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16回国会参議院1953/07/16

大蔵委員会 第20号

発言数
225
登壇者
14
会派数
4
開催日
1953/07/16

会議録

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) これより第十九回の大蔵委員会を開会いたします。  小委員の設置についてお諮りいたします。本委員会におきましては、従来毎国会請願、陳情の審査を便ならしめるため、小委員を設けて審査をして参りましたが、本国会におきましても、小委員を設けて審査の迅促を期したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。よつて請願、陳情に関する小委員を設置することに決定いたしました。  次にこの小委員の数並びに小委員の選定及び小委員長の選任方法についてでありますが、いずれも従前の例によりまして、小委員の数を六名とし、委員長において小委員及び小委員長を指名することに御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。それでは小委員に石川委員、青柳委員、土田委員、菊川委員、森下委員、堀木委員、小委員長に石川委員を指名いたします。   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に、木船再保険特別会計法案を議題といたします。先ず木船再保険法の内容について説明を聴取いたします。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 本日御審議頂きます木船再保険特別会計法案の実体法規でございます木船再保険法につきましては、別途運輸委員会で審議が済んでいるものでございますが、御審議の関係もございますので、実体法である再保険法の概要につきまして、簡単に御説明いたします。  先ず木船再保険法は現在主として我が国の沿岸の貨物を運送しております木船を対象といたします保険につきましての再保険でございますが、その前に木船というものがどういうものであるかということを簡単に御説明いたします。木船と申しますのは、普通機帆船と申されております大きさが一番大きいもので二百五十トンまで、エンヂンといたしましては焼玉エンヂンを持つております小型の貨物船、それに普通港内で荷役用に使います機械のない木製のはしけ、大体こういつたものを対象としております。これらの輸送力は大体我が国の沿岸で月間二百五十万トンから三百万トンくらいに上つておりまして、我が国の沿岸輸送は木船のみならず汽船でも行われておりますが、汽船による輸送量は月間大体百五十万トンの実績でございますので、木船は大体その倍を運んでいるというふうにお考えになつて頂いて結構であると思います。この沿岸輸送という点から、木船の輸送力というものは無視できない重要な地位を持つているものでございます。併しながら木船の経営形態はどういう経営形態であるかというふうに申上げますと、いわゆる一ぱい船主と申しまして、自分が木船を一ぱい所有しておりまして、みずから家族と共にその船に乗組んでいる。みずからが船長となり、家族が船員となつて船を動かしているという形態で、企業形態といたしましては極めて零細な企業形態でございます。従いまして、木船船主にとりましては木船が全財産でございまして、一旦木船が滅失いたしますと、その日の生活にも立ちどころに困つて来る、こういう非常に零細な経営形態を持つております。従つて木船の滅失につきまして保険制度を作り上げるということは、どうしても木船運送というものを円滑にやるためには必要な事柄であると考えられるわけであります。ところが木船と申しますものは非常に対象も零細でございますし、又船舶それ自体が非常に鋼船に比較いたしまして危険率が高い。それから又木船船主が先ほど申上げましたように非常に零細な一ぱい船主であるというために保険思想も非常に遅れている。こういういろいろな悪条件が重なつておりまして、普通の民間保険会社が保険の対象とする場合は非常にやりにくい弱体保険でございます。で、現実の問題といたしまして、勿論海上保険会社も木船の引受をいたしておりますが、そういつた関係からレートが非常に鋼船に比べて割高になつております。そこで木船船主としては経済的になかなか保険に入りにくい。又たまたま入る者が例えば非常に逆選択的な色彩が濃厚である。こういうような点からますます保険料が上りがちになるという一種の悪循環を来たしているような現状であります。この結果普通の営利保険ではなしに、木船船主が相互に集まりまして組合を結成し、お互いの保険であるという観念に徹しまして、相互保険制度を作るということが木船保険を育て上げて行く唯一の途ではなかろうか、こういうふうに考えられました結果、戦争中でございましたが、木船保険法、まあこの法律と非常に似たような名前の法律ができましてこれによつて全国一本の相互保険組合を作る、そこに木船船主が加入いたしまして、相互保険で木船保険をやつて行く、その場合にこれを政府が再保険する、或いは事務費について補助をする、こういう制度が戦争中にでき上りまして、この制度ができました結果、木船保険は非常に普及したわけでございますが、終戦後に至りまして、たまたまこの制度による再保険が国の国営再保険に連つておりましたため、御承知の通り国営再保険というものが閉鎖機関になるというようなことがございまして、結局無再保保険となつた。ところがたまたま非常災害に遭遇いたしまして、無再保時代に到底保険が続けられないという不況に陥りまして、一旦終戦後この組合は解散いたしました。その後いわゆるこういつた船主自身が組合を作つて保険をやるという制度が一時途絶えたわけでございますが、先ほど申しましたように、いろいろな関係からどうしても組合保険制度というものが必要であるということが痛感されまして、運輸省のほうともいろいろ協議いたしました結果、昭和二十五年に船主相互保険組合法という法律を作つて頂きまして、現在この法律に基きまして木船船主はお互いに組合を作り、自分の手で相互保険を行うことができる途が開かれております。この結果大体九州地区を中心とするもの、それから東京を中心とするもの、二つの保険組合が現在できております。ただこの法律によります保険組合と申しますのは、政府から何ら財政的な援助をもらつてもおらないし、又発足いたしましてから二年を経過したばかりでございますので、その基礎も非常に弱小であり、又社会的な信用も非常に微弱である。又附保隻数につきましても全国の木船の一割程度にしか達しておらないという実情でございまして、これを以て到底木船保険制度ができ上つたと申すことはできないわけでございます。そこでこれらの弱点を是正、補強いたしますために、どうしてもこの昭和二十五年にできました法律に基く組合につきまして、政府の再保険制度を附けて行くということが必要ではなかろうか、まあこういうふうに考えられたわけでございます。従つて木船再保険法案は、昭和二十五年にできました船主相互保険組合法に基く保険組合に対しまして、政府が再保険をするということを骨子といたしております。更にもう少し木船再保険法案の内容を詳しく御説明いたしたい、こういうふうに思います。  先ず第一にこの法律の要点となります点は、只今も申上げましたように、木船保険組合が引受けました保険につきましては、政府が再保険をする、その場合に再保険の率は百分の七十と、こういうことになつております。政府が再保険を行いますのは、只今御審議頂いております木船再保険特別会計法案が通りますれば、それによつて新らしい特別会計を作り、これに基いて再保険を行う、こういうことになつております。  それから組合と政府の再保険との関係でございますが、木船相互保険組合の基礎は現在非常に弱小でございますので、組合の保険責任が完全に果されますように、言い換えますれば、事故が起りましたならば、組合員であります木船船主に保険金が必ず手に入るように、こういうことを考えまして、木船相互保険組合員との間に保険関係が成立いたしました場合には、自動的にその保険責任が政府に再保される、こういう仕組みにいたしております。これは漁船保険その他と全く同一のやり方でございます。  その次に再保険金額の割合でございますが、これは保険金額の百分の七十といたしております。これは現在相互保険組合が非常に弱小でございまして、その保険責任の相当部分については政府が危険を負担するということが必要でありますと同時に、相互保険組合の自主性或いは営利性と企業性というものを尊重して、みずからの責任を以て事業をやつて行くという両方の要請を噛み合わした点といたしまして、百分の七十ということで差当り出発したい、こういうことでございます。  それからその次に保険料率でございますが、保険料率は元受保険料率と再保険料率の関係を申上げますと、元受保険料率は先ほど申上げました昭和二十五年の法律によりまして、政府が大蔵省から認可を受けたものでございますが、この保険料はいわゆる純粋の保険事故に充当される純保険料の部分と、組合が組合を維持して行きますための事務費に相当する普通附加保険料と言われておりますものとの二つがあるわけでございますが、そのうちの前者、純保険料に相当する部分と同率の率を再保険料率とするということにいたしております。  その次に木船再保険特別会計の事務費でございますが、これは特にこの法律に特別の規定を設けまして、一般会計から特別会計に繰入れて国庫で負担されるようになつております。この点は漁船保険と全く同様でございますが、可及的に木船船主の保険料負担が軽減されるようにいたしたいという考えでございまして、実質的にはこの部分が補助という形になるというふうに考えられるものでございます。大体これがこの骨子でございますが、再保険特別会計ができます結果、木船相互保険組合で非常に弱小なものが乱立するということを防止するために、附則で昭和二十五年の法律の、百隻以上あれば組合が設立できるという条件を三百隻以上に改正をいたしております。  大体以上がこの法律の概要でございます。非常に簡単でございますが、御説明を終ります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の再保険料率が第五条の二項にこの算出の基準が一応記載してある。先ほどちよつと簡単に元受保険料率等の説明がありましたけれども、計数的に言つてみて下さい。この条項に即して。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) この第五条で「再保険料率は、組合の保険料率に政令で定める割合を乗じたものとする。」ということになつております。政令で定める割合の基礎としましては、第二項で基準が書いてございますが、これは組合の事務費の実績というものを基礎といたしまして算出するということでございます。実際問題といたしましては政令でパーセンテージできまるわけでございますが、これは法律が通りましたあと、政令事項で定められるということになるのでございますが、只今の予想といたしましては、大体総保険料の二〇%から三〇%の間で決定される、こういうふうに考えられます。このパーセンテージは事務費のパーセンテージでございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 それで現在元受保険料はどうなつておるんですか。この船主相互保険組合の保険料は。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 現在保険料につきましては、航行区域或いは船の大きさ、或いは馬力、こういつたものによつて種々でございまして、一口では申上げにくいのでございますが、大体機帆船につきまして例をとりますと、平均大ざつぱなところ、百円につきまして八円でございます。これは平均でございます。鋼船その他に比べますと割高であるということがわかります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 この八円を、今のお話だと二〇%乃至二〇%は再保険料だと、こういうのですね。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 非常に私の説明の仕方が悪かつたのでございますが、二〇%から三〇%の間のものが事務費として除かれるということでございます。従つて残りのものが再保険料となるわけでございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 それが計数的にどうなるかと言つておるのです。その保険料の合計額から事務費が三〇%、あとの七〇%が保険料なんですね、基準となる割合がだから七〇%、七〇%を再保険料率とするわけですか、百から二〇%乃至三〇%を引いた……。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) そうでございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そうすると事務費は全額国庫が負担する。そうしてその事務費を差引いた残りのものをやはりそのパーセンテージによつて再保険料とする、こういうことなんですか。その再保険料率は八円の七割と仮定すると五円六十銭になるわけですね。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) そうでございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の八円は今度今までの百隻が三百隻に上ることによつで軽減できるわけですか。再保険料の五円六十銭を加えて従来の保険料率、被保険者の負担しておつた料率はどういう変化があるのですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) この点は従来の保険料率は差当り変更はございません。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 第八条の再保険料の払戻しというのはどういうことで起るわけですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 第八条に払戻しの規定がございますが、これはいろいろな場合がございますが、一番典型的な場合は、船が修理のために保険期間中に五十日以上陸に上架されるという場合には、その五十日間につきまして一定の保険料を割戻すことになつております。で元受組合がその割戻しをいたします場合にはその再保険料も割戻しをする、こういう規定でございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 先ほど御説明があつたのですが、もう一度聞かしてくれませんか。純保険料率と附加保険料率、そういつたことについて説明して下さい。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 数字につきまして、簡単に御説明いたします。これは予算上使いました平均の保険料というふうに御承知願います。純保険料と附加保険料が併されまして総保険料になるのでございますが、機帆船の平均について申上げますと、総保険料が八円二十銭になつております。そのうち純保険料に当るものが六円十五銭、附加保険料に当るものが二円五銭でございます。再保険の料率はこの中の純保険料率に当る六円十五銭と同率であるということでございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 それから資料として頂いておる二十八年度木船再保険事業年間見込調書というのがございますが、大体先ほどの御説明によると、いわゆる機帆船とか、はしけとか、曳船等を併せて二万八千隻ほどあるらしいのですね。その中で大体二千五百隻くらいしか附保予定隻数は考えられないわけですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 現在木船保険組合に現実に加入いたしておりまするのが機帆船につきましては千隻、それからはしけにつきましては七百隻ということでございます。それで年度末に行きまして大体これが倍になるという予想を立てまして、この予算は作つたわけでございますので、その場合に年度の初頭から倍になるということではございませんで、逐次増加して行くということでございますので、予算の数字といたしましては、この機帆船につきましては年度当初が千隻、年度末が二千隻である。従つてその平均の千五百隻というものを予算の基礎とした、こういうことでございます。はしけにつきましても同様でございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 政府が折角この再保険なんという制度を考え付いて、そうして機帆船とか、内航の運航に相当な能力を期しているわけですね、これは……。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) そうでございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 かなりこれを重要視して、損害の起つた場合に再保険をして保険金の支払を十分確実ならしめようというような施策をやつても、二万八千隻のうちの一割ぐらいしか元受するものはないというお考えですか。これは初年度はそういうことであつても漸次将来は相当伸びて行くという見通しですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) これは初年度でございますので、比較的控え目の予算を作りましたのでございますが、再保険制度が確立いたしますと共に、お説の通り逐次伸長して行くという予想でございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 どうです、政府の期待としては、少くとも半分ぐらいは保険をつけるというようなことにもなるような見通しを持つておられるのですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 大体今おつしやいましたような見通しでございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 それから何ですか、現在あります船主の相互保険組合ですか、これの出資というのはどういうことになつているのですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 現在の組合の出資金の御質問でございますが、これは現在ございます船主相互保険組合法によりまして、出資金は二百万円以上ということになつておりまして、木船船主が保険をつけます場合には組合員となることになりますが、その組合員となるときに出資金を支払うということであります。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 今どうなんです。さつき一ぱい船主とか言われましたが、一ばい船主というのは一ぱいだけ船を持つておる船主ということだと私は思うのだが、そんな連中が少々寄つて二百万円なんという出資になるものですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 現実の数字を申上げますと、現在二つの保険組合がございますが、このうち一つの組合が出資金が二百十七万円、もう一つの組合が二百二十九万五千円でございます。これは組合員が保険に入ります場合に一口千円、二千円というふうに口数を負担することになりまして、それが合計されたものがこの出資金額になるわけでございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 今組合員というのは、双方の組合員何人ぐらいあるのですか。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) 現在組合員となつております数は、全部で四百名余りでございます。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 両方で……。

