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16回国会参議院1953/07/22

大蔵委員会 第23号

発言数
279
登壇者
14
会派数
6
開催日
1953/07/22

会議録

西川甚五郎自由党

○理事(西川甚五郎君) それでは只今より第二十二回の大蔵委員会を開会いたします。  先ず国有財産法等の一部を改正する法律案につきまして御質疑を願います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今度の第十三条の改正で、公共用財産に公共福祉用財産が編入されて、従つて今までの公共福祉用財産についてはその用途廃止等の場合において国会の議決を要しないことになるわけですが、その公共福祉用財産として今残つているものは何と何がありますか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 公共福祉用財産は今御指摘の通り今度の改正では公共用財産というものの範囲に吸収されることになります。そこで従来の公共福祉用財産というのは、国において直接公共の用に供し、又は供するものと決定したものということで該当するものといたしましては三件ございます。新宿御苑と皇居外苑及び京都御苑、この三件であります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 最近決算委員会において問題になつている虎の門公園は一応今の財産の区分で言うと普通財産ですね。そうすると二十八条の、今度改正規定になつておりますが、二十八条の規定を適用してこの第一項の第一号、二号、こういう一号の規定を当てはめることによつて、その虎の門公園は東京都に対して払下げることができるというような、具体的な事例としてですよ、この条文解釈をはつきりするために、虎の門の場合においてはどうなりますか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 虎の門公園の例について申上げますと、これは公園であることには間違いないのでありますが、国有財産の扱いとしましては、土地が国有であつて、公園というのは設置者は東京都であつたのであります。つまり東京都の条例で以て指定して、東京都のほうで公園を管理しておつたのであります。従つてこれは公共福祉用財産ではなく、二十八条の関係の第三号、公共団体又は私人において公共用財産の用途に代るべき他の施設をした場合に、当該団体に譲与できる関係の規定から見ますと、これは公共福祉用財産ではない。それから今度の改正法によりましても公共用財産ではない。従つて二十八条二号の公共用財産の用途に代るべきものを作つた場合というような条項に当てはまりませんから、東京都のほうに対してこの規定を働かして譲与しようというようなことはできないのであります。勿論又仮に私人の場合であつてもやはり同様に本条の適用はないものであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 関連して……。今小林君の御質疑に対しましての政府の答弁に、虎の門公園は土地が国有であつて、公園としては東京都が経営しておつた。そうするとその公園そのものの内容、性格というものは、いわゆる土地に対して公園としての樹木があり、或いは公園としての施設があるということに相成るのでありまするが、虎の門の公園は相当長い歴史を持つておることと承知いたしますが、国有の土地に対して公園の施設は東京都がいたして公園になつたのが、いわゆる国が国有地として貸付けるときに、東京都に対しましてその処置をいたすときに、すでに地上にある、虎の門公園の土地の上に公園としての施設ができておつたのである、こういうふうに承知いたすのでありますが、その点はどういうふうに解決をされるか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 虎の門公園に似たような地方公園は各所にございますが、いずれも沿革が古いものでございます。明治の初年頃からずつとやつて来たものでありまして、それは国有財産法の従来の規定の適用では、地方団体が公園を設置してそれを運用して行く場合には、必要な国有財産は無償で当該団体に貸付をしてよろしい、現行法にもそうなつております。沿革は非常に古いものでありまして、その間内務省時代に監督していたとか、それから建設省のほうにそれが移つて来たとかいう関係で、大蔵省のほうでまとめるのに非常に機構の改変やら何かで長く1時間を要した。それでそういつた関係で、始まつた当時に木が何本あつてどんな状態であつたかということは、ちよつと今正確な帳簿はないのでありますが、現在の状況においてははつきりいたしておるわけであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 もう一点だけ。そうすると只今の御説明によりまして、一応沿革が出て来たわけでありますが、そういう非常に古い歴史を持つている。それが或る時代にいわゆる公園というような名称になつてそういう施設ができた。だからその地上にあつたいわゆる幾百年の星霜を経た古木、そういうようなものがいわゆる公園の主体をなすのでありますから、これは国有と見て差支えないと、こう観測をするのであるが、従つて地上における樹木というもの、つまり土地及び樹木は国有である。それを公共福祉のために公共団体に貸付けた、こういう解釈をいたして然るべきであると思うが、先刻の御説明によると、地上のいわゆる樹木物件は国有でない、こういう御説明であつたように考えられるのですが、その点の後のこれは運営取扱いについては別個のものであるが、その所有権に対する明確な判断を明らかにしておかなければならないと思う。それが虎の門公園が今日問題になつている上におきましても非常に関連、影響することが多いのでございますから、その点改めて承わつておきたいと思います。    〔理事西川甚五郎君退席、委員長着席〕

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 表現が不十分でございましたが、只今御指摘の通り土地及び土地の定着物、つまり樹木であります、そういつたものは国有でございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 了承いたしました。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 「普通財産は、左に掲げる場合においては、これを譲与することができる。」という二十八条の規定がありますが、今の虎の門の土地は普通財産だということになつて、それを譲与するというような場合には、どういう場合に譲与することができますか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 地方公園のために土地その他の国有財産を地方団体に貸付ることは、これは国有財産法の関係で無償貸付の規定がございますので、その規定を働かして従来ともそれでやつておりますし、今後問題が起りましてもその無償貸付で動くのでありますが、用途を廃止したという場合には、貸付の目的がなくなりますから、借受けた側としては無償貸付の適用がなくなるし、国のほうでは公園のために貸してあつたものは、公園の用途を廃止しますと取返すのが原則ということで今度又国のほうに戻つて来る。同じ普通財産でありますけれども、公園にしております場合には大分行政財産的な匂いがする、帰つて来ますと、今度は公園は廃止されているということになりますと、普通の土地物件になるわけでありまして、これにつきましてどういうふうな処置をするかということは、別にきまつた法規上なり何なりの定形、きまつた形はないのであります。例えば官庁のために、何らかの施設のために、行政目的でその土地を使うということになれば、そのほうに使うのも一つのやり方でありますし、又地方団体において引揚者の施設を作るとか或いは学校の用地にする、或いは又再び公園を作るというようなことになればそのほうに話を持つて行つてもよろしい。それからそういつた行政的な目的又は公共的な目的がないということになりますと、普通財産の一般原則としまして処分、収益する財産として変りないわけでありますから、入札によつて競売するとかいうようないろいろな場合が出て来るわけでありまして、国有財産の扱いとしましては、公園が用途廃止されて帰つて来た場合にどうしなければならんという一定のきまつたルールはないわけであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の、そうだろうと思うのですが、普通財産に、公園の用途を現実に廃止しているわけです。普通財産となつて、而も今自動車会社が占有している。これを決算委員会等において相当問題になつているのでしようが、当面あなたのほうとしてはどういうふうにあの土地はするつもりなのですか。普通財産として帰つて来るわけですね、当然……。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 本件につきましては省議決定をいたしまして、会社が権利なくしてあそこに建物を作つておるという事態はよろしくないからこれを立退かせる、撤去させる。又東京都におきましては、まあ自分が管理中に以上のような事態を作つたという立場もありますから、これに対しましては立退き、撤去方については協力を求める。建設省におきましても同様の角度からそのほうに協力をして頂いて、話が進まなければ訴訟に訴えてでも目的を貫徹する。その措置を待つて最終的な処理、つまり虎の門公園を復活するか……これは国で公園を経営するというわけじやございませんので、やはり設置するとすれば都のほうの関係にもなりますので、その辺は先ず撤去させる。現在除籍されて、公園じやないのでありますから、沿革に鑑みまして立退かせるということを先ずやつて、最終的な処理についてはそれの進行中に考えようというような省議決定をいたしております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の問題について国会の一部において、一部というよりは決算委員会に関係しておる人は、自由党所属議員以外は一つの決議をしたいということを言つておる。それによつて今の土地は原形に復旧せしめ、公園地として国民一般の用に供すべきものと認めるというような言い方が今問題になつておる。ところが今原形に復するということは問題ないとして、公園地として国民一般の用に供すべきものと認めるというようなことを国会として注文をつけるということについての、あなたとして考えての法的見解はどうですか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 大蔵省に関する限りという前提をおきますと、公園行政につきましては遺憾ながら権限がないわけなんであります。そこでせいぜいできますことは、とにかくああいうものが本来公園であるべきものに入り込んでいろいろ禍いをなしておるから、普通財産として大蔵省に戻つたけれども、あのままでは公園にしようというような決定も権限ある官庁でしようにもできないじやないか。とにかく取り除けなければならない。取り除けるほうに全力を尽すということしか私どものほうとしてはできない。まあ法的にとおつしやつたようでありますけれども、法的な面から言いますと、公園にすべきであるというような御意思に副いまして、大蔵省で公園にするという決定権はないので、ただ公園にするような下地を作つて行こうということなら全力を挙げてやりたいと考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 あなたにのみ聞いてもちよつとわからんと思うのですが、幸いほかの件で国立公園部長が出席しておりますから、今の国の普通財産になつたというものを、まああなたのほうへ移管になつた場合に、直営の国立公園としてやろうという場合に、大蔵省との話合いでそれはできますか、できないか。抽象的に聞いているのじやなくて、今の虎ノ門について聞いているのですよ。首都建設法によつて云々という問題もあるようですし……。

森本潔厚生事務官(大臣官房国立公園部長)

○説明員(森本潔君) 只今お話のこの虎ノ門公園につきましては、厚生省といたしましては別段これを公園にしようとかいう考えは持つておりません。これは都市内の公園を作りますにつきましては、都市計画上ここに公園を作るかどうかという決定がございます。これはまあ建設省の所管でございますが、その計画に織り込まれておれば将来都市計画事業として公園にするという可能性があろうと思いますが、これは私のほうで今の段階ではタッチしておる段階ではございません。又国がこれを直接やるという考えも今のところ持つておりません。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 ちよつとその問題は保留しておきますがね。では公園部長に出席を求めたのは、前々回の国会において国有財産法、今の十三条の規定によつて例の皇居外苑の一部、俗称千代田グラウンドを公共福祉用財産にしたわけですね。そのときもいろいろ千代田区等から反対があつたのだけれども、一応我々は政府の申入れを妥当なりと認めて公共福祉用財産とした。ところがその後あそこを通つて見ても依然としてあのままであつて、昔とちつとも変つていない。外苑を整備するのだと言いながら一つもその形跡は見えないのですよ。それはどうなつておるのですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房国立公園部長)

○説明員(森本潔君) 元の千代田グラウンドが昨年の五月の国会で公共福祉用財産に編入されたわけでありますが、まあそれにつきましては、大体の考えとしましては、あそこは皇居外苑の一部でございます。従いましてそれの一部として一括してこれを管理するのがよかろう、こういう考えで編入になつたのでございます。そうして編入後におきましては、あそこを大体他の部分と同様に苑地として整備する、こういう計画でございます。ところがお話のように格段の施設は今できておりません。この状況を申上げますと、あそこの仕事をしますのには二つの役所が実は関係しておるわけでございまして、一つは建設省でありまして、新らしい工事施設をするという仕事は建設省でやる。それから財産の管理並びにでき上つたものを運営管理すること、これは厚生省でやつております。こういう建前になつております。  それであれの移管を受けます前に建設省とも相談いたしまして、移管後はどういうふうにするかという計画を立てまして、その内容は前に委員会で御報告申上げたと思うのでありますが、大体数千万円の金を投じましてきれいな感じのいい庭にする。又休憩所も作る、それから電車通りのほうからあの地区に入ります橋等がございませんが、それも復旧するというような点でございまして、まあ大体概算で三、四千万円と思います。ところが二十八年度の予算の計上に際しまして、建設省におきましては一応全体の計画の実施について要望されたわけでありますが、実際取れましたのは、取れましたと申しますか、今審議中の予算でございますが、それには約四百万円であの橋を復旧するという経費だけは認めて一応国会提出になつたのであります。それで二十八年におきましては新らしい施設としては、その予算が確定いたしますれば橋の工事ができるということでございまして、その他の苑地につきましては二十九年度以降の予算措置がなければできない、こういう実情でございます。  お話の通りその整備が非常に遅れておるということでございますが、それは今申しましたような予算措置が併行しておらんという実情でございますが併し管理する側としまして、できるだけあそこをきれいにしたい、金を投ずる前に手持ちの人夫等を利用してやりたいと思いまして、御覧の通り草地でありますとかいう所はできるだけきれいにする。それからベンチ等も若干配置して体裁を整えるというような状態で、少しは努力いたしておりますけれども、そのもとの予算措置が伴わないものでございますから十分計画通りのことができておらん、こういうような実情でございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 これを我々が議決をするときにいろいろ地元から反対があつた。その反対が、こういうふうに公共福祉用財産になつたとしても、恐らくあれだけの熱意を以てあなた方に迫つているのじやないか。で、そうするとできるだけあそこを現状のままでおいといてもらいたい、成るほど国へ取上げられたけれども、その実際の使用状況は今までと変らんようにしてもらいたい、こういうようなことで今の予算だけの理由でなしに、そういうようなことで遅れているのじやないか。私は更に邪推をすると、今度は十三条の規定で、今までのように公共用財産というものが国会の議決を要せずして用途廃止等ができるということになると、いろいろ我々に、まあ或る方面においてはまずい顔をさしてこの議決を強行し、併しその後又あなた方も押されて、あれはもう皇居前広場として使わない、東京都で用途廃止をするというようなことをやられたら困ると思う、そういう気持はないのですか。

森本潔厚生事務官(大臣官房国立公園部長)

