電気通信委員会 第12号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/07/15
会議録
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を閉会いたします。 公衆電気通信法案、有線電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案、以上いずれも予備審査を議題といたします。前回に引続き質疑を行います。御質疑のおありのかたは御発言を願います。
○小林孝平君 今回のこの電話料の値上げに上りまして、これが一般の物価に対する影響はどういうふうになるかということお尋ねいたしたいと思うのです。これは公社からお出しになりました、公社のあり方という印刷物を見ますと、この三十六頁には、この値上げによつては余り一般物価にインフレを促進するような懸念は少しもないと思われるというように書いてあるのであります。尤もこの今のこの印刷物を見ますと、これは故意か偶然か知りませんけれども、電話の加入者は全国民中僅か十四万であるというように書いてありまして、十四万だからインフレを促進するような懸念はないと、こういうように書いてありますけれども、実際はこの加入者は百五十万のわけであります。この印刷物はインフレを促進するような懸念はないということを強調される余り、筆の勢いで十四万になつたのかどうかわかりませんけれども、どうも全体、公社がお出しになつた印刷物は、これは極端な例でありますけれども、ほかの点でも大体これと似通つた点が相当あるのです。それで懸念は少しもないとおつしやいますけれども、一体本当にないと思われるのかどうか。これは十四万だからないのであつて、百五十万の場合はあるのかないのか、その点を二つお知らせ願いたいと思います。
○説明員(梶井剛君) 誠に申訳ないのでありまして、この印刷物の校正が悪かつたせいですか、十四万となつておりましたのは、百四十五万、その五が落ちたのだろうと思います。これは少し前に書いた印刷物でありますので、今日では加入者は五十五万になつております。そういう意味で、決してその十四万というような寡少な数にして、自分の議論を強化する意味でやつたわけでは毛頭ないのです。それからインフレを促進する懸念は少しもないと思われると、思われると書いてございます。ないと断言はしておらないのでございます。それでこれは経済的な問題を観察することでありまするから、人人によつて意見はどうしても違わざるを得ないのでありますが、私どもとして考えることは、電話料金の生計に及ぼす影響というものが極めて少いということです。従つて一般に他の料金と違つて影響することが少い。又影響するといたしましても、それは直接に使われる……、加入者が百四十五万とすれば、その人たちにだけ影響するのであつて、米の値段とかいうようにすべての人に影響するわけではない。従つて間接になるのであるからして、インフレーシヨンを促進するような懸念は少いと思われる。且つ電話料金は物価指数から見まして非常に安いのでありまするから、従つてそれが二割五分程度上げられましても、むしろ他の物価に比して安過ぎるとするならば、必ずしもインフレーシヨンを促進するという懸念はないのではないだろうか。そういう意味でこういうことを書いてございますので、決してインフレーシヨンが、全然ないというわけではありませんが、むしろ我々はこれが、その低物価政策その他から申しますならば、電話のような通信を利用することによつて、経済活動を非常に活溌ならしめ、又その能一率も非常に向上する、従つて経済活動における無駄がかたり省かれる。でありますからして、電話を数多く普及することに、むしろインフレーシヨンを阻止するという効果があるように思われますので、将来におきましては、むしろこの拡張計画を実行することによつて、低物価政策に多少なりとも貢献し得るという考えを持つておるわけであります。
○小林孝平君 他の物価指数との関係におきまして、電話の料金のほうが非常に低位にあるが、だからこれが均衡がとれてないということは認めるけれども、おのずから均衡がとれてないから、それを上げても、一般の物価の引上げには影響しないということは、私は言えないと思うのです。併しまあそれはそれといたしまして、この電話料金の値上げを口実に、電話料金が値上げになつたのだからといつて、一般物価の相当引上げの理由になるということは、考えられると思うのです。それでその点どういうふうにお考えになつているか、一つお尋ねいたします。
○説明員(梶井剛君) 電話を使つております範囲と申しますと、その大部分というものは、法人即ち会社が多いのでございます。従つて会社の事務の上から言つて、電話料金がどれくらいになるということを考えましても、これは或る一部の、電話を非常に極度に使う業種でない限り、実際見通しといたしまして、経費の中の、極めて小さな分を占めておるに過ぎないのであります。最も通信を多く使いますのは、新聞社、並びに証券界だと思うのです。現在新聞の料金は、御承知の通りすでに二百九十五倍という状態になつておりまして、従つて新聞の料金が、一般の物価並みくらいにももう上つておりますのですから、その中からこの通信費が少しくらい余計出ることに対しても、或る程度のセーブができるのじやないだろうか。或いは又新聞社並びに通信社は、特定料金になつておりますから、影響するところは比較的少いのじやないだろうか。それから証券業界につきましては、これは人件費の次に通信費が大部分を占めておるということでありまして、これは相当影響すると思いますけれども、証券業界というものは、御承知の通り証券の売買が非常に盛んにありますときには相当利潤になる仕事でありますから、これがために、直ちに一般物価に影響するようなことはないのであろうというふうに考えるわけであります。従つて電話料金が他に影響すると考えましても、そんなにひどい影響というものは、どこから考えても起り得ないように感じられます。