河毛一郎運輸省海運局内航課長

○説明員(河毛一郎君) はあ。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めまして、それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に入ります。木船再保険特別会計法案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお諸般の手続きは、前例により委員長に御一任を願います。それから本院規則第七十二条により、委員長が議院に提出する報告書に附する多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名    西川甚五郎  森下 政一    前田 久吉  小林 政夫    藤野 繁雄  平林 太一    青柳 秀夫  菊川 孝夫    三木與吉郎  土田國太郎    木内 四郎  堀木 鎌三    岡崎 眞一   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に昭和二十八年度における特定道路整備事業特別会計の歳出の財源の特例に関する法律案を議題といたしまして、その内容の説明を聴取いたします。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 特定道路整備事業特別会計法におきましては、道路整備特別措置法に基きまして、政府が実施いたしまするところの道路事業、或いは地方公共団体に対して貸付けまするところの経理、これを取扱つておるわけでありまして、その財源といたしましては、法律の建前といたしましては借入金を以て賄うということに相成つておるわけであります。昨年度におきましては、資金運用部から借入れをいたしまして、その財源を以て当てたわけでありますが、本年度におきましては、一般会計から二十五億円をこの会計に繰入れまして、その財源を以て道路整備の事業を実施いたしたいというわけで、特に本法律をお願いしておるわけであります。これは道路整備事業というのが相当長期に亙る事業でもありまするし、その償還が従いまして長期間を要する、更に道路の整備というものは至急これを実施しなければならないというような財源の見地も考慮いたしまして、特に本年度は特例といたしまして一般会計からの繰入れを実施しようとするわけであります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御質疑を願います

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 これは本年の経理のごときは、国道をどこをやるというような予定はあるわけでございますか、

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 二十八年度特別会計予算の三百九十七ページを御覧頂きますと、そこに掲げられておりまするように、直轄道路事業として整備されますものが関門以下五カ所、それから地方公共団体に貸付ける分が濃尾大橋以下相当の数に上つておるわけであります

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 これは今利益を挙げておるところはまだ何もないわけですね、あるのですか。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○政府委員(富樫凱一君) この特定道路整備事業は只今建設中でございまして、本年度でき上りますものは三重国道一カ所だけでございます。これも十月頃でき上るわけでございまして、まだ実績には上つていないわけであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 今の進捗状況を知らしてもらいたい。資料で出してもらいたい。どの程度工事が進捗しておるか……。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○政府委員(富樫凱一君) この事業の進捗状況でございますが、関門国道につきましては、これは二十七年度から五カ年ということでございまして、三十一年度で完成の予定でございます。戸塚国道は明年度完成の予定であります。伊ノ浦橋も同様明年度完成の予定でございます。三重国道は本年度完成の目標でございます。松江国道は三十年度完成の予定でございます。それから貸付分につきましては、濃尾大橋、衣浦橋、大川橋、住ノ江橋、愛岐道路、鳥飼大橋、いずれも二十九年度完成の予定であります。又鳥飼大橋は二十九年度の半ばに完成する予定であります。上江橋は二十九年度完成でございます。次に、片瀬逗子、小田原—下田、掛塚橋、日光—馬返、明石—徳島、広島—浜田、立山登山道路、裏磐梯道路、阿蘇登山道路、霧島登山道路、高野山登山道路、十日町—来迎寺、これは橋梁でございますが、いずれも二十九年度に完成の予定でございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 大体完成の予定だという構想の説明はわかりましたが、全長何キロで、一体今何キロできておるのかということがわかれば、何年度中にできるということが我々にも判断できるので、資料で出して下さい。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○政府委員(富樫凱一君) 資料として提出いたします。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 この特別会計に対する基金を去年は預金部から出資したのでしよう。今度一般会計だと、大蔵当局は一体この種の会計に対する財源を今後どこに求めておるのか、それから現在その金はどういうふうに使つておるのか、実際のこの特別会計の会計状況ですね、そういうものを御説明願えませんか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 昨年度は預金部資金から借入れをいたしまして、その財源を以て事業の経費に当てたわけであります。本年度はこれは本年度限りの特例として法律をお願いしておるわけでありまして、将来におきましては、原則として預金部資金等からの借入金によつて賄つて行きたいという考え方でおります。  それから本会計の経理の状況でありますが、これは建設省のほうで実際に取計らつて頂いておりますので、そちらから御説明をいたします。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 二十七年度の経理の実績といいますか、そういう状況を御報告いたしたいと思います。  二十七年度におきましては、資金運用部から二十二億円の借入れを受けたわけでありまして、その歳入予算額といたしましては二十二億円の借入金と、それから貸付に対します年六分五厘の受取り利子が入つて参ります。その予算額といたしまして二千三百三十余万円組んでおります。それから雑収入といたしまして二十万円、合計歳入といたしまして、二十二億二千三百五十四万五千円となりますが、それの実績を申しますと、借入金が二十二億円、それから受取り利子でありますが、これは借入れの時期が非常に遅れました関係上、従いまして貸付の時期も遅れまして、予算の二千三百三十四万五千円に対しまして、実績は七百十七万五千八百五十七円というふうに約一千六百万円減少しております。それから雑収入は二十五万円と若干殖えておりまして、合計二十二億七百四十二万五千九百二十二円、差引き一千六百万円歳入減となつております。それから歳出におきましては、直轄関係九億三千七百万円、貸付十二億三千七百万円、事務費百九十七万円、それから支払利子、これは資金運用部に対しまして年六分の割を以て利子を納めるわけでありますが、その予算額は四千二百九十五万円と予備費が三百六十五万円、トータルにおきまして予算額といたしましては二十二億二千三百五十四万五千円となつておりますが、実績におきましては直轄関係予算額通りであります。それから貸付におきましては百十一億七千百万円、予算額に対しまして六千六百万円の減となつております。これは資金の借入れが遅れました関係上二十七年度内におきまして一応不用となりますものを見込みまして、それだけ貸付の枠を減額をいたしました。その額が六千六百万円であります。それから本庁事務費が百十六万円で約八十万円の減、これも資金の借受けの遅れました関係上事務費におきましても節減をやつております。又そういう関係で資金運用部に入れます利子の関係も千九百九十一万円と約二千三百万円の減となつております。予備費はそのまま残りまして、結局二十一億二千九百九十万八千八百五十八円、これが実績でありまして、差引九千三百六十三万六千百四十二円、これが歳出減でありまして、まあ歳入歳出を差引いたしまして、七千七百五十一万七千六十四円というものが一応剰余金ということになつております。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 直轄工事が九億三千七百万円でございますか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) はい。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 これはなんでございますか、どういう金なんです、どういう使い方なんですか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 直轄工事の内訳