○説明員(森本潔君) そういうような考え方はいたしておりません。まあ今度国有財産法が規定が若干変るようでございますが、変るといたしましても、あの地域につきましては将来とも皇居外苑の一部として、その目的に副うように管理して行かなければならんと考えております。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 大蔵当局にお尋ねいたしたいが、先刻虎の門公園の問題について、いわゆる土地及び公園としての樹木、施設共に国有であるということは確認されたわけでございますけれども、そういう何が明確になつた以上、今回東京都から大蔵省に虎の門公園は一応返還の手続が取り運ばれておるのであるが、又そうなつておるのでありまするが、そうなりまするというと、当然返還の場合には、貸付当時の土地、樹木の原形というものを引継ぐことが国有財産に対する大蔵当局としての取扱い方であるということに考えられるが、その点はどういうお考えであるか伺いたい。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 返還という言葉でありますが、無償貸付をしておつたけれども、無償貸付の目的は、公園として使つておるから無償貸付ということでありますが、東京都のほうで公園をやめたというと貸付目的を失つたから返して来る。その場合には現状を元の状態で以て返すのが原則なんであります。これはまあこれからの問題としましては、はつきりと貸付条件の中に細かいことまで掲げなければいけないのでありますが、本件の場合につきましては、先ほどちよつと触れましたように、元をただせばずつと前に内務省時代からずつとやつておりまして、それが建設省のほうに引継がれて今度大蔵省に返つて来たというような関係になつておりますので、いわば法定貸付のような形になりまして、契約条項というものが一何々、二何々というふうになつておりません。そういつた関係でございますので、どの程度原状回復をするか、法的にどうかという点になりますというと必ずしもはつきりしない。それで原状回復というのは常識上、国有財産の扱いとして適当であるということになりますと、勿論土地はそのままの状態で返す、樹木は伸びるのでありますから伸びたままの状態で来るわけでありますが、当該条件につきましてはよその者に使用をさして、建物のついたまま返して来た。瘤つきのまま返して来た。本来ならば返す前に都のほうであらゆるその瘤を取払つて返して来るのが普通なんでありますけれども、それが本件の場合にはなされていなかつた。それじやそれが済むまで大蔵省のほうではだらだら引継を怠つておるかという判断になるわけであります。それならば筋でありますが、要らなくなつたら国へ返すものであるから、国のほうで返してもらつて置いて、あとの措置は国のほうでやろう。それから都のほうもそういつた原状にしないで返したのだから、その当時のいきさつなり何なりから、それは国でやるから、都のほうでも原状の回復のほうに一体となつてやろうというような意味で引継をしたのでありまして、問題は本件の経過からいたしまして、原状回復を待つてから、東京都にさせてから引継ぐということが果して実効的であつたか、それよりも今のようにとにかく大蔵省のほうに返えさして、大蔵省が乗り出して、都と一緒になつて原状回復のほうに当つたほうが効果的であるというようなことから、ああいうような状態で都からは返還を受けたわけであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 非常に明確を欠いておるので、事は今の説明で甚だ率直でないのでありますが、国有地の問題についてはさような貸与に関する問題でありますから極めて端的率直であるベきものである。その端的率直であるところにその問題の是非曲直が明確になるのでありまするが、一体この問題は非常にあいまい模糊としておる。あれは貸付を、虎の門公園としての公園を破壊して、つまりこれを打ちこわして、現状いわゆる公園でない、建物を……、公園を全部こわして、そうしてエンパイヤ・モータースといいますか、そういう市街地の一会社、或いは営利会社にあれを貸したわけであります。その当時東京都は無断でこういう処置をいたしたのだ。そうして今度期限が来て、そうしてこれを東京都は当然貸付人に対しては公園として貸付けたので、当時の原形としての公園としてこれが返還をせしめますれば何らこれは問題がないはずなんです。それを今いろいろお話のように複雑怪奇を極めた取扱い方によつておるのでこれが明確なる決定を見ない。こういうのでありますから、これは大蔵省としては将来前例になる。貸付けましたその当時の実状というものに対しまして、いわゆるその後貸付人が政府に対して無断で場所を或いはこわし、或いは又それに建物を建てるというようなことをしておるところがそういうふうに返還のときになつて、その現状において建てられた建物なり或いは施設を、それを返して来るというようなことを国がそれを了とする、それを了知するというようなことは、そういうようにまあ取扱われておるのが虎の門の問題でありますが、これは非常に今後の大きな一つの前例となり、一つの先例となるというようなことになるので、他に影響するところが極めて多いのでありますが、その点を一つはつきりして、この虎の門の今日の問題に対しては、曽つて国が公園としてあれを持つておつたのでありますから、公園ということは、その土地にいわゆる樹木があつて、公園地ということになるのでありますから、而も長い歴史、伝統を持つた虎の門公園であるというのでありますから、極めて明確であります。でありますから、そういうことをはつきりいたしましてあの問題に対しますれば、対処いたしますれば、その点明確になるのでありますが、その点は、特に虎の門公園だけをそういうような取扱い方にしては、将来に対して非常に困るのでありますが、どういうふうにお考えになつておりますか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 御指摘の通り虎の門の処理の仕方、手際のよくなかつたことは、今までの会議の際にもしばしば申上げたのであります。そこでどういうふうな関係でまあこういうふうな問題が出て来たのかというようなことをこの際考えますと、内務省から建設省に移り変る際に、地方公園につきまして、大蔵省が貸付け主体にならなければならんのでありますが、その手続が遅れておりまして、結局大蔵省としては東京都に対して直接貸付の主体になつておらなかつた。つまり建設省において東京都との間の貸し借りの関係が続いておりましたことが、国有財産の体系から見ますとすつきりしておらなかつた。つまり国を代表する側が建設省であるかのごとく、又大蔵省であるかのごとくなつておりましたところが、虎の門公園関係の非常にまずかつた点なんであります。  そこで公園の処理につきましては、まだ引継ぎ未済のものもございますけれども、国有財産法の建前に照らしまして、いろいろ各地にまだ細かいのがあるようでありますが、全部体系を整えまして、貸付条件その他につきましてもこういつた例、前車の轍を踏まないように、姿をはつきりさせるというようなことをいたしたいと思いまして、こういうものを先例とするというよりは、むしろこういうことを一つの戒めといたしまして、この種の公園の管理の仕方、貸付の仕方につきましては遺憾のないようにいたして参りたいと存じております。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 平林君に申上げますが、この虎の門公園につきましては決算委員会で相当詳細に審議中のようでありますから、成るべく簡潔に……。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 この問題の取扱いとして簡単に申上げます。  只今のお話というものは、大蔵省としての方針がややはつきりいたして参つたわけでありますが、でありますから公園というものは、いわゆる国が所有しておる公園は国有の公園である。いわゆる土地が国有地である公園というものは国が有する公園なんだ。これは虎の門公園の場合は極めて明白に立証されたわけですが、他にもそういうことはありましよう。明治時代から引継いで参つた伝統を持つた土地、いわゆる公園そのものが国有地であるということに一つお考えを願いたい。  それから又、従つてその国有地というものがこれは建設省にあるべきはずはない。建設省はいわゆる建設行政の上に必要な措置によつて、これは大蔵省から借り受けるなり又譲渡を受けるということになつておりますのでありますから、この点は他にもそういう例があるのでありますから、取扱いが、大蔵省としての国有地の取扱い方ということに対しまして今も戒めになるのだというお話がありましたので、私もこれは了承いたすのでありまするが、その点一つ参考として、今回のことも十分一つお話のような趣意を以て取扱いをいたし、そうしてそういう取扱いをいたしますればこの問題などは極めて尋常茶飯事のうちに解決できることでありますから、要するに虎の門公園は貸付けた当時の虎の門公園として大蔵省に引継ぐ。そうして引継いだときに、虎の門公園は何ら他の工作、施策を要せずして原形のままの虎の門公園ができる。そうして関係の市民がいわ、ゆる緑地帯として、公園地帯としてのその何を享有することができる。こういうことになるわけなんでありますから、この点を意見として申上げておくのであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の説明を聞いておると、普通財産は全部大蔵省、あなたのほうで管理するのですか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 普通財産は大蔵大臣が管理処分するというのが大原則であります。ところが各官庁において用途廃止して、行政財産が用途を廃止されて普通財産になつた場合には、大蔵省に引継ぐのが原則なんでありますが、引継ぎしなくてもいいような些細なものもあるわけなんであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 それはどういうものですか。些細なものというのは、何か金額的に限度があるか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 政令できめられておりますが、例えば各省において行政財産を交換するという場合には、行政財産のままじや交換できないから、普通財産に落して、そうして大蔵省で交換するのじや意味ないから、その省において代りの建物を交換して行政財産にする。つまり交換のためにやはり用途廃止するものと、それから使用に耐えない建物、その他の工作物及び船舶で、取りこわすために用途廃止する。屑ばかり大蔵省でもらつてもしようがないから、それは当該官庁で普通財産として処分してもらいたい。それから港湾関係では浮標、浮淺橋、浮ドツク、それから当該財産の管理及び処分を大蔵大臣においてすることが技術的に無理だというようなものは当該官庁で扱つてもよろしい。そういうような政令の規定がございますので、各省所管の普通財産にあるわけであります。例外的にあるわけであります。それから解散団体の財産は国に帰属するのでありますが、これは普通財産でありますけれども、法務省において管轄しておるというような点がございますが、そういうものは一々法令の関係で特例を認められたものであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうすると、今の虎の門公園のごときは現実に、これは正式にあなたのほうで用途廃止のことを言わないからそういうことになつておるということであつて、当然公園たる用途廃止をした場合は、国が貸付けた目的と違うから普通財産として入つて来る、その場合は大蔵省所管ですか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) その通りであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうするとそれじやどうするか。払下げてしまうか、或いは全部前のように公園としてやろうかというようなことは、意思決定の主導権というものは大蔵省当局に、あなたのほうにあると、こう考えているわけですか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 普通財産の管理、処分は大蔵大臣において権限を持つております。従つて当該普通財産、つまり東京都では公園でない、公園から外して大蔵省に返して来たのでありますから、法的に見ますというと、何も紐の付かない普通財産、この処分の権限は大蔵省にあるということであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうですが。そこで管財局長に聞きますが、そういう事例は全国に起り得ると思うのです。公園たる目的を以て地方団体へ無償で貸付ける。それをその用途を廃止するというような場合にはそのまま普通財産となるのだと、こういうことだけれども、いやしくも国が無償で貸付けるということは、公園にするということを認めて貸付けるわけなんだから、その貸付けるということを意思決定するときには、その貸付けて欲しいという申請、いわゆる願意妥当なるものと認めてあなたのほうで貸付ける。こういうことであると殆んど今の公共用財産と変らない扱いじやないか。まあ実質的にはですよ。経営の主体は地方公共団体にあつても、或るものは普通財産であるけれども、そうして国が直営するものは幾ら、これは公共用財産だ。こういう区別をつけることが少しおかしいのじやないかと思うのだけれども、その点はどうですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これはまあ御説の通り、国有財産法の建前といたしましては、これは国において直接国の行政の用途に供しておるというようなものを公共用財産というふうに扱つておりまして、地方団体がそういう公共の用に供しておるといつたようなものにつきましては、これは国の立場においては行政財産というふうに見ていないわけであります。ただこれはまあそういういわば法律上の形式的の区分でありまして、普通財産でありますが、内容といたしましては、公園にするというはつきりした目的があつて、地方団体に貸付けてあるのでありますから、大蔵大臣の普通財産の管理といたしましても、その貸付の目的に違わないように、十分に指導して行くという程度のことが必要であると考えておりますが、これは公園等に限りませんで、地方公共団体が例えば学校の敷地にいたしまするとか、公営の住宅の敷地にいたしまするとか、いろいろそういうような場合に無償で国有財産を貸付ける、或いは半額に貸付料を割引して貸付けておるという、そういうものがございます。そういうものは結局普通財産ではございますが、そういうふうな特定の用途に使うという、はつきりしたことがきまつておるものでありますから、勿論その通り、そういうふうな意図された目的通り使われるということは確保する必要があるわけであります。  まあいろいろ察しがありましたように、又今回虎の門のような事件がありましたのですが、実際問題として貸付の用途通り使われていなかつたといつたような事例は確かにいろいろ調べてみますとあるわけでありまして、最近におきましてはいろいろそういうことにつきまして地方の財務局、財務部長に、貸付の土地の使用状況の実際を毎年監査させるようにいたしております。そういうようなところは十分に頭に入れて普通財産を管理して行くつもりであります。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 例の衆議院の大蔵委員会で問題にしておりました枚方の問題ですが、何か現地調査を行うということでありましたが、どうなりましたか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは衆議院の大蔵委員会の議員の方が、たしか五名だつたと思います。枚方のほうに出張されまして、いろいろ事情等をお調べになつたようであります。それで只今その調査報告書を取りまとめるということで、出張された方々が御協議中のように聞いておりますが、まだその報告書のでき上つたものは私ども拝見いたしておりません。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 あのときには大蔵省からは誰も随行して行かなかつたのですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 大蔵省からも係の評価のほうをやつておる専門の者が一人ついて行きました。それから地元の財務局、財務局長、管財部長が現場を御案内いたしました。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 それで実情はどうだつたのですか。つまり何でも一部の人は、払下げ価格が九億五千万ですか、十億足らず、ところが実際は三十億の価格であるというようなことを言うのですが、現地においてどういうような調査をされましたか。評価について妥当かどうかということについて、どういうふうな手だてを講じて妥当性を確かめるということをやつたのですか、あなたのほうからついて行つた人から報告があつたと思うのですが、それを伺いたいのです。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは私どものほうから申上げるのはちよつとどうかと思うのですが、大体の様子を申上げますと、これは枚方のほうの工廠の施設といいましても、広大なる土地ではございまするし、極めて特殊なああいう施設の用地でございまして、一般の近所の宅地とか畑地、いろいろありますが、そういうものとどういうふうに結付けて行くか、むずかしい問題があると思うのであります。それから建物、機械数量等非常に厖大なものでありまするし、なかなかこれは一日や二日で見ても全体に精細に亘つて見るということはむずかしい。我々常識から考えましても、結局おいでになりました際も、財務局で詳細に、これは半年ぐらいもかかつたわけでありますが、一々の機械、建物等につきまして評価したものがあるのでございます。それから評価の基準というようなものもできておるわけであります。そういうものを御覧になりまして、妥当かどうかということを検討して、検査を一部の機械なり建物について実地にそれと対照してやつたという、こういうようなことではないかと思います。  それから今の枚方の工廠の払下げの当時算定いたしました価格でございますが、これは枚方の工廠は二十億も三十億もするようなものがあるので、まあ九億四千万ですか、これは半値ぐらいにしかならんというような御意見もちよつとあつたわけでありますが、これは一部にそういう二十億もするというような話もちよつと噂みたいなことを聞いたこともありますが、今回払下、げになりますものは枚方工廠……建物、機械全部ではございませんで、一部になつております。あそこの場所としては地区が大体四地区に分れておりまして、そのうちの二つの地区を今回小松製作所に払下げるということになつております。機械、建物等もその又地区の中にあります全部ではないわけであります。従いましてどの部分が払下げになるということを見て、個々のものに当りまして一々詳細に見て頂けば、大体我々が算定しましたところで十分御納得が頂けたのじやないかと私どもとしては考えております。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 管財局長に質疑をいたしたいのでありますが、富士山の国有財産としての分類、これはどういうふうに回答するか、極めてわかりやすいことであるから……。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 平林君に申上げますが、富士山の問題は前国会でもたびたび質疑応答がされまして、成瀬委員ですか、ありまして、大蔵大臣との間に十分質疑応答があつた件で、みんなほかの万が了承しておるわけなんでありますが。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 よくわかりますが、一、二何とかこういうことを明確にしておきますれば、財産に対して……。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それじや極く要点だけ。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 無論そうです。ですから簡単にどこに……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは普通財産に整理いたしておるわけであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 そうすると公共福祉用財産と、こういうものになりますか、第二の……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 公共の福祉用財産は現在行政財産のうちの一つの種類になつておりまして、普通財産になつておりますので、公共福祉用財産ではございません。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 そうすると公共福祉用財産と普通財産との識別ですね、これをちよつと明確にしておいて頂きたい。公共福祉用財産とは如何なるものをいい、普通財産とは如何なるものをいうか、簡単に要点だけ。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 普通財産と申しますのは、一般に行政財産と普通財産というふうに国有財産を分けておるのでありますが、国が行政の用に供しており、みずからが行政の用に供されておる、これが行政財産に入つておるわけでありまして、それ以外の立場で本来国が財産を所有しておるものは普通財産に整理されておるわけであります。御承知のように旧軍工廠の財産でありますとか或いは物納財産でありますとか、こういつた式の特定の行政目的のない財産はすべて普通財産に入つております。只今の富士山頂の土地等も国において現在特定の行政の用に供しておるという関係がありませんので、これは普通財産になるということになつております。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 富士山は、もう一つ明確にしておいて頂きたい。富士山に対して国の何ですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 富士山頂の土地は、詳しく申上げれば気象台その他の用地に使つておる部分もございますが、そういう部分を除けば、今回問題になつております土地につきましては、特に国が例えば官庁の敷地に使つておる、或いは公共の用に供することにきめておるといつた式に、そういうことに具体的に使つておらない土地でございますので、普通財産という分類に入るわけであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 例えば管財局長は富士山頂と言われておるが、私どもはもつと輪廓を大きくして、富士山は、今そういう言葉はやらないが、国家の象徴である、日本のシンボルであるという見地から富士山全体の問題の取扱いをいたしておるんだが、場合によつてはこれは他の財産とは違いますから、現在富士山は国においては普通財産としてあるから、これは変えなければならない。だからこの点を一つ明確にして頂きたい、富士山全体を……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 富士山全体というお話ですと、まあ大分広い範囲になるわけでありますが、その中には民有の財産もありますし、それから県有の財産も御承知のようにあるわけです。又その使用の態様もいろいろでありますので、国の持つておる財産でも、先ほど申上げましたように行政管庁の建物が建つておるというような場所もありまするし、或いは営林の関係で営林財産になつておるといつたようなものもあると思います。先ほどのお尋ねは、例の富士山頂の八合目以上の土地の問題というふうに伺いましたのでそういうふうにお答えいたしました。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 これは資料として改めて……。私今日は委員長の御注意がありますので、非常に審議を急いでおりますので、この程度にいたしますが、富士山の全面積、それからそれに対しまして国有地がどれくらい一体あるか、今のお話であると、私有地もあるし県有地もあるということですから、これは常識的に富士山というものに対しまして日頃取扱いを粗末にしておるのは相済まんと思う。この際一つ富士山を分析して、国有地がどれだけである、民有地がどれだけである、県有地がどれだけであるということを何して、富士山の取扱い方というものを、国がこれはこの際根本的に一つ考え直さなくちやいかんと、富士山頂に又何か公共の建物があり国の事務所などがあるということでありますが、それでありますからその所属というものが誠に軽卒に取扱つておる。これは富士山に怒りを買つておるからこの間の気候でも災害相次いで起る。ですから一つこの際富士山とは何か、一つ平和に処理するように、資料として詳細な富士山に対する分類をする、それに対する解釈を、見解をこれは明確にして、この際資料としてできるだけ早く御提出をお願いいたしたい。管財局長にこれだけのことを要求して質疑を打切ります。ちよつと返事を願います。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) ちよつと申上げますが、只今の資料、実は私どものほうでは国有財産で、殊に直接には普通財産の管理だけいたしておりますので、全体に亘る資料は現在ないわけであります。殊に民有地を含み、又富士と申しましてもどこまでが富士山の範囲内に入るのか、いろいろ問題になると思いますが、今資料を集めますということは、よほど測量なんかいたさなければならん場合もあると思います。ちよつと困難と申上げたほうがいいと思います。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 それは怠慢千万でけしからん話で、管財局は国有地の所管当局ですから、測量を今からするということは詭弁だ。だからそれは現在必ずそれぞれの図面によつて明確でありましようから、一つ誠実にいたしますということで、できるだけ一つ至急にその資料を頂きたい。そこで富士山というものは初めて輪廓が出て参りますから、余り漠然としておつて、それは常識上のことですから、そういう仕事をしておく必要がある。この際国有財産として、誠実に一つ富士山に対する国有地としての取扱いに対して、それに対する詳細の調査をせられることを一つ要望いたします。大体いつ頃資料を頂けるか、ちよつと伺つておきたいと思います。今からそんな測量なんていうものはありつこない、測量を今からするということは……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今の関係、大蔵省の所管の国有財産につきましては、勿論私どものほうで資料はございますから、集めまして差上げたいと思います。それは各省の所管のものもありますから、各省に照会いたしまして資料をとらなければならんのでございます。まあ国有財産の範囲でありますから、勿論私ども十分はつきりしていなければならないわけでありますから、取りまとめまして提出するように考えてみたいと思います。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 これで終ります。只今そういう御回答に接したので、私のほうはそれを了承いたします。  この機会に申上げておきたいと思いますが、一つ富士山頂に対しまする……、あそこに神様が祀つてある。ああいうものはやはり今後国の神様として祀るというようなことにして、富士さんの取扱方を十分に一つやることは極めて妥当である。こういうことを申上げたい。資料提出に対する管財局長の誠実なお答えを了といたします。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 暫時休憩いたしまして、午後は一時半から続行いたしたいと思います。なお、法律案が非常に廻つて来ておりますので、できるだけ午後採決を願いたいと思いますから、成るべくお繰合せ御出席を願います。  それでは休憩いたします。    午後零時十八分休憩    —————・—————    午後二時二十三分開会

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 午前に引続きまして会議を開き、国有財産法等の一部を改正する法律案について質疑をいたします。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 一般的に申しまして、国有財産の処分に当りましては、とかく問題を起しがちとなるのでありまして、而もこの国有財産は今更申上げるまでもなく、国民が或いはその先祖から税金という形で以てそれぞれ能力に応じて醵出した金で蓄積されたところの国の財産なのでありますが、特に敗戦後の虚脱状態の際にはまさにこの国有財産が殆んど無秩序といつてもいいくらいに処分されたものもたくさんあると思うのであります。その後国有財産の処分に当りまして、最近におきましては、相当秩序も回復いたして参りましたに伴いまして、いろいろの国有財産の払下げにつきまして運動が行われます。そうなりますると、そこの運動の行過ぎ等から社会の疑惑を招くような事件が起りやすいのでありまして、現にそういう批判の対象になつておるようなものもあるわけでありますが、これらについて今度の国有財産法の一部改正については直接勿論関係はございませんが、私は国有財産法の一部改正をするに当りまして、そういう事故の起きないように、或いは処分をするに当りましてもこういう手続をとつて処分をされたのであるから、まあ文句の出ようのないようにでき得るだけの処置を講ずる、こういう立法的処置が必要じやなかろうか、かように思うのでありますが、今回の改正案の中にはそういうふうなものが盛られておりませんけれども、管財局長としてその事務に携わつておられると、とかく各方面から反対的な意見、これはこちらへよこせ、或いは向うへやつちや駄目だからこちらへよこせというような運動が各線を通じてやられまして、非常に困る場合が多いだろう。これらをまあでき得る限り納得したような処分方法をするというような立法的措置、或いはこの法律改正等の要は私はあるのじやないかと思うのですが、こういう角度から御検討になつておられるのか、或いは大蔵省でそういう点を検討しておられるか、又は将来そういう立法的措置も考えておられるか、こういう問題につきまして管財局長の御説明をお願いしたいと思います

