農林委員会 閉会後第3号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/09/04
会議録
○理事(宮本邦彦君) 只今から委員会を開きます。 農産物価格安定に関する件その他を議題といたします。農産物価格安定法は前国会において成立して、八月の十七日公布せられ、施行令も八月二十一日制定せられ、すでに本年産「なたね」の政府買入価格も決定したようでありまして、遠からず本年産澱粉等の政府買入価格もきめられるわけであり、なお本法律はその重要性に鑑み、衆議院においても、参議院においても、いろいろ附帯決議が行われている関係もありますので、本日は本法律の今までの運用状況及び今後の方針その他この機会に本年産米の供出及び米価等の問題も政府から説明を聞きたいと思います。御審議を願います。政府から説明を願います。
○説明員(長尾正君) それでは農産物価格安定法の中で「なたね」の関係について、その後の経緯を御報告いたしたいと思います。 農産物価格安定法の施行につきましては、先ほど委員長からお話がありましたように、両院におきまして、いろいろ附帯決議もありまして、その今後の運用につきましては特に慎重を期したいと思つておるわけでありますが、特に「なたね」につきましては、本年は出廻りもすでに盛んになつておるときに、この法律を施行するというような関係もありまして、急速にこの問題の価格の決定或いはこの法律にありますように、それを運用しまするには、農業の生産者団体の優先買入、つまり自主調整を優先的にやつてもらつて、そのあとの買入措置というようなことが関連いたしますので、先ほど委員長からもお話がありましたように、八月十七日に法律が施行されまして、それから引続きまして施行令、それから施行規則というような法令の施行を見まして現在に至つておるわけであります。この価格はお手許にたしか配付してあると思いますが、八月の二十四日に政府の買入価格を決定、告示しております。それは黒種及び黄種が三等二千七百五十円を基準にしまして、おのおの格差を付けて、一等は二千八百五十円、二等は二千八百円、それから四等は二千六百七十五円ということになつております。それから赤種のほうはそれより百円の差が付いておるわけであります。それからこの価格を決定いたしますにつきましては、法律によつて農業生産者団体の意見を尊重してきめるということは勿論でありますが、特に有識者の意見も聞いてきめるという話もありまして、有識者のかたがたの御参集を得まして、こういう御意見も聞いて決定されたわけであります。それで現在のところ農業生産者団体でありまする全販連の自主調整ということにつきまして、その全販連のほうから計画が出て、農林大臣の承認を得ることになつております。そういう計画につきまして全販連のほらから出るのを待つておるのでありますが、いろいろ全販連におきましても、この自主調整につきまして計画を立てておるのでありまして、早急にこれがはつきりした計画が出まして、政府が承認してやるという段階になると思います。 それから大体「なたね」の生産量でありますが、これは当初相当数量の増収が見込まれておつたのでありますが、その後の霜害或いは水害等によりまして、八月十三日の統計調査部の最終見込の発表によりますると、大体俵数で申しまして四百八十万程度、大体昨年とあまり変らないというような状況であります。又それに関連しまして、特に大豆の輸入調整ということも附帯決議であつたわけであります。この点は当初非常に「なたね」が増収するということを見込みまして、油脂の需給計画を立つておつたのでありますが、そういうことで当初の見込みと違いまして、「なたね」が或る程度減産するということになりますと、やはりその不足分はこれは大豆の輸入を当初より増しまして、油脂の需給バランスをとつて行くということに相成るわけであります。丁度下期の外貨予算を組む関係もありまするので、一応外貨予算を組むに当りましては、予算的措置は「なたね」の減産分を大豆でカバーするということで予算措置は講じて行きたいと思つて、今折衝しているわけであります。実際のこれを割当てますのは今後の問題でありまして、取りあえず予算的措置は先ず講じておきたいという関係もありまして、そういう措置を現在とつております。それから本法律ができましてから以後の「なたね」の価格の動向を御参考までに申しておきますが、大体この六、七と相当出廻りも最盛期でありますので、値段も低落気味でありましたが、その後現在は若干持直しておりまして、農家の庭先で二千七百六十円見当の値段で推移しているようであります。大体今後の、これは農業団体等の目主調整の関係等も影響して来ると思いますが、こういう法律ができまして、政府の買入価格というものも発表になりましたので、大体これを基準に広い変動は今後起きないのではないかと、かように考えております。 大体本法律が施行されましてから現在までの経緯を概略御報告申上げた次第であります。
○河野謙三君 全版は今までどのくらい買つておりますか。全販が今まで買つておりますのは、若し買つておるとすれば値段は平均価格で一体どれくらいになつておりますか。
○説明員(長尾正君) 全版が本年はこの法律の関係でいわゆる委託販売というでいろいろ計画をやつておりますが、大体計画としては百万俵以上のものを計画しておるようでありますが、現在しておるのはまだ半数程度ではないかと考えております。値段は大体まあ今の相場が先ほど申上げましたような点で、これが発駅オン・レール価格とすれば、現在二千八百円程度であります。その見当で販売しておると思います。
○河野謙三君 そうすると、全版は大体まあ半分くらいのものは今までに買つたと、こういうことですか。
○説明員(長尾正君) 大体計画を百万俵としますれば、五十万俵見当ということに相成りますが、ただ、今まだ自主調整の数量は増加しておりますから、或いは今後殖えればそれ以上になると考えます。
○河野謙三君 そうすると、その全販が買入れましたものは、或る時期にこの安定法の趣旨によつてその中の政府の買い得る範囲の数字のものは政府がいつかの日には引取つてやる、こういうことになるわけですか。
○説明員(長尾正君) そういうことでございます。
○河野謙三君 そうすると、その場合に今まで全敗が仮に五十万俵買つておるとすると、油脂課長のお話のように二千三百円くらいのものであつたのが、今は二千七百円から二千八百円くらいに相場はなつておる、そうすると、全販の今までの買上げの平均価格というのは比較的安いと思いますが、それがまあ二千四百円か、二千五百円になるか、これはわかりませんけれども、いずれにしても相当安いのですが、それを政府が二千七百五十円で全販から買う、こういう場合にこの全版のそれによつて得たところの利益というものは、これは農民にはリベイトされる、こういうことになるのですか。
○説明員(長尾正君) 私が申上げましたさつきの値段は市販の値段でして、全版は無条件委託の形式でやつております。従つてあとでプール計算して価格を決定することになると思います。
○河野謙三君 それは政府に納めるものの数量の範囲内のものだけが無条件委託ですか、それとも或いは全版がとるものは全部無条件委託によつてやつて、共同販売というか、或いは共同購入とか、こういう形の計算になるんですか、そこに全敗販かたがおられるから……。
○説明員(長尾正君) それは政府に納めるものだけが共同販売ということではないのでありまして、一応全部で全版は自主調整でやられるわけです。これをやつて全部捌ければ問題ないのでありまして、全部捌けなかつたときに政府に余りが来る。
○河野謙三君 そうすると、各単協あたりで今「なたね」の買付を実際に二千四百円とか、二千五百円とか仕切つてやつておるのがある、そういうのは全版との関係のものではないんですか、単協なり、県連自体がいわゆる自分の思惑でやつておるのであつて、全販の指示によつてやつておるものではない、こういうふうに……、だから協同組合の扱いが二つに「なたね」の場合には分れる、こういうことになるわけですか。
○説明員(長尾正君) 全版まで上つて来ますものは無条件委託の形ですから、今おつしやるように、単協で或いは地方の製油工場なり、地域的な製油工場がありますが、そういうところに納めるものは別となる、こういうことになります。
○河野謙三君 それで私は農林省なり、全販のほうから特に一つこれは下部に徹底するようにして頂きたいと思うのですが、こういう政府が安定法というような制度を作つて農業保護の法律を作つた以上は、少くともこの趣旨に副つて各単協も全量無条件委託という形で私はやるべきだと思う、又やらせるべきだと思う、それを一方においてこういうことを運用して、単協あたりがこの法律の蔭で一つ思惑して儲けようというようなことは、商人なら別でありますけれども、協同組合系統でそういうふうなことをさせることは、これは私はよくないと思う。少くともこれはきつく言えば、全販の監督不行届だと私はこういうふうに思うのですが、現にそういうふうな思惑によつて無条件委託ではなくして、値段を一々仕切つて、そうして買付けておる、こういうのが私は非常に多いと思うのですが、ここらのところを一つ御指導、御鞭撻、場合によつては御監督を願いたいと思うのですが……。