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 工事支払代金ですか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) さようであります。関門国道に対しまして五億七千六百万円、戸塚、伊ノ浦、三重の国道に対しまして三億六千百九十五万八千円、これのトータルでございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 貸付のほうは。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 貸付のほうは、トータルにおきまして十一億七千百万円でありまして、その予算額といたしましては十二億三千七百万円、その三百九十九ページでございますが、三百九十九ページに二十七年度の直轄整備事業及び貸付計画表というのがございますが……。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 この貸付というのはどういう運用なんです。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 貸付と申しますのは、都道府県に資金を貸付けまして、それを財源といたしまして、都道府県におきまして有料の橋梁或いは道路の建設をやるわけでございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 この貸付は、そうすると地方では起債でやる分ですか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) この二十二億円の金を資金運用部から受入れましてそのうちの約九億円を直轄の事業に廻し、それから残りの十一億何がしを都道府県に貸付けるということでございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 どうもわからないんだけれども、府県のほうでこれは責任を負つてやる工事箇処なんですか。そうなんですね、府県の……。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) そうでございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 それに対して大体起債が許されるのか、許されてないのか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 現在のところは、府県の事業に対しまして全額貸付ける予定でございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 全額貸付けるつもり……。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) はい。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 そうすると、今度大蔵省にお聞きしたいのだが、この特別会計は一体いつから、後日繰入金に相当する金額に達するまでは一般会計に繰戻しができる計画になつているのですが、建設省の道路計画ですね、特定道路計画と併せての収支計画見込ですね。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 只今のところその詳細な償還計画は立てておりませんが、道路整備計画のほうの実施が進捗いたしまして、そうして料金を、取つて償還になるわけでございますので、その特別会計の財源の状況と睨み合せまして、成るべく早い機会に繰戻して頂くというように考えているわけであります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 どうも一般会計の金を使つてする場合に、多分儲かるだろうという考え方で成るべく早い機会にというのは、どうも無責任な気がするのですが、どうですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 儲かるとすれば、借入金でやりますれば利子を負担しなければなりませんので、その分だけは恐らく特別会計の財源として残ることになるだろうと思います。併しそれは詳細に算定してみなければわからないわけでありますが、償還の財源といたしましては、直轄でやりますれば料金収入、貸付でやりますならばその貸付金の償還金、これが入つた場合におきまして、一般会計に繰戻しになるだろうと考えられるわけでありまして、借入資金の場合の利子収入分が溜まるから、それで成るべく早くなるだろうということまでは実は考えていない次第でございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 二十七年度予定貸借対照表を見ると、四億四千三百六十万四千円の事業用資産というのがありますね。これは一体どういうものであつて、それが二十八年度の予定貸借対照表では九千六百九十八万八千円に減小することになつておる。その間のいきさつを説明してもらいたい。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 二十七年度の予定貸借対照表の事業用資産の問題でございますが、これは直轄関係の事業に対します費用を基礎にしたわけであります。建設計画といたしまして関門、戸塚、伊ノ浦三重、これの合計が六億二千四百四十四万三千円になつております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 事業費じやないですよ、事業用資産だよ。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) ちよつと取消します。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○政府委員(富樫凱一君) この事業用資産はこの工事を建設するために必要な事務所でありますとか、機械でありますとか、そういうものでございますが、二十八年度に減りますのは新規の分が減つた、こういうことでございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 冗談じやないよ。そんな馬鹿なことがあるものか。事業用の資産というものが新規の分が減つたからといつて、貸借対照表ですよ。資産というものが残らなければならない。事業用の資産ですよ。新らしく計上したら新規のものが多少でもできれば、それだけプラスされなければならない。事業用資産ですよ。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 二十八年度におきまして完成施設という項目が入つてございます。これは先ほど申上げました三重の国道が一応完成する、それから未完成施設、これが二十七年度にございまして、二十七年度は五億九千四百万円余でありますが、二十八年度におきましては十五億四千三百万円、で、大体二十八年度におきましては未完成施設の建設費用の総額の約五%、それに余裕金、そういうものを合わしたものを一応事業用資産というふうに計上してございます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 そんな経理の仕方は、若しあなたの言うことが本当だとしたらとんでもない話なんで、少くとも事業用資産というものはブルトーザーだとかいうような道路建設に必要な機械機具、或いは今現場に事務所を作るとか、事務所なんというものは恐らくこれは今局長が言つたが、仮設建物であつて実際に計上できるものじやないだろう。いやしくも資産として貸借対照表に上げられるようなものならばそんなものじやないよ。余裕金なんというものは、そんな事業用資産として裕りを持つというようなそんな馬鹿なことはないよ。普通の常識から言つてもない。助け舟を出せばこういうことが言える。ブルトーザーを買つたけれども、もう古くなつたから払下げた、それでこれたけ減つたのだということならまだ話がわかるが、それを直轄事業のほうに廻して完成道路ができた、こういうことならばまだ話がわかる。委員長、これは少し調べさせて下さい。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 本案の質疑は後廻しにいたします。   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に漁船再保険特別会計における漁船再保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の概要の説明を聴取いたします。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 漁船再保険特別会計におきましては、普通保険勘定と特殊保険勘定及び給与保険勘定という三勘定を設けまして、それぞれの経理を取扱つているわけでございますが、そのうちの特殊保険勘定におきまして、これは漁船損害補償法に基きまして、漁船が拿捕、抑留というような事故が起りました事態におきますその再保険関係を取扱つているわけでありますが、その事故が二十七年度におきまして異常に発生いたしましたために、この勘定の損失が生じたわけであります。これは普通の保険経理といたしまして賄うことは適当でないという特殊の事故でございまするので、一般会計から特にこの損失を補填することが適当であるという考え方で、二十七年度の十一月までに発生いたしました損失を二十七年度の追加予算におきまして五千万円補填をするという措置をお願いして、その措置が成立したわけでございまするが、その後二十七年度の三月までに更に又事故が発生いたしましたために、先の五千万円に追加して二千八百万円ほど増額する必要が生じて来たわけであります。従いましてこの際法律の一部を改正いたしまして、更に二千八百万円の補填を行おうというのがこの法案の内容でございます。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 異常災害発生の拿捕の原因はどういう点にあるのですか、前回からも聞いているけれども、最近特に現れた……。

伊藤茂水産庁漁政部漁船保険課長

○説明員(伊藤茂君) 拿捕の原因はよく実情がわかりませんのですが、大体は中共関係でございまして突然多数の船を以て出漁撈中の漁船を包囲して抑留する、こういう形態がございます。十一月までに発生いたしましたのが二十七隻、以後又十隻追加されまして、結局二十七年度中には三十七隻が殆んどすべて中共関係に抑留されておる次第であります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 韓国関係はありませんか。韓国とかソ連とか……。

伊藤茂水産庁漁政部漁船保険課長

○説明員(伊藤茂君) 朝鮮関係は多少ございますけれども、大体朝鮮方面のは帰つて参るのが多いのでございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 中共関係に拿捕される原因と覚しきものは……。

伊藤茂水産庁漁政部漁船保険課長

○説明員(伊藤茂君) あちらで船がほしいのじやないかと思われる節が多いのですが……(笑声)大体使つておるようでございますよ。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 船も船員も使うだろうか。

伊藤茂水産庁漁政部漁船保険課長

○説明員(伊藤茂君) 船員は大体一カ所に抑留して、別に人は使つておらないのでございます。向うの人が乗つて航行しておるようでございます。その船で又包囲して取りに来る、こういうのがあるのでございます。今年度に入りましてからは殆んど絶無でございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 本年度に入つてから絶無というお話ですが、本年度に入つて絶無になつた理由はどこにあるのですか。

伊藤茂水産庁漁政部漁船保険課長

○説明員(伊藤茂君) 全く休戦会談の進行というか、ソ連のあの気分の変り方が如実に反映しておるように思われるのです。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に入ります。漁船再保険特別会計における漁船再保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお諸般の手続は先例により委員長に御一任を願います。それから本院規則第七十二条により、委員長が議院に提出する報告書に附する多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     西川甚五郎  森下 政一     三木與吉郎  土田國太郎     小林 政夫  木内 四郎     藤野繁雄  堀木 鎌三平林 太一 青柳 秀夫岡崎 眞一   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に、印刷局特別会計法等の一部を改正する法律案を議題といたしまして、その内容の説明を聴取いたします。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 政府が特別会計として経営しておりまする造幣局、印刷局、国有林野事業、アルコール専売事業、及び郵政事業というものにつきましては、その給与につきましては予算に定められた総額の範囲内におきまして、給与準則を作つて支給をするというように相成つておるわけでありまするが、これらの事業は民間の事業と同じような能率的な見地から考えなければならないわけでありますので、こういつた能率的な見地から企業の運営が適切に行われるというように、この給与準則に関する規定を改正をする必要があると考えまして、本法律案をお願いしておるわけであります。従いましてこの法律におきましては、給与総額の規定にかかわらず、能率の向上によりまして、予定以上の収入が生じた場合、或いは予定の経費が節減できたという場合、即ち利益がそれだけ多く生じたというような場合におきましては、その一部を給与として特別に支給することができるという、給与総額の規定に関する例外規定を設けようというのが、この法律案の内容であります。  なお、この法律案を提出いたしましたのは、専売公社におきまして裁定が行われまして、二十七年度中において予定以上の利益が出た場合におきましては、その一部を給与に振り向けることが適当であるということに相成りましたので、公社法のほうにおきまして、これに相当する改正を行うということに相成りました関係上、これと同じように公共企業体労働関係法の適用を受ける特別会計の企業につきましても、このような改正を行おうということにいたした次第であります。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 質疑を願います。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 造幣局などで特別会計によつて予定より収入が多くなるなんという場合はどんな場合が考えられるのですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) これは理論といたしましては、造幣局も国の補助貨幣の製造のほかに、民間からの季託等によりまして、特種の事業を行なつておりますので、そういつたものにつきまして非常に能率が挙つて、予定以上の利益が生ずるということが、理論上は考えられるわけであります。

森下政一日本社会党(第二控室・右)

