人事委員会 第10号
- 発言数
- 106 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/07/08
会議録
○委員長(村尾重雄君) 只今より人事委員会を開会いたします。 本日の議題は公報掲載の通りでありますが、先ず請願及び陳情を議題に供します。 審議の都合上、地域給に関する請願及び陳情を先に議題に供します。
○専門員(川島孝彦君) 只今議題になりました地域給に関する件でございますが、公報に件数だけが出ておりますが、そのうち地域給に関する件が請願千百十二件、陳情が六十九件であります。殆んど全国各都道府県から出ておりまして、ただ福井県だけが陳情も請願もございません。非常に多数でございますから一々御説明を申上げることは困難でありますので、大体のことを申上げますると、経済上の状況の変化、或いは駐留軍の関係又は保安隊の関係等、それぞれその土地の事情の変化によりまして、未指定地を指定地にして頂きたい、或いは従来の指定地を級地を引上げて頂きたいというような趣旨でございまして、大体どの陳情もその要旨は妥当のように思われます。
○委員長(村尾重雄君) 地域給に関する請願及び陳情について御発言のあるかたはお願いいたします。
○専門員(川島孝彦君) 付加えて申上げますが、今日の公報におきます請願につきましては、奈良県八木町の地域給に関する請願ほか請願千百十九件、全部で請願千百二十件になつております。その内訳は、地域給に関する件が千百十二件であります。寒冷地手当に関する件が五百件であります。それから僻地手当に関する件が一件、教職員の給与に関する件一件、駐留軍労働者の退職金現金化に関する件が一件、合計千百二十件になります。それから陳情につきましては、第四号、広島県中黒瀬、乃美尾両村の地域給に関する陳情ほか七十五件になつておりますが、この内訳は、地域給に関する陳情が六十九件、寒冷地手当に関する陳情が一件、夏季手当に関する陳情が六件、合計七十六件、そういうふうになつております。
○委員長(村尾重雄君) 只今人事院給与局長滝本忠男君が御出席になつております。御発言のあるかたはお願いいたします。
○千葉信君 地域給の問題について、総裁がお見えになつてから、この問題り根本的な点なんかについて御質問申上げたいと思うのですが、その前に、給与局長がおいでになつておりますから、地域給の問題に関する人事院当局の作業の状態が現在どの程度になつておるか、先ずその点から明らかにされて頂きたいと思います。
○政府委員(滝本忠男君) 七月三日付を以ちまして人事委員長から人事院事務総長宛に資料の要求がございましたので、本日御提出申上げます。そのとき御要求になりました資料のうちで二点ばかり只今差出すことができないものがあるのでございます。その一点は、極く最近における実態調査において一人当りの勤務地手当の支給額がどうなつておるか、その調べを出せということでございまするが我々の現在集計中であります公務員の職務の級別、号別人員分布、これは地域別に出すことになつておるのでありまするが、その調査がまだ完了しておりませんために、最近の実態調査における一人平均支給額というものが本日は提出できなかつたのであります。併しこれも間もなく提出し得るというふうに考えます。それから勤務地手当支給率の圧縮又は全廃のために要する経費の推定額、それからその算出根拠の概要を出せというお話でございました。経費の推定額というのは本日資料として提出申上げました。その算出根拠の概要というところはいろいろ推算しておるところもございまするし、その場におきまして、口頭で説明をさして頂きたい、このように考えます。それで、提出いたしました資料の御説明よりも先ず只今千葉委員から御質問のございました現在地域給の問題が人事院でどのような作業をしておるかという御質問に対しまして、現在の作業の段階を申上げたいと思います。 現在の勤務地の勤務区分は、昨年の年末に国会でこれを一部御修正になりました、そうして実施されておるという状況でございます。それで、その後において、いろいろ又級地の引上げの希望等も出ておることは御存じの通りでございまするが、いずれのところにアンバランスがあるかどうかというような問題は、よほどこれは研究してみなければならないということでございます。人事院は、勤務地手当の問題につきまして絶えず研究をするということを義務づけられておるわけでございまするが、現在の勤務地手当の制度がいいかどうか、又その支給区分が適正であるかどうかということにつきまして、勿論調査研究をいたしております。先般の国会議員の選挙中におきまして、者府県を煩わすということは、これ又いろいろの問題があろうかと存じましたので衆議院、参議院の選挙の終了を待ちまして、我々は各都道府県の人事委員会に、その府県内におきまする生活水準という観点から見まして、地域別に順位表を作成してもらいたいという要求をいたしたのであります。この資料はおおむね人事院のほうに現在参つております。それで、この資料を中心にいたしましてアンバランスの状況がどうであるかという研究を進めておるのであります。地域別にいろいろ御希望等もございまして、陳情のかたも多いのでございまするが、そういう陳情のお話も十分承り、なお且つこれを十二分に検討するために、まあそのためだけと申してはちよつと言い過ぎになりまするが、この地域給関係の研究をより一層精密にしますために、人事院の給与局は一つの課を新設いたしまして、そうして地域給関係の事務に終始いたす者を増加いたしたのであります。これは本年の四月一日にいたしたのでありまするが、そういうこともございまして、陳情書等は十分に拝見し検討いたすという作業を目下やつております。で、我々は現在如何なるアンバランスがあるかということにつきまして十分検討しなければならないということはあるのでありますが、現行地域給制度そのものがこれでいいかどうかという点につきましても、やはり問題があるのではなかろうかという観点から、別途の研究も今いたしておる次第でございます。未だ人事院の事務当局といたしましても、この研究が終了しておる段階とは申上げられません。いろいろ方途を研究いたしおります。で、一方におきましてそういう研究をいたしておりまするが、なお合せて現行のアンバランスの所在というものを突きとめるということにつきましても、一生懸命にやつておるわけでございまするが、現在の見通しといたしましては、この七月三十一日までに、仮りに現行のアンバランス是正という観点から何か一つの案を作るということをいたす場合を、想定いたしてみましても、七月三十一日までにはその作業は完了しないのではなかろうかというふうに考えておるわけであります。参議院の人事委員会で、この問題につきまして、十分御関心があり、なお御研究がありまするように、衆議院の人事委員会においてもこの問題を同様に取上げられておりまして昨日も衆議院の人事委員会小委員会におきまして、今後地域給をどういうふうに持つて行くべきであるかというようなお話合いもありました。私も陪席させて頂いたのでありまするが、まあ昨日のところは結論が出ておらないようであります。人事院は、この地域給の問題が、あに人事院だけの問題でなく、国会とされましても大問題であるという観点から、衆議院、参議院の人事委員会の御意向等も十分承わりまして方向をきめて行くということにいたしたいというように考えておる次第でございます。現在のアンバランスの突きとめという作業も勿論いたしておりますが、最終的な方向は、御意見等も十分拝聴した上で、方向を決定して行くということになろうかというように考えておる次第でございます。現在の作業の段階は以上のようでございます。提出いたしました資料につきましては御質問がございますればお答え申上げたいと思います。