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この国有財産の管理、処分につきましてはお説の通りでありまして、重要な財産、殊にまあ国民の税金その他によりまして蓄積された財産でありますので、その処分については問題のないように公正に明朗にやらなければいけないということはお説の通りであります。それで終戦以来、特に終戦に際しましては非常な混乱状態の中に、而も非常に多数の多種類に亘る旧陸海軍の財産を引受けましたので、その間におきましてはその財産を確認し管理して行くこと自体非常にむずかしい仕事でありました。而も占領中のことでありまするので、いろいろ自由にならない面もございましたし、うまく行つておるとは言えなかつたわけでありますが、その財産自体もだんだんと処分が進んで参りました。一方これが管理保守のほうの機構もとにかく一応できて参りまして、処分のやり方等につきましてもだんだん、まあ具体的に申しますると、私どものほうの役所の出先等におきましてもだんだんと経験も積み、いろいろ事情等もはつきりして参りましたので、最近におきましては、非常なまあ見当違いと申しますか、不適切な処置があるとか非常に無秩序状態である、こういうようなことはないと私どもは考えておるわけでありますが、併し何分お話のように重要な財産でありまして、而も物によつてはいろいろと非常に希望者がなくて処分のしようがない。徒らに管理の手数ばかり要りまして困るようなものもあるのですが、非常に利用価値の高いようなものになりますと、これは又競願者が多くて、そのために処分にいろいろと問題を生じまするし、疑惑の種になると申しまするか、世間でいろいろ評判になるということも起るわけであります。これにつきましては、お説のようにやはり根本は私どもといたしましては、大蔵大臣がこういう処分をやる権限もありまするし、責任も負つておるわけでありまするから、仕事をやつて行く上において最も公正に責任ある仕事をやつて行く、法令に従つて適切に措置して行くということが第一要件であると思いますが、ただこういう事柄の性質上、いろいろ例えば審議機関等を設けまして、そういうところで第三者或いは民間の学識経験者その他から公平な意見を聞きまして、それを参考にして処分をやるということも一応は考えられるわけであります。ずつと以前におきましては、国有財産の処分につきましてそのような審議会があつた時代もあるわけでありますが、これは行政整理その他の関係で現在はないわけであります。  ただ実際問題としてそういう点につきまして私どものほうでもいろいろと研究はしてみたのですが、具体的にこの国有財産の処分をいたしますというのは、相手のある仕事でありましで、而もこちらにも財産の評価、処分の方針、用途その他につきましてそれぞれ国として、こういう財産はこういうことで処分すべきであるというような考え方がありますが、勿論相手にもそれぞれの意図があるわけでありますから、両者のまあ交渉の話にどうしてもなるわけでありますが、そういうような関係におきまして、或る意味におきましてそういう一般の第三者にその途中におきまして公開して審議して頂くということが不適当な場合もあるわけであります。今までのようにいろいろと重要産業関係に活用するというような場合には、それぞれこれをどういう産業のために使うのだというようなことで行つておりますので、従来の行き方としますれば我々のほうでも十分検討いたしますが、関係官庁、特に通産省等には十分に、こういう施設はどういう方面に、どういうものに利用させるのが一番適切と考えられるかということも相談いたしまして、その返事も聞いた上で、これを参考にしてやつておるようなわけでありますが、それで実際問題といたしましては、いろいろと競願とか、幾つかの会社が争うというような場合には十分に話がそういうことでつきました上でやつておるわけでありまして、話がそういうことにつきましてきまらないままに、どちらかの会社にまあ軍配を挙げるといいますか、利益になるように処分したというようなことは、大きい財産につきましてはやつていないわけであります。国有財産の処分は原則としまして随意契約というよりも一般競争入札でやるというのが建前でありまして、いろいろそういつたような産業の見地、いろいろな見地から、どこが適切であるというような判定がつきませんような場合には、競争入札でやる。これが一番公平で而も適切な方法であると思いますが、非常に大きな軍の工廠のような財産になりますると、やはりそういうものを競争入札で処分するというようなことは余り適切と考えられないわけでありますので、十分にそういうふうな関係方面の意向も聞き、話が十分にまとまりましてから実行するというように今までやつて来ておるようなわけであります。  審議会の設置等そういうふうな問題につきましては、そのような意味におきまして私どもといたしましては御趣旨のような点いろいろと研究工夫してみたいとは思いまするけれども、実際問題としては、そういうふうなやり方でやつておりますので、審議会を作りきてはなかなかうまくこれを活用して、適切な時期に諮問して、意見を参考にして行くということは、只今まで検討しましたところではなかなかむずかしいのじやないかと考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それで具体的な問題についてお尋ねするのですが、本年の一月にも当委員会から派遣をされまして、その際に重要な国有財産である四日市の旧海軍燃料廠跡を視察をいたしたのでございますが、これは厖大なる設備とそれから地域を持つておりまして、これらの設備はいずれももう半ば腐敗或いは錆つくという工合でだんだん悪くなつている。あれは、四日市の燃料廠の問題はたびたび新聞でもいろいろ載つておるわけでありますが、昨日も大臣にこの点についてお伺いしようと思つたのですが、大体大蔵省はあの四日市の海軍燃料廠をあのまま長く放置して置くつもりか、それともこれを民間に払下げるなり或いはその他の方法で活用するという角度から御検討になつているのか。今あれは一体どこに籍があるのか、まるで通産省へ移つたような、通産省へ争いを持込んでおるような工合になつておる。一体あの管理はどこがやつておられるのか、こういう点についてお伺いしたい。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 四日市の燃料廠につきましては、いろいろ新聞紙上等にも伝えられておるような状態にあるわけでありますが、財産の所管は申すまでもなく大蔵省の所管の普通財産になつております。それで現在一部は東海硫安とがその他の会社に貸付けて使用さしておるわけであります。それからその中にある財産につきまして、も、一部の建物等は払下げその他の処理を済んだ分もございます。ただまあ面積にいたしまして全体の約二分の一、二分の一よりちよつと多いのですが、地域が現在まだ未活用のまま残つておるというような状態でございます。この処分につきましては、御承知のようにいろいろとあれだけ大きい施設でありますので、今後の、まあああいう日本の石油の精製業とかいろいろそういつたような関係にあそこをどういうふうに活用するかによつて非常に大きな影響がありますので、そういうような意味におきまして、通産省のほうにあそこをどういうふうに活用したら一番適当であるかというような意見を聞いてやりましたわけでありまして、それに基いて通産省においてもいろいろと検討いたしておるということになつておるわけであります。まあ大蔵省といたしましては御指摘のように、終戦後かなり経過いたしまして、機械等が錆びて使用不可能になる、或いはあそこは相当地盤が全体としても沈下の傾向があるのですが、当初の埋立の疎漏であつた関係かも知れませんが、かなり土地全体としても沈下しておりまして、そういうような関係で、土地の保守等につきましても相当考えて行かなければならないという状態になつております。できるだけ早くあそこを貸付けるなり何なりいたしまして、全体的に活用するように持つて行きたいと思つておるわけでありますが、現状といたしましてはあそこを活用したいという希望者も非常にたくさんありまするし、そのどれにやらせることが、どういう方法でどういうものにやらせることが一番適切かということにつきまして、まだ政府として結論が出ていないわけであります。大蔵省といたしましては、今言つたような状態でありますので、できるだけ早くあれを何らかの方向に活用いたしたいというふうに考えて努力はいたしております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それでは第一に通産省へ意見を聞いてやつた、こういうお話でございましたが、通産省では今の小笠原氏が通産大臣のときだつたか、五人委員会というような委員会を通産省は設けて、その委員会の決定によるというようなことが新聞で発表されておりました。あなたのほうではそんな審議会のようなものは設けたつて駄目だ、こう言つているのに、通産省へ聞いたら、通産省は委員会を設けている。一体あんたのほうでは通産省の意見を聞くのならいいが、通産省に聞いても、通産省もできんものだから五人委員会を開いているということで、私が最初に聞いた審議会的なものはどうかと言つたら、それは検討してみたけれどもむずかしいと言つて……。むずかしいけれども通産省へ意見を聞いたら、やつぱりようできんので委員会を開いている。あれはどういう性格の委員会を開いておるのですか。あなたのほうで意見を聞いてああいうことをやつているのに、向うへ聞いているから知らんというわけじやないだろうから、その真相を一遍聞かして頂きたい。委員会というのはどういうふうな権威のものであるか、それからどういうふうにして任命したか、そういう点について……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 通産省に私どものほうから四日市燃料廠の割譲につきまして意見を聞いてやつたわけでありますが、国有財産の処分につきましてどういう条件でどういう価格で具体的にどういうふうな契約をするというところまで聞いてやつたわけではないわけでありまして、通産行政、殊に石油精製とかそういうような産業上の関連からいたしまして、どういうところに活用させるのが適切かというような問題につきまして、そういう問題に限定して向うとしては意見を立てるわけであります。それにつきまして通産省では五人委員会と通常言われておりまする人々を委嘱しまして、その人の意見を聞いたわけでありますが、これは勿論設置法その他に根拠のあるものではありませんので、そういうふうな公的なものではありません。大臣が参考に意見を聞かれたという程度のものであります。それで結果としましては、はつきり五人委員会としてまとまつた意見は出なかつたように聞いております。それから大蔵省といたしましても通産省から、聞いてやりましたことについて確定的な返事はまだ何ら受取つていないわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 今通産省に意見を聞いたとおつしやるのはどういう文書を出されたのですか、それは秘密ですか、それに対する向うの回答はどうなつておるのですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 通産省に対する照会は別に秘密でも何でもありませんが、これはよほど実は前に出しましたので、現在どういう文書でいつ頃出したかちよつと記憶いたしておりませんが、あとで調査いたしましてもよろしうございますが、大体いつでもこういうふうな大きな軍工廠等の施設を処分しようというときには、事務的に私どものほうから向うの関係の部局のほうにいつも意見を照会してやるという手続をやつておりますので、大体それと同様の書面なり手続でやつておるというふうに考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすれば向うもきめかねるというので、未だにお役所仕事で、どうも如何にも悠長で……、あんたのほうからも意見を聞いて公文書を出して、恐らく半年或いは一年くらいになつておる。未だに向うからも回答も来ないという実情ですな。それでも黙つておるのですか。一体役所の書面というのはそんな性質のものですか。書面を出して未だに返事が来ん。而も普通ならばまあいついつまでに意見を聞かしてもらいたいと公文書をお出しになると、これに対しては向うから暫らく待つてくれとか、これはうちのほうで意見を申上げることができないとかいつて処理されて、記録として残つて行く問題だと私は思うのでありますが、世間いろいろの噂は飛ぶ。而もたまたま国有財産法の一部改正の法律は出ている。これについては何らそういう問題をガラス張りの中で処理するというような改正は出ておらんということが私らにとしては不満なんです。だから改正案を当然一つ出して、処分できないものなら……、できないはずはない。処分の方法がどこができないというところを聞いて、なぜできない、法律改正でどこか修正したらできるかも知れんという角度からお尋ねしておる。そういう点……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは通産省に照会してやりますが、これはやはり大蔵大臣が普通財産の管理、処分をやるわけでありますから、大蔵大臣の権限及び大蔵大臣の責任において当然すべき仕事でありますから、通産省に対して照会いたしまして参考のために意見は聞きますが、又意見を聞いて、それが適切だと考えられる場合にはそれの通りやるわけでありますが、通産省で意見がきまらない或いは意見が出ないということがはつきりするというようなことでありますれば、やはりそれに応じて大蔵大臣としては自分の責任で処置すべきことはしなければならないわけであります。今回の問題につきましては、通産省から今の照会に対しまして返事があるないにかかわらず、大蔵省として方針が決定いたしますれば、当然それに従つて措置しなければならない問題と思いますが、現在といたしましてはまだ方針がきまつていないわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 通産省に対して意見を聴取したのだから、管財局長としてその意見に対する回答があるまで待つてこれを処分するつもりか、或いはそういう場合には通産省に意見を聞いて、通産省の意見を聞かなければ処分できんという、この法律の中にそういう根拠はあるものかどうか、これも一つ伺いたい。私が見ても通産省に意見を聞かなければならないという条項もない、だから通産省は必ずしも法律的な制約によつて聞かれたのではなくて、日本の経済にどういうふうに役立たせるかというので参考意見として徴されたものと理解しておる。この参考意見は用立たんということになれば、通産省はその能力なしと見なければならない。もう一年もたつてだんだん腐つて来る。これに対して管財局長どういうお考えですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この点につきましては、御意見にありましたようにこれは法律的に向うに協議しなければ処分できないというものではありませんし、又事実いろいろ通産省に照会しましたことで、回答が必ずしもはつきりしない場合でも、大蔵大臣としまして処分その他のことを実行しましたこともございます。それから細かい問題につきましては必ずしも通産省の意見通り行つていない場合もあるわけであります。これはすべて大蔵大臣がその責任において行うことであります。今回の問題につきましては、通産省はやはり十分に慎重に一生懸命検討しておるのであろうと思いますが、まだ結論が出ない、こういうことでありますが、通産省で結論が出なければ大蔵大臣は処分はしない、こういうことではございません。大蔵省としてもやはり検討いたしまして、結論が出ればこれはもう実行いたすつもりでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 ところが国民に与える印象というものは、ややもするとあの当時の通産省が殆んどあれは処分権か持つていたようで、五人委員会云々というので、常に五人委員会はどういう結論が出たというようなことを発表されておりまして、ますます疑惑が深まつて来ると思う。従つて国有財産、あれをあんたのほうでも方針としてはできるだけ早く処分をし、活用したいというお話である。而も希望者が多い。これは先ほどのお話の中で処分したくても受け手がないというのと違うて反対に多い。多いのでありますから、これは法律的に申しますならば非常にやりやすい問題だと私は思うのでありますが、希望者が多い、あんたのほうも早く処分したいにもかかわらずなかなか決定しないのは、一体その理由、原因はどこにありますか。而も品物はだんだん悪くなつて来る。その根拠、原因というものは一体どこにあるのか。あんたのほうも中間報告で、通産省に聞いてあるのだからその回答が来るまでわからんと言つてそのまま放任しておられる筋合いのものではなかろうと思う。恐らく中間報告も徴し、いろいろと督促もしおられるだろう。若しもそのまま放つておいて、通産省から何とか言つて来るまで放つておいてあるのだということだつたら、僕はやはり管財当局としては事務怠慢だという追及を受けなければならんと思うのですが、どうですか、その点……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この問題につきまして結論がなかなか出ないというのは、これはお説のように勿論希望者はたくさんあるわけでありますから、その誰かを認めれば簡単につくのかも知れませんが、それはやはり希望者はたくさんありましても、具体的にその希聖者がどういう資格、どういう能力なりどういう計画を持つたものであるかというようなことを検討しなければなりませんし、多数の競願者があれば、やはりそれぞれを検討しまして比較して、どれにどういうふうにやらせることが一番適当であるかということをきめなければなりません。その関係の検討がなかなかむずかしい問題でありまして、簡単に結論が出ない。まあ簡単に申せばそういうことになると思います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それはあなたの言われるのは表面上はそういう理窟だけれども、事実はそうじやないので、たびたび当委員会においてはいろいろ利権グループだ云々というような御発言もあるし、私もどうもそういうようにいろいろの線を通じてこれが運動している。従つて例えば同じ政府を取つている自由党の中でも、この連中の勢力を通じてやつて来ている或いは次の勢力、それが噛み合つているというような、いわゆる政治的な何まで入り込んでいるのじやないかという疑さえ出て来るのであります。あれを純技術的に考えまして我々視察したのです。わしらは何もそういう払下げを受けようと思つて行つたのでもなければ、誰かに委嘱されて行つたのでもない。問題になつているから大蔵委員会として確かめなければならん、こういうところでたまたま視察したのですから、まさにきれいな立場から見ている。そうすると技術的に考えてこんなものはそうむずかしいものではない。誰が考えたつてそう大したむずかしい問題じやない。要するに値段の問題或いは今後の運用等につきましても、それは或る程度の何であつたら、今の会社経営をしている人だつたら僕はできると思うのですが、そこを処分できないところに臭いところがあるのじやないか、こう思わざるを得ない。あんなものを見て、そう長いことかかつて……、図面で見たつて、運用するにしたつてそう上手、下手云々と言われるようなことはそう起り得るはずは私はないと思うのだが、その裏にはやはりいろいろの線からおれのところへやつぱり運動が来ている、又一方おれのほうにも運動が来ている。それが絡み合つて、どちらへつけても、もうそろそろ運動費が相当廻り込んでいるものですから、ますます以て一方に決定したら一方から暴露される疑獄事件も発生する、過去において日本の政治はそれでみんなやつて来ている。何回か政界の巨頭といわれた連中はこういう事件によつて忌わしいとりこになつたことは過去何回もあるので、一遍や二遍の話じやないのです。だからこういうところにメスを入れなければ、こういう事務的な改正を出して来たつて駄目だ。もつと根本的なむしろそういうところにメスを入れるような改正案を出すべきであるというのがわしらの意見です、はつきり言つて……。だからそういう角度から聞いているので、こいつに関係のないことをあの野郎持出すと言うかも知らんけれども、そういう実質的なことを解決するやつでなければ、簡単な改正では、これは何も政治家としてまさに意味をなさん。わしらのようなきれいな政治家が行つて見たときには、こんなものは早く処分ができるのだが、どうも臭いやつがよく入り込んでいると言わざるを得ない。誰が行つたつてそうだと思うのだ。これは第三者が見た場合……。これは半年か三月かそこらいろいろ検討しているのならいいけれども、二年も三年もそれで、ごちやごちやして、何回も新聞に出ているということから見まして、どうしてもそういろ疑問が起きて来る。あるかないかは別として、疑問を持つのは常識です。日本の政界、財界等の悪い習慣が未だに断ち切れておらない一つの証拠だ。それを打切るような方法を考えるべきであるというのが私の持論なんです。それをするためにはこの国有財産法の一部改正の場合にそういう点にメスを入れなければならん、そういう角度から申上げておる。これは通産大臣を呼んで昨日はもつとやろうと思つたが、逃げて行つちやつたからお聞きできないのですが、事務当局をそう余りいじめてもまさにどうも不本意でございますが、聞くだけは一つ聞いておきたいと思うのです。あんた中間報告等についてお求めになつたですか、通産省に。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今いろいろ御意見ございましたのですが我々関係の事務をやつている立場といたしましては、今までいろいろお話ございましたわけでありますが、関係の払下げを受けよう、或いは貸付を受けようと申請しておる会社はいろいろあります。これから会社を作ろうというのもございますが、そういうものからいろいろ説明を聞くとか或いは陳情を受けるという、こういうことはございますが、それ以外のほうの、まあ何らかの勢力とかその他のほうからどういう話があつたとか、そういうことはこの問題については一度もございません。いろいろ何か臭いことがあるから処分できないじやないかというようなお話ですが、そういう問題は私のほうは別にないのじやないかと思つておりますが、それは外して、やはりこれは技術的といいますか、或いは産業行政の立場といいますか、こういうような面からいいまして、ああいうふうにいろいろの会社からそれぞれ計画を持つて出て参りますると、比較してどれが一番適切かというふうに判定することはかなりやはりむずかしい問題じやないか。殊にお話のように非常に世間で問題になつておる。どうも臭いと言われるような状態ですから、誰が聞いても肯けるような、そういう技術的な経済的な見地からはつきりした判定が下せるようなふうな結論が出せない。ただ多少どうもこの会社のほうにやらしたほうがよさそうだ、この会社のほうがうまくやりそうだという程度の判断では、ちよつとこうなりますと決定がしにくいということじやないかと思います。そういうふうないろいろ不純な圧力によつて処分ができない……、我々のほうの考え方として、やはりそういうふうな経済的な技術的な見地から判定を下すことがなかなかむずかしいのじやないかと思う。それだけでかなりむずかしいのじやないかというふうに私どもとしては考えておるわけでありますが、実際問題としましていろいろお話がございましたが、価格の点等につきましてはそういうような状態でありまするから、十分現在のところは交渉するとか話が上つておるというようなものでもないわけでありますが、そういうようなお説のようないろいろな障害等があるとかないとかまだそこにぶつかるところまで行つてないのであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 我々これは委員会から派遣されて正式な大蔵委員の資格として視察し調査したのですが、もうあなたの下部組織である財務局の出張所ですかにおいては、当局においてはもう本当に十分技術的にこれはどういうふうに見積つてこれは幾らでやるというずつと計算もできている。僕らには秘密だと言つておりましたけれども、ちやんとできて、出先においてはこのぐらいにしたらよかろうという意見書はちやんとでき上つて、何回も大蔵省当局に対しては出ておると私は見ているのです。事務当局にそんな算定ができておるかと言つたら、計算はちやんとしてございますというお話だつた。そうしたら払下げに応ずるあんたのほうの腹がまえももうそろそろできておるだろうと思うのだが、少くともこのくらいなら払下げてもいいというようなあなたのほうの何か腹がまえができておるのですか。これは金額を教えてもらわなくてもいい。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは払下げするか貸付にするか、これは問題があるわけであります。評価の問題につきましては、正式の評価というわけじやありませんが、いろいろと検討して見積りをしておるという程度のことはやつております。それ以上に実際にこの値段で契約をするかというそこまで突込んだ評価は、その時期になつておりませんからやつておりません。大体の見当の、或る程度の仮の評価みたいな程度のことを準備作業的にやつておる、こういうことであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 一体民間の会社に対しましては資産の再評価を盛んにせいせいといつてやかましく言つているのですが、国有財産で幾らのものであるか、大体の見当がついたようなつかんような今のあんたのお話です。これはもうそれなんかは私はちやんと払下げをするならこれだけ、これが適正な価格である、それはその後の物価の変動等によつて更に動かすにいたしましても、これは適当な価格だというのがちやんとできておつて当り前だと思うのですが、それもできておらないというのは、何かどうもできておつてもできておらんと言わざるを得ないような苦しい立場がおありだろうと思うので、それ以上あんたにお尋ねするのはどうかと思いますが、少くとも管財局の意見としてまとまつておつて、大臣からいつ聞かれても、これが正しい管財局の意見だというくらいな態度ができておると思うのですが、それもできておらんのですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 国有財産の評価につきましては、御承知のように台帳価額というのがありますし、それから五年目ごとに総合評価ということをいたしまして、そういうふうな台帳価額でなしに、いわば時価評価に近い評価をしたというようなものを作つておるわけであります。それから先ほど申しましたように、いろいろと仮の評価もやつてみておるわけでありますが、いざ処分するということになりますれば、又正式に改めてその時期にその現況に即した評価をしなければならないわけです。一般の土地の評価につきましても、一般の土地の地価の値上り値下りというものもございまするし、建物、機械等につきましても、売却或いは貸付けする状態につきまして、処分をするときの状態によりまして、一年たてば一年だけ償却額も殖える、破損の状態も増加するというようなことでありまするから、売るときの現況において評価しなければならないわけであります。そういうような意味の評価を今するとか準備するとかいうことはいたしておりませんと、こう申上げたわけであります。従いましてあの財産全体で処分するとして踏んでみて何十億程度になるだろう、こういうような見当は勿論つけておるわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それでは管財局長としての御意見でいいのですがね、これはそれじやこのまま行つて近々に処分がうまく行きそうだというふうに考えておるものか、それともこれは長く延びる、これの直接の責任者はあんたで、あんたが立案して大臣のところへ持つて行つて判を捺さすというのが役所の仕事で、これは大小を問わず、大きいからどうこうというのじやなしに、やつばり管財局長は最後の決断を下さなくちやならないと思いますが、あんたはこれはもう時期が来ていると思われるか、或いは時期の熟するのを待つというおつもりでおるか、どうですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは私どもの本当の事務というか、所管しておる立場からいいましても、急速に処分をきめたいと思つておりまするし、そのように努力するつもりであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そこで更にこの法律の改正に戻りまして、それではどうしてもそのようにしてうるさいものとするならば、これだけでもまあ特に問題になつてうるさくこんがらがつておるのだが、これだけを処分をするために特別の立法措置等も考えて、例えばこれだけについて通産省へもなかなか意見を聞かれたつて、あんたの今のお話の通り通産省だけではきまらん問題で、五人委員会へ持つて行つたり、而もどういう権威もない、ただ単なる大臣の諮問機関、言つたならばお茶飲み友達みたいな諮問機関を持つてみたつて国民は納得しない。法律に基いてこういうふうにして委員を選任する、それからこの委員会の決議を尊重してやるというような特別立法というようなことも、最後の場合には考えなければならんのじやないかと思うのですが、あんたはそういう意向はおありになりますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今の点、そういうことも確かに考えられる点でありますけれども、この四日市の問題、今までにいろいろな点から、殊に五人委員会というような組織等がありまして、なかなか結論を出すのはむずかしいわけでありますが、検討することはし尽したような形ではないかと思うのでありますが、そういう意味におきまして、これは政府がその責任において処分について急速に結論を出すということが、やはりもうここまで来ますると適切じやないか。これから改めて又委員会を作るというような措置を考えるのは、少しもう時期がたち過ぎておるのじやないかというふうに私どもとしては、これはまあここだけの、ここでの考えですが、気持であります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 只今の菊川君からの重大な御質疑であるので、取上げなくちやならん問題ですが、管財局長のお話をここで伺つておりますというと、やはり特に重大視しておる問題というような感じを受くることのできない答弁で、甚だ遺憾である。根本の問題は、要するに旧四日市燃料廠というものは、当時使用しておりましたときのその何というものは非常に厖大なものであつたのであります。終戦によりましてそれが閉鎖になつた。爾来今日まで七年なり八年かを経過しておる。それでその燃料廠の跡の土地の、土地も勿論空費いたしておりますことは甚だ遺憾である。国有地を有効に利用しないということは、政府として甚だ当を得ざる点勿論でありますが、併しそれよりも遥かに重大なことは、その土地にある施設である、それから設備である。その施設、設備というものは年を経るごとにこれは腐朽荒廃して、そうしてそのものの役に供することができないことになる。それを国内でその前にこれが利用の価値が十分に高度に発揮せられる、事前にこれが使われないということは、すでに国費を非常に無駄に、或いは殺してしまつておるのだということになる。この責任は政府としては重大に考えなければならんことである。それなら政府があつてもなくても同じことだ。こういうことが荏苒として延びておることでありますれば……。  そこでお尋ねしたいのであります。曽つて昨年の春だと思いましたが、当時の通産大臣の高橋龍太郎君が何か大臣をやめられるときに、四日市の燃料廠の問題は解決したということが一応伝えられた。ところがそういうふうに我々承知しておつたのでありますが、それで当時の世評等においては、高橋龍太郎君行きがけの駄賃にそういうことをしたのだ。これは恐らく同君が本年の選挙にあれだけの前大臣が落選したというようなことは、そういうようなことが影響しておるということも私その点よほど気の毒に思つておる。これは余分な話でありますが、ところがそれができなかつたのだと、それが途中で撤回になつたというようなことについては、今年の春の予算委員会におきまして私は総理にそういうことを質しましたところが、あれは世間の問題になつたから取りやめたのだ。そうして何でもそのまま、現状のままですということだつたのですが、そのときに世間の問題になるから取りやめたというのでありまするが、当初からこれが正当に取扱われておりますれば、そういう必要はないはずである。世間の問題になつたから取りやめたということはないはずです。当時の経緯、いきさつというものは管財局長はよく御承知のことと思いますから、それを第一に承わりたい。  それから第三には、旧四日市燃料廠その他同様なつまり旧軍用施設に対しまして、これを処置するところの何か委員会が出ておるように私承知いたしております。当時大きく、これは総理から指名して、そうして国会以外の何か委員会を作りまして、それが通産省の中でその委員会がそれらの処分の取扱いに当つておるということをこれは承知しておりますが、小林君などもその中に入つておつたようですが、その点一つ誰と誰だか、それからその委員会はどういう今日までこれに対する活動をいたして来たかということを一つ詳細に承わりたい。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) どうも只今御指摘の四日市燃料廠を多年ああいうふうに朽廃するままおいておくということは、国といたしましても非常に損失でございまするし、国民経済全体としても非常に損である。これはお説の通りでありまして、私どもといたしましても、できるだけこれを早く処置を急ぎたいと努力もいたしておるわけであります。残念ながらまだ具体的の決定を見るまでに至らないわけでありますが、なおこれは相当終戦当時からいたしますると長い年月たつておるわけでありますが、御承知のように占領中はこの施設は賠償に指定されておりまして、講和発効までは実は処分の方針がきまりましても処分できないような状態になつておつたわけであります。現在ではそういう制限もなくなりまして、政府の判断によりまして活用できるわけでありますが、できるだけ先ほど来いろいろお話を伺いましたが、活用を急ぎたいと思います。  それから高橋通産大臣の当時にこれについて決定があつて、それを又取消したというような点についての御質問でありますが、これにつきましては私どもの大蔵省のほうの事務当局といたしましては、そういうような決定があつた、又それが取消されたというような事実は全然承知いたしておりません。それから通産省のほうの事務当局につきましてその当時私どものほうから聞いてやりました際にも、通産省におきましても先方の事務当局としてはその問題については承知していないというようなことであります。そういうようなことでありまして、大蔵省といたしましては、この問題につきましては一遍何らかの決定をして又それをその後取消したと、こういうような事実は全然ないわけであります。  それからいろいろ軍用施設等につきまして、それを活用するための総理大臣の指名された委員会ですか、こういうものが通産省のほうと思いますが、あつたかどうかというお話ですが、これにつきましては五人委員会と通称呼ばれておりますあれ以外のそういうものがありました事実は私どもちよつと承知しておりません。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 その今の五人委員会ですね、それのメンバーはどういうものですか、おわかりですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 今ちよつと……。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 それは非常に重大ですから、その委員の名前を一つ資料として出して下さい。それから今日まで、任命以来この五人委員会がどういう運営をして、どういう会議を重ねて来たか、何回いたしておるか、それで五人委員会の結論としてどういうものが処置され、どういうものが処分されたか。これはいわゆる旧四日市燃料廠等に対しても重大な関係をこの委員会は持つておるわけですから、それを一つ管財局長から……。これは一体管財局長などが入つておるのが妥当だと思うのですが、それを全然お知りにならんというので、これは非常に行政上の委員会に対する一大欠陥だと私は承知いたすのでありますが、詳細に一つ出して頂きたい。併し全然何かお知りにならんということは常識上判断ができない、解し得ないのでありますが、何かこの際出席の管財局長補佐の大蔵省関係の方がお知りでしようから、お打合せになつて、或る程度一つ御説明になることを要求いたしておきます。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今の五人委員会の点につきましては、通産省からお答え申上げたほうが適切かと思うのですが、併し大体のことを申上げますと、結局五人委員会という委員会は正式の委員会でありません。通産省から委嘱されたという恰好のものでありますが、全般的に軍の施設等につきましていろいろ検討するということでなくて、結局四日瀞の燃料廠の問題だけにつきまして検討いたしたようであります。それで最後の段階におきましては、委員会としては統一した一致した結論が出ないで、そのまま解散したといいますか、委嘱を解かれたといいますか、消滅した形になつております。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 これは容易ならないお話を承わるわけで、消滅して解散した、こういうのですが、そうすると四日市の、特に五人委員会が四日市の燃料廠の問題だけで作つたのだ。ところがその五人委員会が四日市の燃料廠跡の処分に対して結論を出したものが、いわゆる高橋龍太郎通産大臣の当時世評に、世評ではない、具体的に新聞紙上等に猛烈に伝えられたのですが、その結論がいわゆる総理の言を以てすれば世論の何に反省するところあつて、そうしてこれを取りやめたのだ、こういう径路になるわけです。ですからそうなるというとますます驚くべきことは、そういうものを払下げるために何か特定なる一方の、何か事前に目的があつてそうして委員会を作る。そうして委員会という制度によつて国家的に正当、妥当化して行くというようなものを必要とするがために、殊更にそれを仕掛けるためにその委員会を作るのだ、こういうことになる。而もそれがいつ消滅しちやつたかわからないのだ、こういうのでありますが、その点も一つ詳細にお調べになつた経過を一つ。これは後日の参考のためにも非常に重大でありますからして頂きたい。それから今管財局長のお話では四日市燃料廠だけというのでありますが、私はそう承知しておりません。又四日市燃料廠だけでそんなことをやる必要はないわけで、民間の五人委員会というものを、四日市燃料廠と同様の軍使用の施設に対しまして、これを総合してこれを検討するためにしたのだ、こう思うのですが、そういうこともここで申上げておきますが、資料として通産省に連絡を取りまして、その全貌を明らかにせられるように一つお願いいたしたい、かように思つております。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今の点通産省と打合せまして、通産省のほうから御説明させることにいたします。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 私の関連質問を終ります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 現在のこの国有財産法で国有財産を処分する場合にはどういうふうに処分するかということは、私は改正案だけ読んで、まだ新旧対照をやつていないのですが、これはどういうふうにきまつておるのですか。例えば四日市燃料廠を処分する場合には、第何条によつてこうすればいいという法律的な手続から行きますと……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 今回の国有財産法の改正は余りそういうふうな処分の実体に触れるような点は少いわけですが……。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 改正してないから、改正の要があるかどうかということ……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 国有財産の法規といたしましては、普通財産は、大蔵大臣が管理、処分をいたしまするとか、「これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、又はこれに私権を設定することができる。」とか、或いは「出資の目的とすることができる。」とか、そういう規定がございますわけで、それをどういうふうに処分するか、殊に指名競争でやるか一般競争入札でやるか、或いは随意契約でやるかといつたような、そういつた式の問題になりますると、これは会計法とか予算決算及び会計令、これにそれぞれ一般的に政府が契約する場合につきましての規定があるわけであります。むしろそちらのほうがそういう実際の契約をいたす場合には、根拠法規になつて仕事をいたしておるようなわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 これはそうすると国有財産法の第十八条の処分等の制限、「行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度において使用又は収益をさせる場合を除く外、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、若しくは出資の目的とし、又はこれに私権を設定することができない。こういうような制限がございますですな。それから一般の管理の条項で第三軍の管理及び処分、この条項によつてやられると思うのですが、従つてそういう問題にぶつかつてはどうも処分ができないということであつたならば、一つのあんな四日市の燃料廠だけを処分できないということになつたならば、これはこの条項のどつかにもう少し改正をして、そうして早く、早くつてそう拙速を私は言うわけじやないが、余りにもひど過ぎるので、早く処分をするような方法を考えるべきじやなかつたでしようか。今回の改正の際にそんな点は全然お認めにならんわけですか。このくらいもたついておつても、まだ法律だけでも改正して一つやろうという積極的な意欲がなければ、あなたは卒直にそれをお認めにならんですか。管財局長としてあれはどうも何とかやらなくちや困つたものだというふうなことはお考えになつておるだろうと思うが、そうすれば現在の法規では仕方がないとするならば、何らか改正する方法も考える必要もあるだろう。今回出す際に当然併行して出されたらどうか、こういうことをお尋ねするわけですよ。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今のお尋ねの点は、四日市燃料廠は普通財産でありますから、第二十条の規定によつて処置ができるわけであります。それで法律的な点からいいますと、二十条の規定或いは会計法、予算決算及び会計令等の規定によりまして契約することは、現在の法規で全然何らの支障がないわけであります。ただどういう方法をとつてどういう相手方をどういう条件でやるかという具体的の決定についてどういう判断するのが一番適正か、こういうところで暇がかかつておるわけでありますから、法規的にどこを改正しなければ動けない、こういうことは全然ないわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると法律では極めて簡単にできるけれども、行政的には極めて困難な問題に逢着している、こういうように理解してよろしうございますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 簡単に申しますればお説のようなことでありまして、法律的立場或いはただ収入を上げる、国有財産を売り払つて収入になればいいというような立場で処分いたす場合には事は簡単であろうと思いますが、何分こういうような大きな施設でありまして、使いようによつては日本の石油精製業その他に非常に大きな影響があるものでありますから、そういうような意味から判定を下すのに手間取つておるというようなことでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 最近出光興産がイランから原油を安く買つて来る、これはどうも安くうまく手に入るらしい。こういうルートが一つ開けた。特にアジア民族との間にこういう関係が生じたということは誠に結構だと思う。日本の各石油会社は今までは米英の石油資本に殆んど押えられてしまつて、石油の契約なんというものは実に内情を聞いてみまするとひどいものらしいのであつて、いつでも逃げるように、掛売りの問題なんかは実に厳重な条件で、勿論終戦直後でガソリンが非常に不足しておつた当時でありまするから、どんな条件でもガソリンさえ持つて来れば儲かるというところから、極めて苛酷な条件で契約をさせられているのが実情らしいのです、調べてみると。而も朝鮮にああいう問題があるから、イギリス資本にしてもアメリカ資本でも、いつ日本を逃げ出さなければならないかも知れない。日本がとにかく危い。逃げ出しても決してここに焦げ付きができないようにちやんとそれぞれ手を打つているらしい、調べて見ると、具体的に申上げますと逸脱になりますから……。従つて自主的に、もう独立したのだから……、わしらはいろいろ見解を持つていますが、とにかく講和条約が発効して独立したのでありますから、イランあたのりアジア民族と結んで、ここの石油を持つて来て、ここで精油するということは、まさにそのルートは開けて来ている。そういう際に肝心の精油設備のほうは政治的にいろいろの線が入つてしまつて、いつまでももたもたしているということでありますと、これは国有財産法の改正を審議するに当りましては、我々としては重大な関心を示して政府の責任を追及するのは当然なことだと私は思う。又しなければならん問題だと思う。今日は大蔵大臣がどうしても出席されないとおつしやるのでどうも工合悪いのですが、大蔵大臣が通産大臣をやつておつてこちらへかわつてから、よく国有民営論というようなことも唱えておられるのだが、共同貸付とか国有民営論とかいろいろそのときどき言つておられるのだが、管財局でもそういう面も検討しておられますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 国有民営といいますか、あの施設を所有権の譲渡をしないで国有のまま貸付けておいて活用させる、こういう考え方も当然あるわけでありまして、その辺のやり方等につきましてもいろいろ研究はいたしております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そんなら余りくどくなりますからこの辺で切上げますが、大体いつごろには少くとももう目鼻がつきそうですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これはもうここまで来た問題でありますので、いつ頃ということをちよつとはつきり申上げかねるわけでありますが、我々の事務的な考えとしましては、やはり少くとも今年度内あたりには見通しがつけるように是非したいというようなつもりでおりますけれども、これも相手のあることでありまするし、先ほどから申上げましたように非常に複雑な問題でありますので、必ずやるというふうにお約束することはできないわけであります。事務的な立場からいたしますれば、いろいろあの土地施設の現状等からいいまして、是非とも今年度中あたりには結論を出して処分したいということでやつております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうしますと単なる法律改正によつてどうこうできるというような性質の問題ではない、こういうあなた方は考えを持つておられるわけですな。これはもう政治問題に移つているのか技術問題に移つているのか、これは別といたしまして、法律的な改正とかそういうものによつて簡単に処分ができるものではなくて、いわゆる法律的には別に何ら支障ある問題じやないのだ、こういうふうに理解してよろしうございますな。この法案審議と関連しますので、そこを確認しておきたい。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) お説の通りでありまして、現行法で十分如何ようにも処理ができる問題であると思います。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 第三条の「国有財産の分類及び種類」、最後にあります。更に第三、「皇室用財産、国において皇室の用に供するもの」、こういうふうに書いておりまするが、皇室用財産というものはその全部が国有財産である、こういうふうにこれは解釈してよろしいのか。皇室用財産というものは、皇室御自身の財産というものは他にあるのか。これで見ると全然ないというようなことに解釈ができ得られるが、いわゆる限界を一つちよつと説明を求めたい。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この法律におきまして皇室用財産と崩しておりますものは、国有財産の分類でありますから、国有の財産であつて皇室の用に供しておるものが皇室用財産になつておるわけであります、勿論皇室で現実にお使いになつていらつしやる財産の中でも、皇室がいわば皇室の私有財産といつた性質のものが別にあるわけであります。ここで扱つておりますものは国有財産のものだけ……。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 そうするとこの「国において皇室の用に供するもの、」皇室専用のもの、そうするとこれは具体的にどういう場合が挙げられますか、もつと顕著なものとして……。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは皇室用財産ということでありますると、具体的にいいますと、例えば現在の皇居にいたしましても、あの中に皇室の私有の財産、それから皇室用財産、それから公用の財産、これは宮内府において使つておる公共財産、こういういろいろなものがあります。そういうわけで全部が皇室用財産であるということには言いかねるわけでありますが、大体申しますると、皇室の、現在の皇居の大部分とか、或いは大宮御所でありますとか東宮御仮寓所、常盤松御用邸、高輪南町御用邸、下総の御料牧場、葉山御用邸、新浜猟場、埼玉猟場、沼津御用邸、那須御用邸、京都御所、修学院離宮、桂離宮、正倉院、それから皇室の陵墓、そういうようなものが皇室用財産というものの中に入つているわけであります。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 そういたしますというと、今ここに挙げられた場所、御建物、例えば皇居の場合においてはその建物は皇室御自身の御私有の御財産であつて、それから土地は国有として皇室財産として取扱つていると、こういうことになりますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) それは、土地は国有財産で、建物は皇室の御私有のものである、こういうことでありませんで、土地につきましても建物につきましても国有のもの、私有になつているもの、いろいろあるわけでございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 ちよつとその点が明確でないのですが、そうすると皇室御自身の御財産というものは全然ない、こういうことにこれは考えてよろしいのですか、我が国の皇室においては。それでは国有地としていわゆる国有財産としての皇室財産、これは何か形式上こういう明文を謳つたということで、実際上の問題として、そういたしますというと皇室御自身の御財産というものは何もないのだということになるのですか、どういうことになりますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今の御質問に対する御返事、ちよつと先ほど間違つておつたわけですが、土地につきましては皇室の御私有のものはないそうであります。それで建物につきましても、これは建物と申してよいかどうかわかりませんが、賢所の建物だけは皇室の御私有になつており、その他の建物は皇室用財産或いは公用財産になつているわけでございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 大体それで私のほうでも了承いたしましたが、我が国の皇室は、明治憲法下においては世界各国の皇室に相対しまして極めて有数な御資産をお持ちになつておられた皇室であつたことは、我々の記憶に新たなるところであります。然るに今日、今伺いまするというと全くその皇室御自身の私としての御財産というのはないのだということが明確に相成りましたことが了承せられるのでありますが、我が皇室御自身が身を以て民主政治のそういう何を御実践になつておられるということを、改めて私といたしましては承知いたしたのでありますが、それでなお参考までに伺つておきたいのでありまするが、今日我が皇室はいわゆる税、国に対する納税を、税のいわゆる負担、こういうものをなさつておられるかどうか。それからこれは終戦後非常に皇室のお手計御疲弊の折から、非常に過重な税金をお出しになつておるのだというようなことが新聞等において記載されておりますが、その点はどういうことになるか。そうすると税を出しておるとすれば、その税を出す対象というものがそこに生ずるのでありますから、その点を一つ明らかにせられたい。

