農林・通商産業連合委員会 第1号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/08/04
会議録
○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林・通商産業連合委員会を開会いたします。 前例によりまして、私が連合委員会の会議を主催させて頂きます。臨時硫安需給安定法案を議題といたします。 本法案は去る七月二十五日内閣から予備審査のため提出せられ、同日農林委員会に付託せられたものでありまして、農林委員会におきましては、七月三十日提案理由の説明を聞きましたが、通商産業委員会においては、まだ説明を聞かれておりませんので、本日改めて提案理由の説明を求めることにいたします。ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。 先ほど委員長から提案理由の説明を先ず求めるということで申上げましたが、提案理由はすでに農林委員会で説明が済んでおりますので、併し通産委員のかたはまだお初めてでありますので、政府委員から提案理由の説明を求めまして、続いて農林大臣に御質疑を願いたいと思います。
○政府委員(小倉武一君) 臨時硫安需給安定法案につきまして、提案の趣旨と内容の概略を御説明いたしたいと思います。 御承知の通り硫安につきましては、昨年来のいわゆる出血輸出といつたような問題に関連いたしまして、政府におきましても肥料対策審議会を置きまして、本年当初から研究を願つておつたのでございまするが、先月の五日に委員会の答申が政府に対してあつたのであります。そこで政府といたしましては、この答申に基きまして、御審議を只今お願いいたしまする臨時硫安需給安定法案と、もう一つ硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案を提案しておるのでございます。 臨時硫安需給安定法につきまして申上げますると、硫安は何しろ肥料全体におきましての大宗でございまして、我が国農業の最も重要な生産資材であることは申すまでもないのであります。従いまして、これが需給の円滑化と価格の安定を図ることが最も重要なことであると存ずるのであります。そこでこの法案におきましては、先ず第一に、需給の円滑化乃至需給の安定の点でございまするが、先ず需給計画を立てまして、これに国内消費に対しての不安定をなからしめるような計画を織込む、かようなことをいたしております。次に、見込みました消費量によつては、必ずしも年間の需要量の全体を賄うということも保しがたいこともございますし、又季節的な調整或いは災害等の緊急の事態に処するために、計画の中に調整用のいわゆる保有数量を設けることにいたしております。この保有数量は国内の消費見込量の一割を基準として定めるということにいたしておるのであります。なお国内の需要に対しまする供給と申しまするか、需要の確保の手段といたしましては、輸出会社が買取る場合に、計画を定めまして主務大臣の承認乃至同意を必要とするということにいたしております。それによりまして輸出用の硫安の買取りによりまして、国内の需要に欠けるところがないように考えておるのであります。次には、硫安の生産者に対しまして国内用の出荷の指示をできるようにいたしております。これらの点が国内の需給の調整乃至安定のための措置であります。 第二には、価格の点でございまするが、これは先ず生産費を有権的に調査いたしましてこの生産費を基準といたしまして、農産物価格或いはその他の経済上掛配して最高価格、即ちマル公を設定することにいたしております。この価格の公定価格制によりまして、今後価格の安定を期することができるものと信じておるのであります。 第三点は、硫安審議会でありまして、以上申述べました諸点、又硫安工業の合理化等に関しまする重要事項につきまして、関係大臣の諮問に応じて調査審議して頂くことであります。この審議会は両法案によりまする行政上の運営について過誤なからしめるための措置でございまして、委員の数は九人とすることにいたしております。 以上極く概略でございまするが、これが臨時硫安需給安定法の提案の趣旨と内容の概略でございます。
○委員長(片柳眞吉君) これより質疑に入りますが、本日は成るべく通商産業委員のかたに質疑をお譲りを願いたいと思います。 なお本日は農林大臣のほか、政府委員といたしましては農林省官房長、農林省農林経済局長、通商産業省軽工業局長及び軽工業局の化学肥料部長が出席をされております。
○中川以良君 先ず私がお伺いをいたしたいのは、肥料対策の法案といたしまして、今回臨時硫安需給安定法案と、それから別に硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案との二つの法案が提案をされておるのでございまするが、何が故にこの二本建の法案としなければならないかというような理由は、どうもはつきりしない点があると思うのであります。提案者の趣旨説明を聞きますると、前者の分は只今もお伺いをいたしましたごとく、国内の需要、需給の点を考えまして、いわゆる需要量の確保と国内の価格の適正な水準をきめて、これを安定をするということを目標といたしまして、もつぱら国内の需給に関する事項を対象とされておられます。それから又後者の通商産業省関係の硫安工業の合理化と輸出に関する事項に関しましては、これが対象といたしておりますものは、形式的に見まするならば、一応この二つの法案の対象する事項は区分をされておるので、二本建の法案となるというようなことも一応は考えられるのでありまするが、内容的にこれを眺めて見ますると、何らその区分の必要を認めないのじやないかと思うのであります。即ち両法案の運営上の一つのキーポイントと申すべき硫安審議会というようなもののごときは、どこへ持つて行つても行きどころがないような状態になつて、経済審議庁にこれを設置するようなふうになつておりまするが、この点から推察をいたしますると、この二本建の法案は肥料行政に関する従来のいわゆる農林、通産両省のセクシヨナリズムの弊がここにむき出しになつて現われておるのじやないか、従来私どももあらゆる物資について農林、通産がことごとに対立的な状態にあることを非常に遺憾に存じておつたのでございまするが、この法案についても如実にそういう点が現われておるのじやないかと思うのでありまするが、この点一応何が故に二本建の法案にしたかを先ず承わりたいのであります。
