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16回国会参議院1953/10/22

水害地緊急対策特別委員会 閉会後第14号

発言数
160
登壇者
14
会派数
4
開催日
1953/10/22

会議録

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今から本日の会議を開きます。先ず先般二班に分れて現地視察に参つた次第でございますが、それぞれの班の代表者によつてその調査視察の報告をして頂きたいと思います。

上林忠次緑風会

○上林忠次君 それでは松岡平市さん、私、安部キミ子さん、私たち一行この三名でありますが、十月十四日から二十日まで一週間の間、三重県、奈良県、京都府、滋賀県、大阪府とこの二府三県の水害地の調査をして参つたのでございますが、以下その概要を簡単に御報告申上げます。  被害の概要その他につきましては、すでに関係各省並びに関係府県から報告もありまして、又書類等も提出されておりますので省略いたします。特に本委員会において、委員各位に御検討をお願いしなければならない点や、各府県における特殊災害について御報告いたしたいと思います。  先ず三重県におきましては、伊勢湾の沿岸の堤防の決壊状況と伊賀上野方面の山間地の災害状況を調査いたしたのであります。私どもは津市贄崎海岸から小さい船に乗りまして鵲村という所、その三主という字に到着いたしました。海岸堤防は徹底的にここでは破壊されておりまして、災害後二十日余り過ぎましたその日におきましても、全村民は必死の努力をしておるのでありますが、まだ応急締切り工事等ができておらん。現在なお二百八十町歩の水田中に二百五十町歩が冠水中であり、又満潮のときには、床上二尺まで水が上るというような状況でありまして、当村において特に問題とすべき点は、海岸堤防の復旧工事よりむしろ改良工事をなすべきである。相当の高潮に堪え得るような築堤をなすべきであるという点と、もう一つは飲料水であります。飲料水は、従来は井戸水を使つておつたのでありますが、浸水のために使用ができなくなつた。それで災害直後は保安隊によりまして給水を受けておつたのでありますが、現在は、県から大体被害者一人当り一升、一日一升くらい給水を受けておる。これを船を以てもらい水に行くというような状況でありまして、今後は簡易水道の施設を設けるという必要があると思われる点であります。私どもは船に乗りまして、水田の上を通りました。ぼうぼうとしてふさふさとした稲穂の上を船が走るのでありますが、その状況は胸に迫る思いがするのであります。そうして当村民と別れる際に、まあお見舞と激励の言葉を送つたのでありますが、村民の将来の生活を考えるとき、又我々言葉を送る者又受ける相手方も共に熱い涙なくしては別れ得ないという状態であつたのであります。次いで天白村という村を視察いたしたのでありますが、この村も鵲村と同様の状況であります。堤防決壊箇所が十七ヵ所、うち十三ヵ所は村民で応急工事を実施中でありますが、あと四ヵ所は専門家の手によらなければ応急工事もできないというような状況であります。  次いで港村に行つたのであります。当村は半農半漁の村でありまして、水田が二百三十町歩、うち七十町歩が或る程度収穫可能なんでありますが、百町歩は収穫皆無である。更に当村の漁業でありますところの海苔の栽培用の種資材等が相当流失いたしまして、今後どうして生業を確保し得るかということが難渋を極めておる状態であります。幸にいたしまして、当村は去る十八日堤防の締切工事を完了しまして、それで、災害当時においては全村七百四戸中六百五十戸が倒れ、うち百九十戸が流失し、半壊百九十二戸を出しただけに、伊勢湾沿岸において最も家屋の被害の甚しいところであつたので、当時二千九百九十八人を学校その他に収容しまして、現在なお五百人くらい収容しておるというような状態で、村の執行者としては今後罹災農漁民に対する措置について心痛をいたしておる状態であります。私どもは、次いで船の中から西黒部村、東黒部村にまたがる二千メートルに及ぶ堤防の決壊箇所を視察したのでありますが、当所は応急締切工事を完成しておりました。次いで、松阪市内の被害状況を調査したのであります。翌十六日伊賀上野に向つたのでありますが、上野市は、八月十五日と九月二十五日の二回に亘つて被害を受けております。九月の場合は水深が八月の三倍くらいになつたというような状態でありまして、上野市小田の決壊箇所を視察しましたが、前回の応急工事の場所が再び決壊しておりまして、早急に根本的な改修工事を行う必要性を痛感したのであります。次いで島ケ原村というところの災害地を調査したのであります。当村におきましては、前回の八月の水害に比べまして伊賀川の水位が六〇センチ高くなつておるというようなことで、前回流失を免れた島ケ原橋は流失しました。なお当村においては、前回の災害による異常な堆積土砂の現場視察をしたのであります。  以上三重県下の災害地を調査したのでありますが、当県において今回災害によつて問題となる点は次の三点であります。即ち第一は海岸堤防の件であります。これを如何に改修するか、第二は塩害の件であります。たとえ堤防の改修を行いましても主一慶塩水をこうむつた田畑が完全に回復するのには三、四年を必要とするので、これを短期間に回復せしめる方法如何。第三は民生の安定であり、ここ三、四年の生活、否現在の生業を如何に持ちこたえて行くかという、以上三点は県側としても早急に解決方を迫られている重要な点であります。  次いで奈良県に向いまして調査したのでありますが、県庁において新谷議員を交えて知事より災害の状況を仔細に聴取したのであります。先ず知事より被害額算定の妥当性を聞きまして、次いで以下の要望を受けております。  第一は、県の財政計画、税収等、こういうような実力と災害額とを比較せられたいということ、即ち被害額の大小によつて災害の大小を論ずるより、県の実力と被害額とを比べられたいということであります。奈良県のような年間税収六億というような小さい県と、税収の多い府県を同一に扱われては困るというのであります。  第二は県で負担すべき小災害は九千万円である。とれに対しても起債を認められたいということ。それが第二であります。  第三は中小企業者に対する融資について資金源を充実されたいということであります。  それから第四は、二号台風に対しまして政府のとつた措置を六月以降の災害についても採用されたいということであります。  次いで災害地の調査に向つたのでありますが、奈良県は山岳地と平坦地とは面積が丁度半々くらいでありまして、災害の甚だしかつた地方は山岳地であるのであります。奈良県については、先般当委員会より調査班が派遣されまして、親しく山岳地の災害状況を調査しておりまして、又今回は時間の関係もありましたので、平地における災害を調査することにとどめたのであります。先ず葛城川堤防決壊箇所を視察しまして、次いで葛城村、北窪、伏見部落の流木の堆積状況を調査したのであります。車中より沿道の田畑を見ますと、奈良県としては米どころである。そうして村々は本年は相当の減収が免れないであろうと思われたのであります。山地に上る程稲は過般の台風によつて横倒しになつておる。当然来年新米の食繋ぎまでの飯米を如何に確保するかということが問題になるであろうと思うのであります。なお当県において問題になるのは林道の問題でありまして、山岳地の小さい谷間の林道がズタズタに切断されておりまして、これがためにこの大きな林産物の生産県であります奈良県におきまして林木の搬出ができない。これがために被害の復旧がそれだけ遅れる。又これに従事しておる労務者の収入がこれがために絶えてしまうというようなことでありまして、林道がやられたということはこの県の経済としましては大きな影響をこうむつておるのであります。早くこの林道を直しまして復旧に役立てて行くということが、これが奈良県の大きな問題であると思うのであります。  翌十七日京都府に向つたのでありますが、相楽地方の事務所、相楽事務所長より相楽郡内の災害状況を聴取したのであります。近畿地方特有の天井川の決壊が直接原因でありまして、郡内十三ヵ町村のうち八月災害で十一ヵ町村罹災しましたが、九月災害では全町村が罹災しておるという状態であります。次いで巨椋池に向いました。宇治川堤防の決壊によりまして罹災した地域でありまして、若し宇治川の堤防が決壊しなければ恐らく淀川の堤防が決壊し、ために大阪市が全部浸水したであろうと思われておるのであります。宇治川の堤防決壊によりまして巨椋池干拓地の四千二百町歩は全部冠水しました。更に御牧村、佐山村、宇治市、京都市伏見区向島に浸水しまして、災害後二十二日目の当日におきましてもなお巨椋池の干拓地は冠水中であつたのであります。常設の排水ポンプ十二台二千二百馬力も水没しまして暫らく使用不能であつたのでありますが、昨今六台の修理が完了し稼働中であつたのであります。土地改良区理事長その他関係町村長より特例法の適用その他について種々の陳情を受け、巨椋池干拓地に続く木津川沿岸の八幡町は上流地域の降雨を承水して一千町歩が浸水し、漸く当日ポンプ排水を終つておりますが、米作は殆んど全滅に近い状況であります。京都府の災害は丹波、丹後の山間地の被害及び由良川沿岸の被害が甚大であることを聞きました。その次に京都府庁に参りまして、知事は丁度不快でありまして、経済部長からいろいろ報告を聴取したのであります。府会議長、水害対策委員長よりそれぞれ陳情を受けたんでありますが、近畿特有の天井川の問題、滋賀県もこれは同様でありますが、干拓地に対する特別の救済方法、今後の措置等早急に解決する必要のある諸問題等大いに検討する価値のある点であると考えたのであります。なお翌十八日滋賀県に向つたのであります。県庁におきまして知事から報告を聴取したのでありますが、滋賀県におきましては、八月の災害においては県南部甲賀郡信楽、多羅尾方面が災害を受けたのであります。今回の九月災害におきましては、全県下特に安曇、野洲等琵琶湖に注ぐ河川の流域の被害が甚大であつたのであります。滋賀県におきまして、特に問題とせらるべきものの第一は洗堰であります。第二は干拓地であります。第一の洗堰につきましては、今次の災害において非常に困難な問題を惹き起して南郷の洗堰を調査したのでありますが、ここは今次の災害におきまして、京都府側よりは宇治堤防決壊に際しまして閉塞を要求され、滋賀県としましては県内の水害防止のために開きたいという希望があつた。片一方は滋賀県、片一方は京都大阪の二府の意見と対立いたしまして、そういうようなことで水喧嘩の有名な場所であるのであります。で、洗堰を今後どうするかによつては滋賀、京都、大阪それぞれ利害相反する諸府県に対しまして非常な困難な問題を提供することになるであろうと思うのであります。  第二は干拓地でありますが、私どもは野洲川流域の災害地、川西村、笠原、速野村、今浜、兵主村、井口等の堤防決壊箇所を視察しましたが、相当の厚さのある堤防が諸々決壊した状況を見まして、単に原形復旧ではすまないのでありまして、これは改良して完全なものに復旧するという必要を痛感したのであります。更に野田の干拓地の罹災状況を調査したのでありますが、ここの干拓地は戦争中食糧増産のために学徒動員、勤労奉仕等によりまして短日月に完成した干拓地でありまして、県内でも模範的な干拓地とされておるのでありますが、今次の災害に際しましては、先ず用水路の提防が決壊した、そして殆んど同時に六カ所の提防が決壊しまして現在なお冠水中であります。深い所では水深がまだ十五メートルに達しておる。目下応急締切工事を作業中であります。干拓地で問題とされるのは排水の費用でありまして、堆積土砂の特例法では土砂の排除についての費用は全額国庫負担とされておるのでありますが、干拓地の排水費用については何らの特例法ができていない。県側より排水についての特例法を適用するような何らかの法的措置を考えてもらいたいという要望があつたのでありますが、現地の実情を調査するに及びまして、巨椋池の場合も然りでありますが、干拓地の排水費用の国庫負担についての特例法立法は当然のことのように考えられるのであります。  次いで翌十九日安曇川流域の広瀬青柳村等の提防決壊箇所を視察し、大阪府に向つたのであります。先ず枚方市の楠葉の提防被害箇所、船橋川と淀川の合流箇所、高槻市上牧の府営住宅の災害箇所、中小路それから女瀬川沿岸等を視察したのでありますが、若し淀川の水防が不十分であつたならば、又宇治川が決壊しなかつたならば如何なる事態がそこで発生しておつたかということは想像にかたくないと同時に、今更のように深夜における水防工事が如何に困難であつたかが想像されたのであります。いずれにしましても水防工事の全きによつて被害の発生を未然にとどめ得た一つのモデル・ケースとしまして特筆されるべきものと考えたのであります。  なお大阪府においても山間部平地とも相当の被害があつたことは他の府県と同様であります。  以上各府県を調査した結果総合的に問題とされることは、一日も早く臨時国会を開催し、災害復旧のために必要とされる予算を能う限り組むことでありまして、繋ぎ融資にしても各府県必要額を要望しておりまして、海岸堤防の改修、干拓地の復旧、洗堰等、至急に解決すべき諸問題が累積しておるのであります。  簡単でありますが、これを以て私の班の報告といたします。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて。  続いて山田委員の報告を願います。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 去る十月十四日より二十一日までの八日間に亘りまして、第一班として矢嶋委員長、藤野委員、藤野委員は途中井上委員と交代いたしました、並びに私の三名が、長野、冨山、岐阜、愛知、静岡の各県下における第十三号台風被害の状況の調査をいたしました結果を簡単に御報告申上げます。  先ず十五日長野県に参り、県当局の説明を聴取して後、被害の最も多い南安曇及び北安曇両部の現地を視察いたしました。第十三号台風による本県の被害は、すべて二百ミリ内外の豪雨による河川堤防の決壊その他によるものでありまして、特に穂高川、中房川、乳川等、数十ヵ所の破堤を見て、小範囲ながら総額二十三億八千余万円の被害を生じております。そのうち土木関係は約十二億円、農地農作物関係約六億五千万円であります。災害救助法を発動されましたのは北穂高村ほか五ヵ村でありまして、破堤箇所は一応仮締切を終えております。特に本県下においてはすでに融雪、二号台風及び六、七月の打続く大災害によりまして、六十八億円余の被害をこうむつている上、農作物の冷害凶作の状態は予想外に甚しく、平年作の五二%、即ち約八十万石の減収を予想されておりまして、この被害額を合算いたしますと、実に総額百十億円に上る見込であります。一方県並びに市町村の財政は昭和二十五年以来の赤字財政の累積に悩み、歳計現金が不足して、応急復旧工事も進まない状況にありますので、今後融資或いは起債、前借の措置並びに農民に対する救済措置が強く要望されております。  次いで翌十六日には富山県に参りまして、十六、十七日の両日に亘りまして視察をいたしました。本県においては台風の影響による北北東の風が西部の山地に衝突して、小矢部川、庄川の上流に三百ミリ以上の豪雨をもたらした結果起りましたところのこれら河川の氾濫決壊による被害と、更にもう一つは高潮による富山湾の海岸堤防の破壊による被害があります。被害の激甚でありましたのは主として東礪波及び西礪波の両郡でありまして、第十三号台風による総被害額は、土木関係二十二億一千余万円、農地の流失埋没千四町歩、水稲冠水面積一万二千町歩等を合せて四十八億五千余万円に達しております。本県における財政状態は、五大直轄河川等の工事分担金の未納のみで六億円に及び、財政の窮乏に悩んでいることは他県と同様であります。特に本県土木行政の特色として、県内に大小多数の急流河川が多く、平素の維持費が多額を要すること、並びに県下延長約九十キロに亘る海岸がすべて県管理とされ、且つ絶えず沈降浸蝕の危険に曝されておるため、管理費、改良費の負担が非常に大となつているのでありますが、災害復旧工事には十分今後の防災を加味して工法に考慮を払う必要があろうかと考えられます。  次いで十七日岐阜に到着、翌十八日不破郡、養老郡の各町村の被害地を視察いたしました。第十三号台風による本県の被害地は、殆んど西部の大垣市及び四郡に集中しておりますが、これらはいずれも河川の氾濫決壊によるものであります。県の総被害額は三十三億八千余万円、そのうち土木関係としては約十一億円、耕地の流失埋没三百七町歩と農業施設の被害を合せて五億八千万円、農作物の減収による被害が七億四千余万円となつております。本県においてはすでに第二号台風、七、八月災害による被害が累積しておりまして、これらの被害額を合せると百七億七千余万円となりますので、県当局としてはこれら数次の災害による被害を合算して特別措置法の適用を考慮して欲しいとの強い要望があつた次第であります。又繋ぎ融資についても僅かに八千万円の決定を見ておりますが、県当局としましては、緊急に復旧すべきものとして少くとも五億円を必要とし、且つ十分その能力を持つものと考え、今後更に二億円以上の融資を希望しております。  更に引続いて十九日には愛知県に参り、翌二十日に亘り、碧南市を始め、幡豆郡、宝飯郡、渥美郡及び豊橋市等の各被害地を視察いたしました。本県における被害は、殆んど台風が三河湾を通過したために起つた六十年来の高潮によるものでありまして、近年発生した南海、三河の両地震による地盤沈下の影響と併せ今回の異常災害をこうむつたものであります。即ち被害の最も激甚な知多半島及び三河湾沿岸では海岸提防が約二百三十ヵ所に亘り寸断されて塩水が浸入し、人畜、家屋、農地、農作物等甚大な被害を受けております。なかんずく農地は塩害により二、三年は米作の収穫も多くは望み得ないとされておりますので、塩害除去については積極的な施策を必要とするものと考えられます。その他潮風による農作物の被害面積も三万四千町歩に及び、殆んど収穫皆無に近いものさえある状態でありまして、これによる大減収も予想されております。