○小林孝平君 この問題は又後刻お尋ねいたすことにいたしまして、この「電話施設の拡張改良資金について」という公社からお出しになつた印刷物の二頁の二に、「電話設備の現状は、市内通話も市外通話もサービスが悪く、現に電話を使用している加入者から設備の拡張改良を望む要求は熾烈である。」こういうふうに書いてありまして、注の一に、「市内電話設備が不足しているから、一電話機当り使用度数は、我が国が最高である。」こういうふうに説明になつておるのです。そこでこれから見ますと、施設の改良、ここに書いてあるものを見れば非常に一電話機当りの使用度数が高い。そうしてその結果今電話を使用している加入者から設備の拡張改良を望む要求が熾烈である、こういうことだから拡張した電話機は現在持つておる使用度数が非常に高い加入者にやらなければここに書いてあるこの熾烈なる要求を満たすことはできないのですが、公社はこういう資料をお出しになつたのは、特にこういうことを掲げて電話料金の値上げの理由とされておるのは今後拡張改良したものはこの識烈なる要求に応じて現在非常に使用度数の多い加入者に優先的に電話をつけられるお考えなのかどうか。
○説明員(梶井剛君) この使用度数の多い加入者は特に調べてありまして、特に申請がありました場合には優先的に受理することにしてあります。
○小林孝平君 そうしますと、今後そういうものは相当多いだろうと思うのです。そういうところに優先的に他の新規加入者、前から要求しているものよりも優先的にそこに設置されるということになるのか。
○説明員(吉澤武雄君) 只今の総裁のお答えを補足して申上げます。只今優先順位基準というので新規架設及び復旧、移転につきまして順序を定めましてやつておる。と申しますのは、非常に申込が多い。併しつけ得る限度が局によつて何しておりますものですから、そこでこの基準を設けまして優先的にやつているというのでございまして、その基準は郵政大臣の認可を受けた基準になつております。その中で只今のお仰せのこの輻湊加入者というものはどのくらいの順位になつておるか、こういうことでございますが、第二順位でございます。従つて同じ規模である、同じ事業の同一ランクでしたらこの復旧が先でございます。その次に新規にしているのでありますが、そうでなくて一般の順位というものでございますと、第一順位が公共━━国とか或いは国会とか、その次が輻湊加入者、こういうことになりまして順位としては第二順位となつております。実際問題を東京で見ますと、日本橋とか京橋とか、或いは赤坂というような所でございますと、相当この輻湊加入者の輻湊度の多いのがあるのであります。その場合に恥きまして全部輻湊加入者に充てるということになりますと、新規で是非ともつけなくちやいかんという順位の高いのがございます、その辺につきましては多少調整をいたすのでありますが、基準といたしましては輻湊加入者を優先する、こういう方針で只今やつております。
○小林孝平君 今の御説明でちよつとはつきりしないのですが、新規加入者……、例えば新規加入者、それはどれくらい電話を使うかということがはつきりしないわけなんです。そういうものの基準はどうなんですか。新たに二つの場合があるが……。
○説明員(吉澤武雄君) 今一本か二本電話を持つている、それは非常に電話の利用度数が多くて相手に対しても話中で電話が繋がらないというようなかたは、これは電話局におきまして度数分析というもので調査しております。従つて現在の加入者で使用度数の多いのはそういう公社の調査又本人の申出というものによりまして、輻湊度に従いまして優先的につけておるわけでございます。そこで新規の加入者、全然電話を持つていないかたはどうかと申しますと、新規の加入者に対しましては業種、業態というもので順位をきめております。その中で又申出によりまして市外通話をどういう方面に使う、或いは市内の度数をどのくらい使う業種であるかということは申込者の申請もございますし、こちらの認定の一資材といたしまして十分間配しておる次第でございます。
○小林孝平君 今のに関連いたしまして同じ印刷物の十頁の九に「電話事業収支が現在ほぼ均衡のとれているのは、市外通話に特急料金を熟していることと、大都市中心部で市内通話度数小世界最高度にある状態のためで、サービスが改善され電話利用が正常化されると収支は相償わなくなる。」と書いてありますが、そうしますと今のように、公社は今の御説明などでそういう拡張によつて改善されて輻湊加入者に更に割当があるというようなことによつてこの輻湊度が減る。そうしてこの大都市の利用度数が減つて来れば、ここに書いてあるように収益が減るということになる。そこで今回の値上げは今度拡張をやられるのですけれども、拡張をやられますと、当然正常化されて来て収益が減つて来るのです。それでこの二割五分の料金の引上げというものはそういうものまで見込んでいるのかどうかお尋ねいたします。
○説明員(吉澤武雄君) 今お尋ねの趣旨はこの電話施設の拡張、改良資金についての十頁の問題と思いますが、そこでお尋ねは電話の施設がたくさん殖える、従つてサービスがよくなる、その半面収入が減りはしないか、こういう点と存ずるのでありますが、市外の点につきまして只今ここに数字を示してあります通り、特急、至急その他で六割九分、殆んど七割近いのが収入の部分を占めております。これは本来正常ではないのでありまして本来ならば普通通話はスピード……。
○小林孝平君 ちよつと待つて……私はこの度数料のほうです。市外通話のほうはちやんとこの資料に載つておりますからそれはわかりますが、この度数料の後段のほうは今までの御説明ではこういう御説明は一度もなかつたと思うのです。それでこういうことは書いてありますが、これによつて収益が似るということが書いてありますが、これは二割五分の値上げの中に見込まれていないのじやないかと思うのです。その点です。
○説明員(吉澤武雄君) お答えします。市内の只今の完了率というものは御承知の通り非常に悪いのであります。と言いますのは、相手の話中というのが多いために折角電話をかけましても相手に接続しない、こういう状態でありまして、これは取りも直さず電話の個数が足りない、或いは中継線が少い、局まで行かないうちにビジーである、こういう状態が今の完了率が非常に悪い理由になつております。それには是非電話の個数を殖やし更に局間におきまして中継線を殖やすということが通話の完了率を高めることになるのであります。従つて今回五カ年計画というものにおきまして、加入者の増設を図る又それに伴い中継線を増設するということによりますことが完了率が相当向上いたすのであります。東京の例を以て申しますと、只今完了率が四一%程度でありますが、五カ年のこの計画をいたしますと概略六〇%、約九割程度は完了率が上るという見込でおります。そうなりますと今までの、電話をかけても相手に繋がらないというようなのは、これは料金の収入になつておりません。そういう意味でサービスがよくなると共に完了率が多くなるというので、総体的なこの料金収入というものは殖えて来るというふうに行えております。 なお、五円を十円にいたすということによつて利用減をどう見ておるか、こういうことでございますが、それにつきましては大体五円が十円になるということによりまして四〇%という市内の利用率があるものと計算いたして、今度の料金の値上げによります憎いというものを弾いております。