○説明員(長尾正君) 御趣旨の点よくわかりました。その点全版のほうとも連絡をいたしまして、御趣旨に副いたいと思います。
○白井勇君 今の問題と関連してですが、全版からかどうか知りませんけれども、そういうふうに仕切つて買えという指令が出ておるのじやないですか。
○説明員(長尾正君) 仕切つて買えという指令を出しておりますかどうか……。
○白井勇君 少くともこれくらいの値段ならば買取つていいからということで指導をやつておるんじやないのですか。
○説明員(長尾正君) そのまあ大体政府の買入価格がこう発表になつたのでありますから、これは支持価格のまあ底の価格であります。従つてまあそれを基にしていろいろな価格の思惑と言えば語弊がありますが、大体の価格はこれこれだという見当はおのおの持たれると思いますが、これで行くという指令を出しておりますか、どうか、その点よく調べておりません。
○松浦定義君 これは今の「なたね」の問題ばかりでなく、澱粉等でも同様なことがこれは起ると思うのです。従つて今河野委員が御指摘になつたようなことは、少くとも今目先澱粉の問題等がいよいよ生産期になつておりますので、こういう点等についても是非一つ十分御検討が願いたい。それからもう一つ私お伺いしたいのは、本法の審議中には、例えば価格の決定の時期ですが、「なたね」は大体五月、「いも」類は八月から九月頃までに決定する、こういうようなことをまあ政府当局は言明されておつたのですが、今度のこの施行令で見ますると、「なたね」は毎年六月三十日、その他「いも」類は十月三十一日と、こういうことになつておるのですが、大体一カ月ずつ、これはずれておるというようなことが考えられるのですが、これが適正な時期であると考えてこうされたものであるか。若しこういうことが事実であるとしますると、少くとも北海道等におきまする馬鈴薯澱粉等はもう九月の、まあ丁度もうこの頃かかつておるわけであります。九月の初めから生産にかかつておりますので、これが生産にかかつてから二カ月、十月三十一日としますると、約二カ月後においてしか決定されないということになりますと、今指摘されたように、例えば全販連或いは道販連でこういう問題を扱うとしても、単協自体としてはいろいろな形で、資金等の関係から、更に多くは北海道等におきましては農手の支払を先ず馬鈴薯澱粉で以てこれが償還をするというようなことがもう第一条件になつておるのです。従つてもう農手の支払というものはこれは厳として延期されないという建前から、その間におけるいろいろな経済的な事情等を含んで、やはり単協自体がこれらを操作しなければならないというような事態が起つて来ると思うのです。従つてせめて価格の決定だけでも、こうだということが発表されれば、そうした点についても相当農家自体が考えられるのだが、今のようなふうに二カ月も遅れてしか決定されない、併し原則として出廻前ということを言つておつて、今言つたように八月乃至九月にはこれが決定するということを政府は言明されておつたということから考えて、どうもこれは通つてしまつたら、あとは割合と熱意がないようなふうに考えられるのですが、この点についてはどういうふうなお考えでこう決定されたか、お伺いしたいと思います。
○説明員(長尾正君) この澱粉の関係は実は私の所管でありませんのではつきり申上げかねるのでありますが、成るほどこの審議のときには一カ月たしか早いような話もあつたと思いますが、その後いろいろ出廻りの状況等を総体に調べて見まして、大体この期日で全国的に見ればいいのじやないかということで決定されたのでありまして、特に北海道の澱粉の件につきましては、お話の点、私ちよつと所管でないのではつきり何とも言い切れませんが、まあ決定ざれた事情はその後いろいろ調べまして、出廻り等を調べて、こういう時期でいいのじやないかということで決定されたと思つております。
○松浦定義君 まあ油脂課長のほうの関係でないということであれば、私は別にどうということでないのですが、一応関連性がありますので、それぞれ御協議になる場合には、是非強力に一つこの意思を伝えて頂きたいという考え方を申上げるのですが、大体その出廻期を見て、この程度だというふうなお考えをちよつと漏らされたのですが、少くとも出廻期というものは毎年これはきまつておるのです。生産が九月の初めから始まるのですが、すでに工場は北海道の一部には動いておるのです。併しその動いたものがどれだけに売れるか、どうして買つてくれるか、業者がこれだけ買つてくれると言えば、それに売つたほうがいいかどうかというようなことで混乱を来たすと思うので、私は申上げたのですが、むしろこういう場合には、出廻期というより私は生産直前、生産前と言つたことのほうが、やはり農家自体としては、本当に価格安定に対する政府の意思がそこになければならん、こういうように思います。ただ出廻期が遅れる、何かの都合によつて遅れることによつて、こうした価格決定が遅れるということではなしに、やはり農家の経済というものを考えて、とにかく農家というものは作付をするということは、すでにもうきまつて、先ほど申したようにいろいろ混乱を来たすと思うので、従つて生産前というようなことがこれは重要点でなければならん。出廻期の直前というようなことは、ただ単にいろいろな事情等から言つて、政府等は今のようにまあいろいろ遷延策を講ぜられるというような、一つのあれになるということだけであつて、決して農家のこの価格安定の重要なる決定は果せない、私はこう思うのです。課長のほうにもそういうような意味合から、是非いろいろな関連性の出てるもののある場合には、こういう意思のあつたことを十分お伝え願いたい、こういうふうに考えております。
○北勝太郎君 今の課長さんのお話では、作況がわかるまでは値段に触れられないということで、そういう点が根底にあるのではないですか。
○説明員(長尾正君) 作況がわかるまで触れられないということはありませんが、やはり価格の決定でございますので、農家のほうから言いますれば、これは作付をする前に、本年はこれくらいの値段だという価格がわかれば一番農家としてはいいのではないかと思いますが、やはりこういう決定ということになりますと、まあ或る程度のそういう見込、作付の見込というようなものもわかりましたところできめたい、きめたらいいのじやないか、かように考えられます。農家としては恐らくそれはもう早いほどいいということは、これは確かでございますが、そうも行かないと思います。
○北勝太郎君 作付前にわかれば、それに越したことはないが、作付後において、そうして而もその年の収量というもの、いわゆる作況ですが、今年は何ぼとれるということがはつきりとしたあとにきめられるということであると、これは大分価格安定という趣意と違うものではないかと思うのですが。
○説明員(長尾正君) そのおつしやる点の、或る程度早い、農家としては早いことがいいということはわかるのでありますが、全然本年の見通しと言いますか、そういうものも或る程度つかんだところできめて行く、併しそれがはつきりし過ぎたんでは、もうこれは意味はないじやないかという御意見だと思いますが、そういうことを勘案して、大体この線の期日ではなかろうかという考えでございます。
○河野謙三君 これは油脂課長が帰つたらよく御協議願いたいと思うが、我々この法案審議の際に、ちよつと北さんなり、松浦さんからのお話の価格決定の時期についての論議が少し遅過ぎると思う。ただこの法案の狙いが一体どこにあるか。これは要するに一定の作付を維持しよう、やはり全敗の食糧増産の一環としての一つの制度である、そういう意味合から行けば、作付前に安んじて作付ができるような、やはり農民に価格のほうの目安を示してやらなければならないと私は思うのです。それは米や麦の場合にはパリティ計算で、その地織込むべき経済事情ははつきりしておる。ところが澱粉や「なたね」の場合には米の価格決定のフアクター以上に、農民とすると非常に不安なものが、需要関係のフアクターが非常に多く入つて来ると単純に米麦のような価格決定に行かな。生産費的要素だけで決定するのではなくして、澱粉の売れるか、売れないかわからないということ、そういうことで大きな程度に価格決定の考え方がなつておる。そういう点がありますので、農民は作付前に非常に不安を持つわけですから……。で、そういう不安を来たさしめないために、一定の作付を維持するためにこの法案があるのだから、従つて私は作付の時期決定まで、最終決定でないまでも、少くとも農民に対して価格の目安というものはこれは示すべきである。現に例えば「さつまいも」のごときは昨年の四月にきめております。昨年の四月上旬に昨年の「さつまいも」は二十七、八円が理論的価格であるということで、それに基いて澱粉の買上価格をきめておる、そういうことによつて昨年の「さつまいも」の価格というものは順調に推移した。本年はもう「さつまいも」は出廻つておるのに未だに澱粉の買上価格はきまらない。政府の考え方はまだきまつてないということは、私は非常にこの法の趣旨から言つて違うと思う。これは根本的には来たるべき臨時国会にでも、この買入の価格決定の時期等についてはまあ論議をさせてもらうときがあると思う。少くともこれは今政府が考えておられる生産されるその時期の直前というようなことは、私はこの法の趣旨とは非常に違うと思う。作付との関連においてこの法案があるということはどこまでも間違いないところと思う。そういう点から言つて一つ御検討願いたいと思う。殊に「さつまいも」のごときは、「さつまいも」が今市場に出ているので、また本年の「さつまいも」の支持価格が幾らになるということがきまつていないということは政府の私は怠慢だと思う。だからこれは油脂課長の問題の範囲外だと思うけれども、是非帰られたら御相談願いたいと思う。