○国務大臣(保利茂君) 御尤もでございますが、中川さんもお話のように、需給安定法の狙つておりますのは、国内の需要を十分確保いたしますと共に、適正な価格の安定を目標として立案をいたし、一方今日の肥料工業の実勢から見まして、合理化を要する面が相当強く要請せられております実情に鑑みまして合理化を促進して参りまする上に、又日本の輸出貿易の中に将来占め、又今日占めております硫安の地位から考えまして、輸出の面において運営を誤まることのないようにという、明らかに截然と区別できる目標の下に置かれておる肥料の情勢に対応いたしまして、この二つの法案にいたしたわけでございます。
○中川以良君 今の大臣の御説明で、まあその趣旨はよくわかるのでありますが、実際問題として、私は一本の法律で行けるのじやないか、たまたま物資が通産省と農林省に跨つておりますがために、まあこういうようなことになつておるのじやないかと思うのでありますが、この点は今後更に検討を加えて頂く余地が他の物資等においてもたくさんあるのじやないか。そこで需給安定を目的といたしますかくのごとき法律は、戦前には米価調節を初め、数々の法律があつたのであります。戦後も最近では蚕糸価格の安定法もできましたので、まあかかる法律の効果についてでございますが、実際この需給が安定をするように現実に行われるかどうか、こういう法律の効果の狙いについてもう一遍私は承わりたいのであります。
○国務大臣(保利茂君) 現状は御承知のように戦後の硫安工業の復興によりまして、内需をオーバーするように生産が営まれておる。併し肥料工業経営者の関係から、乃至は輸出貿易の伸張を図つて行くという上から、内需をオーバーする生産があるにもかかわらず、輸出の適正な措置を誤まれば需要を上廻る生産があるにもかかわらず、内需を不当に圧迫して来るということも過去の経験からこれは否めないわけでありますから、硫安工業は、もう申すまでもなく我が国食糧確保の上から行きまして、農業生産力を高めて参り、又保持して参ります上から絶対に欠くことのできない生産資材になつておりますから、従つてこの内需の面において、需給の面において不安なからしめるの措置をとりつつ、そうして余力を以て輸出市場の開拓を図つて行くという両面から考えて行かなければならないかと、そういう意味においてこの両案を提出いたしておるわけであります。
○中川以良君 更に私お伺いいたしたいのは、この両法案を眺めますると、昭和三十三年七月末を以ちまして一応効力を失うという時限立法と相成つておるのでございます。このことは今後五ヵ年間でこの法律の目的は達成をされるということを意味しており、又それを目途として出されておるものと存じ上げるのでありますが、然らば硫安の需給調整及び価格の安定並びに企業の合理化というようなもの、更には輸出の調整というものが五ヵ年間において十分達成をされるというところの確信があるのかどうか、その確信があるといたしますならば、その計画は、年次計画というようなものはどういうふうになつておるのか、こういう点を一応一つ承わりたいのであります。
○国務大臣(保利茂君) 詳細は又政府委員から御答弁申上げますが、この肥料問題が非常にやかましくなりましたのは、申すまでもなくこの西欧の肥料工業の著しい進出によりまして、今日内需をオーバーする余力を輸出いたしまする状況が、内需価格とかなり格差が付いて来ておる、取りもなおさず、その国際価格と著しい格差が生じておる。従つてこの安定法及び両法案の狙いといたしますところは、先ず第一には、内地の農民にこの言われますところの出血輸出でありますとか、その損失を内需に転化せしめておるんじやないかという疑い、御尤もな疑いであるわけですから、これは絶対にそういうことをすべきものではない、飽くまでこの内需の関係は遮断しておくことが内需の不満、懸念に対して応える途であるというふうに私どもは考えておるわけであります。そこで然らばその国際価格と内地価格が相当の開きがあるままに努力をいたすと申しましても、単なる掛け声に終るようであつても、これは困るわけでありますから、できるだけ一つ早く合理化を促進して、そうして一日も早くこの国際価格に近寄ろうという施策を強く打ちとつて参りますと、そういう上から行きますれば、五ヵ年というのも非常に長過ぎるという御意見も強くあるわけですけれども、先ず五ヵ年を目標として一つ合理化を促進し、コストの引下を図るように努力をいたして行きたいという目標をおいて立案いたしておるわけであります。詳しくは一つ政府委員からお答えいたします。
○中川以良君 一応五ヵ年において十分その目的が達成されるためのその年次計画というようなものの計数的なものをお持ちなんでしようか。
○政府委員(中村辰五郎君) 只今の御質問にお答えいたします。通産省といたしましては、硫安工業の合理化並びに石炭、電源開発によります電解法の操業度の向上、そういつたそれぞれ重要なる合理化の要素を検討いたしまして、硫安工業自体の合理化計画と石炭鉱業の合理化から受けます硫安工業の工業のコスト低下並びに電源開発によります操業度の上昇ということを総合的に考えまして、今後の硫安工業の国際価格の適正化を図りたいと考えておる次第でございます。これらの計画の細かい問題の点は……。
