電気通信委員会 第5号
- 発言数
- 35 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/07/01
会議録
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を開会いたします。 先ず電気通信事業運営状況に関する調査を議題といたします。九州地区の水害による電信電話の被害状況について当局より説明を求めます。
○説明員(梶井剛君) 今日まで入手いたしました報告によります概況、九州方面における水害状況を御報告申上げます。 六月二十七日の六時頃までに熊本地方が約七十ミリメーター、福岡地方が三百五十ミリメーター、大分地方が四百二十ミリメーター、長崎、佐賀地方が百五十ミリメーター程度の雨量がありまして、各地の河川が氾濫いたしました結果、意外に大きな水害となりまして、通信施設もそのために各所多大の被害を受けまして、その被害の程度を申しますると、市外通話におきましては大分通信部管内、大分県であります。全施設の七一%、熊本通信部管内が五八%、佐賀通信部管内が四六%、電信は大分、佐賀、熊本、いずれも全施設が罹災いたしました。又長崎は全編施設の九二%が罹災いたしました。市内電話は佐賀通信部内が七八%、熊本が四一%、福岡はあとで申します。局舎の浸水いたしましたものが五十三局でございます。主な局を申上げますると、電話局といたしましては久留米、大分、門司、電話局といたしましては熊本、福岡、門司、中継所といたしましては博多、八幡、久留米、久喜宮、門司、特に通信上非常に支障を来たしましたのは、大阪から四国を経まして九州に連絡しております長距離ケーブルが非常な罹災をいたしまして数カ所においてケーブルが切断されました。その他福岡から熊本に参りますケーブルも切断いたされまして、一時通信連絡ができなかつたのでありまするが、直ちに応急措置といたしまして、無線並びに搬送その他の回線を作成いたしまして、現在のところは各県庁所在地はすべて連絡可能な状態になつております。 その後の復旧状態を申しますると、市外電話につきましては、九州管内全体を総活いたしまして羅障いたしましたのが四九%、そうして約三〇%がすでに復旧しております。電信においては七二%、そのうち三七%が復旧しております。市外電話につきましては三一%、そのうち二二%が復旧しております。ケーブルにつきましては、ケーブルそのものは復旧しておりませんですが、ケーブルの切断されました所をゴム線その他によつて連絡いたしまして、回線として先ほど申しました通りに市外電話回線、電信回線が復旧している次第であります。 公社の従業員の罹災いたしました状態を申上げます。これは九州管内におきまして、職員の死亡いたしましたものが三名ございます。負傷いたしましたものが十九名、家族の死亡いたしましたものが十名、負傷いたしましたものが三名でございます。家屋の流失いたしましたものが八十五名、半壊いたしましたものが百七十九名、床上の浸水が千六百五十七名、床下の浸水が九百八十九名、連絡不能の人が九百五十四名、この連絡不能は今月においては連絡できております。全員無事でございます。計三千八百六十四名ということになつております。そのほか中国地方におきましても、山口通信部において浸水いたしましたものが相当ございます。家屋の全壊が四、流失が二、半壊が七、浸水が九五というふうになつております。公社といたしましては直ちにこの罹災した人たちに対して救済する措置をとりまして、罹災職員の救援物資といたしまして食糧約三百万円を近畿通信部に依頼いたしまして大阪において船積みして急送いたしております。そのほか広島から海底線敷設船海光丸に医薬品その他を約百二十万円積みまして熊本に派遣いたしました。そのほか四国の通信局編成の救護班によりまして、医薬品等を携えて医者、看護婦を九州に派遣いたしました。そのほか福岡に水害対策本部を作りまして、本社から建設部長ほか三名ばかりを派遣いたしましたばかりでなく、四国、中国からそれぞれ責任ある人を派遣いたしまして、九州の従業員の救済並びに設備の復旧に対して最善の努力を目下続けております。大体損害額につきましては、まだ正確な数字を定め得ないのでありまするが、大体十五億乃至二十億の損害であろうと想像されております。以上であります。
○委員長(左藤義詮君) 只今の説明につきまして、質疑のあるかたは御発言願います。
○久保等君 未曾有の九州地方の水害で、なかなか公社当局としても、当面の応急措置を講ぜられることに全力を挙げておられると思うのですが、大分応急復旧で市外電話或いは電信、市内電話等の復旧に相当著しいものが認められるのですが、まあ総括的にいつて、応急復旧等が大体どの程度で一応完了できる見通しでおられるか、それと、更に恒久的な復旧という問題になると、これは勿論今後の予算その他の問題にも関連がありますし、勿論見通し等もなかなか困難だとは思うのですが、併しそれにしても十九億乃至二十億というような厖大な被害を受けたわけですが、そういつたものについて大体どの程度の期間があれば復旧できるか。これはほんの臆測程度になるかも知れませんけれども、そういつた復旧についての見通し、それから更に先ほど言われた市外電話の羅障状況並びに復旧状況の中で特に九州管内と、それからその他の中国乃至は東京、大阪といつた九州外との市外回線ですね、そのものとの復旧状況が、四十九%の羅障というのは勿論九州管内における市外電話も入つていると思うのですが、そういつた九州管内市外の以外回線の応急復旧状況、それをちよつと一つ御説明、御報告願いたいと思うのでございますが。
