肥料課も通産省の肥料課も、そんなものはいらない。何にもいらないで放つておいたほうがいい。我我はやつばり肥料行政というのは、通産省に部まで設けて、そうして重く扱つてもらつている。私はそうでなければいかんと思う。我々はそれに期待しておる。ところが我々が期待しておるけれども実際はそうでない。欲しいときには上つてしまつて、欲しくないときには下る。そうして来年の春になつて高くなる。これなら何にも苦労することはいらないですよ。私らもそれならそれで何も文句は言わない。あなたたちは肥料のことを一生懸命にやつてくれているから、私は小言を言う意味じやない。あなたたちにもつといろいろやつてもらいたい。そこで私は結論として申上げますが、こういうふうな過燐酸やカリ、これは今日始まつた問題じやない。こういう過燐酸やカリの従来の経過から見まして、今度政府が出されました硫安需給安定法はなぜ硫安だけを扱われたのか。過燐酸とカリ、こういう肥料全体について需給安定法というものをお考えにならないで、特に過燐酸とカリを外されて硫安だけをこの法律の対象品目にされた、これについて私はどういう理由であるかお伺いしたい。同時に附加えて申しますが、最近の過燐酸なり、カリの国内状況を見て、硫安需給調整法に硫安なり、カリその他の化学肥料全般を品目に追加される御意思があるかどうか、これを私は伺いたいと思います。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 今回の両法案の対象肥料の範囲についての重大なお尋ねでございますが、この点は先般の国会におかれましても、或いは質疑があつたようにも思いまするけれども、御指摘のように、カリ、過燐酸につきましても、これは特に原料なり、材料が全部外国のものでございまするので、貿易の事情その他の事情によりまして、国内の肥料の需給なり価格に重大なる変化を与える。そこで何かそこに特段の措置が必要であるというふうにも勿論私ども考えます。ただ今回の両法案の考え方が、これは立案の経過、沿革からも十分御承知の通りでありますが、硫安のいわゆる出血輸出ということを一つの重要な契機といたしておつたのであります。従いまして、生産の面におきましては、一方国内価格、生産原価を国際価格に近寄せるというための合理化措置がどうしても必要であると、又国内価格と国際価格ということにつきまして、或るべくそこに合理的な措置で似つて価格を切離しまして、国内は生産原価、合理化を織込んだ生産費を見込んだ価格で以て公定をいたしまして、輸出によりまする損益が直ちに国内の価格に悪影響を及ぼさないと、こういつた一連の経過を以ちまして立案されて参りましたので、輸出の点に最も重点があります、比較的肥料中で申しますると重点が置かれました硫安につきまして特段の措置が講ぜられるということに相成つたのであります。過燐酸乃至カリ肥料につきましては、そういろ点から申しますと、いわば非常に事情が違つておりまするので、この両肥料は両法案に加えてないということになるわけでございます。又両法案の考え方を今のようにいたしますというと、あの法案の中に、突如として燐酸肥料、カリ肥料を加えましても、そこに妥当な運営ができるかどうかということになりますると、若干疑問があると思うのであります。これを加えるにつきましては、あの両法案に盛られておりますのとは若干違つた仕組を考案する必要もあろうかと存じまするので、この際両肥料を両法案に取入れるということは考えておらないのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は硫安と過燐酸なり、カリと全然事情が同じとは言いませんけれども、非常に共通点が多いと思うのですがね。例えば過燐酸の輸出を今までもやりましたし、今も又やろうとしておる。これはやはり国内価格と非常に違うじやありませんか。今度の落札だつて、国内価格とは非常に違うでしよう。あなたたちが監督されてきめられた国内の安定価格と現在の市場とは非常に違うでしよう。