○千葉信君 只今の御答弁によると、私ども予想しておりました作業の進捗状態というものと、かなり食違いがあるように思われます。而もその食違いが、単に、今後地域給の根本的な方針の検討とか、或いは又、単なる従来通りのアンバランスの是正というような方向に行く行かないという問題は別として、ここに一つ問題が起つて来はしないかと思う。それは、御承知の通り、私ども必ずしもいい方法とは思つておりませんけれども、例えば六千三百円ベース以来、公務員の給与を考慮する場合の対象として、本俸、家族手当、特殊勤務手当、或いは地域給という、この四つの要素から成り立つている公務員全体に対する平均の給与が幾らかということが、絶えず、これは考慮の対象になつておるのでありまして、勿論、給与の問題を策定する場合に、こういう問題の捉え方自体は、かなりいろいろな角度から異論のあるところでありますが、併し、一面、通俗的な意味から、かなり平均給与額というものが問題にされて参つたわけでございます。従つて、六千三百円以来の人事院の度重なる勧告の場合にも、一体、本俸の平均給与額は幾らか、或いは家族手当は幾らかへ特殊勤務手当は幾らか、それから地域給の平均給与額は幾らかということで、人事院のほうから勧告が出される度にその数字も一応明らかにされておりまするし、そうして又一般の人々は、一般の公務員も国民も可成りこの数字に捉われてこの問題を扱い、或いは又考えて来たということは、これは人事院当局も御承知の通りであります。この前の一万三千円ベースの勧告の際にも同様に、平均給与額は一万三千幾らになるという形での人事院の資料が提出されて、勿論これは又可成り国会としてもこの給与の実態が問題にされたところであります。そういう今までの捉え方の条件の中から考えますと、今、人事院としては、早急に給与引上げについての勧告を行われなければならん立場にあるはずでございまするし、何か今日あたりは、人事院に多数の公務員が座り込みをして、勧告の早期提出を要請しているようであります。人事院としても、国家公務員法の建前からいつても、本年七月三十一日までの間には給与引上げの勧告を行わなければならない。そうすると、従来通りの勧告の仕方でまあ継続的に行きたい、平均給与額は幾らになるかという捉え方をする場合の人事院の勧告という問題になりますと、少くとも、仮に一万五千円とか一万六千円という平均給与の問題が当然出て来ると思う。そうなりますと、その中に地域給の平均給与額が当然その総平均給与額の中に入つて来なければ、従来通りの勧告ができないと思う。従つて、今の給与局長の御答弁通りの地域給の問題に対する作業の状態からすると、その数字はちよつと出ていないのじやないかと思うのです。そういう場合に、一体、人事院としてはどういう形に従来とり来たつた勧告の形式を変えるのか、それとも又従来通りの方法を以て平均給与額を一応参考資料としてでも提出するとすれば、地域給の問題については当然もう少し作業が進んでいなければならないし、一定の目安というものが、少くとも今度の勧告を出すまでには、はつきりしていなくちやならない。そう思うのですが、その点については人事院はどういうふうに考えますか。
○政府委員(滝本忠男君) 人事院は近く給与水準の改訂の勧告をいたすことになるだろうと思いますが、その際に給与の中に勤務地手当が含まれていることは勿論であります。 先ほどから申上げておりまするように、勤務地手当につきましてまだ現在確たる成案というものの持ち合せがありませんので、前回の勧告におきましてはほぼ目安がついておりましたために、一定の枠だけを給与水準引上げの勧告の際に申しまして、そうして、その中身の作業というもの、具体的詳細にやる作業だけを後廻しにしたといういきさつがありますが、今回はそのような方針というものが、地域給の問題につきまして、現在の段階におきまして決定しているわけではございませんので、現在只今のことを申しまするならば、その目安もつかないのに、その枠をとつてこれを考えるということは困難ではないか。但しそれは現在のことを申上げているわけでありますが、我々といたしましては、一日も早くこの方向なりが決定いたすことを希望して努力しているのでありますけれども、只今の段階におきましては、あらかじめどの地域を上げるというようなこと、或いは三段階にするなりすればそのために予算がどれだけ要るというようなことを、決定的に言う段階には只今のところなつていない。今後の場合に、参議院の委員会におかれましても、この問題について御検討願いまして、いろいろとお考えをまとめておいて頂ければ幸いと思つております。現在只今の段階におきましては、何か予測して、そうして地域給の問題の枠をきめるというようなことは、ちよつとむずかしいということではなかろうかというふうに考えます。
○千葉信君 そういうことになると、どうも人事院のやつているやり方の中から怠慢至極だという印象がすこぶる濃厚に出て来るので、給与体系についての勧告の形式を従来と変えるという場合ならば別ですけれども、若し従来の通りの方法でやるということになりますと、これは、かなり、問題を研究されている方々は、問題のとらえ方に間違いは起らないと思うのです。併し従来この問題が通念的に考えられて来た状態からいうと、かなり平均給与額というものが問題の対象となり考慮の対象となつて参りますので、そうすると、これは早急に、人事院としては、この方針は変更できない状態であろう。そういうことになりますと、まだその根本方針もきまつておらない、或いはアンバランス是正についての具体的な結論も出ていないということになりますと、その問題に関連してでも或いは給与改訂の勧告が遅れたりすることになりはしないかと思うのですが、その点についてどうですか。
○政府委員(浅井清君) お答え申し上げますが、そういう点をも十分考慮いたしまして只今まで調査も進めて来た次第でありまして、そういう御懸念のないようにいたしたいと努力している次第であります、これだけお答え申上げて、いずれ重ねての……。
○千葉信君 丁度いいところへ来られましたが、今問題になつている点はこういう点なんですが、地域給の問題についてはいろいろな問題のとらえ方があつて、従来通りのアンバランスの是正というふうな点については、かなり人事院としては研究をされているのでありますが、併しいろいろな地域給に対する考え方があつてその方針そのものがまだはつきりしておらない。併し浅井さんがおいでになつたのですから、私は又別にこの問題についてお尋ねしたいのでありますが、局長の御答弁でははつきりしない。そういうことになりますと地域給の今までの勧告の場合における勧告の仕方は、従前は地域給の分については、はつきりいくらということが勧告の中に入つて平均給与が出ておりましたが、それが去年は、まだ個々の具体的な級地別の決定等がはつきりしなかつたために、一応大体の枠だけを考慮して勧告の中に入れて勧告された。ところが、今度の場合には、それさえも今のところはまだはつきりしていないという状態だということなんです。そういうことになりますと、人事院の給与改訂の勧告は、今までのような四つの要素、本俸、家族手当、勤務地手当、特殊勤務地手当という四つの要素を入れて、そうしてその平均給与額を勧告したけれども、地域給の問題に関する総体の平均が出ないということになりますると、今度はその分は、若しどうしても給与改訂の勧告をやらなければならんということになれば、これだけは別にして勧告しなければならないということになりはしないか。そうすれば、従来給与の問題等を国会でいろいろ考慮する場合にも、それから一般の皆さん方も、大体この給与の問題に対する考えの根本の対象としては、いつでも、いい悪いは別として、総平均、平均給与額というものを対象にして考えて来た。ところが今度の場合は、地域給の問題からその問題が別にされて勧告されるようなことになるような状態になつて来ているのではないか。人事院としては当然もう早急に勧告しなければならない給与改訂の勧告の場合に、従来通りの形式なり方法なりで勧告をするのか、若しくは又地域給の問題から関連して勧告の形式を変えて勧告するつもりなのかどうか。この点が問題の一つであります。この点について先ず伺いたい。
○政府委員(浅井清君) お答えを申上げますが、今回の勧告につきまして、そのいわゆる勧告のベースの数字でございます。それにつきまして従来と違うところは、今回はいわゆる現業のほうを除いてある。従つて前の勧告の数字と直接結び付かないということが一つあります。それから第二は、今度はいわゆる非現業のかたばかりやるのでありますから、特殊勤務地手当はベースの勘定の中へもう入れないつもりでおります。これは極めて少額のもので、恐らくベースの金額としては数十円に止まると思つております。それから、本俸はいわゆる民間給与と合わせるのですから、これは変ることは問題はない。それから地域給につきましては、現在の給与法の別表の区分に従つてそのままをやる。まあこういうことを考えております。
○千葉信君 そうしますと、地域給の勧告については、これは一応今度の場合だけは従来通りに行われるものと確認して差支えございませんか。
○政府委員(浅井清君) 今の従来通りに行われるというのは、今度の勧告する地域給は現行制度の通りである、こういう意味ならばその通りであります。
○千葉信君 わかりました。これで地域給が大体現行制度のままで一応勧告されるということが明らかになりましたから、この点は丁度七月二日付の朝日新聞に出ておりました、浅井総裁の衆議院における答弁と合致するわけですから、一応私はこの点はこれで了承いたしました。それから又……。
○政府委員(浅井清君) 千葉さんのお尋ねの意味が今のお言葉でよくわかつたのでありますが、何かこの国会で地域給の現行制度に対し根本的な改正をする、或る新聞の報道によりますれば一級地、二級地を廃止するというようなことがお考えの中にあるのでございましたならば、それは事実無根であるということであります。
