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16回国会参議院1953/07/29

人事委員会 第14号

発言数
61
登壇者
8
会派数
4
開催日
1953/07/29

会議録

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今より人事委員会を開会いたします。  本日の議題は公報記載の通りでありますが、先ず国家公務員の給与問題に関する調査並びに国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。政府から給与局次長慶徳庄意さん、説明員として大蔵省主計局給与課秋吉義雄さんが出席されております。御質疑なり御意見のあるかたは御発言願いたいと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 その前に、今の議題と関連もあると思うのでありまするが、恩給法の一部を改正する法律案が現在内閣委員会で検討されておるわけであります。この一部を改正する法律案の中に公務員の恩給に関する重大な問題があるわけであります。それは、簡単に申上げまするというと、三十一条乃至四十条の規定が現法律から削除されることになつておつて、それによりまして、三十八条以下の不健康業務に従事する公務員、例えば蒸気機関車の乗員、炭坑内の切羽における現業勤務員、結核患者の看護員等に対する加算が打切られることになつているわけであります。この問題については、従来しばしばいわれておつたように、公務員に対する恒久的な恩給制度乃至は退職給与の制度、こういつたものが現在進行しつつあるさなかでありまするので、これらの打切りについて、暫しそれらの法案が整備され得るまで御猶予を願いたい、そして更に検討する余地を与えてもらいたいというふうな点について、本人事委員会として、内閣委員会にその実現方について考慮をしてもらいたいという点を申入れたい、こういうふうに考えるわけであります。この点について一つお諮りを願いたいと思います。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今の岡君の御発言に対して他に御意見ございませんか。——なければ岡君の申入れについての用意された文書を一つ御発言願いましようか。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それでは一応申入れする文案をここで読みます。    恩給法の一部を改正する法律案に関する件   昭和二十八年七月二十九日人事委員会において標記の件に関し左のように決定したのでその実現方について努力せられたく、当委員会の申合せにより申し入れる。    記   一、本改正法律案においては、恩給法の第三十一条乃至第四十条の規定を削除することになつているが、その結果、第三十八条以下の不健康業務に従事する公務員、例えば蒸気機関車乗員、炭坑内切羽に於ける現業勤務員、結核患者の看護員等に対する在職年数計算加算の制度が全廃せらるることとなつた。政府の理由とするところは、旧軍人等に対する加算を廃止したる関係並びにこの種業務に従事する公務員に対し最近一般よりも割よい俸給が給せられ、従つて、恩給金額計算の基礎俸給額が増加する事実とによるものとしているが、かくの如き給与制度、退職金制度全般に関連して検討すべき事項は、これを法律が予定する綜合的恒久的退職給与制度の制定の際に譲るべきものと認められ、且つ現在従事している公務員の待遇を低下すると認められるから、貴委員会におかれては、当分の間なほこの制度を存置せらるる様御取計らい願いたい。  以上であります。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて。  恩給法の一部を改正する法律案に関し、内閣委員会に対して先ほど岡委員が読み上げられました通りの文書を以て申入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) それではさよう決定いたしまして早速申入れることといたします。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 次に、只今官房長官が御出席になつておりますので、国家公務員の給与問題に関する調査について御質疑のあるかたは御発言を願います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 官房長官にお尋ねいたしますが、去る十八日国会と政府に対してなされました公務員給与の改訂に関する人事院の勧告については、すでにもう官房長官としてはいろいろこれ手対する御考慮となされただろうと思いますが、御承知の通りこの問題については衆参両院における本会議でも緊急質問が行われ、又予算委員会、人事委員会等においてもいろいろこの問題をめぐつて論議をされたところであります。然るにその経過の中では、この問題に対して所管外の大蔵大臣が、しばしば内閣の意見と見まがうような発言を行われておりまするし、而も権限外の大蔵大臣が勧告の内容に立ち入つてまで差しでがましい意見を述べられていることも往々ございましたが、一体この問題に関する権限と責任は官房長官にあるはずでありまするが、そういう権限外の発言等に対して官房長官のほうから何かの意思表示をされたことがあるかどうか。先ずそれから承わりたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今御指摘のごとく、お話の点につきましては、官房長官が権限乃至責任を有することではございます。大蔵大臣がたまたまこの人事院勧告と関連いたしまして、本会議その他におきまして所見を述べました点は、それぞれ御質問を頂きましたので申上げたわけでございますが、国家財政を預かる立場の大蔵大臣としての所見であると了承する次第でございます。従いまして、今後この人事院勧告を如何に政府が取扱うかということにつきましては、政府としてすでに研究もいたしておりまするが、これかり検討をしなければならない問題が多いのであります。さような経過におきまして、官房長官は官房長官としての立場において大蔵大臣といろいろ折衝することもあろうかと存じます。只今りところ共に研究をいたしているという次第でございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 共に研究されるということは大いに結構なやり方だと思うのですが、併し、今、官房長官のほうから、大蔵大臣は質問をされたからそれに対して答弁をしたのだろうというお話ですが、その答弁の内容が誠におだやかでない答弁に発展しておるのです。これは官房長官も御承知のように、新聞記者団との会見等の場合には、「人事院の勧告が三百数十の事業場に対する調査を行なつたといつて勧告しているが、事実は、現在における民間賃金の状態は横這い若しくは下落の傾向にあつて、」——明らかにこの点は人事院の勧告に対する誹謗という状態です。更に又、予算委員会における答弁等におきましては大蔵大臣自身が長官であつた経済審議庁の資料等に対してまで、とかくの論議をされているようでございまして、勿論、大蔵大臣が、財政上の理由から、大蔵大臣としての立場からの御意見の発表や御答弁は、これは当然あつて然るべきだと思うのです。併しながら、権威ある、一応権威あると我々は考えなければならないはずの人事院の勧告に対して、その内容に対してまで大蔵大臣がとかくの批判をなされておるということは、これは明らかに行き過ぎであると言わなければならない。而も所管の官房長官のところで未だこの問題に対する意思表示がなされていない段階において、大蔵大臣が率先してそういう態度をとられることは、これは我々としては不可解千万だと言わなければならないのです。併しこの問題については、官房長官に対しては、大蔵大臣がそういう意思表示若しくは意見を吐かれたりすることに対して、所管長官としての立場から、こういうやり方を、政府がこういう態度をとらないように、一貫した方針で、官房長官自身としての責任ある態度を通じて、今後とも問題に対処されることを、私は官房長官に要望したいと思います。そういう意味での大蔵大臣の発言の内容についての只今の質問でございます。  更に私は、もう会期があと三日に迫つておるという現在の段階で、二週間近い時日を経過している今日までの時日の経過において、政府としては人事院の勧告を検討されたか否か。それから又、若し検討されたとすれば、現在政府としてはこの勧告に対してどういうお考えを持たれているか。