○中川以良君 御答弁中ですが、概略で……、又いろいろなことはあとで以て、大臣がお忙しいと思いますので、政府委員の御答弁はできるだけ簡素に願います。
○委員長(片柳眞吉君) 簡潔にお願いいたします。
○政府委員(中村辰五郎君) 硫安工業の合理化によりまして、五ヵ年にトン当り六ドル程度の引下をいたしたいと思います。石炭鉱業の合理化によりまして二割の石炭の価格の低下がございます。電力の開発によりまして、電解法は現在は五七%でございますが、これを七五%程度に上げたいと思います。これらの点が実現いたしますと、五年後にはトン当り大体十五ドルの価格コスト低下を考え得られるのでございます。
○中川以良君 只今のは合理化の面、輸出の面等のお話と存じまするが、いわゆる国内における需要の面についてはどうでございますか。今の計画と睨合せてやつておられると思いますが、農林省関係で……。
○政府委員(小倉武一君) 国内需要につきましての、今後五ヵ年の見通しでございますが、これは主として食糧増産計画といつたようなものを睨み合せました場合に、ほぼ現在の水準を基礎にいたしますると、大体二十万トン程度の需要増があるだろう、こういうような推定をいたしております。
○中川以良君 今の御計画をお立てになりますに当りましては、これは農林省、通産省が共に十分御協議を下さいまして、お互い納得をされた結果の御計画だとは思うのでございますが、従来私どもいろいろ心配をしておりました点は、こういつた需給計画の策定をめぐりまして農林省、通産省がいわゆる事務的に対立をいたしまして、常にこれが一種の年中行事のごとくになつておる点がしばしば見受けられるのであります。この点は非常に遺憾と存じますので、今回はこれらの行政上の折衝で、対立抗争をしておりました問題を、今回のこの法律を制定して単に法制化しただけで、全面的に直ちにこれらの問題が解決されるかどうかという点を私どもは疑念に思つておりますが、本当に従来のそういつたようないろいろな風評がございました農林、通産というものが一体となつて、この法制化を契機といたしまして、本当に事務的にも融和もし、又十分に緊密なるところの協議の下に、今後この計画が立派に遂行できるかどうかという点につきまして、農林大臣の御所見を一つ承わりたいと思います。
○国務大臣(保利茂君) 各省間のこの権限が錯綜いたしておりまして、その中において各省のための行政になつて行く、国民のための行政が各省のための行政に陥つて行くというような弊風が若し見出せるようなときがありますならば、私はそういうことに対しては、もう只今お話のような趣意から、目的は主としてはこの硫安は内需に応えるのが申すまでもないところでございますと同時に、又その余力を以て日本経済全般に貢献して参りまするように輸出の増進を図つて行く、この両面の二つの目的を調整して参ります上から行けば、どうしてもこの主管の通産、農林の事務の調整が円滑でなければならんことはもう御指摘の通りでございます。十分注意をして参るつもりでおります。
○中川以良君 只今の御発言を承わりまして、非常にこの点は力強く思うのでございますが、その点を一つ十分今後これを契機に更に一層大きく前進をして頂きたいと思うのであります。そこでこの需給計画のこの法案を見ますると、需給計画の変更につきましては、法第四条に規定をしておりまするが、例えば需給計画の見込違いによりまして、輸出見込数量が過少に見積られておつた、又然らざる場合等を考えますると、当然に従来輸出せらるべきものが輸出ができない、又輸出可能であつて、量だけが確保できないので輸出不可能になる。又一方においては国内の需要が案外伸びないために滞貨となつてメーカーを圧迫するというようなことが起るというような場合がしばしば懸念をされることになると思うのであります。こういうときに当りましては、この責任は政府は如何におとりになるか、こういう点も十分に御考慮になつておると思いまするが、その点はどうでございましようか。
○国務大臣(保利茂君) 年次の途中におきまして、著しく内需が旺盛になつた或いは又電力等の事情によつて著しき生産減を来たすというような、需給上の当初の見通しに著しき変化がありました場合には、これはもう需給計画それ自体から直して行くようにしなければならんというように考えております。
○中川以良君 次に第九条でございまするが、これを見ますると、生産業者に対しまする売渡の指示の規定があるのでありまするが、それはすべて需給計画の枠内において行われるものと了承してよろしうございましようか、先ずそれを伺つておきます。
○国務大臣(保利茂君) それはその通りとお答えいたします。
○中川以良君 そういたしますると、調整保留用の硫安がありまする場合には、市中の荷動きが多少これは渋滞をいたしましても、売渡の指示というようなものはこれによつて左右されるかどうか、或いはそういうものがたくさんある場合には、売渡の指示等は行われないのかどうか、この点を一応一つ伺つておきたい。
○国務大臣(保利茂君) 御趣意は誠にその通りでございますけれども、ただ調整用で保留いたしておりますその分の保管場所等におきまして、俄かに動かせないというような場合には、この条項はそういう場合にも動いて来ると思います。
○中川以良君 今の場合は、そういうような場合がしばしばやはり起りやすいと解釈すべきでしようか、どうでしようか。
○政府委員(小倉武一君) 現在の需給状況から見まするというと、そういう場合は必ずしもしばしば起るとは考えておりません。大体春肥の最盛期などにおきましてそういうことがあり得るかとも思いまするけれども、しよつ中起るというふうには考えておりません。