○千葉信君 私もそれで問題がはつきりしまして安心したわけでございまして、私の御質問申上げましたことも、この事態をはつきりさせる必要があるし、浅井さんがおつしやつたように、一部新聞に報道された誤報のために可成り地方としては混乱を起しているようでありますから、その点を今明確にすることができましたわけで、この点は御答弁を大いに多とするわけでありますが、更に次の問題に入りたいと思いますが、今給与局長の御答弁を聞いておりまして感じたのですが、地域給の問題に対する事務当局の作業が一体根本的にはどうするのかという問題に関連してその根本的にどうするのかという問題が、非常に近い機会に行われるかどうかということが明白にわからないために、その点にも可成りいろいろな関心を事務当局は持つておられたようでございます。一方又、従来の制度の状態における不均衡の是正という問題については、かなり前からいろいろ調査もされ、研究もされて参つて、そうしてその点については、私は事務当局として成案に近いものがもうできているのじやないかと思います。一体人事院としては、いつ頃地域給の改訂に関する勧告を行う見込みか、又可能な見込みか、その点一つ明らかにして頂きたい。
○政府委員(浅井清君) お答えを申上げますが、私ちよつと只今出席したので、すでに局長から申上げたことと重複するかも知れませんが、人事院の一方的な考えといたしましては、将来いずれの日かまだわからんのですが、この地域給はだんだん、廃止する方向に向いたい、ただ廃止すると申しましても、これを切捨てて、減俸になるような措置はできない。結局これは本俸へ入れるとか何とかというような方法で処理したい。さて然らばいつ如何なる時期にどのような方法でそれをやるかということにつきましては、まだ人事院として案ができていないが、この点についてはよく国会と御相談しようということでありまして、衆議院の人事委員会ではこのために小委員会が設けられてありますが、参議院のほうはまだそういう会合を持たれておらないようでありますけれども、勿論、衆議院に御相談すると同じように、参議院にも御相談するわけでありますから、その点はまだいろいろとお話をしてその上でやろう、この問題につきましては、人事院といたしましては国会へ御相談することなくして勝手に何かすつぱりとやるということはないものと御承知を願いたいと思います。どうするかはこれからの問題で、きめて、おりませんので、結局、これは一つの方法でありますが、例えば一級地或いは二級地を廃止するとすれば、これはまだ仮説でありますが一そうすれば結局現在の状態をそのまま凍結しておいてその措置をとるのか、それとも現在のアンバランスを或る程度是正してそれから後にそこへ行くのか、その点もまだきまらないのでありますから、この点は何もきまつてないと御承知を願いたいと思います。
○千葉信君 衆議院のほうでこの問題に関する小委員会が設けられて、昨日もいろいろ御相談があつたということは、私も承わつておりましたが、どうも私、今の浅井さんのその御意見というのは腑に落ち兼ねる点があると思うのです。給与の問題、本俸も勿論そうだし、扶養手当の問題も勿論そうだし、地域給の問題も然りで、これは国会のほうの意向を無視して人事院がおきめになるとか何とかということは別として本来は、やはりはつきりと人事院が、給与はかくなければならん、本俸はこういう趣旨でなければならんとか、扶養手当はこういうものでなければならん、地域給はこういう形のものでなければならんとか、従つて又、将来地域給はこういう形において考慮されなければならんという、人事院の立場においての方針というものがあつて然るべきだと思います。それを人事院が、国会のほうの御意向とか、国会のほうの御意見等を参考にしてということを、今頃になつて言い始められるということは、無責任な態度であるということも、一面から言うと言えるのじやないかと思います。(「奇怪千万だ」と呼ぶ者あり)こういう考えから言いましても、私はやはり勿論この問題に対しては重大な関心も持つておりますし、又かなりいろいろな複雑な問題が附随して起つておりまするから、この問題に対する方針なり若しくは又意見なりということも、当然我々としても持たねばなりませんが、併し何としても根本の方針なり具体的な策定というものが人事院当局からあつて然るべきだと思います。その上に立つてこの問題が審議されなければ、実にこの問題の利用されるところ、政治的に悪影響を持つ虞れがあるというふうにさえ考えられるのです。従つてそういう弊害を防ぐためにも、私は、やはりこの際もう少し人事院として問題と具体的に取組んで、方針なりなんなりを……方針を先ず一応打出してもらう、そういうことが一番望ましい状態であるし、それが又人事院の立場というものを明確に守る、又人事院の立場というものを堅持する態度だと思うのですが、こういう点については総裁は如何お考えですか。
○政府委員(浅井清君) 誠に御同感で、私の言つていることも、それとはあまり違わないのです。ただ問題は、これは法律の改正を要する事項であり、法律の改正は国会のお仕事でありますから、この地域給に関する問題が国会に出ましたときに紛糾することは避けたいと思いますし、そこで国会でよく御相談をしよう。そこで、将来廃止するという一番の根本方針は、実はもう打出しているのであります。そこで、国会とこれから御相談を……不意打はやらないが、国会と御相談をして行く問において、人事院としてはこう思うのだがというような案なりなんなりは研究中でありますから、それは出す、こういうことであります。
○千葉信君 地域給を将来は廃止するという根本方針だけはさまつたということは、私は実は浅井さん自身の口から公式の席上で承わるのが今が初めてなんです。一体将来は廃止するというその根本の方針だけがきまつて、その他の方針が全然考慮されておらないのですか。若し考慮されているとしたら、その考慮されている問題だけでも、この際、明らかにされたほうが、問題の解決に有利になるのじやないかと思いますが。
○政府委員(浅井清君) 廃止すると申しましても、果して全部廃止できるかどうか、この点については疑問があると思います。先ず一級地、二級地を廃止して、これを本俸に繰入れるというようなことも一つの方法ではないかと今思うわけであります。そこで、今そういう具体的なことをきめないで、ただ抽象的に廃止するということだけを根本方針として打出しているかとのお尋ねならば、それは、ものの考え方の進み方でありまして、どうも地域給というものを現状のまま置いておくことは、これは今更千葉さんに申上げるまでもなく、いろいろと正確さを持ち得ないような状態に立至りますから、そこで、これはむしろ一級地、二級地くらいは廃止して、本俸に入れるのがいいのじやないかと実は思つている次第であります。尤もそれ以外にまだいい方法が見付かるかも知れませんが、なかなかいろいろ困難を伴うだろうと思つておりますから、そこで人事院としましては、全部廃止する必要はないだろうが、先ず一級地、二級地くらいまでを廃止することも一つの方法ではないか。まだそれははつきりきめてないのですが、そういうふうにも思つている次第であります。
○千葉信君 これは一つの要望にもなろうかと思うのですが、只今の浅井さんの御答弁で、地域給の問題に対する人事院の考え方、それから、わけても今度の給与改訂に伴つて行われる地域給の改訂に関する人事院の方針というものも、この際はつきり明かになりましたが、従来も、これは総裁としても十分御体験のことでありますが、かなりこの問題は片鱗でも誤解を招くような報道が行われたり或いは又お話があつたりすると、ここでは、はつきりわかつておりますが、地方的には相当この問題をめぐつて混乱を起しているという従来の状態並びに現状です。そういう混乱や、それから地方がかなりこの問題をめぐつて動揺しているということの中から、いろいろな精力の浪費、経費の浪費ということも起るようでありますから、人事院として一つ只今のここで明らかにされましたような事態若しくは方針等については、機会ある、ごとにはつきりされるように私から特に総裁にこの際要望申上げておきます。
○政府委員(浅井清君) 御尤もでございまして、そのつもりでおります。ただ黙つておりますれば、全国から高い旅費を使つて陳情の方々が人事院に来られる。みんな来られる方々は真剣でありますから、我々としても真剣に応待をしなければならん。そのために非常に来られるかたにも気の毒だと思いますし、さて又この国会では何もやらんということを明らかにしますれば、それではこの機会に先に言つておこうといつて又陳情の人が来るという状態で、誠に困つておる次第であります。御趣旨をよく体してまあ余りきまらないことは軽々には勿論発表しない、そういうつもりでおります。