その点を先ず承わりたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 千葉さんも仰せのごとく、本勧告につきましては、もとより政府も、この勧告を受領いたして以来、検討をいたしている次第ではございますが、申すまでもなく相当内容的に多岐にも亘つております。又給与の面で、仮にこれを実施するという場合におきましては、相当多額の予算も計上しなければならないわけでございます。かようなことにつきましても、現在の我が国財政ではなかなか容易ならざることでございます。そこで、今までも検討いたしておりましたのでございます。只今のところでは、まだ政府といたしましては如何にするという決定的の結論には到達いたしていない次第でございます。できるだけ速やかに決定的な結論に到達せしめなければならないのは勿論でございまするから、今後といえども今申上げましたような趣旨によりまして検討を進め、できるだけ速かに結論に到達したいと、こう考えておる次第でございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 只今の御答弁で、まだ結論には達しておらないけれども、今までも十分この勧告については研究もされたし、又今後も鋭意研究をされるという御答弁でございましたから、そういう政府の段階の中で質問を私は二、三いたしたいと思います。  先ず第一番にお尋ねしたいことは、検討された経過の中で、政府としては、人事院のほうから出されたこの勧告は、一体いつから給与の改訂若しくは給与準則の制定を行わなければならない勧告であるかということについてどう把握されたか。つまりその改訂の期日でございます。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今お尋ねの点は、勧告の中には速かにという表現になつておるわけでございますが、政府といたしましても、この種の勧告を受けました上は、速かに結論を出すべきであることは申すまでもないのでございますが、事情が先ほど申上げましたようにいろいろ容易ならざる事態でございます。従いまして、速やかにとは申しながら今直ちにというわけには参らない次第でございます。先ほど御指摘のごとく、こういう点につきましての責任を持つておりまする私といたしましては、できるだけ速やかに結論を出すように今後とも努力しなければならないと思つておる次第でございます。従いまして、的確に、只今のお尋ねの点に、何月頃からどうこうということは、今のところでは、可能不可能というような点等とも睨み合せまして、ちよつと的確に申し難い事情にあることを御了承頂きたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私のお尋ねしているのは、この勧告の問題を繞つて政府が置かれておる立場や、政府のお考えになつておられる点についてお尋ねしているのではなく、勧告をどういうふうにお考えになつておられるかという中の一つとして、一体、人事院の勧告は、給与改訂をいつから行えという考えの上に立つているという把握を、官房長官としてされておられるかという点です。具体的に申上げますならば、人事院の勧告は、御承知のように、本年三月現在の平均給与はこれこれの金額であるという前提に立つて、それに平均幾ら幾らを増加して、千八百九十三円程度という言葉を使つておりますが、その程度を増加して、おおむね一万五千四百八十円に切換えるべきものだという勧告です。ですから、従つてそういう条件から言えば、動いている公務員の平均給与の状態から言いまして、人事院の主張している平均給与にこの俸給表を以て切換えるためには、四月一日その切換えを行い、給与改訂を行うべきだという主張になつていると思うのですが、官房長官としてこの点をどうお考えになつておられますか。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今御指摘の点につきましては、もとより、いつから実施するとか、実施することができるに至るとかということが、問題だと思う次第でございます。先ほども申上げました通り、政府は、この種の勧告に対処するには、できるだけ速やかに処置すべきは申すまでもないのでございます。先ほども申上げましたような事情によりまして、今直ちにというわけには参らないかと思いますが、鋭意検討中でございまして、お話のごとく、従来の経過並びに勧告に出ております立場よりいたしまして、これは四月一日からというふうに千葉さんはおつしやるのでございますが、可能不可能というようなことから関連いたしまして考えますと、なかなか政府といたしましては、千葉さんのお話のような結論に簡単に参れるかどうかということは甚だ困難があろうかと存ずる次第でございます。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私が官房長官にお尋ねしているのは、政府が改訂の時期をいつにするとか、いつ頃になるであろうというような、そういうお考えを聞いているのではなくて、特にあなたにお尋ねしているのは、この人事院の勧告に対して、公務員の給与をどう扱うかという責任者である官房長官でありますから、従つて官房長官が人事院の勧告内容をどう把握されておられるか。その官房長官の把握しておられる状態によつて、政府の考えというものがかなり影響を受けると思う。ですから、そういう意味から、勧告の内容に対して官房長官が把握しておられるその内容が、かなり問題になると思われますので、従つて私は、いつ頃改訂の見込みだとか、政府はいつ頃この問題を解決するつもりかということをお尋ねしているのではなく、人事院の勧告が主張している公務員の給与を改訂すべき時期はいつと官房長官は把握しておられるか。その点を私はお尋ねしている。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 私は、千葉さんのお話のように、四月からとおつしやることは、当然にそういうように受取るべきであるとまでの把握をいたしておりませんわけでございますが、只今いろいろお話も承わりましたしいたしますので、その御注意の点もよく研究いたしまして、この把握につきまして更に研究をいたしたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 この問題について官房長官によく認識をしてもらわなければ、問題の前途に暗影を投げかける虞れさえもございますから、できるだけ私はこの機会にこの勧告の内容について官房長官にお尋ねし、又御答弁を承わりたいと思うのでありますが、併しかなり細部に亘る点がありますので、一応この際はこの問題はこれくらいにして、できるだけ速やかに官房長官に只今の問題について研究をされて明確な結論を出されるように、ここに御要望申上げまして、私は次の質問をいたしたいと思います。  その次の御質問申上げたい事項は、御承知の通り、人事院の勧告は七月の十八日に出ましたが、併し去年の十二月に現行給与法が審議されましたときに、御承知の通りに、衆参両院においおのおのの俸給表等に対して、「本表は、暫定的のものであつて、なるべく速かに合理的改訂を加えるものとする。」つまりこの備考から言えば、現在の俸給表そのものが合理的なものでないということがはつきり国会として結論か出ているわけであります。而も成るべく速かにということはここにも言われておりまするし、従つて政府の立場から言えば、少くとも人事院の勧告を待たずに、この備考に従つての方策が講ぜられていなければならなかつたはずだと思う。それなくして今日まで到頭延び延びになつてしまいましたけれども、この現行給与法における備考の点から言いましても、政府としては速かに俸給表の改訂若しくは給与の改訂に対して積極的な態度をおとりにならなければならなかつたと思うのです。前内閣における菅野副長官がしばしはこの問題に対しては当委員会でも言明されたところでありますが、菅野副長官は、この問題を所管しておられる責任者の一人として、政府としてもこの問題の解決のためには鋭意努力をしておるし、できるだけ速かにこの俸給表の改訂等の措置を講じたいという御答弁を私どもは何度も承わつておるのです、この問題について今まで官房長官はどう対処されて来たか。その点を先ず承わりたい。