内閣委員会 第11号
- 発言数
- 77 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/07/10
会議録
○委員長(小酒井義男君) これより内閣委員会を開会いたします。 先ず行政機構の整備に関する調査の件を議題といたします。御質疑がありましたら御発言願います。念のために申上げておきますが、只今、会計検査院の検査第三局長小峰保栄君、建設検査第二課長小原強剛君、農林検査第一課長吉田信義君、行政管理庁監察部長の山中徳二君、同じく監察事務官柳下昌男君、以上が出席をされております。
○野本品吉君 最近吉田総理は、行政監察を十分にやつて、そうして行政の能率化、又効率的な運営ということについて非常に力を入れているのであります。又行政管理庁の組織の一部を改めて、そういう仕事を徹底的にやつて行こうとする意図の下に法律案が出ているのでありますが、これらのことは大変私ども時宜に適していると思つているのでありますが、こういうふうに総理が声を大にして行政監察の問題を大きく取上げ、又それに対処するための法律案が提出されるということは、裏からこれを見ますというと、かようなことをしなければならない事実の存在を物語つている。かように私には感ぜられるのでありますが、そこで、過去のことは別にいたしまして、将来のいろいろな国政の能率化一効率化というような点から考えまして、一応今までがどのような状態にあつたかということをはつきりと確認しておきますことが、将来に備える上から見まして極めて大事なことだと、かように考えますので、若干の質問をして見たいと思つております。なお私の意図は只今も申しましたように、過去の非を追及するということよりも、むしろ将来に備えて万全を期する、ここに重点がありますので、答弁下さるかたも、かような気持で、協力するというような気持で答弁を願いたいと思います。 そこで第一にお伺いしたいと思いますことは、会計検査院の年報の中に、国が直接行う、或いは請負に付した工事、委託工事に関す事柄、いろいろな検査の結果を報告されておりますが、その一つの項目といたしまして、実施計画というところに次のように言われております。「幾つかの工事が有機的に結合して全体として一つの機能を発揮するような施設を作る場合には、工事の実施計画が総合性を欠くと、工期に例をとつても、一つの工事が完成しても他の関連工事ができ上らないときは、折角でき上つたものが使いものにならないので、結局関連工事の最後のものが完成するまで遊休して、いわゆる死金を使つたことになる。」かように言われております。私は、かような点を指摘されている検査院のほうから、これに該当するような代表的な事例を挙げまして、そうして具体的にお話をお伺いしたい。第一そのことを申上げます。
○説明員(小峰保栄君) 只今の御質問の、一連の工事が関連性なく行われているという点でありますが、これは検査報告に抽象的に書いてございますが、これは実は電通関係の工事が、まあ具体的に大きなものがあるのであります。私、電通関係を担当しておりませんので、詳細な点が若し必要でございましたら適当な人をよこしますが、検査報告、これはお手許にないかと思いますが、検査報告の中にそういうものが電通関係で幾つか上つております。この和歌山ですか、大阪、あの辺の市外電話というようなものが、大阪と和歌山の連絡線はできたが、和歌山の市内の工事ができない、そういうようなために、全体として、折角金をかけたものが活きて来ないというような例が確かあつたように伺つております。それからまあ、今、大阪、和歌山と申上げましたが、ほかにもそういうようなものがぽつぽつ見えるようでありますが、担当しておりませんので、若し必要とあらば適当な者に御答弁させるように処置をいたします。
○野本品吉君 その後の報告の事項の中に説明がされているのですが、私は大きな項目としてこのことが取上げられている、ということは、電通関係だけでなしに、その他にもいろいろあるから、こういう大きな項目として取上げられて、電通関係のことはその一つの説明材料としてここに挙げられておるのじやないかと、そう思うのです。ほかにはないのですか。
○説明員(小峰保栄君) そこに抽象的に書いてありますことは、或る種の工事がございますと、具体的な事実があるものに限つて抽象的に書くわけでありますが、丁度その年の分は、電通関係の工事、今申上げましたような工事がありましたので、それを書いたわけであります。ほかでは、私どものほうでは公共事業費関係の工事を大分見ておりますが、取り立ててここに書くほどの大きな問題は、そういう性質の問題は見当らないわけであります。
○野本品吉君 そうですか。それから、では同様の事柄を行政管理庁のかたにお伺いしたいのですが、行政監査の結果、只今会計検査院で指摘されておりますような事実の存在を認めたことがありましようか。
○説明員(柳下昌男君) 行政管理庁では、昨年以来、安本の建設交通局の監督課が吸収されましたので、若干の技術陣も揃つておりますので、主として今御指摘のような各種の事業間の総合調整的な面で監察をいたしております。やはりいろいろの事業につきまして、御指摘のような総合調整を要する面が指摘されているのでありまして、事例を一、二申上げますと、よくある例でございますが、砂防事業が、これは農林の山腹砂防と、建設の渓流砂防と分れておりますが、これがなかなか両省に跨がつているために歩調が合わないというような事例が挙つております。具体的に申しますと、これは淀川の例でございますが、淀川で、これは早くに建設省で工事をやつたのでございますが、それから時期が経つているために、計画が気が付かぬうちにラツプしているというようなことでございますし、更に憂慮されるのは、ラツプでなくてギヤツプができておるというような場合が考慮されるのであります。又砂防事業と河川改修事業につきまして、これは予算等の関係がございまして、従来砂防の予算というものは比較的少い、そこで改修計画となかなかマツチしないというために、或る程度改修が進んだのにかかわらず、砂防の十分に行われがたいために、一応できかかつた改修事業を更に改めねばならんというような事例もございます。今、これらにつきまして、建設省は検討され、調査されているのでございますが、例えば冨士川の例等がございます。こういうような例。それから又同じような例でございますが、やはり長野の牛伏川、そこいらにも、やはり改修砂防というものが全部一貫して均衡がとれて河川全体が改修されればいいのでありますが、予算等の関係から、寸断のされる時期ができまして、そこいらが弱点になつて災害の原因になるというような点が、憂慮されるような点が見られていて、これらにつきましては、関係省との連絡をとりまして、いろいろ改善の処置を図つているのでございます。