○中川以良君 そこで法案中にございまするけれども、保管団体を指定するとなつておりますが、保管団体の性格と言いますか、保管団体として予定をされているものは如何なるものでございましようか。
○国務大臣(保利茂君) これはこの法案に規定いたしておりますような資格を持つ団体ということにしておりますが、例えば全購連のごとき、そういう団体を指しておるわけであります。
○中川以良君 そうすると、これは全購連を御活用になるというふうに解釈してよろしいのでございますか。
○国務大臣(保利茂君) 全購連も活用いたして参りますという考えでおります。
○中川以良君 全購連もと言いますと、他に何かあるのでございましようか。
○国務大臣(保利茂君) 他にこの法律条件に見合うものがございますれば、それは一つでなければならんということは考えておりませんから、よかろうと思います。
○中川以良君 例えばどういう機関がこの中に入るのでございましようか。
○政府委員(小倉武一君) これは法律によりますと、農林大臣が指定する団体ということになつておりまして、実態は必ずしも明瞭でございませんけれども、保管数量はどうしても相当数量になつて参ると思います。従いまして、その団体の信用力といつたようなもの、或いはこの保管量というものがもともとこの制度に基きます法的な仕事でございまするので、従いまして団体そのものについても官庁の監督が或る程度以上できるものでなくてはならないというふうに考えております。現在それに適格である団体として考えまするというと、全購連のほかには他に適当な団体がないのではないかと考えております。ただ今後そういう団体ができ得ないというふうにも必ずしも考えておりませんので、でき得ますならばそれは当然と申しまするか、指定をしてよろしいのではないか、尤もそうたくさんの団体になりますると、又運用がむずかしくなる点も考慮さるべきであると、かように考えております。
○中川以良君 差当りは全購連以外は今ちよつと考えられないというふうに解釈してよろしいのでございますか。
○政府委員(小倉武一君) 地方的なことを考えまするというと、その他の協同組合連合会といつたようなことも考えられまするけれども、只今のところ、お説のように全購連ということを考えております。
○中川以良君 保管に要しまする資金が相当これは要ると思うのでありますが、これは政府としてはどういうふうに考えておられるか。
○政府委員(小倉武一君) 法案には現われておりませんけれども、必要な資金は政府が可及的に斡旋をするつもりでおります。
○中川以良君 そうすると、それに関連をしてお伺いをしたいのでありまするが、一方輸出会社のほうも相当に資金が要ると思いますが、これも今と同様に解釈してよろしいものかどうですか。
○国務大臣(保利茂君) その通りでございます。
○中川以良君 この法案によりますと、保管団体が欠損を生じましたときには、政府がこれを補助をいたしまするように第八条に明記をされておるのでございまするが、今の資金の斡旋は法文にないけれども、両方おやりになるということが明確になつたのでありまするが、そうすると、一方輸出会社のほうについてはこの損失を補償するような規定は法文には何らないのでありまするが、この点はどうでございましよう。これは農林大臣にお伺いするのは或いはよくないかも知れませんけれども、併し閣僚としての御答弁を願いたい。
○国務大臣(保利茂君) 適切なお答えになりますかどうですか、この国内の需給調整用に保留いたします分は、これは内需の面を確保いたします上から言つて、半ばこれは国の施策として講ずるものでございます。従つてこれはその保留分につきましては、その放出についても相当の枠を嵌めておるわけであります。そういうわけでございますが、一方輸出のほうの関係は、これはもう純然たる貿易、何と申しますか、その計画内において自由に売りたければ売れるし、買いたければ買えるというものでございますから、おのずから性質が違うだろうと思います。
○中川以良君 今の御答弁はよくわかるのでございまして、輸出のものに対して助成をするというようなことは、当然ここではつきりはいたしがたいと思いますので、そのために合理化を促進をしなければならんと思いまするが、併し仮に非常な出血輸出になつた場合には、これは直ちにこのメーカーの経営に大きな影響を及ぼし、延いては国内の需要面に対しましても相当なこれは重大なる影響を及ぼして参ると思うのでありまするから、この点についてはどういうふうに政府としては御処置をされるか、まあ助成金というようなものは当然出しましても、いろいろな面においても合理化その他の点において育成強化して行く面があると思いますが、これらの点についてどういうふうにお考えになつておりますか。これは通産大臣にお伺いすべき問題でありますが、閣僚として一つ……。
○国務大臣(保利茂君) 私からお答えするのはどうかと存じますが、大体考え方といたしましては輸出会社を設ける。而してそれに損失補償とか、或いは補助とかという助成資金の斡旋等につきましては、これはもうできるだけ政府が斡旋をいたして行くという考えをとつておりますが、その輸出会社の損失を政府が尻持ちをするというようなことになりますれば、勢いどうも強く要請せられる合理化というものが安易に流れやすい。従つて又価格の引下ということも、これは内需の面から見ましても強く要請されております価格の引下ということも力が鈍り勝になる。どこまでも一つ国際競争に耐え得るところまで早く合理化を促進する。政府もこれにできるだけの力をいたして参る。そうして一方輸出会社の現状においては当然出て参ると想像せられますその赤字、欠損につきましては、輸出会社の運営によりまして、できるだけその損失をカバーする。一面合理化を促進して参つて、大変話はうまいようでございますけれども、合理化を促進して参りまして、五ヵ年間のうちにできるだけその帳尻が少くなりまするように指導して行くべきである、こういう考え方で、従つて第一は特別の損失補償的な、輸出会社に損失が生じても清算期においてそれは国庫は面倒を見ないという考え方の上に立つたものでございます。