○戸叶武君 大体この法案は、極めて杜撰極まる法案であつたので、我々は相当反対をしたのですが、異論は余り強くするのもいけないので御遠慮申上げたのですけれども、今言われたように、作付に対する何らの計画性なしに価格を決定することそれ自身に矛盾があるのですが、とにかく今年は季節もいろいろ、ズレているから、八月になつても大丈夫だ、遅くないからやれるだろうというような非常に政府側の懇願なので、情にほだされて我々も引きずられた形にあるのですけれども、そこで問題になるのは、この「なたね」の買入の問題で、これは農民救済というよりは、実情においては農協救済の政治的な圧力によつて作り上げられたものなのですから、当然これは農協と政府の結託によつて(笑声)相当計画的に「なたね」を買入れることができたのだろうと思つたら、半分くらいしか買入れられない。そうすると、一体どこに重点があつたのか、これはわからなくなつてしまうのですけれども、これは私はやはり将来の参考として重要な問題なので、「なたね」の買入がどれだけ農協においてなされたか、それから農協外のどこへどれだけ行つたか、そういうことはやはり重関な問題だと思うのであります。そういうことが正確にわかつて来るのはいつ頃になるのですか。
○説明員(長尾正君) お答え申上げます。実は今出廻り期であります。本年は御承知のように天候の関係等で少し出廻りが遅れている。従いまして現在農協系統にどれだけ、その他にどれだけとい見込みをなかなか立てにくいのでありますが、はつきりするのはいつ頃かという御質問だと思いますが、恐らく今月末から来月上中旬になれば、大体本年の出廻りについておよその見当は立つのではないかと、かように考えております。
○戸叶武君 次の我々の委員会でも結構なんですが、これはわかつたら有力な資料ですから、是非正確に政府のほうでそれを把握しておいてもらいたいと思います。
○説明員(長尾正君) 承知いたしました。
○森田豊壽君 今日は食糧長官がおいでにならないので甚だ遺憾に思つておりますが、「いも」の、殊に甘藷の収穫予想はどんな見込であるか、それによりまして考え方が違つて来ると思うのですが。
○理事(宮本邦彦君) 今食管のほうへ催促はいたしておりますけれども、誠にどうも申訳ありません。
○森田豊壽君 あなたおわかりでしたら一つ……。
○説明員(長尾正君) 甚だ申訳ないのですが、私「いも」のほうにつきましては所管外でもありますし、はつきり申上げることができないことは残念であります。只今委員長からお話がありましたように、今長官がちよつと出ておりますので、出先へ連絡しておりますので、いずれ参りましたらはつきりお答えできると思います。そういうお話の点がありましたことはよく伝えておきます。
○理事(宮本邦彦君) 澱粉の所管課長が今来るように、部長がちよつとまだ見えないらしいので、督促いたしておりますから……。
○森田豊壽君 これは所管外、所管内かかわらず、米の収穫予想は、何しろ米は勿論重要な主要食糧でありまするから、甘藷のもうまさに掘り上げようとしておる早場所もあるわけで、こだ対する予想がつかないことはないと思いますから、これらはこういう時期開いた委員会ですから、これだけは一つ発表して頂かなければならんと思うのです。若し来なかつたら至急にそういう予想表を出して頂きたい。それによりまして地方の販売体制も考え方が違つて参りましようししますから、これは参考書類として必ず送つて頂くということにしないと困ると思いますから、これだけは一つ委員長から、来るくと言つてもわからないと思いますから、委員長にこれはお願いを申上げておきます。
○説明員(長尾正君) かしこまりました。
○上林忠次君 先ほどの戸叶さんの質問にもありましたが、現在の売れ行きが、市場に出た「なたね」の数量がまだわからんというお話ですが、大体の見当でいいですから、四百八十万俵の収穫予想のうちどの程度が最近出ているか、大体の数字でいいのです。どれくらいが農協に集まり、それ以外はどれくらいか、この点大体の数字はわかつているのじやないですか。
○説明員(長尾正君) これは四百八十万見当で大体八割近いものが出廻るのじやないかと思います。その四百八十万というのは生産数であります。そのうちどれくらいが農協に集まつて、農協以外がどれくらいかという極くこれは大ざつぱな見当を申上げるわけでございますが、大体農協系統に七割見当それが集まるのじやないかと思います。ただ数量的に今丁度ズレた出廻りでありますので、はつきりした数字はちよつとつかみにくいと思います。
○上林忠次君 今の買入値段で行きまして、大体現在の油の値段かち推算して粕はどのくらいになるのか聞きたいのですね。どのくらいの見当ですか、これは公式によつてきまつて来ると思いますが。
○説明員(長尾正君) 現在粕は九百五十円くらいの市場価格を維持しております。やはり現在の「なたね」の相場からしますと、そういうのが今市場価格として現われておりますが、そういう見当ではないかと考えます。
○上林忠次君 それは「なたね」の原価と、それから油の製造費を計算して妥当な値段ですか、どうですか。
○説明員(長尾正君) 妥当な値段であるかどうかということになりますと、一応原価計算をやつて見なければわかりませんが、現在の市価が、先ほど申上げましたように発駅二千八百円見当、粕が先ほど申上げましたような市価を維持しております。油が二千二百円から百円くらいな見当で、今一応バランスがとれているのではないか、まあ市価のその動きから見て……、かように考えております。
○白井勇君 折角油脂課長がおいでになりましたから一つ。これは勿論価格の調整なわけでありまして、油脂の需給の関係はないのかも知れませんが、やはり全体からして調整が出ますれば、その可否をきめまする場合に、まあ油脂の需給関係と言いますか、そういう問題もやはり一つの尺度になるのではないかと思いますが、現在のそういう尺度になりますような油脂対策でありますとか、需給関係と言いますか、そういうようなもののお話は願えませんでしようか。
○説明員(長尾正君) それでは油脂の需給の概要と言いますか、本年度見込んでおります点を御参考までに申上げてみたいと思います。大体この二八年度の油脂の需給計画を農林省としましては、食用油としまして十五万五千トン見ております。それから工業用としまして約二十万トン見ております。そのほかに最近若干の輸出が香港その他に出ておりますので、そういうものが六千トン見当出るのではないかと、かように考えております。それでやはりそういう需要量に対しましては、できるだけやはり国内資源の油脂で賄つて行くということは、これは現在の情勢から是非やつて行かなければならん。そうしまして、まあ足らないところを、これは外国から原料として入れて確保して行くように、かようにやつて行きたいと、かように思つております。ただ問題の大豆につきましては、これは油の面だけでありませんので、御承知のように蛋白資源として国内の生産だけでは賄い切れません。この点はどうしても輸入に仰がなければならん。その大豆の輸入を「なたね」の増産と如何に調整して行くかという点が今後いろいろ考えて行かなければならん点だと、かように考えております。
○白井勇君 今のお話に関連しまして、そうしますと、今のは需要の方面ですが、供給のほうはどれだけかわかりませんか。例えば「なたね」に幾ら依存し、国内油や大豆に幾ら依存し、輸入に幾ら依存するというような……。
○説明員(長尾正君) お答え申上げます。大体十五万五千トンの食用油の中で、「なたね」は先ほど申上げましたように、当初はこのうちで十万トン以上のものが「なたね」の油で賄うつもりでおりましたが、ただ減産になりましたので、実際の実収高から推定しますが国内産の「なたね」の油で賄う。残りをこれは輸入の大豆或いは綿実その他の油で賄うということに食用油はなります。それから工業油のほうでありますと、これは「なたね」に依存します分は用途の関係で僅かでありまして、約四千トン見当で、これは石鹸その他の関係もありまして、タロー或いは亜麻仁、「ひまし」油というような外国産のものを入れて、国内産としましては「なたね」のほうとしましては約四千トンというものと、それから若干の米「ぬか」等もありますが、そういう関係になつております。
○白井勇君 そうしますと、工業油の場合は残りは全部大豆ということになりますか。それからもう一つ十五万五千トン、食用油のうち八万八千トンの残りと申しますのは、綿実油とか、この大部分を占めますものはどういうものになりますか。
○説明員(長尾正君) 工業油のほうは残りは大豆ということになりませんので、一番大きいのはタローであります。これは石鹸の関係が主になるわけであります。