○委員長(小酒井義男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。
○野本品吉君 なお、この会計検査院の年報の中に、「工事の施行に当つて、着手後の実施監督を十分にすべきことはもちろんであるが、完成工事の検収に際しては、単に形式的な図面との対照に止まらないで、眼に見えない箇所に手抜きや粗悪材料の使用等の不正が多い点にかんがみ、場合によつては、やむを得ず一部分を解体しても検収の万全を期す位の心構えが肝要と思われる。」こういうことを言われております。そこで、やはり手抜きや粗悪材料の使用等の不正が多いというのでありますが、その多い中の代表的な事例、これについて具体的にお伺いしたい。
○説明員(小峰保栄君) 今の御質問でありますが、私の担当しております公共事業費関係の工事、特に補助工事でございますが、これは全国で非常に数が多いのでございます。建設省関係で申しますと、二十六年度の実績で申しますと、約三万四百の工事箇所がございます。それから農林関係で申しますと四万三千くらいあるわけでございますが、この工事を全部見ることはとてもできませんので、大体建設関係が一五%くらい、それから農林関係で約六%くらいの検査を私どもようやくいたしたわけでありますが、そういたしますと、いわゆる出来高不足と申しますか、設計通りの仕事をやつておりませんので、工事の出来高に不足がある、それにもかかわらず契約全額を払つている、こういうようなもの、それから非常に施工が粗漏なために検査に参りましたときには壊れてしまつているこういうようなものが全国で非常に多いのでございます。私どもが二十六年度の検査報告に載せましたものは全部で約六百六十であります、農林と建設合せまして……。その約半分というものは、今申しましたものは、非常に工事が粗漏である、或いは出来高が設計通りにできていないというものであります。ところが、書類だけは、ちやんと設計通りできましたという書類が全部ついているのでございます。私どもとしては、今のような非常にできの悪い工事というものは、再度、災害に遭いますと、又流されてしまう。ちよつとした水が出ますと又流されてしまうという危険が非常に多いものですから、これを補強するとか、設計通り作り替えさせるなりという方向に努力しているわけでありますが、具体例といいましても、実はこれはたくさんございますので、なんでしたら御紹介いたしますが、相当にひどいのもございます。農林関係のほうは、建設関係よりはどうも程度は実はよくないのでございますが、基礎を作らずにその上に重い堰を作るというようなものも非常に行われています。柔かい土の上にコンクリートの重いものを載せますので、少し水が出ますと、すぐそれがひつくり返つてしまうというのも見られます。補助工事は現在の段階では非常に程度が悪い、こう申上げられるのではないかと思います。県によりましては、土木費なりなんなりの、県の土木課の監督が非常にやかましくて、しつかりした工事をやつているところもありますが、こういうところは非常に少いのでありまして、大部分のところは、甚だどうも遺憾でありますが、非常にできの悪い工事が多い、こういうのが現在の段階であります。
○野本品吉君 今のお話は大体地方に補助金等を渡してやらせた仕事のようでありますが、国の直接担当しました仕事でそういうものはございませんですか。農林、建設両方の、やはり代表的なものを一つ……。
○説明員(小峰保栄君) 国の直轄工事は、建設、農林ともにそうひどく悪くないのであります。殊に建設省なんかはなかなかいい。長年の伝統もありますし、しつかりした工事をやつておられます。工事の施工が悪いというようなことで批難のある例はそうないのでございます。ただ直轄で、現在、程度が悪いというのは北海道であります。北海道は御承知のように、道で内地の府県並みの仕事をやつていたわけでございますが、それが開発局ができまして、国の直轄工事ということになつたわけでありますが、まだ現在の段階では、到底内地の地建、地方建設局あたりのレベルには達していないというので、割合に程度が悪いようであります。現在私ども関係者も皆一生懸命になつて早くレベルを内地の地建並みに上げようと努力しております。で、遠からず相当のところまで来るのではないかと思います。昨年あたりの検査の経験で申しますと、どうも内地よりは程度が悪いようであります。簡単に申しますと、例えば川の堤防の根元に、蛇籠、鉄線の中に石を入れまして蛇籠というものをほうぼうで使つておりますが、これの石は規格通りの石が入つていない。そのために、一水出ますと、中の石が皆流されてしまつて、ずくずくになつてしまう。非常に簡単なものでありますが、結局、蛇籠を置いた効果を発揮しないわけであります。こういうようなものが、内地では、そういうものは直轄工事では見られないのでありますが、北海道ではまだこういうことが行われている。結局請負人が大きな石を詰めるのを面倒臭がりまして、小さな石でごまかしてしまう。水で洗われると、そういうものはすぐ流されてしまう、こういう事例が相当多く見受けられるのであります。今年はまだ検査しておりませんが、昨年よりはまだよくなつているのではないか、こう期待しております。
○野本品吉君 解体して……検収の際に、解体して中身をよく見るというようなことをやつておるのでございましようか。