○岡三郎君 今の点ですね、廃止する方針として行くことは、これは人事官会議でその話は出たのですか。
○政府委員(浅井清君) その通りであります。
○岡三郎君 いつ頃ですか。
○政府委員(浅井清君) それは、しよつちゆうそういうことは話しております。
○岡三郎君 しよつちゆうというと……。
○政府委員(浅井清君) つまり人事官会議は殆んど連日のように開いておりますから……。
○岡三郎君 そうすると、この前の衆議院の予算委員会で答えた廃止するという方針、その点について、今の総裁の言明によると四六時中話しているということになれば、やはり廃止するということが出れば、相当のこれは影響を与えるわけです。一般の地方の人が……。廃止された場合には一体全部廃止されるのか。今総裁が言つたように一級、二級地が廃止されるのか。一級地だけ廃止されるのか。その結果として本俸に具体的に、口の先だけでなくてどういうふうに本俸に繰入れるのか、そういつたようなことに非常に疑点を持つているわけです。今一つのケースとして一級地なり二級地なりを削減するというふうなことで本俸に繰入れるというようなことに、そう行かなければいがんだろうと言われたのですが、過去において一級、二級、三級の地域給、あれを五段階に分けて、最高が〇・二五、二割五分、あの地域給の変更に伴うときに、三級地に指定されたところの地域がそれによつて不利益を得たかどうかという問題がある。本俸に繰入れたかどうかという問題がある。これはどうだつたのですか。例えば東京のように三割支給されていたところが地域給の変更に伴つて〇・二五になつたですね、ああいつた場合の三級地のものに対する救済策が考えられたかどうか。
○政府委員(滝本忠男君) あのときのことでありますが、いろいろ考える立場によりまして違つて来るのではなかろうかと思うのであります。政府側で提出されました法律案の給与額というものが人事院の勧告案通りになつておりますれば、今お話のような問題は起らなかつたのじやなかろうかというふうに思うのです。この問題は、この最後に国会できまりましたものが人事院の勧告のものより低かつたというところに問題があるのであります。従つて或る場合には、その本俸のほうは上げたのであるけれども、地域給は切下げたのであるという解釈をとられたということがあるのだろうと思います。
○岡三郎君 この前の場合はどうだつたのですか。前回の場合はどうだつたのですか。やはり本俸には入らなくて地域給は減らされたままになつたと思うのだがね、それでいいです、一応……。 今のように本俸に繰入れたいというふうな願望によつて地域給がへずられて行く。そうしてベース改訂と一緒に勧告したですね。その場合に、勧告の方法が、別々にすればまだはつきりして来るけれども、一緒にやられる場合には、又勧告通りに行かなかつたというので、ベースは幾分改訂されたけれども、地域給のほうがいつの間にかべずられて来たというふうな、名目的なベース改訂のような形がとられることを、非常に懸念している面が多いと思うのです。こういう点について、今後、本俸にたとえ仮に繰入れるとするならばどういうふうな方式でやるかということを、もう一点明確に言つて頂きたいと思います。
○政府委員(浅井清君) お答をいたします。その点御尤もでございます。人事院は勧告する機関でありますから、そこで、ベースの勧告と地域給の勧告とを一緒に、仮にその地域給制度の勧告と一緒にするものとしますと、そうすると、若しも政府側において、財源その他の関係でベースは人事院勧告のところまで上げない。併し地域給の段階を減らすことがそのまま無条件で通るというようなことになりますと、今御指摘のようなことが起るだろうと思つております。そこでベース勧告と地域給の制度の勧告とは、これは別にしなければならんと思つております。
○岡三郎君 別個に……。
○政府委員(浅井清君) 別途の機会に……。少くともそうしないと、実はこれは非常に通俗的な言葉ですけれども、本俸に入つたか入らんかわからんということになります。
○岡三郎君 今の点は非常に重要だと思うのです。そこで、私たちの希望としている地域給がまあ一応廃止される形で、いろいろな形があるとしても、その場合には、他の改訂と別個に明確にそれを切離して、はつきりと地域給が本俸に入つたということを誰もがわかるような方式をとつてもらいたい。それに連関して、地域給の今の点について、今後とも、今の段階としては、私の考え方としては、不利益な処置をとられている地域には、或る程度までこれを、予算関係との関連があるけれども、改善して行かなければならん。今の不合理な処置を……。そういつた場合に、次回に今までの未指定地域を全部やる考えがあなた方にあるのかどうか。今まで未指定になつておる土地、零の土地、これを全部一級地に繰入れるというふうな方式をとらないと、私はなかなか本俸に繰入れるといつても実際むずかしい。そういう点で、全部未指定地を、殆んど従前の地域給という性格から行けば、終戦後のあの段階から較べれば、現状においては都市と地方の物価差というものは、非常な差があるとは思えない。特段に言えば、米の価格とかその他ありますが、その他の物品については特に地方のほうが高い部面もあるというような資料がいろいろ出ているわけです。そういう点で、二割五分というふうな現状を考えれば、それに比較すれば、どんな僻村においても五分なり一割は付くという理窟は、どつちからだつて出ると思う。ただ予算との連関だと思うけれども、そういうふうな観点に立てば、零級地、未指定地、これを先ず救済することが現状における最大な地域給の焦点ではないかと私は思う。そういう点で人事院の見解を一つ聞いておきたい。
○政府委員(浅井清君) 私の本俸に繰入れるというのは、未指定地を全部入れるという前提でお話をじている。若しそれを入れないといたしますと、本俸が任地によつて違つてきまずから、これはちよつと問題にならないと思う。そこで一級地だけを廃止する場合、実は国家公務員については、九三%くらいが何がしかの地域給のついたところに今現に在任しているという統計になつておるわけですから、これは予算もそうかからない。ただ問題は、地方公務員その他が実は予算を食うと、こういう状態ですけれども、ともかく私どもが考えておる本俸べ入れるというのは、現についているものだけ入れるのではなくて、未指定地も一級にする、一級地廃止という意味はそういう意味です。
○岡三郎君 逆に言つて次の勧告のときには、未指定地をなくするように勧告するわけですか。
○政府委員(浅井清君) 若しも一級地廃止ということが確定すれば、今ここで一級地廃止、二級地廃止といつているのは一つの案として言つているだけですから、そういうことをまだ人事院として何も正式には確定していませんし、国会とも御相談したいと実は思つている次第ですが、若しもそういう案をやるとすれば、それは未指定地というものは即ち本俸がみんな五分上つてくる、こういうことです。
○岡三郎君 そうすると、これは大切な点ですが、そうするというと、一応地域給を全廃するか或る程度の部面を削らせるか廃止するかという点の結論は、その場合には、やはり未指定地がないようになつてからやるということですか。
○政府委員(浅井清君) ないようになつてからやる必要はないと思うのです。つまり今現に五分付いているところもあり零のところもある。その場合に、一級地を廃止する場合は全部五分ベースアツプすればいいわけですから、そういうわけです。
○岡三郎君 それは給与ベースの勧告と別個のわけですね。
○政府委員(浅井清君) 別個にやらんと、それはよくわからないと思います。
○岡三郎君 よくわかりました。もう一点、先ほど千葉委員のほうから言われたように、人事院の性格をここで私がとやかく言うまでもなく、これは公正なる立場に基いた中立機関だと思う。その性格から、前の衆議院の予算委員会における給与三本建の問題について総裁が言つた点について、つまりこの三本建については文部省の意向そのままでやるのだ、こういう言明をされたように一部新聞に載つております。が、その点はどうなんですか。
○政府委員(浅井清君) それは、つまり私の申しましたことは、この教員の給与の問題は、文教の政策に関することですから、文部省の意見を尊重する、そういう意味を言つたつもりです。
○岡三郎君 そうするというと、人事院はいわゆる政府の意見を尊重するというふうな、そういう一辺倒的な考え方なんですか。
○政府委員(浅井清君) 勿論人事院は独立の立場で勧告しますから、それは文部省の言うことに何でもかんでもその通りしようという意思はないのです。それはいろいろほかのほうの意見も尊重して、最後は独自の立場できめたいと思うが、ともかくこの文教政策に関しては文部省の意見も尊重しなければならん。こういうふうに考えている意味です。