県下全体の被害は十月十二日現在罹災者総数四十四万名、総額六百四十七億に達しており、このうち土木関係及び農地関係を含む公共施設関係は百六十億円、農作物その他一般の被害額四百八十六億七千万円となつております。災害救助法を発動された市町村は実に四市四十三町村に及び、県並びに市町村は何をおいても先ず海岸堤防の決壊の締切を完了すべく必死の作業を続けておりますが、破堤箇所が余りにも多く、碧南市、一色町、吉田町、豊橋市、渥美半島の福江町等、今なお締切工事が終らず、毎日床上浸水を繰返している箇所が多々ありまして、家を失い、田畑を流失せる地元民に対する救済措置を一日も早く講ずる必要があると思われます。市町村の状況を一々申上げることはここに省略いたしますが、来年台風期までには一応の復旧を目指して地元は努力しておるのでありまして、緊急復旧支出見込額十七億円は今後の繋ぎ融資にまつほかはないのであります。ちなみに現在までに決定した繋ぎ資金四億一千万円は県三億円、市町村一億一千万円に配分されております。又特に今回の災害の特異性に鑑み、海岸堤防修築、高潮対策、地盤沈下対策等の工事並びに農地の塩分除去に関する特別法の制定を要望する声が強いようでありました。  次いで二十日には静岡県に入り、現地を視察いたしました。台風十三号による本県被害の特質は、台風に伴う高潮による海岸堤防の決壊及び浸水による被害が特に浜名湖周辺の干拓地において甚大であること、並びに潮風による遠州灘沿岸一帯の農作物、特に米作の被害が恐るべき広さと深刻さを示しておるのであります。県全般の被害総額は百十三億五千余万円に達しておりまして、この中で浜名湖周辺干拓地においては約千五百町歩が冠水し、その一部は未だに浸水しているほか、養魚池等の被害も七億円に達しております。一方潮風による農作物、特に水稲の被害は台風とその直後の悪気象条件が丁度出穂期に遭遇した結果起つたものと考えられますが、いわゆる白穂の状態となつて登熟を停止し収穫皆無の状態の箇所が多く、その被害面積は四万町歩に及び県下の減収量は平年作の五〇%、即ち六十万石と推定されております。従つてこれら被害農家は今後の飯米にも事欠く上、来年の植付けに要する経費の支出さえ不可能となるので、早急に救済策を講ずる必要があると存じます。  以上各県下の被害の特異性並びにその概況について視察した結果を簡単に申述べましたが、要するに今回の第十三号台風による各地の被害は想像に絶するものがあり、先に本委員会において決議いたしましたごとく、六、七月災害における場合と同様特別措置を講ずる必要のあることを痛感した次第であります。又これらの被害のうちには是非とも本年度中に復旧或いは措置すべきものを多々含んでおりますので、これに対する予算措置が十分講ぜられることが必要であります。  最後に各県、市町村或いは地元民よりの要望事項の主なるものを挙げますと、  第一に、災害査定を速かに実施して補助金を早急に概算交付されたいこと。  第二に、災害復旧事業の地方負担額に対しては全額起債の枠を認められたいこと。  第三に、特別平衡交付金を増額されたいこと。  第四に、営農資金の大巾且つ低利資金の貸付及びこの利子補給を図られたいこと。  第五に、農業共済保険金並びに漁業再保険金の即時概算払を実施して利子補給をされたいこと。  第六に、転落農家の飯米の確保を図られたいこと。  第七に、来年度の再生産に必要な種籾、肥料、農機具等の経費に対する国庫助成をされたいこと。  第八に、無線通信設備の整備の充実に要する費用に対して配慮されたいこと、等であります。以上簡単でありますが、報告を終ります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今各班の代表者による報告は終了いたしましたが、この報告に対して各委員の質疑もあるかと思いまするが、それは後廻しにいたしまして、只今災害対策本部長緒方国務大臣が参りましたので、これから緒方国務大臣からその後の経過について聴取すると共に委員各位の質疑を願いたいと思います。緒方国務大臣の説明を承わる前に一言本日副総理に御出席願つた趣旨を委員長から申上げますので、その趣旨に副つた説明をして頂きたいと思います。それは、当委員会は発足以来異常なる大災害に襲われた国民の生活安定を図ると同時に災害復旧の一日も速かに遂行できるように、そういう大方針の下に第十六国会で立法をやり、更にそれに伴うところの政令内容についても検討して参りました。常に大きな目標は、大災害を即急に復旧する、重点的にやるということは再三再四対策本部長にもお伝えしてあつた通りでございます。その要点は二十八年の十月十三日に四項目に亘つて本委員会の決議として手交いたしましたこれに尽きるものと思うのでございますが、委員長は委員会を代表して現在感じておることは、この十月十三日の本特別委員会の決議、本委員会が発足して以来堅持して参りました大方針というものを果して尊重したのかどうかという点に疑点なきを得ません。なお、新聞或いはラジオによつて報ぜられておるところの政府の災害対策、具体的にはその予算の内容というものは本委員会が本日まで政府に要望して参りました点を尊重しておるとは必ずしも言えない点があり、疑点を持つておるわけでございまして、更には本日まで数十回に亘る委員会において副総理が本委員会で答弁されました事柄と著しく相違しておる面が出て来ておりまして、この点今後の委員会の運営にとりましても、責任ある対策本部長の答弁というものが時によつて右に左に動くようでは、我々委員会の運営にも困りますので、そういう角度から本日に至りました経過とそれからこの大災害に対して政府は今後の災害対策というものをどういうふうに基本的にお考えになつておられるか、そういう角度から委員各位の十分納得できるように詳細に御説明して頂きたいと思います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今委員長から私が委員会に臨みまして従来申上げたことが少しも実行に移されていないじやないか、特にこの委員会において十月十三日に決議された四項目を必ずしも尊重していないと思われるが、それはどういう経過を経てそういう結果になつておるかという御質問のように承わつたのでありますが、それは主として昨日閣議で決定いたしました災害予算と申しております政府の補正予算その内容についてだろうと考えるのであります。で、私も対策本部長といたしましては、この予算は非常に不満足であります。私が当委員会にどれだけの災害復旧費を計上し得るであろうという予測は申上げたことはないつもりでありまするが、いずれにしましてもその質疑に対してお答えをしておる間に政府がこの災害に対する心構えを申しておりました、それと比べてこの補正予算に盛られた三百億という数字は甚だ過小であるということのように考えますが、私も同様の感想を持つております。予算の交渉又閣議の経過はここで御披露するわけに参りませんが、いずれにしましてももう少し災害復旧に対する経費を盛りたいという希望を持つておつたのでありまするが、委員会において私これは念のために申添えておつたと思うのでありまするが、この全体の予算編成に当りまして、今回の災害は誠に余り前例のない非常の事態であるけれども、予算として結論的にそれがインフレを誘致する虞れがある場合には、もう一度お考えを願わんならん場合があると申しておつたのでありまするが、予算を編成いたしますにつきまして無理のない財源を出そうといたしまするというと、新聞紙上に第一次補正、第二次補正というものに現われておりまする財源以上に出て参らない。そのために更に又本年は災害の年と言うていいほどいろいろな災害が次から次に起りまして、十三号台風又東北方面の冷害も非常にひどい。そのために財源も改めなければならん結果になりまして、冷害も西日本方面の、主として西日本でありまするが、この災害との計上する費用のバランスというようなこともありまするし、結局三百億というような数字になつたのであります。結局今回の災害が起りまして初年度に使う金はこの三百億と、それから繋ぎ融資百億ぐらい出ていると思いますが、それと、それから予備金が五、六十億そのほうに出ているかと思いますが、四百何十億、繋ぎ融資は勿論融資でありまするが、これは仮に融資を一時差引くといたしましても、仕事の関係上又更に融資をしなければならないことになるのはおよそ見通しのつくものでありますから、従つて二十八年度の災害に使う金は四百幾十億という金であろうと考えます。これは今から十一、十二、一、二、三、この五カ月の間に勿論十分ではありませんが、今後の繋ぎ融資も足りんところは今後の繋ぎ融資も加えましてどうにか賄つて行けるのじやないか。細々ながら賄つて行けるのじやないか。続いて二十九年度の予算にはこれも財源の関係は無論ございますが、相当大きな額を要求して仕事を続けて行くことができるのではないか。二十九年度の予算の編成方針はまだ何ら政府部内においてきまつておりませんけれども、結局この災害並びに治山治水というようなものが予算の大きな部面を占めることは、これは常識的に誰が局に当りましてもそれ以外にないと考えます。そういう点から考えまして甚だ不十分ではありまするが、予算の財源関係又非常に今恐れられておりまするインフレ誘致の危険というようなことから考えまして、この予算で止むを得ないと思つておるような次第であります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 先ず委員各位から質疑を願います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 冒頭質問をしておきたいのでございますが、この前の委員会で政令に任されました地域の指定基準でございますが、いろいろ要望したのでありますが、政府では要望通りこれを受入れたと私たちは承わつているのでありますが、この衆議院で具体的にこの項目を明示してありますが、この通り政府は決定したかどうか、そのことを先ずお尋ねいたします。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 政令は昨今でき上ることになつておると思うのでございますが、大体両院のお示しになつた基準をできるだけ尊重してやつております。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 その総額はそうするとどのくらいになりますか、この基準を適用した場合に今政府が考えておる国庫において賄わなければならん予算……。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それが一千八百億。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 その一千八百億に対して今の説明にもありましたが、三百億、この災害復旧には三百億とかいう話でありますが、そうしますとこれは私たちは初年度において大巾に受入れられるということを要望しておつたのでありますが、これを見ますと大したことにならないし、すでに融資で相当額を賢い込んでおりますから、あと行くものは大した額じやないということになる、こう私たちは思うのでありますが、その事情をもうちよつと詳しく聞きたいと思うのでありますが、そこで財源がないということをおつしやつたのでありますが、財源の問題として私は先ず追求して見たいと思うのであります。  剰余金でありますが、これは緒方副総理がこちらの委員会で答弁をいたした記録を私は持つておるのであります。租税の自然増収が百五十億くらい見当をつけている、剰余金は二百億くらい見積つておる、これは中間の報告でありましたが、大体この程度のものが今用意されておるという話でありましたが、この財源として剰余金を全然考えていないように思いますが、この点はどうでございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今お述べになつたことは確かにこの委員会に申上げたことがあるのでありますが、大蔵省が今持つておりまする見通しから剰余金四百一億の半分の二百一億円でありますが、それは二十九年度の財源にとつておきたいという結論になりまして、この補正予算の財源にはしておりません。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 二十九年度の予算としてまだ私たちは、追求すべきものをたくさん持つております。これは副総理が説明できれば説明してもらつても結構でありますが、実はここに資料が出ておりますが、安全保障諸費の使用状況という資料が出ておりますが、これは大蔵省からの資料でありますが、これを見ましてもすでに今年度においては五百三十一億二千万円安全保障諸費が残つております。昭和二十八年七月末現在であります。明確にこの資料に出ております。それから保安庁経費におきましてもやはり前年度の繰越が二百八十億というものが出て来ておるのです。それから平和回復善後処理費、これにおきましてもやはり百五十八億五千万円というものが現在額として残つております。こういうことを考えてみますというと、私はまだまだこういう経費からも相当出せるのではないかと思つておりますので、少くとも緒方副総理がこの委員会で言明いたしましたように、私は前年度の剰余金というものは使つても、まだ二十九年度の予算としても手をつけるものはたくさん残つておると思うのでありますが、この辺の事情はどういうようにお考えになつておりますか。これだけたくさん金を残しておつて、なお災害復旧については要求をしたい、こういうことを考えておる以上、当然この経費に手をつけても差支えないものだと私たちは考えておるのでありますが、その点をどういうように考えておられますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今御指摘になりました安全保障諸費というものは成るほど繰越があるようであります。ただこれは大部分はすでに大蔵省の説明によりますというと約束済みで、この際七、八十億といいましたか、これは手続か何か面倒のようですが、それは約束されていないものがあるそうですが、それは防衛費の次の見通しに関連して、今財源にしたくないという関係もありまして、ここで平和回復善後処理費の今百五十幾億の中から七十億は今度の第一次補正財源にしようということになつて、これを計上いたしたい。それから保安庁の不要になつた額が十億ぐらい出してあるはずでございますが……。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今永岡君の質問の展開中ですが、私は副総理の答弁の食違つた点を私は委員会としてはつきりして頂かなければならん。なおこの質問は継続中ですが、その点を答弁の過程において明確にして頂きたい。それは一つは大蔵大臣が外国に御出張中に副総理は大蔵大臣の臨時代理であられた。そのときに緒方国務大臣は主計局長も帯同されて、本委員会でこのたびの補正予算については剰余金の二百一億、これは正式に言えば二十九年度でなければ使えないのであるが、今年度はもう年度半ば過ぎているから、これが重要な財源だという意味のことをはつきりと数回に亘つてここで答弁されているのです。補正予算の重要財源として唯一にこれを挙げられた。税収の増というのはわずか百五十億、こういうように発表されたのです。小笠原大蔵大臣がお帰りになつて本委員会に御一緒に御出席になつたときに、私は委員長として、小笠原大蔵大臣に、大蔵大臣が外国に出張中に、大蔵大臣臨時代理として緒方国務大臣が本委員会で答弁されたことを引継がれますか、責任を持たれますかということを委員長として質しましたところが、はつきりと確認いたしますと大声で大蔵大臣は答弁されておるのです。ところが大蔵大臣が帰つて来られてその点が剰余金の問題は変つて来た、その理由が一つです。それから只今安全保障諸費につきましても、これは永岡委員からずつと前に質疑がありました。本委員会でも相当大きく取上げられました。そうして大蔵大臣も考慮する、私と私的に話した数字はここで申しません、考慮すると言明された、更に緒方副総理は正式の委員会で先般来問題になつておつたその安全保障諸費問題について大蔵大臣も何とか善処すると言つておるから、こういう答弁を本委員会でされておる。その内容については大蔵省の主計局から出たものはまだ全然使途はきまつていない。折衝中のものが八十一億というふうに資料にちやんと出ておる。この角度から両大臣は本委員会においてそういう答弁をされて、本委員会としてそういうふうに受けて委員会を運営して参つたのに、何の断わりもなく、そういうものが財源から落ちるということは、これは私は委員会としては誠に不本意なんです。そういう点納得の行くように明確に御説明を願います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 只今委員長が申されたことは全部その通りであります。私は二十九年度に使うのが本筋だと思う云々というのは、この委員会では申上げておりませんが、その後非公式の席で申上げた、それだけが違うのです。それから大蔵大臣が不在中に臨時代理が言うことを大蔵大臣が確認したことも事実であります。でありますが、実際の予算の編成に当り、その後事情の変つたこと、又見通しを変えて参つたということもあろうかと考えますが、そういう委員会においてこういう何もあるということは無論承知の上で、予算編成に当つて考え方が変つた、それだけの事実であります。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 只今非常に不満でありますが、私が質問したときにも、安全保障諸費には手をつけますということを明確に答弁をいたしておる、これは明確に記録に残つておるはずであります。にもかかわらず君子は貌変するということはありますが、いきなり貌変したようでありますが、併し現地の災害の状況はそのようなことでは済まされない緊迫した状態にあることは、すでに本部長であるところの緒方副総理は十分御承知のことと思うのであります。