○説明員(小峰保栄君) 私どもいわゆる破壊検査と言つておりますが、補助工事などで行きますと、コンクリートの工事が一番問題になるわけであります。土の工事などですと、掘ることも容易ですし、もとに戻すことも容易なんでありますが、コンクリートの工事になりますと、これは、うつかり壊してあと取返しのつかないことになる虞れもある。非常に慎重な態度をとつているのでありますが、一目でこれはいかんというようなものもあるわけであります。例えば角に鉄の棒一本突つ込みますと、コンクリートができていれば入らないわけでありますが、それがずつと中に入つてしまうというのも見受けられるのであります。それから、しつかりしたコンクリートというのは、ハンマーで一つや二つ叩いても決してこれは壊れるものではないのでありますが、ハンマーでどんと一発やつて見ますと破れてしまう、こういうようなものも随分多いのでございます。殊に先ほど農林関係のあれが出ましたが、農林関係のコンクリート工事に現在相当に悪いというものが見受けられます。結果において、破壊検査になつてしまうというようなものも相当に多いのでありまして、結局、請負人にごまかされる、手抜きをされるということが一つの原因でありますし、それから請負人を値切るということも随分行われているようであります。例えば百万円の工事ですと、三割五分は地元が負担するわけであります。国庫補助は六割五分であります。百万円の工事ですと六十五万円しか国からもらえないわけであります。そうしますと六十五円で工事をやつてしまうというような傾向が相当に強く見受けられるのであります。それで書類はちやんと百万円ということにできております。実際にはそれが六十五万円なり七十万円。とても百万円は出さぬというので、請負人も当然これは手抜きせざるを得ないというので、こういうものが相当大きな原因になつているのではなかろうか。正当な自己負担を出したがらない。地元の財政のことも考えなければいかんのですが、起債とか或いは農林中金あたりの融資とか、こういうような面で相当救われるはずでありますが実際には金を借りたがらない、そうして国庫補助の範囲内で仕事をやつてしまう。それで私ども検査に参りますと、先ほど申上げましたように、せいぜい一割以内しか検査できないのでありますが、それでも随分ひどいのが現状であります。殊に今年は相当突込んだ検査を全国的にしているのでありますが、今までの検査の結果によりましても、去年の何層倍かの批難事項が出るのではなかろうか。建設は三年ばかり相当突つ込んだ検査をしているわけでありますが、相当にむしろ減つて来る傾向が見えます。比較的よくなりつつあるということが言えるのでありますが、農林に関する限り今年あたりが一番多いのではなかろうかと実は心配している次第であります。中間整理もいたしておりますが、検査に参りましたところの九割以上が悪かつたというようなところもございます。百カ所ほど検査に参りますと、九十何カ所、検査員としてそのままで置くわけに行かんという事態があるというような県さえ出ているような状態でありまして、これは早く何とか一つ原因を突いで、こういうことがなくなるようにということを私どもとしては望んでいるわけであります。
○松原一彦君 関連質問をしたいのですが、今のお話を聞いて肌に粟を生ずる思いがするのでありますが、今度の九州の大水害で、現に野本氏などはその実地を見て来られたのですが、この大きなる水害が、九州の新聞によるというと、天災ではなくして人災であると書いてあるものもある。というのは、要するに政治上の不用意、手落ち或いは工事の面における粗悪等から来る当然避けられる災害が大きく損害となつておるのではないかというようなことも、新聞に毎日のように出ております。今回の災害に当つた方面での、災害を受けた方面での工事について検査になられた結果、思い当られるような事実が今御記憶にありますか、どうですか。
○説明員(小峰保栄君) 今度の北九州の災害と申しますと、これは何といつても一日に六百ミリも雨が降つております、一日半で九百ミリぐらい降つているんでございますが、こういうものを完全に防ぎ切るという施設というものは非常に金のかかることだろうと思います。或る程度は今度の災害というのは不可抗力だと言えると思うのでありますが、今まで検査しておりまして、福岡などは割合に検査の結果がよろしい所なのであります。殊に、農地はそうでもございませんが、土木部関係の建設省関係の補助工事というのは、福岡県は私どもでは比較的成績のいい所なのであります。ところが今度はああいうような状態になりまして、何といつてもこれは雨が如何にも多かつたというほかはなんじやないかと思いますが、ただ問題は、特別鉱害のために御承知のように補助工事がございます。福岡は炭鉱の非常に多い所でありますが、戦争中にどんどんと掘りまして、そこが陥没している所が非常に多いのであります。特別鉱害に対する補助工事というのは一般の災害復旧などとは性質を異にしておりまして、なかなか補助金をたくさんもらえないような仕組みに現在なつております。こういう面は是非一つ一般の国の補助工事と同じように相当率の補助金が行くように方法をお考えになつたほうがいいんじやないか、こう思つておりますが、今度は北九州ということに限定しますと、何分にも雨が多かつたというので、従来の工事に非常に手抜きがあつたために災害を大きくしたと言い切れるだけの資料はないんじやないかと、私はこう思つております。
○松原一彦君 非常な降雨量で、現に私の郷里なども九百何十ミリというんですから、三尺以上の雨が降つたわけですから、これはまあ予測すべからざる雨量によつて被害があつたことと思いますが、或る地方では川の土手が一方が二メートル高くて、一方が低かつたために、その高いほうは救われた、同時に低いほうは非常に大きな損害を受けたという事実も記されておりますし、そういうような総合的な設計から見た、設計の誤りというか、妥当を欠いたようなもの、これもあなた方の検査の対象になりますか。
○説明員(小峰保栄君) 設計が妥当でないというようなものも私どもとしては取上げております。ただ、今のような対岸の堤防に比べてこちらが低いということは、大体予算の関係でそうなるのでありまして、何年かたちますれば対岸と同じになるはずでありますが、予算が十分に付かぬというようなことで、こちら側はみすみす危険だと思つてはいましても手が付かないというような関係は相当あるようでありまして、こういうものについて、私どもとしてはどうも批難するわけには参りませんので、取上げてはおりませんが、設計が悪いというようなものは遠慮なしに採上げて、私どもとしては補強してもらうなりなんなりということは考えております。