○説明員(梶井剛君) 先ほど大体の復旧の程度を申上げたのでありまするが、東京等から行きます回線につきましては、直通回線が障害になつておれば、中継によつて連絡するという方法によつて各地とも連絡をやつているわけであります。例を申しますると、東京・福岡間、これは十一回線ありまするが、全然障害になつておりません。東京・熊本間、これは二回線ありまして障害に二回線なつております。それから東京・門司、これは四回線ありまして二回線が障害になつております。東京・小倉、これは一回線ありまして障害になつておりません。又大阪から申しますと、大阪・門司は四回線、これは障害になつておりません。大阪・福岡、十三回線ありまして、そのうち七回線だけ障害になつております。大阪・小倉、三回線ありまして一回線だけ障害になつております。大阪・久留米、一回線であつて、これは全部障害になつております。大阪・熊本、二回線ありまして、二回線とも障害になつております。他の都市からの回線は、大体重要な都市からはこういう程度の状況になつてわります。 それで復旧のことでありまするが、一応回線を復活するために応急の措置をとるわけでありますが、それにはやはり二十日間ぐらいを以て応急措置を完了したい。あと本復旧につきましては、これは予算の関係もありまして、現在予備費が暫定予算補正によつて四億五千万円、本予算が成立いたしますと予備費全額が十一億できます。従つてこの予備費では本復旧は不足であるということは確かでありまして、従つて将来機会がありましたならば、補正予算提出の際に、本復旧による必要な経費を改めて要求しなければならないと考えております。
○久保等君 更にお伺いしたいと思うのですが、特に復旧工事に日夜いろいろ御尽力されておると思うのですが、差当つて応急復旧に要する資材或いは経費、そういつたようなものについては、先ほど御報告としては、建設部長を派遣し、福岡に復旧本部を置いていろいろやつておられるそうでございますが、そういつた方面の措置が十分になされておるかどうか。それから更に従業員の罹災も今まで曾つて余り見られない非常に惨澹たる被害のようですけれども、そういつた方面に対しても、食糧或いは医薬品といつたような、極めてこれは緊急的な措置はとられておるようですけれども、家屋の流失その他によつて非常に困難な状況にあると思うのですが、そういつた面についても何かもう少し具体的な対策を立てておられるのでしたら、御報告を願いたいと思うのですが。
○説明員(梶井剛君) 先ほど食糧、医薬、衣類等につきましては、船によつて急送したことを申上げました。併し流失家屋というものの復旧につきましては、これは改修が困難だと思います。従つて一応は罹災いたしました従業員を他の社宅に収容する、或いは局舎等において余裕のある所に収容いたしまして、そうして差向き雨露の凌げるようにしなければならん。又これらの罹災した人に対する見舞金等につきましては、それぞれ適当な処置をいたして送金いたしまして、従つて差向き明日ということのないだけの手配はいたしであります。今後の家屋その他につきましては、本年度の予算成立によりまして、更に住宅等についてもそれぞれの処置を将来において講じたいと考えております。
○新谷寅三郎君 何遍も申上げたことで、繰返すので恐縮なんですが、こういう際に申上げたほうが話が通りやすいと思いますので申上げたいと思いますが、私は電気通信省の時代から、こういう災害に備えていつも災害に対する積立金をなぜおやりにならないかということをいつも申上げておる。と言いますのは、こういう大きな災害が起りますと、それを復旧するのには自然建設費を食い込んで行かなければならんということになります。そうなりますと既定計画の建設がそれだけ圧縮されるということになるわけであります。一般官庁であれば、保険も付けずに、災害があつたらあとで予算補正をやつて間に合せるということも考えられますけれども、特別会計でやつて行つております電電公社のごときは、やはり事業形態として当然考えるべきことは、予算面でもお考えにならなければならん筋合いかと思います。何遍も申上げるのですが、どうしてもおやりにならないのです。それで私は今度、非常に好ましくないことでありますが、若し今年又台風でもありましたならば、多少の予備金があつても、それは直ぐなくなつてどうしても建設費の中に食い込んで行つてしまう。或いは補充取替費のほうに手をつけて行かないと現状維持さえもできないということで追い込められることは必至であります。でありますから、保険と言いますか、そういつた考え方で災害に対しては当然或る程度の積立を毎年なすつて、こういう非常災害の場合に建設費には手をつけずに災害復旧がどんどんできるように会計を立直して行かれないとお困りになられるのじやないかと思います。これから一つそういう立て方を是非なすつて頂たい。この点について若しお答えができますなら、総裁からお願いいたします。