今度十三号台風で省で出られたかたがたの視察の結果も、これは何とかしなければならんという悲壮な決意で帰つて来られたことは、只今の御報告の中にも出ておるわけでありますが、そうしますと、例えば安全保障諸費の七十億は手続の問題で面倒だけれども出せないことはないという趣旨の答弁もあるし、それからすでに安全保障諸費は一応予約済みだという話がある、或る程度のものは相当予約済みだという話がありますが、これは昭和二十八年度の予算を組むときにもそういう説明があつたわけであります。あつたが、結果的には五百六十億の予算で二十九億しか使わないという結果であつたわけであります。併し今度は今予約しておるということは、私も今度の年度のしまいになつて見れば非常に莫大なものが私は余ろうかと思うのであります、これは説明を見ればわかると思うのです。予約しておるということも、内容を見てどうなるかわからない程度のものです。従つて私はそれほど真剣に現地の状況が考えられるとするならば、なぜこのような経費を使わないのかということについて非常に疑問を持ち不満を持つのです。一体そういうことでいいのかどうか、その点が第一点。  それからもう一つは、今の二百億の問題ですが、剰余金の問題です。これは出せば出せる性質のものですか、その点を一つ明確にしておきたいと思います。出そうと思えば出せる性質のものであると私はそう解釈するのでありますが、念のために聞いておきます。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 先ほど申上げましたように、この政府自身が編成しました補正予算についても、私対策本部長として非常に不十分だと考えております。併し国家財政の全局から見まして、一十九年度の予算編成のことは無論考えの中に入れてのことでありますが、結局止むを得ない、これはこの委員会においても、私たびたび念のために附加えて申上げて参つておるつもりでありますが、そこで例えば愛知、三重等の堤防の決壊による非常な大きな災害というようなものには、今建設当局で別途に考えてもらつていますが、何かそういうふうな特別の方法を見出しながら、できるだけの対策を予算面におきましても、その他の方法においても講じていく以外に今のところ処置がないと、そういう結論に達したわけであります。  それからもう一つの剰余金の問題は、これは使つて使えんものではないと思いまするが、今の大蔵当局の予算編成についての考え方、これはもう一つの安全保障諸費の問題と一緒に大蔵当局から御説明申上げたほうが的確に御説明ができると思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 委員会を続けて行くに当りまして、なお委員会として、大臣として明確にして頂かなければならんことがある。どうしてもその点我々は委員会を続けて行くことができないのです。それは大臣は事情が変つた、止むを得ないと、こう言われておる。更には今大蔵当局に聞いて頂いたほうがいいと言うのですが、私委員長として本委員会で明確にして頂きたい点は、国務大臣が大蔵大臣臨時代理であつた当時、而も災害対策本部長であられたあなたが、本委員会で言明されたことが、事情が変つたので止むを得ないとこうなつた、その事情が変つたとは何かという点を、これを先ず明確にして頂かんと私は委員長として非常に困るわけです。で、どういう点が一体事情が変つたのか、先ほどの言葉によりますと、例えば安全保障諸費は八十一億あるが、これも来年度の自衛力の関係で云々というような言葉がありますが、ともかく国務大臣が責任を以て本委員会で言明されたことが変つて来たということについては、もう少し委員諸君が納得できるように私は明確にして頂きたい。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今の安全保障諸費の問題は、私はこれをこの災害対策のために財源にするとはつきり申上げたことはありません。これはし得るということは申上げたと思いますが、すべての場合私はその数字については、はつきりこれだけのものができる、或いはやるということを申上げたことは、これはお調べになつてもわかると思いますが、ありません。  それから事情はこれは私は変ると思います。  それから予算編成方針につきましては、なかなか財源が乏しいだけに、非常に財政難でありまするだけに、これはいろんな考え方を変えてゆくことは、財政当局としては止むを得ないことだ、さように考えております。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 どうも予算のことになると大蔵大臣に聞いてくれということなんですが、それは大蔵大臣に出席を求めて、改めて聞いてもいいのでありますが、どうも今の緒方副総理の御答弁は私は極めて不満であります。それはこの前そういうことを言つた覚えがない、私はいつも何か含みのある書典で言つておるというふうに聞えるのでありますが、確かに安全保障諸費からこの経費は出すということを明確に言つております。併しこれは言つた、言わないで争つても、記録を見れば明確でありますが、併し私はものの考え方が問題だ、地方で非常に困つておられる、今三百億という額を見ましても、すでに融資されたものが相当な額に上つておる、そうしますと差額で幾ら出るかというと、微々たるものでありますが、而もこれを衆議院できめられた政令の基準を適用するとすれば、千八百億以上のものが出ると私は思つておるのです。なぜならばこの前の政令基準のときは政府の考えておる案でも千八百億要るという話でありますから、それよりは拡張されたものと解釈しなければなまりせんので、相当上廻るものと考ておりますが、そうすれば千八百億以上のものが出るのでありますが、仮に今政府がいうところの千八百億にいたしましても、三百億というとどういうことになるかといえば、僅かに一五%かそこらくらいのものだと思います。計算はどうなりましようか、二〇%が三百六十億ですから、二〇%にならないのであります。一体この災害がいつあつたかといえば、西日本、それから和歌山等をみますと、六月、七月、八月上旬ということになつておる。そうしますとすでにその時から繋ぎ融資或いはその他の工面で府県をはじめ市町村も復旧に当つておるというのは間違いない事実だ。従つてそれだけの経費では、すでに政府から予算の来ることを予定してやつておるのでありますから、この程度のものでは全然足りないのは私は当り前だと思うのです。それでこそ地方のほうからも頻りに電報でも陳情して来ておりますが、或る県のごときはもう初年度後でなければやつてゆけない、来年の六月には田植をしたいのだということを頻りに陳情しておるのであります。而もそのことは緒方副総理も認められておる、建設大臣も認められ、農林大臣も認められておる。明らかにこれは認められております。答弁を見れば明確でありますが、来年の田植に間に合せるようにしたい、こういうことを言つておるのであります。だとすれば、それだけの熱意があれば、私は今、将来どうなるかもわからんというようなこういう経費は、当然使つて然るべきだと思うのであります。僅かに、僅かという言葉は適当でないかも知れませんが、この二百億という問題にいたしましても、すでに使えば使えるということを明確に言つておられるのです。だから当然私はこれは出すべきだ、今まで答弁された中にも、この経費にも手をつけます、この経費にも手をつけますということを言つておきながら、未だにこれに手をつけてないというのは、まさに私は政府の今までの答弁の食言といいますか、豹変と見ざるを得ないのでありますが、一体どちらを重要に考えておるのでありますか。もう一度この点を私は緒方副総理にお尋ねしたいと思うのであります。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) どちらを重要というようなことですか。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 農地やそれから災害復旧はもう眼に見えて必要でありますから、との三百億では足りないことは明白であります。而も二百億というのは、使おうとすれば使える財源があるんです。而も安全保者諸費も今緒方副総理が言つておる金額でも七、八十億使えるものがあるのです。なぜこれを使おうとしないか。だとすると農地や災害復旧を重要視していないということが明確である。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは私が申しまするように第一次補正予算、二十九年度の予算編成を見通しましても、財源を全部使い果すわけに参りません。そこでその全体の予算を編成する見通しから止むを得ないという結論になるのでありまして、今永岡委員の言われるようなことも一つの考え方であると思いますが、そういうことになると政府と意見が違つて来たという以外に何しようはないと思います。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 さつき矢嶋委員長が質問された点ですね。この委員会の従来やつて来たことを、その中間において緒方副総理が何度もお見えになつて、今永岡委員の言われるように資金が残つておるような事実があつて、そうして三百億、これも事情の変化で止むを得ない、大蔵当局でその詳細は聞いてくれと、こういうような御回答なんですが、これは我々水書委員会でとれほど熱心にやつて、それから実地を見て、更に今回は第十三号台風の現状を見て帰つたばかりなんです。そうして大臣もすでに大蔵大臣、建設大臣その他のかたも行つておられるわけです。緒方副総理も行つておいでになるわけです。で、なぜこういつたような三百億にしばらなくちやならなくなつたのだという理由が、どうも私どもよくわからないのです。で、大蔵当局に聞いたつて、これは事務局の話なんです。これは飽くまで政治である。私は今度静岡県、愛知県、岐阜県を見まして、これは共産党も相当工作隊が入つておる、一体防衛力の増大とか何とか申しましても、いつ百姓一揆になるかわからない、共産党の乗ずるところになれば国内の治安というものは重大な危機に面しているのじやないかという言うに直感的に感じて来たのです。今緒方副総理のおつしやることは、この前の衆参両院の水害対策委員会の問題になりますけれども、まるで大蔵省の事務的なことに牽制されて政治というものはない、少くとも副総理としての緒方さんがこの水害対策本部の本部長として、最初からおやりになつておる。如何にも吉田政府は政治がないと思うのです。今の防衛力漸増問題も池田君が向うでやつておると言うが、これは国内の防衛力ではないのです。国内の治安を確保するためのものである。私たち静岡県なんか廻つて数百人の陳情者に会つて、矢嶋委員長に対するお願いの声というものは私たち見ると、悪くすれば反乱、百姓一揆になるのです。三百億というものを臨時国会へ出すことになつて、どのくらい災害地の諸君が希望の綱を切つておるか、これは私は事実だと思うのです。それでどうしても三百億しか出せない、これはいろいろ実質的にどのくらい金が行くのだといえば三百億の半額も行きはしないと思います三体それで愛知県、静岡県のあの風水害、堤防決壊による開拓地が水に浸つたのを早急にやらなければならんが、二百や三百億のもので行きはしないと思います。私はどうしても今委員長が質問された点が、なぜ事情が変つたのか、災害の実態というものはますます放つておけば放つておくほど悪くなつておる、それを事情が変つたから三百億で我慢しろというようなことは、これはどうも緒方副総理としての、而もこの委員会に来ての御発言としては受取れんと思うです。ですから、さつきの委員長の質問に対して十分な回答をまだ得てないと思います。これをはつきりして行かなければ今後議事を進行しても無駄です。ですからこれは秘密会にして頂いてもよろしうございますから、なぜ三百億しか今後の補正予算にお出しにならないのか、而も緒方大臣は今後補正予算においてはこの水害に対して優先的に補正予算に使うということをおつしやつておる。成るほどこれは使われておるようには見えますけれども、実質においては全然私はそういう誠意があるかないかを疑わざるを得ないような工合ですが、若しなんだつたら委員長に秘密会を要求して頂いて、超党派でやて来ていることですから、本当に腹蔵のないところを言つてもらわないと、我々は三百億ぐらいの金で、我々はこの日本の水害緊急対策を何とかしてやろうという委員会の権威にかけても……、それでは我々は将来この問題について審議をしても無駄だと思う。ですから、これは委員長のお計らいでもいいですが、秘密会でもいいから我々の納得の行くような事情でなければとても了承できません。この点一つ委員長においてお考え願いたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 副総理が要望されればそういたしたいと思いますが、公開のままで御発言できればそれで願いたいと。思います。  私は答弁の前にもう少し附加いたしますが、私は予算の編成権というものは政府にあるから、我々はその予算の編成期においてそれに対してただ我々は是非を批判するだけだと思います。併し委員会にいやしくも内閣の支柱の立場にあられる国務大臣がおいでになつて答弁されたことが変るということは、これは委員長としては委員会の責任において非常に困る、例えば政令の内容が非常に幅広くなるという傾向が出て来た場合に、約一ヵ月前の災害復旧というものは、三、五、二、で行くのが一つの慣習になつておる、このたびの大災害というものは当委員会としては三、五、二でなくて、農地の復旧とか或いは橋梁、堤防というものは一〇〇%も本年度やらなければならんが、平均して初年度に五割くらいはやりたいという非常に強硬な意向が本委員会にはあつたのです。そのときに私は委員長として慣習の三、五、二を堅持いたしますかという質問に対して、それ以上やつて頂きたいがどうかという質問に対して、副総理は速記をつけておるところで、今の慣習の三、五、二で行かぎるを得ない。それ以上は出ないと思う。こう答弁せられておる。その点私は更に畳みかけて、法律の中には初冬度において例えば六割やらなければならんというように規定してあるが、そういう法律の運用については立法府の意向を尊重いたしますかという質問に対して、法律の内容にそういうものがあればそれは尊重する。どういうことを速記をつけて答弁されておるのです。そうして本委員会としては大災害地を重点的に初年度に予算を振り向けて復旧いたしたい、徹頭徹尾これで来ておるわけです。ところがこのたびの予算については先ほどから論じられた通りです。どういうわけで三、五、二、と答弁された問題が削られて行つたのか、これは対策本部長として答弁されていますので、委員長としては実に心外の至りである。  更に小さいことですが、十三日の本委員会でこの決議に対する国務大臣の答弁として、西日本の繋ぎ融資は今週中には追加して出すということをはつきり答弁されています。ところが今日今までに出された資料によると、西日本に繋ぎ融資が追加されているという資料が出ていないのであります。これらの点が非常に責任ある大臣の答弁が違つて来るということは委員会の運営上困りますので、山田委員からも御発言がありましたが、そういう点をもう少し納得のできるように明確にして頂きたいと思います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今の小さい問題と言われたほうから先にお答えしますが、それは先週中に繋ぎ融資を西日本のほうに出すように大蔵大臣との間に話をしておつたのですが、予算の編成に取り紛れたために出ていないことは事実であります。これは私が申上げたことが間違つておることに対して遺憾の意を表しますと共に、早速督促いたします。  それから山田委員の御質問でありましたが、別に今のところ秘密会を私のほうから要請して申上げるほどのことはございません。今の防衛力についてのアメリカと日本との話合い、これもまだ結論には参つておりませんが、多少の食違いのあることは事実のようであります。それと離れましてもアメリカの国内事情等から、いつまでもアメリカの軍隊が日本に駐留することを許さん事情もあるようでありまするし、それに備えて日本の防衛力の漸増というものを多少積極的に考えなければならん事情におかれておるように思います。大蔵省が財源について特別の顧慮をしておるのもその点が主なものではないかと考えます。  それから事情が変つた、事情が変つたと、いい加減なことを言うという御指摘でありましたが、これは一つはこの委員会に初めの頃私が出ておりました頃は、主として西日本の災害でありましたが、その後冷害の結果も相当大きなものがありまして、この予算面にもすでに出ておりますが、こういう方面に乏しい財源を割かなければならんという事情が起つておることも事実でございます。そういう事情の変化、それから大蔵省の予算編成方針として、これは事務当局ではありません。大蔵大臣の見識を持つた方針といたしまして、一兆億の枠を壊すことは直ちにインフレに影響する慮れがある、ここでも大蔵大臣が御答弁しておつたのを記憶しておりますが、まあこれだけの災害があつたのであるから、常識的に見て、これは一兆の線だと思える程度の超過は止むを得ないかも知れんが、いわゆる一兆億の線というものは堅持したいということを言つておりましたが、その考え方はまずまず強まるとも弱つていないのでありまして、そういう点から甚だ窮窟な予算になつて、私災害対策本部長として現地も見て参り、事情も一応呑込んでおるつもりでありますし、予算に計上されました数字につきましても、先ほど来申上げまするように非常に不満であります。全局の予算編成の考え方からいつて、結局止むを得なかつたということを申上げておるのであります。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 おかしいですよ。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 小笠原大蔵大臣がつい数日前、郷里の愛知県に帰られて郷里の水害の状況を見られた、私ども二十九日ですか、名古屋で新聞を見ると、職を賭してもこの水害の対策については自分は十分なことを、一つできるだけのことを勿論やる、こういうようなことを言われたということが新聞に麗々しく出ている、中部日本新聞に。