鈴木菊男宮内庁管理部長

○説明員(鈴木菊男君) 皇室の納められます税につきましての御質問でございますが、皇室が年々内廷費として、つまり御生活費として御受領になつておりまする御所得については所得税に類する納税の義務はないわけでございまするけれども、そのほかのものにつきましては全部一般国民と同様の納税の義務があるわけでございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 その点明確に相成つたのでありまするが、そうすると一般国民と同様な義務としての納税を納められておる。仮に二七年度においてはそういう数字がおわかりになつておるかどうか、おわかりになつておれば今承わりたい。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 平林君に申上げます。大分国有財産に関する審議が長引いて参りましたし、今議題以外のことに亘るようでありますから一つ簡潔に願います。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 承知いたしました。併し国有財産にこれは何か非常に重大に関連いたしておるので、こういうことはやはり国民的によく了承しておくことが皇室を誤解せないことに相成るので、私どもそういうことでお尋ねしているのですが、そうするとやはり今の国有財産と御私有の御財産、こういうことですから、非常に関係があるので、それを明らかにしたいのでありまするが、今納税をお払いになつておるというのでありますが、その対象となつておりますものは、そうすると簡単でいいから承わりたいが、先刻の御答弁によりますと、殆んど対象になるものがないはずである。にもかかわらず内廷費に対しては納税の必要はないのだ。併し他に納税を、税をお納めになつておるのだ、こういうのでありますが、そうすると税をお納めになつておるいわゆる対象となつておるものはどういうものであるか、それだけ一、二承わつておきます。

鈴木菊男宮内庁管理部長

○説明員(鈴木菊男君) 実は所管外のことでございますので、正確な資料を持つておらないのでございますが、皇室の所有せられます有価証券、預金その他においては税を納めておるわけでございます。

平林太一無所属クラブ

○平林太一君 了承いたしました。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) ちよつと速記をとめて下さい。    午後一時三十六分速記中止    —————・—————    午後四時二分速記開始