○岡三郎君 ここでちよつと文教政策を言つてもしようがないけれども、最近の文教政策は、一般ジャーナリズムその他から言つてもどういう傾向になつているか、これは論争の点で、ここで言うべきじやないと思うが、そういうふうな点で、広くこういう問題については、文部省自体としましては、設置された中央教育審議会というものの意見を文部省自体が取入れている。中央教育審議会、これは相当の構成で成されていると思う。絶対正しいとは言えないが、そういう点で、こういつたような問題も討論されているわけです。審議されている。総体的に、単なる給与の問題だけではないわけです。そういう点で、単にこれを給与準則の中の教員給与別表としての給与ベースの枠としてだけの見地からだけではなくして、我々は考究して行かなければならん。今日はこれ以上に亘りませんが、そういう点で、中立機関であるところの人事院がそういうふうな言明を吐くということには、やはり相当の根拠がなければならない。そういう点で、単にこの問題は逃げ場所をそこに求めるというふうな点ではなくて、更に私のほうとしては、文教政策全般の立場として、公正な立場で一つ御判断を願いたいと思うわけです。この問題は教員養成制度或いは六三三制その他全般につながる重要な問題と存じております。今日はこの問題はちよつと関係が違いますので、ここでやめておきますが、そういつたような点で、私は、地域給の点と、もう一点は、人事院がやはり中立機関として成立した過程において、公正な中立的な立場で、先ほど千葉委員が言つたように、はつきりした根拠の下に、やはり勧告なり或いはその他をしてもらいたい。質問を打切りますが、特に要望として、毎年のことですが、勧告が予算審議との連関土いつも問題が起つている。今もたまりかねて官公庁の労働者組合が人事院に早期勧告を強力に要請しに行つている。例年のごとくに、大体幕切れ近くなつて何ともしようがなくなつて大体勧告というものが今までなされていた。こういうような点から、今年はそういうことではなくして、もう少し早く出したいという意向は人事院のほうとして受けとれるので、この点は前よりも相当進歩したと思つているわけですが、先ほど言われたように、いつまでに出すかわからんというけれども、もう一遍、いつ頃出すか、もうここらあたりで明確に言つてもいい段階ではないかと思うのですが、それを言つてもらえたらと思うのですがどうですか。
○政府委員(浅井清君) それはちよつと御容赦を願いたいと思うのですが、岡さんのお説はよくわかつております。我々としてはできるだけ速かに勧告をいたしたいと思つて努力しております。
○岡三郎君 そうすると、それはもう資料はできているというふうに、人事院のほうの職員組合のほうでは言つているわけなんです。資料は全部できている。私は官公庁の労働組合の議長だつたからよく知つておる。そういう点で、資料はできているけれども、いろいろなことを考えているのでしようというので、その人の名前は言いませんけれども、そういう点で、もう出しても遅いことはない、早いこともないし、丁度いいのじやないか、今頃、という点で、今みんな要請しに行つているわけです、そういう点で、大体浅井総裁はなかなかずるいからという観点もあつて、大体衆議院の予算の審議の見通しがついたら出して来るのじやないか。言葉が失礼だつたら、これはあれだけれども、そういうふうにみんな考えておるわけです。そういう点で一つ特段の御配慮の下に勧告を早期に出してもらいたいというふうに私ども要望しておきます。
○千葉信君 今の岡委員の質問に関連があるのですが、只今の浅井総裁の答弁で大体判明いたしましたことは、教員諸君の給与の勧告については、文部省の意見も尊重するが、その他のいろいろな意見も尊重してやるのだ、こういう御答弁がありましたが、この点は私はそうでなくちやいけないと思う。ただ明らかにしておかなければならないのは、七月二日の衆議院における人事委員会の席上で、教員給与体系については、教員給与体系をどうするかが問題になつているが、これは浅井総裁の答弁です。「これは地方公務員である高中小学校の教員給与に大きな影響があるので、慎重に検討しているが、所管官庁である文部省の意見を尊重するつもりである」。若しこの通りであるとすると、私は、或る程度、場合によつては新聞記事は可なりのニユアンスを抹殺して報道する場合もありますから、この通りだとは思いませんけれども、併し少くともこの記事は国民が眼にいたします。この記事から受ける印象が、今、同君が指摘したような人事院本来の立場を放棄して敢行するがごとき印象を与える。それが今、岡君の質問につれて、浅井総裁のほうから、そうじやなくてその他の意見も十分尊重してやるのだということを今答弁をされましたが、本当に今度の勧告の場合には、給与準則の勧告等の場合には、この記事が誤りであるということが立証されてくるような勧告をされる用意がありますかどうか。
○政府委員(浅井清君) これはいわゆる根本を突きつめて申せば、二本建か三本建かという問題になると思うのです。岡君の言われておるのもそこにある。よくわかつておるのでありますが、結局その問題は二本建、三本建というのは何だということに問題が帰着する。単にこれは俸給表をわけるということがそうなのか、それとも初任給を変えるということはどうなるのか。昇給についてはどうなるのだ、同一学歴、同一給与の原則は変るのか変らないのか、最高号俸が変るのか変らないのか、その他いろいろな附随する問題がありまして、それで以て一体どういう結果がどうなつたかということで、果して人事院が独自に言つているのか、反対で言つたのか、或いは甲のほうの意見に従つたのか乙のほうの意見に従つたのか、どこを尊重したかはわかると思うのでありまして、こいつはちよつと今ここで簡単には申しきれないとは思つておりますが、ただ勧告を作るものはやはり人事院の責任で作ると、こういうことだけはお答しておきます。
○委員長(村尾重雄君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて。 じやあほかに人事院総裁について……
○千葉信君 総裁に対する質問もありますが、これはいずれに軽重を付ける意味ではないのですが、官房長官お忙しいようですから、長官から先に……、 —————————————
○委員長(村尾重雄君) ではちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて。 只今の請願調査については、あとに廻すことにいたしまして、給与の問題について質疑を願うことにいたします。
○千葉信君 この際、官房長官にお尋ねいたしますが、公務員諸君に対する期末手当の問題については、衆議院における予算委員会の決議もありますし、又私ども参議院の人事委員会としては、人事委員会の決議に基いて、政府に申入れを行なつて参つたのであります。すでにもう十数日を経過しておりますが、この問題に対して、政府は、一体その後どう善処されて来たか。衆議院等における質疑応答を見ますと、責任を以て必ず善処するというような御答弁も一部にはあつたわけです。一体政府としては、この問題に対して現在の段階並びに従来どういう方針でどういう善処の仕方をされたか。この際、明らかにされたいと思います。
○政府委員(福永健司君) 只今千葉さんから御質問の点でございますが、御指摘のごとく、当参議院の人事委員会からは、六月二十三日付の申入れを頂き、又衆議院におきましては、予算委員会におきまして御決議もあつたのでありますが、夏季手当につきまして、これらのお申入れ、或いは御決議等もございました事情、又その内容等につきましても、よく私どもも認識をいたしておる次第でございまして、鋭意私どもも幾たび申上げておりまする考え方によりまして考慮をいたして参つておる次第でございます。ただ未だ現実に夏季手当をすでに支給いたしました以上に、乃至は衆議院の議決によるところの年末のものを繰上げてというような、そういうような支給、これを実施するには勿論至つていないわけでございます。政府のしばしば申上げております通り、財政上の見地から非常に困難な事情にあることは、もうすでにしばしば申上げている通りでございますが、併し先ほど申上げましたようなお申入れ、或いは決議等もございますので、この点も重々考慮しなければならないことは当然でございます。そこで衆議院の御議決の趣旨からいたしまするならば、いずれにいたしましても、本予算の成立後でないと、ちよつと手当も困難な事情にあるわけでございます。又、本参議院の人事委員会のお申入れによりますと、これは又衆議院の趣旨とは若干違うのでございます。このお申入れの御趣旨によります措置も、先ほど申上げましたように、善処いたすように考慮をしつつも、まだそれを実施いたすという運びにまで至つてない次第でございます。この上ともこれが善処につきまして一層の努力をいたしたい。こう考えている次第でございます。