○中川以良君 それで私が思い起しまするのは、曾つて輸出のほうが値が非常によくつて、国内のほうの値が安かつた。その際に、農林委員のかたにはお叱りを受けるかも知れません。特にここにおられる河野さんからはいろいろ御注意を受けるかも知れませんが、少くとも私どもはその当時産業への立場といたしまして、高く売れるのだから輸出をすべきだ、そうすれば国内にはより安いものが供給できるではないかという主張をしたのでありますが、当時政府は遂におとりにならないでこの輸出を抑制された。今日は全くこれと逆の結果が一般国際市場に現われている、こういうようなことを考えますと、そのときには非常に抑制して、今度は非常に大きな出血をしたときには政府は何ら面倒を見ないというふうに受取られては生産工業方面においては少からず失望をすると申しては語弊があるかも知れませんが、片手落ちのような節もあると思いますので、そういう考え方をさせましたのでは本当の合理化ができないのでありますから、そこで従来の考え方を全く一風して、今後はこういう方針ではつきり合理化を促進させるのだ、政府の政策はぐるぐる猫の目の玉のように変らないのだということを明らかにして頂かなければならんと思いますが、その点一つ以前のときのことを思い起されまして、大臣としてはどういうお考えか、今後どういう確固たる御方針をとるか伺いたいと思います。
○国務大臣(保利茂君) 日本経済がとにかく輸出貿易第一の上に立つて行かなければならんことは、もう申すまでもないことであります。従つて工業者におかれても同様のやはりお考えを持たれてそして良質、廉価という目標の下にあらゆる産業の面において合理化が促進されて、行かなければならん。特に肥料工業の面におきましては、一面輸出の関係において然り、内需の関係においても同様の悩みと不満を持つているわけでございますから、これは申上げておりますような線を内閣全体として強く打出して行く方針でおります。
○中川以良君 その点を承わりまして私ども一応了承するのでございまするが、どうぞ政府の施策が始終逆の方向に変るというようなことが今後はないように一つお願いいたしたいのであります。 それから本法の第十一条を見ますると、硫安の販売最高価格が設定されることになつておりまするが、これは最近自由党のいわゆる自由経済施策に則つてやつて参りましたものが、最近こういうような問題でややともいたしますると、再びマル公の復活或いは統制経済への逆戻りでないかというような誤解を一般に私は与えやすいと思うのでありまするが、こういうような面について、決してこれは統制の復活、再び統制経済をやろうという考えはないということは私はわかつておりますが、こういう点は一つ一般に誤解のないように政府としての御説明を願いたいと思う。
○国務大臣(保利茂君) これはもうその通りでございまして、再び統制経済に逆行するということは、自由党乃至吉田内閣がそういう経済の方向に転換するという意図は毛頭ございません。問題はいわゆる出血輸出と言われているその損失の面が内需に転嫁ぜられているのではないかという澎湃たる不安、懸念、これに対しまして、決して然りではないということをいたしますためには、これも非常にむずかしい問題だそうでございますけれども、できるだけ正確なコストの調査をいたしまして、そうしてそのコストの上に適正な価格を設定して、これが内需に応ずるというこの態勢が今日の肥料政策においては最も必要であるという必要の面から来たつているわけで、従つてまあ早く、端的に申しますれば国際価格との間に著しい格差がないというような状態に至りますならば、こういう法案はむしろないほうがいいかも知れないというように考えておるのであります。
○中川以良君 更に十一条の第二項に、最高価格は生産費を基準としてこれをきめるように書いてあるのでございまするが、この基準になる生産費というものは如何なるものを意味するか、如何なる様式によつてこの生産費は定められておるのか、この点を伺いたいと思います。これは何でしたらあとで資料を一つ頂いても結構です。
○政府委員(小倉武一君) この生産費と申しまするのは勿論できます。できれば早い機会に統一原価計算の要綱を定めます。それに則つた生産費でございます。それからどのくらいの生産費をとるか、総量でとるか、或いは国内需要量でとるか、いろいろまあ問題が生じて参りますけれども、これについての考え方といたしましては、国内の消費見込量プラス需給調整用の保有数量を賄える部分の加重平均ということで価格の定め方の基礎としての生産費を考えたいと、かように存じております。
○中川以良君 それは一つ早く資料を出して頂きたいと思います。それからその十一条の中に、「農産物価格その他の経済事情を参しやくして定める。」 とございまするが、これは余りにも抽象的で不明確でございまするが、その基準生産費が仮にここに幾らと算出された場合、農産物価格その他の経済事情を参酌いたしますると、この定めた最高価格というものよりも低い値段で決定をせられるのかどうか、この点を一つ伺いたいのであります。それはまああとで又資料等を頂いてもいいのでありますが、簡単に一つ政府委員から御説明願いたい。つまり生産費というものが農産物の価格その他経済事情等を参酌される場合に、いわゆる生産費よりも低い価格で以てきめられるか、最高価格が……。