○森下政一君 実際問題としてはそんなものは知れたものでしようが、現在どのくらい……。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 造幣局におきましては、その事業の大部分が補助貨幣の製造に向けられておりますので、御承知のように数学的にはそこから出て来るところのものはそう多くには達しないだろうということが考えられます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 この経費の節減の場合に、職員の人員を定員より減員してうんと経費を節約してやるという場合も勿論入るのですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 勿論入ることになります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 具体的に言うと、一応予算では百名の職員を使う。実際には極端に言うと、半分にして同じ予算に定められた事業量をやつておるという場合は、五十人分の職員というものが節減できた。こう解していいわけですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) さよう解して差支えないと考えます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 これは率直に言うと、私がやや責任を負わなければならないのですが、仲裁委員ですから……。ただ問題は、いつも項目をつけるのは楽なんですが、実際にどうしてやつて行くかということでこれが延び延びになつていたわけです。だから本当を言いますと、この法律を見せて頂くなら実際にどうやるのだ、観念的でなしに実際にどうやるのだということがきまらなくちや実際は仲裁裁定の勧告にも副うたものであるとは言えないと思うのですが、そういう点について無理かも知れないが、御説明願います。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 私どもがこの法案を作るにつきましては、正に今御指摘の点につきまして非常に悩んだわけでございまして、法文の形式といたしましても、その盛るべき内容といたしましても、どういうふうに規定すべきかという点が正に御指摘の点にかかつておつたわけでありますが、併し現実にこういつた数字的に出てみなければ、その点の検討は非常に困難であるというような見地も兼ねまして、具体的なまだ結論には到達していないというような状況であります。従いまして、経費が節減せられ、或いは収入が増加した。而もそれが能率の向上に基いたということがそれぞれの会計におきまして算定せられて来た場合におきまして、それを一般の公務員、或いは民間の給与との権衡、或いはそのときにおきまする財政状態におきまして、これを一般会計の財源に充てるのか、或いはその会計自体の投資的な財源に充てるか、或いは給与に充てるかというような割振りも考えなければならんのではなかろうか。従いまして、そういつた見地から更に具体的な場合に当りまして検討した結果、お尋ねのような結論が生まれて来るということを考えておりまして、只今のところ予定以上の収入が出た場合におきまして、その何分の一を給与に充てるというようなことはなかなかきめにくいのではなかろうかというように考えておるわけであります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 どうも今の御説明でも少しオブスキユアーなものがあると思うのです。というのはこの分は本当に今あなたの御説明も、まあ賃金が他の水準とどうだろうというふうなことも一つの考慮の余地になつておるようだが、実際はそれは別の問題なんですね。この問題だけは確かに能率が挙つて収入が増加するか、或いは非常に労働者の努力によつて経費が節減されたという点がポイントなんで、その従事員の待遇の現状が他と権衡を得ておるかどうかということは実際上の問題は別にしても、建前としてはそれは別だと思うのです。それは別に労働条件としてきめるべき問題です。会計の事情によつても異ると思うのですが、ただこれによつて全体として企業努力が挙つて経理の内容が上つて行けば、自然従事員の給与もよくなるということもたしかだと思う。そういう点で一体……、併し君、「大蔵大臣の承認を受けて、」と書いてあるのだから、大蔵大臣はその基準がなくちや承認のしようがないぜ、これは……。まあ余り言うのはよそう。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) まさに御指摘の通りでありまして、大蔵大臣の基準を実はここにお示ししなければ適当でないかとも考えるわけでありますが、只今のところまだその承認の基準も実は確定していないという状態でございます。それで今申しましたような諸条件を考慮いたしまして、適切にきめたいと考えておるわけであります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 それで大蔵大臣の承認を得てといつても、君たちみたいなのが何とかかんとかひねくり廻すことは、これは行政機構のやり方なんだけれども、何かその点について権威あるものを考えないとだらだらになつちやうのです。果して企業努力と結び付けておるのかどうか、こういう制度を設置した目的に従つて金が実際使われるか、又使うべき金を君たちが押えちやう、使つていいものを押えちやうという心配があるのですね。だからまあその点について私はもう少し行政運用に良心的でなくちや困ると思うのです。その点を特にまああなたを責めるわけにも行かんかも知れんが、そういう点についてどうもその一応の答弁じや、やはりそういう行政運用についての良心的な面があると僕は推察されないので、何かこの答弁はどつちでもいいが、実際にやつて行く上において、まあ法律案が通つたからいいやじや困ると私は思つておるのですが、そういう点についてあなたから確言を得ても信用ができるかどうか、その辺非常に心配なんだが、どうなんですか、大蔵省として……。まあ仲裁裁定にあつたからどうしても尊重したような状態においてこれをしようというだけじや困る。これは二つの場合が想像できますよ。つまり従事員に配分すべきものを官僚的に押えちやう場合と、それから事実は配分しちやいけないものを配分しちやう場合と私は二つ考えられる。そういう点で力のバランスになつて来ると、企業者側のほうが強ければ非常に配分すべきものも配分しないという状態になり、組合が非常に力が強いと配分すべからざるものを配分する、そういうふうになる。まあ本来こういう法律を出しておけば、一つは組合と経営者側との相談というものがきちんとできないといけないはずです。基準がそれも恐らくできていない、いわんや大蔵大臣の査定基準になつたらこれは大変だ、これも確かにむずかしい。そういう点を十分お考え願いたいと思う。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) まさに御指摘の通りでありまして、その点についてまだ結論を得ていないことは非常に申訳ない次第でありますが、例えば公社について考えましても、国鉄と専売というようなものを考えてみました場合に、若し一定の基準を、例えば出て来た利益の四分の一というようなものが給与に向けるというように規定をいたしました場合におきましては、専売公社のようなものにつきましては、いわば間接税に相当するような部分が益金の中に入つておるわけであります。その意味で国鉄あたりとは非常な不権衡を生ずる。又現在におきまする国鉄の運賃政策、それからたばこにおきまする価格政策、こういつたものがその企業の益金に非常な影響を及ぼしておるというような点から、非常に問題が複雑化して困難になつて参りますので、そういう点をどのように判断し、どういう基準をきめるかということが非常に只今のところむずかしいという状態で、誠にあいまいな御答弁しかできないわけであります。御指摘の点につきましては、最も私どもといたしましても悩んでいる点でございますので、各方面の御意見も承わつて、又大蔵大臣の承認とはなつておりますが、これをやる場合におきましては、政府といたしまして決定することに相成ることは勿論のことと思いまするので、それまでにはいろいろ研究検討いたしまして、慎重を期したいというように考えている次第であります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 今現在のことをおつしやるようになると、本当を言いますと、原価計算ができていなくては駄目なんです。今政府の事業で原価計算というものが一番できていないのです。日本の産業全体を通じてもこの原価計算ができていない。原価計算を一応することが根本だと私は思う。原価計算ができていないで、観念的に幾ら言つたつてそれはわかりつこありません。バランス・シートから、全体から出て来るもので考えてもわかりつこない。こういう政府の会計こそ私は進んで原価計算をはつきりさせる。で実は鉄道も専売も一応素人をごまかす程度の原価計算はやつている。これは私認める。併しそんなものは、素人をごまかすだけで、実際に原価計算に対する熱意を私は失つていると思う。料金をきめるにしたつて、賃金を何というか、各会計のものについて原価計算が本当にできていなければ、本当は鉄道で言えば運賃、専売で言えばたばこの本当の料金もきまらないはずです。まあそのほかに間接税的なものと言つてごまかして行くだけなんです。殊に私は専売公社の原価計算に非常に疑いを持つ。特に会計自体が問題だ。まあできるならばそういう方面に突込んで行けば、原価計算を早く実施して大蔵大臣も基準がわかるようにして、原価計算だけできまるとは思いませんよ。併し一つの大きな基本的な要素としてそれが一つあるということを御指摘申上げておきます。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 ちよつと伺いますが、まあ只今現業官庁で千人なら千人の職員がいると、それが今年の官庁事業が予定より不振であつて、人員が三百人要らなくなつて七百人に減しちやつたと、併し一面において事業というものは不振で儲からない。併し一方におきましては職員を減したということで、外見から見ますると、非常にこれは一生懸命やつて下さつたというふうにも見えるのだね。実際知らないのだから、ほかの人は……。そういうときにはやはりこれは増俸して上げるのですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) その点は、これは実際の判定の問題もあると思いますが、一応理論的な筋といたしまして、能率の向上によつた場合と、こう規定しておりますから、単に経営が不振のために経費が節減になつた。だからそれを使えるということには相成らんと思います。若しその場合におきましても、能率の向上によつて浮いた分がありますれば、これはこの規定の適用がある。然らばその場合の能率の向上によつたか否かという事実の判断でありますが、これは実際問題としては困難でありまして、相当慎重な検討が必要だろうと思いまするが、理論上の問題といたしましては、只今お答えしたような結果に相成るものと考えております。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 どの特別会計にも同じことが書いてあるから、例を印刷局にとつてみたいと思うのですが、この第一条に収入の増加の場合を書いてあるから、収入の増加の見込が立つておるかどうか。立つておつたならばどのくらいの見込であるか。収入増加分の見込ですね。それから経費の節減と書いてあるから、経費節減における見込が立つているなら経費節減の見込、それをお尋ねし、更に予算の定めるところというのは、予算の範囲内ということであるかどうか、その三点についてお尋ねいたします。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 収入及び支出の予定のお尋ねでございますが、これは特別会計におきましてその予定を立てているわけでありますので、その特別会計の予算書に計上になつております数字が一応その予定額、かように考えているわけであります。  それから次に予算の定むるところ、こういうのでありますが、これは予算にどう定めているかというお尋ねであると思いますが、それは特別会計予算書の三ページを御覧頂きますと、この予算総則の第八条の第二項の規定でありますが、このところに規定しているわけであります。この予算総則で規定をしております内容は、実は法律の規定と殆んど同一の内容であります。何ら特別の規定をしていないわけであります。これは法律の普通の状態から申しますれば、もつと詳細の規定をやるべきでありまして例えばその予定以上出たところの収入の何分の一を或いはどういうふうにしてやるというふうなことを本来は規定すべきかとも考えられるわけでありますが、そういつた点が未だ十分結論に達していませんので、予算総則規定のやり方としては或いはいささか不適当であるというような考え方もあるわけでございますが、一応法律の内容と殆んど変らないような規定を設けているという次第であります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 この増加額及び節減額が予算の定めてあるところの金額で明らかだというようなことだつたらば、特別の給与を支給するところの財源が出て来ないじやないですか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 予算に例えば二つの場合を先ず考えて見ますと、予算に経費といたしまして十億なら十億というものが計上せられたといたしまして、これを節減いたしまして、例えば八億で済んだ、こういうことになりますと、二億だけは歳出の経費が余るわけであります。そこで二億を特別給与として流用いたしまして出すということで、財源が出て来ると考えられるわけであります。で収入のほうが予定よりも増加した、こういう場合でありますが、そういう場合におきましては、八億の例えば収入の予定より十億の収入が出た。予定の収入としては二億殖えるわけであります。こういう場合におきましては予算総則の九条に一つの規定を設けておりまして、収入が予定よりも殖えたような場合におきましては、収入の殖えることに直接必要な経費のほうを殖やすことができる、こういう規定が設けられているわけであります。従いまして、今のように二億の収入が殖えれば、これに相当いたします例えば一億なら一億というような経費の増加ができるわけであります。そのできました経費を只今申しましたように特別の給与のほうにやはり流用いたしまして、これをその財源に充てるということができるだろうと考えるわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 今収入増加の見込額と経費節減の見込額を、例えば印刷局についてはどのくらいにお考えになつているかというのが最初の質問なんです。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) その点につきましては、只今のところ予定していないわけでありまして大体この予算書に掲げてあります数字が本年度におきます収入且つ支出であるというように予定をしているわけでありますので、それ以上の収入或いは支出がどういうことになるかということにつきましては、予定をしておりません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 特別会計の予算の二十七年度の損益計算と二十八年度の予定とをみてみまするというと、二十八年度は二十七年度よりも純益金が減じておるんですね。その減じておる原因はどうか、六十六ページと六十七ページです。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) ちよつとこれは予算の内容になりますので、私只今のところ即答できかねるのでありま下が、これは印刷局の事業の内容といたしまして、そういうような状況になつておるのだろうと考えるわけでありますが、後ほど検討いたしましてお答えいたします。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 私のお尋ねはこの予算には減じているが、更に収入の見込みがあつたらば、特別の手当にすることができるということだから、収入の増加の見込みが何か予算にはこういうふうに減じているにもかかわらず、増加の見込みがあるか、こういう結論になつて来るわけであります。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) この特別の給与の関係は全然考えませずに、二十七年度と二十八年度の損益計算というものは予定しておるわけでありまして、これはつまり理論的には二十七年度も二十八年度も同じ能率で経営せられるものと考えた場合に、事業の状況によりましてこういつた予定の損益計算書を作成しておるわけであります。従いまして、これ以上に能率の向上があつた場合におきまして、本改正案のような事態が生じて来るということに相成るわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 予備収入のうちに、外国からの紙幣の注文と書いてあるが、どこからか注文の予定がわかつておるのであるか、わかつてないのであるか、わかつておればどこから注文を受ける予定であるか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 印刷局の予算の内容、私詳細に存じておりませんので、後ほど取調べましてお答えいたします。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 休憩いたします。午後は一時半に開きます。    午後零時二十三分休憩    —————・—————    午後二時二十三分開会