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記をつけて下さい。  国有財産法等の一部を改正する法律案につきましては、残余の質疑は暫らく留保いたしまして、次に相互銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑を願います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 相互銀行のうちで、大蔵大臣の承認したものだけは為替業務を取扱わせるのですか。これは承認は一体どういうふうなのを承認するのですか。先ず随分たくさんありますので、承認してもらえんで運動もやかましくなつて来るだろうと思うのですが、これは承認するのは殆んど全部を承認するというお見込でございますか。それとも或る程度の制限を加える……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 御承知のように、為替取引といいますと二つに大体分けられます。一つは店内為替、同じ銀行の中の本支店の間の為替と他店との為替、つまり他の銀行との間の為替、この三つに分けられるわけです。前者につきましては、これはその他に非常に大きな信用上の影響を及ぼすということもございませんから、これはできるだけまあ寛大と申しますか、十分に認めて行きたいと思います。後者につきましては、これは御承知のように為替というものが一つは非常に技術を要する。それでそのためには特別の高度の能力を持つた陣容を整えて行かなければならない。もう一つは、機構が、やはり本支店の間の資金操りを総合的に見て行くような機構ができておらんとなかなか為替というものはむずかしいのであります。そういう点が十分できているかできていないか。それから信用がないと、つまり他店との取引になりますと非常に集中決済とか、いろいろなことで、他の銀行に非常に大きな迷惑を及ぼす慮れがあるわけであります。従つてそういつた点について相当以上の信用ができていなければいけない。それから他店との為替をやります場合には、やはりそういつた需要が相当程度起つておるということが必要であります。従いまして或る一定量以上の資金量を持つていることが必要である。まあそういつたいろいろな基準から判断をいたしまして、現在の相互銀行全部につきましてはまだこれらの基準からいいまして、まあ基準と申しましても非常に抽象的な基準でありますが、全部について今直ちに他店との為替を認めて行くということは困難であろうと私ども判断をいたしております。  然らばどの程度大体認めて行くかという点でありますが、この点は他店との為替取引ということになりますと、やはり日本銀行との間の当座取引ということが認められておることが、他店為替をやります場合の非常に一つの大きな便宜になります。これは必ずしも日本銀行の取引を開いておりませんと他店為替はできないというわけでありませんが、事実問題としてこれはやはり相当歩調を合せて考えて行かなければならん点であろうと思います。これらの点も睨み合せまして、他店との為替につきましては相当しぼつたところで認可をいたして行くつもりであります。  数はどのくらいかというお話でありますが、現在まだはつきりした数を申上げる段階に至つておりませんが、御参考までに申上げますと、現在日本銀行との当座取引を開いておりまする相互銀行は三行であります。これはだんだん日本銀行といたしましても相互銀行との当座取引は拡張と申しますか、数を殖やして行く方向に今具体的にやつておりまするし、これらの点も睨み合せしまして、三行とか四行といつた極く僅かの数の相互銀行だけに他店為替取引を認めるというつもりはございません。これは相当程度拡げたところで為替取引を認める、こういうふう考え方でおります。具体的にそれじや何行ぐらい認めるかということにつきましては、まだ的確に方針をきめておりません。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 大蔵省がらお出しになる法案どれを見てみましても、今銀行局長の説明されましたように、よくわかるようでわからんような……。承認の場合の基準については、昨日も証券取引法、証券投資信託法につきましても、一体これは字の上で現われていたら誠によくわかる。だがさあ実施するという場合になつたらむずかしくなる。そうなつて来るというとこれを承認する側、あなたは別といたしましても、承認するという権限を持つた側にとつては極めて有利なんです。ところがそれを承認を受ける側にとつたら極めて不利なんだ。而もその間にありまして、承認されたところは、誠に大蔵省のお取計らい結構であると言つて了解する。ところが受けないほうになつて来ると、官僚制度の復活だ、それ官僚独善だということになつて来るのであります。従いまして、こういうときには我々法案を審議するに当りましては、やはりこれが解釈をどの限度にするのだということははつきりしておかなければならん。これを限度をここに答弁されたことと相当逸脱されたということになつたら、今後の運用の面において我々は追及しなければならん。今お聞きしたのでは一定の資金量、こう言われても、大体一定の資金量とはどんなことかということがどうもわからん。日銀との当座取引ということになればこれはわかります。日銀の当座取引を認めたものというと、そうすると今でさえも法王だと言われているのに、これは又いよいよ以て日銀との当座取引を願うために法王詣りをしなければならんということになつてしまうのです。これらについても、どうも私たちから見ると、如何にも素人論を展開しているように見られるかも知れんけれども、僕らはちよつと今の説明だけでは納得できんのですがね、大蔵省の承認基準につきましては。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 今の、日銀取引が認められたものについて為替取引を認めるといつたような順序をとるつもりはございません。先ほど申上げましたように、日本銀行との取引ということと、相互銀行が他店為替をやるということとは必ずしも一致しなくてもいいわけなんです。両方が一致したほうが便宜が多いということはありますけれども、必ずしも一致しなくてもできると思います。私どもは、日本銀行との取引を認めたものに限つて為替取引を認めるという方針はとつておりませんので、そういつた点は私どもとしては別個の観点から為替取引を認めるか、認めないか、先ほど申上げましたようないろいろな……甚だお叱りを受けたわけでありますが、抽象的なことでございますけれども、そういつた基準によつて私ども考えている。これは日本銀行としてはそのことを、為替取引を認可したという事実についてよく頭においてもらつて、日本銀行との取引も原則としてはそれに合わしてやつてもらうように日本銀行とも話をする、こういうつもりであります。  問題は結局資金量、一定額以上の資金量を持つておるというその一定額はどのくらいのことを考えておるかというお話だと思いますが、これは実はまだ申上げるところまで来ておりませんが、大体私ども考えておりますところでは、まあ差当り出発の当時において十五から二十くらいがカバーできる程度の資金量を基準にいたしております。御承知のように今相互銀行は大体七十行でございましたか、七十行ばかりございますが、そのうちでまあ大体十九から二十くらいまでカバーできる程度の資金量を一応当初としては基準にいたしまして行きたいというように考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私素人でよくわからんが、十五から二十ぐらいはカバーできるというのはどういう意味ですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) つまり上から数えまして、大体十五行から二十行くらいが入るようなところに線を取りあえずのところは引いてみたらどうか。具体的にはまだ資金量をどれくらいに押えるかということは、金額をはつきり申上げられませんが、大体そのくらいのところを考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると今の十五番くらいまでは大体においては一定の資金量として有資格に入る。そうすると今の日本銀行との取引云々を参考にというのはこれは殆んど問題にならない、こう考えてよろしいのでございますな。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 日本銀行との取引が開かれることを条件にはいたししません、私どもは。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 相互銀行七十行くらいある中で、七十行とおつしやつたが、それくらいある中で十五行が為替の免許を受けた、承認を受けたということになりますと、この受けたほうの相互銀行は盛んに大蔵省から為替の承認が下りたというわけで宣伝をするだろうと思います。受けないほうは宣伝……まあ受けられなかつたということになるわけですから、誠にああいうところは信用問題でちよつとしたところでもぴんと響く。これは私から申上げなくても銀行局長よくおわかりの通りだが、不公平といいますか、非常に生じて来るきらいがあるんじやないですか。一方はますます大きくなるし、一方は細つて来る。そこに無理が生じて来るというような結果になりませんか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) その問題につきましては、先ほど申上げましたように、本支店の間の為替つまり店内為替と申しておりますが、これもやはり為替取引になるわけで、これも認可を要するわけであります。先ほど申上げましたように、これは相当広く認めて行くつもりでおります。そういたしまするとやはり為替取引を行う相互銀行ということになるわけです。まあ非常に言葉が悪いのですが、若し看板とか宣伝の材料に使うということならば、これらもやはり為替取引を認可する。勿論条件附で認可するわけです。店内為替に限るという条件は附くわけですが、為替取引の認可の対象にはなつておる。こり見て差支えないのじやないか。これは相当寛大に私は認めて行くつもりでおります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それじや手形交換なんかは、為替取引を認めた場合には手形交換所のほうへ自行の責任においてこれも入り得るのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 為替取引に関係いたしまして問題になりますのは今お話のように三つ問題があるわけですね。一つは日本銀行との当座取引の問題、一つは手形交換に入るか入らないか。それからもう一つは、日本銀行でやつておりまする為替の集中決済制度、集中決済制度に入るか入らないか。この三つの問題があるわけです。日本銀行との当座取引の問題は先ほど申上げました通りに考えておりますが、手形交換及び日銀の集中決済制度というものはこれは会員の間の……、日銀の集中決済制度にいたしますと、これは会員の間の連帯責任ということになつております。それから手形交換制度は、これは完全に会員の間の申合せで加入するわけです。そこで恐らく為替取引が認められれば会員に入つて行くのが大体多いと思いますけれども、若しそれが入りませんでも代理交換制度もございますし、いろいろな制度でカバーできる。これらにつきましては、私どもといたしましては手形交換制度に加入をせしめる強制力は実に持つておりませんので、よく話合いで、為替取引を認められた場合においてはその各地の手形交換所に加入することを申込んで、その会員の間でこれに一定の手続によつて加入を認めるという手続がとられればそれで入つて行く。その点は一般の手続に任せたい、かように考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると会員加入の問題ですがね、強制しないということですが、この会員相互間には定款とか何かあるだろうと思うのですがね。どれだけの資格がある者とかというそれは一応定款があるだろう。ただ申込んだだけでは誰でも会員にするというわけには行かない。そうなつて来ると、会員に認められないで、認めてもらおうと思うが、なかなか認めてくれないという問題が起きて来ると思うが、これらについても強制力はあなたのほうにはないというのだが、全然これは認めてやつてもいいというふうに考えても、認めてもらいたいと思つても認めてもらえないという場合の措置は一体どうなるのか。それからそんなら代理交換をやればいいじやないかというが、代理交換をやれば手数料をそれだけ払わなければならんということになると思うが、そうすると代理交換をやらしておいて手数料を取り得る状態にある、会員連中は成るべく入らんほうがいいわけなんですが、その辺の摩擦はそう生じないのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これは結局良識で判断すべき問題だと私は思います。その各手形交換所において……。これは普通の銀行、つまり相互銀行でない普通銀行につきましても、やはり加入いたします場合にはそれぞれの手続が要るわけです。例えば或る地域に支店を設けた、新しく銀行が支店を設けた。その地域の手形出交換所にはその銀行は新しく入らなければならん。入る場合にはやはり一定の手続に従つて入るわけですから、その手続と同じ手続で、良識によつて各手形交換所が判断をして行くものだと思いますので、極端な差別扱いといつたようなものは私はないものと信じております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 一般の銀行が支店を設けた場合は、これは長い間同じ本店が一つの地方銀行協会……地方銀行か何か会ができておりますがね、そこでさあとなつたら本支店同士において話がつきやいいが、相互銀行と一般の市中場銀行とは、この為替取引を認めるか認めんかの問題においても意見が対立しておるように私は聞いております。ましてや商売敵として、一般銀行からいうならば相互銀行を軽視するし、又攻撃している。相互銀行の連中に会うと一般銀行の独善を攻撃しているのは事実である。まして従つてこれは相当対立していることを認めなければならん。一般銀行の例をあなたとられるけれども、これはちよつとその辺に無理が生ずるのじやないですか、実際問題として。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) そういう問題につきましては、私は良識を以て判断されるものと期待いたしております。併し実際問題として、今後為替取引を認めました暁において、そこは非常に摩擦が起るといつたような場合には、私どもとしても適当な行政上の指導はいたして参りたいと思つております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 以前に日本には貯蓄銀行というのがございましたね、貯蓄銀行と普通銀行とございましたが、将来は相互銀行をこのようにして、だんだんともう昔の無尽会社が相互銀行になり、銀行らしくなりまして、どこへ参りましても相互銀行という看板を掲げ、店舖も無尽とは変つて来て、なかなか華やかになつて立派になりました。従つてこれは将来は行くいくは昔貯蓄銀行と一般銀行とを並立させたような育成方法をあなた方はお考えになつているのかどうか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 相互銀行の仕組は、御案内のように立法の当時御説明申上げたと思うのですが、これは昔ありました貯蓄銀行の構想と無尽会社の構想とを併せて作つたようなわけであります。現在では従来のような貯蓄銀行というものを専業にして行く銀行というものはなかなか私は成り立ちにくいと思います。今後におきましては、やはりその貯蓄銀行的役割は相互銀行で果させて行つたらいいじやないか、かように考えております。それでなお現在でも普通銀行が相当程度貯蓄銀行業務を兼務はいたしておる、兼営はいたしておりますから、例えば御案内のように東京にあります協和銀行等は貯蓄銀行業務を相当活発にやつておりますが、そういつた普通銀行におきましても貯蓄銀行の業務の兼営は認めて行くことは差支えない、かように考えております。私どもは相互銀行と普通銀行との相異は、例えば相互掛金契約、つまり昔言つておりました無尽ですか、そういつた仕事を相互銀行がやるという以外に、相互銀行はやはり中小専門金融機関である。勿論普通銀行も中小金融をやりますけれども、中小金融に限らない。例えば貸出等におきましても、相互銀行には一件の貸出最高金額についてやかましい規定もあります。法律上の規定もありますし、私どもの指導も中小金融に限る。具体的には千万円以上の貸出はさせないようにいたしております。そういつたふうなことで相互銀行と普通銀行との大きな違いは、中小金融の専門機関であるかどうか、そこで区別をして行きたいと考えております。  なお、今お話のように相互銀行に、無尽会社が相互銀行になつたために金融の相手方がだんだん上へ上つて来るんじやないかといつたような御意見もたびたび拝聴いたしておるのであります。これは程度の問題で、全体の経済取引の単位がやはり上つて来ております点もありますし、全体の、一件当りの貸出金額の平均もだんだん上つては参つておりますけれども、相当程度小さい、少額の金融についても相互銀行はやつております。私、今はつきりした資料を持つておりませんが、最近の一件当り五万円以下の相互銀行における貸出の全体の件数に対する割合は大体四割近くを占めておるようです。そういうわけで必ずしも相互銀行ということになつたために普通銀行と変らないようになつたということは私はないと思つております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 もう一点だけそれじや。これは普通の貯蓄も、預金ですかな、預金も扱いますが、従来の無尽もやつておるわけですが、これの集まる資金の率というものは、今一体無尽的な資金が多いか、それから預金的な資金が多いのか、率は一体どのくらいになつておるのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) ちよつと数字を手許に持つておりませんが、相互銀行の中によつ大分違います。東京あたりに本拠を持つておりますものはやはりだんだん預金が多くなつて参つております。多くなつたつて勿論無尽取引のほうが絶対額は多いのでありますけれども、預金取引はだんだん多くなつております。地方におきましては無尽いわゆる従来の無尽取引が圧倒的にウエートが高い、こういうことでありまして、私どもといたしましても相互銀行はやはりどちらかと言えば、従来の無尽取引というものに重点をおいてやつて行くべきだという考えで行政上の指導はいたしております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 ところが私は外部から見ておるところによると、どうも無尽取引というよりも、これは預金取引のほうへだんだんと興味を持ち出して来つつあるように見受けられるのですが、それで数字をお伺いしたわけですが、そんならいつそのこと銀行になつてしまつたほうがいいじやないかと思うくらいな熱意を示しておるかということを聞いておるのですが。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) ちよつと数字が古いのでありますが、今年の四月末の数字が今手許にありますから申上げますと、相互銀行全体でいわゆる無尽取引掛金というもの、資金量の中で掛金による資金が千五百五十八億という数字、それに対して預金が八百十億ということです。まあ数字からいいますと預金のほうが非常に殖えて参つておりますけれども、掛金のほうがまだ圧倒的にウエートが大きい、こういうことが言えると思います

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 まあこの程度で……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうすると今の四月末ですね。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) ちよつと手許に新しいのがございませんですから……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 じやあとでお知らせ下さい。  そうすると総資金量というのは今の二つを合せたものと了承していいわけですね。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 総資金量……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 貸出総額は幾らですか……。それではあとで、一千万円が何件で、その総額が幾ら、大体その資金量の区分によつて件数と金額の表を作つて出してもらいます。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 一件当りの金額ごとに……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 いやいや、大体の一千万円から……、五百万円超一千万円、一千万円が特に大きいから、一千万円は何件であつて総金額は幾らになるのか、今のおつしやつた五万円以下というのが四〇%なら、その件数と金額。それで、それからその資金コストは一体幾らになつておるのか、相互銀行の……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これはなかなか計算が実はむずかしいのでありまして、御承知のようにいわゆる無尽におきますると資金コストは非常に出しにくい。例えばこれは御承知のように預金者になつたり借金をした人になつたりするわけですね。給付を受けた後のものにおいては金融利廻りになる。それから給付を受けないで行つておるものは預金の利廻り、そういうわけでなかなか計算がむずかしいと思います。併しいずれにいたしましても、預金につきましては、これはもう預金コストというものは一般の金利調整と同じような規制を受けておりますから、これははつきり出ますが、小口であり、且つ無尽等の足で集めなければならんといつたような点からコストは、而も単位の金額が一般の普通銀行等に比べてやはり少い、預金にいたしましても、そういうような点から資金コスト以外のコストが相当普通銀行に比べて高いということは言えると思います。これも資料によつて、若しできますかどうか、今の無尽についてはむずかしいと思いますけれども、できましたら提出いたします。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 これはむずかしいようであるから特に聞いておるわけですが、こういうことを言つておるのですよ。株主相互金融は、おれのほうはいろいろやつておるが、無尽よりは資金コストを安くしたいということまで言つておるので、これは或る座談会で僕は一緒になつて話したのですけれども、だんだん向うも経済ベースに乗せて行くと、こう言つている、相互銀行あたりと比べて資金コストにおいて劣らないような状態にまで持つて行きたいと思つておる、むしろそういうことを言つておるのです。だから特に比較をしてみたい。  それから貸出利率は、今無尽の場合にもあるでありましようが、いろいろ設例を設けて、こういう事情のときはこれだけになる、最高貸出利率、その貸出しを受ける者からいつて一番最高の利払いをしなければならんというのはどういうことになるか、最低でどうなるか、こういう点も知りたいのです。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 的確な数字は私今ちよつと資料を手許に持たんのであります。いわゆる株主相互金融ありと資金コストがどうなるかということなら、この点なら私はここで即座に説明できます。それは問題になりません。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 現在はそうであるかも知らんけれども、向うがだんだん下げて行くというのですから、これはいい傾向だと言つておるのですが、向うが一応相互銀行あたりの資金コストを目標にしてそこまで下げるなんということを言つておる、下げる努力をすると……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 今相互銀行の普通の、無尽取引でない、普通の取引で一般が恐らく最高四銭五厘、四銭から四銭五厘だと思います。貸出しが大体最高が……。それに対してまあ御承知のように株主相互金融の貸出しレートというものはまあ下つて来ておつても、私は平均が、平均というか、大部分が三十銭から、十五銭だと思います。これは下つてもやはり二十銭というところまで下れば相当なものだと私は思うので、その点からいつて金利の差というものは、これはもうまさに量的な差異でなくて質的な差異があると私どもは思つております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 おおむね僕もそういう考えでおつたのですけれども、向うも商売人ですから、だんだんペイしないことはやらない。そうなつて来るとだんだん性格が違つて来るだろとう思うのですけれども、一応そういう問題があるということと、それからまあ今菊川氏の質問で尽くされたようにも思いますが、内国為替取引まで認めるとすれば一体なぜ銀行としないのか。普通の、一般普通銀行に上から数えて十五乃至二十ぐらいまで拾い上げるということなら、もうちよつと指導して普通銀行にするという方法もあるのであります。どうもいろいろ金融機関ができるけれども、初め作つた意図がだんだんぼやけて来て、相互の金融機関の間において性質上の差が非常に少くなつて来つつある。これは政府が作つた金融機関においても同様の傾向がある。非常にそこの特色ある金融機関という点の影が薄らいで来つつあるということは、日本の金融制度全体から考えてちよつと考えなければならん問題じやないか。こうやつたからといつてあなたは別に性質はそうぼやけませんと言うかも知れんが、その点についてはどうですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 相互銀行制度ができた、そういう立法をすることが適当であつたかどうかという議論は、私はいろいろあると思います。相互銀行の制度の下におきましては、私は当然預金業務も認め、手形割引も認めて来ておるのですから、これは量の問題を別として、とにかくそういうことを取扱つて来る以上は金融、普通のいわゆる銀行業務なんですから、これに内国為替取引業務が附随することは当然のことだと思います。従つて相互銀行というものの制度がある以上は、私は当然為替というものは認めて行かなければならん、かように考えております。  なお、相互銀行がだんだん普通銀行に近付いて来ておるというようなお話も勿論ありますが、私はやはりそこに、特色は、先ほど申しましたように中小の金融を専門にやる機関ということはどうしても守つて行かなければならん、その場合に中小の金融というのはどこまでその線を引くかということはむずかしい問題であります。けれども、やはり私は一件当りの金額、貸出金額とか何とかでこいつを押えて行くより仕方がないかと現実には考えておりますが、そういつた場合にその銀行が、中小を専門にする銀行ということで非常に資金量も殖え、基礎も堅実な中小専門の金融の銀行というものになることは、私は差支えないと思います。又そうあるべきじやないか。中小金融機関というものがみんな弱体なものであつてはこれは困ると思います。相互銀行がその意味で資金量も殖え基礎も強固になることは私は望ましいものと思います。かたがた無尽というものに先ほど申上げましたように重点を置いてそういつた層を狙つて行く。無尽取引ということをやる機関というものが非常に資金量が多くなつても、やはりこれは相互銀行として残るのが適当なんで、資金量が多くなり預金量が殖えたから直ちにそれは普通銀行になるべきだ。或いは普通銀行と差異がないと、こういうことに私は考えておらんのであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 もう当然内国為替取引はやらせるべきだ、初めからもうそうだということだとおかしいんでね。なぜ初めから相互銀行法を作るときに内国為替取引を認めなかつたのか、今まで相互銀行のみが内国為替取引が許されない、信用金庫もできておる、これだけは落ちておつた、初めからもう当然認めるべきだということなら、初め提案したときに入れるべきなんで、どうもそういうことじやおかしいと思うのですよ。本来が相互銀行というものは今の無尽関係であつて、そういうことは必要でないという見地で出されたのに違いない。その後の資金量が殖えたとかいうことからこういう必要が起つて来たということだろうと思うのですよ。而も今一方に普通銀行のほうが無尽と同じようなことを何とか定期預金ということでやり出しておる。殆んど或る一定の何カ月かこう貯金をすると、その何ぼか貸しましようということで貯金を吸収する方法も考えて来ております。なかなか新工夫が出ましてね、殆んどその間において差がないような状態は御承知だろうと思います。結局違う点は、一件貸出額一千万円以下だ、以下が相互銀行法だ、そういう枠がないのが普通銀行だというぐらいの差しか認められないような事態が起つて来る。而も普通銀行に対しても今まであなたのほうでもいろいろ考えられるように、一件貸出限度についても一つの枠をはめたいという考えもある折柄、一体どこが違つて来るのか。一般の普通銀行と相互銀行と区別を置く、線を引く点というのはただ一件貸出額が一千万円以下だということになる、最後はなるのじやないか。普通銀行にしても野放しに貸付けは許さない。一定の目安を置いて、総資金量の何割以内でなくちやならん、相互銀行と同じような、相互銀行は一割だけれども、向うは二割五分にするとか、率は違つても、一定の枠をはめて行こうという意図もあるでしようから……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これは私はやはり程度問題だと思うのです。殊に中小金融というもののなかなか定義はむずかしいのでありまして、程度問題ではあろうと思いますけれども、今御指摘のように、私どもも普通銀行についてやはり大口金融ということを是正して行かなければならんという配慮の下に、これは小林先生にもいろいろお助けを頂いた経過もあるのでありますけれども、これは併し私はそういう中小金融に限るという意味の相互銀行の貸出しの一件の金額の制限とはおのずから意味が違うと思うのです。従つてそこは私はやはり普通銀行について仮に一件当りの最高貸出金額というものを抑えたにしても、これは意味が違うと思います。  それから今お話の普通銀行でも無尽に似たようなことをやつておるというお話でありますが、これは恐らく私の承知いたしておりますところでは、いわゆる積金の一種だと思います。積金というのは、御承知のように無尽と実は余り違わないのでありますけれども、違いはどこかと言えば、やはり無尽については当然の権利として給付が必ず付く、ところが積金には原則は給付というものはないので、まあ担保にして金を貸すということも例外的にあるでありましようけれども、大体貯金一方、金を積立てる一方というのでありますから、実質の運用においては非常に似ておりますけれども、私はそこはやはり無尽というものと積金というものとは性質が違う。これは積んで行つた者が、無尽のほうは積んで行つた者が、今段こそ作つておりませんけれども、それはやはり順番に給付を受けて行くというのが、これがやはり無尽の、無尽といいますか、最近では相互掛金契約と申しておりますけれども、その特色であつて、積金とは甚だ私は性質が違うのじやないか、かように考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 最近の積金の集め方というのは、必ずお貸しいたします、三カ月なら三カ月掛けて下さい、そうすれば必ずこれだけお貸ししますということを言つておるのだから、それがだんだん積んで行つて全部完済するようにしてもらえればいい、とにかく無尽の方法を採用しつつあるのだから、名前はいろいろ変えておるかも知らん、併し実質的においては余り変りはない、まあ結局程度問題だということになれば程度問題なんです、すべては。けれどもそれだけに一つ強いて内国為替取引まで許して行こうという相互銀行のクラスに置いておくか、普通の銀行並みにするか、違う法規で以てこれをやらなければならんというところは、どうもただ金利の制限を受けるか受けないか、こういう実質的な差異がそうなつて来るのじやないか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) お話のように、程度の差異だと思いますけれども、私はやはり貸出しにしても、その資金の吸収の相手方にしても、やはり中小のものを専門にやるという点が非常に私は大きな普通銀行との差異だと考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 今普通銀行で盛んに売出されております割増定期ですね、あれは相互銀行あたりもあれを採用すると非常にやりよくなると思いますけれども、あれは禁じられておるのですか、やれないのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 相互掛金契約につきましても、割増定期はつけられるようにいたしております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると相互掛金じやなしに普通の定期預金、割増定期という、普通銀行が扱つておると同じような扱いはできるのですか、できないのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) できます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 できるのですね。あれは少し僕らちよつと税法の審議と関連するからお尋ねするのですが、一等の三十万から十等の十円五十銭まで、全部割増金という恰好で払つておるのですか。そうすると結局は利子というものはなしで割増金だけ、割増金だと税金が要らんとこういう恰好で処理されておるのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 現行法ではそういうことになつております。ただこの問題につきましては、今度の予算の修正に関連いたしまして、預貯金に対する課税を根本的に改められる法案が議員提出によつて出ることになつております。その際割増金のいわゆる末等と言つておりますが、全部に行くもの、これはやはり利子として課税の対象にするといつたような案で、その理法関係の議員提出法案が進められておるように聞いております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると末等ということに利子を仮に掛ける、預金並みの利子を掛けるということになると、末等の何は大体おわかりだろうと思いますが、末等の金額はわかるだろうと思います。それは議員提案は別といたしまして、なかなか簡単に出て来んと思いますが、末等について、これも今は相互銀行はやつておりませんですね。滅多に余り広告も見ないのですがね。そうするとますますそれは繁昌して、そういうまあ法律ができるとすれば別として、できない場合には末等で利子的なものを受取りながら税金を逃れるという方法がいよいよ繁昌して来るようなことにならんのですか、この改正によつて。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 相互銀行は現在割増定期をやつております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今程度問題だ、結局程度問題だけれども、結局銀行のほうでは、普通銀行でも今はとにかく足で預金を集めなければならんという時代になつておるので、中小企業はもつぱら相互銀行であつて、普通銀行はそうでないということは必ずしも言えないのですよ。今田舎のほうは自転車で廻つて妻君のへそくり金まで出して下さい、出して下さいと言つている。そこまであなたのほうこそ尻を叩いてもやらせなければならんので、大いに貯金の吸収には努力をしなければならん。だから対象が中小企業とはつきり相互銀行はなつておつて、一方はそうでないということは必ずしも言えないし、それでその点はまあ一方大きいものが入つておるというだけであつて、非常にそこは……、併し相互銀行でも大きいのは普通の銀行よりはうんと資金量が多いものがたくさんあるのだから、そうするとなかなかそこは彼比の境界線というのはデリケートだろうと思います。この一体大蔵大臣の認可を受けなければならん、認可するということには今十五乃至二十くらいが入る程度のところで線を引きたいということなんですけれども、そういう漠然たることでなしに、少くとも又いろいろここに政治力が加つているくなことが流布されても困るので、はつきり認可基準、こういう相互銀行には許すという、一つのまあ資金量或いはその他の点、要件から考えて大蔵省で認可準則というものを作るべきだと思います。それはお作りになるのでしよう。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 作るつもりであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 いつできますか。この法案の審査とも……これは重要問題だから、作られるならば併せて出してもらいたい。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) ただ私どもが認可基準を作ります場合にもおのずから抽象的になると思います。と申しますのは、資金量幾ら以上ということを言いましても、これは実際絶対的基準というものはないわけであります。大体どのくらいの数を取りあえずのところとして認めて行くかということを頭に置きながらきめて行かざるを得ないと思います。例えば資金量五十億以上だといつた場合に、それならどうして四十五億じやいけないか。これは実際私どもとしてはまあ何といいますか、程度問題であります。絶対的な資金量の基準というものは私はないと思います。従つてそこらあたりは大体幾つぐらいの相互銀行を大体対象にして取りあえずのところ考えるかということを頭におきながら考えざるを得ない。而も勿論それ以上のものであればすべて許すというのじやありませんので、先ほど申上げましたように、やはり能力とか信用とか内容とかそういつたこともやはり考えなければならんと思いますけれども、大体どの程度ぐらいの数を対象として取りあえず考えようかということを先ず頭に置いて考えて行かざるを得ない。その意味で先ほど申上げましたのは大体二十くらいを見当にして考えて行つたらどうだろうか、こういうことを申上げておるのであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 まあそのほうは、数のほうはいいのですけれども、今の準則を至急に一つ示してもらいたい。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 準則と申しますと、今申上げましたように非常に抽象的なものは今大体作つております。これはまあ今口で申上げたようなことをただ書いておるだけなんでありまして……。今考えておりますのは、大体自店為替、つまり本支店為替の場合と他店為替の場合に分けまして、本支店の場合におきましては現在のところ大部分の、これはもう殆んど大部分のものは本支店為替を認めて行つて差支えないと思つております。  それから他店為替につきましては大体一定の資金量を考える。この資金量につきましては又今申上げましたように具体的に数字を出すことはむずかしうございますから、大体今申上げましたように、二十行程度が取りあえずすくえる程度のところを資金量として考えて行つたらどうかという程度のことしかできておりません。  それから内部の機構が十分に確立されておる、そうして資金計画が適切に樹立されて、それがうまく支店間或いは本支店間の資金のやり取りが過不足をうまく調整する仕組ができておるかどうか。それから手形交換、今までやつております手形交換の決済高というものが相当の量に上つておるかどうか。つまり為替取引に対する需要が相当あるかないかという点も私どもはやはり考えて行かなければならん。それから資産内容、経理内容が堅実であるということが、これは対外信用に関係いたしますからどうしても必要である。まあそういつた点を基準にして考えて行きたい、かように思つておるわけであります。先ほどもお断り申上げましたように、おのずからその基準は抽象的ならざるを得ない、さように考えておる次第であります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 この銀行ができて大分になりますが、大蔵省が検査等行なつて特別なことはなかつたのですか。おおむね健全に行つておりますか、すべてが。非常に急激に膨脹しておるので、中には注意すべき点があるのじやないか。又事実いろいろ無尽加入者等の声を聞いても、すべてがすべて満足しているもののみでもない。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これらの相互銀行につきましては特に重点を置いて検査を実施いたしております。内容につきましては、私ども十分個々の相互銀行について処置いたしております。相互銀待の信用を傷付けるようなことは勿論いけませんが、今のところではそういつた意味で預金者なり掛金者に迷惑を及ぼすということは先ずないつもりでおります。ただ具体的な取扱い等につきましては、まだ銀行になりましてから目も浅いわけでありますから取扱い等はまだ慣熟しておらないという点もありますので、これは技術とか能力の点については更に考慮を要する。それがためには指導とか講習とか、いろいろなことをやつて、相互銀行協会においてやつておるようであります。だんだんそれはよくなつて来ると思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 私は金融機関がこれだけ急激にどんどん資金が伸びて行くということになると、相当人間の問題でリミツトがあると思う。それが人間を、銀行業務に習熟した人間を集めるということは、これは容易ならん問題だと思う。それで間違いが起らなければ非常に幸いだと思つているのですが、そういう意味において銀行局長においては特段の一つ注意をしてもらわなければいかんと思います。  それからまあついでですが、資料を出してもらうついでに、一体全国の相互銀行の給与ベースはどうなつているか、調べたものがあつたら出してもらいたい。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 今、店内為替は殆んど大部分認めるという話だつたのですが、本支店関係にある行数というのはどのくらいあるのですか、支店を持つているというものは。相互銀行の中で支店のあるというやつですね。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 支店を持つておらない相互銀行はございません。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 全部が持つておる……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) ただ数が……失礼いたしました。一行だけが支店のないのがあると思います。あとはみんな支店を持つております。ただ数が非常に少い、支店数の少いものと多いものとがいろいろございますけれども……、大体資料はございませんが、平均して相互銀行の支店は十店以上じやないかと思います。十数店ということになりはしないかと思います。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 支店を持つているのはですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) いやいや。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 支店の数が……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 平均して……。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 そうすると支店といつても為替業務を営むということになれば、例えば東京都内で幾ら支店があつてもそんなものは何も意味なさんですね。相当遠隔の地に取引関係があると、商売人のですよ、為替業務が必要だと思われるようなのが相当あるわけですが。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これは普通銀行と違いまして、相互銀行というのは、おのずから地域というのは普通銀行のように全国的に跨るということはございません。やはり地域については相当制約がありますが、それにいたしましても大きな相互銀行はやはり数県に跨つておるもの、営業区域が……それから小さい相互銀行にいたしましても大体県内、一県全部には少くとも営業地域が亘つておりますから、まあそういつた関係からいいますと、各地方の関係の為替というものは必ず起るわけであります。そういつた意味で為替取引を認めることが非常に便宜がいいということはあらゆる相互銀行についてある、かように考えております。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 ところで相互銀行が為替業務を取扱いたいという非常に熱心な要望があるようですが、本来から言えばその要望というのは店内為替なんてこつちやないでしようね。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 為替取引の本来の姿は、それは店内為替だけではこれは半人前の為替取引なんでありまして、それはやはり他店との為替も含めたすべての為替業務を認められたという要望であろうと思います。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 そうなれば為替業務を営んでおるか営んでいないかということが普通銀行との違いだなんてことはおかしいことなんで、これはやはり為替業務をやらすということにされるほうがいいのじやないか。そうするとやつぱりその区別はあなたが言われるように中小企業に対する金融の専門店、例えば貸出の最高を一店幾らというふうに押えるというふうな特色を持たせるほうが妥当であつて、為替業務は成るべく広汎に認めるということがいいのじやないか。他店間との取引ということになつて来るとそれは全部とは行かんと思うのです。結局私はあなたのほうで十分に調査をされて行つて、大体上から数えて十五から二十をすくえるようにということで、十五から二十ぐらいまでは大体予定してやつても大丈夫だという調査の結果がもう出ているのじやないかと私は思うのですが、それをいろいろ小林さんの質問に対しても抽象的なことしか言えない。今はつきり言つてしまつたら相互銀行あたりが大騒ぎしてやつて来て困るというので、巧妙に答弁されておると思うのですが、腹の中ではどの銀行、どの銀行と、そこまでは大丈夫ときまつておると思うのですが、そうではないですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) その辺は今申上げましたように、まだどの銀行は認め、どの銀行は認めないというところまで具体的にはきわめておりません。それから今お話のように、私どもはいずれは相互銀行も銀行も本来の業務をやらして行く以上内国為替業務を当然すべての銀行が行えるように持つて行くべきだと考えております。併し為替業務というのは、先ほど申上げましたようになかなか技術を要しますし、他店との関係になりますと、その他店との間に信用という問題が非常に問題になります。そういつた関係から、やはり或る程度以上の信用力或いは内容、それから技術、能力、そういつた点を備えたものから認めて行くということは、これは取りあえずの措置としては私は止むを得ない、かように考えておる次第であります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) お諮りいたします。この相互銀行法の一部を改正する法律案につきましては、先ほどから資料の要求もありましたからして、この資料の提出を待つて質疑を続行することにいたして、本日はこの程度で……。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 ちよつと速記をやめて……。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記をやめて。    〔速記中止〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それでは速記をつけて下さい。相互銀行法の一部を改正する法律案につきまして質疑を続行いたします。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 恐らく私は、抽象的な答弁をせられたけれども、腹の中では具体的におきめになつていると思いますが、これは幾ら突込んでみても、今発表されることが及ぼす影響というようなことを、行政にタッチせられる方としては重大な点でありましようが、具体的なことをおつしやらないのはこれは止むを得ないと思うのですが、恐らく十五から二十くらい、そこら辺に目安をおいて大体大丈夫だということだと思うのですが、この相互銀行というのは中小企業に対する金融の専門店、そこに特色があるのは非常に有難いのですが、もう一つの特色は金利が高いのですね。これは安くならんものですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 金利の点につきましては、先ほど申しましたように大体四銭から四銭五厘です。普通の銀行が小口で出しております小口金融が大体二銭九厘から三銭くらいじやないかと思います。やや高いのでありますが、これにつきましては御承知のようにやはり一件当りの金額が非常に少いことと、足でやつぱり取つて歩くというような点もありますので、その程度の金利になつております。今極力経費の節約なり、経理の内容を合理化いたすことによつて成るべく金利を下げるとか、それから取引者に対するサービスをよくするようにというように折角努力はいたしておりますから、逐次金利は一般の金利が下がるのに応じまして下がるものと期待いたしております。又そういうふうに指導いたしております。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 私、相互銀行のことはよく知らんですが、例えば信用金庫などはこれはあなた方がよく御存じだと思うが、中小企業者が金を借りに行きますと、出資せよとか何とかいうことを言われて、金を貸してもらつても、貸してもらつたものから少なからざる部分を出資に廻わされて、有難味が実に少くなつている。だから中小企業専門の金融ということは有難いけれども、実は金利という点から行くと余り救われていないというのが実情です。これは大蔵省あたりの指導で金融が中小企業にもつと割安に潤沢に流れて行くように努力をしてもらいたい、これは私希望として申上げておきます。  それから相互銀行が為替業務を始めるということになつて、他店との間にやるということになりますと、一般市中銀行との間に為替業務をやれるということになるわけですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) さようでございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 盛んに今どこの戦災都市にいたしましても、その他の都市に参りましても、第一番に眼につきますのは、今議題になつております相互銀行が立派な店舗を町角その他のところへ設けて、ネオンサインを輝やかしておる。非常に盛んになつて、まあ銀行局の育成方針に副つて結構なことだと思いますが、一般産業が余り栄えずに困つているときに、銀行さんだけが栄えて行くというのは、これはどうもうまく儲かるような方法になつているのじやないかと私は思うのでございます。どう考えても素人目でございますけれども、従つてそう儲かるものなら今問題になつている金利対策ということにつきまして成るべく安く、そして店なんかああいう立派なものを建てるよりも、先ず安い金利で、一般の人々に融資をするという方法を講じられるように努力されることが、指導されることが一番大事だと思いますが、これらについても内国為替のほうを認めても、その代りにこういう点をやれという指導をあなたのほうでお考えになつているのですか、これは必要だと思います。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 相互銀行は普通の銀行に比しまして店舗が非常に派手であつて、たびたびお叱りを受けておるのでありますが、私どももできるだけ店舗等に対して資金を寝かすということは適当でないと思います。これは御案内のように別に儲けて建てるわけじやない。経費で建てるわけじやないのでして、勿論資産として建てるのでありますから、それだけ儲かつたから建てるのじやない、少くとも資金はそれだけ寝るわけですから、その点については私どもはかねてから非常に厳格な指導をいたして参つております、殊に現在までやつておりますのは、大体各金融機関の店舗のいわゆる不動産勘定というものが、自己資本に対して七〇%を超えちやいかん、こういう指導方針の下にその範囲に抑えて参つております。併しそれだけで十分であるとも思いません。個々の問題につきましては、やはり非常に派手過ぎるとか度が過ぎたというものもあるわけでありますから、今後におきましては、これらの点は私どもは、店舗の新設等につきましては一層やかましく申して行くつもりであります、

