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16回国会参議院1953/10/24

水害地緊急対策特別委員会 閉会後第16号

発言数
17
登壇者
6
会派数
4
開催日
1953/10/24

会議録

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今から本日の会議を開きます。  先ず小委員長の報告を求めます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 今朝建設、文部、厚生、労働、地方行政に関する小委員会を開会いたしまして、松岡委員、永岡委員、寺本委員、田中委員、三浦委員並びに藤田委員のかたがたに御参集願いまして、昨日小委員会に付託されました法律改正案に対する論議を御協議を願つた点について、経過並びに結果を御報告申上げます。  先ず第一に、このたい積土砂の排除に関する特別措置法の一部を改正する法律案でございまして、これは只今制定されておる本法の第十条に第二項として加える事項でございますが、これは本法によりますると、例えば港湾の堆積排土等によりましても、地方自治体が国庫の全額の補助を受けないで、その一部、即ちこの場合におきましては約二割の負担をしなくちやならんというような不合理、アンバランスな点が出ますので、これを是正しようという改正案でございます。この点につきましては各委員からもいろいろ御意見もございましたし、又建設省の文書課長並びに法制局、建設専門員等の意見も徴しまして、いろいろ御協議を願つたのでございますが、第十条に一項を加えるという改正案につきましては、全会一致これを承認することになりました。  それから次には例の母子福祉資金の貸付に関する特別措置法の修正案でございますが、現行法によりましては非常に不明確である。これをもつとすつきりした、政府として明確にこれを適用し得るというようにするための改正法律案であるということは、松岡委員から最初に非常に詳しく御説明ございました。更に出席されておりました太宰厚生省児童局長の意見を徴しましたが、この改正案によりますと、政府としましてもより法文が明確化し、そして予算措置、又法を適用する対象等につきましても非常に明確化するので、これで大変結構である、かような意見も開陳されました。小委員会におきましてはこの改正案につきましては全会一致承認することに決定いたしました。  それから次は公共土木施設等についての災害の復旧に関する特別措置法の一部改正案の中で、現行法、本法にありまする第七条、それから第八条に関する修正の件でございますが、この件につきましてはいろいろ委員からの意見もあり、特に建設省の文書課長、行政当局としてのこの改正案に対する案文の解釈上の問題がございまして、例えば第七条の一号中に挿入すべき修正案について、この「山崩れ又は土砂の崩壊を生じ、又は生ずるおそれがあるため居住が危険となつた」というこの認定を一体誰がやるのか、この法文上においては明確でない。それがために例えば第八条の二に挿入すべき改正案の中にありまする、地方公共団体の長がこれを勧告するということは、そのことを認定するように出ておるから、そういう点から見ても、この第七条の土砂の崩壊を生じ、或いは生ずる虞れがあるという認定がないと実際に困るという意見がございました。この点につきましては、やはり認定はしなくちやならない。従つてこの市町村の首長がこれを勧告した場合にはこれを認定したことになる、かように解釈すべきだということになりました。  更に第八条の二の改正案についてでありますが、この条文につきましては、非常にいろいろ実際上の問題について行政当局、即ち建設省の文書課長からもいろいろ法文上において疑念が起きて来るということが明らかにされました。例えば第八条の二の末尾にある家屋の移転ということにつきましても、これは一体その家屋の所有者、或いは家屋の居住者が一切移転の費用の補助を受けるのかどうか、こういう点と、それが更に建設省当局としましては、家屋の移転ということとなれば、そこの危険地区の家を一応ばらして、ばらしたものを移転する、例えばトラツクその他の運輸機関で以て運搬する費用しか出せないことになる。そこで各委員からこれはそういうような市町村長が認定した危険地区にあるものを移転する場合には移築費、即ちそれをばらして、そうして運搬して向うに移築するという費用も出すべきだという意見もございました。そこでこの現行法の第七条、第八条の問題と、それからこれは居住者ということがはつきりしておりまして、この第八条の二と並びに第七条のこの改正案との間の調整をどうするかということにつきまして、あらゆる角度から各委員からの御意見の開陳があり、又建設省としましても、実際上の問題としていろいろ意見を述べましたが、結論といたしましては、この問題は非常に重要であり、又行政上非常な複雑な問題が起きる虞れがありますので、この修正案につきましては、もう少し時間をかしてくれということで、只今建設省のほうと法制局の係の人とが協議いたしておりまして、親委員会に報告を申上げるまでに間に合うようにということを申しておりましたが、目下協議中でありまして、今連絡によりますると、十分くらいでこちらへ来るということでありますが、かような経過で小委員会といたしましては、従つて結論が出ないままにこの論議を終えたということになつたのであります。でこの問題についての建設省と法制局との協議の結果は、後刻本委員会に報告されることを期待いたしております。  それから次には本小委員会の管轄としまして、地方鉄道の災害の復旧のための特別措置法、それから被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法、この法律の適用の期間でありますが、昨日も本委員会で問題になりましたように、本法律として六月下旬から七月までの間、かようになつておるのを、六月下旬というのを削除すべきかどうかということにつきまして、これ又各委員からいろいろな角度から御意見が述べられ、協議を頂いたのでありますが、結論といたしましては、削らないというように各委員の御意見がまとまつた次第でありまして、後刻この点を御報告申上げます。  最後に繋ぎ融資の利子補給の問題であります。この問題につきましてはいろいろこれは議論がございまして、地方行政委員会の調査員の相原君の話によりますると、この繋ぎ融資金の利子につきましては、特別平衡交付金の中で三億円がこれに充当さるべく用意してある。従つて繋ぎ融資の利子補給については、この問題は特別平衡交付金のうちの三億円を落すことによつて解決される、こういうような意見がありました。これに対しまして寺本委員、永岡委員その他からも、この繋ぎ融資が例えば熊本の場合だと非常に多くて、次年度に繰越されるということがあるのではないかというような御議論もございまして、併しながらこの特別平衡交付金は大体年度末二月乃至三月に全体のバランスと申しますか、そういうものを見てやる一種の予備金的な性格も持つておりますので、この平衡交付金の中の金から利子補給の何を賄うということはできる、こういうような意見も地方行政委員会のほうから出ました。これにつきましては、これがために繋ぎ融資利子補給のための単独立法をすべきかどうか、それから特別平衡交付金の中の金を落すことによつてこの利子補給が賄える、この二つの議論に要約すればなつたわけでありますが、私の了解するところでは、大体この特別平衡交付金を以て繋ぎ融資金の利子補給を措置する、かように結論をされたように了解いたします。以上が大体本小委員会に委託されました諸事項につきましての小委員会における論議の経過並びに結果でございます。  以上報告申上げます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今の小委員長の報告に対する質疑並びにこの報告の承認の件については、藤野小委員長の報告並びにその承認と関連のある点もあるかと委員長考えますので、後刻に廻し、藤野小委員長の報告を承わりたいと思います。