○松原一彦君 それはそうでしよう。会計検査院のほうで、そこまでというわけには行きますまいが、行政管理庁のほうでは、そういう大きな問題を、その地方の治水の面から見て監督せられていることと思いますが、行政管理庁、いらつしやいますか。
○説明員(柳下昌男君) 今のような例にはまだ我々のほうで直接ぶつかつてはおりませんですが、新聞で拝見しております。そういうような立場におきましてできるだけ、先程も申しましたように、技官もおります、全国の事業をすべて見るということはできませんが、主要なものについてはできるだけ見て行きたい、こういうふうに考えております。
○松原一彦君 僕は必ずあとで問題になると思いますから、そういう方面に災いがあつて初めてわかつた分もありましようから、お気をつけ願いたいと思いますが、総合的に工事が進まないために、或いは設計が総合的にできていないために、折角かけた費用も労力も無駄になるということを挙げられておられるのですが、先般来この行政機構の問題でもたびたび出たのですけれども、治山は農林省でやつて(治水……河川は建設省でやる。堤防、護岸も建設省負担でやる。それから砂防は農林省でやる。写真なんかでも、ちよつと見せられたのですが、砂防は立派にできているけれども、護岸ができていない、護岸はできているけれども砂防ができておらん、共にそれは不完全で、折角の努力が効果を挙げておらんという例をたびたび聞かされております。この砂防、護岸、治水、治山が一体となつて災いを未然に防ぐといつたような方面が、今後やはり大きな問題になる。行政管理庁等における総合的な見地の上から、こういう災害のあるにつけても、こういう方面に対しての何か御研究はありませんか。どうでしよう。
○説明員(柳下昌男君) 従来、先ほど申しました安本から来た者、これが安本はまあ監督課は認証制度の監督だつたのでありますが、併しそれと同時に安本的な性格におきまして、総合調整的なやり方をしておりまして、この人たちが皆人つておりますので、引続いて公共事業の技術的な見地から、総合調整的血監察を続けさすことにして参りました。今年度の計画といたしましては、なかなか事業が多いものでありますから、大体全国を八つのブロツクに作りまして結局、農地事務局と地方建設局、それから開発局、これを中心にして、直轄事業を主にいたしまして、大きな事業の総合調整を見て行く、こういうふうに大体計画いたしております。
○松原一彦君 私は余り多くの事例を知りませんから、質問するわけじやありませんけれども、さつきの会計検査院からの御報告に不備な実績が余りにも多い、むしろ正しく行われているほうが補助工事においては少いということを聞いて、非常に驚いた。そういうことでは、これはもう本当に尊い国費を、補助金だ、補助金だというので出しながら、百万円の仕事が六十五万円の補助金のうちで片付けられて、それが不完全なために忽ち壊れるといつたような結果が多いとなれば、これは由々しいことだと思いますが、それは言葉ではなくして恐らく本当であろうと私は思う。最近における工事の不正は我々素人目に見ても恐ろしいものがあります。今質問するわけじやありませんけれども、そういう検査院の忌憚のない言を聞くにつけましても、今度の災害に思い合せて、私は将来の政治の面に反省すべき点が非常に多いように思う。どうぞ今後共にお互いに気をつけて完備を期したいものだと思いますが、どうぞ御努力を願います。
○野本品吉君 更にお伺いいたしたいと思います。只今までのお話によりまして、総合的な仕事の進め方等において欠陥があるように聞いたのですが、これは農林省或いは建設省がそれぞれその担当の工事をしますときに、他の関係部門と密接な連絡をとられておることと思うのですが、この点についてどんなふうにおやりになつておるのでしようか。これは農林省のかた、建設省のかたと、やつぱり具体的に、この仕事をするときにはこういう話合いで進めておつたというようなお話を、概況を一つお聞きしたいのですが……。
○政府委員(米田正文君) 先ほどから、総合調整ができない点で、工事の無駄も起きておるのではないか、或いはその効果も非常に減じておるというようなお話がございましたが、今お尋ねの農林省と建設省の関係で、一番密接な問題は、特に砂防の問題だと思います。砂防は、建設省でやる砂防と、農林省でやる砂防とがございます。大きく分けて申しますと、建設省でやつておりますのは渓流砂防、農林省で申しますのは山地砂防、或いは山腹砂防というものを農林省で所管をいたしております。わかりやすく言えば、やや形が川の形になつて来て、沢をなしておる、渓流をなしておる、川の形になつて来ておるところの砂防というものを建設省で扱うということになつております。これらについて、御指摘のありましたように、ちぐはぐな計画或いは施工をされることが一番効率を落すので、毎年我々のほうと農林省とは、今年はどこをやるということについて、予算の打合せをいたしておりますのみならず、現地においても現地同志で打合せをするという建前にいたしております。大体励行をいたしておると思いますけれども、だんだんそういう、どうもちぐはぐだ、調子がとれておらんという御意見がありますので、我々の考えておるように、きちつと行つておらん点があるのではないかということを非常に虞れてはおりますけれども、建前としてはそういうふうな打合せをやつております。先ほど行政管理庁が、建設省でやつておる淀川の上流の砂防が、農林省との関係がうまく行つていないというようなお話がございましたが、これについては私どもやや意見を異にいたしております。淀川の砂防は、明治十年から、旧内務省時代から実施をいたしておる古い砂防工事でございます。恐らく日本の一番古い砂防でございます。これはずつと引続き建設省に至るまで実施をいたしておりますが、これはその時代に山腹とか渓流とかというような区分をいたさないで砂防工事をやつた時代でありまして、一元的に山腹から渓流に至るまでを実施いたしております。従いまして木津川上流の水系或いは大戸川上流の水系についての砂防については、そういうちぐはぐができておるということはないと信じております。