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 午前に引続きまして会議を開きます。印刷局特別会計法等の一部を改正する法律案について質疑をお願いいたします。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 午前中の質問の点につきましてお答えいたします。印刷局特別会計の利益が二十七年度と二十八年度と比較いたして減少する理由でございますが、これは事業量の減少に伴うものであります。特別会計予算書の六十二ページと、六十三ページのところを御覧頂きますと、歳出総額といたしましては、二十八年度は二十七年度に比較いたしまして四十八億が四十九億一千八百万円のところで一億余り増加しております。併しこの増加はそのうち職員基本給が、六十二ページのところの中ほどに職員基本給という項目がありますが、そこを御覧頂きますと、前年度の十億が本年度は十二億程度で、二億程度増加しておるわけであります。つまり給与費の増加が歳出の増加となつて現われておるわけであります。逆に十八番の原材料費を見て頂きますと、十三億八千二百万円が十三億程度で約八千万円ほど減少しております。それから場外作業委託費は二億五千万円ほどが二億二千万円程度に減少しております。このように事業費といたしましては前年度に比較して減少しておるわけでありまして給与費の増加が歳出全体の増加となつて現われておる、こういう状況でありますので、従いまして益金は幾分減つておる、こういう状態になつておるわけであります。  次に予備収入で外国からの紙幣注文による収入を予定したという説明を加えておる分でありますが、これは二十五年度におきまして韓国から紙幣の注文がありまして、当時三億六千万円ほどその需要に応じたという実績があるわけであります。従いまして、予備収入といたしましてこういつた事態に備えるために一応予備収入を三億円ほど計上しておるのでありますが、前年度あたりにつきましてはその実績はなかつたわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 原材料費などが減少しているということは印刷局に注文するもの、或いは印刷局自体が印刷するところのものが減少したということを意味するのでありますか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) 大体そういうことによつて事業量の縮小が予定されるわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 そうしますと、印刷局は将来においては順次縮小の段階に入つておる、将来はだんだん縮小すべきものなりと、こういうふうに考えべきものでありましようか。