○小林孝平君 私がお尋ねしたのはちよつと違うのです。今の御説明のあつたのは、話中で通じない、通じないのはこの度数に現われて来ておらんですかな、そういうのが度数に話中であつても度数計に出て来るということはちよつと変ですけれども、度数計に出て来ないので、通話したものだけ度数計に出て来る。そこでこの説明には通話度数が非常に高いから儲かつておるけれども、それが正常化されれば収支が償わなくなる、こういう説明ですが、今度の二割五分の値上論はこういうものも十分織込んでおるのかどうかということをお聞きしたい。
○説明員(吉澤武雄君) 今の度数に繋がらないのが入ろかというと、これは絶対に入りません。従つて接続したものでなければ度数の意味の計算はされないことは明らかであります。このサービスがよくなるということによつて電話利用が正常化されることは、これは当然です。そこで収支の相償わなくなるということの点でありますが、この点につきましてはこの電話料金の現在ではサービスを改善するという建設費なり、或いは減価償却というものが十分でないということは確かなことと思います。その意味で料金の値上げをするということが必要になつた次第でありまして、その結果全体の収支がこの料金の値上げによつて賄えるということを考えておる意味と思います。
○小林孝平君 もう一つお尋ねいたしますが、今公社の御説明によると、今度拡充して機数が増加すれば一般の加入者には非常に便利になるから、従来の加入者にも便利になるから値上げをするのだ、こういう御説明で、それは電話は当然機数が増加すればその利便というものは幾何級数的でもないけれども、相当の率を以て増加して来るのは、これはわかります。それはわかりますけれども、私は電話はそういうふうに設備が多くなれば利便も幾何級数的に増加するか知らないけれども、経費というものも幾何級数的に増加すると思うのです。そうすると今度の料金値上げをしたものを拡張費に使うと、新たに今度七十万個か何かの拡張されるんですけれども、維持費にも相当の今度は金が要るわけなんです。そこでこの拡張に何制、維持に何割という点はどういうふうに考えるのですか。
○説明員(吉澤武雄君) 五年間を通じましてのお話は只今二十九年度以降におきましてどういう拡張をするかという細かい計画をここに持合せておりませんから御説明はちよつとできませんが、四百六十一億の建設資金で二十八年度の建設をやるわけになつておりますが、その中で現在の加入者のサービスの改良に当る部分はどのくらいあるか、こういうことを取上げまして調べて見ますと、大体六割六分というのが現在の加入者の利益なり利便の向上に当る部分になつておるわけであります。従つて四百六十一億の六割六分、こういう見当が大体つくのであります。その中で主なものは改式と申しまして、今までの磁石式を共電式に直し、共電式を自動式に直すということは、そつくり建物から中の交換機から、或いは加入者の電話機までそつくり取替える、これらのことは殆んど現在の加入者の利益に還元されるごとと、こう思つております。 それから加入区域の合併でありますが、東京を例にとりましても江戸川とは或いは練馬とかいうのが、本年の七月乃至八月にかかりまして東京の区域に合併されるのであります。これらは現在市外通話でありまして、而も磁石式の極めて不便な電話機で加入者が我慢をしております。又市外通話で急がせれば三倍の料金を払う、こういうような所が東京に編入によりまして一度数の料金を以て全部の通話ができる、そのようなものは現在の加入者に便利になるという部分と考えられます。又市外の回線を殖やすことによりまして、今まで特急で三倍の料金を払つて漸く所要の時間に電話が繋がるというのが回線が殖えるに従いまして、この特急と至急というような余分な料金の負担なしにやれる、こういうようなことを考えまして、この計画工程を内容別に大体割振りますと六割乃至七割がその分に当つておる、こういうふうに考えます。
○小林孝平君 ちよつと電報料金の問題についてお尋ねいたしますが、政府の公社の提案理由の説明の中には二十六年度の電信関係の赤字は五十六億円、こういうことになつておりますが、今度のこの値上げによつて二十八年度にはどのくらいの赤字になるんですか。
○説明員(吉澤武雄君) 二十六年度の決算によりますと、電信事業だけの収支を見ますと五十六億という決算の赤字が出ておるわけであります。二十七年度は目下決算の途中でありまして、はつきりした数字を申上げかねますが、相当赤字が出るものと思うのです。それは昨年の十一月ぺース・アップをしたということの理由が相当強く響いております。電信はご承知のごとく機械の経費よりも人の経費が非常に要るのであります。受付からそれを通信する、更にそれを配達するという、機械よりも人の力といいますか、人為的な作業が非常に今たくさん占めておりますために、人件日の増加、ペース・アツプというものが非常に響いております。ペース改訂後は収支率が一九四%に悪化しておるのであります。それでこのままでは恐らく二十八年度の収支を見ますというと、このままの料金でございますと七十二、三億の赤字になるのではなかろうか。こういうふうに考えておりますが、今回お願い申上げておる料金の値下げによりますれば、それが六十二、三無程度で済むのではなかろうかという見込を立てております。
○小林孝平君 総裁にちよつとお尋ねいたしま士が、この電信事業のほうは非常に赤字である、それで現場の声としては、こういうような現在の料金が不当に安いから赤字で、これは肩身も狭いから、電話料の値上げをするなら電信のほうも値上げをしてもらいたい、こういうような意見があるように聞いているわけなんです。そこで今回の値上げには、そういう現場の要求などは御酌酌になつておきめになつたのですかどうですか。