過去において過燐酸を輸出したときでも、過燐酸のごときは一俵で百何十円違うでしよう、それのみならず、それじやあの法案に過燐酸なり、カリを入れないで、どういうあなたのほうは手段方法によつて、現在の買いつつある農家が非常な中間において暴利をとられておる、この現状をどういう手段方法においてあなたたちは監督指導をして行こうと思つておられますか、これを私は伺いたいと思います。何か肥料需給調整というようなものでなく、又そういう法律でやらずして、あなたのほうの指導の行政によつて我々が安心が行くようなお考えがあるなら、私はお示し願えばそれが一番いいと思う。何も法律ばかり作る必要はない。何かありますか、明日から過燐酸をこうしてやる、カリをこうしてやるという……。今麦肥を買つているのですよ。一カ月先では困りますよ。明日からこうしてやる、明後日からこうしてやるという何かきめ手がありますか。それがないと思うから、やつぱり法律の力を借りるより仕方がないと思うのです。私はこう考えます。何か名案をお示し願いたいと思います。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 残念ながらそういう名案が、ここでお話をするほどにはなつておらないのでございますが、これまでいたしましたいろいろの措置によつて、まあ大局といたしましては、対処して行くことができはしないか。勿論自由経済とは申しながら、現在でも全く輸入に依存しておるのでございまするので、そういう輸入の計画、国内におきましてはこの種の事実上の価格に対する措置によりまして、大局的には措置ができはしないかという考え方をいたしておるのであります。尤もこれは只今のところの考え方でございまして、今後の、特にこれが貿易の関が他のいろいろの条件の下で正常でないようなことになりますというと、甚だそこに不安が生じて参りまするので、そういうことを予期或いは予想しなければならんような事態におきましては、これは別途の特別な措置が必要になつて来ようかと、かように存じますが、只今のところでは、これまでいろいろやつて参りましたような措置を継続し、遺憾がございますれば、それを改善して参るというふうな方針で行きたいというふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はこの問題は今日出したのじやないのですよ。カリの問題は、非公式ではあるけれども、七月、八月の頃からやかましく言つておる。その当時、今度は年内二十六万何千トンかの輸入をすつかり取極めをして、八月以降にはどんどん船が入つて来る、だからもう八月になれば御心配はかけませんと、こういうのが農林省なり通産省の我々に対するお答えだつたのです。私はそれを信頼して待つておつたのであります。今月はすでに幾日ですか、九月の二十八日ですよ。私は随分辛抱して待つたほうなんです。同時に過燐酸の問題でも、今月の初めに、これこれこういうことになつておるがどうですか、この次の二十八日の委員会までによく実情を調べて善処して下さいと申上げてある。この間一ヵ月ある。今月の初めも農政局長が今経済局長が言われたと同じようなことを言つておる。今これこれこういう手を打つておりますし、そのうちにはよくなりますと……。併しカリでも過燐酸でもちつともよくなつていないじやないですか。だから私は今突然それを申上げるのじやなくて、過燐酸は一カ月も前、カリのごときは二カ月も三カ月も前からいろいろお願いしておるのにかかわらず、あなたたちも善意で、又熱意を持つてやられたことは私はわかる。併し幾らあなたたちが熱意を持つてやられても、結果がそういうことにならなければしようがないでしよう。そこで私は遺憾ながら、誠意は認めるけれども、あなたたちが今とつておられるところの手段方法によつては肥料の市価というものは安定しない、業者のためにばかり都合のいい市価が生まれて、これを消費する農民のためにはちつとも肥料の問題は解決しないと、こういう実は私は見切りを付けておる。だからここで私は、最初から硫安の需給調整法の中にカリ、過燐酸を入れるまではどうかと思つておつたのですけれども、どうも最近の経過から見ますと、これはどうしても何か準拠する法律というものを以て、カリも過燐酸も硫安と同様にやらなければいかんと思つておる。