白石正雄大蔵省主計局法規課長

○政府委員(白石正雄君) いや、そういうことではないわけでございまして、一応の二十八年度の見通しといたしまして、現在予算に計上いたしておりまするような見通しとなつておるわけでありまして、別に積極的に経費を縮小するというような方針を立てておるわけではないわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 アルコール専売事業についてお尋ねしたいと思つておるわけであります。最初にアルコールの用途別の需要量について最近数カ年間のことをお示し願いたいと思つております。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) アルコールの需要部門別の数量についで二十六年度、二十七年度の実績について申上げます。大分類すると、化学工業用に二十六年度販売された数量が一万四千百五十五キロリッターという程度であります。それから飲食用品工業に販売したものの数量が四千九百九十一キロリツター、衛生品工業に売りましたものが二千八十一キロリッター、その他工業用としまして千二百六十四キロリッター、それから特需のために販売しましたものが三千五百七十六キロリッター、合計しまして二方六千六十八キロリッターということになるかと思います。それに対しまして、昭和二十七年度には化学工業用が一万四千六百キロリッター、飲食用品工業に五千二百九十四キロリツター、衛生品工業に二千百四十五キロリッター、その他工業としまして千百九十一キロリッター、特需として出しましたものが十五キロリッター、二十七年度の販売総数は二万三千二百四十五キロリッター、こういうことになつております。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 そういたしますと、只今のアルコールは専売法によつて取扱われた数量でございますね。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) そうでございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 そうしますと、この二十六年度と二十七年度とを比較してみますると、二十七年度は二十六年よりも減少しておりますが、政府は将来このアルコールの製造はどういうふうな方針で進めて行かれる予定であるか。即ち将来はこの製造を増加される見込であるか、減少させようとお考えであるか、その点お伺いしたいと思つております。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 今後の工業用アルコールの需要の見通しでございますが、事務的に一応立てていますのは、二十八年度は一応二万六千キロリッターの予定で進んでおります。これは価格の問題或いは需要部門の産業の今後の生産状況によつて若干の波はあると思いますが、大体工業用としましては二万五千キロリッターがベースになるのではないか、ただ最近におきまして、火薬用或いはエーテル用に大分需要量もありますし、更に価格の点でもう少し価格を引下げれば、潜在需要もかなり出て来るというような感じもしまして、今後若干上昇の気運にあるのではないかと、こういうふうに思つております。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 只今の説明によつて見れば、アルコールの、需要量は漸次増加の見込みであると、こういうふうな説明のようですが、政府は一方のほうにおいては政府のアルコール工場を払下げて行こうとしているのでありますが、工場を払下げても、現在の政府工場でそれだけの製造ができるという見込みであるかどうか。又払下げられた工場がどういうふうにその後の経営状態がなつておるか、即ち今後の政府のアルコール工場の払下計画及び払下げた工場の経営状況について大体の状況をお示し願いたいと思います。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) アルコール工場の払下につきましては、二十六年度に北海道の二工場、北見と帯広の二工場を、二十七年度に九州の島原、高鍋の二工場を払下げました。二十八年度においてはまだ払下の方針というものはきまつておりません。それから二十六年度に払下げました北海道の二工場の状態でありますが、そのうち北見工場は北見燐酸工業株式会社に転売されまして、パルプ用として操業されることになりまして、本年度末には大体試運転、操業の見込のように聞いております。もう一つの帯広工場につきましては、目下酒類に転換するように日本飲料において計画中でございますが、まだ具体的にいつ頃稼働になるかは承知しておりませんが、目下そういうような操業計画を持つておるということだけ聞いております。それから昨年の九州地区の二工場でありますが、これは二工場とも宝酒造株式会社に払下げられまして、現在専売アルコールの生産を引続き行なつておる実情でございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 すべての払下工場がそうであるということではないと思いますが、払下工場が継続して操業を営むことができないものですね、従来工場に勤めておつたところの従業員が不安を感じておるような工場もあつたというようなことでありますが、そういうふうな従来の工場に勤めておつたところのものは、払下後は従来通りの者を使用しておられるのであるか、或いは非常に職員を減少さしておられるのであるか、或いは増加しつつあるのであるか、従業者の状況を一つ承わりたいと思つております。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 昨年度宝に引継ぎました島原、高鍋工場につきましては、特別会計で操業をしていたときに従事しておりました職員全員その工場と共に宝のほうに引継がれまして、その後、特に増員したということは聞いておりません。それから一昨年の北海道の二工場につきましては、一応酒類に転換するという条件でございましたので、その後の職員の救済と言いますか、就職については非常に困難を感じまして、北見のほうは先ほど申上げましたように、北見燐酸工業がパルプとしてそれを操業するという計画がありまして、現在まだ職に就かないで困つておる者が優先的にそちらのほうに採用して頂くようにお願いしておる次第でございます。それから帯広のほうの工場は日本飲料の転換方針と言いますか、それはまだ具体的にできませんので、その職員の大部分の者は他の職に転じておるような模様でございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 只今の説明によつて見ますと、二十七年度の分は大体においていいが、二十六年度の分はまだ十分でない、こういうふうなことでありますから、希望として申上げておきますが、将来そういうふうなことのないように、一つ払下のときにはお願いしたいと思います。又そういうふうなことのない方面に払下げて頂きたいと思つております。  それからこの昭和二十八年度の予定損益計算書を見てみますと、固定資産価格の増ということで二千八百万円ばかり増加しておるのでありますが、これは資産再評価をされた結果であるか、或いは今後この外に工場を払下げるというような、又は二十七年度で払下げた工場の売つた値段が増加した結果、こういうふうなことになつたのであるか、この固定資産価格の増の理由を一つ説明してもらいたいと思つております。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) この二十八年度の予定損益計算書のうちの固定資産価格の増というのは、二十八年度中に修理されたりして、固定資産が増加する分を言つておるのでありまして、払下工場等の売却代金というものはここに入つておりません。それから再評価は現在まだしておりません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 僕の質問が悪かつたかわかりませんが、固定資産価格の増というのは、二十八年度に払下げられる予定であり、その払下げせられる予定の金額が従来の価格よりも増加する見込であつて、その金額をここに挙げておられるのかどうかということであります。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) この予定損益計算書の中に謳つてあります固定資産価格の増というのは、二十八年度における工場払下というものの差益というものは全然含んでおりません。先ほど申上げましたような二十八年度中において施行します建物等の修理なり、それによる固定資産の増というものを計上してあるわけでございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 アルコール事業の特別会計で、二十七年度と二十八年度との比較をしますというと、歳入が前年度よりも減少しております。それから更にこの特別会計の予算書を見てみますると、事業収入の二十八年度のアルコール売払代というものは、販売価格の引下げによつて減少したんだと、こういうふうなことが書いてあるのでありますが、歳入の減少というものは何によつて歳入が減少しておるのであるか。それは事業収入に書いてある売渡価格の値下げの結果であるかどうか、その点お尋ねいたします。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 二十七年度の予算の販売計画といたしましては、三万二千キロの予定でございました。それで二十八年度の予算には三万キロということになつて参りまして、予定販売数量が二千キロ減少した点と、それからアルコールの売払い販売価格が昨年の十一月並びに今年の五月と二度に亙る引下げによりまして、相当の値下りを見ましたので、それによる減収と、この二要素から来たものでございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 二十七年度と二十八年度の損益計算を調べてみますると、二十七年度には七億九千万円、二十八年度は二億五千万円と利益が非常に減じておるのでありますが、この非常に減じておるのは、今お話のような理由によつて減じておるのでありましようか。予算書の二百七十ページと二百六十八ページです。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) ちよつと今詳細なデータを持つておりませんので、正確なお答えはできないかと思いますが、昨年は予定以上の利益が出たのでございましてそれは原料である甘藷が非常に安かつたということで、それによる利益増ということもありましたし、それから昨年の払下工場の売払代金というものが入つておりますというような点で、初めの予定よりも殖えて七億九千万円ということになつたと思います。それで本年度の予定としましては、いわゆる一般定価と申しますか、酒税相当分のものを加算しておりますアルコールの収益金、そういうものが主となつておりますので、その点でおつしやつた昨年度よりも減少を見たものだと思います。この詳細な点はのちほど正確な資料を提出して御説明したいと思います。今手許にございませんで甚だどうも……。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 只今の損益計算は、二十七年度、二十八年度と比較するというと、二十八年度は三分の一に減少している、余りにも減少率がひどいじやないか、こういうような考え方からお尋ねしているんです。  次にお尋ねしたいのは、アルコールの生産原料はどういうものを利用しておられるか。お尋ねしたいと思います。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 現在は、生甘藷と糖蜜とそれから黄変米と干甘藷とこの四つの原料を使つているわけでございます。……失礼しました、それからこれは民間工場でございますが、パルプ廃液を原料とするのがそのほかにあります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 今のその原料別の買いました数量及び価格を、あとからでよろしうございますから、資料としてお出しを願います。  それで、生甘藷、糖蜜、それから干甘藷、黄変米、こういうふうなものを原料としておられるというようなことでありますが、生甘藷と切干とその他のものとの大体の比率はどういうふうな按配でございましようか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 二十六年度におきまして原料別の百分比を出しますと、干甘藷によるものが、これは官民両方合せました数字でございますが、二十九・八%、それから生甘藷によるものが、三二・八%、糖蜜が二九%、それからパルプ廃液によるものが八・四%、こういう状況でございます。それから二十七年度におきましては、干甘藷が一九・二%、生甘藷が三四・七%、糖蜜が三三・五%、バルプ廃液が一二・六%、こういうようなパーセントになつております。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 この、どの原料を買入れるかということは、その決定は誰がやられるのですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) アルコール特別会計としましては、できるだけ安い工業用アルコールを供給することを主眼目としていますので、安い原料を購入するように常に努めているわけでございまして、その購入原料の数量の決定というのは、アルコール課におきまして事務的に案を作りまして、軽工業局長が最終決定をいたします。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 これは大臣か誰かに尋ねなくちやだめかと思つておりますが、外貨の問題その他から考えて見ましても、できるだけ外貨の支出を少くして、国内資源を活用するというようなことでなくてはいけないのでありますが、そういうふうなことからいたしますと、私らの希望としては生甘藷であるとか、切干であるとかいうような国内産を使用するように仕向けて頂かなくちやいけないと思つております。それで事務的に先ずやられる場合においても国内産業を奨励する、こういうふうなことで一つ事務的にも計画を進めて頂きたいと思います。一方現在において主要食糧品の農産物の価格安定法というものも出ようとしている際であるのでありますから、そういうふうな点も考えて、一つ事務的にも計画を進めて行つて頂きたいと思います。これは希望を述べておきます。  それから民間工場で製造しているところのアルコールを現在買入れておられるのでありますが、民間から買入れておられるところの工場は何工場でありますか。或いはその各工場別の数量は幾らであるか。これは今わからなかつたならばあとでよろしうございますから、最近の数年間の資料を出して頂きたいと思つております。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 現在民間工場に委託して専売アルコールを生産して頂いている工場は全国で十一工場ございます。その内訳は三楽が二工場、宝が五工場、常盤醗酵というのが一工場、協和醗酵が一工場、王子製紙一工場、国策パルプ一工場、こういう工場数になつております。工場別の生産につきましては、まだ生産の途中でありまして、最終的なあれがありませんので、一応の生産予定計画というものを後ほど資料としてお手許にお出ししたいと思います。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 各工場に割当てられるところの数量は、各工場からの希望によつてやられるのであるか、或いは政府のほうで製造能率を見計らつてやられるのであるか、その点をお尋ねいたします。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 民間工場の工場別の生産割当でございますが、会社の希望によるということでなしに、生産地と需要地との関係、それからその工場の能率の点、更に操業率というようなものを考慮におきまして、アルコール課のほうで決定することになつておりまして、業者の希望というものには束縛されません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 アルコール専売公社のほうで専売特別会計で製造能率その他から数量を決定したならば、その原料については製造業者の随意であるかどうか、その点お尋ねいたします。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 民間委託工場に対する生産計画も原料別にアルコール特別会計のほうで決定するということになつております。民間の工場の意思によつてそれを変更するということは認めておりません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 この予算案によつて見ますと、余りにも二十八年度の利益が減少している、特別会計の。それだからいろいろ質問して来たのですが、大体の状況はわかりましたから、これ以上は大臣に質問するか何かするよりほかないのでありますので、私はこれで質問を打切ります。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 今の直営のアルコール工場の平均でよろしうございますが、一カ年の稼働日数は何日間ですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 昨年度の実積でございますが、直営工場の稼働率は三九%でございます。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 それは年間にして何日間になりますか。三百六十五日の三九%ですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 三九%ということでございます。年間を百としまして三九%、稼動日数というのはちよつとわかりませんが、生産能力に対する生産数量の割合がそれが三九%でございます七。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 わかりました。それで二十七事業年度において、つまり三期の冬からですか、十月からですね。清酒原料のアルコールとして大体の売渡しの予想ですね。蒸溜業者に対する一割五分ですか。それの石数と、未引取石数は幾らか、前売渡石数と未引取石数はわかりませんか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 昨年度と言いますか、二十七事業年度におきまして、専売アルコールを蒸溜会社に供給しましたもろみ添加用アルコールでございますが、その数量は本年度の三月末で、正確な数字はちよつとありませんが、大略申上げますと四千百五十キロと思つております。それから三月末の未引取の数量は三百キロ程度だと思つております。その未引取は四月以降になつて逐次引取られている状況でございます。現在の未引取石数はちよつとつかんでおりません。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 これは業者の意見を聞きますと、非常に近年民間工場の品質が向上して来ており、政府アルコールは依然として品質が昔のままであつて非常に悪いということであつて、それを引取つてもなかなか再蒸溜とかなんとかして非常に損害を受けなければならん、少しぐらいの差がありましても引合わないというのがこれが現実の問題らしいようですが、政府におきましても、ああいう昔の蒸溜機械でなく、最新のを入れて、そうしてもつといいものを出すという気持はあるのですか、ないのですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) もろみ添加用のアルコールの品質につきましては、アルコール特別会計としましても常にその向上に努力して来ておりまして、昨年度におきましても、特にもろみ添加用アルコールの指定工場を設けまして、その工場につきましては、特に品質の点について注意するよう指導して来たのでありますが、民間工場の蒸溜施設は非常に進歩しているというような点におきまして、民間のアルコールの品質と比べますると、若干劣るような点もあると思いますが、アルコール特別会計としましては、一応工業用のアルコールがこれはやはり主眼でありまして、酒用に向けるというのはこれは本筋ではないと、こう思つておりますので、ただ工業の需要量は非常に少ないので毎年酒用にも出ているという実情でございますが、現在アルコール特別会計におきましては、今後その、主力はやはり工業用に向けるべきではないかという考えで進んでおります。もろみ添加用アルコールについては現在どういう処置をすべきか、研究中の問題でございます。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 もろみ添加用アルコールの指定工場というのはどこですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 関東地区では石岡、磐田工場、それから九州地区では小林、それから民間の委託工場ですが、高鍋工場、この四工場を指定しております。それから民間工場で高鍋のほかに関東地区の木崎工場とそれから中国の宝酒造の防府工場、従つて民間では三工場、官営で三工場であります。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 今のあなたの御意見の政府アルコールは大体一般工業のほうへ出すということが非常にいいのであつて、品質が若干どころではない、非常に現在においては悪いのです。これは大蔵省の鑑定部へ持つて行つて見せますと、皆失格物なんです、大体が。それを無理に一割五分取らんじやいかんというので国税庁が業者を責めている。それで損でやりきれないという悲鳴をあげておるわけです、現状が。そういうようなことで、而も何と言いますか、原料アルコールとして出すものの価格は非常に高いものであつて、これで以てアルコール部は非常に儲けておるというようにも私は見ております。それはまあ儲けるのは結構なんだが、如何にもその品物が悪過ぎる。今の現状のものでは鑑定部は皆落第ですよ。これをあなたのほうには技術者があるんだから、これでいいんだとおつしやるのでありますけれども、一般業者のほうでは甚だそれは不服であり、又大蔵省のほうでも困つているようであるので、この点はよくお考え下すつて、私といたしましては今のあなたの御意見のように、こういう民業圧迫的の仕事はおやめになつて工業一本に行かれることが最も私は国策的のものじやないか、こう考えまするので、この点十分一つ御検討願いまして余り民業と競争せないような方法をおとりになるほうがいいと、こう考えまするので、十分一つ御検討願いたいと思います。  それからこの稼働能率ですが、三九%ですね。恐らく民間で三十九%の仕事をしておつたら破産です。それでそういう工場が今度能率によつて非常に、何と言いますか、利益のあつた場合には工員、職員に特別の思典を与えろということで、その趣意はいいのですがね。実際に言うと三九%ですから、もつとこれは工場を集約してやるようなお考えはないのですか、経済的に。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 現在のアルコール官営工場の稼働率は先ほど申しましたように約四割の稼働率で、確かに非常に低操業で、そのためにコスト面に及ぼす影響もかなりのものがある、その合理化の対策として集中生産ということも考慮にはあるわけでございますが、我々としてはその需要面の開拓を主眼にして、それによる操業度の上昇ということも非常に価格引下の大きなフアクターではないか、それと同時に集中生産、或いは原料による合理化というような点をもつと推進して参りたいと、こう思つております。