○白井勇君 それはどのくらいになりますか。
○説明員(長尾正君) タローが九万六千トン見当であります。それから大口になりますと、やはりこれも石鹸の関係ですが、「やし」が一万九千トン、大きなのはさようなものであります。それから食用油でありますが、食用油はやはり一番大きいのは、先ほど申上げました「なたね」、残りは大豆が約四万トン近い数字になつております。あとは「ごま」とか、綿実とかいうよいなものが大きなものであります。
○白井勇君 そうしますと、食用油のほうはこれによつて、例えば二十八というのは、消費量は一人当り前年度からの増減はどういうことになつておりますか。
○説明員(長尾正君) 大体食用油は、この「ごま」あたりも一日一人当り四・七グラムの計画でやつております。昨年が四・六グラムくらいかと思います。
○上林忠次君 これは油の種子として入れるか、或いは油として入れるか、相当内地需要のうち供給量の足らんところを輸入に待つわけですが、例えばその油を輸入する代りに、日本で生産するとすれば、一方食糧問題もありまして、麦の生産に伴ない、「なたね」と重複するわけですが、麦の生産をするよりは、一反をもつと有効に使うというのには、油の、「なたね」を増産したほうがいいのじやないかという数字も出るかとも思うのですが、どういう工合になつておりますか。一反「なたね」を作つたほうがいいか、麦を作つたほうがいいか、どちらも足らんものです。それなら同じ土地を使用するならば、「なたね」の増産を慫慂しなくちやならんということになろうと思いますが、その点はどういう工合になりますか、どつちが国の経済として有効かですね。
○説明員(長尾正君) これはどちらかと申しますと、どちらも必要なものでありまして、ただ「なたね」の現在増産されておりますのは、特に重点的にやられているのは単作地帯で、従来裏作がなかつた、そういうところに先ず裏作を奨励して行くのには「なたね」で行なつて行く、そういうことによりまして裏作の技術なり、或いはその労力の配分等がだんだん熟練されて行くと他の又地方には麦に変つて行くところもある、又麦のほうから、曾つては非常に湿地帯でもやつておつたのでありますが、そういうところでは却つて「なたね」をやつたほうが採算もよし、効果も多いというようなことで入つているわけであります。食糧庁としましても、「なたね」もほしいし、麦も減らされると困るので、両方そこらはうまく調整されて行かんとこちらは困るわけであります。
○上林忠次君 私はもう少し大乗的に考えて、食糧は勿論足らんけれども、土地はきまつているわけですから、値打のあるものを余計作るということにして行かなければならんと思う。食糧食糧というが、食糧重点主義で行つて却つて農村の経済を撹乱して行くような点があるのじやないか。成るべく高いものを作る、そうして外貨を節約するという点から言え、「なたね」をうんと増産するということのほうがいいのじやないか。少くとも内地需要の面はこれに当てて行く、内地で供給する。
○説明員(長尾正君) 「なたね」も非常に、上林委員御存じでありますが、曾つてのことを思いますと、三倍以上になつているわけであります。来年も恐らく現在の作付面積は或いはそれ以上になるかと思いますが、やはり価格の関係、労力の関係等で、麦との或る程度のバランスはそこに地域的に生れて来るのじやないかと思います。油のほうから行きますと、大いに「なたね」は殖やしてもらいたいのですが、そうかといつて、それに比べて麦が減つても困るので、そこらの点は十分今後の問題として検討して行かなければならんと思います。
○上林忠次君 どうも食糧に目がくらんでいるような感じがするのですが、できる限り安いものを入れて高いものを自給して行くという方向に日本の農業生産全体を見て行かなければならんのじやないか、そういうような点を一つ考えまして御検討を願いたいと思います。
○理事(宮本邦彦君) 食糧庁長官から米価の問題について御説明承わりたいと思います。
○説明員(前谷重夫君) 本年産の米価につきましては、実は私たち八月の議会が済みましてから十分検討し、又各方面の御意見も伺つて十分に慎重に検討いたしたい、かように考えておつたわけでございますが、御承知のように急に大蔵大臣が本日渡米されますので、我々供出の面を担当いたしておりますものといたしましては、供出の割当を決定する必要上、早急にこの価格の決定をいたさなければならない、かように考えまして、先週の月曜日あたりから連日検討もいたし、又財政当局とも協議をいたしておつたわけでございます。本日大蔵大臣が渡米されます。ので、少くとも具体的な細かい数字は別問題といたしまして、大きな方針につきまして御決定を願うということで努力をいたしているわけでございます。本日までに大体両大臣の間におきまして、十二日に閣議が終りまして大体了解がされたという点について御報告申上げ、同時に又そういう事情につきまして御了承頂きたいのであります 経過を申上げますと、勿論御承知のように、生産者価格と消費者価格と両面があつたわけでございます。いろいろその間に紆余曲折はございましたけれども、生産者価格につきましては従来通りの方式で参るといたしますると、大体七千六百五十円程度になろうかと思います。これはまあ八月バリテイ等の事情も考えまして、大体七千七百円程度に、まあまとめますとなるのじやなかろうか、この点につきましては、例の供出完遂奨励金のは八百円等もございまして、いろいろ議論もあつたわけでございますが、大体従来通りの方式によつてこれをやるということに了解ができたようなわけであります。従いまして従来通りの方式を元にいたしまして計算いたしますると、今申上げたようなことになろうかと思います。次に生産者価格におきまして問題になりましたのは、本年度の作柄等から考えまして、又我々集荷の面におきまして、配給する面におきまして責任を持つているものといたしましては、早期供出奨励金を如何にするか、こういう点が生産者価格におきまする最も問題の要点であつたわけでございます。これにつきましては、まあいろいろ議論があるわけでございまして、本年度の端境期の状況から申しますると、昨年産米の買入によりまして相当二十七年産米の買入が順調に参つておりますから、本年度の端境期については心配がない。従つて二十八年産米の早期供出をすることは必要でなくして、むしろ二十九年度におきまして、端境期において早期供出の奨励をする必要があるというふうな意見が財政当局にも相当強くあつたわけでございますが、我々といたしましては、とにかくこの供出は一つの勢いでもあり、又早期供出ということがやはり供出、集荷の上において相当の重要性があるということを思いまして、大体この点につきましては現行よりも三割上げ、多少供出の価格の関係でまるめたり、十円になりますのを上げたりというふうな多少の何がありますが、平均いたしまして、早期供出奨励金を三割上げにするということになつたわけでございます。それから超過供出につきましては、やはり従前通り一万五千円でやる、完遂奨励金につきましては、これは各党の予算が補正になりましたときの結果によりまして、三党派の了解があるわけでございますので、それに則りましてやるということは、これは勿論でございます。むしろその点につきましてよりも、問題が残りましたのは、その際におきまして消費者価格を如何にするかということにあるわけでございます。本年度の生産者の価格なり、或いは奨励金の値上による本年産米についてのコストを消費者に織込むということにつきましては、これは事務当局間においても従来通りの考え方で意見の相違は大してなかつたわけでございまするが、問題は昨年の二十七年産米に対する赤字額、約百五億円になりまするが、これは本年度の米価の消費者価格に織込むかどうかという問題が、消費者価格におきまして最も問題があるわけでございます。と同時に、消費者価格の値上の時期をいつにするかということによりまして、若しその期間のズレがございますると、そのズレを如何ようにして消費者価格に織込むか、どの程度に織込むかと、こういう点に問題があるわけでございます。で、この百五億の問題につきましては、過般の予算の修正の場合におきまする事情とも非常に関連がございまするので、一応この問題は今後その点についての調整を図るという考え方を以ちまして、今回の両大臣のお話合では、今後に残されたわけでございます。ただ農林省といたしましては、本年産米のコストで以て本年産米の消費者価格をきめて参りたいという考え方をとつて今までいろいろ議論をいたしておつたわけでございます。なお消費者価格の本年産米の消費者価格をいつやるかという問題でございまするが、これはいろいろな事情から考えまして、昨年度も一月から値上をいたしました関係上、一月以降において値上を考えるということになつたわけでございます。従いまして新米を買入れまして、それからその値上に至るまでの期間は赤字を生ずるわけでございます。これを消費者価格にどういうふうに織込むかという問題でございまするが、原則といたしまして、これは消費者価格に織込むということになつたわけでございます。ただその赤字は精密に計算しますと多少違いがあるかと思いますが、約三十億前後になろうかと思います。