藤野繁雄自由党

○藤野繁雄君 農林、水産、通産、運輸、通信関係法律の政令の基準の調査に関する小委員会における調査の概要について御報告申上げます。若し報告漏れがあつた場合においては、各委員のほうから後刻補足をお願いいたしたいと思います。  先ず運輸省関係の昭和二十八年六月及び七月における大水害による地方鉄道等の災害の復旧のための特別措置に関する法律、及び通産省関係の、昭和二十八年六月及び七月における大水害による被害小企業者に対する資金の融通に関する特別措置法中の「六月下旬から七月まで」というのは、改正しても実質的には影響がないのでありますから、改正の必要がないものと認めることにいたしたのであります。  農林省関係の昭和二十八年六月及び七月の大水害による被害農家に対する米麦の売渡の特例に関する法律における「六月下旬から七月まで」は、すでにこの法律によりましておおむね手続済みでありまして、実質的には影響がないようでありますので、本法律は改正の必要がないものと認められたのであります。  次に、昭和二十八年六月及び七月の水害に上る被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する特別措置法中、第二条第三項の第三号、第四項、第五項における三分五厘、六分五厘、六分五厘の利率の点につきましては、別途に冷害等に関する立法措置が講ぜられます場合においては利率の均衡を保つようにいたすべきであるといたしましたのであります。先の「六月下旬から七月まで」とあるのを、「六月から七月まで」と改正するかどうかについては各委員からいろいろの意見が述べられたのであります。その一つは「六月下旬から七月まで」を、「六月から七月まで」として第二号台風を含めるという意見と、大水害の特別法であるから、二十四の法律は第二号台風を除外すべきものであるとの意見が対立したのであります。建設省関係では、同省の係官から説明を聴取したところによりますというと、第二号台風も六月、七月の災害に含めて処理しておるということであります。農林省においては含めていないということであります。本特例法から第二号台風を除外するものといたしましたならば、八月以降の風水害についても異常災害なりや否やということを十分に検討いたしまして、本特別法で改正すべきものがあつたならば改正をしなくちやできないという意見があつたのでありますこういうふうにこの法律はいろいろと重大な点があるのであります。又衆議院との関係もあるのでありますから、これは各党に持帰りまして、十分に検討の上に決定すべきものといたしたのであります。  次に、排水及び除塩の費用は復旧費に加算さるべきや否やということについては、農林省事務当局の見解では、直接復旧に関係のないものとみなして復旧費には現在においては加算していないという答弁があつたのであります。併し従来においても復旧費としてこれを取扱つた例もあるのでありますから、復旧費に加算すべきであるというような意見もありまして、この点については農林、建設の両大臣に本委員会に出席してもらつて意見を聞いて決定するということにいたしたのであります。  潮害、冷害等につきましては、政府においては別に立法措置を講ぜられるものと考えるのでありますから、その場合においては六月及び七月の大水害との均衡を保つように定むべきである、こう定めたのであります。  災害復旧費については経済効果の点から考えまして、政令で反当復旧費の限度が定められておる、補助額も自然制限せられておるのでありまして、従来の五割の補助と今回の法律の九割の補助とを比較いたしまして、不合理の点が相当あるのでありますから、現行政令を至急に改める必要があると認められたのであります。  以上が大体小委員会における審議の経過並びに結果であります。右御報告申上げます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 両委員長の報告は終りました。質疑のある方は質疑を願います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 質疑じやありませんが、繋ぎ融資の利子補給の問題で今小委員長から報告があつたわけですが、その中でこれは一応特別平衡交付金で行くべきであるというふうに解釈したというような説明でございましたが、たしかこれはこういうふうになつておつたんじやないかと思うのでありますが、それはどういうことかと言いますと、これは政府がどの程度の予算を組んでおるかということを見なければ、果して平衡交付金の中にも利子補給に相当するものが盛られておるかどうかわからない、そういうことで説明を聞いたあとで、必要とあらばこの問題は利子補給の法律も作らなければならんという意味で、これは持越されて保留の形になつておる、こういう意味でありまして、そういう意味で保留だから一応平衡交付金で行くというように解釈されて説明されたということであれば、それでもいいんですが、大体そういうことが上つたということを念のために一つ補足しておきたいと思います。