○千葉信君 只今の御答弁によりますと、政府が国会に出してある本予算等の関係もあろうかと思うのですが、その本予算の通過後でなければいかんともはつきりした意思表示はいたしかねるのじやないか。こういうふうに私ども只今の御答弁をとつたわけですが、官房長官のおつしやつておられる言葉には、いろいろな含みがあるようでありますが、その予算成立後に、官房長官として、これは官房長官としての御答弁を私は承わりたいのですが、官房長官として、例えば予算成立後においてとるとすれば、どういう措置等がお考えになられるか。その点をこの際差支えない話だろうと思うのですが、その点について少し具体的にされたい。
○政府委員(福永健司君) 只今の千葉さんのお話が、どういう意味をなすか、私、或いは誤つて解釈いたしているかと思いますが、どういう処置をとるか——言われまする意味は、衆議院の議決のような趣旨で繰上げて何するのか、支給するのか、或いは又、その他、本院でもすでに議員各位の御提案になるところの立法等もありまして、ああいうような趣旨による、方法によるのかというような意味の御質問かとも思うのでございますが、さような意味でございますといたしまするならば、少くとも現在の状況におきましては、当院の議員のかたによつて御提案になつておりますような趣旨のことはなかなか困難ではないかというように考えております。併し法律案として成立しますならば、これによつて善処しなければならんことは当然なのでございますが、御質問でございますから、お答えいたしまするとするならばそういうお答えをするよりいたし方がないのじやないか。いずれにいたしましても、さような点につきまして、今、考慮といいますか、むしろ苦慮をいたしている次第でございます。
○千葉信君 かなり官房長官苦しそうな御答弁ですが、もちろん私どものほうの提案しております法律案の通りの措置については、これは国会の結論が出なければ、この点については官房長官としても何とも触れようとしても触れるわけに参らんと思いますけれども、今の御答弁で大体想像のつきますことは、この法律案通りの措置ということについては政府としては難色があるかも知れない。併し衆議院のほうの予算委員会における決議程度のことならば、本予算の通過後において十分考慮する用意がある。若しくは又そうお考えになつておられるというように、私どもは確認していいような只今の御答弁であるのですが、そうですが。
○政府委員(福永健司君) 只今の千葉さんのお話のそのままというようにお答えするのも、ちよつと私、躊躇いたす次第でございますが、私どもといたしますれば、ああした御決議もございますので、できるだけこれを尊重いたしたいという建前でいる次第でございます。だが一面におきましていろいろ事情もございますので、今直ちにその通りでございますというお答えはいたしかねるのであります。せいぜい努力はいたしたいと思つている次第であります。
○千葉信君 そういたしますと、これは速記を止めたら或いは官房長官から御答弁頂けるかもわかりませんが、今のお答えになられた主要な部分、これは〇・二五とか或いは〇・三とか〇・四とかいう、そういう数字の点について、必ずしもその衆議院の予算委員会における決定通りには参らないかも知らん、というふうに確認して差支えありませんか。
○政府委員(福永健司君) 千葉さんはまあ〇・二五から三とか四とか言われたのですが、〇・二五以下の数字も含めて、数字の点について、実は今どういう数字ということはちよつと申上げることができない次第でございますが、少くとも私の立場におきましては、さきにも申上げております通り、できるだけの努力をいたしたい、こう考えている次第でございます。
○千葉信君 わかりました。わかりましたので、この問題に関連して次の点に進みたいと思います。政府の考えているのは、今はこういう公式の席上で御答弁になられる最大限度まで御答弁を頂いたわけでございますから、さらに私は百尺竿頭一歩を進めて御質問申上げたいと思います。それは、今の御答弁にもありましたように、提出されている本予算が成立しなければ、とろうとしても容易にその措置はとれない。恐らくこれはそうだろうと思うのです。そこでお尋ねしたいことは、御承知の通り公務員の給与については、当然政府の責任において速やかに改訂されなければならないという附則の備考がつく給与法の建前からいいましても、もうこれは当然改訂済みのものでなければならない給与が実施されている。そういう意味からも、公務員諸君の赤字の状態がどういう状態かということは、はつきりいたしますし、さらに最近人事院のほうから提出を予想されておりまする給与改訂のいろいろな基礎条件となりました、例えば民間の給与の上昇の状態、或いは物価の変動の状態からも、公務員諸君の赤字の状態はかなり深刻なるものがあろうかと思います。従つて、若しも実施されたとしても、期末手当の問題が増額措置として実施されるということになりましても、まあこれは時期の問題も当然附帯して起ろうかと思うのであります。一体政府としては、例えば予算の通過等というような問題が殆んど既成事実という恰好で見通しが付くような段階になつた場合には、なんらかの公務員に対する救済の措置を積極的におとりになるというような時期の点について御考慮になられているかどうか、その点、承わりたいと思います。
○政府委員(福永健司君) 只今のお話の点は、今直ちにどうこうということはちよつと申上げ兼ねる次第でございますが、又千葉さん等におきまして可能なような妙案でもございましたらお教えを頂いて、まあ研究をいたしたいと存じます。
○千葉信君 私のほうに相談されても、どうも〇・五を増額すべしという意見で、意見から言えば当然これは支給されていなければならない意見を持つているのですから、なかなか御相談というわけには行かないと思うんですが、併し今申上げた実施をする時期、実際上公務員の手に増額された給与が支給されるという時期については、一つ官房長官の立場から、勿論政府としては財政上の理由その他がいろいろあるかも知れませんし、或いは場合によつては日銀の借入れというような問題も可成り至難な問題も起ろうかと思います。併し官房長官の分掌している仕事の性質から言つても、なんといつてもこの夏季手当の問題は官房長官の分掌しておられる仕事なんですから、責任のある立場から、この問題については今までも努力をされたことは多といたしますが、今後も可成りもつと積極的にこの問題の解決のために努力されるように官房長官に要請いたしまして、今日の人事委員会の申入れに対する御答弁の点については委員長のほうから適当に考慮されたいと思います。今までの質疑でよろしければそれでも結構ですし、委員長のほうで……。
○岡三郎君 官房長官に伺いたいのですが、官房長官、お盆はいつだか御存知だと思うのですがね。予算が通過しなければならんという点は、今の財政措置からいうと、この点もわかりますが、一つ今お見受けするところ、衆議院のほうでいろいろとまあ問題が出ているけれども、併し何んと言つても八月から本予算が施行されないと困るのでしよう、実際は政府は……。だから当然通らない肚で出さないのだという肚ではないと思うが、そういう点で、衆議院のほうの目鼻が付いたらこれは直ちに政府のほうではこれに対して誠意を見せるかどうか、この点についてお聞きしたい。
○政府委員(福永健司君) お盆は申すに及ばず七月ではございますが、まあ田舎へ行きますと八月のお盆や旧のお盆の所もあるのでございますが、(笑声)これはともかくといたしまして、通念的に言いまして急速に夏季手当等につきましては実施するのでなければ、いわゆるお盆に間に合わない、いわば夏季手当として間が抜けたようになるという意味で御指摘であろうと思いますが、その点は私共もよくわかる次第でございます。ただ只今のお話にもお触れになつていらつしやいます通り、予算が通過しなければ財源に困る。ただお話のように、見通しが大体付けばいいのじやないかというお話でございますが、この点も、当委員会におきましてはそういう次第でございますが、一方、予算委員会のお立場からすると、参議院がまだどういうようになるかわからんのに処置をするということになりますと、これ又ちよつと別の問題もあろうかと思います。併し、お話のような点につきましては、この上とも、私どものほうも財政上のいろいろの制約を考慮いたしておりますので、只今のところ至難だとは考えておりまするが、その時期の点につきましても、一層研究はいたしてみたいと思つております。
○委員長(村尾重雄君) ほかに御質問ございませんか。 先ほど千葉君から御意見がありましたが、当委員会の夏季手当についての要望に対しての、官房長官への千葉君の質問に対するお答えは我々委員会の要望に対して中間的な回答があつたということでとめておきたいと思います。……ほかに官房長官に御質問ございませんか。