そうのて今の緒方副総理のお話を聞くと、結局これは今池田君が向うへ行つて、ワシントンに行つていろいろ打診してみて、アメリカのほうでは駐留軍を長くとどめるわけに行かん、結局今の緒方副総理のお話によれば、防衛力、要するに再軍備しなくちやならんという破目になつて来たから、それに牽制されて三百億で我慢しなくちやならん状態になつて来た、これは勿論インフレということの防止ということも考えてそういうことになつたのだと、かように私は御説明になつたように了解するのですが、そういうことになりますと、先ほど申上げましたように、もうこれだけの罹災者が今日まで何ら政府の施策がきまらんというので絶望的になつている。そうして漸く臨時国会でそのために救農国会としてお開きになるにしても三百億しか出ないということになりますと、これは国内の治安問題と重大な関係があると思う。そのために共産党が躍起になつている、だから共産党に操縦されなくてもああいう素朴な農民として政府が何らまじめな施策をしてくれないということになるという場合に、その心理的な影響というものは私はこれはもう無視できんと思う。又今三百億云々ということについてはこれは私静岡でも聞きましたけれども、もう第十六国会でも造船、船を造るに利子補償、利子補給或いは国家損出補償、これも、もう軽く百七十億円の金を引受けてしまつた。然るに今度のような未曾有の水害において三百億しか出せんということになりますと、私は吉田政府の非常に矛盾がそこに暴露されて来るのじやないか、これは一つの例に過ぎません。今吉田内閣がとつている財政政策を見ましても、これは国民はもうあらゆる面から批判するだろうと思う。今緒方大臣のおつしやつたようなことではこれは金のことは、将来かようなことはあろうということは少くとも国会でも知つておるわけです。今始つた話ではございません。そういう点から私はもう緒方大臣のおつしやつたことは余りに本部長として水害、今回の六、七、八、九月の第十三号台風を含めてまでも、如何に国民が罹災に苦しんでいるかということを私はお含みになつておられないのじやないか、小笠原蔵相が職を賭してもと僅か数日前に言つたことが今緒方副総理の言によつて事態止むを得ないと言う、とれでは私は果して吉田政府がまじめに水害対策を考えてくれておつたのかということすら疑問を持たざるを得ない。ですから、私はこれはもう今おつしやつたことなら、これは国家の今後の根本的な財政政策を立て替えて、そうしてとれに対して五百億、六百億の金を出すということを研究されて、我々に納得の行くようなことを説明されてのあれならまだ罹災地区に対しても説明ができますが、今の御答弁だけでは、結局私は吉田政府の水害対策に誠意がないと極言のようでありますけれども……、私はそうではないと思う。ですから、今おつしやつたことではこれはもう軍備のためには、防衛力の、自衛力の増強のためには百姓犠牲になれ、これでは私は政治ではないと思う。私はもう若し総理がおつしやつたことが閣議の結果なり、吉田総理とお話合いの上でこういう御発言をされるのだつたら、私はもう一遍吉田総理にもここに来て頂いて責任のある御答弁を聞かないと、私は先ほど申上げたように、まじめにこういうものを審議する気持になりません。ですから、私は吉田内閣全体の御意見として今の御発言をとりたいのですが、それでよろしうございましようか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) これはすでに新聞に出ておりますことでありますから、ここで申上げても差支えないと思いますが、結局総理大臣の裁定によつてきめた、なかなか災害復旧についても不十分だという御意見もありますし、相当強い御意見もありますし、冷害に対してもいろいろな御意見がありますし、結局総理大臣が裁定をしなければならんような結果になつてきめた予算であります。政府の、吉田内閣の公式の意見であるとおとり下されても、それを私のほうから違いますという理由は少しもありません。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 それでは今回の救農国会と申しますか、二十九日からの臨時国会を開くについては、改進党と鳩山自由党と相当協力してもらうようにお話があつたようでありますが、改進党とか、或いは鳩山自由党も三百億の災害対策費というものについては了承したのでございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 数字の折衝は事前にできないというので、数字の折衝はしておりません。ただ会期は確約されております。確約と言つてはあれですが、できるだけ努力すると……。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 何ですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今期はできるだけ早く仕上げるように努力する。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 質問者に申上げますが、副総理はあらかじめ予定した他の会合に出席する時間が非常に食い込んでおるから、できるだけ簡単にしてほしいという要望があつておりますので、そのつもりで願います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 只今副総理の御意見、これは小笠原大蔵大臣がこの席で答弁したことは事実でありますが、この災害復旧のために一兆億を或る程度超えても、一兆億の線ということであれば了解するのじやないかということで禅問答みたいなことを続けたことがあるという記憶はあります。そうすると、災害復旧をすればすでに九千六百五十億成立しておりますから三百五十億、それより何ぼか殖え、今度の節減を併せまして、一兆七、八十億しかなつていない、併しそれをつまり言つてみれば五百億を全部災害復旧に当てても差支えないという趣旨の答弁の話であつたと私は記憶しております。ところがこの内容を見ますと、農業共済保険に百三十億円をやる、冷害対策に七十億円をやる、大島復帰に十億円をやるのだ全部で五百十億になるのだ、こういうような説明をしておるのでありますが、農業共済保険というのはこれは副総理御承知の通り、これは災害費じやないんですよ、保険なんです。三百億なんというのは当然そこから出て来ない、三百億というのはこれは実に小笠原国務大臣もでたらめを言つていると私思うんですが、この点緒方副総理として、災害本部長としてどう思いますか、お尋ねいたします。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 農業保険というのは一種の冷害対策でありますが。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 冷害対策じやない、保険です、どこでもある。それで意見が食い違つておるので、いずれ又問題にしなければならんと思つております。  もう一つ再三繰返されております普通の災害の場合でも三、五、二は当り前だ、寒冷だと言つておるのでありますが、今度は特殊冷害で、ひどいから特別な立法も、高率補助までして処置しなければならんというので、特別法律を作つたのでありますが、そのひどい災害に対してこれは千八十億に対して三百億というと一六・六%にしか当りませんが、その半分ですよ、寒冷に対する半分ですよ、それをどつちを緒方副総理は大事だと見ておられますか、私はやはり特別災害だから特別に見なければならんということを重大だと考えておつたのでありますが、政府は普通の災害よりも低いのだ、こういうふうに見ておるという結果しか出ないと思いますが、この点はどうお考えですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは三、五、二と関連があることは承知しておりますが。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 普通の場合ですよ。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) その例はとも角といたしまして、できるだけ今度の災害復旧費をとりたいということを考えたことは先ほど来繰返し申上げた通りであります。今の冷害その他の問題のために結局三百億円にならざるを得なかつた、それ以上に御説明のしようがないと思います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 結局ですから予算の財源としては一応あるんだけれども、こういう水害に対しては政府としては、止むを得ずという言葉を使つてもよろしいのですが、他の経費のために見離した、つまりいろいろ言われておりますが、再軍備の問題とか、いろいろ言われておりますが、そういう経費のために残して置くんだ、こういう結論でこうなつたということになつておるんだと解釈してよろしいですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは今の財政の建て方についての意見が違つたということでございます。それから今の三百億の予算でありますが、これは繋ぎ融資もやはりこの予算で足りんところは又繋ぎ融資で追つかけて行かなければならないと思います。要するにこの二十八年度におきまして結局四百何十億というものを災害のために使わなければならないということになるんだと思います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 それはどういうわけですか、もうちよつと具体的に。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 仮に繋ぎ融資を差引くとしましてもすぐ又追つかけてそれだけのものが出て行くのだろうと思います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 それが四百……。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) ですから、今繋ぎとして出ておるものですね、これが第一戻るかどうかわかりません。なかなか困難なことじやないかと思いますが、仮にこれが戻りましても又新たな繋ぎ融資として足らずまいを補つて行くぐらいのことは、政府で十分しなければならんと思います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 そうしますと、今の御答弁の趣旨は、更に足りないものはどんどん繋ぎ融資で復旧を埋め合して行くという、こういう意味ですか、そういう措置を将来講じて行くという趣旨ですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 資金運用部等の金が許す限り、できるだけそうしたいと考えております。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 ちよつとだけ聞いておきますが、先ほど答弁の中で、愛知のように特別な措置を講じて何とか補つて行きたいという話があつたのですが、この特別措置というのは具体的にどういうことなんですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは建設省で研究しておりまするが、県で起債をするそれの利子補給をするというようなことで、との三百億ではとても入りきれませんから別に考えたらどうかというようなことを研究いたしております。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 ですから、今までの副総理の御答弁を今日の委員会を通じて私たちの受けた印象は、最初は非常な熱意を持つて何とか努力するということで、財源にも剰余金を三百億も出そう、安全保障諸費からも出そう、それから保安庁諸費の経費からも出そうということで努力した、そういう約束をしたけれども、結果になつて見ると、最近に至つてアメリカとの交渉がどうなつたのか知りませんが、事情変更ということで、普通の場合でも三、五、二の割合で初年度は三を出すのであるけれども、このひどい災害のためになお且つその半分の一六%しか見ないという結果になつたわけでありますが、そういうことからしてもこれよりもまだ重要なものである、これはどうでもいいというふうな印象しか受けない、この点はどこまでも将来追及して行きたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 時間のかからない事柄をこの際私から聞いておきます。それは先ほど副総理が本部長としてはこのたびの予算は遺憾であるが止むを得なかつた、来年度は相当額を要求いたしたい、こういうふうに本部長としての言明を先ほどなされました。これから私は推察するのですが、いつぞや当委員会で緒方副総理が、政令が公布されたならば、臨時災害対策本部は解散したいと思う、ここで言明されたのと食い違つておりますので、現在私が推察することは、このたびの臨時国会が終つても、政令が公布されても、今内閣にある臨時災害対策本部というものは今後も続いて、その本部長は依然として緒方国務大臣がそのポストに坐つて災害対策の責任を以て善処される、こういう意味で先ほど申されたと思うのですが、相違ないかどうか、これが第一点と、それからもう一点は、やはりこの繋ぎ融資云々という点は不明確でございますので、改めて私はここで聞きますが、それは先ほど永岡委員から質問がある前に、緒方副総理が言明されましたのは、こういうことを言明されましたのです。災害予算が三百億、繋ぎ融資を約百億出してやる、予備金のほうから五、六十億出るので、合計一十八年度で四百数十億の金が使われる、こういうふうに言明されました。その言明からは、今まで出ておる約百億の繋ぎ融資というものはこのたび補正予算で予算化される三百億とは全く別個であつて、それで足りない場合には更に繋ぎ融資が加えられて行くのだ、こういうふうに先刻ここで述べられた。只今の永岡委員のその後における質問に対する答弁はそれと若干違つて、繋ぎ融資の百億は一応返す。ということは三百億で清算するけれども、それで足らなくなつたら改めて又繋ぎ融資を出そう、こういう意味にとれるような御発言をなさつておるわけですが、いずれが本当か、それと、これと関連して承わることは、繋ぎ融資に利子がなく、従つて地方公共団体はその利子に堪えかねるので、先般来当委員会では再三再四利子のつかない前払いを、一つ査定が終つたらやつてほしいという要望に対して、緒方国務大臣は、前払いもできそうだから善処するということを再三再四当委員会で御答弁なさつたのも御記憶にあると思うのです。で、その立場から言うならば、今後三百億の予算以外の繋ぎ融資が追加され、更に継続されて行つた場合のその利子補給というものについてどういうふうにお考えになつておられるか、この二点を不明確でございますから、明確にして頂きたい。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今の臨時災害対策本部を政令の公布と同時にどうするかという、公布以後においてどうするかということはまだきめておりません。それはまだそれ以外に始末を要するものがいろいろあろうと考えておりますので、ここではつきりしたことを申すことはできません。  それから今の繋ぎ融資の問題でありまするが、こたは繋ぎ融資はその性質から相殺されると思いますども、併しながら結局それだけの金が必要な場合には、仮に相殺されましても、又繋ぎ融資をしなければならん事態になることがほぼ予想される。その場合の利子補給につきましては、まだ大蔵省と協議しておりません。そういうことも負担といたしましては重大なことと考えますので、そういう場合に備えて研究いたします。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) その追加される繋ぎ融資の枠というものはどのくらいお考えになつておりますか。これはやはりこのたびの補正予算と関連があると思います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) やはり今出ているものくらいは必要になるんじやないかと思いますが、そこまで具体的に計算をしておりません。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 要するに我々が了承していいことは、補正予算案に載つている三百億の災害予算と、繋ぎ融資とを併せて、二十八年度において災害対策として流れるところの金額は四百五、六十億と政府のほうでは目安を立てている、こういうことになるんですね。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 大体そういうことです。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 それは緒方副総理、当然のことなんですよ。百億の融資は財源があれば出すとさつき言つておられるが、財源は現在あるのです。このほかに補正予算を組んでいるのだから当然のことなんです。それ以上のものを出さなければ本当の意味をなさない。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 私は説明をしているだけで、足りる足らんということは別問題です。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 緒方副総理に対する質疑は一応これを以て終了して差支えありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) ではさようにいたします。ちよつと速記を止めて。    午後零時二十二分速記中止    —————・—————    午後零時五十一分速記開始