○政府委員(小倉武一君) 生産費と申しますと、どうしてもこれは過去の或る期間の原価ということになるのであります。公定価格はこれは指定の以後に適用されるものでございまするので、経済事情を勘酌するの第一は、過去における原価から見まして、本肥料年度ならば本肥料年度の原材料の状況を見まして推測すべきものは推測いたしまして考えるということが第一点でございます。それから生産費自体は利潤が勿論入らない言葉と存じますので、利潤をどの程度見るかということも他の一般企業乃至関連産業の状況というようなことを考えなくては適正利潤というものが算定できないように思います。これも一種の経済事情を参酌するという中に考えていいのではないかと思います。それから第三点といたしまして、生産費と言いまするけれども、一体如何なる生産費を考えるかということは、生産費を基準とするというだけからは必ずしも出て来ないように考えます。これは国内需要量或いは農家の所得なり、或いは特に法律に書かれてございますような農産物の価格水準というようなことが現われまして、その生産費の妥当なとり方というようなことも現われて参ると、かように存じておるのであります。
○中川以良君 最後にもう一つお伺いしたいのでありますが、輸出会社の買入は第三条の二項と第五項ですかによりまして、輸出見込数量の範囲で行われております。而も需給計画は一度決定をいたしますると、これは公表される性格のものであると思うのであります。従つて法第十条のように買入計画に通産大臣の承認、農林大臣の同意などはすでに不必要ではないか、せいぜい届出程度で以て差支えないのではないかと思うのであります。基本的にこの計画が決定をしておりますので、こういう煩瑣なことはやらないでもいいのではないかと思うのでありますが、この点はどうでございましようか。
○政府委員(小倉武一君) お尋ねの趣旨も御尤もでございまするが、需給計画は何と申しましても年間の計画でございまして、年間四十万トンなら四十万トン、或いは五十万トンなら五十万トンという輸出の計画ができるわけでございます。それを如何なる時期に買上げるかということが国内の需給関係に重要な関係を持つて参ります。春肥になりまするというと、これは朝鮮、台湾といつたような市場向けに輸出するのに非常に適切な時期ともなりまするので、そこで国内の需要と輸出上の出荷とが競合するごとに相成るのであります。従いまして、そういう時期をどう調整するかということが必要でございまするので、先ほど申上げましたお尋ねのこの需給計画と、具体的な輸出会社の買入計画というものを睨み合せまして、一年間を適当な期間に区分いたしまして、一種の包括的な承認乃至同意をやつて行くと、かような運用を考えておるのであります。
○中川以良君 そうすると、今の買入計画というものは、月別数量がきまるわけでございますか。
○政府委員(小倉武一君) これは買入の時期によつて違うと存ずるのでありまして、いわば不需要期というふうなことが想定される場合は、三ヵ月なら三ヵ月間通計いたしまして、総量幾らといつたことも或る程度可能だと存じまするし、相当の需要期であるというふうに見込まれる期間におきましては、お尋ねのように或る程度やはり月別といつたようなことを加味する必要があろうかと思います。
○中川以良君 私どもまあ考えますのに、まあ産業人としての立場から考えますると、例えば輸出調整臨時措置法かございまするが、この提案の理由等の中にもはつきりと明示されておるのでございまするが、特別の輸出機構を設けまして、これによつて輸出の条件をでき得る限り有利にせしむる云々とあるのでございます。こういうようなことを考えますると、今回のこの法案に基く輸出会社は、まあ月別の買入まで規定され、どうもがんじがらめに拘束される虞れがあるのではないか。こういう点において農林通産の対立というものが起つて来る基因をなすと思うのであります。そういう点については、この運営に当つてはよほどお考え頂いて世界の経済事情に即応するように、輸出会社も農林関係で育成強化をして頂くという温いお気持ちがなければ、この法案は私は死んでしまうと思うのであります。そういう点について最後に一つ農林大臣の御意向を承わりたい。
○国務大臣(保利茂君) この輸出会社は申す迄もなく輸出面における調整を図つて行く使命を持つてもらうわけでございますから、御趣意の線に行かなければならんことは申すまでもないわけでございますが、同時に私は特に肥料工業のかたがたにお願いしたいと思いますことは、これは内需なしに肥料工業というものはあるものじやない、従つてこの内需、内地農村に非常な不自由をかけてそしてそれを輸出して行くというような、そういう操作、運営は私は肥料の面においてこれはよほど考えて頂かなければならん。両々相持つてできるだけこの輸出を伸ばして行く、内需にも円滑を期して行くという、そこでまあ当初から御懸念の通産、農林両省の事務当局間においてもその心構えを以て、よほど連絡を密にやつて頂かなければならんという御老婆心がそこから出ておると思います。十分気を付けて参るつもりであります。
○中川以良君 私はこれで質問を終ります。
○委員長(片柳眞吉君) 申上げますが、大臣はあと時間が余りないそうですから、そのおつもりで一つお願いします。
○豊田雅孝君 米の実収と硫安の消費量の関係について伺いたいと思います。昭和元年を例にとつて見ますると、米の実収は五千五百五十九万三千石、反収にいたしまして一石七斗六升、硫安の消費量は四十万トンであります。昭和二十六年をとつて見ますと、米の実収が六千二十七万八千石、反収は一石九斗八升二合、硫安の消費量は百五十五万トン、昭和元年に比べますると、硫安の消費量が殆んど四倍になつております。然るに反収というものは昭和元年と昭和二十六年で余り変りがない、ここに日本の農業政策に非常に大きな欠陥があるのじやないかと思うのでありますが、この点について大臣の率直な御意見を具体的に伺つて見たいと思います。