○説明員(梶井剛君) 誠に御尤もな御意見であります。本来ならばこういう独立採算制になつておるのでありますから、当然災害に対してあらかじめ準備金を持つて、そうしてすぐ処置ができるようにしなければならないわけでありますが、現在の予算の内容におきましては、減價償却それ自身でさえ相当な不足を来たしておる。今年度の料金値上案に書いてあります通りに、償却が本年度におきまして約五十億不足になつております。従つて資金の関係から、今積立てようと思いましても程立てることができないという経営状態になつておるというわけでありまして、できますれば、只今の仰せの通り我々といたしましては将来の災害に対して或る程度の積立準備金を持つておるべきものだ、そういうことにつきましては全く同感であります。将来におきまして、今度の料金植上げの算出根拠の中には、将来償還さるべき社債に対する減債基金というものを一応見まして、それを現金で保有することなく、直ちに建設勘定のほうに廻して建設に持つて行つておるわけでありまして、それと同じような趣旨におきまして、或る程度の災害準備金というものを将来においては積立てるようにいたしたいと考えております。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に、有線電気通信法案、公衆電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案(いずれも予備審査)を議題といたします。 本日より右三法案の質疑に入りますが、三法案に関連して日本電信電話公社総裁から特に発言を求められておりますので、この際発言を許可することにいたします。
○説明員(梶井剛君) それでは今回提出されておりまする三法案に関連いたしまして、一応公社の経営の内容についてお話を申上げたいと存じます。 公社発足以来の事業の概況を申上げますと、昨年の八月公社発足以来、公社設立の趣旨に鑑みましてその経営を合理的且つ能率的な体制にし、公社の使命である電信電話サービスの改善を促進するため、極力努力して参つております。 即ち昨年十一月には機構の簡素化と能率化を断行いたし、この結果管理要員から千五百名、管理所廃止によつて一万二千五百名、合計一万四千名を現場を充実するため配置転換したのであります。更に作業方法を合理化し、現場事務につきましては、附帯事務の簡素化、電話の繁忙時における交換作業の円滑化を図るための時間制賃金要員の採用、小局における電信電話共通服務及び夜間電報請負制度の拡充、電話による電報送達の拡充等を行い、又管理事務につきましても、従来の煩瑣な事務手続を企業体にふさわしく極力簡素化して参つたのであります。 従業員の能率は次第に向上し、昭和三十四年度を基準として、これを一〇○といたしますと、昭和二十七年度において、加入数は一四四、市外通話発信時数は一九四に増加してるのに対し、電話従業員数は一〇六、発信電報数は一一三に増加しているのに対し、電信従員数は一〇五となつているに過ぎず、又電信電話保守要員の一人当り電話機受持数は一二七、建設工事要員の一人当り負担量も一二七と向上いたしております。 資材につきましては、在庫品を極力活用し、購買を抑制し、作業資産の回転を向上させることに努めた結果、資材の在庫量は逐次減少いたしておりますが、本年度におきましても更にこれを徹底して行く考えであります。 工事につきましても、工事計画の早期樹立と工事の早期着工、工事計画、設計、施工等に関する地方機関の自立性の確立等工事の能率化に努めておりまして、二十八年度工事につきましては、すでに年度開始前に工事着手の手配を行い、且つ工事が年間を通じて毎月平均して行われるよう詳細な工事線表を作成して、全工事能力を能率的に発揮するように努めているのであります。なお二十七年度工事につきましては、加入者開通は予算工程を四万も上廻る成績を上げましたにもかかわらず、基礎設備の工事について相当量の繰越しを見ましたことは誠に遺憾でありますが、これも一部を除いては八月中には全部完了の見込みであります。 従業員の給与につきましては、昨年十一月以来、ほぼ国鉄及び専売と均衡のとれた給与といたしたのでありますが、従業員の勤労意欲の高揚と能率の向上とによりまして、事業収支は、予算に比して収入においては約二十億の増収となる見込であります。 昨年度においての電信電話サービスの成果について申上げますと、先ず加入電話につきましては、共同加入三万七千を含む十八万一千の増加でありまして、総加入数百五十五万に達しました。この増加数は事業創立以来の最高の成績であります。併しながら加入申込で受理できない、いわゆる積滞数は二十六年度末の三十四万五千が二十七年度末において三十七万七千に増加いたしております。 次に市内電話のかかる率につきましては、逐次向上をいたしておりますが、六大都市における平均が五三・三%といつた状態で、未だ十分な成績を上げ得ないのでありまして、加入電話の増設による輻輳救済、代表番号制度の拡充等の施設の促進を必要といたしております。 公衆電話につきましては、簡易公衆電話、委託公衆電話を合わせまして、千百八十五増加し、合計七千三百九十となり戦前の五千百四十八を上廻つているのでありますが、なお整備改善を要する状態であります。 市外電話につきましては、十五万五千キロの回線を増加し、総計百十一万五千キロ戦前最高の八十万七千キロを三八%も超えたのでありますが、通話数において七八%の増加を見ておりますので、東京・大阪間、東京・名古屋間、東京・仙台間等の主要区間においては、待合が、特急通話で平均三十分程度になるという改善を見ておりますけれども、全体的には待合時間が不均衡てあつて、未だに二時間、三時間の待合を要する区間も少なくなく、近郊通話においても交通機関によるよりも待合時間が長いといつた所も残つており、市外電話設備の大幅な拡張を必要といたしておるのであります。 次に電報につきましは、速度においても、正確度においても、ほぼ戦前の水準に達しております。