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  先般十四日の委員会終了後、更に本特別委員会の意思、それから各委員から御発言のありました点につきましては、十四日の夜、緒方副総理、小笠原大蔵大臣に直接会いまして詳細要望いたしておいたことを御報告申上げます。  なお、私は出張先の岐阜から、改めて吉田総理大臣以下関係主要大臣に対しまして、本委員会の意思として、十月十三日の決議にかかる第三項、災害復旧工事を短期間に完成せしめると共に、本年度において十分の予算的措置を講ずべきであるという本委員会の終始一貫した方針を尊重して予算編成をして欲しいという要請を電報で委員長として出しておきました。この点御報告申上げると共に御了承頂きたいと存じます。  二時まで休憩いたします。    午後零時五十三分休憩    —————・—————    午後二時三十九分開会

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 只今から委員会を再開いたします。  只今出席している政府案の説明員は、農林省官房総務課長奥田君、大蔵省主計局主計官末廣君、管財局国有財産第一課長木村君であります。なお建設省の河川局次長並びに女書課長はもう暫らくすると本委員会に出席することになつています。質疑のあるかたは願います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 私ども昨日、今日の新聞等で見ますと、今度の補正予算に出されると予定されておる災害復旧の関係は三百億と言われているようであります。更にその後その内訓を聞くところによれば、その中の三十億は大蔵省関係が保留をしておつて、そうして残りの二十七億を従来の建設、農林の災害復旧費等の比例を参酌して六割、四割に分け、六割は建設であり、四割に農林である。こういうふうなことも伝え聞いておるのですが、私は真偽はわかりません。いずれにいたしましても、この委員会がかねてから研究をして、今年の災害の額というものは莫大なもので、これに従来のいわゆる政府査定による補助額を見積ると少くとも千八百億、或いは今日御配付になつた大蔵省の作られたという資料によりますると、私の計算では二千二百数十億というものになろうかと思う。こういつた際に、今の三百億程度でに非常にその復旧については余りにも遅々たるものであつて、延いては、今農林省がおられるそうですが、先ず農林省にお聞きしたいのですが、来年の稲作にも間に合わない。うまくやれば来年の麦作からできるのに、それには勿論間に合わない、こういうようなことで、日本の食糧事情からみれば、本年の節約、災害費の出し方が少いという、そのことによる来年度政府が米麦の輸入等において隠れて持たなければならない数字を増大するというふうにも考えられるのでありますので、私はこの際農林省の人がおられるそうですから、現在の段階、恐らく農林省もこんな程度では到底その責任が持てないということから大蔵省と折衝中のことだとは思うけれども、従つて結論的な数字は言えないのだろうと思うけれども、このいわゆる大蔵省の、政府の言つておる三百億という災害復旧の経費のうち、何ぼが農林省関係になつて、その内訳としては、やむを得ないからこういうようなことを各事業別に考えているかというその点、又見方を変えて、さつき申上げたような本年是非とも復旧をしなければならないという事業種類別の、是非とも欲しいという金額、これをこの際知りたいと、かように思うのです。この点について……。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 只今お尋ねの予算関係の仕事でございますが、閣議できまりましたという復旧費三百億円のうち、農林省にどの程度充てられるかというような問題につきまして、私そのほうの交渉に当つておりませんので、ちよつとお答え申上げることができませんが。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 誰を呼べばできますか。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 官房長か、会計課長からお答え申上げたほうがよろしいかと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 早速呼んで下さい。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 それではそれがわかるまでその点はやむを得ないとして、こういうことはわかるんじやないかと思いますが、後段の、農林省としては災害復旧について本年中に是非ともやりたい、やらなければいわゆる非常に国民経済に、又延いてはいわゆる国家の損だ、今やらなければいけない、こういう工事量は種類ごとにおよそわかつていると思いますが、その点だけお聞きしたい。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 農林省といたしましては、公共事業といたしましての災害復旧分といたしまして大蔵省に要求しておりました金額は二百六十四億七千九百万円余りでございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 どうもぽつんとそれだけ言われては……。恐らくこれは大蔵省に要求書を出しておるところの総額だろうと思うのですが、私がお聞きしたいことは、先ほどもあらまし申上げたように、非常に今度の三百億は政府としては苦心をして出されたということはわからんことはないのですが、それは今日農林なり、建設なり、その他、殊に農林省あたりから見て、少くとも本年これは是非ともやらなければ来年の食糧にも関係するし、非常に大きなマイナスの作用をする、だから何としても本年はこれだけはやらなければ責任が持てないといつた緊急中の更に緊急という数字を聞きたいのであつて、できればこれだけ欲しい、できればこれだけ欲しいという数字じやなくて、最小限度この仕事にこれだけ、この仕事にこれだけと、これがなければ来年の特に食糧問題等については非常な破綻の虞れがある。是非とも何が何でもこれだけは欲しいという最小限度の数字を聞きたい。その資料があつたら……。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) その資料につきましては、官房長のほうから後刻御答弁申上げることにいたしたいと思います。御了承願います。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の一部改正のこの法律ですが、この中で第三の一つに、私どもの今まで考えて来た常識から言つて重大な間違いの字句が入つておる。「昭和二十八年六月下旬から七月までの間に政令で指定する地域内」、こうなつておる。この下旬というのは二十四のほかの法律には入つておらないで大抵六月及び七月の水害、こうなつておる。なお御承知のように八月、九月の災害にも特別法を適用する域になつておるのであります。このままで読むと第二号台風、六月の上旬に来た第二号台風が外れることになつておるのであります。これは非常に驚愕いたしたのでありますが、農林省では、やはりただこの字句のみで準備をいたされておりますか、或いはこれは何かの間違いで、我々が常識として考えておる六月、七月の災害を全部含めて準備をなさつておりますか、その点を……。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 農林省といたしましては、農林省関係のこの法律にはすべて六月下旬から七月までの間にと、こういう法文になつておりますので、その法文に従つていろいろな措置を考えておるわけであります。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 これは私ほかの法律からずつと勘案してみて、そうやつてもらつて非常に我々の常識、今まで考えて来たことと非常な齟齬があることとなるのです。併し法律がそうなつておるので、これはやむを得ないのだがいずれこれは改正する必要があると思います。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 只今のことに関連いたしまして補足してお答え申上げますが、資金の融通に関する特別措置法につきましては、台風第二号による被害農家及び被害漁家に対する資金融通に関する特別措置法案ができておりまして、これは五月下旬から六月中旬までの長雨を含む金融措置となつておりますので、融資に関する限りは六月下旬ということで全部カバーされるということになつております。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 今の御説明の通り、融資に関するものはこれは時間的の問題で、今年の災害のトツプに来た第二号台風で融資を急いだので、これは別になつておるのであつて、あとの施設の復旧に対する法律では、これはやはり今までの考え方が六月及び七月の災害と、こういう思想で私は参つておると信じておるのです。いずれこれは皆さんに諮つて改正して頂かなければならんのでありますが、農林省もそういう一つ準備をして頂きたいと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 今の重政委員の何と言いますか、発言に関連して、法律の女面から見れば、農業関係のほうは正に六月下旬となつて、あの当時西日本という大きな水害だけを目標としている、他にはこれを及ぼさないのだ、今後の例にも必ずしもしないものだということであつたから、そういう趣旨にできているが、その後受けた方々の災害等にあの特例法を適用するものだとすれば、この災害委員会なり或いはこの国会としては当然改むべきときに改めるのが私は至当だと思うのです。それと同時に、この第二号台風について被害農家及び被害漁家に対する資金の融通に関する特別措置というのは第二号台風についてとにかくやつた。だからこの法律に基いて六、七月以降のいわゆる災害にこの法律は適用しないという形になつておるのだが、この問題についても問題があつて、将来こういつた考え方を今度の大水害に適用するという、或いは期間を延ばして何らかの表現において実際適用するという形にすべきだと思うのですが、これについては如何に思いますか、農林省は……。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 八月の京都の大水害、それから九月の台風第十三号の被害につきましては、やはり六、七月の特別立法と同じような措置が勿論必要だという工合に農林省としても考えております。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 そのことですが、あの際にはまあいわゆる種籾を急いで持つて行くためにどうといつたようないろいろな特例がございました。今回におきましては、来年の種籾の問題との関連も出ようし、果樹類におきまするところの肥料、蔬菜におけるところの或る意味の応急の肥料ですか、そういうような問題から、あの八月以降の災害に相見合うというか、適切な施策というものが来春までには少くとも行われて然るべきだという考え方が出ると思うのです。これについては一体農林省はどういうふうに考えられますか。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 八月以降のあの大水害につきまして、やはり西日本の水害の際にとりましたような措置に準じた措置を必要と考えまして、予算の要求等を行なつております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) この点については委員長から経過を明確に申上げておきます。法律案要綱を参議院側で先ず斟酌して、それから衆議院側と連絡をとり、立法についての基本的な打合せを両院の合同打合会でなしたときに、この法律の名称、その目的を統一しようということになつて、昭和二十久年六月から七月と、こういう表現をするということに意見が一致した、こういうふうに私は記憶いたしております。ところが農林省関係のと、それから地方鉄道関係の法律、それともう一つは、被害小企業者に対する資金の融通に関するもの、これだけが六月下旬から七月まで、こういう表現をして、あとは全部六月から九月までという表現の仕方をしておるわけでありまして、これはあの当時両院の合同打合会で確認した線から外れておるのでありまして、これは全部衆議院側の議員立法にかかるものです。従つてその事務上のミステークだと委員長は考えます。従つて先ほど来重政委員その他から意見もございましたが、これに関連する事務的なミステークというものは若干あるようでありまして、次期の国会においてそれは修正さるべきものだ、こういうふうに私は考えております。念のために申上げて置きます。