○国務大臣(保利茂君) 一般的には硫安の肥効性についてこれはもう何人も疑うことはないと思います。ただこれは私は果してそれが本当にこの真相を衝いているかいないかどうかわかりませんけれども、すでにとにかく化学肥料に頼り過ぎているという面があるのじやないか、で、これは例えば著しい秋落ち等の現象は、やはり硫安の化学肥料を長い間使つて来た、そのために地方の老衰を来たしている現象であるというような有力な意見を述べられるかたもあるわけなんであります。これも或いは一面の真実であろうと思います。従いまして、やはり地方の上に立つての農作物でございますから、地方を保つて行くということが、先ず基本的にはその保たれた地方の上に肥効性の高い肥料を用いて行くということから行きますと、やはり一面においては化学肥料の面において注意をいたしますと共に、自給肥料の増産と言いますか、とにかく地方の保持に対してはもう一段と力を入れなければいかんじやないか、こういうふうに私は率直に感じております。
○豊田雅孝君 地方の向上についていろいろお話がございましたが、それにいたしましても、これはお調べ願つて数字的に立論して頂いたほうがはつきりするのだろうと思うのでありますが。硫安の昭和元年四十万トンの消費、反収は一石七斗六升、二十六年度の硫安消費量百五十万トンあるにもかかわらず、反収は一石九斗八升くらいです。私はここに非常に問題があると思うのでありまして、勿論硫安以外のものも昭和元年当時はいろいろ使つておつただろうと思うのでありますが、併し硫安以外のものを使つてもその反収は余り大して変らんということだと、硫安の増産をやかましく言い、又その需給の調整をかくもやかましく言うというところに余り大きな意味がないのじやないか、そういうことを即断するわけじやございませんけれども、数字的に見るというと、そういう結果も出て来る、そこにこれは農業政策各面に亘つて、或いは統制経済の面もありましようし、或いは機械化の足らんという点もあろうかと思いまするけれども、併し他の条件を一応捨てまして、硫安というもののあれだけの増産をし、又その需給調整に力を尽して、国家的にも国家資金を相当つぎ込んでやつておるにもかかわらず、一方反収のほうは増加しない、これについては私は根本的に農林省で一つ御研究を願いたいと思うのでありますが、何かこれについて端的な只今御研究が進みつつあるかどうか、この点を伺いたいと思います。
○政府委員(小倉武一君) 硫安といつたような窒素質肥料を或る程度マキシマムといたしまして投下したほうが妥当かどうかということにつきましては、試験場等におきまして研究の成果がございます。(「やめろやめろ大臣帰つた」と呼ぶ者あり)それによりまするというと、反当十二貫五百程度じやないかと存じます。現在は反当八貫程度でございます。従いまして試験場の成績と現実の反当施肥量の間におきましては相当の開きがございます。ただこれは世界各国そういう開きがございまするので、世界的なまあ関係から申しまするというと、試験場の理想的な施肥基準の約三分の二程度が大体各国の共通の事例であるそうであります。そうしますと、現在の反当施肥量はまだ併しそこに達しておりません。まあ反当約三百匁程度のものはまだ一般的な水準に達していないというふうなことになろうかと存じまするが、三分の二という点から見まするというと、さほどの開きはございませんのであります。
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと申上げますが、農林大臣は衆議院の本会議の都合で今去られましたが、約十五分くらいで帰り得るだろうと、こう言つておりましたが、質疑を続行いたしましてよろしうございますか。
○豊田雅孝君 大臣もおられなくなりましたから、今の問題はその程度にしておきまして、次にこれも大臣におつてもらわんと工合が悪い問題なんでありますが、保管団体に、先ほどの答弁でややはつきりしたのでありますが、全購連だけを認める、商業者団体は認めない、硫安の需給調整を図ろうという際に商業者団体を認めんというのは片手落ちじやないかという意見は出るだろうと思います。さなきだに農林省では商業者を大事にしない、私はそういうふうな農林省の政策だとは思いたくないのでありますけれども少くと、も世間では農林省は商業者を大事にしないということは、これはもう言われておる事実でありまして、今回の硫安の需給調整を図るにかかわらず、その指定団体は全購連だけだということは、いよいよさような商業者を軽視するという考え方に拍車をかけるということになると思いますが、その点お伺いいたします。
○政府委員(小倉武一君) 先ほどの中川委員長でしたか、からの御質問に対する答弁の言葉が足りませんでした点でございまするが、只今の状況で考えますれば、恐らく全購連といつたものに限られるだろうということを申上げたのであります。肥料商関係につきましては、金肥商連という機関が御承知の通り現在ございまするが、これは経済行為は実はいたしておらないようでございまするので、今のところ適格性を欠いておるのではないか、若しこの中小企業関係の協同組合等によりまして、肥料商関係におきましてそういつた全国的な、或いは相当広汎な組織網ができまして、或る程度の直接の商取引をそこでやるということができますならば、これは一つの有力な保管団体としての候補者であろう、かように考えております。
○豊田雅孝君 そうすると、その組織なりが適当な段階になるならば商業者団体も入れてもいいというふうに了解してよろしうございますか。
○政府委員(小倉武一君) 法律の趣旨から見て当然そうあるべきものだというふうに考えております。
○豊田雅孝君 法律の解釈ではそうなるだろうと思うけれども、事実はそうなつておらんようでありまするから質問しておるわけでありますが、行政措置としてどういうふうにお考えになるか、それを伺いたいと思います。
○政府委員(小倉武一君) 行政措置といたしましても、先ほど申上げましたような方針を考えております。