又電信電話施設の障害につきましては、漸く戦前程度の水準に回復して参つたのでありすが、老朽施設や戦時規格の施設等取替えを必要とするものを相当多く擁しておりまして、これが保全に苦心いたしておるのであります。なお加入区域の合併、手働式電話の自動化も進めておりますが、これらは極く一部しかできない状態であります。 又從来の電話機より通話の明瞭度の高い四号電話機に約十万個を取替えたこと、一般専用線が二百五十二回線と従前の四十四%も増加したこと、電報受付機関を増置するため、三百五十の郵便局、百三十の簡易公衆電話及び委託公衆電話に電報受付事務を開始したこと等は、いささかサービスの改善に一歩を進めたものと存じます。 公社も本年度において設立第二年を迎えるのでありますが、戦後電信電話事業に寄せられた社会の要望は非常に大きく、なかんずく電話サービスの改善と電話の普及が最も熾烈でありまして、公社はその設立の目的から一日も早くこの要望に応えねばならない次第であります。この趣旨から、すでに昭和二十八年度事業運営方策を定めて各機関に示達し、更に経営の合理化を推進し、サービスの根本的改善を図つたのでありますが、二十八年度予算案におきましてもあとで述べます通り、一層能率の向上、経費の節減に努力し、サービス改善に努めているのであります。 御承知のごとく電信電話事業は、多年に亙り国家財政の制約を受け、そのため電話については需要供給の原則を無視して永年の間制限開通を行わざるを得なかつたため、電話は戦前においても他事業に比して著しく立ち遅れ、電話に市価を生ずるような世界に例を見ない状態を示し、又市外通話につきましても待合時間があるのが原則であるといつた状態のまま現在に及んだのでありまして、累積した拡充整備の不足の欠陥が、我が国における電話を容易に世界の水準に達せしめ得ない窮地に追い込み、政治、経済、文化の各般に亙り測り知れない損失を及ぼしているのであります。このような状態に対処しますには、長期の電信電話の拡充整備の計画を立て、これを着実に実行して行く必要がありますので、公社発足と共に電信電話拡充の長期計画を検討したのでありますが、資金確保の可能性をも考え、電信電話拡張改良五カ年計画案を設定したのであります。 この計画は、加入電話を現在の四五%、市外電話回線を一〇六%、市外専用線を五二%増加するものでありまして、立ち遅れの最も甚だしい電話を基幹産業並みの水準にまで引上げ、我が国の電話問題を根本的に解決する基礎を作るための必要最小限度のものであります。この計画実施に要する資金は二千七百億円に上りますが、これを確保し得て計画の実施が可能となりますと、重点的には電話サービスを各段に改善し得ることになる次第でありますが、この計画を以てしても、国内全体の要望を満足させるにはなおほど遠いものがありますので、資金の確保が更に可能となれば、なお計画を追加する必要がありますし、又その後引続き五カ年計画等長期計画を用意しなければならないのであります。従つて、五カ年計画実施の拡張改良資金を確保することが、我が国の電話を普及し改善する根本的な要件となるのでありますが、御承知のように、戦後の電信電話の復興は主として政府の貸付金に依存し、新規の電話架設についてはなお加入者に設備負担金を負担願う措置によつたのでありまして公社発足以後は電信電話債券によつて資金を確保することも可能となつたのであります。併しながら政府の貸付金及び電信電話債券につきましては、それぞれおのずから限度がありますし、加入者の負担も現在最高九万円となつておりまして、これを更に高額とすることは、電話の普及を阻むこととなることは過去の事実が示しており、在来の政府貸付金及び設備負担金或いは電信電話債券によつて、本計画の実施が確保し得るや否や多大の不安をもつものであります。 他面、電話設備の拡張改良と申しましても、例えば、市外電話回線を増すということは、市外通話が早くかかることとなり、明らかに現在の利用者の便益を増すものであり、又磁石式を共電式に、共電式を自働式にと方式を変更いたしますことも現在の利用者の利便となるものであり、加入区域の合併、大都市における中継線の増設のごときもいずれも殆んど現在の加入者の利便を増大するものであるばかりでなく、新規の加入者が殖えること自体が現在の電話利用の価値をその数に従つて増大するものであることは、電話サービスの特徴でありまして、五カ年計画におきましても、その建設資金の大部分はこれらのために投ぜられるものであり、新規の加入者のみに負担をかけるべきものでないことは、特に現在の利用者の方々に御了解を願いたい点であります。 今回の電話料金の改訂は、現行料金を以てしては、既存設備の減価償却も十分行われず、又建設改良に用いた借入金に対する利払も困難な事実に鑑みまして、或る程度の料金値上けが必要と考えられたのでありますが、この五カ年計画を実施するにつきまして、外部資金が十分に確保できないという事態を考え、且つ又これが利子の支払及び元金の償還も現行料金を以ては賄えないという事実を考え併せまして、料金の再検討を要するものと考えた次第であります。 もとより独占公益事業として、料金値上げについては極めて慎重に、且つ又消極的に考えねばならぬことは申すまでもないことでありますが、現行料金を以てしては、減価償却、利子支払更に又元金の償還も不可能の状態であつては、我が国の電話サービスを改善する計画の実施は困難でありますし、なお又現行料金が他の公益事業料金と比較して必ずしも高位にないという事実をも考え、料金の改訂により特に改良資金の確保を図るため、料金値上けの措置を政府に求めた次第であります。 