○野本品吉君 今度の北大州の災害は稀に見る降雨量が多いということが原因でありますことは、これは誰も否めないと思うのですが、それにつけても、この災害によつて決壊し、或いは破壊された工事のあとにつきまして、果してその工事の設計が適当であつたかどうか、或いは工事が設計通りに完全に行われておつたかということについて、反省、検討するというようなことはまだおやりにならないのですか。これは農林省のかたと建設省のかた両方にお伺いしたいのですが……。
○政府委員(米田正文君) これは今度の災害に鑑みてでございますか。
○野本品吉君 はあ。
○政府委員(米田正文君) 実は、私、現地から七日に帰つて来たばかりでございますが、現地では今応急の手当に全力を上げておる次第であります。まだ、今、災害を受けたものに対する当否の検討という時期に参つておりません。いずれ一片づきいたしましたなら、次の問題ではそういう検討をいたしてみたいと思います。
○野本品吉君 それでは、最後に、建設省のかた、農林省のかた、それから行政管理庁のかたにそれぞれお答え願いたいと思うのですが、私は最初に申しましたように、今度の風水害を契機といたしまして、従来施行されております工事で、決壊或いは破損した点につきまして、真面目にその結果に対する検討を加えまして、将来無駄がないようにして行くようにしなくちやならんと思つておりますが、行政管理庁や農林省、建設省におきましては、今度の災害に顧みて、徹底的な反省、検討を加えるというような方針で進もうと考えておりますかどうか。その点をお伺いしたいと思います。
○政府委員(山中徳二君) 管理庁の監察部といたしましては、行政運営の改善といたしまして、行政運営の適正化、能率化ということに監察の業務を進めておるのでありますが、特に差当りまして、公共事業補助金等、国費の効率的な、又適正な使用を追及したいということに重点をおいておるのでありまして、この意味を以ちまして、特に国費を多額に使います点に無駄があつては相済まんわけでありますし、私どもの監察の機能も実は昨年八月から拡充いたしましたので、まだ十分とは申せないのでございますが、でき得る限りそのほうに集中いたしまして、会計検査院から毎年批難されますような事項は、努めて未然に政府部内の責任において注意するようにいたしたい、かように考えておりますので、只今の九州の水害によります公共事業の問題等につきましても、私どもも現地の調査の適否を捉えまして監察をいたしたいと思つておりますが、又一面、相当大きな被害でありますし、専門的な技術上に亙る面も多いかと思いますので、この問題の取上げ方につきましては、従来の私どもの監察部内の機能だけで実施いたしますか、或いはここにおられまする建設省の河川局その他関係省の協力を得て、或いは、実態を調査すると、むしろ将来の備えに資する、こういう意味でしたほうが適当ではないかと考えております。これらの問題につきましては、現地の実情等の話を伺いまして、関係省と協議をいたしまして、只今申上げましたような方針に進んで行きたい、かように考えております。
○政府委員(米田正文君) 今後将来の問題として、工事の適正を期するということは、我々もかねてからそういう方針でおりますが、特に今度の災害について、災害がひどかつただけに、そういう問題も又出て来るかと思います。これらは計画の検討を今始めておりますが、計画の検討に引続き工法の検討に進んで、御趣旨のような点、反省すべきものについては、十分検討の上、現地に督励をいたしたいと思つております。従前は行政管理庁或いは会計検査院等から毎年何回か検査を受けております。で、それらについては検査の結果よく連絡を頂きまして、その都度、現地に改良方の趣旨を徹底させるようにして努力いたしておる。今度の問題についても、特にこれを契機にして一層の努力をいたすつもりでおります。
○委員長(小酒井義男君) 野本さんに申上げますが、農林省は今日出ておりませんので……。
○野本品吉君 では最後に一つ申上げておきます。私は、先ほども申しましたように、必要に応じては解体しても工事の内容について厳密な検討を加えなければいけないという会計検査院のこの考え方に、非常に賛成しているのでありますが、この際、建設省、農林省、行政管理庁及び国会等が一体になりまして、九州災害のあとに対しまして根本的な検討を加えてみる必要があろうと思います。それには三つの意味があると思う。一つは過去において行われました仮りに不正工事があつたとしますならば、その非違を追及する必要があろうと思います。それから又、工事が完全に設計通りに行われておつたとするならば、これは計画の上において遺憾な点があつたということを反省しなければならんと思います。なお、この際、厳重な検討を加えることが、将来の設計を完全にし、又施工を完全にする上において非常に役に立つものと思いますので、今後この問題につきましてお互いに力を合せて取組まなければならんという気持を申しそえまして、私の質問を終ります。
○松原一彦君 私は今の野本君に関連して……。先般来しきりに賛成しておるのですが、どうも私が教年前に衆議院の決算委員長をしておつた時分に、会計検査院のその報告によつて私も数カ所見て廻つた、実に遺憾に堪えないものをたくさん見て参つておりますが、その後、増しても減つてはいないように思う。今の御報告を聞いても、その後事ますます多くなつていやしないか。そうしますと、乏しい国費を割いてやつておる工事が、賓の河原に石を積んだようなもので、常に積んだ端から壊れて行くということになつて、実に国費の濫費堪えがたきものがあると私は思う。長い問題であるが、これが少しもよくならないで悪くなりつつあるというところに、日本の政治悪があると思う。これはあらゆる面につながりがありますが、特に、かような面における災害の多い日本では反省を求めねばならん点が多いように思う。九州の水害について云々というのではないけれども、幸いに、首相もこれを気にかけられ、行政監察も一層強化せられようというこの際でありますから、画期的に一つお取上げになつて、かような方面には信賞必罰、補助金のみに頼つて地方の負担を抜いて、そうしてその結果、災害を大ならしめたようなものがあつたときは、適宜に一つ処分をさせられ、そうして後車の覆えることをば戒めねばならんということにつきましては、今お答を望むのじやありませんが、私どもは本当に憂慮に堪えないのでありますから、どうぞこの際、画期的に勇断を以て施されるように切望いたします。