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それからまあ店舗のほうも銀行に負けないようにネオンをつけたり、町角に新しい螢光燈を輝やかしてこういうふうにやつておられるように見える。銀行と非常に対立いたしまして、とにかく銀行の力まではこちらも行こうという積極的な意欲をお持ちになつているように見受けるのです、誠に結構だと思うが、そこで将来一つは内国為替、それから今度は株式の利払、払込とか、ああいう取扱なんかも将来やつて行くことになるのですか、今でももうやれるのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 株式の取扱旧い等は今でもできます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると今でも相互銀行殆んどがこの取扱いをやつておられますか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 普通銀行のように非常に大々的にやつているということはないと思いますけれども、恐らく取扱つておる相互銀行が多いんじやないかと思います。実際上……。的確には私今資料を持つておりません。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そうすると殆んどはもう相互という字がつきまするけれども、変りがだんだんなくなつて来て、やがてはこれは銀行化される、而も普通銀行のほうがいろいろの先ほど小林君の言つたような形を変えた無尽的な預金というようなものを考て出して来るということになると、やがては一緒になつて混淆されるような方向に向つて行つつあると思われるのでありますが、そういうことも一応考慮されまして、これは今までの普通銀行は成るべく中小企業的なものを考える。或いは相互銀行は中小企業の中の小或いは中の一部というふうなものを指導するといいますか、育成方法をあなたのほうで考えておられるように僕は思うのでありますが、実際のやり方はそういう構想の下に指導しておられるのですか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これは先ほど申上げましたように、私どもは相互銀行というものはいろいろな点で普通銀行とは違うと思いますけれども、これは何と言つても一番の違いは、中小金融の専門機関である。もつぱら中小金融だけやる金融機関である。ここが私は普通銀行と一番実質的に大きな違いだと思う。尤もこの点も先ほど小林先生のお話がありましたように、程度問題と言えば程度問題だと思いますが、やはりそこに性格的にははつきり割り切つておる。いろいろ違う点はありますけれども、一番大きなのは中小専門の金融機関であるどうかということによつてはつきり線を引くべきものだと考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 最後に、昨日からもたびたび憎まれ口を言つておるのでありますが、これは憎まれ口じやなしに、大蔵大臣の認可、免許等の事項は、この金融機関或いは証券取引法で非常に多いのでありますが、だんだんと法律の上でも、昨日も論議になつたのでございますが、非常に統制を強化する見方によりましては……。これをお尋ねしますと、あなたのほうは、預金者保護が必要だと、こう言われるのですが、ところが今もあなたの御答弁を聞きましても、じやこれをどの程度まではということはなかなか漠としておつて取りどころがない。従つて取捨選択といいますか、あなたのほうの選択権というものは非常に巾が広い。法律等の場合にはうまく御答弁があつて速記に載るけれども、実際に申請を出した場合に、私が冒頭に申上げましたように、承認をされたところは非常に喜んで大蔵省の取計らいは誠に結構だ。ところが承認を却下されたところはいろいろと運動したり、或いは変な好しかざるデマも飛ぶ虞れがあると思います。従いましてこの運用については大蔵大臣のほうでも審議会に……、いろいろ審議会というようなものもありますし、法律の中にはこれの問題じやなしに、認可を与えたりするような諮問するような機関を設けられておるのだが、一般のよその省に設けられておる審議会とかそういうものは門戸開放と申しますか、広く意見を聞くことになつているのだが、大蔵省の息のかかつた連中を寄せて意見を聞いて、そして息のかかつたということは語弊があるけれども、何か大蔵省の関係のある連中ばかりの意見を聞いて、そしてこれで以て一般の意見を聞いたのだというふうに持つて行こうという流れが一貫して流れておる。各法律案は、僕ら大蔵委員会に出て来ましてちよつと見ましたが、よその省では或る審議会を設けるにいたしましても、大臣の任命というのじやなしに、巾広く国会の承認を経て委員任命をするというふうにすぐ持つて来ているのですが大蔵省の立案にかかつたものはすべて大臣の任命ということになる形というのは、底を流れているものは大蔵省の大蔵大臣の任命承認権或いは認可権というものを非常に誇りを持つて守り通そうとしているところがあるように、これは誤解があるかも知れんが、私は思う。ましてや今度の相互銀行の承認に当りましては、これはもう承認されるとされぬとでは、実質上の効果は大してないかも知れんけれども、信用を本位とするものでありまするから、一つは認可をされたというのでじやんじやん宣伝するし、一方においては認可をされないというところから、どうも一方は認可をされないということを宣伝するわけには行きませんから、逆にこれはいろいろなデマを飛ばす。そうすると大衆のほうからも信用がだんだん落ちて来る。それでなくてさえも今これは相互銀行だけは全然異のでありまるすけれども、金融機関につきまして新聞でいろいろな記事が飛んでおるときでございますから、認可されて、信用が起きたというところにお客も集まる、それで非常にサービスもよくなれば健全にだんだんと発展して行く。ところが一方それに取り残されたほうはどうしても淋しくなつて来る。淋しくなつて来ると無理が生じて来る。これは必然的な傾向だと思う。そうなつて来ますると、大衆にも、預金者にも迷惑をややもすると及ぼすような虞れが全然ないということもできないと思います。従つてこれらの点の取扱いに当りましては総花式ということも、これは私たちも申上げられませんけれども、極めて適切に運用されまして、将来に亘りましては、次期国会等においては、会後大蔵省のそういう免許権或いは認可権については成る程度の諮問機関というような点につきましてもお考えになりまして、そして一つ御検討を願いたいということを希望として最後に申上げておきます。  今の質疑応答を通じましても、私はどうしてもちよつとこれは大分大蔵省の……、大蔵委員会に来てからわかりかけて来ましたけれども、答弁の際には非常にうまく、条文はうまく成立つておりますけれども、運用に亘つてはまだまだ官僚の、官僚というと語弊があるが、公務員の昔の官僚根性がどうも抜け切つておらんような気が若干あるように思います。この点意見に亘りましたけれども申上げまして、私の質問を打切ります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今融資準則はどうなつておりますか、一般的に……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 融資準則というのは現在のところ動いておりません。ただ甲乙丙という、甲種、乙種、丙種というのがありますが、これだけはまだ残つております。残つておりますが、主として実質的な問題になつておりますのは、金利の場合に、金利調整の規則の場合にどう取扱うかという問題だけで……、それから私どもといたしましては、そういう丙種に当るようなものは不急不要資金であり、従つてこれは抑制の対象とすべきだという意味において一つの基準にいたしておりますけれども、実際に動いているというところまで融資準則は働いておりません。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 すると一般銀行が丙種で貸出しておつても、銀行検査の際にあなたのほうは文句をつけない……。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) これは私どもは融資準則の場合にも、あれが動いておつた場合にもそうであつたと思いますが、丙種のものに対してはびた一文も貸してはいけないということは言つておりません。総資金量或いは新規の貸出のうち何%を超えてはいけないという、こういつたような指導をいたしておつたわけであります。従いまして銀行検査等で見ます場合にも、そういう丙種に対する貸出が非常に多い場合は注意をいたしておりますが、これは一件でもあつちやいかんというふうには指導いたしておりません。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 私は先ほど来聞いていると、ずつと中小企業融資、中小企業融資と言われるが、相互銀行の一番いい点はそういう準則の制限が余りないで……、実質的にそういうものがないでしよう。そうして待合、料理屋等に融資を図るというときは無尽にして落すという形において、待合の建築、料理屋の建築資金の殆んど多くのものは相互銀行から出ているものがかなりあるのですよ。そういうものをまあ全部野放しにしてやるということなら別だけれども、必ずしも相互銀行の資金が国家的に考えて必要欠くべからざる方面に行つておるというふうには考えられないと思うのですが、その点は相互銀行の貸出先等については検査の際にどういう指導をしておられるか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) 今申しましたのは一般の普通の貸出の場合を申上げたのであります。相互銀行等の場合におきまするいわゆる旧来の無尽という、契約によつて無尽をかけて、掛金をして落して給付を受けるという場合におきましては、これはやはり自分が貯金したもので、何と申しますか家を建てる、料理屋を開こうが何をしようが、これは道義的のよしあしは別として、経済的にはこれを抑える方法は私はないと考えております。従つてそれは一種の預金をして行く、その預金を引出すというのが、ちよつと給付ということで先になるという関係もございますので、普通の貸出の場合と、無尽による給付によつて家をどういうふうに建てるか、どういうふうに金を使うかということとは分けて考えなければならんと思うのであります。さればと言つて料理屋に金がどんどん行つていいということを私は道義的に認めるという意味じやございませんけれども、そこはやはり無尽というものの性質からいつて普通の貸出とは違うのじやないか、無尽で金をかけて落して給付を受けて、その金で何をするかということとは、性質が違うのじたないか、勿論これは程度の差異と思いますが、性質が違うのじやないかと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 おつしやることがよくわからんけれども、そういう点の抜け穴があつて、かなり相互銀行の発展というか、資金量も殖える原因になつておる。むしろああいうところは或る意味においては現金の廻りがいいから、銀行でも目をつけて、どうぞ金を預金して下さいという勧誘に行く有力な一つです。そういうことから言つて、一方には或る程度融資準則はきまつておると言いながら、このほうは相当やつていて、こつちのほうはどうせ掛金なんだからかまわないということになると、いささか取扱が、今の中小企業金融に対して望ましいことかどうか。そういう待合とか料理屋でなくて、本当に金を使つて、或いはこれを生産的な仕事をやつておる連中に行くことが望ましいのであつて、何かそこの点を考えてほしい点なんです。ここまで、内国為替取引まで認めることになれば、そういう点が一点と、それから少くとも内国為替取引を許された相互銀行については、日本の金融界には相当資金的に影響を与える、銀行として、金利調整等にも或る程度仲間入りをしてもらうべきじやないか。これはいいところは皆やつて、銀行のちよつと都合の悪いところはルーズにするということではちよつと困る。その点について内国為替取引を許す相互銀行については金利調整に服させるというおつもりがあるのか、ないのか。