殊に過燐酸の燐鉱石の割当のごときは、私は通産省の肥料部長がここにおられるけれども、あなたのほうだけに燐鉱石の割当でにくまれ口をきくことは私は無理だと思う。従来の長年の製造の実績というものがあつて、実績を主張して、不能率の工場も好能率の工場も悪平等に分ける。これは好能率の工場に集中しようと思つても、なかなか政治力を持つておるところの肥料業界に対しては、柿手部長が如何に獅子奮迅の奮闘をされてもこれは解決しない。そこで私はこれは硫安需給調整法の中に過燐酸も入れて、そうして入れれば燐鉱石の配分は肥料の審議会にかかる。かかれば私は立ちどころに解決すると思う。今頃北海道に何を好んで大阪や神戸のほうから過燐酸を送る必要があるか。北海道だけを考えても、北海道には北海道で使う十二万トンや十三万トンの過燐酸を造る工場があるでしよう。製造能力があるでしよう。北海道で使うだけの十二万トンや十三万トンというのは、北海道に二つの過燐酸の工場があつて、そこに燐鉱石さえやれば、何も船賃をかけて長々と神戸や大阪から運ぶことはありませんよ。又関東、東北でもそうでしよう。関東、東北で使う過燐酸というのは、こつちであり余るほどの製造能力がある。然るに関東、東北で一年で何トン運んでおりますか。十万トン、十五万トン関西から運んでおるでしよう。関東や東北なり北海道の工場に割当をすれば、工場は懐をあけて待つておるのだから、消費地において安い運賃で過燐酸が届くのです。それを僅かの、指に折つて五本か六本の関西の過燐酸工場に義理立てをして、五工場か六工場の過燐酸工場のために日本の農民全体を犠牲にして安い過燐酸を高く売らせる必要はない。私は一昨日ドイツのカリ会社の人に会つて、非常に笑つて冷かされた。折角こうやつて安いカリを入れても、実際農民の消費者価格を調べてみると、実に三割から四割とつておる。河野さんも去年ドイツにおいでになつたでしようけれども、私の国ではこういうばかなことはしておりませんと……。ドイツの肥料が安いとは思わんが、そのほうは別でありますけれども、いずれにしても、横浜なり神戸なりに入つたカリを船から下して消費者に入るまでに三割、四割はひど過ぎますよ。これは政治の問題です。政府の責任です。そこにおいてこの責任を感じ、如何にして解決するかということになれば、この際硫安需給調整法の中でも、ああいう法案が提案されておるのだから、あれに品目でも追加してやればいいと思う。これは突如として申上げたので、何も政府に答弁を求めようとは思いません。又あなたたちが答弁をする領分ではない。これは政治問題でありますから、大臣が答弁をするのでありますけれども、これは私は議論はいたしませんけれども、いずれにしても、明日からの過燐酸なり、カリ肥料をどうしてくれるか。今日若し名案が示されなければ、明日、明後日と農林委員会があるから、もう少し名案を持つて出直して納得の行くような、安心の行くような答弁をしてもらいたい。同時に過燐酸の輸出の問題が今のような状態では、農林省の気持はわかつておりますけれども、気持だけではなくて、もう少し腹にこたえるような御答弁を具体的に、絶対やらんと……、もう入札は済んでしまつているのだから、船にいつ積んで、いつ向うに送るまできまつているのだから、これを早くあなたたちのほうで態度をきめておかなければ、だんだん国際取引であるからとか、国際信義に悖るとかいうことで、又農林省は強姦されますよ。これは口元まで入つたら抵抗できない。強姦に対しては早く備えなければならない。あなたたちは口元に来るまで厭だ厭だと言つておつて、結局どうにもならなくなつてしまう。だから強姦に対しては強姦に対する備えを農林省はしなければならない。それを早く農林省は、いけなければいけない、イエスならイエスということをきめてもらいたい。それを明日御答弁を伺いたい。私は非常に意見になりましたけれども、御答弁を頂ければ最後の御答弁を頂いても結構です。御答弁がなければないで、明日又改めて政府から何らか納得の行くような御答弁を要求いたします。この問題は保留しておきます。