○説明員(梶井剛君) 料金の改訂につきましては現場の意見を開いて、そしてそれを考えるということは、公共事業の性格から言いましてどうかと思われます。従つて電信の従業員が、電信の事業の収支の上から言つて赤字であるから肩身が狭い。従つて思い切つて料金を上げたらいいだろうという意見かありましたとしましても、それは他の理由からして一方的にはきめられない問題じやなかろうか。我々としましては電信は、今営業局長から御説明しました通り、人件費が大部分であります。従つて人件費をできるだけ使わないようにする工夫によつて、この赤字をなくすということはできませんけれども、赤字の幅をできるだけ少くする上りに今後において努力したいという考えでおるのであります。御承知の通り、どんな田舎に行きましても、電報が来ましたならば、それを受けて配達するという人が宿直しておらなければならんのでありまして、時によりましては、宿直しておりましても電信が来ないときもあるようなわけで、どうしてもその業務の性格からいいまして、世界の各国どこを見ましても、電信事業というものは赤字であるという性格を持つておるのでありまするから、赤字を補うだけの料金を値上げすることが、むしろ電話と違つて或る特定した人でなく、国民全体が使うという考えから行きまして、無暗な料金値上げを避けるべきじやなかろうか、収支償うところまで上げるということは避けるべきじやなかろうかというふうに考えいるわけであります。
○小林孝平君 この公社の内部の意見では、一部電信事業は赤字だ、それでこれは電報を打てば打つほど赤字が殖えるのだから、できるだけ不用な電報は打たないようにしたほうがいいのじやないかという意見があるように聞いているのです。そこでそういう意見があるなら、私は今公社のやり方はそれと逆であつて、不要不急の電報を私は不要不急というふうに……そういうふうに、今野電報の中に相当不要不急の電報があるなどという考え方を持つのし若しこれを平均として基礎においてやりますると、これより少いかたは高い料金を払わなくちやならないということになりますので、我々はやはり基本料金としては最小限度の用の足りる程度の字数を以て基礎にしませんと、あとは附加料金で行かないと、公衆のかたに迷惑をかけるという点で、十字という最低限度をとつたわけです。
○小林孝平君 私の申上げているのは十字で大体普通の人が電報を打つ用件が足りるとお考えになるかどうかということをお尋ねいたしている。
○説明員(梶井剛君) それは先ほど出しました通りに、平均二三・五字でありまするから十字だけで足りる場合は比較的少いと言わざるを得ない。十字で済む場合もあると思います。
○小林孝平君 私はその平均の数字でやると私の説明が非常に有利になるだろうと思うけれども、それは非常に長いものになるからその数字は使いませんけれども、私は十字で用事が足りる電報は非常に少いと思います。例えば私が電報を打つたとしても小林と打つただけでも五字、小林孝平と打つとそれで九字ですが、小林というのはたくさんおりますから参議院小林と打てばこれも十字くらいになる。それから一般に十字で済んでおる者もあると思います。併しそれは非常に無理をして打つておるので、明日の朝何時に着く小林と打つたら十字では済まない。名前を小にしても済まない。そういう済まないようなものを基本料金にしておるということは私は非常に不合理だと思います。総裁どうお考えになりますか。
○説明員(梶井剛君) 今回の料金値上げにつきましてもその問題は非常に検討いたしたのであります。十字では余りに少な過ぎる、だからして十五字にしたらどうだろうということも考えみのでありますけれども、要するに附加料金を五字ごとに十円ずつ附加して参るわけでありますから、やはり料金体系としましては最小限度の字数を以て基本料として、それでだんだん附加料金で添加して行つたほうが合理的じやないだろうか、むしろ御迷惑が少いのじやなかろうか。用が足りる、足りないじやなく、例えば十字で済むかたがあるとするならば、十字で済むのであるにかかわらず十五字の料金を払わなくちやならんというよりもそのほうが有利なんじやないだろうか。
○小林孝平君 それは非常に観念的でありまして、十字では殆んど済まんのです。特に先ほどもおつしやつたようにこの電信というものは一般の大衆に使われる。これは一年に一遍とか二遍とか使う人はそういう暗号など使えないのです。それから略字も例えば小林というのは「小」で済ますわけには行かない場合が多いのです。誰々が死んだとか、明日田舎から東京に着くというような一年に一遍とか二遍とか打つ電報はその略号を使うことができないような一般大衆なんです。だから殆んど十字では役に立たないのです。むしろ長い電報を打つ者はこれは商売に使うとか或いはその他に使うとかいうのでこれは多少高くても我慢ができる階級であつて、本当に大衆のためを思つて考えられるなら十五字を基本料金にしてともかくそれで打てるというようなふうにすべきが当然だろうと思うのです。これに関連しまして十字ということに制限しますからどうしても十字に収めようと思いそこで無理して短くしようと思いますから内容がわからないような一報が非常に多くなる。折角一年に一遍打つたけれども訳がわからない虚報になる。総裁はそういう短かい電報などお打ちになつたことがないでしようからおわかりにならないでしようけれども、研究されたというけれども、具体的に文章を書いてみて、田舎の爺さん、婆さん或いは田舎の人たちが打つ場合に十字で書けるような文章があるかどうかということを具体的に研究されたかどうか、一つお尋ねしたい。