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 速かに合理的に改訂するという建前からの検討は、もとより政府もいたしておりましたわけでございますが、先刻も申上げましたように、可能なる結論ということがなかなかないし、財政上実施できる結論というものが、御承知のような情勢下におきましては、なかなかできがたいために、さような意味においての改訂の実施と実現ということがなされる場合がなかつたことは、非常に遺憾に存じておる次第でございますが、先ほど申上げましたような次第でございまして、今日におきましては、すでに更に追つかけて勧告が出ておるような状況でございます。更に一層鋭意検討をいたしまして、できるだけ速かに結論を早く求めたい次第であります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 冒頭にも少し触れましたけれども、従来、大蔵大臣は、主として財政上の立場に立つて給与改訂の問題の前途少くとも暗影を投げかけるような答弁や言明をしばしば行われておりまするし、且つ或る場合のごときは、本年度の給与改訂の見通しはすこぶる困難であつて、場合によつては来年四月一日以降の二十九年度予算によつてこの問題が解決されるのではないかというような意見さえも大蔵大臣は吐露されているわけでございまして、この点については、もうすでに官房長官もよく御承知のところだろうと思う。従つてそういう情勢になるということになると、これは誠にゆゆしい問題でありまするし、且つこの問題を所管しておられる官房長官の立場としては、若しもこのような空気や意見が瀰漫するままに放任するということになりましたら、これは官房長官としての職責は、この問題に関する限りは果せないという恰好にまで発展するのではないかと思います。従つてそういう意味から言いましても、この問題の担当者である官房長官の立場からは、少くともそういう空気や意見が瀰漫することを避けるためにも、早急にこの問題に対して研究を加え、結論を求められるべきです。そうして問題の解決のために努力されなければならない立場におありだろうと存じます。従つて、そういう立場から、官房長官にこの問題に対して鋭意善処されることを要望いたします  更に第二の点としてお尋ねしたい点は、公務員に対する期末手当の問題であります。これは、やつと十二月分に支給されるべきものから繰上支給という措置が講ぜられたのでありますが、併し御承知のように、人事院の勧告は、六月に支給せらるべき分については、〇・七五カ月分、それから十二月に支給せられるべき分については一・二五カ月分という勧告が出ておるわけでございまして、従いまして、この限りでは今年六月並びに今回支給されることになりました期末手当の合計額が大体人事院の勧告しました六月に支給せらるべき期末手当の額と同様になつたわけでございます。併し一方から言いますと、予算の関係等のために、十二月分から〇・二五カ月分が繰上支給という形になりましたので、人事院の勧告からいいますと、少くとも年末の分については〇・二五カ月分の不足があるわけでございます。従いまして、繰上支給をしたから、十二月の分については〇・二五カ月分足りなくてもいいのじやないかという考えは、人事院勧告を尊重する限りにおいては出て来ないと思うのであります。この問題に対して官房長官はどう善処されるおつもりか。それをお聞きしたいのです。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 前段の御指摘、御注意の点につきましては、私も激励を頂いている意味にも解せられる次第でございます。せいぜい御趣旨に従いまして努力をいたしたいと考えます。後段の点につきましては、勧告の内容とも関連いたしまして、いろいろお説もあることと思いますが、今直ちに、国が繰上支給いたしました分が、即ち今度の勧告によりまするものと夏季につきましては同額になるわけでございますが、そのままそういうふうに支給をいたしまして、それから暮の分は又足りない分をとるというようなことは、ちよつと今申上げがたい次第でございます。只今といたしましては十二月の分を繰上支給したということが、これはすでに出しまして御決定を頂きました法律の内容によつても明らかでございます。お話の点につきましては、これからいろいろ検討をいたさなければならないことでございまして、今直ちに千葉さんのお説の通りでございますということは、私といたしましては申上げがたい点、御了承頂きたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 最後にお尋ねしたいことは、これは直接官房長官の責任ではありませんが、併し官房長官の所属しておられる政党のほうから「明らかに人事院の給与準則に関する勧告を抜き出して提案されたものと思われる議員立法の法律案が提出されておることは、官房長官も御承知だと思います。あの法律案の内容の可否は別といたしまして、この問題に関連して官房長官に確かめておきたいことは、政府としては只今研究中だという御答弁でございましたが、今度の人事院の勧告が主張している給与改訂と同時に給与準則の制定を行うべきだという勧告に対して、場合によつては政府はこれを別々に扱うお考えがおありかどうか。その点についてお尋ねしておかなければないのは、今も申上げたように、官房長官の属しておられる政党の中からその法律案が提案されているという事実から考えますと、官房長官としてもこの問題に対して一応の御意見がおありだろうと思うのです。従つて給与準則と給与改訂とを切離して、場合によつては給与準則の制定だけとか、或いは場合によつては給与改訂だけで、現在の一般職の職員の給与法で給与の改訂を行なつたりするようなことがあるかないか。その点についての官房長官の御意見と見通しを承わつておきたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 勧告の中にありまするものから引出して議員立法にした云々と言われます点は、どの点になりますか。教員の三本建ての問題かと了承いたしますが、議員立法でございますので、政府みずからはもとよりこれを検討いたしまして提出いたしましたのではございませんが、先般の閣議におきましても、この議員立法が提出になるということで、大体の内容等の説明も、研究いたしました事務当局から伺いましたのでございますが、そのときも、なかなか、今度出るという議員立法の内容をつぶさに検討して見ますと、政府といたしましてはいろいろ問題があるようにも考えております。でございますから、これはいずれにいたしましても、もとより国会においてそういう立法がなされました場合には、これに従いまして政府は善処して行くことは言うまでもないことでございます。だがその他の点につきましては、最終的の結論に今又直ちには到達しておるわけではございませんが、問題の性質上、先ほどのお話のごとく、別々にということもないとは言えないと思うわけでございますが併し別別になつたつて、どうこうしようということを徹底的に協議いたしましてそういうことにきめておることではございません。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 官房長官にお伺いいたしますが、昨年の十一月の給与ベースの改訂等の当時におきまして、前の菅野官房副長官はしばしば本委員会等において言明いたしたのでございますが、公務員の最低の生活は財源が如何に不足しようと必ず確保するのだということをしばしば言われていたのでございます。それに関連いたしまして昨年八月一日に人事院が勧告いたしました十八歳の成年男子の俸給は四千七百円という勧告をいたしたのだが、十八歳の成年男子はそれでは政府としては不足するのだというので、人事院の勧告を上廻つて四千八百円にいたしたのでございます。それから、だんだんに率を落して行つたのだが、人事院の勧告は、昨年の五月一日を標準にして、その前の勧告の当時よりかも民間給与やC・P・Sが二割くらい増加になつているからという根拠で、一万三千五百十六円という勧告をしたのです。政府のほうでは十一月一日を基準にして、その前年の十一月一日から昨年の十一月の一日までのC・P・Sや民間給与が二割上廻つておる。そしてそのときの公務員の給与の実態に民間給与の上つた二割分をベース・アップをして、昨年の一万二千八百二十円でございましたか、それに決定したのであります。それは、十八歳の成年男子は、俸給は人事院の勧告よりかも上廻つているが、後は人事院の勧告通りに並行して給与ベースをきめたのだということだつたのでございます。ところで、その内容は、いろいろな計算等からいたしますといわゆる中だるみという現象になつていたのであります。そして政府できめた給与のベースから言いますと、四級の公務員は標準生計費を二割六分下廻つている。五級の公務員については三割下廻つている。六級は二割三分下廻り、七級は九分下廻つているのでございます。