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 今委員長の報告で足りておるのでありますが、そのうちの農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部を改正する、いわゆる六月下旬となつておるのを、この下旬を取るというこの問題でありますが、これは二号台風、いわゆる六月の上旬に被害をこうむつた被害農民に対して非常な大きな関係があるのでありまして、なお大きな関係のみならず、実際問題として今委員長の報告がありましたように、建設省では六月、七月を全部二号台風を同一に取扱つておる。ところが農林省の法律にはこの下旬ということがあるので、そういう取扱いができない。で、どういう欠陥が生ずるかと質してみましたところが、実際の問題となると、六月の台風、それに重なつて又下旬の西日本の台風が重なつておる場合を申上げますと、これは六月のとその重なつたのを分けて取扱わねばならん。これはまあ法律の建前でそうせねばならんのでありますが、ところが実際問題であると六月の査定が全部済んでおらない。そういうことになると、済んでおるものはそういう不利な取扱いを受くる。それで済んでおらんものは次の下旬の台風と加えて一応考えて行くと、こういう結果になるのであります。特に農林省の答弁によると、林業関係の林道等に至つては、この上旬の二号台風の査定は殆んど済んでおらない。然るが故に下旬の西日本の台風の被害として取扱うことになるのであります。まあそういうことになると、極めて非常に報告等が遅れて、まあその意思によらずともそういう手続が遅れたものが非常なこの法律の適用によつて利益を得る、そうして敏速に事を処理したところが非常な不利を得る、こういう結果になるのであります。それから災害の大体の今までやつておる例を見ますと、そういう場合には引続いて来たときには大概次の査定をするときのものに加えて処理して今まで行なつておるのであります。これをただ単に異常な災害という意味を以てまあ当時はそういう考えであつたのでありますが、時間の経過と共に多少考慮すべき点が生じて来ることになつたのであります。ここにおいてこの日時というものに根拠を置かずに、異常な災害ということに根拠を置いてものを考えると、勿論二号台風は異常でなかつた、こうみんな言えばこれは止むを得ないのでありますが、その理論を通すと、八月並びに九月の期間に起つた災害においても、十三号或いは和歌山、京都をやられた以外の災害、これは全部この月で異常災害ということの研究なしにこの六月、七月に包含せられたものとして全部処理されるのであります。だから異常な災害という理由でこの二号台風をこの法律の適用外におくということになると、私は少くとも六月及び七月の間の災害を相当研究して適用せねば、これは非常に法の適用が公平なものでないと、かように考えておるのであります。この点私の考えを申述べておきます。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 ちよつと議事進行について申上げますが、今の問題は重要な問題ですから後廻しにして、小委員長報告のほかの問題を取上げてもらい、先に委員会の意思を決定するようにして、最後に今の問題を取扱つてもらいたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 委員長もそう考えております。速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を起して下さい。  先刻両小委員長の報告に対しまして、補足説明並びに討論の一部もありましたので、ここでお諮り申し上げたいと思います。  この小委員長の報告の承認の件でございますが、先刻懇談会のときに申上げましたようりに、分離してお諮り申上げたいと思います。  先ず両小委員長の報告の内容にございました農林省関係、その他法律中にありますところの六月下旬から七月までというこの「下旬」の字句を削除するかどうかという点につきましては、衆議院側との連絡も必要でありますし、更に検討すべき点もございまするので、この件については本日保留といたし、明後日予定されるところの衆参水害地緊急対策特別委員会の合同打合会の結果に基いて結論を出す、さようにいたしては如何かと考えますが、御異議ござい交せんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。  只今決定いたしました部分を除く両小委員長の報告を本委員会として承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。  速記をとめて下さい。    午後三時四分速記中止    —————・—————    午後三時二十九分速記開始