○説明員(吉澤武雄君) お尋ねの点につきまして、第一番に一体十字程度の電報がどのくらい利用者のうちであるか。最近実は東京の管内から発信するものについて調べて見たのであります。その結果は一三%、それから一四%、こういうことに数字として現われております。併しこれは東京でございまして、東京の電報を打つ階級は非常に経済的にお考えになつておりますし、又電報の利用について極めて訓練をされておりますから、今小林委員のおつしやるように、成るべく簡単明瞭で相手にわかるというようなことを十分に承知の上で書くようになつたのではなかろうかと考えておりますが、全国的に見ますというと、これは推算でございますが、十字以内の電報は大体一一%程度じやなかろうかと思うのであります。 そこで電報は然らば基本料というようなものを平均でやつたらどうかというお説教にも実はいろいろご意見があることと思いますが、これにつきましては電報の料金の制度から見まして、一通打てば必ず基本的にこれだけの原価、或いは人件費、こういうものを一通について基本的に負担してもらうというような意味から基本料金はできて来ると思うのであります。そこで基本料につきまして一体十字がいいか、十五字がいいか、或いは二十字がいいかということでございまして、その点は実は数年、戦争前と思いますが、ここに詳しいのが、この前差上げました、たしか料金の沿革の点を述べてありますが、それまでは基本料に当る字数が十五字であつたのであります。その後料金を値上げする機会に、やはり成るべく負担を少くしたほうがいいだろうというので基本料の字数を十字にいたしたわけであります。その後十字を基本にいたしまして今日まで料金体系を維持しておるのでありますが、今回料金を改訂するにつきまして、十字にしようか、或いは十五字にしようか、或いは累加料を只今の十円を十五円にしようか、据置こうか、いろいろな各案を研究して見たのであります。その結果の概略を申上げますが、今回お願いいしたおりますこの料金円にする、累加料十円をそのまま据置くということにしまして平均二三・五字というこの電報利用者につきましては負担増が一三%になる。こういう意味で、値上率一二%だと申上げておるわであります。そこで仮に基本料を大十五円にして累加料を十円のまま据置いたらどうかというと一九・五%という相当な値上率の差が出て参るのであります。更に仮に基本料を十五字ということにした場合どうかということでございますが、これを十五字にいたしましてやりますというと、一七%ちよつとというような数字になりまして、いずれも今日の電報の料金を上げることによつて利用を阻まないようにしたい、それから上げることによりまして収入を確保したいというような面を考えますと、大体この一三%程度が限度ではなかろうかと思いまして、このような基本料は十字までのむのとしまして六十円にし、累加料をそのまま据置いた、こういう結果になつたわけであります。
○小林孝平君 今誤解がありましたから……。私は平均の二三・五%に基本料金を据置くことによつて少くとも十五字くらいが適当でないか、昔あつた程度……。そういうふうな意見なんです。それで今の計算いろいろおつしやいましたけれども、私はその計算のやり方はどういう計算をおやりになつたかわかりませんけれども、それでは納得できないのです。例えば十五字にした場合は今までなら十字が基本料金の場合は、十五字で済む場合も二十字の料金を払つています。だから簡単に今のような計算をおやりになつても、どういうような計算をおやりになつたか知りませんけれども、私はこれは簡単に料金の基本料十五字にした場合の値上率が幾らになるかということは簡単に出ないと思うわけです。今まで多くは大衆の打つ電報は、十五字くらいでも大体片付く、こういう場合にそれを皆二十字の料金を負担して打つておるのですから、私はこれはもう少しやはり考えてもらつて、電報の内容なども研究されて頂きたいと思うのです。それから現在十字で打つた電報が幾らあると言われましても、それは基本料が十字になつておるから無理をして十字に収める場合が多いのです。金は僅かですけれども、これは心理的に考えましても、僕らも金は極く僅かだけれども十字になつておるのだから、自分で打つ場合でも成るべく十字に入るように考えて打つておる。人に頼む場合はなお十字に入るように打とうと思つて、意味が通じない場合が相当多いのです。その意味が通じない結果こうむる損害は又これは莫大なものです。意味が通じないで、明日というのを今日というのと間違えたり、午後と午前を間違えたりして、基本料の十字と十五字のために莫大な損害をこうむつている。だからそういう点君でも公社はよく研究されて、そうして十字がいいか、十五字がいいかということを御研究になつたのかどうか。ただ机の上の、今までの十字のものが何%、都市においては何%、農村においては何、だからこれでいいというような説明では極めて不親切だと思うのです。私はこういうことは万事事業全体についてこういう極めて安易な、サービスに欠けている点があるのじやないか。都合のいいときは百四十万の数字を十四万と書き違えられたのか何だかわからんけれども、都合のいいときは都合のいいようなパンフレットをたくさん作つてお配りになるけれども、今の電報料などの点はもつと科学的に、心理的に研究して、そうしてきめなければならんと思うのです。そういう点を今後おやりになる意思があるのかないか。ともかく上げればいいということならこれは別だけれども、本当に大衆の利便を考えるつもりがあるのかないかということを、一つ総裁に尋ねたい。
○説明員(梶井剛君) これは電報料金ばかりではなく、電話料金につきましても、我々は十分に欧米の例などを調べまして今後において研究をしようという考えでおります。何分とも各国ともいろいろ事情が異なつておりますので、ただ日本におりまして、向うから統計だけをとつただけで本当の事情がよくわかりません。場合によりましては人を派遣いたしまして、料金問題について根本的に調査いたしたいという考えを持つております。
○小林孝平君 この欧米の例、或いは欧米の事情を御研究になるとおつしやるけれども、この公社でいろいろお書きになつた欧米の例というのは、すべて土産に都合のいいような例ばかり書いてありますが、私は普及率が何%、外国と、アメリカと日本では生活程度、経済事情など全然違うというのに、アメリカの例を羅列し、或いはアメリカの料金が、それはアメリカの料金は高いわけである、それは非常に普及しているからで、電話は普及すれば普及するほど、先ほどから申上げたように、私は素人で釈迦に説法のようですけれども、普及すればするほど幾何級数的に経費というものはかかるのだから、これは電話料金が高いのは当り前です。それを都合のいいところだけ取上げて、欧米は高いから日本も高い、こういうふうにすべての公社の印刷物は斜めに見たところでは、どうも都合のいいところだけ取上げて書いてあるように思うのです。だから欧米の例なんか研究されたらますます電報料も値上げになる虞れがあるのです。そういう欧米なんかに行かなくても、日本の今私が申上げた点を御研究下されば、十五字がいいか、十字がいいかわかるのです。そういうことをおやりになる意思があるのかないか。科学的に、またそういう心理学者とか、或いはその他の学者を動員してやつておなれるのかどうか、その点をお尋ねしておきたい。