五十二万人の公務員に対してその総額は百六十三億にも上るような不合理な給与の改訂をしたのでございます。そこで私どもは、あの法律案を採決いたしますときに、本表は暫定的であつて成るべく速かに合理的の改訂を行うものとするという修正をして決議をいたしたのでございます。その後、今回の人事院の勧告におきましてはそれらについて非常に御研究になつて、平均一割三分九厘というベース・アップのところを、六級の公務員等については一割八分のベース・アップをして、中だるみというようなことをできるだけ是正をして来たというように説明を伺つているのでございます。そこで、なお今回の給与の改訂の勧告につきまして、只今申しました六級の職員の標準の俸給は、現行の給与では三十二号というのが一万六百五十円というふうになつております。勧告では  一万二千六百円だ、その一万二千六百円は、同じような境遇にいる民間給与の俸給が一万二千六百八十円だから、それと同じような給与にするのだという勧告の建前になつていることでございます。丁度民間給与と同じような待遇をしようということが勧告の原則になつているようでございますが、この民間給与の一万二千六百八十円というのは、これは民間におきましてきまつてもらつておる手当で、それが標準生計費を償つている金額かどうかという問題とは別だ私は思うのでございます。その通りに実施がされれば民間給与と同じようなことになりますが、このほかに非常に大きな問題があるのではないかと思います。財政の都合等も考慮して人事院の勧告通りに改訂をすることができそうもないように大蔵大臣の御答弁でもあり、只今の官房長官の御答弁でも、財政の都合も考慮してというようなこともありますが、政府はしばしば最低限度の生活費は保障するのだということは従前から言つておることでございます。財政上どうしてもできないというのならば、赤字の起債をしてもこれを上げろというようなことは、私どもはこれはできないことだと思いますが、どうしてもできないならば、はつきりした理由を説明をして、公務員の納得の行くような方法でやつて行くように、今度態度をおきめになるときには、そういう点で是非とも官房長官は御努力をお願いいたしたいと思いますが、できないならば、これは今はどうしてもできないのだけれども、今公務員の働いているこの仕事については、その人その人の仕事ではなく、それが国の長い将来に亘る仕事まてやつているということになれば、足りない分は何らかの方法で将来なしくずしにでも返して行くようなことも考えなければ、公務員にただオーバー労働をしてやりつ放しということじや、納得はできないのじやないかと考えるのでございます。そこで、只今申上げましたこの勧告通りに行かないということになると、それだけ標準生計費を割つてしまうことになるのじやないかと思いますが、只今までには人事院から、その一万二千六百円の六級の平均の給与に対して、標準生計費が幾らだということを、資料を要求いたしておりますが、慎重に研究しているということで、一万二千六百円が果して標準生計費だか、それよりかももつと上廻つているのか足りないかは、今はわかりませんが、人事院からそういう標準生計費の資料が出ましたならば、それを下廻らないように是非御努力をお願いいたしたいと思う。なお民間の一万二千六百八十円のそのほかに、この民間の給与の実体調査におきましては、民間では超過勤務手当というのが二十時間から三十時間あるのでございます。それを加えて民間の労働者は生活を支えて行くのでございますが、公務員の超過勤務手当は御承知の通りに十五時間程度じやないかと思います。民間の給与と、丁度きまつた給与は同じような勧告をいたしておりますが、実際の給与というものは民間のほうはこの上にもう二割ぐらい入つておる。公務員は一割にも足りないくらいの超過勤務手当じやないかと思います。比較をなさる場合に、私は、その超過勤務務手当をどの程度に民間は加算せられており、公務員はどの程度に加算されているかということを加えた上で、両方比較して行かないと、本当の給与の改訂というものは出て来ないんじやないかと思います。昨年、合理的な改訂をするものとするという修正をいたしましたときにもその点が私どもは重要な不合理な点であると考えていたのでございます。今度政府のほうで態度をおきめになる場合には、是非ともその点を御考慮になつて、公務員の生活費さえも切り下げてしまうというようなことは絶対にないように御努力をお願いいたしたいと思います。  もう一点お伺いいたしたいと思いますが、本日の委員会の議題にも出ておりますが、先ほどお話のありました教育職員の三本建の問題ございますが、あの議員立法は今日提案理由を伺うはずでございますが、施行期日は二十九年の一月一日になつているのでございます。この人事院の勧告給与ベースの改訂と給与準則の制定と、この二つがここに入つておるのでございますが、成るべく速かに実施するように勧告になつておりますが、先ほどの御答弁でもこれから政府のほうで態度をおきめになるので、いつ法律案を出すか、マキシマムのところわからない。大蔵大臣は新聞等で拝見いたしますと、二十九年度から給与改訂をするようになるかも知れないといつたようなことが発表されておるのでございます。本日から、会期が迫つておりますけれども、教育職員の三本建の問題は委員会といたしましても慎重に審議をいたしまして、何らかの態度をきめなければいけませんが、一月一日の施行期日ということは、給与準則をいつ頃政府では法律案にするかということが前提でないと、あの法案は審議してもこれはできないと私は考えるのでございます。教育職員の三本建が一月一日から施行をするという原案通りに仮に可決をいたしました場合に、十月一日頃に給与準則が政府のほうで法律案を出すというようなことになると、あの議員立法は私は又そのときに改訂するのが、無駄になつてしまうような気もいたすのでございます。その関連におきまして、大体、政府では給与準則の法律案はいつ頃にお出しになる見込みでいられるか。官房長官のお考えをお伺いいたしておきたいと思います。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 先ず前段御指摘の点でございますが、いろいろ詳細にお伺いをいたしたのでございますが、お説の点を参考にいたしまして、今後に資したいと考える次第でございます。ただ先ほども申しましたような事情もございますので、そういう点からいたしまして、お説の通りそのままに行くか行かないかということにつきましては、なかなか困難性もないとは言えないと思う次第でございますが、後段の点につきましては、大蔵大臣が二十九年度から給与の改訂を云々というようなことを言つたとかというようなことについて答弁を要求されておられますが、政府といたしましては、給与の改訂は二十九年度からにしようというようなことは、きめておるわけではございません。そういう次第でございますから、私といたしましては、決して二十九年度から改訂をするのだということを前提としていろいろ申上げるという次第ではないことを、御了承頂きたいと思います。給与準則の法律案をいつ頃にというお話でございますが、今日直ちには、いつということはちよつと申上げがたいのでございますが、これ又速かに検討をいたしたい。それによつて結論を得て善処いたしたいというように考えておる次第でございます。なお議員立法ができました場合、この場合におきましては、もとよりこの議員立法の御趣旨に従いまして政府は善処すべきであることは申すまでもないことであります。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 只今給与準則の法律案の提出時期について、まだおきめになつていないように伺つたのでありますが、議員立法の施行期日が一月一日からになつているというのを、若しこの委員会で決定する場合に、私は今度の、無論臨時国会もあるように考えるのでございますが、そのときに、給与準則が、長い間、人事院が職階制に基く給与準則の改訂を確立しようということでやられていても、今度初めてこういう準則が出たのでございます。それが、若し法律案で政府がこれをどういうふうにお取扱いになるか知りませんが、法律案が出た場合に、私は十分にこれを検討することが必要だと考えるのでございまするが、早くにこの給与準則の法律案が出れば、施行期日は一月一日になるか、十月一日になるかというような見通しになると思うのでございます。そうしますと、教育職員の三本建の法律も今会期中に決定しなくてもいいような問題も出て来るのじやないかと考えるのであります。そこで、そこら辺のお見通しをもう一遍重ねてお伺いしておきたいと思うのであります。