土田國太郎緑風会

○土田國太郎君 あなたに申上げてもこれは仕方がないことですから、いずれ局長なり大臣なりにこの意見を聞かなきやならんと思いますけれども、自体これは戦争中の出来事なんですからね。戦争がすんだらこういうものは民間にやらせるべきものなんです。而もこういう非能率のものであつて、その非能率の上に又民間のほうへ委託しておるという、誠に何といいますか、我々民間としては採算のとり得ないようなお仕事に見えるのでございますが、あなたに申上げても仕様がないから、その点よく又お帰りになりましたら、局長等に御相談下すつて、本多さんのように本職もおられるのですから、御検討願いたいと思います。  それからこういう工場を払下げるときに、大体払下の価格というものは我々見ると非常に高いのです。又大蔵省の管財局の、財務局ですか、その見込みよりも非常に何百万円か高く売れておるようですが、私はこの払下についても、実際の実力のあるものにお売りを願うほうが将来のためにいいのではないか。さつき御説明になつた北見、帯広のごとき、これらの買受人のことをあなた方よく御了承のはずであります。一つの工場が漸く化学とか何とかいうものに転換してやり始めたらしいが、帯広のごときはまだまだ何とも方針が立たないようである。或いはアルコールの権利が三千ですか、極く微量なもので、而も北海道においては合同酒精というような大きなものもあり、而もこんな小さな仕事を三千で工場の採算がとれるはずがない。こういうところを一つお考えになつて、将来このアルコール工場の払下というものは、だんだんこれはまあ出て参るのではないかというように我々は思つておるのですが、どうか払下に対して目先の百一万二百万より、実際に経営のできるかできないかというようなことまでも私は鑑定人を置かれてお考えになつて払下ぐべきものではないか、こんなふうに考えておりますが、お考えはどうですか。

渡辺五六通商産業省軽工業局アルコール第二課長

○説明員(渡辺五六君) 払下価格決定につきましては、その財産の評価と、それからそれを操業する場合の操業率というものから出しましたいわゆる複成価格を出しておるわけでございますが、その複成価格につきまして、更に評価審議会で民間の学識者等を入れまして慎重に払下価格の決定はしています。又その払下価格は一応将来の操業ということを十分加味して、我々としては非常に妥当な数字ではないかと、こう思つておるのでございますが、その辺については若し今後払下のようなことがある場合には十分慎重に検討してみたいと、こう思つております。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明かにしてお述べを願います。  別に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。印刷局特別会計法等の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決されるものとして決定いたしました。  なお諸般の手続は、前例により委員長に御一任願いたいと存じます。  それから本院規則第七十二条により、委員長が議院に提出する報告書に附する多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名    菊川孝夫  前田 久吉    小林政夫  藤野 繁雄    堀木鎌三  平林 太一    青柳秀夫  岡崎 眞一    土田國太郎   —————————————

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 次に、昭和二十八年度における特定道路整備事業特別会計の歳出の財源の特例に関する法律案について質疑をいたします。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 議題に供される前に、僕は資料を要求して、午前中ああいう説明のできなかつた点もあるんだから、ついでに資料の提出を待つて質疑をする、こう言つてあるのです。今朝がたあれだけの不始末をやつて、今はやる必要ないですよ。もう少し政府委員が勉強して……。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) あなた以外のかたも質疑ありますから……。  午前中に小林委員から要求せられた資料はもう配付できますか。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○政府委員(富樫凱一君) 御要求のありました資料は、原稿はございますが、まだ印刷が間に合いませんので、原稿で御説明することにお願いできたらと、こう思つておりますが……。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 小林委員如何ですか。口頭で説明したい、こう言つているのですが……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 一日や二日で急ぐ問題ではないですよ。予算とどうせ関係することだし、プリントで出してもらおうじやないですか。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) その資料はいつでき上りますか。