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 農林大臣の御出席は、明日はほかの問題もありますから、要求しておきます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それから、これは肥料以外の問題ですが、経済局長にこの前「わら」工品の問題で「かます」の問題をお尋ねして、御両所よく協議の上善処するということでありましたが、あれはどうなりましたか。

柿手操六通商産業省軽工業局化学肥料部長

○説明員(柿手操六君) できるだけ「かます」を使つて輸出するようにしてみたのでありますが、やはり全部「かます」で出すということを引受けるほどやはり肥料関係のほうの担当官も準備できないのでありまして、併しながら大部分「かます」にすると、実情止むを得ん程度、それも多くても三万トン、その後十万トンは「かます」を使うということになつております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はこの際経済局長に「わら」工品の問題で……。「わら」工品はあなたのほうの担当でありますね、でありますからして、考え方を一つ伺つておきたいのですが、これは明日いずれ食糧庁が見えましたら、食糧庁について改めてお尋ねしますけれども、食糧庁とあなたのほうと「わら」工品についての思想統一ができていないと思う。食糧庁は、私今までたびたびやかましく言うのですが、今度の米価審議会に出されましたあの案によりますと、新らしい俵を九十何円にコスト計算をされて、古い俵をそれの六掛のたしか五十五円くらいに計算しております。従つて今度政府が米を買う場合に、新らしい俵に入れた米よりも古い俵に入れた米は三十五円引くらいで買うことにきめております。そうして而も食糧庁の米価審議会に出されましたものを私見ますと、古俵に入つて出されるものは全体の数量の四%と計算をされておる。ここにそのほうの権威者の前検査課長の白井さんもいらつしやいますけれども、私は四%や五%の問題じやないと思う。もつと多いと思う。そうして三十五円引で買つて売る場合には同じ値で売るのです。私は食糧庁が三百数十億の積立金があるというが、その積立金は今まで古俵を買つて猫婆をきめたやつも相当あるのじやないかと思う。これは二千万や三千方の問題ではないのですよ。私は食糧庁にお尋ねしますけれども、経済局長として、副業としての「わら」工品、これをお扱いになる以上は、もう少し古俵を有利に買つてやつて、具体的に言うならば、新俵に入れたものと古俵に入れたものとの格差をもつと詰めて、同じ値で売れるのだから同じ値で買つてもいいと思うのだが、仮に差を付けるとしても、三十五円とか、三十円とか、そういう大きな差を付けないで、古俵を奨励する意味において、もつと古俵に詰めたものを高く買うことによつて古俵を奨励する。そういうことによつて浮いて来たところの「わら」というものを、畜産関係なり、その他農村が農村の手持においてもつと「わら」が有効に使えるように私は指導すべきだと思う。それを今のように古俵というものに非常に格差を付けるから、結局古俵を余り使わないで、そうして古俵は都会で二束三文でいい加減に使われてしまう。そうして農家は、余り格差があるから新俵を忙しいのに一生懸命無理をして作る。そうして農村においては「わら」の値段が上る。「わら」の値段が上るから副業関係の「かます」だのその他の「わら」工品の関係も、原料「わら」が高いからそこで苦しくなる。こういうことじや、何と申しましても、俵に使う「わら」というものは非常に量が多いのでありまするから、この俵を一遍だけで古俵ということで二束三文に扱わないで、私は古俵というものを、もう少し米の場合ならばもつと高く評価してこれを買つてやるならば、もう少し古俵というものは有効に少くとも私は二回は使えると思う。これは農村の「わら」を取巻く農家経済の重大な問題であります。これに対してどういうふうに経済局長はお考えになつておるか。食糧庁の考え方はなぜ三十五円開きにしたかというと、全国の空俵の市況調査をやつた。そうすると、安いのは十五円から高くても二十五円くらいだつた。それに運賃を掛けたり痛みを見ても古俵の原価計算というものは大体四十五円か四十七、八円程度であつたから、農家の手に入るのはそれを今度は五十五円に見たのだからいいじやありませんかと言うのであります。それは原価計算から見たらそうなるのだけれども、もつと大きな「わら」の経済、農家の経済の大きな「わら」の経済という面から、私はそこに、米に丁度いろいろな奨励金を付けるように、古俵についてもこれをもつと有効に使わせるように、経済局長のほうで食糧庁とはもつと別な考え方があつて然るべきだと思うのですが、これについて非常に学問的にいろいろ突込んで研究される経済局長の「わら」の経済ということについてお伺いいたします。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 俵の問題ですが、これはお説のように、特に本年のような水害或いは冷害といつたようなことになりますというと、俵の需要も同じように問題になつて参ります。有効な利用を図らなければならんということにつきましても全く御意見の通りであろうと思います。そこでこの「わら」資源と申しますか、「わら」を有効に利用し、従つて又俵を有効に利用する、それによつて又農家経済に多少なりとも寄与するということになる部面につきましては、如何なる部面につきましても然るべき対策を講ずるようにしなければならんと私ども思います。具体的にお示しの古俵と新俵の価格の格差がどの程度であつたほうがよろしい、又古俵の利用ということにつきまして、どういう措置を講ずればよいかという点につきましても、お示しの点を有力な示唆といたしまして、食糧庁とも十分打合せをいたして遺憾なきを期したいと存じております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これは議題外の問題でありますから後日に譲りたいと思います。又経済局長からもよく研究されて御答弁があることと思いますが、ただ農林省はどうもしよつ中省議を開いたり、いろいろ局長間の連絡をやつておられると思うのですが、例えば「かます」の問題、俵の問題ということになれば、当然これは副業の問題として食糧庁と経済局と十分打合せがあつて然るべきだと思うのですが、それをあなたのほうから食糧庁へ出向いて行つてこれから相談されると、そういうことですか。「かます」や俵の問題について食糧庁は一方的にこれはやつておるのですか。これは私はたびたびそういう問題にぶつかるから申上げるのだが、もう少し、今日は次官も大臣もおられませんけれども、省議を開くなら開くように、私はちやんとやつてもらいたいと思う。例えばこの間も肥料の問題を出したら、改良局長と経済局長と肥料の事項についての大した打合せをしていない。こういうことじや私は何のために農林省というものは省議を開いていろいろ横の連絡をして、農林行政全体を総合的にやつておられるか、私は総合的にやつていないと思う。これも意見になりますけれども、どうも不思議なことであつて、米の俵のことはおれの知つたことじやない、食糧庁は又経済局長に相談する気がない。おれのほうで勝手にやるのだということで、勝手な計数を出されるということじや私はいかんと思う。さつき申上げたように、少し大袈裟に言えば、「わら」には「わら」の経済がある。それについては食糧庁に聞いたところでわかることじやない。これは経済局に聞かなければわかることじやない。これは非常に小さな問題じやない。大きな問題として連絡されなければならない。もうできたことだから仕方がないが、これからこれは大いにやつてもらいたい。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) お示しのように十分気を付けて参りたいと思います。