公社といたしましては、正確迅速にして十分な電話サービスを広く公平に、そしで適正な料金で国民の皆様に提供することを目的として、先ずその基礎を確立するため、止むを得ず料金の改訂を求めた次第でありまして、この措置が国会の御承認を得られ実施することとなりますならば、まさに我が国電話問題の根本的解決が可能となると確信いたすものであります。 最後に予算について申上げます。昭和二十八年度の公社予算案は、公社当面する最大の問題であります事業経営の基礎確立、安定した建設改良資金の確保、職員給与の改善及び事業の合理的、能率的運営を予算編成上の基本方針として、前に述べました五カ年計画及び料金改訂を前提として定めたものであります。なお本年度より日本電信電話公社法が全面的に適用されることとなりますので、予算の弾力化、予算流用、繰越等前年度に比し大幅に改善され、事業経営の面から極めて合理的となり、企業体にふさわしい予算となつております。 以下公社予算案の内容につきまして御説明申上げます。 損益勘定の収入支出は共に総額で九百四十九億円となつておりまして、前年度に比較して百九十四億円の増加であります。この収入の中には本年八月より実施を予定しております料金改訂による増収額百三十四億円を含んでおります。又支出におきましては、減価償却費のほかに七十六億円の金額を建設勘定に繰入れることになつております。支出の内容を更に説明申上げますと、先ず人件費につきましては、二百八十四億円でありまして総経費の三三%を占めており、前年度支出予算において人件費が占めていた割合の二九%に比較いたしますと四%の増加になつております。この人件費の増加は当公社職員の給与べースと国鉄及び専売両公社とほぼ均衡のとれたベースにいたしたためでありまして、給与総額算定の基礎となつております要員計画におきましては、施設の拡張、事業量の増加にもかかわらず、新規増加については現在要員の稼動能率を高めることを前提として相当圧縮を加えている次第であります。 次に利子は四十一億円で総経費の五%を占めており、前年度の支出割合に比して一%の増加となつております。又減価償却費は百九十一億円で総経費の二二%を占め、前年度の支出割合に比較して四%の増となつております。併しながら以上の経費を除く一般経常物件費は三百五十六億円でありまして総経費の四一%に当つておりますが、これは前年度の支出割合と比較いたしますと八%の減となつており、絶対額においては十七億円の節減になつておるのであります。 従いまして二十八年度損益勘定予算につきましては、事業設備の拡張に伴い当然増加すべき減価償却費及び利子のごときもののほかは、事業の経営費については相当思い切つた合理化、能率化を実施することとし、従業員の待遇についてはできる限り改善いたすことにした次第であります。 なお前国会に提出いたしました不成立予算と比較いたしまして、料金改訂率の増加に伴う収支の増加約五十三億円以外の点については殆んど変更を加えておりません。 次に建設勘定について御説明申上げます。 建設勘定の収入支出は共に総額四百六十一億円となつておりまして、前年度と比較いたしますと百一億円の増加であります。前年度に比べまして特異な点は運用部資金の借入金を二十八年度は取りやめといたしまして百三十五億円減少したこと、電信電話債券の発行額が百三億円増加し、そのうち七十五億円は一般公募によつて獲得することとしたこと、それから料金改訂により損益勘定よりの繰入金が新たに七十六億円増加したことの三点であります。不成立予算に対しましては預金部資金の借入四十億円を取りやめ、公募債券発行額百億円を七十五億に減じ、これに代るものとして、国際電信電話会社株式売却代の繰入金二十億円を三十二億円に増加し、料金改訂に伴う損益勘定よりの繰入金二十二億円を七十六億円に増加いたしまして、国家財政の負担を軽減し、一方安定した自己資金による建設改良資金の確保の方針をとり、総額においては変更を加えなかつたのであります。 建設改良工事計画につきましては、その重点を最も電話需要の急迫いたしております大都市の電話充足及びその相互間の市外通話サービスの迅速化、将来の電話増設の基礎となる電話局舎及び市外ケーブル施設の建設並びに老朽施設の取替改良に置いております。即ち市内電話につきましては、需要の大部分を占めております東京に四万、大阪に一万八千八百の加入電話増設を予定すると共に昭和二十九年度以降における電話増設に備えて必要な電話局を都心部に建設することといたしておりますが、その他の部市においても、できる限り電話の増設と電話局の建設を図る予定であります。なお農村に対しましても、郵便局はあつても電話のない村に対し、通話機関を設置いたしますほかできる限り公衆電話を設置して、農村に対する電話の普及を図る予定であります。 次に市外通話につきましては、東京、大阪、名古屋相互間の通話を待合せなく接続できるようにし、又京浜間或は阪神間等大都市周辺の通話の改善を図りますと共に、四国、山陰、東北、北海道方面に対して幹線ケーブル又は超短波無線搬送設備を整備し、市外通話の改善を図ることといたしております。 以上を以ちまして公社の当面の諸問題に関しまする私の概略の御説明を終りたいと存じます。
○委員長(左藤義詮君) では、これより三法案の質疑に入ります。質疑のあるかたは御発言を願います。
○三浦義男君 あの電信電話の公債をまあお出しになるほかに、外資のことなんかお考えにならなかつたのですか。対象にはなりませんですか。