河野通一大蔵省銀行局長

○政府委員(河野通一君) お答え申上げますが、第一点の無尽の場合に、その給付の借主を何か適当に規制する方法はないかというのですが、先ほど申上げましたようになかなかむずかしいと思います。殊に完全に預金をして、積金でもいいのですが、預金して金が入つて来たのを引出して、これを何に使おうとなかなか抑え切れない。それから貸出ならこれは抑えることができる、その中間に当るものだと思います。従いましてなかなかむずかしいかと思いますが、御趣旨の点はよくわかりますので、研究してみたいと思います。  第二の点は金利調整の点でありますが、これは今申上げましたように、相互銀行の貸出金利については担当厳重なる規制を行なつております。全然野放しにしておるわけじや勿論ありません。非常に厳重な規制を行なつております。貸出の最高金利というものはちやんと業務方法書に書かせて、業務方法書というのは認可をしておる、そういう形になつておる。ただ問題は、ただ規制はやつておりますが、普通銀行と同じように貸出金利を持つて行くことがいいかどうか、低ければ低いほどいいということが言えると思いますが、そこは私はやはり相互銀行の性格からいつてコストとはそれだけかかる、単位当りの金額も小さいのでありますから、どうしても普通の銀行の資金コストというものと比べて、おのずから高くなる。従つてそこは普通銀行と同じ絶対額において同じ率に規制するということは、少くとも私は適当でない、かように考えております。で規制の程度は金利調整法でやるか、今申上げましたように業務方法書に書かせて認可してやるかの差異もあるのでありますけれども、決して野放しにはやつておりません。どちらかというときついのでありまして、例えば金利の調整法では御承知のように一般の金額百万円以下のものについては金利の規制はないわけであります。これは全然制限がないわけであります。ところが相互銀行におきましては、百万円以下のものでもみんな最高の貸出金利としうものを制限しておるわけです。そういうわけでやり方は違うけれども規制はしておる。ただ絶対額は同じでない、こういうわけであります。先ほど申上げたように、相互銀行の貸出金利はできるだけ下げるように努力いたしたいと考えております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 先ほど要求した資金コストの面で、都市銀行と地方銀行、それから相互銀行、信用金庫、金融機関別にできれば出して頂きたいと思います。それからコストの中に入れられたフアクター、何と何とをコストの費目に入れたかということも摘要で書いて出して下さい。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。  それではこれより採決に入ります。相互銀行法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと存じます。それから多数意見者の署名を願います。   多数意見者署名     森下 政一  堀木 鎌三     三木與吉郎  土田國太郎     小林 政夫  西川甚五郎     藤野 繁雄  青柳 秀夫     岡崎 眞一  山本 米治     前田 久吉  菊川 孝夫

小林政夫緑風会

○小林政夫君 諸般の手続は委員長にいつも一任しておつたのですが、どうも我が緑風会内においては、委員長報告に甚だ不満だと言つておる。とても審議の模様がわからない、おおむね。それで今我々は菊川君もそうですが、只今質疑応答の過程において相当の意見を言つておるのです。そういう点は漏らさず重要な点は、誰が言つたという必要はありませんが、出尽した意見というものは取上げて、それに対して政府の答弁はどうであつたかというようなことは漏れなく、それは委員長の判断に任せますが、委員長報告の内容に入れてもらいたい。(「賛成と」呼ぶ者あり)

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 今の御発言の点につきましては、前から小林委員からの特別の要望もありまして、御要望に副うように努力しておりますが、取扱件数の多い関係上、他に又別の意見の方もありまして、その辺相当苦心の要るところでありますが、その辺十分考慮いたしまして善処いたします。   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に、国有財産法等の一部を改正する法律案を議題といたしまして質疑を行います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私この国有財産法の一部を改正する法律案につきまして、審議の際に重大な関係があると認めまして、大蔵大臣の出席を求めたのでありますが、予算委員会との関係で御出席願えませんでしたので、愛知政務次官に代つて一つ責任ある御答弁をお願いしたい思います。  と申しますのは、先ほど管財局長に質問いたしましてところ、国有財産法の上では現行法のままでも国有財産の処理についてそういろいろ問題になるようなことはないのであると言う。具体的に申しまして、四日市の海軍の燃料廠の問題でありますが、たびたび新聞でいろいろの風評と申し事かが報道されております。而もあれだけ大きな施設が、この一月には我々大蔵委員会から視察に参りましたときに、一応現地の大蔵当局の管理に当つ一ている人たちの案内で大体見て参りましたが、もうだんだんと腐朽をして来るにもかかわらずそのままに放置してある。それが如何にも附近の住民から見るならば、昔から政争のみにくい政治家がああいう払下げ問題にからみまして疑獄事件に引つかかつた事例が多いわけであります。明治から大正にかけて、昭和になつても絶えない。で四日市の燃料廠がそのままに放置されているということが、その裏面にはそういうみにくい葛藤がさもありなんというような誤解を一応与えることになるわけであります。それではなぜそんな四日市の燃料廠の処理一つができないかという点から考えて、現在の法律的な欠陥があるのじやないか、これがあるとするならば、この際国有財産法等の一部を改正する場合にいつそ改正したらどうかということを管財局長に尋ねたのであります。ところが現行法のままで行つたら極めてスムースに行くことになつておる、法律の場合で行つたら……。ですから法律は幾らあつてもそれを処分しようとする場合にはやれない。それなら大蔵省の管財局長のほうではどうだ、これを早く処分し活用する方針かどうかと言つたら、まあそういう方針だと言う。だから買手或いは借手がないのかと言つたら、買手は多過ぎるほどある、借手もある、法律上はできる。而も貸したい、売りたい、そうして早うしたいと言うにもかかわらずできないということは、どつかに欠陥があるのじやないか、臭いところがあるのじやないかと言つたら、臭いところはない。そこで臭いところがないならば、一体どうして遅れておるのだということを聞いたら、大蔵省だけで持て余して、通産省に聞いた、意見を徴した。ところが通産省のほうへ書面を出したら梨のつぶてで返事がない。通産省のほうでは盛んに五人委員会とかいうものをやつて、きめたようなきめないようなことをやつた。それなら最後的な決定はどうするのだと言つたら、通産省に意見を聞かなければわからない。通産省にそういう権限があるのじやないが、そういうものを処分するときに大蔵省だけでやれないとするならば、通産省の意見を聞かなければならない。聞くときには何カ月かの期間を切つて聞くようにしておけばいい。それで書面で聞いたらしいのですが、書面で聞いたというのですが、どういう書面をいつ出したと言つたら、管財局長のほうでよく取調べなければわからないということになつておる。愛知さんが政務次官として、これらの問題については就任以来御検討にもなつておつたろうし、それで私のお尋ねしたいのは、一体あれをどういうふうに処置しようとしておるのか、今の経緯はどこで引つかかつておるのかという点を詳しく御説明願いたいと思うのですが、そこでどうしてもこれがうまく行かんということになり、通産省の意見を聞かなければならないということになれば、重大なる国有財産、国の経済に影響を及ぼすような国有財産の処理の場合には通産省の意見を聞かなければならないことになるのだから、どうかしなければ……、法律的には関係のないものをやつてまごまごしておる。それで大蔵大臣にはできないのじやないか、こういうことになる。そうすると法律的に欠陥があるということになるが、これらについてどう処置しようと考えておるか。というのは、これは国有財産は今更愛知さんの前で釈迦に説法で申上げなくてもおわかりの通りに、我々の先祖代々税金という恰好で以てたくさん金を納めて、その金で以てでき上つたのが皆国有財産です。それを処分するについては、できるだけ今のこれを引継いだ国民がこの利益を公平に配分を受けるというようなところへ持つて行くのがいいのじやないかと私は思います。ところがそれがなされていないということになりますと問題だと思うのです。従つて重大な関係を持つておりますので、四日市燃料廠の処分の今の経過、それから将来どういうふうにして処置しようとしておるかという点について一つ御説明、御意見を承わりたいと思います。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) この問題は特に只今御発言がありましたように、大蔵大臣に特に聞きたいというお話でございましたので、私といたしましては自分の考えを交えずに、大蔵大臣の代りに、大蔵大臣が申上げると思われますることを申上げることにいたしたいと思いますが、四日市燃料廠の問題に限らず、国有財産の処理につきましては、とかく世上においていろいろの疑惑があるように聞いております点は、極めて遺憾に思うのであります。併し大蔵大臣の見ておりまするところでは、従来大蔵省の事務当局が検討をし処理し、或いはかく処分せんとして考えました案については、絶対に世上の疑惑を招くようなことはないと確信しております。併し小笠原大蔵大臣として就任以来、特に国有財産の処理につきましては非常に慎重な態度を持しておりまするので、本件に限らず他の問題も併せて前大臣当時までに大体大蔵省として内容を省議においてきめたものまで、改めて大蔵省としては省議を開き直して、そうして大蔵省の態度というものをはつきり確定をいたしたいと考えておるわけでございます。従つて従来四日市の燃料廠の問題につきましてもいろいろの経緯があるようでありますが、これを全部改めて大蔵大臣としては報告を聞きまして、これが最善と思う処置をとりたいと、こういうふうに考えておるわけであります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私どももこの国有財産の処理につきましては、昔のように疑獄事件を起したようなことがあつてはならないし、これはもうこのくらいまずいことは今の世の中にないと、こういうように考えまして、地方へ参りました際には、国有財産の処理模様についてそれぞれ視察もいたして参りました。二、三大きなところを視察いたしましたが、こういう席で名前を出すことは控えるといたしましても、どちらかと申しますると、今の政府に密接な関係のおありになる方々が重要な施設を、いいところを相当払下げなり或いは一時使用という恰好で借り受けて事業をやつておるというのを現に見て参つたわけであります。そういうところがたまたまその人に当つたと御答弁になればそれまででありますけれども、反対側から見る場合におきましては、それがこれは色目で見がちであります。ましてそういうことになつたら政府のほうも却つてお困りだろう、自由党にとつても決してプラスではないだろう。自由党の次期総裁候補者になつておるような人が布施工廠のどまん中にパルプ工場をやらしておるのですが、あんなのの運用面なんか見ますと、私たちから見るならば適切な使用とはどう考えても思われない。そういう拙劣なことをやつて、私らから見るならば、技術的に考えてもあんな工場配置なんというものは、率直に言つて正に拙劣だと思います。それでもまああなたのほうから技術的にやつたのだという話であつたらもう何をか言わんやでありますが、ましてや今の四日市の燃料廠問題につきましては、管財局長は技術的にどうしたら一番いいか、国の経済の発展のためにどうしたらいいかというので、如何にも心胆を砕いておるというような御答弁であつたが、ところがあの結果を見ましたときに、答弁としてはここでは成り立つけれども、ああいうできたところを見て来た私らとしては、素人考えかも知れないが、我々としては感心しない。ましてやえらい高邁な理想の下に取組んでおられても、できた結果は誠に芳しからざる結果にならんとは限らない。従いましてこの国有財産法の一部改正の際に一つ大乗的見地からもう少し衆智を集めて、而も今後問題が起つても一つの機関、審議会とか何かを設けて、そこで結論を出される。これには技術者も資本家の代表も、或いはその辺の住民の代表も入れる。網羅の仕方によつて……政府はいつも審議会の委員の同意を求められるときには、誠に尤もな理由を挙げて同意を求められるが、そういつた恰好のものを設けて速かなる処理を図られるという御意思はあるかないか、これをつお伺いいたします。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) これも小笠原大蔵大臣に代つて御答弁申上げるわけでありますが、現在のところ小笠原大蔵大臣としては、こういうもののために特別に委員会を作るというようなことは考えておりません。ただ国会等におきましていろいろの御意見を伺つております。又世評も十分に調べております。そういうことを十分に勘考いたしまして、国民各位に納得が頂けるような方法を発見したい、その責任は大蔵大臣として責任を十分とり得るような立場でこれを処理いたしたい、こういうのが小笠原大臣の只今の意向でございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 そういたしますると、大体いつ頃を目途にいたしまして……これはうまいこと御答弁になつて、成るほど結構だと思いますが、そういう方針でどんどんおやになるが、熟慮断行ではなしに、熟慮不断行でいつまでも放つておく、放つておけばこれは応問題は起きません。併し設備はだんだん腐つてくる。草は生えて来る、管理費はかかる、こういうことになるわけでありますが、大体いつ頃を目途に考えて処理しようと思つておられるのですか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 実はこの問題につきましては先ほど申しましたように、四日市の問題のみならだ、他にも重要な案件が数件ございます。これをできるだけ早く片付けて行きたいというのが我々の一致した考え方なんでありますが、弁解がましくなりますが、たまたま現在国会の開会中で、予算案その他法律等について非常に大蔵省当局としては全くもう寧日ない状態でございまして、しばしば省議を開こうとして夜などにもしばしばこれを計画するのでありますが、なかなか慎重に審議をするだけの余裕が実は全くないのでありまして、一日も早く結論を出したいのでございますが、そういう関係でどうしてもいま暫らく、予算案の帰趨でもはつきりいたしませんまではできないと私は考えるのであります。併し経済的、技術的或いはそのほかの観点からするいろいろの調査の結果というものは、もう殆んど我々の見たところではこれ以上は資料は集め得ないものと思うほど集つております。それから同時に先ほども申しましたように、国会におけるいろいろの御意見や世評などにつきましても十分資料として考えなければならん点は集めるだけのものは集めておるように、主観的でありますが、私どもとしては考えておるのでありまして、あとは責任をとり得る立場にある人がその権限によつて裁断をするという段階になつておると思うのであります。その裁断につきましては、先ほど来申しておりますように、その責任の立場にある者として、これならば皆様方の御納得が行くであろうという、そういう裁断をしたい、大蔵大臣としては現在こういう心境にあるわけであります。従つて私ははつきり何日何日までということは大臣に代つて申上げられませんけれども、できるだけ速かに、どんなに遅くとも、恐らく次の国会、或いはもつと大事を取りましても年内には勿論片付けなければならんと考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 誠に結構な御答弁でございますが、これが実際に具体的な事実となつて現われました場合に、ごうごうたる非難が起つて、あとでこれを幾ら国会でやりましてもあとの祭になつてしまうと思うのであります。従つてどうも第三条そのものから考えましても、私はもつと何か考える必要があるのじやないか、これを処分するにしましても、条文を見ましても極めて簡単に現わしてあるのです。ところが簡単に現わしてあるだけに大蔵大臣の裁量の余地が極めて多い。そうすると、大臣としても傷をつけたくない、裁量を熟慮せられるという結果、このように処分が遅れたのだろうと思う。最近におきまして特に考えられるのは、この間も新聞でも大きな話題を提供いたしましたイランの石油買い取り問題、これはアジア民族の間におけるアジア各国との提携という面から考えましても結構だと思うのですが、折角イランあたりから原油はどんどん来そうになつておる。そういう際にこれを精油をする設備が一日も早く生かされまして、今までどちらかと申しますと英米の石油資本に相当いい汁を吸われておつた面が私はあると思うのであります。この際に、ますます石油の需要量が旺盛になる傾向にある際でございますので、一日も早くああいう設備を活用するということが、国家的な見地から考えても私は喫緊の問題だと思うのであります。従いましてこれが解決に当りましては、一方においては問題の起らんようにすること、それからその活用を早くするということは、どうしてもこれはなかなか相容れない面があるだろう。早くやらなければならん、而も問題の起らんようにしなければならんということは非常にむずかしい問題だと思います。併し今日これくらいにこんがらかしたのは、今愛知さんの御答弁だけでは、なかなかうまく解決させるようなお話でございます。けれども、実際にはなかなか困難な段階に来ておるのではないのですか。  最後に聞いておきたいのは、小笠原さんが新聞発表をされたような新聞記事を読んで見ますと、それは国有をそのままにしておいて、貸付するのだというような、而ももう競合している連中の仲間で合弁会社、合弁というか、ああいうのは……共同出資をした一つの会社を作らして、そうしてこれに貸付けをするというような構想をお持ちになつているかのような新聞発表をされたのですが、そういう方向に向つて進んでいるのですか、それを一つ確めておきたいと思います。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) これは四日市に限らないのでありますが、所有権を移転してしまうということになれば、ますます以て重大ないろいろの事件を起すという虞れのある場合は貸付ということも一案であるし、むしろ場合によつてこれを原則として考え直したほうがいいのではなかろうかという意見の表示を大蔵大臣はいたしましたことは事実でございます。併しながらこれとても、これは大蔵大臣のその新聞会見のときにもはつきり申上げておりますように、国会の手がすき次第、自分としては大蔵省内の衆智を集め、今までの情勢をよく聞いて、その上で大蔵省の省議として決定をいたしたい。それまで自分の意見は保留しておるんだということをその際併せて申しておりまするような状態でございますから、今後の処置をいたします場合に、貸付が原則だというようなことを拘束されて考えているわけでは毛頭ございません。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 衆議院の通産委員会等におきましても、盛んに国有財産の処分について質疑応答が交されておりますが、一体この国有財産の処分が殆んど判定権が通産省に移つたような、通産委員会を傍聴したときに印象を深くしたのですが、どうせあなたのほうだけでは行かない、ああして通産省から来たものによつてやるということになりますと、通産省のほうへ重要なこういうようなものだけは移管替えというようなことでも考えたほうがいいのではないか。大蔵省、通産省の間の意見の食い違いということだけは少くともなくなると思うのですが、こういう通産省に移管替えという……、どうせなかなかできないものなら移管替えというようなことは御検討になつているのですか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) それは考えておらないのでありまして、先ほど来申しておりますように、私は根本的な考え方から言えば、大蔵大臣としては責任ある立場にあるものが責任を以てこれを処理するよりほかに方法はあるまいというふうに考えておるのがその心境だろうと私は考えます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 この法律の表面解釈から行きますならば、閣議というものは全然関係はないことになつておりますが、実際の運用面においては、やはり閣議というものを尊重しなければならんことになつているから、法律の上では閣議の決定を経なければならんということは全然ないように思います。運用に当りまして閣議の承認、こういうことは問題になるのですか、その点をお伺いします。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 法律上は大蔵大臣の処理に対しまして、閣議が条件になつておりませんから、大蔵大臣の専決事項と法律上は解釈すべきものと思います。ただ申すまでもございませんが、閣議に何を付議するかということは、法律的な問題でなく、もつと政治的にきまる問題でございますので、大きな固有財産の処理等については或いは閣議に諮ることもございましようし、或いは関係の間接にでも成る国務大臣に対して事実上相談をするということは極めてあり得ることだと思います。併し法律上は飽くまで大蔵大臣の専決事項であります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 それでは今政務次官が五つばかり大きな問題になつておるところをおつしやたのですか、具体的に早急に解決しなければならん五つというのはどことどこを指しておるのですか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 先ほど五つ、六つと申しましたのは、例えば一つは今の四日市の問題、それから大阪陸軍造兵廠の播磨製造所の問題、東京第二陸軍造兵廠枚方製造所、名古屋陸軍造兵廠高蔵製造所等でございます。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 これらはいずれも先ほどお聞きしました四日市の燃料廠と同じような工合に通産省に対して意見を徴せられておる問題でございますか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) これらのうちの或るものについては通産省から意見がもうすでに来ております。或るものは来ておらないものもございます。又或るものは相談をしないものもございます。要するにこれは誤解のないように申上げておきますが、私どもの解釈というか、信念といたしましては、結局これは大蔵大臣が最善と思う処理をするよりほかに方法はあるまいと思うのであります。その最善と思う処理をいたしましたことに対しまして、立法府は勿論のこと、その他の方面から御批判を仰がなければならんと思いますけれども、併しこの責任の所在の中心であるところの大蔵大臣が責任を持つて処理する、そのためにいろいろの方面の方々の御意見を伺うのでありますが、それは併しその意見というものを拘束するものではないのでありまするから、できるだけ各方面の御意見を伺おうといたしておりますが、照会をしても意見がないというようなものについては、或る時期にこれはその意見を問うことは諦めざるを得ないのじやないか、こういうふうに考えております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 重ねてお尋ねいたしますが、今の、大体年内くらいに解決いたしたいということで、私もその点は了承いたしまするが、今になつてあわてましてもやれない。そうすると、若しも年内に解決ができない、来年になつてもなかなか解決できないとすると、どこかに解決のできない、この法律上からいつてももう少し何とか考えなければならんということになると思います。そのときになつたら私が今申上げましたような特別立法或いはこれを処理する委員会というようなことも、我我は法律改正として考えなければならんじやないか、今自分の責任においてやるのだ、暇になつたら、国会でも終つたらゆつくりと取組んでうまくやるとおつしやつておるが、それでも結果においてなかなかできないということになりましたら、いよいよ以て現行においては、表面だけはうまくできることになつておるけれども、実際の執行ということになつたらできないという結論になるわけですが、そういう結論が出た、こういうふうに判定されても止むを得ないと思われますが、どう思われますか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 只今の御指摘は私は御尤もだと思うのです。ここで一つ努力を新たにいたしまして、それでなお且つ決定ができなかつたり処理が遷延するというようなことでありますれば、これは政府側としても考え直さなければなるまいと思います。まあ今ここにおられるわけですが、従来管財局長初め大蔵省の事務当局としては、実にこの問題について悩みが多いわけでありまして、先ほど来御指摘の通り、一方においてはこれは一刻も早く処理したい、これはひとり財政上の問題だけではございませんで、日本の経済再建上の問題、先ほど御指摘になつた石油の問題等にいたしましても、これは誠に我々としても一刻も早く処理したい。ところがその処理したいという政府の気持に対しまして、又率直に言えばいろいろの方々の御期待があるわけであります。そこをきれいに処理をしたいと思うことについては、私は非常に悩みの多い問題だと思います。最近における各方面からのいろいろの御批判や御批評も頂いておるのでありますが、それに徴しても、私どもとしてはここで一つの最後の努力をやるべきである。その最後の努力ということは、やはりこれは船頭が多くて船が山に上ることを避けて、これは現行法によつて、責任をとらなければならん者が最善と信ずる処理をすることにある。これが現在の私どもの心境なのであります。これは先ほど来縷々申上げておる通りであります。併しその心境の下においてやろうとしても、若し只今御懸念のような事態になるということであれば或いはこの法律が悪いのかも知れない、或いはそのほかに欠陥があるのかも知れませんから、そのときには、仮定の事実ではございますが、その場合には私は政府としても相当考え直さなければなるまい、こういうふうに思つております。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 今の愛知政務次官の御答弁、誠に流暢におやりになるものですから、納得しなければならんようににも思うのですが、その底を流れているところの思想に、どうもこれはやはり大蔵省育ちだけに大蔵省的な色彩が出て来るように私は思うのです。というのは法律上の責任を負つた者が最後の断を下すのだ、これは誠に結構なんですが、実際には昔の……いわゆる私が責任を負いますと、肚を叩く式の行政というものはもう時代遅れだという考えに私は来ているのじやないかと思うのですが、というのは広く意見を徴してその上で或るメンバー……広く意見を徴した、その人たちの意見を十分聞いて、或いは場合によつてはどうしてもきまらん場合は、その意見の多数決によつてやるというような行き方が新らしい時代の行き方ではなかろうか。最後はその一番責任を負つた者がるやる。成るほど法律の上ではそういうふうになつておる、併しその審議会なり或いは意見を聞く機会において、最後に議決されて答申をされたものが大蔵大臣の判定に一つの大きな資料となるという、それは一番最後の判定はそうでございますが、併しそれに基いてやつたということは、各方面のこの審議会や何かの設置された理由というものはそこにあるのじやないかと思う。大臣のすべて責任主義であつたならば、今設けられているいろいろの委員会というものはこれはもう要らんことになる。本当のことをいうと、いろいろの委員会をずつと作つて、たくさんあるわけですが、あなたの言われる思想からいうならばそれは要らんことになると私は思う。もう一つ発展させて、昨日から大分これはくどく憎まれ口を叩いて、大蔵省には悪くなるのだけれども、どうも大蔵省の立案して来る各種審議会というのは大蔵大臣が任命して、そして大蔵大臣が内輪で、まあ例えば元大蔵省におつた人とか、こういう人たちをそつと寄せてそして意見を聞いて、これはこの審議会の意見だというふうに処理しようとする傾向が非常に強いように思うのです。どの法律案を見ましても、これは二、三そういうものがあるものですから、よそから出して来るものは或る程度、委員任命に当りまして国会に諮つて、そしてその承認を得て委員任命をやる手続をとつておると思う。大蔵省から出て来るやつは全部大蔵大臣の任命した委員、こういうふうな立案になつておるわけですが、従つてどうも愛知さんの只今の御答弁の中にもそういう思想というものが流れているように思うのですが、そういう考えはないのでございますか。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 私がいわゆる大蔵官僚であるというその偏見を前提にしてお聞きになることは私もちよつと迷惑なんでありますが、私が先ほど来申しておりますのは、現在の法律によつて立法府が作られた法律の下において現在この軍工廠の払下げについては大蔵大臣の責任であり権限である、この法律の下において考えまする場合においては、私は却つて改めて審議会なりその他を作れば、大蔵大臣としては責任逃れになりましようが、又場合によればそうしたほうが大蔵大臣としては立場は楽でございましようが、併し現在のこの法律の下においては大蔵大臣としてその責任をとり得るような立場において善処するのが最も迅速に事が運ぶのではなかろうかと思うのであります、御承知のように、これは私はまま言い過ぎをするのでありますが、言い過ぎましたら御勘弁願うことにいたしまして、例えば国有財産の関係におきましても最近やはり当委員会においても随分と御心配願つた問題がありまするが、その場合なども法律でそのときはあつたのでありますが、審議会に諮問をしてその答申が出たのでありますけれども、そのまま大蔵大臣が執行するということは却つて如何かと思うので、その執行を現在までやれないでおる、こういう問題も中にはあるわけでございますので、私はやはりここまでデータが集り、ここまで世論が非常に出ておる問題でもあり、殆んどデータは十分出揃つておる。そうしてそういう場合においてはそれを現在の法律の下において最善と信ずる処理をいたしますための参考にすれば、それが現在においては一番早い解決方法ではなかろうかと、こう考えておるのであります。  それからほかの各省の問題と大蔵省の問題と比べて、大蔵省のほうは委員会などを作つても大蔵大臣が任命ばかりしている。こういうお話がありましたが、この点は十分一つ実情を調べまして、決してそういうつもりでやつておるのではないと思いますが、実情を調べましてから事実をお答えすると同時に、私どもの考え方も併せて披瀝させて頂きたいと思います。  ただ、私はここでちよつと感じますることは、これもざつくばらんに申しまして、各省関係の法律と大蔵省の関係の法律とは数においても非常な違いがありまして、各省において国会に提案されております法律案は原則として実態法で非常に意議の深いものが多い、非常に基本的なものが多いのでございますが、大蔵省で立案しておりまする法律案の中には実体法として非常に重大なものも多々ありますが、同時に行政の執行についての基準となるようないわば事務的のものも相当多い、そういうようなところから、客観的に御覧になつた場合に、大蔵省が如何にも大蔵大臣としての権限を固執するように印象付けられるのではなかろうかとちよつと私は思うのでありますが、併しこれは十分事実を調べ、且つそれと併せて意見を申上げることにいたしたいと思います。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 これはまあ大臣の代理で今日おいでになつて大分反駁されましたが、私の考えを卒直にここで申上げておくので、別に攻撃するわけではないのです。  昨日から審議しておる法律を見ましても、御答弁の内容を見ましても、成るほど法律そのものを読んで行つた場合は、非常にそのときの情勢に応じて適宜判断することになつておるのですが、表現が極めな抽象的なんです。先ほども銀行局長にあなたがお聞きになつておるとき申上げたが、さて実際に運用するときになつたら枡で計つたように、物指で計つたようには行かない。そうすると裁量の余地が極めて多いわけであります。ところが認可を受ける、免許を受ける側からするならば、これは相当死活に関すると言つてまして、各省関係の法律と大蔵省の関大な関心を持つ問題でありますが、それが判定をされて、たまたま承認をされた者は好ましいのでありますが、これなんかでも申請をして払下げを受けることにきまつた者は非常に大蔵省の結構な判定だつたと言う、こういうことに私はなると思います。逆に却下された連中からするならば、この法文を読んでも、どこの法を突いてもおれのほうは却下される理由はないにもかかわらず却下された。その裏には相手方がうまく競争をやつて、これが運動に成功したのだという印象を受けるわけであります。そういうようなわけであります。これはあなたもお認めになると思うのですが、従つて私の今日お尋ねしておるのは、それでは大蔵省だけが悪者になつても、一生懸命に今も発つしやつたように……、私ども見ましたときに、二、三調査をしてみましたけれども、現地へ行きましてもそれは非常に詳細な資料もできておりますし、僅かな人間であれを管理されるということはこれは大変だと思うのであります。だからして早く活用して、あんた狸のすみかのようなことをしておかずに、早く処理したらいいと思うのです。それにはこれによつてやつては、法律的にはどうしてもやろうとしてもやれんからして、だからしてどつかに法律以上のものがあるのだから、それに力が影響しておるのであるからして、それを一つ克服する方法はないかという角度から実は管財局長に大分お尋ねしたわけであります。場合によつてはそういうふうな修正をあなたのほうでできないというならこつちのほうで一つ考えようかというお尋ね方をしているわけでありますから、その点あなたは、今本年内ということを御発言になりましたので、一応それで納得、了解いたしまするけれども、余り一人でかぶつて自分の責任だということになりますると、ますます今の時代においては苦しくなりますから、その点我々とは若干考えが違つて来ると思うのでありますが、最後に今後の立案に当りましてはやはりそういう面もお考え願いまして、一つ御処理願つたほうがいいんじやないか、これは意見に亘りましたけれども、私の意見を申上げて、あなたの御見解に対するお答えにいたしたいと思います。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 只今御指摘の点につきましては、我々のほうにおきましてもとくに一つ研究させて頂きたいと思います。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 大分時間が長くなつたんですが、私実は菊川君と愛知君の応答を聞いていて今更感じたわけではないのですが、実は率直に言えば、今までの国有財産について、管財局で処理するという観念からできている国有財産法の建前と、この終戦後のああいう大きな官有財産をどういうように処理するかということとはよほど違つているわけです。我々も官僚生活を長くしていて、国有財産の処理というものが、極く僅かなものでも相当いろいろ論議の対象になりがちであり、さつき菊川君の言つたように、如何に公正にしても、それに外れた者からはいろいろな批判が出るということはわかるのですが、と同時に終戦後の、現在愛知君が挙げられた問題、そのほかでも相当大きなものがあるのです。大蔵省としては、本来言うと、そういう変化に応じて何らかの措置、それを促進する特別の措置が私は必要だと思うのです。現に率直に言えば、私はそういう点での考え方、工夫方が足りなかつたんじやなかろうか、こういうふうに考えます。それと同時にもう一つは、ああいう大きな財産を処理するのには、必ず私はここで関連的に日本経済の再建との問題、こういう結付きが必ず論議の対象になる。併し一体それじやどういう、石油にしたつてその他についても本当の産業政策の構想というものが何かなければ、率直に言えば、誰に払下げていいのか、どういうような形式で払下げていいのかも、これは事務当局の限界外だし、大蔵省自身だつてこれは大蔵省の能力外であることは確かなんだ。にもかかわらず、大蔵省だけで従来の形で処理しよう、そういうところに非常に矛盾を感じられなければならない。大蔵大臣が国有財産は管理運営するんだから大蔵大臣の責任にすると言われるが、実際は大蔵省の能力だけで処理できるもんじや私はないと思う。まあ無論これについて菊川委員からいろいろな示唆がありますが、そういう問題は実は簡単にはそう解決できない、なかなか簡単に解決できない。どういう仕組がいい、どういうふうにすればいいかということは、思い付きとしては考えられるが、実際の運用で以て実効を納めるという形というものはなかなかむずかしいと思うのですが、まあこの法案そのもの、この改正法案そのものが触れておるところは極く簡単ですが、そういう根本問題になりますと、行政の運用の根本に関することだと思いますので、実は私大蔵大臣がおられれば、大蔵大臣がいただけでも駄目だと思うのですが……、併し今申上げたようなことを何らかの、当面問題にしている問題だけを処理するということなら、或いはもう御準備ができておるのだろうが……、併し国有財産の運用によつては非常に大きな価値が日本経済にプラスになる、又実は不作為によるマイナスも起つて来る。そういう点について特段の御処置を願いたい。それについて余りに従来のやり方だけに、私は形で推し進めようとしたところに間違いがあるのじやなかろうかということを痛感します。だからこの法案そのものは実は大した法案じやないのだけれども、そういうことについては特に御配慮になる必要があると思いますが、その点の御所感、これは愛知君がどうせ答弁だけは上手にするから、そのときだけ上手になさると私は思いますが、併しそれは一応私はお預けにしておく意味において御所見だけを伺つておきたい、こう思うのです。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) これは口先で申上げるだけでございませんで、私も過去一年近く又大蔵省におりまして、この国有財産の処理くらいこれはもう頭を悩ます問題はないのでございます。でありますから先ほども申上げましたように、今後の問題といたしましては、只今の御両氏の御意見をとくと研究さして頂きたいと思います。これはもう私の体験から出た偽らざる所感でございます。  ただ問題をこの際二つに分けて考えて頂きたいのでありまして、すでに棚ざらしで未解決で、而も将来国家的の見地から非常に早く要請されている数件の案件につきましては、現行法の下において大蔵大臣に責任をとらせて処理をさせて頂くことが、私はこの際として最善の方法ではなかろうかというのが私の考えでございまして、今後の問題につきましてはとくと研究させて頂きたい。  なお現在の国有財産法が、只今堀木さんのお話では、戦前からの踏襲というような御趣旨の御発言でございましたが、申すまでもございませんが、念のために申上げておきますが、現行国有財産法は、昭和二十三年六月三十日に制定されまして、爾後六、七回に亘つて改正がされております。なお国有財産特別措置法と申しまするのは、昨年の、昭和二十七年の六月三十日に制定されたものでありますから、要するにこれらの戦後厖大なる軍用財産が普通財産として国有になりました、その事態を前提にして作られたものではございますけれども、併しこの点は将来の問題といたしましては十分一つ研究をさせて頂いて、政府側も考えますし、又国会側におかれましても、修正を必要とされる点につきましては十分一つ我々にも御意見をお教え願いたいと思います。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 大体私は今の愛知君の御答弁で満足なんですが、却つて我々が思い付きでここでどうだこうだと言つて簡単に処理できるようなものならば、実際はできておると思います。  それから私の指摘したのは、戦後の法律が変つておると申しますよりは、変つておるとか変つてないということよりも、やはり何というか、法律は幾ら変えてもやる人の頭と仕組と、それに伴う能力とがマツチして行かなければ駄目なんです。例えば占領軍がやつて来て、民法、日本の家族制度を頻りに変えたけれども、併し実体は変つてない。やはりその官僚機構そのものについても頭の切換えとそれに伴う整理ですね、そういうことがやはり実体的に法律を作つたことが動くか動かんかという問題だと思うのです。私はそういう点が今の行政運用とか、非常にいろいろと考えなければならん面があると思うので、その点を指摘しましたのですが、御親切にいろいろ法律の変つていることも併せて御指摘を願いましたので、その点は拝聴いたしておきます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。なお、修正意見のある方は討論中にお述べを願います。ちよつと速記をとめて、    〔速記中止〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記をつけて下さい。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 私は政府提出の原案を一部左のように修正の動議を提出いたします。  第一条のうち第十三条及び第十四条の改正規定中第十三条を次のように改める。  第十三条公園又は広場として公共の用に供し、又は供するものと決定した公共用財産について、その用途を廃止し、若しくは変更し、又   はこれを公共用財産以外の行政財産としようとするときは国会の議決を経なければならない。但し、当該財産の価額が三百万円以上である場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、その用途を廃止し、若しくは変更し、又は公共用財産以外の行政財産とする財産の価額の合計額が三千万円に達するに至るまでの場合については、この限りでない。  第二項は、第一項を第二項にしようとするものであります。  提案の趣旨は、現行法によると、公共福祉用財産は、やはりその取得、又は他のものを公共福祉用財産にしようとする場合、或いは用途を廃止する場合には国会の議決を要することになつおります。いろいろ問題のある際でもあるし、その公共福祉用財産が公共用財産となつた、所属換えをする、名称を変えるということによつて国会の議決を経るということを除く理由もないわけであります。まあ公共福祉用財産を煎じ詰めて見ると、公園と広場ということになりますので、従来縛つておつた公共福祉用財産の処分に関しては国会の議決を要するという点を、公園又は広場についてその用途を廃止するという場合においてはやはり従来通り国会の議決を要するものとして置こうという趣旨であります。