福永健司自由党内閣官房長官

○政府委員(福永健司君) 只今の点は、議員立法をどうお扱いになりますかということに影響を与えないでもないような点がございますので、ちよつと政府側の私といたしましては、どう申上げてよろしいか申上げ方が非常にむずかしいと思うのでございますが、議員立法をどうお取扱いになりますかということについては、どうぞ国会のほうで然るべくお考えを頂きたいと思います。給与準則の法制化ということにつきましては、先ほども申上げましたようなわけで、できるだけ速かに検討を進めたいと存じます。臨時国会がどうこうというようなことも、ちよつと只今直ちに私の立場で申上げるわけにも参りません。何とぞ御了承を頂きたいと思います。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 先ほどから運輸省鉄道監督局長植田純一政府委員が御出席になつておりますから御質疑のかたは願います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 ちよつと人事院の慶徳さんがおられますので、公務員の恩給退職等について関連がありまするので、伺いたいと思うのでございます。それは、当委員会において国家公務員に対する退職手当の臨時措置に関する法律案が出ておるわけでございます。而もこれは期限付きになつているわけでございます。而もこの法案はたびたび暫定措置をとつて来たというふうな性格があるのであります。なお内閣委員会においても、軍人恩給と併せて公務員の恩給に対する重大な問題が検討されておるのでありまするが、給与局の次長の慶徳氏がこの直接担当者に当つているということも聞いているのですが、その点は如何なものでしようか。