○説明員(梶井剛君) 外資のことにつきましても、最初五カ年計画を立てましたときには考えたのであります。大体外資を二百億程度得られないだろうかと。それに従いまして世界銀行の副頭取のガーナさんが来られましたときにも、一応公社の事業の現状を英文で書きまして持つて参りまして説明をしておきました。併しそのときの話では外資は容易に得られないということがわかりました。いずれ今後機会を見ましてその折衝を進めて行きたいとは考えております。又そのほかに最近電力会社などの外資には外国から機械を購したときのその代金の延べ払いのような状態において外資導入をしておるように見られます。従つて私どもも戦時中に発達しました新方式の機械につきましては外国から購入しなくちやならんものもございます。例えば例で申しますと、最近の自動交換は、今日本で使つておりまするストロージヤー、即ちステツプ・バイ・ステツプ・システムはもうなくなつております。クロスバー・システムに世界がだんだん転換されつつあります。現在のステツプ・バイ・ステツプは、東京に加入者が五十万になりましたならばもう行詰つてしまう、動きがとれなくなるということが目の前に見えております。その状態で現在の旧式のものを増設して行きますことは、あとで取り替える場合に非常な経費を要しまするので、我々としてはできる限り早い機会においてクロスバー・システムを取りあえず導入して行きたい。それがためには最初にアメリカからその機械を買つて来ようという考えでおります。又マイクロ・ウエーヴにつきましても、現在東京・大阪間に公社といたしましては実行に移つております。併しそのマイクロ・ウエーヴそのものの優秀さということにおきましては、日本の研究はまだ欧米のそれに遠く及んでおりません。従つて我々といたしましては、或る区間に対して欧米のどれか新らしい方式を導入することによつて、日本のマイクロ・ウエーヴ・システムを更に進歩せしめて、将来におけるマイクロ・ウェーヴの計画を日本の、つまり国産によつて実行可能になるようにしたい。従つてそういうものを導入いたしますところの代金をアメリカの銀行から借りまして、そうしてこれを何年間の延べ払いですることができないだろうかということで、或る銀行の東京支店にその考えを申しました。そうしてその際に向うの意見といたしましては、それは非常に可能性のある話である。従つてこれは本店にすぐ話してみようということでありまして、その後事実具体的にまだ輸入するところへ来ておりませんものですから、我々のほうも余り急いで返事をもらいに行かないのでありまするけれども、これは電力会社の例を見ましても、非常に可能性があるのであります。若しかような外資が得られたならば、この計画の上に更に追加して、外資によつて得たところの資金を更に拡充に使つて行きたい。現在の電話拡充計画は先ほど申上げましたようにむしろ小に過ぎるのでありまして、資金が得られたならば、それ以上に一歩進めて拡充すべきではないだろうかという考えでおるわけであります。
○三浦義男君 昨日の予算委員会で問題になりましたのでありますけれども、電力会社の機械の輸入でございますね、これはまあSTACが非常に骨を折つてくれたというような話があつたのですが、STACなんかと御相談になつたことございますか。
○説明員(梶井剛君) 電力の機械と我我のほうの機械と大分趣きが違いますので、従つて交渉する相手がおのずから違うのじやないかと思いますのですが、実は今のSTACと申しますと、内閣にある科学技術協議会でございますね、そのほうへはまだ全然交渉しておりません。外資導入につきましても、実はガーナーさんが来まして日本の政府からいろいろ要求を出すという話を聞いたのが我々非常に遅うございまして、昨年の九月頃です。従つて政府のほうからは電信電話事業については何ら申入れがなかつたということでありましたものですから、我々直接に参りましてそういう話をいたしたのでありまして、日本の各事業からまあ大変種類も多いし、又金額も多い要求をガーナーさんに出されて、ガーナーさんがあきれてしまつたという話を聞いておるんですが、我々は聞きおかれた程度じやないかと思つております。
○委員長(左藤義詮君) ちよつとお尋ねいたしますが、只今六大都市における平均が五三・三%というお話でしたが、これは戦前との比率、それから他の文明国との比率などとどういう工合になつておりますか。
○説明員(梶井剛君)戦前の比率は大体七〇%乃至八〇%通話完了ができました。それと比較いたしまして二〇%以上まだ低目になつておるということであります。 それから欧米の文明国におきましては、すぐ電話がつきますのですから、大体故障以外は殆んど通話できます。九十何パーセントの完了率だろうと我々は想像いたしております。
○津島壽一君 資料をもらいたいと思います。もうすでに配付されたものがあるかも知れないが、若しなかつたら、今度の大きな問題は電話料金の値上げ、料金の改訂の問題だ。それで前の値上げの計画と、つまり二十八年度の不成立予算に計画されたものと今度の提案になつたものとの収入金額の各項目別ですね、即ち度数制の値上げ料金と基本料金、或いは普通料金、それから定額制料金、市外通話というこの項目別の収入、増収見込額ですね、それは約百三十四億になる、その内訳を項目別に。それから不成立予算でその分は幾らだつたか、今度それよりも増す、今のお話では前の計画より増したんだというこの一覧表ですね。それで極めて常識的に考えておつたんですが、間違つたら御訂正願いたいと思うのですが、今回の電話料金の値上げの率は二割五分というように聞いておつたんです。二割五分、これは平均だろうと思うので、中には一割、十割値上げのものもあれば或いは低いものもあつて、全体として現在の電話料の収入に対して二割五分の増収を図るというように承わつておつたのですが、併し実行してみると、或るものは非常に、例えば市内電話の度数のごときは五円が十円というから十割値上げだ、こういう大きい声がいろいろ巷にあるのです。或るものは一割しか上げないんだとか何とかいろいろこれはあるだろうと思う。若し二割五分平均の増収ということが事実でなかつたらこれは問題でないんですが、これはどういうのですか。これを表によつて頂くと、これは大分高く上つているな、これは非常に低くして値上げしているなということを一覧表で見たいのですが、ございましたら、もうすでに頂いておるかも知れませんが、これは資料として頂きたい。