松岡平市自由党

○松岡平市君 これは農林省も関係があるのですが、今の問題に関連して、と申しますのは、二つ災害が続いて来たという場合に、いろいろな基準は独立して計算するのが、一緒にして計算するのか、これは奈良県でも和歌山県でもあるわけですが、損害額、農家のこうむつた被害額だとか、或いは公共施設の上に起つた被害とかいうものは基準がある。それから災害救助法のごときも要した経費というものの基準がある、とこるが八月十五日に大被害を受けたと同じ地域が九月二十四日にも被害を受けた、こういう場合に両者を合算してそれらの基準に合わせるのか、別々に独立して基準に合わせるのかということはどういうふうになつておるか、農林省の関係についてお答えを願いたい。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) それは同じ場所が続けて被害を受けました場合は、これはなかなか区別することも困難とも思いますし、これはやはり両方の被害額を合算して計算すべきものだというふうにおえます。

松岡平市自由党

○松岡平市君 六月末以後のそういう災害について合算をするということであれば、それがまあ合算すべきだというふうに現に取扱つておれば、少くとも六月初旬の二号台風というものについての被害も同時に合算しなければ理窟が合わん。今言うように私たちは委員長の話もありましたけれども、少くとも特別立法は六月二十九日ですか、あそこから起つたもので、これは六月初旬の二号台風については全然別個の取扱いをした、二号台風を加えるというふうには考えなかつたことは、立法当時は私さよう理解している。今日先ほど言われたように、あとが出て来たから二号台風にも遡つているわけですね。併し少くとも農林省は六月末のやつは十三号台風も合算する、こういうことが正しいと考えておられるならば、二号台風も少くとも合算せざるを得ない、こういうふうな結論に当然おなりになると思うのでありますが、その点の見解を伺います。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 関連して……。今委員長の明確な御答弁が出て安心いたしたのでありますが、又実際の面においてもこれを入れねば非常に不都合を生ずる。二号台風は御承知のように中国から九州を襲つた。この特例法を設けて、これは二号台風だから同じ県で、例えて言えば佐賀県なら佐賀県、同じ県で半ヵ月遅れたいわゆる西日本台風なら指定する。半ヵ月上旬に来た二号台風なら、これはその資格があつても指定の中に入らんというような取扱いはでき得べきものでないと思う。そういう意味から言えば、当局はそういうものは勘案して準備をしておかねばならんと、かように考えておるのですが、どうですかね。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 只今の松岡委員の御質問にお答え申上げますが、六月下旬以降の災害につきましては法律の適用がございますので、同じ場所に重ねて災害がありました場合はこの法律の同じ枠内に入りますので、これは合算できると思いますが、二号台風はこの特別立法の粋外にございますので、これを合算することはちよつと事務的には疑問があるのじやないかという工合に考えますが、御趣旨の点につきましては、なお実際のやり方をどうするかというような問題を今後処理いたします場合によく研究いたしまして、バランスを失しないように考えて行きたいと存じます。

松岡平市自由党

○松岡平市君 私は立法がそうなつている以上、事務当局としてさようお考えになることは当然だと思います。のみならず、これはどこまでどうするか、今年のうちに起つたものは皆それでやるということでありますが、もう一つ、これは参考のために申上げておきますが、水産業に対しては、冬季風浪による損害というものが起きております。今年の一月末、風浪のために施設その他漁業上の損害をこうむつたところが少からず水産庁の方面にあるはずと思います。そうすると、こういうものを六月前のものも同じ場所に起つたならば、やはり合算しなければならんのじやないかという議論が成り立つと思う。それらの点について公正を欠かないように適切なる判断を事務的にお考え下さる、どうしてもしなければならんなら法律の改正等のことも考えられましようけれども、公正を欠かないように、あとのものを合算するということが一つ成り立ちますというと、そういう点で同時に考えなければならん、考えないと常識的におかしいという状態が生すると考えますから念のために申上げておきます。別段答弁は要りません。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 これは常識的に考量えて、六月以降の災害の分は異常災害と認定されるものは全部合算されるのは当然だと思うのですが、そこで今の答弁の中でちよつと疑問ができたのでありますが、それは同じ地域に重なつて起きたものは計算する、同じ地域でなければ計算しないという、そういうことですか。だとすれば非常に困つた問題が起るのです。例えば或る県の災害でこの法律を適用するに当つての基準をきめるのですが、その基準として公共事業の復旧費がその府県の標準税収入を超えればその県を指定する、こういうことになつておる。だとすれば、例えば京都なら京都を例にとれば二回ばかりあつた。ところが同じ町が二回であればいいのだけれども、Aという町は第一回目にあつた。Bという町は第二回目にあつた。とすれば、合算すればAもBも被害額が合算されなければならんと思うのですが、私たちはそういうふうにAであろうとBであろうと、或いはAが二回被害をこうむつた場合でも同じようにそれは合算されるものと、こういうように解釈した。その点は念のためですが、どういうふうにお考えになつておりますか。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 同じ場所が六月下旬以降に一遍被害を受けた、その場合は適用基準の計算の際には合算して参つております。こういう工合に考えております。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 同じ場所というのは、例えば府県単位にした場合にはどうなんですか、京都府は八月の十五日でやられた、十三号でもやられたというと、京都府全体として二つとも見るかどうかということなんです。町村だけに限らず、そういう一つの府なら府、県なら県、県単位でも二回に亘つて受ければ、計算はその額については二回について合算して計算すべきものだと思いますが、その点どうですか。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 県単位の場合も合算して考えております。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 どうも官房長が見えないそうですから、もう一つお聞きしたいのですが、私の知つておるところでも、八月の二十四日に非常な地方的な水害があつた、私は冷害を見に行つた機会にそこに寄つて見た、そうしたところが一郡の中でその村の標準税収入を遙かに超えた金額を、概算査定ですけれども、背負わなければならない、甚だしいのは六倍の負担を背負わなければならん村があつたのです。私はこれを見て、あの愛知の大きな水害のその時期に、ローカル的にあつたところのものは中央新聞等も勿論報道しないしするので、隠れた、要するに非常に深刻な災害が少くともそこにあつた、私は今度の特例法の適用において、この点を一体どういうふうに考えられるか、その一回の水害の額が非常に大きい、非常に大きいからということは確かに一つの大きな悲しいことであり、それに対する政府としては、或いは国会としても関心を持たなければならないことは申すまでもないが、その額が比較的絶対量としてはそう大きくなくたつて、地域的に見て非常な悲惨な残酷な災害を受けた場合ならば、村単位とする場合、当然やはりこの問題を適用することについて考えなきやならんと言えるかと思う、この点を一体どういうふうにお考えになるか、この点をお聞きしたいのです。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 只今のお尋ねの場合に、そういうひどい災害を受けました場合は、恐らくその復旧額がその市町村の標準税収入を上廻るだろうと思いますので、当然今度の政令におきましては特別地域として指定されると思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 私から二点について伺います。その一つは、当委員会から要望いたしました土地改良区の指定については、当委員会が要望した通り、用排水及び施設の災害復旧費の総額は土地収良区標準賦課金の総額を超える土地改良区とする、その災害復旧費は土地改良区の所属する市町村の災害復旧費と重複して計算することができる、この基本線で政令の成文化を急いでおるものと思いますが、相違ないかどうかということ、それが一つと、それからもう一つは、先ほど三浦委員に答弁した公共災害復旧費二百六十四億七千万円を大蔵当局に第一次要求したと答弁されたのでありますが、二百六十四億七千万円というのは、どういう考えの下に出された数字か、それが現在大蔵当局の査定によつて予算案になつたのはその中の幾らであるかという点、この点を総務課長で明確になつておると思いますので、その二点について答弁を求めます。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 土地改良区の問題につきましては、お尋ねの点が二つあると思いますが、第一の当委員会で御決議になりました標準賦課金で以て計算をするという点につきましては、いろいろ検討いたしました末、只今私どもが政令案の準備をしておりますその案では、やはり市町村と同じように土地改良区の区域内にあります農地、それからその土地改良区が維持管理いたします農業用の施設についての復旧事業費の総額を、その土地改良区の区域内の災害を受けた農家戸数で割りました額が三万円を超える場合にはその土地改良区を指定するというような案で只今進めておりまして、この点は御決議の趣旨と食違つておるのでありますが、いろいろ考えました結果、やはり三万円ということでやつたほうがいいというように今考えて進んでおるわけでありまして、この点はあとで政令案を御説明いたします際に御了承を得たいと考えておつた点でございます。それから第二の点の土地改良区の損害額を重複して計算をするという点につきましては、御趣旨の通りに取計らおうと考えております。それから第二の予算の点でありますが、二百六十四億を要求いたしましたが、その災害復旧費が全部で三百億という枠がきめられたのでありますが、その中に農林省関係の災害復旧費がどれだけ入るかという点につきましては、先ほどお断わり申上げましたように、私そのほうのいきさつをよく存じませんので、後刻官房長から御答弁申上げるようにいたしたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 私の聞いておるのは、二百六十四億七千万円というのを第一次要求をやつたわけだが、それはどういう方針で出されたか、それを承わりたい。方針という中には確固たる決意というものが入つておると思う。それと、経過を知らなくても結果が幾らになつたというようなことは総務課長知つていらつしやるでしよう。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) 三百億円の内容につきましては、割振りにつきましては私まだ承知いたしておりません。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) その二百六十四億を出すときの基本方針とその決意はどうだつたのですか。

奧田孝農林大臣官房総務課長

○説明員(奧田孝君) これは農林省といたしまして、災害被害額を調査いたしまして、その結果、農林省で従来やつております査定方針に基きまして、災害復旧費を弾き出しまして、それによつて要求をいたしたわけであります。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 農林省では災害復旧額があつて、それに対して従来の方針に従つて復旧すると、二百六十四億七千万円になるのだ、こういうように抽象的に言つておるのですが、一体具体的に言うと、どういうことなんですか、従来の方針というのは一体何なんですか、そうして災害復旧額は総体幾らということに踏んだのですか。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 今のに併せて、先ほどの三浦委員に対する答弁を求めます。