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 先ほど御報告を申上げた中で、一つ重要な事項を落しておりましたので、追加御報告申上げます。  それは例の地辷り、山崩れに関する特別措置法の一部改正に関する問題でありますが、この現行法の第五条によりますと、山崩れ、地辷り或いは土砂の崩壊等、これを地方公共団体或いはその機関がこの事業を施行する場合には、国庫において十分の九の補助をするということになつておるのであります。併し国家の直轄工事、即ち今申上げました地知り、山崩れ、土砂の崩壊の防止に関する事業を国家が直営でやる場合におきましては、地方公共団体がやはり分担金としまして現行法律によりますと、三分の一の負担をしなくちやならんということになつておる。この点が第五条の場合と非常にアンバランスといいますか、矛盾のように思いますので、この国営の工事の場合においても、やはり地方の負担は、今の現行法の第五条のごとく地方の公共団体は十分の一の負担とするのが妥当だというようなことになりまして、その第五条に第二項としてこの点を是正する条文を追加すべきだという提案が三浦委員からもございまして、いろいろ御協議願つたのでありますが、これはやはり第五条の第二項として追加すべきものだと、かように小委員会においては承認を得たということを御報告申上げます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今の山田小委員長の追加報告の件、本委員会として承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 御異議ないようでございますから、さよう決定いたします。  ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  両小委員会で検討して本委員会で承認された要綱は、いずれ成文化して委員各位に御配付いたしたい、こういうふうに考えております。先刻懇談会で御確認願いましたように、明後日午前十時から委員会を開会いたし、午後一時から衆議院水害地緊急対策委員会と合同打合会を開きます。  本日はこれを以て散会いたします。    午後三時三十四分散会

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