○委員長(左藤義詮君) 御説明願つて、なお資料を頂いたらどうですか。ずつと御説明になつたら如何でしようか。
○政府委員(金光昭君) 先般お手許に差上げました資料の中で、料金改訂案比較という三枚の紙を差上けたのでございますが、こういう白い紙に、それに只今津島委員のおつしやいました今回のこの二五%増収に対します各項目別の増収額は出ております。それと只今お話になりましたこの値上率も、例えば電報料で申しますれば十三%とか、そういうことが出ております。ただ御要求のありました一割値上げのときの資料はお手許に差上げてございませんので、その点につきましては、御必要があれば後刻又作りまして御提出申上げたいと思います。
○委員長(左藤義詮君) それでは只今御要求の中で不足の分はできるだけ早く御提出願いたいと思います。
○久保等君 ちよつとお尋ねしますが、先ほど総裁の説明せられた中に、電話交換の時間制賃金要員の問題がちよつて出ておつたのですが、現在どの程度時間制賃金要員の人員がいて、而も時間制賃金要員を、将来まあでき得る限りそういつた方向に持つて行こうという考え方でおられるのか。それともまあ差当つて応急的な措置という意味で、いわば定員の穴埋め的な臨時措置としてやつて行こうという考えのか。そういつた臨時時間制要員の将来の考え方、基本的な考え方をちよつと念のためにお伺いしたいと思うのです。 それからもう一つ、先ほど能率の点でいろいろ非常に能率が高まつて来ているというようなことをパーセンテージで言われたわけなんですが、従つて電話の場合をとつて考えても、また昭和二十四年度と比較すると、電話の増設の面では非常にパーセンテージが高いけれども、人員の増加率はそれに伴つてむしろ非常に圧縮された形で、いわば非常に能率が上がつて来ておるというようなことを数字的な点で言われておつたのですが、特にここ五カ年くらい、電通省時代の昭和二十四年頃から五カ年くらいの間において、施設が実際増加したのに伴つて果して人員がどの程度増加したのかどうか。それはまあ勿論そのときどきの政府の考え方として相当必要人員そのものが削減されていると思うのですが、これは普通当然あり得ることだと思うのですが、そういつた形だとするならば、これら施設増に伴い当然必要な保守要員というものが確保されておらないという形では事業の運営の上からいつて非常に重大な問題だと思う。数字の上では非常に能率が上つておるという形で理解されるのが、逆に実質はそうじやなくて、必要人員がいないがために、非常にむしろサービスが低下して来ているという事実がこれは起きているわけです。そういう点で施設増に伴い人員が少くとも円滑に増加しているとは見受けられないのですが、そういう点でむしろ事実ありのままに、電話の交換機が一台殖えれば当然これについては何名必要だという形のものが、そのときの政府の査定といいますか、そういうような形で、実際に必要な人員が仮に百名なら百名だつたのだが五十名しか実は定員が獲得できなかつたというそういう経過を、数字的な問題ですから、勿論ここでお答え願えなければ資料等で一つお示しを願いたいと思うのですが、五カ年間くらいの経過の御説明を願いたいと思うのですが、如何なものでしようか。
○説明員(梶井剛君) 営業局長からお答えいたします。
○説明員(田邊正君)時間制臨時要員の点についてお答えいたします。現在使つておりますのは約四百名足らずでございます。それから将来これを恒久的なものとして行くかどうかというお尋ねでありますが、それに対してはこういうように考えております。御案内のように電話の市外通話の申込というのは一日の中にピークがあります。従つてそれに対して定員をそのまま充てて参ると、どうしても成る程度ピーク以外の時間に無駄が生じます。又逆にその無駄がないようにいたしますと、ピーク時の配員が不足になつてサービスが悪くなります。そういう点から考えまして、そういう無駄をなくしますためには、臨時的な人を使うということが一番経済的なものでありますから、そういう見地から今後なお続けて行きたいと考えております。そういう程度であります。
○久保等君 今の点だけについて、もう一回ちよつとお尋ねしたいと思うのですが、全国で今四百名と言われたのですが、その十倍、四千名程度いるのじやないかと思つたのですが、その点をもう一遍念を押してお聞きしたいのと、それから今言つたピーク、特別にピークになつたところだけを埋め合せる意味で時間制要員を使つているという、又将来もそういう考え方だということならば、それで問題はないと思うのですが、併し必ずしも具体的に考えて見ました場合に、そういうことではなくて一般のノーマルな運用そのものを、その従事する従業員をむしろそういつた時間制要員というような形でやつて行つたほうが、経営的に非常に経費が安くつくというような考え方で或いはやつておられるのじやないかという危惧が、懸念が若干見られる点があるようなんですけれども、今言われた点は少くともそのピーク時にいわゆる本定員ではむしろ非常に不経済だ。だからピークの点だけの特殊の場合にそういつた時間制要員という形で運用をやつて行くのだという考え方をはつきり実は確立しておられるのかどうか、もう一編一つ念を押してお聞きしたいと思うのです。