○説明員(梶井剛君) 勿論国内としまして、料金問題を千分我々が科学的に研究するという心がまえを持つてやるのでありまして、ただ国内だけでは世界的の事情がよくわからんといかんから、外国の例などもどういうふうに向うが心理的に調査しておるか、そういうようなことも参考にしまして国内の調査をしよう、こういう意味なんであります。
○津島壽君 今関連してちよつと……電報の収支の関係はこの前の委員会でも問題になつたと思うのですが、まあこれは大衆的に利用されるものでふるから多少の赤字を忍んで行くということはまあ仕方がない、又或る場合には適当であろうと思うのですが、要するに程度問題であると思うのでありまして、五十六億円の年の赤字というものが欠損で、又今回の値上げをしても恐らく六十億円以上の赤字を出すであろう、むしろ減るよりも増して来る傾向にある、当面ですね。先だつて総裁のお話によると十代の節約というか赤字減をするのには、将来五年も努力してかかるだろう、こう言えば大体電報料というものは五十億、六十億というものは当然赤字は仕方がないだろうというように受取れるわけですね。これは公に言うとどうかと思いまするが、今回の電話料値上げの際にいろいろな意見、反対があつて、私どもそういつたようなことを話合う場合に電報料のほうにおいて非常な大きな公社は我慢をしておるんだという話を、この委員会において話しました。実は驚いておる。それは大変なことだ。こういうようなわけでこれは一般に意外とするところじやないかと思うのです。私も非常にそういうところ知識がなかつたということは誠に恐縮するのですが、体このままやるのが一番いいのか、又はこれは何と言つても独立採算制を個々の業種によつてやれという原則は必ずしもいいとは思いませんが、今のように是認されてずうつとやつて行くのがいいのか、又だんだん赤字を少くするように仕向けて行く、大きな変動を時に与えると困りますけれども、そういう方針はどう見ておられるのかということをまあ承わりたいのです。これは余談ですけれども、程度は多少違うと思いまするけれども、専売ですね、これは収入を上げる目的でありまするからこういうサービスの点とは違いましようが、塩のほうはこれは一般消費者必需品であり、そう販売価格を上げられない。然るに製塩業者のほうの立場は一定の経費がかかるから塩の価格というものはコストによつて上げて行く、それに副うて販売価格を上げられないから塩は赤字になる。たばこは、これはもう生産費の何倍という売価をきめるから、これはもう当然ですが、この中から塩のほうの専売のつまり赤字を補填して行くという時代があつたわけなんです。これも無理からんことで、併しながらこれは方針じやないのであつて、適当の機会には塩のほうにおいては必ずしも財政収入、専売ではないが、収支を合うようにしようという方針は持つておつたのですな。であるから適当の機会に塩の売価を上げて収支はとんとんになりましたというところへ持つて来て、今日は塩の収支もまあ気宇程度、収入を大いに上げようというわけではありませんが、一定の方針というものがそこにあつて一定の期間その原則的なものから止むを得ず離れて行つたというのが事実だろうと思うのです。それで電報がそういつたような塩のように簡単に行くかこれはわかりませんが、併し今日の傾向では値上げしてもまだ赤字が増すんだ、将来は何年たつてもまだ赤字は続くだろうということで、一方その電話料金は非常に上がらなくちやかんというところに大きな矛盾があり、説明されて驚くわけですね、というようなところがあるので、これはまあいろいろな事情が固まつたようなことからのものであろということは十分承知いたしておるのですけれども、どういう方針、狙いを以てずうつと運営されておるか、まあおるべきかということについて概略の御方針を承わりたいのですね。その対策はあとで又いろいろと……。
○説明員(梶井剛君) これは先ほども申しました通りに世界各国いずれも電報、電話、電信事業は赤字の運命を辿つております。で、これは電話というものは普及いたしますと漸次電話が電報に取つて替つて来るという傾向を持つておりますので、むしろ電報通数というものが、電話と違いまして、年々増加をいたしません。大体一定数量、若しこの料金を少しでも上げますと、むしろ減つてしまう。で、むしろ電話のほうへ振り替つて行く、或いははがきに変つて行くというふうになりますので、料金を上げることによつて増収を図り得るか、或いは赤字を解消し得るかということを考えますると、その点は非常に望みが薄いという運命を持つております。従つて我々はできるだけ電信事業も能率を向上せしめて、無駄な経費を省くということによつて、赤字を極力少くするということに努力しなくちやならんのでありますが、先ほどお話がありました通りに、電報の中継を五カ年に主要な中継局を機械化しますと、そうしますと約十億の節約ができるということは先般申上げた通りであります。ばかりでなく、現在電報の配達というものはこれは相当の人件費がかかるのでありますが、これを現存実施していますように、電報を送るほうは電話があるかたは電話で以て電信局に申込む、又こちらも到着いたしましたときには、それを電話で以て御通知する、そうして翌日ゆつくりその電報そのものを配達する。又農村方面のごときに至りましても、できるだけ地方の小さな局に電報電話局と銘を打ちましても、事実そこへは電信の機械を置きませんで、そこの職員が電話で以て電信の機械のある局まで電話で送達するということにしますと、特殊技術者が第一要らないというような方法によりまして、今後極力経費の節約を図つて行こう、従つてそれがどの程度に経費の節約が図れるかということは、今正確に数字を持つておりませんのですが、この五十六億という赤字を年々歳々合理化によつて少くして行くことが電信事業としての今後の実行すべき問題だというふうに考えておるわけであります。