○松永義雄君 私の質問したいことは、この法案の立法者からお答を願うことであります。ちよつとこれを読み下して実に変に思うことは、一過日専門員のお話によつて、この法案の趣旨は、過去のことを監察し、将来のためにこれを監察して行く消極及び積極の両面を備えたもの、こういつたような趣旨の御説明があつたのでのであります七 先ず第一に私のお聞きしたいことは、過去においてどういうことが行われておつたかという監察の点についてであります。監察とはどういうことか。どういうことになろうかと思うのでありますが、どうも会計検査院と重複しているようなところもあるし、権限的なものは別に重複してもおらないのでありますが、監察事務にも関連を持つているような感じもいたしております。新聞で見ますというと、経団連から公共事業費がおかしいということを言つている記事が載つているので、恐らくこの法案は経団連からでも指示を受けてできた法律ではないかと思うのです。先ず最初にその点を一つお伺いしたい。
○政府委員(山中徳二君) 只今私どもの行政管理庁設置法に関連をいたしてのお尋ねだと思います。 行政管理庁の監察の目的といたしまするところは、行政運営が如何に改善さるべきであるか、行政運営が適正に且つ又能率的統一的に或いは民主的に行われているかという点を追及するのが狙いでありまして、従いまして個々の施策について検討いたしまする場合におきまして、それぞれの施策の基であります法律、命令或いは政令の趣旨、或いはそれにきまつております予算等を手がかりといたしまして、果して中央政府がきめました通り運行されているかどうか、そのためにはどういう点で法律なり制度に遺憾な点があるかというようなことを検討いたしまして、その結果、或いは制度の問題としてはこういう点を改めたらどうかというような点が発見されました場合には、これを相手方に勧告をする。こういう行き方をとつているのでありまして、具体的に申上げますというと、農地農業災害関係にいろいろ遺憾な事実が多いということもございますので、これらの問題に対しまして若干私どものほうの監察の対象として取上げさしたのでございます。 その結果、結論といたしまして、只今のような市町村に直接に補助するやり方がいいのか、或いは、やはり県を通して間接に補助をするということが、県が責任を持つて、従つて現地における公共事業の施行に監督の目が届くのではなかろうか。又、災害の大きな原因の一つが、やはりたくさんな災害が一時に来るということもあるのでありまするが、それに、そういうこととも関連いたしまして、補助金のスタートを切ります災害の査定ということについて、現地の査定をせずに机上査定になつておる、相当額のものについては、必ず現地査定をやれというようなことの結論を出すというのが一、二の例でございますが、さようなことで、私どもの只今までやつて参りました結果といたしましては個々のケースも勿論これはなおざりにはいたさないのでございますが、個々のケースから集約いたしまして、制度或いは運営上にこういう遺憾の点があるではないかということを当該機関に申出まして、元を直すということにいたしたい、これは勿論私どもの考えております狙いでありますが、まだ力も十分でありませんので、只今申上げているような効果が十分に上つているとは申せないのでありますが、そういうふうにして参りますれば、累年起つて参ります公共事業その他に対する遺憾の事実も、先ずここを足がかりとして、制度或いは運用、そういうものに対する改善を当該機関に望んで行く、こういうふうなつもりでやつております。
○松永義雄君 会計検査院にちよつとお尋ねいたしたいのですが、重複するようなことはないのですか、あなたのほうの検査と、それから監察ということと。
○説明員(小峰保栄君) 行政管理庁の監察と私どもの検査と、重複と申しますか、何分、対象は一つでございますから、検査の対象も監察の対象も、ただやり方に若干の差異はあるかも知れませんが、重複と言えば重複になるかと思います。特に公共事業費で管理庁が力を入れられております今のような問題も、私どもは実は全力を挙げて検査しております。ここにたくさんいろいろのものが出ておりますが、対象が一つであるという意味から申しますと、重複と言えるかも知れません。或いはこれは、やり方で、重複でないような……対象は仮に一つでも、例えば私どものほうはいわゆる事後監査と申しますか、済んでしまつて、あとで検査をするというのが中心になつておるわけであります。関連して工事中のものも見るというようなこともやつておりますが、対象が一つであり、或いは受ける相手方の役所が一つであるというような観点から行けば、重複ということも言えると思います。 それから、立ちましたついでで恐れ入りますが、先ほど野本さんから御質問がありまして、工事の関連性を欠くというときの具体例といたしまして、私、大阪、和歌山の電話の話を申上げましたが、これは二十六年度の案件ではございません。二十六年度には、ほかに電話の局で機械と建屋の工事で不一致を来たしておるというのが挙つております。ここで一つ訂正さして頂きます。
○松永義雄君 一部の国民の間には、行政の簡素化と言つて、えらく強調しているところもある。ところが、これを見まして今のお話を聞きますと、どうも屋上屋を重ねるような感じがするので、重ねて行政管理庁のほうの責任者にお答えを願います。