で、これは消費者価格の問題でございまするが、更に食糧庁といたしましては、一般の消費者は配給するほかに、酒米その他の原材料に対して米を売却いたしておるわけでございますから、これを同じような考え方で以て値上げすることによりまして、そこに益が出て来るはずでございます。この原材料用の米の売却価格を如何にしていつから上げるかという問題は事務的に残つているわけでございまして、特に酒米等につきましては、価格をきめておりまする関係上、幾らの原料で以て価格をどういうふうにするかということは、酒米の配給価格及び又それに関連した酒税にも影響しますので、それは今後に検討されるわけでございまするが、これの値上り益は、我々概算いたしましても十億以上はあるのじやないかというふうに考えております。これはなお大蔵当局とも具体的に検討をして金額をきめなければいかんかと思うのでございまするが、この値上りによる益は、先ほど申しました値上のズレによる三十億から差引いて、残つた赤字を以て消費者価格にかけるのが妥当であるというふうに考えておりまするし、大体そういうふうな趣旨の了解になつたと考えておる次第でございます。本日大体両大臣が御相談になつた大綱につきましての結果は以上のようでございますので、丁度機会がございましたので御報告申上げて御了解を得たいと存ずる次第でございます。
○河野謙三君 この早場米の供出については、おおむね三割ということはまあ伺つたのですが、この時期は昨年同様ですか、最終が十二月の十日でしたかね。
○説明員(前谷重夫君) 一日です。
○河野謙三君 その時期は同じですか。
○説明員(前谷重夫君) 時期は大体同じでございます。
○白井勇君 食糧庁長官のお話の時期ですね、それは私から申上げるまでもなく長官おわかりだと思いますが、つい私最近水害調査で福井へ行つたのですがね、早場米が非常に遅れているのですね。それは前は五日くらいといつていましたが、もう今じやあ一週間となつておりますが、ところがその後御承知の通り下旬に非常に影響が来ていわけですね。昨日あたり私の郷里の東北関係の連中のことを聞きまするというと、更にそれに輪をかけているような話なんですが、これはやはり東北なり、北陸のような早場米地帯になりますと、そこは観面にきいて来るのじやないかと思います。これは折角三割上げて頂きましても、その時期がやはり同じでありますというと、それだけのやはり効果がないのじやなかろうかというふうに思うのですが、よくその辺を一つ実態に合うように御検討願つたらどうかと思います。
○説明員(前谷重夫君) 作遅れの問題でございますが、御承知のように統計調査部の何によりましても作遅れの状態があるのでございます。併しまあ昨年も同様平年作に対しては作遅れがあつたわけでございまして、統計調査部の報告の調査によりますると、まあ平年作に対しての作遅れの関係とか……、必ずしも作遅れの関係は昨年度と同様の関係ではなかろうと思います。併し又お話のようなこともあると私ども考えております。ただまあこれにつきましては、いろいろ議論をしまして、集荷上我々といたしましては時期を上げるのが適当であるか、金額を上げるのが適当であるかというふうな点等も考えまして、以上のようにいたしたわけでございます。現実の問題としましては、価格の問題と、西におきまする最後の集荷における問題とが恐らく問題になるのじやないかと、かように考えるわけでございます。只今のところは昨年同様にやつて参りたい、まあ三割をやつととれたと……弱いと言えばそうでございますけれども、まあそういうことでございます。
○白井勇君 只今長官のお話に、統計調査部の報告のお話がございましたが、これは私たちも昨日、一昨日でありましたか、非常にまあ詳細聞いたわけであります。これは最近八月の末あたりの、つまり八月下旬のあの極端な冷気、一週間余り現在まあ続いておるわけですが、それを織込みました報告から見ますと、例えば九〇台の作柄指数の所は七〇台である。まあこれは多少輪があるかも知れませんが、そういうようなやはり見方が強いのであります。それほどにあの冷気というものは非常な影響をしておると思うのですが、これは作全体がその収量に影響しておるだけじやなしに、それ以上に又作柄そのものが遅れておるわけですから、これは長官が大蔵省に折衝されます場合に、統計調査部の八月十四日の御報告によつてやつてはいらつしやらないと思いますけれども、これはよほどよく御検討を願いまして、又これはいろいろ手がありまて、実際上遅れれば、そのとき又延ばせばよいじやないかということも考えられますけれども、従来の実績から見ますると、やはり延ばしても二日か三日なのでありますから、やはりできますならば実態に合うような期を初めからおきめになるように特に御配慮を願いたいと思います。
○説明員(前谷重夫君) お話の点は何でございまするが、現在のところ私は期間を昨年通りにやつて参りたいと、かように考えております。
○森田豊壽君 時間もありませんから、簡単に二、三御質問申上げたいと思います。早場米の早期供出奨励金の問題を今質問されまして、それは時期は延ばす意思はないような御回答でありましたが、これは予算関係においてそういうことを、今赤字も出ておるわけだから大蔵省と折衝がうまく行かんからという関係でおつしやつておると思いますが、これは農民のほうから見ますれば、今年の作柄の状況から行き、産米の状況を見ますれば、当然十日間くらいは昨年度より延ばしてもいいじやないか、こういうふうに考えられるわけであります。この点は一応は昨年通りでやるということを言明なさいましたが、なお一つ御考慮を願いたい。又御考慮の意思はあると思いますが、ここでは言えないと思いますので、この点は十分考慮を願いたいと、こう思うのであります。第二番目には、供出完遂の奨励金でありますが、これは石当り八百円ということでありまするが、これは完遂した場合において八百円を出すという考え方が、若し完遂されなかつた場合、今年あたりのような作柄の悪い場合におきまして完遂されなかつた場合におきましても、八百円はいわゆる基本米価に対するプラス・アルフアーであつて、これはもう基本米価に等しいものであるから、如何なる場合にもこれはやるというお考えであるか、又供出完遂されたてれ以上出た者に対しても、勿論八百円はやるべきだということで、上下の別なくこれはいいわゆる基本価格プラス・アルフアーであるからいいじやないか、こういうお考えであるかどうか。なお一番問題になりまするのは、今年の作柄の状況から行きまして、又闇価格の高騰の状況、又高騰することを見通さなければなりません状態におきましては、この際におきまして特別集荷制度の問題であります。これは言うまでもなく特集の専門業者がありまして、これによりましてまあ甲票であるとか、乙票というものを持つておりまして、私のほうのような消費県におきましても往々にしてあるのでありますが、とかく自由なその票を持つておりまして、トラツクでどんどん持つて歩いて、それを闇米のうちに、まあ早く言えば流しているという場合が往々にしてあるのであります。今年あたりの作柄におきましては、こういう制度は今年はやめられたらどうか、又やめる御意思ありや否やということを一つお伺いしたいのであります。なお集荷手数料の問題であります。集荷手数料は今までは二十八円でありますが、配給手数料は逐次上つておりまするのにもかかわらず、集荷手数料は多分二十六年頃から一定不変のものである。すべての労賃が高くなつても集荷手数料は同じだということは、これは非常に不合理だと私は考えるのであります。この集荷手数料につきまして、その二十八円を上げる御意思ありや否や、又上げべきだと思いますが、その御用意を一つ御発表を願いたい。この三点と言いますか、四点と申しましようか、そういう問題を一つお伺いしたいと思います。
○説明員(前谷重夫君) 第一点は、森田さんから含蓄のあるお言葉でありましたが、現在の状態においては昨年度通りというふうに考えております。ただ最終の、まあざつくばらんに申上げますと、私としては予算の総額が大体あるのであります。従いまして早場のお話のように作遅れがあるとすれば、その現実の出方というものも非常に見なければなりません。これが今後の天候によつて作遅れが解消されまして、昨年と同様に行くことも想像されまするししまするので、現在におきましては、昨年度と同様で考えておるわけでございますが、(「含蓄のある答弁だよ」と呼ぶ者あり)ただ第四期につきましては、災害等の事情もございまするので、これは御承知のように災害地の指定が、先般の臨時国会におきまして各種の法律が通りまして、これが恐らく統一的に指定されることになりまするか、或いは又それぞれの法律によつて指定されまするかわかりませんが、災害地のそういう問題につきましては、或いはいろいろな問題が起つて来るのじやないかということは想像をされないでもないと思います。第二点の八百円の問題でございまするが、これにつきましては、御承知のようにいろいろな経過があることと思います。併し要は、これにつきましては政府の買入と申しますか、供出と申しますか、それはどういうふうにすれば最もそれに対して好影響があり、供出をスムースにするかという点に両党のこの前の八百円を加えられた趣旨があろうかと思います。ただ如何にして供出をスムースにするためにそれが置かれたかということを実施面で考えて参りますると、利害得失があるわけでございます。一般的に申しますと、それを全部にかけることが供出を奨励する意味になるという場合と、現実には従来から特殊の思想的と申しますか、何かそういうことで例年非常に非協力であるという者もおのおの各府県にはそれぞれあるわけでございます。そういう場合に善意で協力しておる者と、意識的に悪意で協力しておる者との間に全然無差別に取扱うことが果して供出をスムースにするという意味におきましていいかどうかということは、いろいろ我々関係府県の御意見を聞いて見ますると、そういう事情もあるようでございます。従いましてこの問題につきましては、供出なり政府の買入ということをできるだけスムースにするという趣旨の大綱においては各方面の見解は一致していると思います。ただそれの方法論といたしまして、それがどうやることがスムースにそれを進めるゆえんかどうかという方法論についての違いじやなかろうかと私は考えまするので、更にこの点につきましては、各実際供出の面に当られております府県等の意見も十分聞いて考えて参りたいと、かように考えておる次第でございます。それから……何でしたか。