松浦定義改進党

○松浦定義君 私これは硫安の問題ではありませんが、先ほど河野先生からいろいろ御指摘になつておりました化成肥料の問題で、実は先般専門員の安楽城先生が北海道のほうに長い間ずつと調査に参られた。従つて私は水田地帯の要求はあまり詳しいことは存じませんが、最も雑穀地帯としての全道的な中心である十勝或いは北見の要求の中で、私は最近化成肥料が……、私はここに材料を持つておりますが、化成肥料がたくさん入つておる。従つてその化成肥料の会社ですが、恐らく七つ八つになつておるのではないか。私はこの間安楽城さんと一緒に廻つて驚いたことは、或る小さな農村の市街地の化成肥料の工場の看板が四つも五つもばつと一つ所に並んでおつて、本当の農民の要請するような肥料に対するそうした看板は比較的表面に出て来ない。そういうことで非常に私は河野先生が遠慮しながら、再々御質問になつておる点が、私どもの主張はこういうところにあるのではないかということを痛切に感じたのですが、特に農民側或いは農民団体側等の御意見を聞いてみましたところ、何とかして働らく地帯は、そうした化成肥料を安くもらえるならば多少経済的でなくてもやむを得ないけれども、相当高いのであるから、それぞれ三要素に対する適否ということは、試験場を通ずるまでもなく、お互い農家が研究して相当進んでおるから、この際別々にもらいたいと、こういうことの意見が相当強いので、当然まあそういうことにならなければならんと思うのですが、例えば政府におきましては、やはり農民が要求する場合には燐酸は燐酸、カリはカリと、そういうふうなものを全量を配給するだけの用意があるかどうか、こういうことを先ずお伺いしたいと思います。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) 御質問の御趣旨でございますが、三要素それぞれにつきまして、どの程度の割合、どの程度の数量ということにつきまして、農民の側からいたしまする需要があり、これに応じて需給計画に従いまして生産計画を立てるべきものであるということにつきましては、私どもも全くそのように考えております。そうあるべきものでないかというふうに考えております。

松浦定義改進党

○松浦定義君 まあそういうふうにお考えになつておるばかりでなく、要求があつた場合にはそれに応ずるかどうか。例えば三割なら三割というものが化成肥料として燐鉱石の割当をしておるけれども、やはりそういう地帯に対しては全量を現地で以て配合させるというような形で以て、そういうことの要求に対して応ぜられるかどうかということを聞いておるのであつて、ただお考え方だけ聞いておるのではなくして、直ちに本肥料年度からそういうことを実行するということが、実施するということが決定されないと、やはり繰返し繰返し先ほど申上げましたように、会社の看板が七つ八つが十になり十五になるということになりまして、その結果やはり生産物は高くなる、併しいろいろの食糧事情からそういう生産物に対する価格の引上或いはその他についてはいろいろな形から拘束されますので、農民が非常に苦しい経営をやらなければならんということになりますので、できるだけそういうお気持がありますならば、必ず二十九肥料年度から実行する意思があるということをお聞きしたいと、こう考えております。