慶徳庄意人事院事務総局給与局次長

○説明員(慶徳庄意君) 只今御質問がございましたように、人事院といたしましては、国家公務員法の規定に基きまして、相当長い期間に亘りまして、新しい恩給制度の調査研究を続けて参りましたことは、御指摘の通りでございます。卒直に申上げまするというと、昨年の六月に、一応事務的な、事務としての一応の成案を得ておつたのでございます。ところが、その後におきまして、例えば、電通省が電々公社となりまして、国家公務員の範囲から除かれるというような新らしい情勢、更に又、現在国会において審議されておりまするところの、軍人の恩給復活に伴いまするところの恩給法の改正、これ又その実体的内容におきましては、従来の文官にも相当の影響を持つというような内容になつておるような点、更に又、只今御指摘になりました、国家公務員の暫定措置である退職手当法、これも現に国会で御審議中の問題になつております。そのほか、恩給関係の問題につきまして、前国会におきまして、これは大変事務的な問題になりまするが、いろいろの点において改廃が行われております。更に又、昨年六月、事務的試案を作りました後におきまして、御承知のように、ベース・アップも行われたというような、相当いろいろの情勢の変化がございますので、それらを総合的に考慮いたしまして、目下新らしい体系、給付の内容というような点についても研究中でございます。同時に又、新しい公務員法におきましては、健全な保険数理に基く長期財政計画によらなければならないということになつておりまするので、先ほど申上げました適用範囲の変更、ベースの変更、或いは給付内容に若干の変更があれば、これにも又関係を持つというような、保険数理との関係というような面からいたしましても再検討を続けてございます。これ又、卒直に申上げまするならば、相当準備は進捗いたしております。併し、遺憾ながら、今開会されております国会も余すところも僅か三日でございますので、遺憾ながらこの国会に勧告になりますことは少し無理ではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 今、慶徳氏から、作業の進捗状況に関するいろいろな問題についてお答えがあつたわけでありまするが、先般の当人事委員会において、人事院の責任者である淺井総裁が、この会期中に公務員に対する恩給勧告を、退職金を含めて必ず出したい、出すという約束を明言したと確認しているわけです。その点について、淺井総裁のほうから、担当者であるところの給与局のほうに、そういつた点の連絡なり、打合せ等があつたかどうか。そういう点について伺いたい。

慶徳庄意人事院事務総局給与局次長

○説明員(慶徳庄意君) 淺井総裁から、そのような答弁を国会においていたしたということは伺つております。同時に又、その総裁の御意見に従いまして、実はベース・アップ及び給与準則の勧告を行いますと同時に、連日連夜というような状態で、実は先ほど申上げましたような問題点につきまして、引続き検討を続けて参つておることも事実でございます。従いまして、総裁みずから、昔の言葉で言いまするならば、文字通り陣頭指揮に立ちまして実はおやり願つて参つたのであります。ところが、何分にも、年金制度といいますものは、御承知のように、相当内容的に複雑であり、且つむずかしい問題がございますので、遺憾ながら、最善の協力はして参つたのでありますが、余すところ日が短かいこの国会に勧告いたしますこと自身が、事務的な準備過程を通じまして、誠に遺憾と存じますけれども、困難であろうと考えまして、お考え申上げたような次第であります。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 これは、少し問題が重大だと思うのですがね。人事院の内部の問題として、どういう仕事があつたか、又どういう作業の経過を辿つたか、これは別問題として、淺井総裁がこの人事委員会で答弁された内容は、今この委員会には退職手当に関する臨時措置法が予備審査になつておりまして、私ども、この退職手当の臨時措置法を審議する前提として、如何なる恩給法の勧告が人事院から出るかということに重大関心を持つているし、従つて又、我々としては、恩給法の勧告が出てからでなければ、この問題の進行はあり得ない。従つて、いつ淺井総裁は出すつもりか、この退職手当臨時措置法の審議に間に合うように出すかどうかということを私は聞いたのですが、それに対して、淺井総裁のほうから、はつきりと、その審議に間に合うように恩給法の勧告をいたしますということを答弁された。そういたしますと、如何なる事情が仮にあつたにせよ、それから又どういうふうな複雑多岐に亘る内容を持つ勧告案であるにせよ、少くとも国会に対する答弁と明らかに喰い違つた態度を今の慶徳次長の答弁から確認せざるを得ないと思う。従つて、これは、かなり重大な淺井総裁の責任問題ということになろうかと思う。私は、この問題を十分に究明することなしには、この問題に関しては、これ以上ここで、責任者たる淺井総裁のいない所でこの問題を進行することはできないと思いますので、委員長において一つ善処されんことをお願いします。