○森田豊壽君 特集の問題です。
○説明員(前谷重夫君) 特集の問題については、御承知のようにいろいろ御批判があると思いまするし、その御意見の点もありまするが、実は私といたしましては、この問題は大体本年度の問題と申しますか、本年一ぱいは問題にならないのじやないかというふうに考えておるわけでございます。どうせ仮に実施するにしろ、何するにしろ、来年以降において具体的な問題になろうかと思います。それまでの間に十分検討をいたして見たい。実施する場合におきましても、従来の制度が欠陥がありました点は十分直さなければならないし、又なお十分検討しまして、必要かどうかという根本論についても検討いたしたいと思いまするが、ただこれは私の感じでございまするが、集荷の場合におきましても、現在主として供出関係は農協が取扱つておるわけでございますが、やはり今年度の状態を見ますると、一方において敵と申しますか、競争相手と申しますか、そういうものがあることが農協の団結を強め、又活動力を活溌にしたという点もこれはあるのじやなかろうか、一つのこの問題としての役割は果しておるという見方も成り立ち得るという点も考えられるのじやないかと思います。が併し、根本的にはこの制度自体は実施されるといたしましても、二月以降か来年のことになりまするから、根本的にその是非については今後十分検討いたしたいと、かように考えておる次第であります。
○森田豊壽君 もう一つ集荷手数料。
○説明員(前谷重夫君) 集荷手数料の問題につきましては、今後の事務的な折衝に残つておるわけでございます。私としても額は非常に大幅ということは困難と思うのでありまするが、努力はいたしたいというふうに考えております。
○森田豊壽君 私の質問に対しまする御答弁は非常にうまくやつたように私には聞えたのであります。第一の早場米の供出奨励金の問題でありますが、これは重ね重ね申上げますが、作遅れの状態を十分一つ勘案して、まあ表面では今から言つておくわけには行きませんが、これは延ばすほうへ進むのが最も妥当だと思います。私はこれは延ばして頂くようにできるだけお願い申上げておきたいと思います。次は八百円の供出完遂奨励金の問題でありますが、これはいろいろの考え方として、お説の通りのような状態もあると思いますが、今まで農林大臣は、完遂した場合におきましては、これをやるが、そうでない場合にはやらないようなことを言つておりまして、そのうちに又ぐらぐらしまして、何だかわからなくなつちやつて、この状態は非常に経過といたしましてはお説の通り複雑な経過でありまして、殊に地方におりました者といたしましては、何だか見当が付かないということでありまするのでありますが、この問題でもう一つ伺いたいことは、この八百円は同時に支払うのか。例えば七千七百円と今のお話を聞いておるときまりそうですが、この七千七百円ときまつたらば、八百円は一緒に払うかということをもう一度。これは別にあとで払うのか、一緒に払うのかということを……。私は同時に払つて頂きたいと思いますし、この八百円はもう初めからきまつておる問題で予算にあるはずでありますから、先に払つて差支えないものと思いますが、支払の時期が同一であるかどうかということをもう一度質問いたしたい。それから先ほどの特別集荷制度の問題でありますが、これは私の聞きたいところは、勿論それに対する回答でありましたが、特集専門業者のほうの問題ですが、この制度は、制度というか、こういうものは、これはできるだけなくして頂きたい。こういうものがあることは今年のような不作の年の、又配給をする新年度におきましては非常に支障を生ずるのじやないかというふうに思います。これは希望だけ申上げておきます。手数料の問題は非常に何だか、できるだけやるようなお話でありましたが、これは二十六年度から以来このままになつておるけれども、今にしてこの手数料を上げないでおくということは、これは集荷させる上において集荷奨励金でなくてはならん。一方において供出奨励金を出しながら、集荷は二十六年通りだ、米価は高くなつた、パリティ計算がこうなつた、或いは何だか諸物価の変更で行つたとかと言いながら、一面においては集荷手数料は居残りしたというような状態は、これは考えられない問題だと思うのでありまして、これだけは必ず一つやるという御回答を願いたいと思いますが、その点は金額は別といたしまして、これは一つ最後に御回答を願つておきたいと思います。如何ですか。
○説明員(前谷重夫君) 八百円の支出の問題でございまするが、これは先ほど私が申上げましたように、供出を促進するための方法論の問題かと思うのでございまするが、その方法論の場合におきましても、端的に申上げますると、対象を如何にするかという問題と、支払時期を如何にするかというふうな問題と二つあろうかと思います。森田さんも御承知のように、先ほどの対象の問題を更に突つ込まれまして、支払の時期の問題までに突つ込まれたわけでございますが、これは先ほど申上げましたように、私は対象の問題を離れましても、支払の時期の問題につきましては、少くとも協力した者と協力しない者との間におきましては差があつていいのじやなかろうかという考え方も持つておるわけでございます。対象の問題は又いろいろ問題もあろうかと思いますが、支払時期の問題についても、そういう気持がいたしておるわけでございます。これにつきましては、同じことを申上げるわけでございますが私といたしましても、もう少しいろいろ実際の供出の面に当つておられる府県等とももつとその点について御相談したい、勿論基本的に予算を修正する意味での趣旨を明確にするということも今後はつきりとしたいと思いますが、同時にそれを実行いたしまする我々といたしましては、その趣旨が供出をスムースにするという建前からいたしまして、現実にそれに当つておりまする府県等の意見も十分聞いてその問題を考えて行きたい、かように考えておるわけであります。それから手数料の問題でございまするが、御承知のように昨年度におきましては、義務供出の場合におきましては据置きでございまするが、いわゆる超過の場合におきましては、大いに努力をして頂くという意味におきまして別の取扱い方をいたしておるわけでございます。ですから、必ずしも全面的に手数料が上つてないということにはならないかと思いまするが、御説の点も十分私としてもわかつておりまするので、もう少し時間を藉して頂きたいと、かように考えております。
○森田豊壽君 それでは時間を藉すことにして、この程度にして打切ります。
○戸叶武君 この供出完遂奨励金の問題を押問答しても、結局これは政府は一貫して詭弁家の特徴を発揮しておるのだからはつきりしないのですが、この実施段階に入つて来てから今のようなことを言つているのでは、これは実際問題だと思います。やはり町村割当とか、個人割当の完遂、未完を問わず、全供出量に対して供米奨励金を支払うべきであるというふうな形の下に修正がなされておつたのに、ただ非常な形式的な名目論にとらわれているようですが、その点はあとでこれは非常に尾を引くと思いますから、もう少し政府と修正者の間で折衝してでも……。それから金額に対してもつと明確な線を出さないと、余りふざけた態度でやつて行くと、これは将来やはり癌を残すと思います。又供出完遂奨励金という名目の下に全部に亙つたときには、これは当然所得税の問題にも関連が来ることだと思うのでありますが、こういう弊風を政府から起すならば、今後においてあらゆる脱税の方式はやはり供出完遂奨励金に倣つたような形で、勤労完遂奨励金というような形で行けば、これは税金がかからないでいいのじやないかというようなことも出て来ないとも限らないので、税制の体形を崩す禍根が私はこういうところから来ると思うので、今あなたに答弁させようと思つても時間をとられるだけで、こつちの頭が混乱して来るので、答弁はこつちで御遠慮申上げますが、この点はもう少し、のらりくらりと、どうにでも解釈の付くような、付かんような答弁を見倣わないように、明確に答弁してくれるようにお願いします。