曾田忠建設省道路局路政課長

○説明員(曾田忠君) 明日の午前中に提出できると思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それでは小林君の質疑はその資料の配付を待つていたすことにいたします。  ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記を始めて下さい。  次に、国有財産法等の一部を改正する法律案を議題といたしまして質疑をいたします。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 この提案の理由を拝見してみますというと、文化財保護法に関する提案の理由は説明してないのでありますが、附則の2で文化財保護法のことを書いてありますが、これについて一つ提案の理由をお願いいたします。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) これは国有財産法の本文のほうの改正におきまして、国有財産の種類及び区分の規定を改めまして、従来公共福祉用財産というような範疇がございましたのを廃止することにいたしたわけでありますが、その関係上この文化財保護法の関係の条文を形式的に整理を行なつたわけであります。この従来の文化財保護法の八十七条によりますると、文化財として指定された国有財産につきまして、公共福祉用財産として文部大臣が管理するか、各省各庁の長が管理するか、これは文部大臣と関係各省各庁の長とが大蔵省と協議して定める、こういう規定がありましたわけでございます。これは重要文化財が公共福祉用財産という範疇がなくなりました結果といたしまして、それぞれその財産の性質に従つて管理する、こういうことになりますわけでありまして、その関係で規定を整理いたしました。これが主たる改正の理由でございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 そういたしますと、八十六条を削除されたということは、従来の規定であれば国会の決議を要すると、こういうふうなことであつたのが、文化財保護法のほうで、この法律で八十六条を削除した結果は、国会の決議は要らないということになるのじやないですか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 従来の八十六条には、国有財産法の規定の十三条によりまして、国会の議決を経ることを要しないと、こういう規定がございましたわけでありますが、その国有財産法の本文の十三条のほうから、公共福祉用財産を外しましたので、八十六条の規定の必要がなくなりましたわけでございます。実体的には従来と同じく、国会の議決が要らないということには何ら変りがないわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 これは現在文化財保護法で、史蹟名勝天然記念物というようなものが決定されておるのが、いろいろの文化財と工業というような面から衝突いたしまして、いろいろ各所で問題が起つているようなことがあるのでありますが、そういうふうな問題は今度これを外したというふうなことで、どういうふうなことになるのでございましようか。例えて見れば最近の新聞記事によると、門司附近の文化財保護と工業との問題ですね、或いは私の県の長崎県の雲仙におけるところの、名勝史蹟天然記念物と工業との関係、こういうふうなものが殆んど次から次へと起つて来るのじやなかろうかと思つております。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 先ほど申上げましたように、今回の改正は、国有財産法の第三条の分類につきまして、文化財と公共福祉用財産というような分類、特別の分類にいたしますことが、整理上適当でないということで、まあこれを改正いたしましたわけでありますが、重要文化財を重要文化財として保護して行く、こういう関係につきましては、これは文化財保護法の規定の適用が従来通りあるわけでありまして、その関係によりまして、こういうものの保護に遺憾がないように規制されて行くということでございます。今回の政正につきましては、そういうふうな国有財産の分類とか、所管とか、そういつた面で改正をいたしましたので、その関係で形式的に条文の整理をいたしたわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 ただ問題は、その文化財保護法で保護される場所が国有財産である場合に、これから外したということがちよつとおかしいじやないかと思つたから尋ねたわけです。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 国有財産で重要文化財に指定されたというものは、従来の区分では公共福祉用財産というものの中に入りまして、その公共福祉用財産として国有財産法ではどういうふうな管理なり保護なりして行くかと申しますと、国有財産法そのものの分類が公共福祉用財産とか、行政財産の中に入るのだ、それからもう一つは国会の議決を経るという十三条の規定がありますけれども、このほうは文化財保護法のほうで、国会の議決がなくても文化財保護委員会のほうできまつた通りに動かして行けばいいのだというふうなことでありますので、実体には何も関係ないのであります。ただ只今局長が申上げましたように、分類区分だけの問題でありまして、内容については何ら改正いたしておりません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 今の説明でありますが、実際問題として、地方に大分国有財産のうちの天然記念物類がいろいろと処分されて、問題を起しているところが多々あるじやございませんか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) 国有文化財の処分につきましては、全部文化財保護委員会の同意を得なければ何もできないということになつておりまして、そういう場合は全部保護委員会のほうに同意を求める手続をいたしまして、よろしいという場合でないと、私どものほうでは何もできない建前になつておりますので、その点は余り困るような例も只今のところ聞いておりません。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 旧軍工廠の転活用状況というような表が出ておりますが、その他のものの処理未済のものの管理状況はどういうふうでございますか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この先般提出いたしました資料には、主な軍工廠につきまして、それがまあ現在どういう状況になつておるか、一部については貸付中のものもありまするし、一部については売払の手続中のもの等もあり、或いは全然どういうふうに利用して行くか、きまつていないようなものもあるわけでありますが、貸付等をしておりますもの以外で、国が現在管理しておるという形のものにつきましては、これはやはり国におきまして監視員を配置いたしまするとか、経費を出しまして、その時々補修をいたして行きますとか、そういう形で措置はいたしておるわけでございます。一部の軍工廠等の古い現在用途のきまつていない財産以外の、その他の国有財産につきましては、それぞれ行政財産は特定の用途があるわけでございますから、それぞれ用途に従つて各官庁において管理いたしておるという形になつておるわけでございます。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 その処分未済の中に、例えば敷地というようなものは広大な敷地があつて、これに食糧の増産計画を立てたらば或る程度の利益がある。こういうふうな所でもそのまま放置してあるのです。それから建物のようなものも手入れせずにそのままになつておつて、そのままにしておけばそのままにしておくほど国有財産は雨風にやられてしまつて、その損害が増加する、こういうふうなことになると思つておるのでありますが、そういうふうな土地もそのままにしておかれるという理由、或いは将来そういう土地を便宜的な方法で耕作に供するというようなこともやるかどうか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) この軍工廠その他の関係におきまして、かなり厖大な土地がありましたわけでありますが、食糧増産というような趣旨を以ちまして、これら自作農創設その他の目的のために農林省に移管しまして、農地として開放せられた土地も過去におきましては非常に多数あるわけであります。それで現在そういうふうな農地にならないで残つておる大きな土地は、やはりそれぞれまあいろいろ事情がございますわけであります。例えば現在最も明瞭なものは、現在駐留軍の施設区域として提供しておる、こういうものには手が着けられないことは当然でありますが、その他こちらの手に残つておりまする工廠の土地でありましても、いろいろとこの工廠の施設等も残つておりまして、全体としてやはりこれは一括して何らか特定の用途のために将来活用することが最も適当であろうと、こういうようなものにつきましては、その中のほんの一部に例えば農地として使える土地がありましても、やはり一括して置いておくというような建前をとつておるわけであります。一部につきまして農地ができまして、農地としての耕作者の権利が発生するというようなことでありますると全体としての大きな施設がそれにふさわしい用途に活用されないで支障を生ずるというような事情がありまして、過去におきましてそういうふうな工合の悪い実例もあつたわけであります。そういうような関係もありまして保持いたしておる場合もあります。それからいろいろ農耕地として余り適地でないというような場所もあります。そのようなことで残つておるのが現在といたしましては大部分であると思います。農地として活用可能なものは、過去のいろいろな食糧事情等によりまして、急速に農地化されたような実情でありまして、現在残つておるものはむしろそういうような原則に対して、いろいろな事情があつて例外として残つたものというふうに大体私ども考えておるわけであります。  それから建物等につきましても、これは勿論早急に活用する、工場の建物等にその場で使う、或いは移築して使うというようなことが可能なものは勿論そういう方法を次々と今日まで講じて参りました。先ほど申上げました一括して何かの施設に転用したほうが適当でないかと思われるような地域にありまする建物につきましては、或る程度維持補修をいたしまして、そのままになつておるものがございます。  それから立地条件等が非常に悪いとか、或いは建物の構造その他から非常に利用がむずかしいというようなことで、私どものほうでいろいろ努力いたしましても処分ができないで今日まで残つておるというようなものもこれは多少ございます。なおどうにもならないために屑として処分したというようなものもたくさんあるわけでございます。それぞれそういうふうな状況に従つて今日まで処分に努力しておるわけであります。御指摘のようなことも何とか然るべく活用するなり、売却するなりすべきものがやはり或る程度は残つておると思います。こういうものをできるだけ急速にお話のように処分して行きたい、こういうふうに私どもは考えておる次第であります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 旧軍用の財産で、旧軍港市の転換法でいろいろと国有財産の払下であるとか、或いは貸付であるとかいうようなことにお願いして、転換工場として工場の経営をやるようになつているが、その転換工場を引受けた当時は非常に物資が不足しておつたために、いろいろの材料をあらゆる努力をして集めるというようなことで工場を或る程度管理した、そういうようなことで転換工場を経営しているのでありますが、最近においてはその貸付料が年々政府のほうでは引上げられるというようなことで困つておるのでありますから、政府のほうにできるだけそういうふうなものは、転換工場にした当時のことを考えて引上げないようにしてもらいたいという陳情がたびたび来ているということは御承知の通りであろうと思います。それで転換法によつて見ますというと、国及び地方公共団体の関係諸機関は、転換事業の促進と完成とにできるだけの援助を与えなければならないと、こういうふうな法律が出ておるのにもかかわらず、資産を評価してみると、これだけになるのだから、これだけの使用料を支払わなくちやできない、こういうふうなことでやつて来て非常に困つている状態でありますが、それがその引上げに対する現在のあなた方のほうの状況がどういうふうになつておるか、お尋ねしたいと思います。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 軍港都市の転換工場の貸付料のお話であると思いますが、これにつきましては、いろいろと軍港都市のほう、或いはその転換工場のほうから、貸付料或いはその工場の経営の状態等につきましてお話も伺つておるわけでありますが、それらの工場の貸付使用料につきましては、場所によつていろいろ事情も違つておりますし、又土地の場合とか建物の場合、機械の場合、多少事情が違う点もございますが、現在といたしまして、当初の貸付料がかなり低い水準に、いろいろの事情も考慮されたわけでありましようがきまつておつたわけですが、やはりこの貸付料につきましては、その建物なり施設の状況等に十分即した貸付料をきめなければならないことは勿論でありますが、やはり一般に貸付料の時価と言いますか、相場というものがありまして、やはりこれに従つて毎年改訂をして行かなければならないものであります。それでこの貸付料の基準につきましては、実はそういうようなことで毎年改訂をいたしますると、改訂いたしまする結果非常に急激に貸付料が殖えるものがあるというようなことがございまして、昨年度一昨年度、激増するものにつきましては、或る程度以上の増加は頭を切ると言いますか、制限いたしまして押えて参つたわけであります。二十八年度におきましては、大体そういうことももうやめていいのじやないかということで、時価によつて貸付料を測定するという原則に戻るという方針で現在進めておるわけであります。ただいろいろ軍港のほうの事情等を拝聴いたしておるわけでありますが、何といたしましても、軍港の施設は昔軍の施設として使つておつたものをいろいろ平和的な用途に活用するわけでありますから、立地条件或いはその施設の構造その他におきまして、本当にこれもまあ何と言いますか、企業的な採算ベースで扱うといたしますると、かなり能率と言いますか、利用効率が落ちる。従いましてそれを使用する場合にも単にそういう時価、そういう建物そのものの時価とか、構造等から見た建物施設等のそういう外形から見ただけの使用料、貸付料では実情に適しないというような点が確かにございますので、その辺のところにつきましては、でき得る限りそういう軍港の特殊の事情というものを考慮いたしまして、貸付料を定めるということをいたしまして、これは個々の問題につきましては、いろいろそれぞれ事情があるわけでありますが、具体的に個々の転換工場のほうと話合いをいたしましてきめておるような実情であります。二十八年度の貸付料もこれからきめまして調定いたすわけでありますが、そのような考え方で十分そういうふうな転換工場の特殊事情、殊に最近のそういうような転換工場の経営の状態、趨勢等々も十分に伺いましてそういうことも考慮に入れた上で最後の決定をいたしたいというふうに私どものほうとしては進んでおるわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 只今お話になつたように、転換工場の内容を考えてみまするというと、さつきも申上げたように、軍の建物として使つておつたのでありますから、工場としては非能率的な建物なんです。併しながら工場を経営するところの場所がないからそこを使つた、それから非常な破損の建物であるから、その破損の建物をむりやりしてガラスその他を補つて工場を管理して来たのを、その犠牲から考えてみましてでも、現在が或る価格になるから、それを再評価の値段で使用料を取るのだ、貸付料を取るのだ、こういうふうなことは余りにも無理じやないか、こういうふうな考えを持つておるので、その当時はそのままにして置いたならば誰か管理する者がおらなければならないのだ、従つて政府は或る使用人を置いて、管理人を置いて使用させなければいけないのだ、政府の支出をこそしなければできなかつた、であつたにもかかわらず、工場を設置したために政府のそういうふうな管理事務を少くされたのだ。こういうようなことを考えてみますると、現在の値段がどうであるからということで値段を取るべきでなく、当時の犠牲というものを考えて使用料を決定せられなければいけない、こういうふうに考えるのでありますが、その当時の状況もいろいろ考えて使用料を決定されるお考えで現在おられるのであるかどうか。

阪田泰二大蔵事務官(管財局長)

○政府委員(阪田泰二君) 只今お尋ねの点でありますが、事実転換工場が、当初そこに入ろうという場合には、かなり当時の事情としては苦心をして修理その他をして入つておられるわけであります。そこでお尋ねの点でありますが、勿論工場等の建物、機械等を貸付けますといたしましても、勿論それは国が貸付けたものにつきまして使用料を取るわけであります。そこに入つた転換工場のかたがたがそれを修理して直してよくした、よくなつた部分につきましては勿論そういうものを評価し、又貸付料を取るべき筋合のものではないわけであります。国がその工場をお渡ししたそのときの現状に即したその分についてのみ貸付料を取る、これはまあ当然のことであります。実際問題といたしまして現状を見ますると、どこまでが修理した結果よくなつた分で、どこまでが元の分かということはなかなかわかりにくいような点もありますが、その辺の事情は十分に頭に入れて貸付料の調定をいたしているわけであります。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 あとは大臣に質問いたしたいと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 前々回の国会で、今度はそういうことは必要なくなつたのだけれども、国有財産法第十三条の規定により国会の議決を求めるの件で、例の千代田グラウンドを公共福祉用財産としたわけです。当時相当いろいろな方面から反対があつて、あれはそのままにして置くとかということがあつたにもかかわらず、皇居外苑の一環として整備運営をしたいということで無理をして承認を与えた。ところが最近見てみると、依然として千代田グラウンドはグラウンドとして存在いたしておりますが、一体どういうことなんですか。

木村三男大蔵事務官(管財局国有財産第一課長)

○説明員(木村三男君) あの問題につきましては、いろいろいきさつもありましたけれども、結局のところあとの使い方、特に地元の千代田区関係もいろいろ深い関係を持つており、そのことにつきましては、主管省においていろいろなことをやる場合には区のほうに相談してからやるのがよかろうということでありましたので、あれは議決がありまして間もなく厚生省に所管を移したわけなのでありますが、そのとき大蔵省から今のような旨を所管替に際しまして文書で厚生省のほうにやつております。その後の動きを見てみますというと、これは厚生省のかたがここにおりませんので、今どう考えているかわかりませんが新しい施設をするとか、或いは模様変えをするとかというようなことはやつておりませんようであります。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 どうもこれは国会のほうではそこまで手が廻らないのだが、ここで議決を与えてその結果が当初承認した趣旨に沿つているかどうかということをたまたまああいう所はよく目に付くのでわかるのですけれども、やりつ放しのようなことでは困る、その結末をはつきり知らしてもらいたいと思います。

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

大矢半次郎自由党

○委員長(大矢半次郎君) それでは速記をつけて下さい。  本日はこれを以つて散会いたします。    午後三時五十二分散会

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