○豊田雅孝君 審議会の構成の中に「硫安の販売業者を代表する者三人以内」ということがありますが、これは硫安の販売業者というものはどういうものを意味するのであるか、伺いたいと思います。」
○政府委員(小倉武一君) この販売業者という文字でございまするが、或る程度広く解釈いたしまして、国内の販売業と輸出と両方考えております。国内販売につきましては、これは消費者団体とそれから肥料商関係の代表者というふうに考えております。
○豊田雅孝君 そうすると、いわゆる肥料商というものの代表者が入つておるというふうに了解してよろしうございますか。
○政府委員(小倉武一君) 三人といたしました趣旨は、お尋ねのようなことがございましようと思いまして三人といたしておるのであります。
○豊田雅孝君 保管団体が指示によつて硫安を買取るということになりますると、これに対する資金操作も相当なものになるだろうと思いますが、これに対して具体的に金融措置としてはどういうことをお考えになつておりますか。どれくらいの資金をどれくらいの金利を以て融資するというようなお考えを持つておられますか。
○政府委員(小倉武一君) 保管数量といたしましては、需給計画によつて定まつて参りますので、大前提は与えられるわけでありまするが、保管の期間をどの程度に考えるかということによりまして多少の資金量というものも変つて参るわけでございます。金利の点でございますが、これは全購連でございますれば農林中金、先ほどお尋ねのような場合で、全肥商連といつたような恰好の適当な団体ができますれば、或いは商工中金といつたようなほうからお願いするかと思いまするが、これはその金庫の普通の資金で以て出されます場合は、その金庫の普通の金利水準で規制されるというふうに考えます。
○豊田雅孝君 普通の金利で行くということになると、いよいよ以て欠損は多くなるのじやないかと思うのでありますが、補填せられる欠損というものについては大体どれくらいの額を予想せられておりますか。更に又保管団体の経営如何によつては非常なる欠損の出て来る場合があり得ると思うのでございますが、保管団体の経理を監督する具体的な措置、これらについてどういう対策をお持ちであるか伺いたいと思います。
○政府委員(小倉武一君) 損失が生じて参りまする原因といたしましては、いろいろの原因が考えられようかと思いまするが、通常の場合でございますれば、損のほうに立てられるものは金利、倉敷或いは保険料、こういつたものかと存じまするが、他方保管数量を買入れるときはおのずから不需要期が多かろうと存じます。そうして需要期に放出するということに相成ろうかと存じますので、その間に或る程度の価格差が当然ございますので、相当部分はその価格差で以て補えばしないか、差引マイナスでございますれば国が補うべき損になりますし、利益になりますれば翌年度に繰越す、かように考えております。具体的な設例につきましては、後刻計算したものをお目にかけたら如何かと、かように存じます。
○豊田雅孝君 それでは欠損補填の見通し、それに対るす具体的な措置、これらを数字を以て資料として配付をして頂きたいと思います。
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。
○河野謙三君 一文句言わなければ気が済まないのだが、こういうふうに重大な法案を出すに当つて、なぜ資料を早く出さないかというのです。肥料審議会という東畑博士初め、ああいう学識経験者で予備知識のある人に延々半年も審議してもらうに際して、厖大な資料を出してもなかなか結論が出にくい、そういうものを我々のような素人を集めて、而も会期切迫してあと三、四日しかないのに、ろくろく資料が来ていない。私はそういうことで政府が果してこの法律案を出しておいて、本院を通過させる熱意があるかどうかを疑うんですよ、実際の話が……。この法案は逐条審議も大事でありますけれども、そういうふうにもつと大きな問題がある。文句はいい加減にしまして、私は先ず第一に今まで肥料審議会に出しました資料の一切を挙げて一つ御提出願いたい。それからその中に含まれておると思いますけれども、若し含まれておりませんでしたら、これから申上げるものも頂きたい。終戦後の硫安過燐酸加里の国際価格の推移並びに国内価格の推移を一つ示してもらいたい。それから第二に、終戦後の世界硫安工業の発展の状況並びに国内の硫安工業の工場別の生産増加の状況をお示し願いたい。第三に、過去三ヵ年間の肥料輸出の量につきまして、月別に、肥料別に輸出量をお示し願いたい。並びに輸出の場合の価格を一つお示し願いたい。第五には、過去五ヵ年間の電気や燐鉱石の工場別の割当の状況を一つこれは明細にして頂きたい。第六には、統制撤廃後の消費者価格の推移を一つお示し願いたい。第七には、化成配合肥料の統制撤廃後の生産の増加の状況を一つお示し願いたい。第八には、硫安工業へ復金なり開発銀行がどのような融資をしておるか、これも工場別にお示し願いたい。同時に、今後の五ヵ年の合理化計画に伴う融資につきましての工場別の融資額並びにその融資の内容、計画等を一つお示し願いたい。それから、その次に硫安会社の各会社別の考課状を一つお示し願いたい。かようなものを私は取わあえず今お示し願いたいと思います。なおこのほかに順次資料の提出をお求めするかも知れませんけれども、これは少くとも明日中に一つお示し願いたいと思います。お断わりしますが、今申上げたものが肥料審議会に提出いたしました資料の中に含まれるなら別でありますが、これ以外に肥料審議会に提出されました一切の資料を一つお届け願いたいと、かように思います。
○委員長(片柳眞吉君) 本法律案に関する連合委員会の審査は更に続行することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会