○津島壽君 今の点は非常に御趣旨はよくわかるんですが、そういう方向に持つて行くと言うが、私の伺つたのは基本的な方針です。極力やつて、できるだけやろうと言うが、その目標は現在より赤字を増やさない、だんだん解消して行くというような方針の下にいろいろな手配をするというのか、まあできるだけやるんだけれども、赤字が増す場合にはこれは電報というものの必要性から仕方がないというそういう方針か、その問題のほうが主要点だつたのです。で、この程度は仕方がないというのは一つ方針であり、又極力やるけれども赤字が増すかもわからないというのか、極力やることは、だんだん赤字を漸減するという基本方針の下にやつておると、こういう方針でいいかという意味だつたのですけれども、やる個々のお仕事は、これは趣旨がいいので、全然私は結構なことだと思うのですがね。そういう意味だつたのであります。
○説明員(梶井剛君) 勿論今のお話の通りに赤字を漸減せしめるという方針でやるのであります
○委員長(左藤義詮君) ちよつとお尋ねしますが、大変電報そのものの運命と言えば仕方がありませんが、非常に消極的な御趣旨だと、そういうことが現場の電報に一生を捧げて働いている従業員のへたちには非常に志気に影響しやしないか。今度の値上げでも、電話のはうで稼いでもらつて、我々はいつでもそのほうから養なつてもらつて、だんだん亡びて行くものを古城落日の中に守つているのだというような、同じ従業員の中で非常に暗い気持が出て来やしないか。やはり私が働いて、私が自分で何とかやつて行くのだ、それにはもう少し私だけ一三%くらいにしないで、上げてもらうなら上げてもらつて、その代りサービスも改善して、当局は減る減ると言うけれども、減らさないでやつて行けるのじやないか。むしろ私はそういう積極的な気風を持つたほうが事業の発展にいいのじやないかというような感じが、素人的感じでありますがいたすのですが、如何でしようか。
○説明員(梶井剛君) 仰せの通り、積極的な方針を立ててやつて行くことは至極従業員に対し希望を与えろ途であります。併し何しろ先ほど申しました通りに、料金を上げますと、むしろ通数が減つてしまうというような情勢にあるものですから、料金を上げることによつて収支相償うようにし、従業員はその上つたために起るところの増収を、設備の改善にどんどん使つて行く。それで鼓舞奨励して行くという方針をとりたいのですけれども、悲しいかな、逆の現象になつてしまうというので、むしろ赤字を漸減する方針に極力持つて行く。併し電信と言えば、先ほど申しましたように、機械化するとか、或いは新らしい設備を作るとかというようなことにつきましては、あえて収支の関係ばかりでなく、能率を向上せしめる方法があれば極力やる。御承知と思いまするが、昔と違いまして、今日では殆んど主要な電報局は印刷電信機、タイプライターを使つております。昔のようにサウンダーで手で送るというような電報は、殆んどまあ田舎にでも行かなければその姿が見られないほど電報はかなり近代化しておる。ですから、そういう意味におきましては、従業員諸君は必ずしも失望落胆する必要はないのじやないか。又我我としましては、先般もお答えいたしました通り、従業員の中から漸次再教育をいたしまして、そうして将来に対する希望を持たしたい。それには、従来は、電信のオペレーターの教育を受けますと、そのままいつまでもいつまでも電報局に勤務しなければならない、従つて向上の途がない。ということは非常によくないのでありまして、我々は電報局に従事しておる人を再教育する場合に、他の事業にも適応し得るような再教育をいたしまして、そうして自分の伸びて行く途を開いて参ります。そういうことによつて現在の電信従業員の失望するようなことのないように我々も努めて行くという考えを持つている次第であります。
○新谷寅三郎君 今津島委員の質問に対して総裁の御答弁一応御尤もと思うのですが、私はまだそのほかに、この前もお聞きした点に触れるのですが、もう少し重大な原因があると思う。それがどの程度の数字になつて現われているかは別問題ですが、政策的な問題といたしましては、電話のほうは、これは電話加入者が手元の電話を使いたいというので、任意に津話の加入を申込む。併しいろいろ電信のほうになりますと、これは非常に性格が変つておつて、急ぎの用事の場合には山間僻地に参りますと電話がない、従つて電信による以外には急速に用事が足せないという事情があると思います。その辺は非常に形態から言うと郵便のほうにむしろ非常に頻出した性格を持つていると思うのです。でございますから、私この前もお尋ねしたのですが、郵便事業について足りないところがあれば一般会計から補給してもらうように電信事業に対して足りないところがあれば、これは全国民に利用させなければならないのだから、一般会計から補給金を出してでも電信事業というものは国民に比較的楽に利用できるようにしなければならないということをお尋ねしたのですけれども、そういつた性格をやはり私は基本的には持たしておるのじやないかと思うのです。従つてこの料金関係についても郵便の中でも特に大水に利用されるはがきのようなものを収支償わないからといつてどんどん上げて行くということが許されないと同様に、電信の料金というものは一般大衆が比較的これを利用しやすいように、大衆に対する負担にならないようにという配慮がどこかに私はなきやならんと思いますし、恐らく料金政策としてはそういうこともお考えになつておると思う。その点は、私が言つたようなことが考えられておりますか、おりませんかということをちよつと一心お答えを願うと同時に、それと関連して私ちよつと疑問が起つたものですから、これは具体的な問題で、併せてお伺いしたいのですが、私は奈良県ですが、奈良県の或る山間部の郵便局で従来は電信を扱つておつた。ところが公社になつてから電信を扱えないということで、長いこと電信事務を扱わなかつた。恐らくお話にもありましたよりにこれは電話か何かで託送しておつのだと私は思います。ところが経費関係やらいろいろの関係があつて電信が扱えないことになつた。それでは平常に困るからというので、実は電電公社の局長さんあたりにやかましくお話をしてやつとこさ今年になつて元に復活して電信事務を扱うようになつて、非常に村民は喜んだ。若し今私が申上げたような性格を持つておるとすれば、これは電話によつてでも全国の国民が、郵便と同様に電信が利用でまるような組織を作つてやらないと、郵便と電信電話とが分れたためにどうもうまくあとが行かない。いろいろな経費の分担等の関係から、ここはもうやめておごうとか、ここだけは置いてやろうとかいうように、大都市に電信を扱う局が偏在するようなことがあつては本来の電信事業の性格から言つて私は非常に困つた結果になると思うのです。そういうことはないかも知れませんか、方針としてはやはり全国民かどこででも比較的楽に郵便と同様に電信は打てるというような仕組をお考えになる必要がありますと思いますけれども、その点はどうお考えになつておりますか。場合によりましては、これは局長からでも結構ですが、お答えを願いたい。