菊川孝夫日本社会党(第四控室・左)

○菊川孝夫君 私は只今議題となつております国有財産法等の一部を改正する法律案に対しまして、小林議員から提案されました修正案及び修正部分を除く他の原案に対して賛成するものでありますが、賛成するに当りまして、質疑応答を通じ大蔵省当局に対しいろいろの角度からお尋ねいたしたのでありますが、国有財産の管理、処分ということにつきましては、明治、大正当時からとかく疑獄事件を惹起したりして、いまわしい事件がよく起つておつたのでありますが、最近におきましても国有財産の処分をめぐりましてとかくの風評が飛んでおります。勿論それは風評であることを我々は願つておりまするが、火のないところに煙は立たずというような諺もありますように、全然この風評を頭から否定してしまうというふうなことのできないような面もあるのじやないかという疑を持たざるを得ないのでありますが、そういうことから考えましても、特に旧軍が所有しておつた財産につきましては、戦争当時に軍の力を以て一般の国民が所有しておつた土地その他のものを強制的に取上げてしまつた。又、一方におきましては、その財産をこしらえるためには、国民の血税によつてこしらえられたものであります。従つていずれもこれは我々が先輩から受継いだ重要なる財産でありまするから、これが処分につきましては適切、妥当なる処分をしなければならんと思います。にもかかわりませず、そういう風評を聞くということは誠に遺憾だと思いますが、従いましてこの国有財産法等の一部を改正する法律案が出されましたについては、我々はそういう風評、或いは事件等が起きないようにするために法律案の一部を修正しようという意図の下に質疑をいたしましたが、大蔵省当局も確固たる信念の下に現行法において今当面問題になつておるような大きな国有財産の処理には、重大なる決意を以てこの処理に当りたいという決意を披瀝されましたので、その御答弁を信頼いたしまして、今回に限り修正案提出を控えまして、そして大蔵省のこれが処置の適切、妥当になされんことを我々は期待いたしましてこの原案に賛成いたしておきたいと思います。  併しくどいようでございまするけれども、それが適切、妥当なる処置、而も速かにこの遊休、遊んでおる設備を活かして使われまして、そして日本の経済の再建、民生の安定に寄与するように、もう或る国有財産につきましてはすでにいろいろの新聞の批評或いは輿論の批判等も起きております。又、そのまま雨ざらし、或いは管理というか保存か、厖大な設備でございますので、できないために逸散する面もある、或いは腐朽する面もございまして、誠に勿体ない話だということも考えられますので、これらの速かなる処置を図られ、特に私たち大蔵委員会から、派遣されまして、四日市の海軍燃料廠を見たんでありますが、誠に勿体ない設備で、一日も早くこれは活用する必要があると思いますが、これが又一番大きな問題になつて来て、なかなか早急なる処理が極めて困難なるように承わりました。併し、今政務次官ができ得るだけ速かに適切、妥当なる現行法の下において処置を図つて、決して疑いの眼を向けられる問題をあとに残すようなことのないようにいたしたいというような、重大なる発言をいたしましたので、私それを信頼いたしまして、小林君の修正案並びに修正部分を除くところの原案に賛成いたします。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 私は只今議題となつている国有財産法等の一部を改正する法律案の原案、それから小林さんの修正案に次の条件を付して賛成したいと思います。  旧軍港の所在地の旧軍用財産を転用いたしまして、平和産業を経営していますところのものは、転換当時から非常な悪条件と闘つて今日に至つておるのであります。現在におきましても、工場の位置であるとか、すべて能率上不利な点が多いのであります。然るに旧軍用財産の貸付料は昭和二十一年以来五回に亘つて改正増徴せられまして、更に二十八年度においても増徴せられる方針のようであります。そこで昭和二十八年度で貸付料を決定せられる際に当りましては、旧軍港市転換法の制定の趣旨に基きまして、旧軍港市国有財産処理審議会において十分なる審議をして、無理がないような引上げのほどをお願いしたいと思うのであります。なお現在使用しているところの工場及び敷地は使用者において売払いの希望を持つておるのでありますから、速かに売払いの方針を決定せられまして、できるだけ速かに適正な価格で売払いをして頂きたいという希望であります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 私、修正部分を除く原案及び修正案に対しまして賛成の意を表します。但し、最後に愛知政務次官からお話のありましたようなことは是非誠意を以て当つて頂きたい、こういう希望と申しますか、強い条件に似た希望を附しまして賛成いたします。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 先ほどは修正案の提案であつたのでありますが、私の提案した修正案以外の原案についてでありますが、勿論賛成いたします。賛成いたしますが、私の質疑の過程において問題にしました、地方公共団体に対して公園或いは広場というような、この国の公共用財産に類するものに昔の公共福祉用財産と同じような用途で以て貸付けたものに対して、最近虎の門のような事件が起つており、そのような管理については十分大蔵当局としても細心の注意を以て管理をされる、それは一応国有財産の区分としては、若し用途を廃した場合には普通財産ということになるのでありますが、その取扱い等については遺憾のない処置を講じられるよう望んで賛成いたします。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めてご異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます、  それではこれより採決に入ります。先ず討論中にありました小林委員の修正案を議題といたします、小林委員の修正案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて小林委員の修正案は可決せられました。  次に只今の修正部分を除いた原案について採決いたします。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて本案は修正議決すべきものと決定いたしました。  なお諸般の手続は前例により委員長に御一任願います。それから多数意見書の御署名を願います。   多数意見者署名     前田 久吉  森下 政一     三木與吉郎  土田國太郎     小林 政夫  西川甚五郎     堀木 鎌三  菊川 孝夫     藤野 繁雄  青柳 秀夫     岡崎 眞一   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に、国有財産法第十三条の規定に基き、国会の議決を求めるの件(正倉院の件)、国有財産法第十三条の規定に基き、国会の議決を求めるの件(皇居の件)、右両件を一括議題として、先ず政府より提案理由の説明を聴取いたします。

愛知揆一自由党大蔵政務次官

○政府委員(愛知揆一君) 只今議題となりました国有財産法第十三条の規定に基き、国会の議決を求めるの件につきまして、その提案の理由を御説明申上げます。  御承知の通り正倉院は、千二百余年に亘つて貴重な宝物を保存して来たのでありますが、今後更にこれを永久、且つ完全に収蔵保存するためには、従来の本庫及び仮宝庫では保存設備が不十分でありますので、これらの宝物を整頓、整備いたしまして、災害、盗難から防止するほか、換気、通風を適度に保ち、温湿度からの変質を保護する必要から、昭和二十六年度及び昭和二十七年度の二カ年計画により新宝庫を新築いたしましたものであります。  その構造は、以上申述べました目的に応ずるよう諸材料及び設計のあらゆる点に綿密な注意が払われているのでありまして、外観は附近の環境にふさわしい現在の本庫の校舎式の構造を模したものであります。  この新宝庫を皇室用財産として管理するため、昭和二十八年六月四日皇室経済会議の議決を得ましたので、国有財産法第十三条の規定により提案した次第であります。  次に皇居内の吹上御文庫は、現在天皇、皇后両陛下が常時住居の用に供されており、皇室用財産として宮内庁が管理しているものであります。この建物は、戦時中、両陛下の空襲時の待避所として建設された鉄筋コークリート造地下二階地上一階の防空壕でありまして、建物の構造上、衛生管理の面等から常時の住居としては不向きであり、且つ、手狭でもあるので、空気調和装置を設置して温湿度の調整を図ると共に、内部を改装し、且つ一部を増築して、差当り常時の住居として差支えのないものにしようとするものでありまして、この改装に伴う増築建物及び工作物を皇室用財産として取得することについて国有財産法第十三条の規定により提案した次第であります。  何とぞ御審議の上速かに御承認下さるようお願いいたします。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います……。別に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります、国有財産法第十三条の規定に基き、国会の議決を求めるの件、閣議第一号及び閣議第二号を原案通り異議ないものと議決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一処であります。よつて本件は原案通り異議ないものと議決することに決定いたしました。  なお諸般の手続は前例により委員長に御一任願いたいと存じます。  それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     岡崎 眞一  青柳 秀夫     藤野 繁雄  堀木 鎌三     菊川 孝夫  西川甚五郎     小林 政夫  土田國太郎     三木與吉郎  森下 政一     前田 久吉

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記を始めて下さい。  本日はこれを以て散会いたします。    午後六時四十七分散会

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