小倉武一農林省農林経済局長

○説明員(小倉武一君) これは勿論考え方があるというばかりでなくて、そういう考え方に基いて処置をするということでございますが、それに何ら条件を付けて申上げた趣旨ではございません。ただ理窟で行きますけれども、農家の事情が反映をいたしまして、需給源を付けるということになりますまでの間には相当時間的にはギャップがございます。一元的な配給機関でも、或いは統制でもやつております場合には、そういう需要を即座と申しまするか、比較的時間的に早く需要を満たすということもできまするけれども、只今のところではそういう設備がございませんので、それぞれそういう問題が生じました都度、関係業界に勧奨いたしまして、地域的な需要の実情を反映させるという措置をとつておるのでございます。大局的にはこれはお示しの通り、農家の需要を見込んだ各要素別の肥料或いは化成肥料といつたような種類別ということになるのでございますが、それが地域によりまして必ずしも農家の需要に即応したように流れて参らんというのが実態でございますので、そこは現在の制度の下におきましては、業界の協力等で我々も又成るべく早く客観的な事情を把握して、それを出荷者に伝えたいというふうな趣旨でやつて参りたいと存じます。

松浦定義改進党

○松浦定義君 大体御趣旨は了解したのですが、特に北海道は、まあ今私が申上げているのは畑作地帯を中心にして申上げておるのでありまして、秋肥というのは殆んどないのです。当然春肥でありますので相当余裕があるのです。これが秋肥でありますと、今お話のように、当然どうにもならんとお考えですが、北海道に関する限りは来年の四月に間に合えばいいのでありますから、相当期間もありますから、そういう点も御考慮になつて御善処を願いたい。それから先ほど「わら」工品の問題がありましたが、河野先生の御質問は、生産者側としての立場からの御意見でありますが、私は「わら」工品を消費者側に立つてお願いと、御意見を聞きたいのですが、と申しますのは、非常に私は今日同じ農家が、「わら」工品を作られる農家のやつていられることでありますから、悪意を持つてやつていられるということは全然申上げません。ところが御承知の通りに、これは検査課長等においで願つてお話申上げると却つてはつきりすると思うのですが、例えば量目が百斤である。正味百斤という場合に、まあ包装代が七百匁ぐらい、それから入目が百匁という形で大体十六貫七、八百というのを限度として生産者は皆掛けで以て検査を受けるわけですが、ひどい「かます」になりますと、大体まあ五百匁を切れるかも知らんというものがあるわけです。最近はそういうものはないわけですが、品物が不足したときのことを加味しておりますけれども、向うの見えるような「かます」で以てやつぱり同じように十六貫七、八百匁入れなければならんという、そういう規則の下でやつておる。併し規則の本格的から申しますと、正味十六貫ということになつておりますから、農家のほうは正味十六貫ぐらいに計つて、あと「かます」代、十六貫六百で当然通るのだと言いましても、なかなか通してくれないというのが実情で、この点話せばわかつておりますけれども、検査するということが面倒ですから、一日何十俵を受ける。全部かけるということになりますと面倒ですから、どれもこれも、損しても得しても止むを得んという形で十六貫七、八百入れて作る。そうしますと、ひどい場合一俵に対して二百匁くらいみすみす余計入れなければならない。それも私はやはり生産者から消費者に直結して、二百匁が余計に本当に消費されるならば何も言いません。併しながら、大体において「かます」で出荷したものは全部特定の工場で以て全部調整をいたしまして、今度又入れ直して消費者に行く。その間に中間業者の利益になつてしまう。こういうことじや非常に困りますので、必ずしも「かます」が六百匁なら六百匁ということがどうしてもできないというならば、検査の量目においてはつきり入れてもらいたい。そういうふうに御善処願いたいと思う。逆に私どもが買います場合です。この肥料は逆に四百匁ぐらいしかないような、肥料でないようなものが、「かます」が六百匁もあつて、本当の肥料が二百匁もそれがために食われておる、こういうように逆なんです。売る者は二百匁損して、買う者は要りもしない「かます」で以て肥料が少くなる。こういうことは事実であります。調査されればわかりますけれども、終戦直後におきましても、肥料の「かます」は立派なものであつたのです。私どもは「かます」は何とかして洗つて乾燥して、それを使うとしますと、そういう「かます」は五百匁も余計入れなければ駄目だということを繰返し繰返し検査の規定上から言つて追究された、こういう例がありますので、今幸い「かます」の問題が出ましたので、そういうような消費者的な立場、生産者的な立場を睨み合せまして、肥料工場が出す「かます」、或いは生産者が出す「かます」、こういうような点についても一つ十分御検討願つて、こういうような問題についても一つ生産者同士で、これはまあ生産者が悪いのだという感じを持たすのでなくて、やはりこれは自然その中間において取扱われる当局が、この点について十分な責任を持つて善処して頂きたい、こういうふうに一つ、この点は要望かたがたお願い申上げたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 関連して……。