慶徳庄意人事院事務総局給与局次長

○説明員(慶徳庄意君) 甚だ僭越でありますが、只今千葉先生の御意見につきまして、飽くまでも私は事務当局の立場といたしましてただ一言だけ、御了承を願えますかどうかは別といたしまして、申上げさせて頂きたいと思います。先ほども触れましたように、この新らしい恩給制度は、保険数理に基く長期財政計画という問題もございます。純然たる現行恩給法と同じように、全く法律論としてきめまして、長期財政計画を立てることなしに、ぽんと法律を以て勧告をするといいますならば、率直に申上げまして、この国会に十分間に合つたんであろうという確信を私は持つております。併し遺憾ながら、この長期財政計画、いわゆる保険数理に基く、長期財政計画に基くと申しますものは、私自身も素人でありますが、専門家の立場といたしましても相当時間もかかりまするし、一部、給付内容なり、或いは先ほど申上げたところの職員構成の内容なり、或いはベース・アツプの問題なりというように、実質的保険数理計算に影響する部分もございますることも事実でございますので、この辺における準備が、而も時間的に間に合わなかつたという現実の問題があるわけでございます。主として保険数理の問題が中心問題であるということを一言だけ御答えを申上げておきたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 私は、事務当局の作業の状態、それから事務当局の苦心の状態は、よくわかつておりますし、又おつしやるように恩給法の勧告案の内容たるものは、非常に厖大で、而も複雑多岐に亘り、他の関係法令等のおびただしいことも私は承知しているわけでございます。それだからこそ公務員法制定以来、長年月に亘つて、我々は辛抱強く待つて来ているのです。併し、この長年月を費した今に至つて、保険数理がどうのこうのということは、事務当局の言明としては了解しますけれども、少くとも国会に提出するということをはつきり約束した総裁に対しては、やはり責任を追及せざるを得ないと思うのです。そういう意味で、事務当局の希望や意見は了承いたします。了承いたしますが、併し国会と人事院との関係、国会における淺井総裁の言明という問題は、それだけでは承服することができないと思います。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 国鉄に対する退職金の問題についてちよつと伺いたいのですが、よろしゆうございますか。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) どうぞ。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 現在予備審査として国家公務員に対する退職手当の臨時措置に関する法律案が廻されておるわけでありまするが、聞くところによると、この法律の第二条に、専売公社、或いは国有鉄道、日本電信電話公社、この退職金が依然として含まれているわけです。で、従前、国鉄当局は、国鉄労働組合との間に、退職金の問題においては独自の観点からこれを検討すべきが至当であるということを聞いておるわけですが、その関連について国鉄当局から今どういうふうになつて来たか、その経緯を一つ聞いておきたいと思います。

植田純一運輸省鉄道監督局長

○政府委員(植田純一君) 私は運輸省の鉄道監督局長でございますが、国鉄の職員の退職金につきまして、組合との交渉のいきさつ、詳しいことは、実はこんな立場でございますので、詳しいことはよく存じません点があるかと思いますが、存じております限りにおきまして御説明申上げたいと思います。この退職金の問題は、従来、一般公務員の退職金の法律の適用を受けております。が併し、この公共企業体労働関係法において、いわゆる労使双方の団体交渉事項というのがございまするが、この団体交渉事項ではないが、一つの問題がかねてございました。この点につきましていろいろと中央調停委員会におきまして調停案が出たこともございます。又現に今年の三月十日付の公共企業等仲裁委員会の仲裁裁定が出ておりますが、この仲裁裁定によりますると、この退職金の問題はむしろ公共企業体労働関係法にいういわゆる団体交渉事項であろうという意味の仲裁裁定が出ておることも事実でございます。従いまして、この問題はどういうふうに考えて行けばいいかといういろいろの観点がございまするが、そういうふうなことになつておりまして、労使いろいろのいきさつがございまして、性質からいつて、むしろ法律からはずして、団体交渉事項にしてもらいたいということが、国鉄の考え方、或いは要望になつておる次第でございます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 それについていわゆる三月十日の仲裁裁定に基く退職手当に関する協約ですね。これが一応組合代表との間に調印をされておるわけですが、その後、国鉄当局として、本退職手当に関する臨時法案が出て来る前に、どのような折衝を政府当局となされて来たか、それについてちよつとお伺いいたします。

植田純一運輸省鉄道監督局長

○政府委員(植田純一君) この点に鑑みまして、私ども運輸省といたしましても、一応この国鉄の主張が適当ではないかということで、この退職金に関します法律から国鉄を除外して頂きたいと、この仲裁裁定も尊重するという建前からみましても、その国鉄を除外して頂くのが至当ではないかということで、実はそういう意見を申述べておつたわけでございまするが、政府部内におきまして話合いがまとまりません。閣議最高方針といたしまして現在提出されておるような法案にきまつたわけでございます。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 もつと詳細にその経緯を伺わないと、その問題について、単に国鉄のみではなくして、日本専売公社なり、或いは日本電信電話公社の問題があるわけです。ただ特に我々が注目するのは、本年の三月十日に仲裁裁定として当局と労組との間に退職手当に関する協約が結ばれておる。これがやはり単なる形だけのものではなくて、当然これを有効ならしめるような措置を双方で行なつて来たことを我々は確信するが故に、なおその点について今後の法案の審議に当つて相当重視しなくてはならないと思うので、一応聞いて参つたのでありまするが、現在そうすると、日本国有鉄道側としては、この退職手当に関する仲裁裁定の協約について現状においてはどういうふうなお考えを持つておるわけですか。

植田純一運輸省鉄道監督局長

○政府委員(植田純一君) 国鉄といたしましては、仲裁裁定の趣旨もございまして、この協約と申しますか、退職金に関しまする双方の団体交渉を実は持つておつたわけであります。ただ、法律の有効の間におきまして果して労働協約を結ぶことが至当であるかどうかというような問題も実はございまして、その間いろいろと法律的な解釈等につきまして、運輸省のほうに対しましていろいろ問合せその他もございましたが、この団体交渉のほうは大体進みまして、退職金に関する話合いは調印一歩手前のところまで来ておるというふうに私は承わつております。

岡三郎日本社会党(第四控室・左)