○説明員(梶井剛君) 前段だけは私がお答えして、あと詳しくは局長から……。 我々は五カ年計画におきましては、日本全国至る所に電報の打てるようにしたいという考えでおります。元来小さなものは御承知の通り郵便局と一緒になつておりまして、電信電話事業というものは郵政省に業務を委託しておるわけであります。従つてこの委託業務をしておりますところは非常に収支が償わない所が多いのでありまして、大体正確な金額は申上げられませんけれども、委託業務の範囲内だけで考えましても約四十億の赤字になつております、従つて我々は郵政省に損をかけないような計算の下にこちらが負担しておりますのですから、先ほど奈良県のお話がありましたけれども、初めてそういうお話を伺つたので、我々としましては現在あるものをなくするというよりも、現在ない所にもつと普及するという方針で今後やるつもりでおります。
○説明員(田邊正君) 只今の総裁のお答えを補足いたします。公社になりましてから、今それ以前に取扱つておりました窓口を減らすということは方針としていたしたことは、ございませんが、奈良県のお話の局は、或いは特殊な事情があつたかと思いますが、方針としてはそういうことはございません。それからなお総裁からお話がありましたように、できるだけ窓口の機関を殖やす、電報を簡単に打てるようにするということを方針といたしまして、只今具体的な問題につきまして郵政省と折衝中でございます。現在私のほうで仕事をいたしております特定局で、電報の受付をしていないのが相当ございまして、これは大都会にも相当ありますし、それから地方にもございますが、大都会或いは郡市、それから地方というふうに分けましてできるだけ窓口を殖やして参りたいというふうに考えております。ただ郵政省と、現在問題になつておりますのは、郵政省といたしましては、郵政省の直轄局、これは東京都内で申しますと郵便局でございますが、それも郵便局全部電報の受付をするようにして欲しいというのが今郵政省の希望でございますが、私どもの局と非常に接近している、例えば一町とか二町とかというふうな所まで受付をいたしますことは、これは中継が一回殖えるということで電報の早さが減じます。これは利用者にとつて親切な方法ではない。従つてその辺の検討をどうするかということにつきまして只今折衝しておりますので、近く結論を得まして実施いたしたいと考えております。
○新谷寅三郎君 これはまあ余り私が申さんでも郵政省として電電公社のかた十分御承知のことなんですが、先ほどの津島委員のお尋ねになつたことに対する総裁の御答弁のほかに、今申上げたような電信事業というのは一面非常に普遍的な国民に対するサービスをしなければならんという電話と違つた性格を持つているというところも、やはり今日でもお考えになつて窓口を殖やすなり、いろいろの設備をしておられると思うのですが、その点も明らかにしておかれないと、電信事業の独立採算制という点からいいますと、料金体系としては非常におかしなものということになると思うのです。この点やはり総裁から御答弁願いたいと思います。
○説明員(梶井剛君) 今の新谷委員の御意見の通り我々としましては、電報というものが、国民全般が使うものという考えの下に、寒村僻地といえどもできるだけ普及させて行きたいというふうに考えております。
○小林孝平君 今の総裁のお話では、郵政省に委託している分だけでも四十億円の赤字がある。そういうようなお話だつたのですけれども、それは間違いございませんでしようか。
○説明員(梶井剛君) それは電信電話両方合せましてです。電報だけではないのです
○小林孝平君 併し電話のほうは赤字にならんわけでしよう。
○説明員(梶井剛君) いいえ、そうではございません。加入者が二十五名とか三十名というところでやはり収支が償わないで赤字になつております。
○三浦義男君 新聞で私は見たので、まだはつきりわからないと思いますが、今度の予算の改訂で以て人件費、事務費の節約が百億ということを伝えております。この線に沿つてやはり電電公社のほうではこういうような人件費及び事務費の節約を何かお考えになつておりますでしようか。
○説明員(梶井剛君) 詳しい数字は局長からお答えいたしますけれども、二十八年度予算編成の際に人件費も物件費もかなり節約いたしました。むしろ二十八年度は二十七年度よりも定員数は少くなつております。
○三浦義男君 そうしますと、今度の予算の節約という意味からは電電公社のほうでは一切心触れにならないというお考えの下でございますか。
○説明員(梶井剛君) 今度の行政費の節約の問題でございますか。
○三浦義男君 さようでございます。
○説明員(梶井剛君) これはこの国会に初めて起つたものですから、我々まだそこまで十分に考えを及ぼしておりませんけれども、予算編成の際には相当合理化、能率化を予算の上に現わすように組成いたしまして、今後この国会できめられます行政費の節約ということになりますと、この上節約することはなかなか困難だろうと思います。併し政府の方針としてそういうことがきまりますとそれに副うように何とかしなくちやならんわけであります。むしろこの独立採算制の建前から、我方は一般公務員の場合と違いまして、できるだけ合理化をするように、進んで節約してしまつているという次第でございます。
○委員長(左藤義詮君) 本法律案は十八日項本付託になる模様でありますが、審査日程を作成する都合もありますので、質疑のありますかたはあらかじめ本委員長までお申出下さるようお願いいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十八分散会