相坂治農林大臣官房会計課

○説明員(相坂治君) 農林省のほうで要求いたしております災害復旧の要求額は二百六十四億でございますが、その内訳を簡単にお話し申上げます。その二百六十四億は先ず農業、林業、水産と大別できるわけでございますが、農業は二百六十四億のうち百九十九億八千九百二十万三千円、林業は五十八億九千五十二万円、水産が六億九百六十七万円と、こういうふうになつてございます。農業は農地災害と入植施設と分れておりますし、林業は治山と林道、水産は漁港の災害というふうにそれぞれ内訳ができてございます。そのそれぞれの計算根拠でありますが、例えばどれかの例をとつて申上げますと、農地の災害で申上げますと、農業関係が先ほど百九十九億八千九百万円と申上げましたが、そのうち農地の災害が百九十七億五千六十七万四千円となつております。その百九十七億五千六十七万四千円はどういう計算根拠でできたかと申しますと、先ずこの計算の対象になつております災害でありますが、これは今年度の当初からしばしば災害がありまして、それを融雪災害、雪解けどきの融雪災害、それから台風一号による災害、それから西日本、いわゆる六、七月の北九州の西日本災害、それから七月の和歌山を中心といたしました災害、それから八月の災害、十三号台風による分というふうにそれぞれ災害別に先ず被害額が出ております。その百九十七億の一番基になつております被害額の総体は、各災害別を合計いたしまして九百四十二億九千四百六十四万五千円、これが大体各県から報告になつて来ております被害額の総体でございます。それを今度は査定をいたすわけでありますが、すでに大蔵省或いは農林省の係官が立会いの下に査定を済しましたものがこの中に含まれております。その査定満額が只今申上げました九百四十二億幾らのうちの四百一億五千四百四十五万四千円、これは査定のすでに済んだ分でございます。ところが八月災害、十三号台風等につきましては、なお査定が終つておりませんので、それにつきましては、査定をすればこの程度になるであろうという推定査定額を計算をいたしました。それは従来被害額と実際に行われた査定額との比率を大体用いて七〇%くらいに押えまして、その七〇%で被害額に掛けまして、それを出しましたのが推定査定の分が三百四十三億九千三百九十万六千円でございます。その推定の査定願と、すでに査定の終りました査定済額を合せました分が七百四十五億四千八百三十六万円になつております。即ちこの七百四十五億四千八百三十六万円が被害額である九百四十二億九千四百万円に対する査定額でございます。一部推定を含んだ査定額でございます。これはいはゆる農業施設、農地関係の災害の総体の額でございますが、それに対して今度は補助率を掛けるわけであります。その補助率はいろいろ複雑になつておりますが、特別立法による分は九割の補助とか、その他の分については従来通りの六割であるとか、五割であるとか、いろいろな補助率がかかつておりますが、それはそれぞれ被害額がそういう内訳に分れておりますから、それに対して補助率を掛けまして、補助額を計算いたしましたのが総体で六百六十三億七千七百万円になつております。で、その補助額に対して、これは国から補助をもらうべき額であります。それに対して二十八年度には幾ら要求するかということで、それは従来三、五、二という比率を主張して来ておりますので、我々といたしましては三〇%を要求するということで、三〇%を掛けまして百九十九億一千三百万円が本年度要求いたすべき三割復旧を目標とした場合の額になるわけであります。その額のうちすでに予備費が付いた分があります。今年度の当初起りました融雪災害にはすでに一部予備費の支出がもう行われておるものがありますので、その額を差引きました百九十七億五千万というのが先ほど申上げました農業関係の災害復旧の要求額でございます。以下農地や入植災害とか、治山、林道、漁港災害、すべてそういうふうな計算基礎に基きまして二百六十四億という災害復旧の要求額を算出した次第でございます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 それに関連して……。私はそうここの段階としては掘つて聞こうという考えはなかつたのだけれども、一点伺いたいのは、今朝もらつた資料の昭和二十八年度発生災害被害額調という表、これを見ますと、この農林省として補助事業、そしてそこに農業用施設として五十七億二千万円ありますね、それから農地として二百六十三億五千五百万円あるのですが、今あなたのほうの推定を含めたいわゆる被害額というのは七百四十五億、つまり被害額として、査定被害額が七百四十五億という御説明ですが、この表とはどの関係になりますか、更には若し知らないのだとすれば、この表は一体どこから出たと推定されるか。

川合重男参事(委員部第三課長)

○参事(川合重男君) この表は大蔵省のほうから提出されました表でございまして、委員長から大蔵省のほうに御要求なさつた資料は、この災害の被害額と査定額を対照した表を欲しいということを御連絡してあつたそうでございますが、査定額のほうは目下査定中で数字が固まつておりませんので、一応大蔵省のほうで、各省から受取りました災害の被害額だけのものを提出した次第でございます。従いまして只今農林省のほうからお話のあります査定の数字じやなくて、被害の生の数字ということになるものと思つております。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 農林省のかた、今お聞きの通りですが、若しそうであるとするならば、農業用施設と農地とを合せたものがあなたのほうで言う九百四十二億になることになるのですか。

相坂治農林大臣官房会計課

○説明員(相坂治君) 只今配付いたされました表は私どもは初めて見るわけでございますが、大蔵省のほうでとつておる数字との御説明でございますが、今三浦委員がおつしやいました通り農業用施設と農地を合せました八百三十五億五千七百万円になりますが、この只今の一枚紙の表でございますと、農業用施設と農地の計でございますが、その八百三十五億が私どものほうで先ほど申上げました九百四十二億九千四百万に対応する数字と考えます。なぜこれが違うかということはちよつとわかりませんが、我々のほうは県から上つて参ります報告を集計いたしますが、大蔵省はやはり被害額を我我のほうが出す数字のみをとるのでなく、別途、まあ想像いたしますと、財務局あたりに被害額を調査させるというふうなことで、自分の系統の機関から吸い上げて来た数字或いは又県からの報告数字といつたようなものをいろいろ勘案して被害額を押えておるようでありまするので、そこで農林省から出しております被害額と大蔵省で調査いたしました被害額にそういう差が出て来るのではないかと考えます。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 この百何十億という違いは相当なものであつて、大蔵省の査定の仕方等についても、見方等についてもここに一応問題がありますが、これらは一切この段階については言つていても仕方がない。そこで私は農林省の相坂事務官にお聞きしたいのですが、あなたがお見えになる前に、私は今の予算の出し方を見ると、従来の三割という目標で農地の関係は出した、農業施設の関係は出したという御説明を承わつたのですが、この三割、予備費で出した分を除いて百九十七億、これで行つた場合、実際問題として農地の復旧或いは農業用施設の復旧が来年の田圃であれば、或いは二毛作であれば、できれば麦、遅くとも稲、こういう主要作物に使えるだけの一応間に合せるだけのことになると考えられる数字なのか、或いはそうではなくて、今日の財政のことでもあり、大蔵省のほうの事前の態度等から、まあ従来の三割程度にしたいものだと、こういうことで出て来たのか、この点先ず一応伺つて、若し三割にとらわれての数字であつて、事実米麦等に間に合せるための最小限度の、どうしてもしてやらなければ来年の食糧事情等に困るのだ、こういう数字がわかつておれば、その点をお聞きしたいという問題です。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 今年発生いたしました災害は異常に大きい災害でありますので、三〇%で初年度経費としていいということは申せないのでございますが、過去におきまして大体三〇%程度しか出た例が余りないのでございます。それじや三〇%でよかつたのかと申しますと、実はこれを基にいたしまして、有形無形な信用制度によりまして実際の工事は六〇乃至七〇%やつておつて、それが仕越事業となつて次年度に尾を引いておつたというような実際の例があつたのであります。併しながら、それは過年度における中等程度の被害の場合でございまして、本年度のような大きな災害では過年度のままでいいかどうかということは私ども余り自信がなかつたのでありますが、半面又財政的な問題もありまして、相当多額なものを要求いたしましても、それは或いは駄目になるのではないかというような面を考慮いたしまして、当初担当者といたしましては、残念ながら三〇%程度の要求にとどまつた次第であります。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 どうも大蔵省がそこにいるのかいないのか私は知らないけれども、大変気がねした御答弁ですが、それで今度は角度を変えて、仕越事業でも何でもいいです、今日の農山村の経済或いは農業関係団体の実力、こういつたようなあらゆる力をもう借りて結構です。そうやつていわゆる仕越事業というものをやられればそれで結構と、非常に先ず実際的に考えておつたとしても、それさえやれない。従つてこの程度の額であれば来年度の先ず米麦でいいです、米麦がどのくらい一体とれるべきものがとれないか、こういう数字はお持ちになりませんか。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 過去の災害におきましても、三〇%或いはそれ以下の予算措置しかできなくて、実際にどの程度までの復旧が行えたかという確たる統計は持つておらないのでありますが、大体六、七〇%程度の農地復旧を行えたと私考えております。併しながら先ほど申しましたように、本年度のようなものは果して六、七〇%まで行くかという疑問はございますが、一番私ども関心を持つておりますのは直轄代行事業として行います国がやらなければならない性格の事業なんであります。これは国がやらなければそのままに放置されておりますので、たとえ少い経費の中でも、この事業につきましては大幅にこれに充てまして、それが干拓地におきまする場合には背後地の間接的な予防等にもなりますので、この点に重点をおきまして復旧して行きたい、こう考えております。実際の米麦の作付その他等につきましては、現在のところ数字は持つておりません。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 災害復旧課長ですから、百九十七億というものをお出しになつて、そして今度全体として三百億というふうに枠が削られて、そしてその中の三十億というものを大蔵省が一応保留として握つて、そして残りの二百七十億というものを四、六の割合で受けて、農林省が二百七十億の四割を仮にくれる。そういうことになりますと、農林省の中でも各種の復旧事業についての配分の問題がおきましようが、そうした場合、今のところの見通しでは途中の段階でございましようが、而もなお且つ大蔵省に恐らくあなたがたのほうは強力に復活を要望していることだと思いますが、百九十七億が端的に言つて幾らになるのです、今のところでは……。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 農地局関係では七十数億、二、三億程度になろうかと想像しております。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 この七十億にまさにならんとする今日にして、この七十億を土台に考えた場合に、これならば恐らくも来年の米麦の収穫というものは、このために幾らかはみすみすつまりとれないでしまうのだ、こういうような想像がおよそ付けるかと思うのですが、この点についても何とも想像が付かないということになりますか、私どもはそれを聞きたいのです。というのは、御想像も付くと思いますが、食糧の問題は来年度の作にもよるにしても、御承知の通りの外貨を使わなければいけない、そうして向うが高い。そういうことになれば、その面から来年の予算の首尾というものが当然予想されるのです。ですから、それとの兼合いで本年出す経費が全然何と言いますか、その額だけにとどまるものではないのだと私どもは思う点があるわけなんです。そこでこの委員会としても、皆さんと諮つて、できればその線を又今後出て来たときの予算委員会においても、そういつた線から更に検討するというものが当然されなければならないと思う。そこでその点をしつこく聞くのですが、今日の財政或いはインフレを恐れる声の非常に高い際に、一時的にもせよ予算規模を増すという問題、それを執拗に要請するという点から言えば、こちら側においても確信がなければならない。いい加減なところで、多けれや多いほどいいといつた態度では、これもちよつと力弱い今日の場合としては、なかなか実現困難なことだと思うので、その資料が一つあればこの際是非欲しい、こういうことから、この点でお尋ねしているのです、如何でしよう。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 今の七十数億の予算では一〇%乃至一五%の初年度の比率にしか過ぎない、こう考えておりますので、如何に農民が仕越事業を余計やるからと言つて、それにしてもかなり少い数字であるということは想像いたされます。併しながら先ほど申しましたように、この少いものは直轄事業乃至は一般補助事業でありましても、大規模なものに重点的に配付いたしましてやつて行きたい、こう考えております。なおこれは或る程度当該年度は国からの経費を見られない農民は、それにもかかわらずあらゆる手段を通じて復活をいたすことと思いますが、その実際の手段は中金の自己資金或いは闇金融的なものもありましようし、或いは非常に辛い自己の労力を投資するというような面にもなつて来ようかと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 どうも私ばかり聞いておつて、皆さんお聞きになりたいでしようし、不満ですけれども……。なお私の希望としては、そういつた資料が恐らくもう少し時間をかせば農林省としてできるのだと思うのです。是非そういつた今お聞きしているような線の答えを或る程度自信を持つて出す、出して頂くことを期待して今回はこれで終えます。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 災害課長にちよつと聞きたいのでありますが、例年から言えば三割の金は初年度に政府が出しておる、今度ので見ると二割にも足らない。而も直轄的なものに重点を置いてそういう方面に持つて行く。こういうように考えると、それも無理とも言いませんが、考えてみると、被害農民は全く本当に立つ瀬がないように私は考えるのでありますが、この予算で今年度被害を受けて復旧する農民は、この枠内で補助金が行かないものがどのくらいあるか、或いは半分くらい行くか、或いは今年度一斉に復旧にかかるのだか、半分以上は本年度の補助金は一つも行かなかつたというような状態になるのではないかと思う。まあ大体どのくらいな率に今年度着手して、そうして政府の補助金が多少でも今年度行くというようなものがどのくらいの率になるのですか。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 御承知のように現在の災害復旧は、国の直接補助であるとは言いますが、実際の取扱手続におきましては、当初国は県へ一括割当を行いまして、県がその割当の範囲内で改めて一単位々月々、農業協同組合とか、土地改良或いは市町村というようなものに、この範囲内ではこういうふうに割当てたいという案を改めて政府のほうへ出しまして、この御協議の結果国がその数字を県に割当てることになつております。従いまして国がたとえ超重点的に割当てたい、こう考えておりましても、県がそういう意思がなく、極めて僅かな数でも総花的にばら撒くというようなことになりますれば、そういうような意思がございますれば、或いはそういうような方向になるのじやないかと考えております。従いまして只今の段階では県がどういう方針でやるか、それがわかりませんので、どの程度のものに補助金が交付されるかということは申上げられませんが、少くとも現在といたしましては、多少と言いますか、被害の程度の大きなものに先にやろうという気持があろうかと存じます。従いまして高率が適用になるであろうと思われる町村には少くも行くように思つております。それも勿論十分ではございません。そういたしますと、町村の数で半数以上はそうしたものがあろうと見ております。これは極めて大胆率直でありますが、現在のところの全くの推定の考え方でございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 先ほどからあなたが説明したこと並びに三浦委員からの質問、これらの内容を盛つたところの資料を、臨時災害対策中央本部の責任で、政府内の統一された資料を一括して本委員会に提出するように数日前から事務局を通じて政府側には要求してあつたわけですが、本日それが出ていないのは非常に委員長としては遺憾に思います。ただ私はここで是非承わりたいのは、公共災害復旧費は二百六十四億七千万円第一次要求をした、第二次、第三次の要求は幾らの数字に動いたのか、最終的には幾らになつているのか、そうして最終の数字に変つたために当初の二百六十四億七千万円と比較した場合に、生産は何%くらい下ると、こういうふうに大まかでも見通しを立てておられるのか、いやしくも予算を決定する以上一つの信念を持つて要求されておることと思うのであります。その点を答弁頂きたい。先刻答弁されたのは農地の百九十七億五千万円に対して約二十七億云々と、農地に限つて答弁されたのであつて、私は公共災害全般について数字がどういうふうに動いて行つて、結論としてどうなつておるか、それによつて当初農林省が計画した災害復旧、その裏付となる生産との関連はどの相愛低下すると考えておられるのかということをお答え願いたいと思います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 議事進行ですが、そうして又農林省が今のでまとめているとすれば、建設関係があるのだとすれば……。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) これだけを承わります。これはすぐわかつておるはずですよ。時間のかかるはずありません。答弁して下さい。