○政府委員(山中徳二君) 私ども実施いたしております行政運営の改善という面は、政府の責任において実施いたしております。行政の実施の途上にこれを捕えまして、将来これを改めて行くことが狙いでございまして、又行政運営の改善ということでございますので、或いは、手続をもつと簡素化しなければならん、或いは制度をもう少し民主的に持つて行かなければならん、いろいろな面があるわけでありまして、只今御質疑のありました予算に関係いたしますもの、官庁の仕事も、所詮、予算の裏付けで行くわけでありますので、私どもの監察の指標が、やはり予算というものが一つの手がかりになる。この意味で、その面を追及して行くということにつきましては、検査院の機能に近寄る点があると思いますが、狙いといたしますところは、これらの監察を通じまして、行政の運営のやり方或いは制度を事前に改めて行くという点に重点を置いているつもりであります。
○松永義雄君 最近、公共事業費の濫費ということが言われておる。これを特に強調しているのが、工業クラブというか、あの中に盤踞している連中であります。考えなければならないことは、公共事業費は相当農村を潤おしておるものであります。従つて、公共事業費の使用方について誤りがあるかないかは、これは又別の問題としまして、公共事業費を削つて行こうという傾向が見えるのでありまして、これは当然農村に対して大きな影響を与えて来るものと思うのであります。その点を一つ重ねて行政管理庁に、どういうわけで、こういう法案を出して来たのかということを一つ聞いておきたい。
○政府委員(山中徳二君) 行政管理庁が今回設置法を改正いたしましたのは、只今現行法におきましては、行政管理庁の調査の権限といたしまして、他の類似の監察乃至検査をやつております権限に近い権限をまだ備えていない。つまり権限の不備な点もございますので、これを充足いたしますことと、監察いたしました結果が、いわゆる意見の言いつ放しでは困るのでありまして、これを推進させるという点が実は狙いなのであります。先ほど立ちまして申上げましたが、当面、公共事業補助金に重点を置くということを申上げましたのは、多額の国費を使用するものがありますので、これがやはり近年相当問題が多いわけであります。これが適正な使用を期待するという面が狙いなのでありまして、これを縮小或いは削減に資するという意味でございませんので、むしろ見方によりましては、余りたくさんの数で、重点的に配付されていないので、いろいろ工事がだんだんに遅れたり何かするというようなこともあろうかと思いますので、国費の効率的使用の面から申しますれば、真に重要なところに多額に振り向けるということも必要だろうと思うし、私どもの従来の監察の所見といたしましては、むしろ予算の枠に制約がありますために、河川の改修費等が防災経費に対する率が低くなつておるということも、災害を招くというような原因であろうかとも思うのでありますが、これらはむしろ予算全体の枠の問題でありますので、私どもといたしましては、国の当面の主要な施策に対しまして、真に、きめられました目的通り、むしろ重点的に使用されるということの裏付けに少しでもお役に立てば結構だと、こういうような気持でやつておるわけであります。公共事業等が、仰せのように農村その他に対する重要な施策でありますので、その重要な施策の意義をいよいよ活かしまするように、私どもがその間にまつわる不正不適当なこういう事例を排除して行くということにお役に立てばと、こういうようなつもりであります。
○松永義雄君 そうすると、この法案は公共事業に関してだけですか。国家のもう少し財政投融資なんというものに対しては、何らこれに関連ないのですか。
○政府委員(山中徳二君) 私どもの行政管理庁の監察の対象といたしましては、行政機関運営の全般に亘るのでございまして、公共事業補助金だけではございません。当初、私どもまだ拡充いたしましてから一年の経験でございますが、今までやりましたものといたしましては、一例を申上げますと、例えば占領後の施策でありまして、これが国内の実情に即しているかいないか、或いはいろいろ行政機構の問題等もありますが、真に地方の出先機構がどういう実態であるか、そういう面の監察も対象にしておりますが、それらの監察事項の対象の一つといたしまして、国費の効率的使用、こういう面があるのでございます。その国費の効率的使用という面では、或いは補助でありますとか、或いは公共事業でありますとか或いは調達事業でありますとかいろいろな面があるのでありますが、その一つといたしまして公共事業の面を取上げる、かような意味でございます。
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。
○竹下豐次君 この行政監察制度の今の機構のできまする際、或いはそれ以前から、監察の制度につきましては、もう各省大臣がそれぞれ自分の部下を指揮監督して監察をするのが当然のことである。つまりいわば内部監察ということもやつているのだし、やつている筈でもあるのだから、重ねてほかに第三者の立場に立つ今ある行政監察制度、総理府にある監察というようなことをしないでもいいじやないかというような意見も、政府部内にあつたかのようにも承わつておるのでありますが、ところが、建設省では、特にその点に力をお入れになりまして、内部的に監察制度を、よほどはつきりしたものをお作りになつているのだというようなことを承わつておりますが、そういうことになつておりますならば、その制度がどういうことになつているか、どの程度で監察を現在しておられるか、その点を御説明願いたい。
○政府委員(米田正文君) 私ども自体での監察は、もうここ三年来やつております。特に世評でもいろいろと公共事業についての批判がありますので、最近は非常に強力に実施をいたしております。機構といたしましては、本省の中に、官房に監察官室というものを設けまして、首席監察官以下数名の監察官を配して、これが常時現地へ参りまして監察をして来る、そうして帰つて来たら皆で合同会議をやりまして、その監察の結果について処置すべきものは処置するというような運営をいたしております。又一面、地方の出先機関には、六地区に地方建設局というのがございます。この地方建設局の中には計画検査課というものを設置しまして、ちよつと妙な名前でございますが、計画を所管すると同時に工時の監察検査をするという意味で、計画検査課というものを設置いたしております。これが自分の管内の仕事を常時監察をして行くという性格を持つております。これは昨年から実施をいたしております。地方機関自体でもやる、のみならず本省も全体のあれをやる、こういう機構を実施いたしております。