○説明員(前谷重夫君) その点は我々といたしましても、供出を始める場合におきましては、是非それまでにはつきりしなければならん、その点は我々としてもはつきりさせたいと思つております。
○森田豊壽君 ちよつと長官に……。さつきは甘藷と申上げましたが、馬鈴薯、甘藷の見込を簡単に、あの収穫見込ですね、およそ農林省として考えておるところを御発表を願いたい。
○説明員(前谷重夫君) 「いも」の問題につきましても、農産物価格安定法が成立いたしたわけでございますから、我々としては早急にこれの実施の段階に入らなければならないと考えておりますが、生産見込が来月中旬に大体統計調査部のところで発表されることになつておるわけでございまして、まだ私といたしまして、どの程度になつておるかということがわからないので、不勉強な点はお詑びいたしますが、実は米の問題と同時に「なたね」の問題に取りかかつておりましたものですから、まだ実は「いも」の問題に取りかかつておりません。早急にこれにつきましても、大体米の問題は今月中旬ぐらいまでには何とか片が付くだろうと思いますので、できるだけ一つ早急に進むようにいたしたいというふうに考えておるのでございます。
○森田豊壽君 良、不良ぐらいのところで、収穫の予想というのは成るべく早くに地方の状況を、概況を、あなたのほうは調べる機関があるわけですから、それによりまして、数量は幾らとか、几帳面なところは……。まあ「いも」は来月になれば恐らく確定して来る、およその確定は……。だからその前に、見込というものを、正確のものでなくても結構ですから、どこの県はどのくらいだ、いいとか悪いとか、概略のところを発表してもらうのは非常に参考になるので、そういうのをとつて頂きたいと思います。それぐらいのところはすぐできるのじやないかと思うのですけれど、お忙しくても……。
○説明員(前谷重夫君) その点については我々としても早急に一つやりたいと思いますが、御承知のように今米の収量の調査は統計調査部でやつておるわけでありまして、実は今まで米のほうに恐らくかかり切りだつたのじやなかろうかと思いますが、統計調査部とも連絡いたしまして、できるだけ早くそういうことを何するように連絡いたしたいと思います。
○河野謙三君 早場米の関連について、早場米の奨励金の問題ですが、これば実は最近の米価政策というものは政府は場当りであつて、又言葉を換えれば力の政治であつて、理論の政治では全然ないと思います。これは長官もよくおわかりだろうと思いますが、基本的には米価というものに早場米とか、超過供出というむのはあるべきものじやないと思います。全部基本米価に織込んで行くべきだと思います。それを過去の食糧不足のときにやむを得ず早場米というのが生れた、超過供出というものも生れたわけでございますね。これはどこまでも臨時の措置であつて理論を離れた米価政策だと思います。それは一日も早く軌道に乗せて正道に戻すという行き方でなければいかんのです。私はその意味において非常にお骨折りはあると思いますが、早場米奨励金を三割殖やしたということはこれは邪道だと思います。従つてそういう理論から行けば、若し早場米の制度があるなら、今年の作柄が悪いとか、天候の関係で供出が遅れるということで、十二月十日を二十日に延ばすとか何とかというじやなく、基本米価に織込んで考えるべきである。これはできるだけ早場の人にも遅場の人にも全国に均霑するようにすることが私は理想だと思う。そういう意味において、先ほど白井さんからお話がありましたけれども、私は早場米奨励金の扱い方は、作柄がいいとか、悪いとかいう問題じやなくて、基本米価に織込むことが正しいと思います。こういう考え方に立つて行けば、当然これはでき得る限り十二月十日というものをあとへ引張るべきであり、そうして遅場の人にも均霑させるべきだ、こう思います。それから私の考えとして申上げますが、超過供出も、これは極端に言えば超過供出ということはだれがやるか、大農がやる。少くとも零細農には超過供出という恩典はないわけです。そういう意味から言つて大農に更に恩典を附加えるというこういう制度は、これは今の農民全体を対象として考えた場合に決していい制度ではないと思います。そういう理窟は今言つてもしようがないが、少くとも、早場米奨励金は三割値上げになつた、これはまあ結構、それについて予算が殖えたでしようが、その殖えた予算をできるだけ広く均霑させるように、私は決して自分が遅場地帯だからとか何とかという、そういうけちくさいことじやない、この早場米奨励金が生れた動機というものに対して、これは臨時の措置だ、臨時の措置の恒久化だと思う、これは間違いだというのです。もつと恒久化されるならば、これは運用を改めなければならない。そういう意味合において私は白井さんと意見が一致しますが、これを早く、今十二月十日で全部打切るのだということは全くこれは間違いだと思います。この点を一つ、こういう考え方もあるということを御参考に十分に運用に私は御留意願いたい。それから細かい問題ですが、ついでにちよつと時間をかけて申上げますが、運用の問題ですが、農林省のほうで法律が通りますと、あと買入要綱とか何だとか出しますね。あれが極めてあいまいなものがある。あいまいというより法律違反さえある。それは曾つて例の災害地の場合に五等麦を買うことをあたかも恩恵のようなことを言つたのたが、あれはちやんと麦の買入規則がある。四等麦であろうが、五等麦であろうが、何であろうが、検査に通つたものは買うのだという規則がある。四等麦、五等麦で差異があるわけではない。これは五等麦は成るべく買うなということをあなたのほうが、これは長官が言わなくとも各県ではちやんとやつておりますから……。ところが最近又発見したのは、五等麦を得の倉庫に持つて行く場合に運賃を払つてくれないでしよう。四等麦以上のものは倉庫に持つて行く場合に一俵十五円ずつ払つている。政府は法律によつて買わないということはできない。併し現実的には買わないように、五等麦以下のものについてはその十五円を、当然払うべき十五円を五等麦以下のものには払つていない。これはもう私は非常な法律違反だと思う。こういうことを速かに今の麦の場合でも改めてもらいたい。と同時に、これからの米においてもそういう法律違反をやらないように、これは長官一つ……。我々は法律を作る役目だ、あなたのほうは少くとも法律以外には仕事を拡げてはいかんと思う。これは一つよく部下の監督を願いたいと思う。それからもう一つ、これはころばぬ先の杖と思いますが、私は曾つて非公式にあなたに申上げましたが、古俵を二十六円引で買つておりますね。米なり麦なりの……。二十六円引で買う。商人は同じで買う。どういう規則か知らんけれども、古俵は二十六円引で買つている。例えば私の神奈川県で米だけでも三十万俵も出す。そのうち古俵が三分の一だと十万俵にしても二百六十万円食糧庁は儲かる。これは儲かることは結構です。儲かつてもいいけれど、買うほうだけ二十六円安い。それも理窟があるのならいいけれども、商人が買う場合は同じ値で買つている。これは意味がない、どうしても……。私は今夏の問題に遡及してこれを払い戻しをせよとは言いませんが少くともこれから始まる米の供出に対して、こういう理窟に合わぬ措置は私はやめてもらいたいと思う。これは是非やめて下さい。特に全国的に「わら」工品の産地というものは非常に限られておつて、むしろ古俵を買つて、そうして供出している県のほうが全国的に見れば多いでしよう。これは食糧庁に集まる全体の古俵と新俵の率はどのくらいの率になつているか。相当の率になつていると思う。これは古俵を二十六円引で買つて、そうして同値で米屋さん、麦屋さんに売る。その差額というのは食糧庁だけで、きつき赤字の話がありましたが、このほうの黒字というのは何千万か、億になると思う。この金はこれは少くとも不当な取得だと思う。これについては今から施行規則と言いますか、買入要綱と言いますか、そういうものについて再びこういうことを用いないように特に私はお願いしておきます。なおそれに対して、そうでない、古俵は上十六円引で買うべきである、(特)倉庫に対しては運賃を払わないのは、こういう理由だということがあるなら開き直つて御答弁願いたいと思う。
○説明員(前谷重夫君) 開き直つてというお話でございますが、時間もございませんので、よく今後研究いたしたいと思います。