大塚常治農林省農地局災害復旧課長

○説明員(大塚常治君) 全体の二百六十数億につきましては私わか。ませんですが……。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 誰がわかりますか。

相坂治農林大臣官房会計課

○説明員(相坂治君) 災害復旧につきまして二百六十四億を要求いたしましたのでありますが、今委員長は第二次、第三次とどういうふうに変化したかという御質問でございますが、まだ第一次の要求に対して昨夜大蔵省の内示があつた段階でございます。従つてまだ第二次、第三次というふうに異動を別にいたしておりませんで、二百六十四億の要求を農林省は出した、大蔵省はそれに対して昨日閣議決定のありました三百億の災害復旧費の中で、この二百六十四億に対する大蔵省の査定額は幾らであるということを内示して来た段階でございます。その査定額は農林省分といたしましては八十六億五千五百万でございます。即ち昨日閣議決定のありました三百億という災害復旧費の中で、農林省の要求である二百六十四億に対する大蔵省の査定額の内示は八十六億五千五百万でございます。その内示を受けまして、まだ農林省といたしましては復活要求という段階もありまするし、それに対する又大蔵省との折衝等がありまして、まだこの数字は確定とは言えないかとも思いますが、ただ三百億という枠が昨日閣議で一応決定いたしておりますので、その中でこの分だけが非常にふくらむということはやや期待ができないのでございますけれども、先ほどの委員長の御質問に対しましては、この点だけお答えすればいいかと存じます。それから生産が要求額に対して要求額通りとれたとしても、この程度しかとれないという、或いは要求額をここまで削られて事業をやつた場合に、来年度の生産がどのくらい減るかということに関しましては、誠に遺憾ながら只今の段階では、私どもの知る限りにおきましては、その資料はまだ見ておりませんので、すぐ御提出することができないのは誠に遺憾と存じます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 農林大臣は見えるのですか。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 先刻来農林大臣の出席を要求いたしております。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 見えるのですね。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 農林大臣は只今衆議院の農林委員会に出席中で、向うの委員会はかなり揉めておるようでございます。従つてそちらが一応けりが付いたら出席するように重ねて要求してあります。  そこで重ねてお諮りいたしますが、農林当局に対する質疑を一応打切つて建設省関係をこの際聴取したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) さよういたします。  建設省関係は先ず河川局次長のほうから河川局の所管の点について重点的に説明して頂いて、その後に官房女書課長から建設省関係を総括的に聴取いたしたいと思います。

伊藤六三建設省河川局次長

○説明員(伊藤大三君) 建設省におきますところの今回の補正の要求の一番大きいのは河川局でありまして、而も河川局の中の道路、河川、砂防等に関しまするところの災害復旧の補助並びに直轄災害復旧費、それから特例に基きますところの地迂り、崩壊等の緊急対策砂防、これらが一番大きなものでございます。海岸の関係につきましても、建設省において所管しておりまして、これは一応災害復旧費の中で要求いたすということにいたしたわけでございます。災害復旧の要求は大体我々事務当局といたしましてこの程度に、これならば最も理想的であるという線から進めたわけでございまして、それにつきましては大体初年度におきまして、できれば六割程度やりたいという観点から進んだわけでございまして、それでこの要求の線もその線に沿つて進めたわけでございます。但し時期的の問題もございますので、八月、九月という分につきましては、査定の関係もいろいろ考慮いたしまして、四割程度を要求するというような観点から予算の要求をいたしたわけでございます。大体建設省におきますところの災害の復旧費は、府県の補助関係といたしまして、県の申請が一千三百九十七億程度ということであります。これを大体の今までの査定をして参りました実績を勘案いたしまして、なお査定のない部分もその実績に照し合せるということによりまして、大体八割程度ということでありましたのでありまして、それが約八〇%程度としまして、事業費にいたしまして一千七百十七億でございます。これを国費に換算いたしますると、通常の場合におきましては、大体初年度は三分の二において計算いたしまして、最後に補助率の確定を待ちまして、これを補正して、来年度の頂きましたる災害費の補助予算の中から埋めて行くということをいたしておつたわけでございまするが、今回は特例法の関係もございますのと、災害が非常に激甚でありましたので、この補助率を大体八割五分程度と、これは我々の計算の建前から立てたわけでございまするが、八割五分程度と、こういうことで計算いたしますと、大体九百五十億というぐらいのものになるのであります。これらのうち七月までの分につきましては六割程度仕事をやる、それから八、九の分を大体四割程度やるというような考え方からいたしまして、金を弾いたのでございます。それが災害復旧土木事業費の補助といたしまして、国費として要求いたしましたのが四百四十億程度になつておるわけでございます。それから直轄につきましては、総額が内地分といたしまして六十五億程度ございます。それから北海道の関係が約九億五千万程度かと存じまするが、それぐらいございます。それにつきましては、大体先ほども申上げましたように六割程度、而も直轄につきましては、ほかに金の出口がございませんので、全部六割程度ということで要求いたしました。その金額が補正予算として要求いたしましたのは十九億六千六百万円、これは前から頂いておりまするところの部分が二十四億八千ほどございまするので、その残額を頂くという意味でその要求をいたしたわけであります。なおちよつと訂正申上げておきますのは、府県災害につきましても融雪の部分がございますので、その部分が約一億九千ばかりございますから、これはその要求から差引くことと御訂正願いたい。大した大きな金には関係ございません。  それから災害対策砂防でございます。これは緊急対策砂防でございますが、これは特別法の関係からいたしまして、河川局といたしまして地方の何を推定いたし、いろいろ調査した上大体八十億程度になるのではないかと、これは現実に詳しく調査するということは困難でありますので、一応の推計を立てておるわけでございますが、その半額程度をやられたい、こういう観点からいたしまして、四十四億程度一つやりたい、こういう考え方から予算の要求をいたしたわけでございます。  以上が大体河川局といたしまして要求した主なものでございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 要求合計を言つて下さい。これを加えると幾らになりますか。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 砂防のほうを一つ……

伊藤六三建設省河川局次長

○説明員(伊藤大三君) 砂防に関しましては大体八十四億程度推定いたしてその計算の基礎といたしておるわけでございます。その約半額程度施行いたしたいというので、四十四億四千万程度を要求しております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  それでは続いて建設省の水野女書課長から全般的に御説明願います。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) 河川局以外の建設省関係の本年度の災害関係の要求、額、事務当局としての要求額を御説明申上げます。  先ず道路局関係でございますが、三重国道の直轄工事の払戻しになるのが一千万円ございます。そのほか……。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 総体幾らそれから道路、河川幾らと、こういうふうにやつてもらわないとわからないでしよう。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) 道路局関係の、これは主として道路の修繕に関する経費でございますが、三十七億程度でございます。それから排土事業、これは計画局所管でございますが、これが百四十四億程度、それから公営住宅の建設に要する経費の国庫負担でございますが、これが十五億程度、それから河川局関係が只今申しました数字に加えまして五百四十五億見当でございます。

重政庸徳自由党

○重政庸徳君 総額が……。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) 河川局だけが五百四十五億でございます。従いまして七百四十一億見当でございます。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 道路が七百四十一億ですか。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) いや全体で……

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 質疑のあるかたは願います。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 この七百四十一億というのは、当初あなたのほうで要求された額ですが、それはやはり六月、七月といつたようなところは六割を当年度に復旧するし、そうでないあとの十三億というのは、例えば四割とか、五割とかといつたような河川局で一応御説明になつたような成るべく半分以上を本年度にやりたいという考え方で出たという、これは要求額なんですか。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) 大体その通りでございますが、ただ公営住宅の関係につきましては、御承知の通り初年度三割、次年度二割というふうに法律になつておりますので、それは大体法律通りにいたします。それから排土事業につきましては、これはその事業の性質上二十八年度において全額を補助すべきであるというように考えまして、これは全額要求する、こういうわけであります。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 これに対して今度一応あなたのほうは復活中であつて、大蔵省から来た枠をこういつたような種類のものに分けて行くという煩瑣なことをするまでもなく、もう少しの大きな額をもらうまでは頭張るというふうにして、恐らく折衝中だろうと思うのですけれども、こういつた仕事に分けると、およそ今度の三百億中建設関係に来るだろという数字はどんなことになるのが、この点が若しわかれば……、つまりこれらの道路局三十七億、排土関係百四十四億、公営住宅十五億、河川局五百四十五億と合せて七百四十一というと、あなたのほうの割当は何ぼになるのですか。三百億である場合は建設関係百六、七十億ということになるかと思うのですが、それをこの要求に一応分ければどんなことにあなたのほうは考えておるのですか。

水野岑建設大臣官房文書課長

○説明員(水野岑君) 速記を一つ止めて頂きたいのですが。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 速記を止めてもらつても結構ですよ。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を止めて下さい。    午後四時十五分速記中止    —————・—————    午後四時三十八分速記開始

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  本日午前中に確認いたしました方針に基いて委員会を進めて参ります。今朝当委員会で確認したことは、長い間災害対策について慎重審議して参つた委員会としては何らかの結論を出すべきである。その結論をいつ出すかについてはいろいろと意見もあつた次第でございますが、災害について最もその重要部分を占める農林、建設の事務当局から一応の説明を聴取して、その結果に基いて判断いたしたい、こういうことでありました。それに基いて本日午後両省関係の説明を聴取いたしたわけでございます。その結果は各位のお聞取りの通り、現在の大蔵当局の考えている線と相当の懸隔があることが明確にされました。なお委員長に対しましては、他の常任委員長から、委員長の連絡会を開いて災害に関係のあるところの委員会の合同懇談会の結論として一つの線を出したいというような交渉もあつております。従つて私はその交渉にあずかるに当つて、この災害地緊急対策特別委員会として一応の意思決定を以て臨みたいと考える次第でございます。今朝も質疑の間に論じられたわけでございますが、緒方副総理が過去において再三再四言明いたしました災害復旧国費所要額の三割というこの三割を絶対に下らない、三割というものが最低線で、三割以上の災害対策費も考慮すべきだということが、従来の本委員会の経過から言いましても、本日の質疑応答から割出される一応の結論としても先ず妥当ではないか。この一応の線を以て委員長は関係各常任委員長と交渉に当りたい、こう考えるわけでありますが、これを皆さん方にお諮り申上げます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 今のあれなんですが、一応の結論というのは、これだけの予算、伝えられるところの三百億程度ではてんで問題にならない。どういうことを結論として持つて行く、こういうことですか。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) ちよつと速記を止めて下さい。    午後四時四十一分速記中止    —————・—————    午後五時七分速記開始

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  改めて申上げますが、当水害対策委員会としては、災害予算については災害復旧国費所要額の三割以上を予算化して災害復旧に善処すべきだということを意思決定として、本委員会を代表して委員長は参議院の各常任委員会並びに衆議院側及び関係当局と折衝を保ち、その観点で努力するということを意思決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 異議ないようでございますから、さよう決定いたします。  速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○委員長(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。  本日はこれを以て散会いたします。    午後五時十一分散会

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