○竹下豐次君 本省の首席になられるかたはどのくらいの程度の……。
○政府委員(米田正文君) 大体、局長に準ずる程度の者を……。
○竹下豐次君 何人……。
○政府委員(米田正文君) 首席監察官はその程度の者でございまして、その下に、今正確に存じませんが、六名程度でございます。これはもう下級のものは置かないので、相当、皆、上席の者でございまして、一名くらい違うかも知れませんが、六名くらいでございます。
○竹下豐次君 そうすると、河川の専門のかたとか、建築とか或いは砂防とかのそれぞれの技術の人などが入つておられるのですか。
○政府委員(米田正文君) そうでございます。
○竹下豐次君 それから地方の監察はその課ができているわけでございますか。
○政府委員(米田正文君) そうです。
○竹下豐次君 そして、それは監察だけやつて、ほかの仕事はなさらないで、それのみやつているわけですか。
○政府委員(米田正文君) これは先ほど申しましたように、計画面と、それから検査面と、二つ持つております。事業の計画を一面やり……。
○竹下豐次君 自分で計画したことを……。
○政府委員(米田正文君) それから実施に移すというのは工務課というのがありして、実施をこれがやつている。実施のほうの検査を受持つ……。
○竹下豐次君 それから中央の六人のかたは、それのみの仕事為しておられるのですか。ほかの仕事は何か……。
○政府委員(米田正文君) さようでございます。
○松永義雄君 先ほど会計検査院のかたがお話になりまして、補助金というか、それだけで仕事をして、町村が、町村組合の組合員が負担すべき額はそれは出さないという話です。その問題については、私は再三予算委員会なりで質問しているのですから、それは又刑事問題になつて片附いておるかと思うのですが、そのことを私は今更質問して糺弾しようとは思わないのですが、入間川の進駐軍の水道のためにあるダムが、刑事問題のために中途半端になつているが、その後は、どうなつているかということを、促進されているかどうかということを、一つ伺いたい。
○政府委員(米田正文君) それは、建設省の関係は入間川はないのでございますが……。
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。
○松永義雄君 続いてお伺いしたいのですが、復金の問題。現在、開発銀行を引継いで、その後における貸金の整理については常に各党からやかましく言われているのですが、財政投融資というと極めて重大な問題であり、極めて多額に上る。ところが、その部門に関しては、これで取扱つているのか取扱つていないか、はつきりしないし、公共事業だけを厳しくやつて来ると、こういうことが私にはよく意味がわからない。同じく国費を支出するということなら、すべてに亘つて監察しなければならんと思うのです。殊に経団連の関係方面に対してもしなければならんと思うんですが、公共事業費ばかりとらえて、そうしてそのほうだけをやかましく言うことは、どうも一方的な感じを受けるのでありますが、その点一つ重ねて責任あるお言葉を伺いたいんですが、若しあなたでむずかしければ、責任者に私は重ねて聞きたいと思います。
○政府委員(山中徳二君) 一応私からお答えいたします。国の投資又は出資にかかる事項につきましては、只今私どものほうの監察の対象になつていないのであります。現在は国の補助にかかる業務ということになつておりますので、これはいろいろの機会にもその方面にまで範囲を拡めたらどうかということであつたように思います。私どもの監察の仕事といたしましても、国の投資、融資の問題につきましても監察の対象として取上げますことにつきましては、十分検討をして行きたいと思うのでありますが、只今の私どもの機構或いは陣容からいたしまして、現在の仕事が大体もう手一ぱいというところにございまして、これらの問題につきましては、更に近く行政運営法等の審議がありますので、行政運営法等につきましては私どもの機構問題につきましてもいろいろと諮問をし検討を願つておるのでありまして、これらの機会に、私どもの機構、陣容等とからみ合せまして、更に監察の範囲を拡充するかどうかという問題についても検討をいたしたいと思います。只今のところでは現在の機構、陣容で、できるだけやつて行きたいということになりますので、今国会におきましては、そこまでまだ私どもの手を伸ばす力もないと思いまして、只今のところでは一応今後の私どもの監察対象の問題として、部内で研究して検討しているというところでございます。
○松永義雄君 もう一点その点について質問して、その点だけを片付けたいと思います。仮に範囲を拡めて監察をするということになつたときに、立法或いは法律の改正をする場合に、その所管は行政管理庁にあるのですか。
○政府委員(山中徳二君) 私のほうの設置法の範囲を改めることになるのでございます。
○松永義雄君 委員長に希望しておきますが、いずれその点については相当の責任者に来て頂いて答弁をして頂きます。それから一言……。
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。 行政機構整備に関する調査の件につきましては、まだいろいろ御意見もあると思いますが、これを次回に譲ることにいたしまして、本日はこの程度で終つたらどうかと思いますが、如何でございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小酒井義男君) それでは次回に続行いたすことにして、なお先般当委員会より議員派遣をいたしました。その報告がございます。これはそれぞれの出張された委員からの報告を速記にいたしまして、そうしてこれで皆さんに報告に代えるということにさして頂いたらどうかと思いますが、如何ですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小酒井義男君) それでは出張報告は速記録に残すことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十八分散会