○岡三郎君 では、時間も大分たつておりまするので、この点についてなお聞きたい部面もあるわけですが、その他の問題もあるようでありますので、問題を後刻に残して、総括的に退職金に伴う臨時措置法案に対する検討がされる時になお審議したいと思いますので、今日はこれでやめます。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 関連して……。国鉄の仲裁裁定の調書がありましたら資料として御提出をお願いいたしたいのでございますが……。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) それじや至急にそう取計らいいたします。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて下さい。  調査並びに法律案につきましてはなお質疑が残つていることと存じますが、本日はこの程度にいたしまして、請願及び陳情の審査に移ることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) それでは請願第千五百六十三号ほか九百四十件及び陳情第二百九号ほか十九件を議題に供します。  先ず地域給に関する請願、陳情について専門員のほうから御説明を願います。

熊埜御堂定常任委員会専門員

○専門員(熊埜御堂定君) 地域給に関する請願は只今九百二十二件参つております。そのほかに陳情が十八件、北海道から殆んどこれは全国に亘つておりますが、いずれも現在の無給地或いは現在の給地を引上げるという請願でございます。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今御説明のありました地域給に関する請願、陳情について、御質疑なり御意見のあるかたは御発言を願います。……別に御発言がなければ、請願第千五百六十三号ほか九百二十二件及び陳情第二百九号ほか十七件を採択し、議院の会議に付し、更に内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  次に寒冷地手当及び石炭手当に関する請願及び陳情につきまして専門員のほうかう御説明願います。

熊埜御堂定常任委員会専門員

○専門員(熊埜御堂定君) 寒冷地手当に関する請願は十三件、陳情が一件でございます。石炭手発に関する件は一件でございます。いずれも上級の手当或いは新たに手当を付してほしいという請願陳情であります。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今の御説明のありました請願及び陳情について、御質疑なり御意見のあるかたは御発言願います。  別に御発言がなければ、異議ないものと認め、請願第千七百八十五号ほか十三件及び陳情第二百九十八号を採択し、議院の会議に付し、更に内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者ある〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  次に教職員の給与準則に関する請願等、残余の請願陳情について、専門員のほうから御説明を願います。

熊埜御堂定常任委員会専門員

○専門員(熊埜御堂定君) 教職員の給与準則に関する請願が二件参つております。これは今問題になつております教員の給与の三本建に対しまするものの反対の請願でございます。  次の国鉄職員の退職手当に関する件は、国鉄職員の退職手当を一般の公務員の退職手当法から外したほうがいいという請願でございます。  次の官庁技術系統職員の取扱いに関する請願が一件ございますが、これは官庁の技術の関係の職員の給与の体系が甚だ合理的でないから、これを合理的に改訂してほしいという請願でございます。  それから一般職の職員の給与に関する法律中の一部改正についての請願、これは地域給の改訂を、昔のように三段階の甲、乙、丙の三段階のものにしたらどうかという請願でございます。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今の御説明のありました請願及び陳情について、御質疑なり御意見のあるかたは御発言を願います。

溝口三郎緑風会

○溝口三郎君 只今の請願の中で、官庁技術職員の給与の改善に関する請願でございますが、この問題は三、四十年以前からの技術者の要望であるのでございます。いわゆる水平運動というような名前で三十年前頃から各省の技術者団体が要望しているのでございますが、現在の官庁の機構の上から言いまして、技術者が非常に待遇なり地位の上において不利益をこうむつておるのだ、是非ともこれを改善してもらいたいということでございますが、この問題につきましては、職階制の問題等におきまして、アメリカの職階制等におきましては、科学技術職のようなものも独立して立てられているのでございますが、日本の職階制においては、今まで一般の行政職というような中に入つておるのでございます。その上からも、技術者は、給与等におきましても、事務官系統に比べて四、五号も低いような状態になつているようでございます。こういうようなことについては是非とも改善をして、そうして地位についても向上のできるようにしてもらいたいという要望があるように私は伺つておるのでございます。どうかそういう点につきまして請願をお取上げになつて頂いて、この要望の達成するように皆さんに御協力をお願いいたしたいと思います。

千葉信日本社会党(第四控室・左)

○千葉信君 只今審議になつております請願の四件については、その中の国鉄の職員に対する退職手当に関する問題、それから教員の給与三本建に対する反対の請願、それから地域給に関する給与法改訂の請願は、これは、前の二点は、現在この委員会に法案が付託になつておりまして、審議の最中でございますから、その意味から言いますと、当院の議院運営委員会において、審議中の予算に直接関連のある請願、陳情等について至急に事前に委員会において結論を出すことは避けたいという申合せがあるわけでありますので、この二件は、その意味から言いましても保留ということにするのが至当だと思います。それから又、地域給の改訂に関する給与法の一部改正の請願については、これ又、当委員会においても、地域給の問題については根本的には如何にするかという問題、それから、当面この問題はどう処理さるべきかという問題について、いろいろまだ審議中であるという条件から、これも当委員会としては保留にすること、それから溝口委員からお話のありました官庁技術職員等の待遇に関する問題については、丁度この問題の解決に符節を合せるがごとく、人事院のほうから、技術職員に対する、技能職員に対する給与表等も勧告されておるわけでございまして、従いましてこの勧告を国会が如何に扱うか、それから政府が如何に扱うかという問題になりますと、これは我々としてできるだけ人事院の勧告を尊重するという建前から、技能職員等に対する特別な俸給表の策定は、これは当然日程に上り、取上げなければならない問題でありますから、これは院議に付して内閣に送付することを妥当と認めますので、これは採択せられたい。以上四件に対して動議を提出いたします。

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) 只今の溝口委員並びに千葉委員の御発言の通り、第二千九百六十四号官庁技術系統職員待遇に関する請願の件は採択し、議院の会議に付し、内閣に送付するものとし、他はこれを保留することに決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村尾重雄日本社会党(第二控室・右)

○委員長(村尾重雄君) それではさよう決定いたします。  別に御発言がなければ、本日はこれを以て散会いたします。    午後零時四十八分散会

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