余り私の質問が長くなるようですから化成肥料の問題には触れなかつたのですが、これは通産省と農林省とよく、もう一遍改めて私が申上げるから認識してもらいたいと思います。化成肥料がこの頃非常に売れる。これは勿論農家が自発的に化成肥料と言つて来るのもあります。最近特に化成肥料が売れているのは、過燐酸が、先ほど申しましたように、市場で高くて而も品物がない。特にカリ肥料が殆んどない。カリ肥料を買いに行くとカリ肥料がない。そこでカリが三コンマとか、五コンマとか入つておるから、カリが欲しいならば化成肥料を持つて行きなさいと、カリ肥料を買いに行つて化成肥料を買つて来る。これが最近化成肥料が長足に数量が伸びる大きな原因ですよ。こういうことをよく御認識願わなければいけない。これは化成肥料が売れているのは肥料行政のまずさから売れておる。極言すれば、農林、通産両省は化成肥料の応援をしておる。なぜそういうことを言うかというと、七月、八月のカリ肥料がないときに、化成肥料の原料にする工場には、化成肥料の原料に使うカリというものはそれらの工場にはなかつたでしようか。農家はカリ肥料がなくて困る。ところが化成肥料を製造する原料であるカリは化成肥料を製造する工場にはあつた。なかつたのではない。そうでしよう。農家のほうじやカリを買いに行つてもない。ところが化成肥料の原料にする、化成肥料に使うカリは化成工場にあつた。そういうことはあなたがたは否定できない事実でしよう。こういうことから言つても要するにあなたたちは化成肥料を特に農林省は抑えよう、抑えようとしておるけれども、実質的には農林省は化成肥料の応援をしている応援団だ。取りあえず経済局長は応援団長だと思う。ここをよく御認識願つて、これは将来のカリの配分の問題でありますけれども、カリの配分あたりはもつと輸入したときに、輸入業者の手からそれを分けるときに、単肥としてストレートで農家に流れるようにカリを配給しなければいけませんよ。それを入つて来たカリの相当量を初めから過燐酸工場なり、硫安の工場なり、化成肥料を作る工場に優先的にやる輸入業者の配分の仕方をあなたたちは黙認しておるところに間違いがある。私の言うことに間違いがありますなら御答弁願いたい。是認されるなら御答弁は要りません。若し私の言うことに間違いがあつて、おれたちは応援団じやないということならばその理由を伺いたい。私は単位農協に行つて二時間ほどいた。農家が肥料を買いに来た。なかなかうまいことを言つておる。勤め半分で、かたがた三反歩か、四反歩やつておる農家の人が来たら、お前は素人だから化成肥料を持つて行けばいい。素人は化成肥料をやればいい。本当の八反、九反、一町をやつておる専業農家が化成肥料を使つたら損だ。単肥を使わなきや駄目だというようなことは知つていますよ。単位農協あたりちやんと区別しておる。素人はお前たちはしようがないから、今更肥料の講釈をしてもわからないから化成肥料を持つて行きなさい、あんたたち専門家は単肥を持つて行きなさい、こうやつておる。そこらのところをよく一つ御認識願つておきたい。若し私の言つたことに間違いがあるならばここで一つ御答弁願いたい、是認されるならば御答弁は要りません。(笑声)

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) 政府から御答弁がないようでありますから、そういうことで御了承願います。  この際お諮りをいたしたいのですが、この委員会は明日、明後日の日程もございますが、他の案件もございますので、この臨時硫安需給安定法案の今後の審議につきましてお諮りをいたしたいのですが、今後再び委員会を閉会中に開催いたしまして継続審議をすべきかどうか御相談を願いたいと思います。  速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

片柳眞吉緑風会

○委員長(片柳眞吉君) それでは速記を始めて下さい。  それでは臨時硫安需給安定法案の審議につきましては、なお審議を継続することにいたしまして、只今の予定では来月、即ち十月十九、二十日の両日開催いたすことに決定いたします。なおその以前に、本年の米の作況について適宜御調査を願うような手続を進めたいと思いますから、御了承願いたいと思います。本日の委員会はこれにて散会いたします。    午後零時十一分散会

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