○千葉信君 たくさんあるのですけれども、どうも時間がないので……。
○委員長(村尾重雄君) では今日のところはこの辺で……。 —————————————
○委員長(村尾重雄君) 国家公務員の給与に関する調査は、本日のところはこの辺にして、先ほど一時審査を中止しました地域給に関する陳情、請願を議題といたします。地域給に関する請願陳情の取扱いについて御意見を承わりたいと思います。
○千葉信君 今日議題になつておりまする公務員の給与問題の調査等、地域給以外の問題についてもいろいろ人事院総裁に聞かなければならない問題がありますので、只今委員長の言われた地域給の請願の問題については、先ほど来の質疑応答の中から大体人事院の方針も明らかになりましたし、それから又私どもの疑問にしておりましたところも、まあ大方の疑念はこれで氷解されただろうと思います。従つて地域給の各地域から寄せられておりまする陳情につきましては、大体の方針が従来通りの方針で勧告されるという前提に立つことができるようですから、従つて今この委員会に付託されている請願並びに陳情の地域給の分につきましては、これも前例通り、勿論私どもも、この問題は、ここにいろいろこの委員会で審査の必要もあろうかと思いますが、併しかなり資料がもうすでに委員の手に渡つておりまして、その内容等についても、詳しくもう委員諸君が御承知のところですから、若し御異議がなければこの際一応採択して、そうして請願の内容若しくは文書等につきましては、これは人事院のほうへ送付するという方針を早急にとつたほうが、問題の性質から見て却つて、要望に副う方針だと思われますので、ここで長時間を要して一々審査を継続するよりも、審査を省略して、この際一括して採択するほうがいいと思いますので、その動議を提出いたします。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村尾重雄君) 千葉君の御意見通り、請願千百十二件及び陳情六十九件を採択し、議院の会議に附し、更に内閣に送付することを要するものと決定して御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村尾重雄君) それではさよう決定いたします。 —————————————
○委員長(村尾重雄君) 次に寒冷地手当、僻地手当、駐留軍労働者の退職金現金化に関する請願及び陳情を議題に供します。
○専門員(川島孝彦君) 只今議題になりました請願、陳情のうちで、寒冷地手当に関する点につきまして御説明申上げます。これは岐阜県遠山村と、岐阜県陶町と、岩手県の矢越村と、宮城県の古川市ほか十五カ町村から出ておりますので、現在いずれも一級又は三級、四級とついておりますが、実情に合わないので、これを引上げて頂きたいという請願でございます。 それから僻地手当に関する請願は、新潟県の市川岸町から出ておりますもので、山間僻地の教職員が非常に文化施設、厚生施設の乏しい所であり、寄宿舎も乏しい所で別居生活しなければならん、そこで、特別の地域手当を考慮して頂きたいという請願でございます。
○委員長(村尾重雄君) 御発言ございませんか。……寒冷地手当に関する請願五件、陳情一件、僻地手当に関する請願一件をそれぞれ採択し、議院の会議に付し、更に内閣に送付を要するものと決定して御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村尾重雄君) それではさよう決定いたします。 —————————————
○委員長(村尾重雄君) 次に教職員の給与に関する請願第一〇一〇号を議題に供します。
○専門員(川島孝彦君) この請願は、東京都千代田区日比谷高校内の全国高等学校長協会菊池龍道君から出ておりますので、現行の教育職員の給与法規は大学と高等学校以下の諸学校との二本建になつておるが、高等学校教育の振興を図るために、その中間に高等学校職員に適用する俸給表を新たに制定して頂きたいという請願であります。
○委員長(村尾重雄君) ちよつと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて……。本請願については保留にいたします。なお公務員の期末手当に関する陳情につきましては、現在本人事委員会において審議中の昭和二十八年六月に支給されるべき国家公務員に対する期末手当の臨時措置に関する法律案と関連がありますので、右法律案の審査が結了するまで審査しないことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(村尾重雄君) それではさよう決定いたします。 —————————————
○委員長(村尾重雄君) 次に国家公務員の給与問題に関する調査を議題にいたします。御質疑のおありのかたは御発言願います。
○千葉信君 浅井総裁にお尋ねいたしますが、給与改訂に関する勧告について、浅井総裁は二日の衆議院人事委員会の席上で、勧告ベースは昨年のそれに比べて一〇%或いはそれ以上廻ることになろうという意味の御答弁をされたようですが、その通りですか。
○政府委員(浅井清君) その通り言つたと記憶しております。
○千葉信君 只今の御答弁では、一〇%以上ということの確認ですが、更に七月七日の朝日新聞によりますと、政党代表の浅井総裁に対する申入れに対して、民間給与の実態が一三%以上上昇しているとの同一結論を得ている旨言明したとして、一三%程度の引上げの勧告が行われるだろうという記事ですが、この点は如何ですか。
○政府委員(浅井清君) ちよつとこれは速記のあるところで申しにくいのですが、これは右派社会党及び左派社会党の方々が申入書を持つて来られましたときに、申入書の説明を承わり、その後にちよつと雑談いたしましたときに受けられた印象を、私の直接の言葉として言明というようなふうに新聞に出たのでありますが、さような言明は国会でもこれまでいたしておりませんので、決して言明はしなかつた、ただ私どもの話のやり取りの中から受けられた印象がそうなつているのだろうと思つております。併しここで公けの席上ではつきり申しますことは、成るほど民間の勤労統計によつてもそのようになつております。勿論、人事院の調査はまだ全部うまく完了はしておりませんが、大体の見通しは言えると思うのですが、それは民間の毎月勤労統計とは勿論職種も違いますし、必ずしも一致いたしません。併し大体はそのようになるであろうということは、この席上で申しても構わないと思つております。
○千葉信君 私、この記事を非常に気にしましたことは、今、人事院のほうから出ようとしている勧告が、こんな一〇%以上とか一三%程度という低いものであつてはならないという考えを持つているものですから、実はお尋ねしたのです。先ほどのいろいろな質疑応答の中にもありましたように、今度の公務員の給与の引上げについての勧告は、これは必ずしも従来通りの経過でやられないということは、御答弁でもはつきりいたしましたが、併し、一方から言いますと、お話にもありましたように、今まで一般職の職員の給与の対象となつておりました職員の中から、かなりその給与額の低い人たちが公労法或いは公社法の関係等の移行によつて外されております。従つて、かなり、今、人事院から出る勧告の対象となつている職員は、従来も平均給与が高かつた人たちですが、従つてそういう人たちを含んで、そういう人たちを対象として出される今度の勧告が、一〇%以上とか一三%……一〇%以上というのは含みのある数字ですが、一三%などということがはつきりするということになりますと、これはちよつと問題になろうかと思う。従つて私は、この数字が、浅井総裁の答弁によつて、このままではないということがはつきりいたしましたので、安心いたしましたが、そこでお尋ねいたしたいことは、今申上げたような、その対象となる公務員の従来の給与が、勧告よりもかなり上廻るものであつた方々が多数あるし、給与水準の低い職員が外されて行つたという状態から言いますと、ここに仮に仮定として考えられる民間給与の実態調査の結論から出て来た一三%という数字と、それから今申上げたような条件の中から……そういう包含する職員の給与の実態の中から出て来る給与の引上率というのが、大体どの程度と見込まれるか、その点を明らかにされたい。
○政府委員(浅井清君) ちよつとお尋ねの点を私よく了解いたしませんが、只今一三%とかなんとかいうことを申上げましたのは、ベースのことを計つておるのでありまして、その等級によつて、或る等級のところはもつと上に上つておりますとか、それは別問題だろうと思つております。