○説明員(田邊正君) 只今の人数の問題は私の記憶では確かに四百名と記憶しております。それからお尋ねの第二点は、私が先ほど申上げたと同じような考え方をいたしております。
○説明員(靱勉君) 只今お尋ねの第二点でございますが、これは久保委員も十分御存じの点でございますが、御承知のように行政整理が数回あつたのです。そういうような事情で定員の減少というものは終戦後相当やつて参りました。それから又大蔵当局に予算を要求する場合におきまして、なかなか新施設に対する増員というものがそのままに認められたことはない。大体半分或いは六割程度にとめられるというような状況にあつたわけでありますけれども、それは終戦当時非常に施設が荒廃しておつた、従いまして戦前の保守の、件数にしましても或いは十倍にも上つたというような時代におきましては非常に人員を要した次第でございますけれども、折角の努力によりまして施設もだんだんと障害率が少くなる、そういうような状況から見ますれば、定員につきましても若干のそこにゆとりができて来る。或いは御承知のように新たに電気通信省の機構になりまして、いわゆる非常に科学的な組織を作られた。併しながらなかなか実際の状況においてはライン、ラインのコーデイネーシヨンがうまく行かんというような状況から、更に機構自体についても我々は検討しなければならんというようなことになりまして、確かに昨年に比べまして管理要員は多くなつている。これらにつきましては、相当参議院の電通委員会等からも御批判を頂いており、又現地視察の委員の方々からもその調査報告として御指摘を受けている。特に電電公社発足に際しましては、そういう点も思い切つて改めるというような方針が示され、私どもも誠に御尤もな点であるというような状況で、先ほど総裁から御説明ありました通り、約一万以上の人を現場に配置するというような状況にいたしたわけでございます。定員の総数としましては、今までにおきまして行政整理のたびに落ちますが、新規増設が御承知のように非常に急カ—ブで殖えて来ている。四十六万の終戦当時の加入者が、現在百五十五万、まさに約四倍の増加でありますので、非常な施設の増というものはありますが、一方自動機械化も又促進されているというような状況を勘案いたしまして、なお私どもとしましては、定員の合理化というものにつきましては、更に一層努力いたすという方針の下に、二十八年度におきましても実行定員というものは前年よりむしろ減ずるというような形に相成るように現在計画されている次第であります。
○三浦義男君 ちよつと伺いたいですが、この人件費の項の御説明で、公社の職員の給与ベースを国鉄及び専売、両公社とほぼ均衡のとれたというふうに言つておられますが、今どのくらいの給与ベースになつているのでございましようか。
○説明員(秋草篤二君) お答え申上げます。一万三千四百三十円という計算に相成つております。
○三浦義男君 それではそう安くないじやありませんか。現に何か郵政の関係から電信電話関係が離れたので、郵政との均衡が非常にとれなくなつた。郵政のほうを上げろというような要求が来ておるんですね。
○説明員(靱勉君) お答えいたします。昨年の十一月に公務員及び専売、国鉄又電電公社のべ—スアツプが実行されている次第でございますが、その際私どもに示されました調停案におきましては、只今申上げましたほぼ一万三千四百三十円という点を示されたのであります。大蔵当局においていろいろ折衝した場合におきまして、予算上、その他他の公社との関係等も考えまして、いろいろ問題があつた次第でございますが、或いは昇給率を減ずるとか、いろいろな方法によりまして、その当時決定しました額というものは国鉄より低くく、専売よりたしか八円か二円かの差であつたと思います。詳しい数字の正確なところはこの次御説明申上げてもよろしいのでございますが、そういうような状況になつておつた次第でありまして、公務員との比較はどうかという問題になりますと、公務員より若干基準外賃金におきまして上つていることは事実でございます。
○三浦義男君 もう一遍。それから利子でございますね。利子四十一億円と言つておりますが、これは今どれだけ借入金なりお持ちなんですか、これを見てもわからないんだけれども……。
○説明員(秋草篤二君) お答え申上げます。極く最近の数字を申上げますと、六百二十一億四千六百万円ほど借入金になつております。一切合切を含めた借入金でございます。そのほかに広い意味の借入金としますと、電信電話債券とか、これは昨年の一月から二十億計上しました。こういうふうなものもございますけれども、これは別としまして、いわゆる借入金というのは六百二十一億ということになつております。
○委員長(左藤義詮君) 本日は質疑をこの程度にいたしまして、次回は明後日の午後開きたいと存じます。 すでに御連絡申上げておきました通り、午後四時頃から日本文化放送協会の視察を行いますので、多数御参加下さるようお願いいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十八分散会