○河野謙三君 研究と言つたつて、あなた方が作られた法律案を我々が協賛したのであつて、この法律には五等と四等というものは如何なる場合においても差別すべき何ものもないことは私は明白だと思う。それから今の二十六円引の問題については、これはこういう理窟はあると思う。二十六円引で買つて米屋に売る場合に、米屋が古いものと新らしいものを同値に買わない、俵を処分する場合には値開きがあるから同値に買わない、それだから差別を付けるのだと言うのなら理窟はあるけれども、政府は同じ値で売つている。農民は逆に古俵が負担になる。それは新俵と古俵とは目方が違うでしよう。目方が違うということは中身を余計入れるということでしよう。農民は古俵の場合には百目なり二百目中身を余計入れる。検査の場合には、あそこに検査の専門家がおられるけれども、同じ検査の基準でやられる。そういう点がのる。白井さんはそういうことはやつておられないでしようけれども、末端の検査官はそういうことでやつておる。それだから結局古俵に入れる場合には農民はそれだけ余計中身を入れておる。併し古俵の問題は別として、今の法律でちやんときまつておる、何ら差別していけないところの四等麦と五等麦の運賃の差というか、片一方は運賃を払つておるけれども、片一方は払わん。そういう意地悪をして、そうして農民から五等麦をとらないということは私はいかんと思う。五等麦というものはすき好んで出しているわけではない。やはり天候その他の配置状況でやはり一つの罹災地ですよ。罹災地が五等麦を出す。それでなくても罹災をこうむつて五等麦がたくさんできたと言つてべそをかいている。それを政府へ持つて行けば、いい麦は十五円払つてくれる、片一方は払つてくれないということは、これは前谷さん一つ研究とか、考慮とか、案を練るとかという問題じやないと思う。これははつきりしてもらいたいと思います。
○説明員(前谷重夫君) お答え申上げます。これは五等麦なり或いは検査に合格したものを買うか買わんかというふうな問題と、それから(等)を支払うか支払わんかという問題とは、或いは間違つておるかも知れませんが、別の考え方があり得るのじやなかろうか。と申しますのは、買入制度の問題と、これを運用いたして参ります上で、御承知のように(特)制度の解釈の問題もあろうかと思います。(特)制度につきましては、県外搬出というふうな、県外搬出と申しますか、県外に移送する場合その他の点も(特)制度の趣旨として十分あるわけでございまして、どういうふうなものを県外に搬出し、そしてやつて行くかというふうな問題とも関連いたしますので、つまり(特)倉庫の趣旨如何という点と非常に関連をいたすわけでございます。我々といたしましては、(特)倉庫につきましては従来から特に遠距離に運んでもらう、これは倉庫の問題のみならず、県外に対して持つ一て行く問題、それは同時に県外におきまする長期貯蔵というふうな問題等と、いろいろ輸送、保管の問題と関連いたすわけでございまして、そういう点からそういう取扱をいたしておるわけでありまして、買入の問題と全体の全国的な操作におきまする保管、移送の問題と、これは二本に考えられるかと思いまするので、まあそういう点を十分、特制度の趣旨ということも十分考えなければならないというふうに考えておる次第でございます。
○河野謙三君 これは私たちは法律というものを単純に解釈しておるのですが、今の麦の政府の買入れというものは一定の規格品は無制限に同じ条件で買入れるということでしよう。私はその法律に間違いないと思う。一定の規格品については農民の希望によつて無制限に同じ条件で買入れるということですね。ところが今言うようなあなたの御解釈で行くと、これは無制限で買入れるということじやないのです。これは規格品であつても五等以下はどうとかこうとか法律に書かなければ、買入要綱とか施行細則だとかできめべき問題じやない。食糧庁が一方的にきめ得る問題じやないと思う。今あなたの言うような御解釈で行くならば、私は実情はよくわかりますが、非常に貯蔵性に乏しい粗悪なものを買入れて、そうして県外輸送をするとか、長期に貯蔵するとかということは非常に食糧庁に危険負担がある、これはわかるのです。わかるけれども、現行の法律においては私はそういう解釈は成立たんと思うのです。それはどうですか。
○説明員(前谷重夫君) 法律の解釈の問題になるわけでございますが、私が申上げましたのは、買入の問題と(特)の問題、(特)の問題は主として政府の輸送或いは保管という極く政府に入りました場合におきまする一つの操作の問題として、特定の措置をとつているものではなかろうかと考えておりますし、それから買入の問題は御承知のように政府の指定倉庫におきまして買入れているわけでございまして、その買入の場合に、お話のように建前といたしまして検査に合格した商品としてのものにつきましては、これは政府としても買入れることはあろうかと思いますが、それと特定の倉庫で買入れた場合にどうするかというふうな問題は、これは全体の政府の買入れましたものをどういうふうに操作するかというふうな、保管なり輸送の問題に関連があるという問題でございますので、問題は二つに分けて考えられることも可能じやなかろうかというふうに考えているわけでございます。
○河野謙三君 それはこういうことですよ。だから一等から五等まで(特)でやつても、(特)で入れる場合は一切十五円、払わないならば払わない、これはいいでしよう。ところが一等から四等までは払うけれども、五等は払わない、麦の等級間における差別は付けない。(特)ならば(特)の政府が指定する倉庫、これをあなたの方針によつておきめになつている、そこへ入れる場合には、この場合たは十五円は払えない。単協の倉庫に入れる場合は払います、又払わない、こういうことならばいいけれども、如何なる条件を附するにしても、その条件というものは一等から五等までの等級間に差別を付けるということは私は法律違反じやないかと思います。十五円払うとか、払わないということは、これはおのずと問題があるでしよう。等級間の差別というのを、あなたのほうで一方的にきめるのは法律違反じやないかと思うのですが、どうですか。
○説明員(前谷重夫君) この問題は河野さん百も御承知の問題かと思うのでございますが、政府が指定倉庫で買入れます場合と、本来(特)倉庫のできました建前が、先ほど申上げましたように、保管、輸送という面からいたしまして、あれは(特)倉庫ができたわけでございます。従いまして、その保管、輸送をするものがどういうふうなものを保管、輸送するかということで、(特)制度自体の運用の仕方と、それから政府が指定倉庫で買上げるというふうな問題は、これは(特)倉庫の成立ちから考えて見ますると、一つの区別が考えられてもいいものじやなかろうかというふうに考えておるわけでございます。なお十分検計いたしたいと思います。
○森田豊壽君 一つ落しましたので、一番重要な問題を、四つ質問して五つ目を忘れましたが、その一つは、今度作柄がこういう状態でありまして、非常に不作で米質も悪いということを予想しなければならない、これに対して今までの等級の基準が三等を基準として基本価格が決定されている、これに対して恐らく今年の産米の基本は四等ぐらいではなかろうかと思うのです。併しながら四等ということで大蔵省との折衝におきまして、予算がとれない関係、やかましくなると思うのでありまして、これは検査の上におきましてその気持を持ちまして、今年の標準の米はここらが三等だけれども、四等を三等程度にこれを持つて行きませんと、農家の収入は米価が、何もこの七千五百円が二百円くらい上つたくらいでは問題にならんのでありまして、この点を考えて頂くことが、今年の供出完遂の上におきまして最も有効適切な措置だと私は思うのであります。そういう気持におきまして、これ々取扱つて頂くように食糧庁長官は地方の食糧事務所にその向きの腹を伝えて頂く、公けにそういうことを言うことはできませんが、腹を伝えて頂くことは、これは我が瑞穂の国の食糧増産の上に最も重要なことだと考えますので、こういう際こそいわゆる同情的な腹を示して頂きたいという意向を持つてやつて頂きたい。ここで今までの四等を三等にするつもりだということはおつしやられないでしようが、このことを伝えて頂きたい。そういう気持でやつて頂きたい。又そういう気持があると思いますが、一つこの点をほのかに聞かして頂きたい。
○説明員(前谷重夫君) 検査の問題につきましては、ここに白井大先輩もおられることでございまして、私は検査の問題はよくまだ素人でございますが、併し検査にはやはり検査としてのおのずからの使命があろうかと存じます。ただ我々としましては、本庁のみならず、末端におきましても誠心誠意あらゆる点を良心的に考えて参りたいというふうに考えております。
○北勝太郎君 作遅れの問題については、各地の状況を委員各位からお話があつたのでありますが、早場米の時期決定の上に是非一つ御考慮を願いたいと思うのは、北海道の作況はすこぶる悪い。それから作遅れが北のほうに及ぶに従つて遅れ方がひどい。先ほど一週間乃至十日というお話もあつたのでありますが、北海道は二週間乃至二十日、こういう現況にあります。丁度この間日曜日でしたけれども、北海道の統計事務所長が来られまして、一緒に附近をずつと見たのでありますが、とにかく非常に遅れておる、こういう状況であります。御承知のように早場米は北のほうほど早場米が早く出るのでありますが、今年は全くどうもそうではなくて、早場米の圏内に入らないようなところに行きはせんかと思つて心配しているような状況でありまして、是非早場米の時期決定の上に、そういう作況であることを一つ御配慮の中に入れて頂きたい。これは現地の報告を兼ねて、是非一つ長官にこのことを一応お耳に入れたい、こういう工合に考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○理事(宮本邦彦君) 大分時間も経過いたしましたのですが、本日の委員会はこれで散会いたします。 午後一時二十九分散会