○千葉信君 今までの通りに、一万三千五百十五円とか或いは一万二千八百二十円とかいうような平均給予の数字との比較は、今度の人事院のやろうする勧告の建前からいうと、そのままでは比較にならないと思うのです。併し一方からいいますと、その一万三千五百十五円という平均給与の中に含まれている、例えば本俸の平均指数の幾らとか或いは勤務地手当の平均指数は幾らという点は、大体人事院の勧告の場合の資料にもはつきりしている。従つて、そういうものが、今度の場合には特殊勧務手当が仮に除かれるとしても、それ以外の分の計算というものは一応出ようかと思う。その点が従来の勧告とは違つておりますけれども、併し比較の対象にはなるものが、三つの要素が含まれているわけですから、その点は一体、全体としてこの前の勧告と比べてどのくらいの引上げになるか。この点をはつきりしてもらいたい。
○政府委員(浅井清君) それはちよつと今日ここでは御無理だろうと思つております。まだその最後の数字を出しておりませんから、それはちよつと今日は無理だろうと思います。
○千葉信君 今日、浅井さんも御承知の通りに、人事院には五十数名の公務員諸君が座り込みをして、人事院に対して早く給与の改訂の勧告を行えという要請を行なつているはずであります。又この委員会におきましても、私どものいろいろお聞きしたところでは、人事院の給与改訂に関する作業はかなり進んでいるということを承知しておりまするし、その具体的な内容等については私ども一応話は聞いておりますが、併し公式の席上ではこれは申上げることは如何かと思いますが、その点については遠慮いたします。併しいずれにしても、今月中には人事院としては勧告は出さなければならない。そうして又この委員会の席上においても浅井総裁に申上げたことは、今までの勧告の場合、すでに予算が国会を通過して施行されている段階で勧告が出ましたが、今年度の場合では、まだ本予算は国会で審議中だ、従つて去年、一昨年の条件と今年では、条件においてかなり違つたものがあろうかと思うし、従つて人事院が本来の立場から公務員の利益を本当に擁護しようという腹があるならば、少くともできる限り給与勧告についての策定を終つて、そうして予算の審議に間に合うように出さなければならない立場に人事院があろうかと思う。これは私は、前に、若しも人事院のほうから、衆議院のほうで予算が通過した後に給与改訂の勧告が行われるようなことがあれば、これはあらかじめ人事院がそういう方針で、衆議院の予算通過を待つていて出したということになるということさえ私は結論して、浅井総裁に勧告の早期提出をお願いしてあつたわけです。一体そういういろいろな経過の中から、人事院としても、まだできないまだその問題についてはいろいろ協議中だということを言われるということは、私は強い言葉を以て言えば、少し総裁としては自分の職責を全うされない態度ではないかと私は考えるのですが、一体、浅井総裁は、まだ給与引上げの数字等についても明らかにできないというようなことを言つておられますが、そういうことでは私は人事院としては本来の使命を全うできない態度だと思うのですが、一体、人事院としては、衆議院の予算審議に間に合せて出すつもりでおるのかそうして又間に合せて出すように努力をしておられるのか、この点をお尋ねしたいと思います。
○政府委員(浅井清君) お尋ねでありまするけれども、成るほど七月三十一日までに出せば法律上はいいけれども、そういうことは全然私どもは考えていないのであります。成るべく早くやりたいと思つております。協議中で遅れておるのではない。作業の一部がまだ完了をいたしていない事情もあります。私どもとしては、お尋ねを待つまでもなく、一日も早くこの仕事を終えたいと考えておる次第であります。
○千葉信君 私は浅井さんのそういう御答弁を信用したいし、又信用しなければならない立場だと思うのですが、併し、従来も勧告に対する人事院の態度なりやり方なりというものが、遺憾ながらそのほうでは信用できかねるような事態が昨年の勧告の場合にも私はあつたような気がするのです。去年七月三十一日になりましてから勧告されたという状態は、私どもは、やつぱり人事院の方針というものに対して或る程度の疑念を持たざるを得ないやり方だと思うのです。従つて私は、人事院が決して昨年もそういう含みのある態度で勧告したのじやないということを立証するためにも、今年あたりは人事院として毅然とした態度で進まれる必要があろうかと思うのです。今年、少くとも人事院が今公務員諸君が人事院に対して強く要請しているこの段階で勧告をお出しになれば、私は人事院に対する従来の批判というものも、はつきりこの際、人事院としては打消して、人事院の立場というものを明確にできると思うのです。そういう意味で、私は、重ねて、今はつきりと数字が出ていなくても、それでは一体いつ頃までにその具体的な数字なりが作業を終つて国会なり政府に勧告できるのか、いつ頃の時期を総裁は見通しておられるか、その点を私は伺いたいと思います。
○政府委員(浅井清君) お答えをいたしますが、いつということをこの公式の席上で明白に今日申すことはできないと思いまするが、そうもう長い時はかからないように思つております。今一生懸命にやつておる次第であります。
○千葉信君 作業の状態から言いますと、一体どれとどれが人事院としてはまだ結論が出ないのですか。
○政府委員(滝本忠男君) 先ほどから総裁が申上げておりまするように、作業が全然進んでおらんというようなことは毛頭ないのでありまして、相当進捗いたしております。併しながら、今年は我々が調査を開始いたしましたのが新年度の予算をとつてからのことでございまして、最初の計画におきましては、従前と比べまして、相当数、民間職種別給与調査あたりは、調査対象も殖やしたのであります。まあそういう関係もございまして、これはより一層的確な資料を得たいためにそういうことをいたしたのでありますが、まあそういうふうにしたために遅れてはならないというので、極力急がしたのでありますけれども、併しやはり相当実地調査にも時間がかかりましたし、集計にも時間がかかつておるという状況でございます。今ここで的確にどの作業とどの作業がどういうふうになつているかということは、一々申上げるわけには参らないのでありますが、民間職種別給与調査のほうの集計は大分進捗いたしております。御存じのように、これは一番骨子となるところは、民間の給与から本俸に相当いたしまするものを摘出いたしましてそうしてそれをこの公務員の職務と責任の段階に応じまして配列して、これを、出たままでは非常に不規則なものでございますから、滑らかな直線にして、通し号俸を作るということになるのでありますが、全部それが資料が出ませんとその作業ができないわけでございます。我々は勿論その作業の過程におきまして、全部でなくても、一部分でもあるところは仮の数字を想定して入れて、いろいろ計算してみて、そうしていろいろ計算するということは勿論やるのでありますけれども、まだその中で二三集計の終つていないものもございますし、又附随的集計になりますると、急ぐものからやつておりまする関係上、若干残つておるものもあります。 それから一番問題のありまするのは、公務員の級別、号別人員分布、これは先ほども御指摘がございましたように、昨年勧告の折におきましては、今電電公社になつておりまするものも一般職であつたわけでございまするし、それから公企労法のほうに向けてきました五現業、これも一般職であつたわけであります。全部含めたもので昨年はいろいろ給与策定等をいたしたのでございますけれども、今年はこういうものが抜けておる。その抜けた関係がどういうふうになつておるかはつきり把握しなければならないという状況でございます。この集計は一部分人事院へ対する記入をいたしました調査票の回付が遅れた向きもあるのでありまして、まあそういうことのために集計も若干遅れましてこれには勿論民間給与調査のほうを先廻しにいたしたというようなこともございますけれども、これも又一部分は、一部分と言いますか、大部分は集計ができて参つておりますが、まだ若干残つておる部分もあります。この公務員の級別、号別人員分布というほうは、これは公務員生活環境等調査という名目でいたしたのでありますが、その公務員生活環境等調査の一部分、第一部と第二部とあるのでありますが、第一部のほうの公務員の生活環境というようなものの集計ということは、これ又集計が一部分は勿論できて参つておりまするけれども、若干遅れておる向きもあろうかと思います。今残つておりまする集計につきましては、極力督促いたしておるのでありまするが、現在のところ大体七月中旬くらいまでには集計を終る予定になつておりまするけれども、なお成るべく早くやるという必要は勿論あるわけでございますから、できるだけ早くこの集計を終るということを目途に作業をいたしております。
○千葉信君 速記をとめて下さい。
○委員長(村尾重雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて下さい。それでは本日はこれを以て閉会いたします。 午後四時八分散会